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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-192589(P2016-192589A)
(43)【公開日】2016年11月10日
(54)【発明の名称】信号出力回路
(51)【国際特許分類】
   H03K 19/0175 20060101AFI20161014BHJP
【FI】
   H03K19/00 101F
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-70034(P2015-70034)
(22)【出願日】2015年3月30日
(71)【出願人】
【識別番号】308033711
【氏名又は名称】ラピスセミコンダクタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】甲斐 康員
【テーマコード(参考)】
5J056
【Fターム(参考)】
5J056AA04
5J056BB40
5J056CC04
5J056CC10
5J056DD40
5J056DD51
5J056KK03
(57)【要約】
【課題】出力信号の信号レベルの遷移に伴う電源ラインの電圧レベルの変動を抑制する信号出力回路を提供する
【解決手段】信号出力回路は、出力トランジスタと、出力トランジスタのオンオフを制御する制御電圧を出力する制御電圧出力部とを有する。制御電圧出力部は、出力トランジスタをオンさせる場合において、第1の電圧レベルの電圧が供給される第1の電源ラインと第2の電圧レベルの電圧が供給される第2の電源ラインとの間の電圧レベル差が所定の大きさよりも小さい場合には、第1の電源ラインまたは第2の電源ラインの電圧レベルの電圧を制御電圧として出力し、第1の電源ラインと第2の電圧ラインとの間の電圧レベル差が所定の大きさよりも大きい場合には、第1の電圧レベルと第2の電圧レベルとの間の第3の電圧レベルの電圧を制御電圧として出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力端子に接続されたドレイン、第1の電圧レベルの電圧が供給される第1の電源ラインに接続されたソース、および制御電圧が供給されるゲートを有し、前記制御電圧の電圧レベルが前記第1の電圧レベルよりも低い場合にオン状態となる第1のトランジスタと、
前記第1の電源ラインと、前記第1の電圧レベルよりも低い第2の電圧レベルの電圧が供給される第2の電源ラインと、の間に設けられ、入力信号の信号レベルが第1の状態にあり且つ前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大きい場合には、前記第1の電圧レベルと前記第2の電圧レベルとの間の第3の電圧レベルの電圧を前記制御電圧として出力する制御電圧出力部と、
を含む信号出力回路。
【請求項2】
前記制御電圧出力部は、前記入力信号の信号レベルが第2の状態にある場合に、前記第1の電圧レベルの電圧を前記制御電圧として出力し、前記入力信号の信号レベルが前記第1の状態にあり且つ前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも小さい場合には、前記第2の電圧レベルの電圧を前記制御電圧として出力する
請求項1に記載の信号出力回路。
【請求項3】
前記制御電圧出力部は、
ソースが前記第1の電源ラインに接続され、ドレインが前記第1のトランジスタのゲートに接続され、ゲートに前記入力信号が入力される第2のトランジスタと、
ドレインが前記第1のトランジスタのゲートに接続され、ゲートに前記入力信号が入力される第3のトランジスタと、
前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも小さい場合には、前記第2の電圧レベルの電圧を前記第3のトランジスタのソースに供給し、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大きい場合には、前記第3の電圧レベルの電圧を前記第3のトランジスタのソースに供給する電圧出力回路と、
を含む請求項2に記載の信号出力回路。
【請求項4】
前記電圧出力回路は、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間に設けられ、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大となった場合に導通し、前記第3の電圧レベルの電圧を出力する回路部分を有する
請求項3に記載の信号出力回路。
【請求項5】
出力端子に接続されたドレイン、第1の電圧レベルの電圧が供給される第1の電源ラインに接続されたソース、および制御電圧が供給されるゲートを有し、前記制御電圧の電圧レベルが前記第1の電圧レベルよりも高い場合にオン状態となる第1のトランジスタと、
前記第1の電源ラインと、前記第1の電圧レベルよりも高い第2の電圧レベルの電圧が供給される第2の電源ラインと、の間に設けられ、入力信号の信号レベルが第1の状態にあり且つ前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大きい場合には、前記第1の電圧レベルと前記第2の電圧レベルとの間の第3の電圧レベルの電圧を前記制御電圧として出力する制御電圧出力部と、
を含む信号出力回路。
【請求項6】
前記制御電圧出力部は、前記入力信号の信号レベルが第2の状態にある場合に、前記第1の電圧レベルの電圧を前記制御電圧として出力し、前記入力信号の信号レベルが前記第1の状態にあり且つ前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも小さい場合には、前記第2の電圧レベルの電圧を前記制御電圧として出力する
請求項5に記載の信号出力回路。
【請求項7】
前記制御電圧出力部は、
ソースが前記第1の電源ラインに接続され、ドレインが前記第1のトランジスタのゲートに接続され、ゲートに前記入力信号が入力される第2のトランジスタと、
ドレインが前記第1のトランジスタのゲートに接続され、ゲートに前記入力信号が入力される第3のトランジスタと、
前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも小さい場合には、前記第2の電圧レベルの電圧を前記第3のトランジスタのソースに供給し、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大きい場合には、前記第3の電圧レベルの電圧を前記第3のトランジスタのソースに供給する電圧出力回路と、
を含む請求項6に記載の信号出力回路。
【請求項8】
前記電圧出力回路は、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間に設けられ、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大となった場合に導通し、前記第3の電圧レベルの電圧を出力する回路部分を有する
請求項7に記載の信号出力回路。
【請求項9】
出力端子に接続されたドレイン、第1の電圧レベルの電圧が供給される第1の電源ラインに接続されたソース、および第1の制御電圧が供給される第1のゲートを有し、前記第1の制御電圧の電圧レベルが前記第1の電圧レベルよりも低い場合にオン状態となる第1のトランジスタと、
前記出力端子に接続されたドレイン、前記第1の電圧レベルよりも低い第2の電圧レベルの電圧が供給される第2の電源ラインに接続されたソース、および第2の制御電圧が供給される第2のゲートを有し、前記第2の制御電圧の電圧レベルが前記第2の電圧レベルよりも高い場合にオン状態となる第2のトランジスタと、
前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間に設けられ、第1の入力信号の信号レベルが第1の状態にあり且つ前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大きい場合には、前記第1の電圧レベルと前記第2の電圧レベルとの間の第3の電圧レベルの電圧を前記第1の制御電圧として出力する第1の制御電圧出力部と、
前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間に設けられ、第2の入力信号の信号レベルが第1の状態にあり且つ前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大きい場合には、前記第1の電圧レベルと前記第2の電圧レベルとの間の第4の電圧レベルの電圧を前記第2の制御電圧として出力する第2の制御電圧出力部と、
を含む信号出力回路。
【請求項10】
前記第1の制御電圧出力部は、前記第1の入力信号の信号レベルが第2の状態にある場合に、前記第1の電圧レベルの電圧を前記第1の制御電圧として出力し、前記第1の入力信号の信号レベルが第1の状態にあり且つ前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも小さい場合には、前記第2の電圧レベルの電圧を前記第1の制御電圧として出力し、
前記第2の制御電圧出力部は、前記第2の入力信号の信号レベルが第2の状態にある場合に、前記第2の電圧レベルの電圧を前記第2の制御電圧として出力し、前記第2の入力信号の信号レベルが第1の状態にあり且つ前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも小さい場合には、前記第1の電圧レベルの電圧を前記第2の制御電圧として出力する
請求項9に記載の信号出力回路。
【請求項11】
前記第1の制御電圧出力部は、
ソースが前記第1の電源ラインに接続され、ドレインが前記第1のトランジスタのゲートに接続され、ゲートに前記第1の入力信号が入力される第3のトランジスタと、
ドレインが前記第1のトランジスタのゲートに接続され、ゲートに前記第1の入力信号が入力される第4のトランジスタと、
前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも小さい場合には、前記第2の電圧レベルの電圧を前記第4のトランジスタのソースに供給し、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大きい場合には、前記第3の電圧レベルの電圧を前記第4のトランジスタのソースに供給する第1の電圧出力回路と、
を含み、
前記第2の制御電圧出力部は、
ソースが前記第2の電源ラインに接続され、ドレインが前記第2のトランジスタのゲートに接続され、ゲートに前記第2の入力信号が入力される第5のトランジスタと、
ドレインが前記第2のトランジスタのゲートに接続され、ゲートに前記第2の入力信号が入力される第6のトランジスタと、
前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも小さい場合には、前記第1の電圧レベルの電圧を前記第6のトランジスタのソースに供給し、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大きい場合には、前記第4の電圧レベルの電圧を前記第6のトランジスタのソースに供給する第2の電圧出力回路と、
を含む
請求項10に記載の信号出力回路。
【請求項12】
前記第1の電圧出力回路は、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間に設けられ、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大となった場合に導通し、前記第3の電圧レベルの電圧を出力する回路部分を有し、
前記第2の電圧出力回路は、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間に設けられ、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大となった場合に導通し、前記第4の電圧レベルの電圧を出力する回路部分を有する
請求項11に記載の信号出力回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は信号出力回路に関する。
【背景技術】
【0002】
入力信号に応じた出力信号を出力する信号出力回路の構成として、例えば、以下のものが知られている。
【0003】
特許文献1には、直列接続された第一導電型のトランジスタおよび第二導電型のトランジスタと、第一導電型のトランジスタのゲート電極に出力端子が接続された第一のバッファ手段と、第二導電型のトランジスタのゲート電極に出力端子が接続された第二のバッファ手段と、第一及び第二のバッファ手段の入力端子に共通に接続された信号入力端子と、を有する出力回路が記載されている。この出力回路において、第一のバッファ手段における第一の電源端子は、第一のレベルの電圧レベルに設定され、第二の電源端子は第二のバッファ手段の第一の電源端子に接続されて共通ノードを形成している。第二のバッファ手段の第二の電源端子は第二のレベルに設定されている。共通ノードの電圧レベルは、第一のレベルと第二のレベルの中間電圧レベルに設定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−108778号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
信号出力回路は、出力段の回路部分が、一例として、ソースが高電位側の電源ラインL1に接続され、ドレインが出力端に接続されたP−MOSトランジスタと、ソースが低電位側の電源ラインL2に接続され、ドレインが出力端に接続されたN−MOSトランジスタと、を含む所謂トーテムポール型の構成を有する。上記の構成の信号出力回路の出力端に、キャパシタ成分を有する負荷が接続された場合について考える。
【0006】
信号出力回路において、N−MOSトランジスタをオフ状態に維持しつつP−MOSトランジスタをオフ状態からオン状態に移行させることで、信号出力回路の出力端から出力される出力信号の信号レベルは、ローレベルからハイレベルに遷移する。P−MOSトランジスタがオン状態に移行する際に、高電位側の電源ラインからP−MOSトランジスタを経由して負荷に充電電流が流れる。この充電電流により、高電位側の電源ラインの電圧レベルが瞬間的に降下する場合ある。
【0007】
一方、信号出力回路において、P−MOSトランジスタをオフ状態に維持しつつN−MOSトランジスタをオフ状態からオン状態に移行させることで、信号出力回路の出力端から出力される出力信号の信号レベルは、ハイレベルからローレベルに遷移する。N−MOSトランジスタがオン状態に移行する際に、負荷からN−MOSトランジスタを経由して低電位側の電源ラインに放電電流が流れる。この放電電流により、低電位側の電源ラインの電圧レベルが瞬間的に上昇する場合がある。
【0008】
上記の構成の信号出力回路によれば、負荷のキャパシタンスが大きくなるに従って充電電流および放電電流が大きくなり、高電位側および低電位側の電源ラインにおける電圧レベル変動は大きくなる。また、共通の電源ラインに接続された複数の信号出力回路を備えた集積回路において、各信号出力回路が、同時に出力信号の信号レベルを遷移させた場合には、電源ラインに流れる充電電流および放電電流が過大となり、電源ラインにおける電圧レベル変動が顕著となる。
【0009】
上記のように、信号出力回路の出力信号の信号レベルの遷移に伴う各電源ラインの電圧レベルの変動が大きくなると、各電源ラインに接続された他の回路や、信号出力回路の出力端に接続された負荷回路において、誤動作が生じるおそれがある。
【0010】
本発明は、上記した点に鑑みてなされたものであり、出力信号の信号レベルの遷移に伴う電源ラインの電圧レベルの変動を抑制することができる信号出力回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る第1の態様の信号出力回路は、出力端子に接続されたドレイン、第1の電圧レベルの電圧が供給される第1の電源ラインに接続されたソース、および制御電圧が供給されるゲートを有し、前記制御電圧の電圧レベルが前記第1の電圧レベルよりも低い場合にオン状態となる第1のトランジスタと、前記第1の電源ラインと、前記第1の電圧レベルよりも低い第2の電圧レベルの電圧が供給される第2の電源ラインと、の間に設けられ、入力信号の信号レベルが第1の状態にある場合に、前記第1の電圧レベルの電圧を前記制御電圧として出力し、前記入力信号の信号レベルが第2の状態にあり且つ前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも小さい場合には、前記第2の電圧レベルの電圧を前記制御電圧として出力し、前記入力信号の信号レベルが前記第2の状態にあり且つ前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大きい場合には、前記第1の電圧レベルと前記第2の電圧レベルとの間の第3の電圧レベルの電圧を前記制御電圧として出力する制御電圧出力部と、を含む。
【0012】
本発明に係る第2の態様の信号出力回路は、出力端子に接続されたドレイン、第1の電圧レベルの電圧が供給される第1の電源ラインに接続されたソース、および制御電圧が供給されるゲートを有し、前記制御電圧の電圧レベルが前記第1の電圧レベルよりも高い場合にオン状態となる第1のトランジスタと、前記第1の電源ラインと、前記第1の電圧レベルよりも高い第2の電圧レベルの電圧が供給される第2の電源ラインと、の間に設けられ、入力信号の信号レベルが第1の状態にある場合に、前記第1の電圧レベルの電圧を前記制御電圧として出力し、前記入力信号の信号レベルが第2の状態にあり且つ前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも小さい場合には、前記第2の電圧レベルの電圧を前記制御電圧として出力し、前記入力信号の信号レベルが第2の状態にあり且つ前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大きい場合には、前記第1の電圧レベルと前記第2の電圧レベルとの間の第3の電圧レベルの電圧を前記制御電圧として出力する制御電圧出力部と、を含む。
【0013】
本発明に係る第3の態様の信号出力回路は、出力端子に接続されたドレイン、第1の電圧レベルの電圧が供給される第1の電源ラインに接続されたソース、および第1の制御電圧が供給される第1のゲートを有し、前記第1の制御電圧の電圧レベルが前記第1の電圧レベルよりも低い場合にオン状態となる第1のトランジスタと、前記出力端子に接続されたドレイン、前記第1の電圧レベルよりも低い第2の電圧レベルの電圧が供給される第2の電源ラインに接続されたソース、および第2の制御電圧が供給される第2のゲートを有し、前記第2の制御電圧の電圧レベルが前記第2の電圧レベルよりも高い場合にオン状態となる第2のトランジスタと、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間に設けられ、第1の入力信号の信号レベルが第1の状態にあり且つ前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大きい場合には、前記第1の電圧レベルと前記第2の電圧レベルとの間の第3の電圧レベルの電圧を前記第1の制御電圧として出力する第1の制御電圧出力部と、前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間に設けられ、第2の入力信号の信号レベルが第1の状態にあり且つ前記第1の電源ラインと前記第2の電源ラインとの間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大きい場合には、前記第1の電圧レベルと前記第2の電圧レベルとの間の第4の電圧レベルの電圧を前記第2の制御電圧として出力する第2の制御電圧出力部と、を含む。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、出力信号の信号レベルの遷移に伴う電源ラインの電圧レベルの変動を抑制することができる信号出力回路が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係る信号出力回路の構成を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係る低電位側電圧出力回路の構成の一例を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係る低電位側電圧出力回路における電源電圧と出力電圧との関係を示すグラフである。
図4】本発明の実施形態に係る高電位側電圧出力回路の構成の一例を示す図である。
図5】本発明の実施形態に係る高電位側電圧出力回路における電源電圧と出力電圧との関係を示すグラフである。
図6】本発明の実施形態に係る信号出力回路の動作を示すタイムチャートである。
図7】本発明の他の実施形態に係る信号出力回路の構成を示す図である。
図8】本発明の他の実施形態に係る信号出力回路の構成を示す図である。
図9】比較例に係る信号出力回路の構成を示す図である。
図10】比較例に係る信号出力回路の動作を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態の一例を図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において、同一または対応する構成要素および部分には、同一の参照符号を付与している。
【0017】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る信号出力回路100の構成を示す図である。信号出力回路100は、入力端51および52にそれぞれ供給される入力信号Sin1およびSin2の信号レベルに応じた信号レベルを有する出力信号Soutを出力端53から出力する回路である。信号出力回路100は、出力段回路10、制御電圧出力部20、30、およびインバータ40を含んで構成されている。なお、図1において、信号出力回路100の出力信号Soutによって駆動される負荷をモデル化したキャパシタ200が出力端53に接続されている。
【0018】
出力段回路10は、直列接続されたP−MOSトランジスタ11およびN−MOSトランジスタ12を含み、所謂トーテムポール型の出力回路を形成している。P−MOSトランジスタ11は、ソースが高電位側の電源ラインL1に接続され、ドレインが信号出力回路100の出力端53およびN−MOSトランジスタ12のドレインに接続されている。P−MOSトランジスタ11のゲートは、制御電圧出力部20の出力端に接続され、制御電圧出力部20の出力端から出力される制御電圧vpgの供給を受ける。P−MOSトランジスタ11は、高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddよりも低い電圧レベルを有する制御電圧vpgがゲートに供給されることによりオン状態となる。
【0019】
N−MOSトランジスタ12は、ドレインがP−MOSトランジスタ11のドレインおよび信号出力回路100の出力端53に接続され、ソースが低電位側の電源ラインL2に接続されている。N−MOSトランジスタ12のゲートは、制御電圧出力部30の出力端に接続され、制御電圧出力部30の出力端から出力される制御電圧vngの供給を受ける。N−MOSトランジスタ12は、低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssよりも高い電圧レベルを有する制御電圧vngがゲートに供給されることによりオン状態となる。
【0020】
制御電圧出力部20は、直列接続されたP−MOSトランジスタ21およびN−MOSトランジスタ22と、低電位側電圧出力回路23と、を含んで構成されている。P−MOSトランジスタ21は、ソースが高電位側の電源ラインL1に接続され、ドレインがP−MOSトランジスタ11のゲートおよびN−MOSトランジスタ22のドレインに接続され、ゲートがN−MOSトランジスタ22のゲートに接続されている。
【0021】
N−MOSトランジスタ22は、ドレインがP−MOSトランジスタ11のゲートおよびP−MOSトランジスタ21のドレインに接続され、ソースが低電位側電圧出力回路23の出力端に接続され、ゲートがP−MOSトランジスタ21のゲートに接続されている。
【0022】
相互に接続された、P−MOSトランジスタ21のゲートおよびN−MOSトランジスタ22のゲートは、制御電圧出力部20の入力端に相当し、該入力端において入力信号Sin1の供給を受ける。また、相互に接続されたP−MOSトランジスタ21のドレインおよびN−MOSトランジスタ22のドレインは、制御電圧出力部20の出力端に相当し、該出力端から制御電圧Vpgを出力し、これをP−MOSトランジスタ11のゲートに供給する。
【0023】
低電位側電圧出力回路23は、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間の電圧レベルの差(すなわち、信号出力回路100に印加される電源電圧)が所定の大きさよりも小さい場合には、低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssを有する出力電圧vsspを出力し、これをN−MOSトランジスタ22のソースに供給する。また、低電位側電圧出力回路23は、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大きい場合には、高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddと低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssとの中間の電圧レベルを有する出力電圧vsspを出力し、これをN−MOSトランジスタ22のソースに供給する。なお、電圧レベルvddと電圧レベルvssとの中間の電圧レベルとは、これらの電圧レベルの中央値に限定されるものではない。
【0024】
入力信号Sin1の信号レベルがローレベルを呈する場合には、P−MOSトランジスタ21がオン状態となり、N−MOSトランジスタ22がオフ状態となる。これにより、制御電圧出力部20は、高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddを有する制御電圧vpgを出力する。一方、入力信号Sin1の信号レベルがハイレベルを呈する場合には、P−MOSトランジスタ21がオフ状態となり、N−MOSトランジスタ22がオン状態となる。この場合において、制御電圧出力部20は、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも小さい場合には、電圧レベルvssを有する制御電圧vpgを出力し、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大きい場合には、電圧レベルvddと電圧レベルvssとの中間の電圧レベルを有する制御電圧vpgを出力する。
【0025】
制御電圧出力部30は、直列接続されたP−MOSトランジスタ31およびN−MOSトランジスタ32と、高電位側電圧出力回路33と、を含んで構成されている。P−MOSトランジスタ31は、ソースが高電位側電圧出力回路33の出力端に接続され、ドレインがN−MOSトランジスタ12のゲートおよびN−MOSトランジスタ32のドレインに接続され、ゲートがN−MOSトランジスタ32のゲートに接続されている。
【0026】
N−MOSトランジスタ32は、ドレインがN−MOSトランジスタ12のゲートおよびP−MOSトランジスタ31のドレインに接続され、ソースが低電位側の電源ラインL2に接続され、ゲートがP−MOSトランジスタ31のゲートに接続されている。
【0027】
相互に接続された、P−MOSトランジスタ31のゲートおよびN−MOSトランジスタ32のゲートは、制御電圧出力部30の入力端に相当し、該入力端において入力信号Sin2の供給を受ける。なお、本実施形態では、入力信号Sin2は、インバータ40を介して制御電圧出力部30の入力端に入力される。すなわち、入力信号Sin2の信号レベルは、インバータ40によって反転された状態で制御電圧出力部30の入力端に入力される。また、相互に接続されたP−MOSトランジスタ31のドレインおよびN−MOSトランジスタ32のドレインは、制御電圧出力部30の出力端に相当し、該出力端から制御電圧Vngを出力し、これをN−MOSトランジスタ12のゲートに供給する。
【0028】
高電位側電圧出力回路33は、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間の電圧レベルの差(すなわち、信号出力回路100に印加される電源電圧)が所定の大きさよりも小さい場合には、高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddを有する出力電圧vddnを出力し、これをP−MOSトランジスタ31のソースに供給する。また、高電位側電圧出力回路33は、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大きい場合には、高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddと低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssとの中間の電圧レベルを有する出力電圧vddnを出力し、これをP−MOSトランジスタ31のソースに供給する。
【0029】
入力信号Sin2の信号レベルは、インバータ40によって反転されるので、入力信号Sin2の信号レベルがローレベルを呈する場合には、P−MOSトランジスタ31およびN−MOSトランジスタ32のゲートにハイレベルの信号が供給され、N−MOSトランジスタ32がオン状態となり、P−MOSトランジスタ31がオフ状態となる。これにより、制御電圧出力部30は、低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssを有する制御電圧vngを出力する。一方、入力信号Sin2の信号レベルがハイレベルを呈する場合には、P−MOSトランジスタ31およびN−MOSトランジスタ32のゲートにローレベルの信号が供給されるので、P−MOSトランジスタ31がオン状態となり、N−MOSトランジスタ32がオフ状態となる。この場合において、制御電圧出力部30は、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも小さい場合には、電圧レベルvddを有する制御電圧vngを出力し、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間の電圧レベルの差が所定の大きさよりも大きい場合には、電圧レベルvddと電圧レベルvssとの中間の電圧レベルを有する制御電圧vngを出力する。
【0030】
インバータ40は、P−MOSトランジスタ41およびN−MOSトランジスタ42を含んで構成されている。P−MOSトランジスタ41は、ソースが高電位側の電源ラインL1に接続され、ドレインがN−MOSトランジスタ42のドレインおよび制御電圧出力部30の入力端であるP−MOSトランジスタ31およびN−MOSトランジスタ32のゲートに接続され、ゲートがN−MOSトランジスタ42のゲートに接続されている。
【0031】
N−MOSトランジスタ42は、ドレインがP−MOSトランジスタ41のドレインおよび制御電圧出力部30の入力端であるP−MOSトランジスタ31およびN−MOSトランジスタ32のゲートに接続され、ソースが低電位側の電源ラインL2に接続され、ゲートがP−MOSトランジスタ41のゲートに接続されている。
【0032】
相互に接続されたP−MOSトランジスタ41のゲートおよびN−MOSトランジスタ42のゲートがインバータ40の入力端とされ、相互に接続された、P−MOSトランジスタ41のドレインおよびN−MOSトランジスタ42のドレインがインバータ40の出力端とされる。インバータ40は、該入力端において入力信号Sin2の供給を受ける。インバータ40は、入力信号Sin2の信号レベルを反転させた反転入力信号を出力端から出力し、これを制御電圧出力部30の入力端であるP−MOSトランジスタ31およびN−MOSトランジスタ32のゲートに供給する。
【0033】
図2は、低電位側電圧出力回路23の構成の一例を示す図である。低電位側電圧出力回路23は、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間において直列接続されたP−MOSトランジスタ231、232、233および抵抗素子234を含む直列回路を有する。また、低電位側電圧出力回路23は、上記直列回路に接続された演算増幅器(オペレーショナルアンプ)235を有する。なお、上記直列回路におけるP−MOSトランジスタの接続数は、適宜変更することが可能である。
【0034】
P−MOSトランジスタ231、232および233は、それぞれ、ゲートとドレインとが短絡されている。P−MOSトランジスタ231は、ソースが高電位側の電源ラインL1に接続され、ゲートおよびドレインがP−MOSトランジスタ232のソースに接続されている。P−MOSトランジスタ232のゲートおよびドレインは、P−MOSトランジスタ233のソースに接続されている。P−MOSトランジスタ233のゲートおよびドレインは、抵抗素子234の一端に接続されている。抵抗素子234の他端は、低電位側の電源ラインL2に接続されている。
【0035】
演算増幅器235は、非反転入力端子がP−MOSトランジスタ233と抵抗素子234との接続点n1に接続され、反転入力端子が出力端に接続されている。すなわち、演算増幅器235は、ボルテージフォロアを構成し、非反転入力端子に入力された、P−MOSトランジスタ233と抵抗素子234との接続点n1に生ずる電圧を、出力端からそのまま出力する。演算増幅器235の出力端は、低電位側電圧出力回路23の出力端に相当し、N−MOSトランジスタ22のソースに接続されている(図1参照)。すなわち、演算増幅器235の出力端からは出力電圧vsspが出力され、出力電圧vsspがN−MOSトランジスタ22のソースに供給される。
【0036】
図3は、低電位側電圧出力回路23における電源電圧と出力電圧vsspとの関係を示すグラフである。すなわち、図3において、横軸は、低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssを基準とした場合の高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddの大きさを示し、縦軸は、低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssを基準とした場合の低電位側電圧出力回路23の出力電圧vsspの電圧レベルの大きさを示す。図3に示すグラフにおいて縦軸と横軸の交点は、電圧レベルvssを示す。図3における破線は、出力電圧vsspの電圧レベルと電圧レベルvddとが一致する各点を結んだ線である。
【0037】
図3に示すように、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間の電圧レベルの差がvdd1よりも小さい場合には、出力電圧vsspの電圧レベルは、低電位側電源ラインL2の電圧レベルvssに維持される。一方、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間の電圧レベルの差がvdd1よりも大きい場合には、出力電圧vsspの電圧レベルは、高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddと低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssとの中間の電圧レベルとなる。
【0038】
vdd1の大きさは、低電位側電圧出力回路23を構成するP−MOSトランジスタ231、232および233のそれぞれの閾値電圧を合算した大きさに相当する。すなわち、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間の電圧レベルの差がvdd1に達すると、P−MOSトランジスタ231、232および233がそれぞれオン状態となり、P−MOSトランジスタ231、232、233および抵抗素子234を含む直列回路が導通する。これにより、P−MOSトランジスタ233と抵抗素子234との接続点n1の電圧レベルは、高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddよりもvdd1だけ小さい電圧レベル(vdd−vdd1)となり、かかる電圧レベルを有する電圧が、出力電圧vsspとして演算増幅器235の出力端から出力される。
【0039】
なお、Vdd1の大きさは、低電位側電圧出力回路23を構成するP−MOSトランジスタの直列接続数によって調整することが可能である。また、低電位側電圧出力回路23の構成は、図2に示された構成に限定されるものではなく、図3に示すような特性を実現することができれば、いかなる構成であってもよい。
【0040】
図4は、高電位側電圧出力回路33の構成の一例を示す図である。高電位側電圧出力回路33は、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間において直列接続されたN−MOSトランジスタ331、332、333および抵抗素子334を含む直列回路を有する。また、高電位側電圧出力回路33は、上記直列回路に接続された演算増幅器(オペレーショナルアンプ)335を有する。なお、上記直列回路におけるN−MOSトランジスタの接続数は、適宜変更することが可能である。
【0041】
N−MOSトランジスタ331、332および333は、それぞれ、ゲートとドレインとが短絡されている。N−MOSトランジスタ331は、ソースが低電位側の電源ラインL2に接続され、ゲートおよびドレインがN−MOSトランジスタ332のソースに接続されている。N−MOSトランジスタ332のゲートおよびドレインは、N−MOSトランジスタ333のソースに接続されている。N−MOSトランジスタ333のゲートおよびドレインは、抵抗素子334の一端に接続されている。抵抗素子334の他端は、高電位側の電源ラインL1に接続されている。
【0042】
演算増幅器335は、非反転入力端子がN−MOSトランジスタ333と抵抗素子334との接続点n2に接続され、反転入力端子が出力端に接続されている。すなわち、演算増幅器335は、ボルテージフォロアを構成し、非反転入力端子に入力された、N−MOSトランジスタ333と抵抗素子334との接続点n2に生ずる電圧を、出力端からそのまま出力する。演算増幅器335の出力端は、高電位側電圧出力回路33の出力端に相当し、P−MOSトランジスタ31のソースに接続されている(図1参照)。すなわち、演算増幅器335の出力端からは出力電圧vddnが出力され、出力電圧vddnがP−MOSトランジスタ31のソースに供給される。
【0043】
図5は、高電位側電圧出力回路33における電源電圧と出力電圧vddnとの関係を示すグラフである。すなわち、図5において、横軸は、低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssを基準とした場合の高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddの大きさを示し、縦軸は、低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssを基準とした場合の高電位側電圧出力回路33の出力電圧vddnの電圧レベルの大きさを示す。図5に示すグラフにおいて縦軸と横軸の交点は、電圧レベルvssを示す。図5における破線は、出力電圧vddnの電圧レベルと電圧レベルvddとが一致する各点を結んだ線である。
【0044】
図5に示すように、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間の電圧レベルの差がvdd2よりも小さい場合には、出力電圧vsspの電圧レベルは、高電位側電源ラインL1の電圧レベルvddに一致する。一方、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間の電圧レベルの差がvdd2よりも大きい場合には、出力電圧vddnの電圧レベルは、高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddと低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssとの中間の電圧レベルとなる。
【0045】
vdd2の大きさは、高電位側電圧出力回路33を構成するN−MOSトランジスタ331、332および333のそれぞれの閾値電圧を合算した大きさに相当する。すなわち、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間の電圧レベルの差がvdd2に達すると、N−MOSトランジスタ331、332および333がそれぞれオン状態となり、N−MOSトランジスタ331、332、333および抵抗素子334を含む直列回路が導通する。これにより、N−MOSトランジスタ333と抵抗素子334との接続点n2の電圧レベルは、低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssよりもvdd2だけ大きい電圧レベル(vss+vdd2)に維持され、かかる電圧レベルを有する電圧が、出力電圧vddnとして演算増幅器335の出力端から出力される。
【0046】
なお、Vdd2の大きさは、高電位側電圧出力回路33を構成するN−MOSトランジスタの直列接続数によって調整することが可能である。また、高電位側電圧出力回路33の構成は、図4に示された構成に限定されるものではなく、図5に示すような特性を実現することができれば、いかなる構成であってもよい。
【0047】
なお、P−MOSトランジスタ11は、本発明における第1のトランジスタの一例であり、N−MOSトランジスタ12は、本発明における第2のトランジスタの一例である。制御電圧出力部20は、本発明における第1の制御電圧出力部20の一例であり、制御電圧出力部30は、本発明における第2の制御電圧出力部30の一例である。P−MOSトランジスタ21は、本発明における第3のトランジスタの一例であり、N−MOSトランジスタ22は、本発明における第4のトランジスタの一例である。N−MOSトランジスタ32は、本発明における第5のトランジスタの一例であり、P−MOSトランジスタ31は、本発明における第6のトランジスタの一例である。低電位側電圧出力回路23は、本発明における第1の電圧出力回路の一例であり、高電位側電圧出力回路33は、本発明における第2の電圧出力回路の一例である。
【0048】
ここで、図9は、比較例に係る信号出力回路100Xの構成を示す図である。比較例に係る信号出力回路100Xは、本実施形態に係る信号出力回路100が有する低電位側電圧出力回路23および高電位側電圧出力回路33を有しない点において、本実施形態に係る信号出力回路100と異なる。すなわち、比較例に係る信号出力回路100Xにおいて、制御電圧出力部20を構成するN−MOSトランジスタ22のソースは、低電位側の電源ラインL2に接続され、制御電圧出力部30を構成するP−MOSトランジスタ31のソースは、高電位側の電源ラインL1に接続されている。なお、図9において、負荷をモデル化したキャパシタ200が出力端53に接続されている。
【0049】
図10は、比較例に係る信号出力回路100Xの動作を示すタイムチャートである。図10には、入力信号Sin1およびSin2、制御電圧vpgおよびvng、出力信号Sout、高電位側の電源ラインL1および低電位側の電源ラインL2の電圧レベルが示されている。図10に示される各電圧レベルの表示は、低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssを基準としている。
【0050】
信号出力回路100Xにおいて、ハイレベルの出力信号Soutを出力させる場合には、入力端52に入力される入力信号Sin2の信号レベルをローレベルに維持しつつ、入力端51に入力される入力信号Sin1の信号レベルをローレベルからハイレベルに遷移させる。入力信号Sin2の信号レベルをローレベルに維持することで、制御電圧vngの電圧レベルは、低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssに維持され、その結果、N−MOSトランジスタ12は、オフ状態に維持される。入力信号Sin1の信号レベルをローレベルからハイレベルに遷移させることで、制御電圧vpgの電圧レベルは、高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddから低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssに移行し、その結果、P−MOSトランジスタ11がオン状態に移行する。これにより、出力信号Soutの信号レベルは、ローレベルからハイレベルに遷移にする。P−MOSトランジスタ11がオン状態に移行する際(出力信号Soutの信号レベルがローレベルからハイレベルに遷移する際)に、高電位側の電源ラインL1からP−MOSトランジスタ11を経由して、負荷をモデル化したキャパシタ200に充電電流が流れる。これにより、高電位側の電源ラインL1の電圧レベルが一次的に降下する。
【0051】
一方、信号出力回路100Xにおいて、ローレベルの出力信号Soutを出力させる場合には、入力端51に入力される入力信号Sin1の信号レベルをローレベルに維持しつつ、入力端52に入力される入力信号Sin2の信号レベルをローレベルからハイレベルに遷移させる。入力信号Sin1の信号レベルをローレベルに維持することで、制御電圧vpgの電圧レベルは、高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddに維持され、その結果、P−MOSトランジスタ11は、オフ状態に維持される。入力信号Sin2の信号レベルをローレベルからハイレベルに遷移させることで、制御電圧vngの電圧レベルは、低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssから高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddに移行し、その結果、N−MOSトランジスタ12がオン状態に移行する。これにより、出力信号Soutの信号レベルは、ハイレベルからローレベルに遷移にする。N−MOSトランジスタ12がオン状態に移行する際(出力信号Soutの信号レベルがハイレベルからローレベルに遷移する際)に、負荷をモデル化したキャパシタ200からN−MOSトランジスタ12を経由して低電位側の電源ラインL2に充電電流が流れる。これにより、低電位側の電源ラインL2の電圧レベルが一次的に上昇する。
【0052】
比較例に係る信号出力回路100Xによれば、負荷をモデル化したキャパシタ200のキャパシタンスが大きくなるに従って充電電流および放電電流が大きくなり、電源ラインL1およびL2における電圧レベルの変動は大きくなる。また、共通の電源ラインL1およびL2に接続された複数の信号出力回路100Xを備えた集積回路において、各信号出力回路100Xが、同時に出力信号Soutの信号レベルを遷移させた場合には、電源ラインL1およびL2に流れる充電電流および放電電流が過大となり、電源ラインL1およびL2における電圧レベルの変動が顕著となる。
【0053】
上記のように、出力信号Soutの信号レベルの遷移に伴う電源ラインL1およびL2の電圧レベルの変動が大きくなると、電源ラインL1およびL2に接続された他の回路や、信号出力回路100Xの出力端53に接続された負荷回路において、誤動作が生じるおそれがある。
【0054】
図6は、本発明の実施形態に係る信号出力回路100の動作を示すタイムチャートである。図6には、本発明の実施形態に係る信号出力回路100における入力信号Sin1およびSin2、制御電圧vpgおよびvng、出力信号Sout、高電位側の電源ラインL1および低電位側の電源ラインL2の電圧レベルが実線で示されており、上記した比較例に係る信号出力回路100Xにおける各電圧レベルが破線で示されている。なお、図6に示される各電圧レベルの表示は、低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssを基準としている。また、図6に示される各電圧レベルは、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間の電圧レベルの差が、上記したvdd1(図3参照)およびvdd2(図5参照)よりも大きい場合の電圧レベルである。
【0055】
信号出力回路100において、ハイレベルの出力信号Soutを出力させる場合には、入力端52に入力される入力信号Sin2の信号レベルをローレベルに維持しつつ、入力端51に入力される入力信号Sin1の信号レベルをローレベルからハイレベルに遷移させる。入力信号Sin2の信号レベルをローレベルに維持することで、制御電圧vngの電圧レベルは、低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssに維持され、その結果、N−MOSトランジスタ12は、オフ状態に維持される。入力信号Sin1の信号レベルをローレベルからハイレベルに遷移させることで、制御電圧vpgの電圧レベルは、高電位側の電源ラインにおける電圧レベルvddと低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssとの中間の電圧レベルである低電位側電圧出力回路23の出力電圧vsspの電圧レベルに移行し、その結果、P−MOSトランジスタ11がオン状態に移行する。これにより、出力信号Soutの信号レベルは、ローレベルからハイレベルに遷移にする。P−MOSトランジスタ11がオン状態に移行する際(出力信号Soutの信号レベルがローレベルからハイレベルに遷移する際)に、高電位側の電源ラインL1からP−MOSトランジスタ11を経由して、負荷をモデル化したキャパシタ200に充電電流が流れる。これにより、高電位側の電源ラインL1の電圧レベルが一次的に降下する。
【0056】
しかしながら、本発明の実施形態に係る信号出力回路100によれば、出力信号Soutをハイレベルに遷移させる場合に、P−MOSトランジスタ11のゲートに供給される制御電圧vpgの電圧レベルは、高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddと低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssとの中間の電圧レベルである低電位側電圧出力回路23の出力電圧vsspの電圧レベルに設定される。これにより、制御電圧vpgの電圧レベルがvssに設定される比較例に係る信号出力回路100Xと比較して、P−MOSトランジスタ11の電流駆動能力を低下させることができる。その結果、P−MOSトランジスタ11のオン状態への移行に伴って流れる充電電流の大きさは、比較例に係る信号出力回路100Xよりも小さくなり、高電位側の電源ラインL1における電圧レベルの変動は、比較例に係る信号出力回路100Xよりも小さくなる。
【0057】
一方、信号出力回路100において、ローレベルの出力信号Soutを出力させる場合には、入力端51に入力される入力信号Sin1の信号レベルをローレベルに維持しつつ、入力端52に入力される入力信号Sin2の信号レベルをローレベルからハイレベルに遷移させる。入力信号Sin1の信号レベルをローレベルに維持することで、制御電圧vpgの電圧レベルは、高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddに維持され、その結果、P−MOSトランジスタ11は、オフ状態に維持される。入力信号Sin2の信号レベルをローレベルからハイレベルに遷移させることで、制御電圧vngの電圧レベルは、高電位側の電源ラインにおける電圧レベルvddと低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssとの中間の電圧レベルである高電位側電圧出力回路33の出力電圧vddnの電圧レベルに移行し、その結果、N−MOSトランジスタ12がオン状態に移行する。これにより、出力信号Soutの信号レベルは、ハイレベルからローレベルに遷移にする。N−MOSトランジスタ12がオン状態に移行する際(出力信号Soutの信号レベルがハイレベルからローレベルに遷移する際)に、負荷をモデル化したキャパシタ200からN−MOSトランジスタ12を経由して低電位側の電源ラインL2に充電電流が流れる。これにより、低電位側の電源ラインL2の電圧レベルが一次的に上昇する。
【0058】
しかしながら、本発明の実施形態に係る信号出力回路100によれば、出力信号Soutをローレベルに遷移させる場合に、N−MOSトランジスタ12のゲートに供給される制御電圧vngの電圧レベルは、高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddと低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssとの中間の電圧レベルである高電位側電圧出力回路33の出力電圧vddnの電圧レベルに設定される。これにより、制御電圧vngの電圧レベルがvddに設定される比較例に係る信号出力回路100Xと比較して、N−MOSトランジスタ12の電流駆動能力を低下させることができる。その結果、N−MOSトランジスタ12のオン状態への移行に伴って流れる放電電流の大きさは、比較例に係る信号出力回路100Xよりも小さくなり、低電位側の電源ラインL2における電圧レベルの変動は、比較例に係る信号出力回路100Xよりも小さくなる。
【0059】
以上のように、本発明の実施形態に係る信号出力回路100によれば、出力信号の信号レベルの遷移に伴う電源ラインの電圧レベルの変動を抑制することが可能となる。
【0060】
また、本発明の実施形態に係る信号出力回路100によれば、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間の電圧レベルの差(すなわち、信号出力回路100に印加される電源電圧の大きさ)が所定の大きさよりも小さい場合において、出力信号Soutをハイレベルに遷移させる場合には、P−MOSトランジスタ11のゲートに供給される制御電圧vpgの電圧レベルは、低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssに設定される。これにより、P−MOSトランジスタ11は、電流駆動能力が制限されることなくオン状態に移行される。このように、信号出力回路100に印加される電源電圧が比較的小さい場合に電流駆動能力を制限することなくP−MOSトランジスタ11をオンさせることで、P−MOSトランジスタ11のスイッチングスピードを確保するとともに、P−MOSトランジスタ11を正常に動作させることができる。
【0061】
また、本発明の実施形態に係る信号出力回路100によれば、高電位側の電源ラインL1と低電位側の電源ラインL2との間の電圧レベルの差(すなわち、信号出力回路100に印加される電源電圧の大きさ)が所定の大きさよりも小さい場合において、出力信号Soutをローレベルに遷移させる場合には、N−MOSトランジスタ12のゲートに供給される制御電圧vngの電圧レベルは、高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddに設定される。これにより、N−MOSトランジスタ12は、電流駆動能力が制限されることなくオン状態に移行される。このように、信号出力回路100に印加される電源電圧が比較的小さい場合に電流駆動能力を制限することなくN−MOSトランジスタ12をオンさせることで、N−MOSトランジスタ12のスイッチングスピードを確保するとともに、N−MOSトランジスタ12を正常に動作させることができる。
【0062】
[第2の実施形態]
図7は、本発明の第2の実施形態に係る信号出力回路100Aの構成を示す図である。上記の第1の実施形態に係る信号出力回路100は、ハイレベル信号およびローレベル信号の出力が可能な所謂トーテムポール型の構成を有するものであった。これに対して、第2の実施形態に係る信号出力回路100Aは、ハイレベル信号のみを出力する構成を有する。
【0063】
すなわち、信号出力回路100Aにおいて、出力段回路10は、P−MOSトランジスタ11のみで構成されている。P−MOSトランジスタ11は、ソースが高電位側の電源ラインL1に接続され、ドレインが出力端53に接続され、ゲートが制御電圧出力部20の出力端に接続されている。制御電圧出力部20の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0064】
信号出力回路100Aにおいて、入力端51からハイレベルの入力信号Sin1を入力することで、P−MOSトランジスタ11がオン状態となって出力端53からハイレベルの出力信号Soutが出力される。P−MOSトランジスタ11がオン状態に移行する際に、高電位側の電源ラインL1からP−MOSトランジスタ11を経由して、負荷をモデル化したキャパシタ200に充電電流が流れる。これにより、高電位側の電源ラインL1の電圧レベルが一次的に降下する。
【0065】
しかしながら、本発明の実施形態に係る信号出力回路100Aによれば、出力信号Soutをハイレベルに遷移させる場合に、P−MOSトランジスタ11のゲートに供給される制御電圧vpgの電圧レベルは、高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddと低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssとの中間の電圧レベルである低電位側電圧出力回路23の出力電圧vsspの電圧レベルに設定される。これにより、制御電圧vpgの電圧レベルがvssに設定される比較例に係る信号出力回路100Xと比較して、P−MOSトランジスタ11の電流駆動能力を低下させることができる。その結果、P−MOSトランジスタ11のオン状態への移行に伴って流れる充電電流の大きさは、比較例に係る信号出力回路100Xよりも小さくなり、高電位側の電源ラインL1における電圧レベルの変動は、比較例に係る信号出力回路100Xよりも小さくなる。
【0066】
[第3の実施形態]
図8は、本発明の第3の実施形態に係る信号出力回路100Bの構成を示す図である。上記の第1の実施形態に係る信号出力回路100は、ハイレベル信号およびローレベル信号の出力が可能な所謂トーテムポール型の構成を有するものであった。これに対して、第3の実施形態に係る信号出力回路100Aは、ローレベル信号のみを出力する構成を有する。
【0067】
すなわち、信号出力回路100Bにおいて、出力段回路10は、N−MOSトランジスタ12のみで構成されている。N−MOSトランジスタ12は、ソースが低電位側の電源ラインL2に接続され、ドレインが出力端53に接続され、ゲートが制御電圧出力部30の出力端に接続されている。制御電圧出力部30の構成は、第1の実施形態と同様である。
【0068】
信号出力回路100Bにおいて、入力端52からハイレベルの入力信号Sin2を入力することで、N−MOSトランジスタ12がオン状態となって出力端53からローレベルの出力信号Soutが出力される。N−MOSトランジスタ12がオン状態に移行する際に、負荷をモデル化したキャパシタ200からN−MOSトランジスタ12を経由して、低電位側の電源ラインL2に放電電流が流れる。これにより、低電位側の電源ラインL2の電圧レベルが一次的に上昇する。
【0069】
しかしながら、本実施形態に係る信号出力回路100Bによれば、出力信号Soutをローレベルに遷移させる場合に、N−MOSトランジスタ12のゲートに供給される制御電圧vngの電圧レベルは、高電位側の電源ラインL1における電圧レベルvddと低電位側の電源ラインL2における電圧レベルvssとの中間の電圧レベルである高電位側電圧出力回路33の出力電圧vddnの電圧レベルに設定される。これにより、制御電圧vngの電圧レベルがvddに設定される比較例に係る信号出力回路100Xと比較して、N−MOSトランジスタ12の電流駆動能力を低下させることができる。その結果、N−MOSトランジスタ12のオン状態への移行に伴って流れる放電電流の大きさは、比較例に係る信号出力回路100Xよりも小さくなり、低電位側の電源ラインL2における電圧レベルの変動は、比較例に係る信号出力回路100Xよりも小さくなる。
【0070】
なお、上記の各実施形態においては、入力信号Sin2をインバータ40を経由させて制御電圧出力部30の入力端(P−MOSトランジスタ31およびN−MOSトランジスタ32のゲート)に供給する構成としているが、インバータ40を省略し、入力信号Sin2を直接制御電圧出力部30の入力端に供給する構成としてもよい。また、入力信号Sin1をインバータを経由させて制御電圧出力部20の入力端(P−MOSトランジスタ21およびN−MOSトランジスタ22のゲート)に供給する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0071】
10 出力段回路
11、21、31 P−MOSトランジスタ
12、22、32 N−MOSトランジスタ
20、30 制御電圧出力部
23 低電位側電圧出力回路
33 高電位側電圧出力回路
L1、L2 電源ライン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10