(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-168759(P2019-168759A)
(43)【公開日】2019年10月3日
(54)【発明の名称】半導体装置、および回路制御方法
(51)【国際特許分類】
G06F 1/26 20060101AFI20190906BHJP
【FI】
G06F1/26 334B
G06F1/26 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2018-53994(P2018-53994)
(22)【出願日】2018年3月22日
(71)【出願人】
【識別番号】308033711
【氏名又は名称】ラピスセミコンダクタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】兒玉 祐樹
【テーマコード(参考)】
5B011
【Fターム(参考)】
5B011FF02
5B011JB06
(57)【要約】
【課題】主電源と別系統の電源で駆動される単独電源動作機能を有する回路を内蔵した半導体装置において、電源投入の順序に関係なく消費電流の低減を図ることが可能な半導体装置、および回路制御方法を提供する。
【解決手段】第1の電源、第1の電源に接続され所定の処理を実行する処理回路、および第1の電源が投入されたことを示す投入信号を生成する第1の生成回路を備えた第1の回路と、第2の電源、第2の電源に接続され処理回路から送られた動作条件に基づいて動作する単独動作回路、処理回路から送られた動作条件を記憶する記憶回路、第2の電源の動作状態を示す状態信号を生成する第2の生成回路、および状態信号に基づいて投入信号を保持する保持回路を有し保持回路に投入信号が保持された場合に動作条件が単独動作回路に送られるように制御する制御回路を備えた1つまたは複数の第2の回路と、を含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電源、前記第1の電源に接続され所定の処理を実行する処理回路、および前記第1の電源に接続され前記第1の電源が投入されたことを示す投入信号を生成する第1の生成回路を備えた第1の回路と、
第2の電源、前記第2の電源に接続され前記処理回路から送られた動作条件に基づいて動作する単独動作回路、前記第2の電源に接続され前記処理回路から送られた前記動作条件を記憶する記憶回路、前記第2の電源に接続され前記第2の電源の動作状態を示す状態信号を生成する第2の生成回路、および前記第2の電源に接続され前記状態信号に基づいて前記投入信号を保持する保持回路を有し前記保持回路に前記投入信号が保持された場合に前記動作条件が前記単独動作回路に送られるように制御する制御回路を備えた1つまたは複数の第2の回路と、を含む
半導体装置。
【請求項2】
前記処理回路が中央処理装置であり、
前記第1の生成回路が第1のパワーオンリセット回路であり、
前記単独動作回路が発振回路および前記発振回路によって動作するリアルタイムクロック回路であり、
前記記憶回路がレジスタであり、
前記第2の生成回路が第2のパワーオンリセット回路であり、
前記動作条件が前記発振回路および前記リアルタイムクロック回路に対するイネーブル信号および前記リアルタイムクロック回路の周波数情報を含み、
前記保持回路が、データ入力に前記第1のパワーオンリセット回路の出力が接続され、クロック入力に前記第2のパワーオンリセット回路の出力が接続されたD型ラッチ回路であり、前記制御回路が前記D型ラッチ回路、および前記イネーブル信号および前記D型ラッチ回路の出力を入力とし出力が前記発振回路および前記リアルタイムクロック回路に対するイネーブル信号とされた論理和回路である
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
第1の電源、前記第1の電源に接続され所定の処理を実行する処理回路、および前記第1の電源に接続され前記第1の電源が投入されたことを示す投入信号を生成する第1の生成回路を備えた第1の回路と、
第2の電源、前記第2の電源に接続され前記処理回路から送られた動作条件に基づいて動作する単独動作回路、前記第2の電源に接続され前記処理回路から送られた前記動作条件を記憶する記憶回路、前記第2の電源に接続され前記第2の電源の動作状態を示す状態信号を生成する第2の生成回路を備えた1つまたは複数の第2の回路と、を含む半導体装置を制御する回路制御方法であって、
前記第2の電源に接続された保持回路により前記状態信号に基づいて前記投入信号を保持し、
前記保持回路に前記投入信号が保持された場合に前記動作条件が前記単独動作回路に送られるように制御する
回路制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置、および回路制御方法に関し、特に単独電源動作機能を有する計時回路を内蔵した半導体装置、および該半導体装置を制御する回路制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
計時回路を内蔵した半導体装置に関する文献として、例えば特許文献1が知られている。特許文献1に係る半導体装置は、メイン電源に接続するメイン電源端子とバックアップ電源に接続するバックアップ電源端子の二種類の電源端子の内の一方を内部電源ノードに切り替え回路で切り替えて接続することで動作する所定の内部回路を有し、切り替え回路は、内部電源ノードの接続先を前記バックアップ電源端子からメイン電源端子に切り替えるときの切り替え遷移時間を、メイン電源端子からバックアップ電源端子に切り替えるときの切り替え遷移時間より長くしている。
【0003】
特許文献1に開示された半導体装置は、メイン電源とバックアップ電源の2系統の電源を有し、バックアップ電源の無駄な消耗を抑制しつつ、バックアップ電源で動作中にノイズによる不所望な電源切り替えによる内部回路の誤動作を防止することを目的としている。
【0004】
一方、単独電源動作機能を有する計時回路の一例として、例えばリアルタイムクロック(Real Time Clock、以下「RTC」)回路がある。また、RTC回路を内蔵した半導体装置として、例えばMCU(Micro Controller Unit、いわゆるマイコン)が知られている。
【0005】
RTC回路を搭載したMCUでは、消費電流を抑えるために、電源電圧の低下を検出してRTC回路を単独で動作させるモード(以下、「単独動作モード」)を備える場合がある。
図3は、RTC回路を内蔵した比較例に係るMCU100を示している。MCU100は、RTC回路の単独動作モードを備えている。
図3に示すように、MCU100は、CPU(Central Processing Unit)を動作させるための第1の電源PWR1、第1のレギュレータ回路12、RTC回路42を動作させるための第2の電源PWR2、および第2のレギュレータ回路40を含んで構成される。
【0006】
第1のレギュレータ回路12は主にCPU16、第1の発振回路18、FLASH RAM(FLASH Random Access Memory)20、第1のレギュレータ回路12系回路用の第1のパワーオンリセット回路22を駆動する。一方、第2のレギュレータ回路40は主に、RTC回路42、第2の発振回路44、レジスタ46、第2のレギュレータ回路40系回路用の第2のパワーオンリセット回路48を駆動している。
【0007】
ここで、第1の電源PWR1には、RTC回路42の単独動作のために、第1の電源PWR1の電圧レベルによって第1のレギュレータ回路12をパワーダウンさせる電圧レベル検出回路14が接続されている。RTC回路42の周波数情報(周波数設定データ)、およびRTC回路42と第2の発振回路44のイネーブル信号などの制御データはCPU16からレジスタ46に供給され、第1の電源PWR1がパワーダウンしても第2のレギュレータ回路40側のレジスタ46に保持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2016−053789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、特にRTC回路42を動作させる第2の電源PWR2は、一般に大容量のコンデンサや容量の小さなバッテリを使用するため、可能な限りの低消費電流化が求められる。この点、比較例に係るMCU100では、第1の電源PWR1が先に投入されることを前提としている回路であり、第2の電源PWR2が先に投入された場合、RTC回路42は正常な周波数設定データが提供されない状態で動作を開始する。そのため、その後第1の電源PWR1が投入されるまでRTC回路42が所望の周波数を刻まない状態で電源の電流を消費し続けるという問題があった。
【0010】
一方、特許文献1に係る半導体装置では、メイン電源とバックアップ電源の電源投入のタイミングは同時になっており、バックアップ用電源が先に投入された場合に発生する誤動作および無駄な消費電流の発生については考慮されていない。
【0011】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、主電源と別系統の電源で駆動される単独電源動作機能を有する回路を内蔵した半導体装置において、電源投入の順序に関係なく消費電流の低減を図ることが可能な半導体装置、および回路制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る半導体装置は、第1の電源、前記第1の電源に接続され所定の処理を実行する処理回路、および前記第1の電源に接続され前記第1の電源が投入されたことを示す投入信号を生成する第1の生成回路を備えた第1の回路と、第2の電源、前記第2の電源に接続され前記処理回路から送られた動作条件に基づいて動作する単独動作回路、前記第2の電源に接続され前記処理回路から送られた前記動作条件を記憶する記憶回路、前記第2の電源に接続され前記第2の電源の動作状態を示す状態信号を生成する第2の生成回路、および前記第2の電源に接続され前記状態信号に基づいて前記投入信号を保持する保持回路を有し前記保持回路に前記投入信号が保持された場合に前記動作条件が前記単独動作回路に送られるように制御する制御回路を備えた1つまたは複数の第2の回路と、を含むものである。
【0013】
本発明に係る回路制御方法は、第1の電源、前記第1の電源に接続され所定の処理を実行する処理回路、および前記第1の電源に接続され前記第1の電源が投入されたことを示す投入信号を生成する第1の生成回路を備えた第1の回路と、第2の電源、前記第2の電源に接続され前記処理回路から送られた動作条件に基づいて動作する単独動作回路、前記第2の電源に接続され前記処理回路から送られた前記動作条件を記憶する記憶回路、前記第2の電源に接続され前記第2の電源の動作状態を示す状態信号を生成する第2の生成回路を備えた1つまたは複数の第2の回路と、を含む半導体装置を制御する回路制御方法であって、前記第2の電源に接続された保持回路により前記状態信号に基づいて前記投入信号を保持し、前記保持回路に前記投入信号が保持された場合に前記動作条件が前記単独動作回路に送られるように制御するものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、主電源と別系統の電源で駆動される単独電源動作機能を有する回路を内蔵した半導体装置において、電源投入の順序に関係なく消費電流の低減を図ることが可能な半導体装置、および回路制御方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】第1の実施の形態に係る半導体装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】第2の実施の形態に係る半導体装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】比較例に係る半導体装置の構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照し、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。以下の説明では、本発明に係る半導体装置の一例としてMCUに適用した形態、本発明に係る単独電源動作機能を有する回路(以下、「単独動作回路」という場合がある)としてRTC回路に適用した形態を例示して説明する。本実施の形態は、単独動作回路を内蔵したMCUにおいて、単独動作回路の単独動作モード時の消費電流の低減を図っている。
【0017】
[第1の実施の形態]
図1を参照して、本実施の形態に係る半導体装置、および回路制御方法について説明する。
図1に示すように、本実施の形態に係るMCU10は、CPU系統の第1の電源PWR1、第1の電源PWR1の電圧を調整する第1のレギュレータ回路12(
図1では、「REG1」と表記)、RTC回路系統の第2の電源PWR2、第2の電源PWR2の電圧を調整する第2のレギュレータ回路40(
図1では、「REG2」と表記)を備えている。第1の電源PWR1および第2の電源PWR2の回路は省略するが、各々端子T1、T2に接続されている。なお、第2の電源PWR2は、小容量バッテリとされることもある。
【0018】
図1に示すように、第1のレギュレータ回路12の出力には、CPU16、第1の発振回路18(
図1では、「発振回路1」と表記)、FLASH RAM20、および第1のパワーオンリセット回路22(
図1では、「POR1」と表記)が接続されている。また、第1の電源PWR1に接続された電圧レベル検出回路14を備えている。電圧レベル検出回路14は、第1の電源PWR1の電圧レベルが低下した場合に第1のレギュレータ回路12をパワーダウンさせる。CPU16、第1の発振回路18、FLASH RAM20、および第1のパワーオンリセット回路22の各々を含む第1の回路60が本発明に係る「第1の回路」に相当する。
【0019】
CPU16は、MCU10における諸処理を実行する、本発明に係る「処理回路」である。第1の発振回路18はCPU16が動作する上で基準となるクロック信号を生成する。FLASH RAM20は、CPU16が実行するプログラムを展開したり、処理結果を記憶する。第1のパワーオンリセット回路22は、第1の電源PWR1が立ち上がった際にパワーオンリセット処理を行う。
【0020】
一方、第2のレギュレータ回路40の出力には、RTC回路42(
図1では、「RTC」と表記)、第2の発振回路44(
図1では、「発振回路2」と表記)、レジスタ46、第2のパワーオンリセット回路48(
図1では、「POR2」と表記)、およびラッチ回路50が接続されている。また、レジスタ46からの信号とラッチ回路50からの信号を入力とし、出力がRTC回路42および第2の発振回路44に接続されたOR(論理和)回路52を備えている。RTC回路42、第2の発振回路44、レジスタ46、第2のパワーオンリセット回路48、ラッチ回路50、およびOR回路52の各々を含む第2の回路62が本発明に係る「第2の回路」に相当する。
【0021】
RTC回路42は、本実施の形態に係る単独動作回路であり、CPU16から出力されレジスタ46に保持された周波数情報やイネーブル信号等の制御データに基づいて動作する。第2の発振回路44は、RTC回路42が動作する上で基準となるクロック信号を生成する。レジスタ46はCPU16からの制御データ(イネーブル信号、周波数情報)を記憶する。第2のパワーオンリセット回路48は、第2の電源PWR2が立ち上がった際にパワーオンリセット処理を行う。ラッチ回路50は、Dラッチタイプのラッチ回路であり、データ入力に第1のパワーオンリセット回路22の出力が接続され、クロック入力に第2のパワーオンリセット回路48の出力が接続され、Q出力がOR回路52の入力に接続されている。OR回路52の出力は、RTC回路42および第2の発振回路44に対するイネーブル信号となっている。レジスタ46に記憶されたRTC回路42に対する周波数情報は、直接RTC回路52に供給される。
【0022】
つまり、本実施の形態に係るMCU10は、比較例に係るMCU100に対して、第2のレギュレータ回路40下に、第1のパワーオンリセット回路22の状態をラッチするラッチ回路50を追加している。RTC回路42の周波数情報は、MCU100と同様にレジスタ46からRTC回路42に送られる。一方、RTC回路42と第2の発振回路44に対するイネーブル信号は、OR回路52を介して送られる。OR回路52は、レジスタ46からのイネーブル信号と、ラッチ回路50の出力であるラッチ信号とのORをとり、イネーブル信号としている。
【0023】
次に、MCU10の動作について説明する。ここで、第1のパワーオンリセット回路22、および第2のパワーオンリセット回路48は、電源投入時にハイレベル(以下、「H」)のリセット信号を発生し、電源が規定の電圧を越えた場合に、Lになってリセットを解除する。また、イネーブル信号は、Hでイネーブル、ロウレベル(以下、「L」)でディスイネーブルである。
【0024】
まず、第1の電源PWR1が先に投入され、その後に第2の電源PWR2が投入された場合は、CPU16からイネーブル信号、周波数情報等の制御データがレジスタ46に送られ、レジスタ46がこれを保持する。この際、ラッチ回路50のデータ入力には第1のパワーオンリセット回路22からLが入力されているので、第2のパワーオンリセット回路48がLからHに遷移する信号がラッチ回路50のクロック入力に入力されることにより、ラッチ回路50はLをラッチする。そのため、レジスタ46に保持されたデータによりイネーブル信号がHになって第2の発振回路44およびRTC回路42が動作開始する。その後、第1の電源PWR1の電圧レベルが低下し、電圧レベル検出回路14がこれを検出し、第1のレギュレータ回路12がパワーダウンした場合、第2のレギュレータ回路40のみが動作し、レジスタ46に保持された制御データに基づいてRTC回路42が単独で動作することができる。
【0025】
次に、第2の電源PWR2が先に投入された場合、第1のパワーオンリセット回路22はLを出力しているため、このLがラッチ回路50でラッチされてOR回路52に入力される。この際、第1の電源PWR1が投入されていないことから制御データがレジスタ46に送られていないのでレジスタ46からはLが出力され、OR回路52から出力されるイネーブル信号がL(無効)になる。このため、RTC回路42および第2の発振回路44は動作を停止する。このことにより消費電流を抑えることができる。
【0026】
その後第1の電源PWR1が投入されると、上述の通りCPU16から制御データ(周波数情報、イネーブル信号等)が送られ、これを受け取ったレジスタ46に保持される。
ラッチ回路50の出力はLのままなのでイネーブル信号はH(有効)になり、第2の発振回路44およびRTC回路42は動作を開始することができる。つまり、RTC回路42は、第1の電源PWR1を投入後すぐに正しい周波数情報に基づいて計時回路を動作させることが可能になる。
【0027】
以上詳述したように、本実施の形態では、第2のレギュレータ回路40下に、第1のパワーオンリセット回路22の状態を保持するラッチ回路50を追加し、その出力信号とCPU16からのイネーブル信号(第2の発振回路44のイネーブル信号およびRTC回路42のイネーブル信号)とのORをとった信号を、第2の発振回路44およびRTC回路42の新たなイネーブル信号とした。このことにより、第2の電源PWR2が先に投入された場合でも、第2の発振回路44とRTC回路42とを停止させ、消費電流を抑えることができる。
【0028】
[第2の実施の形態]
図2を参照して、本実施の形態に係るMCU10Aについて説明する。本実施の形態は、MCUに含まれる電源の数を3以上にした形態である。上記実施の形態では2つの電源構成の形態を例示して説明したが、第2の電源PWR2の構成を複製することにより複数の電源に対して本実施の形態を適用することができる。
図2において、第1の電源PWR1と第1の回路60、および第2の電源と第2の回路62の部分は
図1に示すMCU10と同じである。
図2示すように、MCU10Aはさらに第Nの回路62Nに含まれる第Nの電源までの(N−2)個の電源を含み、全体としてN個の電源を含むように構成されている。第3の回路から第Nの回路までの構成は、第2の回路62と同じなので、詳細な説明を省略する。
【0029】
主電源であるCPU16を動作させるための第1の電源PWR1が投入されていない間は、第2の電源PWR2から第Nの電源PWRNに電源が投入されても(1つでも複数でもよい)、RTC回路42からRTC回路42N、および第2発振回路44から第2の発振回路44Nは動作を停止させられているため、消費電流を抑えることができる。
【0030】
すなわち、第1の電源PWR1に電源が投入されていない状態において、第2の電源PWR2から第Nの電源PWRNに電源が投入された場合、第1のパワーオンリセット回路22はLを出力している。このため、第2のパワーオンリセット回路48から第Nのパワーオンリセット回路48Nの信号によりLがラッチされ、RTC回路42からRTC回路42N、第2の発振回路44から第2の発振回路44Nは動作を停止する。その後第1の電源PWR1が投入されると、上述の通りCPU16から第2の回路60ないし第Nの回路62Nの各々が制御データを受け取り、各々のレジスタ46からレジスタ46Nに保持される。ラッチ回路50からラッチ回路50Nの出力とORがとられているため、ラッチ回路50からラッチ回路50Nの出力がLの状態でも第2電源PWR2から第Nの電源PWRNに接続された回路は動作を開始することができる。
【0031】
なお、上記各実施の形態では、単独動作回路としてRTC回路を例示して説明したが、これに限られず、単独動作を目的とする任意の機能回路について適用が可能である。また、上記各実施の形態では、半導体装置としてMCUを例示して説明したが、これに限られず、適用対象とした単独動作回路等に応じた半導体装置とすることができる。
【符号の説明】
【0032】
10、10A、100 MCU
12 第1のレギュレータ回路
14 電圧レベル検出回路
16 CPU
18 第1の発振回路
20 フラッシュRAM
22 第1のパワーオンリセット回路
40 第2のレギュレータ回路
42 RTC回路
44 第2の発振回路
46 レジスタ
48 第2のパワーオンリセット回路
50 ラッチ回路
52 OR回路
60 第1の回路
62 第2の回路
100 MCU
PWR1 第1の電源
PWR2 第2の電源
T1、T2 端子