(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2015-87392(P2015-87392A)
(43)【公開日】2015年5月7日
(54)【発明の名称】位置測定装置
(51)【国際特許分類】
G01D 5/249 20060101AFI20150410BHJP
【FI】
G01D5/249 K
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-215908(P2014-215908)
(22)【出願日】2014年10月23日
(31)【優先権主張番号】10 2013 222 073.1
(32)【優先日】2013年10月30日
(33)【優先権主張国】DE
(71)【出願人】
【識別番号】390014281
【氏名又は名称】ドクトル・ヨハネス・ハイデンハイン・ゲゼルシヤフト・ミツト・ベシユレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】DR. JOHANNES HEIDENHAIN GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】パスカル・ハイブレ
【テーマコード(参考)】
2F077
【Fターム(参考)】
2F077CC02
2F077NN04
2F077NN06
2F077NN08
2F077NN26
2F077PP12
2F077PP14
2F077QQ15
2F077RR03
2F077RR11
2F077RR23
(57)【要約】 (修正有)
【課題】高い測定精度を提供するとともに、走査間隔の許容範囲に関して比較的敏感でない位置測定装置を提供する。
【解決手段】第一の信号レベルHを発生させる第一の区画1.1と第二の信号レベルLを発生させる第二の区画1.2から構成する。隣接する区画では磁化の方向は反転する。第一の区画1.1の磁極の間隔は第一の間隔λであり、第二の区画1.2の磁極の間隔は第二の間隔κであり、第一の間隔λが第二の間隔κよりも大きく、動作間隔Zにおける磁気センサの位置での第一の最大磁界強度が第二の最大磁界強度よりも大きい基準尺1を、使用する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定方向(x)に沿って磁極(N,S)を備えた基準尺(1,1’)と、
センサ(2.1〜2.4)を備えた、動作間隔(Z)において測定方向(x)に沿って基準尺(1,1’)を走査した場合に、第一の信号レベル(H)又は第二の信号レベル(L)を取る電気信号(D)を発生できるように構成された走査ユニット(2)と、
を有する位置測定装置であって、この基準尺(1,1’)が、
第一の信号レベル(H)を発生させる第一の区画(1.1)において、第一の方向(ξ;−ξ)を向き、二つの隣り合う異種の極(N,S)の間に第一の間隔(λ)を有し、動作間隔(Z)において、第一の最大磁界強度を発生させるように構成された第一の磁化を有し、
第一の区画(1.1)に隣接して配置された、第二の信号レベル(L)を発生させる第二の区画(1.2)において、第二の方向(−ξ;ξ)を向き、二つの隣り合う異種の極(N,S)の間に第二の間隔(κ)を有し、動作間隔(Z)において、第二の最大磁界強度を発生させるように構成された第二の磁化を有し、
この第一の方向(ξ;−ξ)が第二の方向(−ξ;ξ)に対して反対の方向を向き、第一の間隔(λ)が第二の間隔(κ)よりも大きく、第一の最大磁界強度が第二の最大磁界強度よりも大きい、
位置測定装置。
【請求項2】
センサ(2.1〜2.4)が磁気抵抗センサとして構成されている請求項1に記載の位置測定装置。
【請求項3】
センサ(2.1〜2.4)は、磁力線が動作間隔(Z)に対して直角となる磁界方向で最大感度に到達するように構成されている請求項1又は2に記載の位置測定装置。
【請求項4】
第一の間隔(λ)が第二の間隔(κ)の少なくとも1.5倍の大きさである請求項1から3までのいずれか一つに記載の位置測定装置。
【請求項5】
第一の間隔(λ)が第二の間隔(κ)の少なくともn倍の大きさであり、nが偶数の自然数である請求項1から3までのいずれか一つに記載の位置測定装置。
【請求項6】
nが値2を取る請求項5に記載の位置測定装置。
【請求項7】
基準尺(1’)が第三の区画(1.3’)を有し、この第三の区画(1.3’)が二つの第二の区画(1.2)の間に配置されて、磁化を有しない請求項1から6までのいずれか一つに記載の位置測定装置。
【請求項8】
基準尺(1,1’)が、二つの同種の極(N,N;S,S)の間に異なる間隔を有する請求項1から7までのいずれか一つに記載の位置測定装置。
【請求項9】
基準尺(1,1’)が角度目盛として構成されている請求項1から8までのいずれか一つに記載の位置測定装置。
【請求項10】
基準尺(1,1’)が円筒の形状を有し、その磁化が円筒の外被側に作り出されている請求項9に記載の位置測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置に応じて符号化するための磁化を有する基準尺を備えた請求項1に基づく位置測定装置に関する。当該の位置測定装置は、角度測定システムとしても測長システムとしても使用することが可能である。
【背景技術】
【0002】
それに対応する角度測定器として構成された位置測定装置は、基準尺を回転しない形で固定した機械部分、例えば、シャフトの回転運動又は回転位置を測定する役割を果たす。そのような用途において角度目盛と呼ぶことができる基準尺は、それに対応して走査できる磁気符号を有する。その場合、回転運動は、特に、絶対方式で検出され、そのため、出力される測定値は符号ワードである。それに対応する位置測定装置は、特に、工作機械で使用される。
【0003】
更に、本発明による位置測定装置は、測長システムとしても使用することができる。その場合、好適な磁化を有する基準目盛又は円筒形、特に、中空円筒形の物体が基準尺としての役割を果たす。そこでも、直線運動が、特に、絶対方式で検出される。
【0004】
特許文献1により、それぞれ論理値「1」を発生させるために磁化領域を有し、それぞれ論理値「0」を発生させるために非磁化領域を有する磁気式基準尺を備えた位置測定装置が周知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平9−264760号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の課題は、特に、高い測定精度を提供するとともに、走査間隔の許容範囲に関して比較的敏感でないことを特徴とする位置測定装置を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本課題は、請求項1に記載の位置測定装置により解決される。
【0008】
それによると、位置測定装置は、測定方向に沿って磁極(N極とS極)を有する基準尺を備えている。更に、この位置測定装置は、センサを有する走査ユニットを備えている。この走査ユニットは、動作間隔において測定方向に沿って基準尺を走査した場合に、センサの位置に応じて、第一の信号レベル又は第二の信号レベルを取る電気信号を発生できるように構成されている。この基準尺は、第一の信号レベルを発生させる第一の区画に、第一の磁界強度を持ち、第一の方向を向いた、二つの隣り合う異種の極の間に第一の間隔を有する磁化を備えている。更に、この磁化は、動作間隔において第一の最大磁界強度を発生させるように構成されている。この基準尺は、第一の区画に隣接して配置された基準尺の第二の区画に、同じく第二の信号レベルを発生させる磁化を備えているが、この磁化は、第二の磁界強度を持ち、第二の方向を向いており、二つの隣り合う異種の極の間に第二の間隔を有する。更に、この第二の磁化は、動作間隔において第二の最大磁界強度を発生させるように構成されている。この場合、第一の方向は、第二の方向に対して反対の方向又は第二の方向に対して逆平行の方向を向いており、更に、この基準尺は、第一の区画における二つの隣り合う異種の極(N−S;S−N)の間の間隔が第二の区画よりも大きくなるように構成されている。動作間隔において、それぞれ第一の区画の最大磁界強度は、第二の区画の最大磁界強度よりも大きい。
【0009】
従って、動作間隔において、最大磁界強度が観察される。自明のことながら、そのような観察は、走査トラックの領域内、或いは走査トラックの幅に渡ってのみ有効である。この磁界強度をアンペア/mの単位で定量化するか、或いはテスラにより計測される所謂磁束密度を本目的のために用いることもできる。この磁化の向きは、N極からS極への磁力線の向きに関する。
【0010】
第一と第二の区画の長さは、測定方向におけるN極とその隣のS極の間の間隔に相当することができ、そのため、これらの区画は、隣り合う異種の極により境界を画定することもできる。この場合、幾何学的に観察して、一つの同種の極が測定方向に隣り合う二つの区画に対する境界を表すことができる。
【0011】
第一の信号レベルは、例えば、高レベルと看做すことができ、そのため、第二の信号レベルは、低レベルである。この高レベルを論理値「1」とし、それに対応して、低レベルを論理値「0」として処理を進めることができる。当然のことながら、その逆の対応関係も考えられる。従って、この基準尺は、特に、絶対位置を発生させるビットパターンを有する。そこで、この基準尺の特別な磁化によって、磁力線の幾何学的な構成、特に、第一の区画の幾何学的な構成を均一にすることが可能となり、そのため、ビット「1」からビット「0」及びビット「0」からビット「1」への移行位置を従来の位置測定装置よりも正確に検出することが可能となる。
【0012】
この走査ユニットは、信号処理手段及び/又は多数のセンサを備えることができる。この信号処理手段は、走査ユニットの筐体内に立体的又は別個に、或いは当該の筐体の外に配置することができる。
【0013】
有利には、これらのセンサの中の少なくとも一つは、磁気抵抗センサとして構成され、従って、そのため、センサの電気抵抗が、外部磁界によって変化する。そのようなセンサは、例えば、異方性磁気抵抗効果(AMR効果)、巨大磁気抵抗効果(GMR効果)又はTMR効果に基づくセンサとすることができる。
【0014】
更に、このセンサは、特に、磁力線が動作間隔に対して直角となる磁界の向きで最大感度を達成するように構成される。即ち、磁界の磁力線が動作間隔の方向に対して直角の方向を向いた、基準尺に対する相対的な位置にセンサが有る時に、センサが最大の反応を示す。この位置は、測定方向における二つの異種の極の間のほぼ中間である。それに対して、N極の直ぐ近くでも、S極の直ぐ近くでも、そこでは、磁力線が動作間隔に対してほぼ平行の方向を向いているので、センサは反応しない。
【0015】
それに代わって、ホールセンサを使用することもできる。
【0016】
本発明の別の実施形態では、第一の区画における二つの隣り合う異種の極の間の第一の間隔を第二の区画における第二の間隔の少なくとも1.5倍の大きさとすることができる。例えば、第一の区画における二つの隣り合う異種の極の間の間隔を第二の区画の2倍の大きさとすることができる。
【0017】
本発明の改善構成では、第一の区画における二つの隣り合う異種の極の間の第一の間隔が、第二の区画における第二の間隔のn倍の大きさであり、ここで、nは、偶数の自然数である(n=2k、k=1,2,3...)。特に、nは値2を取ることができる(k=1)。
【0018】
有利には、基準尺の所定の領域における二つの同種の極(N−N;S−S)の間に異なる間隔が生じるように、この基準尺を構成することができる。特に、この基準尺は、第一の信号レベルを発生させる領域において、第二の信号レベルを発生させる磁化を有する基準尺の領域と異なる(特に、より大きな)同種の極の間の間隔を持つことができる。
【0019】
有利な構成では、この基準尺は、二つの第二の区画の間に配置された、それ自体磁化を持たない第三の区画を有する。この場合、第一の間隔は、第二の間隔の少なくともr倍の大きさとすることができ、ここで、rは1よりも大きな実数である。
【0020】
本発明による位置測定装置は、長さを測定する直線的な基準目盛として構成された基準尺を備えることができる。それに代わって、この基準尺は、角度を測定するための角度目盛として構成することができる。この場合、基準尺は、円筒の形状を有することができ、そのため、磁化が円筒の外被側に作り出されるか、或いは符号が円筒の外被側に配置される。他方、円筒の形状で角度目盛として構成された基準尺の場合、円筒の正面側に磁化を作り出すこともできる。
【0021】
有利な実施構成は、従属請求項の特徴から読み取ることができる。
【0022】
以下における図面に基づく二つの実施例の記述により、本発明の更に別の特徴及び利点が明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】第一の実施例に基づく位置測定装置の簡略図と信号フロー図
【
図2】第二の実施例に基づく位置測定装置の簡略図と信号フロー図
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1では、位置測定装置は、基準尺1を備えている。ここで示した実施例では、この基準尺1は、強磁性材料、例えば、鉄、クロム、コバルト及びモリブデンを成分とする合金から製作されている。有利には、基準尺1は、図面で詳しく図示されていない支持体、例えば、リング又はロッドに固定されている。
【0025】
この基準尺1の符号を実現するために、測定方向xに沿って交互にN極とS極N,Sが生じるように、基準尺が磁化されている。従って、この作り出された磁化は永久磁化である。一般的に、測定方向xに渡って、それぞれ同じ長さλの個別ビット0,1を有するビットパターンが作り出される。この基準尺1の第一の区画1.1では、そこのビットが値「1」で読み出され、それに対して、基準尺1の第二及び第三の区画1.2,1.3では、ビットが値「0」で読み出されるように、磁化が構成されている。第一の区画1.1は、それぞれ第二の区画1.2に隣接して配置されている、或いは第二の区画1.2と境界を接している。更に、図示された例では、x方向における第一と第二の区画1.1,1.2の長さは、隣り合う、特に、異種の極N,Sの間隔と等しい。
【0026】
この基準尺1の第一の区画1.1における磁化は、比較的大きな第一の磁界強度と第一の方向ξ;−ξを有する。それぞれ第一の区画1.1に隣接して配置された第二の区画1.2における磁化は、比較的小さい第二の磁界強度と第二の方向−ξ;ξに設定され、ここで、第一の方向ξ;−ξは、第二の方向−ξ;ξに対して反対の方向を向いている。
【0027】
当該の第一の区画1.1におけるN極Nとその隣のS極Sの間の測定方向xの間隔は、それぞれ当該の第二の区画1.2におけるN極Nとその隣のS極Sの間の間隔よりも大きい。多くの場合、これらの間隔は、空間周波数とも呼ばれ、そのため、第一の区画1.1における空間周波数は、第二の区画1.2よりも低く構成されている。第一の区画1.1における異種の極N,Sの間の間隔は、長さλであり、第二と第三の区画1.2,1.3における間隔は、長さκであり、ここで、κ=λ/2又はλ=2κの関係が成り立つ。特に、これらの第一、第二及び第三の区画の長さλ,κは、N極Nとその隣のS極Sの間の測定方向xの間隔と等しい。この磁化又は符号トラックは、少なくとも走査トラックの幅と一致する所定の幅に渡ってy方向に延びている。
【0028】
更に、この位置測定装置は、走査ユニット2を備えている。このユニットは、z方向に対して平行に、かつ測定方向xに対して直角の方向を向いた動作間隔Zを開けて、基準尺1に対して相対的に配置されている。ここで示した実施例では、走査ユニット2は、ここでは、磁気抵抗センサとして構成された四つのセンサ2.1,2.2,2.3,2.4を備えている。それによると、これらのセンサ2.1,2.2,2.3,2.4は、基準尺1の磁界を電気的な未処理信号に変換し、それらの信号は、信号処理手段2.5又は電子回路に供給される。これらの未処理信号から、信号レベルH又はLを取るデジタル信号Dを生成している。
【0029】
z方向に対して直角の方向を向き、基準尺1から動作間隔Zを開けた平面(x,y平面)内において、第一の区画1.1内の磁化が発生させる最大磁界強度は、第二の区画1.2内の磁化が発生させる最大磁界強度よりも大きい。即ち、これらの磁界強度又は最大磁界強度が異なるために、センサ2.1と2.4が、図面の通り、第一の区画1.1を通過した際に、それぞれ信号レベルHを発生する一方、センサ2.2と2.3は、動作間隔Zにおいて第二と第三の区画1.2,1.3に対向している時に信号レベルLを発生する。この挙動は、センサ2.1,2.2,2.3,2.4が確かに区画1.1の磁界を検知するが、第二と第三の区画1.2,1.3の低減された磁界強度に関して感度を有さないように、センサ2.1,2.2,2.3,2.4と磁界強度が互いに整合していることによって実現することができる。それに代わって、センサ2.1,2.2,2.3,2.4が区画1.1,1.2,1.3の磁界全体に対して異なる大きさの反応で作用する場合、信号処理手段2.5は、異なる未処理信号をデジタル化することもできる。
【0030】
これらのセンサは、磁力線がz方向に対して直角の方向を向いている場合に最大感度に到達するように構成され、その場合には、磁力線が測定方向xに対して平行な方向を向いている。その結果、センサ2.1,2.2,2.3,2.4は、動作間隔Zを開けて測定方向xにおける二つの異種の極N,Sの間の中間に位置する場合に、それらの未処理信号に最大レベルを発生する。それに対して、これらのセンサがN極又はS極の直ぐ近くに有る場合、そこでの磁力線がほぼz方向を向いているので、未処理信号が最小となる。
【0031】
そのようにして発生させた信号により、符号ワードを、ここでは、例えば、1001を、従って、4ビットから成る符号ワードを形成することができ、その符号ワードは、走査ユニット2と基準尺1の間の絶対方式による相対位置に関する情報を提供する。実際には、走査ユニット2は、大抵x方向における長さが図面に図示されているよりも長く、そのため、遥かに長い符号ワードも発生できるように構成されている。この信号Dは、ケーブル2.6を介して後続の電子機器に伝送することができる。
【0032】
図2による第二の実施例では、基準尺1’は、磁化されていない第三の区画1.3’を備えている。それによって、確かに区画1.2の磁力線が第一の実施例の磁力線と比べて変形しているが、動作間隔Zにおける区画1.2,1.3’に関する磁界が何れにせよセンサ2.1〜2.4の反応閾値を下回っているので,それは、基準尺1’の走査に関して、何の役割も果たさない。この第三の区画1.3’は、長さκを有し、ここでも、κ=λ/2又はλ=2κの関係が成り立つ。
【0033】
図1と2による基準尺1,1’が直線的に図示されているが、本発明は直線的な位置測定システムに限定されない。むしろ、本位置測定装置では、基準尺を角度目盛として構成することができ、例えば、基準尺1,1’が、正面側にそれぞれ磁化又は符号を配備された円筒形の円板として構成され、そのため、走査ユニット2が当該の基準尺1,1’に対して軸方向に動作間隔Zを開けて配置されるように、
図1と2を翻訳することもできる。
【0034】
ここで示した実施例では、センサ2.1〜2.4の実施形態又は配置構成が簡略化されて図示されている。例えば、この例に図示されているよりも多いセンサを使用することもでき、その場合、センサは、x方向に重なり合った走査を保証して、個々のセンサがλ/2の長さの領域だけを走査するように配置される。
【符号の説明】
【0035】
1,1’ 基準尺
1.1 第一の区画
1.2 第二の区画
1.3,1.3’ 第三の区画1.3
2 走査ユニット
2.1,2.2,2.3,2.4 センサ
2.5 信号処理手段
2.6 ケーブル
x 測定方向
y,z 方向
D 信号
H 第一の信号レベル(高レベル)
L 第二の信号レベル(低レベル)
N N極
S S極
Z 動作間隔
λ 第一の間隔
κ 第二の間隔
ξ,−ξ 磁化の方向