【解決手段】表示パネルと、ゲート線の伸長方向に沿って配列された2j個のソースドライバからなるソースドライバ群と、隣接する一対のソースドライバ毎に共通に設けられたj本のデータ供給ラインを介して2j個のソースドライバに接続された表示コントローラと、を有する。表示コントローラは、m/2個の画素データ片をj分割した画素データ片群をデータ供給ラインの各々に出力する。第2kのソースドライバは、データ供給ラインを介してm/(4j)個の画素データ片の供給を受けるとともに、第(2k+1)のソースドライバから3個の画素データ片の供給を受ける。第2kのソースドライバは、これらの画素データ片に基づいて、m/(2j)個の前記階調電圧信号を生成する。
m本のデータ線及びn本のゲート線(mは24以上の12の倍数、nは2以上の整数)と、前記m本のデータ線と前記n本のゲート線との交差部の各々にマトリクス状に設けられたm×n個の画素部と、を有する表示パネルと、
パルス幅に応じた選択期間において前記画素スイッチをオンに制御する走査信号を前記n本のゲート線に供給するゲートドライバと、
前記ゲート線の伸長方向に沿って配列された2j個のソースドライバ(jは2以上の整数)から構成され、各々がR,G,Bの画素を担うm/2個の画素データ片からなる画素データ片群が複数個連続してなる1フレーム分の映像データ信号を受け、前記映像データ信号に基づいて前記m×n個の画素部の各々を供給対象とする階調電圧信号を生成するソースドライバ群と、
前記ソースドライバ群を構成する隣接する一対のソースドライバ毎に共通に設けられたj本のデータ供給ラインと、
前記j本のデータ供給ラインを介して前記2j個のソースドライバに接続され、前記映像データ信号を、前記m/2個の画素データ片を先頭から順次j個に分割した画素データ片群毎に前記j本のデータ供給ラインに出力する表示コントローラと、
を有し、
前記一対のソースドライバは、第(2k−1)のソースドライバ及び第2kのソースドライバ(kは(j−1)以下の自然数)から構成され、
前記第2kのソースドライバは、前記表示コントローラから前記データ供給ラインを介してm/(4j)個の画素データ片の供給を受けるとともに、当該第2kのソースドライバに隣接し且つ互いに異なるデータ供給ラインを介して前記表示コントローラに接続されている第(2k+1)のソースドライバからR,G,Bの画素を担う3個の画素データ片の供給を受け、前記m/(4j)個の画素データ片及び前記3個の画素データ片に基づいて、m/(2j)個の前記階調電圧信号を生成することを特徴とする表示装置。
前記第(2k+1)のソースドライバは、前記表示コントローラから前記データ供給ラインを介してm/(4j)+3個の画素データ片の供給を受け、当該m/(4j)+3個の画素データ片のうちの先頭から3個の画素データ片を前記第2kのソースドライバに供給するとともに、前記m/(4j)+3個の画素データ片に基づいてm/(2j)個の前記階調電圧信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
前記2j個のソースドライバのうち、前記ゲート線の走査方向を基準として最終段に位置する第2jのソースドライバは、前記表示コントローラから前記データ供給ラインを介してm/(4j)個の画素データ片の供給を受け、当該m/(4j)個の画素データ片のうちの3個の画素データ片と同じ画素データ片を前記m/(4j)個の画素データ片に追加することによりm/(4j)+3個の画素データ片を生成し、当該m/(4j)+3個の画素データ片に基づいて、m/(2j)個の前記階調電圧信号を生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
前記2j個のソースドライバの各々は、n/2個の前記画素データ片群に基づいて、前記n本のゲート線の配列方向における画素データの補間を行い、n個の画素データ片群を生成することにより、前記(m/2j)×n個の画素部の各々を供給対象とする階調電圧信号を生成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載の表示装置。
複数本のデータ線及び複数本のゲート線と、前記複数本のデータ線と前記複数本のゲート線との交差部の各々にマトリクス状に設けられた複数個の画素部と、を有する表示パネルに接続されるとともに、前記ゲート線の伸長方向に沿って複数個隣接して配置され、データ供給ラインを介して複数の画素データ片を含む映像データ信号の供給を受け、前記映像データ信号に基づいて階調電圧信号を生成するソースドライバであって、
前記データ供給ラインを介して供給された前記映像データ信号から複数の画素データ片を順次取り込むシフトレジスタと、
隣接するソースドライバとの間で画素データ片を送受信可能に構成された送受信回路と、
前記シフトレジスタから出力された画素データ片及び前記送受信回路が受信した画素データ片をラッチし、ラッチした複数の画素データ片に基づいて画素データ片の補間処理を行うラッチ回路と、
前記画素データ片の補間処理を経た画素データ片に基づいて、階調電圧信号を生成して出力する出力回路と、
を有することを特徴とするソースドライバ。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下の各実施例における説明及び添付図面においては、実質的に同一または等価な部分には同一の参照符号を付している。
【0018】
図1は、本発明に係る表示装置100の構成を示すブロック図である。表示装置100は、アクティブマトリクス駆動方式の液晶表示装置である。表示装置100は、表示パネル11、表示コントローラ12、ゲートドライバ13A及び13B、及びソースドライバ14−1〜14−pを含む。
【0019】
表示パネル11は、複数の画素部P
11〜P
nm及び画素スイッチM
11〜M
nm(nは2以上の整数、mは24以上の12の倍数)がn行×m列のマトリクス状に配置された半導体基板から構成されている。表示パネル11は、水平走査ラインであるn本のゲート線GL1〜GLnと、これに交差して直交するように配されたm本のデータ線DL1〜DLmと、を有する。画素部P
11〜P
nm及び画素スイッチM
11〜M
nmは、ゲート線GL1〜GLn及びデータ線DL1〜DLmの交差部に設けられている。
【0020】
表示パネル11は、例えば7680×4320の画素数で規格された所謂8Kの解像度を有する表示パネルである。8Kの表示パネルでは、n=4320,m=7680であり、ゲート線の本数は4320本、データ線の本数は7680本となる。
【0021】
画素スイッチM
11〜M
nmは、ゲートドライバ13A及び13Bから供給されるゲート信号Vg1〜Vgnに応じてオン又はオフに制御される。画素部P
11〜P
nmは、ソースドライバ14−1〜14−pから映像データに対応した階調電圧信号Vd1〜Vdmの供給を受ける。画素スイッチM
11〜M
nmがそれぞれオンのときに、階調電圧信号Vd1〜Vdmが画素部P
11〜P
nmの各画素電極に供給され、各画素電極が充電される。画素部P
11〜P
nmの各画素電極における階調電圧信号Vd1〜Vdmに応じて画素部P
11〜P
nmの輝度が制御され、表示が行われる。
【0022】
表示装置100が液晶表示装置である場合、画素部P
11〜P
nmの各々は、画素スイッチを介してデータ線と接続される透明電極と、半導体基板と対向して設けられ且つ面全体に1つの透明な電極が形成された対向基板との間に封入された液晶と、を含む。表示装置内部のバックライトに対して、画素部P
11〜P
nmに供給された階調電圧信号Vd1〜Vdmと対向基板電圧との電圧差に応じて液晶の透過率が変化することにより、表示が行われる。
【0023】
表示コントローラ12は、4Kの映像表示に対応した映像データVDに基づいて、各画素の輝度レベルを例えば8ビットの256段階の輝度階調で表す画素データ片PDの系列を含む映像データ信号VDSを生成する。映像データ信号VDSは、所定数のデータ線毎に伝送路の数に応じてシリアル化された映像データ信号として構成されている。
【0024】
本実施例では、各々がm/2個の画素データ片PDからなるn/2個の画素データ片群がシリアルに連続することにより、1フレーム分の映像データ信号VDSが構成されている。そして、後述するソースドライバ14−1〜14−pにおけるラッチ回路の動作により、(m/2)×(n/2)個の画素データ片PDに基づいて、n×m個の画素部(すなわち、画素部P
11〜P
nm)を供給対象とする階調電圧信号Vd1〜Vdmが生成される。
【0025】
また、表示コントローラ12は、映像データVDから水平同期信号を検出し、これに基づいてクロックパルスの周期(以下、クロック周期と称する)が一定のクロック信号CLK を生成する。クロック信号CLKは、例えば埋め込みクロック方式で形成されている。また、表示コントローラ12は、各種の設定を含む制御信号CSを生成する。表示コントローラ12は、映像データ信号VDS、制御信号CS、クロック信号CLKを一体化したシリアル信号として各ソースドライバ14−1〜14−pに供給する。
【0026】
また、表示コントローラ12は、表示パネル11の両端に設けられたゲートドライバ13A及び13Bに対し、ゲートクロック信号GCLKを供給する。
【0027】
ゲートドライバ13A及び13Bは、表示コントローラ12から供給されたゲートクロック信号GCLKに基づいて、ゲート信号Vg1〜Vgnをゲート線GL1〜GLnに供給する。
【0028】
ソースドライバ14−1〜14−pは、半導体IC(Integrated Circuit)チップにそれぞれ形成されている。ソースドライバ14−1〜14−pは、ゲート線の伸長方向に沿って配置され、走査方向を基準として第1段〜第p段(以下、最終段とも称する)のソースドライバからなるソースドライバ群を構成している。
【0029】
ソースドライバ14−1〜14−pは、映像データ信号VDS中の画素データ片PDを1水平走査ライン分ずつ取込み、取り込んだ画素データ片PDに示される輝度階調に対応した階調電圧信号Vd1〜Vdmを生成し、表示パネル11のデータ線DL1〜DLmに印加する。
【0030】
ソースドライバ14−1〜14−pは、データ線DL1〜DLmを表示パネル11の解像度に応じて分割した本数のデータ線毎に設けられている。例えば、表示パネル11が8Kのパネルである場合、ソースドライバは、各々が960本のデータ線を駆動する24個のソースドライバIC(すなわち、p=24)から構成される。
【0031】
ソースドライバ14−1〜14−pは、各々が駆動するデータ線の本数に対応するチャネル(以下、chと称する)の出力を有する。すなわち、8Kのパネルに対応するソースドライバICは、それぞれ960chの出力を有する。この960chの出力は、3ch毎にR(赤色),G(緑色),B(青色)の3つの画素に対応している。
【0032】
図2は、表示コントローラと各ソースドライバとの間の画素データ片PDの供給を示す図である。ここでは、8Kに対応したソースドライバが表示装置100に搭載されており、ソースドライバICの数が24個(すなわち、p=24)である場合を示している。なお、本実施例では、ソースドライバ14−1から14−24に向かう方向(すなわち、紙面左から右に向かう方向)が画面の走査方向である場合を例として説明を行う。
【0033】
表示コントローラ12は、4Kに対応したタイミングコントローラであり、12本のデータ供給ラインDSL1〜DSL12によって各ソースドライバと接続されている。表示コントローラ12は、データ供給ラインDSL1〜DSL12を介して、それぞれ960ch分ずつの画素データ片PDを供給する。
【0034】
ソースドライバ14−1〜14−24は、一対のソースドライバ毎に共通のデータ供給ラインで表示コントローラ12と接続されている。例えば、ソースドライバ14−1及びソースドライバ14−2は、共通のデータ供給ラインDSL1によって表示コントローラ12に接続されている。また、ソースドライバ14−3及びソースドライバ14−4は、共通のデータ供給ラインDSL2によって表示コントローラ12に接続されている。すなわち、kを12以下の自然数とすると、ソースドライバ14−(2k−1)及びソースドライバ14−2kは、共通のデータ供給ラインDSLkによって表示コントローラ12に接続されている。
【0035】
ソースドライバ14−1〜ソースドライバ14−24の各々は、4Kの表示パネルに対応した画素データ片PDに基づいて、8Kの表示パネルに対応した階調電圧信号を生成する所謂アップコンバートの機能を有する。具体的には、ソースドライバ14−1〜14−24の各々に設けられたラッチ回路は、4Kの表示に対応した数の画素データ片PDに基づいて画素データの線形補間を行い、8Kの表示に対応した数の画素データ片PDを生成する。
【0036】
線形補間によって960ch分の画素データ片PDを生成するためには、480ch分の画素データ片PDが必要である。また、これに加えて、隣接するソースドライバICとの境界部分、すなわち各ドライバICの端部のチャネルに対応する画素データ片PDを線形補間で生成する必要があるため、RGBのそれぞれについて1ch分の画素データ片PD、計3ch分の画素データ片PDが必要となる。従って、ソースドライバ14−1〜14−24の各々は、483ch分の画素データ片PDの供給を受ける必要がある。
【0037】
表示コントローラ12はデータ供給ラインDSL1を介して画素データ片PD1〜PD960を供給する。ソースドライバ14−1には、画素データ片PD1〜PD483が供給される。一方、ソースドライバ14−2は、画素データ片PD481〜PD963を必要とする。しかし、画素データ片PD961〜PD963は、データ供給ラインDSL2を介してソースドライバ14−3に供給される画素データ片PDであるため、ソースドライバ14−2は、表示コントローラ12から直接これらの供給を受けることができない。そこで、本実施例では、ソースドライバ14−2が、隣接するソースドライバ14−3から画素データ片PD961〜963の供給を受けることが可能に構成されている。
【0038】
同様に、ソースドライバ14−4は、表示コントローラ12からデータ供給ラインDSL2を介して画素データ片PD1921〜PD1923の供給を受けることができない。このため、ソースドライバ14−4は、隣接するソースドライバ14−5(
図2では図示を省略)から画素データ片PD1921〜1923の供給を受けることが可能に構成されている。すなわち、kを11以下の自然数とすると、ソースドライバ14−2kは、ソースドライバ14−(2k+1)から、画素データ片PD(960k+1)〜PD(960k+3)の供給を受けることが可能に構成されている。
【0039】
図3Aは、ソースドライバ14−1、ソースドライバ14−2及びソースドライバ14−3の構成を抜き出して示すブロック図である。ソースドライバ14−1、14−2及び14−3の各々は、シフトレジスタ21、ラッチ回路22、D/A変換部23、出力アンプ24、送信回路25及び受信回路26を有する。
【0040】
ソースドライバ14−1及び14−2には、共通のデータ供給ラインDSL1を介して表示コントローラ12から画素データ片が供給される。ソースドライバ14−3には、データ供給ラインDSL1とは異なるデータ供給ラインであるデータ供給ラインDSL2を介して表示コントローラ12から画素データ片が供給される。
【0041】
シフトレジスタ21は、表示コントローラ12から供給されたクロック信号CLKに基づいて、映像データ信号VDSに含まれる画素データ片PDの系列を順次取り込み、パラレルの画素データ片PDとしてラッチ回路22に出力する。
【0042】
ソースドライバ14−1のシフトレジスタ21は、960chの前半部分である1〜480chに相当する画素データ片PDに、R,G,Bの各々の1ch分(すなわち3ch分)の画素データ片を加えた、1ch〜483chの画素データ片PDの系列を映像データ信号VDSから取り込み、ラッチ回路22に供給する。
【0043】
ソースドライバ14−2のシフトレジスタ21は、960chの後半部分である481ch〜960chに相当する画素データ片PDの系列を映像データ信号VDSから取り込み、ラッチ回路22に供給する。
【0044】
ソースドライバ14−3のシフトレジスタ21は、961〜1920chの前半部分である961〜1440chに相当する画素データ片PDに、R,G,Bの各々の1ch分(すなわち3ch分)の画素データ片を加えた、961〜1443chの画素データ片PDの系列を映像データ信号VDSから取り込み、ラッチ回路22に供給する。また、ソースドライバ14−3のシフトレジスタ21は、取り込んだ961〜1443chの画素データ片PDの系列のうちの先頭から3ch分、すなわち961〜963chの画素データ片PDを送信回路25に供給する。
【0045】
ラッチ回路22は、シフトレジスタ21から出力された画素データ片PDの取り込みを行う。
【0046】
例えば、ソースドライバ14−1のラッチ回路22は、シフトレジスタ21から出力された1〜483chの画素データ片PDを取り込む。同様に、ソースドライバ14−3のラッチ回路22は、シフトレジスタ21から出力された961〜1443chの画素データ片PDを取り込む。
【0047】
一方、ソースドライバ14−2のラッチ回路22は、シフトレジスタ21からの481〜960chの画素データ片PDの取り込みに加えて、受信回路26から供給された961〜963chの画素データ片PDの取り込みを行う。
【0048】
すなわち、ソースドライバ14−1〜14−3のラッチ回路22の各々は、いずれも483ch分に相当する画素データ片PDをラッチする。
【0049】
ラッチ回路22は、取り込んだ483ch分の画素データ片PDに基づいてデータ線方向(すなわち、ch方向)の画素データの線形補間を行い、960ch分の画素データを生成する。また、ラッチ回路22は、483ch分の画素データ片PDを2行分(すなわち、2水平走査ライン分)取り込む毎に、走査線方向(すなわち、ライン方向)の画素データの線形補間を行い、その間の行に相当する960ch分の画素データ片PDを生成する。
【0050】
なお、このような走査線方向の画素データの線形補間を行う場合、最終行に相当する画素データ片群については、線形補間の基となる一対の画素データ片が存在しないため、通常の線形補間を行うことができない。そこで、各ソースドライバのラッチ回路22は、最終行の1つ手前の行の画素データ片PDをそのままコピーして最終行の画素データ片とする処理を行う。
【0051】
D/A変換部23は、ラッチ回路22から出力された960ch分の画素データ片PDに対応する階調電圧を選択(デジタルアナログ変換)し、アナログの階調電圧信号として出力アンプ24に供給する。
【0052】
出力アンプ24は、D/A変換部23により選択された階調電圧信号を増幅し、データ線に出力する。
【0053】
送信回路25は、シフトレジスタ21から供給された3ch分の画素データ片PDを隣接するソースドライバに送信する回路である。具体的には、ソースドライバ14−3の送信回路25は、シフトレジスタ21から961〜963chの画素データ片PDの供給を受け、当該3ch分の画素データ片PDを、隣接する偶数番目のソースドライバ14−2に向けて送信する。
【0054】
一方、ソースドライバ14−1及び14−2の送信回路25は、シフトレジスタ21から画素データ片PDの供給を受けないため、隣接するソースドライバへの画素データ片PDの送信を行わない。
【0055】
受信回路26は、隣接するソースドライバから送信された3ch分の画素データ片PDを受信し、受信した画素データ片PDをラッチ回路22に供給する回路である。具体的には、ソースドライバ14−2の受信回路26は、隣接するソースドライバ14−3から送信された3ch分の画素データ片PDを受信し、受信した当該画素データ片PDをラッチ回路22に供給する。一方、ソースドライバ14−1及び14−3の受信回路26は、隣接するソースドライバから画素データ片PDを受信しない。
【0056】
なお、最終段のソースドライバ14−24を除く他の偶数番目のソースドライバ14−2k(kは、11以下の自然数)は、ソースドライバ14−2と同様の構成を有する。また、奇数番目のソースドライバ14−(2k−1)は、ソースドライバ14−3と同様の構成を有する。
【0057】
図3Bは、ソースドライバ14−23及びソースドライバ14−24の構成を抜き出して示すブロック図である。ソースドライバ14−23及び14−24には、共通のデータ供給ラインDSL12を介して表示コントローラ12から画素データ片が供給される。
【0058】
ソースドライバ14−23は、ソースドライバ14−3と同様の構成を有する。このため、ここでは説明を省略する。
【0059】
ソースドライバ14−24は、ゲート線の走査方向を基準として最終段に位置するソースドライバである。ソースドライバ14−24は、シフトレジスタ21、ラッチ回路22、D/A変換部23及び出力アンプ24を有する。
【0060】
ソースドライバ14−24のシフトレジスタ21は、10561〜11520chの後半部分、すなわち11041〜11520chの画素データ片PDの系列を映像データ信号VDSから取り込み、ラッチ回路22に供給する。
【0061】
ラッチ回路22は、シフトレジスタ21から出力された11041ch〜11520ch(すなわち、480ch分)の画素データ片PDを取り込む。また、ラッチ回路22は、取り込んだ480ch分の画素データ片に基づいて、483ch分の画素データ片PDを生成する。
【0062】
具体的には、ソースドライバのラッチ回路22は、シフトレジスタ21から取り込んだ11041〜11520chの画素データ片PDのうち、最後の3ch分である11518〜11520chの画素データ片PDをコピーして、11520〜11523chの画素データ片PDとする。これにより、最終段のソースドライバ14−24においても、ラッチ回路22に483ch分の画素データ片PDが取り込まれる。
【0063】
ラッチ回路22は、取り込んだ483ch分の画素データ片PDに基づいて、ソースドライバ14−1〜14−3のラッチ回路22と同様に画素データの線形補間を行い、960ch分の画素データ片PDを生成する。また、ラッチ回路22は、走査線方向の画素データの線形補間を行う。
【0064】
D/A変換部23及び出力アンプ14については、ソースドライバ14−1〜14−3のものと同様である。なお、最終段のソースドライバ14−24では、送信回路25及び受信回路26はいずれも動作を行わない。
【0065】
再び
図3Aを参照すると、ソースドライバ14−1〜14−3の各々は、データ入力端子DT、偶数奇数設定端子E/OT、最終段設定端子LT、クロック入出力端子CT、及びデータ入出力端子STを有する。また、
図3Bに示すように、ソースドライバ14−23及び14−24の各々のもこれらの端子を有する。
【0066】
偶数奇数設定端子E/OTは、当該ソースドライバが偶数番目のソースドライバであるか奇数番目のソースドライバであるかについての設定信号の入力を受ける端子である。本実施例では、Lレベルの奇数設定信号ODDが入力されることにより、当該ソースドライバは偶数番目のソースドライバ14−2kに設定される。また、Hレベルの奇数設定信号ODDが入力されることにより、当該ソースドライバは奇数番目のソースドライバ14−(2k+1)に設定される。
【0067】
最終段設定端子LTは、当該ソースドライバを最終段のソースドライバ14−24として設定するための設定信号の入力を受ける端子である。本実施例では、Hレベルの最終段設定信号LASTが入力されることにより、当該ソースドライバは最終段のソースドライバ14−24に設定される。一方、Lレベルの最終段設定信号LASTが入力されることにより、当該ソースドライバは最終段以外のソースドライバに設定される。
【0068】
データ入出力端子STは、ソースドライバ間での画素データ片PDの送受信を行う際に外部との間でデータの入出力を行うための端子である。奇数番目のソースドライバ14−(2k+1)の送信回路25は、データ入出力端子STを介して3ch分の画素データ片PDを当該ソースドライバの外部に出力する。偶数番目のソースドライバ14−2kの受信回路26は、データ入出力端子STを介して外部から入力された画素データ片PDを受信する。
【0069】
クロック入出力端子CTは、ソースドライバ間での画素データ片PDの送受信に付随して送受信するドライバ間クロック信号CKの入出力を行うための端子である。ドライバ間クロック信号CKは、表示コントローラ12から供給されたクロック信号CLKに基づいて、ソースドライバ内に設けられたクロック発生部(図示せず)によって生成される。偶数番目のソースドライバ14−2kにおける3ch分の画素データ片PDの取り込みは、ドライバ間クロック信号CKに同期して行われる。
【0070】
次に、本実施例の各ソースドライバにおける、シフトレジスタ21、ラッチ回路22、送信回路25及び受信回路26の動作について説明する。
【0071】
図4は、ソースドライバ14−1〜14−24の各々における画素データ片PDの取り込みのタイミングを示すタイムチャートである。ここでは、映像データ信号VDSに含まれる960ch分の画素データ片PD毎のクロック信号CLKのクロックタイミングをCLK1、CLK2、CLK3・・・CLK12として示している。また、ソースドライバ14−1、14−2、14−3、14−4、14−5及び14−24の各々のラッチ回路22における画素データ片PDのラッチタイミングを、それぞれSD14−1、SD14−2、SD14−3、SD14−4、SD14−5及びSD14−24として示している。ソースドライバ14−6〜14−23については図示を省略している。
【0072】
ソースドライバ14−1のシフトレジスタ21は、表示コントローラ12から供給された映像データ信号VDSに含まれる1〜483chに相当する画素データ片PDをCLK1の信号変化のタイミングに応じて順次取り込み、ラッチ回路22に出力する。ラッチ回路22は、シフトレジスタ21から供給された1〜483chの画素データ片PDをラッチする。
【0073】
ソースドライバ14−2のシフトレジスタ21は、表示コントローラ12から供給された映像データ信号VDSに含まれる481〜960chに相当する画素データ片PDを順次取り込み、ラッチ回路22に出力する。ラッチ回路22は、シフトレジスタ21から供給された481〜960chの画素データ片PDをラッチする。
【0074】
ソースドライバ14−3のシフトレジスタ21は、表示コントローラ12から供給された映像データ信号VDSに含まれる961〜1443chに相当する画素データ片PDをクロックCLK2の信号変化のタイミングに応じて順次取り込み、ラッチ回路22に出力する。ラッチ回路22は、シフトレジスタ21から供給された961〜1443chの画素データ片PDをラッチする。
【0075】
また、ソースドライバ14−3のシフトレジスタ21は、取り込んだ画素データ片PDのうち先頭の3ch分である961〜963chの画素データ片PDを送信回路25に供給する。送信回路25は、隣接するソースドライバ14−2に961〜963chの画素データ片PDを送信する。
【0076】
ソースドライバ14−2の受信回路26は、隣接するソースドライバ14−3から送信された3ch分の画素データ片PDを受信する。受信回路26は、3ch分の画素データ片PDをラッチ回路22に供給する。ラッチ回路22は、3ch分の画素データ片を961〜963chの画素データ片PDとしてラッチする。
【0077】
ソースドライバ14−4のシフトレジスタ21は、表示コントローラ12から供給された映像データ信号VDSに含まれる1441〜1920chに相当する画素データ片PDを順次取り込み、ラッチ回路22に出力する。ラッチ回路22は、シフトレジスタ21から供給された1441〜1920chの画素データ片PDをラッチする。
【0078】
ソースドライバ14−5のシフトレジスタ21は、表示コントローラ12から供給された映像データ信号VDSに含まれる1921〜2403chに相当する画素データ片PDをクロックCLK3の信号変化のタイミングに応じて順次取り込み、ラッチ回路22に出力する。ラッチ回路22は、シフトレジスタ21から供給された1921〜2403chの画素データ片PDをラッチする。
【0079】
また、ソースドライバ14−5のシフトレジスタ21は、取り込んだ画素データ片PDのうち先頭の3ch分である1921〜1923chの画素データ片PDを送信回路25に供給する。送信回路25は、隣接するソースドライバ14−4に1921〜1923chの画素データ片PDを送信する。
【0080】
ソースドライバ14−4の受信回路26は、隣接するソースドライバ14−5から送信された3ch分の画素データ片PDを受信する。受信回路26は、3ch分の画素データ片PDをラッチ回路22に供給する。ラッチ回路22は、3ch分の画素データ片を1921〜1923chの画素データ片PDとしてラッチする。
【0081】
以下同様に、偶数番目のソースドライバ14−2kはソースドライバ14−2及び14−4と同様の動作を行い、480+3ch分の画素データ片PDをそれぞれ取り込む。奇数番目のソースドライバ14−(2k+1)はソースドライバ14−3及び14−5と同様の動作を行い、483ch分の画素データ片PDをそれぞれ取り込む。
【0082】
最終段のソースドライバ14−24のシフトレジスタ21は、表示コントローラ12から供給された映像データ信号VDSに含まれる11041〜11520chに相当する画素データ片PDを順次取り込み、ラッチ回路22に出力する。ラッチ回路22は、シフトレジスタ21から供給された11041〜11520chの画素データ片PDをラッチする。
【0083】
また、最終段のソースドライバ14−24のラッチ回路22は、取り込んだ11041〜11520chの画素データ片PDのうち、最後尾の3ch分である11518〜11520chの画素データ片をコピーし、11521〜11523chに相当する画素データ片PDとしてラッチする。
【0084】
以上のように、本実施例の表示装置100によれば、隣接するソースドライバ間で3ch分の画素データ片を送受信することにより、483ch分の画素データ片PDを得ることができる。これにより、各ソースドライバは、隣接するソースドライバとの境界部分(すなわち、端部のch)においても画素データの補間を行うことができる。従って、本実施例の表示装置100によれば、画素データの補間を表示パネルの画面全体に亘って行い、アップコンバートした画像を切れ目なく表示させることが可能となる。
【0085】
なお、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、上記実施例では、ソースドライバ14−1からソースドライバ14−24に向かう方向、すなわち
図2の紙面左から右に向かう方向を画面の走査方向とする場合を例として説明したが、これとは逆方向に画面を走査する場合にも本発明を適用することが可能である。
【0086】
図5は、ソースドライバ14−24からソースドライバ14−1に向かう方向(すなわち、紙面右から左に向かう方向)に画面を走査する場合の、表示コントローラ12と各ソースドライバとの間の画素データ片PDの供給の関係を示す図である。
【0087】
表示コントローラ12はデータ供給ラインDSL12を介して画素データ片PD1〜PD960を供給する。ソースドライバ14−24には、画素データ片PD1〜PD483が供給される。ソースドライバ14−23には、画素データ片PD481〜PD960が供給される。ソースドライバ14−23は、隣接するソースドライバ14−22(図示を省略)から画素データ片PD961〜963の供給を受ける。
【0088】
表示コントローラ12はデータ供給ラインDSL1を介して画素データ片PD10561〜PD11520を供給する。最終段のソースドライバ14−1には画素データ片PD11041〜PD11520が供給される。
【0089】
図6は、
図5の構成における偶数番目のソースドライバ、奇数番目のソースドライバ、及び最終段のソースドライバを示すブロック図である。偶数奇数設定端子E/OTにHレベルの信号の供給を受けることにより、ソースドライバ14−2kが奇数段目のソースドライバに設定される。偶数奇数設定端子E/OTにLレベルの信号の供給を受けることにより、ソースドライバ14−(2k+1)が偶数段目のソースドライバに設定される。また、最終段設定端子LTにHレベルの信号の供給を受けることにより、ソースドライバ14−1が最終段のソースドライバに設定される。
【0090】
また、上記実施例では、4Kの映像規格のコンテンツを8Kの表示パネルに表示させる場合を例として、画素データの補間を行う構成について説明した。しかし、本発明は、これに限られず画素データの補間を必要とする様々な場面に適用することが可能である。例えば、通常のハイビジョン放送のコンテンツを4Kの表示パネルに表示させるための表示ドライバとして、本発明の表示ドライバを用いてもよい。
【0091】
従って、本発明は、上記実施例のように表示コントローラ12が12本のデータ供給ラインを介して960ch分ずつの画素データ片PDを供給する場合に限定されない。すなわち、データ供給ラインの本数がj本、ソースドライバの個数が2j個であり、表示パネルのゲート線方向の画素数がmであるとすると、表示コントローラは、m/2個の画素データ片を先頭から順次j個に分割した画素データ片群、すなわちm/(2j)個の画素データをデータ供給ラインの各々に出力する。偶数番目のソースドライバであるソースドライバ14−2kは、表示コントローラからデータ供給ラインを介してm/(4j)個の画素データ片の供給を受けるとともに、当該ソースドライバに隣接し且つ互いに異なるデータ供給ラインを介して表示コントローラに接続されているソースドライバ14−(2k+1)から3ch分の画素データ片(すなわち、R,G,Bの各々の1ch分に対応する画素データ片)の供給を受け、これらに基づいて、m/(2j)個の階調電圧信号を生成する。
【0092】
また、ソースドライバ14−1〜14−pの各々のラッチ回路22による画素データの補間方法は特に限定されない。例えば上記実施例で示した線形補間等、画素データ片群のうちの隣接する2つの画素データ片に基づいて、その間の画素データを補間することが可能に構成されていればよい。
【0093】
また、上記実施例では、表示装置100が液晶表示装置である場合について説明したが、これとは異なり、有機EL(Electro Luminescence)表示装置であっても良い。