特開2019-219459(P2019-219459A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-219459(P2019-219459A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】平面光波回路及び光デバイス
(51)【国際特許分類】
   G02B 6/42 20060101AFI20191129BHJP
   G02B 6/122 20060101ALI20191129BHJP
   G02B 6/30 20060101ALI20191129BHJP
【FI】
   G02B6/42
   G02B6/122
   G02B6/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-115329(P2018-115329)
(22)【出願日】2018年6月18日
(71)【出願人】
【識別番号】000004226
【氏名又は名称】日本電信電話株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】藤原 裕士
(72)【発明者】
【氏名】片寄 里美
(72)【発明者】
【氏名】笠原 亮一
(72)【発明者】
【氏名】柏崎 貴大
(72)【発明者】
【氏名】阪本 隼志
【テーマコード(参考)】
2H137
2H147
【Fターム(参考)】
2H137AB08
2H137AB11
2H137BA38
2H137BA52
2H137BA53
2H137BA55
2H137BC25
2H137BC51
2H137CA28B
2H137CB22
2H137CB25
2H137CB32
2H137CB36
2H137HA12
2H147BC03
2H147BC05
2H147BD20
2H147CA13
2H147CD02
2H147EA12A
2H147EA12B
2H147EA12C
2H147EA13A
2H147EA13B
2H147EA13C
2H147EA14A
2H147EA14B
2H147EA14C
2H147EA16A
2H147EA16B
2H147EA16C
2H147EA34A
2H147EA35A
2H147EA36A
2H147EA40A
(57)【要約】      (修正有)
【課題】回路面積や作製工程の増加、特性劣化を伴わずに、簡便、高精度、安定に半導体光素子や光配線部品との光接続が可能な平面光波回路を提供する。
【解決手段】平面光波回路1を構成する光機能回路10の入出力導波路2に近接して、ミラー機能5を有するダミー光導波路9を配置することで、ダミー光導波路9からの反射光強度をモニタしながら、光機能回路10と半導体光素子、あるいは光配線部品の位置合わせ、固定を簡易に実現できる。また、光接続させる光機能回路10の入出力導波路2が複数ある場合には、ミラー機能5を有するダミー光導波路9の反射特性(反射率、幅、位置、反射波長)を変化させることで、どの入出力導波路2であるかを特定することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の上にある、コア層とクラッド層を有する光導波路を備えた光機能回路と、
前記光機能回路と接続され、前記基板の端面に接続された少なくとも1つの第一の入出力導波路と、
を備えた平面光波回路であって、
前記第一の入出力導波路が接続された前記基板の端面に少なくとも1つの第二の入出力導波路を備え、
前記第二の入出力導波路に前記第二の入出力導波路を伝搬した光を反射するミラー構造が設けられ、
前記ミラー構造は前記第一の入出力導波路のコアを伝搬する光が結合しないように前記第一の入出力導波路の入出力端から離れた領域に配置されている
ことを特徴とする平面光波回路。
【請求項2】
前記第一の入出力導波路の片側に、前記ミラー構造が二列に並んでいることを特徴とする請求項1に記載の平面光波回路。
【請求項3】
前記光機能回路と、前記第一の入出力導波路と、前記ミラー構造が設けられた前記第二の入出力導波路と、が、同一のコア層の材質を含む
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の平面光波回路。
【請求項4】
前記第一の入出力導波路のそれぞれに対して、前記第一の入出力導波路の両側に少なくとも1つずつの前記第二の入出力導波路が配置される
ことを特徴とする請求項1又は請求項3に記載の平面光波回路。
【請求項5】
前記ミラー構造が、ブラッググレーティングを備えたミラー構造である
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の平面光波回路。
【請求項6】
前記ミラー構造が、導波路を切断するように設けられた又は前記溝の壁面に誘電体もしくは金属の薄膜を備えたミラー構造であること
を特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の平面光波回路。
【請求項7】
前記第一の入出力導波路を少なくとも2つ備え、
それぞれの前記第一の入出力導波路に対して、前記第一の入出力導波路の両側に配置された少なくとも2つの前記第二の入出力導波路を備え、
それぞれの前記第一の入出力導波路ごとに、前記第二の入出力導波路の幅、本数、反射率、及び反射波長の少なくとも1つが異なること
を特徴とする請求項1、請求項3、又は請求項5に記載の平面光波回路。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の平面光波回路を備え、前記第一の入出力導波路に対して、光ファイバ、レーザー、フォトダイオード、及び光変調器のうちいずれかが光結合するように接続されていることを特徴とする光デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光導波路構造に関する。
【背景技術】
【0002】
広範な光技術応用に伴い、高機能かつ小型な光モジュール(光部品)の需要が高まっている。平面光波回路は、基板上に光導波路を形成することによって種々の光回路を小型に実現することができ、光モジュールの構成部品として用いられている。異なる機能を持つ平面光波回路同士や、平面光波回路と空間位相変調器等の空間光学系部品を集積化することで様々な高機能光モジュールが実現されている。
【0003】
2つの平面光波回路の導波路同士や平面光波回路の導波路と光ファイバのコア、平面光波回路と発光素子、受光素子を結合する際には、それぞれの光部品の光軸を高精度に合わせる必要がある。非特許文献1で述べられているように、アクティブ実装と呼ばれる従来手法では、基板の端面に存在する導波路のコアの端付近を高倍率カメラ等を用いてモニタリングを行いながら、大まかな位置合わせを行い、その後、接続する片方の導波路から光を入射して、接続部分を経由して他方の光部品へと結合した光強度を測定しながら最も結合率が高くなるように調整を行う。この場合、片方の光部品の導波路に光を入射する際の光軸合わせが必要となり、工程が増えるため光部品同士の接続のコストが大きくなる。また、光軸合わせを行う素子が可視光を導波できない場合やコアが非常に小さい場合は、CCDカメラ等でモニタリングする際にコアの位置の特定が困難になる。特許文献1のような方法では、コアの両脇をエッチングすることによって導波路コアの位置の特定を容易化する。また、特許文献2の方法では調心用の導波路を別途設けることで、光回路用の導波路にファイバを接続することなく平面光波回路同士の接続を可能にする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8-334655号公報
【特許文献2】特開2012−163765号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】三上修著, 「光配線実装技術ハンドブック」p.92−p.95,2008年9月9日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このような背景技術には、次のような問題がある。特許文献1で用いられている方法ではコアの両脇をエッチングする工程が必要となるため、コストの増大を招くという課題を有している。また、特許文献2の方法では平面光波回路上に別途調心用導波路を設けることで面積の増大を引き起こしてしまう他、調心用導波路とその他導波路が交差しないよう構造に制限をかける必要が生じてしまうという課題を有している。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、回路面積や作製コストの増加、特性劣化を伴わずに、簡便、高精度、安定に半導体光素子や光配線部品との光接続が可能な平面光波回路を低コストに実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の態様1の平面光波回路は、基板と、前記基板の上にある、コア層とクラッド層を有する光導波路を備えた光機能回路と、前記光機能回路と接続され、前記基板の端面に接続された少なくとも1つの第一の入出力導波路と、を備えた平面光波回路であって、前記第一の入出力導波路が接続された前記基板の端面に少なくとも1つの第二の入出力導波路を備え、前記第二の入出力導波路に前記第二の入出力導波路を伝播した光を反射するミラー構造が設けられ、前記ミラー構造は前記第一の入出力導波路のコアを伝搬する光が結合しないように前記第一の入出力導波路の入出力端から離れた領域に配置されていることを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の態様2の平面光波回路は、態様1において、前記第一の入出力導波路の片側に、前記ミラー構造が二列に並んでいることを特徴とする。
【0010】
また、上記目的を達成する本発明の態様3の平面光波回路は、本発明の態様1又は態様2において、前記光機能回路と、前記第一の入出力導波路と、前記ミラー構造が設けられた前記第二の入出力導波路とが、同一のコア層の材質を含むことを特徴とする。
【0011】
また、上記目的を達成する本発明の態様4の平面光波回路は、本発明の態様1又は態様3において、前記第一の入出力導波路のそれぞれに対して、前記第一の入出力導波路の両側に少なくとも1つずつの前記第二の入出力導波路が配置されることを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成する本発明の態様5の平面光波回路は、本発明の態様1から態様4のいずれか一において、前記ミラー構造が、ブラッググレーティングを備えたミラー構造であることを特徴とする。
【0013】
また、上記目的を達成する本発明の態様6の平面光波回路は、本発明の態様1から態様4のいずれか一において、導波路を切断するように設けられた溝又は前記溝の壁面に誘電体もしくは金属の薄膜を備えたミラー構造であることを特徴とする。
【0014】
また、上記目的を達成する本発明の態様7の平面光波回路は、本発明の態様1、3、又は5において、前記第一の入出力導波路を少なくとも2つ備え、それぞれの前記第一の入出力導波路に対して、前記第一の入出力導波路の両側に配置された少なくとも2つの前記第二の入出力導波路を備え、それぞれの前記第一の入出力導波路ごとに、前記第二の入出力導波路の幅、本数、反射率、反射波長の少なくとも1つが異なることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明では、第一の入出力導波路が接続された前記基板の端面にミラー構造が接続された第二の入出力導波路を少なくとも1つ備えることによって、スポット状に集光したレーザー光で前記基板の端面を走査した際に、反射光の分布からミラー構造の位置を特定し、ミラー構造の位置から第一の入出力導波路の位置を特定することを可能とする。
【0016】
また、前記ミラー構造は前記第一の入出力導波路、前記第二の入出力導波路と同一のコア層を加工して形成されるブラッググレーティングであるため追加の工程が不要であり、高精度に作製が可能である。
【0017】
また、前記第二の入出力導波路を、前記第一の入出力導波路の両側に少なくとも一つずつ作製することにで、端面上に存在する傷、汚れからの反射光と区別しやすくなる。
【0018】
また、平面光波回路上に溝を形成するプロセスが工程にある場合は、前記ミラー構造は導波路を切断するように形成された溝、又は溝の壁面に誘電体もしくは金属の薄膜を形成したものでも低コストで作製が可能である。
【0019】
また、前記第一の入出力導波路を少なくとも2つ備え、それぞれの前記第一の入出力導波路に対して、前記第一の入出力導波路の両側に配置された少なくとも2つの前記第二の入出力導波路を備えた平面光波回路について、それぞれの前記第一の入出力導波路ごとに、前記第二の入出力導波路に接続されたミラー構造の幅、本数、反射率、反射波長の少なくとも1つが異なるように作製することで、複数ある第一の入出力導波路を区別することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施例1に係る平面光波回路を示す図である。
図2】本発明の実施例2に係る平面光波回路を示す図である。
図3】本発明の実施例3に係る平面光波回路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の平面光波回路の形態について、図を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下に示す実施例の記載内容に限定されず、本明細書等において開示する発明の趣旨から逸脱することなく形態および詳細を様々に変更し得ることは当業者にとって自明である。また、実施例に係る構成は、適宜組み合わせて実施することが可能である。なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を用いている。
【0022】
[実施例1]
本発明の実施例1に係る平面光波回路を図1に示す。図1(a)は上面図、図1(b)はA−A’の平面光波回路端面の図、図1(c)、(d)はそれぞれ異なる例のミラー部分の拡大図である。
【0023】
図1(a)に示すように平面光波回路1は、基板と、前記基板の上にあるコア(層)2とクラッド(層)4を有する光導波路を備えた光機能回路10と、光機能回路10と接続され、前記基板の端面に接続された少なくとも1つの第一の入出力導波路と、を備えた平面光波回路であって、第一の入出力導波路が接続された前記基板の端面に少なくとも1つのダミーとして機能する第二の入出力導波路9を備え、前記第二の入出力導波路9に前記第二の入出力導波路を伝搬した光を反射するミラー構造5が設けられ、前記ミラー構造5は前記第一の入出力導波路のコア2を伝搬する光が結合しないように第一の入出力導波路の入出力端3から離れた領域に配置されている。第一の入出力導波路、第二の入出力導波路9、第一の入出力導波路と接続する光機能回路10、光機能回路10と接続する導波路は、誘電率の異なる材質で構成されるコア2の材料とそれを覆うクラッド4の材料を備えている。コア2と同じ材質で構成され、同じ工程で形成されるミラー構造5から成り立っている。上記の誘電率の異なる材質とは、例えば、ホウ素、フッ素、燐、ゲルマニウムといった不純物が添加された石英ガラスと純粋石英ガラスといったものが挙げられる。図1(b)に示すように、ミラー構造5はコア2と同じ層に形成され、かつ導波路の端面A-A’に配置されている。図1(c)は、例として、構造体6を3個並べたものになっている。このグレーティング型ミラー構造はコア2を伝搬する光が結合しないように第一の入出力導波路の入出力端3から十分離れた領域に配置する必要がある。本実施例では、例えばコアの材料とクラッドの材料の比屈折率差がΔ=0.3%の場合、第一の入出力導波路の入出力端から20μm離れた位置にグレーティング型ミラーを配置することができる。また、グレーティング型ミラー構造5はコア2を作製する際に同時に作製可能であるため追加の作製工程を必要とせず、低コストに作製可能である。この平面光波回路について、基板の端面A-A’をスポット状に集光したレーザー光で走査することによって反射光強度分布を得ることができる。この時、構造体6のz軸方向の幅dとレーザー光の波長λが以下の式1を満たす場合、ミラー構造5からの反射強度が大きくなる。
【0024】
mλ=2dsinθ・・・(式1)
m: 任意の整数
λ: 参照光の波長
d: 構造体6のz軸方向の幅、構造体6間の幅
θ: 参照光の視斜角
よって反射強度分布から基板の端面上に設けたミラー構造5の位置が特定できる。また、設計の時点でミラー構造5とコア2の位置関係は決まっているために、ミラー構造5の位置からコア2の入出力端3の位置もおのずと判明する。
【0025】
判明したコア2の入出力端3の位置に平面光波回路と発光素子、受光素子、平面光波回路、その他光機能部品の光軸とを多軸ステージを用いて位置合わせを行うことによって、接続が可能である。
【0026】
上記、ミラー構造はグレーティングミラーに限定するものではなく、上記グレーティング型ミラーが配置された位置に、図1(d)に示すようにエッチングによって作製された溝構造や、溝構造の壁面(A-A’を含む端面から遠い面)にアルミニウム、金、クロム、ニッケル、チタン、白金及びこれらの混合物のような金属膜を蒸着してミラーとしたものを配置しても良い。
【0027】
以上の方法は、導波路のコア2への光入射が必要ない点、調心用導波路を設ける必要がない点、追加の作製工程が不要な点で従来手法とは全く異なっており、よってその他従来手法と比較して、回路面積の増加を伴わず、かつ、低コストで平面光波回路と光機能部品との接続を可能にする。
【0028】
本実施例では、石英系導波路の場合について説明したが、ポリマー導波路やLiNbO導波路、ケイ素、ガリウム、ヒ素、アルミニウム、インジウムといった半導体導波路等を用いることもできる。
【0029】
ミラー構造が設けられた第二の入出力導波路9を、コア2を伝搬する光が結合しないように第一の入出力導波路の入出力端3から離れた領域に配置するように最低2列並べることで、ミラー構造と端面にある傷からの反射光を区別することができる。第二の出力導波路の個数を増やすほど、反射光の位置の規則性が明白になり、端面の傷や汚れからの光の反射と見分けやすくなる。ただし、傷や汚れからの光の反射を考慮しない場合は、第二の入出力導波路は一列でもよい。すなわち、第二の入出力導波路は、第一の入出力導波路の両側に設けても、片側に設けてもよい。
【0030】
[実施例2]
本発明の実施例2に係る平面光波回路を図2に示す。
【0031】
実施例1では単数のコア2が平面光波回路1に形成されているが、本実施例では図2(a)に示されているように複数のコア2aと2bが同じ平面光波回路1にある。
【0032】
平面光波回路1の端面B-B’を示す図2(b)のように、コア2aの入出力端3aのx軸上の両脇に実施例1と同様にグレーティング型ミラー構造5が配置されており、コア2bの入出力端3bについては実施例1と同様のグレーティング型ミラー構造5がx軸上に2つ並んで配置された構造をとっている。入出力端3aを有する第一の入出力導波路の両側には、一列の第二の入出力導波路9aが設けられ、入出力端3bを有する第一の入出力導波路の両側に、二列の第二の入出力導波路9aが設けられている。すなわち、ミラー構造5が二列に並んでいる。入出力端3aを有する第一の入出力導波路は、導波路を備えた光機能回路10aと接続し、入出力端3bを有する第一入出力の導波路は、光機能回路10bと接続する。
【0033】
この場合、平面光波回路の端面B-B’の反射光強度分布を取得するとコア2aの入出力端3aのx軸上の両脇には反射強度のピークが1つずつ存在し、コア2bの入出力端3bのx軸上の両脇に2つずつピークが存在する様子を観察できる。この反射光ピークの分布の違いによってコア2aとコア2bを区別することが可能になる。本実施例は一つの平面光波回路の端面に複数の発光素子、受光素子、光機能部品を別々に接続する際に非常に有用である。
【0034】
また、本実施例では一つの平面光波回路上に2つの第一の入出力導波路の入出力端3a、3bが存在する例を取り扱ったが、導波路の入出力端の個数は2つに限定するものではなく、ミラー構造の数を導波路の入出力端ごとに変えることで、2つ以上の導波路の入出力端を持つ導波路にも本発明を適用できる。第二の入出力導波路は片側だけ又は複数設けてもよい。
【0035】
[実施例3]
実施例2で示した複数の導波路を区別するその他の方法を本実施例で示す。入出力端3a,3bを有する第一の入出力導波路の両側の第二の入出力導波路9a〜dのミラー構造の長さや数が異なる例を示す。入出力端3aを有する第一の入出力導波路の両側には第二の入出力導波路9aが設けられ、第一の入出力導波路に備わるコア2aは光機能回路10aと接続する。入出力端3bを有する第一の入出力導波路の両側には第二の入出力導波路9bが設けられ、第一の入出力導波路に備わるコア2bは光機能回路10bと接続する。入出力端3cを有する第一の入出力導波路の両側には第二の入出力導波路9cが設けられ、コア2cは光機能回路10cと接続する。入出力端3dを有する第一の入出力導波路の両側には第二の入出力導波路9dが設けられ、第一の入出力導波路に備わるコア2dは光機能回路10dと接続する。
【0036】
図3(a)に示すように、第二の入出力導波路9a、9bに設けられたグレーティング型ミラー構造5a、5bのようにx軸方向の長さを変えることで、反射強度分布についてグレーティング型ミラー構造5a、5bからの反射光のピーク形状が変わる。
【0037】
図3(a)の場合、グレーティング型ミラー構造5aのほうがグレーティング型ミラー構造5bよりもx軸方向の幅が小さくなる。反射強度のピーク形状の違いからミラー構造5aと5bを区別することができるため、複数ある導波路の入出力端3aと3bを区別することができる。
【0038】
その他、図3(b)に示すようにミラー構造5を構成する構造体6のz軸上の数をグレーティング型ミラー構造ごとに変えることで反射強度に差を出すことができる。
【0039】
図3(b)の場合、構造体6の数の違いから第二の入出力導波路9dに設けられたグレーティング型ミラー構造5dのほうが第二の入出力導波路9cに設けられたグレーティング型ミラー構造5cよりも反射光強度が大きくなる。反射強度の違いからミラー構造5cと5dを区別できるため、複数ある導波路の入出力端3cと3dを区別することができる。たとえばグレーティング型ミラー構造5cの反射強度をグレーティング型ミラー構造5dの反射強度と比較して倍や半分にすることでグレーティング型ミラー構造5cとグレーティング型ミラー構造5dとを区別を行うことができる。
【0040】
少なくとも2つの第二の入出力導波路9a〜dを備え、かつ、それぞれの第一の入出力導波路ごとに、第二の入出力導波路9a〜9dの幅、本数、反射率、反射波長の少なくとも1つが異なるようにすることにより、複数ある第一の入出力導波路を区別することが可能にできる。
【0041】
[実施例4]
実施例1から実施例3のいずれかに記載の平面光波回路に、第一の入出力導波路に対して、光ファイバ、レーザー、フォトダイオード、及び光変調器のうちいずれかが光結合するように接続されて、光デバイスを得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、光導波路構造に適用することができる。
【符号の説明】
【0043】
1 平面光波回路
2, 2a, 2b, 2c, 2d コア
3, 3a, 3b, 3c, 3d 導波路の入出力端
4 クラッド
5 ミラー構造
5a, 5b, 5c, 5d グレーティング型ミラー構造
6 グレーティング型ミラー構造を構成する構造体
7 溝構造
8 溝構造の壁面
9a,9b,9c,9d 第二の入出力導波路
10a,10b,10c,10d 光機能回路
図1
図2
図3