【実施例】
【0075】
以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
【0076】
<ITO粒子Aの製造>
水2,000質量部に、塩化インジウム(無水物)138.2質量部と、塩化第二錫(無水物)21.4質量部をよく溶解し、水温を5℃に保ちながら、6mol/Lのアンモニア水500質量部を30分間で滴下し、その後2時間水温を5℃に保ち、ITOゾルを得た。
得られたITOゾルを、デカンテーション法で上澄みの水の電気伝導度が10μSになるまで純水で洗浄し、遠心分離法を用いて、ITOゾルのケーキを得た。
得られたケーキをほぐして、真空乾燥機を用いて70℃にて24時間乾燥させた。
乾燥したITOゾルを窒素雰囲気で400℃、3時間焼成し、その後3体積%の水素を含む窒素の混合気体を導入し、300℃で5時間還元し、ITO粒子Aを得た。
【0077】
<ITO粒子Bの製造>
ITO粒子Aの製造において、ITOゾルの焼成を窒素雰囲気下で425℃、3時間の条件で行った以外は、ITO粒子Aの製造と同様にして、ITO粒子Bを得た。
【0078】
<ITO粒子Cの製造>
ITO粒子Aの製造において、ITOゾルの焼成を窒素雰囲気下で375℃、3時間の条件で行った以外は、ITO粒子Aの製造と同様にして、ITO粒子Cを得た。
【0079】
<ITO粒子Dの製造>
ITO粒子Aの製造において、ITOゾルの焼成を窒素雰囲気下で500℃、3時間の条件で行った以外は、ITO粒子Aの製造と同様にして、ITO粒子Dを得た。
【0080】
<ITO粒子Eの製造>
ITO粒子Aの製造において、ITOゾルの焼成を窒素雰囲気下で300℃、3時間の条件で行った以外は、ITO粒子Aの製造と同様にして、ITO粒子Eを得た。
【0081】
<ITO粒子Fの製造>
ITO粒子Aの製造において、塩化インジウム(無水物)を147.1質量部、塩化第二錫(無水物)を8.6質量部とした以外は、ITO粒子Aの製造と同様にして、ITO粒子Fを得た。
【0082】
<ITO粒子Gの製造>
ITO粒子Aの製造において、塩化インジウム(無水物)を130.2質量部、塩化第二錫(無水物)を32.8質量部とした以外は、ITO粒子Aの製造と同様にして、ITO粒子Gを得た。
【0083】
<ITO粒子Hの製造>
ITO粒子Aの製造において、塩化インジウム(無水物)を149.4質量部、塩化第二錫(無水物)を5.35質量部とした以外は、ITO粒子Aの製造と同様にして、ITO粒子Hを得た。
【0084】
<ITO粒子Iの製造>
ITO粒子Aの製造において、塩化インジウム(無水物)を123.9質量部、塩化第二錫(無水物)を41.9質量部とした以外は、ITO粒子Aの製造と同様にして、ITO粒子Iを得た。
【0085】
<ITO粒子Jの製造>
ITO粒子Aの製造において、塩化インジウム(無水物)を138.0質量部、塩化第二錫(無水物)を21.6質量部とした以外は、ITO粒子Aの製造と同様にして、ITO粒子Jを得た。
【0086】
<ITO粒子Kの製造>
ITO粒子Aの製造において、塩化インジウム(無水物)を138.9質量部、塩化第二錫(無水物)を20.3質量部とした以外は、ITO粒子Aの製造と同様にして、ITO粒子Kを得た。
【0087】
<ITO粒子Lの製造>
ITO粒子Aの製造において、塩化インジウム(無水物)を139.6質量部、塩化第二錫(無水物)を19.3質量部とした以外は、ITO粒子Aの製造と同様にして、ITO粒子Lを得た。
【0088】
<ITO粒子Mの製造>
ITO粒子Aの製造において、塩化インジウム(無水物)を135.1質量部、塩化第二錫(無水物)を25.8質量部とした以外は、ITO粒子Aの製造と同様にして、ITO粒子Mを得た。
【0089】
<ITO粒子の元素比の測定>
得られたITO粒子の元素比率(In、Sn、及びOの含有量)は、EPMA(日本電子社製、EPMAJXA−8800)を用い、波長分散型(WDS)検出器により測定した。結果を表1に示す。
【0090】
<ITO粒子のBET比表面積の測定>
得られたITO粒子のBET比表面積は、比表面積測定装置(日本ベル株式会社製、BELSPRP−miniII)を用いて測定した。結果を表1に示す。
【0091】
(実施例1)
<分散液1の作製>
ITO粒子A 50質量部に、表面修飾剤として3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103;信越化学工業株式会社製)7.5質量部、アルキルジメチルアミン0.75質量部、及び分散媒(溶媒)としてのメチルイソブチルケトン(MIBK)41.75質量部を加え、直径0.1mmのガラスビーズを用いて、回転数2,500rpmで5時間ビーズミル処理をした後、ガラスビーズを分離し、分散液1を作製した。
【0092】
<分散液の色空間(L
*a
*b
*)の測定>
得られた分散液1を、ITO粒子の含有量が40質量%になるようにトルエンで希釈し、直径30mmの底部が平滑な無色透明のガラスセルに20mL充填した。分光色彩計(SE2000、日本電色工業株式会社製)を使用し、D65光源、2度視野にて反射光の色調を、日本工業規格JIS Z 8781−4:2013に準拠した測定方法に基づき、分散液1のL
*a
*b
*を測定した。結果を表1に示す。
【0093】
<分散粒子径(粒度分布)の測定>
得られた分散液1におけるITO粒子の粒度分布を、粒度分布測定装置(Microtrac 9340−UPA、日機装株式会社製)を使用し、動的光散乱法を用いて測定した。得られた結果を表1に示す。
【0094】
<塗布液1の作製>
分散液1を52.6質量部、重合性化合物として、多官能アクリレート樹脂(NKハード T−102、新中村化学工業株式会社製)20.1質量部、光重合開始剤(IRGACURE907、BASF社製)0.64質量部、溶媒としてトルエン11質量部、及びMIBK15.66質量部を加え、十分に撹拌し、塗布液1を得た。
【0095】
<塗布液の色空間(L
*a
*b
*)測定>
得られたの塗布液1を、希釈等はせずに直径30mmの底部が平滑な無色透明のガラスセルに20mL充填した。分光色彩計(SE2000、日本電色工業株式会社製)を使用し、D65光源、2度視野にて反射光の色調を、日本工業規格JIS Z 8781−4:2013に準拠した測定方法に基づき、塗布液1のL
*a
*b
*を測定した。結果を表2に示す。
【0096】
<熱線遮蔽フィルムの作製>
実施例1の塗布液を、基材となる平均厚み38μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(A4300、東洋紡株式会社製)に、硬化後の熱線遮蔽膜の平均厚みが1.0μmとなるようにバーコーターにより塗布し、80℃にて1分間加熱して揮発成分を除去させた。前記加熱処理後、高圧水銀灯(120W/cm)を用いて、紫外線を300mJ/cm
2のエネルギーとなるように露光し、硬化し、熱線遮蔽フィルム1を得た。
【0097】
<ヘイズ値の測定>
得られた熱線遮蔽フィルム1について、ヘイズメーター(TC−1800MK/II、日本電色工業株式会社製)を使用し、日本工業規格JIS K 7136に準拠した測定法により、ヘイズ値を測定した。結果を表3に示す。
【0098】
<光透過性の測定>
得られた熱線遮蔽フィルム1の光透過率を、日本工業規格JIS S3107:1998に準拠した測定法により測定した。
熱線遮蔽フィルム1を、平均厚み3mmのガラス板に粘着シートを用いて貼り付け、熱線遮蔽フィルム1及び前記ガラス板を透過する波長450nm〜2,500nmの光の透過率を、分光光度計(U−4100、株式会社日立製作所製)を用いて測定した。可視光透過率と、1,450nm〜1,750nmの波長の光の最大透過率とを表3に示す。
【0099】
(実施例2)
<分散液2、塗布液2、及び熱線遮蔽フィルム2の作製>
分散液1の作製において、ビーズミル処理の時間を4時間にした以外は、分散液1と同様にして、分散液2を得た。得られた分散液2について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液2を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液2を得た。得られた塗布液2について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液2を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム2を得た。得られた熱線遮蔽フィルム2について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0100】
(実施例3)
<分散液3、塗布液3、及び熱線遮蔽フィルム3の作製>
分散液1の作製において、ビーズミル処理の時間を3時間にした以外は、分散液1と同様にして、分散液3を得た。得られた分散液3について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液3を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液3を得た。得られた塗布液3について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液3を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム3を得た。得られた熱線遮蔽フィルム3について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0101】
(実施例4)
<分散液4、塗布液4、及び熱線遮蔽フィルム4の作製>
分散液1の作製において、ビーズミル処理の時間を5.5時間にした以外は、分散液1と同様にして、分散液4を得た。得られた分散液4について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液4を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液4を得た。得られた塗布液4について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液4を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム4を得た。得られた熱線遮蔽フィルム4について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0102】
(実施例5)
<分散液5、塗布液5、及び熱線遮蔽フィルム5の作製>
分散液1の作製において、ビーズミル処理の時間を6時間にした以外は、分散液1と同様にして、分散液5を得た。得られた分散液5について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液5を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液5を得た。得られた塗布液5について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液5を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム5を得た。得られた熱線遮蔽フィルム5について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0103】
(実施例6)
<分散液6、塗布液6、及び熱線遮蔽フィルム6の作製>
分散液1の作製において、ビーズミル処理の時間を6.5時間にした以外は、分散液1と同様にして、分散液6を得た。得られた分散液6について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液6を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液6を得た。得られた塗布液6について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液6を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム6を得た。得られた熱線遮蔽フィルム6について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0104】
(実施例7)
<分散液7、塗布液7、及び熱線遮蔽フィルム7の作製>
分散液1の作製において、ITO粒子AをITO粒子Bに変更した以外は、分散液1と同様にして、分散液7を得た。得られた分散液7について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液7を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液7を得た。得られた塗布液7について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液7を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム7を得た。得られた熱線遮蔽フィルム7について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0105】
(実施例8)
<分散液8、塗布液8、及び熱線遮蔽フィルム8の作製>
分散液1の作製において、ITO粒子AをITO粒子Cに変更した以外は、分散液1と同様にして、分散液8を得た。得られた分散液8について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液8を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液8を得た。得られた塗布液8について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液8を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム8を得た。得られた熱線遮蔽フィルム8について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0106】
(実施例9)
<分散液9、塗布液9、及び熱線遮蔽フィルム9の作製>
分散液1の作製において、ITO粒子AをITO粒子Fに変更した以外は、分散液1と同様にして、分散液9を得た。得られた分散液9について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液9を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液9を得た。得られた塗布液9について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液9を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム9を得た。得られた熱線遮蔽フィルム9について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0107】
(実施例10)
<分散液10、塗布液10、及び熱線遮蔽フィルム10の作製>
分散液1の作製において、ITO粒子AをITO粒子Gに変更した以外は、分散液1と同様にして、分散液10を得た。得られた分散液10について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液10を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液10を得た。得られた塗布液10について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液10を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム10を得た。得られた熱線遮蔽フィルム10について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0108】
(実施例11)
<分散液11、塗布液11、及び熱線遮蔽フィルム11の作製>
分散液1の作製において、ITO粒子AをITO粒子Jに変更した以外は、分散液1と同様にして、分散液11を得た。得られた分散液11について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液11を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液11を得た。得られた塗布液11について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液11を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム11を得た。得られた熱線遮蔽フィルム11について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0109】
(実施例12)
<分散液12、塗布液12、及び熱線遮蔽フィルム12の作製>
分散液1の作製において、ITO粒子AをITO粒子Kに変更した以外は、分散液1と同様にして、分散液12を得た。得られた分散液12について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液12を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液12を得た。得られた塗布液12について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液12を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム12を得た。得られた熱線遮蔽フィルム12について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0110】
(実施例13)
<塗布液13、熱線遮蔽フィルム13の作製>
塗布液1の作製において、分散液1を用いて、希釈溶媒をトルエンからシクロヘキサノンに変更した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液13を得た。得られた塗布液13について塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液13を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム13を得た。得られた熱線遮蔽フィルム13について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
なお、表1〜表3中の実施例13においては、分散液1を分散液13と表記した。
【0111】
(実施例14)
<分散液14、塗布液14、及び熱線遮蔽フィルム14の作製>
分散液1の作製において、分散媒をメチルエチルケトン(MEK)にした以外は、分散液1と同様にして、分散液14を得た。得られた分散液14について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液14を用い、溶媒としてトルエン11質量部、及びMIBK15.66質量部から、溶媒としてトルエン11質量部、及びMEK15.66質量部に変更した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液14を得た。得られた塗布液14について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液14を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム14を得た。得られた熱線遮蔽フィルム14について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0112】
(比較例1)
<分散液15、塗布液15、及び熱線遮蔽フィルム15の作製>
分散液1の作製において、ビーズミル処理の時間を1時間にした以外は、分散液1と同様にして、分散液15を得た。得られた分散液15について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液15を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液15を得た。得られた塗布液15について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液15を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム15を得た。得られた熱線遮蔽フィルム15について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0113】
(比較例2)
<分散液16、塗布液16、及び熱線遮蔽フィルム16の作製>
分散液1の作製において、ビーズミル処理の時間を2時間にした以外は、分散液1と同様にして、分散液16を得た。得られた分散液16について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液16を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液16を得た。得られた塗布液16について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液16を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム16を得た。得られた熱線遮蔽フィルム16について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0114】
(比較例3)
<分散液17、塗布液17、及び熱線遮蔽フィルム17の作製>
分散液1の作製において、ITO粒子AをITO粒子Dに変更した以外は、分散液1と同様にして、分散液17を得た。得られた分散液17について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液17を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液17を得た。得られた塗布液17について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液17を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム17を得た。得られた熱線遮蔽フィルム17について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0115】
(比較例4)
<分散液18、塗布液18、及び熱線遮蔽フィルム18の作製>
分散液1の作製において、ITO粒子AをITO粒子Eに変更した以外は、分散液1と同様にして、分散液18を得た。得られた分散液18について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液18を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液18を得た。得られた塗布液18について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液18を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム18を得た。得られた熱線遮蔽フィルム18について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0116】
(比較例5)
<分散液19、塗布液19、及び熱線遮蔽フィルム19の作製>
分散液1の作製において、ITO粒子AをITO粒子Hに変更した以外は、分散液1と同様にして、分散液19を得た。得られた分散液19について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液19を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液19を得た。得られた塗布液19について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液19を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム19を得た。得られた熱線遮蔽フィルム19について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0117】
(比較例6)
<分散液20、塗布液20、及び熱線遮蔽フィルム20の作製>
分散液1の作製において、ITO粒子AをITO粒子Iに変更した以外は、分散液1と同様にして、分散液20を得た。得られた分散液20について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液20を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液20を得た。得られた塗布液20について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液20を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム20を得た。得られた熱線遮蔽フィルム20について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0118】
(比較例7)
<分散液21、塗布液21、及び熱線遮蔽フィルム21の作製>
分散液1の作製において、ITO粒子AをITO粒子Lに変更した以外は、分散液1と同様にして、分散液21を得た。得られた分散液21について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液21を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液21を得た。得られた塗布液21について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液21を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム21を得た。得られた熱線遮蔽フィルム21について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0119】
(比較例8)
<分散液22、塗布液22、及び熱線遮蔽フィルム22の作製>
分散液1の作製において、ITO粒子AをITO粒子Mに変更した以外は、分散液1と同様にして、分散液22を得た。得られた分散液22について、分散液1と同様の測定を行った。結果を表1に示す。
塗布液1の作製において、分散液22を使用した以外は、塗布液1と同様にして、塗布液22を得た。得られた塗布液22について、塗布液1と同様の測定を行った。結果を表2に示す。
熱線遮蔽フィルム1の作製において、塗布液22を使用した以外は、熱線遮蔽フィルム1と同様にして、熱線遮蔽フィルム22を得た。得られた熱線遮蔽フィルム22について、熱線遮蔽フィルム1と同様の測定を行った。結果を表3に示す。
【0120】
【表1】
【0121】
【表2】
【0122】
【表3】
なお、上記総合評価の欄は、作製した熱線遮蔽フィルムのヘイズ値が1.0以下、可視光透過率が80%以上、又は1,450nm〜1,750nmの最大透過率が10%以下であることの全てを満たすものは「○」、いずれか1つでも満たさない場合は「×」とした。
【0123】
図1は、実施例6と比較例1との熱線遮蔽フィルムの分光曲線である。表1〜3及び
図1から、分散液のL
*値が18.5〜20.5、a
*値が0.40〜0.60、b
*値が−6.0〜−4.0で、かつ比表面積(BET)20m
2/g〜50m
2/gの範囲であれば、高い可視光透過率と、熱線遮蔽性能を有することが分かった。また、塗布液も、L
*値が10.0〜15.0、a
*値が0.2〜1.3、b
*値が−21.1〜−17.5の範囲になることが確かめられた。
【0124】
比較例1、2の分散液及び塗布液のL
*値、a
*値、及びb
*値は、全て本発明の値を満たしておらず、ITO粒子の分散が不十分であることが確認できた。ITO粒子の分散が不十分である分散液及び塗布液を用いた熱線遮蔽フィルムは、ヘイズ値が1.0以上であり、1,450nm〜1,750nmの波長の光透過率(以下、「熱線透過率」と略記する)が10%以上であった。
比較例3、4の分散液及び塗布液のL
*値、a
*値、及びb
*値は、全て本発明の値を満たしておらず、ITO粒子の分散が不十分であることが確認できた。そして、比較例3のITO粒子のBET比表面積は、本発明の値よりも小さい。比較例3のITO粒子を用いた熱線遮蔽フィルムは、熱線透過率が12.7%であった。また、比較例4のITO粒子のBET比表面積は、本発明の値よりも大きい。比較例4のITO粒子を用いた熱線遮蔽フィルムのヘイズ値は、1.5であった。これらのことから、L
*値、a
*値、b
*値が本発明値を満たさず、かつ、ITO粒子のBET比表面積が小さいと熱線透過率が大きくなることが明らかになり、L
*値、a
*値、b
*値が本発明の範囲外であり、かつITOのBET比表面積が大きいと、ヘイズ値が高くなることが明らかになった。
比較例5のITO粒子は、錫の含有量が本発明の値より少ない。このようなITO粒子を用いた分散液及び塗布液は、L
*値、a
*値、及びb
*値が本発明の値を満たさなかった。そして、比較例5の熱線遮蔽フィルムの熱線透過率は、12.5%であった。比較例6のITO粒子は、錫の含有量が本発明の値より多い。このようなITO粒子を用いた分散液及び塗布液は、L
*値、a
*値、及びb
*値が本発明の値を満たさなかった。そして、比較例6の熱線遮蔽フィルムの可視光透過率は、75.2%であった。比較例5、6の結果から、ITO粒子の錫の含有量が本発明の値を満たさないと、それを用いた熱線遮蔽フィルムは、熱線透過率が大きく、可視光透過率が下がることが明らかになった。
比較例7のITO粒子は、インジウムの含有量が本発明の値より少ない。このようなITO粒子を用いた分散液及び塗布液は、L
*値、a
*値、及びb
*値が本発明の値を満たさなかった。そして、比較例7の熱線遮蔽フィルムのヘイズ値は、1.8であった。比較例8のITO粒子は、インジウムの含有量が本発明の値より多い。このようなITO粒子を用いた分散液及び塗布液は、L
*値、a
*値、及びb
*値が本発明の値を満たさなかった。そして、比較例8の熱線遮蔽フィルムの可視光透過率は71.1%であった。比較例7、8の結果から、ITO粒子のインジウムの含有量が本発明の値を満たさないと、それを、用いた熱線遮蔽フィルムは、ヘイズ値が大きく、可視光透過率が下がることが明らかになった。