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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2019-220644(P2019-220644A)
(43)【公開日】2019年12月26日
(54)【発明の名称】基板処理装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/304 20060101AFI20191129BHJP
   H01L 21/306 20060101ALI20191129BHJP
【FI】
   H01L21/304 643Z
   H01L21/304 643A
   H01L21/304 643C
   H01L21/306 R
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-118858(P2018-118858)
(22)【出願日】2018年6月22日
(71)【出願人】
【識別番号】000219967
【氏名又は名称】東京エレクトロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100122507
【弁理士】
【氏名又は名称】柏岡 潤二
(74)【代理人】
【識別番号】100153969
【弁理士】
【氏名又は名称】松澤 寿昭
(72)【発明者】
【氏名】藤田 陽
(72)【発明者】
【氏名】下村 伸一郎
(72)【発明者】
【氏名】岡村 元洋
【テーマコード(参考)】
5F043
5F157
【Fターム(参考)】
5F043DD13
5F043EE07
5F043EE08
5F157AA12
5F157AA46
5F157AA47
5F157AA48
5F157AA73
5F157AA76
5F157AA77
5F157AB02
5F157AB16
5F157AB33
5F157AB90
5F157AC04
5F157AC25
5F157BB23
5F157BB24
5F157BB42
5F157CB03
5F157CC11
5F157CE25
5F157CE76
5F157CF04
5F157CF14
5F157CF60
5F157CF70
5F157CF99
5F157DC90
(57)【要約】
【課題】本開示は、基板からの液跳ねによるカバー部材への液滴の付着を抑制することが可能な基板処理装置を説明する。
【解決手段】基板処理装置は、基板を保持しつつ回転させるように構成された保持部と、基板に処理液をノズルから供給するように構成された処理液供給部と、基板の上方に配置されたカバー部と、制御部とを備える。カバー部は、保持部に保持されている基板の周縁部と対向するように当該周縁部に沿って弧状又は環状に延びるカバー部材を含む。カバー部材は、ノズルを収容可能な空間を構成するように基板の中心側に開放して切り欠かれた切欠部を含む。制御部は、ノズルの吐出口と切欠部の開口端との間の基板の周方向における離間距離を変化させるようにカバー部を制御する処理を実行する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を保持しつつ回転させるように構成された保持部と、
前記基板に処理液をノズルから供給するように構成された処理液供給部と、
前記基板の上方に配置されたカバー部と、
制御部とを備え、
前記カバー部は、前記保持部に保持されている前記基板の周縁部に面するように当該周縁部に沿って弧状又は環状に延びるカバー部材を含み、
前記カバー部材は、前記ノズルを収容可能な空間を構成するように前記基板の中心側に開放して切り欠かれた切欠部を含み、
前記制御部は、前記ノズルの吐出口と前記切欠部の開口端との間の前記基板の周方向における離間距離を変化させるように前記カバー部を制御する処理を実行する、基板処理装置。
【請求項2】
前記カバー部を制御する処理は、前記カバー部材を回転させることにより、前記離間距離を変化させるように前記カバー部を制御する処理を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記カバー部材に対してリンス液を供給するように構成されたリンス液供給部をさらに備え、
前記制御部は、前記保持部に前記基板が保持されていないときに、前記カバー部材を回転させつつ前記リンス液をトップリングに供給させるように前記カバー部及び前記リンス液供給部を制御する処理をさらに実行する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記カバー部は、前記切欠部の開口に対してスライド移動するように構成されたシャッタ部材を含み、
前記カバー部を制御する処理は、前記シャッタ部材を移動させて前記切欠部の開口量を変化させることにより、前記離間距離を変化させるように前記カバー部を制御する処理を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記カバー部を制御する処理は、前記基板の表面状態に応じて前記離間距離を変化させるように前記カバー部を制御する処理を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
【請求項6】
前記基板と前記カバー部材との間の隙間を通って前記基板の周縁に向かう気流を形成するように構成された気流形成部をさらに備え、
前記制御部は、前記隙間を通る気流の流速を前記離間距離に応じて変化させるように前記気流形成部を制御する処理をさらに実行する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の例示的実施形態は、基板処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、基板保持部に保持された基板の周縁部と対向するように配置されたリング状のカバー部材と、カバー部材を加熱するためのヒータとを備える基板処理装置を開示している。ヒータがカバー部材を加熱することにより、カバー部材に付着した液滴が気化するので、パーティクルの発生が抑制される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−216224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、基板からの液跳ねによるカバー部材への液滴の付着を抑制することが可能な基板処理装置を説明する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一つの例示的実施形態に係る基板処理装置は、基板を保持しつつ回転させるように構成された保持部と、基板に処理液をノズルから供給するように構成された処理液供給部と、基板の上方に配置されたカバー部と、制御部とを備える。カバー部は、保持部に保持されている基板の周縁部と対向するように当該周縁部に沿って弧状又は環状に延びるカバー部材を含む。カバー部材は、ノズルを収容可能な空間を構成するように基板の中心側に開放して切り欠かれた切欠部を含む。制御部は、ノズルの吐出口と切欠部の開口端との間の基板の周方向における離間距離を変化させるようにカバー部を制御する処理を実行する。
【発明の効果】
【0006】
一つの例示的実施形態に係る基板処理装置によれば、基板からの液跳ねによるカバー部材への液滴の付着を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、基板処理システム示す平面図である。
図2図2は、基板処理装置を概略的に示すブロック図である。
図3図3は、処理ユニットの一例を示す上面図である。
図4図4は、図3のIV−IV線断面図である。
図5図5は、カバー部材の一例を下方から見た斜視図である。
図6図6は、カバー部材の一例を内側から見た様子を示す図である。
図7図7は、カバー部材の動作を説明するための図である。
図8図8は、カバー部材の洗浄処理を説明するための図である。
図9図9は、処理ユニットの他の例を示す上面図である。
図10図10は、カバー部材の他の例を内側から見た様子を示す図である。
図11図11は、カバー部材の他の例を内側から見た様子を示す図である。
図12図12は、処理ユニットの他の例を、図4と同様に切断したときの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、種々の例示的実施形態について、図面を参照しつつより詳細に説明する。以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0009】
[基板処理システムの構成]
図1は、本実施形態に係る基板処理システムの概略構成を示す図である。以下では、位置関係を明確にするために、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする。
【0010】
図1に示すように、基板処理システム1は、搬入出ステーション2と、処理ステーション3とを備える。搬入出ステーション2と処理ステーション3とは隣接して設けられる。
【0011】
搬入出ステーション2は、キャリア載置部11と、搬送部12とを備える。キャリア載置部11には、複数枚の基板、本実施形態では半導体ウエハ(以下、ウエハW)を水平状態で収容する複数のキャリアCが載置される。
【0012】
搬送部12は、キャリア載置部11に隣接して設けられ、内部に基板搬送装置13と、受渡部14とを備える。基板搬送装置13は、ウエハWを保持するウエハ保持機構を備える。また、基板搬送装置13は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウエハ保持機構を用いてキャリアCと受渡部14との間でウエハWの搬送を行う。
【0013】
処理ステーション3は、搬送部12に隣接して設けられる。処理ステーション3は、搬送部15と、複数の処理ユニット16とを備える。複数の処理ユニット16は、搬送部15の両側に並べて設けられる。
【0014】
搬送部15は、内部に基板搬送装置17を備える。基板搬送装置17は、ウエハWを保持するウエハ保持機構を備える。また、基板搬送装置17は、水平方向および鉛直方向への移動ならびに鉛直軸を中心とする旋回が可能であり、ウエハ保持機構を用いて受渡部14と処理ユニット16との間でウエハWの搬送を行う。
【0015】
処理ユニット16は、基板搬送装置17によって搬送されるウエハWに対して所定の基板処理を行う。
【0016】
また、基板処理システム1は、制御装置4を備える。制御装置4は、たとえばコンピュータであり、制御部18と記憶部19とを備える。記憶部19には、基板処理システム1において実行される各種の処理を制御するプログラムが格納される。制御部18は、記憶部19に記憶されたプログラムを読み出して実行することによって基板処理システム1の動作を制御する。
【0017】
なお、かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体に記録されていたものであって、その記憶媒体から制御装置4の記憶部19にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体としては、たとえばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
【0018】
上記のように構成された基板処理システム1では、まず、搬入出ステーション2の基板搬送装置13が、キャリア載置部11に載置されたキャリアCからウエハWを取り出し、取り出したウエハWを受渡部14に載置する。受渡部14に載置されたウエハWは、処理ステーション3の基板搬送装置17によって受渡部14から取り出されて、処理ユニット16へ搬入される。
【0019】
処理ユニット16へ搬入されたウエハWは、処理ユニット16によって処理された後、基板搬送装置17によって処理ユニット16から搬出されて、受渡部14に載置される。そして、受渡部14に載置された処理済のウエハWは、基板搬送装置13によってキャリア載置部11のキャリアCへ戻される。
【0020】
[基板処理装置の構成]
続いて、図2図6を参照して、基板処理システム1が含む基板処理装置10の構成を説明する。基板処理装置10は、例えば、表面Waに膜(図示せず)が形成されたウエハW(基板)を処理対象とし、ウエハWの周縁部Wc(周縁の近傍部分)から膜を除去する処理を行ってもよい。
【0021】
ウエハWは、円板状を呈してもよいし、多角形など円形以外の板状を呈していてもよい。ウエハWは、一部が切り欠かれた切欠部を有していてもよい。切欠部は、例えば、ノッチ(U字形、V字形等の溝)であってもよいし、直線状に延びる直線部(いわゆる、オリエンテーション・フラット)であってもよい。ウエハWは、例えば、半導体基板、ガラス基板、マスク基板、FPD(Flat Panel Display)基板その他の各種基板であってもよい。ウエハWの直径は、例えば200mm〜450mm程度であってもよい。膜の具体例としては、例えば、TiN膜、Al膜、タングステン膜、SiN膜、SiO膜、ポリシリコン膜、熱酸化膜(Th−Ox)等が挙げられる。
【0022】
基板処理装置10は、図2に示されるように、処理ユニット16と、これを制御する制御装置4とを備える。処理ユニット16は、回転保持部21と、送風機Bと、液供給部22〜25と、カップ26と、カバー部27とを含む。
【0023】
回転保持部21(保持部)は、ウエハWを保持して回転させるように構成されている。具体的には、回転保持部21は、制御装置4からの動作信号に基づいて動作し、例えば真空吸着等によりウエハWの中心部を略水平に保持した状態で、鉛直方向に沿って延びる回転軸Ax周りにウエハWを回転させる。
【0024】
送風機B(気流形成部)は、制御装置4からの動作信号に基づいて動作し、処理ユニット16内にダウンフローを形成するように構成されている。
【0025】
液供給部22(処理液供給部)は、所定の処理位置(図2において回転保持部21よりも左側で且つウエハWの周縁部Wcの上方)において、ウエハWの周縁部Wcに表面Wa側から薬液(処理液)及びリンス液(処理液)を供給するように構成されている。液供給部22は、薬液源22aと、リンス液源22bと、ノズルN1,N2を保持するノズルユニット22cと、駆動機構22dとを含む。
【0026】
薬液源22aは、制御装置4からの動作信号に基づいて動作し、膜を溶解させるための薬液をノズルN1に供給する。ノズルN1の吐出口からは、薬液がウエハWの表面Waで且つ周縁部Wcに向けて吐出される。より詳しくは、図4及び図6に示されるように、ノズルN1の吐出口は、ウエハWの周縁側に向いていてもよいし、ウエハWの周方向に向いていてもよい。薬液源22aは、例えば、図示しない薬液タンクと、薬液タンクから薬液を圧送するポンプと、薬液の流通のON/OFFを制御するバルブとを含んでもよい。
【0027】
薬液としては、例えば、アルカリ性の薬液、酸性の薬液等が挙げられる。アルカリ性の薬液としては、例えば、SC−1液(アンモニア、過酸化水素及び純水の混合液)、過酸化水素水等が挙げられる。酸性の薬液としては、例えば、SC−2液(塩酸、過酸化水素及び純水の混合液)、HF液(フッ酸)、DHF液(希フッ酸)、HNO+HF液(硝酸及びフッ酸の混合液)等が挙げられる。
【0028】
リンス液源22bは、図2に示されるように、制御装置4からの動作信号に基づいて動作し、薬液及び膜の溶解成分を洗い流すためのリンス液をノズルN2に供給する。ノズルN2の吐出口からは、リンス液がウエハWの表面Waで且つ周縁部Wcに向けて吐出される。より詳しくは、図4及び図6に示されるように、ノズルN2の吐出口は、ウエハWの周縁側に向いていてもよいし、ウエハWの周方向に向いていてもよい。リンス液源22bは、例えば、図示しないリンス液タンクと、リンス液タンクからリンス液を圧送するポンプと、リンス液の流通のON/OFFを制御するバルブとを含んでもよい。
【0029】
リンス液としては、例えば純水(DIW:deionized water)等が挙げられる。
【0030】
駆動機構22dは、図2に示されるように、制御装置4からの動作信号に基づいて動作し、ノズルユニット22cを水平方向(ウエハWの径方向)に移動させる。
【0031】
液供給部23は、所定の処理位置(図2において回転保持部21よりも右側で且つウエハWの周縁部Wcの上方)において、ウエハWの周縁部Wcに表面Wa側から薬液及びリンス液を供給するように構成されている。液供給部23は、薬液源23aと、リンス液源23bと、ノズルN3,N4を保持するノズルユニット23cと、駆動機構23dとを含む。これらの構成は、液供給部22と同様であるので、説明を省略する。
【0032】
液供給部24は、所定の処理位置(図2において回転保持部21よりも左側で且つウエハWの周縁部Wcの下方)において、ウエハWの周縁部Wcに裏面Wb側から薬液及びリンス液を供給するように構成されている。液供給部24は、薬液源24aと、リンス液源24bと、ノズルN5,N6とを含む。
【0033】
薬液源24aは、制御装置4からの動作信号に基づいて動作し、膜を溶解させるための薬液をノズルN5(薬液ノズル)に供給する。そのため、ノズルN5からは薬液がウエハWの裏面Wb側に吐出される。より詳しくは、図3及び図4に示されるように、ノズルN3の吐出口は、鉛直上方に向いていてもよい。薬液源24aは、例えば、図示しない薬液タンクと、薬液タンクから薬液を圧送するポンプと、薬液の流通のON/OFFを制御するバルブとを含んでもよい。
【0034】
リンス液源24b(リンス液供給部)は、図2に示されるように、制御装置4からの動作信号に基づいて動作し、薬液及び膜の溶解成分を洗い流すためのリンス液をノズルN6(リンス液供給部)に供給する。そのため、ノズルN6からはリンス液がウエハWの裏面Wb側に吐出される。より詳しくは、図3及び図4に示されるように、ノズルN4の吐出口は、鉛直上方に向いていてもよい。リンス液源24bは、例えば、図示しないリンス液タンクと、リンス液タンクからリンス液を圧送するポンプと、リンス液の流通のON/OFFを制御するバルブとを含んでもよい。
【0035】
液供給部25は、所定の処理位置(図2において回転保持部21よりも右側で且つウエハWの周縁部Wcの下方)において、ウエハWの周縁部Wcに裏面Wb側から薬液及びリンス液を供給するように構成されている。液供給部25は、薬液源25aと、リンス液源25b(リンス液供給部)と、ノズルN7と、ノズルN8(リンス液供給部)とを含む。これらの構成は、液供給部24と同様であるので、説明を省略する。
【0036】
カップ26は、液供給部22〜25(ノズルN1〜N8)から供給された薬液及びリンス液を受ける機能を有する。カップ26の底壁にはそれぞれ排液管及び排気管が接続されている。カップ26によって受け止められた液体は、排液管から処理ユニット16の外部に排出される。一方、送風機Bによって形成されたダウンフローは、ウエハWの表面Waに当たるとウエハWの中央部から周縁部Wcに向けて流れ、カップ26内に至り、排気管から処理ユニット16の外部に排出される。
【0037】
カバー部27は、図2図6に示されるように、回転保持部21に保持されているウエハWの上方に配置される。カバー部27は、全体として環状(例えば円環状)又は弧状(例えば円弧状)を呈している。カバー部27は、送風機Bによって形成されたダウンフローがウエハWの中心部から周縁部Wcに向けて流れるように整流する機能を有する。カバー部27は、図4に示されるように、支持体27aと、カバー部材27bと、スラスト軸受27cと、駆動機構27dとを含む。
【0038】
支持体27aは、カバー部材27bの外周部を下方から支持するように構成されている。支持体27aには、図示しない昇降機構が接続されており、回転保持部21に対するウエハWの搬入出の際にカバー部27全体が上下動するように構成されていてもよい。
【0039】
カバー部材27bは、支持体27aに支持される外周部27bと、外周部27bよりも下方に突出する内周部27bとを含む。カバー部27が降下してカバー部材27bがウエハWに近接した場合、内周部27bはウエハWの周縁部Wcに面する。内周部27bの下面SとウエハWの表面Waとの隙間Gは、例えば、0.5mm〜3mm程度に設定されていてもよい。
【0040】
ここで、隙間Gが小さいほど、隙間Gを通ってウエハWの周縁側に向かう気流(ダウンフロー)の流速が早くなる傾向にある。当該流速が早いほど、ウエハWに吐出された液は、気流に随伴してウエハWの周縁の外側に向かいやすくなる。
【0041】
図3図6に示されるように、カバー部材27bには、切欠部27e,27fが設けられている。切欠部27e,27fは、上方から見てウエハWの中心部側に向けて開放するように内周部27bが切り欠かれて構成されている。切欠部27eの内側には、ノズルユニット22cが配置されている。すなわち、切欠部27eは、ノズルユニット22c(ノズルN1,N2)を収容可能な空間を構成している。同様に、切欠部27fの内側には、ノズルユニット23cが配置されている。すなわち、切欠部27fは、ノズルユニット23c(ノズルN3,N4)を収容可能な空間を構成している。
【0042】
図3図5及び図6に示されるように、ウエハWの周方向において、ノズルユニット22c(ノズルN1,N2)と切欠部27eの開口端E1との間は離間距離D1をもって離間している。離間距離D1は、後述するように適宜設定することができるが、例えば、5mm〜50mm程度に設定されていてもよい。なお、離間距離D1は、ノズルユニット22cと、ノズルユニット22cよりもウエハWの回転方向下流側における切欠部27eの開口端E1との間の、ウエハWの周方向における距離であってもよい。
【0043】
同様に、ウエハWの周方向において、ノズルユニット23c(ノズルN3,N4)と切欠部27fの開口端E2との間は離間距離D2をもって離間している。離間距離D2は、後述するように適宜設定することができるが、例えば、5mm〜50mm程度に設定されていてもよい。なお、離間距離D2は、ノズルユニット23cと、ノズルユニット23cよりもウエハWの回転方向下流側における切欠部27fの開口端E2との間の、ウエハWの周方向における距離であってもよい。
【0044】
スラスト軸受27cは、図4に示されるように、支持体27aとカバー部材27bの外周部27bとの間に配置されている。スラスト軸受27cは、カバー部材27bを支持体27aに対して回転軸Ax周りに回転可能に支持している。スラスト軸受27cは、玉軸受であってもよいし、ころ軸受であってもよいし、すべり軸受であってもよいし、流体軸受であってもよい。
【0045】
駆動機構27dは、制御装置4からの動作信号に基づいて動作し、カバー部材27bを回転駆動させるように構成されている(図5の矢印Ar1,Ar2参照)。駆動機構27dは、例えば、歯車を介してアクチュエータ(モータ等)の回転力をカバー部材27bに伝達するものであってもよい。駆動機構27dは、例えば、リンク機構を介してアクチュエータ(ピストン等)の往復動作を回転力に変換しつつ、当該回転力をカバー部材27bに伝達するものであってもよい。駆動機構27dは、例えば、磁力によってカバー部材27bに回転を生じさせるものであってもよい。
【0046】
[制御部の構成]
制御部18は、図2に示されるように、機能モジュールとして、処理部18a及び指示部18bを含む。処理部18aは、各種データを処理する。処理部18aは、例えば、記録媒体RMから読み取られることにより記憶部19に記憶されているプログラムに基づいて、処理ユニット16の各部を動作させるための動作信号を生成する。指示部18bは、処理部18aにおいて生成された動作信号を当該各部に送信する。本明細書において、コンピュータ読み取り可能な記録媒体には、一時的でない有形の媒体(non-transitory computer recording medium)(例えば、各種の主記憶装置又は補助記憶装置)や、伝播信号(transitory computer recording medium)(例えば、ネットワークを介して提供可能なデータ信号)が含まれる。
【0047】
本実施形態では、基板処理装置10は、一つの制御装置4を備えているが、複数の制御装置4で構成されるコントローラ群(制御部)を備えていてもよい。基板処理装置10がコントローラ群を備えている場合には、上記の機能モジュールがそれぞれ、一つの制御装置4によって実現されていてもよいし、2個以上の制御装置4の組み合わせによって実現されていてもよい。制御装置4が複数のコンピュータ(回路)で構成されている場合には、上記の機能モジュールがそれぞれ、一つのコンピュータ(回路)によって実現されていてもよいし、2つ以上のコンピュータ(回路)の組み合わせによって実現されていてもよい。制御装置4は、複数のプロセッサを有していてもよい。この場合、上記の機能モジュールがそれぞれ、一つのプロセッサによって実現されていてもよいし、2つ以上のプロセッサの組み合わせによって実現されていてもよい。
【0048】
[ウエハ処理方法]
続いて、上記の処理ユニット16によってウエハWを処理する方法について、図7及び図8を参照して説明する。まず、制御装置4は、回転保持部21を制御して、ウエハWを回転保持部21に保持させる。
【0049】
次に、制御装置4は、回転保持部21を制御して、所定の回転数で且つ上方から見て時計回り(図3の矢印CW1参照)にウエハWを回転させる。この状態で、制御装置4は、液供給部22,24を制御して、ノズルN1からウエハWの表面Waで且つ周縁部Wcに薬液を供給させると共に、ノズルN5からウエハWの裏面Wbで且つ周縁部Wcに薬液を供給させる。次に、制御装置4は、液供給部22,24を制御して、ノズルN2からウエハWの表面Waで且つ周縁部Wcにリンス液を供給させると共に、ノズルN6からウエハWの裏面Wbで且つ周縁部Wcにリンス液を供給させる。
【0050】
これらの薬液及びリンス液の供給の際、制御装置4は、駆動機構27dを制御して、図7(a)に示されるように、離間距離D1が相対的に広くなり且つ離間距離D2が相対的に狭くなるようにカバー部材27bを回転させてもよい。この場合、ノズルN1,N2から吐出された液体がウエハWの表面Waで液跳ねしたとしても、ノズルN1,N2の下流側に位置する切欠部27eの開口端E1がノズルN1,N2から離れているので、カバー部材27bに液が付着し難い。
【0051】
制御装置4は、回転保持部21を制御して、所定の回転数で且つ上方から見て反時計回り(図3の矢印CW2参照)にウエハWを回転させる。この状態で、制御装置4は、液供給部23,25を制御して、ノズルN3からウエハWの表面Waで且つ周縁部Wcに薬液を供給させると共に、ノズルN7からウエハWの裏面Wbで且つ周縁部Wcに薬液を供給させる。次に、制御装置4は、液供給部23,25を制御して、ノズルN4からウエハWの表面Waで且つ周縁部Wcにリンス液を供給させると共に、ノズルN8からウエハWの裏面Wbで且つ周縁部Wcにリンス液を供給させる。
【0052】
これらの薬液及びリンス液の供給の際、制御装置4は、駆動機構27dを制御して、図7(b)に示されるように、離間距離D2が相対的に広くなり且つ離間距離D1が相対的に狭くなるようにカバー部材27bを回転させてもよい。この場合、ノズルN3,N4から吐出された液体がウエハWの表面Waで液跳ねしたとしても、ノズルN3,N4の下流側に位置する切欠部27fの開口端E2がノズルN3,N4から離れているので、カバー部材27bに液が付着し難い。
【0053】
その後、制御装置4は、カバー部材27bにリンス液を供給させる処理を実行してもよい。具体的には、制御装置4は、ウエハWが搬出された後に、駆動機構27dを制御して、カバー部材27bを回転させる。この状態で、制御装置4は、液供給部24,25を制御して、ノズルN6,N8からリンス液をカバー部材27bの下部に向けて供給させてもよい。このとき、ノズルユニット22c,23cにリンス液が吐出されないよう、ノズルユニット22c,23cを切欠部27e,27fの外側に移動させてもよい。例えば、制御装置4は、駆動機構22dを制御して、ノズルユニット22cが切欠部27eよりも回転保持部21側に位置するように、径方向内側にノズルユニット22cを移動させてもよい(図8参照)。同様に、制御装置4は、駆動機構23dを制御して、ノズルユニット23cが切欠部27fよりも回転保持部21側に位置するように、径方向内側にノズルユニット23cを移動させてもよい。
【0054】
[作用]
以上の実施形態では、離間距離D1,D2が任意に変更可能である。そのため、液の種類、ウエハWの種類等によって種々に変化する液跳ねの状況に応じて、離間距離D1,D2を適切な大きさとすることで、ウエハWから跳ねた液がカバー部材27bに付着し難くなる。従って、ウエハWからの液跳ねによるカバー部材27bへの液滴の付着を抑制することが可能となる。
【0055】
以上の実施形態では、制御装置4からの指示に基づき、カバー部材27bが支持体27aに対して回転することにより、離間距離D1,D2が任意に変更される。そのため、簡易な構成で離間距離D1,D2を変化させることが可能となる。
【0056】
以上の実施形態では、ウエハWの処理ユニット16からの搬出後に、回転しているカバー部材27bに対してリンス液が供給されうる。この場合、仮にカバー部材27bに液滴が付着したとしても、当該液滴がリンス液によって洗い流される。そのため、カバー部材27bに付着した液滴が不意にウエハWに滴下してしまうことが抑制される。また、カバー部材27bに付着した液滴が乾燥後に結晶化し、パーティクルとして基板に飛散してしまうことが抑制される。
【0057】
[変形例]
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。
【0058】
(1)図9及び図10に示されるように、カバー部27は、切欠部27eの開口を開閉可能に構成されたシャッタ部28を含んでいてもよい。図9及び図10に示されるように、カバー部27は、切欠部27fの開口を開閉可能に構成されたシャッタ部28をさらに含んでいてもよい。シャッタ部28は、例えば、シャッタ部材28aと、駆動機構28bとを含んでいてもよい。図9及び図10に示されるように、カバー部27は、切欠部27fの開口を開閉可能に構成されたシャッタ部29をさらに含んでいてもよい。シャッタ部29は、シャッタ部28と同様に、シャッタ部材29aと、駆動機構29bとを含んでいてもよい。シャッタ部29の構成は、シャッタ部28と同様であるので、以下では主としてシャッタ部28について説明し、シャッタ部29の説明を省略する。
【0059】
シャッタ部材28aは、切欠部27eの開口の近傍に配置されている。シャッタ部材28aは、カバー部材27bの周方向に沿った円弧状を呈している。シャッタ部材28aは、図9及び図10に示されるように、カバー部材27bの内周面側に位置していてもよい。シャッタ部材28aは、カバー部材27bの内周部27bに対して入れ子状となるように取り付けられていてもよい。すなわち、シャッタ部材28aは、内周部27bに対して伸縮可能に構成されていてもよい。
【0060】
駆動機構28bは、シャッタ部材28aをカバー部材27bの周方向に沿って移動させるように構成されている(図10の矢印Ar3,Ar4参照)。すなわち、駆動機構28bは、当該開口に対してシャッタ部材28aをスライド移動させることにより、切欠部27e又は切欠部27fの開口を開閉するように構成されている。
【0061】
カバー部材27bよりもノズルユニット22c寄りにシャッタ部材28aが位置している場合、すなわち、シャッタ部材28aが切欠部27eの少なくとも一部と重なり合っている場合、切欠部27eの開口がシャッタ部材28aによって狭められる。そのため、シャッタ部材28aのうちノズルユニット22c寄りの端縁が、切欠部27eの開口端E1として機能する。一方、シャッタ部材28aが切欠部27eと重なり合っていない場合、切欠部27eの開口が、シャッタ部材28aによって狭められず、完全に開放される。そのため、切欠部27e自身の端縁が、切欠部27eの開口端E1として機能する。
【0062】
同様に、カバー部材27bよりもノズルユニット23c寄りにシャッタ部材29aが位置している場合、すなわち、シャッタ部材29aが切欠部27fの少なくとも一部と重なり合っている場合、切欠部27fの開口がシャッタ部材29aによって狭められる。そのため、シャッタ部材29aのうちノズルユニット23c寄りの端縁が、切欠部27fの開口端E2として機能する。一方、シャッタ部材29aが切欠部27fと重なり合っていない場合、切欠部27fの開口が、シャッタ部材29aによって狭められず、完全に開放される。そのため、切欠部27f自身の端縁が、切欠部27fの開口端E2として機能する。
【0063】
変形例1によれば、簡易な構成で離間距離D1,D2を変化させることが可能となる。
【0064】
(2)図11に示されるように、駆動機構28bは、シャッタ部材28aを上下動させてもよい。すなわち、シャッタ部材28aが降下した状態では、切欠部27eの開口がシャッタ部材28aによって部分的に又は全体的に閉鎖される。そのため、シャッタ部材28aのうちノズルユニット22c寄りの端縁が、切欠部27eの開口端E1として機能する。一方、シャッタ部材28aが上昇した状態では、シャッタ部材28aが切欠部27eと重なり合わない。そのため、切欠部27eの開口が、シャッタ部材28aによって狭められず、完全に開放される。従って、切欠部27e自身の端縁が、切欠部27eの開口端E1として機能する。
【0065】
駆動機構29bも、駆動機構28bと同様に、シャッタ部材29aを上下動させてもよい。すなわち、シャッタ部材29aが降下した状態では、切欠部27fの開口がシャッタ部材29aによって部分的に又は全体的に閉鎖される。そのため、シャッタ部材29aのうちノズルユニット23c寄りの端縁が、切欠部27fの開口端E2として機能する。一方、シャッタ部材29aが上昇した状態では、シャッタ部材29aが切欠部27fと重なり合わない。そのため、切欠部27fの開口が、シャッタ部材29aによって狭められず、完全に開放される。従って、切欠部27f自身の端縁が、切欠部27fの開口端E2として機能する。
【0066】
変形例2においても、簡易な構成で離間距離D1,D2を変化させることが可能となる。
【0067】
(3)ウエハWの表面状態(例えば、粗さ、親水性など)によっては、液跳ねが生じやすかったり生じ難かったりすることがある。すなわち、ウエハWの表面粗さ(例えば、算術平均粗さRa)が大きいほど、液跳ねが生じやすくなる。ウエハWの親水性が低いほど(ウエハWの表面張力が小さいほど)、液跳ねが生じやすくなる。そこで、制御装置4は、ウエハWの表面状態に応じて離間距離D1,D2を変化させるように、駆動機構28b,29bを制御してもよい。この場合、液跳ねが生じやすいウエハWが処理される際には、離間距離D1,D2が比較的大きく設定されるので、液滴のカバー部材27bへの付着を抑制することが可能となる。一方、液跳ねが生じ難いウエハWが処理される際には、離間距離D1,D2が比較的小さく設定されるので、切欠部27e,27fの近傍において、隙間Gを通ってウエハWの周縁側に向かう気流(ダウンフロー)の流速が比較的大きくなりやすい。そのため、ウエハWに吐出された液をウエハWの外方に効果的に送り出すことが可能となる。
【0068】
(4)制御装置4は、ウエハWの表面状態に応じて、上方から見たときの、ノズルN1〜N4の吐出口が向かう方向とウエハWの接線方向とがなす角度を調節してもよい。具体的には、液跳ねが生じやすいウエハWの表面状態の場合、当該角度が例えば0°〜30°の範囲内であってもよい。この場合、ノズルN1〜N4からウエハWに吐出された液がウエハWの外方に向かいやすくなるので、液跳ねが生じてもカバー部材27bに液が付着し難くなる。一方、液跳ねが生じ難いウエハWの表面状態の場合、当該角度が例えば0〜90°の範囲内であってもよい。この場合、ノズルN1〜N4からウエハWに吐出された液がウエハWの周方向に沿って流れやすくなるので、液跳ねによる影響を低減しつつ、ウエハWを効率的に処理することが可能となる。
【0069】
(5)制御装置4は、離間距離D1,D2に応じて送風機Bの出力を変化させるように、送風機Bを制御してもよい。具体的には、離間距離D1,D2が大きいほど送風機Bの出力を大きくして、隙間Gを流れる気流の流速を早くしてもよい。この場合、切欠部27e,27fが存在しても、切欠部27e,27fの近傍の気流の流速が送風機Bによって強制的に早められる。そのため、ノズルN1〜N4からウエハWに吐出された液がウエハWの外方に向かいやすくなるので、液跳ねが生じてもカバー部材27bに液が付着し難くなる。一方、離間距離D1,D2が小さいほど送風機Bの出力を小さくして、隙間Gを流れる気流の流速を遅くしてもよい。この場合、送風機Bの出力が比較的小さくても、切欠部27e,27fの近傍において、気流が適切な流速で流れる。そのため、液跳ねによる影響を低減しつつ、省エネ化を図ることが可能となる。
【0070】
(6)上記の実施形態では、カバー部材27bが支持体27aに対して回転するように構成されていたが、カバー部27全体が回転するように構成されていてもよい。
【0071】
(7)上記の実施形態では、図3に示されるように、切欠部27e,27fは、内側に開口した凹部として構成されていた。すなわち、カバー部材27bは円環状を呈していた。しかしながら、図9に示されるように、切欠部27e,27fは、カバー部27を完全に貫通していてもよい。すなわち、カバー部材27bは円弧状を呈していてもよい。
【0072】
(8)上記の実施形態では、ノズルN6,N8からリンス液をカバー部材27bの下部に向けて供給していた。しかしながら、図12に示されるように、ノズルユニット22c,23cは、カバー部材27bの下部に向かい且つ斜め上方に向かう吐出口を有するノズルN9を含んでおり、ノズルN9からカバー部材27bの下部に向けてリンス液が供給されてもよい。この場合も、カバー部材27bを回転させた状態で、ノズルN9からカバー部材27bに下部に向けてリンス液が供給されてもよい。
【0073】
(9)カバー部材27bの内周部27bの厚さは、比較的肉厚(例えば、10mm以上)に構成されていてもよい。この場合、カバー部材27bによってダウンフローをより効果的に整流することが可能となる。
【0074】
[例示]
例1.本開示の一つの例に係る基板処理装置は、基板を保持しつつ回転させるように構成された保持部と、基板に処理液をノズルから供給するように構成された処理液供給部と、基板の上方に配置されたカバー部と、制御部とを備える。カバー部は、保持部に保持されている基板の周縁部と面するように当該周縁部に沿って弧状又は環状に延びるカバー部材を含む。カバー部材は、ノズルを収容可能な空間を構成するように基板の中心側に開放して切り欠かれた切欠部を含む。制御部は、ノズルの吐出口と切欠部の開口端との間の基板の周方向における離間距離を変化させるようにカバー部を制御する処理を実行する。この場合、当該離間距離を任意に変化させることが可能である。そのため、処理液の種類、基板の種類等によって種々に変化する液跳ねの状況に応じて、当該離間距離を適切な大きさとすることで、基板から跳ねた液がカバー部材に付着し難くなる。従って、基板からの液跳ねによるカバー部材への液滴の付着を抑制することが可能となる。
【0075】
例2.例1の装置において、カバー部を制御する処理は、カバー部材を回転させることにより、離間距離を変化させるようにカバー部を制御する処理を含んでいてもよい。この場合、簡易な構成で当該離間距離を変化させることが可能となる。
【0076】
例3.例2の装置は、カバー部材に対してリンス液を供給するように構成されたリンス液供給部をさらに備え、制御部は、保持部に基板が保持されていないときに、カバー部材を回転させつつリンス液をトップリングに供給させるようにカバー部及びリンス液供給部を制御する処理をさらに実行してもよい。この場合、仮にカバー部材に液滴が付着したとしても、当該液滴がリンス液によって洗い流される。そのため、カバー部材に付着した液滴が不意に基板に滴下してしまうことが抑制される。また、カバー部材に付着した液滴が乾燥後に結晶化し、パーティクルとして基板に飛散してしまうことが抑制される。
【0077】
例4.例1の装置において、カバー部は、切欠部の開口に対してスライド移動するように構成されたシャッタ部材を含み、カバー部を制御する処理は、シャッタ部材を移動させて切欠部の開口量を変化させることにより、離間距離を変化させるようにカバー部を制御する処理を含んでいてもよい。この場合、簡易な構成で当該離間距離を変化させることが可能となる。
【0078】
例5.例1〜例4のいずれかの装置において、カバー部を制御する処理は、基板の表面状態に応じて離間距離を変化させるようにカバー部を制御する処理を含んでいてもよい。基板の表面状態(例えば、粗さ、親水性など)によっては、液跳ねが生じやすかったり生じ難かったりすることがある。しかしながら、例5の場合、基板の表面状態に応じて当該離間距離が変化するので、液跳ねが生じやすい場合であっても、液滴のカバー部材への付着を抑制することが可能となる。
【0079】
例6.例1〜例5のいずれかの装置は、基板とカバー部材との間の隙間を通って基板の周縁に向かう気流を形成するように構成された気流形成部をさらに備え、制御部は、隙間を通る気流の流速を離間距離に応じて変化させるように気流形成部を制御する処理をさらに実行してもよい。ところで、カバー部材の存在により、基板とカバー部材との間の隙間が狭くなり、当該隙間において気流の流速が早くなる。そのため、基板に吐出された処理液は、気流に随伴して基板の周縁の外側に向かいやすくなっている。一方、当該離間距離が大きくなるほど、基板の周縁部における気流の流速が遅くなり、基板の表面で跳ねた液がカバー部材に付着しやすい傾向にある。しかしながら、例6によれば、当該離間距離に応じて隙間を通る気流の流速が変化するので、当該離間距離が比較的大きくなっても、基板の表面で跳ねた液が基板の周縁の外側に向かいやすくなる。従って、液滴のカバー部材への付着をより抑制することが可能となる。
【符号の説明】
【0080】
1…基板処理システム、4…制御装置、10…基板処理装置、16…処理ユニット、18…制御部、21…回転保持部(保持部)、22,23…液供給部(処理液供給部)、24b,25b…リンス液源(リンス液供給部)、27…カバー部、27b…カバー部材、27e,27f…切欠部、28,29…シャッタ部、28a,29a…シャッタ部材、B…送風機(気流形成部)、D1,D2…離間距離、N1〜N4…ノズル、N6,N8…ノズル(リンス液供給部)、W…ウエハ(基板)、Wc…周縁部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12