アノード電極24の放出口18の周囲に位置する電極露出部15の外側を絶縁部材14で覆い、アーク室22の内部に、電極露出部15の表面と絶縁部材14の表面とを露出させる。生成室21の内部で生成されたプラズマからアノード電極24が吸引するアーク電子流62の広がりが少なくなり、放出口18の周囲に集合するイオン化ガスの正イオンの密度が高くなる。引出電極41によって高密度の正イオンの集合からイオンビーム63が吸引されるので、イオンビーム63は高密度で小径になる。
【背景技術】
【0002】
イオン源は、イオン注入装置や表面改質装置に用いられており、真空雰囲気中でイオンを処理対象物の表面に照射するために、イオンビームが引き出される装置である。
イオン注入装置では、イオン源の直後に配置される質量分離磁石による質量分解能を向上させるために、イオン源から引き出すイオンビームをできるだけ細くする必要がある。
【0003】
また、処理対象物に照射されるイオンビームは、イオン源で生成されたプラズマから、引出電極によってイオンを引き出した後、処理対象物に照射されるまでの間に整形処理、偏向処理、加速処理等の処理が行われる。イオンビームは各処理の影響を受け、形状が変形されてしまう。
各処理での変形を小さくするためには、イオン源から引き出すイオンビームを小径にし、小さなビーム径が処理対象物に照射されるまで維持されることが望ましい。
【0004】
他方、処理対象物にイオンビームを照射してイオン注入処理を行う観点からは、イオン源から引き出されるイオンビームの電流値が大きい方が処理効率が高くなるから、イオン源の引出スリット面積を大きくすることが望ましい。そのため、現状では縦長のスリットが使用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来技術の要求を両立させるために、大電流で小径のイオンビームを引き出すことができるイオン源を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明は、プラズマを生成する生成室と、生成孔によって、内部が前記生成室と連通されたアーク室と、前記アーク室に設けられ、引出電圧が印加され、前記生成室から電子を引き出して前記アーク室内を放電させた後、放出口から前記アーク室の外部に照射イオンを放出させるアノード装置とを有するイオン源であって、前記アノード装置は、前記放出口が形成されたアノード電極と、前記放出口よりも大きい通過孔が形成された絶縁部材とを有し、前記通過孔と前記放出口とは連通して配置され、前記アノード装置は、前記通過孔の縁の外側では前記絶縁部材の表面が前記アーク室の内部に露出され、前記通過孔の縁の内側の底面には、前記放出口と前記アノード電極の表面とが露出されたイオン源である。
本発明は、前記通過孔の縁の底面で露出された前記アノード電極の表面の部分である電極露出部は、リング形形状にされたイオン源である。
本発明は、前記電極露出部の面積は、前記通過孔の底面に位置する前記放出口の開口の面積の0.566倍以上2.83倍以下の大きさにされたイオン源である。
本発明は、前記通過孔と前記放出口は、中心が同じ中心軸線上に位置するそれぞれ円形形状にされたイオン源である。
本発明は、真空槽と、上記記載のイオン源と、を有し、前記真空槽内に配置された成膜対象物に、前記イオン源で生成された前記照射イオンからイオンビームを形成し、形成した前記イオンビームを前記成膜対象物に照射するイオン処理装置である。
本発明は、前記照射イオンを質量分析して前記成膜対象物に照射するイオン処理装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、イオン源の引出孔付近に、アノード電極を設け、アノード電極穴の直前の電子電流密度を、従来技術よりも増加させることで高密度のプラズマを生成し、小径であるが大電流のイオンビームが得られ、
1.ビームの輸送効率が高くなりイオン注入の処理能力が上がる。
2.ビームプロファイルが向上し均一性の良い注入が可能になる。
3.ビーム整形用のレンズが省略でき、装置の単純化が図れる。
という効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、この発明の実施例を図に基づいて説明する。
<イオン処理装置>
図1の符号7は、本発明の一例のイオン処理装置を示している。
このイオン処理装置7は真空槽11を有しており、真空槽11の内部には、本発明のイオン源12が配置されている。また、真空槽11の内部には、質量分析装置20と、載置装置30とが配置されており、
図2に示すように、イオン源12から放出されたイオンビーム63が載置装置30に配置された処理対象物8に照射され、処理対象物8に、イオン注入や表面改質等のイオン処理が行われる。
【0011】
<イオン源>
イオン源12は、生成室21と、アーク室22と、アノード装置13と、引出電極41とを有している。
生成室21は、絶縁性物質で構成された生成槽31と、生成槽31の内部に配置されたスリット状のコレクタ電極26と、生成槽31の周囲に配置されたコイル装置37とを有している。
【0012】
アーク室22は、絶縁性物質で構成された放電槽32を有しており、生成室21の内部とアーク室22の内部とは、絶縁性材料(ここでは石英)で構成された仕切板23によって分離されながら、仕切板23に形成された接続孔28によって互いに連通されている。
放電槽32は開口を有しており、アノード装置13は、その開口を閉塞するように取り付けられている。
【0013】
図3は、
図1のA−A線截断断面図である。
アノード装置13は、アノード電極24と、絶縁部材14とを有している。
アノード電極24は、板状の金属で構成され、放出口18が設けられており、絶縁部材14は、板状の絶縁性材料で構成されており、通過孔16が設けられている。
【0014】
絶縁部材14とアノード電極24とは、通過孔16が放出口18と重なるように、互いの表面を密着して配置されている。通過孔16の大きさは、放出口18の大きさよりも大きくされており、放出口18の絶縁部材14側の縁19は通過孔16の底面に位置し、通過孔16のアノード電極24側の縁17によって囲まれている。
【0015】
通過孔16のアノード電極24側の縁17は、アノード電極24に密着されており、前記アノード電極24の表面の通過孔16のアノード電極24側の縁17と、放出口18の絶縁部材14側の縁19との間の部分は、通過孔16の底面で、アーク室22の内部に露出されている。
【0016】
アノード電極24のアーク室22側に向く表面のうち、アーク室22の内部に露出された部分を電極露出部15とする。
通過孔16のアノード電極24側の縁17と、放出口18の絶縁部材14側の縁19とは重なり合わないようにされており、電極露出部15は、リング形形状であり、また、縁17,19は、それぞれ円周形形状にされているから、円形のリング形形状である。
【0017】
引出電極41は、アノード装置13の、生成室21に向く面とは反対側の面と対面する場所に、アノード電極24とは離間して配置されている。
引出電極41には、引出孔43が形成されており、引出孔43は、放出口18と対面する位置に配置されている。
【0018】
通過孔16は、接続孔28と対面する位置に配置されている。
接続孔28と、通過孔16と、放出口18と、引出孔43とは、一本の直線が、接続孔28と、通過孔16と、放出口18と、引出孔43とを貫通できるように、直線上に配置されている。
【0019】
また、この例では、接続孔28と通過孔16と放出口18と引出孔43とは、それぞれ円形形状であり、通過孔16の中心と、放出口18の中心とは同じ中心軸線Qが通っている。また、その中心軸線Qは、接続孔28の中心と引出孔43の中心も通るようになっている。
【0020】
真空槽11は接地電位に接続され、アノード電極24はプラズマ電源52に接続され、プラズマ電源52によって接地電位に対して正電圧が印加されるようになっている。
【0021】
コレクタ電極26とアノード電極24とはアーク電源51に接続されており、アーク電源51によって、コレクタ電極26にはアノード電極24に対して負電圧が印加されている。
【0022】
引出電極41は引出電源53に接続されており、引出電源53によって、接地電位に対して負電圧が印加されている。
【0023】
真空槽11には真空排気装置56が接続されており、真空装置11の内部は、真空排気装置56によって真空排気され 生成室21の内部と、アーク室22の内部とには、真空雰囲気が形成されている。
【0024】
生成室21には、ガス供給源55が接続されている。
生成室21の内部とアーク室22の内部とに、真空雰囲気が形成された状態で、ガス供給源55からイオン化ガス(例えばアルゴンガス)を生成室21の内部に供給しながら、真空槽11の外部に配置された交流電源38によって、コイル装置37に交流電圧を印加して生成室21の内部に交番磁界を形成すると、生成室21の内部にイオン化ガスのプラズマ(誘導結合(ICP)プラズマ)が形成される。
図2の符号61は、そのプラズマを示している。
【0025】
アーク室22の内部には、通過孔16の開口の縁17の内側であり放出口18の開口の縁19の外側には電極露出部15であるアノード電極24の表面が露出されている。小面積なので、放出口18の内周面のアノード電極24の表面は露出された面積から無視するものとすると、アーク室22の内部には、アノード電極24のうち、電極露出部15以外の部分は露出されていない。
【0026】
電極露出部15は、接続孔28を介して生成室21の内部に生成されたプラズマ61と対面しており、コレクタ電極26とアノード電極24との間の電圧差により、生成室21の内部のプラズマ61から接続孔28を通って電極露出部15に向かって走行するアーク電子流62を形成する。
【0027】
生成室21内で生成されたプラズマ61の電子がアノード電極24に向かって加速され、アーク室22に流入したイオン化ガスを電子衝撃によりイオン化する。特に、電子は電極露出部15に集中して流入するため、その周辺に密度の濃いプラズマが生成される。
【0028】
引出電極41の電位は、アノード電極24の電位やイオン化ガスの正イオンの電位よりも低い電位であり、引出電極41が形成する電界は、放出口18と通過孔16とを通ってアーク室22の内部に侵入し、アーク室22の内部に、引出電極41に向かって正電荷を移動させる勾配の正電荷収集電界が形成されている。
【0029】
アノード電極24のアーク室22側に向く表面のうち、電極露出部15よりも外側の部分は絶縁部材14によって覆われており、絶縁部材14によって覆われた部分は、電子は吸引されない。アーク電子流62の直径は、最大で電極露出部15の外周の直径になる。
【0030】
図5の符号64は、
図1,2のイオン処理装置7から、絶縁部材14を取り外し、アノード電極24の表面を、取り外した絶縁部材14の外周の大きさで露出させたときのアーク電子流を示している。
【0031】
このイオン処理装置では、放出口18から離間した場所にもアノード電極24の表面が露出されており、大面積の場所から生成室21内の電子が吸引され、直径が、絶縁部材14の外周の大きさ、つまり、アーク室22の壁面開口の大きさに広がったアーク電子流64が形成される。
【0032】
アーク室22の内部の放出口18付近には、アーク電子流62,64の放出口18付近の電子密度に応じた量のイオン化ガスの正イオンが集合する。
【0033】
本発明のイオン処理装置7のアーク電子流62の広がりは、絶縁部材14が配置された分、配置されない場合よりも小径になるから、絶縁部材14が配置されていないイオン処理装置の放出孔18付近のアーク電子流64の電子密度よりも、本発明のイオン処理装置7のアーク電子流62の電子密度の方が大きくなり、その大きな電子密度に応じた量のイオン化ガスの正イオンが放出口18付近に集合する。
【0034】
絶縁部材14が配置されないイオン処理装置では、本発明のイオン処理装置7よりも電子雲が広い場所に広がって密度が低下し、正電荷も広範囲に拡散されて低密度になる。
【0035】
集合したイオン化ガスの正イオンは、放出口18付近に形成された正電荷収集電界によって移動され、通過孔16と放出口18とを通過してアーク室22の外部に出る。
【0036】
アノード電極24と引出電極41との間の位置には、正電荷を加速する加速電界が形成されており、放出口18を通過したイオン化ガスの正イオンである照射イオンは、加速電界によって加速され、放出口18から引出孔43が位置する方向に移動し、引出孔43を通過する。
【0037】
引出孔43を通過したイオン化ガスの正イオンの進行方向には、接地電位の接地電極42に形成された接地孔44が配置されており、引出孔43を通過したイオン化ガスの正イオン(照射イオン)は、接地孔44を通過して、イオンビーム63となって、イオン源12から放出される。
【0038】
本発明のイオン処理装置7では、高密度に集合したイオン化ガスの正イオンが正電荷収集電界によって移動されるから、絶縁部材14が配置されていないイオン照射装置のイオンビーム65よりもイオンビーム63は高密度になる。
【0039】
この例では、イオン処理装置7はイオン注入装置であり、イオンビーム63の進行方向には、質量分析装置20の入口が配置されており、イオンビーム63は質量分析装置20の内部に入射すると、質量分析装置20の内部を通過する間に、照射イオンの中から所定の質量/電荷のイオン以外のイオンが除去され、特定の正イオンから成るイオンビーム63が処理対象物8に照射される。符号57は、処理対象物8に流れる電流を測定する測定装置である。
【0040】
なお、放出口18と、引出孔43と、接地孔44とは、円形形状の他、他の形状であっても良く、中心が同一直線上に配置されることが望ましい。
【0041】
なお、上記例では、コイル装置37のICP放電によってICPプラズマを生成していたが、本発明の生成室21の内部のプラズマは、熱陰極放電、冷陰極放電、マイクロ波放電など電子を発生させる装置を用いることができる。またプラズマを発生しない電子源でもよい。
【0042】
アーク室22内のプラズマの密度は、アーク電子流62をアーク電源51の出力電力によって制御することができるので、放出口18から放出されるイオンビームの電流量を制御することができる。
【0043】
なお、上記イオン処理装置7はイオン注入装置であったが、表面改質装置、エッチング装置など、本発明はイオンビームを用いる装置を広く含むものである。
【0044】
<測定結果>
図4(a)は、φ3(mm)の円形形状の放出口18に対し、通過孔16が、φ4,φ5、φ8、φ14の円形形状(電極露出部15の外径が同じφ4,φ5、φ8、φ14の円形形状)であるときの、アーク電子流62の電流値(横軸)とイオンビーム63の電流値(縦軸)との関係を示すグラフである。この
図4(a)及び次の
図4(b)のイオンビーム63の電流値は、プラズマ電源52に流れた電流を測定した値である。
通過孔16が小径になるに連れて、アーク電子流62の電流変化の影響を大きく受けることが分かる。
【0045】
図4(b)は、電極露出部15の面積と、引出可能なイオンビーム63の電流値との関係を示すグラフであり、アーク電子流62の電流値が1Aであるときの、各通過孔16のイオンビーム63の電流値が示されている。
【0046】
横軸には電極露出部15の面積が示され、縦軸にはイオンビーム63の電流値が示されており、グラフに示された各点は、横軸上の位置が、外径がφ4,φ5、φ8、φ14の電極露出部15の面積の値であり、縦軸上の位置が、アーク電子流62の電流値が1Aであるときの、各通過孔16のイオンビーム63の電流値の位置である点である。同図(b)は、各点を結んだグラフである。
【0047】
通過孔16が小径になるに連れて、同じ電流値のアーク電子流62を流したときのイオンビーム63の電流値が大きくなることが分かる。
従って、電極露出部15を極小にすれば、アーク電子流62の電流値を大きくすることができるが、電極露出部15の面積がゼロになると、アーク電子流62による電流が流れる回路ができなくなり、放出口18付近でのアーク電子流62の密度を高くすることができず、イオンビーム63を引き出すことができなくなる。
【0048】
電子をアノード電極24に到達させるためには、電子発生源である生成室21内をアーク室22内と接続する接続孔28と電極露出部15とを結ぶ直線が存在することが必要である。つまり、接続孔28から放出口18付近を見たときに、アノード電極24の一部表面が露出する必要がある。
【0049】
<電極露出部の内径と外径の関係>
電極露出部15の内径(放出口18の直径)をD
1、電極露出部15の外径(通過孔16の直径)をD
2とすると、
放出口18の面積S
1は、
S
1=(D
1/2)
2×π=D
12×π/4
であり、電極露出部15の面積S
2は、
S
2=((D
2/2)
2×π)−((D
1/2)
2×π)=(D
22−D
12)×π/4
になる。
電極露出部15の面積S
2と放出口18の面積S
1の比(S
2/S
1)は、下記(1)式のようになる。
S
2/S
1=(D
22−D
12)×π/4/(D
12×π/4)
=(D
22−D
12)/D
12 ……(1)
測定結果から、電極露出部15の面積S
2が0.04〜0.2cm
2のときに、生成室21から引き出したアーク電子流62の電流値が大きく増えているので、Φ3=0.0707cm
2とし、電極露出部15の面積S
2と放出口18の面積S
1との比S
2/S
1は、
0.04/0.0707≦S
2/S
1≦0.2/0.0707
になり、下記の式(2)のような結果になる。
0.566≦S
2/S
1≦2.83 ……(2)
よって電極露出部15の面積S
2と放出口18の面積S
1の比(S
2/S
1)が0.566以上2.83以下のときにアノード電極24へのアーク電子流62の流入密度が大きくなり、生成室21から引き出せるイオンビームの電流値を大きく増やすことができるようになる。
【0050】
電極露出部15が、円形のリング形形状である場合、式(1)の面積比が0.5〜3の範囲になればよいので下記式(3)が成立する。
0.566≦(D
22−D
12)/D
12≦2.83 ……(3)
式(3)から、
0.566≦D
22/D
12−1≦2.83
1.566≦D
22/D
12≦3.83
√1.566≦D
2/D
1≦√3.83 ……(4)
と、式(4)が得られる。
式(4)を用いると、電極露出部15の外径と内径とが円形形状であれば、外径D
2と内径D
1の比D
2/D
1の値で、得られるイオンビームの電流値を得ることができる。
【0051】
なお上記実施形態では、電極露出部15の内径D
1と外径D
2は円形形状であったが、スリット(角型)や楕円でもよい。
なお、
図4(c)に、実施例から得られるイオンビームの電流密度の特性を示す。電極露出部15の面積を小さくしていくと、高いイオンビーム電流密度が得られる。
【0052】
<他の例>
上記例では、絶縁部材14とアノード電極24とが接触していたが、
図6のように、絶縁部材14とアノード電極24とが離間し、絶縁部材14とアノード電極24との間に、隙間6が設けられている場合も含まれる。
【0053】
隙間6の大きさは、アノード電極24の表面と絶縁部材14の裏面との間の距離であり、隙間6が大きくても、電極露出部15は通過孔16の底面に位置しており、アーク電子流62が通過孔16の外周よりも広がらないから、隙間6に位置する部分のアノード電極24の面積は無視することができる。隙間6が存する場合でも、電極露出部15の面積は、通過口16のアノード電極24側の縁17よりも内側の部分の面積であり、より正確には、通過口16のアノード電極24側の縁17から、アノード電極24に下ろした垂線とアノード電極24表面との交点が形成する、通過口16の縁17と同じ形状の閉曲線の内側の部分であると言うことができる。
要するに、電極露出部15の面積は、通過口16のアノード電極24側の縁17と、放出口18の縁19との間の部分のアノード電極24の面積となる。