特開2019-218621(P2019-218621A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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  • 特開2019218621-基板載置台及び成膜装置 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-218621(P2019-218621A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】基板載置台及び成膜装置
(51)【国際特許分類】
   C23C 14/50 20060101AFI20191129BHJP
   C23C 16/44 20060101ALI20191129BHJP
【FI】
   C23C14/50 G
   C23C16/44 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-119138(P2018-119138)
(22)【出願日】2018年6月22日
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】武井 純一
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 直行
(72)【発明者】
【氏名】曽根 浩
(72)【発明者】
【氏名】居本 伸二
【テーマコード(参考)】
4K029
4K030
【Fターム(参考)】
4K029CA05
4K029CA15
4K029JA02
4K030GA04
4K030GA06
(57)【要約】
【課題】基板載置台の耐荷重性を向上させ、基板の位置精度を高めることができる技術を提供する。
【解決手段】本開示の一態様による基板載置台は、処理容器の底面に対して回転可能に配設された軸部と、前記軸部上に設けられたベース部と、前記ベース部に取り付けられ、前記処理容器内で基板を前記底面に対して水平方向に移動させる水平移動機構と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理容器の底面に対して回転可能に配設された軸部と、
前記軸部上に設けられたベース部と、
前記ベース部に取り付けられ、前記処理容器内で基板を前記底面に対して水平方向に移動させる水平移動機構と、
を有する、
基板載置台。
【請求項2】
前記水平移動機構は、
両端が前記ベース部に固定されたガイド部と、
前記ガイド部に対して前記ガイド部の長手方向に移動可能な移動部と、
を有する、
請求項1に記載の基板載置台。
【請求項3】
一端が前記ベース部に接続され、他端が前記移動部に接続されて、前記ガイド部を覆うベローズを有する、
請求項2に記載の基板載置台。
【請求項4】
前記処理容器の内部に設けられ、前記水平移動機構を動作させる駆動源を有する、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の基板載置台。
【請求項5】
前記処理容器の外部に設けられ、前記水平移動機構を動作させる駆動源を有する、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の基板載置台。
【請求項6】
前記水平移動機構を鉛直方向に移動させる昇降機構を有する、
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の基板載置台。
【請求項7】
処理容器と、
前記処理容器内に設けられた基板載置台と、
を有し、
前記基板載置台は、
前記処理容器の底面に対して回転可能に配設された軸部と、
前記軸部上に設けられたベース部と、
前記ベース部に取り付けられ、前記処理容器内で基板を前記底面に対して水平方向に移動させる水平移動機構と、
を有する、
成膜装置。
【請求項8】
前記基板載置台の上方に配設されたスリット板と、
前記スリット板の上方に配設されたターゲットと、
を有する、
請求項7に記載の成膜装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板載置台及び成膜装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スパッタ粒子を基板に斜め方向から入射させて成膜を行うスパッタ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このスパッタ装置では、基板を搭載する基板保持台を水平方向に移動させながら成膜が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−67856号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、基板載置台の耐荷重性を向上させ、基板の位置精度を高めることができる技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様による基板載置台は、処理容器の底面に対して回転可能に配設された軸部と、前記軸部上に設けられたベース部と、前記ベース部に取り付けられ、前記処理容器内で基板を前記底面に対して水平方向に移動させる水平移動機構と、を有する。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、基板載置台の耐荷重性を向上させ、基板の位置精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】成膜装置の構成例を示す概略断面図
図2】第1の実施形態のステージを示す概略断面図
図3】第2の実施形態のステージを示す概略断面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付の図面を参照しながら、本開示の限定的でない例示の実施形態について説明する。添付の全図面中、同一又は対応する部材又は部品については、同一又は対応する参照符号を付し、重複する説明を省略する。
【0009】
〔成膜装置〕
成膜装置の構成例について説明する。図1は、成膜装置の構成例を示す概略断面図である。
【0010】
成膜装置10は、スパッタリングにより基板W上に膜を形成するスパッタ装置である。成膜装置10は、処理容器12、スリット板14、ホルダ16、ステージ18、及び制御装置20を有する。
【0011】
処理容器12は、11本体12a及び蓋体12bを有する。本体12aは、例えば略円筒形状を有する。本体12aの上端は開口されている。蓋体12bは、本体12aの上端の上に設けられており、本体12aの上端の開口を閉じる。
【0012】
処理容器12の底部には、排気口12eが形成されている。排気口12eには、排気装置22が接続されている。排気装置22は、例えば圧力制御装置、減圧ポンプを有する。減圧ポンプは、例えばドライポンプ、ターボ分子ポンプであってよい。
【0013】
処理容器12の側壁には、開口12pが形成されている。処理容器12内への基板Wの搬入、及び処理容器12内からの基板Wの搬出は、開口12pを介して行われる。開口12pは、ゲートバルブ12gにより開閉される。
【0014】
処理容器12には、処理容器12内にガスを導入するポート12iが設けられており、ガス供給部からのガス(例えば、不活性ガス)がポート12iを介して処理容器12内に導入される。
【0015】
スリット板14は、処理容器12内に設けられている。スリット板14は、略板状の部材である。スリット板14は、処理容器12の高さ方向の中間位置において水平に延在する。スリット板14の縁部は、処理容器12に保持されている。スリット板14は、処理容器12内を第1空間S1と第2空間S2とに区画する。第1空間S1は、処理容器12内の一部の空間であり、スリット板14の上方にある。第2空間S2は、処理容器12内の別の一部の空間であり、スリット板14の下方にある。
【0016】
スリット板14には、スリット14sが形成されている。スリット14sは、スリット板14をその板厚方向(図1のZ方向)に貫通する。スリット板14は、例えば一つの部品であってもよく、複数の部品の組み合わせであってもよい。成膜時には、基板Wはスリット14sの下方をX方向に移動する。X方向は、水平な一方向である。スリット14sは、水平な別の一方向であるY方向に沿って長く延びており、例えば略矩形の平面形状を有している。Y方向は、スリット14sの長手方向であり、X方向に直交する方向である。スリット14sのY方向における中心は、成膜時における基板WのY方向における中心と略一致している。Y方向におけるスリット14sの幅は、成膜時における基板WのY方向の幅(最大幅)よりも長い。一方、X方向におけるスリット14sの幅は、成膜時における基板WのX方向の幅(最大幅)よりも短い。
【0017】
ホルダ16は、スリット板14の上方に設けられている。ホルダ16は、導電性材料により形成されている。ホルダ16は、絶縁性部材17を介して蓋体12bに取り付けられている。ホルダ16は、第1空間S1内に配置されたターゲット24を保持する。ホルダ16は、例えばスリット14sに対して斜め上方にターゲット24が位置するようにターゲット24を保持する。但し、ホルダ16は、スリット14sの直上にターゲット24が位置するようにターゲット24を保持してもよい。ターゲット24は、例えば略矩形の平面形状を有する。ターゲット24のY方向における幅は、例えば成膜時における基板WのY方向の幅(最大幅)よりも大きい。
【0018】
ホルダ16には、電源26が接続されている。電源26は、ターゲット24が金属材料である場合、直流電源であってよい。電源26は、ターゲット24が誘電体又は絶縁体である場合、高周波電源であってよく、整合器を介してホルダ16に電気的に接続される。
【0019】
ステージ18は、基板載置台の一例であり、処理容器12内において基板Wを支持する。ステージ18は、処理容器12の底面に対して水平方向(図1のX方向)及び上下方向(図1のZ方向)に移動可能であり、且つ上下方向(図1のZ方向)を回転軸として水平方向に回転可能である。なお、処理容器12の底面に対して水平方向とは、処理容器12の底面に対して水平の方向、回転軸と直角に交わる方向、及びこれらの方向に対して±3°以内の方向を含む。ステージ18は、軸部18a、ベース部18b、及び水平移動機構18cを有する。軸部18aは、本体12aの底面の中央部に、磁性流体シール部18dを介して本体12aを貫通して設けられている。軸部18aの下部は、昇降機構19のアーム19aに回転可能に支持されている。軸部18aの上端にはベース部18bが設けられており、ベース部18b上には基板Wを支持し、且つ水平方向(図1のX方向)に移動させる水平移動機構18cが設けられている。したがって、昇降機構19を昇降させることで、軸部18a、ベース部18b、及び水平移動機構18cが一体として上下動(鉛直方向に移動)し、軸部18aを回転させることで、ベース部18b及び水平移動機構18cが一体として回転する。例えば、基板Wに成膜する際、昇降機構19により軸部18a、ベース部18b、及び水平移動機構18cを上昇させて基板Wの上面をスリット板14に近接させた後、水平移動機構18cにより基板Wを水平方向(図1のX方向)に沿って移動させる。
【0020】
制御装置20は、成膜装置10の各部、例えばゲートバルブ12g、水平移動機構18c、昇降機構19、排気装置22、及び電源26の動作を制御する。制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を有する。CPUは、RAM等の記憶領域に格納されたレシピに従って、所望の処理を実行する。レシピには、プロセス条件に対する装置の制御情報が設定されている。制御情報は、例えばガス流量、圧力、温度、プロセス時間であってよい。レシピ及び制御装置20が使用するプログラムは、例えばハードディスク、半導体メモリに記憶されてもよい。レシピ等は、CD−ROM、DVD等の可搬性のコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体に収容された状態で所定の位置にセットされ、読み出されるようにしてもよい。
【0021】
〔ステージ〕
(第1の実施形態)
第1の実施形態のステージについて説明する。図2は、第1の実施形態のステージを示す概略断面図である。
【0022】
図2に示されるように、ステージ100は、軸部110、ベース部120、水平移動機構130、ベローズ140、動力伝達機構150、及び駆動源160を有する。
【0023】
軸部110は、処理容器12の底面の中央部に、磁性流体シール部18dを介して処理容器12を貫通して設けられている。軸部110の下部は、昇降機構19のアーム19aに回転可能に支持されている。軸部110は、例えば円筒部材111と円環部材112との接合部材であり、円環部材112の下端が昇降機構19のアーム19aに支持されている。但し、軸部110は、例えば一体的に形成された部材であってもよい。
【0024】
ベース部120は、軸部110の上端に設けられている。ベース部120は、動力伝達機構150及び駆動源160を収容する筐体として機能する。ベース部120は、例えば底部121、右側部122、左側部123、正面部(図示せず)、背面部(図示せず)、及び天部124を有する。底部121は、軸部110上に固定されている。底部121は、例えば長手方向を水平な一方向(図2のX方向)とし、短手方向を水平な別の一方向(図2のY方向)とする矩形状を有する。右側部122及び左側部123は、それぞれ底部121の長手方向の一端及び他端から上方(図2のZ方向)へ延びて形成されている。正面部及び背面部は、それぞれ底部121の短手方向の一端及び他端から上方へ延びて形成されている。天部124は、右側部122、左側部123、正面部、及び背面部に接続され、底部121、右側部122、左側部123、正面部、及び背面部との間に空間Sを形成する。
【0025】
水平移動機構130は、ベース部120に取り付けられている。水平移動機構130は、基板Wを支持し、駆動源160の動力により、ベース部120の長手方向に移動させる。水平移動機構130は、ガイド部131、移動部132、及び支持部133を有する。ガイド部131は、一端がベース部120の右側部122に固定され、他端がベース部120の左側部123に固定されている。移動部132は、ガイド部131の長手方向に沿って移動可能に取り付けられている。支持部133は、移動部132の上端に接続されており、移動部132と一体で移動する。支持部133の上面には、基板Wが載置される。なお、移動部132及び支持部133は一体として形成されていてもよい。水平移動機構130は、例えばリニアガイド、ボールスプライン、ボールねじであってよい。
【0026】
ベローズ140は、第1ベローズ141及び第2ベローズ142を含む。第1ベローズ141は、ガイド部131を覆うように設けられ、一端がベース部120の右側部122に接続され、他端が移動部132に接続されている。第2ベローズ142は、ガイド部131を覆うように設けられ、一端がベース部120の左側部123に接続され、他端が移動部132に接続されている。これにより、ガイド部131が設けられた雰囲気を処理容器12内の雰囲気と隔離することができる。そのため、例えばガイド部131が設けられた雰囲気を大気圧に維持して移動部132をガイド部131の長手方向に沿って移動させながら、処理容器12内の雰囲気を真空に維持して基板Wに成膜を行うことができる。
【0027】
動力伝達機構150は、駆動源160の動力を水平移動機構130に伝達する機構であり、ベース部120の空間Sに設けられている。動力伝達機構150は、駆動源160の出力軸に連結された減速機151と、減速機151の出力軸に接続され、水平移動機構130の入力軸に接続された複数の歯車152と、を有する。
【0028】
駆動源160は、処理容器12の内部に設けられている。駆動源160は、例えば処理容器12の内部に設けられたステージ100におけるベース部120の空間Sに設けられている。駆動源160は、動力伝達機構150を介して水平移動機構130の移動部132を移動させるための駆動力を発生する。駆動源160は、例えばモータである。駆動源160を動作させるための電力は、例えば軸部110の内部及びベース部120の空間Sに配設されるケーブル170により供給される。
【0029】
ところで、処理容器内で基板を水平方向に移動させる方法としては、例えば多関節アーム等の搬送アームを用いる方法、回転機構を有する載置台を処理容器内で移動させる方法がある。
【0030】
搬送アームを用いる方法では、搬送アーム上に基板Wが片持ち状態となるため、撓みや慣性の影響が生じる場合がある。また、基板Wの向きの変更や微調整を行う場合、処理容器とは別に設けられたアライナやオリエンタに基板を搬送する必要があるため、スループットが低下する。
【0031】
回転機構を有する載置台を処理容器内で移動させる方法では、載置台の重量が大きいため、載置台を移動させるときに振動や慣性の影響が生じる場合がある。
【0032】
これに対し、第1の実施形態のステージ100は、処理容器12の底面に対して回転可能に配設された軸部110と、軸部110上に設けられたベース部120と、ベース部120に取り付けられ、基板Wを水平方向に移動させる水平移動機構130と、を有する。これにより、ステージ100の耐荷重性が向上し、撓み、振動、慣性の影響を受けることなく、処理容器12内で基板Wを水平方向に移動させることができる。そのため、基板Wの位置精度を高めることができる。
【0033】
また、第1の実施形態のステージ100は、処理容器12の底面に対して回転可能に配設された軸部110を有する。そのため、ステージ100を多元のスパッタ装置に適用することで、所望のターゲットに対して基板Wの向きを合わせて成膜を行うことができる。また、スリットに対する基板Wの移動方向を、ベース部120を回転させるだけで実現できるため、容易に基板Wに対するスパッタ粒子の入射角を調整・微調整することができ、最適な条件で成膜を実施することができる。
【0034】
また、第1の実施形態のステージ100は、軸部110、ベース部120、及び水平移動機構130を一体として上下動させる昇降機構を有する。そのため、ステージ100を、スパッタ粒子を基板Wに斜め方向から入射させて成膜を行うスパッタ装置に適用することで、基板Wに対して所望の角度で成膜を行うことができる。
【0035】
(第2の実施形態)
第2の実施形態のステージについて説明する。第2の実施形態のステージは、水平移動機構を動作させる駆動源が処理容器の外部に設けられている。図3は、第2の実施形態のステージを示す概略断面図である。
【0036】
図3に示されるように、ステージ200は、軸部210、ベース部220、水平移動機構230、ベローズ240、動力伝達機構250、及び駆動源260を有する。
【0037】
軸部210は、処理容器12の底面の中央部に、磁性流体シール部18dを介して処理容器12を貫通して設けられている。軸部210の下部には、ダイレクトドライブモータ等の駆動源28が設けられており、駆動源28の動力により軸部210が回転する。軸部210は、ボールスプライン、ボールねじ等の昇降機構19に接続されている。軸部210は、サーボモータ等の駆動源30により昇降機構19が上下動することで処理容器12の底面に対して昇降する。磁性流体シール部18dは、ベローズ18eにより覆われている。
【0038】
ベース部220は、軸部210の上端に設けられている。ベース部220は、動力伝達機構250を収容する筐体として機能する。ベース部220は、例えば底部221、右側部222、左側部223、正面部(図示せず)、背面部(図示せず)、及び天部224を有する。底部221は、軸部210上に固定されている。底部221は、例えば長手方向を水平な一方向(図3のX方向)とし、短手方向を水平な別の一方向(図3のY方向)とする矩形状を有する。右側部222及び左側部223は、それぞれ底部221の長手方向の一端及び他端から上方(図3のZ方向)へ延びて形成されている。正面部及び背面部は、それぞれ底部221の短手方向の一端及び他端から上方へ延びて形成されている。天部224は、右側部222、左側部223、正面部、及び背面部に接続され、底部221、右側部222、左側部223、正面部、及び背面部との間に空間Sを形成する。
【0039】
水平移動機構230は、ベース部220に取り付けられている。水平移動機構230は、基板Wを支持し、駆動源260の動力により、ベース部220の長手方向に移動させる。水平移動機構230は、ガイド部231、移動部232、及び支持部233を有する。ガイド部231は、一端がベース部220の右側部222に固定され、他端がベース部220の左側部223に固定されている。移動部232は、ガイド部231の長手方向に沿って移動可能に取り付けられている。支持部233は、移動部232の上端に接続されており、移動部232と一体で移動する。支持部233の上面には、基板Wが載置される。水平移動機構230は、例えばリニアガイド、ボールスプライン、ボールねじであってよい。
【0040】
ベローズ240は、第1ベローズ241及び第2ベローズ242を含む。第1ベローズ241は、ガイド部231を覆うように設けられ、一端がベース部220の右側部222に接続され、他端が移動部232に接続されている。第2ベローズ242は、ガイド部231を覆うように設けられ、一端がベース部220の左側部223に接続され、他端が移動部232に接続されている。これにより、ガイド部231が設けられた雰囲気を処理容器12内の雰囲気と隔離することができる。そのため、例えばガイド部231が設けられた雰囲気を大気圧に維持して移動部232をガイド部231の長手方向に沿って移動させながら、処理容器12内の雰囲気を真空に維持して基板Wに成膜を行うことができる。
【0041】
動力伝達機構250は、駆動源260の動力を水平移動機構230に伝達する機構である。動力伝達機構250は、例えば減速機251、回転軸252、ベルト253、及び複数の歯車254を有する。減速機251は、駆動源260の出力軸に連結されており、駆動源260の動力の回転速度を減じて出力する。減速機251は、例えばハーモニックドライブ(登録商標)であってよい。回転軸252は、軸部210の内部に磁性流体シール部18dを介して設けられている。回転軸252は、減速機251の出力軸に連結されており、減速機251の出力に応じて回転する。ベルト253は、回転軸252の上端において回転軸252の出力軸に連結されており、回転軸252の回転に応じて回転する。複数の歯車254は、ベルト253に連結され、水平移動機構230の入力軸に連結されており、ベルト253の回転に応じた回転力を水平移動機構230に伝達する。
【0042】
駆動源260は、処理容器12の外部に設けられている。駆動源260は、例えば処理容器12の下方に設けられている。駆動源260は、動力伝達機構250を介して水平移動機構230の移動部232を移動させるための駆動力を発生する。駆動源260は、例えばダイレクトドライブモータである。
【0043】
ステージ200は、冷媒流路270及び電力配線280を有していてもよい。冷媒流路270は、冷媒供給源から供給される冷媒を、ロータリージョイント271、回転軸252、及びロータリージョイント272等を介して支持部233に供給する。電力配線280は、電力供給源から供給される電力を、スリップリング281、回転軸252、及びスリップリング282等を介して支持部233に埋め込まれた発熱体(図示せず)に供給する。冷媒流路270を介して支持部233に供給される冷媒の流量を制御すると共に、電力配線280を介して発熱体に供給される電力を制御することで、支持部233に載置される基板Wの温度を制御することができる。
【0044】
第2の実施形態のステージ200は、処理容器12の底面に対して回転可能に配設された軸部210と、軸部210上に設けられたベース部220と、ベース部220に取り付けられ、基板Wを水平方向に移動させる水平移動機構230と、を有する。これにより、ステージ200の耐荷重性が向上し、撓み、振動、慣性の影響を受けることなく、処理容器12内で基板Wを水平方向に移動させることができる。そのため、基板Wの位置精度を高めることができる。
【0045】
また、第2の実施形態のステージ200は、処理容器12の底面に対して回転可能に配設された軸部210を有する。そのため、ステージ200を多元のスパッタ装置に適用することで、所望のターゲットに対して基板Wの向きを合わせて成膜を行うことができる。また、スリットに対する基板Wの移動方向を、ベース部220を回転させるだけで実現できるため、容易に基板Wに対するスパッタ粒子の入射角を調整・微調整することができ、最適な条件で成膜を実施することができる。
【0046】
また、第2の実施形態のステージ200は、軸部210、ベース部220、及び水平移動機構230が一体として上下動させる昇降機構を有する。そのため、ステージ200を、スパッタ粒子を基板Wに斜め方向から入射させて成膜を行うスパッタ装置に適用することで、基板Wに対して所望の角度で成膜を行うことができる。
【0047】
また、第2の実施形態のステージ200は、駆動源260が処理容器12の外部に設けられている。これにより、基板Wを高温に加熱して成膜を行う場合であっても、駆動源260が高温となることを抑制できるので、駆動源260が熱により破損することを防止することができる。
【0048】
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその趣旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
【0049】
上記の実施形態では、ステージ18を成膜装置10の一例であるスパッタ装置に適用する場合を説明したが、これに限定されず、例えば化学気相堆積(CVD:Chemical Vapor Deposition)装置に適用することもできる。
【符号の説明】
【0050】
10 成膜装置
12 処理容器
18、100、200 ステージ
18a、110、210 軸部
18b、120、220 ベース部
18c、130、230 水平移動機構
131、231 ガイド部
132、232 移動部
140、240 ベローズ
160、260 駆動源
W 基板
図1
図2
図3