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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-156102(P2018-156102A)
(43)【公開日】2018年10月4日
(54)【発明の名称】変倍光学系及び光学機器
(51)【国際特許分類】
   G02B 15/20 20060101AFI20180907BHJP
   G02B 13/18 20060101ALI20180907BHJP
【FI】
   G02B15/20
   G02B13/18
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2018-107436(P2018-107436)
(22)【出願日】2018年6月5日
(62)【分割の表示】特願2014-87086(P2014-87086)の分割
【原出願日】2014年4月21日
(71)【出願人】
【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
【住所又は居所】東京都港区港南二丁目15番3号
(74)【代理人】
【識別番号】100092897
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 正悟
(74)【代理人】
【識別番号】100157417
【弁理士】
【氏名又は名称】並木 敏章
(72)【発明者】
【氏名】小濱 昭彦
【住所又は居所】東京都港区港南二丁目15番3号 株式会社ニコン内
(72)【発明者】
【氏名】内田 健介
【住所又は居所】東京都港区港南二丁目15番3号 株式会社ニコン内
【テーマコード(参考)】
2H087
【Fターム(参考)】
2H087KA02
2H087KA03
2H087MA14
2H087NA09
2H087NA14
2H087PA10
2H087PA16
2H087PB13
2H087PB14
2H087QA02
2H087QA07
2H087QA17
2H087QA21
2H087QA25
2H087QA32
2H087QA41
2H087QA42
2H087QA45
2H087QA46
2H087RA05
2H087RA12
2H087RA13
2H087RA36
2H087SA43
2H087SA47
2H087SA49
2H087SA52
2H087SA55
2H087SA57
2H087SA62
2H087SA63
2H087SA64
2H087SA65
2H087SA66
2H087SA76
2H087SB04
2H087SB14
2H087SB22
2H087SB35
2H087SB36
2H087SB37
2H087SB42
2H087UA06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ズーム全域に亘って高い光学性能を有する変倍光学系及び光学機器を提供する。
【解決手段】光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、第5レンズ群G5とを有し、変倍時に、隣り合う各レンズ群の間隔が変化し、変倍時に、最も像側のレンズ群は、像面Iに対して固定され、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、第1レンズ群G1は物体側へ移動し、開口絞りSは、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間に配置され、特定の式を満足する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、第5レンズ群とを有し、
変倍時に、隣り合う各レンズ群の間隔が変化し、
変倍時に、最も像側のレンズ群は、像面に対して固定され、
広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群は物体側へ移動し、
開口絞りは、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間に配置され、
以下の条件式を満足することを特徴とする変倍光学系。
0.480 < f3/ft < 4.000
−0.100 < (d3t−d3w)/fw < 0.330
但し、
ft:望遠端状態における前記変倍光学系の焦点距離、
f3:前記第3レンズ群の焦点距離、
fw:広角端状態における前記変倍光学系の焦点距離、
d3w:広角端状態における前記第3レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第4レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
d3t:望遠端状態における前記第3レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第4レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離。
【請求項2】
光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、第5レンズ群とを有し、
変倍時に、隣り合う各レンズ群の間隔が変化し、
変倍時に、最も像側のレンズ群は、像面に対して固定され、
広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群は物体側へ移動し、
前記第4レンズ群は、開口絞りを有し、
以下の条件式を満足することを特徴とする変倍光学系。
0.480 < f3/ft < 4.000
−0.100 < (d3t−d3w)/fw < 0.330
0.730 < (−f2)/fw < 1.800
但し、
ft:望遠端状態における前記変倍光学系の焦点距離、
f3:前記第3レンズ群の焦点距離、
fw:広角端状態における前記変倍光学系の焦点距離、
d3w:広角端状態における前記第3レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第4レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
d3t:望遠端状態における前記第3レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第4レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
f2:前記第2レンズ群の焦点距離。
【請求項3】
光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、第5レンズ群とを有し、
変倍時に、隣り合う各レンズ群の間隔が変化し、
変倍時に、最も像側のレンズ群は、像面に対して固定され、
開口絞りは、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間に配置され、
以下の条件式を満足することを特徴とする変倍光学系。
0.480 < f3/ft < 4.000
−0.100 < (d3t−d3w)/fw < 0.330
3.000 < fR/fw < 9.500
但し、
ft:望遠端状態における前記変倍光学系の焦点距離、
f3:前記第3レンズ群の焦点距離、
fw:広角端状態における前記変倍光学系の焦点距離、
d3w:広角端状態における前記第3レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第4レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
d3t:望遠端状態における前記第3レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第4レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
fR:前記最も像側のレンズ群の焦点距離。
【請求項4】
光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、第5レンズ群とを有し、
変倍時に、隣り合う各レンズ群の間隔が変化し、
変倍時に、最も像側のレンズ群は、像面に対して固定され、
前記第4レンズ群は、開口絞りを有し、
以下の条件式を満足することを特徴とする変倍光学系。
0.480 < f3/ft < 4.000
−0.100 < (d3t−d3w)/fw < 0.330
3.000 < fR/fw < 9.500
0.730 < (−f2)/fw < 1.800
但し、
ft:望遠端状態における前記変倍光学系の焦点距離、
f3:前記第3レンズ群の焦点距離、
fw:広角端状態における前記変倍光学系の焦点距離、
d3w:広角端状態における前記第3レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第4レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
d3t:望遠端状態における前記第3レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第4レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
fR:前記最も像側のレンズ群の焦点距離、
f2:前記第2レンズ群の焦点距離。
【請求項5】
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1又は3に記載の変倍光学系。
0.730 < (−f2)/fw < 1.800
但し、
f2:前記第2レンズ群の焦点距離。
【請求項6】
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1又は2に記載の変倍光学系。
3.000 < fR/fw < 9.500
但し、
fR:前記最も像側のレンズ群の焦点距離。
【請求項7】
合焦時に、前記第3レンズ群は光軸に沿って移動することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の変倍光学系。
【請求項8】
前記最も像側のレンズ群は、正の屈折力を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の変倍光学系。
【請求項9】
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の変倍光学系。
0.470 < f4/ft < 0.900
但し、
f4:前記第4レンズ群の焦点距離。
【請求項10】
広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が増加することを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の変倍光学系。
【請求項11】
広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が減少することを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の変倍光学系。
【請求項12】
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の変倍光学系。
0.350 < (d1t−d1w)/ft < 0.800
但し、
d1w:広角端状態における前記第1レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第2レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
d1t:望遠端状態における前記第1レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第2レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離。
【請求項13】
以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の変倍光学系。
0.200 < (d2w−d2t)/ft < 0.700
但し、
d2w:広角端状態における前記第2レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第3レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
d2t:望遠端状態における前記第2レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第3レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一項に記載の変倍光学系を搭載することを特徴とする光学機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、変倍光学系及び光学機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラ用の交換レンズ、デジタルカメラ、ビデオカメラ等に好適な変倍光学系として、最も物体側のレンズ群が正の屈折力を有するものが数多く提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−179214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の変倍光学系では、ズーム全域に亘って十分に高い光学性能を維持することが困難であるという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ズーム全域に亘って高い光学性能を有する変倍光学系及び光学機器の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような目的を達成するため、第1の発明に係る変倍光学系は、光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、第5レンズ群とを有し、変倍時に、隣り合う各レンズ群の間隔が変化し、変倍時に、最も像側のレンズ群は、像面に対して固定され、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群は物体側へ移動し、開口絞りは、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間に配置され、次の条件式を満足する。
【0007】
0.480 < f3/ft < 4.000
−0.100 < (d3t−d3w)/fw < 0.330
但し、
ft:望遠端状態における前記変倍光学系の焦点距離、
f3:前記第3レンズ群の焦点距離、
fw:広角端状態における前記変倍光学系の焦点距離、
d3w:広角端状態における前記第3レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第4レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
d3t:望遠端状態における前記第3レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第4レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離。
【0008】
第2の発明に係る変倍光学系は、光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、第5レンズ群とを有し、変倍時に、隣り合う各レンズ群の間隔が変化し、変倍時に、最も像側のレンズ群は、像面に対して固定され、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群は物体側へ移動し、前記第4レンズ群は、開口絞りを有し、次の条件式を満足する。
【0009】
0.480 < f3/ft < 4.000
−0.100 < (d3t−d3w)/fw < 0.330
0.730 < (−f2)/fw < 1.800
但し、
ft:望遠端状態における前記変倍光学系の焦点距離、
f3:前記第3レンズ群の焦点距離、
fw:広角端状態における前記変倍光学系の焦点距離、
d3w:広角端状態における前記第3レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第4レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
d3t:望遠端状態における前記第3レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第4レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
f2:前記第2レンズ群の焦点距離。
【0010】
第3の発明に係る変倍光学系は、光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、第5レンズ群とを有し、変倍時に、隣り合う各レンズ群の間隔が変化し、変倍時に、最も像側のレンズ群は、像面に対して固定され、開口絞りは、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との間に配置され、次の条件式を満足する。
【0011】
0.480 < f3/ft < 4.000
−0.100 < (d3t−d3w)/fw < 0.330
3.000 < fR/fw < 9.500
但し、
ft:望遠端状態における前記変倍光学系の焦点距離、
f3:前記第3レンズ群の焦点距離、
fw:広角端状態における前記変倍光学系の焦点距離、
d3w:広角端状態における前記第3レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第4レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
d3t:望遠端状態における前記第3レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第4レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
fR:前記最も像側のレンズ群の焦点距離。
【0012】
第4の発明に係る変倍光学系は、光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、第5レンズ群とを有し、変倍時に、隣り合う各レンズ群の間隔が変化し、変倍時に、最も像側のレンズ群は、像面に対して固定され、前記第4レンズ群は、開口絞りを有し、次の条件式を満足する。
【0013】
0.480 < f3/ft < 4.000
−0.100 < (d3t−d3w)/fw < 0.330
3.000 < fR/fw < 9.500
0.730 < (−f2)/fw < 1.800
但し、
ft:望遠端状態における前記変倍光学系の焦点距離、
f3:前記第3レンズ群の焦点距離、
fw:広角端状態における前記変倍光学系の焦点距離、
d3w:広角端状態における前記第3レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第4レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
d3t:望遠端状態における前記第3レンズ群の最も像側のレンズ面から前記第4レン
ズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
fR:前記最も像側のレンズ群の焦点距離、
f2:前記第2レンズ群の焦点距離。
【0014】
本発明に係る光学機器は、上述のいずれかの変倍光学系を搭載する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ズーム全域に亘って高い光学性能を有する変倍光学系及び光学機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】(W)、(M)、及び(T)はそれぞれ、第1実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における断面図である。
図2】(a)、(b)、及び(c)はそれぞれ、第1実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における無限遠物体合焦時の諸収差図である。
図3】(a)、(b)、及び(c)はそれぞれ、第1実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における近距離物体合焦時(物像間距離1.00m)の諸収差図である。
図4】(a)、(b)、及び(c)はそれぞれ、第1実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における無限遠物体合焦時に像ブレ補正を行った時(防振レンズ群のシフト量=0.1mm)メリディオナル横収差図である。
図5】(W)、(M)、及び(T)はそれぞれ、第2実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における断面図である。
図6】(a)、(b)、及び(c)はそれぞれ、第2実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における無限遠物体合焦時の諸収差図である。
図7】(a)、(b)、及び(c)はそれぞれ、第2実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における近距離物体合焦時(物像間距離1.00m)の諸収差図である。
図8】(a)、(b)、及び(c)はそれぞれ、第2実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における無限遠物体合焦時に像ブレ補正を行った時(防振レンズ群のシフト量=0.1mm)のメリディオナル横収差図である。
図9】(W)、(M)、及び(T)はそれぞれ、第3実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における断面図である。
図10】(a)、(b)、及び(c)はそれぞれ、第3実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における無限遠物体合焦時の諸収差図である。
図11】(a)、(b)、及び(c)はそれぞれ、第3実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における近距離物体合焦時(物像間距離1.00m)の諸収差図である。
図12】(a)、(b)、及び(c)はそれぞれ、第3実施例に係る変倍光学系の広角端状態、中間焦点距離状態、及び望遠端状態における無限遠物体合焦時に像ブレ補正を行った時(防振レンズ群のシフト量=0.1mm)のメリディオナル横収差図である。
図13】本実施形態に係る変倍光学系を搭載したカメラの構成を示す図である。
図14】本実施形態に係る変倍光学系の製造方法の概略を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る変倍光学系ZLは、図1に示すように、光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第
1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、第5レンズ群G5とを有し、変倍時に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との間隔が変化する構成である。この構成により、変倍を実現し、変倍に伴う歪曲収差、非点収差、及び球面収差のそれぞれの変動を抑えることができる。
【0018】
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、変倍時に、最も像側のレンズ群(図1では、第5レンズ群G5が該当)は、像面Iに対して略固定である。この構成により、変倍の際、最も像側のレンズ群を通過する軸外光束の高さの変化を最適にし、歪曲収差や非点収差の変動を抑えることができる。加えて、本実施形態に係る変倍光学系ZLを構成する鏡筒構造を簡略化することができ、製造誤差等による偏芯を抑えることができ、最も像側のレンズ群の偏芯によって発生する偏芯コマ収差や周辺像面の倒れを抑えることができる。
【0019】
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(1)を満足する。
【0020】
0.480 < f3/ft < 4.000 …(1)
但し、
ft:望遠端状態における変倍光学系ZLの焦点距離、
f3:第3レンズ群G3の焦点距離。
【0021】
条件式(1)は、第3レンズ群G3の適切な焦点距離の範囲を規定するものである。条件式(1)を満足することにより、変倍時の球面収差や非点収差の変動を抑えることができる。
【0022】
条件式(1)の対応値が下限値を下回ると、変倍時において、第3レンズ群G3で発生する球面収差や非点収差の変動を抑えることが困難となり、高い光学性能を実現できない。
【0023】
本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(1)の下限値を0.570とすることが好ましい。
【0024】
条件式(1)の対応値が上限値を上回ると、変倍時において、第4レンズ群G4で発生する非点収差の変動が過大になり、高い光学性能を実現できない。
【0025】
本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(1)の上限値を3.200とすることが好ましい。本実施形態の効果をさらに確実にするために、条件式(1)の上限値を2.400とすることが好ましい。
【0026】
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(2)を満足する。
【0027】
−0.100 < (d3t−d3w)/fw < 0.330 …(2)
但し、
fw:広角端状態における変倍光学系ZLの焦点距離、
d3w:広角端状態における第3レンズ群G3の最も像側のレンズ面から第4レンズ群G4の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
d3t:望遠端状態における第3レンズ群G3の最も像側のレンズ面から第4レンズ群G4の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離。
【0028】
条件式(2)は、変倍時における、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔変化
の適切な範囲を規定するものである。条件式(2)を満足することにより、変倍時の非点収差の変動を抑えることができる。
【0029】
条件式(2)の対応値が下限値を下回ると、変倍時に第3レンズ群G3で発生する非点収差の変動を抑えることが困難となり、高い光学性能を実現できない。
【0030】
本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(2)の下限値を−0.080とすることが好ましい。
【0031】
条件式(2)の対応値が上限値を上回ると、変倍時における第4レンズ群G4を通る軸外光束の光軸からの高さの変化が大きくなることにより、第4レンズ群G4で発生する非点収差の変動が過大になり、高い光学性能を実現できない。
【0032】
本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(2)の上限値を0.275とすることが好ましい。
【0033】
本実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、最も像側のレンズ群は、正の屈折力を有することが好ましい。この構成により、最も像側のレンズ群の使用倍率が等倍より小さくなり、最も像側のレンズ群よりも物体側のレンズ群(例えば、図1では、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4が該当)の合成焦点距離を相対的に大きくすることができる。その結果、製造時に最も像側のレンズ群よりも物体側のレンズ群において発生する、レンズどうしの偏芯に起因する偏芯コマ収差等の影響を相対的に小さく抑えることができ、高い光学性能を実現できる。
【0034】
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(3)を満足することが好ましい。
【0035】
3.000 < fR/fw < 9.500 …(3)
但し、
fR:前記最も像側のレンズ群の焦点距離。
【0036】
条件式(3)は、最も像側のレンズ群の適切な焦点距離の範囲を規定するものである。条件式(3)を満足することにより、変倍時の非点収差や歪曲収差の変動を抑えることができる。
【0037】
条件式(3)の対応値が下限値を下回ると、変倍時に最も像側のレンズ群で発生する非点収差や歪曲収差の変動を抑えることが困難となり、高い光学性能を実現できない。
【0038】
本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(3)の下限値を4.200とすることが好ましい。
【0039】
条件式(3)の対応値が上限値を上回ると、変倍時に、最も像側のレンズ群より物体側のレンズ群で発生した非点収差の変動を、最も像側のレンズ群で補正することが困難となり、高い光学性能を実現できない。
【0040】
本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(3)の上限値を7.600とすることが好ましい。
【0041】
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(4)を満足することが好ましい。
【0042】
0.730 < (−f2)/fw < 1.800 …(4)
但し、
f2:第2レンズ群G2の焦点距離。
【0043】
条件式(4)は、第2レンズ群G2の適切な焦点距離の範囲を規定するものである。条件式(4)を満足することにより、変倍時の球面収差や非点収差の変動を抑えることができる。
【0044】
条件式(4)の対応値が下限値を下回ると、変倍時に第2レンズ群G2で発生する球面収差や非点収差の変動を抑えることが困難となり、高い光学性能を実現できない。
【0045】
本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(4)の下限値を0.900とすることが好ましい。本実施形態の効果をさらに確実にするために、条件式(4)の下限値を1.065とすることが好ましい。
【0046】
条件式(4)の対応値が上限値を上回ると、所定の変倍比を確保するために、変倍時における第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔変化を大きくする必要がある。その結果、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2を通る軸上光束の径の比が大きく変化するため、変倍時の球面収差の変動が過大になり、高い光学性能を実現できない。
【0047】
本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(4)の上限値を1.600とすることが好ましい。
【0048】
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(5)を満足することが好ましい。
【0049】
0.470 < f4/ft < 0.900 …(5)
但し、
f4:第4レンズ群G4の焦点距離。
【0050】
条件式(5)は、第4レンズ群G4の適切な焦点距離の範囲を規定するものである。条件式(5)を満足することにより、変倍時の球面収差や非点収差の変動を抑えることができる。
【0051】
条件式(5)の対応値が下限値を下回ると、変倍時に第4レンズ群G4で発生する球面収差や非点収差の変動を抑えることが困難となり、高い光学性能を実現できない。
【0052】
本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(5)の下限値を0.530とすることが好ましい。
【0053】
条件式(5)の対応値が上限値を上回ると、所定の変倍比を確保するために、変倍時において、像面Iに対する第4レンズ群G4の移動量を大きくする必要がある。その結果、第4レンズ群G4を通る軸上光束の径が大きく変化するため、変倍時の球面収差の変動が過大になり、高い光学性能を実現できない。
【0054】
本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(5)の上限値を0.720とすることが好ましい。
【0055】
本実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、第1レンズ群G1は物体側へ移動することが好ましい。この構成により、変倍時に第1レンズ群G1を通過する軸外光束の光軸からの高さの変化を抑えることができる。その結果、第1レンズ群G1によって発生する変倍時の非点収差の変動を抑えることができる。
【0056】
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が増加することが好ましい。この構成により、広角端端状態から望遠端状態への変倍に際し、第2レンズ群G2の倍率を増倍することができるため、全てのレンズ群の焦点距離を長く構成することができ、変倍時の球面収差や非点収差の変動を抑えることができる。
【0057】
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が減少することが好ましい。この構成により、広角端端状態から望遠端状態への変倍に際し、第3レンズ群G3から第5レンズ群G5の合成倍率を増倍することができるため、全てのレンズ群の焦点距離を長く構成することができ、変倍時の球面収差や非点収差の変動を抑えることができる。
【0058】
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(6)を満足することが好ましい。
【0059】
0.350 < (d1t−d1w)/ft < 0.800 …(6)
但し、
d1w:広角端状態における第1レンズ群G1の最も像側のレンズ面から第2レンズ群G2の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
d1t:望遠端状態における第1レンズ群G1の最も像側のレンズ面から第2レンズ群G2の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離。
【0060】
条件式(6)は、変倍時における、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔変化の適切な範囲を規定するものである。条件式(6)を満足することにより、変倍時の非点収差やコマ収差の変動を抑えることができる。
【0061】
条件式(6)の対応値が下限値を下回ると、所定の変倍比を実現するために、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2の屈折力を強くする必要がある。すると、第2レンズ群G2で発生する変倍時の非点収差やコマ収差の変動を抑えることが困難となり、高い光学性能を実現できない。
【0062】
本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(6)の下限値を0.380とすることが好ましい。
【0063】
条件式(6)の対応値が上限値を上回ると、変倍時における第1レンズ群G1を通る軸外光束の光軸からの高さの変化が大きくなることにより、第1レンズ群G1で発生する非点収差の変動が過大になり、高い光学性能を実現できない。
【0064】
本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(6)の上限値を0.650とすることが好ましい。
【0065】
本実施形態に係る変倍光学系ZLは、次の条件式(7)を満足することが好ましい。
【0066】
0.200 < (d2w−d2t)/ft < 0.700 …(7)
但し、
d2w:広角端状態における第2レンズ群G2の最も像側のレンズ面から第3レンズ群G3の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
d2t:望遠端状態における第2レンズ群G2の最も像側のレンズ面から第3レンズ群G3の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離。
【0067】
条件式(7)は、変倍時における、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔変化の適切な範囲を規定するものである。条件式(7)を満足することにより、変倍時の球面収差や非点収差の変動を抑えることができる。
【0068】
条件式(7)の対応値が下限値を下回ると、所定の変倍比を実現するために、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3の屈折力を強くする必要がある。すると、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3で発生する変倍時の球面収差や非点収差の変動を抑えることが困難となり、高い光学性能を実現できない。
【0069】
本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(7)の下限値を0.270とすることが好ましい。
【0070】
条件式(7)の対応値が上限値を上回ると、変倍時における第2レンズ群G2を通る軸外光束の光軸からの高さの変化が大きくなることにより、第2レンズ群G2で発生する非点収差の変動が過大になり、高い光学性能を実現できない。
【0071】
本実施形態の効果をより確実にするために、条件式(7)の上限値を0.550とすることが好ましい。
【0072】
本実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、第4レンズ群G4は、開口絞りSを有することが好ましい。この構成により、変倍時に、第4レンズ群G4で発生する非点収差の変動を抑えることができ、高い光学性能を実現できる。
【0073】
本実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、開口絞りSは、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間に配置されていることが好ましい。この構成により、変倍時における第3レンズ群G3と第4レンズ群G4を通る軸外光束の光軸からの高さの変化を減らし、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4で発生する非点収差の変動を抑えることができ、高い光学性能を実現できる。
【0074】
本実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、合焦時に、第3レンズ群G3は光軸に沿って移動することが好ましい。この構成により、望遠側の合焦時の移動量を抑え、望遠側において合焦レンズ群である第3レンズ群G3に入射する光線の光軸からの高さの変動を抑えて、合焦時における球面収差や非点収差の変動を抑えることができる。
【0075】
本実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、無限遠物体から近距離物体への合焦時に、第3レンズ群G3は像側へ移動することが好ましい。この構成により、第3レンズ群G3のみで合焦することが可能になり、合焦時における球面収差や非点収差の変動を抑えることができ、高い光学性能を実現できる。
【0076】
以上のような構成を備える本実施形態に係る変倍光学系ZLによれば、ズーム全域に亘って高い光学性能を有する変倍光学系を実現することができる。
【0077】
次に、図13を参照しながら、上述の変倍光学系ZLを備えたカメラ(光学機器)について説明する。カメラ1は、図13に示すように、撮影レンズ2として上述の変倍光学系ZLを備えたレンズ交換式のカメラ(所謂ミラーレスカメラ)である。このカメラ1において、不図示の物体(被写体)からの光は、撮影レンズ2で集光されて、不図示のOLPF(Optical low pass filter:光学ローパスフィルタ)を介して撮像部3の撮像面上に
被写体像を形成する。そして、撮像部3に設けられた光電変換素子によって被写体像が光電変換されて被写体の画像が生成される。この画像は、カメラ1に設けられたEVF(Electronic view finder:電子ビューファインダ)4に表示される。これにより撮影者は、
EVF4を介して被写体を観察することができる。また、撮影者によって不図示のレリーズボタンが押されると、撮像部3で生成された被写体の画像が不図示のメモリーに記憶される。このようにして、撮影者は本カメラ1による被写体の撮影を行うことができる。
【0078】
ここで、本カメラ1に撮影レンズ2として搭載した本実施形態に係る変倍光学系ZLは、後述の各実施例からも分かるように、その特徴的なレンズ構成によって、ズーム全域に亘って高い光学性能を有している。したがって、本カメラ1によれば、ズーム全域に亘って高い光学性能を有する光学機器を実現することができる。
【0079】
なお、クイックリターンミラーを有し、ファインダ光学系によって被写体を観察する一眼レフタイプのカメラに、上述の変倍光学系ZLを搭載した場合でも、上記カメラ1と同様の効果を奏することができる。また、ビデオカメラに、上述の変倍光学系ZLを搭載した場合でも、上記カメラ1と同様の効果を奏することができる。
【0080】
続いて、図14を参照しながら、上述の変倍光学系ZLの製造方法について概説する。まず、レンズ鏡筒内に、光軸に沿って物体側より順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群と、第5レンズ群とを有するように、各レンズを配置する(ステップST10)。このとき、変倍時に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間隔、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との間隔が変化するように、各レンズを配置する(ステップST20)。また、変倍時に、最も像側のレンズ群は、像面に対して略固定であるように、各レンズを配置する(ステップST30)。そして、次の条件式(1)、(2)を満足するように、各レンズを配置する(ステップST40)。
【0081】
0.480 < f3/ft < 4.000 …(1)
−0.100 < (d3t−d3w)/fw < 0.330 …(2)
但し、
ft:望遠端状態における変倍光学系ZLの焦点距離、
f3:第3レンズ群G3の焦点距離、
fw:広角端状態における変倍光学系ZLの焦点距離、
d3w:広角端状態における第3レンズ群G3の最も像側のレンズ面から第4レンズ群G4の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
d3t:望遠端状態における第3レンズ群G3の最も像側のレンズ面から第4レンズ群G4の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離。
【0082】
本実施形態におけるレンズ配置の一例を挙げると、図1に示す変倍光学系ZLでは、正の屈折力を有する第1レンズ群G1として、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と両凸形状の正レンズL12との接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13を、鏡筒内に配置している。負の屈折力を有する第2レンズ群G2として、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凹形状の負レンズL22と、両凸形状の正レンズL23を、鏡筒内に配置している。正の屈折力を有する第3レンズ群G3として、両凸形状の正レンズL31を、鏡筒内に配置している。正の屈折力を有する第4レンズ群G4として、光軸に沿って物体側から順に、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL41と両凸形状の正レンズL42との接合レンズと、両凸形状の正レンズL43と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL44との接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL45とを鏡筒内に配置している。第5レンズ群G5として、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL51を鏡筒内に配置している。そして、各レンズは、条件式(1)、(2)を満足するように、鏡筒内に配置されている(条件式(1)の対応値は1.031、条件式
(2)の対応値は0.215)。
【0083】
本実施形態に係る変倍光学系の製造方法によれば、ズーム全域に亘って高い光学性能を有する変倍光学系ZLを製造することができる。
【実施例】
【0084】
これより本実施形態に係る各実施例について、図面に基づいて説明する。以下に、表1〜表3を示すが、これらは第1実施例〜第3実施例における各諸元の表である。
【0085】
第1実施例に係る図1に対する各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、実施例ごとに独立して用いている。ゆえに、他の実施例に係る図面と共通の参照符号を付していても、それらは他の実施例とは必ずしも共通の構成ではない。
【0086】
各実施例では収差特性の算出対象として、d線(波長587.5620nm)、g線(波長435.8350nm)を選んでいる。
【0087】
表中の[レンズ諸元]において、面番号は光線の進行する方向に沿った物体側からの光学面の順序、Rは各光学面の曲率半径、Dは各光学面から次の光学面(又は像面)までの光軸上の距離である面間隔、ndは光学部材の材質のd線に対する屈折率、νdは光学部材の材質のd線を基準とするアッベ数をそれぞれ示す。物面は物体面、(可変)は可変の面間隔、曲率半径の「∞」は平面又は開口、(絞りS)は開口絞りS、像面は像面Iをそれぞれ示す。空気の屈折率「1.000000」は省略する。光学面が非球面である場合には、面番号に*印を付し、曲率半径Rの欄には近軸曲率半径を示す。
【0088】
表中の[非球面データ]には、[レンズ諸元]に示した非球面について、その形状を次式(a)で示す。X(y)は非球面の頂点における接平面から高さyにおける非球面上の位置までの光軸方向に沿った距離を、Rは基準球面の曲率半径(近軸曲率半径)を、κは円錐定数を、Aiは第i次の非球面係数を示す。「E-n」は、「×10-n」を示す。例えば、1.234E-05=1.234×10-5である。なお、2次の非球面係数A2は0であり、記載を省
略する。
【0089】
X(y)=(y2/R)/{1+(1−κ×y2/R21/2}+A4y4+A6y6+A8y8+A10y10+A12y12 …(a)
【0090】
表中の[各種データ]において、無限遠物体合焦時における、fはレンズ全系の焦点距離、FNOはFナンバー、ωは半画角(単位は「°」)、Yは像高、φは開口絞りSの絞り径、TLは光学全長(無限遠物体合焦時の第1面から像面Iまでの光軸上の距離)、BFはバックフォーカス(無限遠物体合焦時の最も像面側のレンズ面から像面Iまでの光軸上の距離)を示す。また、Wは広角端状態、Mは中間焦点距離状態、Tは望遠端状態をそれぞれ示す。
【0091】
表中の[可変間隔データ]において、無限遠合焦時の広角端状態(W)、中間焦点距離状態(M)、望遠端状態(T)の各状態における可変間隔の値Diを示す。なお、Diは、第i面と第(i+1)面の可変間隔を示す。
【0092】
表中の[合焦時の合焦群移動量]において、無限遠合焦状態から近距離合焦状態(物像間距離1.00m)への、合焦レンズ群(第3レンズ群G3)の移動量を示す。ここで、合焦
レンズ群の移動方向は、像側への移動を正とする。また、撮影距離は、物体から像面Iまでの距離を示す。
【0093】
表中の[レンズ群データ]において、各レンズ群の始面と焦点距離を示す。
【0094】
表中の[条件式対応値]には、上記の条件式(1)〜(7)に対応する値を示す。
【0095】
以下、全ての諸元値において、掲載されている焦点距離f、曲率半径R、面間隔D、その他の長さ等は、特記のない場合一般に「mm」が使われるが、光学系は比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。また、単位は「mm」に限定されることなく、他の適当な単位を用いることが可能である。
【0096】
ここまでの表の説明は全ての実施例において共通であり、以下での説明を省略する。
【0097】
(第1実施例)
第1実施例について、図1図4及び表1を用いて説明する。第1実施例に係る変倍光学系ZL(ZL1)は、図1に示すように、光軸に沿って物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、正の屈折力を有する第5レンズ群G5とからなる。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間には開口絞りSが備えられ、開口絞りSは第4レンズ群G4を構成する。第5レンズ群G5は、最も像側のレンズ群である。
【0098】
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と両凸形状の正レンズL12との接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とからなる。
【0099】
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凹形状の負レンズL22と、両凸形状の正レンズL23とからなる。なお、負メニスカスレンズL21は、物体側のレンズ面を非球面形状とした、樹脂とガラスの複合型非球面レンズである。
【0100】
第3レンズ群G3は、両凸形状の正レンズL31からなる。なお、正レンズL31は、物体側及び像側のレンズ面を非球面形状とした、ガラスモールド非球面レンズである。
【0101】
第4レンズ群G4は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL41と両凸形状の正レンズL42との接合レンズから構成される第4Aサブレンズ群G4Aと、両凸形状の正レンズL43と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL44との接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL45とから構成される第4Bサブレンズ群G4Bとからなる。なお、負メニスカスレンズL44は、像側のレンズ面を非球面形状とした、ガラスモールド非球面レンズである。
【0102】
第5レンズ群G5は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL51からなる。
【0103】
本実施例に係る変倍光学系ZL1では、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との空気間隔、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との空気間隔がそれぞれ変化するように、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4が光軸に沿って移動する。第5レンズ群G5は、像面Iに対して固定されている。
【0104】
詳細には、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4は、物体側へ移動する。開口絞りSは、第4レンズ群G4と一体的に物体側へ移動する。
【0105】
これにより、変倍時に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔が増加し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔が減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との空気間隔が増加し、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との空気間隔が増加する。また、開口絞りSと第3レンズ群G3との空気間隔は増加する。
【0106】
合焦は、第3レンズ群G3を光軸に沿って移動させることで行う。詳細には、無限遠物体から近距離物体への合焦時に、第3レンズ群G3を光軸に沿って像側へ移動させることで行う。
【0107】
像ブレ発生時には、防振レンズ群として、第4Aサブレンズ群G4Aを、光軸と垂直方向の成分を持つように移動させることにより、像面I上の像ブレ補正(防振)を行う。
【0108】
下記の表1に、第1実施例における各諸元の値を示す。表1における面番号1〜25が、図1に示すm1〜m25の各光学面に対応している。
【0109】
(表1)
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
物面 ∞
1 132.7211 1.6000 1.846660 23.80
2 54.2419 4.5271 1.589130 61.22
3 -1401.4921 0.1000
4 36.9475 4.0173 1.696800 55.52
5 200.3945 D5(可変)
*6 510.0000 0.0800 1.560930 36.64
7 288.8364 1.0000 1.816000 46.59
8 8.8676 4.8531
9 -23.6529 0.9000 1.696800 55.52
10 37.1909 0.7644
11 21.6553 2.6218 1.808090 22.74
12 -149.6082 D12(可変)
*13 31.4469 1.4931 1.589130 61.15
*14 -454.8143 D14(可変)
15 ∞ 1.7118 (絞り)
16 17.8093 0.9000 1.834000 37.18
17 10.8731 2.4554 1.497820 82.57
18 -36.9740 1.5005
19 14.0517 2.3992 1.518230 58.82
20 -15.0205 1.0034 1.851350 40.13
*21 -25.0875 0.2985
22 23.6629 2.4328 1.902650 35.73
23 8.6520 D23(可変)
24 -29.8985 2.0872 1.617720 49.81
25 -17.6129 BF
像面 ∞

[非球面データ]
第6面
κ = 1.00000
A4 = 1.30134E-05
A6 = 5.20059E-08
A8 = -1.38176E-09
A10= 6.06866E-12
A12= 0.00000E+00

第13面
κ = 0.3322
A4 = 5.55970E-05
A6 = 3.96498E-07
A8 = 3.97804E-09
A10 = 0.00000E+00
A12 = 0.00000E+00

第14面
κ = 4.0000
A4 = 9.44678E-05
A6 = 5.47705E-07
A8 = 1.37698E-23
A10 = 0.00000E+00
A12 = 0.00000E+00

第21面
κ = -1.0412
A4 = 8.07840E-06
A6 = -1.60525E-07
A8 = -3.84486E-09
A10 = 0.00000E+00
A12 = 0.00000E+00

[各種データ]
変倍比 4.71
W M T
f 10.29845 32.00216 48.49978
FNO 3.60 5.06 5.79
ω 39.76047 13.63173 9.16599
Y 8.00 8.00 8.00
φ 7.80 8.30 8.30
TL 79.34243 95.80944 105.57918
BF 13.25602 13.25602 13.25602

[可変間隔データ]
W M T
f 10.29845 32.00216 48.49978
D5 1.80000 16.93666 22.35926
D12 18.49692 5.54052 1.80069
D14 3.61695 3.90524 5.82908
D23 5.42688 19.42534 25.58847

[合焦時の合焦群移動量]
W M T
物像間距離 1.00m 1.00m 1.00m
移動量 0.2652 0.7481 1.2334

[レンズ群データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 57.25524
G2 6 -11.09964
G3 13 49.98341
G4 15 28.96589
G5 24 65.16201

[条件式対応値]
条件式(1)f3/ft = 1.031
条件式(2)(d3t−d3w)/fw = 0.215
条件式(3)fR/fw = 6.326
条件式(4)(−f2)/fw = 1.078
条件式(5)f4/ft = 0.597
条件式(6)(d1t−d1w)/ft = 0.424
条件式(7)(d2w−d2t)/ft = 0.344
【0110】
表1から、本実施例に係る変倍光学系ZL1は、条件式(1)〜(7)を満たすことが分かる。
【0111】
図2は、第1実施例に係る変倍光学系ZL1の無限遠合焦時における諸収差図(球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、コマ収差図及び倍率色収差図)であり、(a)は広角端状態、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端状態をそれぞれ示す。図3は、第1実施例に係る変倍光学系ZL1の近距離物体合焦時(物像間距離1.00m)における諸収差図
(球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、コマ収差図及び倍率色収差図)であり、(a)は広角端状態、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端状態をそれぞれ示す。図4は、第1実施例に係る変倍光学系ZL1の無限遠合焦時における像ブレ補正を行った時(防振レンズ群のシフト量=0.1mm)のメリディオナル横収差図であり、(a)は広角端状態
、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端状態をそれぞれ示す。本実施例では、防振時の光学性能を、図4(a)〜(c)に示すように、画面中心および像高±5.6mmに対応
したメリディオナル横収差図で示す。
【0112】
各収差図において、FNOはFナンバー、NAは最も像側のレンズから射出する光線の開口数、Aは光線入射角すなわち半画角(単位は「°」)、H0は物体高(単位は「mm」)、Yは像高を示す。dはd線、gはg線における収差を示す。また、d、gの記載のないものは、d線における収差を示す。球面収差図において、実線は球面収差を示す。非点収差図において、実線はサジタル像面、破線はメリディオナル像面を示す。コマ収差図において、実線はメリディオナル方向のコマ収差を示す。なお、後述する各実施例の収差図においても、本実施例と同様の符号を用いる。
【0113】
図2図4に示す各収差図から明らかなように、第1実施例に係る変倍光学系ZL1は、広角端状態から望遠端状態に亘って、また無限遠合焦状態から近距離合焦状態に亘って諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有することが分かる。また、像ブレ補正時において、高い結像性能を有することが分かる。
【0114】
(第2実施例)
第2実施例について、図5図8及び表2を用いて説明する。第2実施例に係る変倍光
学系ZL(ZL2)は、図5に示すように、光軸に沿って物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、正の屈折力を有する第5レンズ群G5とからなる。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間には開口絞りSが備えられ、開口絞りSは第4レンズ群G4を構成する。第5レンズ群G5は、最も像側のレンズ群である。
【0115】
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と両凸形状の正レンズL12との接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とからなる。
【0116】
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL22と、両凸形状の正レンズL23とからなる。なお、負メニスカスレンズL21は、物体側のレンズ面を非球面形状とした、樹脂とガラスの複合型非球面レンズである。
【0117】
第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL31からなる。なお、正メニスカスレンズL31は、物体側のレンズ面を非球面形状とした、ガラスモールド非球面レンズである。
【0118】
第4レンズ群G4は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL41と両凸形状の正レンズL42との接合レンズから構成される第4Aサブレンズ群G4Aと、両凸形状の正レンズL43と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL44との接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL45と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL46との接合レンズとから構成される第4Bサブレンズ群G4Bとからなる。なお、負メニスカスレンズL44は、像側のレンズ面を非球面形状とした、ガラスモールド非球面レンズである。
【0119】
第5レンズ群G5は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL51からなる。
【0120】
本実施例に係る変倍光学系ZL2では、変倍時に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との空気間隔、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との空気間隔がそれぞれ変化するように、第1レンズ群G1〜第4レンズ群G4が光軸に沿って移動する。第5レンズ群G5は、像面Iに対して固定されている。
【0121】
詳細には、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、第1レンズ群G1、第3レンズ群G3及び第4レンズ群G4は、物体側へ移動する。第2レンズ群G2は、広角端状態から中間焦点距離状態までは像側へ移動し、中間焦点距離状態から望遠端状態までは物体側へ移動する。開口絞りSは、第4レンズ群G4と一体的に物体側へ移動する。
【0122】
これにより、変倍時に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔が増加し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔が減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との空気間隔は広角端状態から中間焦点距離状態まで減少し、中間焦点距離状態から望遠端状態まで増加し、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との空気間隔が増加する。また、開口絞りSと第3レンズ群G3との空気間隔は、広角端状態から中間焦点距離状態まで減少し、中間焦点距離状態から望遠端状態まで増加する。
【0123】
合焦は、第3レンズ群G3を光軸に沿って移動させることで行う。詳細には、無限遠物体から近距離物体への合焦時に、第3レンズ群G3を光軸に沿って像側へ移動させること
で行う。
【0124】
像ブレ発生時には、防振レンズ群として、第4Aサブレンズ群G4Aを、光軸と垂直方向の成分を持つように移動させることにより、像面I上の像ブレ補正(防振)を行う。
【0125】
下記の表2に、第2実施例における各諸元の値を示す。表2における面番号1〜26が、図5に示すm1〜m26の各光学面に対応している。
【0126】
(表2)
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
物面 ∞
1 144.9435 1.6000 1.846660 23.80
2 57.9139 4.6578 1.696800 55.52
3 -430.8049 0.1000
4 49.1887 3.5211 1.696800 55.52
5 158.0589 D5(可変)
*6 504.4641 0.0800 1.560930 36.64
7 234.1101 1.0000 1.834810 42.73
8 9.4881 5.5305
9 -17.0787 0.9276 1.741000 52.76
10 -1027.3916 1.0145
11 34.5727 2.6835 1.808090 22.74
12 -53.1261 D12(可変)
*13 24.3966 1.6530 1.588870 61.13
14 296.0192 D14(可変)
15 ∞ 1.5000 (絞り)
16 17.3960 0.9000 1.883000 40.66
17 11.0000 2.8505 1.497820 82.57
18 -48.0307 1.5000
19 12.4669 2.8380 1.487490 70.32
20 -14.1721 0.9000 1.851080 40.12
*21 -35.5823 0.1000
22 19.0885 0.9000 1.883000 40.66
23 7.1245 1.8774 1.620040 36.40
24 8.9496 D24(可変)
25 -30.0000 3.6500 1.696800 55.52
26 -19.7882 BF
像面 ∞

[非球面データ]
第6面
κ = -1.9998
A4 = 2.80199E-05
A6 = -2.77907E-07
A8 = 2.24720E-09
A10 = -8.56636E-12
A12 = 0.00000E+00

第13面
κ = 1.7623
A4 = -2.39838E-05
A6 = -7.89804E-08
A8 = 2.79454E-09
A10 = 0.00000E+00
A12 = 0.00000E+00

第21面
κ = -0.1893
A4 = -9.56775E-06
A6 = -6.24519E-07
A8 = 1.01416E-08
A10 = 0.00000E+00
A12 = 0.00000E+00

[各種データ]
変倍比 6.59
W M T
f 10.29976 39.99987 67.89953
FNO 3.64 5.06 5.81
ω 39.73502 10.92213 6.56887
Y 8.00 8.00 8.00
φ 8.60 9.90 9.90
TL 89.92002 109.96784 121.58326
BF 13.25085 13.25085 13.25085

[可変間隔データ]
W M T
f 10.29976 39.99987 67.89953
D5 1.80000 24.18110 32.41506
D12 25.02141 7.23672 2.58202
D14 4.80996 3.66893 5.14775
D24 5.25391 21.84636 28.40370

[合焦時の合焦群移動量]
W M T
物像間距離 1.00m 1.00m 1.00m
移動量 0.3072 0.9550 1.8445

[レンズ群データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 68.26199
G2 6 -12.46728
G3 13 45.04911
G4 15 40.55521
G5 25 72.75019

[条件式対応値]
条件式(1)f3/ft = 0.663
条件式(2)(d3t−d3w)/fw = 0.033
条件式(3)fR/fw = 7.063
条件式(4)(−f2)/fw = 1.210
条件式(5)f4/ft = 0.597
条件式(6)(d1t−d1w)/ft = 0.451
条件式(7)(d2w−d2t)/ft = 0.330
【0127】
表2から、本実施例に係る変倍光学系ZL2は、条件式(1)〜(7)を満たすことが分かる。
【0128】
図6は、第2実施例に係る変倍光学系ZL2の無限遠合焦時における諸収差図(球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、コマ収差図及び倍率色収差図)であり、(a)は広角端状態、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端状態をそれぞれ示す。図7は、第2実施例に係る変倍光学系ZL2の近距離物体合焦時(物像間距離1.00m)における諸収差図
(球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、コマ収差図及び倍率色収差図)であり、(a)は広角端状態、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端状態をそれぞれ示す。図8は、第2実施例に係る変倍光学系ZL2の無限遠合焦時における像ブレ補正を行った時(防振レンズ群のシフト量=0.1mm)のメリディオナル横収差図であり、(a)は広角端状態
、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端状態をそれぞれ示す。本実施例では、防振時の光学性能を、図8(a)〜(c)に示すように、画面中心および像高±5.6mmに対応
したメリディオナル横収差図で示す。
【0129】
図6図8に示す各収差図から明らかなように、第2実施例に係る変倍光学系ZL2は、広角端状態から望遠端状態に亘って、また無限遠合焦状態から近距離合焦状態に亘って諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有することが分かる。また、像ブレ補正時において、高い結像性能を有することが分かる。
【0130】
(第3実施例)
第3実施例について、図9図12及び表3を用いて説明する。第3実施例に係る変倍光学系ZL(ZL3)は、図9に示すように、光軸に沿って物体側から順に並んだ、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、負の屈折力を有する第5レンズ群G5と、正の屈折力を有する第6レンズ群G6とからなる。第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との間には開口絞りSが備えられ、開口絞りSは第4レンズ群G4を構成する。第6レンズ群G6は、最も像側のレンズ群である。
【0131】
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と両凸形状の正レンズL12との接合レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13とからなる。
【0132】
第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL21と、両凹形状の負レンズL22と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL23とからなる。なお、負レンズL22は、物体側のレンズ面を非球面形状とした、ガラスモールド非球面レンズである。
【0133】
第3レンズ群G3は、両凸形状の正レンズL31からなる。なお、正レンズL31は、物体側のレンズ面を非球面形状とした、ガラスモールド非球面レンズである。
【0134】
第4レンズ群G4は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL41と両凸形状の正レンズL42との接合レンズから構成される第4Aサブレンズ群G4Aと、両凸形状の正レンズL43と物体側に凹面を向けた負メニスカス
レンズL44との接合レンズとから構成される第4Bサブレンズ群G4Bとからなる。なお、負メニスカスレンズL44は、像側のレンズ面を非球面形状とした、ガラスモールド非球面レンズである。
【0135】
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL51からなる。
【0136】
第6レンズ群G6は、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL61からなる。
【0137】
本実施例に係る変倍光学系ZL3では、変倍時に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との空気間隔、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との空気間隔、第5レンズ群G5と第6レンズ群G6との空気間隔がそれぞれ変化するように、第1レンズ群G1〜第5レンズ群G5が光軸に沿って移動する。第6レンズ群G6は、像面Iに対して固定されている。
【0138】
詳細には、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、第1レンズ群G1、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4、及び第5レンズ群G5は、物体側へ移動する。第2レンズ群G2は、広角端状態から中間焦点距離状態までは像側へ移動し、中間焦点距離状態から望遠端状態までは物体側へ移動する。開口絞りSは、第4レンズ群G4と一体的に物体側へ移動する。
【0139】
これにより、変倍時に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔が増加し、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔が減少し、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との空気間隔は広角端状態から中間焦点距離状態まで減少し、中間焦点距離状態から望遠端状態まで増加し、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との空気間隔が増加し、第5レンズ群G5と第6レンズ群G6との空気間隔が増加する。また、開口絞りSと第3レンズ群G3との空気間隔は、広角端状態から中間焦点距離状態まで減少し、中間焦点距離状態から望遠端状態まで増加する。
【0140】
合焦は、第3レンズ群G3を光軸に沿って移動させることで行う。詳細には、無限遠物体から近距離物体への合焦時に、第3レンズ群G3を光軸に沿って像側へ移動させることで行う。
【0141】
像ブレ発生時には、防振レンズ群として、第4Aサブレンズ群G4Aを、光軸と垂直方向の成分を持つように移動させることにより、像面I上の像ブレ補正(防振)を行う。
【0142】
下記の表3に、第3実施例における各諸元の値を示す。表3における面番号1〜24が、図9に示すm1〜m24の各光学面に対応している。
【0143】
(表3)
[レンズ諸元]
面番号 R D nd νd
物面 ∞
1 270.7698 1.6000 1.84666 23.80
2 63.2289 4.7857 1.58913 61.22
3 -180.7756 0.1000
4 38.2772 3.3872 1.69680 55.52
5 162.5542 D5(可変)
6 222.4687 0.9000 1.72916 54.61
7 8.6817 5.3065
*8 -19.5238 0.9000 1.69680 55.52
9 33.5766 0.1038
10 19.7682 2.5354 1.84666 23.80
11 434.3570 D11(可変)
*12 26.1871 1.7281 1.58887 61.13
13 -76.6701 D13(可変)
14 ∞ 1.7051 (絞り)
15 16.6153 0.9002 1.83400 37.18
16 9.9827 2.6157 1.49782 82.57
17 -36.7432 1.5000
18 16.2913 2.2592 1.51823 58.82
19 -17.2434 0.9000 1.85108 40.12
*20 -31.3248 D20(可変)
21 28.0868 0.9000 1.90265 35.72
22 9.2493 D22(可変)
23 -37.3758 2.2000 1.61772 49.81
24 -18.1325 BF
像面 ∞

[非球面データ]
第8面
κ = 1.0000
A4 = 2.09316E-05
A6 = -8.10797E-07
A8 = 2.75349E-08
A10 = -4.70299E-10
A12 = 2.62880E-12

第12面
κ = 1.0000
A4 = -4.37334E-05
A6 = 3.04727E-07
A8 = -6.38106E-09
A10 = 0.00000E+00
A12 = 0.00000E+00

第20面
κ = 1.0000
A4 = 2.28740E-05
A6 = -3.19205E-07
A8 = -1.46715E-10
A10 = 0.00000E+00
A12 = 0.00000E+00

[各種データ]
変倍比 4.71
W M T
f 10.30000 32.00000 48.51858
FNO 3.53 5.00 5.72
ω 39.75617 13.57625 9.11928
Y 8.00 8.00 8.00
φ 8.20 8.80 8.80
TL 80.36557 92.30690 103.19342
BF 13.30097 13.30097 13.30097

[可変間隔データ]
W M T
f 10.30000 32.00000 48.51858
D5 1.80638 15.63570 22.37678
D11 18.74841 4.51318 2.11693
D13 5.83635 4.73970 5.51292
D20 1.50000 3.72584 3.97118
D22 4.84649 16.06454 21.58766

[合焦時の合焦群移動量]
W M T
物像間距離 1.00m 1.00m 1.00m
移動量 0.1896 0.4064 0.6618

[レンズ群データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 60.91787
G2 6 -9.90833
G3 12 33.35587
G4 14 15.48045
G5 21 -15.63253
G6 23 54.62879

[条件式対応値]
条件式(1)f3/ft = 0.687
条件式(2)(d3t−d3w)/fw = -0.031
条件式(3)fR/fw = 5.304
条件式(4)(−f2)/fw = 0.962
条件式(6)(d1t−d1w)/ft = 0.424
条件式(7)(d2w−d2t)/ft = 0.343
【0144】
表3から、本実施例に係る変倍光学系ZL3は、条件式(1)〜(4)、(6)、(7)を満たすことが分かる。
【0145】
図10は、第3実施例に係る変倍光学系ZL3の無限遠合焦時における諸収差図(球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、コマ収差図及び倍率色収差図)であり、(a)は広角端状態、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端状態をそれぞれ示す。図11は、第3実施例に係る変倍光学系ZL3の近距離物体合焦時(物像間距離1.00m)における諸収
差図(球面収差図、非点収差図、歪曲収差図、コマ収差図及び倍率色収差図)であり、(a)は広角端状態、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端状態をそれぞれ示す。図12は、第3実施例に係る変倍光学系ZL3の無限遠合焦時における像ブレ補正を行った時(防振レンズ群のシフト量=0.1mm)のメリディオナル横収差図であり、(a)は広角
端状態、(b)は中間焦点距離状態、(c)は望遠端状態をそれぞれ示す。本実施例では、防振時の光学性能を、図12(a)〜(c)に示すように、画面中心および像高±5.6mmに対応したメリディオナル横収差図で示す。
【0146】
図10図12に示す各収差図から明らかなように、第3実施例に係る変倍光学系ZL3は、広角端状態から望遠端状態に亘って、また無限遠合焦状態から近距離合焦状態に亘って諸収差が良好に補正され、高い光学性能を有することが分かる。また、像ブレ補正時において、高い結像性能を有することが分かる。
【0147】
以上の各実施例によれば、ズーム全域に亘って高い光学性能を有する変倍光学系を実現することができる。
【0148】
ここまで本発明を分かりやすくするために、実施形態の構成要件を付して説明したが、本発明がこれに限定されるものではないことは言うまでもない。以下の内容は、本願の変倍光学系の光学性能を損なわない範囲で適宜採用することが可能である。
【0149】
本実施形態に係る変倍光学系ZLの数値実施例として、5群、6群構成のものを示したが、これに限定されず、他の群構成(例えば、7群等)にも適用可能である。具体的には、最も物体側にレンズまたはレンズ群を追加した構成や、最も像側にレンズまたはレンズ群を追加した構成でも構わない。なお、レンズ群とは、変倍時に変化する空気間隔で分離された、少なくとも1枚のレンズを有する部分を示す。
【0150】
本実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、無限遠物体から近距離物体への合焦を行うために、レンズ群の一部、1つのレンズ群全体、或いは複数のレンズ群を合焦レンズ群として、光軸方向へ移動させる構成としてもよい。本実施の形態において、第3レンズ群G3を合焦レンズ群とした例を挙げたが、第2レンズ群G2の少なくとも一部、第3レンズ群G3の少なくとも一部、第4レンズ群G4の少なくとも一部、第5レンズ群G5の少なくとも一部のいずれかを合焦レンズ群とすることもできる。また、斯かる合焦レンズ群は、オートフォーカスに適用することも可能であり、オートフォーカス用のモータ(例えば、超音波モータ等)による駆動にも適している。
【0151】
本実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、いずれかのレンズ群全体または部分レンズ群を防振レンズ群として、光軸に垂直な方向の成分を持つように移動させるか、或いは光軸を含む面内方向に回転移動(揺動)させて、手ブレ等によって生じる像ブレを補正する構成の例として、第4Aサブレンズ群G4Aを挙げたが、これに限られず、例えば、第3レンズ群G3の少なくとも一部、第4レンズ群G4の少なくとも一部、第5レンズ群G5の少なくとも一部を防振レンズ群とすることもできる。
【0152】
本実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、レンズ面は、球面または平面で形成されても、非球面で形成されても構わない。レンズ面が球面または平面の場合、レンズ加工および組立調整が容易になり、加工および組立調整の誤差による光学性能の劣化を防げるので好ましい。また、像面がずれた場合でも描写性能の劣化が少ないので好ましい。レンズ面が非球面の場合、非球面は、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に形成したガラスモールド非球面、ガラスの表面に樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれの非球面でも構わない。また、レンズ面は回折面としてもよく、レンズを屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)あるいはプラスチックレンズとしてもよい。
【0153】
本実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、開口絞りSは、第4レンズ群G4内、又はその近傍に配置されるのが好ましい。なお、開口絞りとしての部材を設けずに、レンズの枠でその役割を代用してもよい。
【0154】
本実施形態に係る変倍光学系ZLにおいて、各レンズ面には、フレアやゴーストを軽減し高コントラストの高い光学性能を達成するために、広い波長域で高い透過率を有する反
射防止膜を施してもよい。
【符号の説明】
【0155】
ZL(ZL1〜ZL3) 変倍光学系
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
G4A 第4Aサブレンズ群
G4B 第4Bサブレンズ群
G5 第5レンズ群
G6 第6レンズ群
S 開口絞り
I 像面
1 カメラ(光学機器)
図1
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図10
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図14