(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-214767(P2019-214767A)
(43)【公開日】2019年12月19日
(54)【発明の名称】真空蒸着装置用の蒸着源
(51)【国際特許分類】
C23C 14/24 20060101AFI20191122BHJP
【FI】
C23C14/24 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2018-112501(P2018-112501)
(22)【出願日】2018年6月13日
(71)【出願人】
【識別番号】000231464
【氏名又は名称】株式会社アルバック
(74)【代理人】
【識別番号】110000305
【氏名又は名称】特許業務法人青莪
(72)【発明者】
【氏名】高良 昭彦
【テーマコード(参考)】
4K029
【Fターム(参考)】
4K029AA09
4K029AA24
4K029BD01
4K029DB12
4K029DB17
(57)【要約】
【課題】矩形領域に対して蒸着物質の無駄なく蒸着することができる真空蒸着装置用の蒸着源を提供する。
【解決手段】互いに平行な2本の短辺Sw2と2本の長辺Sw1とで区画される矩形領域に蒸着する本発明の蒸着源DSは、蒸着物質3を収容する収容箱4と蒸着物質を加熱する第1加熱手段6を備え、収容箱の面4aに、蒸着粒子3aを噴射する噴射ノズル5が設けられ、噴射ノズルの孔軸が矩形領域の中心を通る位置に蒸着源が位置決め配置され、噴射ノズルの蒸着粒子の噴射口50は、互いに向かい合う夫々一対の第1凸壁53aと第2凸壁53bとを有して上下方向に凹凸を繰り返す花弁状のもので画成され、凹部55の位置を基準にして凹部からの高さを第1凸壁と第2凸壁とで相互に異ならせ、比較的高い第1凸壁を矩形領域の長辺の位相に、比較的低い第2凸壁を矩形領域の短辺の位相に合致させる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに平行な2本の短辺と2本の長辺とで区画される矩形領域に対して真空雰囲気中で蒸着するための真空蒸着装置用の蒸着源であって、
蒸着物質を収容する収容箱とこの蒸着物質を加熱する第1加熱手段とを備え、矩形領域に対向する収容箱の面に、加熱により昇華または気化した蒸着粒子を噴射する噴射ノズルが設けられるものにおいて、
噴射ノズルの孔軸が矩形領域の中心を通る位置に蒸着源が位置決め配置され、噴射ノズルから矩形領域に向かう方向を上として、噴射ノズルの蒸着粒子の噴射口は、互いに向かい合う夫々一対の第1凸壁と第2凸壁とを有して上下方向に凹凸を繰り返す花弁状のもので画成され、凹部の位置を基準にしてこの凹部からの高さを第1凸壁と第2凸壁とで相互に異ならせると共に、比較的高い第1凸壁を矩形領域の長辺の位相に、比較的低い第2凸壁を矩形領域の短辺の位相に合致させることを特徴とする真空蒸着装置用の蒸着源。
【請求項2】
前記噴射ノズルを昇華または気化温度以上に加熱する第2加熱手段を更に備えることを特徴とする請求項1記載の真空蒸着装置用の蒸着源。
【請求項3】
前記噴射ノズルは、収容箱の上面からのびる筒状の基端部を更に備え、この基端部上に前記噴射口が形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の真空蒸着装置用の蒸着源。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、互いに平行な2本の短辺と2本の長辺とで区画される矩形領域に対して真空雰囲気中で蒸着するための真空蒸着装置用の蒸着源に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば有機EL素子の製造工程においては、真空雰囲気中で基板などの被蒸着物にアルミキノリノール錯体(Alq
3)や芳香族ジアミンなどの昇華性の材料(有機材料)を蒸着する工程があり、この蒸着工程には真空蒸着装置が広く利用されている。このような真空蒸着装置に用いられる蒸着源は例えば特許文献1で知られている。このものは、蒸着物質を収容する収容箱(ルツボ)と収容箱を加熱する加熱手段とを備える。また、被蒸着物に対向する収容箱の面には、収容箱の加熱により昇華または気化した蒸着粒子を噴射する噴射ノズルが固定配置されている。
【0003】
ここで、有機EL素子の製造工程においては、被蒸着物たる基板としてガラス板や可撓性を持つフィルムが用いられ、このような基板としては、通常、長方形の輪郭を持つものが多い。一方、収容箱の加熱により昇華した蒸着粒子(有機材料)が、円形の輪郭を持つ噴射ノズルの噴射口から噴射されるとき、所定の余弦則に従ってその噴射口からドーム状に拡がりながら被蒸着物に向けて飛散するが、基板が長方形であると、基板以外にも蒸着物質が付着し、これでは、蒸着材料の無駄が多くなるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015−209559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上の点に鑑み、矩形領域に対して蒸着物質の無駄なく蒸着することができる真空蒸着装置用の蒸着源を提供することをその課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、互いに平行な2本の短辺と2本の長辺とで区画される矩形領域に対して真空雰囲気中で蒸着するための本発明の真空蒸着装置用の蒸着源は、蒸着物質を収容する収容箱とこの蒸着物質を加熱する第1加熱手段とを備え、矩形領域に対向する収容箱の面に、加熱により昇華または気化した蒸着粒子を噴射する噴射ノズルが設けられ、噴射ノズルの孔軸が矩形領域の中心を通る位置に蒸着源が位置決め配置され、噴射ノズルから矩形領域に向かう方向を上として、噴射ノズルの蒸着粒子の噴射口は、互いに向かい合う夫々一対の第1凸壁と第2凸壁とを有して上下方向に凹凸を繰り返す花弁状のもので画成され、凹部の位置を基準にしてこの凹部からの高さを第1凸壁と第2凸壁とで相互に異ならせると共に、比較的高い第1凸壁を矩形領域の長辺の位相に、比較的低い第2凸壁を矩形領域の短辺の位相に合致させることを特徴とする。
【0007】
本発明によれば、真空雰囲気中で加熱手段により蒸着物質を収容した収容箱を加熱すると、蒸着物質が昇華または気化し、この昇華または気化した蒸着粒子が噴射ノズルの噴射口から、所定の余弦則に従って被蒸着物に向けて飛散する。このとき、噴射口から矩形領域のうち長辺の方向に向けて拡がりながら飛散しようとするものが比較的高い第1凸壁によって所定範囲に規制される一方で、短辺の方向に向けて拡がりながら飛散しようとするものが比較的低い第2凸壁によって、長辺の方向に向けて飛散するものより広い所定範囲に規制される。このため、蒸着粒子が基板から外れて飛散することが可及的に抑制され、ひいては、蒸着物質の無駄なく蒸着することが可能になる。しかも、基板の対角線上に、第1凸壁と第2凸部との間の凹部が存在することで、対角線方においては蒸着粒子の飛散が規制されず、基板の四隅まで確実に蒸着粒子を付着させることができる。
【0008】
ところで、蒸着物質を昇華または気化させるために収容箱を加熱したとき、収容箱からの伝熱で噴射ノズルも加熱されるが、その温度が低い場合、蒸着粒子が第1凸壁や第2凸壁に衝突してそのまま堆積する虞があり、このような場合には、蒸着物質が無駄になる。そこで、本発明においては、前記噴射ノズルを昇華または気化温度以上に加熱する第2加熱手段を更に備えることが好ましい。これによれば、第1凸壁や第2凸壁に衝突した蒸着粒子が付着しても、可及的速やかに再昇華または再気化して被蒸着物に向けて飛散するため、蒸着物質の無駄を抑制することができる。
【0009】
ここで、上記第2加熱手段として例えばシースヒータを用い、これを噴射ノズルの周囲に配置して加熱することが考えられるが、これでは、シースヒータからの輻射熱で被蒸着物としての基板やその表面に付着、堆積したものも加熱されてダメージを受ける虞がある。本発明においては、前記噴射ノズルは、収容箱の上面からのびる筒状の基端部を更に備え、この基端部上に前記噴射口が形成されていることが好ましい。このような構成を採用すれば、基端部の周囲に、収容箱の上面を覆うように遮蔽板を設けることが可能になり、その結果、収容箱の上面と遮蔽板との間に第2加熱手段を配置したりでき、ひいては、蒸着中に、第2加熱手段や収容箱からの輻射熱で被蒸着物やその下面に蒸着したものが熱でダメージを受けるといった不具合を防止でき、有利である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施形態の蒸着源を備える真空蒸着装置を模式的に示す部分断面図。
【
図2】本実施形態の蒸着源によって矩形領域に蒸着する様子を示す、蒸着源のY軸方向から視た拡大断面図。
【
図3】本実施形態の蒸着源によって矩形領域に蒸着する様子を示す、蒸着源のX軸方向から視た拡大断面図。
【
図4】本実施形態の蒸着源によって蒸着する場合、矩形領域に対する蒸着範囲を説明する図。
【
図5】従来例の蒸着源によって蒸着する場合、矩形領域に対する蒸着範囲を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、互いに平行な2本の短辺と2本の長辺とで区画される被蒸着物としての矩形領域を矩形の輪郭を持つ所定厚さのガラス基板(以下、「基板Sw」という)とし、基板Swの片面に蒸着して所定の薄膜を成膜する場合を例に本発明の真空蒸着装置用の蒸着源を説明する。以下においては、基板Swの長辺Sw1方向をX軸方向、その短辺Sw2方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向に直交する鉛直方向をZ軸方向とし、Z軸方向における「上」、「下」といった方向を示す用語は、本実施形態の蒸着源の設置姿勢である
図1を基準として説明する。
【0012】
図1を参照して、Dmは、本実施形態の蒸着源DSを備える真空蒸着装置である。真空蒸着装置Dmは、真空チャンバ1を備え、真空チャンバ1には、特に図示して説明しないが、排気管を介して真空ポンプが接続され、所定圧力(真空度)に真空引きして保持できるようになっている。また、真空チャンバ1の上部には基板搬送装置2が設けられている。基板搬送装置2は、蒸着面としての下面を開放した状態で基板Swを保持するキャリア21を有し、図外の駆動装置によってキャリア21、ひいては基板Swを真空チャンバ1内の一方向に所定速度で移動するようになっている。基板搬送装置2としては公知のものが利用できるため、これ以上の説明は省略する。そして、真空チャンバ1の底面には、基板Swに対向させて本実施形態の蒸着源DSが設けられている。
【0013】
蒸着源DSは、モリブデン、チタン、ステンレスやカーボンなどの熱伝導が良く、高融点の材料から形成された、固体の蒸着物質3を収容する収容箱4を有する。収容箱4の上面(基板Swとの対向面)4aには、昇華または気化した蒸着粒子3aを噴射する単一の噴射ノズル5がZ軸方向に起立した姿勢で立設されている。蒸着物質3としては、基板Swに蒸着して成膜しようとする薄膜に応じて金属材料や有機材料が用いられ、有機材料としては、アルミキノリノール錯体(Alq
3)や芳香族ジアミンなどが挙げられ、粉末状にしたものが充填されるようになっている。そして、収容箱4の周囲に設けた第1加熱手段6によって蒸着物質3が昇華温度または気化温度まで加熱されるようになっている。第1加熱手段6としては、シースヒータやランプヒータ等の公知のものが利用できる。
【0014】
噴射ノズル5は、
図2〜
図4にも示すように、収容箱4の上面4aからZ軸方向上方にのびる円筒状の基端部51と、基端部51の上端に連続して設けられ、上方に向けて拡径する傾斜壁部52と、傾斜壁部52の上端に連続して設けられ、Z軸に沿ってのびる円筒状の起立壁部53とで構成されている。この場合、基端部51の孔軸51aが基板Swの中心Swoを通る位置に蒸着源DSが位置決め配置されるようになっている。また、基端部51の下端は、収容箱4内に突出され、この突出した下端部54がZ軸方向下方に向けて拡径されて、収容箱4内で昇華または気化した蒸着粒子3aを基端部51の内部通路へと効率よく導くことができるようにしている。
【0015】
起立壁部53には、その頂点55aを基板Swの対角線上に位置させて、Z軸方向下方に向けてのびる略V字状の切欠き(本実施形態の凹部)55が形成されている。これにより、噴射ノズル5のZ軸方向上端には、互いに向かい合うように、比較的長い円弧状の輪郭を夫々持つ一対の第1凸壁53a,53aと、比較的短い円弧状の輪郭を夫々持つ第2凸壁53b,53bとが形成され、上下方向に凹凸を繰り返す花弁状のもので蒸着粒子3aの噴射口50が画成されるようになる。また、切欠き55の位置、例えばその頂点55aを基準とし、頂点55aからのZ軸方向の高さを第1凸壁53a,53aと第2凸壁53b,53bとで相互に異ならせている。そして、真空チャンバ1内への設置姿勢では、比較的高い第1凸壁53a,53aを長辺Sw1の位相に、比較的低い第2凸壁53b,53bを短辺Sw2の位相に合致させるようにしている(
図4参照)。なお、第1凸壁53a,53aと第2凸壁53b,53bとの高さは、蒸着物質3の種類や、基板Swの長辺Sw1及び短辺Sw2の長さに応じて適宜設定され、また、切欠き55の頂点55aの位置やその周方向の幅は、蒸着物質3の種類や基板Swの対角線の長さに応じて適宜設定される。
【0016】
上記真空蒸着装置Dmを用いて基板Swに蒸着する場合、真空チャンバ1内に配置された収容箱4に固体の蒸着物質3を収容した後、真空チャンバ1内を所定圧力まで真空引きし、噴射ノズル5の対向する真空チャンバ1内の所定位置に基板搬送装置2によって基板Swを移送する。そして、真空雰囲気中で加熱手段6により収容箱4、ひいては蒸着物質3を加熱し、収容箱4内で蒸着物質3を昇華または気化させると、この昇華または気化した蒸着粒子3aが、所定の余弦則に従ってその噴射口50からドーム状に拡がりながら基板Swに向けて飛散し、基板Swの下面に蒸着される。
【0017】
ここで、
図5を参照して、従来例のように噴射ノズルPnが円筒状のもので構成されていると、基板Swの以外の
図5中ハッチングで示す範囲まで蒸着粒子3aが付着し、これでは、蒸着物質の無駄が多くなる。それに対して、本実施形態のように噴射ノズル5が構成されていると、基板Swのうち長辺Sw1方向に向けて拡がりながら飛散しようとするものが比較的高い第1凸壁53a,53aによって所定範囲(具体的には、両長辺Sw1間の基板Swの縦幅に応じた範囲)に規制される一方で、短辺Sw2方向に向けて拡がりながら飛散しようとするものが比較的短い第2凸壁53b,53bによって、長辺Sw1方向に向けて飛散するものより広い所定範囲(具体的には、両短辺Sw2間の基板Swの横幅に応じた範囲)に規制される。このため、蒸着粒子3aが基板Swから外れて飛散することが可及的に抑制され、ひいては、蒸着物質の無駄なく蒸着することが可能になる。しかも、基板Swの対角線上に所定長さの切欠き55が存在することで、対角線方向においては蒸着粒子3aの飛散が規制されず、基板Swの四隅まで確実に蒸着粒子3aを付着させることができ、有利である。
【0018】
ところで、蒸着物質3を昇華または気化させるために収容箱4を加熱したとき、収容箱4からの伝熱で噴射ノズル5も加熱されるが、その温度が低い場合、蒸着粒子3aが第1凸壁53a,53aや第2凸壁53b,53bに衝突してそのまま堆積する虞があり、このような場合には、蒸着物質が無駄になる。本実施形態では、
図1中に仮想線で示すように、噴射ノズル5を昇華または気化温度以上に加熱する第2加熱手段7を更に備えるようにしてもよい。この場合、第2加熱手段7としては、シースヒータやランプヒータ等の公知のものが利用できる。これにより、第1凸壁53a,53aや第2凸壁53b,53bに衝突した蒸着粒子3aが付着しても、可及的速やかに再昇華または再気化し基板Swに向けて飛散するため、蒸着物質の無駄を抑制することができる。
【0019】
他方、上記の如く、第2加熱手段7で噴射ノズル5を加熱する場合、第2加熱手段7からの輻射熱で基板Swやその表面に付着、堆積したものも熱ダメージを受けないようにする必要がある。本実施形態では、
図1中に仮想線で示すように、収容箱4の上面4aを覆うように、噴射ノズル5が挿通する開口を持つ遮蔽板8を設け、収容箱4の上面4aと遮蔽板8との間に第2加熱手段7を配置している。この場合、遮蔽板8を冷却する冷却手段を設けてもよい。これにより、蒸着中に、第2加熱手段7や収容箱4からの輻射熱で基板Swやその下面に蒸着したものが熱でダメージを受けるといった不具合を防止できる。
【0020】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術思想の範囲を逸脱しない限り、種々の変形が可能である。上記実施形態では、被蒸着物の矩形領域として矩形のガラス基板Swを用い、単一の噴射ノズル5を備える蒸着源DSにより蒸着する場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、円形の輪郭を持つ基板内の矩形領域に蒸着するような場合にも本発明は適用できる。また、大面積の基板に蒸着するような場合には、基板をマトリックス状の矩形領域に夫々分け、各矩形領域に対応させて収容箱に複数本の噴射ノズル5を列設しておけばよい。
【0021】
また、上記実施形態では、噴射ノズル5の起立壁部53に切欠き55を設けて噴射ノズル5の噴射口50を区画するものを例に説明したが、蒸着粒子3aが基板Swから外れて飛散することが可及的に抑制されるものであれば、その形態は問わない。例えば、起立壁部53の輪郭は、矩形や長円状の輪郭を持つものであってもよく、また、起立壁部53自体が上方に向けて拡径するものでもよい。更に、上記実施形態では、V字状の切欠き55で凹部を形成するものを例に説明したが、これに限定されるものではなく、起立壁部53の輪郭に応じてスリット状にしてもよい。
【符号の説明】
【0022】
Dm…真空蒸着装置、DS…真空蒸着装置用の蒸着源、Sw…基板(矩形領域)、Sw1…長辺、Sw2…短辺、1…真空チャンバ、3…蒸着物質、3a…蒸着粒子、4…収容箱、4a…収容箱4の上面、5…噴射ノズル、50…噴射口、51…基端部、53a…第1凸壁、53b…第2凸壁、55…切欠き(凹部)、6…第1加熱手段、7…第2加熱手段。