特開2019-201149(P2019-201149A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-201149(P2019-201149A)
(43)【公開日】2019年11月21日
(54)【発明の名称】基板処理装置及び基板処理方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20191025BHJP
【FI】
   H01L21/302 101B
   H01L21/302 105A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-95753(P2018-95753)
(22)【出願日】2018年5月17日
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096389
【弁理士】
【氏名又は名称】金本 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100101557
【弁理士】
【氏名又は名称】萩原 康司
(74)【代理人】
【識別番号】100167634
【弁理士】
【氏名又は名称】扇田 尚紀
(72)【発明者】
【氏名】田村 武
(72)【発明者】
【氏名】児玉 宗久
【テーマコード(参考)】
5F004
【Fターム(参考)】
5F004AA16
5F004BA04
5F004BB28
5F004DB01
(57)【要約】
【課題】基板同士が接合される重合基板において、一の基板の周縁部を適切に除去する技術を提供する。
【解決手段】基板の周縁部を除去する基板処理装置であって、前記基板を収容する処理容器と、前記処理容器の内部に設けられ、前記基板を保持する保持部と、前記処理容器の内部にプラズマを生成するプラズマ生成部と、前記保持部に保持された前記基板の表面において除去対象の前記周縁部の内側を覆うマスク部材と、を有する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の周縁部を除去する基板処理装置であって、
前記基板を収容する処理容器と、
前記処理容器の内部に設けられ、前記基板を保持する保持部と、
前記処理容器の内部にプラズマを生成するプラズマ生成部と、
前記保持部に保持された前記基板の表面において除去対象の前記周縁部の内側を覆うマスク部材と、を有する、基板処理装置。
【請求項2】
前記プラズマ生成部を制御する制御部を有し、
前記基板は、支持基板に接合された被処理基板であり、
前記制御部は、前記被処理基板の前記周縁部を除去するように、前記プラズマを生成する時間を制御する、請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記マスク部材は円板形状を有し、径を変更自在に構成されている、請求項1又は2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
基板の周縁部を除去する基板処理方法であって、
処理容器の内部に設けられた保持部で前記基板を保持する保持工程と、
前記保持部に保持された前記基板の表面において除去対象の前記周縁部の内側がマスク部材で覆われた状態で、前記処理容器の内部にプラズマを生成し、当該プラズマによって前記周縁部を除去する周縁除去工程と、を有する、基板処理方法。
【請求項5】
前記保持工程の後であって前記周縁除去工程の前に、前記基板の表面に前記マスク部材を載置する、請求項4に記載の基板処理方法。
【請求項6】
前記基板は、支持基板に接合された被処理基板であり、
前記周縁除去工程において、前記プラズマを生成する時間を制御して、前記被処理基板の前記周縁部を除去する、請求項4又は5に記載の基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板処理装置及び基板処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、外周部に砥粒が設けられた円板状の研削工具を回転し、研削工具の少なくとも外周面を半導体ウェハに線状に当接させて半導体ウェハの周端部を略L字状に研削することが開示されている。半導体ウェハは、二枚のシリコンウェハを貼り合わせて作製されたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−216152号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、基板同士が接合される重合基板において、一の基板の周縁部を適切に除去する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様は、基板の周縁部を除去する基板処理装置であって、前記基板を収容する処理容器と、前記処理容器の内部に設けられ、前記基板を保持する保持部と、前記処理容器の内部にプラズマを生成するプラズマ生成部と、前記保持部に保持された前記基板の表面において除去対象の前記周縁部の内側を覆うマスク部材と、を有する。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、基板同士が接合される重合基板において、一の基板の周縁部を適切に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態にかかる基板処理装置の構成の概略を模式的に示す縦断面図である。
図2】重合基板の構成の概略を示す側面図である。
図3】被処理基板とマスク部材の構成の概略を示す平面図である。
図4】本実施形態において被処理基板の周縁部を除去する様子を示す説明図である。
図5】他の実施形態において被処理基板の周縁部を除去する様子を示す説明図である。
図6】他の実施形態において被処理基板の周縁部を除去する様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
先ず、特許文献1に開示されている従来の端面研削装置について説明する。端面研削装置は、チャックテーブルと、スピンドルと、ダイヤモンドホイールとを有する。チャックテーブルは、ウェハを載置し、Z軸方向(鉛直方向)を回転軸として回転する。スピンドルは、その先端部にダイヤモンドホイールを取り付け、Y軸方向(水平方向)を回転軸として回転する。またスピンドルは、Y軸方向及びZ方向に移動する。ダイヤモンドホイールは、外周部にダイヤモンド砥粒が設けられた円板状の研削工具である。かかる端面研削装置を用いて、ウェハの周縁部の端面研削を行う場合には、チャックテーブルを回転しながら、スピンドルをY軸方向及びZ軸方向に移動することにより、ダイヤモンドホイールをウェハに当接させる。そして、ウェハの周縁部を略L字状に研削する。
【0009】
ここで、半導体デバイスの製造工程においては、表面に複数の電子回路等のデバイスが形成されたウェハに対し、当該ウェハの裏面を研削して、ウェハを薄化することが行われている。そして、この薄化されたウェハをそのまま搬送したり、後続の処理を行ったりすると、ウェハに反りや割れが生じるおそれがある。そこで、ウェハを補強するために、例えば支持基板にウェハを貼り付けることが行われている。
【0010】
通常、ウェハの周縁部は面取り加工がされているが、上述したようにウェハに研削処理を行うと、ウェハの周縁部が鋭く尖った形状(いわゆるナイフエッジ形状)になる。そうすると、ウェハの周縁部でチッピングが発生し、ウェハが損傷を被るおそれがある。そこで、研削処理前に予めウェハの周縁部を削る、いわゆるエッジトリムが行われている。
【0011】
上述した特許文献1に記載の端面研削装置は、このエッジトリムを行う装置である。しかしながら、この端面研削装置のようにウェハの周縁部を機械的に研削する場合、通常、研削水が必要となり、その廃液処理も必要となる。また、機械的な研削では、研削くずなどのゴミが発生するおそれもある。したがって、従来のエッジトリムには改善の余地がある。
【0012】
以下、エッジトリムを適切に行うための、本実施形態にかかる基板処理装置及び基板処理方法について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0013】
先ず、本実施形態にかかる基板処理装置の構成について説明する。図1は、本実施形態にかかる基板処理装置1の構成の概略を模式的に示す縦断面図である。なお、本実施形態では基板処理装置1として、容量結合型平行平板プラズマエッチング装置を例に説明する。
【0014】
基板処理装置1では、図2に示すように被処理基板Wと支持基板Sとが接合された重合基板Tを処理する。具体的には、基板処理装置1ではプラズマ処理を行い、被処理基板Wの周縁部を除去する。以下、被処理基板Wにおいて、支持基板Sと接合される面を「接合面Wj」といい、接合面Wjと反対側の面を「非接合面Wn」という。また、支持基板Sにおいて、被処理基板Wと接合される面を「接合面Sj」といい、接合面Sjと反対側の面を「非接合面Sn」という。なお、被処理基板Wと支持基板Sは、例えばファンデルワールス力及び水素結合(分子間力)によって接合されている。
【0015】
被処理基板Wは、例えばシリコンウェハなどの半導体ウェハであって、接合面Wjに複数のデバイスが形成されている。なお、被処理基板Wの周縁部は面取り加工がされており、周縁部の断面はその先端に向かって厚みが小さくなっている。
【0016】
支持基板Sは、被処理基板Wを支持するウェハである。また、支持基板Sは、被処理基板Wの接合面Wjのデバイスを保護する保護材として機能する。
【0017】
図1に示すように基板処理装置1は、内部に重合基板Tを収容する処理容器10を有している。処理容器10は、例えば表面が陽極酸化処理されたアルミニウムからなる略円筒状のチャンバである。処理容器10は接地されている。なお、処理容器10の側壁には被処理基板Wの搬入出口(図示せず)が形成され、当該搬入出口はゲートバルブ(図示せず)により開閉可能となっている。
【0018】
処理容器10の内部には、被処理基板Wが上側であって支持基板Sが下側に配置された状態で、重合基板Tを保持する保持部20が設けられている。保持部20は、例えばアルミニウムからなるサセプタである。また保持部20は、下部電極を構成している。保持部20には、処理容器10の外部設けられた高周波電源21が接続されている。高周波電源21からは、保持部20にプラズマ生成用の27MHz〜100MHzの周波数、例えば40MHzの高周波(RF)電力が印加される。
【0019】
保持部20に保持された重合基板Tの表面には、より詳細には被処理基板Wの非接合面Wnにはマスク部材30が載置されている。図1及び図3に示すようにマスク部材30は円板形状を有し、被処理基板Wの周縁部Weの内側、すなわち中央部Wcを覆うように載置される。なお、周縁部Weは、例えば被処理基板Wの端部から径方向に0.5mm〜2.0mmの範囲であり、面取り部が含まれる。マスク部材30は、後述するようにプラズマ処理を行う際のマスクとして機能するため、プラズマによってエッチングされない材料、例えば石英が用いられる。
【0020】
図1に示すように保持部20の上方には、上部電極40が設けられている。上部電極40は、絶縁性遮蔽部材41を介して処理容器10の上部に支持されている。なお、本実施形態では、上部電極40と保持部20が、処理容器10の内部にプラズマを生成するプラズマ生成部を構成している。
【0021】
上部電極40の下面には、複数のガス吐出口50が形成されている。上部電極40の内部には、ガス拡散室51が設けられ、このガス拡散室51から下方に向かってガス吐出口50に連通する多数のガス通流孔52が延びている。ガス拡散室51には、ガス供給ライン53を介して、処理容器10の外部設けられた処理ガス供給部54が接続されている。かかる構成により、処理ガス供給部54から供給される処理ガスは、ガス供給ライン53、ガス拡散室51、ガス通流孔52を介して、ガス吐出口50から処理容器10の内部に導入される。このようにして、上部電極40は、所望の処理ガスを供給するためのガスシャワーヘッドとして機能するようになっている。
【0022】
処理容器10の底部には、排気口60が形成されている。排気口60には、排気管61を介して排気装置62が接続されている。排気装置62は、ターボ分子ポンプなどの真空ポンプを有しており、処理容器10内を所望の真空度まで減圧可能となっている。
【0023】
以上の基板処理装置1には、制御部70が設けられている。制御部70は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、基板処理装置1における重合基板T(被処理基板W)の処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、上述の各種処理装置や搬送装置などの駆動系の動作を制御して、基板処理装置1における後述の基板処理を実現させるためのプログラムも格納されている。なお、上記プログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、当該記憶媒体Hから制御部70にインストールされたものであってもよい。
【0024】
次に、以上のように構成された基板処理装置1を用いて行われる基板処理(プラズマ処理)について説明する。
【0025】
先ず、処理容器10の内部に重合基板Tが搬入され、保持部20に保持される。この際、被処理基板Wが上側であって支持基板Sが下側に配置される。その後、処理容器10の内部を気密に保ち、排気装置62によって当該処理容器10の内部が所定の真空度まで減圧される。
【0026】
次に、図4(a)に示すように被処理基板Wの非接合面Wnに、マスク部材30が載置される。マスク部材30は、上述したように被処理基板Wの周縁部Weの内側、すなわち中央部Wcを覆うように載置される。
【0027】
次に、処理ガス供給部54から処理容器10の内部に処理ガスが供給される。また、高周波電源21によって高周波電力が印加される。そうすると、上部電極40と保持部20によって、処理容器10の内部の処理ガスが励起されてプラズマ化され、図4(b)に示すようにプラズマPが生成される。そして、このプラズマPの作用によって、図4(c)に示すように被処理基板Wの周縁部Weがエッチングされて除去される。この際、被処理基板Wの中央部Wcは、マスク部材30に覆われており、エッチングされない。また、プラズマPを生成する時間を制御することで、被処理基板Wのみがエッチングされ、支持基板Sがエッチングされないようにする。
【0028】
次に、図4(d)に示すようにマスク部材30を被処理基板Wから退避させる。その後、以上のように被処理基板Wの周縁部Weが除去された重合基板Tは、処理容器10から搬出される。こうして、基板処理装置1における基板処理が終了する。
【0029】
以上、本実施形態によれば、基板処理装置1は、重合基板Tを収容する処理容器10と、処理容器10の内部に設けられ、重合基板Tを保持する保持部20と、処理容器10の内部にプラズマPを生成するプラズマ生成部(上部電極40と保持部20)と、保持部20に保持された被処理基板Wの非接合面Wnにおいて除去対象の周縁部Weの内側を覆うマスク部材30と、を有する。
また、本実施形態によれば、基板処理装置1を用いて行われる基板処理方法は、処理容器10の内部に設けられた保持部20で重合基板Tを保持する保持工程と、保持部20に保持された被処理基板Wの非接合面Wnにおいて除去対象の周縁部Weの内側がマスク部材30で覆われた状態で、処理容器10の内部にプラズマPを生成し、当該プラズマPによって周縁部Weを除去する周縁除去工程と、を有する。
【0030】
本実施形態によれば、次の効果を享受できる。以下の説明においては、従来のように被処理基板の周縁部をホイール(研削工具)で研削して除去する場合と対比して説明する。なお、従来、ブレード(研削工具)を用いて被処理基板の周縁部を除去する場合があるが、この場合もホイールを用いた場合と同様の課題がある。
【0031】
従来のようにホイールを用いる場合、研削水を使用し、その廃液処理も必要となる。このため、ランニングコストがかかる。
これに対して、本実施形態では、プラズマPを用いたドライプロセスであるため、研削水や廃水処理が不要となる。このため、ランニングコストを低廉化することができる。
【0032】
従来のように被処理基板の周縁部をホイールで研削除去する場合、研削によって研削くずなどのゴミが発生し、当該ゴミが被処理基板のデバイスに付着するおそれがある。
これに対して、本実施形態では、プラズマPを用いたドライプロセスであるため、ゴミが発生しない。
【0033】
従来のようにホイールを用いる場合、ホイールの水平方向の位置調整には限界があり、数μm程度のばらつきが生じる。そうすると、ホイールで研削除去される周縁部の幅(トリム幅)にもばらつきが生じ、加工精度が良くない。
これに対して、本実施形態では、プラズマPを用いて周縁部Weを除去しており、周縁部We以外の中央部Wcはマスク部材30に覆われて除去されない。このため、高い処理精度を確保でき、除去される周縁部Weの幅(トリム幅)の精度も向上する。
【0034】
被処理基板と支持基板を接合後に、従来の特許文献1に記載されたように、被処理基板の周縁部をホイールで研削除去する場合、例えば公差などの種々の要因により、ホイールの鉛直移動が適切に制御されず、支持基板の表面まで研削されるおそれがある。
これに対して、本実施形態では、プラズマPを生成する時間を制御することで、被処理基板Wの周縁部Weを除去することができる。かかる場合、支持基板Sの接合面Sjは除去されず、ダメージを被ることがない。
【0035】
なお、以上の実施形態の基板処理装置1は、被処理基板Wの非接合面Wnを研削して加工する加工装置(図示せず)と共に一のシステム内に設けられていてもよい。かかる場合、当該システムにおいて、基板処理装置1で被処理基板Wの周縁部Weが除去した後、加工装置で被処理基板Wの非接合面Wnを研削して薄化することができる。したがって、基板処理のスループットを向上させることができる。
【0036】
さらに、基板処理装置1は、被処理基板Wと支持基板Sを接合する接合装置(図示せず)と共に一のシステム内に設けられていてもよい。かかる場合、当該システムにおいて、接合装置で被処理基板Wと支持基板Sを接合した後、基板処理装置1で被処理基板Wの周縁部Weが除去することができる。したがって、基板処理のスループットをさらに向上させることができる。
【0037】
以上の実施形態の基板処理装置1では、重合基板Tに対して被処理基板Wの周縁部Weを除去していたが、支持基板Sに接合される前の被処理基板Wの周縁部Weを除去してもよい。
【0038】
かかる場合、基板処理装置1では先ず、保持部20で被処理基板Wを保持する。次に、図5(a)に示すように被処理基板Wの周縁部Weの内側、すなわち中央部Wcを覆うようにマスク部材30を載置する。その後、図5(b)に示すように処理容器10の内部に処理ガスを供給し、高周波電力を印加することで、処理ガスをプラズマ化してプラズマPを生成する。そうすると、図5(c)に示すように被処理基板Wの周縁部Weが除去される。
【0039】
本実施形態においても、上記実施形態と同様の効果を享受できる。なお、本実施形態では後続の工程において、周縁部Weが除去された被処理基板Wに支持基板Sが接合され、さらに被処理基板Wの非接合面Wnが研削される。
【0040】
以上の実施形態では、支持基板Sに対して、1枚の被処理基板Wが積層された場合について説明したが、被処理基板Wが複数積層されてもよい。
【0041】
以下の説明においては、図6(a)に示すように支持基板Sに積層される1枚目の被処理基板Wを第1の被処理基板W1といい、次に第1の被処理基板W1にさらに積層される2枚目の被処理基板Wを第2の被処理基板W2という。第1の被処理基板W1は、周縁部Weが除去され、かつ非接合面Wnが目標厚みまで研削されている。また、第1の被処理基板W1の非接合面Wnと第2の被処理基板W2の接合面Wjが接合され、重合基板Tが形成されている。
【0042】
かかる場合、基板処理装置1では先ず、保持部20で被処理基板Wを保持する。次に、図6(a)に示すように第2の被処理基板W2の周縁部Weの内側、すなわち中央部Wcを覆うようにマスク部材30を載置する。その後、図6(b)に示すように処理容器10の内部に処理ガスを供給し、高周波電力を印加することで、処理ガスをプラズマ化してプラズマPを生成する。そうすると、図6(c)に示すように第2の被処理基板W2の周縁部Weが除去される。
【0043】
ここで、図6(a)に示した重合基板Tに対して、従来のようにホイールを用いて第2の被処理基板W2の周縁部Weを除去する場合、第2の被処理基板W2の接合面Wjの下方が中空になっているため、当該周縁部Weを研削し難い。
これに対して、本実施形態では、プラズマPを用いており、周縁部Weを容易に除去することができる。
【0044】
また、従来のようにホイールを用いる場合、ホイールの水平方向の位置調整には限界があり、数μm程度のばらつきが生じる。そうすると、ホイールで研削除去される周縁部の幅(トリム幅)にもばらつきが生じ、特に被処理基板を積層するとのそのばらつきが積み上げられていく。このため、例えば上層の被処理基板が下層の被処理基板からはみ出す場合もある。
これに対して、本実施形態では、プラズマPを用いて周縁部Weを除去するので、高い処理精度を確保することができ、第2の被処理基板W2を適切に積層することができる。
【0045】
なお、本実施形態のように被処理基板Wを複数積層する場合、上層の第2の被処理基板W2で除去される周縁部Weを、下層の第1の被処理基板W1で除去される周縁部Weの内側にしてもよい。かかる場合、最終的に積層される第2の被処理基板W2の径は、第1の被処理基板W1の径よりも小さくなる。そうすると、第2の被処理基板W2が第1の被処理基板W1からはみ出すことを確実に防止することができる。
【0046】
以上の実施形態の基板処理装置1では、処理容器10の内部においてマスク部材30を被処理基板Wの非接合面Wnに載置していたが、当該マスク部材30は、処理容器10の外部において載置されていてもよい。すなわち、予めマスク部材30が設けられた被処理基板Wが処理容器10に搬入されるようにしてもよい。かかる場合でも、上記実施形態と同様の効果を享受できる。
【0047】
また、以上の実施形態では、マスク部材30として円板形状を有していたが、当該マスク部材30は径を変更自在に構成されていてもよい。かかる場合、被処理基板Wにおいて除去されるWeの幅(トリム幅)を、仕様に合わせて調整することができる。なお、マスク部材30の径を変更する方法は任意であるが、例えば熱によってマスク部材30を膨張するようにしてもよい。あるいは、マスク部材30が機械的に伸縮するように構成してもよい。
【0048】
さらに、以上の実施形態では、マスク部材30として円板を用いたが、マスク部材30はこれに限定されない。例えばマスク部材30として、被処理基板Wの非接合面Wnに、プラズマによってエッチングされないテープを貼り付けてもよい。あるいは、マスク部材30として、被処理基板Wの非接合面Wnに、プラズマによってエッチングされない塗布膜を形成してもよい。いずれにしても、マスク部材30は、プラズマ処理を行う際のマスクとして機能すればよい。
【0049】
以上の実施形態では、被処理基板Wと支持基板Sを直接接合する場合について説明したが、これら被処理基板Wと支持基板Sは接着剤を介して接合されてもよい。
【0050】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
【符号の説明】
【0051】
1 基板処理装置
10 処理容器
20 保持部
30 マスク部材
40 上部電極
S 支持基板
T 重合基板
W 被処理基板
図1
図2
図3
図4
図5
図6