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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-207076(P2019-207076A)
(43)【公開日】2019年12月5日
(54)【発明の名称】ベーパーチャンバ
(51)【国際特許分類】
   F28D 15/02 20060101AFI20191108BHJP
   F28D 15/04 20060101ALI20191108BHJP
【FI】
   F28D15/02 101H
   F28D15/04 C
   F28D15/04 D
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-102659(P2018-102659)
(22)【出願日】2018年5月29日
(11)【特許番号】特許第6588599号(P6588599)
(45)【特許公報発行日】2019年10月9日
(71)【出願人】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(74)【代理人】
【識別番号】100143959
【弁理士】
【氏名又は名称】住吉 秀一
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 義勝
(72)【発明者】
【氏名】青木 博史
(72)【発明者】
【氏名】竹村 大輝
(72)【発明者】
【氏名】岡田 博
(72)【発明者】
【氏名】青谷 和明
(57)【要約】
【課題】本発明は、機械的強度に優れ、発熱量の大きい被冷却体が熱的に接続されても受熱部におけるドライアウトを防止でき、液相の作動流体が円滑に放熱部から受熱部へ還流できるベーパーチャンバを提供することを目的とする。
【解決手段】一方の板状部材と該一方の板状部材と対向する他方の板状部材が積層されて形成された、中空の空洞部を有するコンテナと、前記空洞部に封入された作動流体と、前記空洞部に設けられた、ウィック構造体と、を備えたベーパーチャンバであって、前記ウィック構造体が、受熱部から放熱部まで延在した、線状部材を用いた第1ウィック部材を有する第1ウィック部と、前記受熱部に設けられた、線状部材を用いた第2ウィック部材を有する第2ウィック部と、を有し、前記第2ウィック部材の線状部材が、前記第1ウィック部材の線状部材よりも平均直径が小さい、または、前記第2ウィック部材が、前記第1ウィック部材よりも目開き寸法が小さい、ベーパーチャンバ。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の板状部材と該一方の板状部材と対向する他方の板状部材が積層されて形成された、中空の空洞部を有するコンテナと、前記空洞部に封入された作動流体と、前記空洞部に設けられた、ウィック構造体と、を備えたベーパーチャンバであって、
前記ウィック構造体が、受熱部から放熱部まで延在した、線状部材を用いた第1ウィック部材を有する第1ウィック部と、前記受熱部に設けられた、線状部材を用いた第2ウィック部材を有する第2ウィック部と、を有し、
前記第2ウィック部材の線状部材が、前記第1ウィック部材の線状部材よりも平均直径が小さい、
または、前記第2ウィック部材が、前記第1ウィック部材よりも目開き寸法が小さい、ベーパーチャンバ。
【請求項2】
前記第2ウィック部が、前記第1ウィック部と積層されている請求項1に記載のベーパーチャンバ。
【請求項3】
複数の前記第2ウィック部材が積層されて、前記第2ウィック部が形成されている請求項1または2に記載のベーパーチャンバ。
【請求項4】
前記第2ウィック部の平面視における面積が、前記受熱部に熱的に接続された被冷却体の平面視における面積よりも2%以上60%以下広い請求項1乃至3のいずれか1項に記載のベーパーチャンバ。
【請求項5】
前記第2ウィック部材の線状部材の平均直径が、前記第1ウィック部材の線状部材の平均直径よりも30%以上70%以下小さい請求項1乃至4のいずれか1項に記載のベーパーチャンバ。
【請求項6】
前記第2ウィック部材の目開き寸法が、前記第1ウィック部材の目開き寸法よりも20%以上70%以下小さい請求項1乃至5のいずれか1項に記載のベーパーチャンバ。
【請求項7】
前記第1ウィック部材及び前記第2ウィック部材が、金属メッシュである請求項1乃至6のいずれか1項に記載のベーパーチャンバ。
【請求項8】
一方の板状部材と該一方の板状部材と対向する他方の板状部材が積層されて形成された、中空の空洞部を有するコンテナと、前記空洞部に封入された作動流体と、前記空洞部に設けられた、ウィック構造体と、を備えたベーパーチャンバであって、
前記ウィック構造体が、受熱部から放熱部まで延在した、線状部材を用いた第1ウィック部材を有する第1ウィック部と、前記受熱部に設けられた、線状部材を用いた第2ウィック部材を有する第2ウィック部と、を有し、
前記第2ウィック部材の線状部材が、前記第1ウィック部材の線状部材よりも平均直径が小さい、
または、前記第2ウィック部材が、前記第1ウィック部材よりも目開き寸法が小さい、ベーパーチャンバと、
前記ペーパーチャンバの前記放熱部に熱的に接続された放熱フィンと、
を備えたヒートシンク。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発熱量の大きい被冷却体が熱的に接続されても受熱部におけるドライアウトを防止でき、液相の作動流体が円滑に放熱部から受熱部へ還流できるベーパーチャンバに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電気・電子機器に搭載されている半導体素子等の電子部品は、高機能化に伴う高密度搭載等により、発熱量が増大し、近年、その冷却がさらに重要となっている。また、電気・電子機器の小型化から、電気・電子機器の内部空間は狭小化され、狭小化された空間に半導体素子等の電子部品が搭載されている。狭小化された空間に搭載された電子部品の冷却方法として、ベーパーチャンバ(平面型のヒートパイプ)が使用されることがある。
【0003】
上記のように、被冷却体の発熱量が増大していることから、ベーパーチャンバの受熱部におけるドライアウトを防止することが重要となっている。ドライアウトを防止するための手段として、ウィック構造体の毛細管力を向上させることが行われている。ウィック構造体の毛細管力を向上させたベーパーチャンバとして、放熱部から受熱部に至るように延在する網状部材と、網状部材の受熱部に固着された、受熱部における毛細管力を放熱部における毛細管力よりも高める粉末の焼結体と、を有するウィックをコンテナの内部に配置することが提案されている(特許文献1)。
【0004】
特許文献1では、網状部材の内部まで粉末の焼結体が押し込まれていることで、受熱部におけるウィックの毛細管力が放熱部におけるウィックの毛細管力よりも向上する。その結果、ベーパーチャンバのドライアウトが防止されるというものである。
【0005】
特許文献1では、ウィックの製造にあたり、網状部材に施与した粉末を焼結するための加熱処理が必要となる。一方で、ウィックは、減圧処理されたコンテナ内部の空間を維持するための支持部材としても機能することがある。しかし、特許文献1のように、ウィックを構成する網状部材に熱が負荷されると、熱の影響でウィックの機械的強度が低下して、支持部材としての機能が十分に得られない場合がある。また、粉末をコンテナへ収容後、粉末を焼結するための加熱処理を行うと、熱の影響でコンテナの機械的強度が低下してしまう場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2018−4108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記事情に鑑み、本発明は、機械的強度に優れ、発熱量の大きい被冷却体が熱的に接続されても受熱部におけるドライアウトを防止でき、液相の作動流体が円滑に放熱部から受熱部へ還流できるベーパーチャンバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の構成要素の要旨は、以下の通りである。
[1]一方の板状部材と該一方の板状部材と対向する他方の板状部材が積層されて形成された、中空の空洞部を有するコンテナと、前記空洞部に封入された作動流体と、前記空洞部に設けられた、ウィック構造体と、を備えたベーパーチャンバであって、
前記ウィック構造体が、受熱部から放熱部まで延在した、線状部材を用いた第1ウィック部材を有する第1ウィック部と、前記受熱部に設けられた、線状部材を用いた第2ウィック部材を有する第2ウィック部と、を有し、
前記第2ウィック部材の線状部材が、前記第1ウィック部材の線状部材よりも平均直径が小さい、
または、前記第2ウィック部材が、前記第1ウィック部材よりも目開き寸法が小さい、ベーパーチャンバ。
[2]前記第2ウィック部が、前記第1ウィック部と積層されている[1]に記載のベーパーチャンバ。
[3]複数の前記第2ウィック部材が積層されて、前記第2ウィック部が形成されている[1]または[2]に記載のベーパーチャンバ。
[4]前記第2ウィック部の平面視における面積が、前記受熱部に熱的に接続された被冷却体の平面視における面積よりも2%以上60%以下広い[1]乃至[3]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[5]前記第2ウィック部材の線状部材の平均直径が、前記第1ウィック部材の線状部材の平均直径よりも30%以上70%以下小さい[1]乃至[4]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[6]前記第2ウィック部材の目開き寸法が、前記第1ウィック部材の目開き寸法よりも20%以上70%以下小さい[1]乃至[5]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[7]前記第1ウィック部材及び前記第2ウィック部材が、金属メッシュである[1]乃至[6]のいずれか1つに記載のベーパーチャンバ。
[8]一方の板状部材と該一方の板状部材と対向する他方の板状部材が積層されて形成された、中空の空洞部を有するコンテナと、前記空洞部に封入された作動流体と、前記空洞部に設けられた、ウィック構造体と、を備えたベーパーチャンバであって、
前記ウィック構造体が、受熱部から放熱部まで延在した、線状部材を用いた第1ウィック部材を有する第1ウィック部と、前記受熱部に設けられた、線状部材を用いた第2ウィック部材を有する第2ウィック部と、を有し、
前記第2ウィック部材の線状部材が、前記第1ウィック部材の線状部材よりも平均直径が小さい、
または、前記第2ウィック部材が、前記第1ウィック部材よりも目開き寸法が小さい、ベーパーチャンバと、
前記ペーパーチャンバの前記放熱部に熱的に接続された放熱フィンと、
を備えたヒートシンク。
【0009】
上記[1]のベーパーチャンバでは、ウィック構造体のうち、受熱部に位置する部分には、第1ウィック部と第2ウィック部が設けられている。また、受熱部とは、被冷却体である熱源が熱的に接続されて、被冷却体から熱を受ける領域である。放熱部とは、受熱部の周囲に相当し、気相の作動流体が液相へ相変化して潜熱を放出する部分である。
【0010】
上記[2]のベーパーチャンバでは、ウィック構造体のうち、受熱部に位置する部分は、第2ウィック部と第1ウィック部との積層構造体となっている。
【0011】
上記[4]のベーパーチャンバでは、第2ウィック部の平面視における面積が被冷却体の平面視における面積よりも広いので、第2ウィック部は、平面視において、被冷却体の外側まで延在している部位を有している。また、本明細書中、「平面視」とは、コンテナの主表面に対し鉛直方向から視認した状態を意味する。
【発明の効果】
【0012】
本発明のベーパーチャンバの態様によれば、第2ウィック部材の線状部材が第1ウィック部材の線状部材よりも平均直径が小さい、または第2ウィック部材が第1ウィック部材よりも目開き寸法が小さいことにより、第2ウィック部は、第1ウィック部よりも大きな毛細管力を生じる。また、ウィック構造体が、受熱部から放熱部まで延在した第1ウィック部と受熱部に設けられた第2ウィック部とを有していることにより、受熱部には、第1ウィック部だけではなく、大きな毛細管力を生じる第2ウィック部も設けられている。従って、受熱部のウィック構造体では優れた毛細管力を生じるので、発熱量の大きい被冷却体が熱的に接続されても、液相の作動流体が確実に放熱部から受熱部へ還流されて、受熱部におけるドライアウトを防止できる。
【0013】
一方で、第1ウィック部材の線状部材が第2ウィック部材の線状部材よりも平均直径が大きい、または第1ウィック部材が第2ウィック部材よりも目開き寸法が大きいことにより、第1ウィック部は、第2ウィック部よりも作動流体に対する流路抵抗が小さい。また、ウィック構造体は、第1ウィック部は受熱部から放熱部まで延在し、第2ウィック部は受熱部に設けられている構造を有することにより、放熱部には、作動流体に対する流路抵抗が小さい第1ウィック部が配置されているが、第2ウィック部は配置されていない。従って、液相の作動流体は、円滑に放熱部から受熱部へ還流できる。上記から、本発明のベーパーチャンバの態様によれば、優れた熱輸送特性を発揮できる。
【0014】
また、本発明のベーパーチャンバの態様によれば、ウィック構造体の材料として、粉体の焼結体を用いる必要はないので、熱の影響でコンテナやウィック構造体の機械的強度が低下してしまうことを防止できる。
【0015】
本発明のベーパーチャンバの態様によれば、第2ウィック部が第1ウィック部と積層されていることにより、第2ウィック部と第1ウィック部の接続性が向上し、また、受熱部におけるウィック構造体の毛細管力をさらに向上させることができる。
【0016】
本発明のベーパーチャンバの態様によれば、複数の第2ウィック部材が積層されて第2ウィック部が形成されていることにより、受熱部におけるウィック構造体の毛細管力をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバの分解斜視図である。
図2図1におけるベーパーチャンバのA−A断面図である。
図3図1におけるベーパーチャンバのB−B断面図である。
図4】本発明の第2実施形態例に係るベーパーチャンバの分解斜視図である。
図5】本発明の第2実施形態例に係るベーパーチャンバの平面方向からの概要を示す説明図である。
図6図5におけるベーパーチャンバのC−C断面図である。
図7図5におけるベーパーチャンバのD−D断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバについて、図面を用いながら説明する。なお、図1は、本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバの分解斜視図である。図2は、図1におけるベーパーチャンバのA−A断面図である。図3は、図1におけるベーパーチャンバのB−B断面図である。図4は、本発明の第2実施形態例に係るベーパーチャンバの分解斜視図である。図5は、本発明の第2実施形態例に係るベーパーチャンバの平面方向からの概要を示す説明図である。図6は、図5におけるベーパーチャンバのC−C断面図である。図7は、図5におけるベーパーチャンバのD−D断面図である。
【0019】
図1〜3に示すように、本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1は、対向する2枚の板状部材、すなわち、一方の板状部材11と一方の板状部材11と対向する他方の板状部材12とを重ねることにより空洞部13が形成された平面視矩形状のコンテナ10と、空洞部13内に封入された作動流体(図示せず)とを有している。また、空洞部13の内部空間には、毛細管力を生ずるウィック構造体20が収納されている。また、他方の板状部材12の内面とウィック構造体20との間の空間部が、気相の作動流体が流通する蒸気流路18となっている。
【0020】
一方の板状部材11は平板状である。他方の板状部材12も平板状であるが、中央部とその近傍が凸状に塑性変形されている。他方の板状部材12の、外側に向かって突出し、凸状に塑性変形された部位が、コンテナ10の凸部14であり、凸部14の内部が空洞部13となっている。空洞部13は、脱気処理により減圧されている。コンテナ10は、平面形状となっている。コンテナ10の平面に沿った方向が、ベーパーチャンバ1の熱輸送方向となっている。
【0021】
ウィック構造体20は、第1ウィック部21と第2ウィック部22を有している。第1ウィック部21は、コンテナ10の平面方向に沿って、空洞部13全体にわたって延在している。従って、第1ウィック部21は、コンテナ10の受熱部15から放熱部16まで延在している。第1ウィック部21は、略シート状の部材である、線状部材を用いた第1ウィック部材からなる。従って、第1ウィック部21は、略シート状である。線状部材を用いた第1ウィック部材としては、例えば、金属メッシュ、金属線の編組体、金属線の撚り線等の金属線を用いたウィック部材、線状カーボンを用いた網状部材等を挙げることができる。また、金属線の金属種としては、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、ステンレス等を挙げることができる。
【0022】
すなわち、第1ウィック部材として、金属粉体の焼結体は用いられない。ウィック構造体20では、第1ウィック部材として金属メッシュが用いられている。
【0023】
第1ウィック部21の厚さは、特に限定されず、空洞部13の厚さ方向の寸法に応じて適宜選択可能であり、例えば、0.05mm〜0.20mmが挙げられる。また、第1ウィック部材の積層枚数は特に限定されないが、第1ウィック部21では、1枚の第1ウィック部材から形成されていている。
【0024】
図1、2に示すように、第2ウィック部22は、コンテナ10の平面方向に沿って、コンテナ10の受熱部15に配置されている。第2ウィック部22は、第1ウィック部21と重ね合わされて積層されている。ベーパーチャンバ1では、被冷却体100が熱的に接続される側に、第2ウィック部22が位置するように積層されている。第2ウィック部22が第1ウィック部21と積層構造を形成することで、第2ウィック部22と第1ウィック部21との接続性が向上し、また、受熱部15におけるウィック構造体20の毛細管力を確実に向上させることができる。
【0025】
第2ウィック部21は、略シート状の部材である、線状部材を用いた第2ウィック部材からなる。従って、第2ウィック部22は、略シート状である。また、第2ウィック部22の幅方向の寸法は、第1ウィック部21の幅方向の寸法と略同じとなっている。線状部材を用いた第2ウィック部材としては、例えば、金属メッシュ、金属線の編組体、金属線の撚り線等の金属線を用いたウィック部材、線状カーボンを用いた網状部材等を挙げることができる。また、金属線の金属種としては、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、ステンレス等を挙げることができる。
【0026】
すなわち、第2ウィック部材として、金属粉体の焼結体は用いられない。ウィック構造体20では、第2ウィック部材として金属メッシュが用いられている。
【0027】
第2ウィック部21の厚さは、特に限定されず、空洞部13の厚さ方向の寸法に応じて適宜選択可能であり、例えば、0.025mm〜0.10mmが挙げられる。
【0028】
一方で、第2ウィック部22は、コンテナ10の受熱部15以外の部位に相当する放熱部16には配置されていない。従って、図2に示すように、ウィック構造体20は、受熱部15に対応する部分では、第1ウィック部21と第2ウィック部22が積層された構造となっており、図3に示すように、放熱部16に対応する部分では、第2ウィック部22は配置されずに、第1ウィック部21のみが配置されている構造となっている。
【0029】
第2ウィック部22は、1枚の第2ウィック部材から形成されていてもよく、複数枚の第2ウィック部材が積層されて形成されていてもよい。複数枚の第2ウィック部材が積層されて第2ウィック部22が形成されていることにより、受熱部15におけるウィック構造体20の毛細管力をより確実に向上させることができる。なお、図1、2に示すように、ベーパーチャンバ1では、2枚の第2ウィック部材が積層されて第2ウィック部22が形成されている。
【0030】
ウィック構造体20では、第2ウィック部材の金属線等の線状部材の平均直径が第1ウィック部材の金属線等の線状部材の平均直径よりも小さい、または、第2ウィック部材の目開き寸法が、第1ウィック部材の目開き寸法よりも小さい態様となっている。従って、第2ウィック部22の毛細管力は、第1ウィック部21の毛細管力よりも大きい。また、第1ウィック部21の作動流体に対する流路抵抗は、第2ウィック部22の作動流体に対する流路抵抗よりも小さい。従って、空洞部13全体にわたって延在しているウィック構造体20のうち、受熱部15に位置する領域では、放熱部16に位置する領域よりも大きな毛細管力を生じる。よって、発熱量の大きい被冷却体100がコンテナ10に熱的に接続されても、液相の作動流体が確実に放熱部16から受熱部15まで還流されて、受熱部15におけるドライアウトを防止できる。さらに、ウィック構造体20のうち、第1ウィック部21のみが配置されている放熱部16に位置する領域は、第1ウィック部21と第2ウィック部22が配置されている受熱部15に位置する領域よりも作動流体に対する流路抵抗が小さい。よって、放熱部16にて気相から液相へ相変化した作動流体は、放熱部16から受熱部15方向へ円滑に還流することができる。上記から、ベーパーチャンバ1では、優れた熱輸送特性を発揮できる。
【0031】
また、ベーパーチャンバ1の形状は薄型の平面状なので、機械的強度が要求されるところ、第1ウィック部材及び第2ウィック部材として、金属粉体の焼結体は用いられていないので、金属粉体の焼結工程における熱影響によってコンテナ10やウィック構造体20の機械的強度が低下してしまうことを防止できる。
【0032】
第2ウィック部材の金属線等の線状部材の平均直径(線径)は、第1ウィック部材の金属線等の線状部材の平均直径(線径)よりも小さければ、特に限定されない。例えば、受熱部15に位置するウィック構造体20の毛細管力をさらに向上させつつ、放熱部16に位置するウィック構造体20の流路抵抗を確実に低減させる点から、第2ウィック部材の金属線等の線状部材の平均直径は第1ウィック部材の金属線等の線状部材の平均直径に対して、30%以上70%以下が好ましく、40%以上60%以下が特に好ましい。
【0033】
金属メッシュである第1ウィック部材の金属線等の線状部材の平均直径は、特に限定されないが、例えば、流路抵抗を確実に低減させる点から、30μm〜80μmが好ましく、40μm〜60μmが特に好ましい。金属メッシュである第2ウィック部材の金属線等の線状部材の平均直径は、特に限定されないが、例えば、毛細管力をさらに向上させる点から、20μm〜40μmが好ましく、25μm〜35μmが特に好ましい。
【0034】
第2ウィック部材の目開き寸法は、第1ウィック部材の目開き寸法よりも小さければ、特に限定されない。例えば、受熱部15に位置するウィック構造体20の毛細管力をさらに向上させつつ、放熱部16に位置するウィック構造体20の流路抵抗を確実に低減させる点から、第2ウィック部材の目開き寸法は第1ウィック部材の目開き寸法に対して、20%以上70%以下が好ましく、25%以上60%以下が特に好ましい。
【0035】
また、金属メッシュである第1ウィック部材の目開き寸法は、特に限定されないが、例えば、流路抵抗を確実に低減させる点から、0.034mm〜0.132mmが好ましく、0.045mm〜0.109mmが特に好ましい。また、金属メッシュである第2ウィック部材の目開き寸法は、特に限定されないが、例えば、毛細管力をさらに向上させる点から、0.020mm〜0.062mmが好ましく、0.026mm〜0.043mmが特に好ましい。
【0036】
第2ウィック部材の開孔率は、第1ウィック部材の開孔率よりも小さいことが好ましい。例えば、受熱部15に位置するウィック構造体20の毛細管力をさらに向上させつつ、放熱部16に位置するウィック構造体20の流路抵抗を確実に低減させる点から、第2ウィック部材の開孔率は第1ウィック部材の開孔率に対して、30%以上70%以下が好ましく、40%以上60%以下が特に好ましい。
【0037】
また、金属メッシュである第1ウィック部材の開孔率は、特に限定されないが、例えば、流路抵抗を確実に低減させる点から、27.8%〜41.7%が好ましい。また、金属メッシュである第2ウィック部材の開孔率は、特に限定されないが、例えば、毛細管力をさらに向上させる点から、25.0%〜36.8%が好ましく、25.8%〜30.5%が特に好ましい。
【0038】
図1に示すように、ベーパーチャンバ1では、平面視において、第2ウィック部22は、被冷却体100全体と重なり合うように配置されている。また、第2ウィック部22の平面視における面積は、受熱部15に熱的に接続された被冷却体100の平面視における面積よりも大きいことが好ましい。具体的には、例えば、受熱部15全体にわたって十分な量の液相の作動流体を還流させる点から、第2ウィック部22の平面視における面積は、被冷却体100の平面視における面積よりも2%以上60%以下広いことが好ましく、15%以上30%以下広いことが特に好ましい。
【0039】
図1〜3に示すように、空洞部13に対応する他方の板状部材12の内面には、複数の支柱部材17が凸設されている。支柱部材17は、他方の板状部材12から一方の板状部材11方向へ伸延し、その先端がウィック構造体20と接している。支柱部材17は、減圧されている空洞部13の内部空間を維持する機能を有する。支柱部材17としては、例えば、他方の板状部材12をパンチング処理することで形成された支柱、他方の板状部材12の内面をエッチング加工することで形成された支柱、他方の板状部材12をプレス成形することで形成されたボス形状の支柱、金属メッシュ等のメッシュ部材を成形した支柱、金属粉や金属短繊維の焼結体で形成した支柱、棒状の金属部材等を挙げることができる。
【0040】
コンテナ10の材料としては、例えば、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ニッケル合金、ステンレス、チタン等の金属、金属箔に樹脂がコーティングされたもの等を挙げることができる。金属箔の金属種としては、上記コンテナ10に用いることができる金属を挙げることができる。ベーパーチャンバ1の厚さとしては、特に限定されないが、例えば、0.5mm〜1.0mm程度を挙げることができる。一方の板状部材11と他方の板状部材12の厚さは、使用条件等により、適宜選択可能であるが、例えば、それぞれ、0.1mm程度を挙げることができる。
【0041】
また、コンテナ10の周縁部では、一方の板状部材11と他方の板状部材12が接した状態で重ね合わされている。この一方の板状部材11と他方の板状部材12の周縁部を接合することで、内部空間の密閉されたコンテナ10が形成される。接合方法としては、特に限定されず、例えば、拡散接合、ろう付け、レーザー溶接、超音波溶接、摩擦接合、圧接接合等を挙げることができる。また、接合幅としては、例えば、0.3〜2.5mmを挙げることができる。
【0042】
第1ウィック部21に対する第2ウィック部22の固定方法(熱的接続方法)及び第2ウィック部22同士の固定方法(熱的接続方法)は、特に限定されないが、例えば、抵抗溶接等の溶接手段を挙げることができる。また、ウィック構造体20はコンテナ10に固定(熱的接続)されていてもよく、固定方法として、例えば、抵抗溶接等の溶接手段を挙げることができる。
【0043】
また、空洞部13に封入する作動流体としては、コンテナ10の材料との適合性に応じて、適宜選択可能であり、例えば、水、代替フロン、フルオロカーボン、シクロペンタン、エチレングリコール等を挙げることができる。
【0044】
次に、本発明の第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1の動作について、図1〜3を用いながら説明する。ベーパーチャンバ1のうち、被冷却体100である発熱体と熱的に接続された部位が受熱部15として機能する。ベーパーチャンバ1では、例えば、被冷却体100とコンテナ10との間に受熱プレート101を介して、ベーパーチャンバ1と被冷却体100を熱的に接続する。ベーパーチャンバ1が被冷却体100から受熱すると、空洞部13に封入された液相の作動流体が、受熱部15にて液相から気相へ相変化し、蒸気流路18を流通してベーパーチャンバ1の放熱部16へ移動する。受熱部15から放熱部16へ移動した気相の作動流体は、放熱部16にて潜熱を放熱して、気相から液相に相変化する。放熱部16にて放出された潜熱は、さらにベーパーチャンバ1の外部環境へ放出される。放熱部16にて気相から液相に相変化した作動流体は、ウィック構造体20の第1ウィック部21の毛細管力にて、第1ウィック部21中を放熱部16から受熱部15近傍まで還流する。第1ウィック部21の作動流体に対する流路抵抗は相対的に小さいので、液相に相変化した作動流体は、放熱部16から受熱部15近傍まで円滑に還流できる。受熱部15近傍まで還流された液相の作動流体は、主に、ウィック構造体20の第2ウィック部22の毛細管力によって、受熱部15近傍から受熱部15まで還流される。第2ウィック部22の毛細管力は相対的に大きいことから、液相の作動流体が確実に受熱部15まで還流されるので、受熱部15におけるドライアウトを防止できる。
【0045】
次に、本発明の第2実施形態例に係るベーパーチャンバについて、図面を用いながら説明する。なお、第2実施形態例に係るベーパーチャンバは、第1実施形態例に係るベーパーチャンバと主要部分で共通しているので、第1実施形態例に係るベーパーチャンバと同じ構成要素については、同じ符号を用いて説明する。
【0046】
第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1では、第2ウィック部22の幅方向の寸法は、第1ウィック部21の幅方向の寸法と略同じとなっていたが、これに代えて、図4〜6に示すように、第2実施形態例に係るベーパーチャンバ2では、第2ウィック部22の幅方向の寸法は、第1ウィック部21の幅方向の寸法よりも大きくなっている。また、図4、5に示すように、第1ウィック部21の形状は、長尺となっている。上記から、ベーパーチャンバ2では、コンテナ10は、受熱部15の幅方向の寸法が、放熱部16の幅方向の寸法よりも大きい形状となっている。また、コンテナ10の放熱部16は、長尺状となっている。
【0047】
また、第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1では、一方の板状部材11と一方の板状部材11と対向する他方の板状部材12とを重ねることによりコンテナ10が形成されていたが、これに代えて、図4〜7に示すように、第2実施形態例に係るベーパーチャンバ2では、第1実施形態例に係るベーパーチャンバ1よりもコンテナ10が厚く、空洞部13の厚さ方向の寸法が大きいことに対応して、一方の板状部材11と他方の板状部材12との間に、さらに枠状の中間部材30が配置されている。枠状の中間部材30が、コンテナ10の側壁を形成している。
【0048】
ベーパーチャンバ2では、第2ウィック部22は、相対的に面積の小さい第2ウィック部22−1と相対的に面積の大きい第2ウィック部22−2とが積層された構造体となっている。第2ウィック部22−1が一方の板状部材11側、第2ウィック部22−2が他方の板状部材12側に配置されている。また、一方の板状部材11の受熱部15には、内面に、凹状の絞り部31が形成されている。絞り部31の平面視の形状と寸法は、被冷却体100の形状と寸法に略対応している。
【0049】
図6に示すように、第2ウィック部22では、第2ウィック部22−1の部分が絞り部31に装入されている。一方で、第2ウィック部22−2は、絞り部31に装入されておらず、一方の板状部材11の内面上を、絞り部31からその外側の領域まで延在している。第2ウィック部22−2によって、第2ウィック部22の平面視における面積は、受熱部15に熱的に接続された被冷却体100の平面視における面積よりも大きい態様となっている。従って、受熱部15全体にわたって十分な量の液相の作動流体を還流させることができる。
【0050】
絞り部31が形成されているベーパーチャンバ2では、被冷却体100とコンテナ10との間に受熱プレートを介さずに、被冷却体100をコンテナ10に、直接、熱的に接続することができる。
【0051】
また、ベーパーチャンバ2では、幅方向の寸法が受熱部15よりも小さい放熱部16に、図示しない熱交換手段(例えば、平板状の放熱フィン)を取り付け、すなわち、放熱部16に熱交換手段を熱的に接続して、シートシンクとしてもよい。熱交換手段を取り付けた放熱部16近傍に冷却ファン(図示せず)を設置し、冷却ファンによる強制冷却により、シートシンクの熱交換効率を向上させることができる。
【0052】
次に、本発明の他の実施形態例について説明する。第1実施形態例に係るベーパーチャンバでは、第1ウィック部は、1枚の第1ウィック部材から形成されていたが、複数枚の第1ウィック部材の積層体から形成されていてもよい。第1実施形態例に係るベーパーチャンバでは、第2ウィック部の幅方向の寸法は、第1ウィック部21の幅方向の寸法と略同じとなっていたが、第1ウィック部の幅方向の寸法と第2ウィック部の幅方向の寸法の大小は、特に限定されない。例えば、第1ウィック部の幅方向の寸法が第2ウィック部の幅方向の寸法よりも大きくてもよく、第2ウィック部の幅方向の寸法が第1ウィック部の幅方向の寸法よりも大きくてもよい。また、第1実施形態例に係るベーパーチャンバでは、コンテナの形状は平面視矩形状であったが、コンテナの平面視の形状は、特に限定されず、例えば、台形、五角形以上の多角形、丸形状等でもよい。
【0053】
また、上記各実施形態例では、ベーパーチャンバの1箇所に被冷却体が熱的に接続されることに対応して、第2ウィック部は1箇所に設けられていたが、ベーパーチャンバの複数箇所に被冷却体が熱的に接続される場合には、第2ウィック部は当該複数箇所に設けられてもよい。
【0054】
また、第2実施形態例に係るベーパーチャンバでは、第2ウィック部の幅方向の寸法は、第1ウィック部の幅方向の寸法よりも大きくなっていたが、第1ウィック部の幅方向の寸法と第2ウィック部の幅方向の寸法の大小は、特に限定されず、例えば、第2ウィック部の幅方向の寸法は、第1ウィック部の幅方向の寸法と同じでもよい。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明のベーパーチャンバは、機械的強度に優れ、発熱量の大きい被冷却体が熱的に接続されても受熱部におけるドライアウトを防止でき、液相の作動流体が円滑に放熱部から受熱部へ還流できるので、広汎な分野で利用可能である。特に、本発明のベーパーチャンバは、電子計算機等の電子機器に搭載される中央演算処理装置等、狭小空間に設置される発熱量の大きい発熱体を冷却する分野で利用価値が高い。
【符号の説明】
【0056】
1、2 ベーパーチャンバ
10 コンテナ
11 一方の板状部材
12 他方の板状部材
13 空洞部
20 ウィック構造体
21 第1ウィック部
22 第2ウィック部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2019年7月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の板状部材と該一方の板状部材と対向する他方の板状部材が積層されて形成された、中空の空洞部を有するコンテナと、前記空洞部に封入された作動流体と、前記空洞部に設けられた、ウィック構造体と、を備えたベーパーチャンバであって、
前記ウィック構造体が、受熱部から放熱部まで延在した、線状部材を用いた第1ウィック部材を有する第1ウィック部と、前記受熱部に設けられた、線状部材を用いた第2ウィック部材を有する第2ウィック部と、を有し、
前記第2ウィック部材の線状部材が、前記第1ウィック部材の線状部材よりも平均直径が小さい、
または、前記第2ウィック部材が、前記第1ウィック部材よりも目開き寸法が小さ
前記受熱部に対応する部分では、前記第1ウィック部と前記第2ウィック部が積層され、前記放熱部に対応する部分では、前記第2ウィック部は配置されずに前記第1ウィック部のみが配置されているベーパーチャンバ。
【請求項2】
複数の前記第2ウィック部材が積層されて、前記第2ウィック部が形成されている請求項に記載のベーパーチャンバ。
【請求項3】
前記第2ウィック部の平面視における面積が、前記受熱部に熱的に接続された被冷却体の平面視における面積よりも2%以上60%以下広い請求項1または2に記載のベーパーチャンバ。
【請求項4】
前記第2ウィック部材の線状部材の平均直径が、前記第1ウィック部材の線状部材の平均直径よりも30%以上70%以下小さい請求項1乃至のいずれか1項に記載のベーパーチャンバ。
【請求項5】
前記第2ウィック部材の目開き寸法が、前記第1ウィック部材の目開き寸法よりも20%以上70%以下小さい請求項1乃至のいずれか1項に記載のベーパーチャンバ。
【請求項6】
前記第1ウィック部材及び前記第2ウィック部材が、金属メッシュである請求項1乃至
のいずれか1項に記載のベーパーチャンバ。
【請求項7】
一方の板状部材と該一方の板状部材と対向する他方の板状部材が積層されて形成された、中空の空洞部を有するコンテナと、前記空洞部に封入された作動流体と、前記空洞部に設けられた、ウィック構造体と、を備えたベーパーチャンバであって、
前記ウィック構造体が、受熱部から放熱部まで延在した、線状部材を用いた第1ウィック部材を有する第1ウィック部と、前記受熱部に設けられた、線状部材を用いた第2ウィック部材を有する第2ウィック部と、を有し、
前記第2ウィック部材の線状部材が、前記第1ウィック部材の線状部材よりも平均直径が小さい、
または、前記第2ウィック部材が、前記第1ウィック部材よりも目開き寸法が小さ
前記受熱部に対応する部分では、前記第1ウィック部と前記第2ウィック部が積層され、前記放熱部に対応する部分では、前記第2ウィック部は配置されずに前記第1ウィック部のみが配置されているベーパーチャンバと、
前記ーパーチャンバの前記放熱部に熱的に接続された放熱フィンと、
を備えたヒートシンク。