特開2020-131960(P2020-131960A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社荏原製作所の特許一覧
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-131960(P2020-131960A)
(43)【公開日】2020年8月31日
(54)【発明の名称】ドローンシステム
(51)【国際特許分類】
   B64D 1/22 20060101AFI20200803BHJP
   B64C 27/08 20060101ALI20200803BHJP
   B64D 27/24 20060101ALI20200803BHJP
   B64F 3/02 20060101ALI20200803BHJP
   B64C 19/02 20060101ALI20200803BHJP
   B64D 5/00 20060101ALN20200803BHJP
   A62C 3/02 20060101ALN20200803BHJP
   A62C 27/00 20060101ALN20200803BHJP
【FI】
   B64D1/22
   B64C27/08
   B64D27/24
   B64F3/02
   B64C19/02
   B64D5/00
   A62C3/02
   A62C27/00 507
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
【全頁数】42
(21)【出願番号】特願2019-28534(P2019-28534)
(22)【出願日】2019年2月20日
(71)【出願人】
【識別番号】000000239
【氏名又は名称】株式会社荏原製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100118500
【弁理士】
【氏名又は名称】廣澤 哲也
(74)【代理人】
【識別番号】100091498
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 勇
(72)【発明者】
【氏名】能見 基彦
【テーマコード(参考)】
2E189
【Fターム(参考)】
2E189FA02
(57)【要約】
【課題】遠隔地から需要地に液体または気体を連続して供給可能なドローンシステムを提供する。
【解決手段】ドローンシステム100は、液体または気体が流れる輸送管10と、輸送管10に液体または気体を供給するポンプ装置201と、輸送管10の先端に連結されたノズル11を保持するトップドローン1と、輸送管10の途中に配置されるポンプ40A,40Bが組み込まれた複数のポンプドローン6A,6Bと、トップドローン1、およびポンプドローン6A,6Bに電力ケーブル5を介して電力を供給する動力供給装置3と、を備える。輸送管10は、複数の導管10Aをポンプドローン6A,6Bのポンプ40A,40Bを介して連結することにより形成される。ポンプドローン6A,6Bは、ポンプドローン本体30と、ポンプ40A,40Bを、ポンプドローン本体30に対して傾動可能および/または回動可能に連結する連結機構35と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体または気体を遠隔地から需要地まで供給するためのドローンシステムであって、
前記液体または気体が流れる輸送管と、
前記遠隔地に配置され、前記輸送管に液体または気体を供給するポンプ装置と、
前記輸送管の先端に連結されたノズルを保持するトップドローンと、
前記輸送管の途中に配置され、前記輸送管を流れる液体または気体の圧力を上昇させるためのポンプが組み込まれた複数のポンプドローンと、
前記トップドローン、および前記ポンプドローンに電力ケーブルを介して電力を供給する動力供給装置と、を備え、
前記輸送管は、複数の導管を前記ポンプドローンのポンプを介して連結することにより形成され、
前記ポンプドローンは、
ポンプドローン本体と、
前記ポンプを、前記ポンプドローン本体に対して傾動可能および/または回動可能に連結する連結機構と、を備えたことを特徴とするドローンシステム。
【請求項2】
前記ポンプの入口管および吐出管は、それぞれ、スイベルジョイントを介して前記導管に連結されることを特徴とする請求項1に記載のドローンシステム。
【請求項3】
前記連結機構は、
前記ポンプに固定された連結軸と、
前記ポンプを、前記連結軸を中心に回動可能に支持する回転部材と、を備え、
前記回転部材は、前記ポンプドローン本体に回転可能に支持されていることを特徴とする請求項1または2に記載のドローンシステム。
【請求項4】
前記連結機構は、前記ポンプドローン本体に回転可能に支持される回転部材と、前記回転部材から前記ポンプまで延びる複数のばね部材と、から構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のドローンシステム。
【請求項5】
前記連結機構は、前記ポンプドローン本体に形成された貫通孔の壁面から前記ポンプまで延びる複数のばね部材から構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のドローンシステム。
【請求項6】
前記連結機構は、
前記ポンプドローン本体に回転可能に支持された回転部材と、
前記回転部材に連結された支持構造体と、
前記回転部材と前記支持構造体を連結する第1連結軸と、
前記支持構造体と前記ポンプを連結する第2連結軸と、を備え、
前記支持構造体は、前記第1連結軸を中心に回動可能に前記回転部材に支持されており、
前記ポンプは、前記第2連結軸を中心に回動可能に前記支持構造体に支持されていることを特徴とする請求項1または2に記載のドローンシステム。
【請求項7】
前記ポンプドローン本体は、該ポンプドローン本体に形成された貫通孔に回転可能に支持される円盤と、前記円盤に固定された構造体と、を有しており、
前記連結機構は、前記構造体に配置されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のドローンシステム。
【請求項8】
前記連結機構は、
前記ポンプドローン本体に固定された軸受と、
前記軸受に回転可能に支持される回転軸と、を備え、
前記回転軸は、前記軸受に支持される主軸と、前記主軸から分岐する第1分岐軸および第2分岐軸とを有しており、
前記ポンプは、前記回転軸の第1分岐軸の先端および前記第2分岐軸の先端を回転可能に支持する軸受を有していることを特徴とする請求項1または2に記載のドローンシステム。
【請求項9】
前記ポンプドローンは、前記ポンプを駆動することにより、前記ポンプドローン本体に前記液体または気体の流れ方向とは逆向きに作用する力を打ち消す力を発生させるバランス機構をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至8に記載のドローンシステム。
【請求項10】
前記バランス機構は、
前記ポンプドローン本体から延びるアームと、
前記アームに取り付けられた回転翼と、を備えることを特徴とする請求項9に記載のドローンシステム。
【請求項11】
複数のスイベルジョイントを含むスイベルジョイント機構をさらに備え、
前記スイベルジョイント機構によって、隣接する導管が互いに連結されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のドローンシステム。
【請求項12】
前記トップドローンは、
トップドローン本体と、
前記トップドローン本体に取り付けられた軸受と、
前記軸受に回転可能に支持されるノズル回転軸と、
前記ノズルを前記ノズル回転軸に対して回動させるアクチュエータと、を備えることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のドローンシステム。
【請求項13】
前記トップドローンは、前記輸送管の先端に連結される短管をさらに備え、
前記ノズルは、前記短管の先端にスイベルジョイントを介して連結されており、
前記ノズル回転軸は、前記軸受に回転可能に支持される主軸と、前記主軸から分岐する第1分岐軸および第2分岐軸とを有しており、
前記ノズル回転軸の第1分岐軸の先端は、前記短管に固定されており、
前記ノズル回転軸の第2分岐軸の先端は、前記アクチュエータを介して前記ノズルに連結されていることを特徴とする請求項12に記載のドローンシステム。
【請求項14】
前記トップドローンは、前記軸受に対する前記ノズル回転軸の回転を制限するロック機構をさらに備えることを特徴とする請求項12または13に記載のドローンシステム。
【請求項15】
前記電力ケーブルは、前記導管の外面に固定されていることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載のドローンシステム。
【請求項16】
隣接する導管を互いに連結する連結ドローンをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載のドローンシステム。
【請求項17】
前記連結ドローンは、
連結ドローン本体と、
前記連結ドローン本体に設けられた貫通孔の内部に配置される短管と、
短管の外面に固定されるスリーブと、
前記貫通孔の壁面と前記スリーブの外面とを連結するダンパー機構と、を備え、
前記短管の両端部に、前記隣接する導管がそれぞれ連結されることを特徴とする請求項16に記載のドローンシステム。
【請求項18】
前記連結ドローンは、前記短管の両端部にそれぞれ配置されたスイベルジョイントをさらに備えることを特徴とする請求項17に記載のドローンシステム。
【請求項19】
前記連結ドローンは、
連結ドローン本体と、
前記連結ドローン本体に取り付けられた軸受と、
前記軸受に回転可能に支持される支持軸と、
前記支持軸に支持される連結管と、を備え、
前記支持軸は、前記軸受に回転可能に支持される主軸と、前記主軸から分岐し、略C字形状を有する第1分岐軸および第2分岐軸と、を備えており、
前記連結管は、略L字状に曲げられた第1屈曲管および第2屈曲管と、前記第1屈曲管と前記第2屈曲管とを互いに連結するスイベルジョイントと、を備えており、
前記支持軸の第1分岐軸の末端には、前記第1屈曲管を前記第2屈曲管に対して回動させるためのアクチュエータが固定され、
前記支持軸の第2分岐軸の末端には、前記第2屈曲管を前記第1屈曲管に対して回動させるアクチュエータが固定され、
前記連結管の両端部に、前記隣接する導管がそれぞれ連結されることを特徴とする請求項16に記載のドローンシステム。
【請求項20】
前記連結ドローンは、
連結ドローン本体と、
前記連結ドローン本体に取り付けられた軸受と、
前記軸受に回転可能に支持される支持軸と、
前記支持軸に支持される連結管と、を備え、
前記支持軸は、前記軸受に回転可能に支持される主軸と、前記主軸の末端に接続され、略C字状の形状を有するフレームと、を備えており、
前記連結管は、略L字状に曲げられた第1屈曲管および第2屈曲管と、前記第1屈曲管と前記第2屈曲管とを互いに連結するスイベルジョイントと、を備えており、
前記フレームの一方の端部には、前記第1屈曲管を前記第2屈曲管に対して回動させるためのアクチュエータが固定され、
前記支持軸の第2分岐軸の末端には、該第2屈曲管を前記第1屈曲管に対して回動させるアクチュエータが固定され、
前記連結管の両端部に、前記隣接する導管がそれぞれ連結されることを特徴とする請求項16に記載のドローンシステム。
【請求項21】
前記トップドローンは、前記ノズルに固定された撮像装置および/または赤外線カメラを有することを特徴とする請求項1乃至20のいずれか一項に記載のドローンシステム。
【請求項22】
前記トップドローンは、前記需要地に配置されたバッテリと接続可能なコネクタを有することを特徴とする請求項1乃至21のいずれか一項に記載のドローンシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のドローンを用いて、液体(例えば、水、消火液、または液体燃料)、または気体(例えば、プロパンガス、水素ガスなどの燃料ガス)を遠隔地から需要地まで搬送するためのドローンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、大地震、ゲリラ豪雨による土砂崩れ、乾燥による山火事などの大規模な自然災害が多発している。このような自然災害が発生すると、水道管、ガス管、および電線などのライフライン設備が破壊され、被災地に断水、燃料ガスの遮断、および停電が発生することがある。さらに、大地震、土砂崩れにより道路が寸断されると、消防車、救急車、およびレスキュー車などの特殊車両が被災地などの需要地まで到達できない。水道管、ガス管、および電線などのライフライン設備は、人間の生活に欠かすことができない重要な設備である。特に、水は人間の生命を維持するために必要不可欠な物質である。そのため、ライフライン設備を迅速に復旧する必要があるが、実際には、ライフライン設備の復旧には時間がかかる場合が多い。
【0003】
従来は、被災地のライフライン設備、および/または寸断された道路が復旧するまで、ヘリコプター、軽飛行機などの航空機を用いて、水、液体燃料、燃料ガス、および食料などの生活必需品を被災地(すなわち、需要地)まで搬送している。この場合、水、液体燃料、および燃料ガスを連続して被災地に供給することができないため、被災地に十分な量の水、液体燃料、および燃料ガスを供給できないおそれがある。
【0004】
山火事が発生した場合は、消防車が火災発生現場まで到達することが困難であり、さらに、消火に必要な水源が火災発生現場付近に存在しないことも多い。そのため、山火事が発生した際にも、ヘリコプター、軽飛行機などの航空機が用いられている。具体的には、航空機に懸架された大型の容器に消火液(例えば、水)を蓄えて、火災発生現場の上空から消火液を散布することにより消火活動を行っている。航空機は、山火事が消し止められるまで、湖などの消火液供給源と火災発生現場(すなわち、需要地)との間を往復する。この場合も、消火液を山火事発生現場に連続して供給できないので、消火活動に十分な量の消火液を確保するのが困難である。
【0005】
なお、地震によって市街地の道路が破壊されると、消防車が市街地内の火災発生現場に到達できないことがある。消防車が火災発生現場に到達可能であっても、地震によって水道管および/または電線が切断されている場合は、十分な消火活動が阻害されるか、または実行できない。
【0006】
ここで、空中または水中あるいはその両方の領域を移動する無人移動体として定義されるドローンは、撮影もしくは監視、点検もしくは検査、計測などの様々な分野で広く用いられている。ドローンは、あらかじめ設定された目的によって自律的に運動するか、無線(電波、可視光、あらゆる波長帯のレーザー光、音波、超音波のいずれか、あるいはこれらの複合)を用いて人間である操縦者によって操縦されるか、無線を通じた外部の制御装置(コンピュータを含む)によって制御される。
【0007】
そこで、電力ケーブルを介して直列に連結された複数のドローンに、水、消火液、または液体燃料などの液体、または燃料ガスなどの気体が流れる輸送管を懸架させ、該輸送管を介して需要地(例えば、被災地)まで液体または気体を供給するドローンシステムの研究が進められている。このドローンシステムによれば、各ドローンには、電力ケーブルから常に電力が供給されるため、複数のドローンの飛行時間に制約がない。そのため、液体または気体を連続して需要地に供給することができる。さらに、複数のドローンの最も上側(先頭)に位置するトップドローンから需要地に配置されたバッテリに電力を供給し続ければ、需要地でも電気を自由に使用することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第2017/094842号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、液体または気体を被災地などの需要地まで供給可能な地域は、該需要地から離れた遠隔地であることが多い。さらに、山火事が発生した場合は、消火液を連続して火災発生現場まで供給可能な地域は、該火災発生現場から遠く離れた市街地であることが想定される。すなわち、液体または気体の供給装置(例えば、ポンプ装置)を、需要地から離れた遠隔地に配置しなければならない。そのため、複数のドローンを用いて、液体、または気体を遠隔地から需要地まで安定して到達させるためには、液体または気体の圧力を上昇させる複数のポンプを輸送管の途中に配置する必要がある。
【0010】
さらに、遠隔地から需要地までの間に、天然の物体(例えば、樹木、岩、崖、および山岳など)や人工の物体(例えば、家屋、ビル、橋、および電線)が存在していることがある。したがって、これら物体に輸送管が接触しないようにするためには、輸送管に対する各ドローンの動作の自由度を増加させて、輸送管をある程度自在に屈曲させる必要がある。
【0011】
そこで、本発明は、遠隔地から需要地に液体または気体を連続して供給可能なドローンシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
一態様では、液体または気体を遠隔地から需要地まで供給するためのドローンシステムであって、前記液体または気体が流れる輸送管と、前記遠隔地に配置され、前記輸送管に液体または気体を供給するポンプ装置と、前記輸送管の先端に連結されたノズルを保持するトップドローンと、前記輸送管の途中に配置され、前記輸送管を流れる液体または気体の圧力を上昇させるためのポンプが組み込まれた複数のポンプドローンと、前記トップドローン、および前記ポンプドローンに電力ケーブルを介して電力を供給する動力供給装置と、を備え、前記輸送管は、複数の導管を前記ポンプドローンのポンプを介して連結することにより形成され、前記ポンプドローンは、ポンプドローン本体と、前記ポンプを、前記ポンプドローン本体に対して傾動可能および/または回動可能に連結する連結機構と、を備えたことを特徴とするドローンシステムが提供される。
【0013】
一態様では、前記ポンプの入口管および吐出管は、それぞれ、スイベルジョイントを介して前記導管に連結される。
一態様では、前記連結機構は、前記ポンプに固定された連結軸と、前記ポンプを、前記連結軸を中心に回動可能に支持する回転部材と、を備え、前記回転部材は、前記ポンプドローン本体に回転可能に支持されている。
一態様では、前記連結機構は、前記ポンプドローン本体に回転可能に支持される回転部材と、前記回転部材から前記ポンプまで延びる複数のばね部材と、から構成される。
【0014】
一態様では、前記連結機構は、前記ポンプドローン本体に形成された貫通孔の壁面から前記ポンプまで延びる複数のばね部材から構成される。
一態様では、前記連結機構は、前記ポンプドローン本体に回転可能に支持された回転部材と、前記回転部材に連結された支持構造体と、前記回転部材と前記支持構造体を連結する第1連結軸と、前記支持構造体と前記ポンプを連結する第2連結軸と、を備え、前記支持構造体は、前記第1連結軸を中心に回動可能に前記回転部材に支持されており、前記ポンプは、前記第2連結軸を中心に回動可能に前記支持構造体に支持されている。
一態様では、前記ポンプドローン本体は、該ポンプドローン本体に形成された貫通孔に回転可能に支持される円盤と、前記円盤に固定された構造体と、を有しており、前記連結機構は、前記構造体に配置されている。
【0015】
一態様では、前記連結機構は、前記ポンプドローン本体に固定された軸受と、前記軸受に回転可能に支持される回転軸と、を備え、前記回転軸は、前記軸受に支持される主軸と、前記主軸から分岐する第1分岐軸および第2分岐軸とを有しており、前記ポンプは、前記回転軸の第1分岐軸の先端および前記第2分岐軸の先端を回転可能に支持する軸受を有している。
一態様では、前記ポンプドローンは、前記ポンプを駆動することにより、前記ポンプドローン本体に前記液体または気体の流れ方向とは逆向きに作用する力を打ち消す力を発生させるバランス機構をさらに備える。
一態様では、前記バランス機構は、前記ポンプドローン本体から延びるアームと、前記アームに取り付けられた回転翼と、を備える。
【0016】
一態様では、前記ドローンシステムは、複数のスイベルジョイントを含むスイベルジョイント機構をさらに備え、前記スイベルジョイント機構によって、隣接する導管が互いに連結される。
一態様では、前記トップドローンは、トップドローン本体と、前記トップドローン本体に取り付けられた軸受と、前記軸受に回転可能に支持されるノズル回転軸と、前記ノズルを前記ノズル回転軸に対して回動させるアクチュエータと、を備える。
一態様では、前記トップドローンは、前記輸送管の先端に連結される短管をさらに備え、前記ノズルは、前記短管の先端にスイベルジョイントを介して連結されており、前記ノズル回転軸は、前記軸受に回転可能に支持される主軸と、前記主軸から分岐する第1分岐軸および第2分岐軸とを有しており、前記ノズル回転軸の第1分岐軸の先端は、前記短管に固定されており、前記ノズル回転軸の第2分岐軸の先端は、前記アクチュエータを介して前記ノズルに連結されている。
【0017】
一態様では、前記トップドローンは、前記軸受に対する前記ノズル回転軸の回転を制限するロック機構をさらに備える。
一態様では、前記電力ケーブルは、前記導管の外面に固定されている。
【0018】
一態様では、前記ドローンシステムは、隣接する導管を互いに連結する連結ドローンをさらに備える。
一態様では、前記連結ドローンは、連結ドローン本体と、前記連結ドローン本体に設けられた貫通孔の内部に配置される短管と、短管の外面に固定されるスリーブと、前記貫通孔の壁面と前記スリーブの外面とを連結するダンパー機構と、を備え、前記短管の両端部に、前記隣接する導管がそれぞれ連結される。
一態様では、前記連結ドローンは、前記短管の両端部にそれぞれ配置されたスイベルジョイントをさらに備える。
【0019】
一態様では、前記連結ドローンは、連結ドローン本体と、前記連結ドローン本体に取り付けられた軸受と、前記軸受に回転可能に支持される支持軸と、前記支持軸に支持される連結管と、を備え、前記支持軸は、前記軸受に回転可能に支持される主軸と、前記主軸から分岐し、略C字形状を有する第1分岐軸および第2分岐軸と、を備えており、前記連結管は、略L字状に曲げられた第1屈曲管および第2屈曲管と、前記第1屈曲管と前記第2屈曲管とを互いに連結するスイベルジョイントと、を備えており、前記支持軸の第1分岐軸の末端には、前記第1屈曲管を前記第2屈曲管に対して回動させるためのアクチュエータが固定され、前記支持軸の第2分岐軸の末端には、前記第2屈曲管を前記第1屈曲管に対して回動させるアクチュエータが固定され、前記連結管の両端部に、前記隣接する導管がそれぞれ連結される。
一態様では、前記連結ドローンは、連結ドローン本体と、前記連結ドローン本体に取り付けられた軸受と、前記軸受に回転可能に支持される支持軸と、前記支持軸に支持される連結管と、を備え、前記支持軸は、前記軸受に回転可能に支持される主軸と、前記主軸の末端に接続され、略C字状の形状を有するフレームと、を備えており、前記連結管は、略L字状に曲げられた第1屈曲管および第2屈曲管と、前記第1屈曲管と前記第2屈曲管とを互いに連結するスイベルジョイントと、を備えており、前記フレームの一方の端部には、前記第1屈曲管を前記第2屈曲管に対して回動させるためのアクチュエータが固定され、前記支持軸の第2分岐軸の末端には、該第2屈曲管を前記第1屈曲管に対して回動させるアクチュエータが固定され、前記連結管の両端部に、前記隣接する導管がそれぞれ連結される。
【0020】
一態様では、前記トップドローンは、前記ノズルに固定された撮像装置および/または赤外線カメラを有する。
一態様では、前記トップドローンは、前記需要地に配置されたバッテリと接続可能なコネクタを有する。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、トップドローンおよび各ポンプドローンには、動力供給装置から電力ケーブルを介して電力が常に供給されるので、トップドローンおよび各ポンプドローンには、飛行時間の制約がない。すなわち、トップドローンおよび各ポンプドローンは飛行し続けることができる。さらに、各ポンプドローンは、連結機構によって、輸送管に対して回動可能および/または傾動可能であるため、輸送管を、各ポンプドローンを支点とする多関節のロボットアームのように屈曲させることができる。したがって、遠隔地から需要地までの間に様々な障害物(例えば、樹木、岩、崖、および山岳などの天然の物体、および家屋、ビル、橋、および電線などの人工の物体)が存在していても、輸送管の先端に固定されたノズルを保持するトップドローンを需要地まで到達させることができる。その結果、ノズルから噴射される液体または気体を需要地に連続して供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、一実施形態に係るドローンシステムを示す模式図である。
図2図2は、一実施形態に係る立形ポンプドローンを模式的に示す斜視図である。
図3図3は、自在継手の一例を示す模式図である。
図4図4は、一実施形態に係る横形ポンプドローンを模式的に示す斜視図である。
図5図5は、他の実施形態に係る立形ポンプドローンを模式的に示す斜視図である。
図6図6(a)は、さらに他の実施形態に係る立形ポンプドローンの上面図であり、図6(b)は、図6(a)に示す立形ポンプドローンの側面図である。
図7図7(a)は、さらに他の実施形態に係る立形ポンプドローンの上面図であり、図7(b)は、図7(a)に示す立形ポンプドローンの側面図である。
図8図8は、さらに他の実施形態に係る立形ポンプドローンを示す模式図である。
図9図9は、他の実施形態に係る横形ポンプドローンを模式的に示す斜視図である。
図10図10(a)は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローンの側面図であり、図10(b)は、図10(a)のA線矢視図である。
図11図11(a)は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローンの側面図であり、図11(b)は、図11(a)のB線矢視図である。
図12図12(a)は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローンの側面図であり、図12(b)は、図12(a)のC線矢視図である。
図13図13(a)は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローンの上面図であり、図13(b)は、図13(a)に示す横形ポンプドローンの側面図であり、図13(c)は、図13(b)のD線矢視図である。
図14図14(a)は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローンの側面図であり、図14(b)は、図14(a)のE線矢視図である。
図15図15(a)は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローンの側面図であり、図15(b)は、図15(a)のF線矢視図である。
図16図16は、隣接する導管を互いに連結するスイベルジョイント機構の一例を示す模式図である。
図17図17は、さらに他の実施形態に係る立形ポンプドローンを模式的に示す斜視図である。
図18図18は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローンを模式的に示す斜視図である。
図19図19は、スイベルジョイント機構の他の例を示す模式図である。
図20図20は、スイベルジョイント機構のさらに他の例を示す模式図である。
図21図21(a)は、一実施形態に係るトップドローンを模式的に示す側面図であり、図21(b)は、図21(a)のG線矢視図であり、図21(c)は、図21(a)に示すノズルを模式的に示す斜視図である。
図22図22は、ロック機構の一例を模式的に示す斜視図である。
図23図23は、電力ケーブルと一体化された導管によって、輸送管が形成されたドローンシステムの一例を示す模式図である。
図24図24は、図23に示すドローンシステムで用いられる導管の一例を示す模式図である。
図25図25(a)は、図23に示すトップドローンを拡大して示す模式図であり、図25(b)は、図23に示す立形ポンプドローンを示す模式図であり、図25(c)は、図23に示す横形ポンプドローンを示す模式図である。
図26図26は、トップドローンが電力ケーブルを介して動力供給装置の電源に接続された状態を示す模式図である。
図27図27(a)は、図26に示す導管と電力ケーブルが横形ポンプドローンに連結された状態を示す模式図であり、図27(b)は、図27(a)に示す横形ポンプドローンに、次の導管と電力ケーブルが連結された状態を示す模式図であり、図27(c)は、図27(b)に示す次の導管に固定された電力ケーブルが動力供給装置の電源に接続された状態を示す模式図である。
図28図28(a)は、一実施形態に係る連結ドローンの側面図であり、図28(b)は、図28(a)のH−H線断面図である。
図29図29は、図28(a)に示すダンパー機構を示す模式図である。
図30図30(a)は、他の実施形態に係る連結ドローンを模式的に示す側面図であり、図30(b)は、図30(a)のI線矢視図であり、図30(c)は、図30(a)に示す連結管を模式的に示す斜視図である。
図31図31は、図30(a)乃至図30(c)に示す連結ドローンによって、隣接する導管が直角に連結されている様子を示す模式図である。
図32図32は、さらに他の実施形態に係る連結ドローンを概略的に示す側面図である。
図33図33は、燃料ガスを遠隔地から需要地に配置されたガスタンクに供給するためのドローンシステムを模式的に示す図である。
図34図34は、電力を需要地に供給するトップドローンを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の図面において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、一実施形態に係るドローンシステムを示す模式図である。図1に示すドローンシステム100は、液体の一例である水を遠隔地200から需要地の一例である被災地300に配置されたタンク301に供給するためのシステムである。
【0024】
図1に示すように、ドローンシステム100は、水が流れる複数の導管10Aを連結することにより形成される輸送管10と、輸送管10の末端に連結されるポンプ装置(供給装置)201と、電力ケーブル5によって直列に連結された複数のドローン1,6A,6Bと、複数のドローン1,6A,6Bを飛行させる電力を、電力ケーブル5を介して複数のドローン1,6A,6Bに供給する動力供給装置3と、を含んでいる。図1では、電力ケーブル5は、太い点線で描かれている。
【0025】
本実施形態では、複数のドローンは、輸送管10の先端に接続されたノズル11を保持するトップドローン1と、輸送管10の途中に配置された複数の(図示した例では、4つの)ポンプドローン6A,6Bとを含んでいる。トップドローン1およびポンプドローン6A,6Bは、電力ケーブル5によって直列に連結されている。すなわち、トップドローン1およびポンプドローン6A,6Bは、複数の電力ケーブル5によって鎖状に接続されている。
【0026】
各ポンプドローン6Aは、略上下方向に延びる輸送管10を流れる水の圧力を上昇させるためのポンプ40Aを有しており、各ポンプドローン6Bは、略水平方向に延びる輸送管10を流れる水の圧力を上昇させるためのポンプ40Bを有している。以下では、ポンプドローン6Aを、「立形ポンプドローン6A」と称することがあり、ポンプドローン6Bを、「横形ポンプドローン6B」と称することがある。
【0027】
輸送管10は、複数の導管10Aを連結することにより形成される。本実施形態では、隣接する導管10Aは、立形ポンプドローン6Aのポンプ40A、または横形ポンプドローン6Bのポンプ40Bを介して連結される。より具体的には、導管10Aの一方の端部(先端)は、立形ポンプドローン6Aのポンプ40Aの入口管、または横形ポンプドローン6Bのポンプ40Bの入口管に連結され、導管10Aの他方の端部(末端)は、立形ポンプドローン6Aのポンプ40Aの吐出管、または横形ポンプドローン6Bのポンプ40Bの吐出管に連結される。最も下側に位置する導管10Aの末端は、ポンプ装置201に連結され、最も上側に位置する導管10Aの先端に連結されたノズル11は、トップドローン1に保持される。ポンプ装置201から輸送管10に供給され、該輸送管10を流れる水の圧力は、輸送管10の途中に配置されたポンプ40Aまたはポンプ40Bによって上昇され、所望の圧力を有する水がノズル11から吐出される。
【0028】
図1に示される動力供給装置3は、電源13を含んでいる。この電源13の種類は任意であり、例えば、電池、蓄電池、コンデンサー、燃料電池等のあらゆる種類の電源を動力供給装置3に搭載することができる。一実施形態では、商用電源(図示せず)を動力供給装置3に接続してもよい。この場合、商用電源から供給される電力が、動力供給装置3および電力ケーブル5を介してトップドローン1および各ポンプドローン6A,6Bに供給される。あるいは、発電装置(図示せず)を設置して、該発電装置から電力を動力供給装置3に供給してもよい。一実施形態では、発電装置自体を動力供給装置3として機能させてもよい。
【0029】
さらに、ドローンシステム100は、トップドローン1および各ポンプドローン6A,6Bの動作、および動力供給装置3の動作を制御する制御装置8を備えている。制御装置8は、例えば、人間である操縦者によって操作される操縦器であってもよいし、トップドローン1および各ポンプドローン6A,6Bの動作を制御するためのプログラムを格納するコンピュータであってもよい。トップドローン1および各ポンプドローン6A,6Bは、制御装置8から発信される制御信号に基づいて無線で動作する。一実施形態では、制御装置8は、電力ケーブル5を介して制御信号をトップドローン1および各ポンプドローン6A,6Bに送信してもよい。図示した例では、動力供給装置3および制御装置8は、遠隔地200に配置された車両202に収容されているが、本実施形態は、この例に限定されない。例えば、車両202を省略して、動力供給装置3および制御装置8を、それぞれ、遠隔地200の地面上に設置してもよい。あるいは、動力供給装置3および制御装置8の一方を車両202に収容し、他方を、遠隔地200の地面上に設置してもよい。
【0030】
トップドローン1は、複数の回転翼1Rを有しており、複数の回転翼1Rは、トップドローン1を飛行させる推力を発生する推力発生機構として機能する。各ポンプドローン6A、6Bも、複数の回転翼6Rを有しており、複数の回転翼6Rは、ポンプドローン6A,6Bを飛行させる推力を発生する推力発生機構として機能する。複数のドローン1,6A,6Bを飛行させると、輸送管10は、複数のドローン1,6A,6Bに懸架される。
【0031】
本実施形態では、ポンプ装置201は、貯水槽60に貯留された水を輸送管10に直接圧送する。一実施形態では、ポンプ装置201を、図示しない消火栓または水道管に連結してもよい。あるいは、ポンプ装置201を、貯水タンク(図示せず)を介して消火栓または水道管などの水源に連結してもよい。この場合、水源から貯水タンクに水が供給され、ポンプ装置201は、貯水タンクに蓄えられた水を輸送管10に圧送する。
【0032】
図2は、一実施形態に係る立形ポンプドローン6Aを模式的に示す斜視図である。図2に示す立形ポンプドローン6Aは、複数の(図示した例では、2つの)回転翼6Rと、ポンプ40Aと、リング形状を有するポンプドローン本体30と、ポンプ40Aをポンプドローン本体30に傾動可能および回動可能に連結する連結機構35と、を備えている。ポンプ40Aと連結機構35は、ポンプドローン本体30の内側に配置されている。
【0033】
各回転翼6Rは、ポンプドローン本体30の外面から吐出するアーム33の先端に取り付けられている。ポンプ40Aは、該ポンプ40Aに連結される導管10A(すなわち、輸送管10)が略上下方向に延びるように、連結機構35を介してポンプドローン本体30に連結されている。
【0034】
本実施形態では、連結機構35は、ポンプ40Aに固定された連結軸37と、連結軸37を回転可能に支持する回転部材38と、を含んでいる。回転部材38は、リング状の形状を有しており、ポンプドローン本体30に回転可能に支持されている。より具体的には、回転部材38の外面が、ポンプドローン本体30に形成された貫通孔の壁面に回転可能に支持されている。連結軸37は、ポンプ40Aの外面から回転部材38の内面に向かって延びており、回転部材38の内面に固定された軸受34に回転可能に支持される。すなわち、ポンプ40A、およびポンプ40Aに連結される輸送管10は、連結軸37および回転部材38を介して、ポンプドローン本体30に対して回動可能であり、かつ連結軸37を介して、回転部材38を支持するポンプドローン本体30に対して傾動可能である。このような構成により、ポンプ40Aは、ポンプドローン本体30に回動可能および傾動可能に支持されるので、ポンプ40Aに連結される輸送管10に対するポンプドローン6Aの動作の自由度が上昇する。
【0035】
図2に示すように、ポンプ40Aの入口管60をスイベルジョイント65を介して導管10Aの末端に連結してもよい。さらに、ポンプ40Aの吐出管62をスイベルジョイント66を介して導管10Aの先端に連結してもよい。スイベルジョイント65,66によって、導管10Aに対する立形ポンプドローン6A全体の回転が許容される。したがって、スイベルジョイント65,66によって、立形ポンプドローン6Aに対する導管10Aのよじれが解消されるので、導管10A(すなわち、輸送管10)に対する立形ポンプドローン6Aの動作の自由度をさらに上昇させることができる。
【0036】
図2に示す実施形態では、電力ケーブル5は、自在継手19を介して立形ポンプドローン6Aに連結されている。自在継手19は、立形ポンプドローン6Aのポンプドローン本体30に固定されている。電力ケーブル5および自在継手19を介してドローン本体30に供給された電力は、図示しない電力ラインを介して回転翼6Rおよびポンプ40Aに供給され、回転翼6Rおよびポンプ40Aの駆動に用いられる。
【0037】
図3は、自在継手19の一例を示す模式図である。自在継手19は、X軸を中心に回転可能なX軸回転継手12と、Y軸を中心に回転可能なY軸回転継手15と、Z軸を中心に回転可能なZ軸回転継手18を有している。X軸回転継手12は立形ポンプドローン6Aのドローン本体30に連結され、Y軸回転継手15はX軸回転継手12に連結され、Z軸回転継手18はY軸回転継手15および電力ケーブル5に連結されている。X軸回転継手12は、ポンプドローン本体30に固定された第1X軸シャフト12Aと、第1X軸シャフト12Aと同軸上に連結された第2X軸シャフト12Bを備えている。第1X軸シャフト12Aおよび第2X軸シャフト12Bの中心軸はX軸に一致し、第1X軸シャフト12Aおよび第2X軸シャフト12Bは、X軸を中心に互いに相対的に回転可能となっている。
【0038】
Y軸回転継手15は、第2X軸シャフト12Bに接続された第1Y軸シャフト15Aと、第1Y軸シャフト15Aに回転可能に連結された第2Y軸シャフト15Bを備えている。第1Y軸シャフト15Aは、第2X軸シャフト12Bと一体に構成されてもよく、または別体として構成されてもよい。第1Y軸シャフト15Aと第2Y軸シャフト15Bは、ピボット軸16によって互いに回転可能に連結されている。このピボット軸16の軸心は、Y軸に一致する。したがって、第1Y軸シャフト15Aおよび第2Y軸シャフト15Bは、Y軸を中心に互いに相対的に回転可能となっている。
【0039】
Z軸回転継手18は、第2Y軸シャフト15Bに接続された第1Z軸シャフト18Aと、第1Z軸シャフト18Aと同軸上に連結された第2Z軸シャフト18Bを備えている。第1Z軸シャフト18Aは、第2Y軸シャフト15Bと一体に構成されてもよく、または別体として構成されてもよい。第1Z軸シャフト18Aおよび第2Z軸シャフト18Bの中心軸はZ軸に一致し、第1Z軸シャフト18Aおよび第2Z軸シャフト18Bは、Z軸を中心に互いに相対的に回転可能となっている。電力ケーブル5は、第2Z軸シャフト18Bに接続されており、Z軸の周りを回転できるようになっている。
【0040】
X軸回転継手12の回転軸心であるX軸は、Y軸回転継手15の回転軸心であるY軸と垂直であり、Y軸は、Z軸回転継手18の回転軸心であるZ軸と垂直である。したがって、X軸回転継手12、Y軸回転継手15、およびZ軸回転継手18を備えた自在継手19は、電力ケーブル5に対する立形ポンプドローン6Aの自由な回転および自由な傾動を許容する。立形ポンプドローン6Aは、空中で安定した姿勢を維持することができ、安定して飛行することができる。
【0041】
自在継手19は、その内部に配置されたX軸回転コネクタ21、Y軸回転コネクタ31、およびZ軸回転コネクタ41をさらに備えている。X軸回転コネクタ21は、X軸回転継手12内に配置され、Y軸回転コネクタ31はY軸回転継手15内に配置され、Z軸回転コネクタ41はZ軸回転継手18内に配置されている。X軸回転コネクタ21、Y軸回転コネクタ31、およびZ軸回転コネクタ41は、電力ケーブル5と立形ポンプドローン6Aの両方に電気的に接続されている。すなわち、X軸回転コネクタ21、Y軸回転コネクタ31、およびZ軸回転コネクタ41は、自在継手19の自由な動きを許容しつつ、電力ケーブル5とドローン1との電気的接続を維持することができる回転コネクタである。このような回転コネクタ21,31,41にはスリップリングを使用することができる。スリップリングは、例えば、リング形状を有する回転端子と、該回転端子に接触する静止端子から構成され、静止端子の例としては、金属ブラシがあげられる。
【0042】
図1に示すように、横形ポンプドローン6Bも上述した自在継手19を有しており、電力ケーブル5は、自在継手19を介して横形ポンプドローン6Bに連結される。同様に、トップドローン1も上述した自在継手19を有しており、電力ケーブル5は、自在継手19を介してトップドローン1に連結される。
【0043】
図4は、横形ポンプドローン6Bの一例を示す斜視図である。特に説明しない本実施形態の構成は、図2を参照して説明された立形ポンプドローン6Aの構成と同様であるので、その重複する説明を省略する。
【0044】
図4に示す横形ポンプドローン6Bも、複数の(図示した例では、2つの)回転翼6Rと、ポンプ40Bと、リング状のポンプドローン本体30と、ポンプ40Bをポンプドローン本体30に傾動可能および回動可能に連結する連結機構35と、を備えている。ポンプ40Bと連結機構35は、ポンプドローン本体30の内側に配置されている。この横形ポンプドローン6Bは、ポンプ40Bに連結される導管10A(すなわち、輸送管10)が略水平方向に延びるように、連結機構35を介してポンプドローン本体30に連結されている点で、図2を参照して説明された立形ポンプドローン6Aと異なる。
【0045】
各回転翼6Rは、ポンプドローン本体30の外周面に形成された肩部30Aに取り付けられている。本実施形態でも、連結機構35は、ポンプ40Bに固定された連結軸37と、連結軸37を回転可能に支持するリング状の回転部材38と、を含んでおり、回転部材38は、ポンプドローン本体30に回転可能に支持されている。ポンプ40Bの外面から回転部材38の内面に向かって延びる連結軸37は、回転部材38の内面に固定された軸受34に回転可能に支持される。したがって、ポンプ40B、およびポンプ40Bに連結される輸送管10は、連結軸37および回転部材38を介して、ポンプドローン本体30に対して回動可能であり、かつ連結軸37を介して、回転部材38を支持するポンプドローン本体30に対して傾動可能である。このような構成により、ポンプ40Bは、ポンプドローン本体30に回動可能および傾動可能に支持されるので、ポンプ40Bに連結される輸送管10に対するポンプドローン6Bの動作の自由度が上昇する。
【0046】
本実施形態でも、ポンプ40Bの入口管60および吐出管62を、それぞれ、スイベルジョイント65,66を介して導管10A連結するのが好ましい。スイベルジョイント65,66によって、導管10Aに対する横形ポンプドローン6B全体の回転が許容されるので、ポンプ40Bに連結される導管10A(すなわち、輸送管10)に対する横形ポンプドローン6Bの動作の自由度をさらに上昇させることができる。
【0047】
さらに、電力ケーブル5は、図3を参照して説明された自在継手19を介してポンプドローン6Bに連結されている。自在継手19は、電力ケーブル5に対するポンプドローン6Bの自由な回転および自由な傾動を許容するので、ポンプドローン6Bは、空中で安定した姿勢を維持することができ、安定して飛行することができる。
【0048】
このように、トップドローン1、およびポンプドローン6A,6Bは、自在継手19および電力ケーブル5を介して直列に連結される。このような構成により、動力供給装置3から電力が供給される電力ケーブル5がトップドローン1、およびポンプドローン6A,6Bに対してあらゆる方向に傾いても、電力ケーブル5とトップドローン1、およびポンプドローン6A,6Bとの電気的接続を維持することができる。したがって、トップドローン1、およびポンプドローン6A,6Bは、その姿勢が電力ケーブル5によって妨げられることなく、長時間飛行を続けることができる。
【0049】
さらに、本実施形態では、各ポンプドローン6A,6Bは、連結機構35によって、導管10A(すなわち、輸送管10)に対して回動可能かつ傾動可能である。さらに、スイベルジョイント65,66によって、各ポンプドローン6A,6Bに対する導管10Aのねじれが解消される。したがって、輸送管10は、トップドローン1、およびポンプドローン6A,6Bに対してあらゆる方向に回転可能かつ傾動可能であるため、輸送管10を、各ポンプドローン6A,6Bを支点とする多関節のロボットアームのように屈曲させることができる。その結果、遠隔地200から需要地300までの間に様々な障害物(例えば、樹木、岩、崖、および山岳などの天然の物体、および家屋、ビル、橋、および電線などの人工の物体)が存在していても、ノズル11を保持するトップドローン1を需要地300まで到達させることができる。輸送管10を流れてきた水は、ノズル11から連続してタンク301に供給される。
【0050】
図5は、他の実施形態に係る立形ポンプドローン6Aを模式的に示す斜視図である。特に説明しない本実施形態の構成は、図2に示す実施形態と同様であるため、その重複する説明を省略する。
【0051】
図5に示す立形ポンプドローン6Aは、ポンプドローン本体30が矩形形状を有する点で、図2に示す立形ポンプドローン6Aと相違する。本実施形態では、4本の回転翼6Rが矩形形状を有するポンプドローン本体30の上面に固定されている。このように、ポンプドローン本体30の形状は任意であり、回転翼6Rの数も任意である。
【0052】
図6(a)および図6(b)は、さらに他の実施形態に係る立形ポンプドローン6Aを示す模式図である。より具体的には、図6(a)は、さらに他の実施形態に係る立形ポンプドローン6Aの上面図であり、図6(b)は、図6(a)に示す立形ポンプドローン6Aの側面図である。特に説明しない本実施形態の構成は、図2に示す実施形態と同様であるため、その重複する説明を省略する。なお、図6(a)および図6(b)では、自在継手19および電力ケーブル5の図示を省略している。
【0053】
図6(a)および図6(b)に示す立形ポンプドローン6Aのポンプドローン本体30は、複数の(図示した例では、4つの)柱部材50と、これら柱部材50にそれぞれ固定された第1板体52および第2板体53から構成される。立形ポンプドローン6Aを飛行させたときに、第1板体52は、第2板体53の上方に位置する。各柱部材50の上面には、立形ポンプドローン6Aを飛行させるための回転翼6Rが固定されている。
【0054】
本実施形態では、ポンプ40Aは、第1連結機構35A、および第2連結機構35Bによってポンプドローン本体30に連結される。第1連結機構35Aは、第1板体52の内側に配置されており、第2連結機構35Bは、第2板体53の内側に配置されている。第2連結機構35Bは、第1連結機構35Aと同様の構成を有しているので、以下では、第1連結機構35Aの構成を説明する。
【0055】
図6(a)および図6(b)に示すように、第1連結機構35Aは、第1板体52に回転可能に支持される第1回転部材38Aと、第1回転部材38Aからポンプ40Aまで延びる複数の(図示した例では4つの)ばね部材55Aとを有する。第1回転部材38Aは、リング形状を有しており、第1板体52に回転可能に支持されている。より具体的には、第1回転部材38Aの外面が、第1板体52に形成された貫通孔の壁面に回転可能に支持されている。4つのばね部材55Aは、ポンプ40Aの外周面に沿って円周方向に等間隔に配置されており、ポンプ40Aの外周面から第1回転部材38Aの内面まで放射状に延びている。各ばね部材55Aの一端は、ポンプ40Aの外周面に固定されており、他端は、第1回転部材38Bの内周面に固定されている。第1板体52に対してポンプ40Aが傾くと、一部のばね部材55Aが縮み、残りのばね部材55Aが延びる。縮んだばね部材55Aは、ポンプ40Aを元の姿勢に戻そうとポンプ40A押し返し、延びたばね部材55Aは、ポンプ40Aを元の姿勢に戻そうとポンプ40Aを引き戻す。このような構成により、ポンプ40A、およびポンプ40Aに連結される輸送管10は、ばね部材55Aと第1回転部材38Aを介してポンプドローン本体30に対して回動可能であり、ばね部材55Aを介して第1回転部材38を支持するポンプドローン本体30に対して傾動可能である。このような構成により、ポンプ40Aに連結される輸送管10に対する立形ポンプドローン6Aの動作の自由度が上昇する。
【0056】
図6(a)および図6(b)に示す実施形態でも、ポンプ40Aの入口管60および吐出管62を、スイベルジョイント65,66を介して導管10Aに連結するのが好ましい。スイベルジョイント65,66によって、導管10Aに対する立形ポンプドローン6A全体の回転が許容されるので、導管10A(すなわち、輸送管10)に対する立形ポンプドローン6Aの動作の自由度をさらに上昇させることができる。
【0057】
図7(a)および図7(b)は、さらに他の実施形態に係る立形ポンプドローン6Aを示す模式図である。より具体的には、図7(a)は、さらに他の実施形態に係る立形ポンプドローン6Aの上面図であり、図7(b)は、図7(a)に示す立形ポンプドローン6Aの側面図である。図7(a)および図7(b)に示す立形ポンプドローン6Aは、図6(a)および図6(b)に示す立形ポンプドローン6Aの変形例に相当する。特に説明しない本実施形態の構成は、図6(a)および図6(b)に示す実施形態と同様であるため、その重複する説明を省略する。なお、図7(a)および図7(b)でも、自在継手19および電力ケーブル5の図示を省略している。
【0058】
図7(a)および図7(b)に示す立形ポンプドローン6Aは、第1連結機構35Aの第1回転部材38A、および第2連結機構35Bの第2回転部材38Bが省略されている点で、図6(a)および図6(b)に示す立形ポンプドローン6Aと相違する。具体的には、第1連結機構35Aは、複数のばね部材55Aから構成され、各ばね部材55Aの一端は、ポンプ40Aの外面に固定され、他端は、第1板体52に形成された貫通孔の壁面に固定される。同様に、第2連結機構35Bは、複数のばね部材55Bから構成され、各ばね部材55Bの一端は、ポンプ40Aの外面に固定され、他端は、第2板体53に形成された貫通孔の壁面に固定される。
【0059】
そのため、第1連結機構35Aおよび第2連結機構35Bによって、ポンプドローン本体30に対するポンプ40Aの傾動動作は許容されるが、回動動作は許容されない。しかしながら、スイベルジョイント65,66によって、導管10Aに対する立形ポンプドローン6A全体の回転が許容されるので、導管10A(すなわち、輸送管10)に対する立形ポンプドローン6Aの動作の自由度を上昇させることができる。
【0060】
図8は、さらに他の実施形態に係る立形ポンプドローン6Aを示す模式図である。図8は、立形ポンプドローン6Aの上面図に相当する。特に説明しない本実施形態の構成は、図2に示す実施形態と同様であるため、その重複する説明を省略する。なお、図8でも、自在継手19および電力ケーブル5の図示を省略している。
【0061】
図8に示す立形ポンプドローン6Aは、矩形形状のポンプドローン本体30を有しており、該ドローン本体30の上面に4つの回転翼6Rが固定されている。本実施形態でも、ポンプ40Aは、連結機構35によって、ポンプドローン本体30に回動可能かつ傾動可能に連結される。
【0062】
図8に示す連結機構35は、ポンプドローン本体30に回転可能に支持された回転部材38と、該回転部材38に連結された支持構造体39と、回転部材38と支持構造体39とを連結する第1連結軸37と、支持構造体39とポンプ40Aとを連結する第2連結軸43を備えている。第1連結軸37および第2連結軸43は、互いに異なる方向に延びている。本実施形態では、支持構造体39はリング形状を有しており、支持構造体39は、回転部材38の内側に配置されている。支持構造体39の形状は任意であり、例えば、半環形状、または四角形状を有してもよい。
【0063】
本実施形態では、2つの第1連結軸37が一直線上に並び、2つの第2連結軸43が一直線上に並んでおり、第1連結軸37と第2連結軸43は互いに垂直である。各第1連結軸37の一端は、支持構造体39の外面に固定されており、他端は、回転部材38内面に設けられた軸受34によって回転可能に支持されている。各第2連結軸43の一端は、ポンプ40Aの外面に固定されており、他端は、支持構造体39の内面に設けられた軸受44によって回転可能に支持されている。したがって、ポンプ40A、および支持構造体39は、回転部材38を介してポンプドローン本体30に対して回動可能であり、かつ第1連結軸37を介して回転部材38およびポンプドローン本体30に対して傾動可能である。さらに、ポンプ40Aは、第2連結軸44を介して支持構造体39に対して傾動可能である。したがって、ポンプ40A、およびポンプ40Aに連結される導管10A(すなわち、輸送管10)は、ポンプドローン本体30に対してあらゆる方向に回動可能であり、かつ傾動可能である。このような構成により、ポンプ40Aに連結される輸送管10に対する立形ポンプドローン6Aの動作の自由度が上昇する。
【0064】
図8に示す実施形態でも、ポンプ40Aの入口管60および吐出管62を、スイベルジョイント65,66を介して導管10Aに連結するのが好ましい。スイベルジョイント65,66によって、導管10Aに対する立形ポンプドローン6A全体の回転が許容されるので、導管10A(すなわち、輸送管10)に対する立形ポンプドローン6Aの動作の自由度をさらに上昇させることができる。
【0065】
図9は、他の実施形態に係る横形ポンプドローン6Bを模式的に示す斜視図である。特に説明しない本実施形態の構成は、図4に示す実施形態と同様であるため、その重複する説明を省略する。
【0066】
図9に示す横形ポンプドローン6Bのポンプドローン本体30は、回転翼6Rが固定される第1構造体30Bと、該第1構造体30Bに固定される第2構造体30Cから構成される。本実施形態では、第1構造体30Bは、矩形形状を有しており、4つの回転翼6Rが第1構造体30Bの上面に固定されている。第2構造体30Cは、矩形形状を有し、第1構造体30Bの下面に固定されている。第2構造体30Cは、第1構造体30Bに対して垂直方向に延びている。自在継手19は、第1構造体30Bの側面に固定されている。電力ケーブル5および自在継手19を介してポンプドローン本体30に供給された電力は、図示しない電力ラインを介して回転翼6Rおよびポンプ40Bに供給され、回転翼6Rおよびポンプ40Bの駆動に用いられる。
【0067】
図4を参照して説明された連結機構35は、第2構造体30Cに設けられる。すなわち、連結機構35は、第2構造体30Cに形成された貫通孔に配置されており、ポンプ40Bに固定された連結軸37と、連結軸37を回転可能に支持するリングの回転部材38と、を含んでいる。回転部材38は、第2構造体30Cの貫通孔に回転可能に支持される。ポンプ40Bの外面から回転部材38の内面に向かって延びる連結軸37は、回転部材38の内面に固定された軸受34に回転可能に支持される。このような構成でも、ポンプ40B、およびポンプ40Bに連結される輸送管10は、連結軸37および回転部材38を介して、ポンプドローン本体30に対して回動可能であり、かつ連結軸37を介して、回転部材38を支持するポンプドローン本体30に対して傾動可能である。したがって、ポンプ40Bに連結される輸送管10に対する横形ポンプドローン6Bの動作の自由度が上昇する。
【0068】
本実施形態でも、ポンプ40Bの入口管60および吐出管62を、それぞれ、スイベルジョイント65,66を介して導管10A連結するのが好ましい。スイベルジョイント65,66によって、導管10Aに対する横形ポンプドローン6B全体の回転が許容されるので、ポンプ40Bに連結される導管10A(すなわち、輸送管10)に対する横形ポンプドローン6Bの動作の自由度をさらに上昇させることができる。
【0069】
図10(a)および図10(b)は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローン6Bを示す模式図である。より具体的には、図10(a)は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローン6Bの側面図であり、図10(b)は、図10(a)のA線矢視図である。特に説明しない本実施形態の構成は、図9に示す実施形態と同様であるため、その重複する説明を省略する。なお、図10(a)および図10(b)では、自在継手19および電力ケーブル5の図示を省略している。
【0070】
図10(a)および図10(b)に示す実施形態でも、ポンプ40Bをポンプドローン本体30に対して回転可能および傾動可能に連結する連結機構35は、ポンプドローン本体30の第2構造体30Cに配置される。
【0071】
図10(a)および図10(b)に示すように、連結機構35は、リング形状を有する回転部材38と、回転部材38からポンプ40Bまで延びる複数の(図示した例では4つの)ばね部材55とを有する。回転部材38は、第2構造体30Cに回転可能に支持されている。より具体的には、回転部材38の外面が、第2構造体30Cに形成された貫通孔の壁面に回転可能に支持されている。4つのばね部材55は、ポンプ40Bの外周面に沿って円周方向に等間隔に配置されており、ポンプ40Bの外周面から回転部材38の内面まで放射状に延びている。各ばね部材55の一端は、ポンプ40Bの外周面に固定されており、他端は、回転部材38の内周面に固定されている。第2構造体30Cに対してポンプ40Bが傾くと、一部のばね部材55が縮み、残りのばね部材55が延びる。縮んだばね部材55は、ポンプ40Bを元の姿勢に戻そうとポンプ40Bを押し返し、延びたばね部材55は、ポンプ40Bを元の姿勢に戻そうとポンプ40を引き戻す。このような構成により、ポンプ40B、およびポンプ40Bに連結される輸送管10は、ばね部材55と回転部材38を介してポンプドローン本体30に対して回動可能であり、ばね部材55を介して回転部材38を支持するポンプドローン本体30に対して傾動可能である。このような構成により、ポンプ40Bに連結される輸送管10に対する横形ポンプドローン6Bの動作の自由度が上昇する。
【0072】
図10(a)および図10(b)に示す実施形態でも、ポンプ40Bの入口管60および吐出管62を、スイベルジョイント65,66を介して導管10Aに連結するのが好ましい。スイベルジョイント65,66によって、導管10Aに対する横形ポンプドローン6B全体の回転が許容されるので、導管10A(すなわち、輸送管10)に対する横形ポンプドローン6Bの動作の自由度をさらに上昇させることができる。
【0073】
図11(a)および図11(b)は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローン6Bを示す模式図である。より具体的には、図11(a)は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローン6Bの側面図であり、図11(b)は、図11(a)のB線矢視図である。図11(a)および図11(b)に示す横形ポンプドローン6Bは、図10(a)および図10(b)に示す横形ポンプドローン6Bの変形例に相当する。特に説明しない本実施形態の構成は、図10(a)および図10(b)に示す実施形態と同様であるため、その重複する説明を省略する。なお、図11(a)および図11(b)でも、自在継手19および電力ケーブル5の図示を省略している。
【0074】
図11(a)および図11(b)に示す横形ポンプドローン6Bは、連結機構35の回転部材38が省略されている点で、図10(a)および図10(b)に示す横形ポンプドローン6Bと相違する。すなわち、連結機構35は、複数のばね部材55から構成され、各ばね部材55の一端は、ポンプ40Bの外面に固定され、他端は、第2構造体30Cに形成された貫通孔の壁面に固定される。
【0075】
そのため、連結機構35によって、ポンプドローン本体30に対するポンプ40Bの傾動動作は許容されるが、回動動作は許容されない。しかしながら、スイベルジョイント65,66によって、導管10Aに対する横形ポンプドローン6B全体の回転が許容されるので、導管10A(すなわち、輸送管10)に対する横形ポンプドローン6Bの動作の自由度を上昇させることができる。
【0076】
図12(a)および図12(b)は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローン6Bを示す模式図である。より具体的には、図12(a)は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローン6Bの側面図であり、図12(b)は、図12(a)のC線矢視図である。図12(a)および図12(b)に示す横形ポンプドローン6Bは、図11(a)および図11(b)に示す横形ポンプドローン6Bの変形例に相当する。特に説明しない本実施形態の構成は、図11(a)および図11(b)に示す実施形態と同様であるため、その重複する説明を省略する。なお、図12(a)および図12(b)でも、自在継手19および電力ケーブル5の図示を省略している。
【0077】
図12(a)および図12(b)に示す横形ポンプドローン6Bのポンプドローン本体30は、矩形形状を有し、回転翼6Rが固定される第1構造体30Bと、第1構造体30Bの下面に固定される第2構造体30C1と、第3構造体30C2とから構成される。第2構造体30C1と第3構造体30C2は、互いに同一の矩形形状を有している。
【0078】
本実施形態では、ポンプ40Bは、第1連結機構35A、および第2連結機構35Bによってポンプドローン本体30に連結される。第1連結機構35Aは、第2構造体30C1の内側に配置されており、第2連結機構35Bは、第3構造体30C2の内側に配置されている。第1連結機構35Aおよび第2連結機構35Bは、図11(a)および図11(b)を参照して説明された連結機構35と同一の構成を有している。すなわち、第1連結機構35Aは、複数のばね部材55Aから構成され、各ばね部材55Aの一端は、ポンプ40Bの外面に固定され、他端は、第2構造体30C1に形成された貫通孔の壁面に固定される。同様に、第2連結機構35Bは、複数のばね部材55Bから構成され、各ばね部材55Bの一端は、ポンプ40Bの外面に固定され、他端は、第3構造体30C2に形成された貫通孔の壁面に固定される。
【0079】
そのため、第1連結機構35Aおよび第2連結機構35Bによって、ポンプドローン本体30に対するポンプ40Bの傾動動作は許容されるが、回動動作は許容されない。しかしながら、スイベルジョイント65,66によって、導管10Aに対する横形ポンプドローン6B全体の回転が許容されるので、導管10A(すなわち、輸送管10)に対する横形ポンプドローン6bの動作の自由度を上昇させることができる。
【0080】
図13(a)、図13(b)、および図13(c)は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローン6Bを示す模式図である。より具体的には、図13(a)は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローン6Bの上面図であり、図13(b)は、図13(a)に示す横形ポンプドローン6Bの側面図であり、図13(c)は、図13(b)のD線矢視図である。図13(a)乃至図13(c)に示す横形ポンプドローン6Bは、図9に示す横形ポンプドローン6Bの変形例に相当する。特に説明しない本実施形態の構成は、図9に示す実施形態と同様であるため、その重複する説明を省略する。なお、図13(a)乃至図13(c)でも、自在継手19および電力ケーブル5の図示を省略している。
【0081】
図13(a)乃至図13(c)に示す横形ポンプドローン6Bは、ポンプドローン本体30が第1構造体30Bに形成された貫通孔の壁面に回転可能に支持される円盤70を有する点で、図9に示す横形ポンプドローン6Bと相違する。
【0082】
連結機構35は、第2構造体30Cに回動可能かつ傾動可能に支持されており、第2構造体30Cは、円盤70の下面に固定されている。円盤70がポンプドローン本体30の第1構造体30Bに対して回転すると、第2構造体30Bは、円盤70と一体に回転する。したがって、第2構造体30Bに連結機構35を介して連結されるポンプ40B、およびポンプ40Bに連結される導管10A(すなわち、輸送管10)も、円盤70と一体に回転する。
【0083】
円盤70の回転方向は、連結機構35の回転部材38の回転方向とは直交している。より具体的には、円盤70の回転軸は、回転部材38の回転軸と直交している。したがって、ポンプ40Bに連結される輸送管10に対する横形ポンプドローン6Bの動作の自由度がさらに上昇する。
【0084】
図14(a)および図14(b)は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローン6Bを示す模式図である。より具体的には、図14(a)は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローン6Bの側面図であり、図14(b)は、図14(a)のE線矢視図である。
【0085】
図14(a)および図14(b)に示す横形ポンプドローン6Bの連結機構35は、矩形形状を有するポンプドローン本体30の下面に取り付けられた軸受72と、軸受72に回転可能に支持される回転軸74と、を有する。回転軸74は、軸受72に支持される主軸74Aと、主軸74Aから分岐する第1分岐軸74Bおよび第2分岐軸74Cとから構成される。第1分岐軸74Bおよび第2分岐軸74Cは、それぞれ、略C字状の形状を有している。第1分岐軸74Bの先端は、ポンプ40Bの外面に固定された軸受75に回転可能に支持されており、第2分岐軸74Cの先端は、ポンプ40Bの外面に固定された軸受76に回転可能に支持されている。本実施形態では、連結機構35は、ポンプドローン本体30の下面に取り付けられた軸受72と、軸受72に回転可能に支持される回転軸74と、ポンプ40Bに設けられ、回転軸74の第1分岐管74Bの先端を回転可能に支持する軸受75と、ポンプ40Bに設けられ、回転軸74の第2分岐管74Cの先端を回転可能に支持する軸受76と、から構成される。
【0086】
ポンプ40Bは、軸受75,76を介して回転軸74に対して傾動可能であり、回転軸74は、ポンプドローン本体30に対して回転可能である。この連結機構35により、ポンプ40Bは、ポンプドローン本体30に対して回動可能かつ傾動可能に連結される。したがって、ポンプ40Bに連結される輸送管10に対する横形ポンプドローン6Bの動作の自由度が上昇する。
【0087】
本実施形態でも、ポンプ40Bの入口管60および吐出管62を、それぞれ、スイベルジョイント65,66を介して導管10A連結するのが好ましい。スイベルジョイント65,66によって、導管10Aに対する横形ポンプドローン6B全体の回転が許容されるので、ポンプ40Bに連結される導管10A(すなわち、輸送管10)に対する横形ポンプドローン6Bの動作の自由度をさらに上昇させることができる。
【0088】
図15(a)および図15(b)は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローン6Bを示す模式図である。より具体的には、図15(a)は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローン6Bの側面図であり、図15(b)は、図15(a)のF線矢視図である。図15(a)および図15(b)に示す横形ポンプドローン6Bは、図9に示す横形ポンプドローン6Bの変形例に相当する。特に説明しない本実施形態の構成は、図9に示す実施形態と同様であるため、その重複する説明を省略する。なお、図15(a)および図15(b)でも、自在継手19および電力ケーブル5の図示を省略している。
【0089】
図15(a)および図15(b)に示す横形ポンプドローン6Bは、第1構造体30Bの側面に取り付けられたバランス機構45を備えている点で、図9に示す横形ポンプドローン6Bと相違する。
【0090】
横形ポンプドローン6Bのポンプ40Bを駆動することにより、該横形ポンプドローン6Bのポンプドローン本体30には、水の流れ方向とは逆向きに作用する力Faが作用する。そのため、ポンプ40Bの駆動中に横形ポンプドローン6Bを空中で停止させるためには、回転翼6Rによって発生される推力の水平方向の成分が力Faと釣り合うように、横形ポンプドローン6Bのポンプ本体30をポンプ40Bに対して傾ける必要がある。しかしながら、ポンプ40Bに対するポンプ本体30の傾動範囲には限界がある。
【0091】
そこで、本実施形態では、横形ポンプドローン6Bは、バランス機構45を備えている。バランス機構45は、上記力Faを打ち消すための力Fbを発生させるための機構である。このバランス機構45によって、力Fa同一の大きさを有するが、力Faとは逆向きに作用する力Fbがポンプ本体30に発生させられる。
【0092】
図15(a)および図15(b)に示す例では、バランス機構45は、ポンプドローン本体30の第1構造体30Bの両側面からそれぞれ延びるアーム47と、各アーム47の先端に取り付けられた回転翼46とを備える。回転翼46は、図示しない電力ケーブルによってポンプ本体30と電気的に接続されており、上記電力ケーブル5を介して横形ポンプドローン6Bのポンプ本体30に供給された電力によって駆動する。回転翼46を駆動することにより、上記力Faとは逆向きにポンプ本体30に作用する力Fbが発生する。制御装置8(図1参照)が各回転翼46の回転速度を変更することによって、力Fbの大きさを調整することができる。このような構成によって、ポンプ40Bを駆動したときであっても、横形ポンプドローン6Bの水平姿勢を維持することができる。
【0093】
本実施形態では、バランス機構45は、電力によって回転する2つの回転翼46を有している。しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されない。例えば、バランス機構45は、1つの回転翼46を有していてもよいし、3つ以上の回転翼46を有していてもよい。図示はしないが、バランス機構45は、回転翼46を回転させるために、液体燃料、または燃料ガスによって駆動するエンジン(例えば、レシプロエンジン)を有していてもよい。後述するように、ドローンシステム100は、遠隔地200から需要地300まで液体燃料または燃料ガスを供給するために用いることができる。この場合、輸送管10を流れる液体燃料または燃料ガスの一部を、バランス機構45のエンジンに供給してもよい。
【0094】
あるいは、バランス機構45は、回転翼46の代わりに、ジェット燃料を燃焼させることによって力Fbを発生させるジェットエンジンを有していてもよいし、水などの液体を噴射することによって力Fbを発生させるノズルを有していてもよい。
【0095】
一実施形態では、バランス機構45を、図4に示す横形ポンプドローン6Bに設けてもよいし、バランス機構45を、図10乃至図14に示す横形ポンプドローン6Bに設けてもよい。
【0096】
ドローンシステム100は、隣接する導管10Aを互いに連結するスイベルジョイントをさらに有していてもよい。あるいは、複数のスイベルジョイントを組み合わせたスイベルジョイント機構を用いて、隣接する導管10Aを互いに連結してもよい。図16は、隣接する導管10Aを互いに連結するスイベルジョイント機構の一例を示す模式図である。
【0097】
図16に示すスイベルジョイント機構80は、導管10A1と導管10A2との間に配置されており、導管10A1,10A2を互いに連結するために用いられる。導管10A1,10A2は、輸送管10を構成する複数の導管10Aのうちの隣接する導管10Aであり、スイベルジョイント機構80によって、互いに連結される。輸送管10の水の流れ方向において、導管10A1は、導管10A2の下流側に位置する。
【0098】
このスイベルジョイント機構80は、略L字状に曲げられた第1屈曲管81,第2屈曲管82と、第1屈曲管81の一端に取り付けられた第1スイベルジョイント84と、第2屈曲管82の一端に取り付けられた第2スイベルジョイント85と、第1屈曲管81の他端と第2屈曲管82の他端とを連結する第3スイベルジョイント86と、を有している。第1スイベルジョイント84は、第1屈曲管81を導管10A1に連結し、第1屈曲管81に対する導管10A1の回転を許容する。第2スイベルジョイント85は、第2屈曲管82を導管10A2に連結し、第2屈曲管82に対する導管10A2の回転を許容する。第3スイベルジョイント86は、第1屈曲管81(または第2屈曲管82)に対する第2屈曲管82(または第1屈曲管81)の回転を許容する。すなわち、第3スイベルジョイント86によって、第1屈曲管81および第2屈曲管82は、互いに回転自在である。このようなスイベルジョイント機構80によって、導管10A1,10A2を連結することにより、輸送管10を三次元的に回動させることができる。したがって、スイベルジョイント機構80によって、輸送管10を懸架するトップドローン1および各ポンプドローン6A,6Bの動作の自由度が上昇するので、需要地200から被災地300までの間に存在する物体に輸送管10が接触することを効果的に回避することができる。
【0099】
図17は、さらに他の実施形態に係る立形ポンプドローン6Aを模式的に示す斜視図である。図18は、さらに他の実施形態に係る横形ポンプドローン6Bを模式的に示す斜視図である。図17に示す立形ポンプドローン6Aのポンプドローン本体30は、ポンプ40Aのポンプ本体88と、該ポンプ本体88の外面から突出する複数の(図示した例では、4つの)アーム33とから構成される。各アーム33の先端には、回転翼6Rが固定される。同様に、図18に示す横形ポンプドローン6Bのポンプドローン本体30は、ポンプ40Bのポンプ本体88と、該ポンプ本体88の外面から突出する複数の(図示した例では、4つの)アーム33とから構成される。各アーム33の先端には、回転翼6Rが固定される。
【0100】
図17に示す立形ポンプドローン6Aは、ポンプ40Aをポンプドローン本体30に回動可能および傾動可能に連結するための連結機構を有していない。同様に、図18に示す横形ポンプドローン6Bは、ポンプ40Bをポンプドローン本体30に回動可能および傾動可能に連結するための連結機構を有していない。
【0101】
しかしながら、立形ポンプ40Aのポンプ40Aの入口管60および吐出管62は、それぞれ、図16を参照して説明されたスイベルジョイント機構80を介して導管10Aに連結されている。より具体的には、ポンプ40Aの入口管60および吐出管62は、それぞれ、第1スイベルジョイント84によってスイベル機構80に連結され、導管10Aは、第2スイベルジョイント85によってスイベル機構80に連結される。同様に、横形ポンプ40Bの入口管60および吐出管62は、それぞれ、図16を参照して説明されたスイベルジョイント機構80を介して導管10Aに連結されている。より具体的には、ポンプ40Bの入口管60および吐出管62は、それぞれ、第1スイベルジョイント84によってスイベル機構80に連結され、導管10Aは、第2スイベルジョイント85によってスイベル機構80に連結される。このように、ポンプ40Aおよびポンプ40Bを、スイベルジョイント機構80を介して輸送管10に連結してもよい。これらの場合も、導管10A(すなわち、輸送管10)に対する立形ポンプドローン6Aおよび横形ポンプドローン6Bの動作の自由度を上昇させることができる。
【0102】
図19は、スイベルジョイント機構80の他の例を示す模式図である。図19に示すスイベルジョイント機構80は、コイル管87と、コイル管87の両端にそれぞれ接続された第1スイベルジョイント84と第2スイベルジョイント85と、から構成される。コイル管87の一端は、第1スイベルジョイント84を介して導管10A1に連結され、コイル管87の他端は、第2スイベルジョイント85を介して導管10A2に連結される。上述したように、導管10A1,10A2は、輸送管10を構成する複数の導管10Aのうちの隣接する導管10Aであり、スイベルジョイント機構80によって、互いに連結される。コイル管87は、自由に伸縮可能および屈曲可能である。したがって、このスイベルジョイント機構80によっても、輸送管10を懸架するトップドローン1および各ポンプドローン6A,6Bの動作の自由度が上昇するので、需要地200から被災地300までの間に存在する物体に輸送管10が接触することを効果的に回避することができる。
【0103】
図20は、スイベルジョイント機構80のさらに他の例を示す模式図である。図20に示すスイベルジョイント80は、蛇腹管90と、蛇腹管90の両端にそれぞれ接続された第1スイベルジョイント84と第2スイベルジョイント85と、から構成される。蛇腹管90の一端は、第1スイベルジョイント84を介して導管10A1に連結され、蛇腹管90の他端は、第2スイベルジョイント85を介して導管10A2に連結される。蛇腹管90も、自由に屈曲可能である。したがって、このスイベルジョイント機構80によっても、輸送管10に対するトップドローン1および各ポンプドローン6A,6Bの動作の自由度が上昇するので、需要地200から被災地300までの間に存在する物体に輸送管10が接触することを効果的に回避することができる。
【0104】
図21(a)乃至図21(c)は、一実施形態に係るトップドローン1を示す模式図である。より具体的には、図21(a)は、一実施形態に係るトップドローン1を模式的に示す側面図であり、図21(b)は、図21(a)のG線矢視図であり、図21(c)は、図21(a)に示すノズル11を模式的に示す斜視図である。
【0105】
図21(a)および図21(b)に示すように、トップドローン1は、複数の回転翼6Rが固定されるトップドローン本体91と、トップドローン本体91の下面に取り付けられた軸受93と、軸受93に回転可能に支持されるノズル回転軸94と、を有する。ノズル回転軸94は、軸受94に回転可能に支持される主軸94Aと、主軸94Aから分岐する第1分岐軸94Bおよび第2分岐軸94Cとから構成される。第1分岐軸94Bおよび第2分岐軸94Cは、それぞれ、略C字状の形状を有している。
【0106】
図20(c)に示すように、本実施形態に係るノズル11は、略L字形状を有しており、ノズル回転軸94に対して回動可能である。ノズル11の末端は、スイベルジョイント95を介して、略L字形状を有する短管96の一端に連結される。短管96の他端は、スイベルジョイント97を介して最も上側に位置する導管10Aの先端に連結される。すなわち、輸送管10の先端は、スイベルジョイント97、短管96、およびスイベルジョイント95を介してノズル11に連結される。ノズル11の先端は、輸送管10を流れる水の噴射口として構成されている。
【0107】
第1分岐軸94Bの先端は、短管96の屈曲部に固定されている。第2分岐軸94Cの末端には、ノズル11をスイベルジョイント95を介して回動させるためのアクチュエータ99が固定されており、このアクチュエータ99は、第2分岐軸94Cの末端とノズル11の屈曲部との間に配置される。本実施形態では、アクチュエータ99は、モータである。アクチュエータ99の回転軸(図示せず)は、ノズル11の屈曲部に固定されており、アクチュエータ99を駆動すると、ノズル11がスイベルジョイント95を介して回動される。すなわち、アクチュエータ99によって、ノズル11の先端を上下方向に回動させることができる。したがって、トップドローン1に対するタンク301(図1参照)の位置に応じて、上下方向におけるノズル11の先端の位置を変更することができる。
【0108】
トップドローン1は、トップドローン本体91に対するノズル回転軸94の相対的な回転を制限するロック機構を有するのが好ましい。図22は、ロック機構の一例を模式的に示す斜視図である。図22に示すロック機構101を用いて、トップドローン本体91に対するノズル回転軸94の回転動作を阻止することができる。したがって、ロック機構101によって、トップドローン本体91に対するノズル回転軸94の回転動作を阻止しながら、トップドローン1を水平方向に回転させると、ノズル11の先端を水平方向に回動させることができる。
【0109】
本実施形態では、ロック機構101は、軸受93に固定されている(図21(a)参照)。ロック機構101は、ノズル回転軸94を保持(ロック)することにより、トップドローン本体91に対するノズル回転軸94の相対的な回転を制限するように構成されている。
【0110】
ロック機構101は、通常は作動していないが、自動で、または操縦者の遠隔操作により動作し、ノズル回転軸94の回転を防止することができる。例えば、トップドローン1からタンク301に水を放出する際に、ロック機構101は、ノズル11の先端がタンク301に向いた状態を維持するように、ノズル回転軸94の回転動作を防止する。次いで、ノズル11から放出される水がタンク301に放出されるように、上記アクチュエータ99を動作させて、ノズル11の先端の上下方向の位置を調整する。
【0111】
次に、図22を参照して、ロック機構101の具体的な構成について説明する。図22に示すように、ロック機構101は、ノズル回転軸94の外周面に対向する2つのブレーキパッド105と、2つのブレーキパッド105にそれぞれ連結された2つのアクチュエータ106と、ノズル回転軸94の回転角度を検出する角度検出器107と、ノズル回転軸94の回転角度に基づいてアクチュエータ106を作動させるアクチュエータ制御部108とを備えている。一実施形態では、1つのブレーキパッド105と、このブレーキパッド105に連結された1つのアクチュエータ106のみを設けてもよい。
【0112】
各アクチュエータ106は、ブレーキパッド105をノズル回転軸94の外周面に押し付けるように構成されている。アクチュエータ106の構成は特に限定されないが、例えば、モータとボールねじ機構との組み合わせ、またはエアシリンダなどからアクチュエータ106を構成することができる。2つのブレーキパッド105の配置は、ノズル回転軸94を中心に対称である。アクチュエータ106が駆動されると、ブレーキパッド105はノズル回転軸94に押し付けられ、これによりノズル回転軸94がブレーキパッド105によって保持される。結果として、ノズル回転軸94、およびこのノズル回転軸94に連結されたノズル11のトップドローン本体91に対する相対的な回転が防止される。
【0113】
ノズル回転軸94の外周面には、複数のパターン110が形成されている。これらのパターン110は、ノズル回転軸94の軸心を中心に等間隔に配列されている。角度検出器107は、パターン110に対向して配置されている。角度検出器107は、ノズル回転軸94の外周面に光を導き、パターン110からの反射光に基づいてノズル連結軸94の回転角度を検出するように構成されている。このような角度検出器107には、光学式ロータリエンコーダが使用できる。角度検出器107は、アクチュエータ制御部108に電気的に接続されている。アクチュエータ制御部108は、角度検出器107によって検出されたノズル回転軸94の回転角度に基づいて、アクチュエータ106を作動させる。
【0114】
一実施形態では、上述した角度検出器107、アクチュエータ制御部108、パターン110は省略してもよい。この場合は、ノズル11が適切な角度にあるときに、操縦者が遠隔操作によりロック機構101を作動させてもよい。
【0115】
図22を参照して説明されたロック機構101を、上述した連結軸37,43(図2図4図5図8図9、および図13(c)参照)の回転を制限するために各ポンプドローン6A,6Bに設けてもよい。この場合、ロック機構101は、ドローンシステム100における全てのポンプドローン6A,6Bに装備させてもよいし、一部のポンプドローン6A,6Bのみに装備させてもよい。
【0116】
さらに、図15(a)および図15(b)を参照して説明されたバランス機構45を、トップドローン1に設けてもよい。この場合、バランス機構45の回転翼46が固定されるアーム47は、トップドローン本体91の側面に固定されるのが好ましい。
【0117】
上述した実施形態では、電力ケーブル5は、自在継手19を介して、各ドローン1,6A,6Bに連結されているが、本発明は、この例に限定されない。例えば、電力ケーブル5は、導管10Aの外面に固定されてもよい。
【0118】
図23は、電力ケーブル5と一体化された導管10Aによって、輸送管10が形成されたドローンシステム100の一例を示す模式図である。図23に示すドローンシステム100は、遠隔地200から需要地の一例である山火事発生現場に消火液(例えば、水)を搬送するドローンシステムである。特に説明しない本実施形態の構成は、上述した実施形態と同様であるため、その重複する説明を省略する。
【0119】
図23に示すように、電力ケーブル5は、輸送管10の外面に固定されている。より具体的には、電力ケーブル5は、導管10Aの外面に固定されている。したがって、電力ケーブル5は、輸送管10と一体に延びるので、電力ケーブル5が輸送管10に絡まることを効果的に防止することができる。なお、このドローンシステム100は、動力供給装置3の電源13から延びる電力ライン140を有しており、最も下側に位置する導管10Aに固定される電力ケーブル5は、電力ライン140を介して動力供給装置3の電源13に接続される。
【0120】
図24は、図23に示すドローンシステム100で用いられる導管10Aの一例を示す模式図である。図25(a)は、図23に示すトップドローン1を示す模式図であり、図25(b)は、図23に示す立形ポンプドローン6Aを示す模式図であり、図25(c)は、図23に示す横形ポンプドローン6Bを示す模式図である。図24では、導管10Aの両端の構成の一例として、導管10Aの両端を各ポンプドローン6A,6Bの入口管60および吐出管62に連結するためのスイベルジョイント65,66を仮想線(点線)で描いている。各ポンプドローン6A,6Bは、図24に示す導管10Aによって鎖状に連結される。
【0121】
図24に示すように、電力ケーブル5は、導管10Aの外面に固定されたケーブル本体5Aと、ケーブル本体5Aの両端部からそれぞれ延びる電力ライン133と、各電力ライン133の先端に固定された第1ケーブル側コネクタ130とを有している。電力ケーブル5は、さらに、ケーブル本体5Aの両端部近傍からそれぞれ延びる電力ライン134と、該電力ライン134の先端に固定された第2ケーブル側コネクタ131とを有している。電力ライン133は、ケーブル本体5Aの先端に電気的に接続されており、電力ライン134は、ケーブル本体5Aの途中に電気的に接続されている。
【0122】
図25(a)に示すように、トップドローン1は、電力ケーブル5の第1ケーブル側コネクタ130に接続可能なトップドローン側コネクタ135を有している。トップドローン側コネクタ135は、トップドローン本体91から延びる電力ライン136の先端に固定されている。トップドローン側コネクタ135を、第1ケーブル側コネクタ130に接続することにより、トップドローン1を、電力ケーブル5に電気的に接続することができる。電力ケーブル5から、トップドローン側コネクタ135および電力ライン136を介してトップドローン本体91に供給された電力は、回転翼1Rおよびアクチュエータ99(図21(c)参照)などのトップドローン1に搭載される機器の駆動に利用される。
【0123】
図25(b)および図25(c)に示すように、ポンプドローン6A,6Bは、それぞれ、第1ケーブル側コネクタ130と接続可能な2つのドローン側コネクタ137を有している。各ドローン側コネクタ137は、ポンプドローン本体30から延びる電力ライン138の先端に固定されており、ドローン側コネクタ137を、第1ケーブル側コネクタ130に接続することにより、各ポンプドローン6A,6Bを、電力ケーブル5に電気的に接続することができる。電力ケーブル5からドローン側コネクタ137および電力ライン138を介してポンプドローン6A(または6B)のドローン本体30に供給された電力は、回転翼6Rおよびポンプ40A(またはポンプ40B)などのポンプドローン6A(または6B)に搭載される機器の駆動に利用される。
【0124】
次に、ドローンシステム100を構築する方法について説明する。図26は、トップドローン1が電力ケーブル5を介して動力供給装置3の電源13に接続された状態を示す模式図である。最初に、トップドローン1のトップドローン側コネクタ135を、電力ケーブル5の一方の端部に設けられた第1ケーブル側コネクタ130と接続する。次いで、電力ケーブル5の他方の端部に設けられた第2ケーブル側コネクタ131を、電源13から延びる電力ライン140の先端に固定された電源コネクタ142に接続する。これにより、トップドローン1が電源13と電気的に接続され、トップドローン1は、電源13から供給される電力によって飛行することができる。次に、図26に示すように、導管10Aの末端が地上から浮上するまで、トップドローン1を飛行させる。
【0125】
図27(a)は、図26に示す導管10Aと電力ケーブル5が横形ポンプドローン6Bに連結された状態を示す模式図であり、図27(b)は、図27(a)に示す横形ポンプドローン6Bに、次の導管10Aと電力ケーブル5が連結された状態を示す模式図であり、図27(c)は、図27(b)に示す次の導管10Aに固定された電力ケーブル5が動力供給装置3の電源13に接続された状態を示す模式図である。以下では、図27(a)乃至図27(c)を参照して、横形ポンプドローン6Bを、隣接する導管10Aおよび電力ケーブル5に連結する工程が説明される。なお、立形ポンプドローン6Aを、隣接する導管10Aおよび電力ケーブル5に連結する工程は、図27(a)乃至図27(c)に示す工程と同様であるため、その重複する説明を省略する。
【0126】
図27(a)に示すように、トップドローン1に既に連結された導管10A(以下、この導管10Aを「導管10A1」と称する)の末端を、横形ポンプドローン6Bのポンプ40Bの吐出管62に連結する。このとき、上述したスイベルジョイント66を用いて、導管10A1の末端とポンプ40Bの吐出管62とを連結するのが好ましい。次いで、電力ケーブル5の他方の端部に設けられた第1ケーブル側コネクタ130を、横形ポンプドローン6Bの一方のドローン側コネクタ137に接続する。
【0127】
次いで、図27(b)に示すように、横形ポンプドローン6Bのポンプ40Bの入口管60に、次の導管10A(以下、この導管10Aを「導管10A2」と称する)の先端を接続する。このとき、上述したスイベルジョイント65を用いて、導管10A2の先端とポンプ40Bの入口管60とを連結するのが好ましい。さらに、横形ポンプドローン6Bの他方のドローン側コネクタ137を、電力ケーブル5の一方の端部に設けられた第1ケーブル側コネクタ130に接続する。
【0128】
次いで、図27(a)に示す第2ケーブル側コネクタ131と電源コネクタ142との接続を解除し、横形ポンプドローン6Bに連結された導管10A2の末端が地上から浮上するまで、トップドローン1と横形ポンプドローン6Bとを飛行させる。このとき、トップドローン1および横形ポンプドローン6Bには、電源13からの電力の供給が停止している。そのため、トップドローン1および横形ポンプドローン6Bは、図示しないバッテリを内蔵しており、トップドローン1および横形ポンプドローン6Bは、該バッテリに蓄えられた電力を用いて飛行する。
【0129】
次いで、図27(c)に示すように、電力ケーブル5の他方の端部に設けられた第2ケーブル側コネクタ131を、電源13から延びる電力ライン140の先端に固定された電源コネクタ142に接続する。これにより、トップドローン1および横形ポンプドローン6Bが電源13と電気的に接続され、トップドローン1および横形ポンプドローン6Bは、電源13から供給される電力によって飛行することができる。なお、電源13からの電力の供給が開始された後で、トップドローン1および横形ポンプドローン6Bにそれぞれ搭載されたバッテリに充電するのが好ましい。
【0130】
ドローンシステム100は、図27(a)乃至図27(c)に示す工程を繰り返すことにより構築される。すなわち、隣接するポンプドローン6A,6Bを互いに連結するときは、最初に、最も下側に位置するポンプドローン6A(または6B)に、次の導管10Aを連結する。最も下側に位置するポンプドローン6A(または6B)に連結された次の導管10Aは、上記導管10A2に相当し、最も下側に位置するポンプドローン6A(または6B)に既に連結されている導管10Aは、上記導管10A1に相当する。最も下側に位置するポンプドローン6A(または6B)から延びる一方のドローン側コネクタ137は、導管10A1に固定された電力ケーブル5の末端に設けられた第1ケーブル側コネクタ133と既に接続されている。
【0131】
次いで、導管10A1に固定された電力ケーブル5の第2ケーブル側コネクタ131と電源コネクタ140との接続を解除し、次の導管10A2の末端が地上から浮上するまで、全てのドローン1,6A,6Bを飛行させる。そして、次の導管10A2に固定された電力ライン5の末端に設けられた第2ケーブル側コネクタ131を、電源コネクタ140に接続し、電源13から全てのドローン1,6A,6Bに電力を供給する。このような工程を繰り返すことにより、ドローンシステム100のドローン1,6A,6Bを鎖状に連結することができる。
【0132】
図28(a)は、一実施形態に係る連結ドローンの側面図であり、図28(b)は、図28(a)のH−H線断面図である。図28(a)および図28(b)に示す連結ドローン6Cは、隣接する導管10A(すなわち、導管10A1および導管10A2)を互いに連結するために用いられるドローンである。連結ドローン6Cは、輸送管10を流れる水の圧力を上昇させるための上記ポンプ40A(または40B)を有さない。
【0133】
図28(a)および図28(b)に示す連結ドローン6Cは、回転翼6Rが固定される連結ドローン本体92と、連結ドローン本体92に設けられた貫通孔の内部に配置される短管149と、短管149の外面に固定されるスリーブ152と、連結ドローン本体92に設けられた貫通孔の壁面とスリーブ152の外面とを連結する複数のダンパー機構157と、を備える。短管149の両端には、スイベルジョイント150,155が設けられており、各スイベルジョイント150,155には、ワンタッチ継手153,158が固定されている。一方の導管10A1は、ワンタッチ継手153を介してスイベルジョイント150に連結され、他方の導管10A2は、ワンタッチ継手158を介してスイベルジョイント155に連結される。
【0134】
スイベルジョイント150は、短管149に対して回転自在であるため、該スイベルジョイント150によって、連結ドローン本体92に複数のダンパー機構157およびスリーブ152を介して連結される短管149に対する導管10A1の回転が許容される。同様に、スイベルジョイント155は、短管149に対して回転自在であるため、該スイベルジョイント155によって、連結ドローン本体92に複数のダンパー機構157およびスリーブ152を介して連結される短管149に対する導管10A2の回転が許容される。
【0135】
連結ドローン6Cは、さらに、電力ケーブル5と接続可能な電力ライン160を有する。図28(a)および図28(b)に示す連結ドローン6Cの電力ライン160は、スリーブ152の外面に固定されている。電力ライン160の両端には、導管10Aの外面に固定された電力ケーブル5の第1ケーブル側コネクタ130と接続可能な連結ドローン側コネクタ162がそれぞれ配置されている。電力ケーブル5から連結ドローン側コネクタ162、および電力ライン160を介して連結ドローン6Cに供給された電力は、回転翼6Rなどの連結ドローン6Cに搭載される機器の駆動に利用される。
【0136】
図29は、図28(a)に示すダンパー機構157を示す模式図である。図29に示すダンパー機構157は、ばね163と、ピストンシリンダー機構164との組み合わせにより構成される。図29では、ばね163は、点線で描かれている。短管149を複数のダンパー機構157を介して連結ドローン本体92に連結することにより、連結ドローン本体92に対する短管149の水平方向の移動が許容される。
【0137】
このような構成を有する連結ドローン6Cによって、隣接する導管10A1,10A2を連結することによっても、輸送管10に対する連結ドローン6Cの動作の自由度を上昇させることができる。その結果、遠隔地200から需要地300までの間に様々な障害物(例えば、樹木、岩、崖、および山岳などの天然の物体、および家屋、ビル、橋、および電線などの人工の物体)が存在していても、トップドローン1を需要地300まで到達させることができる。
【0138】
図30(a)乃至図30(c)は、他の実施形態に係る連結ドローン6Cを示す模式図である。より具体的には、図30(a)は、他の実施形態に係る連結ドローン6Cを模式的に示す側面図であり、図30(b)は、図30(a)のI線矢視図であり、図30(c)は、図30(a)に示す連結管を模式的に示す斜視図である。
【0139】
図30(a)乃至図30(c)に示す連結ドローン6Cも、隣接する導管10A(すなわち、導管10A1および導管10A2)を互いに連結するために用いられるドローンである。したがって、連結ドローン6Cは、輸送管10を流れる水の圧力を上昇させるための上記ポンプ40A(または40B)を有さない。
【0140】
図30(a)および図30(b)に示す連結ドローン6Cは、複数の回転翼6Rが固定される連結ドローン本体92と、連結ドローン本体92の下面に取り付けられた軸受145と、軸受145に回転可能に支持される支持軸146と、を有する。支持軸146は、隣接する導管10A1,10A2の間に配置される連結管179を支持するための軸である。この支持軸146は、軸受145に回転可能に支持される主軸146Aと、主軸146Aから分岐する第1分岐軸146Bおよび第2分岐軸146Cとから構成される。第1分岐軸146Bおよび第2分岐軸146Cは、それぞれ、略C字状の形状を有している。
【0141】
図30(c)に示すように、連結管179は、略L字状に曲げられた第1屈曲管180,第2屈曲管181と、第1屈曲管180と第2屈曲管181とを互いに連結するスイベルジョイント185と、を有している。第1屈曲管180の先端には、スイベルジョイント183が固定されており、該スイベルジョイント183を介して、連結管179の第1屈曲管180が導管10A1に連結される。スイベルジョイント183は、第1屈曲管180に対する導管10A1の回転を許容する。同様に、第2屈曲管181の先端には、スイベルジョイント184が固定されており、該スイベルジョイント184を介して、連結管179の第2屈曲管181が導管10A2に連結される。スイベルジョイント184は、第2屈曲管180に対する導管10A2の回転を許容する。
【0142】
スイベルジョイント185は、第1屈曲管180(または第2屈曲管181)に対する第2屈曲管181(または第1屈曲管180)の鉛直方向の回動を許容する。より具体的には、連結ドローン6Cの連結ドローン本体92が水平姿勢で飛行しているとき(図30(a)参照)、スイベルジョイント185によって、第1屈曲管180(または第2屈曲管181)は、第2屈曲管181(または第1屈曲管180)に対して鉛直方向に回動可能である。
【0143】
本実施形態では、第1分岐軸146Bの末端には、第1屈曲管180を第2屈曲管181に対して回動させるためのアクチュエータ186が固定されており、アクチュエータ186の回転軸は、第1屈曲管180の屈曲部に固定されている。同様に、第2分岐軸146Cの末端には、第2屈曲管181を第1屈曲管180に対して回動させるためのアクチュエータ187が固定されており、アクチュエータ187の回転軸は、第2屈曲管181の屈曲部に固定されている。これらアクチュエータ186,187は、制御装置8(図1参照)によって独立して動作される。したがって、第1屈曲管180(または、第2屈曲管181)に対する第2屈曲管181(または、第1屈曲管180)の鉛直方向の角度を自在に変更することができる。
【0144】
このような連結ドローン6Cによって、導管10A1,10A2を連結することにより、輸送管10を所望の角度で屈曲させることができる。すなわち、連結ドローン6Cを支点として、輸送管10を鉛直方向に所望の角度で屈曲させることができる。例えば、図31に示すように、連結ドローン6Cを支点として、輸送管10を、鉛直方向に直角(すなわち、θ=90°)に屈曲させることができる。その結果、需要地200から被災地300までの間に存在する物体に輸送管10が接触することを効果的に回避することができる。
【0145】
図30(b)および図30(c)に示すように、連結ドローン6Cは、アクチュエータ186、187の回転軸の回転をそれぞれ阻止するブレーキ機構101を備えるのが好ましい。図30(b)および図30(c)に示すブレーキ機構101は、図22を参照して説明されたブレーキ機構101と同一の構成を有する。これらブレーキ機構101により、第1屈曲管180(または、第2屈曲管181)が意図せずに第2屈曲管181(第1屈曲管180)に対して回動してしまうことを防止することができる。一実施形態では、連結ドローン6Cは、アクチュエータ186、187のいずれか一方のみを有していてもよい。
【0146】
図32は、さらに他の実施形態に係る連結ドローン6Cを概略的に示す側面図である。図32に示す連結ドローン6Cは、図30(a)乃至図30(c)に示す連結ドローン6Cの変形例に相当する。特に説明しない本実施形態の構成は、図30(a)乃至図30(c)に示す連結ドローン6Cと同様であるため、その重複する説明を省略する。
【0147】
図32に示す連結ドローン6Cも、第1屈曲管180と第2屈曲管181とを互いに連結するスイベルジョイント185を有するが、このスイベルジョイント185は、第1屈曲管180(または第2屈曲管181)に対する第2屈曲管181(または第1屈曲管180)の水平方向の回動を許容する。より具体的には、連結ドローン6Cの連結ドローン本体92が水平姿勢で飛行しているとき、スイベルジョイント185によって、第1屈曲管180(または第2屈曲管181)は、第2屈曲管181(または第1屈曲管180)に対して水平方向に回動可能である。
【0148】
図32に示す連結ドローン6Cの支持軸146は、軸受145に回転可能に支持される主軸146Aと、主軸146Aの末端に接続されるフレーム146Dとから構成される。フレーム146Dは、略C字状の形状を有しており、上記アクチュエータ186,187は、フレーム146Dの両端部にそれぞれ固定されている。制御装置8(図1参照)がこれらアクチュエータ186,187を独立して動作させることにより、第1屈曲管180(または、第2屈曲管181)に対する第2屈曲管181(または、第1屈曲管180)の水平方向の角度を自在に変更することができる。その結果、連結ドローン6Cを支点として、輸送管10を水平方向に所望の角度で屈曲させることができるので、需要地200から被災地300までの間に存在する物体に輸送管10が接触することを効果的に回避することができる。
【0149】
図25(a)および図26に示すように、トップドローン1は、ノズル11に固定された撮像装置175および赤外線カメラ176を有していてもよい。一実施形態では、トップドローン1は、撮像装置175および赤外線カメラ176のいずれか一方を備えていてもよい。
【0150】
撮像装置175は、例えば、ビデオカメラであり、撮像装置175によって撮影された画像は、制御装置8(図1および図23参照)に送信される。制御装置8は、図示しないモニタを備えており、作業者は、該モニタを介して撮像装置175が取得した画像を確認することができる。したがって、撮像装置175によって取得された画像に基づいて、トップドローン1の姿勢およびノズル11の向きを調整することにより、確実に水をタンク301または火災発生現場に放出することができる。
【0151】
さらに、赤外線カメラ176によって取得された画像によって、火災発生現場で最も温度の高い箇所を確認することができる。したがって、赤外線カメラ176によって取得された画像に基づいて、トップドローン1の姿勢およびノズル11の向きを調整することにより、火災を迅速に消火することができる。一実施形態では、赤外線カメラ176によって取得された画像に基づいて、火災が消し止められたか否かを確認してもよい。
【0152】
上述した実施形態は、遠隔地200から被災地300のタンク301、または山火事発生現場まで水を連続して供給可能なドローンシステム100である。しかしながら、本発明はこの実施形態に限定されない。例えば、ドローンシステム100を、市街地で発生した火災を消火するために利用してもよい。この場合、トップドローン1がノズル11に固定された撮像装置175を有していると、トップドローン1を火災発生現場まで迅速に誘導することができる。特に、火災がビルなどの高層建築物の内部で発生した場合は、無人飛行体であるトップドローン1を高層建築物の内部にまで容易に到達させることができる。あるいは、海上を航行中の船舶に火災が発生した場合に、上述したドローンシステム100を用いて、該船舶の消火活動を実施してもよい。
【0153】
消防署に、トップドローン1、各ポンプドローン6A,6B、導管10Aなどのドローンシステム100の構成機器を保管しておいてもよい。この場合、消防署内でドローンシステム100を構築することにより、消防署から火災発生現場まで消火液を供給することができる。
【0154】
一実施形態では、上述したドローンシステム100を用いて、液体燃料などの水とは異なる液体を遠隔地300に供給してもよい。例えば、ドローンシステム100を用いて、海上に停泊している船舶に水または液体燃料を供給してもよい。この場合、船舶が需要地300である。
【0155】
さらに、上述したドローンシステム100を用いて、遠隔地200から需要地300まで気体を搬送してもよい。図33は、プロパンガス、または水素ガスなどの燃料ガスを、遠隔地200から需要地300の一例である被災地に配置されたガスタンク304に供給するためのドローンシステム100を模式的に示す図である。
【0156】
図33に示すドローンシステム100は、遠隔地200に配置されたポンプ装置201が燃料ガスを圧送するために設けられている点と、トップドローン1のノズル11が被災地300に配置されたガスタンク304に連結される点のみが、上述した実施形態と異なる。ポンプ装置201の入口管は、燃料ガスが充填されたガスボンベ群204に管205を介して連結されている。管205には、図示しないバルブおよび減圧弁などの機器が配置されており、所望の圧力を有する燃料ガスが、ガスボンベ群204から管205を介してポンプ装置201に供給される。ポンプ装置201に供給された燃料ガスは、該ポンプ装置201から、複数のポンプドローン6A、6Bのポンプ40A,40Bが配置された輸送管10を介してトップドローン1のノズル11まで供給される。ノズル11は、ガスタンク304に連結管305を介して連結されている。ノズル11まで到達した燃料ガスは、連結管305を介してガスタンク304に充填される。これにより、被災地300に、連続して燃料ガスを供給することができる。
【0157】
なお、気体の圧力を上昇させる装置は、一般に、圧縮機(コンプレッサー)と称される。図33に示すように、ドローンシステム100を、遠隔地200から被災地(需要地)300まで気体を供給するために用いてもよい。そのため、本明細書において、ポンプドローン6A、6Bのポンプ40A,40Bは、圧縮機を含むものとして定義される。同様に、遠隔地200に配置されたポンプ装置201も圧縮機を含むものとして定義される。
【0158】
図34は、電力を需要地(例えば、被災地)300に供給するトップドローン1を示す模式図である。図34に示すように、トップドローン1は、該トップドローン1のトップドローン本体91から延びる電力ライン172と、電力ライン172の先端に設けられたコネクタ170を有していてもよい。コネクタ170を、需要地(例えば、被災地)300に配置されたバッテリ308から延びる電力ライン310のコネクタ309に連結することにより、トップドローン1に電力ケーブル5から供給された電力を、バッテリ308に蓄えることができる。したがって、需要地300に連続して電力を供給することができる。
【0159】
上述した実施形態では、複数のドローン1,6A,6Bは常に飛行しているが、本発明はこれら実施形態に限定されない。例えば、遠隔地200から需要地300までの間で、ドローンシステム100の複数のドローン1,6A,6Bのうちの少なくとも1つを着陸させてもよい。この場合、着陸されるドローン1,6A,6Bのそれぞれを載置可能な専用の台(図示せず)を設けるのが好ましい。複数のドローン1,6A,6Bのうちの少なくとも1つを着陸させることにより、ドローンシステム100全体で消費される電力量を低減することができる。
【0160】
さらに、複数のドローン1,6A,6Bの消費電力を低減するために、ドローンシステム100は、複数の導管10Aのうちの少なくとも1つに連結された気球、飛行船などの補助飛行体(図示せず)を有していてもよい。言い換えれば、ドローンシステム100は、複数の導管10Aのいくつかまたは全てにそれぞれ連結された複数の補助飛行体を有していてもよいし、1つの導管10Aに連結された1つの補助飛行体を有していてもよい。補助飛行体は、ガス袋を有しており、このガス袋に空気よりも軽い気体を充填することにより、浮力を得ることが可能な飛行体である。複数のドローン1,6A,6Bの消費電力の大幅な低減の観点からは、補助飛行体は、電力を必要とする推進装置を有しない気球が好ましい。複数のドローン1,6A,6Bの消費電力を低減しつつ、各導管10A(すなわち、輸送管10)の空中姿勢を制御および維持する観点からは、補助飛行体は、制御装置8によって制御可能で、かつ少ない動力で動作可能な推進装置を備えた小型飛行船が好ましい。
【0161】
同様の理由から、ドローンシステム100は、複数の電源ケーブル5のうちの少なくとも1つに連結された気球、飛行船などの補助飛行体(図示せず)を有していてもよい。ドローンシステム100は、少なくとも1つの導管10Aに連結される補助飛行体と、少なくとも1つの電源ケーブル5に連結される補助飛行体の両者を有していてもよい。ドローンシステム100が複数の補助飛行体を有する場合は、いくつかの補助飛行体に気球を用い、残りの補助飛行体に(小型)飛行船を用いてもよい。
【0162】
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうる。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲とすべきである。
【符号の説明】
【0163】
1 トップドローン
1R 回転翼
3 動力供給装置
5 電力ケーブル
6A,6B ポンプドローン
6C 連結ドローン
6R 回転翼
8 制御装置
10 輸送管
10A 導管
11 ノズル
13 電源
19 自在継手
30 ドローン本体
30B 第1構造体
30C 第2構造体
33 アーム
34,44,72,93 軸受
35 連結機構
37,43 連結軸
38 回転部材
39 支持構造体
40A,40B ポンプ
45 バランス機構
46 回転翼
47 アーム
50 柱部材
52,53 板部材
55,55A,55B ばね部材
60 入口管
62 吐出管
65,66,75,76,84,85,86,95,97,150,155 スイベルジョイント
70 円盤
74,94 回転軸
80 スイベルジョイント機構
81,82 屈曲管
87 コイル管
88 ポンプ本体
90 蛇腹管
91 トップドローン本体
92 連結ドローン本体
99,145,186,187 アクチュエータ
100 ドローンシステム
101 ロック機構
130,131,135,137,142,162,163,170 コネクタ
133,134,136,138,140,164,165,172 電力ライン
149 短管
152 スリーブ
153,158 ワンタッチ継手
157 ダンパー機構
175 撮像装置
176 赤外線カメラ
179 連結管
200 遠隔地
201 ポンプ装置(供給装置)
202 車両
300 需要地(被災地)
301 タンク
304 ガスタンク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34