【実施例】
【0021】
本発明の実施の形態に係る実施例の皮膚レーザ治療器について、
図1乃至
図4を用いて詳細に説明する。
図1は、実施例に係る皮膚レーザ治療器の構成図である。
図1に示すように、本実施例に係る皮膚レーザ治療器1は、励起光源2と、この励起光源2から放出された励起光Leを伝送する光ファイバ3と、共振器4を備える。この共振器4は、伝送された励起光Leが入射して励起されることでレーザ光が出射されるマイクロチップレーザ媒質5と、出射されたレーザ光Lからパルスレーザ光Lpを生成する可飽和吸収体6と、を備える。
また、共振器4は、SHG(第二高調波発生モジュール)7と、ビームエキスパンダ8とともに、ヘッド部9に内蔵される。なお、ヘッド部9が皮膚から一定以上の間隔を空けて離れている場合に、レーザ光の照射を停止させるための検出手段として、非接触センサSがヘッド部9に内蔵されている。
このような皮膚レーザ治療器1は、パルスレーザ光Lpが、繰り返し出射されてバーストパルス光Lbを形成し、繰り返し周期Tr間にこのバーストパルス光Lbを複数回皮膚の患部に出射するものである。
実際の治療においては、繰り返し周期Tr毎に1ショットの治療用レーザ光を出射する。この1ショットの治療用レーザ光とは、複数のバーストパルスレーザ光Lbからなる一連のバーストパルスレーザ光Lb群である。具体的には、使用者が、皮膚レーザ治療器1をReady状態にし、フットスイッチを踏んだ状態にすると、例えば100(ms)の繰り返し周期Tr毎に一連のバーストパルスレーザ光Lb群を自動的に出射する。そして、使用者は、同一治療箇所に一定数のショットを照射し部位をずらしながら治療用レーザ光を照射し、治療を進行させるのである。
【0022】
励起光源2としては、例えば、マイクロチップレーザ媒質5がNd系であれば808.5(nm)又は880(nm)又は885(nm)の励起光Leを発生させるダイオードレーザが、Yb系であれば940(nm)又は970(nm)の励起光Leを発生させるダイオードレーザが使用される。
そして、共振器4から出射されるレーザ光Lの波長は、例えば、1064(nm)である。この波長のレーザ光Lは基本波であって、SHG7により、532(nm)の波長を有する第二高調波に変換可能である。また、基本波及び第二高調波の切替は手動で行われる。
【0023】
次に、実施例に係る皮膚レーザ治療器を構成する共振器とその周辺部について、
図2を用いながら、より詳細に説明する。
図2は、実施例に係る皮膚レーザ治療器を構成する共振器とその周辺部の構成図である。なお、
図1で示した構成要素については、
図2においても同一の符号を付して、その説明を省略する。
図2に示すように、光ファイバ3と共振器4の間には、励起光Leを平行光に調整するコリメートレンズ10と、コリメートレンズ10を通過した平行光を絞り込む集光レンズ11が設けられる。集光レンズ11によって絞り込まれた励起光Leは、共振器4の一端を構成する励起光反射防止膜12へ入射する。
【0024】
また、共振器4は、励起光反射防止膜12と、励起光Leより長い波長の光を全反射する全反射鏡13と、マイクロチップレーザ媒質5と、可飽和吸収体6と、共振増幅されたレーザ光の一部が透過する部分反射鏡14と、から構成される。なお、共振器4の長軸方向Yに沿った長さlとは、マイクロチップレーザ媒質5の長軸方向Yに沿った長さl
1と可飽和吸収体6の長軸方向Yに沿った長さl
2を合計した値である。
【0025】
そして、共振器4のうち、マイクロチップレーザ媒質5としては、例えば、Nd:YAG(Yttrium Aluminum Garnet)結晶が使用される。なお、「Nd:」はNd(Neodymium)でドープした結晶であることを意味している。後出の「Cr
4+:」も同様である。
また、可飽和吸収体6は、強度が低い入射光に対しては光損失の大きい吸収体として働くが、強度が高い入射光に対しては吸収体としての能力が飽和して、光損失の小さい透明体として働く性質を有している。すなわち、可飽和吸収体6は、レーザ光を出射させるための閾値を有しており、マイクロチップレーザ媒質5、全反射鏡13及び部分反射鏡14によって共振増幅されたレーザ光の強度がその閾値を超えると、受動Q(Quality factor)スイッチとして作用する。その結果、瞬間的に高エネルギーの高いパルスレーザ光Lpが、共振器4の他端に設けられた部分反射鏡14を透過して出射される。なお、可飽和吸収体6としては、例えば、Cr
4+:YAG結晶が使用される。
このように、励起光反射防止膜12へ入射した波長808.5(nm)の励起光Leは、マイクロチップレーザ媒質5等によって波長1064(nm)のレーザ光Lとなり、可飽和吸収体6によって波長1064(nm)のパルスレーザ光Lpとして出射される。そして、出射されたパルスレーザ光Lpは、ビームエキスパンダ15によって、そのビーム径が所望のとおりに拡大される。
【0026】
さらに、実施例に係る皮膚レーザ治療器が出射するバーストパルス光について、
図3を用いながら、より詳細に説明する。
図3(a)及び
図3(b)は、それぞれ実施例に係る皮膚レーザ治療器が出射するバーストパルス光及び従来技術に係るパルスレーザ光の概念図である。なお、
図1及び
図2で示した構成要素については、
図3においても同一の符号を付して、その説明を省略する。
図3(a)は、横軸を時間t(ms)、縦軸を光のエネルギーE(mJ)とした場合の励起光Le、パルスレーザ光Lp及びバーストパルス光Lbの波形である。
まず、励起光Leの波形について説明すると、励起光Leは、100(ms)の繰り返し周期Trの間で、例えば5回出射される。そのパルス幅Weは420(μs)、励起光周期Teは10(ms)である。
【0027】
次に、励起光Leの出射に伴い、共振器4を介して複数のパルスレーザ光Lpが出射される。それぞれのパルスレーザ光Lpは、パルス幅Wpが共振器4の長さlに正比例することから、この長さlを例えば0.1〜70(mm)に設計することによって、パルス幅Wpを1〜700(ps)に設定することが可能である。なお、
図3(a)は、一例として、100(ps)のパルス幅Wpを有するパルスレーザ光Lpが出射される場合を示している。この場合、長さlは、およそ11(mm)である。また、現在求められる出力に対して技術的に実現可能なパルス幅Wpの範囲は、例えば100〜1000(ps)である。
図3(a)に示すように、複数のバーストパルス光Lbは、それぞれパルスレーザ光Lpが4回繰り返し出射されて形成されたものである。各バーストパルス光Lbにおいて、複数のパルスレーザ光Lpのうち、2回目以降のパルスレーザ光Lpは、その出射が、直前のパルスレーザ光Lpの出射が終了した時から第1の時間間隔τ
1を空けて開始される。すなわち、2回目乃至4回目のパルスレーザ光Lpは、それぞれ1回目乃至3回目のパルスレーザ光Lpの出射が終了した時から同一の第1の時間間隔τ
1を空けて開始される。具体的には、第1の時間間隔τ
1は、例えば、100(μs)である。
【0028】
そして、バーストパルス光Lbは、繰り返し周期Trの間で励起光Leが5回出射される場合に、これらの励起光Leに伴って5回出射される。
この場合、2回目以降のバーストパルス光Lbは、その出射が、直前の励起光Leの出射が終了した時から第2の時間間隔τ
2を空けて開始される。すなわち、2回目乃至4回目のバーストパルス光Lbは、それぞれ1回目乃至3回目の励起光Leの出射が終了した時から同一の第2の時間間隔τ
2を空けて開始される。
具体的には、第2の時間間隔τ
2は、例えば、およそ10(ms)である。より正確には、第2の時間間隔τ
2は、励起光周期Te(10(ms))から励起光Leのパルス幅We(420(μs))を差し引いた値である。
【0029】
また、パルスレーザ光Lpは、波長が1064nm及び532nmである場合に、エネルギーEpはそれぞれ20(mJ)及び10(mJ)である。したがって、パルス幅Wpが100(ps)のとき、パルスレーザ光Lpの最大ピークパワー[Ep/Wp]がそれぞれ200(MW)及び100(MW)と算出される。
【0030】
続いて、
図3(b)を用いながら、従来技術に係るパルス光の波形について説明する。
図3(b)は、横軸を時間(ms)、縦軸を光のエネルギー(mJ)とした場合の従来技術に係るパルスレーザ光の波形である。
図3(b)に示すように、従来技術に係るパルスレーザ光Lcは、100(ms)の繰り返し周期Tcの間で、1回出射される。その波長は、1064(nm)及び532(nm)であって、パルス幅Wcはいずれの波長も6(ns)、エネルギー[Ec]はそれぞれ400(mJ)及び160(mJ)、ピークパワー[Ec/Wc]はそれぞれ67(MW)及び26(MW)である。なお、パルスレーザ光Lcの繰り返し周期Tcは、励起光Leの繰り返し周期Trと等しい。
【0031】
次に、実施例に係る皮膚レーザ治療器が出射するバーストパルス光のバリエーションについて、詳細に説明する。
図4(a)乃至
図4(e)は、それぞれ実施例に係る皮膚レーザ治療器が出射するバーストパルス光の概念図であって、異なる回数出射されるバーストパルス光をそれぞれ示したものである。
図4(a)乃至
図4(e)は、それぞれ横軸を時間t(ms)、縦軸を光のエネルギーE(mJ)とした場合のパルスレーザ光Lp及びバーストパルス光Lbの波形である。
図4(a)に示すように、繰り返し周期Trの間で5回出射される励起光Leに伴い、バーストパルス光Lbも5回出射される。
また、
図4(b)乃至
図4(e)では、繰り返し周期Trの間で4回から1回出射される励起光Leに伴い、バーストパルス光Lbもそれぞれ4回から1回出射される場合を示している。
したがって、1個のパルスレーザ光LpのエネルギーEpが20(mJ)の場合、
図4(a)乃至
図4(e)においては、繰り返し周期Trの間で、バーストパルス光Lbの最大エネルギーEbは、それぞれ400(mJ)、320(mJ)、240(mJ)、160(mJ)、80(mJ)というように段階的に変化したものとなる。
【0032】
続いて、実施例に係る皮膚レーザ治療器の作用について、
図5を用いながら、より詳細に説明する。
図5は、実施例に係る皮膚レーザ治療器と、従来技術に係るレーザ治療器との性能を比較した表である。この従来技術に係るレーザ治療器(以下、従来器という。)は、QスイッチNd:YAGレーザ治療器である。
図5に示すように、波長が1064(nm)の場合、皮膚レーザ治療器1と従来器は、同一の最大エネルギー400(mJ)でありながら、ピークパワーはそれぞれ200(MW)、67(MW)と異なっており、皮膚レーザ治療器1の方が従来器の約3倍の値となっている。これは、皮膚レーザ治療器1の1個のパルスレーザ光Lp当たりのエネルギー20(mJ)が従来器の1個のパルスレーザ光Lc当たりのエネルギー400(mJ)と比較して20分の1と小さいが、皮膚レーザ治療器1のパルス幅Wpが100(ps)と従来器のパルス幅Wcの6(ns)に比較して60分の1と小さいことに起因するものである。
また、この場合における皮膚レーザ治療器1と従来器のエネルギー密度は、いずれも12.7(J/cm
2)と同等である。なお、ピークパワーは、レーザ光が到達する皮膚の深さを示す指標であり、エネルギー密度は、レーザ光照射によるメラニン色素等の破壊の程度を示す指標である。
【0033】
ここで、メラニン色素等が破壊される現象について、より詳細に述べる。メラニン色素等にレーザ光が吸収された場合、光熱効果のみならず、断熱膨張が起こり熱弾性波(光音響波)が発生する。すなわち、光音響波により、メラニン色素等が粉砕され、これが貪食細胞によって除去されることで、皮膚のシミやアザが完全に消去される。このような破壊効果を発揮する光音響波の応力は、エネルギー密度に正比例すると考えられている。
一方、レーザ光の皮膚内への透過性はピークパワーに従って高まるので、皮膚レーザ治療器1と従来器においては、エネルギー密度が同等である場合に、皮膚レーザ治療器1の方が深在性の色素に対する破壊効果が強いと言える。
【0034】
続いて、
図5に記載のパルス幅に注目すると、皮膚レーザ治療器1において、励起光周期Teの間で、100(ps)というパルス幅Wpの短いパルスレーザ光Lpが、第1の時間間隔τ
1(100(μs))を空けて複数回出射される場合、第1の時間間隔τ
1は1個のバーストパルス光Lbのパルス幅Wpの100万倍の長さとなる。すなわち、パルスレーザ光Lpが出射されない時間の方が、出射される時間よりもかなり長いという状態になっている。
さらに、繰り返し周期Trの間で、励起光Leが第2の時間間隔τ
2を空けて複数回出射される場合、第2の時間間隔τ
2(約10(ms))は1個のバーストパルス光Lbの時間的幅(約400(μs))の25倍の長さとなる。すなわち、複数のバーストパルス光Lbが出射される場合においても、バーストパルス光Lbが出射されない時間の方が、出射される時間よりも長くなる。別の言い方をすれば、各バーストパルス光Lbは、1回の繰り返し周期Trの間で時間的に分散されて出射される。
以上のことから、皮膚レーザ治療器1においては、第1の時間間隔τ
1と第2の時間間隔τ
2が確保されることによって、皮膚における熱の蓄積が抑制されると同時に、共振器4における熱負荷が抑制される。
【0035】
加えて、皮膚レーザ治療器1においては、パルスレーザ光Lpのパルス幅Wpはピコ秒オーダーであって、従来器のナノ秒オーダーのパルス幅Wcよりも極めて短くなっている。そこで、次に、パルス幅Wpがピコ秒オーダーであることの利点について、レーザ光を用いた皮膚疾患治療の基礎理論とされる選択的光熱融解理論に基づき、詳細に説明する。
選択的光熱融解理論によれば、選択的に病変の標的物質(例えばメラニン色素、血管)を破壊し、周囲の正常組織への熱損傷を最小限にするためには、レーザ光が(1)標的物質に選択的に吸収され、かつ標的物質が存在する深さまで到達する波長であって、(2)標的物質の熱緩和時間より短いパルス幅を有し、(3)標的物質に非可逆的損傷が生じるのに十分な照射エネルギー(エネルギー密度(J/cm
2))であること、の3条件が必要である。
【0036】
まず、上記条件(2)について検討すると、パルスレーザ光Lpのパルス幅Wpは、1〜700(ps)であり、メラニン色素における最短の熱緩和時間50(ns)の1/50000〜1/70に短縮され、極めて短くなっている。よって、皮膚レーザ治療器1は、上記条件(2)を十分充足する。さらに、パルス幅Wpは、従来器に係るパルスレーザ光Lcのパルス幅Wc(6(ns))の1/6000〜1/9に短縮されていることから、パルスレーザ光Lpが標的物質に吸収されることによって発生する正常組織への熱放散は、従来器と比較して強く抑制されるものと考えられる。
【0037】
次に、条件(1)について検討すると、本実施例の皮膚レーザ治療器1においては、パルスレーザ光Lpの波長が1064(nm)及び532(nm)である。このうち、1064(nm)波長はメラニン色素に選択的に吸収され、532(nm)の波長はメラニン色素の他、刺青の赤や黄といった色素にも吸収される性質を有している。これらの波長は、従来より、いずれも皮膚への到達性が良好であることが知られている。よって、皮膚レーザ治療器1は、上記条件(1)を充足する。
【0038】
続いて、条件(3)については、
図5を用いて前述した、複数のバーストパルス光Lbが有する最大エネルギー密度によれば、メラニン色素等を細かく破壊し、非可逆的損傷を生じさせることができる。よって、皮膚レーザ治療器1は、上記条件(3)をも充足する。
【0039】
以上説明したように、本実施例に係る皮膚レーザ治療器1によれば、1個のパルスレーザ光Lp当たりのピークパワーが200(MW)と高出力であり、かつパルス幅Wpがピコ秒オーダーであるために、皮膚の深部に至るまで光音響効果を発生させることができる。
また、パルス幅Wpがピコ秒オーダーであることによれば、例えば、メラニン色素の熱緩和時間よりも極めて短いため、周囲の正常組織への熱損傷を最小限とすることができる。したがって、レーザ光を使用した皮膚治療における安全性を向上させることができるとともに、皮膚の冷却手段を設ける必要がない。
さらに、皮膚レーザ治療器1では、SHG7によって、1064(nm)及び532(nm)という二種類の波長のパルスレーザ光Lpが出射されるため、様々な皮膚疾患や複数種類の色素からなる刺青除去の治療に使用することが可能である。
【0040】
加えて、皮膚レーザ治療器1によれば、繰り返し周期Trの間で出射される励起光Leの回数やタイミングを調整することにより、バーストパルス光Lbが出射される回数や第2の時間間隔τ
2を調整することもできる。したがって、皮膚レーザ治療器1によれば、皮膚へ照射されるバーストパルス光Lbの最大エネルギーや第2の時間間隔τ
2を自在に調整することが可能であることから、様々な患部毎に最適な照射条件を細かく設定することができる。
【0041】
さらに、皮膚レーザ治療器1によれば、治療用レーザ光を単一のパルスレーザ光ではなく、複数のパルスレーザ光Lpから形成されるバーストパルス光Lbを複数回出射することで形成するため、単一のパルスレーザ光で実施する場合には共振器4から出射されるレーザの最大エネルギーが例えば400(mJ)必要であるが、皮膚レーザ治療器1の場合には共振器4から出射されるレーザの最大エネルギーを例えば20(mJ)に低減させることができる。したがって、共振器4の小型化を可能にし、熱負荷も抑制することが可能である。このため共振器4は冷却手段が不要であるか、もしくは小型の冷却装置で実現可能となる。これに加え、共振器4は、長さlを例えば0.1〜100(mm)に設計可能であり、小型化が可能なため、使用者が手で保持可能なヘッド部9に内蔵することができる。このため、励起光源2から共振器4へ光ファイバ3により伝送し共振器4からのレーザを直接治療光として使用することが可能であり、従来の共振器からヘッド部へ多関節導光路によるミラー伝送方式と比較して、非常にシンプルな構造での実現が可能である。これらにより
図5に示した従来器の寸法(820H×415W×645D(mm))及び重量(約100(kg))と比較して、皮膚レーザ治療器1の小型化(150H×200W×310D(mm))及び軽量化(11(kg))を実現することができる。したがって、皮膚レーザ治療器1の取り扱いが容易になるとともに、安価に製造可能である。よって、皮膚レーザ治療器1の導入が容易になることが期待できる。
【0042】
なお、本発明の皮膚レーザ治療器1の構造は、実施例に示すものに限定されない。例えば、マイクロチップレーザ媒質5として、Nd:YVO
4結晶、Nd:YLF結晶、Yb:YAG結晶が使用されても良い。また、共振器4の長さlを調整することで、1〜1000(ps)の範囲内で、100(ps)以外のパルス幅Wpを有するパルスレーザ光Lpを出射させても良い。