【解決手段】配線基板10は、絶縁層16と、絶縁層16の下面16Aに形成された配線層15と、絶縁層16を厚さ方向に貫通する貫通孔16Xと、貫通孔16Xに充填され配線層15と接続され、絶縁層16の下面16A側から絶縁層16の上面16B側に向かうに連れて細くなる先細り形状のビア配線23と、ビア配線23の上端面23Bに形成された凹部26とを有する。ビア配線23の上端部は、電子部品と電気的に接続するための電極パッドである。
前記ビア配線は、前記第1絶縁層の下面側から前記第1絶縁層の上面側に向かうに連れて細くなる先細り形状の金属層と、前記金属層の表面を被覆する第1金属膜と、前記第1金属膜の表面を被覆し、前記第1貫通孔の内側面に接する第2金属膜とを有し、
前記第2金属膜は、前記第1金属膜よりも前記第1絶縁層との密着性が高い材料からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の配線基板。
前記犠牲パターンを形成する工程では、前記支持基板側から前記犠牲パターンの下面側に向かうに連れて細くなる前記犠牲パターンが形成されることを特徴とする請求項7〜10のいずれか一項に記載の配線基板の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、一実施形態について添付図面を参照して説明する。
なお、添付図面は、便宜上、特徴を分かりやすくするために特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、断面図では、各部材の断面構造を分かりやすくするために、一部の部材のハッチングを梨地模様に代えて示し、一部の部材のハッチングを省略している。なお、本明細書において、「平面視」とは、対象物を
図1(a)等の鉛直方向(図中上下方向)から視ることを言い、「平面形状」とは、対象物を
図1(a)等の鉛直方向から視た形状のことを言う。
【0009】
図1(a)に示すように、配線基板10は、配線層11と、絶縁層12と、配線層13と、絶縁層14と、配線層15と、絶縁層16と、絶縁層17とが順に積層された構造を有している。
【0010】
絶縁層12,14,16,17の材料としては、例えば、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂等の感光性樹脂を主成分とする絶縁性樹脂を用いることができる。これら絶縁層12,14,16,17は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有していてもよい。絶縁層16,17の厚さは、例えば、絶縁層12,14よりも薄く設定されている。例えば、絶縁層12,14の厚さは5〜12μm程度とすることができ、絶縁層16,17の厚さは2〜10μm程度とすることができる。なお、絶縁層16,17の厚さは、例えば、絶縁層12,14と同じ厚さであってもよいし、絶縁層12,14よりも厚く設定されていてもよい。
【0011】
絶縁層16の下面16Aには、配線層15と、絶縁層14と、配線層13と、絶縁層12と、配線層11とが順に積層されている。また、絶縁層16の上面16Bには、絶縁層17が積層されている。
【0012】
配線層15は、絶縁層16の下面16Aに形成されている。絶縁層14は、配線層15を被覆するように絶縁層16の下面16Aに積層されている。絶縁層14には、所要の箇所に、当該絶縁層14を厚さ方向に貫通して配線層15の下面の一部を露出する貫通孔14Xが形成されている。なお、配線層15の厚さは、例えば、2〜5μm程度とすることができる。
【0013】
配線層13は、絶縁層14の下面に形成されている。配線層13は、絶縁層14の貫通孔14X内に充填されたビア配線22を介して配線層15と接続されている。配線層13は、例えば、ビア配線22と一体に形成されている。配線層13及びビア配線22の材料としては、例えば、銅(Cu)や銅合金を用いることができる。配線層13の厚さは、例えば、2〜5μm程度とすることができる。
【0014】
絶縁層12は、配線層13を被覆するように絶縁層14の下面に積層されている。絶縁層12には、所要の箇所に、当該絶縁層12を厚さ方向に貫通して配線層13の下面の一部を露出する貫通孔12Xが形成されている。
【0015】
配線層11は、絶縁層12の下面に形成されている。配線層11は、絶縁層12の貫通孔12X内に充填されたビア配線21を介して配線層13と接続されている。配線層11は、例えば、ビア配線21と一体に形成されている。配線層11及びビア配線21の材料としては、例えば、銅や銅合金を用いることができる。配線層11の厚さは、例えば、8〜12μm程度とすることができる。
【0016】
ここで、貫通孔12X,14Xは、
図1(a)において下側(配線層11側)から上側(絶縁層17側)に向かうに連れて径(開口幅)が小さくなるテーパ状に形成されている。例えば、貫通孔12X,14Xは、下側の開口端の開口径が上側の開口端の開口径よりも大径となる略円錐台形状に形成されている。すなわち、貫通孔12X,14Xは、絶縁層17側が小径となる円錐台形状に形成されている。例えば、貫通孔12X,14Xの下側の開口端の開口径は8〜15μm程度とすることができ、貫通孔12X,14Xの上側の開口端の開口径は4〜10μm程度とすることができる。
【0017】
また、ビア配線21,22は、貫通孔12X,14Xと同様に、
図1(a)において下側から上側に向かうに連れて径(幅)が小さくなるテーパ状に形成されている。例えば、ビア配線21,22は、絶縁層17側の面(ここでは、上端面)の面積が配線層11側の面(ここでは、下面)の面積よりも小さくなる略円錐台形状に形成されている。
【0018】
配線層11は、配線基板10をマザーボード等の実装基板に実装する際に使用される外部接続端子が接続される外部接続用パッドとして機能する。なお、必要に応じて、配線層11の表面(側面及び下面、又は下面のみ)に表面処理層を形成するようにしてもよい。表面処理層の例としては、金(Au)層、ニッケル(Ni)層/Au層(Ni層とAu層をこの順番で積層した金属層)、Ni層/パラジウム(Pd)層/Au層(Ni層とPd層とAu層をこの順番で積層した金属層)などを挙げることができる。ここで、Au層はAu又はAu合金からなる金属層、Ni層はNi又はNi合金からなる金属層、Pd層はPd又はPd合金からなる金属層である。これらNi層、Au層、Pd層としては、例えば、無電解めっき法により形成された金属層(無電解めっき金属層)を用いることができる。また、配線層11の表面に、OSP(Organic Solderability Preservative)処理などの酸化防止処理を施して表面処理層を形成するようにしてもよい。例えば、OSP処理を施した場合には、配線層11の表面に、アゾール化合物やイミダゾール化合物等の有機被膜による表面処理層が形成される。なお、配線層11(あるいは、配線層11上に表面処理層が形成されている場合には、その表面処理層)自体を、外部接続端子としてもよい。
【0019】
絶縁層16には、所要の箇所に、当該絶縁層16を厚さ方向に貫通する貫通孔16Xが形成されている。また、本例の絶縁層16には、貫通孔16Xと平面視で重なる位置に、貫通孔16Xと連通する凹部16Yが形成されている。凹部16Yの平面形状は、貫通孔16Xの上側の開口部の平面形状よりも大きく形成されている。このため、貫通孔16Xの内側面と凹部16Yの底面B1と凹部16Yの内側面とによって段差が形成されている。
【0020】
貫通孔16Xは、
図1(a)において下側から上側に向かうに連れて径(開口幅)が小さくなるテーパ状に形成されている。例えば、貫通孔16Xは、下側の開口端の開口径が上側の開口端の開口径よりも大径となる略円錐台形状に形成されている。すなわち、貫通孔16Xは、絶縁層17側が小径となる円錐台形状に形成されている。例えば、貫通孔16Xの下側の開口端の開口径は15〜25μm程度とすることができ、貫通孔16Xの上側の開口端の開口径は12〜24μm程度とすることができる。
【0021】
凹部16Yの平面形状は、例えば、貫通孔16Xと同様の形状(ここでは、略円形状)に形成されている。凹部16Yの開口径は、例えば、貫通孔16Xの上側の開口端の開口径よりも大径に設定されている。例えば、凹部16Yの開口径は、20〜30μm程度とすることができる。また、凹部16Yの内側面は、例えば、平面に形成されている。凹部16Yの内側面は、例えば、断面視において、凹部16Yの底面B1(又は、絶縁層16の下面16A)に対して略垂直に延びるように形成されている。具体的には、凹部16Yの内側面は、断面視において、絶縁層14側の下端から絶縁層17側の上端まで直線形状に形成されている。なお、凹部16Yの形状はこれに限らず、例えば、凹部16Yの内側面を曲面に形成してもよいし、凹部16Yをテーパ状に形成してもよい。
【0022】
貫通孔16X内には、絶縁層16の下面16Aに形成された配線層15と接続されたビア配線23が形成されている。ビア配線23は、例えば、配線層15と一体に形成され、貫通孔16X内に充填された充填部24と、充填部24と一体に形成され、凹部16Y内に配置され外部に露出されたバンプ25とを有している。バンプ25は、例えば、半導体素子60(
図2参照)等の電子部品と電気的に接続するための電子部品搭載用の電極パッドとして機能する。
【0023】
充填部24は、貫通孔16Xの内側面と接するように形成されている。換言すると、貫通孔16Xの内側面を構成する絶縁層16は、充填部24の外側面に接してその外側面を被覆するように形成されている。充填部24は、貫通孔16Xと同様に、
図1(a)において下側(配線層11側)から上側(絶縁層17側)に向かうに連れて径(幅)が小さくなるテーパ状に形成されている。すなわち、充填部24は、絶縁層17側の面(ここでは、上面)の面積が配線層11側の面(ここでは、下面)の面積よりも小さくなる略円錐台形状に形成されている。換言すると、充填部24は、
図1(a)において下側から上側に向かうに連れて細くなる先細り形状に形成されている。
【0024】
バンプ25は、貫通孔16X内から凹部16Y内に突出するように形成されている。すなわち、バンプ25は、凹部16Yの底面B1よりも上方に突出するように形成されている。バンプ25は、充填部24と同様に、
図1(a)において下側から上側に向かうに連れて細くなる先細り形状に形成されている。すなわち、本例のビア配線23では、充填部24及びバンプ25の双方が先細り形状に形成されている。また、本例では、充填部24及びバンプ25が、
図1(a)において下側から上側に向かうに連れて径(幅)が連続的に小さくなるテーパ状に形成されている。すなわち、本例のビア配線23は、充填部24の外側面とバンプ25の外側面とが連続するように形成されている。例えば、ビア配線23(充填部24)の下面の直径は15〜25μm程度とすることができ、ビア配線23(バンプ25)の上端面23Bの直径は12〜24μm程度とすることができる。ビア配線23のピッチは、例えば、40〜60μm程度とすることができる。例えば、ビア配線23全体の高さは5〜10μm程度とすることができ、バンプ25の高さ(つまり、凹部16Yの底面B1からバンプ25の上端面23Bまでの高さ)は2〜10μm程度とすることができる。
【0025】
ここで、本例のバンプ25の外側面には絶縁層16が接しておらず、バンプ25の外側面は絶縁層16によって被覆されていない。すなわち、バンプ25の外側面は、凹部16Yの内側面と離間して形成されている。このため、本例のバンプ25の外側面及び上端面23Bは外部に露出されている。これにより、凹部16Yの底面B1とバンプ25の外側面とバンプ25の上端面23Bとによって段差が形成されている。但し、バンプ25は凹部16Y内に配置されているため、バンプ25と平面方向(図中左右方向、つまり絶縁層12,14,16等の積層方向と断面視で直交する方向)に離間した周囲には凹部16Yの内側面を構成する絶縁層16が形成されている。すなわち、バンプ25は、平面視において、凹部16Yの内側面を構成する絶縁層16の壁によって取り囲まれている。なお、凹部16Yの内側面とバンプ25の外側面との離間距離は、例えば、5〜10μm程度とすることができる。
【0026】
バンプ25(ビア配線23)の上端面23Bは、例えば、絶縁層16の上面16Bと略同一平面上に形成されている。バンプ25の上端面23Bには、凹部26が形成されている。この凹部26により、バンプ25の上端面23Bには凹凸(段差)が形成されている。
【0027】
絶縁層17は、絶縁層16の上面16Bに積層されている。絶縁層17には、凹部16Yと平面視で重なる位置に、凹部16Yと連通する貫通孔17Xが形成されている。貫通孔17Xの平面形状は、例えば凹部16Yと同様の形状(ここでは、略円形状)に形成されている。貫通孔17Xの平面形状の大きさは、例えば、凹部16Yと同じ大きさに形成されている。すなわち、本例の貫通孔17Xの開口径は、凹部16Yの開口径と同一径になるように設定されている。例えば、凹部16Yの開口径は、20〜30μm程度とすることができる。
【0028】
また、貫通孔17Xの内側面は、例えば、平面に形成されている。貫通孔17Xの内側面は、例えば、断面視において、凹部16Yの底面B1(又は、絶縁層16の下面16A)に対して略垂直に延びるように形成されている。本例の貫通孔17Xの内側面は、凹部16Yの内側面と連続するように形成されている。具体的には、貫通孔17Xの内側面と凹部16Yの内側面とは、断面視において、凹部16Yの下端から貫通孔17Xの上端まで直線形状に形成されている。このような貫通孔17Xの内側面を構成する絶縁層17は、平面視において、バンプ25を取り囲むように形成されている。なお、貫通孔17Xの形状はこれに限らず、例えば、貫通孔17Xの内側面を曲面に形成してもよいし、貫通孔17Xをテーパ状に形成してもよい。
【0029】
次に、配線層15及びビア配線23の構造について詳述する。
図1(b)に示すように、配線層15は、ランド15Lと、隣接するランド15Lの間に形成された配線パターン15Wとを有している。配線層15は、例えば、絶縁層16の下面16Aに形成された金属膜30と、金属膜30の下面に形成された金属膜31と、金属膜31の下面に形成された金属層32とを有している。ランド15Lの金属層32は、絶縁層16の下面16Aに形成された金属膜31の下面及びビア配線23の下面に形成されている。
【0030】
ビア配線23は、例えば、金属膜30と金属膜31と金属層33とを有している。具体的には、ビア配線23の充填部24は、貫通孔16Xの内側面を被覆する金属膜30と、金属膜30の側面を被覆する金属膜31と、金属膜31よりも内側の貫通孔16Xを充填する金属層33とを有している。また、ビア配線23のバンプ25は、凹部16Yの底面B1よりも上方に突出する金属層33と、絶縁層16から露出された金属層33の表面(上面及び側面)全面を被覆する金属膜31と、絶縁層16から露出された金属膜31の表面(上面及び側面)全面を被覆する金属膜30とを有している。金属層33は、例えば、金属層32と一体に形成されている。
【0031】
金属層33は、金属膜31よりも内側の貫通孔16Xを充填するとともに、凹部16Yの底面B1よりも上方に突出するように形成されている。金属層33は、例えば、下面が上端面33Bよりも大きくなる略円錐台形状に形成されている。すなわち、金属層33は、
図1(b)において下側(絶縁層16の下面16A側)から上側(絶縁層16の上面16B側)に向かうに連れて細くなる先細り形状に形成されている。金属層33の上端面33Bには、凹部34が形成されている。凹部34は、金属層33の上端面33Bから金属層33の厚さ方向の中途位置まで形成されている。すなわち、凹部34は、その底面が金属層33の厚さ方向の中途に位置するように形成されている。凹部34の底面は、凹部16Yの底面B1よりも下方に位置してもよいし、凹部16Yの底面B1よりも上方に位置してもよい。なお、凹部34の深さは、例えば、2〜3μm程度とすることができる。
【0032】
凹部34の内側面は、例えば、平面に形成されている。凹部34の内側面は、例えば、断面視において、絶縁層16の下面16Aに対して略垂直に延びるように形成されている。具体的には、凹部34の内側面は、断面視において、絶縁層16の下面16A側の下端から絶縁層17側の上端まで直線形状に形成されている。
【0033】
ここで、凹部34の平面配置は、任意の位置とすることができる。また、凹部34の平面形状は、任意の形状及び任意の大きさとすることができる。
図1(c)に示すように、本例の凹部34は、金属層33の上端面33Bの平面視略中央に形成されている。また、凹部34の平面形状は、例えば、直径が2〜10μm程度の円形状とすることができる。
【0034】
図1(b)に示すように、金属層33の上端面33Bは、凹部34により、段差(凹凸)を有する形状に形成されている。具体的には、金属層33の上端面33Bには、その上端面33Bと凹部34の内側面と凹部34の底面とに沿った段差(凹凸)が形成されている。
【0035】
金属膜31は、金属層32の上面を被覆するとともに、凹部34の内面を含む金属層33の側面全面及び上面全面を被覆するように形成されている。金属膜30は、金属膜31の側面全面及び上面全面を被覆するように形成されている。バンプ25における金属膜30は、金属層33の上端面33Bと凹部34の内面とに沿って形成された段差を連続的に被覆し、その段差に沿った形状に形成されている。このため、バンプ25の最表面には、凹部34と同様の平面形状を有する凹部26が形成され、その凹部26によって段差(凹凸)が形成されている。
図1(c)に示すように、凹部26の平面形状は、凹部34の平面形状よりも一回り小さく形成されている。
【0036】
ここで、
図1(b)に示した金属膜30は、例えば、絶縁層16と金属膜31との密着性を向上させる密着層として機能する。また、金属膜30は、例えば、金属膜31や金属層32,33(例えば、Cu層)から絶縁層16にCuが拡散することを抑制するバリア層として機能する。金属膜30の材料としては、金属膜31を構成する金属(例えば、Cu)よりも絶縁層16との密着性が高い導電材料であることが好ましい。このような金属膜30の材料としては、例えば、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)などの金属、又はこれら金属から選択される少なくとも一種の金属を含む合金を用いることができる。金属膜31及び金属層32,33の材料としては、例えば、銅や銅合金を用いることができる。なお、金属膜30,31としては、例えば、スパッタ法により形成された金属膜(スパッタ膜)を用いることができる。また、金属層32,33としては、例えば、電解めっき法により形成された金属層(電解めっき金属層)を用いることができる。金属膜30の厚さは例えば10〜50nm程度とすることができ、金属膜31の厚さは例えば100〜800nm程度とすることができる。金属層32の厚さは例えば2〜3μm程度とすることができる。
【0037】
次に、
図2に従って、半導体装置50について説明する。
半導体装置50は、配線基板10と、1つ又は複数(
図2では、1つ)の半導体素子60と、封止樹脂70とを有している。
【0038】
配線基板10のバンプ25上には、はんだ40が形成されている。はんだ40は、凹部26を充填するように形成されている。はんだ40は、例えば、バンプ25の外側面を被覆するように形成されている。本例のはんだ40は、凹部16Y内及び貫通孔17X内に広がるように形成されている。はんだ40としては、例えば、共晶はんだや鉛(Pb)フリーはんだ(Sn−Ag系、Sn−Cu系、Sn−Ag−Cu系など)を用いることができる。
【0039】
半導体素子60は、その回路形成面(
図2では、下面)に、複数の接続端子61が形成されている。半導体素子60は、接続端子61及びはんだ40を介して、配線基板10のバンプ25と電気的に接続されている。すなわち、半導体素子60は、配線基板10にフリップチップ実装されている。
【0040】
半導体素子60としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)チップやGPU(Graphics Processing Unit)チップなどのロジックチップを用いることができる。また、半導体素子60としては、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)チップ、SRAM(Static Random Access Memory)チップやフラッシュメモリチップなどのメモリチップを用いることもできる。なお、配線基板10に複数の半導体素子60を搭載する場合には、ロジックチップとメモリチップとを組み合わせて配線基板10に搭載してもよい。
【0041】
接続端子61としては、例えば、金属ポストを用いることができる。この接続端子61は、半導体素子60の回路形成面から下方に延びる柱状の接続端子である。本例の接続端子61は、例えば、円柱状に形成されている。接続端子61の材料としては、例えば、銅や銅合金を用いることができる。なお、接続端子61としては、金属ポストの他に、例えば金バンプを用いることもできる。
【0042】
封止樹脂70は、半導体素子60を封止するように配線基板10の最上層の絶縁層17の上面に積層されている。封止樹脂70は、半導体素子60の回路形成面(ここでは、下面)と裏面(ここでは、上面)と側面とを被覆するとともに、絶縁層17の上面を被覆するように形成されている。
【0043】
封止樹脂70の材料としては、例えば、感光性樹脂よりも機械的強度(剛性や硬度等)の高い絶縁性樹脂を用いることができる。封止樹脂70の材料としては、例えば、熱硬化性樹脂を主成分とする非感光性の絶縁性樹脂を用いることができる。封止樹脂70の材料としては、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂などの絶縁性樹脂、又はこれら樹脂にシリカやアルミナ等のフィラーを混入した樹脂材を用いることができる。封止樹脂70としては、例えば、モールド樹脂を用いることができる。封止樹脂70の厚さは、例えば、300〜400μm程度とすることができる。
【0044】
次に、配線基板10及び半導体装置50の作用について説明する。
配線基板10では、絶縁層16の下面16A側から絶縁層16の上面16B側に向かうに連れて細くなる先細り形状に形成されたビア配線23の上端部(つまり、幅の小さい上端部)を電極パッドとして利用した。さらに、ビア配線23の上端面23Bに、凹部26を形成して段差(凹凸)を形成した。これにより、ビア配線23の上端部にはんだ40が形成された場合に、そのはんだ40が凹部26に入り込み、ビア配線23の上端面23B及び凹部26の内面にはんだ40が接触される。すなわち、はんだ40とビア配線23とが3次元的(立体的)に接続されるため、はんだ40とビア配線23の上端面23Bのみとが2次元的(平面的)に接続される場合に比べて、はんだ40とビア配線23との接触面積を増大させることができる。これにより、はんだ40とビア配線23との接続信頼性を向上させることができる。
【0045】
次に、配線基板10及び半導体装置50の製造方法について説明する。
図3(a)に示す工程では、支持体101と、その支持体101の下面に形成された離型層102とを有する支持基板100を準備する。支持体101の材料としては、例えば、シリコン、ガラス、金属(例えば、銅)などの剛性の高い板状材料を用いることができる。離型層102としては、例えば、紫外線による光エネルギーを加えることによって粘着力が低下する紫外線剥離型接着剤や、熱エネルギーを加えることによって粘着力が低下する熱剥離型接着剤を用いることができる。また、離型層102としては、例えば、レーザ光のエネルギーを加えることによって粘着力が低下するレーザ剥離型接着剤を用いることもできる。離型層102は、シート状の接着剤を支持体101の下面に貼着する方法や、ワニス状の接着剤を支持体101の下面に塗布する方法などにより形成することができる。
【0046】
ここで、支持基板100の下面、つまり離型層102の下面102Aは、凹凸が少ない平滑面(低粗度面)に形成されている。例えば、離型層102の下面102Aの粗度は、表面粗さRa値で例えば15〜50nm程度となるように設定されている。ここで、表面粗さRa値とは、表面粗さを表わす数値の一種であり、算術平均粗さと呼ばれるものであって、具体的には測定領域内で変化する高さの絶対値を平均ラインである表面から測定して算術平均したものである。
【0047】
次に、
図3(b)に示す工程では、離型層102の下面102Aに、その下面102A全面を被覆するシード層103を形成する。シード層103は、例えば、下面102A全面を被覆する金属膜104と、その金属膜104の下面全面を被覆する金属膜105とから構成されている。これら金属膜104,105は、例えば、スパッタ法、無電解めっき法や蒸着法を用いて形成することができる。金属膜104の材料としては、離型層102との密着性が良好な材料であることが好ましい。このような金属膜104の材料としては、例えば、Ti、Al、Ni、Cr、Taなどの金属、又はこれら金属から選択される少なくとも一種の金属を含む合金を用いることができる。金属膜105の材料としては、後工程で形成される金属膜30に対して選択的にエッチング除去することのできる導電材料であることが好ましい。金属膜105の材料としては、例えば、Cu、Niなどの金属、又はこれら金属から選択される少なくとも一種の金属を含む合金を用いることができる。本実施形態では、金属膜104の材料として離型層102等との密着性に優れたTiを用い、金属膜105の材料としてCuを用いる。この場合に、金属膜104の厚さは例えば10〜50nm程度とすることができ、金属膜105の厚さは例えば100〜800nm程度とすることができる。
【0048】
次いで、
図3(c)に示す工程では、シード層103の下面に、開口パターン106Xを有するレジスト層106を形成する。開口パターン106Xは、凹部26(
図1(a)参照)の形成領域に対応する部分のシード層103の下面を露出するように形成される。レジスト層106の材料としては、例えば、次工程のめっき処理に対して耐めっき性がある材料を用いることができる。例えば、レジスト層106の材料としては、感光性のドライフィルムレジスト又は液状のフォトレジスト(例えば、ノボラック系樹脂やアクリル系樹脂等のドライフィルムレジストや液状レジスト)等を用いることができる。例えば、感光性のドライフィルムレジストを用いる場合には、シード層103の下面にドライフィルムを熱圧着によりラミネートし、そのドライフィルムをフォトリソグラフィ法によりパターニングして開口パターン106Xを有するレジスト層106を形成する。なお、液状のフォトレジストを用いる場合にも、同様の工程を経て、レジスト層106を形成することができる。
【0049】
続いて、レジスト層106をめっきマスクとして、シード層103をめっき給電層に利用する電解めっき法(ここでは、電解銅めっき法)を施すことにより、レジスト層106の開口パターン106Xから露出されたシード層103の下面に金属層107を形成する。金属層107の材料としては、例えば、Cu、Niなどの金属、又はこれら金属から選択される少なくとも一種の金属を含む合金を用いることができる。本実施形態では、金属層107の材料としてはCuを用いる。この場合に、金属層107の厚さは例えば2〜3μm程度とすることができる。
【0050】
次いで、
図3(d)に示す工程では、
図3(c)に示したレジスト層106を剥離液(例えば、有機アミン系剥離液、苛性ソーダ、アセトンやエタノールなど)により除去する。続いて、金属層107をエッチングマスクとして、不要なシード層103をエッチングにより除去する。例えば、金属膜105(
図3(b)参照)がCuからなる場合には、硫酸過水系のエッチング液を用いたウェットエッチングにより金属膜105を除去する。また、金属膜105がNiからなる場合にも、ウェットエッチングにより金属膜105を除去することができる。金属膜104(
図3(b)参照)が例えばTi,Al,Ta等からなる場合には、四フッ化炭素(CF
4)等のエッチングガスを用いたドライエッチング(プラズマエッチング)により、金属層107に対して選択的に金属膜104をエッチング除去する。また、金属膜104が例えばNi,Al,Cr,Taの場合には、ウェットエッチングにより金属膜104を除去することができる。
【0051】
以上の工程により、離型層102の下面102Aに、シード層103と金属層107とが順に積層された構造を有する犠牲パターン108が形成される。
次に、
図4(a)に示す工程では、離型層102の下面102Aに、所要の箇所に貫通孔16Xを有する絶縁層16を形成する。貫通孔16Xは、犠牲パターン108と平面視で重なる位置に形成される。このとき、犠牲パターン108は、貫通孔16Xの底部で外部に露出された状態となる。
【0052】
ここで、絶縁層16として樹脂フィルムを用いる場合には、離型層102の下面102Aに樹脂フィルムを熱圧着によりラミネートし、その樹脂フィルムをフォトリソグラフィ法によりパターニングして絶縁層16を形成する。なお、樹脂フィルムとしては、例えば、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂等の感光性樹脂のフィルムを用いることができる。また、離型層102の下面102Aに液状又はペースト状の絶縁性樹脂をスピンコート法などにより塗布し、その絶縁性樹脂をフォトリソグラフィ法によりパターニングして絶縁層16を形成する。なお、液状又はペースト状の絶縁性樹脂としては、例えば、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂等の感光性樹脂を用いることができる。
【0053】
なお、このような感光性樹脂を主成分とする絶縁性樹脂からなる絶縁層16の下面16Aの粗度は、例えば、表面粗さRa値で2〜10nm程度とすることができる。すなわち、絶縁層16の下面16Aは、凹凸が少ない平滑面(低粗度面)に形成される。
【0054】
次に、
図4(b)に示す工程では、絶縁層16の下面16A全面と、貫通孔16Xの底部に露出する犠牲パターン108の側面全面及び下面全面と、犠牲パターン108から露出する貫通孔16Xの内面全面とを被覆するように金属膜30を形成する。続いて、金属膜30の表面全面(つまり、下面全面及び側面全面)を被覆するように金属膜31を形成する。これら金属膜30,31は、例えば、スパッタ法や無電解めっき法により形成することができる。
【0055】
次いで、
図4(c)に示す工程では、金属膜31の下面に、所定の箇所に開口パターン109Xを有するレジスト層109を形成する。開口パターン109Xは、配線層15(
図1(a)参照)の形成領域に対応する部分の金属膜31を露出するように形成される。レジスト層109の材料としては、例えば、次工程のめっき処理に対して耐めっき性がある材料を用いることができる。例えば、レジスト層109の材料としては、レジスト層106(
図3(c)参照)と同様の材料を用いることができる。また、レジスト層109は、例えば、レジスト層106と同様の方法により形成することができる。
【0056】
次に、レジスト層109をめっきマスクとして、レジスト層109の開口パターン109Xから露出された金属膜31上に、金属膜30,31をめっき給電層に利用する電解めっき法(ここでは、電解銅めっき法)を施す。これにより、金属膜31よりも内側の貫通孔16Xを充填する金属層33が形成され、絶縁層16の下面16A上に形成された金属膜31上に金属層32が形成される。
【0057】
続いて、レジスト層109を例えばアルカリ性の剥離液により除去する。次いで、金属層32をエッチングマスクとして、不要な金属膜30,31をエッチングにより除去する。例えば、金属膜31がCuからなる場合には、硫酸過水系のエッチング液を用いたウェットエッチングにより金属膜31を除去する。金属膜30が例えばTi,Al,Ta等からなる場合には、CF
4等のエッチングガスを用いたドライエッチングにより金属膜30を除去する。また、金属膜30が例えばNi,Al,Cr,Ta等からなる場合には、ウェットエッチングにより金属膜30を除去する。本工程により、
図5(a)に示すように、貫通孔16X内に形成された金属膜30,31と金属層33とからなるビア配線23が貫通孔16X内に形成される。また、絶縁層16の下面16A上に形成された金属膜30,31と金属層32とからなる配線層15が絶縁層16の下面16Aに形成される。このように、配線層15及びビア配線23は、セミアディティブ法によって形成される。
【0058】
次に、
図5(b)に示す工程では、
図4(a)に示した工程と同様に、絶縁層16の下面16Aに、配線層15の下面の一部を露出する貫通孔14Xを有する絶縁層14を形成する。
【0059】
続いて、
図6(a)に示す工程では、
図4(b)〜
図5(a)に示した工程と同様に、例えばセミアディティブ法により、貫通孔14Xに充填されたビア配線22と、そのビア配線22を介して配線層15と電気的に接続され、絶縁層14の下面に積層された配線層13とを形成する。
【0060】
次いで、
図4(a)に示した工程と同様に、絶縁層14の下面に、配線層13の下面の一部を露出する貫通孔12Xを有する絶縁層12を形成する。続いて、
図4(b)〜
図5(a)に示した工程と同様に、例えばセミアディティブ法により、貫通孔12Xに充填されたビア配線21と、そのビア配線21を介して配線層13と電気的に接続され、絶縁層12の下面に積層された配線層11とを形成する。なお、必要に応じて、配線層11の表面(上面及び側面、又は上面のみ)に表面処理層を形成するようにしてもよい。
【0061】
次に、
図6(b)に示す工程では、絶縁層12の下面に支持基板110を接着する。支持基板110は、例えば、支持体111と、その支持体111の上面に形成された離型層112とを有している。例えば、支持基板110の離型層112が形成されている側の面を絶縁層12の下面に貼り付ける。支持体111の材料としては、例えば、シリコン、ガラス、金属(例えば、銅)などの剛性の高い板状材料を用いることができる。離型層112としては、例えば、紫外線剥離型接着剤、熱剥離型接着剤やレーザ剥離型接着剤を用いることができる。
【0062】
ここで、離型層112の厚さは、例えば、配線層11の厚さよりも厚くなるように設定することが好ましい。具体的には、配線層11の厚さは例えば8〜12μm程度であり、離型層112の厚さは例えば30〜50μm程度である。このように厚さを設定することにより、例えば絶縁層12の下面にシート状の離型層112を熱圧着によりラミネートする際に、離型層112中に配線層11が圧入される。これにより、配線層11の側面全面及び下面全面が離型層112によって被覆される。このように配線層11が離型層112中に圧入されると、その配線層11の存在によって生じる絶縁層12の下面側の凹凸が離型層112によって吸収されることになる。したがって、そのような凹凸に起因して支持基板110と絶縁層12との間の接着力及び密着力が低下するといった問題の発生を抑制することができる。なお、絶縁層12の下面にワニス状の離型層112を塗布する場合にも同様に、配線層11の側面全面及び下面全面が離型層112によって被覆される。
【0063】
続いて、支持基板100を絶縁層16から除去する。例えば、まず、離型層102の粘着力を低下させるために、紫外線の照射(離型層102が紫外線剥離型接着剤の場合)、加熱(離型層102が熱剥離型接着剤の場合)又はレーザ光の照射(離型層がレーザ剥離型接着剤の場合)を行う。続いて、離型層102及び支持体101を絶縁層16から機械的に剥離する。これにより、
図7(a)に示すように、絶縁層16の上面16Bとビア配線23の上端面23Bと犠牲パターン108の上面とが外部に露出される。具体的には、絶縁層16の上面16Bと金属膜30の上面と金属膜104の上面とが外部に露出される。このとき、
図6(b)に示した支持基板100の除去前に離型層102の下面102Aと接していた、絶縁層16の上面16Bとビア配線23の上端面23Bと犠牲パターン108の上面とは、離型層102の下面102A(平滑面)に沿った形状に形成される。すなわち、絶縁層16の上面16Bとビア配線23の上端面23Bと犠牲パターン108の上面とには、離型層102の下面102Aの形状が転写される。このため、絶縁層16の上面16Bとビア配線23の上端面23Bと犠牲パターン108の上面とは、凹凸が少ない平滑面(例えば、表面粗さRa値が15〜50nm程度となる平滑面)に形成される。
【0064】
次に、
図7(b)に示す工程では、
図4(a)に示した工程と同様に、絶縁層16の上面16Bに、ビア配線23の上端面23B全面を露出する貫通孔17Xを有する絶縁層17を形成する。貫通孔17Xは、ビア配線23と平面視で重なる位置に、ビア配線23の上端面23Bの平面形状よりも大きく形成される。
【0065】
続いて、
図8(a)に示す工程では、犠牲パターン108の最上層に形成された金属膜104(
図7(b)参照)を除去するとともに、絶縁層16,17の一部を削る(薄化する)。例えば、ビア配線23の上端部の外側面(ビア配線23の上方側の外側面)が絶縁層16から露出されるように、外部に露出された絶縁層16,17を全体的に薄化する。具体的には、絶縁層17の上面側、貫通孔17Xの内側面側及び貫通孔17Xの底部に露出する絶縁層16の上面16B側から絶縁層16,17が薄化される。これにより、貫通孔17Xの底部に露出する絶縁層16の上面16Bに凹部16Yが形成され、その凹部16Yにおいてビア配線23の上端部の外側面が外部に露出される。すなわち、凹部16Yの形成により、ビア配線23の上端部がバンプ25として外部に露出される。このバンプ25は、凹部16Y内に突出するように形成され、その周囲が絶縁層16,17(具体的には、凹部16Yの内側面を構成する絶縁層16及び貫通孔17Xの内側面を構成する絶縁層17)の壁によって取り囲まれる。また、本工程では、犠牲パターン108の金属膜104が除去され、金属膜105の上面が外部に露出される。なお、絶縁層16,17の薄化により、貫通孔17Xの開口径は上記薄化前よりも大きくなり、絶縁層17の厚さは上記薄化前よりも薄くなる。
【0066】
本工程の方法は、
図7(b)に示した構造体において最表面(ここでは、最上面)に位置する金属膜104及び金属膜30の材料の組み合わせによって異なる。
例えば、金属膜104と金属膜30とが異種の導電材料からなる場合(例えば、金属膜104がNi層、金属膜30がTi層である場合)には、ウェットエッチングにより金属膜104を除去する。この場合には、金属膜30(Ti層)に対して金属膜104(Ni層)が選択的にエッチングされるようにエッチング液等のエッチング条件が設定される。このウェットエッチングにより金属膜104を除去する場合には、ウェットエッチングとは別に、絶縁層16,17の薄化処理を行う。絶縁層16,17の薄化処理は、例えば、CF
4ガス等を添加せずに、O
2ガスのみを用いたドライエッチング(プラズマエッチング)により行うことができる。このようなO
2ガスのみを用いたドライエッチングによれば、金属は削られず、絶縁層16,17(感光性樹脂層)のみが削られる。本工程において、絶縁層16,17の薄化処理は、ウェットエッチングによる金属膜104の除去処理の前であっても後であってもよい。なお、ウェットエッチングにより金属膜104を除去する場合の金属膜104の材料としては、例えば、Ni,Al,Cr,Taの中から選択することができる。また、この場合の金属膜30の材料としては、例えば、Ti,Ni,Al,Cr,Taのうち金属膜104の材料とは異なる金属を選択することができる。
【0067】
一方、金属膜104と金属膜30とが同種の導電材料からなる場合(例えば、金属膜104,30が共にTi層である場合)には、CF
4等のエッチングガスを用いたドライエッチングにより、金属膜104(Ti層)を除去する。但し、この場合には、ドライエッチングにより、金属膜30(Ti層)もエッチングされる。そこで、金属膜104,30が同種の導電材料からなる場合には、
図4(b)に示した工程において、金属膜30の厚さを、金属膜104の厚さよりも厚く(例えば、2倍以上厚く)形成する。これにより、金属膜104,30の両方をドライエッチングでエッチングしたときに、金属膜104を除去した上で、厚く形成した金属膜30のみを残すことができる。すなわち、この方法では、ドライエッチングにより、金属膜104を除去するとともに、金属膜30を薄化する。この場合には、ドライエッチングの条件を調整することにより、金属膜104の除去と同時に、絶縁層16,17の薄化を行うことができる。例えば、CF
4ガスとO
2ガスとを用いたドライエッチングの場合には、CF
4ガスとO
2ガスとの添加割合を調整することにより、金属膜104の除去と絶縁層16,17の薄化とを同時に行うことができる。但し、絶縁層16,17の薄化は、ウェットエッチングの場合と同様に、金属膜104の除去とは別工程で行ってもよい。なお、ドライエッチングにより金属膜104を除去する場合の金属膜104,30の材料としては、例えば、Ti,Al,Taの中から選択することができる。
【0068】
続いて、金属膜30をエッチングマスクとして、金属膜105及び金属層107をエッチングにより除去する。例えば、金属膜105及び金属層107がCuからなる場合には、硫酸過水系のエッチング液を用いたウェットエッチングにより、金属膜30に対して選択的に金属膜105及び金属層107を除去する。本工程により、犠牲パターン108が除去される。これにより、
図8(b)に示すように、ビア配線23の上端面23Bに凹部26が形成される。すなわち、凹部26は、犠牲パターン108の形状に応じた形状に形成される。
【0069】
図9(a)に示すように、以上説明した工程により、支持基板110上に配線基板10が製造される。
次に、
図9(b)に示す工程では、凹部16Y内に突出されたバンプ25上にはんだ40を形成する。はんだ40は、例えば、はんだボールの搭載やはんだペーストの塗布により形成することができる。このとき、はんだ40は、ビア配線23の凹部26に入り込み、凹部26を充填するように形成される。これにより、はんだ40とビア配線23の上端面23Bのみとが接触される場合に比べて、バンプ25とはんだ40との接触面積を増大させることができる。
【0070】
次に、
図10(a)に示す工程では、回路形成面(ここでは、下面)に形成された接続端子61を有する半導体素子60を準備する。続いて、バンプ25上に、半導体素子60の接続端子61をフリップチップ接合する。例えば、接続端子61とバンプ25とを位置合わせした後に、リフロー処理を行ってはんだ40を溶融させ、接続端子61をバンプ25に電気的に接続する。このフリップチップ接合の際に、はんだ40が平面方向(図中左右方向)に広がる。このとき、バンプ25は凹部16Yの内側面及び貫通孔17Xの内側面によって取り囲まれている。このため、はんだ40が平面方向に広がることが抑制され、隣接するはんだ40同士がショートすることを好適に抑制することができる。
【0071】
次いで、絶縁層17の上面に、半導体素子60を封止する封止樹脂70を形成する。封止樹脂70は、例えば、半導体素子60を全体的に被覆し、はんだ40及び接続端子61の表面を被覆するように形成される。例えば、封止樹脂70の材料として熱硬化性を有したモールド樹脂を用いる場合には、配線基板10に半導体素子60を搭載した構造体を金型内に収容し、その金型内に圧力(例えば、5〜10MPa)を印加し、流動化したモールド樹脂を導入する。その後、モールド樹脂を180℃程度の温度で加熱して硬化させることで、封止樹脂70を形成する。なお、モールド樹脂を充填する方法としては、例えば、トランスファーモールド法、コンプレッションモールド法やインジェクションモールド法などの方法を用いることができる。
【0072】
続いて、配線基板10から支持基板110を除去する。支持基板110の除去は、支持基板100の除去と同様に行うことができる。例えば、紫外線の照射、加熱やレーザ光の照射により離型層112の粘着力を低下させた後に、その離型層112及び支持体111を配線基板10(絶縁層12)から機械的に剥離する。これにより、
図10(b)に示すように、絶縁層12の下面と配線層11の側面及び下面とが外部に露出される。そして、以上説明した製造工程により、
図2に示した半導体装置50を製造することができる。
【0073】
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)絶縁層16の下面16A側から絶縁層16の上面16B側に向かうに連れて細くなる先細り形状に形成されたビア配線23の上端部、つまり幅の小さい上端部を電極パッドとして利用した。これにより、電極パッドの平面形状を容易に小さくできるため、半導体素子60の接続端子61の狭ピッチ化に対応することができる。さらに、ビア配線23の上端面23Bに、凹部26を形成して段差(凹凸)を形成した。これにより、はんだ40とビア配線23とを3次元的に接続させることができるため、はんだ40とビア配線23の上端面23Bのみとが2次元的に接続される場合に比べて、はんだ40とビア配線23との接触面積を増大させることができる。したがって、ビア配線23の上端部(つまり、電極パッド)の平面形状を小さくした場合であっても、はんだ40と電極パッドとの接続信頼性が低下することを好適に抑制できる。
【0074】
(2)絶縁層16の上面に、ビア配線23の上端部(つまり、バンプ25)の外側面を露出させる凹部16Yを形成した。これにより、ビア配線23の上端部にはんだ40を形成した場合に、バンプ25の外側面とはんだ40とを接触させることができるため、はんだ40とビア配線23との接触面積を増大させることができる。したがって、はんだ40とビア配線23との接続信頼性を向上させることができる。
【0075】
(3)バンプ25を、凹部16Yの内側面及び貫通孔17Xの内側面によって取り囲むようにした。これにより、はんだ40が平面方向に広がることが抑制される。したがって、バンプ25が狭ピッチ化された場合であっても、隣接するはんだ40同士がショートすることを好適に抑制することができる。
【0076】
(4)バンプ25を絶縁層16の凹部16Y内に形成するようにした。これにより、バンプ25は、その周囲が凹部16Yの内側面を構成する絶縁層16によって囲まれ、その絶縁層16によって保護される。このため、接触等の外力がバンプ25に加わり難くなる。したがって、外力に起因するバンプ25の変形を抑制することができ、ひいてはバンプ25とはんだ40との接続信頼性を向上させることができる。
【0077】
(5)バンプ25を、絶縁層16の下面16A側から絶縁層16の上面16B側に向かうに連れて細くなるテーパ形状に形成した。このようにバンプ25の外側面を傾斜面とすることにより、テーパ形状を有さないバンプに比べて、バンプ25への応力集中が緩和されるため、バンプ25にクラックや断線等が発生することを好適に抑制できる。
【0078】
(他の実施形態)
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の態様にて実施することもできる。
・
図11に示すように、凹部26の内側面及び底面を、例えば、ビア配線23の上端面23Bよりも表面粗度が大きく設定された粗化面30Rに形成してもよい。この粗化面30Rの形成により、バンプ25上にはんだ40(
図2参照)を形成した場合に、ビア配線23(金属膜30)とはんだ40との接触面積を増大させることができる。この場合に、金属層33の凹部34の内側面及び底面を、例えば、金属層33の上端面33Bやビア配線23の上端面23Bよりも表面粗度が大きく設定された粗化面33Rに形成してもよい。また、粗化面33Rを被覆する金属膜31の表面を、ビア配線23の上端面23Bよりも表面粗度が大きく設定された粗化面31Rに形成してもよい。
【0079】
このような粗化面30R,31R,33Rは例えば以下の方法により形成することができる。すなわち、
図3(d)に示した工程で形成された犠牲パターン108に対して粗化処理を施した後に、金属膜30,31及び金属層33を順に形成することにより、粗化面30R,31R,33Rを形成することができる。犠牲パターン108に対する粗化処理は、例えば、エッチング処理、黒化処理、CZ処理により行うことができる。
【0080】
なお、
図11に示した変形例において、粗化面33R及び粗化面31Rの形成を省略してもよい。
・
図12に示すように、金属層33の凹部34の内側面を被覆する金属膜30,31を省略してもよい。すなわち、この場合の金属膜30,31は、凹部34の内側面を露出するように形成される。具体的には、金属膜31は、金属層33の外側面及び上端面33Bと凹部34の底面とを被覆し、凹部34の内側面を露出するように形成される。金属膜30は、金属膜31の上面及び外側面を被覆し、凹部34の内側面を露出するように形成される。ここで、金属層33の上端面33Bを被覆する金属膜31と、凹部34の底面を被覆する金属膜31とは互いに分離されている。同様に、金属層33の上端面33Bの上に形成された金属膜30と、凹部34の底面の上に形成された金属膜30とは互いに分離されている。
【0081】
このような構造を有するビア配線23の製造方法の一例を以下に説明する。
まず、
図13(a)に示す工程では、支持基板100の離型層102の下面102Aに、犠牲パターン108Aを形成する。ここで、犠牲パターン108Aの材料としては、後工程で形成される金属膜30,31及び金属層33に対して選択的にエッチング除去することのできる導電材料を用いることができる。犠牲パターン108Aの材料としては、例えば、Ni,Al,Cr,Taの中から選択することができる。なお、犠牲パターン108Aは、1層の金属層からなる構造であってもよいし、複数層の金属層が積層された構造であってもよい。
【0082】
続いて、
図4(a)に示した工程と同様に、離型層102の下面102Aに、貫通孔16Xを有する絶縁層16を形成する。
次いで、
図13(b)に示す工程では、
図4(b)〜
図5(a)に示した工程と同様に、金属膜30,31及び金属層33からなるビア配線23を形成するとともに、金属膜30,31及び金属層32からなる配線層15を形成する。このとき、金属膜30は、絶縁層16の下面16Aと貫通孔16Xの内側面と貫通孔16Xの底面とを連続的に被覆するとともに、犠牲パターン108Aの下面を被覆するように形成されている。金属膜31は、金属膜30の下面及び側面を被覆するように形成されている。すなわち、本工程では、金属膜30,31が犠牲パターン108Aの外側面の一部を露出するように形成されている。換言すると、犠牲パターン108Aの外側面の一部は、金属膜30,31から露出され、金属層33によって被覆されている。
【0083】
次に、
図13(c)に示す工程では、
図5(b)〜
図7(b)に示した工程と同様の工程を実施することにより、絶縁層16の上面16Bに絶縁層17が形成され、絶縁層16の上面から犠牲パターン108Aの上面及びビア配線23の上端面23Bが露出された構造体を得る。
【0084】
続いて、ウェットエッチングにより、金属膜30,31及び金属層33に対して選択的に犠牲パターン108Aをエッチング除去する。この場合には、金属膜30,31及び金属層33に対して犠牲パターン108Aが選択的にエッチングされるようにエッチング液等のエッチング条件が設定される。
図13(d)に示すように、犠牲パターン108Aが除去されると、ビア配線23の上端面23Bに凹部26が形成され、凹部26及び凹部34の内側面を構成する金属層33が外部に露出される。
【0085】
また、
図13(d)に示す工程では、絶縁層16,17の薄化処理を行う。この薄化処理は、例えば、O
2ガスのみを用いたドライエッチングにより行うことができる。
・
図14(a)に示すように、離型層102の下面102Aに形成される犠牲パターン108Bを、
図14(a)において上側(支持基板100側)から下側(犠牲パターン108Bの下面側)に向かうに連れて細くなるテーパ状に形成してもよい。例えば、犠牲パターン108Bを、下面の面積が上面の面積よりも小さくなる略逆円錐台形状に形成してもよい。なお、犠牲パターン108Bの材料としては、後工程で形成される金属膜30に対して選択的にエッチング除去することのできる導電材料を用いることができる。犠牲パターン108Bの材料としては、例えば、Ni,Al,Cr,Taの中から選択することができる。また、犠牲パターン108Bは、1層の金属層からなる構造であってもよいし、複数層の金属層が積層された構造であってもよい。
【0086】
次に、犠牲パターン108Bを利用したビア配線23の製造方法について説明する。
図14(a)に示す工程では、犠牲パターン108Bを形成した後に、離型層102の下面102Aに、貫通孔16Xを有する絶縁層16を形成する。
【0087】
次いで、
図14(b)に示す工程では、
図4(b)〜
図5(a)に示した工程と同様に、金属膜30,31及び金属層33からなるビア配線23を形成するとともに、金属膜30,31及び金属層32からなる配線層15を形成する。このとき、犠牲パターン108Bの外側面が、犠牲パターン108Bの下面から上面に向かうに連れて外側に広がるように形成されている。このため、スパッタ法により金属膜30,31を形成した場合であっても、犠牲パターン108Bの外側面を被覆する金属膜30,31を好適に形成することができる。また、本工程では、略逆円錐台形状に形成された犠牲パターン108Bに沿って金属膜30,31及び金属層33が形成される。このため、ビア配線23の上端面23Bには略逆円錐台形状の凹部26が形成され、金属層33の上端面33Bには略逆円錐台形状の凹部34が形成される。
【0088】
次に、
図14(c)に示す工程では、
図5(b)〜
図7(b)に示した工程と同様の工程を実施することにより、絶縁層16の上面16Bに絶縁層17が形成され、絶縁層16の上面から犠牲パターン108Bの上面及びビア配線23の上端面23Bが露出された構造体を得る。
【0089】
続いて、
図14(d)に示す工程では、
図8(a)及び
図8(b)に示した工程(又は
図13(d)に示した工程)と同様に、犠牲パターン108Bを除去するとともに、絶縁層16,17を薄化する。これにより、略逆円錐台形状に形成された凹部26の内面が外部に露出される。また、絶縁層16の上面16Bに凹部16Yが形成され、ビア配線23の上端部の外側面が外部に露出される。このように凹部26が略逆円錐台形状に形成されることにより、ビア配線23(金属膜30)とはんだ40との接触面積を増大させることができる。
【0090】
・上記実施形態では、凹部26の内側面を平面に形成した。これに限らず、例えば、凹部26の内側面を曲面に形成してもよい。また、凹部26の内側面が平面及び曲面の両方の面を有していてもよい。
【0091】
・上記実施形態では、バンプ25の上端面23Bを平坦面に形成した。これに限らず、例えば、バンプ25の上端面23Bを曲面に形成してもよい。
・上記実施形態では、バンプ25の外側面を、断面視において直線状に傾斜するように形成した。これに限らず、例えば、バンプ25の外側面を曲面に形成してもよい。
【0092】
・
図15に示すように、絶縁層16の凹部16Yの形成を省略してもよい。この場合には、ビア配線23の上端部の外側面全面が絶縁層16に接し、その絶縁層16によって被覆される。この場合であっても、ビア配線23の上端面23Bに凹部26が形成されているため、上記実施形態の(1)の効果と同様の効果を得ることができる。
【0093】
なお、
図15に示した構造は、
図8(a)に示した工程で絶縁層16,17の薄化処理を省略することにより形成できる。
・
図16に示すように、絶縁層12の下面に、配線層11を被覆するようにソルダーレジスト層80を形成するようにしてもよい。ソルダーレジスト層80には、例えば、最下層の配線層11の一部を外部接続用パッド11Pとして露出させるための開口部80Xが形成されている。必要に応じて、開口部80Xに露出する配線層11上(つまり、外部接続用パッド11P上)に表面処理層を形成するようにしてもよい。
【0094】
この場合には、例えば、支持基板110上に配線基板10を形成した後に、支持基板110を配線基板10から除去する。そして、支持基板110の除去により外部に露出した絶縁層12の下面にソルダーレジスト層80を形成する。
【0095】
なお、本変形例では、配線基板10の最外層となる保護絶縁層の一例としてソルダーレジスト層80を例示したが、各種の感光性を有する絶縁性樹脂から保護絶縁層を形成することができる。
【0096】
・上記実施形態の絶縁層17の上面に保護絶縁層(例えば、ソルダーレジスト層)を形成してもよい。
・上記実施形態の絶縁層17を省略してもよい。
【0097】
・上記実施形態における凹部26の平面配置、平面形状や個数は特に限定されない。
例えば、
図17(a)に示すように、凹部26の平面形状を、略十字状に形成してもよい。また、
図17(b)に示すように、凹部26の平面形状を、略格子状に形成してもよい。
図17(a)及び
図17(b)に示した例では、凹部26の平面方向の端部がビア配線23の外側面まで延在するように形成されている。この場合には、凹部26の内面がビア配線23の外側面から露出される。これに限らず、凹部26の平面方向の端部をビア配線23の外側面まで延在しないように形成してもよい。
【0098】
あるいは、
図17(c)に示すように、ビア配線23の上端面23Bに、複数(ここでは、4つ)の凹部26を形成してもよい。本例では、各凹部26の平面形状は、略扇形状に形成されている。
【0099】
なお、
図1(a)及び
図17(a)〜
図17(c)に示した凹部26とは別の平面形状(例えば、帯状や波形状)を有する凹部26をビア配線23の上端面23Bに形成してもよい。また、異なる平面形状を有する複数種類の凹部26を1つの上端面23Bに形成してもよい。
【0100】
・上記実施形態では、配線基板10に半導体素子60を実装し、その半導体素子60を封止する封止樹脂70を形成した後に、支持基板110を除去したが、支持基板110を除去するタイミングはこれに限定されない。すなわち、支持基板110を除去した後の構造体のみで剛性を十分に確保することができれば、支持基板110を除去するタイミングは特に限定されない。例えば、支持基板110上に配線基板10を形成した直後に支持基板110を除去するようにしてもよい。この場合には、支持基板110を除去した後に、半導体素子60の実装と、封止樹脂70の形成とが行われる。
【0101】
・上記実施形態では、ビア配線23の上端面23B(金属膜30の上面)と絶縁層16の上面16Bとを略同一平面上に形成した。これに限らず、ビア配線23の上端面23Bを、絶縁層16の上面16Bよりも下方に凹むように形成してもよい。また、ビア配線23の上端面23Bを、絶縁層16の上面16Bよりも上方に突出するように形成してもよい。
【0102】
・上記実施形態では、絶縁層12,14,16,17の材料として、感光性樹脂を主成分とする絶縁性樹脂を用いるようにした。これに限らず、絶縁層12,14,16,17の材料として、熱硬化性樹脂を主成分とする絶縁性樹脂を用いるようにしてもよい。
【0103】
・上記実施形態の配線基板10における配線層11,13,15及び絶縁層12,14,16,17の層数や配線の取り回しなどは様々に変形・変更することが可能である。
・上記実施形態では、配線基板10に半導体素子60を実装するようにした。これに限らず、例えば、半導体素子60の代わりに、チップコンデンサ、チップ抵抗やチップインダクタ等のチップ部品や水晶振動子などの電子部品を配線基板10に実装するようにしてもよい。
【0104】
・上記実施形態では、半導体素子60の裏面を被覆するように封止樹脂70を形成した。これに限らず、半導体素子60の裏面を露出するように封止樹脂70を形成してもよい。
【0105】
・上記実施形態の半導体装置50において、各半導体素子60と配線基板10との間にアンダーフィル樹脂を形成するようにしてもよい。
・上記実施形態並びに各変形例は適宜組み合わせてもよい。