特開2018-203798IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

新規キノフタロン化合物

要約特許出願時に添付された[要約書]

【課題】優れた輝度と着色力を兼備する新規黄色顔料を提供することにある。
【解決手段】新規キノフタロン化合物を提供する。具体的には、下記式(1):
【化1】

(式(1)中、X1〜X16は各々独立に水素原子又はハロゲン原子であり、Zは炭素数1〜3のアルキレン基である)で表されるキノフタロン化合物を提供することにより、課題を解決する。さらに、式(1)で表されるキノフタロン化合物を含有する着色剤、及び当該着色剤を含有する着色組成物を提供する。
【選択図】なし

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

現在、着色組成物は様々な分野に用いられており、具体的な用途としては印刷インキ、塗料、樹脂用着色剤、繊維用着色剤、情報記録用色材(カラーフィルタ、トナー、インクジェットなどに用いる色材)などが挙げられる。着色組成物に用いられる色素は主に顔料と染料に大別され、それらに求められる性能としては、色特性(着色力、鮮明性)、耐性(耐候性、耐光性、耐熱性、耐溶剤性)などがある。通常、分子状態で発色する染料とは異なり、顔料は粒子状態(一次粒子の凝集体)からの発色となる。そのため、顔料は染料に比べ、一般的に耐性においては優位であるものの、着色力や鮮明性では劣っているものが多い。このような背景から高着色力・高彩度な顔料が求められている。その中でも、着色力の点において優勢とされている有機顔料にとりわけ注目が集まっている。 それら有機顔料において、黄色顔料はカラーインデックスの登録数が赤色顔料に次いで多いなど、これまで多くの新規顔料が積極的に開発されてきた。実際に用いられている黄色有機顔料として、例えば、印刷インキ用途ではC.I.ピグメント イエロー3、同12、同74等が、塗料用途では同74、同83、同109、同110等が、カラーフィルタ用途では、同129、同138、同150、同185等が使用されている。しかし、それらの基本構造は主にアゾ、アゾメチン、イソインドリン、イソインドリノンなどである。よって、黄色有機顔料における構造バリエーションは要求される様々な用途に対応するのに未だ十分ではない。 特に、液晶ディスプレイ用カラーフィルタ、あるいは、それらカラーフィルタに用いられる顔料には、従来の汎用用途とは異なる特性が求められている。具体的には、バックライトの消費電力を低減できる「高輝度」、さらに、カラーフィルタの薄膜化及び高色再現を可能とする「高着色力」等の要求がある。しかしながら、現行のカラーフィルタ用黄色顔料では、これら全ての要求に応える顔料が無いのが現状である。
ここで、カラーフィルタは、赤色画素部(R)、緑色画素部(G)及び青色画素部(B)からなり、黄色顔料は、緑色画素部の調色用として用いられる場合が多い。黄色顔料の中で、最も使用量が多いのはC.I.ピグメント イエロー138であるが、この同138は着色力に乏しく、高色再現性が求められる色規格では実用性がない。よって、高色再現性の色規格においては、C.I.ピグメント イエロー150が現行の黄色顔料として用いられているが、同150も輝度・着色力ともに十分であるとはいえない。そこで、優れた輝度と着色力を兼備する新規黄色顔料の創出が希求されている。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明者らは、課題を解決するために鋭意検討した結果、特定のキノフタロン骨格を二量化すること、及び二量化の連結位置を検討することで、より選択的な吸収・透過を示すことを見出した。さらに、二量化手法にも検討を重ね、単純に直接結合を採用するのではなく、炭素数1〜3のアルキレン基をスペーサーとして用いて共役を切断することで、過剰な赤味化やスペクトルのブロード化を抑制できることを見出した。加えて、ポ・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明化合物は、優れた輝度と着色力を有する。特に、カラーフィルタ用途における高色再現用色規格において、本発明化合物は、現行の黄色顔料(C.I.ピグメント イエロー150)より良好な輝度を有し、かつ、これを超える優れた着色力を有する。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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