特開2019-220509(P2019-220509A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特開2019-220509真空処理装置、真空処理システム、及び真空処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-220509(P2019-220509A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】真空処理装置、真空処理システム、及び真空処理方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/31 20060101AFI20191129BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20191129BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20191129BHJP
   C23C 16/455 20060101ALI20191129BHJP
【FI】
   H01L21/31 B
   H01L21/31 C
   H01L21/302 101B
   H01L21/302 101G
   H01L21/68 N
   C23C16/455
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-114701(P2018-114701)
(22)【出願日】2018年6月15日
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002756
【氏名又は名称】特許業務法人弥生特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山岸 孝幸
(72)【発明者】
【氏名】小林 民宏
【テーマコード(参考)】
4K030
5F004
5F045
5F131
【Fターム(参考)】
4K030AA06
4K030AA09
4K030AA14
4K030BA44
4K030CA04
4K030CA12
4K030DA06
4K030EA01
4K030EA11
4K030FA01
4K030GA06
4K030GA12
4K030KA08
4K030KA41
5F004AA16
5F004BA04
5F004BB13
5F004BB19
5F004BC08
5F004BD04
5F045AA08
5F045AA15
5F045AB32
5F045AC07
5F045AC11
5F045AC15
5F045DP03
5F045DP13
5F045DP28
5F045DQ10
5F045DQ11
5F045DQ17
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5F045EB08
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5F045EH14
5F045EK07
5F045EN04
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5F131BB04
5F131CA37
5F131CA38
5F131DB03
5F131DB52
5F131DB62
5F131DB72
5F131DB76
5F131EA03
5F131EB72
5F131EB81
5F131GA03
5F131HA12
5F131HA28
(57)【要約】
【課題】 真空処理装置の小型化や簡素化に有利な技術を提供すること。
【解決手段】 真空処理装置の処理容器内において、互いに隣り合う位置に、第1及び第2の搬送空間が水平方向に延設されると共に、前記延設方向に沿って、第1及び第2の搬送空間の間に中間壁部が設けられる。第1の搬送空間には、延設方向に沿って1つ以上の前記処理空間が配置され、第2の搬送空間には、延設方向に沿って2つ以上の前記処理空間が配置される。そして、中間壁部内には、前記3つ以上の処理空間に対して各々設けられた排気路と、これら排気路が合流する合流排気路とが形成されている。処理容器内に合流排気路が設けられることから、真空処理装置の小型化及び簡素化を図ることができる。
【選択図】 図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
真空雰囲気の処理空間に配置された基板に処理ガスを供給して真空処理を行う真空処理装置において、
前記真空処理が行われる処理容器内の互いに隣り合う位置に設けられると共に、各々、前記処理容器の側面に設けられた搬入出口から水平方向に延設され、前記基板の搬送が行われる第1の搬送空間、及び第2の搬送空間と、
前記延設方向に沿って、前記第1の搬送空間と第2の搬送空間との間に設けられた中間壁部と、を備え、
前記第1の搬送空間には、前記延設方向に沿って1つ以上の前記処理空間が配置され、前記第2の搬送空間には、前記延設方向に沿って2つ以上の前記処理空間が配置されていることと、
前記中間壁部内には、当該中間壁部を挟んで配置された3つ以上の処理空間に対して各々設けられた排気路と、これら排気路が合流する合流排気路とが形成されていることと、を特徴とする真空処理装置。
【請求項2】
前記第1、第2の搬送空間には、各々、2つの処理空間が配置され、これら4つの処理空間は、上面側から見たとき、前記合流排気路を囲んで180°回転対称に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の真空処理装置。
【請求項3】
前記合流排気路は上下方向に延設され、前記排気路は、各々、前記処理空間の外方側に位置する中間壁部に形成された排気口と、前記合流排気路とを接続するように設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の真空処理装置。
【請求項4】
各々、前記処理空間と排気口との間には、当該処理空間の側周部に周方向に沿って形成されたスリット状のスリット排気口と、当該スリット排気口から排気された処理ガスを前記排気口へ向けて通流させるための通流路とが設けられていることを特徴とする請求項3に記載の真空処理装置。
【請求項5】
前記処理空間は、基板が載置される載置台と、当該載置台と対向して配置された対向面を備え、当該処理空間への処理ガスの供給を行うガス供給部と、の間に形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一つに記載の真空処理装置。
【請求項6】
共通のガス供給路から供給された処理ガスを、各処理空間のガス供給部に分配するガス分配路を備え、ガス供給路から分配される処理ガスから見て、ガス分配路、ガス供給部、処理空間、及び排気路を経て合流排気路に至るまでの各処理ガス経路は、互いにコンダクタンスが揃うように形成されていることを特徴とする請求項5に記載の真空処理装置。
【請求項7】
真空搬送室と、当該真空搬送室内に配置され、基板の搬送を行うための基板保持部が設けられた基板搬送機構と、を備えた真空搬送モジュールと、
前記真空搬送室に接続され、前記搬入出口を介して第1、第2の搬送空間に前記基板保持部を進入させることにより、前記真空搬送室と処理空間との間の基板の搬送が行われる請求項1ないし6のいずれか一つに記載の真空処理装置と、
処理対象の基板を収容した搬送容器が載置される搬入出ポートと、
前記搬送容器と前記真空搬送モジュールとの間での基板の搬入出が行われる搬入出モジュールと、を備えたことを特徴とする真空処理システム。
【請求項8】
前記基板搬送機構は、前記第1の搬送空間に進入させたとき、当該第1の搬送空間内の処理空間の各配置位置に対応する位置に基板を保持する第1の基板保持部と、前記第2の搬送空間に進入させたとき、当該第2の搬送空間内の処理空間の各配置位置に対応する位置に基板を保持する第2の基板保持部と、を備えたことを特徴とする請求項7に記載の真空処理システム。
【請求項9】
前記基板搬送機構は、前記第1、第2の搬送空間に対し、各々、前記第1、第2の基板保持部を同時に進入させて基板の搬送を行うことを特徴とする請求項8に記載の真空処理システム。
【請求項10】
真空雰囲気の処理空間に配置された基板に処理ガスを供給して真空処理を行う真空処理方法において、
前記真空処理が行われる処理容器内の互いに隣り合う位置に設けられると共に、各々、前記処理容器の側面に設けられた搬入出口から水平方向に延設され、前記基板の搬送が行われる第1の搬送空間、及び第2の搬送空間と、前記延設方向に沿って、前記第1の搬送空間と第2の搬送空間との間に設けられた中間壁部と、を備え、前記第1の搬送空間には、前記延設方向に沿って1つ以上の前記処理空間が配置され、前記第2の搬送空間には、前記延設方向に沿って2つ以上の前記処理空間が配置された処理容器内に基板を搬入し、前記各処理空間に基板を収容する工程と、
前記基板を収容した各処理空間に処理ガスを供給する工程と、
前記中間壁部内に形成され、当該中間壁部を挟んで配置された3つ以上の処理空間に対して各々設けられた排気路と、これら排気路が合流する合流排気路とを用いて前記各処理空間に供給された処理ガスを排気する工程と、を含むことを特徴とする真空処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、真空処理装置、真空処理システム、及び真空処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程においては基板である半導体ウエハ(以下、ウエハと記載する)に対してエッチングや成膜などの様々な処理が真空雰囲気で行われる。そのように基板に真空処理を行う真空処理装置として、特許文献1には、真空容器内において、周方向等間隔に4つの基板処理部が配置される構成が記載されている。真空容器内の中央にはウエハの移載機構が設けられており、真空容器内の雰囲気は真空容器の外周部底面に設けられた排気口を介して真空排気されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017−199735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、真空処理装置の小型化や簡素化に有利な技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様による真空処理装置は、
真空雰囲気の処理空間に配置された基板に処理ガスを供給して真空処理を行う真空処理装置において、
前記真空処理が行われる処理容器内の互いに隣り合う位置に設けられると共に、各々、前記処理容器の側面に設けられた搬入出口から水平方向に延設され、前記基板の搬送が行われる第1の搬送空間、及び第2の搬送空間と、
前記延設方向に沿って、前記第1の搬送空間と第2の搬送空間との間に設けられた中間壁部と、を備え、
前記第1の搬送空間には、前記延設方向に沿って1つ以上の前記処理空間が配置され、前記第2の搬送空間には、前記延設方向に沿って2つ以上の前記処理空間が配置されていることと、
前記中間壁部内には、当該中間壁部を挟んで配置された3つ以上の処理空間に対して各々設けられた排気路と、これら排気路が合流する合流排気路とが形成されていることと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、真空処理装置の小型化や簡素化に有利である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本開示の一実施形態による真空処理システムの構成を説明する平面図である。
図2】前記真空処理システムに設けられる真空処理装置の構成例を説明する分解斜視図である。
図3】前記真空処理装置の構成を説明する概略平面図である。
図4】前記真空処理装置の構成を説明する縦断側面図である。
図5】前記真空処理装置のガス供給系の一例を説明する説明図である。
図6】前記真空処理装置の作用を説明する部分縦断側面図である。
図7A】本開示の真空処理装置の第1の変形例を説明する平面図である。
図7B】本開示の真空処理装置の第2の変形例を説明する平面図である。
図7C】本開示の真空処理装置の第3の変形例を説明する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の実施の形態に係る真空処理システム1について図1の平面図を参照しながら説明する。この真空処理システム1は、搬入出ポート11と、搬入出モジュール12と、真空搬送モジュール13と、真空処理装置2と、を備えている。図1において、X方向を左右方向、Y方向を前後方向、搬入出ポート11を前後方向の手前側として説明する。搬入出モジュール12の手前側には搬入出ポート11、搬入出モジュール12の奥側には真空搬送モジュール13が、夫々互いに前後方向に向けて接続されている。
【0009】
搬入出ポート11は、処理対象の基板を収容した搬送容器であるキャリアCが載置されるものであり、例えば基板は、直径が例えば300mmの円形基板であるウエハWよりなる。搬入出モジュール12は、キャリアCと真空搬送モジュール13との間でウエハWの搬入出を行うためのモジュールである。搬入出モジュール12は、搬送機構120により、常圧雰囲気中でキャリアCとの間でウエハWの受け渡しを行う常圧搬送室121と、ウエハWが置かれる雰囲気を常圧雰囲気と真空雰囲気との間で切り替えるロードロック室122と、を備えている。
【0010】
真空搬送モジュール13は、真空雰囲気が形成された真空搬送室14を備え、この真空搬送室14の内部には基板搬送機構15が配置されている。真空搬送室14は、例えば平面視、前後方向に沿った方向に長辺を有する長方形をなす。真空搬送室14の4つの側壁のうち、長方形の互いに対向する長辺には、各々、複数個例えば3個の真空処理装置2が接続され、手前側の短辺には搬入出モジュール12内に設置されたロードロック室122が接続されている。図中Gは、常圧搬送室121とロードロック室122との間、ロードロック室122と真空搬送モジュール13との間、真空搬送モジュール13と真空処理装置2との間に夫々介在するゲートバルブである。このゲートバルブGは、互いに接続されるモジュールに各々設けられるウエハWの搬入出口を開閉する。
【0011】
基板搬送機構15は、真空雰囲気中で搬入出モジュール12と真空処理装置2との間でウエハWの搬送を行うためのものであって、多関節アームよりなり、ウエハWを保持する基板保持部16を備えている。この例における真空処理装置2は、後述するように真空雰囲気中で複数枚例えば4枚のウエハWに対して一括でガス処理を行うものである。このため、真空処理装置2に一括して4枚のウエハWを受け渡すように、基板搬送機構15の基板保持部16は例えば4枚のウエハWを保持できるように構成されている。
【0012】
具体的に説明すると、基板搬送機構15は、例えば基台151、水平に伸びる第1アーム152、水平に伸びる第2アーム153及び基板保持部16を備えている。第1アーム152は基部側が基台151上に設けられ、基台151上の垂直な旋回軸回りに旋回し、第2アーム153は基部側が第1アーム152の先端部上に設けられ、第1アーム152の先端部上の垂直な旋回軸回りに旋回する。基板保持部16は、第1の基板保持部161、第2の基板保持部162及び接続部163を備えている。第1の基板保持部161及び第2の基板保持部162は、互いに並行して水平に伸びる2つの細長のへら状に構成されている。接続部163は、第1及び第2の基板保持部161、162の伸長方向に対して直交するように水平方向に伸び、第1及び第2の基板保持部161、162の基端を互いに接続するものである。接続部163の長さ方向の中央部は第2アーム153の先端部上に設けられ、第2アーム153の先端部上の垂直な旋回軸回りに旋回する。第1の基板保持部161、第2の基板保持部162については後述する。
【0013】
続いて、真空処理装置2について、例えばウエハWにプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)処理を行なう成膜装置に適用した例について、図2図4を参照しながら説明する。図2は、真空処理装置2の構成を説明する分解斜視図、図3は、真空処理装置2に設けられた処理空間を概略的に示す平面図、図4は、図3におけるA−A´線に沿って真空処理装置2を切断して示す縦断側面図である。
【0014】
6つの真空処理装置2は互いに同様に構成され、真空処理装置2間で互いに並行してウエハWの処理を行うことができる。真空処理装置2は、平面視矩形の処理容器(真空容器)20を備えている。図2図4中201は、処理容器20の天井部材、202は容器本体である。処理容器20は、例えば処理容器20の周囲を囲む側壁部203を備えると共に、4つの側壁部203の内、真空搬送室14に接続される側壁部203には、前後方向(図2中、Y’方向)に並ぶように2個の搬入出口21が形成されている。この搬入出口21は上記のゲートバルブGによって開閉される。
【0015】
図2及び図3に示すように、処理容器20の内部には、各搬入出口21から水平方向に延設され、ウエハWの搬送が行われる第1の搬送空間T1及び第2の搬送空間T2が、互いに隣り合う位置に設けられている。また、処理容器20内における、これら第1の搬送空間T1及び第2の搬送空間T2の間には、延設方向(図2中、X’方向)に沿って中間壁部3が設けられている。第1の搬送空間T1には、延設方向に沿って2つの処理空間S1、S2が配置され、第2の搬送空間T2には、延設方向に沿って2つの処理空間S3、S4が配置されている。従って、処理容器20内には、上面側から見たとき、2×2の行列状に、合計4つの処理空間S1〜S4が配置されている。ここでいう水平方向とは、製造時の公差などの影響で、ウエハWの搬入出動作における機器同士の接触等の影響がない範囲で、延設方向に僅かに傾いている場合も含むものである。
【0016】
図4も参照しながら処理空間S1〜S4を含む処理容器20の内部構造について説明する。4つの処理空間S1〜S4は互いに同様に構成され、各々、ウエハWが載置される載置台22と、この載置台22と対向して配置されたガス供給部4と、の間に形成される。図4には、第1の搬送空間T1の処理空間S1と、第2の搬送空間T2の処理空間S4と、を示している。以下、処理空間S1を例にして説明する。
【0017】
載置台22は下部電極を兼用するものであり、例えば金属もしくは、金属メッシュ電極を埋め込んだ窒化アルミ(AlN)からなる扁平な円柱状に形成され、回転機構を兼用する駆動機構23により駆動軸231を介して昇降自在及び鉛直軸回りに回転自在に構成されている。図4には、実線にて処理位置にある載置台22を描き、点線にて受け渡し位置にある載置台22を夫々示している。処理位置とは、後述する真空処理(成膜処理)を実行するときの位置であり、受け渡し位置とは、既述の基板搬送機構15との間でウエハWの受け渡しを行う位置である。図中24は載置台22に各々埋設されたヒーターであり、載置台22に載置された各ウエハWを60℃〜600℃程度に加熱する。また載置台22は接地電位に接続されている。
【0018】
さらに、処理容器20の底面には、複数本例えば3本の受け渡しピン25が載置台22に対応した位置に設けられる一方、載置台22には、この受け渡しピン25の通過領域を形成するための貫通孔26が形成されている。載置台22を受け渡し位置に下降させると、受け渡しピン25が貫通孔26を通過して、受け渡しピン25の上端が載置台22の載置面から突出する。この受け渡しピン25は、基板搬送機構15の第1及び第2の基板保持部161、162との間でウエハWの受け渡しを行なうときに、互いに緩衝しないように、第1及び第2の基板保持部161、162の形状や受け渡しピン25の配置が設定されている。
【0019】
ここで、第1及び第2の基板保持部161、162について説明する。第1の基板保持部161は、第1の搬送空間T1に進入させたとき、第1の搬送空間T1内の処理空間S1、S2の各配置位置に対応する位置にウエハWを保持するように構成される。第1の搬送空間T1内の処理空間S1、S2の各配置位置に対応する位置とは、第1の搬送空間T1の処理空間S1、S2に設けられた2つの載置台22にウエハWを受け渡すように設定された位置である。また、第2の基板保持部162は、第2の搬送空間T2に進入させたときに、第2の搬送空間T2内の処理空間S3、S4の各配置位置に対応する位置にウエハWを保持するように構成される。第2の搬送空間T2内の処理空間S3、S4の各配置位置に対応する位置とは、第2の搬送空間T2の処理空間S3、S4に設けられた2つの載置台22にウエハWを受け渡すように設定された位置である。
【0020】
例えば第1及び第2の基板保持部161、162は、夫々の幅がウエハWの直径よりも小さく形成され、第1及び第2の基板保持部161、162の夫々には、先端側と基端側とに互いに間隔を空けてウエハWの裏面が支持される。第1及び第2の基板保持部161、162の先端側に支持されるウエハWは、例えばその中央部が第1及び第2の基板保持部161、162の先端に支持される。
【0021】
こうして、基板搬送機構15と、受け渡しピン25と、載置台22との協働作用により、基板搬送機構15と各載置台22との間で、例えば4枚のウエハWの受け渡しが一括して同時に行われるように構成されている。図4中の27は、処理容器20内を気密に保ちつつ、駆動軸231を上下に移動自在、且つ、回転自在に保持する軸受部である。
【0022】
さらに、処理容器20の天井部材201における、載置台22の上方には、絶縁部材よりなるガイド部材34を介して上部電極をなすガス供給部4が設けられている。ガス供給部4は、蓋体42と、載置台22の載置面と対向するように設けられた対向面をなすシャワープレート43と、蓋体42とシャワープレート43との間に形成されたガスの通流室44と、を備えている。蓋体42には、ガス分配路51が接続されると共に、シャワープレート43には、厚さ方向に貫通するガス吐出孔45が例えば縦横に配列され、ガスがシャワー状に載置台22に向けて吐出される。
【0023】
各ガス供給部4は、後述するように、ガス供給管51を介してガス供給系50に接続されている。ガス供給系50は、例えば処理ガスである反応ガス(成膜ガス)や、パージガス、クリーニングガスの供給源や、配管、バルブV、流量調整部M等を備えている。
【0024】
シャワープレート43には、整合器40を介して高周波電源41が接続されている。シャワープレート(上部電極)43と載置台(下部電極)22との間に高周波電力を印加すると、容量結合により、シャワープレート43から処理空間S1に供給されたガスを(本例では反応ガス)をプラズマ化することができる。
【0025】
続いて、中間壁部3に形成される排気路及び合流排気路について説明する。図3及び図4に示すように、中間壁部3には、4つの処理空間S1〜S4に対して各々設けられた排気路31と、これら排気路31が合流する合流排気路32と、が形成されている。合流排気路32は、中間壁部3内において上下方向に延設されている。
この例では、図4に示すように、中間壁部3は、容器本体202側に設けられた壁部本体311と、天井部材201側に設けられた排気路形成部材312とにより構成されている。そして、排気路形成部材312の内部に排気路31が設けられている。
【0026】
また、各々、処理空間S1〜S4の外方側に位置する中間壁部3の壁面には、処理空間S1〜S4毎に排気口33が形成されている。各排気路31は、排気口33と合流排気路32とを接続するように中間壁部3に形成されている。このため図4に示すように、各排気路31は例えば中間壁部3内において水平方向に延びた後、下方向に屈曲して上下方向に延設され、合流排気路32に接続される。
例えば排気路31は、図3に示すように断面が円形状に形成され、合流排気路32の上流端に各排気路31の下流端が接続され、各排気路31の上流側が排気口33として、各処理空間S1〜S4の外側に開口している。
【0027】
各処理空間S1〜S4の周囲には、各処理空間S1〜S4を夫々囲むように排気用のガイド部材34が設けられている。このガイド部材34は、例えば処理位置にある載置台22の周囲の領域を、当該載置台22に対して間隔を開けて囲むように設けられた環状体である。ガイド部材34は、その内部に例えば縦断面が矩形状であって、平面視、環状の通流路35を形成するように構成されている。図3では、処理空間S1〜S4、ガイド部材34、排気路31及び合流排気路32を概略的に示している。
【0028】
図4に示すように、例えばガイド部材34は、例えば縦断面形状がU字状に形成され、U字の開口部分を下方側に向けて配置されている。ガイド部材34は、容器本体202の中間壁部3や側壁部203側に形成された凹部204内に嵌め込まれ、これらの壁部3、203を構成する部材との間に既述の通流路35を形成する。
【0029】
さらに、各壁部3、203の凹部204内に嵌め込まれたガイド部材34は、処理空間S1〜S4に向けて開口するスリット状のスリット排気口36を形成する。こうして、各々の処理空間S1〜S4の側周部にスリット排気口36が周方向に沿って形成されることになる。さらに、通流路35には既述の排気口33が接続され、スリット排気口36から排気された処理ガスを排気口33へ向けて通流させる。
【0030】
さらに、第1の搬送空間T1の延設方向に沿って配置された2つの処理空間S1、S2の組と、第2の搬送空間T2の延設方向に沿って配置された2つの処理空間S3、S4の組に着目する。これらの処理空間S1−S2、S3−S4の組は、図3に示すように、上面側から見たとき、合流排気路32を囲んで180°回転対称に配置されている。
【0031】
この結果、各処理空間S1〜S4からスリット排気口36、ガイド部材34の通流路35、排気口33、排気路31を介して合流排気路32に至る処理ガスの通流路は、合流排気路32を囲んで180°回転対称に形成されていることになる。なお、第1、第2の搬送空間T1、T2や中間壁部3との位置関係を捨象して、処理ガスの通流路の見に着目すると、上面側から見たとき、これらの通流路は、合流排気路32を囲んで90°回転対称に形成されているとも言える。
【0032】
合流排気路32は、処理容器20の底面に形成された合流排気口205を介して排気管61に接続され、この排気管61は、バルブ機構7を介して真空排気機構をなす真空ポンプ62に接続されている。真空ポンプ62は、例えば一つの処理容器20に一つ設けられており、例えば図1に示すように、各真空ポンプ62の下流側の排気管61は合流して、例えば工場排気系に接続される。
【0033】
バルブ機構7は、排気管61内に形成された処理ガスの通流路を開閉するものであり、例えばケーシング71と、開閉部72と、を備えている。この例ではケーシング71の上面には上流側の排気管61と接続される第1の開口部73、ケーシング71の側面には下流側の排気管61と接続される第2の開口部74が夫々形成されている。
【0034】
開閉部72は、例えば第1の開口部73を塞ぐ大きさに形成された開閉弁721と、ケーシング71の外部に設けられ、開閉弁721をケーシング71内において昇降させる昇降機構722と、を備えている。こうして、開閉弁71は図4及び図5に一点鎖線にて示す第1の開口部73を塞ぐ閉止位置と、図4及び図5に実線で示す第1及び第2の開口部73、74よりも下方側に退避する開放位置との間で昇降自在に構成される。開閉弁721が前記閉止位置にあるときには、合流排気口205の下流端が閉じられて、処理容器20内の排気が停止される。また開閉弁721が前記開放位置にあるときには、合流排気口205の下流端が開かれて、処理容器20内が排気される。
【0035】
続いて、処理ガスの供給系について、図2及び図5を参照して、2種類の反応ガスを用いる場合を例にして説明する。なお、図4には図示の便宜上、反応ガスの供給系統を1系統にまとめて示している(ガス分配路510、共通のガス供給路52)。各ガス供給部4の上面のほぼ中央には夫々ガス供給管51が接続されている。このガス供給管51は、第1のガス分配路511により、第1の共通のガス供給路521を介して第1の反応ガスの供給源541、及びパージガスの供給源55に接続されている。また、ガス供給管51は、第2のガス分配路512により、第2の共通のガス供給路522を介して第2の反応ガスの供給源542、及びパージガスの供給源55に接続されている。バルブV21、流量調整部M21は第1の反応ガス供給用、バルブV22、流量調整部M22は第2の反応ガス供給用、バルブV3、流量調整部M3はパージガス供給用のものである。
【0036】
また、ガス供給管51は、クリーニングガス供給路532によりプラズマユニット(RPU:Remote Plasma Unit)531を介して、クリーニングガスの供給源53に接続されている。クリーニングガス供給路532は、プラズマユニット531の下流側にて4系統に分岐し、夫々ガス供給管51に接続されている。クリーニングガス供給路532におけるプラズマユニット531の上流側にはバルブV1及び流量調整部M1が設けられる。また、プラズマユニット531の下流側には分岐された分岐管毎にバルブV11〜V14が設けられ、クリーニング時は対応するバルブV11〜V14を開く。CVDにより絶縁酸化膜(SiO)を成膜する場合を例に挙げると、反応ガスとしては、例えばテトラエトキシシラン(TEOS)や酸素(O)ガス、パージガスとしては、例えば窒素(N)ガス等の不活性ガスが夫々用いられる。反応ガスとしてTEOSとOガスとを用いる場合、例えば第1の反応ガスの供給源541からTEOSが供給され、第2の反応ガスの供給源542からOガスが供給される。また、クリーニングガスとしては、例えば三フッ化窒素(NF)ガスが用いられる。
【0037】
この例では、共通のガス供給路52から分配される処理ガスから見て、各ガス分配路51からガス供給部4に至るまでの各処理ガス経路は、互いにコンダクタンスが揃うように形成されている。例えば図2及び図5に示すように、第1の共通のガス供給路521の下流側は2系統に分岐すると共に、分岐したガス供給路がさらに2系統に分岐してトーナメント形状に第1のガス分配路511が形成されている。この第1のガス分配路511は、クリーニングガス用のバルブV11〜V14の下流側にて、夫々ガス供給管51に接続されている。また、第2の共通のガス供給路522の下流側は2系統に分岐すると共に、分岐したガス供給路がさらに2系統に分岐してトーナメント形状に第2のガス分配路512が形成されている。第2のガス分配路512は、クリーニングガス用のバルブV11〜V14の下流側にて、夫々ガス供給管51に接続される。
【0038】
そして、例えば各第1のガス分配路511は、上流端(第1の共通のガス供給路521に接続される端部)から下流端(ガス供給部4またはガス供給管51に接続される端部)までの長さ及び内径が、第1のガス分配路511同士の間で揃うように形成されている。また、例えば各第2のガス分配路512は、上流端(第2の共通のガス供給路522に接続される端部)から下流端までの長さ及び内径が、第2のガス分配路512同士の間で揃うように形成されている。こうして、第1の共通のガス供給路521から分配される処理ガスから見て、第1のガス分配路511、ガス供給部4、処理空間S1〜S4、及び排気路31を経て合流排気路32に至るまでの各処理ガス経路は、互いにコンダクタンスが揃うように形成される。また、第2の共通のガス供給路522から分配される処理ガスから見て、第2のガス分配路512、ガス供給部4、処理空間S1〜S4、及び排気路31を経て合流排気路32に至るまでの各処理ガス経路は、互いにコンダクタンスが揃うように形成される。
【0039】
また複数の反応ガスを用いる場合に、図5を用いて説明した例に替えて、ガス供給系50内にて予め反応ガスを合流させてから、各処理空間S1〜S4に供給するようにしてもよい。このような場合や、1種類の反応ガスを用いる場合には、図4に1系統にまとめて示した例を実際の配管構成として、各ガス供給管51に夫々ガス分配路510を接続してもよい。これらガス分配路510は共通のガス供給路52に合流してガス供給系50に接続される。図4において、反応ガス供給用のバルブはV2、流量調整部はM2と記している。この場合においても、共通のガス供給路52から分配される処理ガスから見て、ガス分配路510、ガス供給部4、処理空間S1〜S4、及び排気路31を経て合流排気路32に至るまでの各処理ガス経路は、互いにコンダクタンスが揃うように形成される。また、図5に示すように、ボトムパージ用のパージガスを、ガス供給源56から、バルブV4、流量調整部M4を備えたガス供給路561を介して、各処理空間S1〜S4に供給するようにしてもよい。
【0040】
真空処理システム1には、コンピュータからなる制御部8が設けられている。制御部8は、例えばプログラム、メモリ、CPUからなるデータ処理部などを備えている。プログラムには、制御部8から真空処理システム1の各部に制御信号を送り、後述する成膜処理を実行することができるように命令が組み込まれている。プログラムは、例えば、コンパクトディスク、ハードディスク、MO(光磁気ディスク)などの記憶媒体に格納されて制御部8にインストールされる。
【0041】
続いて、上記の真空処理システム1におけるウエハWの搬送及び処理について簡単に説明する。搬入出ポート11に載置されたキャリアC内のウエハWは、搬入出モジュール12における搬送機構120により常圧雰囲気下で受け取られ、ロードロック室122内に搬送される。次いで、ロードロック室122内を常圧雰囲気から真空雰囲気に切り替えた後、ロードロック室122内のウエハWを真空搬送モジュール13の基板搬送機構15が受け取り、真空搬送室14を介して、所定の真空処理装置2に搬送する。基板搬送機構15は、既述のように、第1の基板保持部161及び第2の基板保持部162に夫々2枚、合計4枚のウエハWを保持している。
【0042】
搬送されているウエハWの処理を行なう真空処理装置2のゲートバルブGを開き、第1及び第2の搬送空間T1、T2に、第1及び第2の基板保持部161、162を夫々同時に進入させ、各々の受け渡しピン25に同時にウエハWを受け渡す。次いで、第1及び第2の基板保持部161、162を真空処理装置2から後退させ、ゲートバルブGを閉じる。
【0043】
この後、例えばバルブ機構7の開閉弁721の位置を制御して、処理容器20内を所定の圧力の真空雰囲気に設定すると共に、各載置台22を処理位置に上昇させ、各ヒーター24によりウエハWを加熱する。次いで、処理容器20内の4つの処理空間S1〜S4において各ガス供給部4から成膜用の反応ガスを供給する。また、各高周波電源41をオンにして、各ガス供給部4と載置台22との間に各々高周波を供給し、各ガス供給部4から供給されたガスをプラズマ化して成膜処理を実行する。こうしてプラズマ化した反応ガスにより、ウエハW表面が成膜される。
【0044】
ここで、各処理空間S1〜S4に流入出する処理ガスの流れについて、図4及び図6を参照して説明する。各供給源541、542からの処理ガス(反応ガス)は、共通のガス供給路521、522、各ガス分配路511、512を介してガス供給部4の通流室44に分配供給される。通流室44に流れ込んだ処理ガスは、通流室44内で互いに混合され、シャワープレート43を介して混合後の処理ガスが各載置台2上のウエハWに対してシャワー状に吐出される。
【0045】
一方、処理容器20内は共通の合流排気路32を介して排気されていることから、各処理空間S1〜S4に供給された処理ガスは、その側周部に開口する環状のスリット排気口36を介して、通流路35の内部に引き込まれていく。通流路35に流れ込んだ処理ガスは処理容器20の中央側に設けられた排気口33へ向けて通流していく。そして、各排気口33から各排気路31を介して合流排気路32に至り、処理容器20の外部へ通流して排気される。
このように処理空間S1〜S4内において処理ガスは、外方側に向けて流れていくので、載置台22に載置されたウエハWの表面では、周方向に揃った状態で成膜処理が進行する。
【0046】
また、ガス供給路521、522から分配される処理ガスから見て、各ガス分配路511、512から各処理空間S1〜S4、各排気路31を経て合流排気路32に至るまでの各処理ガス経路のコンダクタンスが互いに揃うように形成されている。このため、夫々の処理空間S1〜S4同士の間では、ガス供給部4からのガスの供給状態や排気状態が揃うことを実験やシミュレーションにより確認している。このように各載置台22上のウエハWから見ると、処理ガス流量や処理ガスの供給タイミング、処理ガスの流れ方を4つの処理空間S1〜S4の間で揃えることができる。この結果、4つの処理空間S1〜S4では、互いに揃った条件下で成膜処理を進行させることができる。これにより、各処理空間S1〜S4において、個別の排気制御を行なわなくても処理空間S1〜S4同士の間で排気状態が揃い、結果として処理の程度が揃う。このように、各処理空間S1〜S4において、個別の排気量制御が不要となり、制御が容易である。
【0047】
こうして所定時間、成膜処理を行なった後、処理容器20のゲートバルブGを開いて、第1及び第2の基板保持部161、162を進入させ、4枚のウエハWを同時に第1及び第2の基板保持部161、162に受け渡す。次いで、4枚のウエハWを保持した基板搬送機構15は、搬入出モジュール12のロードロック室122を介して、搬送機構120により常圧雰囲気のキャリアCに戻される。
【0048】
この真空処理装置2では、例えば予め設定された回数、上述の成膜処理を実行した後、クリーニング処理を実施するようにしてもよい。このクリーニング処理は、処理容器20内を排気しながら、各処理空間S1〜S4内にクリーニングガスを供給すると共に、プラズマユニット531をオンにしてプラズマ化されたクリーニングガスを供給する。クリーニングガス例えばNFガスは、プラズユニット531にて、高周波電力でプラズマ化され、これにより生成されたラジカルフッ素によりクリーニングを行う。クリーニングガスは、プラズマユニット531の2次側を4方に等分岐し各々に取り付けたバルブV11〜V14を開いて、各ガス供給部4を介して各処理空間S1〜S4に供給される。
【0049】
このクリーニングガスは、各処理空間S1〜S4から各スリット排気口36、各通流路35、各排気口33、各排気路31を介して合流排気路32を通り、処理容器20の外部に通流していく。こうして、クリーニングガスの供給により、処理容器20内に付着した異物を除去して、クリーニングガスと共に処理容器20の外部に排出する。
【0050】
この実施形態によれば、夫々2つの処理空間が配置された第1及び第2の搬送空間T1、T2の間に形成される中間壁部3に、4つの処理空間S1〜S4に対して各々設けられた排気路31と、これら排気路31が合流する合流排気路32とを設けている。このように、4つの処理空間S1〜S4の排気を行う合流排気路32を処理容器20内に設けることにより、真空処理装置2を簡素化できる。また、合流排気路32を設け、この合流排気路32と真空ポンプ62とを排気管61により接続しているので、排気管61が1本で済む。このため、処理容器20の下部においてメンテナンススペースを大きく確保することができ、メンテナンス性を向上させることができる。さらに、合流排気路32を処理容器20内に形成することができるため、合流排気路32を処理容器20の外部に設ける場合に比べて、配管の引き回しの複雑化が抑えられ、トータルの排気路を短くすることができ、排気効率が向上する。
【0051】
これに対して、特許文献1(特開2017−199735号公報)や、US2017/0029948A1(以下、「比較文献」ともいう)のように、複数のウエハを処理する処理容器内にウエハの搬送機構を設ける構成では、処理容器の中央部に排気口を設けることができない。従って、処理容器内の排気は処理容器の周縁側から行わざるを得ない。例えば、比較文献に記載の技術では、処理容器の周縁側の4個所に、処理容器内の4つの処理空間に夫々対応する排気路が形成されている。このため、これら4個の排気路を合流する排気路は、処理容器の下方側に設けられることになり、装置が大型化する。また、処理容器の下方側において、排気用配管の引き回しが複雑となる上、複数のバルブが必要となる場合もあり、処理容器の下方側のメンテナンススペースが圧迫され、メンテナンス作業に支障をきたすおそれがある。
【0052】
また、第1及び第2の搬送空間T1、T2に配置される4つの処理空間S1〜S4は、上面側から見たとき、合流排気路32を囲んで180°回転対称に配置されている。このため、合流排気路32を中心に処理空間S1〜S4が配置されるので、処理容器20の小型化を図るための設計が容易になる。また、合流排気路32と各処理空間S1〜S4の構成を共通化することが可能となり、4つの処理空間S1〜S4の排気状態を揃えることができる。
さらに、合流排気路32を中間壁部3内に上下方向に延設しているので、平面的に見て合流排気路32の設置スペースが少なくて済み、真空処理装置2の小型化に寄与することができる。
【0053】
以上において、処理容器20の第1の搬送空間T1には、延設方向に沿って1つ以上の処理空間を配置し、前記第2の搬送空間T2には、延設方向に沿って2つ以上の処理空間を配置するものであればよい。図7Aは、第1の搬送空間T1に、延設方向(図7A中、X’方向)に沿って1つの処理空間S11を配置し、第2の搬送空間T2に、延設方向に沿って2つの処理空間S12、S13を配置する例である。中間壁部3内には、3つの処理空間S11〜S13に対して各々設けられた排気路31と、これら排気路31が合流する合流排気路32とが形成される。
【0054】
また、図7Bは、処理容器20内において、第1の搬送空間T1に、延設方向に沿って3つの処理空間S21〜S23を配置し、第2の搬送空間T2に、延設方向に沿って3つの処理空間S24〜S26を配置する例である。中間壁部3内には、これら6つの処理空間S21〜S26に対して各々設けられた排気路31と、これら排気路31が合流する合流排気路32とが形成される。
【0055】
さらに、図7Cのように、処理容器20内において、中間壁部3内に例えば延設方向に並ぶように、複数個例えば2個の合流排気路32を設けるようにしてもよい。この例では、第1の搬送空間T1に、延設方向に沿って4つの処理空間S31〜S34を配置し、第2の搬送空間T2に、延設方向に沿って4つの処理空間S35〜S38を配置する。そして、中間壁部3内には、延設方向の手前の4つの処理空間S31、S32、S35、S36に対して、各々設けられた排気路31と、これら排気路31が合流する合流排気路32とが形成されている。さらに、中間壁部3には、延設方向の奥側の4つの処理空間S33、S34、S37、S38に対して、各々設けられた排気路31と、これら排気路31が合流する合流排気路32とが形成されている。
【0056】
これら図7A図7Cに示す構成においても、中間壁部3に排気路31と合流排気路32を設けているので、真空処理装置2の小型化及び簡素化と、メンテナンス性の向上を図ることができる。
【0057】
さらに、真空処理装置2にて実施される真空処理は、CVD法による成膜処理に限らず、ALD(Atomic Layer Deposition)法による成膜処理や、エッチング処理であってもよい。ALD法による成膜処理は、ウエハWに原料ガスを吸着させるステップと、ウエハWに吸着した原料ガスと反応ガスとを反応させて反応生成物を生成するステップを複数回繰り返して反応生成物を積層する成膜処理である。また、真空処理システム1において、真空搬送室14に接続される真空処理装置2は1つでもよい。
【0058】
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
【符号の説明】
【0059】
2 真空処理装置
20 処理容器
21 搬入出口
22 載置台
3 中間壁部
31 排気路
32 合流排気路
33 排気口
S1〜S4 処理空間
T1 第1の搬送空間
T2 第2の搬送空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C