特開2020-22585(P2020-22585A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-22585(P2020-22585A)
(43)【公開日】2020年2月13日
(54)【発明の名称】吸収性物品
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/42 20060101AFI20200121BHJP
   A61F 13/15 20060101ALI20200121BHJP
   A61F 13/472 20060101ALI20200121BHJP
【FI】
   A61F13/42 B
   A61F13/15 147
   A61F13/472
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2018-148036(P2018-148036)
(22)【出願日】2018年8月6日
(71)【出願人】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001564
【氏名又は名称】フェリシテ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 裕哉
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200AA03
3B200BA20
3B200CA11
3B200DA16
3B200DF02
3B200DF20
(57)【要約】
【課題】着用者の健康状態を検査するための検査部材を備えつつも、着用者が正確な健康状態を把握し易い吸収性物品を提供する。
【解決手段】
吸収性物品1は、吸収材料を含む吸収コア20と、吸収コア20よりも非肌面側に配置されているバックシート40と、着用者の健康状態を検査するための検査部材60と、を備る。検査部材60は、厚さ方向Tにおいてバックシート40よりも肌面側T1に配置されている。前記検査部材は、排泄物に含まれる検出対象に基づいて呈色する指示薬を含む表示部を有する。表示部60は、バックシート40側から視認可能である。前記バックシート40よりも肌面側T1において、表示部62から厚さ方向T及び水平方向へ延びる延長領域に、疎水性を有する疎水部90が配置されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性物品であって、
前後方向と、前記前後方向に直交する幅方向と、前記前後方向及び前記幅方向に直交する厚さ方向と、前記前後方向及び前記幅方向に平行である水平方向と、
吸収材料を含む吸収コアと、
前記吸収コアよりも非肌面側に配置されているバックシートと、
着用者の健康状態を検査するための検査部材と、を備え、
前記検査部材は、前記厚さ方向において前記バックシートよりも肌面側に配置されており、
前記検査部材は、排泄物に含まれる検出対象に基づいて呈色する指示薬を含む表示部を有し、
前記表示部は、前記バックシート側から視認可能であり、
前記バックシートよりも肌面側において、前記表示部から前記厚さ方向及び前記水平方向へ延びる延長領域に、疎水性を有する疎水部が配置されている、吸収性物品。
【請求項2】
前記吸収コアよりも肌面側に配置され、かつ前記厚さ方向において前記吸収コアと重なる吸収領域を有するトップシートを有し、
前記延長領域に配置されている前記疎水部は、前記吸収領域に排泄された排泄物が到達する範囲に配置されている請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記疎水部は、前記表示部と接触している請求項1又は2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記疎水部は、前記表示部の肌面側の表面と接触している請求項3に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記疎水部は、前記表示部の非肌面側の表面と接触している請求項3又は4に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記厚さ方向において、前記吸収コアと前記バックシートとの間に前記検査部材が配置されており、
前記厚さ方向において、前記吸収コアと前記表示部との間にシート状のシート部材が、前記疎水部として配置されている請求項1から5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記着用者の排泄口に当接する排泄口当接部を有し、
前記厚さ方向の平面視において、前記疎水部は、前記表示部よりも前記排泄口当接部の中心に近い請求項1から6のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項8】
前記表示部よりも肌面側に配置されている肌面側部材を有し、
前記肌面側部材は、前記厚さ方向において前記表示部と重ならない領域であり、かつ前記バックシート側から視認可能である背景領域を有し、
前記表示部の色は、前記背景領域の色に対して色相差が色相環の角度で120度以上の色である請求項1から7のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項9】
前記表示部の色は、前記排泄物の色に対して色相差が色相環の角度で120度以上の色である請求項1から8のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項10】
前記表示部よりも肌面側に配置されている肌面側部材を有し、
前記肌面側部材は、前記厚さ方向において前記表示部と重ならない領域であり、かつ前記バックシート側から視認可能である背景領域を有し、
前記背景領域の色は、前記排泄物の色に対して色相差が色相環の角度で45度以下の色である請求項1から9のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、着用者の健康状態を検査するための検査部材を備える吸収性物品が開示されている。検査部材は、着用者の健康状態を表示する表示部を有する。表示部は、排泄物に含まれる検出対象に基づいて呈色する指示薬(インジケータ)を含んでいる。着用差の排泄物が検査部材にまで到達した後、当該排泄物に検出対象が含まれる場合、指示薬の呈色反応により表示部の色が変化する。
【0003】
検査部材は、液不透過性のフィルムの内面に接触配置されている。フィルムには、のぞき窓を形成する透明な範囲から、表示部を視認することができる。着用者は、表示部を視認することで、健康状態を確認することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2002−539890号公報
【発明の概要】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された吸収性物品では、着用者の排泄物が検査部材に到達することにより、着用者の排泄物が検査部材の少なくとも一部を覆ったり、検査部材と重なったりすることがある。検査部材を覆う排泄物により表示部が隠された場合には、着用者は、表示部を視認できず、健康状態を確認できない。また、着用者が、表示部と重なった排泄物を介して表示部を視認できたとしても、排泄物の色によって表示部の色を誤認する可能性がある。このように、着用者が正確な健康状態を排泄物により把握できないおそれがある。
【0006】
そこで、着用者の健康状態を検査するための検査部材を備えつつも、着用者が正確な健康状態を把握し易い吸収性物品が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る吸収性物品は、前後方向と、前記前後方向に直交する幅方向と、前記前後方向及び前記幅方向に直交する厚さ方向と、前記前後方向及び前記幅方向に平行である水平方向と、吸収材料を含む吸収コアと、前記吸収コアよりも非肌面側に配置されているバックシートと、着用者の健康状態を検査するための検査部材と、を備える。前記検査部材は、前記厚さ方向において前記バックシートよりも肌面側に配置されている。前記検査部材は、排泄物に含まれる検出対象に基づいて呈色する指示薬を含む表示部を有する。前記表示部は、前記バックシート側から視認可能である。前記バックシートよりも肌面側において、前記表示部から前記厚さ方向及び前記水平方向へ延びる延長領域に、疎水性を有する疎水部が配置されている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係る吸収性物品を肌面側から見た平面図である。
図2】実施形態に係る吸収性物品を非肌面側から見た平面図である。
図3】実施形態に係る吸収性物品の断面図である。
図4】実施形態に係る各変更例(その1からその4)を説明するための図である。
図5】実施形態に係る各変更例(その5からその6)を説明するための図である。
図6】実施形態に係る各変更例(その7からその8)を説明するための図である。
図7】実施形態に係る各変更例(その9)を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(1)実施形態の概要
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0010】
一態様に係る吸収性物品は、前後方向と、前記前後方向に直交する幅方向と、前記前後方向及び前記幅方向に直交する厚さ方向と、前記前後方向及び前記幅方向に平行である水平方向と、吸収材料を含む吸収コアと、前記吸収コアよりも非肌面側に配置されているバックシートと、着用者の健康状態を検査するための検査部材と、を備える。前記検査部材は、前記厚さ方向において前記バックシートよりも肌面側に配置されている。前記検査部材は、排泄物に含まれる検出対象に基づいて呈色する指示薬を含む表示部を有する。前記表示部は、前記バックシート側から視認可能である。前記バックシートよりも肌面側において、前記表示部から前記厚さ方向及び前記水平方向へ延びる延長領域に、疎水性を有する疎水部が配置されている。
【0011】
疎水部が、表示部から厚さ方向へ延びる延長領域に配置されている場合には、吸収性物品の肌面側に排泄された排泄物が厚さ方向において表示部の方へ拡散する拡散経路上に、
疎水部が存在する。疎水部は、疎水性を有するため、水溶性の排泄物が表示部側へ拡散することを抑制し易い。また、疎水部が、表示部から水平方向へ延びる延長領域に配置されている場合には、吸収性物品の内部に拡散した排泄物が水平方向において表示部の方へ拡散する拡散経路上に、疎水部が存在する。疎水部は、水溶性の排泄物が表示部側へ拡散することを抑制し易い。また、表示部が、吸収性物品の着用中に排泄物が到達する範囲に配置されていない場合であっても、想定外の着用者の動きによって、排泄物が表示部にまで到達することがある。このような場合であっても、排泄物が延長領域に配置されている疎水部によって表示部に到達することを抑制し易い。以上より、排泄物が、表示部を覆ったり、表示部と重なったりすることを抑制し易く、表示部の視認性を確保し易くなる。これにより、着用者は、表示部をバックシート側から視認した場合に、着用者が正確な健康状態を把握し易くなる。
【0012】
本態様によれば、吸収性物品は、前記吸収コアよりも肌面側に配置され、かつ前記厚さ方向において前記吸収コアと重なる吸収領域を有するトップシートを有する。前記延長領域に配置されている前記疎水部は、前記吸収領域に排泄された排泄物が到達する範囲に配置されている。これにより、疎水部にまで到達した排泄物が表示部側へ拡散することを抑制できるため、表示部の視認性を確保し易くなる。これにより、着用者は、表示部をバックシート側から視認した場合に、着用者が正確な健康状態を把握し易くなる。
【0013】
本態様によれば、前記疎水部は、前記表示部と接触している。これにより、排泄物が表示部に到達することを抑制できる。これにより、表示部の視認性を確保することができ、着用者が正確な健康状態を把握し易くなる。
【0014】
本態様によれば、前記疎水部は、前記表示部の肌面側の表面と接触している。これにより、肌面側から非肌面側へ拡散する排泄物が表示部に到達することを抑制できる。これにより、表示部の視認性を確保することができ、着用者が正確な健康状態を把握し易くなる。
【0015】
本態様によれば、前記疎水部は、前記表示部の非肌面側の表面と接触している。これにより、バックシート側から視認される表示部の表面に排泄物が到達することを抑制できる。これにより、表示部の視認性を確保することができ、着用者が正確な健康状態を把握し易くなる。
【0016】
本態様によれば、前記厚さ方向において、前記吸収コアと前記バックシートとの間に前記検査部材が配置されている。前記厚さ方向において、前記吸収コアと前記表示部との間にシート状のシート部材が、前記疎水部として配置されている。シート部材は、吸収コアと表示部との間に配置されているため、肌面側から非肌面側へ拡散する排泄物が表示部に到達することを抑制できる。これにより、表示部の視認性を確保することができ、着用者が正確な健康状態を把握し易くなる。
【0017】
本態様によれば、吸収性物品1は、前記着用者の排泄口に当接する排泄口当接部を有する。前記厚さ方向の平面視において、前記疎水部は、前記表示部よりも前記排泄口当接部の中心に近い。疎水部は、表示部よりも排泄口当接部の中心に近いため、排泄口当接部に排泄された排泄物が表示部の方へ拡散する拡散経路上に、疎水部が存在する。疎水部は、排泄口当接部から表示部の方へ拡散する排泄物が表示部に到達することを抑制できる。これにより、表示部の視認性を確保することができ、着用者が正確な健康状態を把握し易くなる。
【0018】
本態様によれば、吸収性物品1は、前記表示部よりも肌面側に配置されている肌面側部材を有する。前記肌面側部材は、前記厚さ方向において前記表示部と重ならない領域であり、かつ前記バックシート側から視認可能である背景領域を有する。前記表示部の色は、前記背景領域の色に対して色相差が色相環の角度で120度以上の色である。これにより、背景領域の色によって表示部が強調されて視認される。これにより、着用者は、表示部を視認し易くなるため、正確な健康状態を把握し易くなる。
【0019】
本態様によれば、前記表示部の色は、前記排泄物の色に対して色相差が色相環の角度で120度以上の色である。これにより、排泄物の色によって表示部が強調されて視認される。これにより、着用者は、表示部を視認し易くなるため、正確な健康状態を把握し易くなる。
【0020】
本態様によれば、吸収性物品1は、前記表示部よりも肌面側に配置されている肌面側部材を有する。前記肌面側部材は、前記厚さ方向において前記表示部と重ならない領域であり、かつ前記バックシート側から視認可能である背景領域を有する。前記背景領域の色は、前記排泄物の色に対して色相差が色相環の角度で45度以下の色である。排泄物が肌面側部材に浸透したとしても、背景領域の色は、排泄物の色に対して色相差が色相環の角度で45度以下の色であるため、排泄物が目立たなくなる。これにより、着用者は、排泄物の色に惑わされずに、表示部を視認し易くなるため、正確な健康状態を把握し易くなる。
【0021】
(2)吸収性物品の概略構成
以下、図面を参照して、実施形態に係る吸収性物品の概略ついて説明する。吸収性物品は、生理用ナプキン、パンティライナー、失禁パッド、糞便パッドのような吸収性物品であってよい。吸収性物品は、下着のような着用物品の内側に取り付けられて使用される物品であってよい。本実施の形態の吸収性物品1は、生理用ナプキンである。
【0022】
なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なる場合があることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれる場合がある。
【0023】
図1は、実施形態に係る吸収性物品を肌面側から見た平面図である。図2は、実施形態に係る吸収性物品を非肌面側から見た平面図である。図3は、実施形態に係る吸収性物品の断面図である。具体的には、図3は、図1に示すA−A線に沿った断面図である。 なお、「肌面側」は、着用中(使用中)に着用者の肌に面する側に相当する。「非肌面側」は、着用中(使用中)に着用者の肌とは反対に向けられる側に相当する。
【0024】
図1及び図2に示すように、吸収性物品1は、前後方向L及び幅方向Wを有する。前後方向Lは、着用者の前側(腹側)から後側(背側)に延びる方向、又は着用者の後側から前側に延びる方向である。幅方向Wは、前後方向Lと直交する方向である。吸収性物品は、肌面側T1と非肌面側T2に延びる厚さ方向Tを有する。また、吸収性物品は、前後方向L及び幅方向Wに平行である水平方向を有する。
【0025】
なお、本明細書において、外側縁は、幅方向における外側端であり、内側縁は、幅方向における内側端である。
【0026】
吸収性物品1は、中央域S3、前側域S1及び後側域S2を有する。中央域S3は、着用者の排泄口(例えば膣口)に当接する排泄口当接部を有する領域である。吸収性物品が着用物品(例えば、下着)に装着されたときに、中央域S3は、着用物品の股下部に位置する。つまり、中央域は、着用者の股下、すなわち着用者の両足の間に配置される領域である。図1における実施の形態では、中央域S3は、吸収性物品1を着用物品へ留めるウイング14が設けられる領域である。前側域S1は、中央域S3よりも前側に位置する。後側域S2は、中央域S3よりも後側に位置する。
【0027】
図1及び図2に示すように、吸収性物品1は、検査部材60以外の部材により構成される吸収性物品本体10と、検査部材60と、を備えてよい。吸収性物品本体10は、検査部材60を備えていない生理用ナプキンなどの一般的な吸収性物品に対応してよい。すなわち、吸収性物品本体10は、検査部材60を備えていない吸収性物品1に対応してよい。
【0028】
吸収性物品本体10は、本体部12と一対のウイング14とにより構成されてよい。本体部12は、吸収コア20を有する。本体部12は、ウイング14よりも幅方向Wにおいて内側の部分である。一対のウイング14は、本体部12から幅方向Wの外側に延出し、着用物品に装着された状態において着用物品の非肌面側T2に固定される。本体部12とウイング14との境界は、前後方向Lに延びる折り目FLである。
【0029】
吸収性物品1は、吸収コア20、バックシート40、検査部材60を備える。また、吸収性物品1は、トップシート30、サイドシート50、粘着部70を備えてよい。
【0030】
吸収コア20は、液体を吸収する吸収材料を含む。吸収材料は、例えば、親水性繊維、パルプ及び高吸水性高分子(SAP)から形成できる。吸収コア20は、コアラップ(図示せず)によって包まれていてよい。コアラップは、少なくとも吸収コア20よりも肌対向面側で吸収コア20を覆っていればよい。具体的一例として、コアラップは、吸収コア20よりも肌面側に配置されるシートと、吸収コア20よりも非肌面側に配置されるシートと、を有していてよい。吸収コア20は、コアラップによって覆われていなくてもよい。
【0031】
吸収コア20は、少なくとも中央域S3に配置されている。吸収体コアは、中央域S3から前側域S1まで延びていてもよい。吸収体コアは、中央域S3から後側域S2まで延びていてもよい。
【0032】
トップシート30は、吸収コア20よりも肌面側に配置される。トップシート30は、厚さ方向Tにおいて吸収コアと重なる吸収領域ARを有する。
【0033】
トップシート30は、液透過性を有する。トップシート30は、不織布、織布、有孔プラスチックシート、メッシュシート等、液体を透過する構造を有する任意のシート状の材料から構成されてよい。織布や不織布の素材としては、天然繊維、化学繊維のいずれも使用できる。
【0034】
バックシート40は、吸収コア20よりも非肌面側に配置されている。バックシート40は、液不透過性を有してよい。
【0035】
バックシート40は、透明性を有する。これにより、図3に示すように、検査部材60は、厚さ方向Tにおいてバックシート40よりも肌面側T1に配置されていても、図2に示すように、後述する表示部64を視認可能である。
【0036】
なお、本発明における「視認可能」とは、昼白色(色温度目安 4600〜5400 K(ケルビン))で明るく照明された室内(目安:500〜750 lx(ルクス))で約30〜50cmの距離で、良好な視力(1.0以上)を両眼に有する被験者が対象物を見たときに視認できる事を意味している。
【0037】
バックシート40の透明性は、不透明度(OP)により特定できる。バックシート40は、0%の不透明度を有する場合、完全に透明である。一方、バックシート40は、100%の不透明度を有する場合、透明性を有さない、すなわち、バックシート40は、光を通さない。従って、バックシート40の不透明度は、100%未満である。検査部材60(表示部64)をより正確に視認するために、バックシート40の不透明度は、50%以下であってよい。バックシート40の不透明度は、表示部64の色をさらに正確に視認するために、8.5%以下であってよい。
【0038】
なお、不透明度を決定するためには、分光比色計(dispersion colorimeter)を使用してもよい。例えば、分光比色計(dispersion colorimeter)は、ビックガードナー社(BYK-Gardner GmbH)(ドイツ、ゲレツリート(Geretsried))から商標名「ビックガードナーカラーガイド(BYK-Gardner Color-Guide)45/0」(カタログ番号6800)の下で入手できる。光源「A」を用いて2°(度)の視角で測定を実施できる。この分光比色計(dispersion colorimeter)は、発光体A用の光源(即ち、約3000Kの相関色温度を有する白熱灯に近いもの)、平らなテーブル、白色標準プレート、標準黒色プレート、マルチセル型光検出器ダイオードアレイを備える光検出器、及びコンピュータを備える。白色及び黒色標準プレートは、同社からそれぞれカタログ番号6811及び6810の下で入手できる。
【0039】
測定する際、白色標準プレートを平らなテーブル上に配置する。サンプル材料を平らな状態で白色標準プレートに載せる。入射角が45°の光源でサンプル材料を照射する。サンプル材料から反射した反射光を光検出器により0°の受光角で受光する。反射光の反射率(Yw)を光検出器によって検出する。同様に、黒色標準プレートを平らなテーブル上に配置した後、サンプル材料を平らな状態で黒色標準プレート上に置く。入射角が45°の光源でサンプル材料を照射する。サンプル材料から反射した反射光を光検出器により0°の受光角で受光する。反射光の反射率(Yb)を光検出器によって検出する。
【0040】
不透明度(OP)を次式により求めることができる。
【0041】
OP(%)=(Yb/Yw)×100
【0042】
このプロセスを1つのサンプルシート材料につき少なくとも5回繰り返し、測定した不透明度(OP)の平均値を計算し、比色計で記録する。測定した不透明度の平均値は、シート材料の不透明度と呼ばれる。
【0043】
バックシート40は、ポリエチレンシート、ポリプロピレン等を主体としたラミネート不織布、通気性の樹脂フィルム、スパンボンド、又はスパンレース等の不織布に通気性の樹脂フィルムが接合されたシートなどの材料から構成されてよい。
【0044】
バックシート40は、不織布(例えば、SMS(スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド))の表面の全領域に亘って、加熱しながら、厚さ方向Tにバックシート40を圧縮する熱圧縮処理が施されてよい。これにより、バックシート40には、高密度部が形成されてよい。高密度部を形成する熱圧縮処理は、バックシート40(不織布)にカレンダー処理やエンボス処理等の公知の加圧加工を施すことによって行われる。高密度部では、不織布表面の繊維が押し固められることによって、高密度部が形成されていない領域と比較して、表面の微細な凹凸が減少し、平滑な状態となっている。当該熱圧縮処理により、バックシート40は、透明性を有してもよい。なお、当該処理が施された不織布製のバックシート40を用いることにより、開封時にガサガサというジッピング音が発生し難く、吸収性物品1を使用する際に他者に気付かれ難くなる。
【0045】
サイドシート50は、トップシート30の外側縁を覆ってよい。サイドシート50は、幅方向Wにおけるトップシート30の外側縁を覆い、トップシート30よりも幅方向Wの外側へ延びてよい。なお、吸収性物品1はサイドシート50を有さなくてもよい。
【0046】
サイドシート50は、トップシート30と同様の材料から構成することができる。ただし、トップシート30に付着した体液が、サイドシート50を乗り越えて、幅方向Wにおいて吸収性物品1の外側へ漏れ出すことを防止するためには、サイドシート50は、疎水性又は撥水性を有してよい。サイドシート50は、幅方向Wにおける吸収コア20の外側縁、後述するウイング14及び後述するフラップ部80に配置されてよい。
【0047】
検査部材60は、着用者の健康状態を検査するための部材である。検査部材60は、着用者の健康状態(を示す色)を指示薬により表示する。本実施の形態では、健康状態を検査するために、例えば、イムノクロマト法、又は試験紙法を用いることができる。
【0048】
イムノクロマト法は、抗体を含む標識粒子が敷き詰められた部材(例えば、セルロース膜)上に、排泄物(例えば、血液など)を滴下することで行われる。排泄物中に、検出対象(具体的には、検出対象となる対象成分(例えば、抗原))が含まれている場合、当該検出対象と抗体とが抗原抗体反応を起こして複合体を形成する。形成された複合体は、毛細管現象によって膜上を移動する。複合体の移動先には、別種の抗体(指示薬)が線状に配置されている。複合体が、別種の抗体と結合して呈色する。呈色(色の変化)の有無により着用者の健康状態が示される。着用者は、呈色の有無を目視により判定することで健康状態を確認することができる。
【0049】
試験紙法は、検査部材60に含まれる指示薬が、排泄物に含まれる検出対象と反応することにより呈色する。呈色(指示薬の色の変化)の有無により着用者の健康状態が示される。着用者は、指示薬による呈色(指示薬の色の変化)を目視により判定することで健康状態を確認することができる。
【0050】
排泄物は、例えば、血液、尿、大便、汗、おりものなどが挙げられる。健康状態を示す項目は、例えば、体調関連(pH、鉄欠乏性貧血、腎機能、心筋梗塞、炎症・感染症、栄養状態評価など)、妊娠関連(生理周期予測、排卵予測など)、精神関連(鬱傾向、薬物など)が挙げられる。検出対象は、例えば、尿中老廃物(尿比重)、白血球、水素イオン(pH)、蛋白質、ブドウ糖、ケトン体、ウロビリノーゲン、ビリルビン、尿潜血、亜硝酸塩、ステロイド、ペプチド、芳香族化合物、FSH(卵胞刺激ホルモン)、BUN(Urea nitorogen)、AlB(Albumin)、LPS(リポ多糖)、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)、LH(黄体刺激ホルモン)、U−ALB、CRP(C−リアクディブ・プロテイン)、ミオグロビン、CK−MB、トロポニンI、トロポニンT、ヘモグロビン、ストレップA、HBs抗体、HIV抗体、TP抗体、ロタウイルス、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、DNA、O−157、コカイン、マリファナ、モルヒネなどが一例として挙げられる。
【0051】
検査部材60は、接触部62と表示部64とを有する。接触部62は、排泄物を接触させる部分である。表示部64は、着用者の健康状態(を示す色)を表示する部分である。表示部64は、接触部62に接触した排泄物に含まれる検出対象に基づいて呈色する指示薬を含む。指示薬は、検出対象又は検出対象を由来とするもの(例えば、複合体)と反応することにより呈色する化学物質(無機物、有機物)である。
【0052】
例えば、イムノクロマト法では、接触部62は、抗体を含む標識粒子が配置されている領域へ排泄物(検査対象)を誘導する部分である。接触部62は、標識粒子が配置されている領域を含んでよい。排泄物が接触部62に触れることで、排泄物に含まれる検出対象(抗原)と抗体とが抗原抗体反応を起こして複合体を形成する。表示部64は、複合体と結合して呈色する指示薬(別種の抗体)が配置されている領域(検出ライン)を含む。従って、イムノクロマト法が用いられる場合、接触部62と表示部64とは異なる位置に配置されている。従って、この場合、接触部62と表示部64とは異なるものである。
【0053】
なお、検査部材60は、検査が適切である場合に、検出対象となる目的の抗原の有無にかかわらず呈色する領域であるコントロールラインを含んでよい。コントロールラインは、検出ライン(表示部64)よりも接触部62から離れて配置されている。
【0054】
一方、試験紙法では、接触部62は、指示薬が配置されている領域を少なくとも含む。接触部62に含まれる指示薬が検出対象と反応して呈色するため、接触部62と表示部64とが同じ位置に配置されている。従って、この場合、接触部62と表示部64とは、同一のものである。
【0055】
以上のように、イムノクロマト法が用いられる場合、接触部62は、標識粒子を含み、表示部64は、着用者の健康状態を表示するための指示薬を含む。試験紙法が用いられる場合、接触部62、すなわち、表示部64は、着用者の健康状態を表示するための指示薬を含む。
【0056】
なお、接触部62は、排泄物(検出対象)を表示部64へ誘導させるためにのみ設けられている場合、指示薬を含まなくてよい。
【0057】
検査部材60は、指示薬を保持又は含有できる部材であればよい。検査部材60は、例えば、紙、不織布、織布などのいずれかの材料により構成できる。検査部材60の剛性は、吸収性物品1に使用される部材の剛性以下であってよい。これにより、吸収性物品1が検査部材60を備えていても、着用者の肌触りの悪化を抑制し易くなる。図1等に示すように、検査部材60は、例えば、直線状の板状であってよい。
【0058】
なお、前後方向L及び幅方向Wに沿った方向である水平方向(すなわち、厚さ方向Tの平面視)において、到達範囲の最大範囲は、一般的な使用の場合には、吸収領域ARに排泄された排泄物が拡散可能であるトップシート30に直接的又は間接的に接触する各液透過性シートの少なくともいずれかと重なる領域である。なお、トップシート30に「間接的に」接触する液透過性シートは、他の液透過性シートを介してトップシート30と接触していることを意味する。トップシート30に排泄された排泄物が他の液透過性シート介して、当該液透過性シートにまで拡散可能である。一方で、厚さ方向T(すなわち、吸収性物品1の断面)において、到達範囲の最大範囲は、トップシート30の肌面側T1の表面からバックシート40の肌面側T1の表面までの範囲である。
【0059】
接触部62の少なくとも一部は、到達範囲の最大範囲内に配置されていればよい。接触部62の少なくとも一部は、排泄物を接触部62へ容易に到達するように、厚さ方向Tにおいて、トップシート30と重なる位置に配置されたり、吸収コア20に重なる位置に配置されたり、中央域S3に配置されたり、着用者の排泄口に当接する排泄口当接部の範囲に配置されてよい。これにより、着用者から排泄された排泄物を接触部62に接触させることができる。従って、表示部64に含まれる指示薬が呈色可能となり、表示部64が健康状態を表示することができる。
【0060】
接触部62の少なくとも一部は、吸収コアと接触してよい。排泄物は、吸収コア20に排泄されるため、より多くの排泄物を接触部62に接触させることができる。これにより、指示薬が多くの検出対象に基づいて呈色可能となり、検査精度を向上できる。接触部62の一部が吸収コア20に接触している。
【0061】
また、接触部62の少なくとも一部は、厚さ方向Tにおいて吸収コア20と重なってよい。排泄物は、吸収コア20に排泄されるため、より多くの排泄物を接触部に接触させることができる。これにより、指示薬が多くの検出対象に基づいて呈色可能となり、検査精度を向上できる。接触部62の一部が厚さ方向Tにおいて吸収コア20と重なっている。接触部62の残りは、厚さ方向において吸収コア20と重なっていない。
【0062】
検査部材60は、吸収コア20、トップシート30、バックシート40、サイドシート50の少なくともいずれかに固定(接合)されてよい。検査部材60は、例えば、吸収性物品1の資材どうしを接合するための接着剤(例えば、ホットメルト型接着剤(HMA))により固定されてよい。検査部材60は、接触部62及び表示部64の少なくとも一方が固定されてよい。検査部材60は、接触部62の少なくとも一部が固定されてよく、表示部64の少なくとも一部が固定されてよい。検査部材60は、接触部62と表示部64と以外の部分が固定されてよい。例えば、検査部材60は、接触部62及び表示部64以外の部分の少なくとも一部により構成される固定部を有してよい。固定部上に塗布された接着剤により、固定されてよい。検査部材60を固定することにより、接触部62が到達範囲の外側へ移動することを抑制できる。
【0063】
粘着部70は、吸収性物品1を着用物品100に止めるための粘着剤が設けられた領域である。粘着部70は、バックシート40の非肌面側T2上に配置され、かつ着用物品(例えば、下着)100に吸収性物品1を固定するためのものである。
【0064】
図2に示すように、粘着部70は、中央粘着部72とサイド粘着部74とを有してよい。中央粘着部72は、本体部12におけるバックシート40の非肌面側T2上に配置される。中央粘着部72は、本体部12を着用物品100に止める粘着剤を有する。サイド粘着部74は、ウイング14におけるバックシート40の非肌面側T2上に配置される。サイド粘着部74は、ウイング14を着用物品100に止める粘着剤を有する。
【0065】
粘着部70は、透明性を有してよい。図2において、中央粘着部72は、厚さ方向Tにおいて、表示部64(の一部)と重なっている。このため、中央粘着部72は、透明性を有してよい。粘着部70は、例えば、HMAにより構成されることで透明性を有してよい。
【0066】
図1から図3に示すように、吸収性物品1は、疎水性を有する疎水部90を備えている。疎水部90は、バックシート40よりも肌面側において、表示部64から厚さ方向T及び水平方向へ延びる延長領域ERに配置されている。
【0067】
疎水部90が、表示部64から厚さ方向Tへ延びる延長領域ERに配置されている場合には、吸収性物品1の肌面側T1に排泄された排泄物が厚さ方向Tにおいて表示部64の方へ拡散する拡散経路上に、当該疎水部90が存在する。疎水部90は、疎水性を有するため、水溶性の排泄物が表示部64側へ拡散することを抑制し易い。また、疎水部90が、表示部64から水平方向へ延びる延長領域ERに配置されている場合には、吸収性物品1の内部に拡散した排泄物が水平方向において表示部64の方へ拡散する拡散経路上に、当該疎水部90が存在する。疎水部90は、水溶性の排泄物が表示部64側へ拡散することを抑制し易い。以上より、排泄物が、表示部64を覆ったり、表示部64と重なったりすることを抑制し易く、表示部64の視認性を確保し易くなる。これにより、着用者は、表示部64をバックシート40側から視認した場合に、着用者が正確な健康状態を把握し易くなる。
【0068】
本実施の形態のように、延長領域ERに配置されている疎水部90は、吸収領域ARに排泄された排泄物が到達する到達範囲に配置されてよい。これにより、疎水部90にまで到達した排泄物が表示部64側へ拡散することを抑制できるため、表示部64の視認性を確保し易くなる。これにより、着用者は、表示部64をバックシート側から視認した場合に、着用者が正確な健康状態を把握し易くなる。
【0069】
図3に示すように、疎水部90は、表示部64と接触してよい。排泄物が表示部64に到達することを抑制できる。これにより、表示部64の視認性を確保することができ、着用者が正確な健康状態を把握し易くなる。
【0070】
延長領域ERに配置されている疎水部90は、表示部64よりも肌面側T1に配置されている肌側疎水部92と、表示部64よりも非肌面側T2に配置されている非肌側疎水部94と、表示部64よりも水平方向(図3では幅方向W)の外側に配置されている側面側疎水部96と、を有してよい。
【0071】
疎水部90である肌側疎水部92は、表示部64の肌面側の表面と接触してよい。これにより、肌面側T1から非肌面側T2へ拡散する排泄物が表示部64に到達することを抑制できる。表示部64の視認性を確保することができ、着用者が正確な健康状態を把握し易くなる。
【0072】
疎水部90である非肌側疎水部94は、表示部64の肌面側の表面と接触してよい。これにより、バックシート側から視認される表示部64の表面に排泄物が到達することを抑制できる。表示部64の視認性を確保することができ、着用者が正確な健康状態を把握し易くなる。
【0073】
疎水部90である側面側疎水部96は、表示部64の側面と接触してよい。これにより、水平方向へ拡散する排泄物が表示部64に到達することを抑制できる。表示部64の視認性を確保することができ、着用者が正確な健康状態を把握し易くなる。
【0074】
図3に示すように、疎水部90は、表示部64の周囲を覆ってよい。従って、疎水部90は、延長領域ERと異なる領域にも配置されてよい。疎水部90は、表示部64の全面を覆ってよい。疎水部90は、表示部64の一部を覆ってもよい。疎水部90は、接触部62の一部を覆ってよい。接触部62へ排泄物を到達させるために、疎水部90は、接触部62の全面を覆わない。
【0075】
疎水部90は、疎水性を有する層又は部材により構成可能である。例えば、撥水スプレー、コーティング装置などにより、接触部62の一部に撥水剤を付着(塗布)する撥水加工することにより、疎水部90としての撥水層が設けられてよい。表示部64を構成する部材を、撥水剤に含浸してもよい。撥水剤を付着させたくない部分(例えば、接触部62(の一部))は、マスキングテープ等により覆っていてよい。接触部62を疎水部90により覆った後にマスキングテープ等を剥がすことにより、接触部62を露出させてよい。撥水剤は、シリコン系撥水剤でもよく、フッ素系撥水剤でもよい。撥水剤(疎水部90)は、変色し難いものであることが好ましい。
【0076】
疎水部90は、バックシート40と同様の材料から構成されてもよい。疎水部90は、吸収性物品1を構成する各部材を接合するための接合層(例えば、ホットメルト型接着剤(HMA))により構成されてよい。これにより、検査部材60を固定できると共に疎水部90を形成することができる。
【0077】
疎水部90は、透明性を有してよい。例えば、非肌側疎水部94は、呈色を視認し易くするために、透明性を有してよい。一方、肌側疎水部92は、表示部64よりも肌面側T1に配置されているため、透明性を有さなくてよいし、透明性を有してよい。また、側面側疎水部96は、透明性を有さなくてよいし、透明性を有してよい。
【0078】
(3)変更例
次に、実施形態に係る吸収性物品1の各変更例について、図4から図7を用いて説明する。図4は、実施形態に係る各変更例(その1からその4)を説明するための図である。図4Aは、変更例(その1)を説明するための吸収性物品1の断面図であり、図4Bは、変更例(その2)を説明するための吸収性物品1の断面図であり、図4Cは、変更例(その3)を説明するための吸収性物品1の断面図であり、図4Dは、変更例(その4)を説明するための吸収性物品1の断面図である。図5は、実施形態に係る各変更例(その5からその6)を説明するための図である。具体的には、図5Aは、変更例(その5)を説明するための吸収性物品1を非肌面側から見た平面図であり、図5Bは、変更例(その6)を説明するための吸収性物品1を非肌面側から見た平面図である。図6は、実施形態に係る各変更例(その7からその8)を説明するための図である。具体的には、図6Aは、変更例(その7)を説明するための吸収性物品1を非肌面側から見た平面図であり、図6Bは、変更例(その8)を説明するための吸収性物品1を非肌面側から見た平面図である。図7は、実施形態に係る各変更例(その9)を説明するための吸収性物品1の断面図である。
【0079】
なお、上述の実施形態と同様の部分は説明を省略する。
【0080】
図4Aに示すように、疎水部90は、表示部64の肌面側T1の表面に接触するように配置されてよく、表示部64よりも非肌面側T2には配置されなくてよい。疎水部90は、表示部64の水平方向の外側の表面に接触するように配置されなくてよい。
【0081】
図4Bに示すように、疎水部90は、表示部64の非肌面側T2の表面に接触するように配置されてよく、表示部64よりも肌面側T1には配置されなくてよい。疎水部90は、表示部64の水平方向の外側の表面に接触するように配置されなくてよい。
【0082】
図4Cに示すように、吸収コア20とバックシート40との間に検査部材60が配置されてよい。吸収性物品1は、吸収コア20と表示部64との間にシート状のシート部材が疎水部90として配置されてよい。シート部材は、吸収コア20と表示部64との間に配置されているため、肌面側T1から非肌面側T2へ拡散する排泄物が表示部64に到達することを抑制できる。これにより、表示部64の視認性を確保することができ、着用者が正確な健康状態を把握し易くなる。
【0083】
図4Dに示すように、疎水部90は吸収コア20を包むコアラップ22であってよい。コアラップ22は、親水性を有する親水部222と疎水部90とを有してよい。親水部222は、疎水部90よりも肌面側T1に位置してよい。吸収コア20よりも非肌面側T2に位置する疎水部90は、厚さ方向Tの平面視において、吸収コア20の一部と重なってよい。厚さ方向Tにおいて吸収コア20と重ならない部分は、親水部であってよい。吸収コア20よりも非肌面側T2に位置する疎水部90は、厚さ方向Tの平面視において、吸収コア20の全領域と重なる場合、当該疎水部90は、排泄物が接触部62へ到達するために、開孔が形成されてよい。
【0084】
図5Aに示すように、吸収性物品1は、着用者の排泄口に当接する排泄口当接部35を有してよい。トップシート30は、排泄口当接部35を有してよい。厚さ方向Tの平面視において、疎水部90は、表示部64よりも排泄口当接部35の中心35Cに近くてよい。疎水部90は、表示部64よりも排泄口当接部35の中心35Cに近いため、排泄口当接部35に排泄された排泄物が表示部64の方へ拡散する拡散経路上に、疎水部90が存在する。疎水部90は、排泄口当接部35から表示部64の方へ拡散する排泄物が表示部64に到達することを抑制できる。これにより、表示部64の視認性を確保することができ、着用者が正確な健康状態を把握し易くなる。
【0085】
疎水部90は、表示部64の前後方向Lの内側表面に接触するように配置されてよく、表示部64よりも前後方向Lの外側には配置されてなくよい。
【0086】
図5Bに示すように、疎水部90は、表示部64に接触しないように配置されてよい。疎水部90は、表示部64から離して配置されることで、表示部64の近傍にまで排泄物が拡散することを抑制できる。これにより、表示部64の近傍に排泄物が到達し難くなり、着用者は、排泄物の色に惑わされ難くすることができる。
【0087】
図6A及び図6Bに示すように、吸収性物品1は、表示部64よりも肌面側T1に配置されている肌面側部材を有してよい。肌面側部材は、厚さ方向Tにおいて表示部64と重ならない領域であり、かつバックシート40側から視認可能である背景領域BRを有してよい。図6Aでは、肌面側部材は吸収コア20であり、図6Bでは、肌面側部材はトップシート30である。表示部64の色は、背景領域BRの色に対して色相差が色相環の角度で120度以上の色であってよい。これにより、背景領域BRの色によって、表示部64が強調されて視認される。により、着用者は、表示部64を視認し易くなるため、正確な健康状態を把握し易くなる。
【0088】
表示部64をより強調して視認できるように、表示部64の色は、背景領域BRの色に対して色相差が色相環の角度で165度以上の色であってよい。表示部64の色は、背景領域BRの色に対して色相差が色相環の角度で180度の色、すなわち、背景領域BRの補色であってよい。
【0089】
また、表示部64の色は、排泄物の色に対して色相差が色相環の角度で120度以上の色であってよい。これにより、排泄物の色によって、表示部が強調されて視認される。これにより、着用者は、表示部を視認し易くなるため、正確な健康状態を把握し易くなる。表示部64をより強調して視認できるように、表示部64の色は、排泄物の色に対して色相差が色相環の角度で165度以上の色であってよく、180度であってよい。
【0090】
なお、表示部64の色は、指示薬が呈色する前の色であってよい。これにより、着用者は、指示薬が呈色していない場合に、表示部64を容易に視認することができる。表示部64は、指示薬が呈色した後の少なくとも一部の色であってよい。これにより、着用者は、指示薬が呈色した場合に、表示部64(の少なくとも一部)を容易に視認することができる。
【0091】
また、表示部64の色と表示部64の周囲の色とが、同一色及び類似色でない(例えば、色相差が色相環の角度で45度以上の色である)場合、検査部材のうち少なくとも表示部64の周囲の色が、背景領域BRの色に対して色相差が色相環の角度で45度以下の色であってよい。これにより、表示部64の色を容易に視認することができ、当該表示部64を視認し易くなる。表示部64を除く検査部材60自体の色が、背景領域BRの色に対して色相差が色相環の角度で45度以下の色であってよい。
【0092】
また、背景領域BRの色は、排泄物の色に対して色相差が色相環の角度で45度以下の色であってよい。排泄物が肌面側部材に浸透したとしても、背景領域の色は、排泄物の色に対して色相差が3以下の色であるため、排泄物が目立たなくなる。これにより、着用者は、排泄物の色に惑わされずに、表示部64を視認し易くなるため、正確な健康状態を把握し易くなる。表示部64をより視認し易くするために、背景領域BRの色は、排泄物の色に対して色相差が1以下の色であってよく、背景領域BRの色は、排泄物と同じ色であってよい。排泄物をより目立たせなくするために、背景領域BRの色は、排泄物の色に対して色相差が色相環の角度で30度以下の色であってよく、15度以下の色であってよい。背景領域BRの色は、排泄物の色と同一の色(すなわち、色相環の角度で0度)であってよい。
【0093】
また、検査部材のうち少なくとも表示部64の周囲の色が、背景領域BRの色に対して色相差が色相環の角度で120度以上の色であってよい。これにより、表示部64の周囲の色を容易に視認することができ、当該表示部64を視認し易くなる。検査部材のうち少なくとも表示部64の周囲の色が、背景領域BRの色に対して色相差が色相環の角度で165度以上の色であってよく、180度であってよい。また、検査部材60自体の色が、背景領域BRの色に対して色相差が色相環の角度で120度以上の色であってよく、165度以上の色であってよく、180度であってよい。
【0094】
検査部材のうち少なくとも表示部64の周囲の色が、排泄物の色に対して色相差が色相環の角度で120度以上の色であってよい。これにより、肌面側部材に排泄物が浸透したとしても、表示部64の周囲の色を容易に視認することができ、当該表示部64を視認し易くなる。検査部材のうち少なくとも表示部64の周囲の色が、背景領域BRの色に対して色相差が色相環の角度で165度以上の色であってよく、180度であってよい。また、検査部材60自体の色が、排泄物の色に対して色相差が色相環の角度で120度以上の色であってよく、165度以上の色であってよく、180度であってよい。
【0095】
表示部64の周囲の色(又は表示部64以外の検査部材60自体の色)が白色であり、表示部64の色(呈色前の色又は呈色後の色)が赤色であり、背景領域BRの色が黒色であってよい。白色は明度が高く、黒色は明度が低いため、背景が黒色に対して、表示部64の周囲の白色が良く映え、表示部64の赤色が明瞭に視認することができる。このように、明度差により目立たせ易くするために、例えば、視認したい部分(表示部64、表示部64の周囲など)とそれ以外の領域(背景領域BR、排泄物など)との明度差が125以上であってよい。明度(差)は、「((Rの値 X 299) + (Gの値X 587) + (Bの値 X 114)) / 1000」を用いて算出できる。なお、色相差は、一般的な測定方法により測定できる。例えば、「マンセル色相環」「PCCS色相環」などの色相環を用いることにより、色相差を測定できる。例えば、PCCS色相環において、表示部64の色との色相が8以上の色は、表示部64の色からの角度が120度以上である。表示部64の色との色相差が11以上の色は、表示部64の色からの角度が165度以上であり、表示部64の色との色相差が12の色は、表示部64の色からの角度が180度(すなわち、補色)である。
【0096】
図7に示すように、表示部64の少なくとも一部は、厚さ方向Tにおいて一対のウイング14の一方に配置されてよい。ウイング14は、着用物品100(例えば、下着)に装着された状態において着用物品100の非肌面側T2に固定されるため、肌面側T1から排泄される排泄物は、ウイング14に付着し難い。これにより、表示部64の少なくとも一部が排泄物に覆われ難くなり、着用者は、排泄物の影響を受けずに表示部64を視認し易くなる。
【0097】
図7において、疎水部90は、表示部64の肌面側T1の表面に配置されている。表示部64の少なくとも一部はウイング14に配置されているため、表示部64及び疎水部90は、到達範囲に配置されなくてもよい。また、表示部64及び疎水部90が、一般的な使用において、排泄物が到達する範囲に配置されていない場合であっても、想定外の着用者の動きによって、排泄物が表示部64にまで到達することがある。このような場合であっても、排泄物が延長領域に配置されている疎水部90によって表示部64に到達することを抑制し易い。
【0098】
(4)その他実施形態
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0099】
上述の実施形態において、バックシート40の全面が透明性を有する例を挙げて説明したが、これに限られない。バックシート40は、厚さ方向Tにおいて、表示部64と重なる領域が透明性を有してよい。バックシート40のその他の部分は、透明性を有さなくてよい。バックシート40としての不織布の一部の領域に上述したエンボス処理を施すことにより、バックシート40の一部のみが透明性を有するようにしてもよい。これにより、また、不織布独特の柔らかな肌触りにより、使用者(着用者)に安心感を与えることができる。
【0100】
上述において、厚さ方向Tにおける表示部64の表面に疎水部90が接触していたが、これに限られない。例えば、疎水部90は、表示部64から厚さ方向Tに離れた位置に配置されてもよい。
【0101】
上述において、吸収性物品1は、排泄物を表示部64に到達させ難くするために、排泄物を引き込みやすい誘導部を有してよい。誘導部が、排泄物を引き込むことで、表示部64にまで排泄物が到達し難くなる。誘導部は、接触部62の近傍に配置されてよく、接触部62に接触するように配置されてよい。
【0102】
上述の実施形態では、検査部材60は、直線状の板状であった。本実施形態では、検査部材60は、例えば、1以上の折り目を有してよい。従って、検査部材60は、例えば、2つ折り又は3つ折りの形状であってよい。検査部材60は、Z型に折り畳まれた部材により構成されてよい。これにより、検査部材60をコンパクトな状態で、吸収性物品1の内部へ配置することができる。検査部材60の面積が小さくなるため、検査部材60による着用者の肌触りの悪化を抑制し易くすることができる。
【0103】
また、検査部材60は、接触部62の少なくとも一部が検査部材60以外の他の部材に当接する(すなわち、接触部62の少なくとも一部が他の部材と対向する)ように折られた状態で、配置されてよい。これにより、検査部材60が折られていても、接触部62に排泄物を到達し易くすることができる。
【0104】
また、検査部材60は、表示部64の少なくとも一部が検査部材60以外の他の部材に当接する(すなわち、表示部64の少なくとも一部が他の部材と対向する)ように折られた状態で、配置されてよい。これにより、検査部材60が折られていても、着用者は、表示部64を視認し易くすることができる。
【0105】
なお、着用者は、表示部64の呈色を示す呈色情報(画像情報及び/又は映像情報)をネットワーク(管理サーバ)へ送ることで、検査情報を取得してもよい。例えば、着用者は、露出した表示部64を、例えば、着用者(ユーザ)が所有する通信装置に内蔵されたカメラにより撮影することで呈色情報を取得してもよい。着用者は、呈色情報を通信装置を介して管理サーバへ送ることができる。着用者は、呈色情報と共に着用者の情報を示すユーザ情報を送ってもよい。ユーザ情報は、例えば、ユーザの識別子、通信装置の識別子、排泄物の種類を示す情報、吸収性物品1(検査部材60)の種類を示す情報、検出対象を特定する情報などの少なくともいずれかである。
【0106】
また、着用者は、検査部材60を含む吸収性物品1又は検査部材60そのものを、指示薬による呈色反応を検知可能である収容装置へ収容してよい。収容装置は、呈色反応を検知するために、可視光を表示部64へ照射してよい。収容装置は、可視光と異なる特殊な波長を有する特殊光(例えば、可視光よりも短い波長を有する紫外線)を照射することで指示薬による呈色を確認できる検査部材60に対して、当該特殊な波長を有する光を表示部64へ照射してよい。収容装置は、収容装置内において、可視光又は特殊光を照射しながら撮影することで呈色情報を取得してもよい。このように、収容装置内で、光を照射しながら表示部64を撮影することで、周囲の環境の影響を受けずに、正確に呈色を確認することができる。
【0107】
収容装置は、表示部64を撮影することにより取得した呈色情報をネットワーク(管理サーバ)へ送ってもよい。この場合、収容装置は、ユーザ情報として、収容装置の識別子を含めてもよい。また、収容装置は、取得した呈色情報を着用者が所有する通信装置へ送ってもよい。着用者は、表示部64を通信装置へ表示することによって、呈色の有無を判定してもよい。これにより、着用者は、より正確に健康状態を確認できる。なお、着用者は、上述と同様に、収容装置から取得した呈色情報を通信装置を介してネットワークへ送ってもよい。
【0108】
管理サーバは、呈色情報(及びユーザ情報)に基づいて、着用者(ユーザ)の健康状態を判定することができる。管理サーバは、判定結果を示す情報を呈色情報の送信元である通信装置へ送信してもよい。管理サーバは、判定結果を示す判定情報と共に、判定結果に基づくアドバイスを示すアドバイス情報を当該通信装置へ送信してもよい。管理サーバは、収容装置から呈色情報を受け取った場合であっても、収容装置の識別子と関連付けられている通信装置の識別子(ユーザの識別子)に基づいて、関連付けられている通信装置(すなわち、ユーザが所有する通信装置)へ判定情報(及びアドバイス情報)を送信してもよい。
【0109】
通信装置は、通信装置により受信した判定情報に基づいて、判定結果を表示してよい。これにより、着用者は、表示された判定結果によって健康状態を把握することができる。着用者は、着用者自身の判定によるものではなく、客観的な判定結果を取得できる。また、通信装置は、アドバイス情報を受信した場合には、アドバイスを表示してよい。これにより、着用者は、アドバイスを把握することができる。
【0110】
通信装置は、上述した各種の処理を実行するためのプログラムを有する。通信装置は、プログラムを記憶するメモリ及びメモリに記憶されたプログラムを実行するプロセッサを有する。プログラムは、ネットワーク(例えば、管理サーバ)から取得可能であってよい。
【0111】
上述の実施の形態では、吸収性物品1は、生理用ナプキンであったが、これに限られない。吸収性物品1は、例えば、テープ型又はパンツ型の使い捨ておむつであってよい。
【0112】
上述の実施形態において、中央域S3は、着用者の脚回りに配置される脚回り開口部が設けられた領域であってよい。脚回り開口部は、幅方向の内側に向かうにつれ、吸収性物品の外側縁から幅方向の内側に凹む部分である。或いは、吸収性物品1が、吸収コアを含む場合、中央域S3は、幅方向の内側に向かうにつれ、吸収コアの外側縁から幅方向の内側に凹む部分が設けられる領域であってよい。或いは、中央域S3は、周囲の吸収コアよりも厚い領域である中高部が配置されている領域であってよい。或いは、吸収性物品1は、例えば、吸収性物品1を前後方向Lに3等分に分けるように、前側域S1、後側域S2、中央域S3を有してよい。
【0113】
上述において説明した各実施形態及び各変更例は、適宜組み合わされてよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0114】
1 :吸収性物品
10 :吸収性物品本体
12 :本体部
14 :ウイング
20 :吸収コア
22 :コアラップ
30 :トップシート
35 :排泄口当接部
35C :中心
40 :バックシート
50 :サイドシート
60 :検査部材
62 :接触部
64 :表示部
70 :粘着部
72 :中央粘着部
74 :サイド粘着部
80 :フラップ部
90 :疎水部
92 :肌側疎水部
94 :非肌側疎水部
96 :側面側疎水部
100 :着用物品
222 :親水部
AR :吸収領域
BR :背景領域
ER :延長領域
FL :折り目
S1 :前側域
S2 :後側域
S3 :中央域
T1 :肌面側
T2 :非肌面側
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7