【解決手段】半導体装置は、直列接続された複数の電池セルの互いに異なる電位を生じるノードの各々に対応して設けられた複数の主配線と、直列接続された複数の抵抗素子を含み、一端が電源ラインに接続された直列抵抗回路と、直列抵抗回路の他端に接続された第1の電流源と、複数の抵抗素子のうちの特定の抵抗素子の高電位側の端部または直列抵抗回路の特定の抵抗素子の高電位側の端部よりも高電位の部分に接続された第2の電流源と、複数の主配線のうちの一対の診断対象配線の一方と特定の抵抗素子の一端との間に設けられた第1のスイッチと、一対の診断対象配線の他方と特定の抵抗素子の他端との間に設けられた第2のスイッチと、を含む。
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオン状態、前記バイパススイッチをオフ状態、前記第1の電流源をオン状態、前記第2の電流源をオフ状態としつつ前記一対の診断対象配線の一方を前記第1のノードに接続し、前記一対の診断対象配線の他方を前記第2のノードに接続するように前記スイッチ群を制御して前記電圧出力部から前記第1のノードの電位と前記第2のノードの電位との差分に応じた電圧を出力させる第1の状態と、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオン状態、前記バイパススイッチをオフ状態、前記第1の電流源をオン状態、前記第2の電流源をオン状態としつつ前記一対の診断対象配線の一方を前記第1のノードに接続し、前記一対の診断対象配線の他方を前記第2のノードに接続するように前記スイッチ群を制御して前記電圧出力部から前記第1のノードの電位と前記第2のノードの電位との差分に応じた電圧を出力させる第2の状態と、
を順次形成する制御部を更に含む
請求項3に記載の半導体装置。
前記制御部は、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオン状態、前記バイパススイッチをオン状態、前記第1の電流源をオン状態、前記第2の電流源をオフ状態としつつ前記一対の診断対象配線の一方を前記第1のノードに接続し、前記一対の診断対象配線の他方を前記第2のノードに接続するように前記スイッチ群を制御して前記電圧出力部から前記第1のノードの電位と前記第2のノードの電位との差分に応じた電圧を出力させる第3の状態を更に形成する
請求項4に記載の半導体装置。
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオン状態、前記第1のスイッチ群を構成する複数のスイッチの各々をオフ状態、前記第1の電流源をオン状態、前記第2の電流源をオフ状態としつつ前記一対の診断対象配線の一方を前記第1のノードに接続し、前記一対の診断対象配線の他方を前記第2のノードに接続するように前記第2のスイッチ群を制御して前記電圧出力部から前記第1のノードの電位と前記第2のノードの電位との差分に応じた電圧を出力させる第1の状態と、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオン状態、前記第1のスイッチ群を構成する複数のスイッチのいずれか1つをオン状態、前記第1の電流源をオン状態、前記第2の電流源をオン状態としつつ前記一対の診断対象配線の一方を前記第1のノードに接続し、前記一対の診断対象配線の他方を前記第2のノードに接続するように前記第2のスイッチ群を制御して前記電圧出力部から前記第1のノードの電位と前記第2のノードの電位との差分に応じた電圧を出力させる第2の状態と、
を順次形成する制御部を更に含む
請求項9に記載の半導体装置。
前記制御部は、前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチをオン状態、前記第1のスイッチ群を構成する複数のスイッチのいずれか2つをオン状態、前記第1の電流源をオン状態、前記第2の電流源をオフ状態にしつつ前記一対の診断対象配線の一方を前記第1のノードに接続し、前記一対の診断対象配線の他方を前記第2のノードに接続するように前記第2のスイッチ群を制御して前記電圧出力部から前記第1のノードの電位と前記第2のノードの電位との差分に応じた電圧を出力させる第3の状態を更に形成する
請求項10に記載の半導体装置。
直列接続された複数の電池セルの互いに異なる電位を生じるノードの各々に対応して設けられた複数の主配線と、直列接続された複数の抵抗素子を含み一端が電源ラインに接続された直列抵抗回路と、を含む半導体装置の診断方法であって、
前記直列抵抗回路に電流を流すことにより前記複数の抵抗素子のうちの特定の抵抗素子の両端に生ずる電圧を、前記複数の主配線のうちの一対の診断対象配線間に印加して、前記一対の診断対象配線間の電圧を測定するステップと、
前記特定の抵抗素子に流れる電流の大きさを維持したまま前記特定の抵抗素子の一端の電位を変化させて前記特定の抵抗素子の両端に生ずる電圧を前記一対の診断対象配線間に印加して、前記一対の診断対象配線間の電圧を測定するステップと、
を含む診断方法。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一または等価な構成要素および部分には同一の参照符号を付与し、重複する説明は適宜省略する。
【0016】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の実施形態に係る電池監視システム1の構成を示すブロック図である。電池監視システム1は、直列接続された複数の電池セルC
2、・・・、C
n−1、C
nおよびC
n+1を含む組電池200と、各電池セルC
2、・・・、C
n−1、C
nおよびC
n+1の状態を監視する半導体装置100を含んで構成されている。
【0017】
半導体装置100は、電池セルC
2〜C
n+1の互いに異なる電位を生じるノードの各々に対応して設けられた入力端子T
1〜T
n+1と、入力端子T
1〜T
n+1に接続された検査回路10と、検査回路10に接続された制御部110と、制御部110に接続された記憶部120および出力端子T
outと、を有する。
【0018】
半導体装置100は、入力端子T
1〜T
n+1を介して入力される電池セルC
2〜C
n+1の各セル電圧を測定するセル電圧測定機能と、検査回路10に異常が生じているか否かを診断する自己診断機能を有する。制御部110が、検査回路10に制御信号を供給して検査回路10の動作を制御することにより、上記のセル電圧測定機能および自己診断機能が実現される。制御部110は、検査回路10から出力されるデータを受信する。記憶部120には、制御部110による制御の下で検査回路10から出力されるデータ等が格納される。制御部110は、例えば、図示しない上位システムからの要求に応じて、記憶部120に格納されたデータを読み出して、出力端子T
outから出力する。また、制御部110は、検査回路10から出力されるデータに基づいて検査回路10に異常が生じているか否かを診断し、診断結果を出力端子T
outから出力する。
【0019】
図2は、検査回路10の詳細な構成を示す図である。検査回路10は、入力端子T
1〜T
n+1の各々に対応して設けられた複数の主配線W
1〜W
n+1を有する。すなわち、主配線W
1〜W
n+1は、直列接続された電池セルC
2〜C
n+1の互いに異なる電位を生じるノードの各々に対応して設けられている。また、検査回路10は、電池セル接続用スイッチ群11、電源接続用スイッチ12、電源接続用スイッチ群13、電池セル選択用スイッチ群20、レベルシフタ30、基準電源40、分圧回路50、ADコンバータ70、直列抵抗回路80、基準電流源81、オフセット電流源82、バイパススイッチ90およびスイッチ61〜64を備えている。
【0020】
電池セル接続用スイッチ群11は、入力端子T
1〜T
n+1の各々および主配線W
1〜W
n+1の各々に対応して設けられた複数のスイッチ11
1〜11
n+1を含んで構成されている。複数のスイッチ11
1〜11
n+1は、それぞれ、一端が対応する入力端子T
1〜T
n+1に接続され、他端が対応する主配線W
1〜W
n+1に接続されている。例えば、スイッチ11
nは、一端が入力端子T
nに接続され、他端が主配線W
nに接続されており、スイッチ11
nがオン状態となることにより、主配線W
nと入力端子T
nとが接続されて主配線W
nに電池セルの各ノードのうちの対応するノードの電位が印加される。
【0021】
電源接続用スイッチ12は、一端が対応する主配線W
2に接続され、他端が高電位側の電源配線W
Hに接続されている。電源接続用スイッチ12がオン状態となることにより高電位側の電源配線W
Hの電位が主配線W
2に印加される。
【0022】
電源接続用スイッチ群13は、複数の主配線W
1〜W
n+1の各々に対応して設けられた複数のスイッチ13
1〜13
n+1を含んで構成されている。電源接続用スイッチ群13を構成する複数のスイッチうち、スイッチ13
1は、一端が対応する主配線W
1に接続され、他端が低電位側の電源配線W
Lに接続されている。スイッチ13
1がオン状態となることにより低電位側の電源配線W
Lの電位が主配線W
1に印加される。
【0023】
第2の電源接続用スイッチ群13を構成する複数のスイッチのうち、スイッチ13
2〜13
n+1は、それぞれ、一端が対応する主配線W
2〜W
n+1に接続され、他端が直列抵抗回路80の対応するノードに接続されている。例えば、スイッチ13
nは、一端が主配線W
nに接続され、他端が直列抵抗回路を構成する抵抗素子Rh
nと抵抗素子Rh
n−1との接続部に接続されており、スイッチ13
nがオン状態となることにより、主配線W
nに抵抗素子Rh
nと抵抗素子Rh
n−1との接続部の電位が印加される。
【0024】
直列抵抗回路80は、主配線W
2〜W
n+1およびスイッチ13
2〜13
n+1に対応して設けられた複数の抵抗素子Rh
2〜Rh
n+1が直列接続されて構成されている。直列抵抗回路80の一方の終端である抵抗素子Rh
n+1の一端は、電位Vccを生ずる電源ラインに接続され、直列抵抗回路80の他方の終端である抵抗素子Rh
2の一端は基準電流源81に接続されている。直列抵抗回路80の抵抗素子間の接続部および抵抗素子Rh
2の低電位側(基準電流源81側)の端部は、それぞれ、対応するスイッチ13
2〜13
n+1の一端に接続されている。
【0025】
基準電流源81は、抵抗素子Rh
2とグランドラインとの間に設けられている。基準電流源81がオン状態となることにより直列抵抗回路80の抵抗素子Rh
2〜Rh
n+1に基準電流I
refが流れ、直列抵抗回路80の抵抗素子間の接続部の各々および抵抗素子Rh
2の低電位側の一端には、電源ラインの電位Vccから降下した電位が現れる。
【0026】
オフセット電流源82は、抵抗素子Rh
2の高電位側の端部(すなわち抵抗素子Rh
2と抵抗素子Rh
3との接続部)とグランドラインとの間に設けられている。基準電流源81およびオフセット電流源82の双方がオン状態となることにより直列抵抗回路80の抵抗素子Rh
3〜Rh
n+1に基準電流I
refとオフセット電流I
offsetとを合算した電流が流れ、直列抵抗回路80の抵抗素子間の接続部の各々には電源ラインの電位Vccからさらに降下した電位が現れる。一方、基準電流源81およびオフセット電流源82の双方がオン状態となった場合でも抵抗素子Rh
2にはオフセット電流I
offsetは流れず、基準電流I
refのみが流れる。
【0027】
バイパススイッチ90は、直列抵抗回路80と電源ラインとの接続部である抵抗素子Rh
n+1の高電位側の端部と、直列抵抗回路80とオフセット電流源82との接続部である抵抗素子Rh
2の高電位側の端部との間に設けられている。バイパススイッチ90がオン状態となることにより、電源ラインの電位Vccが抵抗素子Rh
2の高電位側の端部に印加される。
【0028】
電池セル選択用スイッチ群20は、第1の電池セル選択用スイッチ群21および第2の電池セル選択用スイッチ群22を有する。第1の電池セル選択用スイッチ群21および第2の電池セル選択用スイッチ群22は、それぞれ、主配線W
1〜W
n+1の各々に対応して設けられた複数のスイッチ21
1〜21
n+1および複数のスイッチ22
1〜22
n+1を含んで構成されている。
【0029】
第1の電池セル選択用スイッチ群21を構成する複数のスイッチ21
1〜21
n+1は、それぞれ、一端が対応する主配線に接続され、他端が第1のノードn
1に接続されている。例えば、スイッチ21
nは、一端が主配線W
nに接続され、他端が第1のノードn
1に接続されており、スイッチ21
nがオン状態となることにより主配線W
nの電位が第1のノードn
1に印加される。第2の電池セル選択用スイッチ群22を構成する複数のスイッチ22
1〜22
n+1は、それぞれ、一端が対応する主配線に接続され、他端が第2のノードn
2に接続されている。例えば、スイッチ22
n−1は、一端が主配線W
n−1に接続され、他端が第2のノードn
2に接続されており、スイッチ22
n−1がオン状態となることにより主配線W
n−1の電位が第2のノードn
2に印加される。また、第2のノードn
2とグランドラインとの間には、スイッチ64が設けられている。スイッチ64がオン状態となることで、第2のノードn
2には接地電位が印加される。
【0030】
レベルシフタ30は、第1のノードn
1と第2のノードn
2との間の電位差を、接地電位を基準とする電圧に変換して出力する。レベルシフタ30から出力される電圧は、ADコンバータ70に供給される。ADコンバータ70は、入力された電圧の大きさを示すデジタル値を出力する。
【0031】
基準電源40は、基準電圧V
Sを出力する。基準電圧V
Sは、分圧回路50に供給されるとともに、スイッチ61がオン状態となることにより高電位側の電源配線W
Hに供給される。
【0032】
分圧回路50は、直列接続された複数の抵抗素子Rと、一端がこれらの抵抗素子同士の接続部の各々に接続され、他端が分圧電圧V
Dの出力ラインW
dに接続された複数のスイッチ51を含んで構成されている。また、抵抗素子Rの一方の終端とグランドラインとの間にはスイッチ63が設けられている。抵抗素子Rの他方の終端は、基準電源40の出力ラインに接続されている。分圧回路50は、スイッチ63がオン状態とされ、複数のスイッチ51のうちのいずれかがオン状態となることにより、基準電圧V
Sを分圧した分圧電圧V
Dを出力ラインW
dに出力する。出力ラインW
dから出力される分圧電圧V
Dの大きさは、複数のスイッチ51のうちオン状態とするスイッチを切り替えることで変化させることが可能である。例えば、診断対象として選択される主配線に対して固有の分圧電圧V
Dが印加されるようにスイッチ51を切り替えてもよい。分圧電圧V
Dは、スイッチ62がオン状態となることにより低電位側の電源配線W
Lに供給される。
【0033】
電池セル接続用スイッチ群11、電源接続用スイッチ12、電源接続用スイッチ群13バイパススイッチ90、電池セル選択用スイッチ群20を構成する各スイッチ、スイッチ51、61〜64、基準電流源81およびオフセット電流源82は、制御部110から供給される制御信号に基づいてオンオフする。
【0034】
以下に、半導体装置100の動作について説明する。初めに、電池セルのセル電圧を測定する場合の動作について、電池セルC
nのセル電圧を測定する場合を例に説明する。
【0035】
電池セルのセル電圧を測定する場合には、電源接続用スイッチ12、電源接続用スイッチ群13を構成する各スイッチ並びにスイッチ61〜64はオフ状態とされる。一方、電池セルC
nのセル電圧を測定する場合、電池セル接続用スイッチ群11を構成するスイッチのうちのスイッチ11
n−1および11
nがオン状態とされる。これにより、主配線W
nに電池セルC
nの陽極の電位が印加され、主配線W
n−1に電池セルC
nの陰極の電位が印加される。更に、第1の電池セル選択用スイッチ群21を構成するスイッチのうちのスイッチ21
nがオン状態とされると共に、第2の電池セル選択用スイッチ群22を構成するスイッチのうちのスイッチ22
n−1がオン状態とされる。これにより、主配線W
nに印加されている電池セルC
nの陽極の電位が第1のノードn
1に印加されると共に、主配線W
n−1に印加されている電池セルC
nの陰極の電位が第2のノードn
2に印加される。
【0036】
レベルシフタ30は、第1のノードn
1と第2のノードn
2との間の電位差、すなわち、電池セルC
nのセル電圧に相当する電圧を出力する。レベルシフタ30から出力された電圧は、ADコンバータ70に供給される。ADコンバータ70は、レベルシフタ30から供給された電池セルC
nのセル電圧に相当するデジタル値を出力し、これを制御部110に供給する。制御部110は、ADコンバータ70から受信した電池セルC
nのセル電圧に相当するデジタル値を記憶部120に格納する。
【0037】
次に、半導体装置100において検査回路10の異常を検出する自己診断を行う場合の動作について説明する。
図3は、半導体装置100の自己診断を行う場合の動作の流れを示すフローチャートである。本実施形態に係る自己診断においては、複数の主配線W
1〜W
n+1のうち、主配線W
2およびW
3が診断対象とされる。
【0038】
ステップS1において制御部110は、検査回路10において
図4に示す第1の状態を形成する。
【0039】
第1の状態では電池セル接続用スイッチ群11を構成する各スイッチ、バイパススイッチ90およびスイッチ61、63、64がオフ状態とされ、電源接続用スイッチ群13を構成する各スイッチおよびスイッチ62がオン状態とされる。また、第1の状態では基準電流源81がオン状態とされ、オフセット電流源82がオフ状態とされる。これにより、直列抵抗回路80の抵抗素子Rh
2〜Rh
n+1に基準電流I
refが流れ、抵抗素子Rh
2の高電位側の端部の電位が診断対象である主配線W
3に印加され、抵抗素子Rh
2の低電位側の端部の電位が診断対象である主配線W
2に印加される。すなわち、主配線W
3と主配線W
2との間にはI
ref×Rh
2に相当する診断電圧が印加される。第1の状態において、主配線W
3には、電源ラインの電位Vccから降下した電位、すなわちVcc−(Rh
n+1+Rh
n+Rh
n−1+・・・+Rh
3)×I
refに相当する電位が印加される。
【0040】
また、第1の状態では、第1の電池セル選択用スイッチ群21において、診断対象である主配線W
3に対応するスイッチ21
3がオン状態とされ、それ以外のスイッチがオフ状態とされる。これにより、主配線W
3が第1のノードn
1に接続される。また、第1の状態では、第2の電池セル選択用スイッチ群22において、診断対象である主配線W
2に対応するスイッチ22
2がオン状態とされ、それ以外のスイッチがオフ状態とされる。これにより、主配線W
2が第2のノードn
2に接続される。
【0041】
ステップS2においてレベルシフタ30が第1のノードn
1と第2のノードn
2との間の電位差に応じた電圧を出力する。すなわち、レベルシフタ30は、主配線W
3に印加された電位と主配線W
2に印加された電位の差分に相当する電圧を出力する。検査回路10に異常がない場合、レベルシフタ30は診断電圧(I
ref×Rh
2)に実質的に等しい電圧を出力する。
【0042】
ステップS3において、ADコンバータ70がレベルシフタ30の出力電圧に相当するデジタル値Aを出力し、これを制御部110に供給する。
【0043】
ステップS4において、制御部110は、ADコンバータ70から出力されたデジタル値Aを記憶部120に格納する。
【0044】
ステップS5において制御部110は、検査回路10において
図5に示す第2の状態を形成する。
【0045】
第2の状態は、オフセット電流源82がオン状態とされる点が第1の状態と異なり、それ以外の点は第1の状態と同じである。第2の状態においては、基準電流源81およびオフセット電流源82の双方がオン状態とされることで、直列抵抗回路80の抵抗素子Rh
3〜Rh
n+1に基準電流I
refとオフセット電流I
offsetとを合算した電流が流れる。従って、第2の状態において、主配線W
3には、電源ラインの電位Vccから更に降下した電位、すなわちVcc−(Rh
n+1+Rh
n+Rh
n−1+・・・+Rh
3)×(I
ref+I
offset)に相当する電位が印加される。すなわち、第2の状態において主配線W
3に印加される電位は第1の状態と比較して小さくなる。一方、抵抗素子Rh
2にはオフセット電流I
offsetは流れず、基準電流I
refのみが流れる。従って、第2の状態において、主配線W
3と主配線W
2との間には、第1の状態と同様、I
ref×Rh
2に相当する診断電圧が印加される。従って、第2の状態において主配線W
2に印加される電位は第1の状態と比較して小さくなる。第2の状態では、第1の状態と同様、主配線W
3が第1のノードn
1に接続され、主配線W
2が第2のノードn
2に接続される。
【0046】
ステップS6においてレベルシフタ30が第1のノードn
1と第2のノードn
2との間の電位差に応じた電圧を出力する。すなわち、レベルシフタ30は、主配線W
3に印加された電圧と主配線W
2に印加された電圧の差分に相当する電圧を出力する。検査回路10に異常がない場合、レベルシフタ30は診断電圧(I
ref×Rh
2)に実質的に等しい電圧を出力する。
【0047】
ステップS7において、ADコンバータ70がレベルシフタ30の出力電圧に相当するデジタル値Bを出力し、これを制御部110に供給する。
【0048】
ステップS8において、制御部110は、ADコンバータ70から出力されたデジタル値Bを記憶部120に格納する。
【0049】
ステップS9において制御部110は、検査回路10において
図6に示す第3の状態を形成する。
【0050】
第3の状態は、バイパススイッチ90がオン状態とされる点が第1の状態と異なり、それ以外は第1の状態と同じである。第3の状態においてオフセット電流源82はオフ状態とされる。第3の状態においては、バイパススイッチ90がオン状態とされることで、主配線W
3には、電源ラインの電位Vccが印加される。すなわち、第3の状態において主配線W
3に印加される電位は、第1の状態と比較して大きくなる。一方、第3の状態において、抵抗素子Rh
2には基準電流I
refが流れる。従って、第3の状態において、主配線W
3と主配線W
2との間には、第1の状態および第2の状態と同様、I
ref×Rh
2に相当する診断電圧が印加される。従って、第3の状態において主配線W
2に印加される電位は第1の状態と比較して大きくなる。第3の状態では、第1の状態および第2の状態と同様、主配線W
3が第1のノードn
1に接続され、主配線W
2が第2のノードn
2に接続される。
【0051】
ステップS10においてレベルシフタ30が第1のノードn
1と第2のノードn
2との間の電位差に応じた電圧を出力する。すなわち、レベルシフタ30は、主配線W
3に印加された電圧と主配線W
2に印加された電圧の差分に相当する電圧を出力する。検査回路10に異常がない場合、レベルシフタ30は診断電圧(I
ref×Rh
2)に実質的に等しい電圧を出力する。
【0052】
ステップS11において、ADコンバータ70がレベルシフタ30の出力電圧に相当するデジタル値Cを出力し、これを制御部110に供給する。
【0053】
ステップS12において、制御部110は、ADコンバータ70から出力されたデジタル値Cを記憶部120に格納する。
【0054】
ステップS13において、制御部110は、記憶部120に格納されたデジタル値A、BおよびCを読み出し、デジタル値A、B、Cの各々が、所定範囲内であり且つデジタル値A、B、C相互間の差分が所定範囲内であるか否かを判定する。制御部110は、デジタル値A、B、Cの各々が、所定範囲内であり且つデジタル値A、B、C相互間の差分が所定範囲内であると判定した場合には処理をステップS14に移行し、それ以外の場合には処理をステップS15に移行する。
【0055】
ステップS14において、制御部110は、検査回路10に異常はないものと判定する。一方、ステップS15において、制御部110は、検査回路10に異常があるものと判定する。すなわち、検査回路10に異常がない場合には、デジタル値A、B、Cは、それぞれ、主配線W
3と主配線W
2との間に印加された診断電圧(I
ref×Rh
2)に相当する値となる。従って、デジタル値A、B、Cが例えば、診断電圧(I
ref×Rh
2)の±5%の範囲内であるか否かを判定することで検査回路10の異常の有無を検出することが可能である。また、主配線W
3および主配線W
2にそれぞれ印加する電位を変化させた場合に顕在化する異常に対しては、デジタル値A、B、C相互間の差分が所定範囲内であるか否かを判定することで検出することが可能である。
【0056】
ステップS16において、制御部110は、ステップS14またはステップS15における判定結果を出力端子T
OUTから出力する。
【0057】
以上のように、本実施形態に係る半導体装置100および電池監視1システムによれば、診断対象となる一対の主配線間に印加する診断電圧を一定に保ちながら該主配線の各々に印加する電位を増減させた場合の該主配線間に生じる電圧の変動をモニタすることが可能である。従って、診断対象となる主配線に印加する電位を変化させた場合に顕在化する異常の検出が可能となる。
【0058】
なお、本実施形態では、主配線W
3および主配線W
2を診断対象とする場合を例示したが、これら以外の主配線を診断対象としてもよい。
【0059】
また、本実施形態では、直列抵抗回路80を構成する複数の抵抗素子のうち、抵抗素子Rh
2の両端に生じる電圧を診断電圧として使用する場合を例示したが、直列抵抗回路80を構成する他の抵抗素子の両端に生じる電圧を診断電圧として使用してもよい。
【0060】
また、本実施形態では、診断電圧を生じる抵抗素子Rh
2の高電位側の端部にオフセット電流源82を接続する構成を例示したが、直列抵抗回路80の診断電圧を生じる抵抗素子の高電位側の端部よりも更に高電位の抵抗素子間の接続部にオフセット電流源82を接続してもよい。
【0061】
また、本実施形態では電源ラインと診断電圧を生じる抵抗素子Rh
2の高電位側の端部との間にバイパススイッチ90を設ける構成を例示したが、バイパススイッチ90は、診断電圧を生じる抵抗素子Rh
2の高電位側の端部よりも更に高電位の抵抗素子間の接続部と診断電圧を生じる抵抗素子の高電位側の端部との間に設けられていてもよい。
【0062】
また、本実施形態では、検査回路10において3つの状態を形成した場合の主配線間の電圧の変動をモニタする場合を例示したが、上記の第1〜第3の状態のうちのいずれか2つの状態を形成した場合の主配線間の電圧の変動をモニタしてもよい。
【0063】
[第2の実施形態]
図7は、本発明の第2の実施形態に係る検査回路10Aの構成を示す図である。検査回路10Aは、第1の実施形態に係る検査回路10におけるバイパススイッチ90(
図2参照)の役割およびオフセット電流源82の接続先を切り替える役割を担う複数のスイッチ91
3、91
4、・・・、91
n−1、91
n、91
n+1、91
n+2を含むスイッチ群91を有する。スイッチ91
3、91
4、・・・、91
n−1、91
n、91
n+1は、それぞれ一端が直列抵抗回路80の抵抗素子間の接続部に接続され、他端がオフセット電流源82が接続されるノードn
3に接続されている。例えば、スイッチ91
nは、一端が抵抗素子Rh
nと抵抗素子Rh
n−1との接続部に接続され、他端がノードn
3に接続されている。スイッチ91
nがオン状態となることにより、抵抗素子Rh
nと抵抗素子Rh
n−1との接続部がオフセット電流源82に接続される。一方、スイッチ91
n+2は、一端が電位Vccを生じる電源ラインに接続され、他端がノードn
3に接続されている。例えば、スイッチ91
n+2とスイッチ91
3とがオン状態となることにより、抵抗素子Rh
3と抵抗素子Rh
2との接続部には、電位Vccが印加される。
【0064】
検査回路10Aの異常を検出する自己診断は、第1の実施形態の場合と同様、主配線W
2およびW
3が診断対象とされ、
図3に示すフローチャートに示される手順で行われる。
【0065】
図8は、
図3に示すフローチャートのステップS1の処理を実施する場合に検査回路10Aにおいて形成される第1の状態を示す図である。
【0066】
第1の状態では、スイッチ群91を構成する全てのスイッチはオフ状態とされる。それ以外の状態は、第1の実施形態に係る検査回路10における第1の状態(
図4参照)と同様である。すなわち、第1の状態では電池セル接続用スイッチ群11を構成する各スイッチ、スイッチ61、63、64がオフ状態とされ、電源接続用スイッチ群13を構成する各スイッチおよびスイッチ62がオン状態とされる。また、第1の状態では基準電流源81がオン状態とされ、オフセット電流源82がオフ状態とされる。これにより、直列抵抗回路80の抵抗素子Rh
2〜Rh
n+1に基準電流I
refが流れ、抵抗素子Rh
2の高電位側の端部の電位が診断対象である主配線W
3に印加され、抵抗素子Rh
2の低電位側の端部の電位が診断対象である主配線W
2に印加される。すなわち、主配線W
3と主配線W
2との間にはI
ref×Rh
2に相当する診断電圧が印加される。第1の状態において、主配線W
3には、電源ラインの電位Vccから降下した電位、すなわちVcc−(Rh
n+1+Rh
n+Rh
n−1+・・・+Rh
3)×I
refに相当する電位が印加される。また、第1の状態において、主配線W
3が第1のノードn
1に接続され、主配線W
2が第2のノードn
2に接続される。
【0067】
図9は、
図3に示すフローチャートのステップS5の処理を実施する場合に検査回路10Aにおいて形成される第2の状態の一例を示す図である。
【0068】
第2の状態では、スイッチ群91を構成するスイッチのうち、例えばスイッチ91
3のみがオン状態とされ、他のスイッチはオフ状態とされる。第2の状態では、スイッチ群91を構成する各スイッチ以外の他のスイッチの状態は第1の状態と同じである。一方、第2の状態では、オフセット電流源82がオン状態とされる。これにより、直列抵抗回路80の抵抗素子Rh
3〜Rh
n+1に基準電流I
refとオフセット電流I
offsetとを合算した電流が流れる。従って、第2の状態において、主配線W
3には、電源ラインの電位Vccから更に降下した電位、すなわちVcc−(Rh
n+1+Rh
n+Rh
n−1+・・・+Rh
3)×(I
ref+I
offset)に相当する電位が印加される。すなわち、第2の状態において主配線W
3に印加される電位は、第1の状態と比較して小さくなる。一方、抵抗素子Rh
2にはオフセット電流I
offsetは流れず、基準電流I
refのみが流れる。従って、第2の状態において、主配線W
3と主配線W
2との間には、第1の状態と同様、I
ref×Rh
2に相当する診断電圧が印加される。従って、第2の状態において主配線W
2に印加される電位は第1の状態と比較して小さくなる。第2の状態では、第1の状態と同様、主配線W
3が第1のノードn
1に接続され、主配線W
2が第2のノードn
2に接続される。
【0069】
本実施形態に係る検査回路10Aによれば、スイッチ群91を構成する各スイッチのうちオン状態とするスイッチを切り替えることで、主配線W
3および主配線W
2に印加される電位を変化させることができる。例えば、
図9に示すようにスイッチ91
3をオン状態とした場合に、主配線W
3に印加される電位は最小となり、その大きさは、Vcc−(Rh
n+1+Rh
n+Rh
n−1+・・・+Rh
3)×(I
ref+I
offset)である。一方、スイッチ91
n+1をオン状態とした場合に主配線W
3に印加される電圧は最大となり、その大きさは、Vcc−Rh
n+1×(I
ref+I
offset)−(Rh
n+Rh
n−1+・・・+Rh
3)×I
refである。本実施形態に係る検査回路10Aによれば、第2の状態においてスイッチ群91を構成する各スイッチのうちオン状態とするスイッチを切り替えることで、上記の最小値から最大値までの範囲で主配線W
3に印加される電位を段階的に変化させることが可能である。一方、スイッチ群91を構成する各スイッチのうちオン状態とするスイッチを切り替えた場合でも、診断電圧を生じる抵抗素子Rh
2に基準電流I
refが流れる状態が維持されるので、主配線W
3と主配線W
2との間に印加される診断電圧の大きさは一定(I
ref×Rh
2)に維持される。主配線W
2に印加される電位は、主配線W
3に印加される電位の変化に応じて変化する。
【0070】
図10は、
図3に示すフローチャートのステップS9の処理を実施する場合に検査回路10Aにおいて形成される第3の状態の一例を示す図である。
【0071】
第3の状態では、スイッチ群91を構成するスイッチのうち、例えばスイッチ91
3および91
n+2がオン状態とされ、他のスイッチはオフ状態とされる。第3の状態では、スイッチ群91を構成する各スイッチ以外の他のスイッチの状態は第1の状態と同じである。第3の状態においてオフセット電流源82はオフ状態とされる。
【0072】
第3の状態においては、スイッチ91
3および91
n+2がオン状態とされることで、主配線W
3には、電源ラインの電位Vccが印加される。すなわち、第3の状態において主配線W
3に印加される電位は、第1の状態と比較して大きくなる。一方、第3の状態において、抵抗素子Rh
2には基準電流I
refが流れる。従って、第3の状態において、主配線W
3と主配線W
2との間には、第1の状態および第2の状態と同様、I
ref×Rh
2に相当する診断電圧が印加される。従って、第3の状態において主配線W
2に印加される電位は第1の状態と比較して大きくなる。第3の状態では、第1の状態および第2の状態と同様、主配線W
3が第1のノードn
1に接続され、主配線W
2が第2のノードn
2に接続される。
【0073】
本実施形態に係る検査回路10Aによれば、スイッチ群91を構成する各スイッチのうちオン状態とする2つのスイッチの組み合わせを切り替えることで、主配線W
3および主配線W
2に印加される電位を変化させることができる。例えば、
図10に示すようにスイッチ91
3および91
n+2をオン状態とした場合に、主配線W
3に印加される電圧は最大となり、その大きさは、Vccである。一方、スイッチ91
3および91
4をオン状態とした場合に主配線W
3に印加される電圧は最小となり、その大きさは、Vcc−(Rh
n+1+Rh
n+Rh
n−1+・・・+Rh
4)×I
refである。本実施形態に係る検査回路10Aによれば、第3の状態においてスイッチ群91を構成するスイッチのうちオン状態とする2つのスイッチの組み合わせを切り替えることで、上記の最小値から最大値までの範囲で主配線W
3に印加される電圧のレベルを段階的に変化させることが可能である。一方、スイッチ群91を構成するスイッチのうちオン状態とするスイッチを切り替えた場合でも、診断電圧を生じる抵抗素子Rh
2に基準電流I
refが流れる状態が維持されるので、主配線W
3と主配線W
2との間に印加される診断電圧の大きさは一定(I
ref×Rh
2)に維持される。主配線W
2に印加される電位は、主配線W
3に印加される電位の変化に応じて変化する。
【0074】
以上のように、本実施形態に係る検査回路10Aによれば、第2の状態および第3の状態において、スイッチ群91を構成する各スイッチのうちオン状態とするスイッチを切り替えることで、診断対象とされた一対の主配線間に印加される診断電圧を一定に維持しつつ、各主配線に印加される電位を変化させることができる。従って、各主配線に印加される電位の変化幅を第1の実施形態に係る検査回路10よりも小さくすることができ、自己診断の精度をより高めることが可能となる。
【0075】
[第3の実施形態]
図11は、本発明の第3の実施形態に係る検査回路10Bの構成を示す図である。検査回路10Bにおいて、レベルシフタ30の出力は、スイッチ65を介してADコンバータ70に接続されている。また、分圧電圧V
Dの出力ラインW
dがスイッチ66を介してADコンバータ70に接続されている。更に、基準電源40の出力ラインがADコンバータ70に接続されている。本実施形態に係る検査回路10Bにおいてレベルシフタ30の出力電圧をADコンバータ70によってデジタル値に変換する場合には、スイッチ65がオン状態とされる。
【0076】
本実施形態に係る検査回路10Bによれば、第1の実施形態に係る検査回路10と同様の効果を得ることができる。なお、第2の実施形態に係る検査回路10Aのスイッチ群91を、本実施形態に係る検査回路10Bに適用することも可能である。
【0077】
なお、上記の各実施形態において、検査回路10(10A、10B)、制御部110および記憶部120を単一の半導体チップに形成する場合について例示したが、例えば
図12に示すように、電池監視システムは、検査回路10(10A、10B)を備えた第1の半導体チップ100Aと、制御部110および記憶部120を備えた第1の半導体チップ100Aとは別体の第2の半導体チップ100Bと、複数の電池セルを含む組電池200と、を含んで構成されていてもよい。
【0078】
また、上記の各実施形態の検査回路10(10A、10B)の電池セル選択用スイッチ群20は、複数の主配線W
1〜W
n+1の各々に対応して設けられ、一端が対応する主配線に接続され、他端が第1のノードn
1に接続された複数のスイッチ21
1〜21
n+1を含む第1の電池セル選択用スイッチ群21および、複数の主配線W
1〜W
n+1の各々に対応して設けられ、一端が対応する主配線に接続され、他端が第2のノードn
2に接続された複数のスイッチ22
1〜22
n+1を含む第2の電池セル選択用スイッチ群22を含んで構成されるものであった。電池セル選択用スイッチ群20は、
図12に示す構成の電池セル選択用スイッチ群20Aに置換することが可能である。
【0079】
電池セル選択用スイッチ群20Aは、複数の主配線W
1〜W
n+1の各々に対応して設けられた複数のスイッチ23
1〜23
n+1を含んで構成されている。スイッチ23
1〜23
n+1は、それぞれ接点a、bおよびcを有する3接点スイッチであり、接点aが対応する主配線に接続され、接点bが第1のノードn
1に接続され、接点cが第2のノードn
2に接続されている。複数のスイッチ23
1〜23
n+1は、制御部110からの制御に基づいて、接点aが接点bおよび接点cのいずれかに接続された状態および接点aが接点bおよび接点cのいずれにも接続されていない状態のいずれかに切り替えることが可能である。
【0080】
検査回路10(10A、10B)において、電池セル選択用スイッチ群20Aを適用する場合でも、電池セル選択用スイッチ群20を適用した場合と同様の効果を得ることができる。すなわち、電池セル選択用スイッチ群は、複数の主配線W
1〜W
n+1の各々の第1のノードn
1または第2のノードn
2への接続および非接続を切り替えるものであれば、いかなる構成を有していてもよい。