【実施例】
【0050】
本実施例に係る各種測定方法及び評価方法は下記の通りである。
(表面修飾粒子分散液中の表面修飾粒子における表面修飾量)
表面修飾粒子の表面修飾量は、熱重量分析による測定を基に算出した。試料粉は、表面修飾粒子分散液を遠心分離して表面修飾粒子を取り出し、エバポレータで分散媒を乾燥除去して作製した。得られた試料を熱重量分析し、115℃から500℃までの重量減少量を測定した。なお,115℃未満の重量減少は残留していた分散媒(トルエン)に起因するものとした。得られた(115℃から500℃までの)重量減少量と、表面修飾材料中の揮発成分(C、H、O、及びN)と不揮発成分(Si)の含有量を基に、表面修飾量を算出した。
【0051】
(光散乱組成物の積分透過率の測定)
光散乱組成物の透過率は、光散乱組成物を0.5mmの薄層石英セルに挟んだものを試料とし、分光光度計(V−570、日本分光社製)にて積分球を用いて測定した。波長(λ)460nmにおける透過率が40%以上かつ95%以下、波長(λ)550nmにおける透過率が80%以上を「○」、波長(λ)460nmにおける透過率が40%以上かつ95%以下、波長(λ)550nmにおける透過率が50%以上かつ80%未満を「△」とし、この範囲から外れるものを「×」とした。
なお、分光光度計の反射板の代わりにこの光散乱組成物を挟んだ薄層石英セルを設置し、積分球に戻った反射スペクトルを測定した結果、短波長側での透過率の低下が反射率の増大に対応していたことから、粒子による光の吸収は起こっておらず、粒子による後方散乱が起こっていることを確認した。
【0052】
(光散乱複合体の透過率の測定:積分透過率と直線透過率との比較)
光散乱複合体の透過率は、厚さ1mmの基板状に成形した光散乱複合体を試料とし、分光光度計(V−570、日本分光社製)にて積分球測定および直線測定を行い、波長460nmにおける各透過率の差(積分透過率−直線透過率)が40ポイント以上である場合を青色光の散乱性が良好であるとして「○」、25ポイント以上かつ40ポイント未満である場合を「△」とし、この範囲から外れるものを「×」とした。
【0053】
(光散乱粒子の平均一次粒子径の測定)
光散乱粒子の平均一次粒子径は、X線回折によって得られるシェラー径とした。
【0054】
(光散乱複合体中の光散乱粒子の平均二次粒子径の測定)
光散乱複合体中の光散乱粒子の平均二次粒子径は、光散乱複合体を薄片化したものを試料とし、電解放出型透過電子顕微鏡(JEM−2100F、日本電子社製)で観察し、粒子径を測定することで行った。
ここで、個別に(会合せずに)存在している光散乱粒子については、その粒子自体をもって二次粒子とし、その粒子径を二次粒子径とした。また、複数個の光散乱粒子が重なって見える部分はその全体をもって二次粒子(会合粒子)とし、二次粒子と判断された部分全体の粒子径を二次粒子径とした。このようにして測定した二次粒子径の内50個の粒子の値を無作為に選び出し、その平均値を光散乱複合体中の光散乱粒子の平均二次粒子径とした。
【0055】
(光半導体発光装置の発光スペクトル評価)
光半導体発光装置の発光スペクトルを、分光測光装置(PMA−12、浜松ホトニクス社製)を用いて測定した。ここでは、波長400nmから480nmの発光スペクトルピーク面積をaとし、波長480nmから波長800nmの発光スペクトルピーク面積をbとして、a/bの値により評価した。光散乱粒子を含有しない比較例1及び2を基準とし、実施例1〜4、6〜9、及び比較例3〜4においては、a/bの値が比較例1のa/bの0.9倍以上かつこれ未満のものを「○」、比較例1のa/bの0.6倍以上かつ0.9倍未満のものを「△」とし、比較例1のa/bの0.6倍未満のものを「×」とした。実施例5及び比較例5においては、比較例2のa/b値と比較した。
【0056】
(光半導体発光装置の輝度評価)
光半導体発光装置の輝度を、輝度計(LS−110、コニカミノルタセンシング社製)を用いて測定した。光散乱粒子を含有しない比較例1及び2を基準とし、実施例1〜4、6〜9、及び比較例3〜4において、輝度が比較例1の輝度より大きいものを「○」、比較例1の輝度の0.8倍以上かつこれと同値のものを「△」、比較例1の輝度の0.8倍未満のものを「×」とした。実施例5及び比較例5においては、比較例2の輝度と比較した。
【0057】
<非修飾粒子の作製>
光散乱粒子を構成する非修飾粒子として、次のジルコニア粒子1〜5及びシリカ粒子を作製した。
【0058】
(ジルコニア粒子1の作製)
オキシ塩化ジルコニウム8水塩2615gを純水40L(リットル)に溶解させたジルコニウム塩溶液に、28%アンモニア水344gを純水20Lに溶解させた希アンモニア水を攪拌しながら加え、ジルコニア前駆体スラリーを調製した。
このスラリーに、硫酸ナトリウム300gを5Lの純水に溶解させた硫酸ナトリウム水溶液を攪拌しながら加えて混合物を得た。このときの硫酸ナトリウムの添加量は、ジルコニウム塩溶液中のジルコニウムイオンのジルコニア換算値に対して30質量%であった。
この混合物を、乾燥器を用いて、大気中、130℃にて24時間乾燥させ、固形物を得た。この固形物を自動乳鉢で粉砕した後、電気炉を用いて、大気中、520℃にて1時間焼成した。
次いで、この焼成物を純水中に投入し、攪拌してスラリー状とした後、遠心分離器を用いて洗浄を行い、添加した硫酸ナトリウムを十分に除去した後、乾燥器にて乾燥させ、平均一次粒径5.5nmのジルコニア粒子1を得た。
【0059】
(ジルコニア粒子2の作製)
ジルコニア粒子1の作製における電気炉での焼成温度を520℃から550℃にした以外はジルコニア粒子1と同様にして平均一次粒子径が7.8nmのジルコニア粒子2を作製した。
【0060】
(ジルコニア粒子3の作製)
ジルコニア粒子1の作製における電気炉での焼成温度を520℃から500℃にした以外はジルコニア粒子1と同様にして平均一次粒子径が2.1nmのジルコニア粒子3を作製した。
【0061】
(ジルコニア粒子4の作製)
ジルコニア粒子1の作製における電気炉での焼成温度を520℃から620℃にした以外はジルコニア粒子1と同様にして平均一次粒径が21.1nmのジルコニア粒子4を作製した。
【0062】
(ジルコニア粒子5の作製)
ジルコニア粒子1の作製における電気炉での焼成温度を520℃から660℃にした以外はジルコニア粒子1と同様にして平均一次粒径が48nmのジルコニア粒子5を作製した。
【0063】
(シリカ粒子の作製)
シリカゾル(日産化学工業製 スノーテックスOS)含有のシリカ粒子をそのまま使用した。なお、X線回折測定はゾル状態ではできないこと、また単にゾルを乾燥固化したものでは測定時の取り扱いが不便なことから、実際の測定は後述のシリカ粒子含有乾燥粉体で行った。平均一次粒子径は9.5nmであった。
【0064】
[実施例1]
(表面修飾ジルコニア分散液1の作製)
10gのジルコニア粒子1に、トルエン86g、及びメトキシ基含有メチルフェニルシリコーンレジン(信越化学工業社製KR9218)2gを加えて、混合し、ビーズミルで5時間撹拌して、表面修飾処理を行った後、ビーズを除去した。次いで、アルケニル基(ビニル基)基含有修飾材料としてビニルトリメトキシシラン(信越化学工業社製KBM1003)を2g添加し、130℃にて6時間還流下で修飾及び分散を行い、表面修飾ジルコニア分散液1を作製した。
表面修飾材料による表面修飾量は、ジルコニア粒子1の質量に対して40質量%であり、メトキシ基含有メチルフェニルシリコーンレジンとビニルトリメトキシシランとの質量比は1対1であった。また、得られた表面修飾ジルコニア分散液1は透明であった。
【0065】
(光散乱組成物1の作製)
10gの表面修飾ジルコニア分散液1に対して、フェニルシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング社製 OE−6330、屈折率1.53、A液/B液配合比=1/4)158.6g(A液31.7g、B液126.9g)を加え、撹拌した。その後、混合物から減圧乾燥によりトルエンを除去し、表面修飾ジルコニア粒子とフェニルシリコーン樹脂とを含有した光散乱組成物1を得た。得られた光散乱組成物1はほぼ透明であった。この光散乱組成物1の透過率を前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0066】
(光散乱複合体1の作製)
光散乱組成物1を深さ1mmの凹状の型に流し込み、150℃で2時間加熱硬化させて、厚さ1mmの光散乱複合体1を作製した。得られた光散乱複合体1の透過率を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0067】
(光半導体発光装置1の作製)
15gの光散乱組成物1に、10gの黄色蛍光体(Genelite製 GLD(Y)−550A)を添加し、その後、蛍光体含有光散乱組成物1を自公転式ミキサーで混合・脱泡し、蛍光体含有光散乱組成物1を得た。次いで、未封止の青色光半導体発光素子を備えたパッケージの発光素子上に、蛍光体含有光散乱組成物1を滴下した。さらに蛍光体を含有しない光散乱組成物1を、蛍光体含有光散乱組成物1上に蛍光体含有光散乱組成物1と同量滴下した後、150℃で2時間加熱し、光散乱組成物1を硬化させた。これにより、光半導体発光素子上に、光散乱粒子と蛍光体とを含むと共に、蛍光体粒子を光半導体発光素子の近傍に存在させた光散乱変換層が形成された、実施例1の光半導体発光装置1を作製した。
なお、光散乱変換層における光散乱粒子の含有量は0.5質量%、黄色蛍光体の含有量は20質量%であった。また、得られた光散乱変換層は外部空気層に対して凸状であった。
得られた光半導体発光装置1の発光スペクトル及び輝度を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0068】
[実施例2]
(光散乱組成物2の作製)
実施例2の表面修飾ジルコニア分散液としては、実施例1の表面修飾ジルコニア分散液1をそのまま使用した。
光散乱組成物の作製において、表面修飾ジルコニア分散液1の量を100g、フェニルシリコーン樹脂(OE−6330)の量を146g(A液29.2g、B液116.8g)とした他は実施例1と同様にして、光散乱組成物2を作製した。得られた光散乱組成物2はほぼ透明であった。この光散乱組成物2の透過率を前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0069】
(光散乱複合体2の作製)
光散乱複合体の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物2を用いた他は実施例1と同様にして、光散乱複合体2を作製した。得られた光散乱複合体2の透過率を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0070】
(光半導体発光装置2の作製)
光半導体発光装置の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物2を用いた他は実施例1と同様にして、光半導体発光装置2を作製した。これにより、光半導体発光素子上に、光散乱粒子と蛍光体とを含むと共に、蛍光体粒子を光半導体発光素子の近傍に存在させた光散乱変換層が形成された、実施例2の光半導体発光装置2を得た。
なお、光散乱変換層における光散乱粒子の含有量は5質量%、黄色蛍光体の含有量は20質量%であった。また、得られた光散乱変換層は外部空気層に対して凸状であった。
得られた光半導体発光装置2の発光スペクトル及び輝度を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0071】
[実施例3]
(表面修飾ジルコニア分散液3の作製)
表面修飾ジルコニア分散液の作製において、ジルコニア粒子1に代えてジルコニア粒子2を用い、アルケニル基含有修飾材料に代えてH−Si基含有修飾材料であるメチルジクロロシラン(信越化学工業社製 LS−50)を用いたこと、またビーズミルの撹拌時間を5時間とし、還流時間を3時間に変更した他は実施例1と同様にして、表面修飾ジルコニア分散液3を作製した。
表面修飾材料による表面修飾量は、ジルコニア粒子2の質量に対して40質量%であり、メトキシ基含有メチルフェニルシリコーンレジンとメチルジクロロシランとの質量比は1対1であった。また、得られた表面修飾ジルコニア分散液3は透明であった。
【0072】
(光散乱組成物3の作製)
光散乱組成物1の作製において、表面修飾ジルコニア分散液1に代えて表面修飾ジルコニア分散液3を用いた他は実施例1と同様にして、光散乱組成物3を作製した。得られた光散乱組成物3はほぼ透明であった。この光散乱組成物3の透過率を前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0073】
(光散乱複合体3の作製)
光散乱複合体の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物3を用いた他は実施例1と同様にして、光散乱複合体3を作製した。得られた光散乱複合体3の透過率を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0074】
(光半導体発光装置3の作製)
光半導体発光装置の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物3を用いた他は実施例1と同様にして、光半導体発光装置3を作製した。これにより、光半導体発光素子上に、光散乱粒子と蛍光体とを含むと共に、蛍光体粒子を光半導体発光素子の近傍に存在させた光散乱変換層が形成された、実施例3の光半導体発光装置3を得た。
なお、光散乱変換層における光散乱粒子の含有量は0.5質量%、黄色蛍光体の含有量は20質量%であった。また、得られた光散乱変換層は外部空気層に対して凸状であった。
得られた光半導体発光装置3の発光スペクトル及び輝度を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0075】
[実施例4]
(表面修飾ジルコニア分散液4の作製)
表面修飾ジルコニア分散液の作製において、アルケニル基含有修飾材料に代えてアルコキシ基含有修飾材料であるテトラエトキシシラン(信越化学工業社製 KBE−04)を用い、ビーズミルの撹拌時間を5時間とし、還流時間を3時間に変更した他は実施例1と同様にして、表面修飾ジルコニア分散液4を作製した。
表面修飾材料による表面修飾量は、ジルコニア粒子1の質量に対して40質量%であり、メトキシ基含有メチルフェニルシリコーンレジンとテトラエトキシシランとの質量比は1対1であった。また、得られた表面修飾ジルコニア分散液4は透明であった。
【0076】
(光散乱組成物4の作製)
光散乱組成物の作製において、表面修飾ジルコニア分散液1に代えて表面修飾ジルコニア分散液4を用いた他は実施例1と同様にして、光散乱組成物4を作製した。得られた光散乱組成物4はほぼ透明であった。この光散乱組成物4の透過率を前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0077】
(光散乱複合体4の作製)
光散乱複合体の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物4を用いた他は実施例1と同様にして、光散乱複合体4を作製した。得られた光散乱複合体4の透過率を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0078】
(光半導体発光装置4の作製)
光半導体発光装置の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物4を用いた他は実施例1と同様にして、光半導体発光装置4を作製した。これにより、光半導体発光素子上に、光散乱粒子と蛍光体とを含むと共に、蛍光体粒子を光半導体発光素子の近傍に存在させた光散乱変換層が形成された、実施例4の光半導体発光装置4を得た。
なお、光散乱変換層における光散乱粒子の含有量は0.5質量%、黄色蛍光体の含有量は20質量%であった。また、得られた光散乱変換層は外部空気層に対して凸状であった。
得られた光半導体発光装置4の発光スペクトル及び輝度を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0079】
[実施例5]
(表面修飾シリカ分散液の作製)
シリカゾル(日産化学工業製 スノーテックスOS)50gにヘキサン酸5gを溶解させたメタノール溶液50gを混合撹拌し、得られたスラリーをエバポレータで溶媒を乾燥除去してシリカ粒子乾燥粉体を得た。得られたシリカ粒子含有乾燥粉体10gをトルエン80gに混合した。次いで、片末端エポキシ変性シリコーン(信越化学工業社製、X−22−173DX)を5gとアルケニル基(ビニル基)含有修飾材料としてビニルトリメトキシシラン(信越化学工業社製 KBM1003)を5g加え、130℃にて6時間還流下で表面修飾及び分散を行った。得られたシリカ分散液100gにメタノールを100g投入し、得られた沈降物を回収し、乾燥した。この表面修飾シリカ粒子における表面修飾材料による表面修飾量は、シリカ粒子の質量に対して80質量%であり、片末端エポキシ変性シリコーンとビニルトリメトキシシランとの質量比は1対1であった。次いで、この表面修飾シリカ粒子を、トルエン中に18質量%(シリカ粒子として10質量%)となるよう加えて再分散させ、表面修飾シリカ分散液を作製した。
得られた表面修飾シリカ分散液は透明であった。
【0080】
(光散乱組成物5の作製)
作製した表面修飾シリカ分散液10gに対して、ジメチルシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング社製 OE−6336、屈折率1.41、A液/B液配合比=1/1)158.2g(A液79.1g、B液79.1g)を加え、撹拌した。その後、混合物から減圧乾燥によりトルエンを除去し、表面修飾シリカ粒子とジメチルシリコーン樹脂とを含有した光散乱組成物5を得た。得られた光散乱組成物5はほぼ透明であった。この光散乱組成物5の透過率を前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0081】
(光散乱複合体5の作製)
光散乱複合体の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物5を用いた他は実施例1と同様にして、光散乱複合体5を作製した。得られた光散乱複合体5の透過率を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0082】
(光半導体発光装置5の作製)
光半導体発光装置の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物5を用いた他は実施例1と同様にして、光半導体発光装置5を作製した。これにより、光半導体発光素子上に、光散乱粒子と蛍光体とを含むと共に、蛍光体粒子を光半導体発光素子の近傍に存在させた光散乱変換層が形成された、実施例5の光半導体発光装置5を得た。
なお、光散乱変換層における光散乱粒子の含有量は0.5質量%、黄色蛍光体の含有量は20質量%であった。また、得られた光散乱変換層は外部空気層に対して凸状であった。
得られた光半導体発光装置5の発光スペクトル及び輝度を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0083】
[実施例6]
(表面修飾ジルコニア分散液6の作製)
表面修飾ジルコニア分散液の作製において、トルエンの使用量を89g、メトキシ基含有メチルフェニルシリコーンレジンの使用量を0.5g、アルケニル基(ビニル基)含有修飾材料としてのビニルトリメトキシシランの使用量を0.5gに変更した他は実施例1と同様にして、表面修飾ジルコニア分散液6を作製した。
表面修飾材料による表面修飾量は、ジルコニア粒子1の質量に対して10質量%であり、メトキシ基含有メチルフェニルシリコーンレジンとビニルトリメトキシシランとの質量比は1対1であった。また、得られた表面修飾ジルコニア分散液6は透明であった。
【0084】
(光散乱組成物6の作製)
2gの表面修飾ジルコニア分散液6に対して、フェニルシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング社製 OE−6330、屈折率1.53、A液/B液配合比=1/4)159.78g(A液31.96g、B液127.82g)を加え、撹拌した。その後、混合物から減圧乾燥によりトルエンを除去し、表面修飾ジルコニア粒子とフェニルシリコーン樹脂とを含有した光散乱組成物6を作製した。得られた光散乱組成物1はほぼ透明であった。この光散乱組成物6の透過率を前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0085】
(光散乱複合体6の作製)
光散乱複合体の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物6を用いた他は実施例1と同様にして、光散乱複合体6を作製した。得られた光散乱複合体6の透過率を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0086】
(光半導体発光装置6の作製)
光半導体発光装置の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物6を用いた他は実施例1と同様にして、光半導体発光装置6を作製した。これにより、光半導体発光素子上に、光散乱粒子と蛍光体とを含むと共に、蛍光体粒子を光半導体発光素子の近傍に存在させた光散乱変換層が形成された、実施例6の光半導体発光装置3を得た。
なお、光散乱変換層における光散乱粒子の含有量は0.1質量%、黄色蛍光体の含有量は20質量%であった。また、得られた光散乱変換層は外部空気層に対して凸状であった。
得られた光半導体発光装置6の発光スペクトル及び輝度を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0087】
[実施例7]
(光散乱組成物7の作製)
実施例7の表面修飾ジルコニア分散液としては、実施例1の表面修飾ジルコニア分散液1をそのまま使用した。
10gの表面修飾ジルコニア分散液1に対して、フェニルシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング社製 OE−6330、屈折率1.53、A液/B液配合比=1/4)48.6g(A液9.7g、B液38.9g)を加え、撹拌した。その後、混合物から減圧乾燥によりトルエンを除去し、表面修飾ジルコニア粒子とフェニルシリコーン樹脂とを含有した光散乱組成物7を作製した。得られた光散乱組成物7はほぼ透明であった。この光散乱組成物7の透過率を前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0088】
(光散乱複合体7の作製)
光散乱複合体の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物7を用いた他は実施例1と同様にして、光散乱複合体7を作製した。得られた光散乱複合体7の透過率を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0089】
(光半導体発光装置7の作製)
フェニルシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング社製 OE−6330、屈折率1.53、A液/B液配合比=1/4)15g(A液3g、B液12g)に、黄色蛍光体(Genelite製 GLD(Y)−550A)を10g加え、その後、自公転式ミキサーで混合・脱泡し、蛍光体含有組成物7を得た。
次いで、未封止の青色光半導体発光素子を備えたパッケージの発光素子上に、蛍光体含有組成物7を滴下した後、150℃で30分間加熱し、蛍光体含有組成物7を硬化した。次いで、光散乱組成物7を、硬化後の蛍光体含有組成物7上に滴下した後、150℃で90分間加熱し、光散乱組成物1を硬化させると共に、蛍光体含有組成物7を完全に硬化させた。これにより、光半導体発光素子上に、蛍光体を含有する光変換層が形成され、その上に光散乱粒子を含有する光散乱層が形成された、実施例7の光半導体発光装置7を作製した。
なお、光変換層における黄色蛍光体の含有量は20質量%であり、光散乱層における光散乱粒子の含有量は2質量%であった。また、得られた光散乱層は外部空気層に対して凸状であった。
得られた光半導体発光装置7の発光スペクトル及び輝度を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0090】
[実施例8]
(表面修飾ジルコニア分散液8の作製)
表面修飾ジルコニア分散液の作製において、ジルコニア粒子1に代えてジルコニア粒子4を用いた他は実施例1と同様にして、表面修飾ジルコニア分散液8を作製した。
表面修飾材料による表面修飾量は、ジルコニア粒子4の質量に対して40質量%であり、メトキシ基含有メチルフェニルシリコーンレジンとビニルトリメトキシシランとの質量比は1対1であった。また、得られた表面修飾ジルコニア分散液8は、やや白濁した透明であった。
【0091】
(光散乱組成物8の作製)
光散乱組成物の作製において、表面修飾ジルコニア分散液1に代えて表面修飾ジルコニア分散液8を用いた他は実施例1と同様にして、光散乱組成物8を作製した。得られた光散乱組成物8は、やや白濁しており半透明であった。この光散乱組成物8の透過率を前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0092】
(光散乱複合体8の作製)
光散乱複合体の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物8を用いた他は実施例1と同様にして、光散乱複合体8を作製した。得られた光散乱複合体8の透過率を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0093】
(光半導体発光装置8の作製)
光半導体発光装置の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物8を用いた他は実施例1と同様にして、光半導体発光装置8を作製した。これにより、光半導体発光素子上に、光散乱粒子と蛍光体とを含むと共に、蛍光体粒子を光半導体発光素子の近傍に存在させた光散乱変換層が形成された、実施例8の光半導体発光装置8を得た。
なお、光散乱変換層における光散乱粒子の含有量は0.5質量%、黄色蛍光体の含有量は20質量%であった。また、得られた光散乱変換層は外部空気層に対して凸状であった。
得られた光半導体発光装置8の発光スペクトル及び輝度を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0094】
[実施例9]
(表面修飾ジルコニア分散液9の作製)
表面修飾ジルコニア分散液の作製において、ジルコニア粒子1に代えてジルコニア粒子5を用い、トルエンの使用量を87g、メトキシ基含有メチルフェニルシリコーンレジンの使用量を1.5g、アルケニル基(ビニル基)含有修飾材料としてのビニルトリメトキシシランの使用量を1.5gに変更した他は実施例1と同様にして、表面修飾ジルコニア分散液9を作製した。
表面修飾材料による表面修飾量は、ジルコニア粒子1の質量に対して30質量%であり、メトキシ基含有メチルフェニルシリコーンレジンとビニルトリメトキシシランとの質量比は1対1であった。また、得られた表面修飾ジルコニア分散液9はやや白濁した透明であった。
【0095】
(光散乱組成物9の作製)
4gの表面修飾ジルコニア分散液9に対して、フェニルシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング社製 OE−6330、屈折率1.53、A液/B液配合比=1/4)159.48g(A液31.90g、B液127.58g)を加え、撹拌した。その後、混合物から減圧乾燥によりトルエンを除去し、表面修飾ジルコニア粒子とフェニルシリコーン樹脂とを含有した光散乱組成物9を作製した。得られた光散乱組成物9はほぼ透明であった。この光散乱組成物9の透過率を前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0096】
(光散乱複合体9の作製)
光散乱複合体の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物9を用いた他は実施例1と同様にして、光散乱複合体9を作製した。得られた光散乱複合体9の透過率を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0097】
(光半導体発光装置9の作製)
光半導体発光装置の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物9を用いた他は実施例1と同様にして、光半導体発光装置9を作製した。これにより、光半導体発光素子上に、光散乱粒子と蛍光体とを含むと共に、蛍光体粒子を光半導体発光素子の近傍に存在させた光散乱変換層が形成された、実施例9の光半導体発光装置9を得た。
なお、光散乱変換層における光散乱粒子の含有量は0.2質量%、黄色蛍光体の含有量は20質量%であった。また、得られた光散乱変換層は外部空気層に対して凸状であった。
得られた光半導体発光装置9の発光スペクトル及び輝度を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0098】
[比較例1]
(マトリックス樹脂の評価)
比較例1及び2は、マトリックス樹脂中に光散乱粒子を含有させていない。そこで、光散乱複合体に代えてマトリックス樹脂自体の透過率を、光散乱複合体と同様に測定し評価した。
比較例1では、フェニルシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング社製 OE−6330、屈折率1.53、A液/B液配合比=1/4)7.6g(A液1.5g、B液6.1g)を自公転式ミキサーで混合、脱泡した後、得られた組成物を、各実施例の光散乱組成物と同様に測定し評価した。また、得られた組成物を深さ1mmの凹状の型に流し込み、150℃で2時間加熱硬化させて、厚さ1mmのマトリックス樹脂硬化体を作製し、このマトリックス樹脂硬化体を、実施例の光散乱複合体と同様に測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0099】
(光半導体発光装置101の作製)
フェニルシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング社製 OE−6330、屈折率1.53、A液/B液配合比=1/4)7.6g(A液1.5g、B液6.1g)に、黄色蛍光体(Genelite製 GLD(Y)−550A)を1g加え、その後、自公転式ミキサーで混合、脱泡した。次いで未封止の青色光半導体発光素子を備えたパッケージの発光素子上に蛍光体含有フェニルシリコーン樹脂組成物を滴下し、さらに蛍光体を含有していない当該フェニルシリコーン樹脂組成物を滴下し、150℃で2時間、加熱硬化させた。これにより、光半導体発光素子上に、蛍光体を含有する光変換層が形成された、比較例1の光半導体発光装置101を作製した。
なお、光変換層における黄色蛍光体の含有量は11.3質量%であった。また、得られた光変換層は外部空気層に対して凸状であった。
得られた光半導体発光装置101の発光スペクトル及び輝度を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0100】
(マトリックス樹脂の評価)
フェニルシリコーン樹脂の代わりにジメチルシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング社製 OE−6336、屈折率1.41 A液/B液配合比=1/1)を用いた他は比較例1と同様にして、マトリックス樹脂硬化体の透過率を測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0101】
(光半導体発光装置102の作製)
[比較例2]
光半導体発光装置の作製において、フェニルシリコーン樹脂に代えてジメチルシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング社製 OE−6336、屈折率1.41 A液/B液配合比=1/1)7.6g(A液3.8g、B液3.8g)を用いた他は比較例1と同様にして、光半導体発光装置102を作製した。
なお、光変換層における黄色蛍光体の含有量は11.3質量%であった。また、得られた光変換層は外部空気層に対して凸状であった。
得られた光半導体発光装置102の発光スペクトル及び輝度を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0102】
[比較例3]
(表面修飾ジルコニア分散液103の作製)
表面修飾ジルコニア分散液の作製において、ジルコニア粒子1に代えてジルコニア粒子3を用いた他は実施例1と同様にして、表面修飾ジルコニア分散液103を作製した。
表面修飾材料による表面修飾量は、ジルコニア粒子3の質量に対して40質量%であり、メトキシ基含有メチルフェニルシリコーンレジンとビニルトリメトキシシランとの質量比は1対1であった。また、得られた表面修飾ジルコニア分散液103は透明であった。
【0103】
(光散乱組成物103の作製)
光散乱組成物の作製において、表面修飾ジルコニア分散液1に代えて表面修飾ジルコニア分散液103を用いた他は実施例1と同様にして、光散乱組成物103を作製した。得られた光散乱組成物103は透明であった。この光散乱組成物103の透過率を前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0104】
(光散乱複合体103の作製)
光散乱複合体の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物103を用いた他は実施例1と同様にして、光散乱複合体103を作製した。得られた光散乱複合体103の透過率を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0105】
(光半導体発光装置103の作製)
光半導体発光装置の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物103を用いた他は実施例1と同様にして、光半導体発光装置103を作製した。これにより、光半導体発光素子上に、光散乱粒子と蛍光体とを含むと共に、蛍光体粒子を光半導体発光素子の近傍に存在させた光散乱変換層が形成された、比較例3の光半導体発光装置103を得た。
なお、光散乱変換層における光散乱粒子の含有量は0.5質量%、黄色蛍光体の含有量は20質量%であった。また、得られた光散乱変換層は外部空気層に対して凸状であった。
得られた光半導体発光装置103の発光スペクトル及び輝度を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0106】
[比較例4]
(表面修飾ジルコニア分散液104の作製)
表面修飾ジルコニア分散液の作製において、アルケニル基含有修飾材料に代えて飽和脂肪酸であるステアリン酸を用いたこと、またビーズミルの撹拌時間を5時間に変更した他は実施例1と同様にして、表面修飾ジルコニア分散液104を作製した。なお、ステアリン酸は飽和脂肪酸であり、そのカルボキシル基はジルコニア粒子との結合に使用されてしまうから、ジルコニア粒子結合後のステアリン酸はアルキル基しか有しておらず、アルケニル基、H−Si基、アルコキシ基のいずれも有していない。
表面修飾材料による表面修飾量は、ジルコニア粒子1の質量に対して40質量%であった。また、得られた表面修飾ジルコニア分散液104は透明であった。
【0107】
(光散乱組成物104の作製)
光散乱組成物の作製において、表面修飾ジルコニア分散液1に代えて表面修飾ジルコニア分散液104を用いた他は実施例1と同様にして、光散乱組成物104を作製した。得られた光散乱組成物104は、やや白濁しており半透明であった。この光散乱組成物104の透過率を前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0108】
(光散乱複合体104の作製)
光散乱複合体の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物104を用いた他は実施例1と同様にして、光散乱複合体104を作製した。得られた光散乱複合体104の透過率を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0109】
(光半導体発光装置104の作製)
光半導体発光装置の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物104を用いた他は実施例1と同様にして、光半導体発光装置104を作製した。これにより、光半導体発光素子上に、光散乱粒子と蛍光体とを含むと共に、蛍光体粒子を光半導体発光素子の近傍に存在させた光散乱変換層が形成された、比較例4の光半導体発光装置104を得た。
なお、光散乱変換層における光散乱粒子の含有量は0.5質量%、黄色蛍光体の含有量は20質量%であった。また、得られた光散乱変換層は外部空気層に対して凸状であった。
得られた光半導体発光装置104の発光スペクトル及び輝度を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0110】
[比較例5]
(光散乱組成物105の作製)
比較例105の表面修飾シリカ分散液としては、実施例5の表面修飾シリカ分散液をそのまま使用した。
この表面修飾シリカ分散液200gに対して、ジメチルシリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング社製 OE−6336、屈折率1.41、A液/B液配合比=1/1)88g(A液44g、B液44g)を加え、撹拌した。その後、混合物から減圧乾燥によりトルエンを除去し、表面修飾シリカ粒子とジメチルシリコーン樹脂とを含有した光散乱組成物105を得た。得られた光散乱組成物105はほぼ透明であった。この光散乱組成物105の透過率を前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0111】
(光半導体発光装置105の作製)
光半導体発光装置の作製において、光散乱組成物1に代えて光散乱組成物105を用いた他は実施例1と同様にして、光半導体発光装置105を作製した。これにより、光半導体発光素子上に、光散乱粒子と蛍光体とを含むと共に、蛍光体粒子を光半導体発光素子の近傍に存在させた光散乱変換層が形成された、比較例5の光半導体発光装置105を得た。
なお、光散乱変換層における光散乱粒子の含有量は20質量%、黄色蛍光体の含有量は20質量%であった。また、得られた光散乱変換層は外部空気層に対して凸状であった。
得られた光半導体発光装置105の発光スペクトル及び輝度を、前記の通り測定し評価した。結果を下記表1に示す。
【0112】
【表1】
【0113】
上記表1より、実施例1〜7、9の光半導体発光装置はすべて、発光スペクトルピーク面積比が比較例1〜4よりも優れていた。つまり、実施例1〜7の光半導体発光装置においては白色光とともに発せられる青色光成分が低減されていた。さらに、実施例1〜7、9の光半導体発光装置はすべて高輝度であり、特に実施例1〜4の光半導体発光装置は非常に高い輝度を示した。また、実施例8の各値は他の実施例に比べ低下していたが、比較例よりは良かった。これは、他の実施例に比べ平均二次粒子径が大きいためと考えられる。また、比較例5では光学的な特性は悪くなかったが、光散乱粒子の含有量が多いために、特に光散乱組成物の粘度が高くなり、ハンドリングが困難であった。