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特開2018-206142カメラワーク判定装置及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2018-206142(P2018-206142A)
(43)【公開日】2018年12月27日
(54)【発明の名称】カメラワーク判定装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/223 20170101AFI20181130BHJP
【FI】
   G06T7/223
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-111882(P2017-111882)
(22)【出願日】2017年6月6日
(71)【出願人】
【識別番号】000004352
【氏名又は名称】日本放送協会
(74)【代理人】
【識別番号】100121119
【弁理士】
【氏名又は名称】花村 泰伸
(72)【発明者】
【氏名】望月 貴裕
【テーマコード(参考)】
5L096
【Fターム(参考)】
5L096CA04
5L096DA02
5L096FA35
5L096FA67
5L096GA19
5L096HA04
(57)【要約】
【課題】映像の符号化方式に依存することなく、高速かつ詳細にカメラワークを判定する。
【解決手段】カメラワーク判定装置1のフレーム画像サンプリング部10は、番組映像をサンプリングし、フレーム画像P[i],P'[i]からなる画像ペアP*[i]を生成する。画像間カメラワーク判定部11は、画像ペアP*[i]について、2枚のフレーム画像P[i],P'[i]間における分割した背景領域Rnのみの動きデータに基づいて、画像間カメラワーク種CP[i]を判定すると共に、画像間動き量dP[i]を算出する。カメラワーク判定部12は、同じ画像間カメラワーク種CP[i]の画像ペアP*[i]が所定数以上継続する区間をカメラワーク区間として判定し、カメラワーク区間について、開始フレーム番号TS[n]、終了フレーム番号TE[n]及びカメラワーク種C[n]を特定し、カメラ動き量d[n]を算出し、これらのデータをカメラワークデータとして出力する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像からフレーム画像をサンプリングし、所定間隔毎に画像ペアを生成するフレーム画像サンプリング部と、
前記フレーム画像サンプリング部により生成された前記画像ペアの背景部分を分割した複数の背景領域のそれぞれについて、動きデータを生成し、前記複数の背景領域の動きデータに基づいて、前記画像ペアのカメラワークの種類を示す画像間カメラワーク種を判定する画像間カメラワーク判定部と、
前記画像間カメラワーク判定部により判定された前記画像ペアの画像間カメラワーク種に基づいて、前記映像のカメラワークを判定するカメラワーク判定部と、
を備えたことを特徴とするカメラワーク判定装置。
【請求項2】
請求項1に記載のカメラワーク判定装置において、
前記カメラワーク判定部は、
同じ前記画像間カメラワーク種が継続する前記画像ペアの数が所定数以上である場合、その継続区間をカメラワーク区間として判定し、当該カメラワーク区間における前記画像ペアの画像間カメラワーク種を当該カメラワーク区間のカメラワーク種として出力する、ことを特徴とするカメラワーク判定装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載のカメラワーク判定装置において、
前記画像間カメラワーク判定部は、
前記複数の背景領域のそれぞれについて、前記動きデータを複数の方向に分類し、前記方向毎の前記動きデータに基づいて、前記動きデータが最大となる前記方向を特定し、当該方向を当該背景領域の主方向に設定し、前記複数の背景領域のそれぞれについての前記主方向が、前記フレーム画像の外側から中央へ向いている場合、前記画像ペアの画像間カメラワーク種をズームインとして判定し、前記複数の背景領域のそれぞれについての前記主方向が、前記フレーム画像の中央から外側へ向いている場合、前記画像ペアの画像間カメラワーク種をズームアウトとして判定する、ことを特徴とするカメラワーク判定装置。
【請求項4】
請求項1から3までのいずれか一項に記載のカメラワーク判定装置において、
前記画像間カメラワーク判定部は、
前記複数の背景領域のそれぞれについて、前記動きデータを複数の方向に分類し、前記方向毎に前記動きデータの数を積算することで、前記複数の背景領域における前記方向毎の動きヒストグラムを求め、前記動きデータ及び前記動きヒストグラムに基づいて、前記複数の背景領域における前記方向毎の前記動きデータの平均値を求める背景領域動きヒストグラム算出部と、
前記複数の背景領域のそれぞれについて、前記背景領域動きヒストグラム算出部により求めた前記動きヒストグラムが最大値となる前記方向を特定し、当該方向を当該背景領域の主方向に設定し、前記背景領域動きヒストグラム算出部により求めた、当該方向の前記動きデータの平均値を、当該背景領域の主方向動き量に設定し、
前記複数の背景領域のそれぞれについての前記主方向及び前記主方向動き量に基づいて、前記画像ペアの画像間カメラワーク種、及び前記画像ペアの動き量を示す画像間動き量を求めるカメラワーク判定及び動き量算出部と、
を備えたことを特徴とするカメラワーク判定装置。
【請求項5】
請求項4に記載のカメラワーク判定装置において、
前記カメラワーク判定部は、
同じ前記画像間カメラワーク種が継続する前記画像ペアの数が所定数以上である場合、その継続区間を前記カメラワーク区間として判定するカメラワーク区間判定部と、
前記カメラワーク区間判定部により判定された前記カメラワーク区間について、当該カメラワーク区間の開始時点に対応する前記画像ペアの開始フレーム番号、及び当該カメラワーク区間の終了時点に対応する前記画像ペアの終了フレーム番号を特定し、当該カメラワーク区間に対応する前記画像ペアのカメラワーク種を当該カメラワーク区間のカメラワーク種として特定し、当該カメラワーク区間に対応する全ての前記画像ペアの画像間動き量を加算し、加算結果を当該カメラワーク区間のカメラ動き量として求め、前記カメラワーク区間の前記開始フレーム番号、前記終了フレーム番号、前記カメラワーク種及び前記カメラ動き量をカメラワークデータとして出力するカメラワークデータ生成部と、
を備えたことを特徴とするカメラワーク判定装置。
【請求項6】
コンピュータを、請求項1から5までのいずれか一項に記載のカメラワーク判定装置として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ及びハードディスクを用いた映像処理分野において、映像のカメラワークを判定する装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
映像のズームイン、パンニング等の「カメラワーク」は、映像の制作者が視聴者に被写体またはイベント内容を強く印象付けたい場合に用いられる傾向がある。したがって、カメラワークに関する情報は、見たい場面を検索する作業、注目すべき場面をセレクトしてダイジェスト映像を作る作業等を効率的に進めるために、重要な手掛かりとなる。
【0003】
カメラワークを自動的に判定する技術としては、例えば特許文献1,2,3の手法が提案されている。
【0004】
特許文献1の手法は、映像圧縮符号化データから動きベクトルを含む符号化情報を抽出し、動きベクトルからカメラワークまたは被写体と無関係な動きベクトルをノイズとして除去し、ノイズ除去後の動きベクトルからカメラワークを判定するものである。
【0005】
特許文献2の手法は、フレーム内の右端、左端等の外縁ブロックについて、フレーム内予測とフレーム間予測との間の差に基づいて、時間方向の相関と空間方向の相関との大小関係を判定し、パンまたはチルトのカメラワークを判定するものである。
【0006】
特許文献3の手法は、フレームの局所領域を空間微分及び時間微分することで、その移動方向を検出し、局所領域の移動方向からカメラワークを判定するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−112864号公報
【特許文献2】特開2008−225591号公報
【特許文献3】特開平10−243340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
前述の特許文献1,2の手法は、MPEG等の特定の符号化方式にて生成された映像を対象とするものであり、汎用性が低い。また、前述の特許文献3の手法は、映像の符号化方式に依存しないものであり、汎用性が高い。しかし、いずれの手法も、連続したフレーム画像間の動きデータを求める必要があり、処理時間が増大する可能性がある。
【0009】
また、特許文献1,3の手法は、画像全体から求めた動きデータを用いるため、被写体の動きがノイズとなり、カメラワークの判定精度が低下する可能性がある。これに対し、特許文献2の手法は、画像の右端、左端等の外縁ブロックの動きデータを用いるため、特許文献1,3の手法と異なり、カメラワークの判定精度はさほど低下しない。
【0010】
しかしながら、特許文献2の手法では、パンまたはチルトのカメラワークのみを判定するものであり、ズームインまたはズームアウトのカメラワークを判定することができない。特許文献2の手法により判定されるカメラワークは、所定の種類に限定されていることから、カメラワークの情報を用いて所望の場面を検索する作業等を進めるのに効率が悪く、不十分であるという問題があった。
【0011】
そこで、本発明は前記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、映像の符号化方式に依存することなく、高速かつ詳細にカメラワークを判定可能なカメラワーク判定装置及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決するために、請求項1のカメラワーク判定装置は、映像からフレーム画像をサンプリングし、所定間隔毎に画像ペアを生成するフレーム画像サンプリング部と、前記フレーム画像サンプリング部により生成された前記画像ペアの背景部分を分割した複数の背景領域のそれぞれについて、動きデータを生成し、前記複数の背景領域の動きデータに基づいて、前記画像ペアのカメラワークの種類を示す画像間カメラワーク種を判定する画像間カメラワーク判定部と、前記画像間カメラワーク判定部により判定された前記画像ペアの画像間カメラワーク種に基づいて、前記映像のカメラワークを判定するカメラワーク判定部と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、請求項2のカメラワーク判定装置は、請求項1に記載のカメラワーク判定装置において、前記カメラワーク判定部が、同じ前記画像間カメラワーク種が継続する前記画像ペアの数が所定数以上である場合、その継続区間をカメラワーク区間として判定し、当該カメラワーク区間における前記画像ペアの画像間カメラワーク種を当該カメラワーク区間のカメラワーク種として出力する、ことを特徴とする。
【0014】
また、請求項3のカメラワーク判定装置は、請求項1または2に記載のカメラワーク判定装置において、前記画像間カメラワーク判定部が、前記複数の背景領域のそれぞれについて、前記動きデータを複数の方向に分類し、前記方向毎の前記動きデータに基づいて、前記動きデータが最大となる前記方向を特定し、当該方向を当該背景領域の主方向に設定し、前記複数の背景領域のそれぞれについての前記主方向が、前記フレーム画像の外側から中央へ向いている場合、前記画像ペアの画像間カメラワーク種をズームインとして判定し、前記複数の背景領域のそれぞれについての前記主方向が、前記フレーム画像の中央から外側へ向いている場合、前記画像ペアの画像間カメラワーク種をズームアウトとして判定する、ことを特徴とする。
【0015】
また、請求項4のカメラワーク判定装置は、請求項1から3までのいずれか一項に記載のカメラワーク判定装置において、前記画像間カメラワーク判定部が、前記複数の背景領域のそれぞれについて、前記動きデータを複数の方向に分類し、前記方向毎に前記動きデータの数を積算することで、前記複数の背景領域における前記方向毎の動きヒストグラムを求め、前記動きデータ及び前記動きヒストグラムに基づいて、前記複数の背景領域における前記方向毎の前記動きデータの平均値を求める背景領域動きヒストグラム算出部と、前記複数の背景領域のそれぞれについて、前記背景領域動きヒストグラム算出部により求めた前記動きヒストグラムが最大値となる前記方向を特定し、当該方向を当該背景領域の主方向に設定し、前記背景領域動きヒストグラム算出部により求めた、当該方向の前記動きデータの平均値を、当該背景領域の主方向動き量に設定し、前記複数の背景領域のそれぞれについての前記主方向及び前記主方向動き量に基づいて、前記画像ペアの画像間カメラワーク種、及び前記画像ペアの動き量を示す画像間動き量を求めるカメラワーク判定及び動き量算出部と、を備えたことを特徴とする。
【0016】
また、請求項5のカメラワーク判定装置は、請求項4に記載のカメラワーク判定装置において、前記カメラワーク判定部が、同じ前記画像間カメラワーク種が継続する前記画像ペアの数が所定数以上である場合、その継続区間を前記カメラワーク区間として判定するカメラワーク区間判定部と、前記カメラワーク区間判定部により判定された前記カメラワーク区間について、当該カメラワーク区間の開始時点に対応する前記画像ペアの開始フレーム番号、及び当該カメラワーク区間の終了時点に対応する前記画像ペアの終了フレーム番号を特定し、当該カメラワーク区間に対応する前記画像ペアのカメラワーク種を当該カメラワーク区間のカメラワーク種として特定し、当該カメラワーク区間に対応する全ての前記画像ペアの画像間動き量を加算し、加算結果を当該カメラワーク区間のカメラ動き量として求め、前記カメラワーク区間の前記開始フレーム番号、前記終了フレーム番号、前記カメラワーク種及び前記カメラ動き量をカメラワークデータとして出力するカメラワークデータ生成部と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
さらに、請求項6のプログラムは、コンピュータを、請求項1から5までのいずれか一項に記載のカメラワーク判定装置として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明によれば、映像の符号化方式に依存することなく、高速かつ詳細にカメラワークを判定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態によるカメラワーク判定装置の構成例を示すブロック図である。
図2】フレーム画像サンプリング部により番組映像から画像ペアP*[i]が生成される処理の概念図を示す。
図3】画像間カメラワーク判定部の構成例及び入出力データ例を示すブロック図である。
図4】背景領域Rnの例を説明する図である。
図5】方向kの例を説明する図である。
図6】画像ペアP*[i]の背景領域Rnにおける主方向番号CR[i,n]及び主方向動き量dR[i,n]の例を説明する図である。
図7】画像間カメラワーク種CP[i]及び画像間動き量dP[i]を求めるカメラワーク判定及び動き量算出部の処理例を示すフローチャートである。
図8】主方向番号CR[i,n]及び画像間カメラワーク種CP[i]の関係を説明する図である。
図9】カメラワーク判定部の構成例及び入出力データ例を示すブロック図である。
図10】カメラワーク判定部の処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて詳細に説明する。
〔発明の概要〕
まず、本発明の概要について説明する。本発明者は、映像の符号化方式に依存することなく、高速かつ詳細にカメラワークを判定することが可能となるように、鋭意検討を行った。その結果、本発明者は、次の(1)及び(2)を見出した。
【0021】
(1)一般的な映像のカメラワークは瞬間的に変化するものではなく、一定時間継続する傾向がある。そこで、本発明では、連続したフレーム画像の動きデータを用いるのではなく、所定間隔でサンプリングしたフレーム画像の動きデータを用いてカメラワークを判定する。これにより、十分な精度のカメラワーク判定を実現すると共に、高速化を実現することができる。
【0022】
(2)複数の背景領域の動きデータを比較することで、ズームインまたはズームアウトのカメラワークを判定することができる。そこで、本発明では、被写体の動きに影響されないように背景部分の動きのみを利用し、背景部分を複数の領域に分割し、分割した背景領域毎の動きデータを比較することでカメラワークを判定する。これにより、ズームイン及びズームアウトを含む、より詳細なカメラワークを判定することができる。
【0023】
〔全体構成〕
次に、本発明の実施形態によるカメラワーク判定装置の全体構成について説明する。図1は、本発明の実施形態によるカメラワーク判定装置の構成例を示すブロック図である。このカメラワーク判定装置1は、フレーム画像サンプリング部10、画像間カメラワーク判定部11及びカメラワーク判定部12を備えている。
【0024】
フレーム画像サンプリング部10は、番組映像を入力し、番組映像からT1フレーム毎にフレーム画像をサンプリングし、画像系列P[1],...,P[NP]を生成する。NPは、サンプリングされたフレーム画像の数を示す。
【0025】
フレーム画像サンプリング部10が入力する番組映像は、符号化方式に依存しない映像である。したがって、当該カメラワーク判定装置1は、汎用性の高い処理を実現することができる。
【0026】
フレーム画像サンプリング部10は、各フレーム画像P[i]について、当該フレーム画像P[i]の位置からT2フレーム先のフレーム画像をP'[i]として、フレーム画像P'[i]をサンプリングする。T1>T2である。
【0027】
フレーム画像サンプリング部10は、フレーム画像P[i]及びフレーム画像P'[i]をペアとして画像ペアP*[i]を生成し、画像ペア系列P*[1],...,P*[NP]を生成する。そして、フレーム画像サンプリング部10は、画像ペアP*[i]からなる画像ペア系列P*[1],...,P*[NP]を画像間カメラワーク判定部11に出力する。
【0028】
図2は、フレーム画像サンプリング部10により番組映像から画像ペアP*[i]が生成される処理の概念図を示す。図2に示すように、番組映像からT1フレーム毎にフレーム画像P[i]がサンプリングされ、画像系列P[1],...,P[NP]が生成される。そして、各フレーム画像P[i]について、そこからT2フレーム先のフレーム画像P'[i]がサンプリングされる。
【0029】
フレーム画像P[i]及びフレーム画像P'[i]をペアとした画像ペアP*[i]が生成され、画像ペア系列P*[1],...,P*[NP]が生成される。
【0030】
これにより、番組映像からフレーム画像がサンプリングされ、所定間隔毎に画像ペアP*[i]が生成される。当該カメラワーク判定装置1は、番組映像の連続した全てのフレーム画像ではなく、所定間隔でサンプリングした画像ペアP*[i]を用いてカメラワークを判定するから、処理負荷が低減すると共に、処理時間も短くて済む。
【0031】
図1に戻って、画像間カメラワーク判定部11は、フレーム画像サンプリング部10から、画像ペアP*[i]からなる画像ペア系列P*[1],...,P*[NP]を入力する。
【0032】
画像間カメラワーク判定部11は、各画像ペアP*[i]について、当該画像ペアP*[i]の2枚のフレーム画像P[i],P'[i]間における分割した背景領域Rnのみの動きデータに基づいて、画像間カメラワーク種CP[i]を判定すると共に、画像間動き量dP[i]を算出する。そして、画像間カメラワーク判定部11は、画像間カメラワーク種系列CP[1],...,CP[NP]及び画像間動き量系列dP[1],...,dP[NP]を生成する。
【0033】
画像間カメラワーク判定部11は、画像ペアP*[i]からなる画像ペア系列P*[1],...,P*[NP]、画像間カメラワーク種CP[i]からなる画像間カメラワーク種系列CP[1],...,CP[NP]、及び画像間動き量dP[i]からなる画像間動き量系列dP[1],...,dP[NP]をカメラワーク判定部12に出力する。画像間カメラワーク判定部11の詳細については後述する。
【0034】
画像間カメラワーク種CP[i]は、「ズームイン」「ズームアウト」「左パン」「右パン」「上チルト」「下チルト」「静止」「その他」からなる8種類のカメラワークとする。
【0035】
これにより、画像ペアP*[i]のそれぞれについて、「ズームイン」「ズームアウト」を含むカメラワークの種類を示す画像間カメラワーク種CP[i]、及びカメラの動き量を示す画像間動き量dP[i]が求められる。
【0036】
カメラワーク判定部12は、画像間カメラワーク判定部11から、画像ペアP*[i]からなる画像ペア系列P*[1],...,P*[NP]、画像間カメラワーク種CP[i]からなる画像間カメラワーク種系列CP[1],...,CP[NP]、及び画像間動き量dP[i]からなる画像間動き量系列dP[1],...,dP[NP]を入力する。そして、カメラワーク判定部12は、同じ画像間カメラワーク種CP[i]の画像ペアP*[i]が所定数以上継続する区間をカメラワーク区間として判定する。
【0037】
カメラワーク判定部12は、各カメラワーク区間について、画像ペアP*[i]に基づいて開始フレーム番号TS[n]及び終了フレーム番号TE[n]を特定する。また、カメラワーク判定部12は、各カメラワーク区間について、画像間カメラワーク種CP[i]に基づいてカメラワーク種C[n]を特定し、画像間動き量dP[i]に基づいてカメラ動き量d[n]を算出する。
【0038】
カメラワーク判定部12は、各カメラワーク区間について、開始フレーム番号系列TS[1],...,TS[NC]、終了フレーム番号系列TE[1],...,TE[NC]、カメラワーク種系列C[1],...,C[NC]及びカメラ動き量系列d[1],...,d[NC]を生成する。NCは、判定されたカメラワーク区間の数を示す。そして、カメラワーク判定部12は、これらのデータをカメラワークデータとして出力する。カメラワーク判定部12の詳細については後述する。
【0039】
これにより、当該カメラワーク判定装置1は、「ズームイン」「ズームアウト」を含むカメラワークを判定するから、より詳細なカメラワークを判定することができる。
【0040】
〔画像間カメラワーク判定部11〕
次に、図1に示した画像間カメラワーク判定部11について詳細に説明する。前述のとおり、画像間カメラワーク判定部11は、各画像ペアP*[i]について、当該画像ペアP*[i]の2枚のフレーム画像P[i],P'[i]間における分割した背景領域Rnのみの動きデータに基づいて、画像間カメラワーク種CP[i]を判定すると共に、画像間動き量dP[i]を算出する。
【0041】
図3は、画像間カメラワーク判定部11の構成例及び入出力データ例を示すブロック図である。この画像間カメラワーク判定部11は、背景領域動きヒストグラム算出部20及びカメラワーク判定及び動き量算出部21を備えている。
【0042】
背景領域動きヒストグラム算出部20は、フレーム画像サンプリング部10から、画像ペアP*[i]からなる画像ペア系列P*[1],...,P*[NP]を入力する。そして、背景領域動きヒストグラム算出部20は、画像ペアP*[i]を構成する2枚のフレーム画像について、ブロックマッチング等の既存手法を用いて、数ピクセル間隔の各画素の動き差分ベクトルを求める。
【0043】
背景領域動きヒストグラム算出部20は、分割した各背景領域Rn(n=1,...,6)について、動き差分ベクトルを所定の複数の方向kに分類し、方向k毎に動き差分ベクトルの数を積算し、動きヒストグラムを求める。すなわち、背景領域動きヒストグラム算出部20は、各背景領域Rn(n=1,...,6)について、方向k毎に動き差分ベクトルの数の積算値である度数h[i,n,k](k=1,...,8)を求める。背景領域Rnは、被写体の動きに影響されない領域である。
【0044】
また、背景領域動きヒストグラム算出部20は、各背景領域Rn(n=1,...,6)について方向k毎に、方向kに属する動き差分ベクトルの長さの和を算出し、その和を度数h[i,n,k]で除算することで、以下の式にて、動き量の平均値dA[i,n,k]を求める。
[数1]
dA[i,n,k]=(方向kに属する動き差分ベクトルの長さの和)/h[i,n,k] ・・・(1)
【0045】
これにより、各背景領域Rn(n=1,...,6)について方向k毎に、動き差分ベクトルの長さの平均値が動き量の平均値dA[i,n,k]として算出される。
【0046】
背景領域動きヒストグラム算出部20は、各背景領域Rn(n=1,...,6)についての方向k毎の度数h[i,n,k]及び動き量の平均値dA[i,n,k]を、カメラワーク判定及び動き量算出部21に出力する。
【0047】
ここで、パラメータiは、画像ペアP*[i]の番号であり、i=1,...,NPである。パラメータnは、背景領域Rnの番号であり、n=1,...,6とする。パラメータkは、方向kの番号であり、k=1,...,8とする。
【0048】
図4は、背景領域Rnの例を説明する図である。図4には、画像の左端上、左端中央、左端下、右端上、右端中央及び右端下の6つの背景領域Rn(n=1,...,6)が示されている。画像の横幅をWとすると、画像の左端上の背景領域R1、左端中央の背景領域R2、左端下の背景領域R3、右端上の背景領域R4、右端中央の背景領域R5及び右端下の背景領域R6の横幅は、それぞれ0.2Wである。
【0049】
図5は、方向kの例を説明する図である。図5には、中央点を起点とした8つの方向k=1,...,8が示されている。方向1は右、方向2は右下、方向3は下、方向4は左下、方向5は左、方向6は左上、方向7は上、方向8は右上の向きをそれぞれ示す。
【0050】
図3に戻って、カメラワーク判定及び動き量算出部21は、背景領域動きヒストグラム算出部20から、各背景領域Rn(n=1,...,6)についての方向k毎の度数h[i,n,k]及び動き量の平均値dA[i,n,k]を入力する。
【0051】
カメラワーク判定及び動き量算出部21は、各背景領域Rnについて、度数h[i,n,k]が最大値を取る方向kを特定し、これを背景領域Rnの主方向番号CR[i,n]に設定する。また、カメラワーク判定及び動き量算出部21は、背景領域Rnの主方向番号CR[i,n](の方向k)における動き量の平均値dA[i,n,CR[i,n]]を特定し、これを背景領域Rnの主方向動き量dR[i,n]に設定する。
【0052】
図6は、画像ペアP*[i]の背景領域Rnにおける主方向番号CR[i,n]及び主方向動き量dR[i,n]の例を説明する図である。図6には、画像ペアP*[i]の背景領域Rnの各方向kについて、度数h[i,n,k]及び動き量の平均値dA[i,n,k]が示されている。カメラワーク判定及び動き量算出部21により、度数h[i,n,k]が最大値を取る方向kとして方向k=3が特定され、主方向番号CR[i,n]=3が設定される。また、主方向番号CR[i,n]=3(の方向k=3)における動き量の平均値dA[i,n,CR[i,n]]=dA[i,n,3]が特定され、主方向動き量dR[i,n]=3.4が設定される。
【0053】
図3に戻って、カメラワーク判定及び動き量算出部21は、各背景領域Rnの主方向番号CR[i,n]及び主方向動き量dR[i,n]に基づいて、画像ペアP*[i]の画像間カメラワーク種CP[i]及び画像間動き量dP[i]を求める。そして、カメラワーク判定及び動き量算出部21は、画像ペアP*[i]からなる画像ペア系列P*[1],...,P*[NP]、画像間カメラワーク種CP[i]からなる画像間カメラワーク種系列CP[1],...,CP[NP]、及び画像間動き量dP[i]からなる画像間動き量系列dP[1],...,dP[NP]をカメラワーク判定部12に出力する。
【0054】
図7は、画像間カメラワーク種CP[i]及び画像間動き量dP[i]を求めるカメラワーク判定及び動き量算出部21の処理例を示すフローチャートであり、図8は、主方向番号CR[i,n]及び画像間カメラワーク種CP[i]の関係を説明する図である。まず、カメラワーク判定及び動き量算出部21は、画像ペアP*[i]の番号であるパラメータiについて、i=1を設定する(ステップS701)。
【0055】
カメラワーク判定及び動き量算出部21は、「ズームイン」の条件(主方向番号CR[i,n]について、5≦CR[i,1]≦7、かつ4≦CR[i,2]≦6、かつ3≦CR[i,3]≦5、かつCR[i,4]=1または7または8、かつCR[i,5]=1または2または8、かつ1≦CR[i,6]≦3であり、かつ主方向動き量dR[i,n]について、全てのdR[i,n]≧D1(n=1,...,6))を満たすか否かを判定する(ステップS702)。D1は予め設定された値である。「ズームイン」の主方向番号CR[i,n]の条件は、図8(1)の矢印に示すとおり、全ての主方向番号CR[i,n]の示す動き方向が、フレーム画像の中央から放射状に外側へ向いていることである。
【0056】
カメラワーク判定及び動き量算出部21は、ステップS702において、「ズームイン」の条件を満たすと判定した場合(ステップS702:Y)、画像間カメラワーク種CP[i]=「ズームイン」を設定する(ステップS703)。一方、カメラワーク判定及び動き量算出部21は、ステップS702において、「ズームイン」の条件を満たさないと判定した場合(ステップS702:N)、ステップS704へ移行する。
【0057】
カメラワーク判定及び動き量算出部21は、「ズームアウト」の条件(主方向番号CR[i,n]について、1≦CR[i,1]≦3、かつCR[i,2]=1または2または8、かつCR[i,3]=1または7または8、かつ3≦CR[i,4]≦5、かつ4≦CR[i,5]≦6、かつ5≦CR[i,6]≦7であり、かつ主方向動き量dR[i,n]について、全てのdR[i,n]≧D1(n=1,...,6))を満たすか否かを判定する(ステップS704)。「ズームアウト」の主方向番号CR[i,n]の条件は、図8(2)の矢印に示すとおり、全ての主方向番号CR[i,n]の示す動き方向が、フレーム画像の外側から中心へ向いていることである。
【0058】
カメラワーク判定及び動き量算出部21は、ステップS704において、「ズームアウト」の条件を満たすと判定した場合(ステップS704:Y)、画像間カメラワーク種CP[i]=「ズームアウト」を設定する(ステップS705)。一方、カメラワーク判定及び動き量算出部21は、ステップS704において、「ズームアウト」の条件を満たさないと判定した場合(ステップS704:N)、ステップS706へ移行する。
【0059】
カメラワーク判定及び動き量算出部21は、「左パン」の条件(主方向番号CR[i,n]について、全てのCR[i,n]=1または2または8であり、かつ主方向動き量dR[i,n]について、全てのdR[i,n]≧D1(n=1,...,6))を満たすか否かを判定する(ステップS706)。「左パン」の主方向番号CR[i,n]の条件は、図8(3)の矢印に示すとおり、全ての主方向番号CR[i,n]の示す動き方向が、フレーム画像の右側へ向いていることである。
【0060】
カメラワーク判定及び動き量算出部21は、ステップS706において、「左パン」の条件を満たすと判定した場合(ステップS706:Y)、画像間カメラワーク種CP[i]=「左パン」を設定する(ステップS707)。一方、カメラワーク判定及び動き量算出部21は、ステップS706において、「左パン」の条件を満たさないと判定した場合(ステップS706:N)、ステップS708へ移行する。
【0061】
カメラワーク判定及び動き量算出部21は、「右パン」の条件(主方向番号CR[i,n]について、4≦全てのCR[i,n]≦6であり、かつ主方向動き量dR[i,n]について、全てのdR[i,n]≧D1(n=1,...,6))を満たすか否かを判定する(ステップS708)。「右パン」の主方向番号CR[i,n]の条件は、図8(4)の矢印に示すとおり、全ての主方向番号CR[i,n]の示す動き方向が、フレーム画像の左側へ向いていることである。
【0062】
カメラワーク判定及び動き量算出部21は、ステップS708において、「右パン」の条件を満たすと判定した場合(ステップS708:Y)、画像間カメラワーク種CP[i]=「右パン」を設定する(ステップS709)。一方、カメラワーク判定及び動き量算出部21は、ステップS708において、「右パン」の条件を満たさないと判定した場合(ステップS708:N)、ステップS710へ移行する。
【0063】
カメラワーク判定及び動き量算出部21は、「上チルト」の条件(主方向番号CR[i,n]について、2≦全てのCR[i,n]≦4であり、かつ主方向動き量dR[i,n]について、全てのdR[i,n]≧D1(n=1,...,6))を満たすか否かを判定する(ステップS710)。「上チルト」の主方向番号CR[i,n]の条件は、図8(5)の矢印に示すとおり、全ての主方向番号CR[i,n]の示す動き方向が、フレーム画像の下側へ向いていることである。
【0064】
カメラワーク判定及び動き量算出部21は、ステップS710において、「上チルト」の条件を満たすと判定した場合(ステップS710:Y)、画像間カメラワーク種CP[i]=「上チルト」を設定する(ステップS711)。一方、カメラワーク判定及び動き量算出部21は、ステップS710において、「上チルト」の条件を満たさないと判定した場合(ステップS710:N)、ステップS712へ移行する。
【0065】
カメラワーク判定及び動き量算出部21は、「下チルト」の条件(主方向番号CR[i,n]について、6≦全てのCR[i,n]≦8であり、かつ主方向動き量dR[i,n]について、全てのdR[i,n]≧D1(n=1,...,6))を満たすか否かを判定する(ステップS712)。「下チルト」の主方向番号CR[i,n]の条件は、図8(6)の矢印に示すとおり、全ての主方向番号CR[i,n]の示す動き方向が、フレーム画像の上側へ向いていることである。
【0066】
カメラワーク判定及び動き量算出部21は、ステップS712において、「下チルト」の条件を満たすと判定した場合(ステップS712:Y)、画像間カメラワーク種CP[i]=「下チルト」を設定する(ステップS713)。一方、カメラワーク判定及び動き量算出部21は、ステップS712において、「下チルト」の条件を満たさないと判定した場合(ステップS712:N)、ステップS714へ移行する。
【0067】
カメラワーク判定及び動き量算出部21は、「静止」の条件(主方向動き量dR[i,n]について、dR[i,n]<D2(n=1,...,6))を満たすか否かを判定する(ステップS714)。D2は予め設定された値である。
【0068】
カメラワーク判定及び動き量算出部21は、ステップS714において、「静止」の条件を満たすと判定した場合(ステップS714:Y)、画像間カメラワーク種CP[i]=「静止」を設定する(ステップS715)。一方、カメラワーク判定及び動き量算出部21は、ステップS714において、「静止」の条件を満たさないと判定した場合(ステップS714:N)、画像間カメラワーク種CP[i]=「その他」を設定する(ステップS716)。
【0069】
カメラワーク判定及び動き量算出部21は、ステップS703、ステップS705、ステップS707、ステップS709、ステップS711、ステップS713、ステップS715またはステップS716から移行して、以下の式にて、各背景領域Rnの主方向動き量dR[i,n]を加算して平均化し、画像間動き量dP[i]を算出する(ステップS717)。
[数2]
【0070】
カメラワーク判定及び動き量算出部21は、パラメータiをインクリメントし(i=i+1)(ステップS718)、パラメータiが画像数NP(画像ペアP*[i]の数)よりも大きいか否かを判定する(ステップS719)。
【0071】
カメラワーク判定及び動き量算出部21は、ステップS719において、パラメータiが画像数NPよりも大きくないと判定した場合(ステップS719:N)、ステップS702へ移行する。一方、カメラワーク判定及び動き量算出部21は、ステップS719において、パラメータiが画像数NPよりも大きいと判定した場合(ステップS719:Y)、処理を終了する。これにより、画像ペアP*[i]の画像間カメラワーク種CP[i]及び画像間動き量dP[i]が求められる。
【0072】
〔カメラワーク判定部12〕
次に、図1に示したカメラワーク判定部12について詳細に説明する。前述のとおり、カメラワーク判定部12は、同じ画像間カメラワーク種CP[i]の画像ペアP*[i]が所定数以上継続する区間をカメラワーク区間として判定し、各カメラワーク区間について、開始フレーム番号TS[n]、終了フレーム番号TE[n]及びカメラワーク種C[n]を特定し、カメラ動き量d[n]を算出する。
【0073】
図9は、カメラワーク判定部12の構成例及び入出力データ例を示すブロック図である。このカメラワーク判定部12は、カメラワーク区間判定部30及びカメラワークデータ生成部31を備えている。
【0074】
カメラワーク区間判定部30は、画像間カメラワーク判定部11から、画像ペアP*[i]からなる画像ペア系列P*[1],...,P*[NP]、画像間カメラワーク種CP[i]からなる画像間カメラワーク種系列CP[1],...,CP[NP]、及び画像間動き量dP[i]からなる画像間動き量系列dP[1],...,dP[NP]を入力する。そして、カメラワーク区間判定部30は、同じ画像間カメラワーク種CP[i]の画像ペアP*[i]が所定数以上継続する区間を特定し、当該区間をカメラワーク区間として判定する。
【0075】
カメラワークデータ生成部31は、カメラワーク区間判定部30により判定された各カメラワーク区間について、当該カメラワーク区間の開始時点及び終了時点にそれぞれ対応する画像ペアP*[i]の開始フレーム番号TS[n]及び終了フレーム番号TE[n]を特定する。また、カメラワークデータ生成部31は、各カメラワーク区間について、当該カメラワーク区間に対応する画像間カメラワーク種CP[i]をカメラワーク種C[n]として特定する。また、カメラワークデータ生成部31は、各カメラワーク区間について、当該カメラワーク区間に対応する全ての画像間動き量dP[i]を加算し、加算結果をカメラ動き量d[n]として求める。
【0076】
カメラワークデータ生成部31は、カメラワーク区間の開始フレーム番号系列TS[1],...,TS[NC]、終了フレーム番号系列TE[1],...,TE[NC]、カメラワーク種系列C[1],...,C[NC]及びカメラ動き量系列d[1],...,d[NC]を生成する。そして、カメラワークデータ生成部31は、これらのデータをカメラワークデータとして出力する。
【0077】
図10は、カメラワーク判定部12の処理例を示すフローチャートである。カメラワーク判定部12は、画像間カメラワーク判定部11から画像ペアP*[i]、画像間カメラワーク種CP[i]及び画像間動き量dP[i]を入力する(ステップS1001)。そして、カメラワーク判定部12は、n=1、i=1、カメラ動き量d[n]=画像間動き量dp[i]、i0=1及びCount=0を設定する(ステップS1002)。nはカメラワーク区間の番号を示し、i及びi0は画像ペアP*[i]の番号を示し、Countはカメラワーク区間の長さを示す。
【0078】
カメラワーク判定部12は、i番目の画像ペアP*[i]の画像間カメラワーク種CP[i]とi+1番目の画像ペアP*[i+1]の画像間カメラワーク種CP[i+1]とが同じであるか否かを判定する(CP[i]=CP[i+1]?、ステップS1003)。
【0079】
カメラワーク判定部12は、ステップS1003において、画像間カメラワーク種CP[i]と画像間カメラワーク種CP[i+1]とが同じであると判定した場合(ステップS1003:Y)、カメラ動き量d[n]にi+1番目の画像間動き量dp[i+1]を加算し、新たなカメラ動き量d[n]を求める(d[n]=d[n]+dp[i+1]、ステップS1004)。そして、カメラワーク判定部12は、カメラワーク区間の長さCountをインクリメントする(Count=Count+1、ステップS1005)。
【0080】
カメラワーク判定部12は、画像ペアP*[i]の番号iが画像ペアP*[i]の数Np以上であるか否かを判定する(i≧Np?、ステップS1006)。すなわち、カメラワーク判定部12は、ステップS1003〜ステップS1005の処理を全ての画像ペアP*[i]について行ったか否かを判定する。
【0081】
カメラワーク判定部12は、ステップS1006において、番号iが画像ペアP*[i]の数Np以上でないと判定した場合(ステップS1006:N)、すなわちステップS1003〜ステップS1005の処理を全ての画像ペアP*[i]について行っていないと判定した場合、番号iをインクリメントし(i=i+1、ステップS1007)、ステップS1003へ移行する。
【0082】
一方、カメラワーク判定部12は、ステップS1006において、番号iが画像ペアP*[i]の数Np以上であると判定した場合(ステップS1006:Y)、すなわちステップS1003〜ステップS1005の処理を全ての画像ペアP*[i]について行ったと判定した場合、ステップS1008へ移行する。
【0083】
一方、カメラワーク判定部12は、ステップS1003において、画像間カメラワーク種CP[i]と画像間カメラワーク種CP[i+1]とが同じでないと判定した場合(ステップS1003:N)、ステップS1008へ移行する。
【0084】
カメラワーク判定部12は、ステップS1003(N)またはステップS1006(Y)から移行して、カメラワーク区間の長さCountが予め設定された閾値Th以上であるか否かを判定する(Count≧Th?、ステップS1008)。
【0085】
カメラワーク判定部12は、ステップS1008において、カメラワーク区間の長さCountが閾値Th以上であると判定した場合(ステップS1008:Y)、番号nのカメラワーク区間の開始フレーム番号TS[n]、終了フレーム番号TE[n]、カメラワーク種C[n]及びカメラ動き量d[n]を設定する(ステップS1009)。
【0086】
具体的には、カメラワーク判定部12は、画像ペアP*[i0]を構成する2枚のフレーム画像P[i0],P'[i0]のうちフレーム画像P[i0]のフレーム番号を、当該カメラワーク区間の開始フレーム番号TS[n]に設定する。また、カメラワーク判定部12は、画像ペアP*[i]を構成する2枚のフレーム画像P[i],P'[i]のうちフレーム画像P'[i]のフレーム番号を、当該カメラワーク区間の終了フレーム番号TE[n]に設定する。
【0087】
さらに、カメラワーク判定部12は、画像ペアP*[i0]の画像間カメラワーク種CP[i0]を、当該カメラワーク区間のカメラワーク種C[n]に設定する。また、カメラワーク判定部12は、ステップS1004にて算出したカメラ動き量d[n]を、当該カメラワーク区間のカメラ動き量d[n]に設定する。
【0088】
カメラワーク判定部12は、ステップS1009から移行して、カメラワーク区間の番号nをインクリメントする(n=n+1、ステップS1010)。
【0089】
一方、カメラワーク判定部12は、ステップS1008において、カメラワーク区間の長さCountが閾値Th以上でないと判定した場合(ステップS1008:N)、ステップS1011へ移行する。
【0090】
カメラワーク判定部12は、ステップS1008(N)またはステップS1010から移行して、画像ペアP*[i]の番号iが画像ペアP*[i]の数Np以上であるか否かを判定する(i≧Np?、ステップS1011)。すなわち、カメラワーク判定部12は、ステップS1003〜ステップS1010及びステップS1012の処理を全ての画像ペアP*[i]について行ったか否かを判定する。
【0091】
カメラワーク判定部12は、ステップS1011において、番号iが画像ペアP*[i]の数Np以上でないと判定した場合(ステップS1011:N)、すなわちステップS1003〜ステップS1010及びステップS1012の処理を全ての画像ペアP*[i]について行っていないと判定した場合、番号iをインクリメントし(i=i+1)、カメラ動き量d[n]に画像間動き量dp[i]を設定し(d[n]=dp[i])、i0=1及びCount=0を設定し(ステップS1012)、ステップS1003へ移行する。これにより、次のカメラワーク区間または次の画像ペアP*[i]について処理が行われる。
【0092】
一方、カメラワーク判定部12は、ステップS1011において、番号iが画像ペアP*[i]の数Np以上であると判定した場合(ステップS1011:Y)、すなわちステップS1003〜ステップS1010及びステップS1012の処理を全ての画像ペアP*[i]について行ったと判定した場合、ステップS1009にて設定した開始フレーム番号TS[n]、終了フレーム番号TE[n]、カメラワーク種C[n]及びカメラ動き量d[n]から、開始フレーム番号系列TS[1],...,TS[NC]、終了フレーム番号系列TE[1],...,TE[NC]、カメラワーク種系列C[1],...,C[NC]及びカメラ動き量系列d[1],...,d[NC]を生成し、これらの系列をカメラワークデータとして出力する(ステップS1013)。
【0093】
以上のように、本発明の実施形態によるカメラワーク判定装置1によれば、フレーム画像サンプリング部10は、番組映像からT1フレーム毎にフレーム画像P[i]をサンプリングし、フレーム画像P[i]からT2フレーム先のフレーム画像P'[i]をサンプリングし、フレーム画像P[i],P'[i]からなる画像ペアP*[i]を生成する。
【0094】
画像間カメラワーク判定部11は、画像ペアP*[i]について、2枚のフレーム画像P[i],P'[i]間における分割した背景領域Rnのみの動きデータに基づいて、画像間カメラワーク種CP[i]を判定すると共に、画像間動き量dP[i]を算出する。
【0095】
具体的には、画像間カメラワーク判定部11の背景領域動きヒストグラム算出部20は、分割した背景領域Rnについて、2枚のフレーム画像P[i],P'[i]から求めた動き差分ベクトルを方向kに分類し、方向k毎の動きヒストグラムである動き差分ベクトルの度数h[i,n,k]を求める。また、背景領域動きヒストグラム算出部20は、背景領域Rnについて、方向kに属する動き差分ベクトルの長さの和を度数h[i,n,k]で除算し、方向k毎に動き量の平均値dA[i,n,k]を求める。そして、背景領域動きヒストグラム算出部20は、背景領域Rnについて、度数h[i,n,k]が最大値を取る方向kを特定し、これを主方向番号CR[i,n]に設定し、主方向番号CR[i,n]の動き量の平均値dA[i,n,CR[i,n]]を主方向動き量dR[i,n]に設定する。
【0096】
また、画像間カメラワーク判定部11のカメラワーク判定及び動き量算出部21は、背景領域Rnの主方向番号CR[i,n]及び主方向動き量dR[i,n]に基づいて、画像間カメラワーク種CP[i]を求め、背景領域Rnの主方向動き量dR[i,n]の平均を画像間動き量dP[i]として求める。
【0097】
カメラワーク判定部12は、画像間カメラワーク種CP[i]に基づいてカメラワーク区間を判定し、カメラワーク区間について、画像ペアP*[i]に基づいて開始フレーム番号TS[n]及び終了フレーム番号TE[n]を特定し、画像間カメラワーク種CP[i]に基づいてカメラワーク種C[n]を特定し、画像間動き量dP[i]に基づいてカメラ動き量d[n]を算出する。そして、カメラワーク判定部12は、これらのデータをカメラワークデータとして出力する。
【0098】
具体的には、カメラワーク判定部12のカメラワーク区間判定部30は、同じ画像間カメラワーク種CP[i]の画像ペアP*[i]が所定数以上継続する区間をカメラワーク区間として判定する。また、カメラワークデータ生成部31は、カメラワーク区間について、当該カメラワーク区間の開始時点及び終了時点にそれぞれ対応する画像ペアP*[i]の開始フレーム番号TS[n]及び終了フレーム番号TE[n]を特定し、当該カメラワーク区間に対応する画像間カメラワーク種CP[i]をカメラワーク種C[n]として特定し、当該カメラワーク区間に対応する全ての画像間動き量dP[i]を加算し、加算結果をカメラ動き量d[n]として求める。そして、カメラワークデータ生成部31は、カメラワーク区間の開始フレーム番号系列TS[1],...,TS[NC]、終了フレーム番号系列TE[1],...,TE[NC]、カメラワーク種系列C[1],...,C[NC]及びカメラ動き量系列d[1],...,d[NC]を生成し、これらのデータをカメラワークデータとして出力する。
【0099】
これにより、映像の符号化方式に依存しない番組映像を処理対象とするから、符号化方式に応じた処理が不要となる。また、フレーム画像P[i],P'[i]からなる画像ペアP*[i]を用いるようにしたから、連続したフレーム画像を用いる必要がなく、処理時間を短くすることができる。
【0100】
また、分割した複数の背景領域Rnを用いるようにしたから、「パン」「チルト」「静止」に加え、「ズームイン」及び「ズームアウト」のカメラワーク種C[n]も判定することができる。
【0101】
したがって、映像の符号化方式に依存することなく、高速かつ詳細にカメラワークを判定することが可能となる。
【0102】
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。前記実施形態では、分割した背景領域Rnの数を6(n=1,...,6)としたが、本発明はその数を限定するものではなく、2以上であればよい。また、図4に示した背景領域Rnは、画面の左端及び右端に設定するようにしたが、例えば画面の上端及び下端に設定するようにしてよいし、左端、右端、上端及び下端に設定するようにしてもよい。
【0103】
また、前記実施形態では、方向kの数を8(k=1,...,8)としたが、本発明はその数を限定するものではなく、2以上であればよい。
【0104】
尚、本発明の実施形態によるカメラワーク判定装置1のハードウェア構成としては、通常のコンピュータを使用することができる。カメラワーク判定装置1は、CPU、RAM等の揮発性の記憶媒体、ROM等の不揮発性の記憶媒体、及びインターフェース等を備えたコンピュータによって構成される。カメラワーク判定装置1に備えたフレーム画像サンプリング部10、画像間カメラワーク判定部11及びカメラワーク判定部12の各機能は、これらの機能を記述したプログラムをCPUに実行させることによりそれぞれ実現される。これらのプログラムは、前記記憶媒体に格納されており、CPUに読み出されて実行される。また、これらのプログラムは、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の記憶媒体に格納して頒布することもでき、ネットワークを介して送受信することもできる。
【符号の説明】
【0105】
1 カメラワーク判定装置
10 フレーム画像サンプリング部
11 画像間カメラワーク判定部
12 カメラワーク判定部
20 背景領域動きヒストグラム算出部
21 カメラワーク判定及び動き量算出部
30 カメラワーク区間判定部
31 カメラワークデータ生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10