【解決手段】発光装置は、上面および下面をそれぞれ有する第1リード21および第2リード22と、第1リードおよび第2リードの間に位置し、第1方向に延伸する第1樹脂部31とを含む樹脂パッケージ10と、第1リードの上面に第1方向に並んで配置され、少なくとも第1側面をそれぞれ有する第1発光素子40および第2発光素子50と、第1リードの上面において、第1発光素子および第2発光素子を被覆する封止部材70とを備え、第1発光素子40の第1側面40cと第2発光素子50の第1側面50cとは互いに部分的に対向し、第1リードの上面において、第1発光素子の第1側面の一部と第2発光素子の第1側面の一部とは第1方向に垂直な第2方向に延びる同一直線上に位置している。
上面および下面をそれぞれ有する第1リードおよび第2リードと、前記第1リードおよび前記第2リードの間に位置し、第1方向に延伸する第1樹脂部とを含む樹脂パッケージと、
前記第1リードの前記上面に前記第1方向に並んで配置され、少なくとも第1側面をそれぞれ有する第1発光素子および第2発光素子と、
前記第1リードの前記上面において、前記第1発光素子および前記第2発光素子を被覆する封止部材と、
を備え、
前記第1発光素子の第1側面と前記第2発光素子の第1側面とは互いに部分的に対向し、
前記第1リードの上面において、前記第1発光素子の第1側面の一部と前記第2発光素子の第1側面の一部とは前記第1方向に垂直な第2方向に延びる同一直線上に位置している、発光装置。
前記第1発光素子の前記第1側面が前記第2発光素子の前記第1側面と対向する面積は、前記第1発光素子の前記第1側面の面積の1/2以下である請求項1に記載の発光装置。
前記発光装置の上面視における中心付近に、前記封止部材の厚さが最も薄い薄肉部を有し、上面視において、前記第1発光素子の前記第1側面と前記第2発光素子の前記第1側面とが対向する素子対向部は前記薄肉部とずれている、請求項1又は2に記載の発光装置。
前記第1発光素子および前記第2発光素子は、前記上面視において、略四角形の外形を有しており、四角形の各辺は、前記第1方向および前記第2方向に対して斜めに位置している、請求項1から3のいずれかに記載の発光装置。
上面および下面をそれぞれ有する第1リードおよび第2リードと、前記第1リードおよび前記第2リードの間に位置し、第1方向に延伸する第1樹脂部とを含む樹脂パッケージと、
前記第1リードの前記上面に前記第1方向に並んで配置された第1発光素子および第2発光素子と、
前記第1発光素子および前記第2発光素子を電気的に接続するワイヤと、
前記第1リードの前記上面において、前記第1発光素子および前記第2発光素子を被覆する封止部材と、を備え、
上面視において、前記第1発光素子および前記第2発光素子は、四角形形状を有し、
前記上面視において、前記第1発光素子の四角形の対角線と、前記第2発光素子の四角形の対角線とは同一線上に位置しており、
前記ワイヤは前記第1発光素子の電極と前記第2発光素子の電極の間に第1屈曲点と、第3屈曲点と、前記第1屈曲点と前記第3屈曲点との間に位置する第2屈曲点とを有し、前記第2屈曲点は高さ方向において前記第1屈曲点および前記第3屈曲点よりも低い、発光装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
発光装置の輝度を高くするためには、狭い面積内に複数の発光素子を配置することが必要な場合がある。その場合に、2つの発光素子の1つの側面のそれぞれを互いに対向するように配置すると、側面が対向する領域に熱が蓄積されやすく、また、光が集中しやすい。このため、発光素子を覆う封止部材のうち、側面が対向する領域に位置する部分は、熱および光によって劣化しやすく、例えば、クラックが発生する可能性がある。本明細書において、2つの発光素子の1つの側面のそれぞれが対向するとは、2つの発光素子の1つの側面が互いに平行で、かつ、向き合っている状態のことを指し、さらにそれ以外に、一方の発光素子の第1側面から垂線を引いたときに他方の発光素子の第1側面に到達し、かつ、他方の発光素子の第1側面から垂線を引いたときに一方の発光素子の第1側面に到達する関係を有する状態を含む。
【0010】
本開示の発光装置は、2つの発光素子の1つの側面のそれぞれが部分的に対向する場合でも、熱の蓄積および光の集中を抑制し、封止部材の熱および光による劣化を抑制する。
【0011】
以下、図面を参照しながら、本開示の発光装置の実施形態を詳細に説明する。以下の実施形態は、例示であり、本開示の発光装置は、以下の実施形態に限られない。以下の説明では、特定の方向や位置を示す用語(例えば、「上」、「下」、「右」、「左」およびそれらの用語を含む別の用語)を用いる場合がある。それらの用語は、参照した図面における相対的な方向や位置を、分かり易さのために用いているに過ぎない。参照した図面における「上」、「下」等の用語による相対的な方向や位置の関係が同一であれば、本開示以外の図面、実際の製品等において、参照した図面と同一の配置でなくてもよい。また、図面が示す構成要素の大きさや位置関係等は、分かり易さのため、誇張されている場合があり、実際の発光装置における大きさあるいは、実際の発光装置における構成要素間の大小関係を反映していない場合がある。また、本開示において「平行」および「垂直」とは、特に他の言及がない限り、2つの直線、辺あるいは面等がそれぞれ0°から±5°程度および90°から±5°程度の範囲にある場合を含む。
【0012】
(実施形態)
図1Aおよび
図1Bはそれぞれ発光装置100を上面側および下面側から見た模式的斜視図である。発光装置100は、樹脂パッケージ10と、第1発光素子40と、第2発光素子50と、封止部材70とを備える。樹脂パッケージ10は上面10aおよび下面10bを有する。上面10aには凹部11が設けられ、凹部11内に第1発光素子40および第2発光素子50が配置されている。樹脂パッケージ10の凹部11に封止部材70が配置されている。
図1Aでは、凹部11内に配置された第1発光素子40および第2発光素子50を示すため、封止部材70は、透明であるように示している。以下、各構成要素を詳細に説明する。
【0013】
[樹脂パッケージ10]
図2Aは、樹脂パッケージ10の模式的斜視図であり、
図2Bおよび
図2Cは、樹脂パッケージ10の上面図および底面図である。
図2Dおよび
図2Eは、それぞれ、
図2Aの2D−2D線および2E−2E線における端面図である。
【0014】
本実施形態では、樹脂パッケージ10は、略直方体形状を有している。このため、樹脂パッケージ10は、外側面10c、外側面10cと反対側に位置する外側面10d、外側面10cと外側面10dの間に位置する外側面10e、および外側面10eと反対側に位置する外側面10fを有する。上面視における上面10aおよび下面10bの形状は四角形である。なお、上面視における上面10aおよび下面10bの形状は、四角形以外の形状を有していてもよく、例えば、略三角形、略四角形、略五角形、略六角形又は他の多角形形状や円形形状や楕円形状等の曲線を有する形状を有していてもよい。
【0015】
凹部11は、上面視において、略四角形形状を有する開口の1つの角部を面取りすることによって形成されたアノードマークまたはカソードマークを有する。アノードマークまたはカソードマークは、以下において説明する2つのリードの極性を示すマークとして機能する。なお、極性を示すために凹部11の開口形状を利用するのではなく、凹部11の開口は略四角形であり、開口の外側にアノードマークまたはカソードマークが設けられていてもよい。本実施形態では、凹部11は、上面視において、開口の1つの角部を面取りすることによって形成されたカソードマークを備える。
【0016】
樹脂パッケージ10は、第1樹脂部31と、第2樹脂部32と、第1リード21と、第2リード22とを含む。第1樹脂部31および第2樹脂部32は、第1リード21および第2リード22と一体的に形成されている。
【0017】
[第1樹脂部31]
第1樹脂部31は、樹脂パッケージ10の凹部11の底面に位置する。以下において説明するように、第1樹脂部31は、第1リード21および第2リード22の間に位置しており、第1方向に延伸している。
図2Aに示すように、上面10aに平行であり、かつ、樹脂パッケージ10の外側面10cおよび10fに平行な方向にx軸およびy軸をとり、これらに垂直な方向にz軸を取る。第1方向はy軸方向である。なお、第1樹脂部31は、上面視において少なくとも第1方向に延伸する直線部を有していればよく、すなわち、第1樹脂部31は、上面視において第1方向に延伸する直線部の他に屈曲する部分を有していてもよい。本実施形態の樹脂パッケージ10では、凹部11の底面に位置する第1樹脂部31は、凹部11の底面において内側面11dから内側面11eに渡って全て直線部から形成されている。
【0018】
[第2樹脂部32]
図2Aに示すように、上面視において、第2樹脂部32は、凹部11を囲む枠形状を有している。第2樹脂部32は、樹脂パッケージ10の外側面10c〜10fおよび凹部11の内側面を構成している。
【0019】
凹部11の内側面は、第2樹脂部32によって構成される外側面10c〜10fと反対側に位置する。具体的には、外側面10c〜10fのそれぞれの反対側に、内側面11c〜11fが位置している。また、凹部11の開口の略四角形の1つの角に対応して内側面11gが位置している。内側面11c〜11gは、凹部11の底面から凹部11の開口に向かって外向きに傾斜していることが好ましい。これにより、凹部11に配置される第1発光素子40および第2発光素子50からの光を効率的に開口方向に反射させることができる。しかし、凹部11の内側面11c〜11fは、上面10aに対して垂直であってもよい。この場合、凹部11の開口の面積を小さくでき、発光装置100から出射する光の発光面積をより小さくすることができるため、発光装置100をより点光源に近づけることができる。
【0020】
[第1リード21、第2リード22]
第1リード21は上面21aおよび上面21aと反対側に位置する下面21bを含み、第2リード22は、上面22aおよび上面22aと反対側に位置する下面22bを含む。第1リード21および第2リード22は、下面21bおよび下面22bが略同一平面上に位置するように、第1樹脂部31を挟んで配置されている。
【0021】
樹脂パッケージ10の凹部11の底面には、第1リード21の上面21aの一部および第2リード22の上面22aの一部が露出している。
【0022】
第1リード21および第2リード22は、導電性を有し、第1発光素子40および第2発光素子50等に給電するための電極として機能する。発光装置100は第1リード21および第2リード22に加えて第3リードを備えていてもよい。第3リードは、電極として機能してもいいし、高い熱伝導性を有する放熱性部材として機能してもよい。また、発光装置100は4つ以上のリードを有していてもよい。
【0023】
図1Bに示すように、第1リード21の下面21bの一部および第2リード22の下面22bの一部が樹脂パッケージ10の下面10bにおいて露出している。特に、第1リード21の上面21aおよび第2リード22の上面22aのうち、第1発光素子40および第2発光素子50が載置される領域と反対側に位置する下面の領域が下面10bにおいて、露出していることが好ましい。これにより、第1発光素子40および第2発光素子50からの熱を効率的に外部に逃がすことができる。
【0024】
図2Bに示すように、上面視において、第1リード21は略四角形形状を有している。四角形は、側部21c、21d、21e、21fにより規定される。
図2Dおよび
図2Eに示すように、側部21c〜21fに沿って、側部21c〜21fの下面21b側に側縁溝部21gが設けられている。上面視における側部21c、21dおよび側部21eのそれぞれの中央近傍には延伸部21hが位置している。延伸部21hは、第1リード21の略四角形形状の本体部分から樹脂パッケージ10の外側面10c、10d、10eに向かって延伸している。側部21c、21dおよび側部21eの延伸部21hの端面は、樹脂パッケージ10の外側面10c、10d、10eにおいて露出している。
図2A及び
図2Bで示す樹脂パッケージ10では、樹脂パッケージ10の外側面10c、10d、10eと延伸部21hの端面は同一平面上に位置する。これは、第1リード21と第2樹脂部32を同一の切断工程で切断することに起因する。側縁溝部21gは、エッチング加工やプレス加工等によって形成することができる。
【0025】
同様に、上面視において、第2リード22は略四角形形状を有している。四角形は、側部22c、22d、22e、22fにより規定される。下面22bの側部22c〜22fに沿って、側縁溝部22gが設けられている。上面視における側部22c、22dおよび側部22fのそれぞれの中央近傍には延伸部22hが位置している。延伸部22hは、第2リード22の略四角形形状の本体部分から樹脂パッケージ10の外側面10c、10d、10fに向かって延伸している。側部22c、22dおよび側部22fの延伸部22hの端面は、樹脂パッケージ10の外側面10c、10d、10fにおいて露出している。
図2A及び
図2Bで示す樹脂パッケージ10では、樹脂パッケージ10の外側面10c、10d、10fと延伸部22hの端面は同一平面上に位置する。これは、第2リード22と第2樹脂部32を同一の切断工程で切断することに起因する。第1リード21の側部21fは第1樹脂部31を挟んで第2リードの側部22eと対向している。
【0026】
第1リード21および第2リード22に位置する側縁溝部21g、22gは、第1樹脂部31および第2樹脂部32と第1リード21および第2リード22との密着性の向上等のために設けられている。
【0027】
延伸部21h、22hは、リードフレームに複数設けられ、第1リード21および第2リード22をフレームに連結する連結部の一部である。リードフレームに複数の第1リード21および第2リード22が連結部を介して保持された状態で、第1樹脂部31および第2樹脂部32が第1リード21および第2リード22と一体的に形成され、その後連結部で切断されることによって個々の発光装置100が作製される。このため、延伸部21h、22hが、樹脂パッケージ10の外側面10c、10d、10e、10fに露出する。
【0028】
本実施形態では、第1リード21は第2リード22よりも大きな面積を有しており、凹部11の底面において、露出している面積も第1リード21の方が第2リード22よりも大きい。これは、第1発光素子40および第2発光素子50の両方を凹部11の底面に露出した第1リード21上に載置させるためである。複数の発光素子を第1リード21および第2リード22の一方にのみ載置する場合には、発光素子の数に応じて、第1リード21および第2リード22の一方の面積を大きくし、他方の面積を小さくしてもよい。
【0029】
第1リード21および第2リード22は、それぞれ、基材および基材の表面を被覆する金属層によって構成されていてもよい。基材は、例えば、銅、アルミニウム、金、銀、鉄、ニッケル、又はこれらの合金、燐青銅、鉄入り銅などの金属を含む。これらは単層であってもよいし、積層構造(例えば、クラッド材)であってもよい。特に基材には銅を用いることが好ましい。金属層は、例えばメッキ層である。金属層は、例えば、銀、アルミニウム、ニッケル、パラジウム、ロジウム、金、銅、又はこれらの合金などを含む。第1リード21および第2リード22において、金属層が設けられていない領域があってもよい。あるいは、第1リード21および第2リード22は、金属層を有さず基材のみによって構成されていてもよい。また、樹脂パッケージ10の外側面10c〜10fに露出する延伸部21h及び22hの端面は、切断工程により形成される面なのでその表面に金属層は設けられていない。なお、切断工程の後に、樹脂パッケージ10の外側面10c〜10fに露出する延伸部21h及び22hの端面に金属層を形成する工程を設けてもよい。
【0030】
[第1樹脂部31および第2樹脂部32の材料および樹脂パッケージ10の形成]
第1樹脂部31および第2樹脂部32は第1リード21および第2リード22と一体的に形成され、第1発光素子40および第2発光素子50を搭載するパッケージを構成する。第1樹脂部31および第2樹脂部32は母材となる樹脂として、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などを用いることができる。具体的には、エポキシ樹脂組成物、シリコーン樹脂組成物、シリコーン変性エポキシ樹脂などの変性エポキシ樹脂組成物、エポキシ変性シリコーン樹脂などの変性シリコーン樹脂組成物、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂組成物、変性ポリイミド樹脂組成物等の硬化体、ポリフタルアミド(PPA)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ABS樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、PBT樹脂等の樹脂を用いることができる。特に、熱硬化樹脂を用いることが好ましい。
【0031】
第1樹脂部31および第2樹脂部32は、光反射性物質をさらに含むことが好ましい。光反射性物質としては、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、チタン酸カリウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ムライトなどを挙げることができる。光反射性物質を含むことにより、第1発光素子40および第2発光素子50からの光を効率よく反射させることができる。例えば、酸化チタンを用いる場合は、第1樹脂部31および第2樹脂部32の全重量に対して、20重量%以上60重量%以下の割合で酸化チタンを含むことが好ましく、25重量%以上55重量%以下の割合で含有することがより好ましい。第1樹脂部31および第2樹脂部32は、第1発光素子40および第2発光素子50からの光に対し、60%以上の反射率を有することが好ましく、より好ましくは90%以上の反射率を有する。
【0032】
[第1発光素子40および第2発光素子50]
第1発光素子40および第2発光素子50には、発光ダイオード素子などの半導体発光素子を用いることができる。第1発光素子40および第2発光素子50は、特に、紫外〜可視域の発光が可能な窒化物半導体(In
xAl
yGa
1-x-yN、0≦x、0≦y、x+y≦1)の発光素子であることが好ましい。第1発光素子40および第2発光素子50は同じ波長の光を出射してもよいし、異なる波長の光を出射してもよい。例えば、第1発光素子40及び第2発光素子50は青色の光を発する青色発光素子であってもよいし、第1発光素子40は青色の光を発する青色発光素子で、第2発光素子50は緑色の光を発する緑色発光素子であってもよい。本実施形態の発光装置は、出力が高い発光素子を用いる場合に特に効果を奏する。また、発光装置100は、3つ以上の発光素子を備えていてもよく、第1発光素子40および第2発光素子50以外に第3発光素子を備えていてもよい。複数の発光素子はワイヤ等により直列又は並列に接続することができる。
【0033】
図3Aは、第1発光素子40の一例を示す上面図であり、
図3Bは、
図3Aの3B−3B線における断面図である。
図3Bは、図中の部材の説明を明確にするためにスケール、位置関係などが誇張、あるいは、部材の一部を省略して図示している。第1発光素子40は、基板45aと基板45a上に位置する半導体積層部46とを備える。半導体積層部46は、n型半導体層45bと、活性層45cと、p型半導体層45dと、絶縁膜45eとを備える。n型半導体層45bには、n側電極45gが電気的に接続されている。p型半導体層45dおよび絶縁膜45eを覆って透明電極45fが設けられており、透明電極45fにp側電極45hが電気的に接続されている。透明電極45fおよび半導体積層部46の一部は、保護膜45iで覆われている。第2発光素子50も第1発光素子40と同様の構造を備えている。
【0034】
第1発光素子40および第2発光素子50は、特定の条件を満たすように、樹脂パッケージ10の凹部11内に配置される。
【0035】
図1Aに示すように、第1発光素子40および第2発光素子50は、樹脂、半田、導電性ペースト等の接合部材によって第1リード21の上面21aに接合されている。
【0036】
第1発光素子40および第2発光素子50は、第1リード21および第2リード22とワイヤによって接続されている。例えば、ワイヤ61の一端が第2リード22の上面22aと接続され、他端が第1発光素子40のp側電極45hと接続されている。ワイヤ62の一端が第1発光素子40のn側電極45gと接続され、他端が、第2発光素子50のp側電極と接続されている。ワイヤ63の一端は第2発光素子50のn側電極と接続され、他端が第1リード21の上面21aと接続されている。ワイヤ61〜63及び後述するワイヤ64は、金、銀、銅、プラチナ、アルミニウム又はこれらの合金の金属線を用いることができる。この中でも、優れた延性を備える金ワイヤや、金ワイヤよりも反射率が高い金銀合金ワイヤを用いることが好ましい。また、ワイヤのループ形状は、種々の形状とすることができるが、
図1Aで示すように略直線状の部分(直線部)や直線部が延伸した位置で屈曲された部分(屈曲点)を有する。
【0037】
[保護素子60]
発光装置100は、静電耐圧を向上させるために保護素子60を備えていてもよい。保護素子60には、一般的な発光装置に搭載される種々の保護素子を用いることができる。例えば、保護素子60としてツェナーダイオードを用いることができる。発光装置100において、保護素子60は直列に接続された第1発光素子40および第2発光素子50に対して並列に接続されている。
【0038】
保護素子60は、例えば、第2リード22の上面22aに接合されている。保護素子60の2つの端子のうちの一方は、例えば導電性を有する接合部材によって、第2リード22の上面22aと電気的に接続され、かつ、接合されている。保護素子60の他端は、ワイヤ64によって、第1リード21の上面21aに電気的に接続されている。
【0039】
[封止部材70]
封止部材70は、第1発光素子40および第2発光素子50を被覆し、凹部11内に位置している。封止部材70は第1発光素子40および第2発光素子50を外力や埃、水分などから保護すると共に、第1発光素子40および第2発光素子50の耐熱性、耐候性、耐光性を良好にする。
【0040】
封止部材70は、第1発光素子40および第2発光素子50から出射される光の60%以上を透過するもの、さらに、70%、80%又は90%以上を透過するものが好ましい。封止部材70の材料としては、第1樹脂部31および第2樹脂部32で用いられる樹脂の材料を用いることができ、母体となる樹脂として熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などを用いることができ、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂またはこれらを1つ以上含む樹脂を用いることができる。封止部材70は単一層から形成することもできるが、複数層から構成することもできる。また、封止部材70には、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムなどの光散乱粒子を分散させてもよい。
【0041】
封止部材70は、第1発光素子40および第2発光素子50からの発光の波長を変換する材料(蛍光体等)の粒子が分散されていてもよい。蛍光体としては、具体的には、セリウムで賦活されたイットリウム・アルミニウム・ガーネット、セリウムで賦活されたルテチウム・アルミニウム・ガーネット、ユウロピウムおよび/若しくはクロムで賦活された窒素含有アルミノ珪酸カルシウム(カルシウムの一部をストロンチウムで置換可)、ユウロピウムで賦活されたサイアロン、ユウロピウムで賦活されたシリケート、ユウロピウムで賦活されたアルミン酸ストロンチウム、マンガンで賦活されたフッ化珪酸カリウムなどを用いることができる。
【0042】
光散乱粒子および/又は蛍光体の含有量は、例えば、封止部材70の全重量に対して10〜100重量%程度であることが好ましい。
【0043】
[保護膜]
発光装置100は第1リード21、第2リード22、第1発光素子40および第2発光素子50の表面に酸化ケイ素等の保護膜を備えていてもよい。特に、第1リード21および第2リード22の表面に銀のメッキ層が配置される場合、銀のメッキ層の表面を保護膜で保護することで、銀のメッキ層が大気中の硫黄成分等により変色することを抑制することができる。保護膜の成膜方法は、例えばスパッタ等の真空プロセスによる成膜法やその他の既知の方法を用いることができる。
【0044】
[第1発光素子40および第2発光素子50の配置]
図4Aは発光装置100の上面図であり、
図4Bおよび
図4Cは、
図4Aの4B−4B線および4C−4C線における発光装置の断面図である。
図4Bおよび
図4Cにおいて、ワイヤ61〜64は図示していない。
【0045】
第1発光素子40および第2発光素子50はそれぞれ少なくとも第1側面を有する。本実施形態では、第1発光素子40および第2発光素子50のそれぞれは、上面視において、四角形形状を有しており、4つの側面を有している。具体的には、第1発光素子40は、第1側面40c、第2側面40d、第3側面40eおよび第4側面40fを有する。第2側面40dは第1側面40cと反対側に位置し、第4側面40fは、第3側面40eと反対側に位置している。同様に、第2発光素子50は、第1側面50c、第2側面50d、第3側面50eおよび第4側面50fを有する。第2側面50dは第1側面50cと反対側に位置し、第4側面50fは、第3側面50eと反対側に位置している。
【0046】
第1発光素子40および第2発光素子50は樹脂パッケージ10の凹部11内に配置される。具体的には、第1発光素子40および第2発光素子50は、凹部11の底部に露出している第1リード21の上面21a上において、第1方向(y軸方向)に並んで配置されている。「第1方向に並んで」とは、上面視において、第1方向に平行な同一直線上に、第1発光素子40の一部および第2発光素子50の一部が位置していることを言う。
【0047】
上面視において、第1発光素子40および第2発光素子50は、第1方向に対して斜めに配置されている。つまり、第1発光素子40および第2発光素子50の各側面は、第1方向に対して斜めに位置している。より具体的には、上面視において、第1発光素子40の第1側面40c、第2側面40d、第3側面40eおよび第4側面40fと、第2発光素子50の第1側面50c、第2側面50d、第3側面50eおよび第4側面50fとは、第1方向に平行でもなく垂直でもない。
【0048】
第1発光素子40の第1側面40cと第2発光素子50の第1側面50cとは互いに部分的に対向している。言い換えると、第1発光素子40の第1側面40cの一部は第2発光素子50の第1側面50cに対向しておらず、第2発光素子50の第1側面50cの一部は第1発光素子40の第1側面40cに対向していない。第1発光素子40と第2発光素子50との間に他の発光素子が位置している場合には、第1発光素子40のどの側面も第2発光素子50の側面と対向しない。
図4Aでは、第1発光素子40の第1側面40cと第2発光素子50の第1側面50cとは平行であるが、第1側面40cと第2発光素子50の第1側面とは平行でなくてもよい。
【0049】
第1発光素子40の第1側面40cと第2発光素子50の第1側面50cとの対向が部分的であることにより、第1発光素子40の第1側面40cと第2発光素子50の第1側面50cとの間の素子対向部70aに位置する封止部材70の領域を小さくすることができる。よって、封止部材70において、第1発光素子40の第1側面40cおよび第2発光素子50の第1側面50cの両方から同時に放射される熱および光を受ける部分を狭くすることができる。これにより、熱および光の集中する素子対向部70aに位置する封止部材70の領域そのものを小さくできる。
【0050】
上述の効果は、素子対向部70aが小さくなるほど大きい。このため、第1発光素子40の第1側面40cが第2発光素子50の第1側面50cと対向する面積は、第1発光素子40の第1側面40cの面積の1/2以下であることが好ましい。
【0051】
また、対向している第1発光素子40の第1側面40cと第2発光素子50の第1側面50cとの距離dは、上面視における、第1発光素子40の第1側面40cの長さl1および第2発光素子50の第1側面50cの長さl2のうち、短い方の長さよりも小さいことが好ましい。なお、第1側面40cの長さl1および第1側面50cの長さl2が同じである場合は、距離dは第1側面40cの長さl1よりも小さいことが好ましい。第1発光素子40の第1側面40cと第2発光素子50の第1側面50cとが対向していても、十分な間隙が存在する場合には、熱の蓄積および光の集中の程度が小さいため、上述した第1側面の配置の効果が小さいからである。
【0052】
図4Aに示すように、第1発光素子40の第1側面40cの一部と第2発光素子50の第1側面50cの一部とは、第1リード21の上面21aにおける第1方向に垂直な第2方向(x軸方向)に延びる同一直線上に位置している。
図4Aでは、太線で示す第1発光素子40の第1側面40cの部分40caと第2発光素子50の第1側面50cの部分50caとが第2方向(x軸方向)に延びる同一直線上に位置している。第1発光素子40および第2発光素子50が点灯・不灯を繰り返すときに、第1リード21および第2リード22の間に位置する第1樹脂部31は、外側の第1リード21および第2リード22の方向に伸縮する熱応力がかかる。換言すると、発光装置100は第1樹脂部31が延伸する第1方向と垂直な第2方向に熱応力がかかりやすい。したがって、上述の配置にすることにより、熱および光の集中によって素子対向部70aに応力が生じる場合でも、応力の第2方向に沿う成分は、第1発光素子40および第2発光素子50に伝播し、第1発光素子40および第2発光素子50に吸収される。よって封止部材70に発生した応力が全体として弱められ、封止部材70にクラックが生じることを抑制することができる。
【0053】
図4Bおよび
図4Cに示すように、樹脂パッケージ10の凹部11内に配置される封止部材70は、製造過程における封止部材70の原料の収縮に起因して、上面視における封止部材70の中心付近に厚さ方向(z軸方向)における厚さが最も小さい薄肉部70bを有する。薄肉部70bは断面視において、例えば、厚みが最も大きい肉厚部が450μm程度であるときに、415μm程度である。
図4Aに示すように、上面視において、第1発光素子40の第1側面40cと第2発光素子50の第1側面50cとが対向する素子対向部70aは、薄肉部70bとずれていることが好ましい。つまり、上面視において、薄肉部70bは素子対向部70aと重なっておらず、素子対向部70aの外側に位置していることが好ましい。
【0054】
第1発光素子40および第2発光素子50の熱および光によって封止部材70内に応力が生じると、厚さが小さい薄肉部70bにおいて、最もクラックが発生しやすい。このため、薄肉部70bと素子対向部70aとをずらせておくことにより、より封止部材70にクラックが発生することを抑制することができる。
【0055】
[発光装置の製造方法]
発光装置100は、例えば、以下の手順によって製造することができる。まず、第1リード21と第2リード22とを含むリードフレームを準備する。次に、トランスファーモールド成形等の成形方法によって、第1樹脂部31、第2樹脂部32、第1リード21および第2リード22を一体的に形成し、複数の凹部11を有する樹脂成形体付リードフレームを準備する。なお、樹脂成形体付リードフレームは購入等することによって準備してもよい。
【0056】
次に、樹脂成形体付リードフレームの複数の凹部に、第1発光素子40、第2発光素子50および保護素子60を実装する。さらに、ワイヤによって第1リード21および第2リード22と第1発光素子40、第2発光素子50および保護素子60とを接続する。その後、第1発光素子40および第2発光素子50を被覆するように凹部11の中に封止部材70を充填する。発光素子等が実装された樹脂成形体付リードフレームをダイシング等の個片化方法を用い複数の発光装置100に分離する。これにより、発光装置100が完成する。
【0057】
[効果等]
発光装置100によれば、第1発光素子40の第1側面40cおよび第2発光素子50の第1側面50cの一部のみが対向しているため、2つの第1側面で挟まれ、熱および光がこもりやすい素子対向部70aを小さくすることができ、熱および光による封止部材70の劣化を抑制することができる。
【0058】
また、本開示の発光装置によれば、第1発光素子40の第1側面40cおよび第2発光素子50の第1側面50cの部分的な対向を許容する。このため、2つの発光素子の第1側面が対向しないように完全に対角方向に第1発光素子40および第2発光素子50を配置する場合に比べて、配列方向(第1方向)の幅(長さ)を小さくしつつ、封止部材70へのクラックの発生等の劣化を抑制することができる。このため、外形の小さい樹脂パッケージに2以上の発光素子を実装する場合に特に効果を奏する。
【0059】
また、第1発光素子40の第1側面40cが第2発光素子50の第1側面50cと対向する面積が、第1発光素子40の第1側面40cの面積の1/2以下であることによって、上述した効果をより高めることが可能である。この時の樹脂パッケージ10の大きさと第1発光素子40および第2発光素子50の大きさの関係は、例えば、樹脂パッケージ10の大きさが縦2000μm〜3500μm、横2000μm〜3500μmの時に、第1発光素子40および第2発光素子50の大きさは縦600μm〜1500μm、横600μm〜1500μmである。また、樹脂パッケージ10の大きさと第1発光素子40および第2発光素子50の大きさの関係が上述の場合、第1発光素子40の第1側面40cと第2発光素子50の第1側面50cとの距離dは、例えば50μm〜500μmである。
【0060】
また、第1発光素子40の第1側面40cの一部と第2発光素子50の第1側面50cの一部とが、第1リード21の上面21aにおける第1方向に垂直な第2方向に延びる同一直線上に位置していることにより、第2方向における封止部材の応力を第1発光素子40および第2発光素子50によって吸収し、封止部材70にクラックを生じさせる応力を緩和させることができる。
【0061】
さらに、第1発光素子40の第1側面40cと第2発光素子50の第1側面50cとにより挟まれた素子対向部70aが、封止部材70の最もクラックが発生しやすい薄肉部70b以外に位置するように、第1発光素子40および第2発光素子50を配置することにより、さらに封止部材70にクラックが生じるのを抑制することができる。
【0062】
したがって、本開示によれば、複数の発光素子を含み、発熱に対する耐久性を備えた発光装置を提供することが可能である。
【0063】
(他の形態)
発光装置には種々の変形例が可能である。特に第1発光素子40および第2発光素子50の配置以外の形態、例えば、発光素子の構造、樹脂パッケージの構造や形態、封止部材の構成等については、特に上記実施形態で説明した形態に限られない。実施形態で説明した形態以外の形態を本開示の発光装置に好適に用いることが可能である。以下、主として、第1発光素子40および第2発光素子50の配置に関する他の形態を説明する。
【0064】
図5は第1発光素子40および第2発光素子50の他の配置の一例を示す模式的な上面図である。
図5およびこれ以降の図において、ワイヤ等の部材は示していない。
【0065】
図5に示す発光装置101において、第1発光素子40の第1側面40cと第2発光素子50の第1側面50cとは、上面視において、互いに平行ではなく、角度θをなしている。例えば角度θは45°以下である。上面視における第1側面40cと第1側面50cとのなす角度θが0ではない場合、第1発光素子40の第1側面40cは、第2発光素子50の第1側面50c以外の側面とも対向し得る。例えば、
図5に示す発光装置101では、第2発光素子50の第1側面50cは、第1発光素子40の第4側面40fとも対向している。このように、角度θが0でない場合には、第1発光素子40および第2発光素子50の側面のうち、上面視において、なす角度が最も小さい一対の側面が上記実施形態で説明した配置の条件を満たしていればよい。また、この場合、第1発光素子40の第1側面40cと第2発光素子50の第1側面50cとの距離dは、2つの側面が最も離れた位置において、一方の側面から垂直に測った他方の側面までの長さを言う。
【0066】
第1発光素子40の第1側面40cと第2発光素子50の第1側面50cとが平行ではない場合、一方の側面から放射される光が2つの側面間で反射を繰り返すことが抑制される。例えば、第1発光素子40の第1側面40cのうち素子対向部70aに位置する部分から放射される光の一部は、第2発光素子50の第1側面50cで反射し、第1発光素子の第1側面40cへ戻る。その後、第1側面40cで反射し、第2発光素子50の第1側面50cに入射することなく封止部材70中を伝搬し得る。このように、第1発光素子40の第1側面40cと第2発光素子50の第1側面50cとが平行ではない場合には、第1側面間で多重反射する光を抑制することができる。よって、素子対向部70aにおける光の集中を緩和することができる。
【0067】
図6Aは第1発光素子40および第2発光素子50のさらに他の配置の一例を示す模式的な上面図であり、
図6Bは
図6A中の6B-6B線における模式的断面図である。
図6Aに示す発光装置102は、上面視において第1発光素子40と第2発光素子50は四角形形状を有する。そして、第1発光素子40の第1側面40cと第2発光素子50の第1側面50cとは、互いに対向しておらず、四角形形状の対角方向が第1方向に平行となる向きで、上面視において、第1発光素子40の四角形の対角線と、第2発光素子50の四角形の対角線とは同一線上に位置している。上面視において、第1発光素子40の四角形の対角線と、第2発光素子50の四角形の対角線とが同一線上に位置しているとは、2つの対角線が、完全に同一線上になる場合だけでなく、2つの対角線のうち一方の対角線に対して他方の対角線が0°から±5°程度の範囲にある場合を含む。このような形態によれば、2つの発光素子の1つの側面のそれぞれが互いに対向する素子対向部がないため、より封止部材の熱および光による劣化が抑制される。
【0068】
また、
図6Bで示すように、第1発光素子40および第2発光素子50を電気的に接続するワイヤ62は、第1発光素子40の電極と第2発光素子50の電極の間に第1屈曲点h1と、第3屈曲点h3と、第1屈曲点h1と第3屈曲点h3との間に位置する第2屈曲点h2とを有する。そして、第2屈曲点h2は高さ方向において第1屈曲点h1および第3屈曲点h3よりも低くなっている。
【0069】
ワイヤ62の形状を上述のようにすることで、ワイヤ62のうち第2ボンディング点付近のワイヤ部が発光素子の上面に垂れることを抑制でき、発光装置102の電気的なショートを防ぐことができる。また、発光装置102において、ワイヤ62の第2屈曲点h2は第1発光素子40および第2発光素子50の上に位置している。これにより、ワイヤ62のうち高さ方向において低い位置にある第2屈曲点を、第1発光素子40および第2発光素子50が最も近接し熱および光がこもりやすい領域から離間させることができる。そして、その結果、ワイヤ62を起点とした封止部材70のクラックを抑制することができる。なお、
図6Aおよび
図6Bで示すワイヤ形状はその他の実施形態にも適用可能である。
【0070】
図7は、第1発光素子40および第2発光素子50のさらに他の配置の一例を示す模式的な上面図である。
図7に示す発光装置103において、第1発光素子40’および第2発光素子50’は上面視において、略六角形形状を有している。第1発光素子40’の第1側面40c’は第2発光素子50’の第1側面50c’と部分的に対向している。発光装置103において、第1発光素子40’の第1側面40c’および第2発光素子50’の第6側面50h、並びに、第1発光素子40’の第6側面40hおよび第2発光素子50’の第1側面50cも対向していると言えるが、対向する2つの側面の上目視るにおけるなす角度は、第1側面40c’および第1側面50c’が最も小さい。このため、この2つの側面が上記実施形態で説明した配置の条件を満たしている。
【0071】
発光素子の上面視における外形が四角形以外であっても、2つの発光素子の側面が上述した条件を満たすことによって、発光素子から放射される熱および光が、封止部材の一部にこもることが抑制され、上述した効果を得ることができる。
【0072】
図8は、発光装置が3つの発光素子を含む場合における発光素子の配置の一例を示す模式的な上面図である。
図8に示す発光装置104は、第1発光素子40、第2発光素子50および第3発光素子80を含む。発光装置104において、第1発光素子40の第1側面40cは、第2発光素子50の第1側面50cと部分的に対向している。また、第2発光素子50の第4側面50fは、第3発光素子80の第1側面80cと部分的に対向している。
【0073】
また、第1発光素子40の第1側面40cの一部と第2発光素子50の第1側面50cの一部とは、第1リード21の上面21aにおける第1方向に垂直な第2方向(x軸方向)に延びる同一直線上に位置している。第2発光素子50の第4側面50fの一部と第3発光素子80の第1側面80cの一部とは、第2方向に延びる同一直線上に位置している。
【0074】
さらに、第1発光素子40の第1側面40cと第2発光素子50の第1側面50cとが対向する素子対向部70aは、薄肉部70bとずれており、第2発光素子50の第4側面50fと第3発光素子80の第1側面80cとが対向する素子対向部70cは、薄肉部70bとずれている。
【0075】
このような構造を有する発光装置104も上記実施形態の発光装置100と同様の効果を奏することができる。