特開2020-199436(P2020-199436A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-199436(P2020-199436A)
(43)【公開日】2020年12月17日
(54)【発明の名称】超純水製造装置及び超純水製造方法
(51)【国際特許分類】
   C02F 1/44 20060101AFI20201120BHJP
   B01D 61/10 20060101ALI20201120BHJP
   B01D 61/12 20060101ALI20201120BHJP
【FI】
   C02F1/44 J
   B01D61/10
   B01D61/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2019-106513(P2019-106513)
(22)【出願日】2019年6月6日
(71)【出願人】
【識別番号】000001063
【氏名又は名称】栗田工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108833
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 裕司
(74)【代理人】
【識別番号】100162156
【弁理士】
【氏名又は名称】村雨 圭介
(72)【発明者】
【氏名】栩内 優仁
(72)【発明者】
【氏名】山田 聡
【テーマコード(参考)】
4D006
【Fターム(参考)】
4D006GA03
4D006GA06
4D006GA17
4D006JA58Z
4D006JA66Z
4D006KA01
4D006KA31
4D006KA52
4D006KA53
4D006KA55
4D006KA57
4D006KA72
4D006KB04
4D006KB11
4D006KB13
4D006KB14
4D006KB17
4D006KB30
4D006KE03P
4D006KE16P
4D006KE16Q
4D006KE30Q
4D006PA01
4D006PB02
4D006PC02
(57)【要約】
【課題】 熱交換器でのエネルギー消費量を削減することの可能な超純水製造装置及びこれを用いた超純水製造方法を提供する。
【解決手段】 超純水製造装置1は、前処理システム2、一次純水製造装置3及び一次純水を処理する二次純水製造装置(サブシステム)4で構成される。一次純水製造装置3は、前処理水W0のタンク11、予熱器15、逆浸透膜装置(RO装置)12、イオン交換装置13及び脱気装置14を備える。そして、逆浸透膜装置(RO装置)12の後段に熱交換器16が配置されている。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱交換器及び逆浸透膜分離手段を備えた一次純水製造装置と、該一次純水製造装置から得られた一次純水を処理する二次純水製造装置とを有する超純水製造装置であって、
前記熱交換器が前記逆浸透膜分離手段の後段に設けられている超純水製造装置。
【請求項2】
前記逆浸透膜分離手段の処理水の流量検出手段及び温度検出手段と、前記熱交換器の出口水の目標温度を設定する手段と、これら流量検出手段及び温度検出手段で検出される流量及び温度に基づいて、 この目標温度となるように熱交換器への熱源流体の供給量を制御する手段とを備える、請求項1に記載の超純水製造装置。
【請求項3】
熱交換器及び逆浸透膜分離手段を備えた一次純水製造装置に原水を通水して一次純水を製造し、この一次純水を二次純水製造装置に通水して超純水を製造する超純水製造方法において、
逆浸透膜装置分離手段の処理水を熱交換器で加温する超純水製造方法。
【請求項4】
前記逆浸透膜分離手段の処理水の流量及び温度を計測し、この計測された流量及び温度に基づいて、前記熱交換器を通過した水が目標温度となるように熱交換器への熱源流体の供給量を制御する、請求項3に記載の超純水製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体、液晶等の電子産業分野で利用される超純水を製造する超純水製造装置及びこの超純水製造装置を用いた超純水の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体等の電子産業分野で用いられている超純水は、図2に示すように前処理システム2、一次純水製造装置3及び一次純水を処理する二次純水製造装置(サブシステム)4で構成される超純水製造装置1で原水(工業用水、市水、井水等)Wを処理することにより製造されている。
【0003】
凝集、加圧浮上(沈殿)、濾過(膜濾過)装置などよりなる前処理システム2では、原水W中の懸濁物質やコロイド物質の除去を行う。また、この過程では高分子系有機物、疎水性有機物などの除去も可能である。
【0004】
一次純水製造装置3は、前処理された水W0のタンク11、予熱器15、熱交換器16、逆浸透膜装置(RO装置)12、イオン交換装置(混床式又は4床5塔式など)13及び脱気装置14を備える。この一次純水製造装置3では、原水中のイオンや有機成分の除去を行う。なお、水は温度が高い程、粘性が低下し、膜装置などの透過性が向上する。このため、図2に示す通り、逆浸透膜装置12の前段に予熱器15及び熱交換器16が設置され、熱交換器16の出口水を所定温度となるように制御することより、水の粘度を低下させ、逆浸透膜装置12、イオン交換装置13及び脱気装置14への供給水の温度が所定温度以上となるように水を加温するとともに、二次純水製造装置4への供給水である一次純水W1を所定の温度に制御する。熱交換器16の1次側には、熱源流体として蒸気が供給される。逆浸透膜装置12では、所定の回収率で被処理水を処理することにより塩類を除去すると共に、イオン性やコロイド性のTOCを除去する一方、濃縮水W3を排出する。イオン交換装置13では、塩類を除去すると共にイオン交換樹脂によって吸着又はイオン交換されるTOC成分の除去を行う。そして、脱気装置14では無機系炭素(IC)、溶存酸素の除去を行う。
【0005】
一次純水製造装置で製造された一次純水W1は、配管17を介して二次純水製造装置4へ送水される。この二次純水製造装置4は、一次純水タンク21、ポンプ22、熱交換器23、低圧紫外線酸化装置(UV酸化装置)24、非再生式のイオン交換装置25及び限外濾過膜(UF膜)26を備えている。低圧紫外線酸化装置24では、低圧紫外線ランプより出される185nmの紫外線によりTOCを有機酸、さらにはCOまで分解する。分解により生成した有機物及びCOは後段のイオン交換装置25で除去される。限外濾過膜装置26では、微粒子が除去され、イオン交換樹脂からの流出粒子も除去される。
【0006】
この二次純水製造装置4で製造された超純水W2は、配管27を介してユースポイント5に送られ、未使用の超純水は配管28を介して一次純水タンク21へ戻される。なお、ポンプ22の圧力が不足する場合、イオン交換装置25の上流側(例えばUV酸化装置24とイオン交換装置25の間)に昇圧ポンプが設置されることもある。
【0007】
熱交換器23は、二次純水製造装置4からユースポイント5に送水される超純水W2の水温を所定温度(例えば約25℃程度)にするためのものである。 一般に、二次純水製造装置4で製造された超純水W2はユースポイント5へ供給され、余剰の超純水W2(未使用)はユースポイント5から二次純水製造装置4へ返送され、該二次純水製造装置4で再度処理されて一定の超純水水質を維持しながら循環する。そして、常時循環することで水が滞留せず、微生物の繁殖が抑制されている。この循環途中において、ポンプ22や低圧紫外線酸化装置24の紫外線照射のランプの熱などにより循環超純水の水温が上昇するのを熱交換器23によって奪熱し、循環する超純水の水温を所定温度に維持する。
【0008】
なお、この二次純水製造装置4からの超純水W2をさらに三次純水製造装置で処理して不純物濃度をさらに低下させることもある。三次純水製造装置としては、二次純水製造装置と同様の構成のものを用いることができる。
【0009】
上述したような前処理水W0を逆浸透膜装置(RO装置)12の前段で予熱器15及び熱交換器16により加温処理する超純水製造装置として、例えば特許文献1に示すものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2013−119060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、近年、従来の熱交換器で前処理水W0を加温する一次純水製造装置(超純水製造装置)においても省エネルギー化が求められており、熱交換器16でのエネルギー(蒸気)消費量を削減できることが望ましい。
【0012】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、従来よりも熱交換器によるエネルギー消費量を削減することの可能な超純水製造装置及びこれを用いた超純水製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的に鑑み、本発明は第一に、熱交換器及び逆浸透膜分離手段を備えた一次純水製造装置と、該一次純水製造装置から得られた一次純水を処理する二次純水製造装置とを有する超純水製造装置であって、前記熱交換器が前記逆浸透膜分離手段の後段に設けられている超純水製造装置を提供する(発明1)。
【0014】
かかる発明(発明1)によれば、逆浸透膜分離手段の処理水を熱交換器で加温することが可能となり、逆浸透膜分離手段の供給水を加温する場合と比較して、逆浸透膜分離手段の回収率に応じて熱交換器での熱源流体の使用量を低減することができる。
【0015】
上記発明(発明1)においては、前記逆浸透膜分離手段の処理水の流量検出手段及び温度検出手段と、前記熱交換器の出口水の目標温度を設定する手段と、これら流量検出手段及び温度検出手段で検出される流量及び温度に基づいて、この目標温度となるように熱交換器への熱源流体の供給量を制御する手段とを備えるのが好ましい(発明2)。
【0016】
かかる発明(発明2)によれば、逆浸透膜分離手段の処理水の流量及び温度に基づいて、熱交換器への熱源流体の供給量を制御することができるので、熱源流体使用量をさらに最適化することができる。
【0017】
また、本発明は第二に、熱交換器及び逆浸透膜分離手段を備えた一次純水製造装置に原水を通水して一次純水を製造し、この一次純水を二次純水製造装置に通水して超純水を製造する超純水製造方法において、 逆浸透膜分離手段の処理水を熱交換器で加温する超純水製造方法を提供する(発明3)。
【0018】
かかる発明(発明3)によれば、逆浸透膜分離手段の処理水を熱交換器で加温することにより、逆浸透膜分離手段の供給水を加温する場合と比較して、逆浸透膜分離手段の回収率に応じて蒸気使用量を低減することができる。
【0019】
前記発明(発明3)においては、前記逆浸透膜分離手段の処理水の流量及び温度を計測し、この計測された流量及び温度に基づいて、前記熱交換器を通過した水が目標温度となるように熱交換器への熱源流体の供給量を制御するのが好ましい(発明4)。
【0020】
かかる発明(発明4)によれば、逆浸透膜分離手段の処理水の流量及び温度に基づいて、熱交換器への熱源流体の供給量を制御することにより、さらに熱源流体の使用量の最適化を図ることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、熱交換器を逆浸透膜の後段に設けて、逆浸透膜の処理水を熱交換器で加温することにより、逆浸透膜の供給水を加温する場合と比較して、逆浸透膜の回収率に応じて熱源流体の使用量を低減することができ、熱交換器でのエネルギー消費量を削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施形態による超純水製造装置を示すフロー図である。
図2】従来の超純水製造装置を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態による超純水製造装置について添付図面を参照して説明する。
【0024】
[超純水製造装置]
図1は本発明の一実施形態による超純水製造装置を示すフロー図であり、図1において、超純水製造装置1は基本的には前述した従来例と同じ構成を有するので、同一の構成には同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0025】
本実施形態の超純水製造装置1は、図1に示すように前処理システム2、一次純水製造装置3及び一次純水を処理する二次純水製造装置(サブシステム)4で構成される。前処理システム2は、凝集、加圧浮上(沈殿)、濾過(膜濾過)装置などよりなる。
【0026】
一次純水製造装置3は、前処理水W0のタンク11と、予熱器15と、逆浸透膜分離手段としての逆浸透膜装置(RO装置)12と、イオン交換装置(混床式、4床5塔式と、電気再生式イオン交換装置(EDI又はCDI)など)13と脱気装置14とを備え、本実施形態においては、逆浸透膜装置(RO装置)12の後段に熱交換器16が配置されている。この逆浸透膜装置(RO装置)12に用いる逆浸透膜としては特に制限はないが、膜面積が広く、高いフラックスを確保できるものが望ましい。
【0027】
この一次純水製造装置3には、逆浸透膜装置(RO装置)12の透過水W4の流量検出手段としての流量計と、温度検出手段としての温度センサと、熱交換器の出口水W5の温度センサとが設置されている。これら流量計及び温度センサと、熱交換器16の出口水W5の温度センサ及び熱交換器16とはそれぞれ制御手段に接続されていて、この制御手段に熱交換器16の出口水W5の目標温度を設定すると、これら流量計及び温度センサで検出される逆浸透膜装置(RO装置)12の透過水W4の流量及び温度に基づいて、この目標温度となるように熱交換器16への熱源流体の供給量を制御することが可能となっている。なお、便宜上、透過水W4の流量計、温度センサと、熱交換器16の出口水W5の温度センサ及び制御手段については図示を省略する。
【0028】
そして、二次純水製造装置4は、一次純水W1のタンク21と、ポンプ22と、熱交換器23と、低圧紫外線酸化装置(UV酸化装置)24と、非再生式のイオン交換装置25と、限外濾過膜(UF膜)26とにより構成される。
【0029】
[超純水製造方法]
上述したような構成を有する超純水製造装置を用いた超純水の製造方法について説明する。
【0030】
まず、原水Wを前処理システム2に供給して、凝集、加圧浮上(沈殿)、濾過(膜濾過)装置などにより処理する。これにより、原水W中の懸濁物質やコロイド物質を除去する。また、この前処理システム2で高分子系有機物、疎水性有機物なども除去することができる。ここで処理された前処理水W0では通常、水中の微粒子数は10個/mL以下となる。
【0031】
次にこの前処理水W0を一次純水製造装置3のタンク11に一旦貯留した後供給するが、この際予熱器15によりある程度加温する。これにより前処理水W0の粘度を低下させて、逆浸透膜装置(RO膜装置)12での透過性を向上させる。この加温する温度は、前処理水W0の温度にもよるが、逆浸透膜装置12への供給水の温度が18℃未満では、前処理水W0の粘度の低下が十分でないだけでなく、後述する熱交換器16での熱源流体の供給量が多く必要になる一方、22℃を超えると、予熱器15での加温のエネルギーの必要量が過大となるため18〜22℃程度とすればよい。
【0032】
このようにして予熱した前処理水W0を逆浸透膜装置(RO膜装置)12で所定の回収率で処理することにより塩類を除去すると共に、イオン性やコロイド性のTOCを除去する一方、濃縮水W3を排出する。この逆浸透膜装置(RO膜装置)12による回収率は、前処理水W0及び一次純水W1にもよるが、60〜90容積%程度、特に70〜80容積%程度である。したがって、逆浸透膜装置(RO膜装置)12の透過水W4は、前処理水W0よりも回収率を積算した分だけ、その量が少なくなる。このとき、逆浸透膜でのスライム・スケールトラブルを防止するために、スライムコントロール剤やスケール付着防止剤を添加することが好ましい。
【0033】
続いて、このRO膜透過水W4を熱交換器16により再度加温して、所定の温度の出口水W5を製造する。このRO膜透過水W4の加温温度は、要求される超純水W2の水温にもよるが、23℃未満では熱交換器16によりあえて最加温するのは効率的でない一方、27℃を超えると熱交換器16に供給する熱源流体の供給量が多く必要になるため、23〜27℃程度、例えば約25℃とすればよい。
【0034】
具体的には、制御手段に熱交換器16の出口水W5の目標温度をインプットしておき、逆浸透膜装置(RO装置)12の透過水W4の流量及び温度を流量計及び温度センサによりそれぞれ計測し、この計測値に基づいて目標温度となるように熱交換器16への熱源流体の供給量を決定し、出口水W5の温度センサの測定値に基づいて熱源流体の供給量を制御すればよい。
【0035】
このようにRO膜透過水W4を熱交換器16で加温することにより、逆浸透膜装置12の透過水W4は、前処理水W0(逆浸透膜装置12の供給水)よりも回収率を積算した分だけその量が少ないので、逆浸透膜装置12の供給水を熱交換器16で加温する場合と比べて、熱交換器16への熱源流体の供給量を少なくすることができるため、熱交換器でのエネルギー消費量を削減することができる。しかも一次純水W1の吐出側により近い位置で熱交換器16により加温することになるので、一次純水W1の供給温度をより正確に管理することが可能となる、という効果も奏する。
【0036】
その後、イオン交換装置13で塩類を除去すると共にイオン交換樹脂によって吸着又はイオン交換されるTOC成分の除去を行い、脱気装置14で無機系炭素(IC)、溶存酸素の除去を行うことにより、一次純水W1を製造する。
【0037】
そして、製造された一次純水W1は、配管17を介して二次純水製造装置4へ送水され、一次純水タンク21に一旦貯留される。そして、低圧紫外線酸化装置24で、低圧紫外線ランプより出される185nmの紫外線により微量に残存するTOCを有機酸、さらにはCOまで分解する。分解により生成した有機物及びCOは後段のイオン交換装置25で除去される。限外濾過膜装置26では、微粒子が除去され、イオン交換樹脂からの流出粒子も除去される。このようにして超純水W2を製造することができる。
【0038】
この二次純水製造装置4で製造された超純水W2は、配管27を介してユースポイント5に送られ、未使用の超純水は配管28を介して一次純水タンク21へ戻される。なお、熱交換器23は、上述したような超純水W2の循環利用に伴いポンプ22や低圧紫外線酸化装置24の紫外線照射のランプの熱などにより超純水W2の水温が上昇することがあるので、このような場合には、熱交換器23によって奪熱し、循環する超純水W2の水温を所定温度に維持する。
【0039】
以上、本発明について、前記実施形態に基づき説明してきたが、本発明は前記実施形態に限らず種々の変形実施が可能であり、一次純水製造装置3と二次純水製造装置4は本実施例の構成に限らず種々の構成とすることができる。例えば、一次純水製造装置3では逆浸透膜(RO)装置12を2段に直列に配置して、いずれかの透過水を熱交換器16で加温するようにしてもよい。さらに二次純水製造装置4の後段にさらに三次純水装置を設けてもよい。
【実施例】
【0040】
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
【0041】
〔比較例1〕
図2に示す超純水製造装置1を用い、原水Wを前処理装置2、一次純水製造装置3及び二次純水製造装置4により処理して超純水W2を製造した。
【0042】
この際、一次純水製造装置3の給水として10m/hの前処理水W0を予熱器15で20℃に加温した後、さらに熱交換器16で25℃に加温し、逆浸透膜装置(RO装置)12で回収率70容積%で処理してRO膜透過水W4とした。このときの熱交換器16での必要熱量は、210[MJ/h]であった。
【0043】
〔実施例1〕
図1に示す超純水製造装置1を用い、原水Wを前処理装置2、一次純水製造装置3及び二次純水製造装置4により処理して超純水W2を製造した。
【0044】
この際、一次純水製造装置3の給水として10m/hの前処理水W0を予熱器15で20℃に加温した後、逆浸透膜装置(RO装置)12で回収率70容積%で処理した。このRO膜透過水W4をさらに熱交換器16で25℃に加温した。このときの熱交換器16での必要熱量は、147[MJ/h]であった。
【0045】
一方、逆浸透膜装置12の処理水を25℃から20℃に下げたことによる逆浸透膜装置12の所費電力の増加は、25℃基準での透過水0.8m/d(at0.74MPa)とすると、20℃及び25℃での温度補正係数各々0.144及び1であるので、これにより各々の入口圧力は0.85MP及び0.74MPaとなる。よってΔ0.09MPaが温度変化による全揚程(Δ9m)に影響する。
【0046】
消費電力Wは軸動力W/モータ効率で求められる。重力加速度9.8m/S、ポンプ効率80%、モータ効率80%を一定とすると、比較例1と実施例1とにおける消費電力の差は以下のように算出される。
消費電力(W)=1000[kg/m]×9.8[m/S]×10[m/h]
×Δ9[m]÷0.8÷0.8
=1.38MJ/h
【0047】
したがって、逆浸透膜装置12消費電力の増加分1.38MJ/hと熱交換器16で削減できる熱量63(210−147)MJ/hとから、61.6MJ/hのエネルギーの削減が見込めることが確認できた。
【符号の説明】
【0048】
1 超純水製造装置
2 前処理システム
3 一次純水製造装置
11 タンク
12 逆浸透膜装置(RO装置)
13 イオン交換装置
14 脱気装置
15 予熱器
16 熱交換器
17 配管
4 二次純水製造装置(サブシステム)
21 一次純水タンク
22 ポンプ
23 熱交換器
24 低圧紫外線酸化装置(UV酸化装置)
25 イオン交換装置
26 限外濾過膜(UF膜)
27 配管
28 配管
5 ユースポイント
W 原水
W0 前処理水
W1 一次純水
W2 超純水
W3 濃縮水
W4 RO膜透過水
W5 出口水
図1
図2