特開2020-161186(P2020-161186A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ニコンの特許一覧
<>
  • 特開2020161186-信号機制御装置、および、信号機 図000003
  • 特開2020161186-信号機制御装置、および、信号機 図000004
  • 特開2020161186-信号機制御装置、および、信号機 図000005
  • 特開2020161186-信号機制御装置、および、信号機 図000006
  • 特開2020161186-信号機制御装置、および、信号機 図000007
  • 特開2020161186-信号機制御装置、および、信号機 図000008
  • 特開2020161186-信号機制御装置、および、信号機 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-161186(P2020-161186A)
(43)【公開日】2020年10月1日
(54)【発明の名称】信号機制御装置、および、信号機
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/08 20060101AFI20200904BHJP
【FI】
   G08G1/08
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2020-112595(P2020-112595)
(22)【出願日】2020年6月30日
(62)【分割の表示】特願2018-243161(P2018-243161)の分割
【原出願日】2010年8月6日
(71)【出願人】
【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】井上 英也
(72)【発明者】
【氏名】山垣 浩司
【テーマコード(参考)】
5H181
【Fターム(参考)】
5H181AA01
5H181BB04
5H181CC04
5H181DD02
5H181GG17
5H181JJ02
5H181JJ06
5H181JJ08
5H181JJ10
5H181JJ16
(57)【要約】
【課題】信号表示部の表示状態を切り替えるための制御信号を受信できない場合であっても、信号表示部の表示状態を適切に切り替えることができる信号機制御装置を提供する。
【解決手段】信号機制御装置は、信号機を制御する信号機制御装置であって、撮像部により撮像された画像に基づいて、前記信号機に取り付けられている信号表示部の表示状態を切り替える表示制御部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号機を制御する信号機制御装置であって、
撮像部により撮像された画像に基づいて、前記信号機に取り付けられている信号表示部の表示状態を切り替える表示制御部と、
を備える信号機制御装置。
【請求項2】
自装置の外部から電源線を介して電力が供給される電源部と、
電力を蓄積する蓄電部と、
自装置が備えている各構成に電力を供給する電源を、前記電源部と、前記蓄電部とから選択することによりに切り替える電源切り替え部と、
を備える請求項1に記載の信号機制御装置。
【請求項3】
前記撮像部により撮像された画像に基づいて、交通量を検出する第1検出部を備え、
前記表示制御部は、前記信号機に取り付けられている信号表示部の表示状態を、前記第1検出部が検出する交通量に基づいて切り替える、
請求項1又は請求項2に記載の信号機制御装置。
【請求項4】
前記撮像部により撮像された画像に基づいて、車両の種類を検出する第2検出部を備え、
前記表示制御部は、前記信号機に取り付けられている信号表示部の表示状態を、前記第2検出部が検出する前記種類に基づいて切り替える、
請求項1又は請求項2に記載の信号機制御装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記第2検出部が検出した前記種類の車両が緊急車両である場合、前記緊急車両が進行可能となるように、前記表示状態を切り替える、
請求項4に記載の信号機制御装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のうちいずれか一項に記載の信号機制御装置を備える、
信号機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号機制御装置、および、信号機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、信号機は、信号表示部の表示状態を切り替えるための制御信号を上位制御装置から受信し、この受信した制御信号に基づいて、信号表示部の表示状態を切り替えている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−97696号公報
【発明の概要】
【0004】
本発明に係る態様は、信号機を制御する信号機制御装置であって、撮像部により撮像された画像に基づいて、前記信号機に取り付けられている信号表示部の表示状態を切り替える表示制御部と、を備える信号機制御装置である。
【0005】
また、本発明に係る態様は、上記に記載の信号機制御装置を備える、信号機である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】この発明の一実施形態による信号システムおよび信号機制御装置の構成を示すブロック図である。
図2】信号機のモード間の遷移を説明する状態遷移図である。
図3】一例としての交差点(第1例)を示す説明図である。
図4】検出した交通量の一例を示す説明図である。
図5】信号灯の点灯および消灯の期間の一例を示す説明図である。
図6】本実施形態における信号機の動作を示す動作図である。
図7】一例としての交差点(第2例)を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
上述した特許文献1に示す信号機にあっては、たとえば災害時などにおいて、制御信号を上位制御装置から受信できない場合、信号表示部の表示状態を適切に切り替えることができないという問題があることが分かった。
そこで、本発明に係る態様は、信号表示部の表示状態を切り替えるための制御信号を受信できない場合であっても、信号表示部の表示状態を適切に切り替えることができる信号機制御装置、信号機、および、プログラムを提供する。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。図1は、この発明の一実施形態による信号システム1の構成を示す概略ブロック図である。信号システム1において、複数の信号機それぞれが備える信号機制御装置100と、上位制御装置200とが、通信網300を介して接続されている。以下、信号機制御装置100を、信号機100と称して説明する。
【0008】
ここでは、複数の信号機100は、道路に設置されており、それぞれが識別情報により識別されているものとして説明する。上位制御装置200は、信号機100のそれぞれを制御する制御信号を、通信網300を介して信号機100に送信する。これにより、上位制御装置200は、複数の信号機100のそれぞれを制御することができる。
【0009】
複数の信号機100は、それぞれ同様の構成を備えている。そこでここでは、1つの信号機100の構成について説明する。信号機100は、撮像部10と、制御部20と、信号表示部30と、電源供給部40と、収音部50とを備えている。撮像部10と制御部20とは、I/F(インターフェース)70を介して接続されている。制御部20と信号表示部30とは、I/F71を介して接続されている。収音部50と制御部20とは、I/F(インターフェース)72を介して接続されている。
【0010】
信号表示部30は、第1の発光部31と、第2の発光部32と、第3の発光部33とを備えている。この第1の発光部31は青色(または緑色)に点灯し、点灯時において、「進んでもよい」(以下、進行可能とする)ことを示す。第2の発光部32は黄色に点灯し、点灯時において、「停止位置で止まれ。ただし停止位置で止まれない時はそのまま進んでもよい」(以下、停止とする)ことを示す。第3の発光部33は赤色に点灯し、点灯時において、「進んではいけない」(以下、進行不可とする)ことを示す。
【0011】
撮像部10は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサまたはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像装置を備えており、撮像した画像をI/F70を介して、制御部20に出力する。この撮像部10は、信号機100に取り付けられている。たとえば、撮像部10は、信号表示部30の上部、下部、左側となる位置、または、右側となる位置になるように、信号機100に取り付けられている。また、この撮像部10は、信号表示部30と一体として、信号機100に取り付けられていてもよい。
【0012】
撮像部10は、一例としては、水平方向において360度の方位を撮像する。この場合、撮像部10は、複数の撮像装置を組み合わせて360度の方位を撮影してもよい。また、撮像部10は、三角錐や球などの形状の鏡面部材を介して撮像した画像を画像処理することにより、360度の方位を撮影してもよい。
【0013】
収音部50は、マイクロホンなどの収音装置であり、収音した音をI/F(インターフェース)72を介して制御部20に出力する。この収音部50は、たとえば、複数のマイクロホンを備えており、音源の方向を特定できるように収音する収音装置であってもよい。この収音部50は、信号機100に取り付けられている。たとえば、収音部50は、信号表示部30の上部、下部、左側となる位置、または、右側となる位置になるように、信号機100に取り付けられている。また、この収音部50は、信号表示部30と一体として、信号機100に取り付けられていてもよい。
【0014】
電源供給部40は、信号機100が備えている各構成である撮像部10と、制御部20と、信号表示部30と、収音部50とに電源を供給する。
【0015】
この電源供給部40は、電源部41と、蓄電部42と、電源切り替え部43とを備えている。電源部41には、信号機100の外部から、電源線を介して電源が供給される。蓄電部42には、電力(電荷)が蓄積され、この蓄積されている電力を出力する。たとえば、この蓄電部42は、電源部41に外部から電源が供給されている期間に、この電源部41に供給される電源により充電される。この蓄電部42は、たとえば二次電池である。
【0016】
電源切り替え部43は、たとえば、電源部41と蓄電部42とのうちから選択したいずれか一方からの電力を、信号機100が備えている各構成に供給する。この電源切り替え部43は、電源部41に供給される電源の電圧または電流を検出しており、この検出した電圧または電流に基づいて、信号機100が備えている各構成に電源を供給する電源部41を、電源部41と蓄電部42とのうちのいずれか一方に切り替える。
【0017】
ここで、図2を用いて、電源切り替え部43によるモードの切り替えについて説明する。なお、以降の説明においては、電源切り替え部43により、電源部41から信号機100が備えている各構成に電源を供給している場合を「第1のモード」と称し、蓄電部42から信号機100が備えている各構成に電源を供給している場合を「第2のモード」と称して説明する。
【0018】
まず、電源切り替え部43は、信号機100が起動した場合(図2において、状態「起動時」の場合)、起動時条件1を満たした場合には状態を第1のモードに遷移させ、起動時条件2を満たした場合には状態を第2のモードに遷移させる。
【0019】
この起動時条件1とは、たとえば、電源部41に供給される電源の電圧または電流が、予め定められている閾値よりも大きいという条件であってもよい。また、この起動時条件2とは、たとえば、電源部41に供給される電源の電圧または電流が、予め定められている閾値以下という条件であってもよい。すなわち、起動時条件1とは、信号機100に外部から電源が供給されているという条件であり、起動時条件2とは、信号機100に外部から電源が供給されていないという条件であってもよい。
【0020】
その後、たとえば、電源切り替え部43は、電源部41から信号機100が備えている各構成に電源を供給している場合(状態が第1のモードの場合)、この電源部41に供給される電源の電圧または電流を検出している。そして、電源切り替え部43は、この検出した電圧または電流が、予め定められている閾値以下となった場合(条件2を満たした場合)、蓄電部42に電源を切り替える(状態を第2のモードに遷移させる)。
【0021】
この条件2とは、たとえば、災害時などにおいて、信号機100に電源を供給する電源線が切断した場合、または、信号機100に電源を供給する施設が停電した場合に対応する。
【0022】
また、電源切り替え部43は、蓄電部42から信号機100が備えている各構成に電源を供給している場合(状態が第2のモードの場合)、電源部41に供給される電源の電圧または電流を検出している。そして、電源切り替え部43は、この検出した電圧または電流が、予め定められている閾値よりも大きくなった場合(条件1を満たした場合)、電源部41に電源を切り替える(状態を第1のモードに遷移させる)。
【0023】
この条件1とは、たとえば、災害後の復旧処理により、信号機100に電源を供給する切断した電源線が接続された場合、または、信号機100に電源を供給する施設の停電が終了した場合に対応する。
【0024】
以降、電源切り替え部43は、状態を第1のモードと第2のモードとの間で遷移させる。なお、電源切り替え部43は、状態を第1のモードから第2のモードへ遷移することを示す情報、および、状態を第2のモードから第1のモードへ遷移することを示す情報を、制御部20に出力する。または、電源切り替え部43は、現在の状態が第1のモードまたは第2のモードであることを示す情報を、制御部20に出力する。この情報により、制御部20は、現在のモードが、第1のモードであるのか、または、第2のモードであるのかを判定することが出来る。
【0025】
図1の説明に戻り、制御部20は、検出部21と、表示制御部22と、通信部23とを備えている。通信部23は、信号表示部30の表示状態を切り替えるための制御信号を、上位制御装置200から通信網300を介して受信する。この制御信号は、たとえば、進行可能、停止、または、進行不可を示す制御情報である。すなわち、この制御信号は、第1の発光部31、第2の発光部32、または、第3の発光部33を発光させることを示す制御情報である。
【0026】
表示制御部22は、第1のモードにおいては、通信部23により上位制御装置200から受信した制御信号に基づいて、I/F71を介して、信号表示部30の表示状態を切り替える。たとえば、表示制御部22は、第1のモードにおいては、第1の発光部31を発光させることを示す制御情報を上位制御装置200から通信部23を介して受信した場合には、信号表示部30が備える第1の発光部31を点灯状態にし、第2の発光部32および第3の発光部33を消灯状態にする。
【0027】
検出部21は、撮像部10により撮像された画像に基づいて、交通量を検出する。表示制御部22は、第2のモードにおいては、検出部21により検出された交通量に基づいて、信号表示部30の表示状態を切り替える。
【0028】
たとえば、検出部21は、撮像部10により撮像された複数の車線の画像に基づいて、複数の車線それぞれの交通量を検出する。このとき検出部21は、一例としては、撮像部10により撮像された複数の車線の画像に対して、画像処理やパターンマッチング技術により車両を、1台ずつ、かつ、車線毎に検出する。そして、検出部21は、それぞれの車線を走行した単位時間当たりの車両数を検出することにより、複数の車線それぞれの交通量を検出する。
【0029】
表示制御部22は、検出部21により検出された複数の車線それぞれの交通量を比較した結果に基づいて、信号表示部30の表示状態を切り替える。このとき、表示制御部22は、検出部21により検出された複数の車線それぞれの交通量を比較した結果に基づいて、交通量の多い車線を走行する車両が交通量の少ない車線を走行する車両に対比して、優先して進行可能となるように、信号表示部30の表示状態を切り替える。
【0030】
このようにして、制御部20は、第1のモードにおいては、信号機100に取り付けられている信号表示部30の表示状態を、通信部23により上位制御装置200から受信した制御信号に基づいて切り替える。また、制御部20は、第2のモードにおいては、信号機100に取り付けられている信号表示部30の表示状態を、撮像部10により撮像された画像に基づいて切り替える。
【0031】
次に、図3から図5を用いて、第2のモードにおいて、表示制御部22が、検出部21により検出された交通量に基づいて、信号表示部30の表示状態を切り替える例について説明する。
【0032】
ここでは、図3に示すように、それぞれが一方通行である2つの車線の場合について説明する。2つの車線のうちの一方の車線である車線Aは、図3の紙面において右から左への一方通行となる車線である。2つの車線のうちの他方の車線である車線Bは、図3の紙面において上から下への一方通行となる車線である。この車線Aと車線Bとは、交差点Cにおいて互いに交差している。
【0033】
また、この図3においては、車線Aにおいて、交差点Cの手前に信号機100−1が設置されている。また、車線Bにおいて、交差点Cの手前に信号機100−2が設置されている。信号機100−1と信号機100−2とは、上記に図1を用いて説明した信号機100と同様の構成を有している。
【0034】
また、この図3においては、交差点Cに対して、信号機100−1の手前に停止線L1があり、信号機100−2の手前に停止線L2がある。そのため、信号機100−1と信号機100−2との信号表示部30に応じて、交差点Cに対して、停止線L1の手前に車両は停止し、また、停止線L2の手前に車両は停止する。
【0035】
次に、図4を用いて、信号機100が検出する交通量について説明する。ここでは、信号機100−1と信号機100−2との信号表示部30は、それぞれ、進行可能を示す青色(または緑色)に点灯する第1の発光部31と、進行不可を示す赤色に点灯する第3の発光部33とを備えている場合について説明する。
【0036】
また、ここでは、信号機100−1と信号機100−2との制御部20は、それぞれ、自装置が備える信号表示部30に対して、第1の発光部31の消灯と第3の発光部33の点灯とを、ほぼ同時に実行させるものとして説明する。また、その逆に、信号機100−1と信号機100−2との制御部20は、それぞれ、自装置が備える信号表示部30に対して、第1の発光部31の点灯と第3の発光部33の消灯とを、ほぼ同時に実行させるものとして説明する。
【0037】
なお、信号機100−1と信号機100−2とは、上記に説明したように、それぞれ水平方向において360度の方位を撮像する。そのため、信号機100−1と信号機100−2とは、それぞれが、車線Aと車線Bとの交通量を検出することができる。
【0038】
ここで、たとえば、図4に示すように、信号機100−1と信号機100−2とは、それぞれの信号表示部30を介して、進行可能と進行不可との表示状態を交互に繰り返す。この進行可能と進行不可との表示状態になっているそれぞれの期間は、ここでは、同一の時間長であるものとして説明する。
【0039】
たとえば、期間T1においては、信号機100−1は自装置の信号表示部30を介して「進行可能」を示し、信号機100−2は自装置の信号表示部30を介して「進行不可」を示す。次に、期間T2においては、信号機100−1は自装置の信号表示部30を介して「進行不可」を示し、信号機100−2は自装置の信号表示部30を介して「進行可能」を示す。以下、期間T3、期間T4・・・と、同様の動作を、信号機100−1と信号機100−2とは繰り返す。そして、この期間T1、期間T2、期間T4・・・は、それぞれ同一の時間長であるものとする。
【0040】
ここで、信号機100−1の検出部21は、信号機100−1の撮像部10により撮像された複数の車線の画像に基づいて、複数の車線それぞれの交通量を検出する。また、信号機100−2の検出部21は、信号機100−2の撮像部10により撮像された複数の車線の画像に基づいて、複数の車線それぞれの交通量を検出する。
【0041】
たとえば、図4に示されるように、信号機100−1の検出部21と信号機100−2の検出部21とは、期間T1において、車線Aを5台の車両が通行し、車線Bを0台の車両が通行したことを、それぞれ検出する。また、信号機100−1の検出部21と信号機100−2の検出部21とは、期間T2において、車線Aを0台の車両が通行し、車線Bを1台の車両が通行したことを、それぞれ検出する。同様に、信号機100−1の検出部21と信号機100−2の検出部21とは、期間T3、期間T4・・・においても、車線Aと車線Bとのそれぞれの交通量を検出する。
【0042】
次に、信号機100−1の表示制御部22は、信号機100−1の検出部21により検出された複数の車線それぞれの交通量を比較し、この場合、車線Aの方が車線Bよりも交通量が多いと判定する。たとえば、信号機100−1の表示制御部22は、期間T1から期間T4などの予め定められている期間において、それぞれの車線を走行した車両の合計または平均に基づいて、車線それぞれの交通量を比較してもよい。
【0043】
そして、信号機100−1の表示制御部22は、この結果に基づいて、交通量の多い車線を走行する車両が交通量の少ない車線を走行する車両に対比して、優先して進行可能となるように、信号表示部30の表示状態を切り替える。すなわち、この場合、信号機100−1の表示制御部22は、車線Aの方が車線Bよりも交通量が多いため、車線Aの方が車線Bよりも優先して進行可能となるように、信号表示部30の表示状態を切り替える。
【0044】
一方、信号機100−2の表示制御部22は、信号機100−2の検出部21により検出された複数の車線それぞれの交通量を比較し、信号機100−1の表示制御部22と同様に、この場合、車線Aの方が車線Bよりも交通量が多いと判定する。そして、信号機100−2の表示制御部22は、この結果に基づいて、交通量の多い車線を走行する車両が交通量の少ない車線を走行する車両に対比して、優先して進行可能となるように、信号表示部30の表示状態を切り替える。すなわち、この場合、信号機100−2の表示制御部22は、車線Aの方が車線Bよりも交通量が多いため、信号機100−1の表示制御部22と同様に、車線Aの方が車線Bよりも優先して進行可能となるように、信号表示部30の表示状態を切り替える。
【0045】
ここで、複数の車線における交通量という物理量は、信号機100−1や信号機100−2などのように計測する主体が異なっていても、計測する期間が同一である限り、同一の値となる。そのため、信号機100−1の検出部21と信号機100−2の検出部21とにより検出される複数の車線における交通量の値は、同一の値となる。よって、信号機100−1の表示制御部22と信号機100−2の表示制御部22とは、それぞれ、検出した複数の車線毎の交通量に基づいて、車線Aの方が車線Bよりも優先して進行可能となるように、信号表示部30の表示状態を切り替えることができる。このようにして、信号機100−1と信号機100−2とは、互いに独立して動作していたとしても、また、上位制御装置から制御信号を受信していない場合であっても、検出した車線毎の交通量に基づいて、信号表示部30の表示状態を適切に切り替えることができる。
【0046】
なお、信号機100−1の表示制御部22と信号機100−2の表示制御部22とは、一例としては、それぞれ、車線Aの方が車線Bよりも優先して進行可能となるように、信号表示部30の表示状態を切り替える場合に、次のようにする。
【0047】
たとえば、信号機100−1と信号機100−2の表示制御部22は、自信号機100の検出部21により検出された複数の車線毎の交通量に基づいて、車線毎の交通量の比または差が大きいほど、交通量の多い車線の方が交通量の少ない車線よりも、進行可能となる期間が長くなるように、信号表示部30の表示状態を切り替える。
【0048】
また逆に、信号機100−1と信号機100−2の表示制御部22は、自信号機100の検出部21により検出された複数の車線毎の交通量に基づいて、車線毎の交通量の比または差が大きいほど、交通量の少ない車線の方が交通量の多い車線よりも、進行不可となる期間が長くなるように、信号表示部30の表示状態を切り替える。
【0049】
上述した図4の場合においては、信号機100−1と信号機100−2との表示制御部22は、一例としては図5に示すように、信号表示部30による表示状態の期間を変更する。たとえば、それぞれの表示制御部22は、信号機100−1の信号表示部30(車線A)が進行可能を示し、かつ、信号機100−2の信号表示部30(車線B)が進行不可を示す期間T11および期間T13の時間長が、図4に示した期間T1から期間T4の場合の時間長よりも、長くなるように変更する。
【0050】
逆に、それぞれの表示制御部22は、信号機100−1の信号表示部30(車線A)が進行不可を示し、かつ、信号機100−2の信号表示部30(車線B)が進行可能を示す期間T12と期間14との時間長が、図4に示した期間T1から期間T4の場合の時間長よりも、短くなるように変更する。以降、交通量が変化するまで、それぞれの表示制御部22は、それぞれの信号表示部30の表示状態を切り替えることを、期間T11から期間T14の場合と同様に繰り返す。
【0051】
このようにして、信号機100の表示制御部22は、検出部21により検出された複数の車線毎の交通量に基づいて、交通量の多い車線を走行する車両が交通量の少ない車線を走行する車両に対比して、優先して進行可能となるように、信号表示部30の表示状態を切り替えることができる。
【0052】
<第2のモードに遷移した場合の信号機100の動作>
次に、図6を用いて、第2のモードにおける信号機100の動作について説明する。なお、この図6における信号機100の動作は、たとえば、図2を用いて説明したように、第1のモードから第2のモードに遷移した場合の、信号機100の動作である。
【0053】
まず、撮像部10が、画像を撮像し、撮像した画像をI/F70を介して制御部20に出力する(ステップS10)。次に、制御部20の検出部21が、撮像部10により撮像された画像に基づいて、交通量を検出する(ステップS20)。次に、制御部20の表示制御部22は、検出部21により検出された複数の車線それぞれの交通量を比較する(ステップS30)。
【0054】
次に、制御部20の表示制御部22は、ステップS30において比較した結果に基づいて、信号表示部30の表示状態を切り替えることにより、信号制御をする(ステップS40)。たとえば、制御部20の表示制御部22は、このステップS40において、検出部21により検出された複数の車線それぞれの交通量を比較した結果に基づいて、交通量の多い車線を走行する車両が交通量の少ない車線を走行する車両に対比して、優先して進行可能となるように、信号表示部30の表示状態を切り替える。なお、このステップS40において、制御部20の表示制御部22は、I/F71を介して、信号表示部30の表示状態を切り替える。
以降、信号機100は、第1のモードに遷移するまで、ステップS10からの処理を繰り返す。
【0055】
このようにして、第2のモードにおいて、信号機100は、信号機100に取り付けられている信号表示部30の表示状態を、撮像部10により撮像された画像に基づいて切り替える。よって、本実施形態による信号機100は、上位制御装置と通信できない場合などにおいても、上位制御装置から制御信号を受信できない場合であっても、信号表示部30の表示状態を切り替える制御を適切にすることができる。
【0056】
なお、図4または図5に示したように、それぞれの信号機100が備える制御部20は、信号機100―1の表示状態と信号機100―2の表示状態とが、異なるように、それぞれの信号表示部30の表示状態を切り替えている。
【0057】
ところで、図3の場合、車線Aを走行する車両と車線Bを走行する車両とが、交差点Cにおいて衝突しないように、信号機100―1および信号機100―2は、それぞれの信号機100の信号表示部30を、自信号機100の制御部20により制御する必要がある。たとえば、それぞれの信号機100の制御部20は、車線Aを走行する車両と、車線Bを走行する車両が、同じタイミングで交差点Cに向けて、進行可能とはならないように、信号機100の信号表示部30を、自信号機100の制御部20により制御する必要がある。
【0058】
すなわち、信号機100―1の表示状態と信号機100―2の表示状態とは、両方が同じタイミングで進行可能となることは許されない。なお、信号機100―1の表示状態と、信号機100―2の表示状態とは、両方が進行不可となることは可能である。
そこで、それぞれの信号機100が備える制御部20は、信号機100―1の表示状態と信号機100―2の表示状態とが、異なるように、かつ、両方が同じタイミングで進行可能な表示状態とならないように、それぞれの信号表示部30の表示状態を切り替える。
これにより、車線Aを走行する車両と車線Bを走行する車両とが、交差点Cにおいて衝突することなく、車線Aを走行する車両と車線Bを走行する車両とが、交互に、交差点Cを進行することができる。
【0059】
ところで、上記に図4を用いて説明したように、信号機100−1や信号機100−2などのように交通量を計測する装置が異なっていても、複数の車線における交通量という物理量の値が、それぞれの装置で、同一の値として計測されるようにする必要がある。そのためには、信号機100−1と信号機100−2とで、車両数を計測する期間T1などの開始時刻と終了時刻とが、同期している必要がある。
【0060】
この同期のために、信号機100−1と信号機100−2とは、たとえば、電波時計による計時、または、GPS(Global Positioning System)を利用した計時により、互いに基準時刻を検出できるようにしてもよい。そして、信号機100−1と信号機100−2とは、検出した基準時刻からの経過時間を、それぞれの内部にある計時部で計測する。そして、信号機100−1と信号機100−2とは、それぞれの計時部で計測した経過時間に基づいて、車両数を計測する期間T1などの開始時刻と終了時刻とを決定する。このようにして、信号機100−1と信号機100−2とは、車両数を計測する期間T1などの開始時刻と終了時刻とを、信号機100−1と信号機100−2との間で同期させるようにしてもよい。
【0061】
これにより、信号機100−1と信号機100−2とでは、交通量を計測する装置が異なっていても、複数の車線における交通量という物理量の値を、それぞれの装置で、同一の値として計測することができる。よって、信号機100−1と信号機100−2とは、適切に、信号表示部30の表示状態を切り替えることができる。
【0062】
なお、図4の説明においては、信号機100−1と信号機100−2とは、期間T1から期間T4の期間が経過した場合に、複数の車線それぞれの交通量を比較し、比較した結果に基づいて、信号表示部30の表示状態を切り替えた。しかし、この複数の車線それぞれの交通量を比較するタイミングは、これに限られるものではない。たとえば、信号機100−1と信号機100−2とは、予め定められている期間ごとに、複数の車線それぞれの交通量を比較してもよい。
【0063】
この「予め定められている期間」とは、予め定められている任意の期間であってもよい。また、この「予め定められている期間」とは、上述した期間T1から期間T4のように、信号機100それぞれの制御部20が、信号表示部30の表示状態を切り替える期間に基づいて定められてもよい。
【0064】
また、この「予め定められている期間」とは、期間T1から期間T4の、それぞれの期間であってもよい。たとえば、信号機100−1と信号機100−2とは、それぞれ、期間T1における車線Aの走行車両台数と車線Bの停止車両台数とを比較し、この比較した結果に基づいて、信号表示部30の表示状態を切り替えてもよい。
【0065】
また、信号機100−1と信号機100−2とはそれぞれ、期間T1の場合と同様に、期間T2、期間T3、期間T4・・・毎に、それぞれの期間における車線Aの走行車両台数と車線Bの停止車両台数とを比較する。そして、信号機100−1と信号機100−2とはそれぞれ、比較した結果に基づいて、交通量の多い車線を走行する車両が交通量の少ない車線を走行する車両に対比して、優先して進行可能となるように、信号表示部30の表示状態を切り替えてもよい。
【0066】
また、信号機100−1と信号機100−2とは、複数の車線を走行した車両の台数の合計が、予め定められている台数以上となった場合に、複数の車線それぞれの交通量を比較してもよい。
【0067】
また、ここでは、交通量として、車線を走行する車両の台数、または、単位時間に走行する車両の台数について説明したが、交通量としては、これに限られるものではない。たとえば、検出部21は、交差点Cの手前に停止している車両の台数であって、車線毎に停止している車両の台数を、交通量として検出してもよい。この場合、表示制御部22は、停止している車両に応じて、停止している車両を減じるように、信号表示部30の表示状態を切り替えることができる。
【0068】
<複数の車線の場合>
なお、上記に図3を用いた説明においては、それぞれが一方通行である2つの車線の場合について説明したが、本実施形態による信号機100は、このような一方通行である2つの車線の場合に限られるものではなく、一方通行ではない任意の車線数の車線に対応可能である。
【0069】
ここでは、図7を用いて、一方通行ではない任意の車線数の車線の一例について説明する。同図において図1または図3の各部に対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略する。
【0070】
この図7においては、互いに対向車線となる車線A1と車線A2、および、互いに対向車線となる車線B1と車線B2が、交差点Cにおいて交差している。そして、車線A1と車線A2、および、車線B1と車線B2において、交差点Cの手前には、信号機100―1と信号機100―3、および、信号機100―2と信号機100―4が、設置されている。この信号機100―1、信号機100―2、信号機100―3、および、信号機100―4は、図3の場合と同様に、図1を用いて説明した信号機100と同様の構成を有している。
【0071】
また、この図7においては、交差点Cに対して、信号機100−1の手前に停止線L1があり、信号機100−3の手前に停止線L3がある。また、交差点Cに対して、信号機100−2の手前に停止線L2があり、信号機100−4の手前に停止線L4がある。そのため、信号機100−1から信号機100−4の信号表示部30に応じて、交差点Cに対して、停止線L1から停止線L4の手前に、それぞれの車線の車両は停止する。
【0072】
ところで、図7の場合も、図3の場合と同様に、信号機100―1、信号機100―2、信号機100―3、および、信号機100―4は、車線A1または車線A2という車線を走行する車両と、車線B1または車線B2という車線を走行する車両とが、交差点Cにおいて衝突しないように、それぞれの信号機100の信号表示部30を、自信号機100の制御部20により制御する必要がある。
【0073】
たとえば、それぞれの信号機100の制御部20は、車線A1または車線A2という車線を走行する車両と、車線B1または車線B2という車線を走行する車両が、同じタイミングで交差点Cに向けて、進行可能とはならないように、信号機100の信号表示部30を、自信号機100の制御部20により制御する必要がある。
【0074】
そのため、一例としては、信号機100―1と信号機100―3との制御部20は、それぞれ、同様のタイミングで、かつ、同じ表示状態に、信号表示部30の表示状態を切り替える。また、信号機100―2と信号機100―4との制御部20は、それぞれ、同様のタイミングで、かつ、同じ表示状態に、信号表示部30の表示状態を切り替える。そして、それぞれの信号機100が備える制御部20は、信号機100―1および信号機100―3の表示状態と、信号機100―2および信号機100―4の表示状態とが、異なるように、それぞれの信号表示部30の表示状態を切り替える。
【0075】
なお、上記に説明したように、信号機100―1および信号機100―3の表示状態と、信号機100―2および信号機100―4の表示状態とは、両方が同じタイミングで進行可能となることは許されない。これは、信号機100―1および信号機100―3の表示状態と、信号機100―2および信号機100―4の表示状態との両方が同じタイミングで進行不可となると、異なる車線を進行してきた車両が、交差点Cで衝突する可能性があるためである。なお、信号機100―1および信号機100―3の表示状態と、信号機100―2および信号機100―4の表示状態とは、両方が進行不可となることは可能である。
【0076】
そこで、それぞれの信号機100が備える制御部20は、信号機100―1および信号機100―3の表示状態と、信号機100―2および信号機100―4の表示状態とが、異なるように、かつ、両方が同じタイミングで進行可能な表示状態とならないように、それぞれの信号表示部30の表示状態を切り替える。
【0077】
よって、この場合も、信号機100―1と信号機100―3との制御部20は、図4に説明した車線Aの場合のように信号表示部30の表示状態を切り替え、かつ、信号機100―2と信号機100―4との制御部20は、図4に説明した車線Bの場合のように信号表示部30の表示状態を切り替える。よって、図7の場合も、図4の場合と同様に、信号機100―1から100−4は、上位制御装置と通信できない場合などにおいても、上位制御装置から制御信号を受信できない場合であっても、信号表示部の表示状態を切り替える制御を適切にすることができる。
【0078】
なお、この図7において符号Pにより示すように、車線A1から交差点Cを右折して、車線B2を走行する車両も存在する可能性がある。すなわち、交差点Cを右折する車両も存在する可能性がある。
【0079】
そこで、表示制御部22は、右折(右折信号)を優先するように、信号表示部30の表示状態を切り替える。これにより、たとえば、車線A1を走行する車両が、交差点Cを右折できずに、停止線L1付近に停止し、右折できない車両数が増加することを低減させることができる。よって、表示制御部22は、交差点Cを右折することに起因する渋滞を、低減(緩和)させることができる。
【0080】
また、表示制御部22は、右折信号の時間を調整するように、信号表示部30の表示状態を切り替える。これにより、車両は、交差点Cを右折しやすくなる。そして、交差点Cを右折できずに、停止線L1付近に停止し、右折できない車両数が増加することを低減させることができる。よって、表示制御部22は、交差点Cを右折することに起因する渋滞を、低減させることができる。
【0081】
なお、このように、表示制御部22が、右折を優先するように、または、右折信号の時間を調整するように、信号表示部30の表示状態を切り替える場合、検出部21は、撮像された画像に基づいて、右折する車両を検出する。
【0082】
たとえば、検出部21は、撮像された画像に基づいて、交差点C内または交差点Cの手前に停車しており、かつ、車線の右側端に寄っている車両を、右折する車両として検出する。また、車両が進路変更する際の方向を灯火の点滅で示す方向指示器であって、車両が備える方向指示器が、撮像部10により撮像されているとする。この場合、検出部21は、この撮像部10により撮像された車両が備える方向指示器の画像に基づいて、当該車両が右折するか否かを判定することにより、右折する車両を検出してもよい。また、検出部21は、このような右折する車両を検出する方法を任意に組み合わせて、右折する車両を検出してもよい。
【0083】
そして、表示制御部22は、上記に説明したように、検出部21により右折する車両が検出された場合、右折を優先するように、または、右折信号の時間を調整するように、信号表示部30の表示状態を切り替える。
【0084】
なお、表示制御部22が、右折(右折信号)を優先するように、信号表示部30の表示状態を切り替えるとは、表示制御部22が、交差点Cにおいて右折する車両が存在しない場合または右折しない車両に対比して、右折する車両が優先して進行可能となるように、信号表示部30の表示状態を切り替えることである。ここでいう「右折しない車両」とは、たとえば、進路変更せずに車線を直進する車両、または、左折する車両のことである。
【0085】
一例として、信号表示部30が右折可に対応する発光部を備えているものとする。この場合、表示制御部22は、右折可に対応する発光部の表示状態を制御して、右折する車両を優先するように信号表示部30の表示状態を切り替える。
【0086】
また、表示制御部22が、右折信号の時間を調整するように、信号表示部30の表示状態を切り替えるとは、表示制御部22が、交差点Cにおいて右折する車両が存在しない場合または右折しない車両に対比して、右折する車両に対して、右折する車両が進行可能となる期間が長くなるように、信号表示部30の表示状態を切り替える時間を調整することである。
【0087】
一例として、信号表示部30が右折可に対応する発光部を備えているものとする。この場合、表示制御部22が、右折信号の時間を調整するように信号表示部30の表示状態を切り替えるとは、たとえば、表示制御部22が、交差点Cにおいて右折する車両が存在しない場合または右折しない車両に対比して、右折する車両が右折して進行可能となるような期間を長くするように、右折可に対応する発光部の表示状態を制御して、信号表示部30の表示状態を切り替えることである。
【0088】
<緊急車両の優先>
なお、検出部21は、撮像された画像に基づいて、車両の種類を検出してもよい。たとえば、緊急車両は赤色の警光灯を有している。そこで、この検出部21は、撮像された画像に基づいて、車両が赤色の警光灯を有しているか否かを判定し、車両が赤色の警光灯を有している場合には、この車両の種類を緊急車両として検出してもよい。この緊急車両とは、たとえば、消防用自動車、救急用自動車、または、パトロールカーである。
【0089】
また、緊急車両は、赤色または白色などの予め定められている色であることがある。そこで、この検出部21は、赤色の警光灯を有しているか否かという判定基準に、車両の色も組み合わせて、車両の種類が緊急車両であるか否かを判定してもよい。たとえば、検出部21は、撮像された画像に基づいて、車両の色が赤色または白色であるか否かを判定する。そして、検出部21は、車両の色が赤色または白色であり、かつ、車両が赤色の警光灯を有している場合には、この車両の種類を緊急車両として検出してもよい。
【0090】
そして、表示制御部22は、第2のモードにおいて、検出された車両の種類が緊急車両の場合には、当該緊急車両が、車両の種類が緊急車両ではない車両よりも、優先して進行可能となるように、信号表示部30の表示状態を切り替えてもよい。これにより、緊急車両は、車両の種類が緊急車両ではない車両よりも、優先的に車線を進行することができる。このように、緊急車両が優先的に車線を進行することができることは、災害時などにおいて好適である。
【0091】
また、検出部21は、撮像された画像に基づいて車両の種類を検出する場合に、撮像された画像と、収音部50により収音された音とに基づいて車両の種類を検出してもよい。たとえば、車両の種類が緊急車両の場合、この車両は、サイレンを鳴らしていることがある。そこで、検出部21は、収音部50により収音された音にサイレンの音が含まれているか否かを判定し、この判定結果と、上記に説明した撮像された画像に基づいた判定結果とを組み合わせて、車両の種類が緊急車両であるか否かを判定してもよい。
【0092】
なお、収音部50が音源の方向を特定できるように収音する収音装置である場合には、検出部21は、サイレンを鳴らしている音源を備えた緊急車両の方向を検出することができる。この場合、検出部21は、検出された緊急車両の方向と、画像に基づいて検出された緊急車両の方向とに基づいて、より正確に、緊急車両を検出することができる。
【0093】
このようにして緊急車両をより正確に検出することができるため、表示制御部22は、第2のモードにおいて、当該緊急車両が優先して進行可能となるように、より正確に、信号表示部30の表示状態を切り替えることができる。なお、表示制御部22は、検出部21を介して緊急車両の方向がより正確にわかるために、緊急車両がこれから進行する車線も、より正確に推定することができる。よって、表示制御部22は、第2のモードにおいて、当該緊急車両が、より、優先して進行可能となるように、信号表示部30の表示状態を切り替えることができる。このようにして、緊急車両は、優先的に車線を進行することができる。このように、緊急車両が優先的に車線を進行することができることは、災害時などにおいて好適である。
【0094】
<西日や朝日の対策>
ところで、上記に図1を用いて説明した信号表示部30において、1つの信号に対応する発光部は、それぞれ、複数の発光素子を備えていてもよい。この1つの信号に対応する発光部とは、上記に説明した第1の発光部31、第2の発光部32、または、第3の発光部33のことである。また、この複数の発光素子とは、一例としては、複数のLED(Light Emitting Diode)のことである。すなわち、上記に説明信号機100の信号表示部30は、発光方式がLEDを用いた方式であってもよい。
【0095】
そして、この場合、制御部20の表示制御部22は、信号表示部30の発光部を点灯する場合、当該発光部が備えている複数の発光素子のうち、一部の発光素子が発光または消灯しつつ、かつ、発光または消灯している箇所が当該発光部において位置が変化するように、複数の発光素子を発光させる。すなわち、制御部20の表示制御部22は、信号機の各色の点灯可能な領域全てを点灯するのではなく、一部のみの点灯領域(または、消灯領域)を移動させるようにして、複数の発光素子を発光させる。
【0096】
たとえば、西日や朝日などが信号機100に差し込む場合、信号機100を見るユーザは、信号表示部30が備えている複数の発光部のうち、いずれの発光部が発光しているのかを、視認しにくくなることがある。これに対して、上記のようにして、制御部20の表示制御部22が信号表示部30の発光部を点灯させることにより、点灯している発光部は、単に点灯しているのではなく、発光している箇所が移動している。そのため、西日や朝日などが信号機100に差し込む場合であっても、信号機100を見るユーザは、信号表示部30が備えている複数の発光部のうち、いずれの発光部が発光しているのかを、視認しやすくなる。
【0097】
また、制御部20の表示制御部22は、信号表示部30の発光部を点灯する場合、当該発光部が備えている複数の発光素子のうち、一部の発光素子が発光または消灯しつつ、かつ、当該発光または消灯している箇所が当該発光部において回転、移動、拡大、または、縮小するように、複数の発光素子を発光させてもよい。このようにすると、西日や朝日などが信号機100に差し込む場合であっても、信号機100を見るユーザは、さらに、信号表示部30が備えている複数の発光部のうち、いずれの発光部が発光しているのかを、視認しやすくなる。
【0098】
また、制御部20の表示制御部22は、信号表示部30の発光部を点灯する場合、当該点灯する発光部が備えている発光素子であって、消灯している発光素子の輝度を変化させるようにして、発光部を発光させてもよい。たとえば、制御部20の表示制御部22は、信号表示部30の発光部を点灯する場合、上記に説明したように一部の発光素子が発光または消灯しつつ、消灯している発光素子の輝度を、単に消灯状態にしておくのではなく、暗い輝度から明るい輝度に順に変化させてもよい。また、制御部20の表示制御部22は、この発光素子を、暗い輝度から明るい輝度に順に変化させ、続いて、明るい輝度から暗い輝度に順に変化させ、この輝度の変化を繰り返させてもよい。
【0099】
これにより、西日や朝日などが信号機100に差し込む場合であっても、信号機100を見るユーザは、さらに、信号表示部30が備えている複数の発光部のうち、いずれの発光部が発光しているのかを、視認しやすくなる。
【0100】
なお、上記の説明においては、それぞれの信号機100は、互いに独立して動作するものとして説明したが、それぞれの信号機100は、互いに通信していてもよい。たとえば、図1を用いて説明した通信網300を介して、それぞれの信号機100は通信していてもよい。なお、災害時には、この通信網300を介した通信は、通信不可能となる可能性がある。そこで信号機100は、通信網300とは異なる通信網を介して、それぞれが通信してもよい。この場合の通信網は、無線通信網であってもよい。
【0101】
なお、このような通信網は、図3の場合には、少なくとも交差点Cに関係する信号機100−1と100−2とが通信できればよい。また、図7の場合には、少なくとも交差点Cに関係する信号機100−1から100−4が通信できればよい。
また、この場合も、図3または図7を用いて説明したように、交差点Cで、異なる車線を進行してきた車両が衝突しないように、それぞれの信号機100は、それぞれの信号表示部30の表示状態を切り替える。たとえば、それぞれの信号機100が備える制御部20は、互いに対向車線とならない車線に対応する信号機100の表示状態が、異なるように、かつ、同じタイミングで進行可能な表示状態とならないように、それぞれの信号表示部30の表示状態を切り替える。
【0102】
このように交差点に関係する信号機100同士が互いに通信できるようであれば、互いに検出した交通量という情報を、互いに送受信してもよい。この場合、各信号機100において、撮像部10は、少なくとも、信号表示部30の表示状態により交通が制御される車線を撮像するように、信号機100に取り付けられていてもよい。すなわち、信号機100は、自装置が交通を制御する車線のみの交通量を検出する。そして、検出した交通量を、他の信号機100に送信する。このようにして、交差点に関係する全ての信号機100は、交差点に関係する全ての車線の交通量を、検出してもよい。
【0103】
このようにしても、それぞれの信号機100は、それぞれの信号機による撮像部10により撮像された画像に基づいて、車線毎の交通量を検出することができる。よって、図3または図7を用いて説明したように、この信号機100は、上位制御装置と通信できない場合などにおいても、上位制御装置から制御信号を受信できない場合であっても、信号表示部の表示状態を切り替える制御を適切にすることができる。
【0104】
なお、ここでは、交差点に関係する信号機100同士が、互いに通信する場合について説明したが、これに限るものではない。たとえば、同じ車線に順に並んで設置されている信号機100同士が、互いに通信してもよい。これにより、同じ車線を走行する車両であって、順に並んで設置されている信号機100を通過する車両が、いずれの信号機100によっても進行不可とならず、進行可能となるように、順に並んで設置されている信号機100それぞれが、自装置の信号表示部30を制御することも可能である。
【0105】
なお、順に並んで設置されている信号機100同士が、互いに通信する場合には、それぞれの信号機100が備える無線通信部は、中継転送をしてもよい。これにより、隣接して設置されている信号機100同士が互いに通信することができるのみで、遠方の信号機100同士も互いに通信することが可能である。
【0106】
なお、図2の説明においては、電源切り替え部43は、電源部41に供給される電源の電圧または電流に基づいて、状態を第1のモードと第2のモードとを遷移させた。しかし、これに限られるものではなく、電源切り替え部43は、モードを切り替える制御信号に基づいて、状態を第1のモードと第2のモードとを遷移させてもよい。このモードを切り替える制御信号とは、たとえば、無線通信を介して受信されるものであってもよい。また、このモードを切り替える制御信号とは、災害時などにおいて、ブロードキャストされるものであってもよい。これにより、信号機100のそれぞれは、災害時において、電源部41に供給される電源の電圧または電流に依存することなく、確実にモードを切り替えることができる。
【0107】
なお、信号機100は、工事用の仮設信号機であってもよい。この場合、信号機100は、蓄電部42のみからの電源供給により、動作してもよい。この場合も、この信号機100は、信号機100に取り付けられている信号表示部30の表示状態を、撮像部10により撮像された画像に基づいて切り替える。よって、ユーザは、このような工事用の仮設信号機である信号機100を車線に設置するのみで、上位制御装置200と信号機100との間の通信がなく、上位制御装置300から制御信号を受信できない場合であっても、信号表示部30の表示状態を切り替える制御を適切にすることができる。よって、この信号機100は、交通を適切に制御することができきる。そのため、このような信号機100は、工事用に好適である。
【0108】
なお、信号機100が工事用の仮設信号機の場合、信号機100の電源供給部40は、蓄電部42からのみ、信号機100が備えている各構成に電源を供給してもよい。この場合、電源切り替え部43は、図2を用いて説明したモードにおいて、電源が投入された後、状態を第2のモードに遷移させ、その後も状態を第2のモードに遷移させ続けてもよい。
【0109】
たとえば、信号機100が工事用の仮設信号機の場合、外部から電源が供給されない可能性もある。上記に説明したように、信号機100の電源供給部40は蓄電部42からのみ信号機100が備えている各構成に電源を供給することにより、このように外部から電源が供給されない場合であっても、制御部22は、信号表示部30の表示状態を切り替えることができる。
【0110】
なお、上記の説明においては、図1図2とを用いて説明したように、表示制御部22は、第1のモードにおいては、通信部23により上位制御装置200から受信した制御信号に基づいて、I/F71を介して、信号表示部30の表示状態を切り替えるものとして説明した。しかし、第1のモードにおいて、表示制御部22が、信号表示部30の表示状態を切り替える方法は、これに限られるものではない。
【0111】
たとえば、表示制御部22は、第1のモードにおいて、検出部21により検出された交通量に基づいて、信号表示部30の表示状態を切り替えてもよい。すなわち、表示制御部22は、第1のモードにおいても、第2のモードの場合と同様に、検出部21により検出された交通量に基づいて、信号表示部30の表示状態を切り替えてもよい。
また、表示制御部22は、第1のモードにおいて、予め決められている所定のタイミングに基づいて、信号表示部30の表示状態を切り替えてもよい。
【0112】
なお、上記の説明においては、車両が左側通行する場合について説明したが、本実施形態による信号機100は、車両が右側通行する場合も、車両が左側通行する場合と同様に、適用可能である。右側通行の場合には、上記に説明した左側通行の場合の右折は、左折となる。上記に説明した左側通行の場合の右折、または、右側通行の場合の左折とは、車両が、これまで進行していた車線に対しての対向車線と、交差するようにして進路変更することである。
【0113】
そうすると、上記に説明した、「表示制御部22は、右折を優先するように、信号表示部30の表示状態を切り替える。」とは、「制御部20(または、表示制御部22)は、撮像部10により撮像された画像に基づいて、車両が、これまで進行していた車線に対しての対向車線と交差するようにして進路変更する場合に、当該進路変更する車両を優先するように、信号表示部30の表示状態を切り替える。」、ということである。
【0114】
また、上記に説明した「表示制御部22は、右折信号の時間を調整するように、信号表示部30の表示状態を切り替える。」とは、「制御部20(または、表示制御部22)は、撮像部10により撮像された画像に基づいて、車両が、これまで進行していた車線に対しての対向車線と交差するようにして進路変更する場合に、当該進路変更する車両が進行可能となる時間を調整するように、信号表示部30の表示状態を切り替えることである。」、ということである。
【0115】
このようにすることにより、本実施形態による信号機100は、左側通行と右側通行とのいずれの場合であっても、車両が、これまで進行していた車線に対しての対向車線と交差するようにして進路変更する場合、当該車両に対して、これまで進行していた車線に対しての対向車線と交差するようにして進路変更しやすくすることができる。これにより、本実施形態による信号機100は、左側通行と右側通行とのいずれの場合であっても、車両が、これまで進行していた車線に対しての対向車線と交差するようにして進路変更することに起因する渋滞を、低減(緩和)させることができる。
【0116】
なお、本実施形態による信号機100が左側通行と右側通行とのいずれにも対応している場合、信号機100に電源が投入される時や、信号機100が出荷される時において、信号機100が備える設定部を介して、信号機100に、左側通行と右側通行とのうち、いずれに対応するのかが設定できるようになっていてもよい。そして、制御部20は、当該設定に基づいて、左側通行と右側通行とのうち、いずれに対応するのかを判定するようにしてもよい。
【0117】
また、信号機100は、撮像部10により撮像された画像に基づいて、自装置が交通を制御する車線が、左側通行と右側通行とのうちいずれであるのかを判定してもよい。そして信号機100は、この判定した結果に基づいて、左側通行と右側通行とのうち、自装置がいずれに対応するのかを、自装置の設定部を介して自装置に設定するようにしてもよい。
【0118】
なお、上記の説明においては、信号機100として、車両に対しての信号機についてのみ説明したが、信号機100としては、車両のみに限らず、人が道路(または車道)を横断する場合の信号機や、鉄道における列車に対しての信号機であってもよい。
【0119】
なお、図1における信号機制御装置100が備える検出部21、表示制御部22、通信部23、電源切り替え部43などの各構成は、専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、この各構成はメモリおよびCPU(中央演算装置)により構成され、各構成の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
【0120】
また、この各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各構成による処理を実行してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0121】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
上述したように、本発明に係る態様によれば、信号表示部の表示状態を切り替えるための制御信号を受信できない場合であっても、信号表示部の表示状態を適切に切り替えることができる。
【0122】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0123】
10…撮像部、20…制御部、21…検出部、22…表示制御部、30…信号表示部、31…第1の発光部、32…第2の発光部、33…第3の発光部、42…蓄電部、50…収音部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7