特開2016-222615(P2016-222615A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2016-2226151,2−二置換イミダゾールの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2016-222615(P2016-222615A)
(43)【公開日】2016年12月28日
(54)【発明の名称】1,2−二置換イミダゾールの製造方法
(51)【国際特許分類】
   C07D 233/58 20060101AFI20161205BHJP
   C07D 233/56 20060101ALI20161205BHJP
【FI】
   C07D233/58
   C07D233/56
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2015-111796(P2015-111796)
(22)【出願日】2015年6月1日
(71)【出願人】
【識別番号】000004101
【氏名又は名称】日本合成化学工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】301021533
【氏名又は名称】国立研究開発法人産業技術総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】100124349
【弁理士】
【氏名又は名称】米田 圭啓
(72)【発明者】
【氏名】川田 成利
(72)【発明者】
【氏名】川波 肇
(57)【要約】
【課題】副生成物の生成を抑制することができ、更には従来よりも反応時間が短く、効率的に高純度の1,2−二置換イミダゾールを製造する方法の提供。
【解決手段】アルデヒド化合物とアンモニア及び/又は第一級アミンとを反応させる第1段反応工程、並びに第1段反応工程での反応生成物に対して、グリオキザール化合物とアンモニア及び/又は第一級アミンとを反応させる第2段反応工程を有しており、前記第1段反応工程及び前記第2段反応工程のうち少なくとも一方の反応工程において第一級アミンを反応させて1,2−二置換イミダゾールを流通式で製造する方法であって、前記第1段反応工程及び前記第2段反応工程のうち少なくとも一方の反応工程における反応を圧力1〜50MPaの加圧状態で行なうことを特徴とする1,2−二置換イミダゾールの製造方法。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルデヒド化合物とアンモニア及び/又は第一級アミンとを反応させる第1段反応工程、並びに第1段反応工程での反応生成物に対して、グリオキザール化合物とアンモニア及び/又は第一級アミンとを反応させる第2段反応工程を有しており、前記第1段反応工程及び前記第2段反応工程のうち少なくとも一方の反応工程において第一級アミンを反応させて1,2−二置換イミダゾールを流通式で製造する方法であって、
前記第1段反応工程及び前記第2段反応工程のうち少なくとも一方の反応工程における反応を圧力1〜50MPaの加圧状態で行なうことを特徴とする1,2−二置換イミダゾールの製造方法。
【請求項2】
前記第1段反応工程及び前記第2段反応工程における反応温度が10〜50℃であることを特徴とする請求項1記載の1,2−二置換イミダゾールの製造方法。
【請求項3】
前記第2段反応工程の後、昇温させて反応温度40〜90℃で反応させる第3反応工程を更に有することを特徴とする請求項2記載の1,2−二置換イミダゾールの製造方法。
【請求項4】
高圧マイクロリアクター装置を用いて前記加圧状態とすることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の1,2−二置換イミダゾールの製造方法。
【請求項5】
前記第1段反応工程及び前記第2段反応工程のうち少なくとも一方の反応工程における反応が、第一級アミン及びアンモニアの混合溶液を用いて行なわれることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の1,2−二置換イミダゾールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1,2−二置換イミダゾールを製造する方法に関するものであり、詳しくは、副生成物の生成を抑制することができ、更には従来よりも反応時間が短く、効率的に高純度の1,2−二置換イミダゾールを得ることができる1,2−二置換イミダゾールの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ジアルキルイミダゾール等の二置換イミダゾール、特に1,2−ジアルキルイミダゾール等の1,2−二置換イミダゾールは、医薬品の中間体として、又は各種樹脂の触媒や染料中間体等として、各種有機薬品分野においてその有用性が期待される化合物である。上記1,2−二置換イミダゾールは、例えば、アンモニアと、第一級アミンと、アルデヒド化合物と、グリオキザールとを反応させることにより製造できることが知られている(例えば、特許文献1を参照。)。
【0003】
上記製造方法では、目的の1,2−二置換イミダゾール以外に、イミダゾール、1位置換,2位無置換−イミダゾールや1位無置換,2位置換−イミダゾール等の副生成物も生成されるので、通常、これら副生成物を含む粗ジアルキルイミダゾールを蒸留、再結晶等により除去して、1,2−二置換イミダゾールを精製することが行われている。
【0004】
一方、上記副生成物のなかでも1位置換,2位無置換−イミダゾールは、1,2−二置換イミダゾールと沸点が近似しているので、通常の蒸留工程ではこれを効果的に除去することが困難である。そのため、1位置換,2位無置換−イミダゾールの副生を抑制し、この含有量の少ない1,2−二置換イミダゾールを製造する方法として、アンモニア、第一級アミン、アルデヒド化合物およびグリオキザールを反応させて1,2−二置換イミダゾールを製造する方法において、アンモニアおよび第一級アミンを含有する敷液に、前記アルデヒド化合物の一部を添加して一段目の反応を行った後、次いで、前記反応系に、残りのアルデヒド化合物およびグリオキザールを添加して二段目の反応を行う1,2−二置換イミダゾールの製造方法が提案されている(例えば、特許文献2を参照。)。
【0005】
しかしながら、上記特許文献2に記載の製造方法においては、1位置換,2位無置換−イミダゾールの副生は抑制することができても、1位無置換,2位置換−イミダゾール等の副生は抑制することができず、これらの副生成物の生成により1,2−二置換イミダゾールの収率が低下するので、製造効率の点において、更なる改善が望まれるものであった。
更に、上記特許文献2に記載の方法では、敷液中で反応を行ない、反応が進むに従って水が生成し、反応液が希釈されるので、反応に長い時間を要するという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭62−164672号公報
【特許文献2】特開2007−302641号公報
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】マイクロリアクター 新時代の合成技術、監修:吉田潤一、シーエムシー出版、第122頁、2003年
【非特許文献2】マイクロリアクター技術の最前線、監修:前一廣、シーエムシー出版、第1頁、2012年
【非特許文献3】Microreactors in Organic Chemistry and Catalysis, Second Ed., Completely Revised and Enlarged Edition, Ed. By Thomas Wirth, Wiley-VCH, Weinheim, Germany, 2013, p7.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記のような状況に鑑み、本発明においては、副生成物の生成を抑制することができ、更には従来よりも反応時間が短く、効率的に高純度の1,2−二置換イミダゾールを得ることができる1,2−二置換イミダゾールの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
しかるに、本発明者等がかかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、1,2−二置換イミダゾールの製造時における目的物の収率が低下するのは、反応液中の其々の原料比が崩れることが原因であることが分かった。詳しくは、アルデヒド化合物及び第一級アミンを反応させた後、アンモニア及びグリオキザール化合物を反応させるにあたって、反応時の温度に加え、混合反応時に発生する大きな発熱により、アンモニアやアセトアルデヒドなどの低沸点の原料が反応液から容易に蒸発してしまい、反応液中の其々の原料比が崩れることが原因であることが判明した。
特に、溶液全体の温度は上昇していなくても、互い異なる原料が混合する局所的な箇所では高い温度上昇が認められたことから、バッチ式における容器全体の温度制御のみでは精密に反応を制御することが非常に困難であることも判明した。
【0010】
そこで、本発明者等は、反応時の温度と発熱による低沸点の原料の蒸発を抑制するために、通常行われる常圧よりも高い圧力条件に調整して、アンモニアやアセトアルデヒドなどの沸点の低い原料の沸点を上昇させることによって、蒸発による原料比の崩れを抑制することに着眼した。
更に、本発明者等は、異なる原料が混合する時に発生する局所的な反応熱を限りなく徐熱するために、流通式で効率的に熱交換を行なうことにも着眼した。特に、流通式で混合して反応させる際に、高圧マイクロリアクター装置を用いることで、反応を短時間でより均一に行わせ、より効率的な熱交換を行なうことができ、副生成物が更に少ない1,2−二置換イミダゾールを効率よく製造することができることを本発明者等は見出し、本発明を完成させた。
【0011】
即ち、本発明の要旨は、アルデヒド化合物とアンモニア及び/又は第一級アミンとを反応させる第1段反応工程、並びに第1段反応工程での反応生成物に対して、グリオキザール化合物とアンモニア及び/又は第一級アミンとを反応させる第2段反応工程を有しており、前記第1段反応工程及び前記第2段反応工程のうち少なくとも一方の反応工程において第一級アミンを反応させて1,2−二置換イミダゾールを流通式で製造する方法であって、前記第1段反応工程及び前記第2段反応工程のうち少なくとも一方の反応工程における反応を圧力1〜50MPaの加圧状態で行なうことを特徴とする1,2−二置換イミダゾールの製造方法である。
また本発明においては、高圧マイクロリアクター装置を用いて前記加圧状態として前記両反応のうち少なくとも一方の反応を行なうことが好ましく、これにより製造効率を更に向上させることができる。
【0012】
本発明は、高圧条件下で流通式で反応を行うこと、好ましくは流通式反応において高圧マイクロリアクター装置を用いて高圧条件下で反応を行うことを特徴とするものである。
一般的に流通式反応は、原料の混合が迅速であるがゆえにバッチ式に比べて時間あたりの発熱量が大きく、かつ原料の混合が局所的であるので低沸点の原料が沸騰し反応液から分離してしまうことから、反応選択性をむしろ低下させる傾向がある。即ち、常圧の流通式、例えば常圧のマイクロリアクターを用いた反応では、選択性をむしろ低下させる傾向があった。
これに対して、流通式反応を高圧条件下で行うことで、低沸点原料の反応液からの分離を防ぎ、反応液中における低沸点原料の濃度の低下を抑えて反応させることができることから、常圧の場合に比べて、反応液の熱容量の低下が抑えられ、更に熱交換速度の低下も抑えられる。従って、高圧条件下での流通式反応においては、局所的な反応による反応熱を流通式反応装置によって効率的に除熱することが可能となり、その結果、反応選択性の低下を抑えて連続的にかつ効率的に目的物を製造することができるといった意外な効果を発揮するものである。
【0013】
また、一般的に、高圧条件下では、結合の生成、電荷の集中、イオン性の増大を伴う反応が促進されることがよく知られている。即ち、高圧条件下では、(1)生成系において分子数が減少する反応、(2)環状の遷移状態を経る反応、(3)極性の遷移状態を経る反応、(4)立体障害のある反応が有利となる。
【0014】
これに対して、1,2−二置換イミダゾールの生成、例えば1,2−ジメチルイミダゾールの生成においては、アセトアルデヒドとメチルアミンとアンモニアとグリオキサールの4分子から、水3分子と1,2−ジメチルイミダゾールが生成するため、かかる反応は、高圧条件であっても先の(1)の理由による反応は促進されない。また本反応は、先の(2)〜(4)の現象を引き出すためには、少なくとも液相中での反応は難しいものと推定され、優位性が出せるとは考えにくかった。
【0015】
バッチ式を用いて1,2−ジメチルイミダゾールを製造する従来の方法では、常圧における反応温度が70〜80℃であり、原料のアセトアルデヒド(沸点:20℃)、メチルアミン(沸点:−6℃)、アンモニア(沸点:−33℃)の沸点よりも高いため、反応を起こす前の原料が揮発してしまう危険性がある。また、バッチ式は、混合時の反応熱により反応温度が上昇しやすいため、温度上昇を抑えながらゆっくりと時間をかけて原料を滴下し、反応させざるを得ないのが現状である。
【0016】
また、バッチ式で1,2−ジメチルイミダゾールを製造した場合、その不純物を解析したところ、1位無置換で2位置換のイミダゾールである2−メチルイミダゾールが多く生成していることが判明した。従って、バッチ式で温度上昇を抑えながらゆっくりと時間をかけて反応させても、依然としてアセトアルデヒドが反応液から相分離し反応にあまり関与していないので、1,2−ジメチルイミダゾールの反応選択率が大きく低下する原因を見いだした。
【0017】
そこで、流通式反応を高圧条件下で行なうことで、物理的に原料の沸点を上昇させ、少なくともアンモニアおよびアセトアルデヒドが70〜80℃の反応温度でも液体として存在することが可能となり、原料が反応液から相分離することが抑制され、反応液中に原料を均一に安定した状態で反応を行なうことが可能となった。更に、流通式にすることによって、乱流を利用した反応に伴う局所的な発熱反応を抑えることが可能となり、高い混合状態と更に均一な温度状態とで反応させることができることになった。その結果、従来法による低沸点の原料の相分離が抑えられ、反応選択率の低下を抑えることができると同時に、従来法では実現できなかった短時間での1,2−ジメチルイミダゾールの合成が可能となった。
特に、従来は高圧条件下では、アセトアルデヒドやグリオキザールを反応液に添加すると大きな反応熱が発生するので、最適な反応温度条件を保つことが困難だったが、高圧条件下で流通式で合成を行う際に、特に高圧マイクロリアクター装置を用いた流通式で合成を行うことで、余分な反応熱を効果的に除熱できる。これにより反応温度の上昇を抑制することができ、原料を均一な状態で連続的に反応を行うことが実現され、選択的に1,2−ジメチルイミダゾールを製造することが可能となった。
【発明の効果】
【0018】
本発明の製造方法によれば、流通式で高圧下で原料を反応させることにより、反応速度が上昇し、反応時間を大幅に短縮することができ、製造効率が向上する。また、高圧下で反応させることにより低沸点原料の気液分離が抑制され、原料比が崩れ難くなるので、副反応が抑制され、収率が向上する。特に、高圧マイクロリアクター装置を用いて高圧下で反応を行うことが好ましく、この場合には、高速徐熱が可能となり、各段階において最適温度下での反応を保持することができるため、副反応が更に抑制され、収率を更に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は高圧マイクロリアクター装置の構成を模式的に示す図である。
図2図2は高圧マイクロリアクター装置における反応管の長さと収率との関係を示すグラフである。
図3図3は高圧マイクロリアクター装置における流速と収率との関係を示すグラフである。
図4図4は高圧マイクロリアクター装置における反応管の内径と収率との関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を説明する。
本発明の1,2−二置換イミダゾールの製造方法は、アルデヒド化合物とアンモニア及び/又は第一級アミンとを反応させる第1段反応工程、並びに第1段反応工程での反応生成物に対して、グリオキザール化合物とアンモニア及び/又は第一級アミンとを反応させる第2段反応工程を有する。
第1段反応工程における反応には、アルデヒド化合物とアンモニアとの反応、アルデヒド化合物と第一級アミンとの反応、及びアルデヒド化合物とアンモニアと第一級アミンとの反応が包含される。
第2段反応工程における反応には、第1段反応工程での反応生成物に対して、グリオキザール化合物とアンモニアとの反応、グリオキザール化合物と第一級アミンとの反応、及びグリオキザール化合物とアンモニアと第一級アミンとの反応が包含される。
ただし、本発明の製造方法は、前記第1段反応工程及び前記第2段反応工程のうち少なくとも一方の反応工程において第一級アミンが反応する工程を含む。即ち、本発明の製造方法は、第1段反応工程におけるアルデヒド化合物と第一級アミンとの反応、又はアルデヒド化合物とアンモニアと第一級アミンとの反応、第2段反応工程におけるグリオキザール化合物と第一級アミンとの反応、及びグリオキザール化合物とアンモニアと第一級アミンとの反応のうち少なくとも1つの反応を含む。
【0021】
本発明で用いられるアルデヒド化合物としては、公知一般のアルデヒド化合物を用いることができ、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、シクロヘキサンカルボキシアルデヒド等の脂肪族アルデヒド;ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド等の芳香族アルデヒド等が挙げられる。中でも、低沸点化合物である点から、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒドが好ましい。これらは単独で、もしくは2種以上を併せて用いることができる。
【0022】
本発明で用いられる第一級アミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、n−ブチルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、シクロヘキシルアミン等の炭素数1〜20、好ましくは1〜10のアルキル基を有するアルキル基含有アミン;モノエタノールアミン等の水酸基含有アミン;メトキシエチルアミン、エトキシエチルアミン、3,3−ジメトキシ−2−プロピルアミン等の炭素数2〜20、好ましくは2〜10のアルコキシアルキル基を有するアルコキシアルキル基含有アミン;ジメチルアミノプロピルアミン、3−メチルアミノ−1−プロピルアミン等のアミノ基含有アミン;3−アミノ−3−メチル−1−ブテン、アリルアミン等の不飽和基含有アミン;ベンジルアミン、アニリン等の芳香族アミン等が挙げられる。これらは単独で、もしくは2種以上を併せて用いることができる。
【0023】
本発明で用いられるグリオキザール化合物としては、公知一般のグリオキザール化合物を用いることができ、例えば、グリオキザール、メチルグリオキザール、ジアセチル等が挙げられる。なかでも、水への溶解性が高い点でグリオキザールが好ましい。これらは単独で、もしくは2種以上を併せて用いることができる。
【0024】
上記アルデヒド化合物、第一級アミン、アンモニアおよびグリオキザール化合物は、通常、それぞれの原液、それぞれの水溶液又はこれら2種類以上の混合溶液として反応に供される。
【0025】
アルデヒド化合物の水溶液を用いる場合、アルデヒド化合物の水溶液濃度は、好ましくは30〜90重量%であり、特に好ましくは50〜90重量%である。第一級アミンの水溶液を用いる場合、第一級アミンの水溶液濃度は、好ましくは20〜60重量%であり、特に好ましくは30〜50重量%である。アンモニアの水溶液を用いる場合、アンモニアの水溶液濃度は、好ましくは5〜50重量%であり、特に好ましくは10〜30重量%である。グリオキザールの水溶液を用いる場合、グリオキザールの水溶液濃度は、好ましくは20〜60重量%であり、特に好ましくは30〜50重量%である。
【0026】
本発明の1,2−二置換イミダゾールの製造方法においては、反応媒体として、好ましくは水が用いられる。また、必要に応じて、メタノール、エタノール、プロパノール等の水と相溶性を有する有機溶媒の水溶液を反応媒体として本発明の目的を損なわない範囲内で適宜併用することができる。
【0027】
本発明においては、第1段反応工程及び第2段反応工程のうち少なくとも一方の反応工程において加圧状態で行なうことを特徴の一つとするものである。
具体的には、本発明の製造方法においては、第1段反応工程及び第2段反応工程のうち少なくとも一方の反応工程における反応を圧力1〜50MPa、好ましくは5〜50MPa、特に好ましくは20〜40MPaの加圧状態で行なうものである。圧力が高すぎると反応装置が圧力に耐えられなくなる傾向があり、低すぎると反応が遅くなる傾向がある。
【0028】
また、本発明において特に、第1段反応工程にてアルデヒド化合物と第一級アミンとが反応し、第2段反応工程においてグリオキザール化合物とアンモニアとが反応する場合について、以下に、例示的に説明する。
本発明においては、第1段反応工程においてアルデヒド化合物と第一級アミンとを反応させるに際して、両化合物は水溶液として供されるのが好ましい。アルデヒド化合物と第一級アミンとの反応により、反応中間体であるイミンが生成される。
【0029】
第1段反応工程において、アルデヒド化合物を第一級アミンに対して過剰に反応させることが好ましく、第一級アミンに対してアルデヒド化合物が、仕込み割合で、5〜15倍モルであることが好ましく、特には7〜10倍モルであることが好ましい。
なお、第一級アミンの水溶液に代えて、第一級アミンとアンモニアの混合水溶液を用いてもよく、この混合水溶液中のアンモニアの含有量は第一級アミンに対して0.2〜1.2倍モルであることが好ましく、更には0.5〜1.0倍モルであることが好ましい。
【0030】
上記の反応条件としては、反応温度を好ましくは10〜50℃、特に好ましくは10〜30℃、更に好ましくは20〜30℃の範囲に設定することができる。このような温度範囲で反応させることにより、アルデヒド化合物と第一級アミンの反応により生成する反応中間体(イミン)の分解を防ぎ、副生成物の生成を抑制することができる。
【0031】
続いて、第1段反応工程にて得られたアルデヒド化合物と第一級アミンとの反応液に対して、第2段反応工程においてアンモニア及びグリオキザール化合物を反応させるに際しても、アンモニア及びグリオキザール化合物の両化合物は水溶液として供されるのが好ましい。第2段反応工程における反応温度は、第1段反応工程における反応温度と同様であり、反応温度を好ましくは10〜50℃、特に好ましくは10〜30℃、更に好ましくは20〜30℃の範囲に設定することができる。アンモニア及びグリオキザール化合物は、上記反応液に対して、順次仕込んでもよいし、同時に仕込んでもよい。
【0032】
第1段反応工程で用いた第一級アミンに対してグリオキザール化合物が、仕込み割合で、0.5〜1.2倍モルであることが好ましく、特には0.8〜1倍モルであることが好ましい。また、第1段反応工程で用いた第一級アミンに対してアンモニアが、仕込み割合で、1〜2.5倍モルであることが好ましく、特には1.2〜2モル倍であることが好ましい。
なお、アンモニアの水溶液に代えて、第一級アミンとアンモニアの混合水溶液を用いてもよく、この混合水溶液中の第一級アミンの含有量はアンモニアに対して0.2〜1.2倍モルであることが好ましく、更には0.5〜1.0倍モルであることが好ましい
【0033】
第2段反応工程にて原料を上記反応温度で仕込んだ後、環化反応のための熟成を行なう。この熟成時の反応温度条件として、好ましくは40〜90℃、特に好ましくは50〜85℃、更に好ましくは60〜80℃に設定することができる。このような温度範囲で反応させることにより、環化反応が速やかに促進され、副生成物の生成に関わるグリオキザール化合物が効率的に消費されるので、副生成物の少ない1,2−二置換イミダゾールを得ることができる。
【0034】
本発明では、上記一連の反応において、反応の選択性を向上させる点から、流通式で行なうことを特徴の一つとするものであり、特には高圧マイクロリアクター装置を用いた流通式で反応を行ない、1,2−二置換イミダゾールを製造することが好ましい。
【0035】
以下、高圧マイクロリアクター装置を用いて流通式で連続的に1,2−二置換イミダゾールを製造する方法について具体的に記載するが、本発明の製造方法は高圧マイクロリアクター装置を用いる場合について限定されるものではない。
【0036】
高圧マイクロリアクター装置は複数のマイクロリアクターを備える。マイクロリアクターは、0.1μm以上5mm以下の流路幅を有する微小空間を持った流通式反応器であり、体積に対する表面積の効果が大きい反応器であり、表面形状や特性の影響を大きく受けることから、加熱・吸熱・徐熱の効果が大きいこと、そして拡散距離減少に伴う混合時間を短縮できることが大きな特徴である。特に、加熱と冷却を効率的に行うことができるので、バッチ式反応方法に比べて圧倒的に温度制御性が良く、流速等の制御で滞在時間、即ち反応時間をミリ秒単位で制御できる。更に、マイクロリアクターを複数連結して用いることにより、多段階の反応を行うことができる特徴がある。
さらに、高圧マイクロリアクター装置は、上記要件に加え、入り口に、高圧送液を可能にするポンプと、出口に、圧力調整弁を有するものであり、その間の流路全体は、もちろん耐圧性を持つものである。
なお、高圧マイクロリアクター装置やマイクロリアクターは公知であり、詳細については非特許文献1〜3を参照することができる。
【0037】
本発明で用いられる高圧マイクロリアクター装置は、例えば図1に示すように、原料溶液タンク(1〜4)、高圧送液可能な原料溶液供給ポンプ(1〜4)、マイクロミキサー、反応管、配管(チューブ)、恒温槽(1、2)、オーブン、冷却器、背圧弁、生成品溶液を貯蔵するための受器等を備えている。
【0038】
恒温槽1に設けられた第一のマイクロミキサーには、2つの原料溶液供給口と1つの反応溶液排出口があり、一方の供給口からアルデヒド化合物水溶液を供給し、もう一方の供給口から第一級アミン水溶液を供給して、第一のマイクロミキサーで連続混合し、第一の反応管で反応させる。
【0039】
アルデヒド化合物水溶液と第一級アミン水溶液を第一のマイクロミキサーで混合し、第一の反応管で反応させる際の温度は、好ましくは10〜50℃、特に好ましくは10〜30℃、更に好ましくは20〜30℃である。温度が低すぎると反応が不十分になるので副生成物の生成が増える傾向があり、温度が高すぎると副生成物の生成が増える上に反応溶液の着色も濃くなり、不溶の固形物が増える傾向がある。
【0040】
アルデヒド化合物水溶液におけるアルデヒド化合物の初期濃度は、他の原料濃度や流速に応じて0.1〜16mol/Lの範囲で適宜設定することができるが、好ましくは0.1〜8mol/L、特に好ましくは、0.2〜4.8mol/Lの範囲で適宜設定することができる。なお、アルデヒド化合物の初期濃度が高すぎたり低すぎたりすると目的物である1,2−二置換イミダゾールの収率が低下する傾向がある。
また、第一級アミン水溶液における第一級アミンの初期濃度は、アルデヒド化合物の初期濃度に合わせることが収率等の点で好ましい。
【0041】
次に、第一の反応管内でアルデヒド化合物及び第一級アミンの反応により得られた反応液は、第一の反応管から排出され、恒温槽2に設けられた第二のマイクロミキサーでアンモニア水溶液と連続混合され、同じく恒温槽2に設けられた第三のマイクロミキサーでグリオキザール化合物水溶液と連続混合され、更に、同じく恒温槽2に設けられた第二の反応管に導入される。
なお、第二のマイクロミキサー、第三のマイクロミキサー、及び第二の反応管での反応液の温度は好ましくは10〜50℃、特に好ましくは10〜30℃、更に好ましくは20〜30℃である。また、アンモニア水溶液及びグリオキザール化合物水溶液の初期濃度は、アルデヒド化合物の初期濃度に合わせることが収率等の点で好ましい。
【0042】
第二の反応管から排出された反応液は、オーブンに設けられた第三の反応管に導入され、環化反応が行なわれる。第三の反応管での環化反応時の温度は、好ましくは40〜90℃、特に好ましくは50〜85℃、更に好ましくは60〜80℃である。温度が低すぎると反応転化率が上がらず原料回収が多くなる傾向があり、温度が高すぎると副生成物が増える傾向がある。
【0043】
各反応における温度制御方法は、各段階における反応温度を精密に制御することができるものであれば特に限定されず、好適には、水や空気等の熱媒体を用いてマイクロミキサー、反応管、及びオーブンを温度調整して、反応温度を制御する方法を用いることができる。
【0044】
また、原料や反応液を混合する際の時間は、特に限定されず適宜調整することができるが、30秒以内であることが好ましい。更に、混合後に行なう反応に要する反応時間は、10秒以上5分以下であることが好ましく、特には10秒以上60秒以下であることが好ましく、更には20秒以上40秒以下であることが好ましい。混合後の反応時間が短すぎると不純物として未反応の原料が残存する傾向があり、混合後の反応時間が長すぎると高純度の目的化合物が得られない傾向がある。
【0045】
本発明で用いられる高圧マイクロリアクター装置で用いたマイクロミキサーの形状は、図1ではティー字型であるが、効率的に混合することが可能なマイクロミキサーであれば、特に限定されるものではなく、ティー字型のマイクロミキサーの他に、ブイ字型マイクロミキサーやワイ字型マイクロミキサーや、ジェイ字型マイクロミキサーや、インターディジタルチャンネル構造体を持つマイクロミキサーや、ピラー型マイクロミキサーや、サイクロン型マイクロミキサーや、櫛歯型マイクロミキサー等を用いることができる。
【0046】
高圧マイクロリアクター装置一台当たりの第二、第三反応管流路中における全反応液の流速は、好ましくは1mL/分〜1L/分であり、特に好ましくは1mL/分〜500mL/分、更に好ましくは1mL/分〜200mL/分である。なお、目的物の製造量に応じて、反応管を適宜複数台に増やしてナンバリングアップすることで、製造量を増やすことができる。またその際に、タンク1〜4、ポンプ1〜4、冷却器、排圧弁、受器は共通して用いることもできる。
【0047】
マイクロミキサーの流路の内径は、混合効率と圧損が良好な範囲で好適に選択することができる。マイクロミキサーの内径は、0.01mm以上10mm以下の範囲で好適に選択することができるが、混合速度を勘案すると0.1mm以上5mm以下において好適に用いることができ、圧損も考慮すると0.1mm以上3mm以下の範囲で選択することが特に好適である。
また、反応管流路の内径と長さは、流速が1mL/分〜1L/分の時に滞留時間に応じて好適な範囲で選択することができるが、反応管の流路内径に関しては、熱交換率を考慮すると内径は5mm未満が有利であり、差圧を考慮すると0.1mm以上が有利である。特に本反応は均一な反応溶液であることから、両者を満足できる反応管の内径として、0.1mm〜10mmの範囲で好適に選択することが可能であり、更に好適には0.25mm〜3mmの範囲で内径を選択し用いることができる。
【0048】
かくして得られる反応生成物には、目的の1,2−二置換イミダゾールとともに、イミダゾール、1位無置換,2位置換−イミダゾール、1位置換,2位無置換−イミダゾール等の副生成物が含有されることがあり得るが、本発明の製造方法によれば副生物の生成を抑制することができるので、これら副生成物が含有されていたとしても非常に少量である。
【0049】
得られた反応生成物は、従来公知の精製方法、例えば、蒸留、充填カラム処理、部分濃縮、再結晶等の方法に供して、上記副生成物を除去することにより、高純度の1,2−二置換イミダゾールを得ることができる。
【実施例】
【0050】
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
なお、例中「%」とあるのは、重量基準を意味する。
【0051】
実施例1
〔高圧マイクロリアクター装置を用いた製造〕
図1に示すように、3カ所にマイクロミキサーを組み込んだ高圧マイクロリアクター装置を用いた。
ポンプ1を介してタンク1からはメチルアミン水溶液(0.33mol/L)を0.68mL/分の流速で、ポンプ2を介してタンク2からはアセトアルデヒド水溶液(0.33mol/L)を5.63mL/分の流速で、ポンプ3を介してタンク3からはアンモニア水(0.33mol/L)を1.13mL/分の流速で、ポンプ4を介してタンク4からはグリオキサール水溶液(0.33mol/L)を0.56mL/流速でそれぞれ流し、反応圧力30MPaの加圧状態で反応を行った。最終的な流量は8.0mL/分で行った。
第一のマイクロミキサー及び2.4mの反応管は25℃に温度を保った恒温槽1内で温調が行なわれ、第一のマイクロミキサー及び反応管の中でメチルアミン及びアセトアルデヒドの混合と反応が行なわれた。この混合による水溶液とアンモニア水が混合する次の第二のマイクロミキサーでは、25℃に温度を保った恒温槽2内で混合させ、その後0.1mの反応管の中で十分に混合と反応を行い、その後、グリオキサールを混合し、その後10mの反応管の中で十分な反応を行った。
次に、反応部を70℃に温調し、25mの反応管の中で反応を行った。最後に熱交換器で5℃まで冷却し排圧弁を介して常圧まで脱圧した後、氷水(0℃〜4℃)で冷却しながら得られた水溶液を採取した。
この際の反応時間(反応部での滞在時間)は37秒であった。分析に際しては必要に応じて氷水で10倍に希釈し、即座にガスクロマトグラフを用いて分析を行った。なお、反応管は、ステンレス(SUS316)製で、内径は0.5mmのチューブを用いた。その結果、目的物の1,2−ジメチルイミダゾールが収率85.1%で得られた。
【0052】
なお、上記定量・収率の測定には、Agilent社製ガスクロマトグラフ(GC 6890、水素炎イオン化検出器)を用い、カラムはJ&W社製HP INNOWAX、内径0.32mm、膜厚0.25μm、長さ30mを用いて分析を行った。各生成物の収率は、各種濃度の生成物(1,2−ジメチルイミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、イミダゾール)と原料の水溶液を用いて、各化合物の検量線を作成し、得られた各生成物の濃度を検量線から換算し、其々の生成物の収率を算出した。それぞれの収率は、1,2−ジメチルイミダゾール 85.1%、1−メチルイミダゾール6.27%、2−メチルイミダゾール6.59%、イミダゾール2.06%であった。
【0053】
実施例2
〔反応時間(反応管の長さ)による検討〕
実施例1と同様の条件で、反応管の長さによって反応時間を変えた実験(5m:7.4秒、15m:22秒、25m:37秒、35m:52秒)を行った。その結果、図2に示すとおり、25mの時に最大収率(85.1%、反応時間:37秒)が得られることが分かった。
【0054】
実施例3
〔流速による検討〕
実施例1と同様の条件で、反応管の長さを20mに固定し、それぞれトータルの流速(反応時間)を3mL/分(79秒)、5mL/分(47秒)、8mL/分(29秒)、10mL/分(24秒)、15mL/分(16秒)として反応を行った。その結果、図3に示すとおり、8mL/分の時に1,2−ジメチルイミダゾールの最も良い収率(76.0%)を与えることが分かった。
【0055】
実施例4
〔反応管の内径による検討〕
実施例1と同様の条件で、流速を8mL/分、反応時間を29秒に固定して、反応管の内径を0.5mm、1.0mm、3.27mmで反応を行った。その結果、図4に示すとおり、反応管の内径による大きな差は見られなかった。
【0056】
実施例5
〔マイクロミキサー径による検討〕
実施例1と同様の条件で、マイクロミキサーの種類による変化を検討した。その結果、マイクロミキサー(T字型)の内径が2.1mmの時は収率が43%で、1.2mmの時は67%で、0.3mmの時は85%であり、マイクロミキサーの種類に寄って目的物の収率が大きく変わるが、0.3mmの時が最も良好な収率であることが判明した。
【0057】
実施例6
〔圧力条件による検討〕
実施例1と同様の条件で、圧力(5MPa、10MPa、20MPa、30MPa、40MPa)の変化を検討した。その結果、30MPaの時に最も高い収率が得られることが判明した。その結果、30MPaの時に1,2−ジメチルイミダゾールの収率が最も高くなることが判明した。なお、各圧力における収率は、1MPaの時は60.5%、5MPaの時は69.1%、10MPaの時は71.2%、20MPaの時は81.2%、30MPaの時は85.1%、40MPaの時は44.8%であった。
【0058】
実施例7
〔混合温度条件による検討〕
実施例1と同様の条件で、各原料の混合時の温度を25℃または50℃で、反応温度は70℃で検討した。その結果、25℃の時も50℃の時も高い収率(85.1%)で得られることが判明した。
【0059】
実施例8
〔反応温度条件による検討〕
実施例1と同様の条件で、各原料の混合時の温度を25℃に固定して、反応温度を70℃、90℃、100℃としたときの反応を検討した。その結果、1,2−ジメチルイミダゾールの収率が順次85.1%、72.9%、71.8%の収率で得られることが判明し、70℃の時に最も高い収率(85.1%)で得られることが判明した。
【0060】
実施例9
〔原料の初期濃度条件による検討〕
実施例1と同様の反応条件で、グリオキサールの初期濃度を0.05mol/Lから1.6mol/Lまで濃くし、その他の原料はそれに対応した濃度に調整して反応を行った。その結果、1,2−ジメチルイミダゾールの収率が、0.05mol/Lの時は31%で、1.6mol/Lの時は44%で、0.2mol/Lの時は89%であり、濃度により収率も変わるが、0.2mol/Lの時に最高値を示すことが分かった。
【0061】
比較例1
ポンプ1を介してタンク1からはメチルアミンとアンモニアの混合水溶液(各4.0mol/L)を5.0mL/分の流速で、ポンプ2を介してタンク2からはアセトアルデヒドとグリオキザールの混合水溶液(各5.0mol/L)を4.0mL/分の流速でそれぞれ流し、反応圧力は常圧(0.1MPa)で反応を行った。最終的な流量は9.0mL/分であった。マイクロミキサーは内径が0.3mmで、ティー字型のものを用い、反応管の長さは20mとし、70℃に温度を保った恒温槽内で温調を行ない、滞留時間は1.1分とした。そこから得られた水溶液を採取した。
その結果、目的物の1,2−ジメチルイミダゾールが収率39.0%で得られた。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明の製造方法により得られる1,2−二置換イミダゾールは、例えば、医薬中間体、染料の中間体、エポキシ樹脂やポリウレタン樹脂等の各種樹脂の触媒等に有用である。
図1
図2
図3
図4