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特開2020-205510光回線終端装置および光回線終端装置の監視方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-205510(P2020-205510A)
(43)【公開日】2020年12月24日
(54)【発明の名称】光回線終端装置および光回線終端装置の監視方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 12/44 20060101AFI20201127BHJP
   H04B 10/272 20130101ALI20201127BHJP
   H04B 10/075 20130101ALI20201127BHJP
【FI】
   H04L12/44 Z
   H04L12/44 M
   H04L12/44 200
   H04B10/272
   H04B10/075
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2019-111691(P2019-111691)
(22)【出願日】2019年6月17日
(71)【出願人】
【識別番号】000005290
【氏名又は名称】古河電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100114292
【弁理士】
【氏名又は名称】来間 清志
(74)【代理人】
【識別番号】100130247
【弁理士】
【氏名又は名称】江村 美彦
(74)【代理人】
【識別番号】100167863
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 恵
(72)【発明者】
【氏名】謝 炎
(72)【発明者】
【氏名】後藤 健一
(72)【発明者】
【氏名】小西 隆裕
【テーマコード(参考)】
5K033
5K102
【Fターム(参考)】
5K033AA04
5K033CB06
5K033CB13
5K033DA01
5K033DB02
5K033DB03
5K033EA07
5K102AA15
5K102AA44
5K102AL08
5K102LA02
5K102LA14
5K102LA44
5K102MH12
5K102MH21
(57)【要約】      (修正有)
【課題】多数の光ファイバおよび広い設置場所を必要とせず、光信号の減衰を招来しない光回線終端装置および光回線終端装置の監視方法を提供する。
【解決手段】OLT30において、ONUとの間で光信号を送受信する複数の光送受信部36−1〜36−49と、上位ネットワークおよび複数の光送受信部の間で信号を送受信するとともに、複数の光送受信部を制御する複数のPON制御部32−1〜32−13と、複数のPON制御部と、複数の光送受信部とを相互に接続して信号を伝送するとともに、接続関係を切り換え可能な切換部331と、切換部を制御し、PONシステムの健全性を監視するための監視用ONUに対して、監視対象PONネットワークに対して伝送される下り信号を複写して監視用ONUに供給する制御部332と、を有する。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
PON(Passive Optical Network)システムに適用される光回線終端装置において、
ONU(Optical Network Unit)との間で光信号を送受信する複数の光送受信部と、
上位ネットワークおよび複数の前記光送受信部の間で信号を送受信するとともに、複数の前記光送受信部を制御する複数のPON制御部と、
複数の前記PON制御部と、複数の前記光送受信部とを相互に接続して信号を伝送するとともに、接続関係を切り換え可能な切換部と、
前記切換部を制御し、前記PONシステムの健全性を監視するための監視用ONUに対して、監視対象PONネットワークに対して伝送される下り信号を複写して前記監視用ONUに供給する制御部と、
を有することを特徴とする光回線終端装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記切換部を制御し、前記監視対象PONネットワークと前記監視用ONUとから伝送される上り信号を合成し、前記PON制御部に供給する制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の光回線終端装置。
【請求項3】
前記制御部は、監視が終了した場合には、前記切換部を制御し、前記監視対象PONネットワークと前記監視用ONUとから伝送される前記上り信号の合成を終了し、前記監視対象PONネットワークからの前記上り信号を前記PON制御部に供給する制御を実行することを特徴とする請求項2に記載の光回線終端装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記監視用ONUからの前記上り信号を検出した場合に、前記切換部を制御し、前記監視対象PONネットワークと前記監視用ONUとから伝送される前記上り信号の合成を開始し、または、合成を終了することを特徴とする請求項3に記載の光回線終端装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記監視用ONUから送信される前記上り信号のSync Patternを検出した場合に、前記切換部を制御し、前記監視対象PONネットワークと前記監視用ONUとから伝送される前記上り信号の合成を開始し、または、合成を終了することを特徴とする請求項4に記載の光回線終端装置。
【請求項6】
前記切換部は、1または複数のマトリクススイッチおよび/またはFPGA(Field Programmable Gate Array)によって構成されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光回線終端装置。
【請求項7】
PON(Passive Optical Network)システムに適用される光回線終端装置の監視方法において、
ONU(Optical Network Unit)との間で光信号を送受信する複数の光送受信部と、
上位ネットワークおよび複数の前記光送受信部の間で信号を送受信するとともに、複数の前記光送受信部を制御する複数のPON制御部と、
複数の前記PON制御部と、複数の前記光送受信部とを相互に接続して信号を伝送するとともに、接続関係を切り換え可能な切換部と、を有し、
前記切換部を制御し、前記PONシステムの健全性を監視するための監視用ONUに対して、監視対象PONネットワークに対して伝送される下り信号を複写して前記監視用ONUに供給することを特徴とする、
を有することを特徴とする光回線終端装置の監視方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光回線終端装置および光回線終端装置の監視方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、PON等のネットワークにおいて、伝送信号の品質の確認を行ったり、例えば、エンドユーザ側で生じた障害の再現を行ったりするために、信号の監視(モニタリング)に関する技術が開示されている。
【0003】
特許文献1に示すような、光ファイバ伝送路に配置された光カプラに通信モニタ装置とOLTに未登録であるONUを接続し、通信モニタ装置が当該ONUのリンクを確認した場合、OLTが正常であると判断し、ONUのリンクを確認できない場合、OLTが異常であると判断する、OLTの検査が従来行われていた。
【0004】
要するに、光カプラを有するOLTの場合、例えば、図17に示すように、光カプラ110に監視用のONU141を接続し、PON NW131の伝送信号のモニタを行うことが従来行われていた。より詳細には、図17の例では、OLT100は、制御部101および複数のPON I/F(Interface)102を有している。また、光カプラ110は、複数のポートを有している。PON I/F102のポートと光カプラ110とは光ファイバによって接続されている。
【0005】
光カプラ110のポートの上部の「C」はCommonを示し、PON I/F102から光信号が供給されるポートであることを示す。「S」はServiceを示し、ポートCから入力されて分岐された光信号をPON NW131に供給するポートであることを示す。「M」はMonitorを示し、ポートCから入力されて分岐された光信号をモニタ用のONU141に供給するポートであることを示す。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2013−243490号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、特許文献1および図17に示す技術では、多数の光ファイバが必要になるという問題点がある。また、光カプラ110は、サイズが大型となることからある程度の設置場所を要するという問題点がある。さらに、伝送路に配置された光カプラやポートCから入力した光信号を分岐して出力することから、サービスに提供するポートSから出力される光信号が減衰し、サービスを提供できる距離が短くなったり、ONUの収容台数が少なくなったりするという問題点もある。
【0008】
本発明は、このような課題を解決するためのものであり、多数の光ファイバおよび広い設置場所を必要とせず、設置工事を簡易化でき、また、光信号の減衰を招来しない光回線終端装置および光回線終端装置の監視方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、PON(Passive Optical Network)システムに適用される光回線終端装置において、ONU(Optical Network Unit)との間で光信号を送受信する複数の光送受信部と、上位ネットワークおよび複数の前記光送受信部の間で信号を送受信するとともに、複数の前記光送受信部を制御する複数のPON制御部と、複数の前記PON制御部と、複数の前記光送受信部とを相互に接続して信号を伝送するとともに、接続関係を切り換え可能な切換部と、前記切換部を制御し、前記PONシステムの健全性を監視するための監視用ONUに対して、監視対象PONネットワークに対して伝送される下り信号を複写して前記監視用ONUに供給する制御部と、を有することを特徴とする。
このような構成によれば、多数の光ファイバおよび広い設置場所を必要とせず設置工事を簡易化でき、また、光信号の減衰を低減することが可能となる。
【0010】
また、本発明は、前記制御部は、前記切換部を制御し、前記監視対象PONネットワークと前記監視用ONUとから伝送される上り信号を合成し、前記PON制御部に供給する制御を実行することを特徴とする。
このような構成によれば、上り信号の伝送を阻害することなく、監視を行うことができる。
【0011】
また、本発明は、前記制御部は、監視が終了した場合には、前記切換部を制御し、前記監視対象PONネットワークと前記監視用ONUとから伝送される前記上り信号の合成を終了し、前記監視対象PONネットワークからの前記上り信号を前記PON制御部に供給する制御を実行することを特徴とする。
このような構成によれば、監視が終了した場合には元の状態に戻すことができる。
【0012】
また、本発明は、前記制御部は、前記監視用ONUからの前記上り信号を検出した場合に、前記切換部を制御し、前記監視対象PONネットワークと前記監視用ONUとから伝送される前記上り信号の合成を開始し、または、合成を終了することを特徴とする。
このような構成によれば、監視対象PONネットワークの通信を損なうことなく接続の切り換えを行うことができる。
【0013】
また、本発明は、前記制御部は、前記監視用ONUから送信される前記上り信号のSync Patternを検出した場合に、前記切換部を制御し、前記監視対象PONネットワークと前記監視用ONUとから伝送される前記上り信号の合成を開始し、または、合成を終了することを特徴とする。
このような構成によれば、上り信号の冒頭に付加されているSync Patternを用いることで、監視用ONUから伝送される上り信号を検出しやすくできる。
【0014】
また、本発明は、前記切換部は、1または複数のマトリクススイッチおよび/またはFPGA(Field Programmable Gate Array)によって構成されることを特徴とする。
このような構成によれば、信号速度に応じて適切なマトリクススイッチを選択することで、製造コストを低減することができる。
【0015】
また、本発明は、PON(Passive Optical Network)システムに適用される光回線終端装置の監視方法において、ONU(Optical Network Unit)との間で光信号を送受信する複数の光送受信部と、上位ネットワークおよび複数の前記光送受信部の間で信号を送受信するとともに、複数の前記光送受信部を制御する複数のPON制御部と、複数の前記PON制御部と、複数の前記光送受信部とを相互に接続して信号を伝送するとともに、接続関係を切り換え可能な切換部と、を有し、前記切換部を制御し、前記PONシステムの健全性を監視するための監視用ONUに対して、監視対象PONネットワークに対して伝送される下り信号を複写して前記監視用ONUに供給することを特徴とする、を有することを特徴とする。
このような方法によれば、多数の光ファイバおよび広い設置場所を必要とせず設置工事を簡易化でき、また、光信号の減衰を防止し、サービスを提供できる伝送距離が短くなったりすることや、ONUの収容台数が少なくなったりすることを防止できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、多数の光ファイバおよび広い設置場所を必要とせず、設置工事の簡易化ができ、また、光信号の減衰を招来しない光回線終端装置および光回線終端装置の監視方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明を実施形態に係る光回線終端装置(OLT)を有するネットワークシステムの構成例を示す図である。
図2図1に示すOLTの構成の概略を説明するための図である。
図3】本発明の実施形態に係るOLTの詳細な構成例を示す図である。
図4】本発明の実施形態の動作を説明するための図である。
図5】本発明の実施形態の動作を説明するための図である。
図6】本発明の実施形態の動作を説明するための図である。
図7】上り信号の構成例を示す図である。
図8】本発明の実施形態の動作を説明するための図である。
図9】本発明の実施形態の動作を説明するための図である。
図10】本発明の実施形態の動作を説明するための図である。
図11】本発明の実施形態の動作を説明するための図である。
図12】本発明の実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
図13】本発明の実施形態の動作を説明するためのフローチャートである。
図14】本発明の第2実施形態に係るOLTの詳細な他の構成例を示す図である。
図15】本発明の第3実施形態に係るOLTの詳細な他の構成例を示す図である。
図16】本発明の第4実施形態に係るOLTの詳細な他の構成例を示す図である。
図17】従来技術を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、本発明の実施形態について説明する。
【0019】
(A)本発明の第1実施形態の構成の説明
図1は、本発明の第1実施形態に係る光回線終端装置(OLT:Optical Line Terminal)を有するネットワークシステムの構成例を示す図である。
【0020】
図1に示すように、ネットワークシステムは、ネットワーク10、OLT30、ONU(Optical Network Unit)50−1〜50−n(nは自然数)、および、端末装置70−1〜70−n(nは自然数)を有している。
【0021】
ここで、ネットワーク10は、サービスノードのひとつであり、例えば、インターネットとして構成される。なお、インターネット以外にも、例えば、VoIP(Voice over Internet Protocol)、専用線、PSTN(Public Switched Telephone Networks)等として構成されていてもよい。
【0022】
OLT30は、後述するように、ネットワーク10から供給される電気信号を光信号に変換してONU50−1〜50−nに下り光信号として送信するとともに、ONU50−1〜50−nから供給される光信号を受信して電気信号に変換してネットワーク10に送信する。なお、ネットワーク10が光信号を伝送する場合には、OLT30は、光信号を電気信号に変換した後に、再度、光信号に変換してONU50−1〜50−nに下り光信号として供給するとともに、ONU50−1〜50−nから供給される光信号を受信して電気信号に変換した後に、再度、光信号に変換してネットワーク10に送信する。
【0023】
ONU50−1〜50−nは、OLT30から送信される光信号を電気信号に変換して端末装置70−1〜70−nに供給するとともに、端末装置70−1〜70−nから供給される電気信号を光信号に変換して上り光信号として送信する。なお、OLT30とONU50−1〜50−nによってPON(Passive Optical Network)システムが構成される。
【0024】
端末装置70−1〜70−nは、ネットワーク10から供給されるデータの種類に応じた装置によって構成される。例えば、ネットワーク10がインターネットである場合には、端末装置はパーソナルコンピュータまたは携帯端末として構成される。
【0025】
図2は、図1に示すOLT30の概略の構成例を示す図である。図2に示すように、OLT30は、PON制御IC(Integrated Circuit)および光送受信部を主要な構成要素としている。図2の例では、OLT30はPON制御ICを2台有している。PON制御ICは、それぞれ4台の光送受信部に接続されている。それぞれの光送受信部は、128台のONUに接続されている。
【0026】
図3は、本発明の実施形態に係るOLT30の詳細な構成例を示す図である。図3に示す例は、PON制御IC32−1〜32−13、経路制御IC(Integrated Circuit)33、および、光送受信部36−1〜36−49を有している。
【0027】
PON制御IC32−1〜32−13は、ONU50−1〜50−nとPONに基づく光通信を行うための制御を行う。
【0028】
PON制御IC32−1〜32−13は、ONU50−1〜50−nとPONに基づく光通信を行うための制御を行う。なお、図3の例では、PON制御IC32−1〜32−12は現用系として動作し、PON制御IC32−13は予備系として設定されている。光送受信部36−1〜36−48は現用系として動作し、光送受信部36−49は監視系として設定されている。もちろん、以上は一例であって、これ以外の設定でもよい。
【0029】
経路制御IC33は、PON制御IC32−1〜32−13の1Gbpsの高速通信の信号端子である1G信号端子と光送受信部36−1〜36−48の1G信号端子とを相互に接続するとともに、モニタリング動作を行う際に、1G信号線を光送受信部36−49へ切り換える機能を有する。また、経路制御IC33は、PON制御IC32−1〜32−13の10Gbpsの高速通信の信号端子である10G信号端子と光送受信部36−1〜36−48の10G信号端子とを相互に接続するとともに、モニタリング動作を行う際に、10G信号線を光送受信部36−49へ切り換える機能を有する。なお、図3では、PON制御IC32−1と光送受信部36−1〜36−4の間の信号線については、複数の線分で示しているが、PON制御IC32−2〜32−13と光送受信部36−5〜36−49の間の信号線については、図面を簡略化するために太線によって省略表記している。なお、経路制御IC33は、FPGA(Field Programmable Gate Array)、マトリクススイッチ、クロスポイントスイッチ、ネットワークプロセッサ等によって構成することができる。
【0030】
なお、経路制御IC33は、後述するように切換部と制御部を主要な構成要素としており、切換部によって上り信号および下り信号の切り換えを行う。また、制御部によって、上り信号および下り信号に対する制御を行う。
【0031】
光送受信部36−1〜36−48は、経路制御IC33から供給される電気信号を光信号に変換してONU50−1〜50−n(図3の例ではn=6144(=512×12))に送信するとともに、ONU50−1〜50−nから送信される光信号を電気信号に変換して経路制御IC33に供給する。なお、図3に矩形で示す1つの光送受信部のブロック(例えば、光送受信部36−1〜36−4)は、図2に示すように、それぞれ4台の送受信ブロックによって構成される。
【0032】
(B)本発明の第1実施形態の動作の説明
つぎに、本発明の第1実施形態の動作について説明する。なお、以下では、本発明の第1実施形態の概略の動作について説明した後、詳細な動作について説明する。
【0033】
図4は、図1図3に示す第1実施形態の動作を説明するための概略構成図である。図4において、PON制御IC32は、図3に示すPON制御IC32−1〜32−13のいずれかを示している。切換部331は、図3に示す1Gbpsの高速通信線の切り換えを行う。なお、図2に示す10Gbpsの高速通信線に対しても同様の動作が実行されるが、以下では、1Gbpsの高速通信線を例に挙げて説明する。なお、切換部331は、例えば、クロスポイントスイッチ等によって構成される。
【0034】
PONネットワーク50は、図1に示すONU50−1〜50−nおよびOLT30とONU50−1〜50−nを接続する光ネットワークを示す。ONU60は、PONネットワーク50と切換部331との間の光信号を監視するために、例えば、光送受信部36−49に接続され、図示しない端末装置が配下に接続される。なお、図4では、図面を簡略化するために、図3に示す光送受信部36については、図示を省略している。
【0035】
なお、図4は、監視動作を実行する前の状態を示している。より詳細には、図4の例では、PON制御IC32とPONネットワーク50とは切換部331を介して接続されている。なお、図4において、太線の実線はPON制御IC32からPONネットワーク50に伝送される下り信号を示し、太線の破線はPONネットワーク50からPON制御IC32に伝送される上り信号を示している。
【0036】
図4に示す状態において、例えば、ネットワークの管理者がマニュアル操作により制御部332に制御信号を供給するか、または、図示しない制御装置が制御部332に制御信号を供給した場合、制御部332は、切換部331においてONU60が接続されたポートを特定する。そして、制御部332は、特定したポートに対して、PON制御IC32から出力される下り信号を複製して出力するように接続を変更させる。この結果、図5に示すように、PON制御IC32から出力される太線の実線で示す下り信号は、切換部331の内部において分岐(複製)され、PONネットワーク50とともに、ONU60に対して供給される。
【0037】
つぎに、制御部332は、切換部331に対して、ONU60からの上り信号を、制御部332に供給するように接続を変更させる。また、制御部332は、切換部331から供給される上り信号を、フレーム検知部(FD:Frame Detector)351に供給するとともにフレーム検知部351の出力をマルチプレクサ353に供給する。また、マルチプレクサ353の出力を切換部331に供給する。この結果、図6に示すような接続状態となる。
【0038】
ところで、PONシステムでは、ONUは時分割多元接続(TDMA:Time Division Multiple Access)により上り信号を送信する。図5において、下り信号がONU60に供給されると、ONU60は、自身に割り当てられたタイムスロットにおいて、PON制御IC32に対して認証要求を行う。
【0039】
図7は、ONU60がPON制御IC32に対して認証要求を行う際に、ONU60からPON制御IC32に対して送信されるデータの一例を示している。図7の例では、冒頭に同期パターンとしての「Sync Pattern」が付与されている。制御部332は、図6に示すフレーム検知部351が、図7に示すデータの「Sync Pattern」を検知した場合には、その時点がONU60に割り当てられた認証要求のタイムスロットであると認識する。すなわち、ONU60以外のPONネットワーク50での通信にとっては割り当てられていないタイムスロットであると認識する。
【0040】
つぎに、制御部332は、切換部331を制御してPONネットワーク50からの上り信号を制御部332に供給するように接続を切り換えさせる。また、制御部332は、切換部331からの上り信号を、フレーム検知部352に入力するように接続を切り換える。さらに、制御部332は、切換部331を制御して制御部332のマルチプレクサ353から出力される上り信号をPON制御IC32に供給するように接続を切り換える。この結果、図8に示す接続状態となる。
【0041】
すなわち、図8に示す接続状態では、PON制御IC32から出力される下り信号は、切換部331内において複製され、ONU60とPONネットワーク50に供給される。また、ONU60から出力される上り信号と、PONネットワーク50から出力される上り信号は、切換部331を介して制御部332に供給され、マルチプレクサ353によって合成される。このようにして合成された上り信号は、切換部331を介してPON制御IC32に供給される。
【0042】
この結果、ONU60は、PONネットワーク50と同じ下り信号(光信号)を受信することができる。また、ONU60およびPONネットワーク50から出力される上り信号はマルチプレクサ353で合成されてPON制御IC32に供給されるので、上り方向の情報の伝送が可能になる。ネットワーク管理者は、ONU60に所望の端末装置を接続することで、伝送信号の品質を監視したり、エンドユーザ側で生じた障害の再現を行ったりすることができる。
【0043】
つぎに、監視を終了する場合の動作について説明する。例えば、ネットワーク管理者が、図示しない制御装置に対して、監視を終了する指示を行ったとすると、制御装置は、制御部332に対して、監視を終了するように指示をする。
【0044】
この結果、制御部332は、図9に示すように、フレーム検知部351からマルチプレクサ353に上り信号が供給されないようにする。なお、図9の例では、フレーム検知部351とマルチプレクサ353との接続が遮断されている。
【0045】
図9に示す接続状態になると、ONU60からの上り信号がPON制御IC32に届かなくなるため、ONU60は、再度の認証要求を行うために、図7に示す上り信号を送信する。
【0046】
このような上り信号の「Sync Pattern」を、フレーム検知部351が検知すると、制御部332は、ONU60に割り当てられた認証要求のタイムスロットであると認識する。すなわち、ONU60以外のPONネットワーク50での通信にとっては割り当てられていないタイムスロットであると認識し、切換部331を制御して、PONネットワーク50からの上り信号をPON制御IC32に直接供給するように接続を切り換えさせる。この結果、PONネットワーク50からの上り信号に影響を与えることなく、図10に示す接続状態に変更することができる。
【0047】
つぎに、制御部332は、ONU60からの上り信号を制御部332に供給することを終了させるとともに、PON制御IC32から出力される下り信号を複製してONU60に供給することを終了させる。この結果、図11に示すような接続状態となることから、図4に示す監視前と同じ状態に復元する。
【0048】
つぎに、図12および図13を参照して、図1および図2に示す実施形態において実行される処理の詳細について説明する。
【0049】
図12は、監視を開始する場合に実行される処理の流れを説明するためのフローチャートである。図12に示すフローチャートが開始されると、以下のステップが実行される。なお、以下の処理は、1Gbpsの高速通信信号および10Gbpsの高速通信信号の双方を対象として実行されるが、説明を簡略化するために、1Gbpsの高速通信信号のみを例に挙げて説明する。
【0050】
ステップS10では、制御部332は、監視(モニタリング)の対象となるPONネットワーク50を特定する。例えば、図4の例では、PON制御IC32とPONネットワーク50が特定される。
【0051】
ステップS11では、制御部332は、ステップS10で特定した監視対象のPONネットワーク50への下り信号を複製してONU60に出力させる。例えば、図4の例では、PONネットワーク50への下り信号を複製して、ONU60へ出力させる。この結果、図5に示すような接続状態となる。
【0052】
ステップS12では、制御部332は、ONU60から入力される上り信号の供給先を制御部332に切り換える処理を実行する。図5の例では、ONU60から入力される上り信号が制御部332に供給されるように接続を切り換える。この結果、図6のような接続状態となる。
【0053】
ステップS13では、制御部332は、ONU60からの上り信号を受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合(ステップS13:Y)にはステップS14に進み、それ以外の場合(ステップS13:N)には同様の処理を繰り返す。例えば、図6の例では、制御部332のフレーム検知部351が図7に示す信号の「Sync Pattern」を検出した場合には、Yと判定してステップS14に進む。
【0054】
ステップS14では、制御部332は、PONネットワーク50からの上り信号の供給先を制御部332に切り換えさせると同時に、制御部332から出力される上り信号の出力先をPON制御IC32に切り換えさせる。例えば、図6の例では、PONネットワーク50からの上り信号の供給先を制御部332に切り換えさせる。この結果、図8に示すような接続状態となる。
【0055】
つぎに、図13を参照して、監視を終了する場合の動作について説明する。図13に示すフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
【0056】
ステップS30では、制御部332は、監視を終了するONU60を指定する。例えば、図8の例では、監視を終了するONU60が指定される。
【0057】
ステップS31では、制御部332によりONU60からの上り信号の出力を停止させる。図8の例では、フレーム検知部351がONU60からの上り信号の出力を停止する。この結果、図9に示すような接続状態となる。
【0058】
ステップS32では、制御部332は、ONU60からの上り信号を検出したか否かを判定し、検出したと判定した場合(ステップS32:Y)にはステップS33に進み、それ以外の場合(ステップS32:N)には同様の処理を繰り返す。例えば、図9の例では、フレーム検知部351がONU60からの上り信号の「Sync Pattern」を検出した場合には、Yと判定してステップS33に進む。
【0059】
ステップS33では、制御部332は、PONネットワーク50からの上り信号の供給先をPON制御IC32に切り換えさせる。例えば、図9の例では、切換部331を制御して、PONネットワーク50からの上り信号の供給先をPON制御IC32に切り換えさせる。この結果、図10に示すような接続状態になる。
【0060】
ステップS34では、制御部332は、PON制御IC32からONU60への下り信号の複製を終了させる。例えば、図9の例では、PON制御IC32から出力された下り信号を複製してONU60に供給することを終了する。この結果、図11に示すような接続状態となる。
【0061】
以上に説明したように、本発明の実施形態によれば、切換部331においてPON制御IC32からの下り信号を複製してONU60にも出力するようにしたので、光信号を分岐する場合に比較して、光信号の減衰防止し、サービスを提供できる伝送距離が短くなったりすることや、ONUの収容台数が少なくなったりすることを防止できる。
【0062】
また、本発明の実施形態によれば、ONU60からの上り信号を検出した時点で、監視対象となるPONネットワーク50からの上り信号の切り換えを行うようにしたので、PONネットワーク50での通信にとっては割り当てられていないタイムスロット以外のタイムスロット(ONU60に割り当てられた認証要求のタイムスロット)を用いることで、監視対象となるPONネットワーク50の通信を損なうことなく接続の切り換えを行うことができる。
【0063】
また、本発明の実施形態では、上り信号のSync Patternを検知した時点で切り換えを実行するようにしたので、上り信号の冒頭に付加されたSync Patternを用いることで、監視用のONUから伝送される上り信号を検出しやすくできる。
【0064】
(C)本発明の第2実施形態の説明
つぎに、本発明の第2実施形態について説明する。図14は、本発明の第2実施形態に係るOLT30の構成例を示す図である。なお、図14において、図3と対応する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図14では、図3と比較すると、経路制御IC33に含まれる切換部331と制御部332とが別体として構成されている。これ以外の構成は、図3と同様である。このような構成によっても、前述した図3と同様の動作を実現することができる。
【0065】
(D)本発明の第3実施形態の説明
つぎに、本発明の第3実施形態について説明する。図15は、本発明の第3実施形態に係るOLT30の構成例を示す図である。なお、図15において、図3と対応する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図15では、図3と比較すると、経路制御IC33に含まれる切換部と制御部332とが別体として構成されているとともに、切換部が1Gbps用の切換部3311と、10Gbps用の切換部3312とに分割されている。これ以外の構成は、図3と同様である。このような構成によっても、前述した図3と同様の動作を実現することができる。
【0066】
(E)本発明の第4実施形態の説明
つぎに、本発明の第4実施形態について説明する。図16は、本発明の第4実施形態に係るOLT30の構成例を示す図である。なお、図16において、図3と対応する部分には同一の符号を付してその説明を省略する。図16では、図3と比較すると、経路制御IC33に含まれる切換部と制御部とが別体として構成されているとともに、1Gbps用が切換部3311と制御部3321とされ、10Gbps用が切換部3312と制御部3322とされている。これ以外の構成は、図3と同様である。このような構成によっても、前述した図3と同様の動作を実現することができる。
【0067】
(F)変形実施形態の説明
以上の実施形態は一例であって、本発明が上述したような場合のみに限定されるものでないことはいうまでもない。例えば、以上の実施形態では、通信信号を切り換えるスイッチとして、クロスポイントスイッチを用いるようにしたが、これ以外のスイッチICを用いるようにしてもよい。なお、任意の入力ポートと任意の出力ポートとを接続可能であるマトリクススイッチであり、また、高速の通信信号を切り換えるために、高速の切り換え時間(例えば、数n秒程度)を有するマトリクススイッチであればよい。
【0068】
また、図15および図16に示す実施形態では、1Gbps用の切換部3311と10Gbps用の切換部3312の2種類の切換部を備えるようにしたが、これ以外の伝送速度のクロスポイントスイッチを設けるようにしてもよい。例えば、1G未満の伝送速度であったり、1〜10Gの間の伝送速度であったり、10Gを超える伝送速度であったりしてもよい。
【0069】
また、図15および図16に示す実施形態では、2つの切換部を設けるようにしたが、1つまたは3つ以上の切換部を用いるようにしてもよい。
【0070】
また、図3に示す実施形態では、1Gおよび10Gの信号線はそれぞれx,y本としたが、これは一例であって、本願発明がこのような場合にのみ限定されるものではないことはいうまでもない。
【0071】
また、図2に示すPON制御IC、光送受信部、および、ONUの台数は一例であって、本願発明が図2に示す場合にのみ限定されるものではないことはいうまでもない。
【0072】
また、上記に示す示す実施形態では、OLT10の内部に制御部332を有する構成としたが、外部に設けるようにしてもよい。
【0073】
また、図1に示す実施形態では、OLT30の上流には、ネットワーク10が接続される構成としたが、これ以外のサービスノードが1または複数接続されるようにしてもよい。
【0074】
また、図3に示す構成では、経路制御IC33を用いるようにしたが、これ以外にも、通信フレームの検知と解析を行うことが可能な、例えば、ネットワークプロセッサ等を用いることも可能である。
【0075】
また、PONネットワーク50を監視するONU60は複数あってもよい。また、異なるONU60は異なるPONネットワーク50を監視してもよい。また、ONU60の上り信号と下り信号の伝送速度は異なってもよい。
【符号の説明】
【0076】
10 ネットワーク
30 OLT
31−1〜31−2 L2SW専用IC
32−1〜32−13 PON制御IC
33 1G用クロスポイントスイッチ
34 10G用クロスポイントスイッチ
35 FPGA
36−1〜36−48 光送受信部
37 制御部
50 PONネットワーク
50−1〜50−n ONU
60 ONU
70−1〜70−n 端末装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17