特開2020-203495(P2020-203495A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-203495(P2020-203495A)
(43)【公開日】2020年12月24日
(54)【発明の名称】金属張積層体の製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29C 63/02 20060101AFI20201127BHJP
   B32B 15/08 20060101ALI20201127BHJP
   B32B 37/20 20060101ALI20201127BHJP
【FI】
   B29C63/02
   B32B15/08 K
   B32B37/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2020-156568(P2020-156568)
(22)【出願日】2020年9月17日
(62)【分割の表示】特願2020-510634(P2020-510634)の分割
【原出願日】2019年9月20日
(31)【優先権主張番号】特願2018-178691(P2018-178691)
(32)【優先日】2018年9月25日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000001085
【氏名又は名称】株式会社クラレ
(74)【代理人】
【識別番号】100087941
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100086793
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅士
(74)【代理人】
【識別番号】100112829
【弁理士】
【氏名又は名称】堤 健郎
(74)【代理人】
【識別番号】100142608
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 由佳
(74)【代理人】
【識別番号】100154771
【弁理士】
【氏名又は名称】中田 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100213470
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 真二
(72)【発明者】
【氏名】中島 崇裕
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 健
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 翔真
【テーマコード(参考)】
4F100
4F211
【Fターム(参考)】
4F100AB33C
4F100AR00A
4F100AS00B
4F100BA03
4F100EJ19
4F100EJ42
4F100EJ50
4F100EJ93
4F100EJ94
4F100GB41
4F100JB16B
4F100JL14A
4F211AD03
4F211SA07
4F211SC06
4F211SD01
4F211SJ31
4F211SP04
4F211SP36
4F211TW23
(57)【要約】
【課題】金属張積層体を効率よく製造する方法を提供する。
【解決手段】前記製造方法では、一対の加圧ロール(r,r)、一対の離型材巻き出しロール16,16、金属張積層体の構成材料を巻きだす複数の巻き出しロールを準備し、前記構成材料が、金属箔同士が隣接した状態(M)/(M)を少なくとも形成するとともに、一対の離型材(C,C)が、前記構成材料全体を挟み込むよう各巻き出しロールを配置する。一対の離型材(C,C)は事前に加熱された後、前記構成材料を挟みつつ、全体を前記一対の加圧ロール(r,r)で熱圧着し、その後、剥離工程を経て、複数の金属張積層体を製造する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の加圧ロール(r,r)、離型材(C,C)を巻き出す一対の離型材巻き出しロール、熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)および金属箔(M)で構成された、複数の金属張積層体を形成するための構成材料を巻き出すための複数の巻き出しロールを準備する工程と、
前記構成材料が、金属箔同士が隣接した状態(M)/(M)を少なくとも形成するよう、前記複数の巻き出しロールを配置するとともに、前記一対の離型材(C,C)が、前記構成材料全体を挟み込むよう、離型材巻き出しロールを配置する配置工程と、
前記一対の離型材(C,C)が離型材巻き出しロールから巻き出され、それぞれ、加熱される加熱工程と、
前記加熱工程を経た一対の離型材(C,C)が、前記構成材料を挟みつつ、全体が前記一対の加圧ロール(r,r)へ導入される熱圧着工程と、
前記熱圧着工程後、少なくとも1つの剥離ロールにより、前記一対の離型材(C,C)と、前記一対の離型材(C,C)に接する熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)および/または金属箔(M)とがそれぞれ剥離され、前記隣接する金属箔(M)と金属箔(M)とが剥離される剥離工程と、
を少なくとも備える、金属張積層体の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の製造方法であって、前記一対の離型材(C,C)のいずれか一方または双方に対して、熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)が接触する、金属張積層体の製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載の製造方法であって、前記一対の離型材(C,C)のいずれか一方または双方に対して、金属箔(M)が接触する、金属張積層体の製造方法。
【請求項4】
請求項1または2に記載の製造方法であって、前記熱圧着工程において、前記一対の加圧ロール(r,r)の間で、(r)/(C)/(F)/(M)/(M)/(F)/(C)/(r)の順で重ねられて熱圧着が行われ、
前記剥離工程において、(C)/(F)間、(F)/(C)間および(M)/(M)間で剥離して2つの金属張積層体を得る、金属張積層体の製造方法。
【請求項5】
請求項1または2に記載の製造方法であって、前記熱圧着工程において、前記一対の加圧ロール(r,r)間で、(r)/(C)/(F)/(M)/(M)/(F)/(M)/(M)/(F)/(C)/(r)の順で重ねられて熱圧着が行われ、
前記剥離工程において、(C)/(F)間、(F)/(C)間および(M)/(M)間で剥離して3つの金属張積層体を得る、金属張積層体の製造方法。
【請求項6】
請求項1または3に記載の製造方法であって、前記熱圧着工程において、前記一対の加圧ロール(r,r)間で(r)/(C)/(M)/(F)/(M)/(M)/(F)/(M)/(C)/(r)の順で重ねられて熱圧着が行われ、
前記剥離工程において、(C)/(M)間、(M)/(C)間および(M)/(M)間で剥離して2つの金属張積層体を得る、金属張積層体の製造方法。
【請求項7】
請求項1または3に記載の製造方法であって、前記熱圧着工程において、前記一対の加圧ロール(r,r)間で(r)/(C)/(M)/(F)/(M)/(M)/(F)/(M)/(M)/(F)/(M)/(C)/(r)の順で重ねられて熱圧着が行われ、
前記剥離工程において、(C)/(M)間、(M)/(C)間および(M)/(M)間で剥離して3つの金属張積層体を得る、金属張積層体の製造方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法であって、離型材(C)および/または離型材(C)が、耐熱性樹脂フィルム、耐熱性複合フィルム、および耐熱性不織布からなる群より選ばれた離型材である、金属張積層体の製造方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法であって、前記加熱工程において、前記一対の離型材(C,C)が離型材巻き出しロールから巻き出され、それぞれ、前記一対の加圧ロール(r,r)に対して外接することで、それぞれの離型材が加熱される、金属張積層体の製造方法。
【請求項10】
請求項9に記載の製造方法であって、前記加熱工程において、前記一対の離型材(C,C)が前記一対の加圧ロール(r,r)に対して外接により接触する時間が、1.0秒以上である、金属張積層体の製造方法。
【請求項11】
請求項9または10に記載の製造方法であって、さらに、前記一対の離型材(C,C)を前記一対の加圧ロール(r,r)に対して外接させるための一対のガイドロール(g,g)を備える、金属張積層体の製造方法。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の製造方法であって、さらに、前記一対の加圧ロール(r,r)を通過した積層体を冷却するための冷却ロールを備える、金属張積層体の製造方法。
【請求項13】
請求項1〜5および8〜12のいずれか一項に記載の製造方法であって、熱圧着後の熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)と離型材(C)または離型材(C)との剥離強度が0.6kN/m以下である、金属張積層体の製造方法。
【請求項14】
請求項1〜3および6〜13のいずれか一項に記載の製造方法であって、熱圧着後の金属箔(M)と離型材(C)または離型材(C)との剥離強度が0.3kN/m以下である、金属張積層体の製造方法。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか一項に記載の製造方法であって、熱圧着後の金属箔(M)と金属箔(M)との剥離強度が0.3kN/m以下である、金属張積層体の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本願は、日本国で2018年9月25日に出願した特願2018−178691の優先権を主張するものであり、その全体を参照により本出願の一部をなすものとして引用する。
【技術分野】
【0002】
本発明は、光学的に異方性の溶融相を形成し得る熱可塑性ポリマー(以下、これを熱可塑性液晶ポリマーと称することがある)からなるフィルム(以下、これを熱可塑性液晶ポリマーフィルムと称することがある)の少なくとも一方の面に金属箔を積層させた金属張積層体(または熱可塑性液晶ポリマーフィルムの少なくとも一方の面に金属層を備える金属張積層体)の製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
熱可塑性液晶ポリマーフィルムは、高耐熱性、低吸湿性、高周波特性等に優れた材料として知られており、近年は高速伝送用電子回路材料として注目されている。電子回路基板用途に用いる場合、熱可塑性液晶ポリマーフィルムと銅箔に代表される金属箔との積層体が用いられるが、このような熱可塑性液晶ポリマーフィルムと金属箔とからなる積層体を製造する技術としては、熱プレス装置を使用して、その上下の熱板の間に所定の大きさに裁断された熱可塑性液晶ポリマーフィルムと金属箔を重ねて置き、真空状態で加熱圧着する方法が挙げられる。しかしながら、この方式はバッチ式であるため、生産効率が悪いという問題がある。
【0004】
これに対し、ロールトゥロール式(以下、ロール式と称する)で、熱可塑性液晶ポリマーフィルムと金属箔とを重ね合わせて連続的に熱圧着させる方法は、生産効率の点で有利である。特に、ロール式で製造するに当たり、工業的に生産性良く金属積層体を製造する方法として、特許文献1(国際公開第2011/093427号)には、ロール方式で、表裏両面がいずれも表面粗さ(Rz)2.0μm以下である離間フィルム(C)を用いて、一対の加圧ロール(r,r)間で(r)/(B)/(A)/(C)/(A)/(B)/(r)の順となるように、絶縁性フィルム(A)、金属箔(B)、及び離間フィルム(C)を重ねて熱圧着し、離間フィルム(C)から剥離して2つの片面金属張積層体を得る片面金属張積層体の製造方法が開示されている。
【0005】
また、特許文献2(特開2014−128913号公報)には、絶縁性フィルム(A)の両面に金属箔(B、B')が接着された両面金属張積層体を製造する方法であって、熱容量が50〜150J/m2の範囲にある離間フィルム(C)を用いて、一対の加圧ロール(r,r)間で(r)/(B)/(A)/(B')/(C)/(B')/(A)/(B)/(r)の順となるように、絶縁性フィルム(A)、金属箔(B、B')、及び離間フィルム(C)を重ねて熱圧着し、その後、離間フィルム(C)から両面金属張積層体を分離又は剥離して2つの両面金属張積層体を得る両面金属張積層体の製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2011/093427号
【特許文献2】特開2014−128913号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これらの特許文献では、いずれも離間フィルムを中心として、2つの金属張積層体が上下対称に互いに離間フィルムに当接するように配置されて、ロール式で熱圧着を行うことを特徴としている。しかしながら、これらの文献では、中心に配置される離間フィルムは、加熱ロールに導入されると同時に直接金属張積層体と接触する。
【0008】
通常熱可塑性液晶ポリマーフィルムの熱圧着温度は200℃を超える温度帯で行われるため、吸水率の高い離間フィルムが常温のまま加圧ロールに導入され、加圧ロールで急激に加熱されると、常温から200℃を超える高温へ一気に加熱されるため、離間フィルムの水分が急激に揮発する。
【0009】
すると、離間フィルムは、加熱ロールへの導入と同時に金属張積層体の構成材料と接触するため、離間フィルムからの急激に蒸発する水分が直接金属張積層体の構成材料に作用し、その結果、金属張積層体に気泡跡等の外観不良や積層不良等の不具合を生じさせる。また、熱圧着時の急昇温による熱膨張により離間フィルムと他材料の熱膨張係数の違いからシワ等の外観不良や積層不良等が金属張積層体に発生する。さらに、離間フィルム内部に水分が存在する場合、一気に加温された水蒸気により熱可塑性ポリマーが加水分解され、その結果、金属張積層体の低分子量の熱可塑性液晶ポリマーが離間フィルム表面に付着し、離間フィルムを繰り返し使用できなくなる。
【0010】
本発明の目的は、これらの問題を解決し、ロール式で、効率よく金属張積層体を製造する方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、多軸積層として2つ以上の金属張積層体を同時に熱圧着する場合であっても、金属張積層体の構成材料(以下、単に構成材料と称する場合がある)が離型材と接触する前に、離型材を加熱することで、(i)離型材の水分を除去して、金属張積層体に水分に由来する不具合が発生するのを抑制できること、(ii)離型材と構成材料との熱膨張係数の違いを低減して、金属張積層体にシワ等が発生するのを防止できること、(iii)さらに、そのような製造方法では、離型材が汚染されるのを防ぎ、離型材を繰り返し使用できて経済性に優れていること、そして、このような離型材を用いて、金属箔同士が隣接した状態で構成材料を全体として挟んで熱圧着を行うと、金属箔への急激な加熱を防ぐことができるため、その結果、剥離工程において金属箔間を効率よく剥離して金属張積層体を製造することができることを見出し、本発明の完成に至った。
【0012】
すなわち、本発明は、以下の態様で構成されうる。
〔態様1〕
一対の加圧ロール(r,r)、離型材(C,C)を巻き出す一対の離型材巻き出しロール、熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)および金属箔(M)で構成された複数の金属張積層体を形成するための構成材料を巻き出すための複数の巻き出しロールを準備する工程と、
前記構成材料が、金属箔同士が隣接した状態(M)/(M)を少なくとも形成するよう、前記複数の巻き出しロールを配置するとともに、前記一対の離型材(C,C)が、前記構成材料全体を挟み込むよう、離型材巻き出しロールを配置する配置工程と、
前記一対の離型材(C,C)が離型材巻き出しロールから巻き出され、それぞれ、加熱される加熱工程と、
前記加熱工程を経た一対の離型材(C,C)が、前記構成材料を挟みつつ、全体が前記一対の加圧ロール(r,r)へ導入される熱圧着工程と、
前記熱圧着工程後、少なくとも1つの剥離ロールにより、前記離型材(C,C)と、この離型材(C,C)に接する熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)および/または金属箔(M)とがそれぞれ剥離され、前記隣接する金属箔(M)と金属箔(M)とが剥離される剥離工程と、
を少なくとも備える、金属張積層体の製造方法。
〔態様2〕
態様1に記載の製造方法であって、前記離型材(C,C)のいずれか一方または双方に対して、熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)が接触する、金属張積層体の製造方法。
〔態様3〕
態様1に記載の製造方法であって、前記離型材(C,C)のいずれか一方または双方に対して、金属箔(M)が接触する、金属張積層体の製造方法。
〔態様4〕
態様1または2に記載の製造方法であって、前記熱圧着工程において、前記一対の加圧ロール(r,r)の間で、(r)/(C)/(F)/(M)/(M)/(F)/(C)/(r)の順で重ねられて熱圧着が行われ、
前記剥離工程において、(C)/(F)間、(F)/(C)間および(M)/(M)間で剥離して2つの金属張積層体を得る、金属張積層体の製造方法。
〔態様5〕
態様1または2に記載の製造方法であって、前記熱圧着工程において、前記一対の加圧ロール(r,r)間で、(r)/(C)/(F)/(M)/(M)/(F)/(M)/(M)/(F)/(C)/(r)の順で重ねられて熱圧着が行われ、
前記剥離工程において、(C)/(F)間、(F)/(C)間および(M)/(M)間で剥離して3つの金属張積層体を得る、金属張積層体の製造方法。
〔態様6〕
態様1または3に記載の製造方法であって、前記熱圧着工程において、前記一対の加圧ロール(r,r)間で(r)/(C)/(M)/(F)/(M)/(M)/(F)/(M)/(C)/(r)の順で重ねられて熱圧着が行われ、
前記剥離工程において、(C)/(M)間、(M)/(C)間および(M)/(M)間で剥離して2つの金属張積層体を得る、金属張積層体の製造方法。
〔態様7〕
態様1または3に記載の製造方法であって、前記熱圧着工程において、前記一対の加圧ロール(r,r)間で(r)/(C)/(M)/(F)/(M)/(M)/(F)/(M)/(M)/(F)/(M)/(C)/(r)の順で重ねられて熱圧着が行われ、
前記剥離工程において、(C)/(M)間、(M)/(C)間および(M)/(M)間で剥離して3つの金属張積層体を得る、金属張積層体の製造方法。
〔態様8〕
態様1〜7のいずれか一態様に記載の製造方法であって、離型材(C)および/または離型材(C)が、耐熱性樹脂フィルム、耐熱性複合フィルム、および耐熱性不織布からなる群より選ばれた離型材である、金属張積層体の製造方法。
〔態様9〕
態様1〜8のいずれか一態様に記載の製造方法であって、前記加熱工程において、前記一対の離型材(C,C)が離型材巻き出しロールから巻き出され、それぞれ、前記一対の加圧ロール(r,r)に対して外接することで、それぞれの離型材が加熱される、金属張積層体の製造方法。
〔態様10〕
態様9に記載の製造方法であって、前記加熱工程において、前記一対の離型材(C,C)が前記一対の加圧ロール(r,r)に対して外接により接触する時間が、1.0秒以上である、金属張積層体の製造方法。
〔態様11〕
態様9または10に記載の製造方法であって、さらに、前記一対の離型材(C,C)を前記一対の加圧ロール(r,r)に対して外接させるための一対のガイドロール(g,g)を備える、金属張積層体の製造方法。
〔態様12〕
態様1〜11のいずれか一態様に記載の製造方法であって、さらに、前記一対の加圧ロール(r,r)を通過した積層体を冷却するための冷却ロールを備える、金属張積層体の製造方法。
〔態様13〕
態様1〜5および8〜12のいずれか一態様に記載の製造方法であって、熱圧着後の熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)と離型材(C)または離型材(C)との剥離強度が0.6kN/m以下(より好ましくは、0.4kN/m以下、0.3kN/m以下)である、金属張積層体の製造方法。
〔態様14〕
態様1〜3および6〜13のいずれか一態様に記載の製造方法であって、熱圧着後の金属箔(M)と離型材(C)または離型材(C)との剥離強度が0.3kN/m以下(より好ましくは、0.2kN/m以下、0.1kN/m以下)である、金属張積層体の製造方法。
〔態様15〕
態様1〜14のいずれか一態様に記載の製造方法であって、熱圧着後の金属箔(M)と金属箔(M)との剥離強度が0.3kN/m以下(より好ましくは、0.2kN/m以下、0.1kN/m以下)である、金属張積層体の製造方法。
【0013】
なお、請求の範囲および/または明細書および/または図面に開示された少なくとも2つの構成要素のどのような組み合わせも、本発明に含まれる。特に、請求の範囲に記載された請求項の2つ以上のどのような組み合わせも本発明に含まれる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、離型材を、水分含量が低減した状態で構成材料と接触させて熱圧着させることができるため、気泡跡やシワ等の外観不良が発生しない金属張積層体を、効率よく製造することができる。また、離型材を加熱工程において予熱するため、積層時の離型材と構成材料との熱膨張係数の違いを低減して、金属張積層体にシワ等が発生するのを防止できる。そのため、そのような製造方法では、離型材が汚染されるのを防ぎ、離型材を繰り返し使用できて経済性に優れている。さらに、加熱工程を経た離型材(C,C)を用いて、金属箔同士が隣接した状態で構成材料を全体として挟んで熱圧着を行うことにより、金属箔に対して一気に熱が放出されることを防ぎ、剥離工程では、速やかに積層体を分離して、生産効率を向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
この発明は、添付の図面を参考にした以下の好適な実施形態の説明から、より明瞭に理解される。しかしながら、実施形態および図面は単なる図示および説明のためのものであり、この発明の範囲を定めるために利用されるべきでない。この発明の範囲は添付のクレームによって定まる。添付図面において、複数の図面における同一の部品番号は、同一部分を示す。図面は必ずしも一定の縮尺で示されておらず、本発明の原理を示す上で誇張したものになっている。
図1】本発明の第1の実施形態による金属張積層体の製造方法を説明するための側面模式図である。
図2】本発明の第2の実施形態による金属張積層体の製造方法を説明するための側面模式図である。
図3】本発明の第3の実施形態による金属張積層体の製造方法を説明するための側面模式図である。
図4】本発明の第4の実施形態による金属張積層体の製造方法を説明するための側面模式図である。
図5】本発明の第5の実施形態による金属張積層体の製造方法を説明するための側面模式図である。
図6】本発明の第1の実施形態による金属張積層体の製造方法の変形例を説明するための側面模式図である。
図7】本発明の第1の実施形態による金属張積層体の製造方法の別の変形例を説明するための側面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の金属張積層体の製造方法では、熱可塑性液晶ポリマーフィルムの少なくとも一方の面に金属箔を積層させた金属張積層体を、複数セットで、連続的に製造することができる。
【0017】
(熱可塑性液晶ポリマーフィルム)
本発明の製造方法に用いられる熱可塑性液晶ポリマーフィルムは、溶融成形できる液晶性ポリマーから形成される。この熱可塑性液晶ポリマーは、光学的に異方性の溶融相を形成し得るポリマーであって、溶融成形できる液晶性ポリマーであれば特にその化学的構成については限定されるものではないが、例えば、熱可塑性液晶ポリエステル、又はこれにアミド結合が導入された熱可塑性液晶ポリエステルアミド等を挙げることができる。
【0018】
また熱可塑性液晶ポリマーは、芳香族ポリエステルまたは芳香族ポリエステルアミドに、更にイミド結合、カーボネート結合、カルボジイミド結合やイソシアヌレート結合等のイソシアネート由来の結合等が導入されたポリマーであってもよい。
【0019】
本発明に用いられる熱可塑性液晶ポリマーの具体例としては、以下に例示する(1)から(4)に分類される化合物およびその誘導体から導かれる公知の熱可塑性液晶ポリエステルおよび熱可塑性液晶ポリエステルアミドを挙げることができる。ただし、光学的に異方性の溶融相を形成し得るポリマーを形成するためには、種々の原料化合物の組合せには適当な範囲があることは言うまでもない。
【0020】
(1)芳香族または脂肪族ジヒドロキシ化合物(代表例は表1参照)
【表1】
【0021】
(2)芳香族または脂肪族ジカルボン酸(代表例は表2参照)
【表2】
【0022】
(3)芳香族ヒドロキシカルボン酸(代表例は表3参照)
【表3】
【0023】
(4)芳香族ジアミン、芳香族ヒドロキシアミンまたは芳香族アミノカルボン酸(代表例は表4参照)
【表4】
【0024】
これらの原料化合物から得られる熱可塑性液晶ポリマーの代表例として表5および6に示す構造単位を有する共重合体を挙げることができる。
【0025】
【表5】
【0026】
【表6】
【0027】
これらの共重合体のうち、p―ヒドロキシ安息香酸および/または6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸を少なくとも繰り返し単位として含む重合体が好ましく、特に、(i)p−ヒドロキシ安息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸との繰り返し単位を含む重合体、又は(ii)p−ヒドロキシ安息香酸および6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸からなる群から選ばれる少なくとも一種の芳香族ヒドロキシカルボン酸と、少なくとも一種の芳香族ジオールと、少なくとも一種の芳香族ジカルボン酸との繰り返し単位を含む共重合体が好ましい。
【0028】
例えば、(i)の重合体では、熱可塑性液晶ポリマーが、少なくともp−ヒドロキシ安息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸との繰り返し単位を含む場合、繰り返し単位(A)のp−ヒドロキシ安息香酸と、繰り返し単位(B)の6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸とのモル比(A)/(B)は、熱可塑性液晶ポリマー中、(A)/(B)=10/90〜90/10程度であるのが望ましく、より好ましくは、(A)/(B)=15/85〜85/15程度であってもよく、さらに好ましくは、(A)/(B)=20/80〜80/20程度であってもよい。
【0029】
また、(ii)の重合体の場合、p−ヒドロキシ安息香酸および6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸からなる群から選ばれる少なくとも一種の芳香族ヒドロキシカルボン酸(C)と、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ヒドロキノン、フェニルヒドロキノン、および4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルからなる群から選ばれる少なくとも一種の芳香族ジオール(D)と、テレフタル酸、イソフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸からなる群から選ばれる少なくとも一種の芳香族ジカルボン酸(E)の、熱可塑性液晶ポリマーにおける各繰り返し単位のモル比は、芳香族ヒドロキシカルボン酸(C):前記芳香族ジオール(D):前記芳香族ジカルボン酸(E)=(30〜80):(35〜10):(35〜10)程度であってもよく、より好ましくは、(C):(D):(E)=(35〜75):(32.5〜12.5):(32.5〜12.5)程度であってもよく、さらに好ましくは、(C):(D):(E)=(40〜70):(30〜15):(30〜15)程度であってもよい。
【0030】
また、芳香族ヒドロキシカルボン酸(C)のうち6−ヒドロシキ−2−ナフトエ酸に由来する繰り返し単位のモル比率は、例えば、85モル%以上であってもよく、好ましくは90モル%以上、より好ましくは95モル%以上であってもよい。芳香族ジカルボン酸(E)のうち2,6−ナフタレンジカルボン酸に由来する繰り返し単位のモル比率は、例えば、85モル%以上であってもよく、好ましくは90モル%以上、より好ましくは95モル%以上であってもよい。
【0031】
また、芳香族ジオール(D)は、ヒドロキノン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、フェニルヒドロキノン、および4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテルからなる群から選ばれる互いに異なる二種の芳香族ジオールに由来する繰り返し単位(D1)と(D2)であってもよく、その場合、二種の芳香族ジオールのモル比は、(D1)/(D2)=23/77〜77/23であってもよく、より好ましくは25/75〜75/25、さらに好ましくは30/70〜70/30であってもよい。
【0032】
また、芳香族ジオールに由来する繰り返し構造単位と芳香族ジカルボン酸に由来する繰り返し構造単位とのモル比は、(D)/(E)=95/100〜100/95であることが好ましい。この範囲をはずれると、重合度が上がらず機械強度が低下する傾向がある。
【0033】
なお、本発明にいう光学的に異方性の溶融相を形成し得るとは、例えば試料をホットステージにのせ、窒素雰囲気下で昇温加熱し、試料の透過光を観察することにより認定できる。
【0034】
熱可塑性液晶ポリマーとして好ましいものは、融点(以下、Tmと称す)が200〜360℃の範囲のものであってもよく、好ましくは240〜360℃の範囲、より好ましくは260〜360℃の範囲のものであり、さらに好ましくはTmが270〜350℃のものである。なお、Tmは示差走査熱量計((株)島津製作所DSC)により主吸熱ピークが現れる温度を測定することにより求められる。すなわち熱可塑性液晶ポリマーサンプルを10℃/minの速度で昇温して完全に溶融させた後、溶融物を10℃/minの速度で50℃まで冷却し、再び10℃/minの速度で昇温した後に現れる吸熱ピークの位置を、熱可塑性液晶ポリマーサンプルの融点として求める。
【0035】
前記熱可塑性液晶ポリマーには、本発明の効果を損なわない範囲内で、ポリエチレンテレフタレート、変性ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、フッ素樹脂等の熱可塑性ポリマー、各種添加剤、充填剤等を添加してもよい。
【0036】
本発明の製造方法に用いられる熱可塑性液晶ポリマーフィルムは、例えば、前記熱可塑性液晶ポリマーの溶融混練物を押出成形して得られる。押出成形法としては任意の方法のものが使用されるが、周知のTダイ法、インフレーション法等が工業的に有利である。特にインフレーション法では、熱可塑性液晶ポリマーフィルムの機械軸方向(以下、MD方向と略す)だけでなく、これと直交する方向(以下、TD方向と略す)にも応力が加えられ、MD方向、TD方向に均一に延伸できることから、MD方向とTD方向における分子配向性、誘電特性等を制御した熱可塑性液晶ポリマーフィルムが得られる。
【0037】
例えば、Tダイ法による押出成形では、Tダイから押出した溶融体シートを、熱可塑性液晶ポリマーフィルムのMD方向だけでなく、これとTD方向の双方に対して同時に延伸して製膜してもよいし、またはTダイから押出した溶融体シートを一旦MD方向に延伸し、ついでTD方向に延伸して製膜してもよい。
【0038】
また、インフレーション法による押出成形では、リングダイから溶融押出された円筒状シートに対して、所定のドロー比(MD方向の延伸倍率に相当する)およびブロー比(TD方向の延伸倍率に相当する)で延伸して製膜してもよい。
【0039】
このような押出成形の延伸倍率は、MD方向の延伸倍率(またはドロー比)として、例えば、1.0〜10程度であってもよく、好ましくは1.2〜7程度、さらに好ましくは1.3〜7程度であってもよい。また、TD方向の延伸倍率(またはブロー比)として、例えば、1.5〜20程度であってもよく、好ましくは2〜15程度、さらに好ましくは2.5〜14程度であってもよい。
【0040】
また、必要に応じて、公知または慣用の熱処理を行い、熱可塑性液晶ポリマーフィルムの融点および/または熱膨張係数を調整してもよい。熱処理条件は目的に応じて適宜設定でき、例えば、熱可塑性液晶ポリマーの融点(Tm)−10℃以上(例えば、Tm−10℃〜Tm+30℃程度、好ましくはTm℃〜Tm+20℃程度)で数時間加熱することにより、熱可塑性液晶ポリマーフィルムの融点(Tm)を上昇させてもよい。
【0041】
熱可塑性液晶ポリマーフィルムの融点(Tm)は、例えば、270〜380℃であってもよく、好ましくは280〜370℃の範囲のものであってもよい。
なお、熱可塑性液晶ポリマーフィルムの融点(Tm)は、示差走査熱量計を用いて、熱可塑性液晶ポリマーフィルムサンプルの熱挙動を観察して得ることができる。すなわち熱可塑性液晶ポリマーフィルムサンプルを10℃/minの速度で昇温した際に現れる吸熱ピークの位置を、熱可塑性液晶ポリマーフィルムの融点(Tm)として求めることができる。
【0042】
(金属箔)
本発明の製造方法に用いられる金属箔としては、特に制限はなく、例えば、金、銀、銅、鉄、ニッケル、アルミニウムまたはこれらの合金金属等であってもよく、導電性、取り扱い性、及びコスト等の観点から、銅箔やステンレス箔が好ましい。なお、銅箔としては、圧延法や電解法によって製造されるものを使用することができる。
【0043】
金属箔の厚みは、必要に応じて適宜設定することができ、例えば、5〜50μm程度であってもよく、より好ましくは8〜35μmの範囲であってもよい。また、金属箔には、通常施される粗化処理等の表面処理が行われていてもよい。
【0044】
(離型材)
本発明の製造方法に用いられる離型材としては、熱圧着後に隣接する被着体から容易に剥離することができ、耐熱性を有する限り特に限定されず、非熱可塑性のポリイミドフィルムやアラミドフィルム、テフロン(登録商標)フィルム等の耐熱性樹脂フィルム;耐熱性複合フィルム(例えば、複数の耐熱性樹脂フィルムからなる複合フィルム、金属箔と耐熱性樹脂フィルムからなる複合フィルム);アルミニウム箔やステンレス箔等の金属箔;および、耐熱性繊維(例えば、耐熱性樹脂繊維、金属繊維)で構成された耐熱性不織布等が挙げられる。これらの離型材は、単独でまたは二種以上組み合わせて使用してもよい。
これらの離型材のうち、耐熱性および反発弾性に優れる観点から、耐熱性樹脂フィルム、耐熱性複合フィルム、および耐熱性不織布が好ましい。
【0045】
離型材の厚みは、必要に応じて適宜設定することができ、例えば、10〜300μm程度であってもよく、好ましくは15〜150μm、より好ましくは15〜45μmの範囲であってもよい。また、離型材には、熱圧着後の被着体との剥離性を向上させる目的で、片面もしくは両面に離型処理が施されていてもよい。離型処理の方法としては、例えば、離型材の少なくとも一方の面にシリコーン樹脂、フッ素樹脂等の耐熱性離型樹脂被膜を設ける方法等が挙げられる。
【0046】
(金属張積層体の製造方法)
本発明の金属張積層体の製造方法は、
一対の加圧ロール(r,r)、離型材(C,C)を巻き出す一対の離型材巻き出しロール、熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)および金属箔(M)で構成された複数の金属張積層体を形成するための構成材料を巻き出すための複数の巻き出しロールを準備する工程と、
前記構成材料が、金属箔同士が隣接した状態(M)/(M)を少なくとも形成するよう、前記複数の巻き出しロールを配置するとともに、前記一対の離型材(C,C)が、前記構成材料全体を挟み込むよう、離型材巻き出しロールを配置する配置工程と、
前記一対の離型材(C,C)が離型材巻き出しロールから巻き出され、それぞれ、離型材が加熱される加熱工程と、
前記加熱工程を経た一対の離型材(C,C)が、前記構成材料を挟みつつ、全体が前記一対の加圧ロール(r,r)へ導入される熱圧着工程と、
前記熱圧着工程後、少なくとも1つの剥離ロールにより、前記離型材(C,C)と、この離型材(C,C)に接する熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)および/または金属箔(M)とがそれぞれ剥離され、前記隣接する金属箔(M)と金属箔(M)とが剥離される剥離工程と、
を少なくとも備えている。
【0047】
ここで、1つの金属張積層体を形成するための構成材料中の熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)は、単数であっても、複数であってもよい。また、金属箔(M)も、単数であっても、複数であってもよい。なお、複数含まれる場合は、それぞれ同一であっても、異なっていてもよい。
【0048】
さらに、巻き出しロールから巻き出される金属張積層体の構成材料は、熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)の単体、および金属箔(M)の単体であってもよいし、熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)および金属箔(M)の片面金属張積層体(M)/(F)であってもよい。したがって、熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)および金属箔(M)で構成された複数の金属張積層体を形成するための構成材料を巻き出すための複数の巻き出しロールには、(i)熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)を巻きだすための巻き出しロール、(ii)金属箔(M)を巻きだすための巻き出しロール、および/または(iii)片面金属張積層体(M)/(F)を巻きだすための巻き出しロールが含まれていてもよい。
【0049】
さらにまた、得られる金属張積層体も、同一であっても、異なっていてもよい。
【0050】
各巻き出しロールは、例えば、以下の条件を充足するよう配置される。
(i)複数の金属張積層体の構成材料から、複数の金属張積層体(片面金属張積層体および/または両面金属張積層体)が形成されるとともに、隣接する金属張積層体同士は、それぞれの金属箔を介して隣接する。
(ii)一対の離型材巻き出しロールから巻き出される離型材(C,C)が、構成材料全体を挟み込む、つまり、離型材(C)と離型材(C)がそれぞれ最外層を形成する。
【0051】
離型材(C,C)の加熱工程では、離型材(C,C)を加熱できる限り特に限定されず、ヒーターなどの外部加熱手段により離型材(C,C)を加熱してもよいし、加圧ロール(r,r)とは別に設けられる加熱ロールにより離型材(C,C)を加熱してもよい。または、離型材(C,C)を加圧ロール(r,r)に外接させることにより、離型材(C,C)を加熱してもよい。
【0052】
加熱工程では、あらかじめ離型材(C,C)を加熱することにより、離型材の水分を除去するとともに、離型材と構成材料との熱膨張係数の違いを低減することができる。さらに、加熱工程を経た離型材(C,C)を用いて、金属箔同士が隣接した状態で構成材料を全体として挟んで熱圧着を行うことにより、金属箔に対して一気に熱が放出されることを防ぎ、金属箔間の剥離を容易にすることができる。
【0053】
加熱工程は、熱圧着温度を基準として判断してもよく、例えば、熱圧着温度をT℃とする場合、加熱工程の温度は、例えば、T−10℃以上であってもよく、T−5℃以上であってもよく、また、熱圧着温度よりも低温であるのが好ましく、上限はT℃未満であってもよい。
【0054】
加熱工程では、加熱手段に応じて、加熱時間を適宜設定することができるが、例えば、離型材の水分含量が所定の範囲(例えば、1100ppm以下、900ppm以下、700ppm以下、または400ppm以下)になる範囲で加熱するのが好ましい。
【0055】
以下に、具体的な実施形態を、図面を参照しつつ、説明する。図1は、第1の実施形態による金属張積層体の製造方法を説明するための側面模式図である。
本発明の製造方法では、一対の加圧ロール(r,r)の上流側に、離型材(C,C)を巻き出す一対の離型材巻き出しロール11,11、熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)を巻き出す複数の熱可塑性液晶ポリマーフィルム巻き出しロール12,12、および金属箔(M)を巻き出す複数の金属箔巻き出しロール13,13を準備する。
【0056】
ここで、図1に示すように、第1の実施形態では、熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)、金属箔(M)、離型材(C)および離型材(C)が、一対の加圧ロール(r,r)間で、(r)/(C)/(F)/(M)/(M)/(F)/(C)/(r)の順となるように、各巻き出しロールが配置される。
【0057】
具体的には、一対の加圧ロール(r,r)の上流側に、離型材(C,C)を巻き出す一対の離型材巻き出しロール11,11がそれぞれ最外層となるように配置され、その内側に熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)を巻き出す複数の熱可塑性液晶ポリマーフィルム巻き出しロール12,12が配置され、さらに、その内側に金属箔(M)を巻き出す複数の金属箔巻き出しロール13,13が配置される。
【0058】
図1に示すように、一対の加圧ロール(r,r)に対して、各巻き出しロールを配置した後、各巻き出しロールから、矢印方向に示すように、熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)、金属箔(M)、および離型材(C,C)が巻き出され、一対の加圧ロール(r,r)に対して、矢印により示されるMD方向(またはラミネート方向)に導入される。
【0059】
ここで、離型材巻き出しロール11,11から巻き出された一対の離型材(C,C)は、一対の加圧ロールにおいて構成材料と接触して導入される前に、それぞれ、前記一対の加圧ロール(r,r)に対して、所定の時間、外接する外接工程が行われる。
【0060】
外接工程では、離型材(C,C)が、加圧ロール(r,r)の外周と接触することにより、離型材(C,C)から水分を除去することが可能となる。そして、熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)および金属箔(M)と接触する前に、離型材(C,C)の水分含量を低減させることで、積層体表面に気泡後や積層不良などの不具合が生じるのを抑制することができる。外接工程において、加圧ロールの外周と接触する起点は、加圧ロールの大きさおよび加圧ロールの回転速度に応じて適宜設定することができ、所定の起点から、離型材(C,C)が加圧ロールに沿うように外接工程が行われてもよい。なお、本発明における外接とは、離型材が所定の起点から加圧ロールの外周に沿うように接触して搬送されることを意味する。
【0061】
離型材巻き出しロールの位置は、一対の離型材(C,C)が、一対の加圧ロール(r,r)と接触することができる限り特に限定されず、離型材巻き出しロールから巻き出された離型材は、直接加圧ロールに導入されてもよいし、離型材巻き出しロールから巻き出された離型材は、一旦、1又は複数のガイドロールを経てから加圧ロールに導入されてもよい。そのため、一対の離型材を一対の加圧ロールに対して外接させるための一対のガイドロール(g,g)を備えていることが好ましい。
【0062】
例えば、図1に示すように、一対の離型材(C,C)は、離型材巻き出しロール11,11から巻き出された後、直接加圧ロール(r,r)に導入されるのではなく、加圧ロール(r,r)の近傍に配置されたガイドロール14,14を通り、次いで、ガイドロール14,14から一対の加圧ロール(r,r)へと導入されてもよい。ガイドロール14,14により、一対の加圧ロール(r,r)の所望の場所に対して、一対の離型材(C,C)を外接させることができる。
【0063】
ガイドロールの設置箇所は、一対の離型材(C,C)を一対の加圧ロール(r,r)に対して外接させることができる限り特に限定されず、図1では、ガイドロールは加圧ロールの近傍に配置されているが、加圧ロールと接していてもよい。
【0064】
例えば、図1では、熱圧着前に、離型材(C)を加圧ロール(r)に、離型材(C)を加圧ロール(r)に外接させる。このように、離型材を加圧ロールに外接させる(または抱かせる)ことにより、離型材に含まれる水分を除去することができるとともに、事前に離型材を熱圧着温度付近まで予熱することができる。離型材が加圧ロールに外接する距離は適宜設定することができるが、例えば、加圧ロールの1/8周以上であってもよく、1/4周以上であってもよく、1/2周以上であってもよい。
【0065】
離型材と加圧ロールとが外接する時間は、離型材の種類、離型材の状態、加圧ロールの加熱温度等の各種条件により適宜設定することができるが、離型材から水分を除去する観点から、離型材を加圧ロールに外接させる時間は、例えば、1.0秒以上であることが好ましく、例えば、1.0〜200秒であってもよく、3.0〜125秒であってもよい。
【0066】
また、前記外接する時間は、離型材の水分含量が所定の範囲(例えば、1100ppm以下、900ppm以下、700ppm以下、または400ppm以下)になる時点を見計らって適宜設定してもよい。
【0067】
離型材(C,C)は、加圧ロールで加圧される前に、加圧ロールの加熱温度T℃に対してT−15℃以上の温度になるように加圧ロールに外接させて昇温するのが好ましい。なお、加圧ロールで加圧される前の離型材の温度は、T−10℃以上であってもよく、T−5℃以上であってもよく、また、加熱温度未満であってもよい。
【0068】
一対の離型材(C,C)は、外接工程後、熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)および金属箔(M)で構成された金属張積層体の構成材料を、その最外層として挟み込みつつ、全体が、一対の加圧ロール(r,r)に導入される。
例えば、図1では、一対の離型材(C,C)は、(F)/(M)/(M)/(F)を挟み込みつつ、全体が、一対の加圧ロール(r,r)に導入される。
【0069】
一対の加圧ロールでは、一対の離型材(C,C)を最外層として含む、熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)および金属箔(M)で構成された積層体、すなわち、(C)/(F)/(M)/(M)/(F)/(C)に対して、所定の加熱温度において、圧力を加える。
【0070】
加圧ロールとしては公知の加熱加圧装置を使用することができる。また、熱圧着温度や加圧ロールの圧力条件については特に制限はないが、熱可塑性液晶ポリマーフィルムと金属箔を良好に接着させるため、例えば、熱可塑性液晶ポリマーフィルムの融点(Tm)に対して、熱圧着温度は、例えば(Tm−20)〜(Tm+20)℃の範囲であってもよく、好ましくは(Tm−15)〜(Tm+5)℃であってもよい。
また、加圧圧力は10t/m(98kN/m)〜1.5t/m(14.7kN/m)の範囲であってもよく、好ましくは5t/m(49kN/m)〜1.0t/m(9.8kN/m)の範囲であってもよい。なお、加圧圧力は、加圧ロールに付与した力(圧着荷重)を加圧ロールの有効幅で除した値である。
【0071】
本発明の金属張積層体の製造方法では、少なくとも1つの剥離ロールにより、前記離型材(C,C)と、この離型材(C,C)に接する熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)および/または金属箔(M)とがそれぞれ剥離され、前記隣接する金属箔(M)と金属箔(M)とが剥離される。
【0072】
剥離工程では、離型材と、この離型材に接する熱可塑性液晶ポリマーフィルムおよび/または金属箔との間の剥離、ならびに、隣接する金属箔(M)と金属箔(M)との間の剥離を、同時に行ってもよいし、段階的に剥離を行ってもよい。
【0073】
剥離工程は、公知または慣用の方法で行うことができ、例えば、剥離工程では、少なくとも1つの剥離ロールにより、(i)離型材(C,Cのいずれか)と、この離型材に接する熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)との剥離、(ii)離型材(C,Cのいずれか)と、この離型材に接する金属箔(M)との剥離、(iii)隣接する金属箔(M)と金属箔(M)との剥離の少なくともいずれか1つの剥離が行われてもよい。上記(i)、(ii)および(iii)の順番は、特に限定されず、これらのうちの複数を同時に行ってもよいし、段階的に行ってもよい。
【0074】
また、少なくとも1つの剥離ロールは、一対の剥離ロールであっても、単独で配設される複数の剥離ロールであっても、これらの組み合わせであってもよい。また、剥離ロールの順序は、適宜設定すればよく、いずれが上流側であってもよい。
【0075】
例えば、一対の剥離ロールの間を通過させて、上記(i)、(ii)および(iii)を一度に行ってもよい。
または、一対の剥離ロールの間を通過させて、(i)、(ii)および(iii)のうちのいずれか二つを一度に行ってもよく、残りの剥離を単独の剥離ロールにより段階的に行ってもよく、単独の剥離ロールにより段階的に剥離を行い、続いて、一対の剥離ロールの間を通過させて残りの剥離を行ってもよい。
【0076】
例えば、段階的に剥離を行う場合、金属箔である(M)/(M)間の剥離を最初の剥離工程として行い、続いて、または同時に、(C)/(F)間、(F)/(C)間、(C)/(M)間、および(M)/(C)間から選択される、少なくとも1つの剥離工程を、行ってもよい。金属箔間の剥離工程を最初に行う場合、金属箔から熱を速やかに放出させることができ、その結果、剥離工程中の積層体の冷却速度を速くすることができる。
【0077】
または、段階的に剥離を行う場合、離型材(C,C)と、この離型材(C,C)に接する熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)および/または金属箔(M)とがそれぞれ剥離される工程、すなわち、(C)/(F)間、(F)/(C)間、(C)/(M)間、および(M)/(C)間から選択される、少なくとも1つの剥離を、最初の剥離工程としてもよい。続いて、または同時に、必要に応じて残りの剥離工程を行えばよい。
【0078】
本発明では最外層に離型材が配置されるため、離型材を極めて容易に剥離することができる。その結果、剥離が困難である場合に起こりやすいシワの発生も抑制することができ、高品質な金属張積層体を生産性よく製造することができる。
【0079】
例えば、図1に示す第1の実施形態では、積層体(C)/(F)/(M)/(M)/(F)/(C)は、剥離ロール15,15を通過することにより、(C)/(F)間、(F)/(C)間および(M)/(M)間で剥離されて、2つの片面金属張積層体(MF)が製造される。剥離された離型材(C,C)は、それぞれ、離型材巻き取りロール16,16により巻き取られる。剥離された離型材(C,C)は、低分子量の熱可塑性液晶ポリマーによる汚染が抑制されているため、必要に応じて、再利用することができる。また、得られた金属張積層体は、それぞれ、金属張積層体巻き取りロール17,17により巻き取られる。
【0080】
また、図2に示すように、第2の実施形態では、熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)、金属箔(M)、離型材(C)および離型材(C)が、一対の加圧ロール(r,r)間で、(r)/(C)/(F)/(M)/(M)/(F)/(M)/(M)/(F)/(C)/(r)の順となるように、各巻き出しロールが配置される。ここで、図1と同じ役割を有する部材には、同じ符号をつけて、説明を省略する。
【0081】
図2に示す第2の実施形態では、一対の加圧ロール(r,r)間で、(C)/(F)/(M)/(M)/(F)/(M)/(M)/(F)/(C)となるように重ねられた積層体は、(C)/(F)間、(F)/(C)間および(M)/(M)間で剥離されて、2つの片面金属張積層体(M)/(F)(以下、MFまたはFMと省略する場合がある)および1つの両面金属張積層体(M)/(F)/(M)(以下、MFMと省略する場合がある。)が製造される。
【0082】
また、図3に示すように、第3の実施形態では、熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)、金属箔(M)、離型材(C)および離型材(C)が、一対の加圧ロール(r,r)間で、(r)/(C)/(M)/(F)/(M)/(M)/(F)/(M)/(C)/(r)の順となるように、各巻き出しロールが配置される。ここで、図1と同じ役割を有する部材には、同じ符号をつけて、説明を省略する。
【0083】
図3に示す第3の実施形態では、一対の加圧ロール(r,r)間で、(C)/(M)/(F)/(M)/(M)/(F)/(M)/(C)となるように重ねられた積層体は、(C)/(M)間、(M)/(C)間および(M)/(M)間で剥離されて、2つの両面金属張積層体(MFM)が製造される。
【0084】
さらに、図4に示すように、第4の実施形態では、熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)、金属箔(M)、離型材(C)および離型材(C)が、一対の加圧ロール(r,r)間で、(r)/(C)/(M)/(F)/(M)/(M)/(F)/(M)/(M)/(F)/(M)/(C)/(r)の順となるように、各巻き出しロールが配置される。ここで、図1と同じ役割を有する部材には、同じ符号をつけて、説明を省略する。
【0085】
図4に示す第4の実施形態では、一対の加圧ロール(r,r)間で、(C)/(M)/(F)/(M)/(M)/(F)/(M)/(M)/(F)/(M)/(C)となるように重ねられた積層体は、(C)/(M)間、(M)/(C)間および(M)/(M)間で剥離されて、3つの両面金属張積層体(MFM)が製造される。
【0086】
さらにまた、図5に示すように、第5の実施形態では、金属箔(M)と熱可塑性液晶ポリマーフィルム(F)との片面金属張積層体(MF)(FM)、金属箔(M)、離型材(C)および離型材(C)が、熱圧着において、一対の加圧ロール(r,r)間で、(r)/(C)/(M)/(F)/(M)/(M)/(F)/(M)/(C)/(r)の順となるように、各巻き出しロールが配置される。ここで、片面金属張積層体(MF)は、巻き出しロール18から巻き出される。また、図1と同じ役割を有する部材には、同じ符号をつけて、説明を省略する。
【0087】
図5に示す第5の実施形態では、一対の加圧ロール(r,r)間で、(C)/(M)/(F)/(M)/(M)/(F)/(M)/(C)となるように重ねられた積層体は、(C)/(M)間、(F)/(C)間および(M)/(M)間で剥離されて、2つの両面金属張積層体(MFM)が製造される。
【0088】
また、必要に応じて、一対の加圧ロール(r,r)を通過した積層体を冷却するための冷却ロールを加圧ロールの下流側に設けてもよい。例えば、高温の積層体を搬送するとテンションによるシワが発生し、波打ちが発生することがあるため、積層後の積層体を30℃の冷却ロールによって徐冷することで、熱可塑性液晶ポリマーフィルムのTg以下(80℃以下)に冷却してもよい。冷却ロールは、加圧ロールと剥離ロールの間に設けるのが好ましい。冷却ロールは一対のロールで構成されていてもよいし、1つの単独ロールで構成されていてもよい。
【0089】
一例として、例えば、図6に、第1の実施形態において、剥離工程を変形させた変形例を説明するための側面模式図を示す。図6に示すように、冷却ロール19,19が一対の加圧ロール(r,r)の下流側に設置され、複数の剥離ロール25,25’がラミネート進行方向において異なる場所に設置されている。一対の加圧ロール(r,r)により熱圧着された積層体は、次いで冷却ロール19,19を通過して徐冷される。その後、剥離ロール25’により、(F)/(C)間および(M)/(M)間で剥離されて、片面金属張積層体(MF)が製造され、次いで、剥離ロール25により、(C)/(M)間で剥離されて、片面金属張積層体(MF)が製造されてもよい。
【0090】
別の例として、例えば、図7に、第1の実施形態において、剥離工程を変形させた変形例を説明するための側面模式図を示す。図7に示すように、一対の加圧ロール(r,r)により熱圧着された積層体は、まず、剥離ロール15,15を通過することにより、(M)/(M)間で剥離されて、積層体(MFC)および(MFC)に分かれ、次いで各積層体は、第2の剥離ロール25および25’をそれぞれ通過して、(F)/(C)間および(F)/(C)間で剥離されて、最終的に2つの片面金属張積層体(MF)が製造されてもよい。
【0091】
剥離工程を行うことができる限り、熱圧着後の離型材と熱可塑性液晶ポリマーフィルムとの間の剥離強度、離型材と金属箔との剥離強度、金属箔と金属箔との間の剥離強度は、適宜設定されてもよい。ここで、剥離強度は、JIS C5016−1994(90°方向引きはがし)に準拠して測定される剥離強度(引きはがし強さ)である。
【0092】
例えば、熱圧着後の離型材と熱可塑性液晶ポリマーフィルムとの間の剥離強度は、0.6kN/m以下であることが好ましく、0.4kN/m以下であることがより好ましく、0.3kN/m以下であることがさらに好ましい。
【0093】
例えば、熱圧着後の離型材と金属箔との間の剥離強度は、0.3kN/m以下であることが好ましく、0.2kN/m以下であることがより好ましく、0.1kN/m以下であることがさらに好ましい。
【0094】
例えば、熱圧着後の金属箔と金属箔との間の剥離強度は、0.3kN/m以下であることが好ましく、0.2kN/m以下であることがより好ましく、0.1kN/m以下であることがさらに好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本発明の製造方法によれば、金属張積層体を効率よく製造することができ、得られた金属張積層体は、電気・電子分野や、事務機器・精密機器分野、パワー半導体分野などにおいて用いられる部品、例えば、回路基板(特にミリ波レーダ用基板)として有効に用いることができる。
【0096】
以上のとおり、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明したが、当業者であれば、本件明細書を見て、自明な範囲内で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。したがって、そのような変更および修正は、請求の範囲から定まる発明の範囲内のものと解釈される。
【符号の説明】
【0097】
11…離型材巻き出しロール
12…熱可塑性液晶ポリマーフィルム巻き出しロール
13…金属箔巻き出しロール
14…ガイドロール
15,25,25’…剥離ロール
16…剥離材巻き取りロール
17…金属張積層体巻き取りロール
18…金属張積層体巻き出しロール
19…冷却ロール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7