【課題】 硬化物における伸度が高く、無機基材密着性にも優れる変性(メタ)アクリレート樹脂、これを含有する硬化性樹脂組成物、前記硬化性樹脂組成物からなる絶縁材料、ソルダーレジスト用樹脂材料及びレジスト部材を提供すること。
【解決手段】 酸基含有(メタ)アクリレート樹脂(A)とアルカノールアミン(B)とを必須の反応原料とする変性(メタ)アクリレート樹脂、これを含有する硬化性樹脂組成物、前記硬化性樹脂組成物からなる絶縁材料、ソルダーレジスト用樹脂材料及びレジスト部材。
前記酸基含有(メタ)アクリレート樹脂(A)がエポキシ樹脂(a1)、不飽和モノカルボン酸又はその誘導体(a2)、及びポリカルボン酸無水物(a3)を必須の反応原料とする請求項1記載の変性(メタ)アクリレート樹脂。
変性(メタ)アクリレート樹脂の反応原料の総質量に対する前記アルカノールアミン(B)の割合が0.5〜10質量%の範囲である請求項1記載の変性(メタ)アクリレート樹脂。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の変性(メタ)アクリレート樹脂は、酸基含有(メタ)アクリレート樹脂(A)とアルカノールアミン(B)とを必須の反応原料とする。
【0016】
本発明において(メタ)アクリレート樹脂とは、分子中にアクリロイル基、メタクリロイル基、或いはその両方を有する樹脂のことをいう。また、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基、メタクリロイル基の一方或いは両方のことをいい、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートの総称である。
【0017】
前記酸基含有(メタ)アクリレート樹脂(A)において酸基はソルダーレジスト用樹脂材料として用いた際のアルカリ現像性に寄与する構造部位であり、カルボキシ基等が挙げられる。前記酸基含有(メタ)アクリレート樹脂(A)の具体構造は特に限定されず、樹脂中に酸基と(メタ)アクリロイル基とを有するものであればどのような構造の樹脂を用いてもよい。中でも、硬化物における耐熱性等に優れることから、エポキシ樹脂(a1)、不飽和モノカルボン酸又はその誘導体(a2)、及びポリカルボン酸無水物(a3)を必須の反応原料とするものが好ましい。
【0018】
前記エポキシ樹脂(a1)は、エポキシ基を複数有する樹脂であれば具体構造は特に限定されず、多種多様なものを用いることができる。中でも、硬化物における耐熱性が特に高い変性(メタ)アクリレート樹脂となることから、樹脂構造中に芳香環を有するものが好ましい。その一例としては、フェノール性水酸基含有樹脂のポリグリシジルエーテル等が挙げられる。より具体的には、例えば、フェノール性水酸基含有化合物(P)の一種乃至複数種を反応原料とするノボラック型樹脂のポリグリシジルエーテル(以下「エポキシ樹脂(a1−1)」とする)や、フェノール性水酸基含有化合物(P)の一種乃至複数種と下記構造式(x−1)〜(x−5)の何れかで表される化合物(x)とを必須の反応原料とする反応生成物のポリグリシジルエーテル(以下「エポキシ樹脂(a1−2)」とする)等が挙げられる。
【0019】
【化1】
[式中hは0又は1である。R
1はそれぞれ独立して脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基の何れかであり、iは0又は1〜4の整数である。Zはビニル基、ハロメチル基、ヒドロキシメチル基、アルキルオキシメチル基の何れかである。Yは炭素原子数1〜4のアルキレン基、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基の何れかである。jは1〜4の整数である。]
【0020】
前記フェノール性水酸基含有化合物(P)は、例えば、フェノール、ポリヒドロキシベンゼン、ナフトール、ポリヒドロキシナフタレン、アントラセノール、ポリヒドロキシアントラセン、ビフェノール、ビスフェノールの他、これらの芳香核上に一つ乃至複数の置換基を有する化合物等が挙げられる。芳香核上の置換基は、例えば、脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基等が挙げられる。前記脂肪族炭化水素基は直鎖型及び分岐型のいずれでもよく、構造中に不飽和結合を有していてもよい。具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、へキシル基、シクロへキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基等が挙げられる。前記アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ブトキシ基等が挙げられる。前記ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。前記アリール基は、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、及びこれらの芳香核上に前記脂肪族炭化水素基やアルコキシ基、ハロゲン原子等が置換した構造部位等が挙げられる。前記アリールオキシ基は、フェニルオキシ基、ナフチルオキシ基、アントリルオキシ基、及びこれらの芳香核上に前記アルキル基やアルコキシ基、ハロゲン原子等が置換した構造部位等が挙げられる。前記アラルキル基は、ベンジル基、フェニルエチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基、及びこれらの芳香核上に前記アルキル基やアルコキシ基、ハロゲン原子等が置換した構造部位等が挙げられる。前前記フェノール性水酸基含有化合物(P)は一種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用して用いてもよい。中でも、硬化物における伸度や無機基材密着性の他、耐熱性や現像性にも優れる変性(メタ)アクリレート樹脂となることから、フェノール又はフェノールの芳香核上に一つ乃至複数の置換基を有する化合物が好ましく、フェノール又は炭素原子数1〜6のアルキル基を一つ乃至複数有するアルキルフェノールが好ましい。
【0021】
前記化合物(x)について、前記構造式(x−1)〜(x−5)中のR
1は脂肪族炭化水素基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基の何れかであり、その具体例は先に例示したもの等が挙げられる。前記化合物(x)の中でも、硬化物における伸度や無機基材密着性の他、耐熱性や現像性にも優れる変性(メタ)アクリレート樹脂となることから、前記構造式(x−1)で表される化合物が好ましい。
【0022】
前記フェノール性水酸基含有化合物(P)を反応原料とするノボラック型樹脂は、一般的なノボラック樹脂と同様の製法にて製造することができる。ノボラック型樹脂の分子量等は、得られるエポキシ樹脂(a1−1)の軟化点が50〜120℃程度になるよう調整することが好ましい。
【0023】
前記フェノール性水酸基含有化合物(P)と前記化合物(x)との反応は、酸触媒条件下、70〜180℃程度の温度条件下で加熱撹拌する方法により行うことができる。前記フェノール性水酸基含有化合物(P)と前記化合物(x)との反応割合は、前記化合物(x)1モルに対し、前記フェノール性水酸基含有化合物(P)が1.5〜5モルとなる割合であることが好ましい。
【0024】
前記フェノール性水酸基含有樹脂のポリグリシジルエーテル化反応は、公知慣用の方法にて行うことができる。その一例としては、例えば、前記フェノール性水酸基含有樹脂が有するフェノール性水酸基1モルに対して2〜10モルのエピハロヒドリンを用い、フェノール性水酸基1モルに対し0.9〜2.0モルの塩基性触媒を一括又は分割添加しながら20〜120℃の温度で0.5〜10時間反応させる方法が挙げられる。
【0025】
前記エポキシ樹脂(a1)のエポキシ基当量は、硬化物における伸度や無機基材密着性の他、耐熱性や現像性にも優れる変性(メタ)アクリレート樹脂となることから、160〜400g/当量の範囲であることが好ましい。また、その軟化点は50〜120℃の範囲であることが好ましい。
【0026】
前記エポキシ樹脂(a1)は、一種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。また、前記エポキシ樹脂(a1−1)や(a1−2)以外のその他のエポキシ樹脂を用いてもよい。中でも、硬化物における伸度や無機基材密着性の他、耐熱性や現像性にも優れる変性(メタ)アクリレート樹脂となることから、前記エポキシ樹脂(a1−1)又は(a1−2)を必須の成分として用いることが好ましい。エポキシ樹脂(a1)として複数種のエポキシ樹脂を用いる場合には、エポキシ樹脂(a1)の総質量に対する前記エポキシ樹脂(a1−1)又はエポキシ樹脂(a1−2)の割合が70質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。エポキシ樹脂(a1)として前記エポキシ樹脂(a1−1)とエポキシ樹脂(a1−2)とを併用する場合には、エポキシ樹脂(a1)の総質量に対する前記エポキシ樹脂(a1−1)とエポキシ樹脂(a1−2)との合計質量の割合が70質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましい。
【0027】
前記不飽和モノカルボン酸又はその誘導体(a2)は、アクリル酸やメタクリル酸等の一分子中に(メタ)アクリロイル基とカルボキシ基とを有する化合物や、その酸ハロゲン化物、酸無水物等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。
【0028】
前記ポリカルボン酸無水物(a3)は、一分子中に二つ以上のカルボキシ基を有する化合物の酸無水物であれば、いずれのものも利用できる。具体的にはシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸等のジカルボン酸化合物の酸無水物が挙げられる。ポリカルボン酸無水物(a3)はそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。中でも、硬化物における耐熱性に一層優れる変性(メタ)アクリレート樹脂となる点ではフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸等、分子構造中に環状構造を有する化合物の酸無水物が好ましい。また、硬化物における伸度が一層高い変性(メタ)アクリレート樹脂となる点ではコハク酸無水物が好ましい。
【0029】
前記酸基含有(メタ)アクリレート樹脂(A)の製造方法は特に限定されず、どのような方法にて製造してもよい。例えば、反応原料の全てを一括で反応させる方法で製造してもよいし、反応原料を順次反応させる方法で製造してもよい。中でも、反応の制御が容易であることから、先に前記エポキシ樹脂(a1)と不飽和モノカルボン酸又はその誘導体(a2)とを反応させ、次いで前記ポリカルボン酸無水物(a3)を反応させる方法が好ましい。該反応は、例えば、前記エポキシ樹脂(a1)と不飽和モノカルボン酸又はその誘導体(a2)とをエステル化反応触媒の存在下、100〜150℃の温度範囲で反応させた後、反応系中にポリカルボン酸無水物(a3)を加え、90〜120℃の温度範囲で反応させる方法等により行うことができる。また、前記エポキシ樹脂(a1)の製造と酸基含有(メタ)アクリレート樹脂(A)の製造とを連続して行ってもよい。
【0030】
前記エポキシ樹脂(a1)と不飽和モノカルボン酸又はその誘導体(a2)との反応割合は、エポキシ樹脂(a1)中のエポキシ基1モルに対し、不飽和モノカルボン酸又はその誘導体(a2)を0.9〜1.1モルの範囲で用いることが好ましい。また、前記ポリカルボン酸無水物(a3)の反応割合は、エポキシ樹脂(a1)中のエポキシ基1モルに対し、0.2〜1.0モルの範囲で用いることが好ましい。
【0031】
前記エステル化触媒は、例えば、トリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等のリン化合物、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。触媒の添加量は、反応原料の合計質量に対し0.03〜5質量%の範囲で用いることが好ましい。
【0032】
反応は必要に応じて有機溶媒中で行ってもよい。用いる有機溶媒の選択は、反応原料及び生成物である酸基含有(メタ)アクリレート樹脂(A)の溶解性や反応温度条件等により適宜選択されるが、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、ジメチルホルムアミド、メチルイソブチルケトン、メトキシプロパノール、シクロヘキサノン、メチルセロソルブ、ジアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、ジアルキレングリコールアセテート等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上の混合溶媒としても良い。有機溶剤の使用量は、反応効率が良好となることから、反応原料の合計質量に対し0.1〜5倍量程度の範囲で用いることが好ましい。
【0033】
前記アルカノールアミン(B)は、主に、前記酸基含有(メタ)アクリレート樹脂(A)中の(メタ)アクリロイル基等と反応する。アルカノールアミン(B)の反応割合は、硬化物における伸度と無機基材密着性とに一層優れる変性(メタ)アクリレート樹脂となることから、変性(メタ)アクリレート樹脂の反応原料の総質量に対し0.5〜10質量%の範囲であることが好ましい。
【0034】
前記アルカノールアミン(B)の具体例としては、例えば、メタノールアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン、ブタノールアミン、ペンタノールアミン、ヘキサノールアミン等のモノアルカノールアミンや、ジメタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジブタノールアミン、ジペンタノールアミン、ジヘキサノールアミン等のジアルカノールアミン等が挙げられる。中でも、硬化物における伸度と無機基材密着性とに一層優れる変性(メタ)アクリレート樹脂となることからジアルカノールアミンが好ましい。アルカノールアミン(B)中のヒドロキシアルキル基について、アルキル基の炭素原子数は特に限定されず、先に例示した炭素原子数1〜6のヒドロキシアルキル基の他、炭素原子数が7以上の中鎖或いは長鎖のヒドロキシアルキル基であってもよい。中でも、硬化物における伸度や無機基材密着性の他、耐熱性や現像性等にも優れる変性(メタ)アクリレート樹脂となることから、炭素原子数1〜6のヒドロキシアルキル基であることが好ましい。更に、炭素原子数1〜3のヒドロキシアルキル基であることがより好ましい。
【0035】
前記酸基含有(メタ)アクリレート樹脂(A)とアルカノールアミン(B)との反応は、例えば、40〜10℃程度の温度範囲で両者を撹拌混合して行うことができる。前記酸基含有(メタ)アクリレート樹脂(A)の製造と変性(メタ)アクリレート樹脂の製造とを連続して行ってもよい。反応は適当な触媒の存在下で行ってもよい。また、適当な有機溶媒中で行ってもよい。
【0036】
前記触媒は、は、例えば、トリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等のリン化合物、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。触媒の添加量は、反応原料の合計質量に対し0.03〜5質量%の範囲で用いることが好ましい。
【0037】
有機溶媒は、反応原料及び生成物である変性(メタ)アクリレート樹脂の溶解性や反応温度条件等により適宜選択されるが、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、ジメチルホルムアミド、メチルイソブチルケトン、メトキシプロパノール、シクロヘキサノン、メチルセロソルブ、ジアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、ジアルキレングリコールアセテート等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上の混合溶媒としても良い。有機溶剤の使用量は、反応効率が良好となることから、反応原料の合計質量に対し0.1〜5倍量程度の範囲で用いることが好ましい。
【0038】
前記変性(メタ)アクリレート樹脂(A)の酸価は、硬化物における伸度や無機基材密着性の他、耐熱性や現像性にも優れる変性(メタ)アクリレート樹脂となることから、40〜90mgKOH/gの範囲であることが好ましい。なお、本願発明において酸基含有(メタ)アクリレート樹脂の酸価はJIS K 0070(1992)の中和滴定法にて測定される値である。
【0039】
本発明の変性(メタ)アクリレート樹脂は、分子構造中に重合性の(メタ)アクリロイル基を有することから、例えば、光重合開始剤を添加することにより硬化性樹脂組成物として利用することができる。
【0040】
前記光重合開始剤は、照射する活性エネルギー線の種類等により適切なものを選択して用いればよい。また、アミン化合物、尿素化合物、含硫黄化合物、含燐化合物、含塩素化合物、ニトリル化合物等の光増感剤と併用してもよい。光重合開始剤の具体例としては、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン等のアルキルフェノン系光重合開始剤;2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤;ベンゾフェノン化合物等の分子内水素引き抜き型光重合開始剤等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。
【0041】
前記光重合開始剤の市販品は、例えば、BASF社製「IRGACURE127」、「IRGACURE184」、「IRGACURE250」、「IRGACURE270」、「IRGACURE290」、「IRGACURE369E」、「IRGACURE379EG」、「IRGACURE500」、「IRGACURE651」、「IRGACURE754」、「IRGACURE819」、「IRGACURE907」、「IRGACURE1173」、「IRGACURE2959」、「IRGACURE MBF」、「IRGACURE TPO」、「IRGACURE OXE 01」、「IRGACURE OXE 02」、IGM RESINS社製「OMNIRAD184」、「OMNIRAD250」、「OMNIRAD369」、「OMNIRAD369E」、「OMNIRAD651」、「OMNIRAD907FF」、「OMNIRAD1173」等が挙げられる。
【0042】
前記光重合開始剤の添加量は、例えば、硬化性樹脂組成物の溶剤以外の成分の合計に対し0.05〜15質量%の範囲であることが好ましく、0.1〜10質量%の範囲であることがより好ましい。
【0043】
本発明の硬化性樹脂組成物は、前記本発明の変性(メタ)アクリレート樹脂以外の樹脂成分を含有しても良い。該樹脂成分は、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラック型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸、ジカルボン酸無水物、必要に応じて不飽和モノカルボン酸無水物等を反応させて得られるような、樹脂中にカルボキシ基と(メタ)アクリロイル基とを有する樹脂や、各種の(メタ)アクリレートモノマー等が挙げられる。
【0044】
前記(メタ)アクリレートモノマーは、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート等の脂肪族モノ(メタ)アクリレート化合物;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチルモノ(メタ)アクリレート等の脂環型モノ(メタ)アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等の複素環型モノ(メタ)アクリレート化合物;ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェニルベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、ベンジルベンジル(メタ)アクリレート、フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族モノ(メタ)アクリレート化合物等のモノ(メタ)アクリレート化合物:前記各種のモノ(メタ)アクリレートモノマーの分子構造中に(ポリ)オキシエチレン鎖、(ポリ)オキシプロピレン鎖、(ポリ)オキシテトラメチレン鎖等のポリオキシアルキレン鎖を導入した(ポリ)オキシアルキレン変性モノ(メタ)アクリレート化合物;前記各種のモノ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入したラクトン変性モノ(メタ)アクリレート化合物;
【0045】
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等の脂肪族ジ(メタ)アクリレート化合物;1,4−シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ノルボルナンジ(メタ)アクリレート、ノルボルナンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート等の脂環型ジ(メタ)アクリレート化合物;ビフェノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート等の芳香族ジ(メタ)アクリレート化合物;前記各種のジ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)オキシエチレン鎖、(ポリ)オキシプロピレン鎖、(ポリ)オキシテトラメチレン鎖等の(ポリ)オキシアルキレン鎖を導入したポリオキシアルキレン変性ジ(メタ)アクリレート化合物;前記各種のジ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入したラクトン変性ジ(メタ)アクリレート化合物;
【0046】
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート等の脂肪族トリ(メタ)アクリレート化合物;前記脂肪族トリ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)オキシエチレン鎖、(ポリ)オキシプロピレン鎖、(ポリ)オキシテトラメチレン鎖等の(ポリ)オキシアルキレン鎖を導入した(ポリ)オキシアルキレン変性トリ(メタ)アクリレート化合物;前記脂肪族トリ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入したラクトン変性トリ(メタ)アクリレート化合物;
【0047】
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の4官能以上の脂肪族ポリ(メタ)アクリレート化合物;前記脂肪族ポリ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)オキシエチレン鎖、(ポリ)オキシプロピレン鎖、(ポリ)オキシテトラメチレン鎖等の(ポリ)オキシアルキレン鎖を導入した4官能以上の(ポリ)オキシアルキレン変性ポリ(メタ)アクリレート化合物;前記脂肪族ポリ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入した4官能以上のラクトン変性ポリ(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。
【0048】
本発明の硬化性樹脂組成物は、塗工粘度調節等の目的で有機溶剤を含有してもよい。その種類や添加量は、所望の性能に応じて適宜調整される。一般には、硬化性樹脂組成物の合計に対し10〜90質量%の範囲で用いられる。前記溶剤の具体例としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキソラン等の環状エーテル溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル;トルエン、キシレン等の芳香族溶剤;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族溶剤;カルビトール、セロソルブ、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール溶剤;アルキレングリコールモノアルキルエーテル、ジアルキレングリコールモノアルキルエーテル、ジアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート等のグリコールエーテル系溶剤が挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても良い。
【0049】
本発明の硬化性樹脂組成物は、この他、無機微粒子やポリマー微粒子、顔料、消泡剤、粘度調整剤、レベリング剤、難燃剤、保存安定化剤等の各種添加剤を含有しても良い。
【0050】
本発明の変性(メタ)アクリレート樹脂は、硬化物における伸度や無機基材密着性に優れる特徴を有する。更に、この他、光感度や乾燥管理幅等で評価される現像性や、硬化物における耐熱性等にも優れる特徴を有する。本発明の変性(メタ)アクリレート樹脂の各種性能に優れる特徴が生かされる用途として、例えば、半導体デバイス関係の用途としては、ソルダーレジスト、層間絶縁材料、パッケージ材、アンダーフィル材、回路素子等のパッケージ接着層や集積回路素子と回路基板の接着層として用いることができる。また、LCD、OELDに代表される薄型ディスプレイ関係の用途としては、薄膜トランジスタ保護膜、液晶カラーフィルタ保護膜、カラーフィルタ用顔料レジスト、ブラックマトリックス用レジスト、スペーサーなどに好適に用いることができる。これらの中でも、特にソルダーレジスト用途に好適に用いることができる。本発明のソルダーレジスト用樹脂材料は、例えば、前記変性(メタ)アクリレート樹脂、光重合開始剤及び各種の添加剤に加え、硬化剤、硬化促進剤、有機溶媒等の各成分を含んでなる。
【0051】
前記硬化剤は、前記変性(メタ)アクリレート樹脂中のカルボキシ基と反応し得る官能基を有するものであれば特に制限されず、例えば、エポキシ樹脂が挙げられる。ここで用いるエポキシ樹脂は、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェニレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。これらのエポキシ樹脂の中でも、硬化物における耐熱性に優れることから、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂が好ましく、軟化点が50〜120℃の範囲であるものが特に好ましい。
【0052】
前記硬化促進剤は、前記硬化剤の硬化反応を促進するものであり、前記硬化剤としてエポキシ樹脂を用いる場合には、リン系化合物、第3級アミン、イミダゾール、有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯塩等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。硬化促進剤の添加量は、例えば、前記硬化剤100質量部に対し1〜10質量部の範囲で用いる。
【0053】
前記有機溶媒は、前記変性(メタ)アクリレート樹脂や硬化剤等の各種成分を溶解し得るものであれば特に限定されず、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、ジメチルホルムアミド、メチルイソブチルケトン、メトキシプロパノール、シクロヘキサノン、メチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等が挙げられる。
【0054】
本発明のソルダーレジスト用樹脂材料を用いてレジスト部材を得る方法は、例えば、前記ソルダーレジスト用樹脂材料を基材上に塗布し、60〜100℃程度の温度範囲で有機溶剤を揮発乾燥させた後、所望のパターンが形成されたフォトマスクを通して紫外線や電子線等にて露光させ、アルカリ水溶液にて未露光部を現像し、更に140〜180℃程度の温度範囲で加熱硬化させる方法が挙げられる。
【実施例】
【0055】
以下に、実施例および比較例をもって本発明をより詳しく説明する。
【0056】
本願実施例において変性(メタ)アクリレート樹脂の酸価はJIS K 0070(1992)の中和滴定法にて測定した。
【0057】
製造例1 変性(メタ)アクリレート樹脂(1)の製造
温度計、攪拌器、及び還流冷却器を備えたフラスコに、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート101質量部を入れ、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC株式会社製「EPICLON N−680」、軟化点85℃、エポキシ基当量214g/当量)428質量部を溶解させた。更に、ジブチルヒドロキシトルエン4質量部、メトキノン0.4質量部加えた後、アクリル酸144質量部、トリフェニルフォスフィン1.6質量部を添加し、空気を吹き込みながら120℃で10時間反応させた。次いで、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート418質量部、テトラヒドロ無水フタル酸160質量部を加え110℃で2.5時間反応させた。更に、ジエタノールアミン46.1質量部を添加して60℃で3時間反応させ、変性(メタ)アクリレート樹脂(1)を得た。変性(メタ)アクリレート樹脂(1)の反応原料の総質量に対するジエタノールアミンの割合は6.3質量%であった。また、変性(メタ)アクリレート樹脂(1)の固形分酸価は77mgKOH/gであった。変性(メタ)アクリレート樹脂(1)のGPCチャート図を
図1に示す。
【0058】
製造例2 変性(メタ)アクリレート樹脂(2)の製造
温度計、攪拌器、及び還流冷却器を備えたフラスコに、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート101質量部を入れ、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC株式会社製「EPICLON N−680」、軟化点85℃、エポキシ基当量214g/当量)428質量部を溶解させた。更に、ジブチルヒドロキシトルエン4質量部、メトキノン0.4質量部加えた後、アクリル酸144質量部、トリフェニルフォスフィン1.6質量部を添加し、空気を吹き込みながら120℃で10時間反応させた。次いで、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート404質量部、テトラヒドロ無水フタル酸160質量部を加え110℃で2.5時間反応させた。更に、ジエタノールアミン24.9質量部を添加して60℃で3時間反応させ、変性(メタ)アクリレート樹脂(2)を得た。変性(メタ)アクリレート樹脂(2)の反応原料の総質量に対するジエタノールアミンの割合は3.4質量%であった。また、変性(メタ)アクリレート樹脂(2)の固形分酸価は79mgKOH/gであった。
【0059】
製造例3 変性(メタ)アクリレート樹脂(3)の製造
温度計、攪拌器、及び還流冷却器を備えたフラスコに、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート101質量部を入れ、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC株式会社製「EPICLON N−680」、軟化点85℃、エポキシ基当量214g/当量)428質量部を溶解させた。更に、ジブチルヒドロキシトルエン4質量部、メトキノン0.4質量部加えた後、アクリル酸144質量部、トリフェニルフォスフィン1.6質量部を添加し、空気を吹き込みながら120℃で10時間反応させた。次いで、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート396質量部、テトラヒドロ無水フタル酸160質量部を加え110℃で2.5時間反応させた。更に、ジエタノールアミン13.2質量部を添加して60℃で3時間反応させ、変性(メタ)アクリレート樹脂(3)を得た。変性(メタ)アクリレート樹脂(3)の反応原料の総質量に対するジエタノールアミンの割合は1.8質量%であった。また、変性(メタ)アクリレート樹脂(3)の固形分酸価は80mgKOH/gであった。
【0060】
製造例4 変性(メタ)アクリレート樹脂(4)の製造
温度計、攪拌器、及び還流冷却器を備えたフラスコに、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート174質量部を入れ、ジシクロペンタジエン付加フェノール型エポキシ樹脂(DIC株式会社製「EPICLON HP−7200H」、軟化点80℃、エポキシ基当量276g/当量)552質量部を溶解させた。更に、ジブチルヒドロキシトルエン4質量部、メトキノン0.4質量部加えた後、アクリル酸144質量部、トリフェニルフォスフィン1.6質量部を添加し、空気を吹き込みながら120℃で10時間反応させた。次いで、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート188質量部、無水コハク酸120質量部を加え110℃で2.5時間反応させた。更に、ジエタノールアミン28.6質量部を添加して60℃で3時間反応させ、変性(メタ)アクリレート樹脂(4)を得た。変性(メタ)アクリレート樹脂(4)の反応原料の総質量に対するジエタノールアミンの割合は3.5質量%であった。
【0061】
比較製造例1 変性(メタ)アクリレート樹脂(1’)の製造
温度計、攪拌器、及び還流冷却器を備えたフラスコに、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート101質量部を入れ、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(DIC株式会社製「EPICLON N−680」、軟化点85℃、エポキシ基当量214g/当量)428質量部を溶解させた。更に、ジブチルヒドロキシトルエン4質量部、メトキノン0.4質量部加えた後、アクリル酸144質量部、トリフェニルフォスフィン1.6質量部を添加し、空気を吹き込みながら120℃で10時間反応させた。ついで、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート311質量部、テトラヒドロ無水フタル酸160質量部を加え110℃で2.5時間反応させ、変性(メタ)アクリレート樹脂(1’)を得た。変性(メタ)アクリレート樹脂(3)の固形分酸価は85mgKOH/gであった。
【0062】
実施例5〜8及び比較例1
下記要領で硬化性樹脂組成物を調製し、各種評価試験を行った。結果を表1に示す。
【0063】
・硬化性樹脂組成物の調製
先で得た変性(メタ)アクリレート樹脂100質量部、DIC株式会社製「EPICLON N−680」(クレゾールノボラック型エポキシ樹脂)24質量部、BASF社製「イルガキュア907」[2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン]5質量部、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート13質量部を配合して硬化性樹脂組成物を得た。
【0064】
・硬化物の伸度の評価
銅箔(JX金属株式会社製「JTC−1.00Z」)上に硬化性樹脂組成物を50μmのアプリケーターで塗布し、80℃で30分間乾燥させた。メタルハライドランプを用いて1000mJ/cm
2の紫外線を照射した後、160℃で1時間加熱して、硬化塗膜を有する積層物を得た。
積層物から硬化塗膜を剥離し、10mm×80mmの大きさに切り出して試験片とした。引っ張り試験装置(島津製作所社製「機密万能試験器オートグラフAG−IS」)を用いて下記条件で試験片の伸度を測定し、評価した。
温度23℃、湿度50%、標線間距離20mm、支点間距離20mm、引っ張り速度10mm/分
【0065】
・硬化物の無機基材密着性の評価
銅箔(JX金属株式会社製「JTC−1.00Z」)上に硬化性樹脂組成物を50μmのアプリケーターで塗布し、80℃で30分間乾燥させた。メタルハライドランプを用いて1000mJ/cm
2の紫外線を照射した後、160℃で1時間加熱して、硬化塗膜を有する積層物を得た。
積層物から10mm×120mmの試験片を切り出し、テンシロン試験装置(株式会社A&D社製「テンシロン万能材料試験機 RTC−1210A」)を用いて、温度23℃、湿度50%の条件で90°ピール強度を測定し、評価した。
【0066】
【表1】