特開2020-158330(P2020-158330A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2020-158330自己充填コンクリート及び自己充填コンクリートの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-158330(P2020-158330A)
(43)【公開日】2020年10月1日
(54)【発明の名称】自己充填コンクリート及び自己充填コンクリートの製造方法
(51)【国際特許分類】
   C04B 28/04 20060101AFI20200904BHJP
   C04B 18/14 20060101ALI20200904BHJP
   C04B 28/08 20060101ALI20200904BHJP
   C04B 7/26 20060101ALI20200904BHJP
   C04B 28/02 20060101ALI20200904BHJP
   C04B 18/08 20060101ALI20200904BHJP
【FI】
   C04B28/04
   C04B18/14 Z
   C04B28/08
   C04B7/26
   C04B28/02
   C04B18/08 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-58509(P2019-58509)
(22)【出願日】2019年3月26日
(71)【出願人】
【識別番号】000183266
【氏名又は名称】住友大阪セメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】中島 有一
【テーマコード(参考)】
4G112
【Fターム(参考)】
4G112PA27
4G112PA28
(57)【要約】
【課題】材料分離を起こすことなく、2017年制定コンクリート標準示方書[施工編]で規定されるランク1の自己充填性を満足する自己充填コンクリート、及び、該自己充填コンクリートの製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明に係る自己充填コンクリートは、細骨材と、粗骨材と、セメントと、水とを含み、水セメント比が20質量%以上35質量%以下であり、粗骨材を含まないモルタルの単位容積質量が2.60t/m以上であり、コンクリートの単位容積質量が2.65t/m以下である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
細骨材と、粗骨材と、セメントと、水とを含み、
水セメント比が20質量%以上35質量%以下であり、
粗骨材を含まないモルタルの単位容積質量が2.60t/m以上であり、
コンクリートの単位容積質量が2.65t/m以下である、自己充填コンクリート。
【請求項2】
前記細骨材が、密度3.00g/cm以上の重量細骨材を含む、請求項1に記載の自己充填コンクリート。
【請求項3】
前記重量細骨材の単位細骨材量が750kg/m以上である、請求項2に記載の自己充填コンクリート。
【請求項4】
前記セメントが、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、又は、シリカセメントである、請求項1〜3のいずれか一つに記載の自己充填コンクリート。
【請求項5】
単位セメント量が400kg/m以上である、請求項1〜4のいずれか一つに記載の自己充填コンクリート。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一つに記載の自己充填コンクリートを製造する方法であって、
細骨材と、粗骨材と、セメントと、水とを練り混ぜる工程を含む、自己充填コンクリートの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自己充填コンクリート及び自己充填コンクリートの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、打設時に型枠内の隅々まで均質にコンクリートを充填するため、該コンクリートにバイブレータ等を用いて振動を与える締固め作業が行われている。しかしながら、締固め作業は施工に手間が掛かる。また、締固め作業を行うことが困難な箇所では、施工不良によってコンクリート構造物に欠陥が生じることがある。
【0003】
そこで、締固め作業を行うことなく自重のみで型枠内の隅々まで均質に充填する性能(自己充填性)を有するコンクリートとして、自己充填コンクリートが用いられている。例えば、特許文献1〜3では、減水剤、増粘剤等の混和剤を添加した自己充填コンクリートが開示されている。このようなコンクリートは、高い流動性と、優れた材料分離抵抗性を有するため、材料分離が生じることなく、型枠内の隅々まで均質にコンクリートを充填することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018−184328号公報
【特許文献2】特開2017−31035号公報
【特許文献3】特開2004−115315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、コンクリート構造物には、更なる耐久性の向上が求められており、これに伴い、型枠内にはより過密に鉄筋が配置される傾向にある。そのため、従来の自己充填コンクリートを用いた場合であっても、締固め作業を行うことなく、型枠内の隅々まで均質にコンクリートを充填することが困難となっており、より自己充填性に優れたコンクリートの開発が要求されている。
【0006】
一般的に、コンクリートの自己充填性は、2017年制定コンクリート標準示方書[施工編]で規定される基準に基づき評価される。従来の自己充填コンクリートは、材料分離を起こすことなく、当該規定のランク1(障害条件:R1)を満足する自己充填性を有するものではなかった。
【0007】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、材料分離を起こすことなく、2017年制定コンクリート標準示方書[施工編]で規定されるランク1の自己充填性を満足する自己充填コンクリート、及び、該自己充填コンクリートの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る自己充填コンクリートは、細骨材と、粗骨材と、セメントと、水とを含み、水セメント比が20質量%以上35質量%以下であり、粗骨材を含まないモルタルの単位容積質量が2.60t/m以上であり、コンクリートの単位容積質量が2.65t/m以下である。
【0009】
前記自己充填コンクリートは、水セメント比が20質量%以上35質量%以下であり、粗骨材を含まないモルタルの単位容積質量が2.60t/m以上であり、かつ、コンクリートの単位容積質量が2.65t/m以下であることにより、モルタルの流動に伴い粗骨材が流動しやすくなる。その結果、材料分離が生じることなく、2017年制定コンクリート標準示方書[施工編]で規定されるランク1の自己充填性を満足する。
【0010】
本発明に係る自己充填コンクリートは、前記細骨材が、密度3.00g/cm以上の重量細骨材を含むことが好ましい。
【0011】
前記自己充填コンクリートは、密度3.00g/cm以上の比較的重い重量細骨材を含むことにより、モルタルの流動に伴い粗骨材がより流動しやすくなる。その結果、自己充填性をより向上させることができる。
【0012】
本発明に係る自己充填コンクリートは、前記重量細骨材の単位細骨材量が750kg/m以上であることが好ましい。
【0013】
前記自己充填コンクリートは、重量細骨材の単位細骨材量が750kg/m以上であることにより、モルタルの流動に伴い粗骨材がより流動しやすくなる。その結果、自己充填性をより向上させることができる。
【0014】
本発明に係る自己充填コンクリートは、前記セメントが、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、又は、シリカセメントであることが好ましい。
【0015】
前記自己充填コンクリートは、比較的重い普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、又は、シリカセメントを含むことにより、モルタルの流動に伴い粗骨材がより流動しやすくなる。その結果、自己充填性をより向上させることができる。
【0016】
本発明に係る自己充填コンクリートは、単位セメント量が400kg/m以上であることが好ましい。
【0017】
前記自己充填コンクリートは、単位セメント量が400kg/m以上であることにより、モルタルの流動に伴い粗骨材がより流動しやすくなる。その結果、自己充填性をより向上させることができる。
【0018】
本発明に係る自己充填コンクリートの製造方法は、上述の自己充填コンクリートを製造する方法であって、細骨材と、粗骨材と、セメントと、水とを練り混ぜる工程を含む。
【0019】
前記自己充填コンクリートの製造方法により、材料分離を起こすことなく、2017年制定コンクリート標準示方書[施工編]で規定されるランク1の自己充填性を満足する自己充填コンクリートを得ることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、材料分離を起こすことなく、2017年制定コンクリート標準示方書[施工編]で規定されるランク1の自己充填性を満足する自己充填コンクリート、及び、該自己充填コンクリートの製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本実施形態に係る自己充填コンクリートについて説明する。
【0022】
本実施形態に係る自己充填コンクリートは、細骨材と、粗骨材と、セメントと、水とを含む。
【0023】
<細骨材>
細骨材とは、10mm網ふるいを全部通過し、5mm網ふるいを質量で85%以上通過する骨材のことをいう(JIS A 0203:2014)。
【0024】
本実施形態に係る自己充填コンクリートは、細骨材として、密度3.00g/cm以上の重量細骨材を含むことが好ましい。前記重量細骨材としては、例えば、銅スラグ細骨材、電気炉酸化スラグ細骨材、重晶石、磁鉄鉱等が挙げられる。なお、前記重量細骨材は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0025】
前記銅スラグ細骨材としては、特に限定されるものではなく、JIS A 5011−3(コンクリート用スラグ骨材−第3部:銅スラグ骨材)で規定される細骨材を用いることができる。
【0026】
前記重量細骨材の単位細骨材量は、750kg/m以上であることが好ましく、850kg/m以上であることがより好ましい。また、前記重量細骨材の単位細骨材量は、1200kg/m以下であることが好ましく、1100kg/m以下であることがより好ましい。なお、前記重量細骨材が2種以上含まれる場合、前記重量細骨材の単位細骨材量は前記重量細骨材の合計量である。
【0027】
本実施形態に係る自己充填コンクリートは、細骨材として、密度3.00g/cm未満の細骨材を含んでいてもよい。このような細骨材としては、例えば、JIS A 5308附属書Aレディミクストコンクリート用骨材で規定される川砂、陸砂、山砂、海砂、砕砂、石灰石砕砂等の天然物由来の砂、高炉スラグ等が挙げられる。なお、これらの細骨材は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0028】
密度3.00g/cm未満の細骨材の単位細骨材量は、100kg/m以下であることが好ましい。なお、密度3.00g/cm未満の細骨材が2種以上含まれる場合、前記単位細骨材量は、密度3.00g/cm未満の細骨材の合計量である。
【0029】
細骨材率は、45%以上であることが好ましく、47%以上であることがより好ましい。また、細骨材率は、58%以下であることが好ましく、55%以下であることがより好ましい。なお、細骨材率とは、全骨材(細骨材及び粗骨材)に対する細骨材の容積比率(%)を意味する。
【0030】
<粗骨材>
粗骨材とは、5mm網ふるいに質量で85%以上とどまる骨材のことをいう(JIS A 0203:2014)。前記粗骨材としては、例えば、川砂利、山砂利、海砂利等の天然骨材、砂岩、硬質石灰岩、玄武岩、安山岩等の砕石等の人工骨材、再生骨材等が挙げられる。なお、これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0031】
単位粗骨材量は、700kg/m以上であることが好ましく、750kg/m以上であることがより好ましい。また、単位粗骨材量は、850kg/m以下であることが好ましく、800kg/m以下であることがより好ましい。なお、前記粗骨材が2種以上含まれる場合、前記単位粗骨材量は前記粗骨材の合計量である。
【0032】
<セメント>
セメントとしては、例えば、JIS R 5210で規定される普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント等のポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメント等の混合セメント、アルミナセメント、ジェットセメント等の超速硬セメント等が挙げられる。これらの中でも、セメントは、粗骨材を流動しやすくする観点から、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、又は、シリカセメントであることが好ましい。なお、これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0033】
単位セメント量は、400kg/m以上であることが好ましく、500kg/m以上であることがより好ましい。また、単位セメント量は、900kg/m以下であることが好ましく、800kg/m以下であることがより好ましい。なお、前記セメントが2種以上含まれる場合、単位セメント量は前記セメントの合計量である。
【0034】
<水>
水としては、特に限定されるものではなく、例えば、水道水、工業用水、回収水、地下水、河川水、雨水等を使用することができる。前記水には、コンクリート組成物の水和反応及びコンクリート硬化体に悪影響を及ぼす有機物、塩化物イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等が含まれないか、含まれていても極めて微量であることが好ましい。前記水としては、品質の安定した水道水又は工業用水であることがより好ましい。
【0035】
単位水量は、150〜190kg/mであることが好ましく、160〜180kg/mであることがより好ましい。
【0036】
前記セメントに対する前記水の比(水セメント比)は、20質量%以上40質量%以下である。水セメント比は、コンクリートの自己充填性をより向上させる観点から、22質量%以上であることが好ましく、30質量%以下であることが好ましい。
【0037】
本実施形態に係る自己充填コンクリートにおいて、粗骨材を含まないモルタルの単位容積質量は、2.60t/m以上である。モルタルの単位容積質量は、コンクリートの自己充填性をより向上させる観点から、2.63t/m以上であることが好ましい。
【0038】
本実施形態に係る自己充填コンクリートにおいて、コンクリートの単位容積質量は、2.65t/m以下である。コンクリートの単位容積質量は、該コンクリートの自己充填性をより向上させる観点から、2.63t/m以下であることが好ましい。
【0039】
本実施形態に係る自己充填コンクリートは、必要に応じて、混和剤を含んでいてもよい。混和剤としては、膨張材、AE剤、減水剤、AE減水剤、流動化剤、分離低減剤、凝結遅延剤、硬化促進剤、急結剤、収縮低減剤、起泡剤、発泡剤、防水剤等が挙げられる。なお、混和剤は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
【0040】
混和剤の割合は、特に限定されるものではなく、例えば、セメント量に対して、0.5〜4.0%とすることができる。
【0041】
本実施形態に係る自己充填コンクリートは、水セメント比が20質量%以上35質量%以下であり、粗骨材を含まないモルタルの単位容積質量が2.60t/m以上であり、かつ、コンクリートの単位容積質量が2.65t/m以下であることにより、モルタルの流動に伴い粗骨材が流動しやすくなる。その結果、材料分離が生じることなく、2017年制定コンクリート標準示方書[施工編]で規定されるランク1の自己充填性を満足する。
【0042】
本実施形態に係る自己充填コンクリートは、密度3.00g/cm以上の比較的重い重量細骨材を含むことにより、モルタルの流動に伴い粗骨材がより流動しやすくなる。その結果、自己充填性をより向上させることができる。
【0043】
本実施形態に係る自己充填コンクリートは、重量細骨材の単位細骨材量が750kg/m以上であることにより、モルタルの流動に伴い粗骨材がより流動しやすくなる。その結果、自己充填性をより向上させることができる。
【0044】
本実施形態に係る自己充填コンクリートは、比較的重い普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、又は、シリカセメントを含むことにより、モルタルの流動に伴い粗骨材がより流動しやすくなる。その結果、自己充填性をより向上させることができる。
【0045】
本実施形態に係る自己充填コンクリートは、単位セメント量が400kg/m以上であることにより、モルタルの流動に伴い粗骨材がより流動しやすくなる。その結果、自己充填性をより向上させることができる。
【0046】
本実施形態に係る自己充填コンクリートの製造方法は、上述の自己充填コンクリートを製造する方法であって、細骨材と、粗骨材と、セメントと、水とを練り混ぜる工程を含む。練り混ぜに用いるミキサは、特に限定されるものではなく、従来公知の練り混ぜミキサを用いることができる。
【実施例】
【0047】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0048】
<自己充填コンクリートの作製>
表1に示す各成分のうち、セメント及び細骨材を15秒間練り混ぜた後、水及び混和剤を加えて180秒間練り混ぜ、さらに粗骨材を加えて60秒間練り混ぜた。300秒間静置した後、30秒間練り混ぜることにより、各実施例及び比較例の自己充填コンクリートを作製した。
【0049】
【表1】
【0050】
表1に示す各成分の詳細を以下に示す。
W:上水道水
LC:低熱ポルトランドセメント(密度3.24g/cm、住友大阪セメント社製)
MS:山砂(密度2.59g/cm、静岡県掛川市産)
CUS:銅スラグ細骨材(密度3.39g/cm、住友金属鉱山社製)
G:砂岩砕石(密度2.64g/cm、茨城県岩瀬産)
SP:高性能AE減水剤(マスターグレニウムSP8HV、BASFジャパン社製)
【0051】
<自己充填性の評価>
自己充填性は、2017年制定コンクリート標準示方書[施工編]の記載に基づき、「高流動コンクリートの充填試験方法」(土木学会基準 JSCE−F 511−2011)を行うことにより評価した。障害条件R1及びR2を用いて試験を行った結果を表2に示す。なお、いずれの障害条件を用いた場合も、充填高さが300mm以上のコンクリートを合格とする。
【0052】
<材料分離の評価>
材料分離の有無は、下記の基準に基づき、目視で行った。結果を表2に示す。
○:コンクリートが流動した後、粗骨材及び水の偏在がない。
△:コンクリートが流動した後、粗骨材及び水の偏在が若干見られる。
【0053】
<圧縮強度の評価>
JIS A 1108:2006に基づき、圧縮強度試験を行った。材齢28日の圧縮強度を表2に示す。
【0054】
【表2】
【0055】
表2の結果から分かるように、本発明の構成要件をすべて満たす実施例1〜5の自己充填コンクリートは、材料分離を起こすことなく、2017年制定コンクリート標準示方書[施工編]で規定されるランク1の自己充填性を満足する。また、実施例1〜5の自己充填コンクリートは、充分な圧縮強度を有するものであった。
【0056】
一方、モルタルの単位容積質量が2.60t/m未満である比較例1〜4の自己充填コンクリートは、2017年制定コンクリート標準示方書[施工編]で規定されるランク1の自己充填性を満足するものではなかった。