【解決手段】このスラリーは研磨粒子、活性剤含有粒子、過酸素酸化剤、pH調節剤を含み、残部が水である。スラリーはpHが4〜10の範囲にあり、好ましくは5〜9にあり、より好ましくは6〜8にある。
前記研磨剤はヒュームドシリカ、コロイドシリカ、アルミナ、γアルミナ、セリア、研磨性プラスチックもしくはポリマー粒子、スピネル、酸化亜鉛、ハイブリッド有機/無機粒子、異なる材料から構成されるコア及びシェルを含み、該シェルは連続であっても又は不連続であってもよい被覆研磨粒子、及び、それらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項1記載のCMPスラリー。
前記活性剤含有粒子は粒子含有活性剤であり、前記粒子は、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、セリア、ポリマー、混合酸化物粒子、セリア被覆されたシリカ粒子、アルミニウムドープされたシリカ粒子及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれ、そして、
前記活性剤は周期律表の第1(b)、2(b)、3(b)、4(b)、5(b)、6(b)、7(b)及び8(b)族から選ばれる金属を有する金属含有化合物である、請求項1記載のCMPスラリー。
促進剤、キレート剤、腐食防止剤、有機及び/又は無機酸、pH緩衝剤、酸化剤安定剤、不動態化剤、界面活性剤、分散剤、ポリマー、生物学的保存剤、除去速度選択性調節剤、膜形成性腐食防止剤及び研磨向上剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項1記載のCMPスラリー。
ヒュームドシリカ、コロイドシリカ及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる研磨剤;金属被覆シリカ粒子を含む活性剤含有粒子であって、該金属は鉄、銅、セリウム、ニッケル、マンガン、コバルト及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる活性剤含有粒子;水酸化アンモニウム、硝酸、リン酸、硫酸及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれるpH調節剤を含み、そしてpHは5〜9である、請求項1記載のCMPスラリー。
前記研磨剤はヒュームドシリカ、コロイドシリカ、アルミナ、γアルミナ、セリア、研磨性プラスチックもしくはポリマー粒子、スピネル、酸化亜鉛、ハイブリッド有機/無機粒子、異なる材料から構成されるコア及びシェルを含み、該シェルは連続であっても又は不連続であってもよい被覆研磨粒子、及び、それらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項7記載の方法。
前記活性剤含有粒子は粒子含有活性剤であり、前記粒子は、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、セリア、ポリマー、混合酸化物粒子、セリア被覆されたシリカ粒子、アルミニウムドープされたシリカ粒子及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれ、そして、
前記活性剤は周期律表の第1(b)、2(b)、3(b)、4(b)、5(b)、6(b)、7(b)及び8(b)族から選ばれる金属を有する金属含有化合物である、請求項7記載の方法。
前記研磨スラリーは促進剤、キレート剤、腐食防止剤、有機及び/又は無機酸、pH緩衝剤、酸化剤安定剤、不動態化剤、界面活性剤、分散剤、ポリマー、生物学的保存剤、除去速度選択性調節剤、膜形成性腐食防止剤及び研磨向上剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項7記載の方法。
前記研磨スラリーはヒュームドシリカ、コロイドシリカ及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる研磨剤;金属被覆シリカ粒子を含む活性剤含有粒子であって、該金属は鉄、銅、セリウム、ニッケル、マンガン、コバルト及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる活性剤含有粒子;水酸化アンモニウム、硝酸、リン酸、硫酸及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれるpH調節剤を含み、そしてpHは5〜9である、請求項7記載の方法。
前記研磨スラリーはヒュームドシリカ、コロイドシリカ及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる研磨剤;金属被覆シリカ粒子を含む活性剤含有粒子であって、該金属は鉄、銅、セリウム、ニッケル、マンガン、コバルト及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる活性剤含有粒子;水酸化アンモニウム、硝酸、リン酸、硫酸及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれるpH調節剤を含み、前記誘電体材料はTEOSであり、そしてpHは5〜9である、請求項13記載の方法。
前記研磨剤はヒュームドシリカ、コロイドシリカ、アルミナ、γアルミナ、セリア、研磨性プラスチックもしくはポリマー粒子、スピネル、酸化亜鉛、ハイブリッド有機/無機粒子、異なる材料から構成されるコア及びシェルを含み、該シェルは連続であっても又は不連続であってもよい被覆研磨粒子、及び、それらの組み合わせからなる群より選ばれる、請求項15記載のシステム。
前記活性剤含有粒子は粒子含有活性剤であり、前記粒子は、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、セリア、ポリマー、混合酸化物粒子、セリア被覆されたシリカ粒子、アルミニウムドープされたシリカ粒子及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれ、そして、
前記活性剤は周期律表の第1(b)、2(b)、3(b)、4(b)、5(b)、6(b)、7(b)及び8(b)族から選ばれる金属を有する金属含有化合物である、請求項15記載のシステム。
前記研磨スラリーは促進剤、キレート剤、腐食防止剤、有機及び/又は無機酸、pH緩衝剤、酸化剤安定剤、不動態化剤、界面活性剤、分散剤、ポリマー、生物学的保存剤、除去速度選択性調節剤、膜形成性腐食防止剤及び研磨向上剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項15記載のシステム。
前記研磨スラリーはヒュームドシリカ、コロイドシリカ及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる研磨剤;金属被覆シリカ粒子を含む活性剤含有粒子であって、該金属は鉄、銅、セリウム、ニッケル、マンガン、コバルト及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる活性剤含有粒子;水酸化アンモニウム、硝酸、リン酸、硫酸及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれるpH調節剤を含み、そしてpHは5〜9である、請求項15記載のシステム。
前記半導体基材は誘電体材料を有する少なくとも1つの表面をさらに含み、そして誘電体材料を有する少なくとも1つの表面は前記研磨パッド及び研磨スラリーと接触され、そして前記システムはW/誘電体材料除去選択率>100%を提供する、請求項19記載のシステム。
前記研磨スラリーはヒュームドシリカ、コロイドシリカ及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる研磨剤;金属被覆シリカ粒子であって、該金属は鉄、銅、セリウム、ニッケル、マンガン、コバルト及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる金属被覆シリカ粒子;水酸化アンモニウム、硝酸、リン酸、硫酸及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれるpH調節剤を含み、前記誘電体材料はTEOSであり、そしてpHは5〜9である、請求項21記載のシステム。
【背景技術】
【0003】
集積回路は周知のマルチレベル相互接続の使用により相互接続される。相互接続構造は、通常、金属化の第一の層、相互相互接続層、金属化の第二のレベルを有し、そして、典型的には、金属化の第三及び次のレベルを有する。二酸化ケイ素などの中間レベルの誘電体材料及び、時に、低−k材料を使用して、シリコン基材又はウェルにおいて異なる金属化のレベルに電気的に絶縁する。異なる相互接続レベルの間の電気接続は金属化ビア及び、特に、タングステンビアの使用により行われる。米国特許第4,789,648号明細書は多層金属化層及び金属化ビアを絶縁体膜中に調製するための方法を記載している。同様に、金属接触を用いて、ウェル中に形成されたデバイスと、相互接続レベルとの間の電気接続を形成する。金属ビア及び接触は、一般に、タングステンにより充填され、そして一般に、タングステン金属層などの金属層を誘電体材料に接着させるための窒化チタン(TiN)及び/又はチタンなどの接着層を用いる。
【0004】
1つの半導体製造プロセスにおいて、金属化ビア又は接触はブランケットタングステン堆積、次いで、CMP工程により形成される。典型的なプロセスにおいて、ビアホールは中間レベル誘電体(ILD)を通して相互接続ライン又は半導体デバイスを含む半導体基材までエッチングされる。次いで、窒化チタン及び/又はチタンなどの薄い接着層は一般にILD上に形成され、そしてエッチングされたビアホール中に導かれる。その後、タングステン膜は接着層上及びビア中にブランケット堆積される。ビアホールがタングステンにより充填されるまで堆積を続ける。最終的に、過剰のタングステンは化学機械研磨(CMP)により除去され、金属ビアを形成する。同様のプロセスを用いて、他のパターン構造を形成することができる。
【0005】
別の半導体製造プロセスにおいて、タングステンは、従来からゲート電極材料として使用されてきたポリシリコンよりも電気特性が優れているためにトランジスタにおけるゲート電極材料として使用される(A. Yagishitaら、IEEE TRANSACTIONS ON ELECTRON DEVICES, VOL. 47, NO. 5, MAY 2000)。
【0006】
別の半導体製造プロセスにおいて、タングステンは三次元(3D)相互接続構造を含むデバイスを形成するためにビアを充填するのに使用される。
【0007】
典型的なCMPプロセスにおいて、基材は回転している研磨パッドと直接接触配置される。キャリアは基材の裏面に対して圧力を加える。研磨プロセスの間に、パッド及びテーブルは回転され、その間、下方の力は基材裏面に対して維持される。一般に「スラリー」と呼ばれる、研磨性で化学反応性である溶液を、研磨の間にパッド上に堆積させ、ウエハに対するパッドの回転及び/又は移動は研磨パッドと基材表面との間の空間にスラリーを入れる。スラリーは研磨しようとする膜との化学反応により研磨プロセスを開始する。研磨プロセスは、ウエハ/パッド界面にスラリーを提供しながら、基材に対してパッドを回転運動させることにより促進される。絶縁体上で所望の膜が除去されるまで、このように研磨を続ける。
【0008】
タングステンCMPの一般に理解されている機構はCMP上で酸化性条件下に表面上にタングステン酸化物層を形成することである。よりソフトな酸化物層の機械研磨と、酸化物及び露出したタングステンの化学溶解との組み合わせにより、タングステンを高い除去速度で研磨することができる(Kaufman F.B.ら、J. Electrochem. Soc. 1991 138:3460-3465)。安定なタングステン酸化物層(WO
3)の形成は、しばしば、平面表面を確保するために必要であると考えられる。表面上で不動態化酸化物を形成しないスラリーがタングステンの化学エッチングをさせ、それが表面を平坦化する研磨プロセスの能力を限定するものと考えられる。金属表面を化学エッチングするスラリーは多数の腐食欠陥を生じさせることがある。もし、何らかの理由で、CMPツール破損があり、ウエハがスラリーにより長時間暴露されるならば、腐食は特にひどくなるであろう。
【0009】
Kaufman及びその中の引用文献は、不溶性塩を形成する錯化試薬又は物質の非存在下に、安定した不動態WO
3を形成するために、4未満のpHが要求されることを教示している。K
3Fe(CN)
6などの酸化剤及び弱有機塩基の存在下に、WがpH6.5まで不動態化されるようにpHの範囲を拡張するために、錯化剤は要求される。
【0010】
Tamboliら(Electrochemical Society Proceedings, 2000-26, p. 212- 221)はタングステンの不活性はpH2で最適であることを示す。不活性電流密度はpHとともにほぼ指数関数的に増加する。この結果はpHの増加に伴って低い不活性及び化学溶解を示す。
【0011】
Kneerら(J. Electrochem. Soc., Vol. 143, No. 12, December 1996 p. 3095-4100)は、また、pH2での不動態タングステン酸化物層はX−線光電子分光法及び電気化学的測定を用いて比較して、より厚い。
【0012】
中性に近いpHは不活性酸化物形成を利用するようにスラリーを配合するのには適さないことが明らかである。
【0013】
多くのタングステンスラリーは、また、過酸素酸化剤(−O−O−を含有する)結合の酸化反応速度を改良するために触媒を使用する。タングステンCMPに有用な触媒の幾つかはUS5958288に記載されている。この触媒は可溶性多価金属含有種を含む。この触媒はフェントン反応と呼ばれる反応によりヒドロキシルラジカルを生成することによりスラリーの酸化能力を増加するものと考えられる。ヒドロキシルラジカルは過酸化水素と比較して、ずっと強力な酸化剤である。結果として、この触媒は、触媒が100ppmより低い濃度で存在しているときでさえ、スラリー中でのタングステン除去速度を増加する。タングステンスラリー中の最も一般的に使用される触媒は硝酸第二鉄である。
【0014】
Kang Y.W及びHwang K-Y, Water Research, Volume 34, Issue 10, 1 July 2000, Pages 2786-2790及びその中の引用文献は、フェントン反応効率は4〜7の範囲でpH反応を増加させると、急速に低減することを明らかに教示している。効率の損失は過酸化水素の安定性の損失に起因する。5より高いpH反応では、酸化効率は、過酸化水素の分解によるだけでなく、水酸化第二鉄錯体の生成に伴い、第一鉄触媒が不活性化することにより、急速に低下する。
【0015】
可溶性触媒の使用に伴う別の問題は安定性である。中性に近いpHでは、金属触媒は不溶性水酸化物を形成し、そして析出することがある。このことは時間の経過とともにスラリーの性能を変化させるであろうから望ましくない。コロイドシリカのコロイド安定性は中性に近いpHで低い。幾つかの多価可溶性金属触媒は中性に近いpHでスラリーのコロイド安定性に対して悪影響を及ぼすことがある。
【0016】
明らかに、もし、フェントン反応によりタングステンの除去速度を高める触媒を使用することが目的であるならば、タングステンスラリー中でpH>4を使用することは明白でない。
【0017】
さらに、可溶性触媒を使用する現在のタングステンスラリーが腐食性であるという問題が存在する。腐食は強力なヒドロキシルラジカルにより起こりそうである。例えば、US6083419、US6136711、US7247567、US7582127などの種々の特許で腐食を制御するために多くのタイプの腐食抑制剤は提案されている。しかしながら、腐食抑制剤の使用は欠陥性、性能の不均一性などの異種の問題点の組み合わせをもたらすことがある。
【0018】
高いタングステン除去速度及び低いタングステン静的エッチング速度を提供しながら、腐食を低減するために、なんら追加の腐食抑制剤を必要としないタングステン研磨用CMPスラリーがなおも必要とされている。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明は、タングステン含有膜などの金属の化学機械平坦化に使用することができるスラリーに関する。タングステン電気化学の現在の理解では、酸性スラリーと比較して、中性に近いpHではタングステンの腐食が悪くなると示唆されているが、本発明の予期されない発見により、スラリーは酸性pHと比較して、中性に近いpHで、より低い腐食傾向とすることができる。本発明の配合物又はスラリーは、(1)非常に低い静的エッチング速度で高いタングステン除去速度、(2)高い研磨下方力であっても低いパターンエロージョン、(3)顧客の操作により顧客側で希釈することができる高濃度スラリー配合物(>5×)を形成することができる能力、(4)溶液の静的エッチング速度の増加なしに酸化物濃度を増加させてタングステン除去速度を増加させることができる能力、(5)低い表面粗さ、(6)低いシームアタック又はキーホールなどの腐食欠陥、(7)ツール故障などのプロセス規定外変動に対する許容度の増加、及び(8)改良されたプロセス安定性を含む、結果のユニークかつ予期せぬ組み合わせを提供する。
【0026】
CMP中のタングステンの除去は、機械的研磨、及び、タングステン酸化と続いて起こる溶解の相乗効果によるものと考えられる。その要求を満たすCMPスラリーは研磨剤、フリーラジカルを生成する1種以上の酸化剤、ラジカルを生成するのを助ける活性剤含有粒子、及び、pHを4〜10、好ましくは5〜9、より好ましくは6〜8にする1種以上のpH調節剤を含む。
【0027】
促進剤、キレート剤、腐食防止剤、有機及び/又は無機酸、pH緩衝剤、酸化剤安定剤、不動態化剤、界面活性剤、分散剤、ポリマー、生物学的保存剤、除去速度選択性調節剤、膜形成性腐食防止剤及び研磨向上剤などの任意成分としての添加剤は、一般に、CMPスラリー中に使用されて、沈降、フロック形成(粒子の沈殿、凝集又は団粒化などを含む)及び分解に対してスラリーの安定性を容易にし又は促進する。
【0028】
[研磨粒子]
本発明のCMPスラリーはは1種以上の種々の研磨剤を含む。
【0029】
種々のタイプの研磨剤はCMPスラリー中に使用されうることが報告されている。これらは任意の適切な研磨剤を含み、例えば、ヒュームドシリカ又はコロイドシリカ、アルミナ、γアルミナ、セリア、研磨性プラスチックもしくはポリマー粒子、スピネル、酸化亜鉛、ハイブリッド有機/無機粒子(例えば、Toshiba Silicone Co., Ltd., Tokyo, Japan のTospearl(商標)などのシリコーン粒子)、異なる材料から構成されるコア及びシェルを含み、該シェルは連続であっても又は不連続であってもよい被覆研磨粒子、又は、それらの混合物である。シリカ研磨剤(コロイド及びヒュームド)はタングステンCMP中に使用される最も一般的なタイプの研磨剤である。幾つかの実施形態において、研磨剤粒子は、また、格子内にて別の金属酸化物でドープされてもよい。例としては、アルミナでドープされたシリカ粒子が挙げられる。
【0030】
研磨剤は、一般に、研磨粒子の形態であり、典型的には、1種の材料又は異なる材料の組み合わせからなる多くの研磨粒子である。粒子のモルホロジーは、球状、繭形状、小粒子を含む凝集体であることができ、又は、研磨目的に適する任意の他の形態であることができる。一般的に、適切な研磨粒子は多かれ少なかれ球状であり、個々の粒子サイズが異なることができるが、有効直径はが約30〜約300ナノメートル(nm)である。凝集した又は団粒化した粒子の形態の研磨剤は、好ましくは、個々の研磨粒子を形成するためにさらに処理される。スラリーは1つを超えるタイプの研磨剤を有してよく、それはまた、異なるタイプの研磨剤ごとに異なるサイズを有することが有利であることがある。
【0031】
適切な金属酸化物研磨剤は金属酸化物もしくはメタロイド酸化物又は金属酸化物もしくはメタロイド酸化物の化学混合物であることができる。適切な金属酸化物研磨剤としては、限定するわけではないが、アルミナ、セリア、ゲルマニア、シリカ、スピネル、チタニア、タングステンの酸化物又は窒化物、ジルコニア、又は、1つ以上の他の鉱物又は元素によりドープされた上記のいずれかのもの、及び、それらの任意の組み合わせが挙げられる。金属酸化物研磨剤は、ゾル−ゲル、熱水、加水分解、プラズマ、熱分解法、エアロゲル、発煙及び沈殿技術ならびにそれらの任意の組み合わせを含む様々な技術のいずれかによって製造することができる。
【0032】
沈降金属酸化物及びメタロイド酸化物は金属塩及び酸又は他の沈降剤の反応によって公知の方法により得ることができる。熱分解法金属酸化物及び/又はメタロイド酸化物粒子は、酸素/水素炎中で、適切な揮発性出発材料を加水分解することによって得られる。例は、四塩化ケイ素の熱分解法二酸化ケイ素である。酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、二酸化ケイ素、酸化セリウム、酸化ゲルマニウム及び酸化バナジウムの熱分解法酸化物ならびにその化学的及び物理的混合物は適している。
【0033】
研磨剤は、二分子種のSiO
2及びAl
2O
3からなるような混合酸化物であってよい。アルミナ被覆シリカを含有する研磨剤も有用であることができる。
【0034】
1つの好ましい実施形態において、金属酸化物研磨剤は沈降もしくはヒュームド研磨剤であり、好ましくはヒュームド研磨剤である。一例として、ヒュームド金属酸化物研磨剤は、ヒュームドシリカ、ヒュームドアルミナ、又は、ヒュームドシリカ/アルミナであることができる。
【0035】
シリカは好ましい研磨剤である。シリカは、沈降シリカ、ヒュームドシリカ(fumed silica)、ヒュームドシリカ(silica fumed)、焼成シリカ、1つ以上のアジュバントでドープされたシリカ、又は、任意の他のシリカ系化合物のいずれかであることができる。代替の実施形態では、シリカは、例えば、ゾル−ゲルプロセス、ハイドロサーマルプロセス、プラズマプロセス、発煙プロセス、沈降プロセス及びそれらの任意の組み合わせからなる群より選ばれる方法によって製造することができる。1つの実施形態では、シリカは、有利には、約2〜約300ナノメートル、例えば、約30〜約250ナノメートルの粒子サイズである。
【0036】
平均粒子サイズが100nmを超え、又は、好ましくは、150nmを超える粒子はwt%で同一の研磨粒子濃度のCMP中で非常に高いタングステン除去速度を提供するので好ましい。300nmを超えるような非常に大きな粒子は粒子安定性及び引っ掻きなどの他の問題を呈する可能性がある。
【0037】
研磨粒子は、コロイド安定性を改良するのを助けることができる、金属不純物を除去するためのイオン交換などの適切な方法を用いて精製されうる。あるいは、金属シリケート以外の前駆体から製造される高純度の研磨剤粒子を使用することができる。
【0038】
一般に、上記の研磨剤は単独で使用しても又は互いに組み合わせて使用してもよい。異なるサイズの2種以上の研磨粒子も優れた性能を得るために組み合わされてよい。
【0039】
スラリー中の研磨剤濃度は、スラリーに対して、0.0〜20 wt%であることができる、より好ましくは約0.05〜5wt%、より好ましくは0.1〜2wt%である。
【0040】
[酸化剤]
本発明のCMPスラリーは、材料の化学エッチングのための1種以上の種々の酸化剤を含む。
【0041】
過ヨウ素酸、過ヨウ素酸塩、過臭素酸、過臭素酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、過ホウ酸及び過ホウ酸塩及び過マンガン酸塩、ならびに、臭素酸塩、塩素酸塩、クロム酸塩、ヨウ素酸塩、ヨウ素酸及びセリウム(IV)化合物などの様々な酸化剤は文献に報告されている。過酸化水素、ヨウ素酸又はその塩、及び、過ヨウ素酸又はその塩は、タングステンCMP中で最も一般的に使用される酸化剤であることが知られている。
【0042】
CMPスラリーの酸化剤は基材と接触し、基材表面上の標的材料の化学除去を支援する。酸化剤成分は、このため、スラリーの材料除去速度を向上させ又は増加させるものと信じられている。好ましくは、スラリー中の酸化剤の量は化学除去プロセスを支援するのに十分であるが、一方、取扱、環境又はコストなどの同様もしくは関連課題を最小限とするためにできるだけ低い。
【0043】
有利には、本発明の1つの実施形態において、酸化剤は、少なくとも1つの活性剤への暴露時に、フリーラジカルを生成し、少なくとも選ばれた構造上でのエッチング速度を高めるであろう成分である。下記のフリーラジカルはほとんどの金属を酸化し、そして表面を他の酸化剤からの酸化を受けやすくするであろう。しかしながら、酸化剤は、下記の“Compound Producing Free Radicals”とは別にリストされる。というのは、幾つかの酸化剤は活性剤に暴露されるときに、フリーラジカルを容易に生成しないからであり、幾つかの実施形態では、基材上に見ることができる多種の組み合わせの金属上での適合したエッチング又は優先的なエッチング速度を提供する1種以上の酸化剤を有することが有利である。
【0044】
当該技術において知られるとおり、幾つかの酸化剤は、特定の成分に関して他の成分よりもうまく適合される。本発明の幾つかの実施形態において、CMPシステムの1つの金属の別の金属に対する選択性は当該技術で知られているように最大化される。しかしながら、本発明の特定の実施形態において、酸化剤の組み合わせは、導電体及びバリアの組み合わせに対して実質的に同様のCMP速度(単純なエッチング速度とは対照的に)を提供するように選択され、それにより、多くの場合に、許容される平坦化が単一のCMPスラリーにより達成される。
【0045】
酸化剤は、1つの実施形態において、無機もしくは有機過酸素化合物である。過酸素化合物は、一般に、過塩素酸などの最も高い酸化状態の元素を含む化合物、又は、過酢酸及び過クロム酸などの少なくとも1つのペルオキシ基(−O−O−)を含む化合物と定義される。
【0046】
少なくとも1つのペルオキシ基を含む、適切な過酸素化合物としては、限定するわけではないが、過酢酸もしくはその塩、過炭酸塩及び有機過酸化物、例えば、過酸化ベンゾイル、過酸化尿素、及び/又はジ-t-ブチルパーオキサイドが挙げられる。
【0047】
少なくとも1つのペルオキシ基を含む適切な過酸素化合物としては過酸化物が挙げられる。本明細書中に使用されるときに、用語「過酸化物」はR-O-O-R′を包含し、ここで、R及びR′ は各々独立して、H、C
1〜C
6直鎖もしくは枝分かれアルキル、アルカノール、カルボン酸、ケトン(例えば)又はアミンであり、そして上記の各々は独立して1つ以上のベンジル基により置換されてよく(例えば、過酸化ベンゾイル)、それ自体がOH又はC1〜C5アルキルにより置換されてよく、そしてその塩及びアダクトを包含する。この用語は、それゆえ、例えば過酸化水素、過酸化水素(hydrohydrogen peroxide)、ペルオキシギ酸、過酢酸、プロパン過酸(propaneperoxoic acid)、置換又は非置換ブタン過酸(substituted or unsubstituted butaneperoxoic acid)、ヒドロペルオキシ−アセトアルデヒドなどの一般的な例を包含する。また、過酸化尿素などの過酸化物の一般的な複合体もこの用語に包含される。
【0048】
少なくとも1つのペルオキシ基を含む適切な過酸素化合物としては過硫酸(persulfates)が挙げられる。本明細書中で使用されるときに、用語「過硫酸」は、一過硫酸、二過硫酸、ならびに、その酸及び塩ならびに付加物を包含する。例えば、ペルオキシジスルフェート、ペルオキシモノ硫酸及び/又はペルオキシモノスルフェート、カロ酸を含み、例えば、ペルオキシモノ硫酸カリウムなどの塩を含むが、好ましくはペルオキシモノ硫酸アンモニウムなどの非金属塩である。
【0049】
少なくとも1つのペルオキシ基を含む適切な過酸素化合物としては上記のとおりの過リン酸(perphosphates)が挙げられ、ペルオキシジホスフェートを含む。
【0050】
また、オゾンも適切な酸化剤であり、単独又は1種以上の他の適切な酸化剤との組み合わせである。
【0051】
ペルオキシ基を含まない適切なぺル化合物としては、限定するわけではないが、過ヨウ素酸及び/又は任意の過ヨウ素酸塩(以下、「過ヨウ素酸(periodates)」)、過塩素酸及び/又は過塩素酸塩(以下、「過塩素酸(perchlorates)」)、過臭素酸及び/又は任意の過臭素酸塩(以下「過臭素酸(perbromates)」)、及び、過ホウ酸及び/又は任意の過ホウ酸塩(以下「過ホウ酸(perbromates)」)が挙げられる。
【0052】
過ヨウ素酸などの他の酸化剤も本発明のスラリーの適切な成分である。
【0053】
2種以上の酸化剤は、また、相乗的な性能利益を得るために組み合わせることができる。
【0054】
酸化剤濃度は、0.0〜30%の範囲にあることができるが、酸化剤のより好ましい範囲はスラリーに対して約0.5〜約10質量%であり、例えば、約1%〜8%の酸化剤である。
【0055】
[促進剤]
幾つかの実施形態において、Al、Ag、Ce、Co、Cr、Cu、Fe、Mo、Mn、Nb、Nd、Ni、Os、Pd、Pt、Rh、Ru、Sc、Sm、Ta、Ti、V又はWの化合物を少量で溶液中に溶解したものは有用である。これらは酸化剤の作用を促進するものと考えられ、米国特許第5,958,288号明細書中に議論されているとおりであり、その開示を参照により本明細書中に取り込む。溶液中の金属イオンは基材、特に、金属基材に対するある程度の親和性を有する酸化剤として作用するものと考えられる。もし、流体中の他の酸化剤によって酸化されうるならば、2つの間の幾らかの相乗作用が存在するであろう。ほとんどの場合に、しかしながら、促進剤はフリーラジカルの作用を促進しないと考えられる。米国特許第5,863,838号明細書(その開示を参照により取り込む)中に記載されている化合物などの、触媒又は基材への暴露時に促進剤を生成する化合物も有用である。
【0056】
本発明の幾つかの実施形態において、基材と接触する流体スラリーは少量の金属イオン酸化剤を有し、ここで促進剤と呼ばれる。銅、アルミニウム、セリウム及び鉄の可溶性化合物又は塩はCMP溶液中の酸化剤又は促進剤として使用される。使用されるならば、好ましい金属含有酸化剤促進剤は可溶性セリウム塩又はアルミニウム塩である。
【0057】
[活性剤]
本発明のCMPスラリーは1種以上の種々の活性剤、又は、より詳細には、活性剤含有粒子を含む。
【0058】
活性剤は流体中に存在する少なくとも1種のフリーラジカル生成性化合物によるフリーラジカルの生成を促進する材料である。
【0059】
不均一活性剤は活性剤と化学的に異なる粒子表面に物理的に結合する化学種である。特定の実施形態において、活性剤は粒子の内部ならびに粒子表面上に分散されうる。均一活性剤は、他方、化学的に均一である化学種である。
【0060】
一般に、酸化チタン(及び活性剤として使用される光)などの光活性化活性剤は好ましくない。パッドと基材との間に所望の濃度で光を得る方法は存在しない。活性剤は、それゆえ、予備活性化されなければならず、及び/又は、フリーラジカルは、パッドと基材との間に流体が通過する前に生成されなければならない。
【0061】
幾つかの形態において、光活性化活性剤の使用は許容できる。例えば、長寿命フリーラジカルでは、すなわち、1/10秒以上の溶液中の平均寿命を有するフリーラジカルでは、光活性剤はパッドと基材との間を通過する直前に流体が接触しなければならない活性剤を含有するマトリックスであることができる。活性剤の床は、例えば、流体のアウトレットの直前の上流に配置されていることができ、それにより、生成されたフリーラジカルはパッドと基材との間を通過する前に完全には分解していない。米国特許第6,362,104号明細書(参照によりその開示を取り込む)の光活性化材料はこの能力で使用されうる。これらは、TiO
2及びTi
2O
3を含み、また、Ta、W、V及びNbのより好ましくない酸化物を含む。
【0062】
活性剤は、非金属含有化合物であることができる。ヨウ素は、例えば、過酸化水素とともフリーラジカルを生成するのに有用である。ヨウ素は所望のフリーラジカル活性を生じるのに十分な量で存在することができる。幾つかの実施形態において、ヨウ素は約1ppm〜約5000ppmの範囲の量で存在することができ、好ましくは約10ppm〜約1000ppmである。非金属活性剤は、しばしば、金属含有活性剤と相乗的に組み合わされる。
【0063】
活性剤は、また、金属含有化合物であることができ、特に、過酸化水素中でフェントン反応プロセスを活性化することが知られている金属からなる群より選ばれる金属である。有利には、ほとんどの金属含有活性剤は下記のとおりの固体と結合している。もちろん、本発明のシステムは、場合により、金属含有活性剤及び非金属含有活性剤の両方を含むことができ、ここで、非金属含有活性剤は流体中で溶液中にあり、金属含有活性剤の少なくとの一部分は固体と結合している。
【0064】
別の実施形態において、活性剤は活性剤としてフェントン反応に有用であることが知られている任意の金属含有化合物であり、ここで、酸化剤は過酸化物であり、特に、過酸化水素である。銅、マンガン、コバルト及びセリウムなどの遷移金属、ならびに、より伝統的な鉄及び銅はこの反応を触媒することができる。しかしながら、複数の酸化状態を有するこれらの金属、特に鉄及び銅は、例えば、過酸化水素又は過硫酸とともに溶液中に存在すると、特に問題となることが知られている。さらに、溶液中のコバルト、マンガン及びセリウムは環境上の懸念がある。すべては基材に対して汚染物である。最終的に、すべては、溶液中ならば、活性剤でなく、促進剤として作用するものと考えられる。しかしながら、もし、これらの元素又は分子が流体と接触する固体に結合しているならば、活性剤として機能することができることを発見した。
【0065】
1つの重要な実施形態において、活性剤は元素の周期律表の第4(b)族、第5(b)族又は第6(b)族の金属以外の金属を有する金属含有化合物を含む。1つの実施形態において、第1(b)族又は第8(b)族の金属の化合物は好ましい金属含有活性剤である。
【0066】
別の重要な実施形態において、活性剤はフリーラジカルを生成する化合物と反応することができる任意の遷移金属含有化合物を含み、固体と結合している。すなわち、本発明の活性剤は流体中に可溶性でない。活性剤は粒子と結合されうる。粒子は研磨剤であることができ、又は、活性剤のためのキャリアであることができる。活性剤は、パッドと結合されていることができる。フリーラジカルを生成する化合物を含有する流体が、基材に接触する直前に活性剤と接触するように活性剤はマトリックス中に維持されることができる。
【0067】
好ましくは、活性剤は化学線なしで有効に機能することができ、そして酸化剤自体は活性剤を回復させることができる。この工程は、幾つかの非常に好ましい実施形態では、第一の工程で生成されたフリーラジカルよりもしばしば弱いフリーラジカルではあるが、第二のフリーラジカルを生成することにもなるであろう。例えば、理論に拘束されるわけではないが、Fe(II)の過酸化水素による酸化である伝統的なフェントン反応とは対照的に、本システムの表面に結合したFe活性剤の過酸化水素による反応は超酸化物及びヒドロキシルラジカルの両方を生成する。それゆえ、過酸化水素はこれらのシステムにおいて酸化剤及び還元剤の両方である。
【0068】
もし、活性剤が光とともにそれ自体で有効になるならば、活性剤の「有効性」は、光に暴露されないときに、衰退するであろう。パッドと基材との間に光を得ることは非常に困難であり、それゆえ、濃度勾配が生じるであろう。
【0069】
一般に、好ましい活性剤は、鉄、銅、セリウム、ニッケル、マンガン及び/又はコバルトである。活性剤は任意の組み合わせで使用されうる。より好ましい活性剤は鉄又はセリウム塩である。
【0070】
活性剤は、固体結晶であるのとは対照的に、表面と結合されていることが有利である。活性剤は活性な活性剤の均一組成物であることができる。均一活性剤は好ましくは、高い表面積を有する小粒子である。この形態の活性剤は平均直径が1ミクロンより低いべきであり、好ましくは0.4ミクロン未満であり、より好ましくは0.1ミクロン未満であり、そして表面積が約10m
2/gを超えるべきである。同一の好ましい粒子特性は、また、研磨性スラリー中の活性剤のコロイド安定性を最適化するであろう。
【0071】
活性剤タイプの材料の固体結晶は、しばしば、フリーラジカルを生成する化合物と反応することができる酸化状態に活性剤成分を変化させるには十分な原子の結合能力/結合のフレキシビリティーを有しない。結晶の相互作用は結晶を溶解させることができ、そのとき、金属が結晶を離れそして溶液中に入る。このため、固体活性化剤材料は、一般に、認められないが、もし金属損失が有意でないならば、固体活性剤粒子を考慮することができる。
【0072】
粒子又はパッドに結合される金属含有活性剤化合物は、種々の形態であることができ、例えば、金属の酸化物、硝酸塩、ハロゲン化物、過塩素酸塩又は酢酸塩である。対イオンは、フリーラジカルを生成する化合物へのアクセスを阻害することにより活性剤を安定化させないかぎり、一般に、さほど重要でない。1つの実施形態において、粒子及び/又は研磨パッドに結合される活性剤は金属含有酢酸塩、例えば、酢酸銅(「CuAc」)又は酢酸鉄(「FeAc」)又は酢酸セリウム(「CeAc」)である。金属含有活性剤化合物は固体に結合し、そして酸化剤を含有する流体中に溶解していないイオンの源であることができる。
【0073】
本発明の活性剤は、鉄及び銅の酸化物を含むことができる。活性剤は、好ましくは、分子種として、小粒子として又はモノレイヤとして粒子の表面に化学的に又は物理的に結合されている。例えば、ドープされたセリア−γアルミナ担持ニッケルはフリーラジカルを生成する幾つかの化合物にとって有用な活性剤である。針鉄鉱と比較して、アルミナ担持銅酸化物の活性剤活性は、担持酸化銅が針鉄鉱よりもおよそ10倍活性であることが示された。伝統的なフェントン反応では、Fe含有ゼオライトは、同一の実験条件での均一Fe活性剤の挙動と比較したときに、不均一活性剤はより高い活性を有し、そして溶液のpH依存性が低いことが発見された。しかしながら、不均一活性剤は、幾つかの条件下に、水及び酸素への過酸化水素分解の副次反応の速度も高い可能性がある。
【0074】
研磨剤は、活性剤が別の酸化物と均一に混合されて、金属酸化物上に担持された活性剤の親密な混合物を含む固体粒子を形成する、共形成された研磨剤であることができる。さらに、活性剤は分子種として、小粒子として又はモノレイヤとして研磨剤の表面上に化学的に又は物理的に吸着されていることができる。
【0075】
活性剤含有粒子は活性剤を含む粒子である。本発明のほとんどの実施形態において、しかしながら、遷移金属含有活性剤は研磨粒子に結合されており、それにより、活性剤含有粒子を形成する。粒子は、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、セリア、ポリマー、混合酸化物粒子、セリア被覆されたシリカ粒子、アルミニウムドープされたシリカ粒子及びそれらの組み合わせからなる群より選ばれる。上記の活性剤は周期律表の第1(b)、2(b)、3(b)、4(b)、5(b)、6(b)、7(b)及び8(b)族から選ばれる金属を有する金属含有化合物であり、好ましくは、第1(b)、8(b)族及びそれらの組み合わせの金属の化合物であり、より好ましくは、鉄、銅、セリウム、ニッケル、マンガン、コバルト及びそれらの組み合わせの化合物であり、最も好ましくは、鉄、セリウム塩及びそれらの組み合わせの化合物である。
【0076】
スラリー中の活性剤の量は低いことがある。スラリー中の粒子に結合される活性剤は任意の活性剤量、例えば、約0.0005wt%(5ppm)〜約10wt%で存在することができる。高い濃度は、しかしながら、通常は、無駄である。遷移金属含有活性剤を含むシステム、すなわち、スラリー内に含まれる固体粒子上に被覆される遷移金属活性剤を有するスラリーでは、もしスラリー中の活性剤の量が約0.1〜2000ppm総計活性剤であるならば、優れたフリーラジカル活性が観測される。もし活性剤が流体へのアクセスが阻害されないように粒子上に配置されているならば、スラリーは約1〜1000ppm、例えば、約2〜100ppmであることができる。試験された好ましい低活性剤含有量スラリーでは、スラリーの質量分率として表現して、約1〜約100ppmの活性剤濃度、例えば、約5〜約50ppm、例えば、15ppmの活性剤は活性剤を含まないスラリーと比較して、加速されたCMP除去速度を提供した。
【0077】
化合物又は塩が活性剤として機能しないならば、他の点で活性剤と考えられる化合物又は塩は含まれない。それゆえ、本明細書中に使用されるときに、遷移金属は固体と結合されている場合にのみ活性剤である。例えば、粒子マトリックス内の活性剤は、それが粒子構造から漏出することができるフリーラジカルを生成することができない場合には、活性剤という用語に含まれない。例えば、マトリックス内に取り込まれており、酸化状態の変更が抑制されるという理由から、フリーラジカルの生成を活性化することができない活性剤元素又は化合物は活性剤として含まれない。基材に沈着し又は汚染する可能性がある化合物は汚染物と見られる。最終的に、キレート化され、又は、別の様式でフリーラジカルを生成する化合物との反応に利用可能でない活性剤は活性剤として含まれない。
【0078】
本発明の1つの重要な実施形態において、活性剤の少なくとも一部分は研磨剤粒子の少なくとも一部分と結合されている。その最も一般的な意味で、用語「結合されている」とは、活性剤がフリーラジカル生成性化合物を含む流体と接触するように、活性剤化合物が研磨粒子の表面に固定されていることを意味し、ここで、接触はフリーラジカル生成を有意に増加させる(上述したCMP除去速度の有意な増加により決定)。一般に、活性剤を研磨剤に結合させることは、活性剤が研磨剤上に被覆され、研磨剤上に吸収され、又は、研磨剤上に吸着され、又は、別の様式で研磨剤に固定又は結合されることを意味する。活性剤コーティングは、純粋な形態であることができ、又は、活性剤は他の化合物、鉱物、金属などと混合されて、研磨剤の少なくとも一部分の上に被覆された活性剤組成物を形成することができる。
【0079】
好ましい実施形態において、活性剤のうちの非常に少量が研磨剤との結合を破壊して、イオン又は可溶性化合物として溶液に入り又は基材上に沈着し、好ましくは活性剤の全量が研磨剤との結合を破壊せず、イオン又は可溶性化合物として溶液に入ることなく又は基材上に沈着することがない。それゆえ、結合された活性剤と研磨剤は安定化されうる。例えば、結合された活性剤を含む研磨剤は焼成されうる。結合された活性剤を含む研磨剤は、次いで、安定剤、界面活性剤、シラン又は他の成分を含む他の化合物により被覆され又は処理されることができる。又は、結合された活性剤を含む研磨剤は他の化合物により被覆され又は処理され、そして焼成されることができる。
【0080】
鉄活性剤を含むシステム、すなわち、スラリー内に含まれる固体粒子上に鉄が被覆されているスラリーは、活性剤鉄の量が約2〜1000ppm総活性剤鉄であり、好ましくは3〜500ppm総活性剤鉄であり、そして低鉄実施形態で、約4〜200ppm総活性剤鉄であるならば、優れたフリーラジカル活性を示す。例えば、鉄が粒子構造から漏出することができるフリーラジカルを生成することができない粒子マトリックス内の鉄などの、流体と接触しない鉄は、活性剤鉄という用語に含まれない。例えば、マトリックス内に取り込まれており、酸化状態の変更が抑制されるという理由から、フリーラジカルの生成を活性化することができない鉄は活性剤鉄として含まれない。最終的に、キレート化され、又は、別の様式でフリーラジカルを生成する化合物との反応に利用可能でない鉄は活性剤鉄として含まれない。例示のスラリーは約50ppm〜約300ppm総活性剤鉄を有し、ほとんどのそれは研磨剤上に吸収され、吸着され又は被覆される。
【0081】
低金属含有活性剤の実施形態において、スラリー中で80ppm未満の総金属含有活性剤を使用することができる。この活性剤は単独で作用しても、又は、例えば、パッド上の活性剤及び/又は流体中の非金属含有活性剤により補充されてもよい。好ましい低金属含有活性剤の実施形態において、スラリー中で40ppm未満の総金属含有活性剤を使用することができ、例えば、約5ppm〜約30ppm、又は、約5ppm〜20ppmを使用することができる。もちろん、基材と接触し、フリーラジカルを生成する化合物及び任意の他の酸化剤を有する流体の金属含有量の制限はなおも重要である。スラリーが500ppmまでの、粒子と結合されている活性剤を含む場合であっても、基材と接触する流体中で溶液中のこれらの金属が、例えば、20ppm未満、好ましくは8ppm未満、例えば、4ppm未満であることが非常に有益である。
【0082】
研磨剤と結合された活性剤は、活性剤がスラリー中で溶液中にないことを意味する。溶液中の金属は促進剤として作用し、それゆえ、基材を汚染するであろう。さらに、もし化学反応が活性剤を沈着させる(すなわち、金属状態へと還元させる)傾向があるように起こる場合に、活性剤は、なおも研磨剤の表面から移動せず、それゆえ、基材上に沈着しないであろう。さらに、研磨剤と結合されている活性剤は、溶液中の金属イオンによる水素分解が知られているような、より高いpH値で、特定の酸化物、例えば、過酸化水素を自発的に分解する傾向がずっと低いことを驚くべきことに発見した。理論に拘束されないが、一般に、研磨剤と結合されている活性剤は、偶発的にのみ基材と接触することが考えられる。
【0083】
活性剤は研磨剤粒子と結合されているときに、活性剤含有粒子の濃度は0.01〜5 wt%、又は、0.05〜1wt%、又は、好ましくは、0.1〜0.5wt%の範囲にあることができる。
【0084】
銅は既知のフェントン試薬であり、それゆえ、固体に結合されている銅は優れた活性剤となる。銅は第一銅及び第二銅の酸化状態からシフトすることができるので、研磨剤材料上の活性部位に結合されることができる2つの結合部位が常に存在するであろう。銅は塩の形態、例えば、第二銅、第一銅、幾つかの形態で銅酸化物、及び、幾つかの形態で金属銅の形態で研磨剤と結合されていることができる。一般に、金属銅は酸化剤の存在下に第二銅又は第一銅に転化されるであろう。
【0085】
銀は多くのシステムで有用な活性剤であり、そして、例えば、シリカ、セリア、アルミナ及び他の公知の研磨剤上に被覆されることができるが、もし銀が酸化状態を変更するならば、ある条件下では、銀は固体材料から非結合となることがある。さらに、銀のコストは回収/リサイクルシステムが配置されなければ、非常に高くなる。最終的に、銀イオンは使用済みスラリーの廃棄を複雑化することがある。
【0086】
1つ以上の研磨剤上に被覆された金は多くのシステムで有用な活性剤であることができるが、活性剤被覆された粒子の綿密な回収及びリサイクルがなければ、材料コストはほとんどの商業操作で大きくなりすぎるであろう。他方、金はそれ自体が酸化状態を変更させずに、フリーラジカルの生成を促進することができる。固体上に被覆された白金及びパラジウムでも同じことが言える。
【0087】
被覆された又はドープされた貴金属(Au、Ag、Re、Ru、Rh、Pd、Os、Ir、Pt)は元素形態で原則的に存在し、又は、酸化表面領域を有する。
【0088】
研磨剤と結合している鉄は特に有用であり、そして最も好ましい活性剤である。シリカと結合している鉄は最も好ましいシステムである。多くのOH基を含むシリカは鉄と多重結合し、多くの共有結合及び/又はイオン型結合により鉄をシリカと強固に結合を維持することができる。それでも、吸収され、吸着され又は被覆されたシリカ上の複数の鉄の結合は、鉄がシリカ表面から脱結合する傾向なしに、酸化状態の容易な変更が可能である。驚くべきことに、シリカと結合されている鉄は高いpH値、例えば、pH5〜pH7、そして幾つかの場合には、pH8までで使用されうる。これらのpH値での可溶性鉄は所望されない沈殿物を形成し、それが基材を汚染し、そして過酸化水素の酸素及び水への分解を触媒し、ガスの安全でない爆発性蓄積をもたらすことが知られている。
【0089】
鉄は塩の形態で、例えば、第二鉄塩、第一鉄塩、幾つかの形態で酸化第二鉄、そしていくつかの形態では、金属鉄の形態で研磨剤と結合されうる。一般に、金属鉄は酸化剤の存在下に第二鉄又は第一鉄形態に転化されるであろう。鉄の追加の利点はそれが環境的に無害であり、有意な廃棄の問題を呈しないことである。
【0090】
アルミナと結合される鉄は、セリアと結合されている鉄と同様に有用な研磨剤/活性剤でもある。ポリマー粒子又はポリマー成分を有する粒子と結合されている鉄も有用である。
【0091】
固体上に吸収され、吸着され又は被覆されたセリア塩も非常に有用な研磨剤/活性剤である。鉄と同様に、これらのイオンは研磨剤及び/又は粒子上で活性部位により強固に保持されることができ、一旦、吸収され、吸着され又は被覆されると、粒子と脱結合される傾向がない。セリウム塩は、例えば、ヨウ素とともに有利に使用されうる。
【0092】
別の実施形態において、コバルト、銅、鉄、セリウム又はそれらの混合物を含む金属含有活性剤化合物は適切な活性剤である。
【0093】
ニッケル、銀又はそれらの任意の組み合わせはフリーラジカルを生成する幾つかの化合物にとって適切な活性剤である。
【0094】
別の実施形態において、標準酸化電位が約−0.52〜約−0.25eVである金属含有化合物は適切な活性剤である。この範囲の酸化電位を有する金属活性剤の例としては銅(−0.52eV)、鉄 (−0.44eV)、コバルト (−0.28eV)及びニッケル(−0.25eV)が挙げられる。別の実施形態において、フリーラジカルの生成は、活性剤がこの範囲内に酸化電位を有するように、活性剤/流体システムを横切って外部的に課される電位により促進される。
【0095】
酸化剤の存在下にフリーラジカルを生成する活性剤が関与するレドックスシステムの記載はWalling, C., Free Radicals in Solution (1957), pp. 564-579及びBacon, R, The Initiation of Polymerisation Processes by Redox Catalysts, Quart. Revs., Vol. IX (1955), pp.287-310にあり、それらの全内容を参照により本明細書中に取り込む。このような触媒は候補となる活性剤であり、例えば、スラリー中に使用される研磨剤と結合されていることができる。
【0096】
活性剤として有効であるために化学線、例えば、UV線を必要としない化合物は好ましい活性剤である。チタン酸化物は、化学線により活性化されたときに、特定の条件下にフリーラジカルを生成することができることが知られている。これはCMP研磨条件下に有用でない。
【0097】
しかしながら、化学線を使用しない製造が許容される場合にフリーラジカルの生成が促進されうる場合も含まれる。例えば、特定の鉄系又は銅系活性剤では、化学線によりフリーラジカルの生成が促進されうる。
【0098】
好ましい第8(b)族金属は鉄である。好ましい第1(b)族金属は銅である。別の好ましい金属活性剤はセリウムであり、第3(b)族活性剤である。しかしながら、鉄、銅及びセリウムイオンは基材表面の金属汚染を生じさせることがあることが知られている。さらに、過酸化水素混合物に硝酸第二鉄として添加される鉄イオンは、過酸化水素及び第二鉄イオンの所望されない分解を起こすことが判った。他の金属イオンは同様の問題を有する。
【0099】
驚くべきことに、金属化合物、特に、研磨剤と結合している鉄化合物は、鉄イオンが主に基材と接触せず、基材から電子を取ることにより基材の直接酸化を生じさせず、酸化剤から基材に電子を輸送することにより基材の酸化を生じさせなかったにもかかわらず、CMPスラリーのエッチング速度に大きな影響を有することが発見された。むしろ、鉄化合物はフリーラジカルの生成を起こし、最も好ましくは、反応性酸素ラジカルの生成を起こす。
【0100】
本発明の1つの重要な実施形態のスラリーは固体の表面と結合されている少なくとも1種の活性剤と、少なくともフリーラジカル生成性化合物、すなわち、流体中にある酸化剤との間の相互作用により特に有利であると考えられる。すなわち、例えば、研磨剤上に被覆されている活性剤と、流体中にある酸化剤、例えば、過酸化物又はヒドロペルオキシドとの間で、固体活性剤/液体界面で反応が起こるものと考えられる。この反応は、フリーラジカルを生成し、又は、活性反応性中間体、例えば、ヒドロキシルフリーラジカルを、活性剤表面で生成するものと考えられ、フリーラジカルが標的とされる基材と接触するときに、基材上で標的とされる材料と優先的に相互作用し、研磨剤上の活性剤コーティングが基材表面と接触するときに促進されうる。
【0101】
活性剤は金属グリシン複合体を含むことができ、ここで、金属はセリウム、鉄、マンガン、コバルト又はそれらの混合物から本質的になる。
【0102】
活性剤の混合物は高められた活性を提供することができる。セリウム塩は鉄又は銅と混合されたときに特に有用である。マンガン塩は鉄又は銅と混合されたときに特に有用である。希土類金属は、鉄又は銅と混合されたときに特に有用であることができる。米国特許第5,097,071号明細書(その開示は参照により本明細書中に取り込む)は、フェントン反応を開始するのに有用であるアルミナ担持銅の調製方法を教示しており、ここで、銅はマンガン及び1種以上の希土類金属の化合物により含浸され、金属として計算して、Cu含有分は0.1〜5質量%であり、マンガン及び希土類金属の化合物の合計含有分は0.05〜8質量%である。希土類金属(元素の周期表のサブグループIII)として以下のものを挙げることができる: スカンジウム、イットリウム、ランタン及びランタニド。イットリウム、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム及びジスプロシウムは好ましく、セリウム及びランタンは特に好ましく、セリウムは非常に特に好ましい。
【0103】
幾つかの実施形態において、活性剤を含む粒子の表面に結合されている、Ag、Cr、Mo、Mn、Nb、Nd、Os、Pd、Pt、Rh、Ru、Sc、Sm、Ta、Ti、V又はWの化合物は有用である。該化合物は活性剤の作用を促進することができ、又は、フリーラジカルを生成する幾つか化合物とともに、該化合物はそれ自体が活性剤となることができる。
【0104】
幾つかの実施形態において、例えば、活性剤を表面に結合させた研磨剤又は他の粒子が貯蔵され又は取り扱われるときに、又は、活性剤がスラリーの一部分を不安定にするときには、活性剤の表面は不動態化されうる。不動態化剤は結合した活性剤に対して有利に比較的に不溶性であり(活性剤を粒子から脱離させない)、また、活性剤被覆粒子の親和性を有する。選択されるpH値では、選択されるカルボン酸塩は、例えば、シュウ酸塩、没食子酸塩、クエン酸塩などであり、活性剤含有粒子を被覆させることができる。これらの不動態化剤は、しばしば、フリーラジカルを排除することができ、そのことがさらに安定性を向上させる。他の不動態化剤としては、コハク酸塩、安息香酸塩、ギ酸塩、クペロン及び8−ヒドロキシキノリンが挙げられる。しかしながら、活性剤が暴露されることができそして機能することができるように、研磨前にpH及び/又はイオン条件を変化させることが、一般に、推奨される。
【0105】
活性剤を有する粒子は、カルボン酸及びポリカルボン酸を含む、コロイド安定性を向上させるための種々の薬剤により処理されることができる。
【0106】
[pH調節剤]
本発明のCMPスラリーは1種以上の種々のpH調節剤を含む。
【0107】
スラリーのpHは、望ましくは、約pH5〜約9のオーダーであり、そして好ましくは約pH6〜約pH8である。スラリーのpHは1種以上の様々なpH調節剤を用いて調節されることができ、該pH調節剤は、例えば、適切な酸、塩基、アミン又はそれらの任意の組み合わせである。好ましくは、スラリー中に使用されるpH調節剤は金属イオンを含まず、それにより、所望されない金属成分はスラリー中に導入されない。適切なpH調節剤としては、アミン、水酸化アンモニウム、硝酸、リン酸、硫酸、有機酸及び/又はその塩ならびにそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0108】
スラリー中のpH調節剤の濃度は0〜10wt%の範囲であることができるが、より好ましくは、スラリーに対して約0.05〜2wt %であり、より好ましくは0.1〜1wt%である。
【0109】
[キレート剤]
本発明のCMPスラリーは1種以上の種々のキレート剤を含むことができる。
【0110】
もし非(溶解)金属含有実施形態が所望されるならば、流体はキレート剤を有することができる。キレート剤は流体中で溶解形態で存在する複数酸化状態を有する金属を本質的に捕捉しそして分離することができる。溶解された金属がキレート化形態にある場合には、これは、基材から本質的に分離し、促進剤としてのその効率を損なうが、金属イオン汚染を防止する。これは酸化剤のスラリーのポットライフを延長することができるが、低い濃度では、キレート剤はフリーラジカルの効率を有効に損なわないであろう。
【0111】
少量のキレート剤を使用する。キレート剤は、一般に、有機酸部分を含み、該有機酸部分はフリーラジカルクエンチャーとして作用することができる。このことはシステム性能に悪影響を及ぼすことができる。
【0112】
一般に、質量基準で3wt%、好ましくは1wt%、例えば、0.5wt%未満のキレート剤は好ましい。
【0113】
[安定剤]
スラリーは1種以上の種々の安定化剤又は安定剤を含むことができる。
【0114】
安定化剤は、活性剤材料を分離することにより、フリーラジカルをクエンチすることにより、又は、他の方法でフリーラジカルを生成する化合物を安定化させることにより、フリーラジカルを生成する化合物を含む酸化剤のポットライフを延長するように使用することができる。
【0115】
幾つかの材料は、過酸化水素を安定化するに有用である。金属汚染に対する1つの例外は、スズなどの選択された安定化性金属の存在である。本発明の幾つかの実施形態において、スズは少量で存在することができ、典型的には、約25ppm未満であり、例えば、約3ppm〜約20ppmである。同様に、亜鉛はしばしば安定剤として使用される。本発明の幾つかの実施形態において、亜鉛は少量で存在することができ、典型的には、約20ppm未満であり、例えば、約1〜20ppmである。別の好ましい実施形態において、基材に接触する流体スラリーは、500ppm未満、例えば、100ppmの、スズ及び亜鉛を除く、複数の酸化状態を有する溶解した金属を有する。本発明の最も好ましい商業上の実施形態において、基材と接触する流体スラリーは、9ppm未満の、複数の酸化状態を有する溶解した金属を有し、例えば、2ppm未満の、複数の酸化状態を有する溶解した金属を有し、スズ及び亜鉛を除く。本発明の幾つかの好ましい実施形態において、基材と接触する流体スラリーは50ppm未満の、好ましくは20ppm未満の、より好ましく10ppm未満の、溶解した総金属を有し、スズ及び亜鉛を除く。
【0116】
溶液中の金属が、一般に、推奨されないときに、典型的には、過硫酸塩などの塩の形態で存在する非金属含有酸化剤は酸の形態及び/又はアンモニウム塩の形態、例えば、過硫酸アンモニウムであることが好ましい。
【0117】
他の安定剤としては、フリーラジカルクエンチャーが挙げられる。議論されるとおり、これらは生成されたフリーラジカルの有用性を阻害するであろう。それゆえ、もし存在するならば、少量で存在することが好ましい。ほとんどの酸化防止剤、すなわち、ビタミンB、ビタミンC、クエン酸などはフリーラジカルクエンチャーである。ほとんどの有機酸はフリーラジカルクエンチャーであるが、有効であり、そして他の有利な安定化特性を有する3つはホスホン酸、結合剤のシュウ酸、及び、非ラジカル掃去金属イオン封鎖剤の没食子酸である。
【0118】
さらに、炭酸塩及びリン酸塩は活性剤上に結合しそして流体のアクセスを阻害するものと考えられる。炭酸塩はそれがスラリーを安定化するために使用できるが、少量の酸が急速に安定化イオンを除去することができるので特に好ましい。吸収された活性剤に有用な安定化剤はシリカ粒子上に膜を形成する被膜形成剤であることができる。
【0119】
適切な安定化剤としては、有機酸、例えば、アジピン酸、フタル酸、クエン酸、マロン酸、オルトフタル酸、及び、リン酸、置換又は非置換のホスホン酸、すなわち、ホスホン酸化合物、ニトリル、及び、活性化剤材料を結合し、したがって、酸化剤を分解する反応を減少させるものなどの他のリガンド、ならびに、上述の薬剤の任意の組み合わせが挙げられる。本明細書中に使用されるときに、酸安定化剤は酸安定剤及びその共役塩基の両方を指す。すなわち、種々の酸安定化剤は、また、その共役形態で使用されてよい。例えば、ここで、上記の酸安定化剤に関して、アジピン剤安定化剤はアジピン酸及び/又はその共役塩基を含み、カルボン酸安定化剤はカルボン酸及び/又はその共役塩基、カルボキシレートなどであることができる。単独で使用され、又は、1種以上の他の安定剤との組み合わせで使用される適切な安定剤は、CMPスラリー中に混合されるときに、過酸化水素などの酸化剤が分解する速度を低下させる。
【0120】
他方、スラリー中の安定化剤の存在は活性剤の効力を妥協させうる。その量は、CMPシステムの効力に対して最も低い悪影響を有し、要求される安定性に適合するように調節されるべきである。一般に、これらの任意の添加剤のいずれもスラリーを実質的に安定化させるために十分な量で存在すべきである。必要な量は選ばれる特定の添加剤、CMPスラリーの特定の構成、例えば、研磨剤成分の表面の性質によって変化する。少量すぎる添加剤が用いられるならば、添加剤はスラリーの安定性にほとんど又は全く影響を及ぼさないであろう。他方、多量すぎる添加剤が使用されるならば、添加剤はスラリー中に所望されていないフォーム及び/又は凝集物の形成に寄与することができる。一般に、これらの任意の添加剤の適切な量はスラリーに対して、約0.001〜約2質量%の範囲にあり、好ましくは、約0.001〜約1質量%の範囲にある。これらの任意の添加剤は、スラリーに直接的に添加されることができ、又は、スラリーの研磨剤成分の表面に適用されることができる。
【0121】
[界面活性剤]
本発明のCMPスラリーは1種以上の種々の界面活性剤を含むことができる。
【0122】
スラリーのための多くの適切な界面活性剤は存在するが、好ましい界面活性剤としては、ドデシル硫酸ナトリウム塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸アンモニウム塩、アルコールエトキシレート、アセチレン系界面活性剤及びそれらの任意の組み合わせが挙げられる。適切な商業上利用可能な界面活性剤としては、Dow Chemicals 製のTRITON DF 16(商標)、及び、Air Products and Chemicals製のSUIRFYNOL(商標)、DYNOL(商標)、Zetasperse(商標)、Nonidet(商標)及びTomadol(商標)界面活性剤ファミリーの種々の界面活性剤が挙げられる。
【0123】
1000未満から30,000を超える範囲の分子量を有する種々のアニオン性、カチオン性、ノニオン性及び双性イオン性界面活性剤は分散剤として考えられる。ステアリン酸、ラウリル硫酸、アルキルポリリン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジイソプルナフタレンスルホン酸、ジオクチルスルホコハク酸、エトキシル化及び硫酸化ラウリルアルコール、及び、エトキシル化及び硫酸化アルキルフェノールのナトリウム、カリウム、又は、好ましくは、アンモニア塩が挙げられる。
【0124】
種々のカチオン性界面活性剤としては、ポリエチレンイミン、エトキシル化脂肪族アミン及びステアリルベンジルジメチルアンモニウムクロリド又はニトレートが挙げられる。本発明において考えられる別の分散剤としては、ポリエチレングリコール、レシチン、ポリビニルピロリドン、ポリオキシエチレン、イソオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、アルキルアリールスルホン酸のアミン塩、ポリアクリル酸及び関連塩、ポリメタクリレートが挙げられる。
【0125】
界面活性剤が第一のCMPスラリーに添加されるならば、それはアニオン性、カチオン性、ノニオン性又は両性界面活性剤であることができ、又は、2つ以上の界面活性剤の組み合わせを使用することができる。さらに、界面活性剤の添加はウエハ内不均一性(WIWNU)を低減し、それにより、ウエハの表面を改良しそしてウエハ欠陥を低減するのに有用であることができることを発見した。
【0126】
一般に、第一のCMPスラリー中に使用されうる界面活性剤などの添加剤の量はスラリーの有効な安定化を達成するのに十分であるべきであり、典型的には、選択される特定の界面活性剤及び金属酸化物研磨剤の表面の性質によって変動するであろう。例えば、もし選択された界面活性剤が十分でない量で使用されるならば、それは第一のCMPスラリー安定化に対してほとんど又は全く効果を有しないであろう。他方、CMPスラリー中で多量すぎる界面活性剤はスラリー中に所望されない発泡及び/又は凝集をもたらすことがある。結果として、界面活性剤などの安定剤は、一般に、約0.001質量%〜約0.2質量%、好ましくは約0.001〜約0.1質量%の範囲の量で本発明のスラリー中に存在するべきである。さらに、添加剤は、スラリー中に直接的に添加されるか、又は、既知の技術を用いて金属酸化物研磨剤の表面上で処理されることができる。いずれの場合にも、添加剤の量は第一の研磨スラリー中で所望の濃度を達成するように調節される。
【0127】
[腐食防止剤]
CMPスラリーは、本発明において、腐食防止剤の使用の必要性を大きく低減するが、CMPスラリーは特定の非常に難しい用途のために1種以上の種々の腐食防止剤を含むことができる。
【0128】
腐食防止剤は被膜形成剤であることができ、又は、それはカソード抑制、ヒドロキシルラジカルに関係する反応を制御することなどの他の機構により作用することができる。
【0129】
適切な腐食防止剤としては、限定するわけではないが、N−H結合を有しない窒素含有複素環、スルフィド、オキサゾリジン又は混合物が挙げられる。特定の腐食防止剤は4−エチル−2−オキサゾリン4−メタノール、2−3,5トリメチルピラジン、2−エチル3−5ジメチルピラジン、グルタチオン、チオフェン、メルカプトピリジンn−オキシド、チアミン次亜塩素酸塩、テトラエチルチウラム(thiruam)ジスルフィド、ポリエチレンイミン、シアン化合物、アルキルアンモニウムイオン又はアミノ酸(S基を含むもの以外)、アミノプロピルシラノール、アミノプロピルシロキサンが挙げられる。腐食防止剤は種々の特許に教示されており、例えば、US6083419、US6136711、US7247567及びUS7582127に教示されており、それらの開示の全体を参照により本明細書中に取り込む。
【0130】
[除去速度選択性調節剤]
異なる用途はタングステン及びバリア膜又はタングステン及び誘電体膜の間に異なるCMP除去速度選択性を要求する。種々の化学添加剤はバリア及び誘電体除去速度を制御し、所望の選択率を達成するように使用できる。
【0131】
誘電体膜は誘電率が約4以下である任意の適切な誘電体材料であることができる。典型的には、誘電体層はケイ素含有材料であり、例えば、カーボンドープされた二酸化ケイ素及びアルミノシリケートなどの二酸化ケイ素又は酸化された二酸化ケイ素である。誘電体層は多孔性金属酸化物、ガラス、有機ポリマー、フッ素化有機ポリマー、又は、他の任意の適切な高又は低−k誘電体層であることもできる。誘電体層は、好ましくは、TEOSなどの酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、又は、誘電率が約3.5以下である材料を含む。
【0132】
このような添加剤の例は、限定するわけではないが、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンイミン、ポリホルムアルデヒド、ポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド及びポリメタクリル酸などのポリマー、 、クエン酸、フタル酸などの各種有機酸、シロキサン化合物が挙げられる。様々な界面活性剤はまた、誘電体除去速度を低下させるために有用であることができる。
【実施例】
【0133】
[一般実験手順]
下記の例において、下記に示す手順及び実験条件を用いて実験を行った。
【0134】
[パラメータ]
Å: オングストローム−長さの単位
BP:背圧、psi単位
CMP: 化学機械平坦化=化学機械研磨
CS: キャリア速度
DF: 下方力:CMPの間に加えられる圧力、単位psi
min: 分
ml:ミリリットル
mV:ミリボルト
psi: ポンド毎平方インチ
PS:研磨ツールの平板回転速度、rpm (回転数/分)
SF: 研磨組成物流速、ml/min
除去速度及び選択率
除去速度(RR)=(研磨前の膜厚−研磨後の膜厚)/研磨時間
【0135】
すべての百分率は特に別段の指示がないかぎり、質量%である。
【0136】
タングステン膜で被覆されたシリコンウエハクーポンに対してエッチング速度試験を行った。エッチングされるタングステン膜の厚さはエッチングの前と後に4点プローブ抵抗率測定技術により決定した。40℃でスラリー溶液中にクーポンを浸漬することによりエッチングを行った。
【0137】
実施例で使用されたCMPツールはApplied Materials, 3050 Boweres Avenue, Santa Clara, California, 95054製のMirra(登録商標)であった。Dow ChemicalsからのIC1010(商標) CMPパッドで、3.5 psiの膜圧力、127 RMPのテーブル速度及び97 ml/minのスラリーフロー速度にて研磨を行った。シート抵抗測定技術を用いてタングステン除去速度を測定した。
【0138】
加工用スラリーは、コロイドシリカ研磨粒子、酢酸鉄を被覆したシリカ粒子、pH調節剤及び水を含んだ。スラリーのpHは2.5〜9の範囲にあった。シリカ粒子濃度は、0〜30wt%、又は、0.05〜10 wt%、又は、0.1〜2wt%の範囲であった。活性剤粒子濃度は、0.001〜2wt%、又は、0.01〜1wt%、又は、0.05〜0.5 wt%の範囲にあった。スラリーは、10×濃縮で製造された。その後、水で9倍に希釈した。過酸化水素を0.01〜30wt%の範囲の濃度で添加した。
【0139】
[例1]
pH7の原料スラリー溶液を、表1に示すとおりの以下の組成で調製した。
【0140】
スラリー中に使用された研磨剤は約160nmの平均粒子サイズのコロイドシリカであった。
【表1】
【0141】
スラリー中に使用される活性剤含有粒子はFe被覆されたケイ素粒子であって、酢酸鉄により被覆されたコロイドシリカ粒子(約50nm)を含んだ。スラリー中で測定された合計鉄含有分は153ppmであった。酢酸鉄を被覆したシリカゾルなどの活性剤含有粒子は米国特許第4,478,742号明細書中の方法と同様の方法により製造することができ、該明細書の開示の全体を参照により本明細書中に取り込む。
【0142】
原料スラリーは9部の水/1部のスラリーの比で脱イオン水により希釈された。希釈された形態で4wt%の濃度を生じるように過酸化水素を添加した。少量の硝酸及び水酸化カリウム(スラリー#5にのみ)を添加して、pHを調節した。
【0143】
下記の表IIはこれらの希釈率に関する組成物情報を提供した。
【表2】
【0144】
[例2]
タングステン膜により被覆されたシリコンウエハクーポンに対して各エッチング速度試験を行った。結果を表IIIに示した。
【0145】
タングステン膜により被覆された200mmシリコンウエハを用いて研磨試験も行った。タングステン除去速度を、シート抵抗測定技術を用いて測定した。また、研磨結果を表IIIに示した。
【表3】
【0146】
結果は、CMPスラリーのpHの増加とともに、静的エッチング速度が大きく減少することを示した。他方、CMP除去速度は選択されたpHにおけるpH変化により影響を受けなかった。結果として、中性に近いpHは平坦化の改良及び腐食欠陥の低減に対する影響を有することがある静的エッチング速度に対するCMP除去速度の有意な改良を提供した。
【0147】
[例3]
以下のスラリーを製造し、そして表IVに示した。活性剤含有粒子及びコロイドシリカ粒子は例1で使用したものと同一であった。
【0148】
これらのスラリーを使用して、タングステン、窒化チタン(TiN)及びTEOS膜を含むウエハを研磨した。4.2 psiの膜圧力、127 RMPのテーブル速度及び90 ml/minスラリー流速で、Dow Chemicalsからの IC1010(商標) CMPパッドを用いて研磨を行った。
【表4】
【0149】
スラリーを撹拌しながら、40℃で5分間、スラリー中に、タングステン膜を含むウエハを浸漬することにより、これらのスラリーを用いて静的エッチング速度測定をも行った。
【0150】
異なる膜に対するCMPの間の除去速度及びタングステン膜に対する静的エッチング速度を下記の表Vに要約した。
【表5】
【0151】
結果は、予期せぬことに、タングステンエッチング速度がpH 2.5で非常に高い値(1254 Å/min)からpH ≧4.5で低い値(139 Å/min)に低下したことを示した。
【0152】
さらに、TEOS膜のCMP除去速度の劇的な減少があり、高い(>100) W/TEOS除去選択率(TEOSの除去速度により割ったWの除去速度として定義)が可能になった。この高い除去選択率はタングステンCMPスラリーにおいて非常に望ましい。
【0153】
[例4]
表VI中に示すとおり、以下の組成を有するスラリーを製造した。
【0154】
タングステン充填ライン構造を有するパターン化ウエハを研磨するためにこれらのスラリーを用いた。これらのウエハはMIT/Sematech 854マスクでパターン化されていた。3 psiの膜圧力、113 RPMのテーブル速度、111 RPMのヘッド速度及び90 ml/minのスラリー流速で、ウエハを研磨した。エンドポイント測定システムを用いて、50%オーバーポリッシュでこれらのウエハを研磨した。プロフィロメータを用いて、パターンウエハ上の異なるライン構造に対してトポグラフィーを測定した。
【表6】
【0155】
50%パターン密度を有する種々のライン構造に対して測定したエロージョントポグラフィー(オングストローム)を下記の表VIIに要約した。
【表7】
【0156】
これらのライン構造に対するディッシングトポグラフィー(オングストローム)を下記の表VIIIに要約した。
【表8】
【0157】
表VII及びVIIIは、pH7を有するCMPスラリーが酸性pHスラリーと比較して、ディッシング及びエロージョンの両方で実質的な改良を発揮したことを示した。
【0158】
より良好な腐食保護が酸性pHと比較して中性pHで達成される機構はなおも完全に研究されていない。いかなる理論にも拘束されないが、pHとともに不均一活性剤の表面化学が重大な役割を果たす可能性があると考えられる。
【0159】
上記の本発明の実施形態及び実施例は本発明で行うことができる多くの実施形態及び実施例の例示である。プロセスの多くの他の形態は使用されることができ、そしてプロセスにおいて使用される材料は具体的に開示された材料以外の多くの材料から選ばれることができることが考えられる。