【実施例】
【0029】
次に実施例等を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
なお、以降の動物実験は、北海道大学の動物実験倫理委員会の承認のもと、北海道大学動物実験に関する規定に従い行った。
【0030】
[参考例1]
リウマチ患者の滑膜組織におけるRasGRPの発現解析を行った。
【0031】
<リウマチ患者>
2012年4月から2017年4月までに北海道大学病院整形外科で人工膝関節置換術を施行されたリウマチ患者のうち、RA患者8名(RA1〜8)及びOA患者6名(OA1〜6)から、文書による説明と同意取得を行った後、滑膜組織を採取した。本研究はヘルシンキ宣言と臨床試験の基本理念に従って施行し、北海道大学大学院医学研究科倫理委員会の承認(承認番号:008−0103)を得て行った。
【0032】
<FLSの採取>
各リウマチ患者から採取された滑膜組織は、結合組織や脂肪を除去した後、細かく切り刻み、5mg/mLのType I collagenase(Sigma社製)含有Hanks’ balanced salt solutionで37℃、2時間インキュベートを行った。インキュベート後の懸濁物を、メッシュを通した後、遠心分離して細胞成分を回収した。回収された細胞成分を、10%非働化FBS(ウシ胎児血清)含有のIscove’s modified Dulbecco’s medium(Sigma社製)で培養した。この方法で分離・培養される細胞は、97%以上の純度でFLSである。なお、FLSは、HSP−47染色によって確認できる。
【0033】
<RasGRPのmRNAに基づく発現解析>
4〜8継代培養したFLSを回収し、TRIzol RNA reagentを用いてmRNAを抽出した。抽出したmRNAは、SuperScript VILO を用いてcDNAとし、Taq-Man Gene Expression Assay(Applied Biosystems社製)によるReal-time-PCR法でヒトRasGRP1 mRNA、ヒトRasGRP2 mRNA、ヒトRasGRP3 mRNA、ヒトRasGRP4 mRNA及びヒトGAPDH mRNAの発現を定量した。ΔΔCT値法によって各FLSにおけるRasGRP1〜4のmRNA発現量の比較を行った。RasGRP1〜4のmRNA発現量は、OA1患者由来のFLSにおけるRasGPR1のΔΔCT値を1とした相対量(RQ)として求めた。
【0034】
FLSにおけるRasGRP1〜4のmRNA発現量(相対値)の測定結果を
図1に示す。
図1中、「Biologics」の欄中、「+」が生物学的製剤治療を受けていることを、「−」が生物学的製剤治療を受けていないことを、それぞれ示す。RA患者群のFLSにおいて、OA患者群と比較してRasGRP1〜4は全てmRNAの発現が亢進している傾向が観察された。特に、RA患者の一部(RA1〜RA3)では、RasGRP4と共にRasGRP2の顕著な発現亢進が認められた。
【0035】
<RasGRPの免疫組織化学染色に基づく発現解析>
各リウマチ患者から採取された滑膜組織の一部は、4%パラホルムアルデヒドで24時間固定し、パラフィン包埋した後、6μm厚さの組織切片を作成した。この組織切片は、キシレンで脱パラフィンを行い、エタノールで洗浄し、PBS(リン酸緩衝生理食塩水)に置換した。次いで、抗原賦活化液 High pH(DAKO社製)を加え、95℃で20分間静置した後、水洗した。水洗後の組織切片は、内因性ペルオキシダーゼ活性を不活化するため、さらに、0.3%過酸化水素を混ぜたPBSに常温で30分間浸した。
【0036】
続いて、各組織切片に、抗Cadherin−11抗体(R&D Systems社製)、抗RasGRP2抗体(Abcam社製)を加えて、一晩4℃でインキュベートし、それぞれ免疫組織化学染色を行った。連続切片を用いて免疫組織化学染色することで、これらのタンパク質の共発現を検討した。
【0037】
図2に、RA1患者由来の滑膜組織切片とOA4患者由来の滑膜組織切片の染色像を示す。免疫組織化学染色において、RasGRP2はRA患者の血管内皮細胞とCadherin−11で同定されるFLSに発現が確認された。一方OA患者においては、RasGRP2は、血管内皮細胞に発現は認められるものの、FLSにおける発現は確認されなかった。
【0038】
<CIAマウスの足関節組織の免疫組織化学染色>
非特許文献1に記載されている方法によりCIAマウスを作成し、RasGRP2の発現解析を免疫組織化学染色にて行った。具体的には、各リウマチ患者から採取された滑膜組織と同様にして、CIAマウスの足関節組織から6μm厚さの組織切片を作成し、抗RasGRP2抗体による免疫組織化学染色を行った。対照として、健常マウスの足関節組織の免疫組織化学染色も同様にして行った。
【0039】
図3に、CIAマウスと対照マウスの足関節組織の抗RasGRP2抗体による免疫組織化学染色像を示す。CIAマウスの滑膜組織においても、RasGRP2の発現が確認された。また、マウスRasGRP2が、増殖滑膜組織の表層部に高発現しており、また骨に増殖滑膜が侵入している箇所において特に高発現していることも確認された。
【0040】
[参考例2]
FLSをサイトカイン刺激した場合のRasGRP2の発現変化を調べた。サイトカインは、TNF−α、IL−6、IL−1β、IFN-γ(interferon gamma)、IL−17A、IL−22、PDGF(platelet-derived growth factor)、VEGF(vascular endothelial growth factor)、及びTGF−β(transforming growth factor beta)を用いた。
【0041】
<サイトカイン刺激>
4〜8継代のFLSを12ウェルプレートに散布し、10%非働化FBS含有Iscove’s modified Dulbecco’s mediumで培養を行った。1〜10ng/mLの各サイトカインを培養液に添加し、24時間後に細胞を回収した。
【0042】
<RasGRPの発現解析>
回収した細胞の一部から、参考例1と同様にしてmRNAを抽出し、Real-time-PCR法でヒトRasGRP2 mRNAとヒトGAPDH mRNAの発現を定量した。ΔΔCT値法によってサイトカイン刺激におけるRasGRP2のmRNA発現量の比較を行った。ΔΔCT値は、サイトカイン無添加の対照細胞におけるRasGPR1の発現量を1とした。
【0043】
また、回収した細胞の残りはprotease inhibitor(Sigma社製)含有のcell lysis buffer(Wako社製)で処理を行い、15分間氷上に放置した後、10分間遠心分離し、上清を回収した。濃度調整した上清にドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を加えて95℃で10分間加温した。次に、9%アクリルアミドゲルを作製し、サンプル中のタンパク質を電気泳動させた。その後、PVDF(polyvinylidene difluoride)膜にタンパク質を転写し、スキムミルクでブロッキングを行った。Solution 1(Toyobo社製)で1000倍希釈した抗RasGRP2抗体を室温で一晩反応させ、洗浄後、二次抗体を反応させた。検出試薬には、Amerisham(登録商標)ECL(登録商標) Western Blotting Detection Reagents(GE Healthcare社製)を使用した。
【0044】
図4に、各サイトカインで刺激したFLSのRasGRP2のmRNA量及びタンパク質発現量の測定結果を示す。データは平均±標準誤差で示した(*:p<0.05、**:p<0.01、t−test)。VEGF及びTGF−βの刺激によって、RasGRP2 mRNAの発現量が増加した。また、統計学的有意差は確認できなかったものの、IL−6、IL−1β、IFN−γ、IL−17A、IL−22、及びPDGFの刺激によってもRasGRP2 mRNAの発現量が増加する傾向が認められた。イムノブロッティングでは、IL−22、PDGF、VEGF、TGF−βの刺激によるRasGRP2のタンパク質発現量の増加が確認された。
【0045】
[参考例3]
FLSにRasGRP2を強制発現し、その影響を調べた。
【0046】
<RasGRP2発現ベクターの作成>
RasGRP2のリファレンス配列(アクセッション番号:NM_001098670.1、Homo sapiens RAS guanyl releasing protein 2, transcript variant 3)をPubMedから入手し、Primer-BLASTを用いて全オープンリーディングフレーム(ORF)を含むように、プライマーを表1のように設計した。
【0047】
【表1】
【0048】
Jurkat細胞のcDNAを鋳型とし、KOD plus Neo(Toyobo社製)を用いたPCR反応で、RasGRP2のORF配列の増幅を行った。得られたPCR産物をアガロースゲル電気泳動し、目的サイズのDNA断片が増幅されていることを確認した。目的のDNAは、Wizard(登録商標)SV Gel and PCR Clean-Up System(Promega社製)を用いてゲル片から抽出した。得られたDNAは、Taq酵素(Toyobo社製)を用いてT付加反応を行った後、pcDNA3.1/V5-His-TOPO expression vector(Thermo Fisher Scientific社製)にライゲーションした。
【0049】
その後、大腸菌コンピテントセルに形質転換し、培養を行った。得られたコロニーに対し、表2に記載のプライマーを用いてコロニーPCRを行った。PCR産物をアガロースゲル電気泳動し、目的のバンドが得られたコロニーを液体培地でさらに培養し、Wizard(登録商標)Plus SV Minipreps DNA Purification System(Promega社製)を用いてプラスミドベクターの単離、精製を行った。
【0050】
【表2】
【0051】
<RasGRP2の強制発現>
まず、緑色蛍光蛋白質(GFP)発現ベクターを用いたトランスフェクションし、蛍光顕微鏡観察で最大のトランスフェクション効率となる条件を検討した
次いで、このトランスフェクション効率が最大となる条件で、RasGRP2発現ベクターをトランスフェクションし、参考例2と同様にしてReal-time-PCR法とイムノブロッティングを行い、RasGRP2のmRNAとタンパク質発現量が増加することを確認した。
【0052】
<シグナル伝達関連因子のイムノブロッティング>
シグナル伝達関連因子のイムノブロッティングを行い、RasGRP2強制発現によるシグナル伝達経路の変化を調べた。
RasGRP2発現ベクターをFLSにトランスフェクションし、72時間後に細胞を回収した。対照として空ベクターも同様の方法でFLSにトランスフェクションした。
参考例2と同様にして各FLSの細胞ライセートを作成し、そのうち一部は、GST(Glutathione S-transferase)融合タンパク質、グルタチオンアガロースビーズ(Cell signaling technology社製)と共にインキュベートし、SDS溶液でGTP結合Rap−1を沈降させた(プルダウンアッセイ)。得られたライセート及び溶出液は、ポリアクリルアミド電気泳動の後、抗RasGRP2抗体、抗Erk1/2抗体、抗P−Erk抗体、抗p38MAPK抗体、抗P−p38MAPK抗体、抗JNK抗体、抗P−JNK抗体、抗m−TOR抗体、抗Rap−1抗体、及び抗β−actin抗体を用いてイムノブロッティングを行った。
【0053】
この結果、Erk1/2、P−Erk、p38MAPK、P−p38MAPK、JNK、P−JNK、及びm−TORの発現量は、RasGRP2発現ベクターを導入したRasGRP2強制発現細胞と空ベクターを導入した対照細胞で差がなかった。すなわち、RasGRP2強制発現により、Erk経路、p38MAPK経路、JNK経路、m−TOR経路の明らかな変化は認められなかった。一方で、RasGRP2強制発現細胞では対照細胞と比べて、Rap−1の総タンパク質量には変化はみられなかったものの、GTP結合型のRap−1タンパク質は明らかに増加していた。抗RasGRP2抗体、抗Rap−1抗体、及び抗β−actin抗体を用いたイムノブロッティングの結果を
図5に示す。図中、「Control」は対照細胞の結果を、「RasGRP2+」はRasGRP2強制発現細胞の結果を、それぞれ示す。
【0054】
<BrdUアッセイ>
RasGRP2強制発現と細胞増殖能との関係をBrdUアッセイにより調べた。
RasGRP2発現ベクター又は空ベクターをそれぞれFLSにトランスフェクションし、48時間後に細胞培養液中にBrdU(ブロモデオキシウリジン)を添加した。チミジンアナログであるBrdUは、細胞周期のS期において新たに合成されたDNAに取り込まれ、細胞増殖を反映する。添加24時間後に細胞を固定し、ペルオキシダーゼ標識抗BrdU抗体(Roche社製)を反応させた。その後、化学発光基質を加え、発光強度をELISAリーダーで測定した。
【0055】
発光強度の測定結果を
図6に示す。データは平均±標準誤差で示した。発光強度は、対照細胞(図中、「Control」)とRasGRP2強制発現細胞(図中、「RasGRP2+」)とで有意な差はなく、RasGRP2の強制発現は、BrdUアッセイにおける細胞増殖能評価に明らかな影響を及ぼさなかった。
【0056】
<創傷治癒アッセイ>
創傷治癒アッセイを行い、RasGRP2強制発現と細胞遊走能との関係を調べた。
RasGRP2発現ベクター又は空ベクターをそれぞれFLSにトランスフェクションし、48時間後にコンフルエントとなるように12ウェルプレートで培養した。コンフルエントとなった12ウェルプレートを、1000μLピペットチップの先端でひっかき、細胞の空白地帯(創傷)を作成した。その後、細胞が遊走し空白が埋まっていく(創傷が治癒していく)様子を経時的に光学顕微鏡で観察し、空白(創傷)面積の大きさを画像解析ソフトウェアImage Jで定量した。
【0057】
創傷形成直後(0時間後)、創傷形成から24時間後、及び48時間後の対照細胞(図中、「Control」)とRasGRP2強制発現細胞(図中、「RasGRP2+」)の透過光画像を
図7に示す。また、創傷形成直後(0時間後)の創傷面積を100%とした、創傷形成から24時間後及び48時間後の相対創傷面積(%)の測定結果を
図8に示す。24時間後と48時間後のいずれにおいても、RasGRP2強制発現細胞(図中、「RasGRP2+」)では対照細胞(図中、「Control」)よりも創傷面積が小さかった。つまり、RasGRP2の強制発現によって有意な創傷治癒 (遊走) の促進が確認された。
【0058】
<IL−6産生量の測定>
RasGRP2強制発現とIL−6産生量との関係を調べた。
RasGRP2発現ベクター又は空ベクターをそれぞれFLSにトランスフェクションし、48時間後に培地交換を行い、その24時間後に細胞培養上清を回収した。その培養上清中のIL−6濃度をELISAキット(R&D System社製)で定量した。
【0059】
定量結果を
図9に示す。RasGRP2強制細胞(図中、「RasGRP2+」)では、対照細胞(図中、「Control」)に比べて培養上清中のIL−6濃度は有意に増加していた。この結果から、RasGRP2の強制発現によって、FLSのIL−6分泌が促進されることがわかった。
【0060】
これらの知見から、RasGRP2はRAの病態と深く関わっていることが明らかである。より詳細には、RAのFLSが腫瘍様に増殖し、骨・軟骨に遊走、浸潤してパンヌスを形成していく過程で、RasGRP2は、遊走とIL−6産生に関与する。
【0061】
[実施例1]
関節リウマチモデルラットにおけるRasGRP2ノックダウンの影響を調べた。関節リウマチモデルラットとして、CIAラットを用いた。また、RasGRP2のノックダウンは、RasGRP2遺伝子の第6エキソン中の領域をターゲットとするsiRNA(RasGRP2−1)(S167867:Applied Biosystems社製)と、第7エキソン中の領域をターゲットとするsiRNA(RasGRP2−2)(S167865:Applied Biosystems社製)を用いた。また、対照のsiRNAは、siRNA(Control)(Applied Biosystems社製)を用いた。
【0062】
<CIAラットの作製>
7週齢のLEWラット(雌)に対し、200μLのincomplete Freund’s adjuvant(Chondrex社製)に溶解した200μgのウシType II collagen(Chondrex社製)を尾に皮下投与して免疫を行った(Day 0)。
コラーゲン投与から7日目(Day 7)には、100μLのincomplete Freund’s adjuvant(Chondrex社製)に溶解した100μgのウシType II collagen(Chondrex社製)を尾に再皮下投与して追加免疫を行った。
コラーゲン投与から7日目以降は、誘導された関節炎について、関節炎スコアと足関節の直径を、週1回測定した。
【0063】
<関節炎スコア>
関節炎スコアは、0点:関節に発赤及び腫脹を認めない、1点:足根骨又は足関節に軽度の発赤と腫脹を認める、2点:足関節から足根骨にかけて軽度の発赤と腫脹を認める、3点:足関節から中足骨関節にかけて中等度の発赤と腫脹を認める、4点:足関節、足部、足趾にまで広がる重度の発赤と腫脹を認める、又は足趾の関節強直を認める、とした(非特許文献3参照。)。
【0064】
<RNA干渉によるRasGRP2のノックダウン>
コラーゲン投与から14日目(Day 14)のCIAラットの関節内に、10μMのsiRNA(RasGRP2−1)、siRNA(RasGRP2−2)、又はsiRNA(Control)を50μLのatelocollagen(Koken社製)に混合したsiRNA溶液を投与した。
【0065】
図10に、各CIAラットの関節炎スコアの測定結果を、
図11に各CIAラットの足関節の直径の測定結果を、それぞれ平均±標準誤差で示す(*:p<0.05、**:p<0.01、t−test)。この結果、siRNA(RasGRP2−1)を投与したCIAラット(図中、「siRNA RasGRP2−1」)又はsiRNA(RasGRP2−2)を投与したCIAラット(図中、「siRNA RasGRP2−2」)では、関節炎スコアと足関節の直径のいずれも、対照であるsiRNA(Control)を投与したCIAラット(図中、「Control」)よりも明らかに小さく抑えられていた。
【0066】
<足関節組織のマイクロCT撮像と骨びらんスコア>
CIAラットは、コラーゲン投与から35日目(Day 35)に、麻酔下の心臓全採血により安楽死処理した。各CIAラットの足関節組織を、4%パラホルムアルデヒドで24時間固定した。次いで、足関節のマイクロCTを撮像した後、脱灰しパラフィン包埋を行った。
【0067】
マイクロCT所見による骨びらんスコアは、0点:正常、1点:軟部組織の腫脹のみ、2点:軟部組織の腫脹と軽度の骨びらん、3点:重度の骨びらん、とした(非特許文献4参照。)。
【0068】
各CIAラットの足関節のマイクロCT画像を
図12に、骨びらんスコアの結果を
図13(*:p<0.05、t−test)に、それぞれ示す。siRNA(Control)を投与したCIAラット(図中、「Control」)では、重度の骨びらんが観察されたが、siRNA(RasGRP2−1)又はsiRNA(RasGRP2−2)を投与したCIAラット(図中、「siRNA RasGRP2」)では、軟部組織の腫脹は観察されたものの、重度の骨びらんは生じておらず(
図12中、矢印箇所)、骨びらんスコアも小さかった。
【0069】
これらの結果から、RNA干渉によってRasGRP2遺伝子の発現を抑制することによって、RAの病態が改善されること、すなわち、RasGRP2阻害物質がRA治療のための医薬用組成物の有効成分として有用であることが確認された。