【解決手段】基材と位相差層と偏光層とを有し、前記位相差層の波長λnmの光に対する複屈折率Δn(λ)が、式(1)および式(2)を満たし、位相差層と偏光層が共にコーティング層であり、位相差層と偏光層の厚さの合計が10μm以下であり、かつ、前記偏光層が二色性色素を含有することを特徴とする円偏光板の提供。
基材と位相差層と偏光層とを有し、前記位相差層の波長λnmの光に対する複屈折率Δn(λ)が、式(1)および式(2)を満たし、位相差層と偏光層が共にコーティング層であり、位相差層と偏光層の厚さの合計が10μm以下であり、かつ、前記偏光層が二色性色素を含有することを特徴とする円偏光板。
Δn(450)/Δn(550)≦1.00 (1)
1.00≦Δn(650)/Δn(550) (2)
基材上に、配向膜を介するかまたは介さずに位相差層が形成され、位相差層の上に、配向膜を介するかまたは介さずに偏光層が形成されている請求項1〜9のいずれかに記載の円偏光板。
基材上に、配向膜を介するかまたは介さずに偏光層が形成され、偏光層の上に、配向膜を介するかまたは介さずに位相差層が形成されている請求項1〜9のいずれかに記載の円偏光板。
基材の一方の面に、配向膜を介するかまたは介さずに偏光層が形成され、基材の他方の面に、配向膜を介するかまたは介さずに位相差層が形成されている請求項1〜9のいずれかに記載の円偏光板。
基材と第一の配向膜との剥離強度(F1)が、第一の配向膜と偏光層との剥離強度(F2)、第二の配向膜と位相差層との剥離強度(F3)および位相差層と粘着剤層との剥離強度(F4)よりも低い請求項15に記載の円偏光板。
請求項14〜16のいずれかに記載の円偏光板から基材が取り除かれた円偏光フィルムが、該円偏光フィルムの粘着剤層を介して表示素子の表示面に貼合された円偏光フィルム付表示装置。
請求項14〜16のいずれかに記載の円偏光板を、該円偏光板の粘着剤層を介して表示素子の表示面に貼合し、該円偏光板から基材を取り除く円偏光フィルム付表示装置の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
基材は通常透明基材である。なお、本発明の円偏光板(以下、本円偏光板ということがある)の基材が表示素子の表示面に設置されないとき、例えば、本円偏光板から基材を取り除いた円偏光フィルムを表示素子の表示面に設置する場合は、基材は透明でなくてもよい。透明基材とは、光、特に可視光を透過し得る透明性を有する基材を意味し、透明性とは、波長380〜780nmにわたる光線に対しての透過率が80%以上となる特性をいう。具体的な透明基材としては、透光性樹脂基材が挙げられる。透光性樹脂基材を構成する樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ノルボルネン系ポリマーなどの環状オレフィン系樹脂;ポリビニルアルコール;ポリエチレンテレフタレート;ポリメタクリル酸エステル;ポリアクリル酸エステル;トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネートなどのセルロースエステル;ポリエチレンナフタレート;ポリカーボネート;ポリスルホン;ポリエーテルスルホン;ポリエーテルケトン;ポリフェニレンスルフィドおよびポリフェニレンオキシドが挙げられる。入手のしやすさや透明性の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸エステル、セルロースエステル、環状オレフィン系樹脂またはポリカーボネートが好ましい。
【0010】
セルロースエステルは、セルロースに含まれる水酸基の一部または全部が、エステル化されたものであり、市場から容易に入手することができる。また、セルロースエステル基材も市場から容易に入手することができる。市販のセルロースエステル基材としては、例えば、“フジタックフィルム”(富士写真フイルム(株));“KC8UX2M”、“KC8UY”及び“KC4UY”(コニカミノルタオプト(株))などが挙げられる。
【0011】
環状オレフィン系樹脂は、市場から容易に入手できる。市販の環状オレフィン系樹脂としては、“Topas”[Ticona社(独)]、“アートン”[JSR(株)]、“ゼオノア(ZEONOR)”[日本ゼオン(株)]、“ゼオネックス(ZEONEX)”[日本ゼオン(株)]および“アペル”[三井化学(株)製]が挙げられる。このような環状オレフィン系樹脂を、例えば、溶剤キャスト法、溶融押出法などの公知の手段により製膜して、基材とすることができる。また、市販されている環状オレフィン系樹脂基材を用いることもできる。市販の環状オレフィン系樹脂基材としては、“エスシーナ”[積水化学工業(株)]、“SCA40”[積水化学工業(株)]、“ゼオノアフィルム”[オプテス(株)]および“アートンフィルム”[JSR(株)]が挙げられる。
【0012】
環状オレフィン系樹脂が、環状オレフィンと、鎖状オレフィンやビニル基を有する芳香族化合物との共重合体である場合、環状オレフィンに由来する構造単位の含有割合は、共重合体の全構造単位に対して、通常50モル%以下、好ましくは15〜50モル%の範囲である。鎖状オレフィンとしては、エチレンおよびプロピレンが挙げられ、ビニル基を有する芳香族化合物としては、スチレン、α−メチルスチレンおよびアルキル置換スチレンが挙げられる。環状オレフィン系樹脂が、環状オレフィンと、鎖状オレフィンと、ビニル基を有する芳香族化合物との三元共重合体である場合、鎖状オレフィンに由来する構造単位の含有割合は、共重合体の全構造単位に対して、通常5〜80モル%であり、ビニル基を有する芳香族化合物に由来する構造単位の含有割合は、共重合体の全構造単位に対して、通常5〜80モル%である。このような三元共重合体は、その製造において、高価な環状オレフィンの使用量を比較的少なくすることができるという利点がある。
【0013】
基材に求められる特性は、円偏光板の構成によって異なるが、通常、位相差性ができるだけ小さい基材が好ましい。位相差性ができるだけ小さい基材としては、ゼロタック(コニカミノルタオプト株式会社)、Zタック(富士フィルム株式会社)などの位相差を有しないセルロースエステルフィルムが挙げられる。また、未延伸の環状オレフィン系樹脂基材も好ましい。
【0014】
基材上に、配向膜を介するかまたは介さずに偏光層が形成され、偏光層の上に、配向膜を介するかまたは介さずに位相差層が形成されている円偏光板の場合、偏光層が形成されていない基材の面に、ハードコート処理、反射防止処理、帯電防止処理等がなされてもよい。また、性能に影響しない範囲で、紫外線吸収剤などの添加剤をハードコート層は含んでいてもよい。
【0015】
基材の厚みは、薄すぎると強度が低下し、加工性に劣る傾向があるため、通常5〜300μmであり、好ましくは20〜200μmである。
【0016】
位相差層は、波長λnmの光に対する複屈折率Δn(λ)が、式(1)および式(2)を満たすコーティング層である。コーティング層とは、塗布によって形成される層のことである。
Δn(450)/Δn(550)≦1.00 (1)
1.00≦Δn(650)/Δn(550) (2)
【0017】
複屈折率Δn(λ)は、リタデーションを測定して、位相差層の厚みで除することで得られる。具体的な測定方法は実施例に示すが、この際、ガラス基板のように基材自体にリタデーションが無いような基材上に製膜したものを測定することで、実質的な位相差層の特性を測定することができる。
【0018】
位相差層は、好ましくは1以上の重合性液晶(以下、重合性液晶(A)ということがある。)を重合させることにより形成されるものである。
【0019】
重合性液晶とは、重合性基を有し、かつ、液晶性を有する化合物である。重合性基は、重合反応に関与する基を意味し、光重合性基であることが好ましい。ここで、光重合性基とは、後述する光重合開始剤から発生した活性ラジカルや酸などによって重合反応に関与し得る基のことをいう。重合性基としては、ビニル基、ビニルオキシ基、1−クロロビニル基、イソプロペニル基、4−ビニルフェニル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、オキシラニル基、オキセタニル基等が挙げられる。中でも、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニルオキシ基、オキシラニル基及びオキセタニル基が好ましく、アクリロイルオキシ基がより好ましい。液晶性はサーモトロピック性液晶でもリオトロピック液晶でも良く、サーモトロピック液晶を秩序度で分類すると、ネマチック液晶でもスメクチック液晶でも良い。
【0020】
中でも、製膜の容易さという観点からサーモトロピック性のネマチック液晶が好ましく、また、前記式(1)および前記式(2)で表される位相差性を付与するという観点から下記式(A)で表される化合物(以下、化合物(A)ということがある。)が好ましい。当該重合性液晶は、単独で用いてもよいし、組み合わせてもよい。
【0021】
[式(A)中、
X
1は、酸素原子、硫黄原子またはNR
1−を表わす。R
1は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表わす。
Y
1は、置換基を有していてもよい炭素数6〜12の1価の芳香族炭化水素基または置換基を有していてもよい炭素数3〜12の1価の芳香族複素環式基を表わす。
Q
3およびQ
4は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜20の1価の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基、置換基を有していてもよい炭素数6〜20の1価の芳香族炭化水素基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、−NR
2R
3または−SR
2を表わすか、または、Q
3とQ
4とが互いに結合して、これらが結合する炭素原子とともに芳香環または芳香族複素環を形成する。R
2およびR
3は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜6のアルキル基を表わす。
D
1およびD
2は、それぞれ独立に、単結合、−C(=O)−O−、−C(=S)−O−、−CR
4R
5−、−CR
4R
5−CR
6R
7−、−O−CR
4R
5−、−CR
4R
5−O−CR
6R
7−、−CO−O−CR
4R
5−、−O−CO−CR
4R
5−、−CR
4R
5−O−CO−CR
6R
7−、−CR
4R
5−CO−O−CR
6R
7−またはNR
4−CR
5R
6−またはCO−NR
4−を表わす。
R
4、R
5、R
6およびR
7は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表わす。
G
1およびG
2は、それぞれ独立に、炭素数5〜8の2価の脂環式炭化水素基を表わし、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子またはNH−に置き換っていてもよく、該脂環式炭化水素基を構成するメチン基は、第三級窒素原子に置き換っていてもよい。
L
1およびL
2は、それぞれ独立に、1価の有機基を表わし、L
1およびL
2のうちの少なくとも一つは、重合性基を有する。]
【0022】
化合物(A)におけるL
1は式(A1)で表される基であると好ましく、また、L
2は式(A2)で表される基であると好ましい。
P
1−F
1−(B
1−A
1)
k−E
1− (A1)
P
2−F
2−(B
2−A
2)
l−E
2− (A2)
[式(A1)および式(A2)中、
B
1、B
2、E
1およびE
2は、それぞれ独立に、−CR
4R
5−、−CH
2−CH
2−、−O−、−S−、−CO−O−、−O−CO−O−、−CS−O−、−O−CS−O−、−CO−NR
1−、−O−CH
2−、−S−CH
2−または単結合を表わす。
A
1およびA
2は、それぞれ独立に、炭素数5〜8の2価の脂環式炭化水素基または炭素数6〜18の2価の芳香族炭化水素基を表わし、該脂環式炭化水素基を構成するメチレン基は、酸素原子、硫黄原子またはNH−に置き換っていてもよく、該脂環式炭化水素基を構成するメチン基は、第三級窒素原子に置き換っていてもよい。
kおよびlは、それぞれ独立に、0〜3の整数を表わす。
F
1およびF
2は、炭素数1〜12の2価の脂肪族炭化水素基を表わす。
P
1は、重合性基を表わす。
P
2は、水素原子または重合性基を表わす。
R
4およびR
5は、それぞれ独立に、水素原子、フッ素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表わす。]
【0023】
好ましい化合物(A)としては、特表2011−207765号公報に記載の化合物が挙げられる。
【0024】
重合性液晶の具体例としては、液晶便覧(液晶便覧編集委員会編、丸善(株)平成12年10月30日発行)の「3.8.6 ネットワーク(完全架橋型)」、「6.5.1 液晶材料 b.重合性ネマチック液晶材料」に記載された化合物の中で重合性基を有する化合物が挙げられる。
【0025】
位相差層は、通常、1以上の重合性液晶(A)を含有する組成物を、基材、配向膜または偏光層上に塗布し、得られた塗膜中の該重合性液晶(A)を重合させることにより形成される。
【0026】
本発明における配向膜は、重合性液晶を所望の方向に液晶配向させる、配向規制力を有するものである。
配向膜としては、重合性液晶を含有する組成物の塗布などにより溶解しない溶剤耐性を有し、また、溶剤の除去や重合性液晶の配向のための加熱処理における耐熱性を有するものが好ましい。かかる配向膜としては、配向性ポリマーを含む配向膜および光配向膜が挙げられる。
【0027】
配向性ポリマーとしては、分子内にアミド結合を有するポリアミドやゼラチン類、分子内にイミド結合を有するポリイミドおよびその加水分解物であるポリアミック酸、ポリビニルアルコール、アルキル変性ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリオキサゾール、ポリエチレンイミン、ポリスチレン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸およびポリアクリル酸エステル類が挙げられる。中でも、ポリビニルアルコールが好ましい。2種以上の配向性ポリマーを組み合わせて用いてもよい。
【0028】
配向性ポリマーを含む配向膜は、通常、配向性ポリマーが溶剤に溶解した組成物(以下、配向性ポリマー組成物ということがある。)を基材に塗布し、溶剤を除去する、又は、配向性ポリマー組成物を基材に塗布し、溶剤を除去し、ラビングする(ラビング法)ことで得られる。
【0029】
前記溶剤としては、水、メタノール、エタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、乳酸エチルなどのエステル溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶剤、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶剤、アセトニトリル等のニトリル溶剤、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル溶剤、および、クロロホルム、クロロベンゼン等の塩素化炭化水素溶剤が挙げられる。これら溶剤は、単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0030】
配向性ポリマー組成物中の配向性ポリマーの濃度は、配向性ポリマー材料が、溶剤に完溶できる範囲であればよいが、溶液に対して固形分換算で0.1〜20%が好ましく、0.1から10%程度がさらに好ましい。
【0031】
配向性ポリマー組成物として、市販の配向膜材料をそのまま使用してもよい。市販の配向膜材料としては、サンエバー(登録商標、日産化学工業(株)製)、オプトマー(登録商標、JSR(株)製)などが挙げられる。
【0032】
配向性ポリマー組成物を基材に塗布する方法としては、スピンコ−ティング法、エクストルージョン法、グラビアコーティング法、ダイコーティング法、バーコーティング法、アプリケータ法などの塗布法、フレキソ法などの印刷法などの公知の方法が挙げられる。本円偏光板を、後述するRoll to Roll形式の連続的製造方法により製造する場合、当該塗布方法には通常、グラビアコーティング法、ダイコーティング法又はフレキソ法などの印刷法が採用される。
【0033】
配向性ポリマー組成物に含まれる溶剤を除去する方法としては、自然乾燥法、通風乾燥法、加熱乾燥及び減圧乾燥法等が挙げられる。
【0034】
配向膜に配向規制力を付与するために、必要に応じてラビングを行うことができる(ラビング法)。
【0035】
ラビング法により配向規制力を付与する方法としては、ラビング布が巻きつけられ、回転しているラビングロールに、配向性ポリマー組成物を基材に塗布しアニールすることで基材表面に形成された配向性ポリマーの膜を、接触させる方法が挙げられる。
【0036】
光配向膜は、通常、光反応性基を有するポリマー又はモノマーと溶剤とを含む組成物(以下、「光配向膜形成用組成物」ということがある。)を基材に塗布し、偏光(好ましくは、偏光UV)を照射することで得られる。光配向膜は、照射する偏光の偏光方向を選択することにより、配向規制力の方向を任意に制御できる点でより好ましい。
【0037】
光反応性基とは、光照射することにより液晶配向能を生じる基をいう。具体的には、光照射により生じる分子の配向誘起または異性化反応、二量化反応、光架橋反応もしくは光分解反応等の液晶配向能の起源となる光反応に関与する基が挙げられる。中でも、二量化反応または光架橋反応に関与する基が、配向性に優れる点で好ましい。光反応性基として、不飽和結合、特に二重結合を有する基が好ましく、炭素−炭素二重結合(C=C結合)、炭素−窒素二重結合(C=N結合)、窒素−窒素二重結合(N=N結合)および炭素−酸素二重結合(C=O結合)からなる群より選ばれる少なくとも一つを有する基が特に好ましい。
【0038】
C=C結合を有する光反応性基としては、ビニル基、ポリエン基、スチルベン基、スチルバゾ−ル基、スチルバゾリウム基、カルコン基およびシンナモイル基が挙げられる。C=N結合を有する光反応性基としては、芳香族シッフ塩基、芳香族ヒドラゾンなどの構造を有する基が挙げられる。N=N結合を有する光反応性基としては、アゾベンゼン基、アゾナフタレン基、芳香族複素環アゾ基、ビスアゾ基、ホルマザン基、および、アゾキシベンゼン構造を有する基が挙げられる。C=O結合を有する光反応性基としては、ベンゾフェノン基、クマリン基、アントラキノン基およびマレイミド基が挙げられる。これらの基は、アルキル基、アルコキシ基、アリ−ル基、アリルオキシ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、ハロゲン化アルキル基などの置換基を有していてもよい。
【0039】
中でも、光二量化反応に関与する光反応性基が好ましく、光配向に必要な偏光照射量が比較的少なく、かつ、熱安定性や経時安定性に優れる光配向膜が得られやすいという点で、シンナモイル基およびカルコン基が好ましい。光反応性基を有するポリマーとしては、当該ポリマー側鎖の末端部が桂皮酸構造となるようなシンナモイル基を有するものが特に好ましい。
【0040】
光配向膜形成用組成物を基材上に塗布することにより、基材上に光配向誘起層を形成することができる。該組成物に含まれる溶剤としては、上述の配向性ポリマー組成物に含まれる溶剤と同様のものが挙げられ、光反応性基を有するポリマーあるいはモノマーの溶解性に応じて適宜選択することができる。
【0041】
光配向膜形成用組成物中の光反応性基を有するポリマーまたはモノマーの含有量は、ポリマーまたはモノマーの種類や目的とする光配向膜の厚みによって適宜調節できるが、少なくとも0.2質量%とすることが好ましく、0.3〜10質量%の範囲がより好ましい。光配向膜の特性が著しく損なわれない範囲で、光配向膜形成用組成物は、ポリビニルアルコ−ルやポリイミドなどの高分子材料や光増感剤を含んでいてもよい。
【0042】
光配向膜形成用組成物を基材に塗布する方法としては、配向性ポリマー組成物を基材に塗布する方法と同様の方法が挙げられる。塗布された光配向膜形成用組成物から、溶剤を除去する方法としては、例えば、配向性ポリマー組成物から溶剤を除去する方法と同じ方法が挙げられる。
【0043】
偏光を照射するには、基板上に塗布された光配向膜形成用組成物から、溶剤を除去したものに直接、偏光UVを照射する形式でも、基材側から偏光を照射し、偏光を透過させて照射する形式でもよい。また、当該偏光は、実質的に平行光であると特に好ましい。照射する偏光の波長は、光反応性基を有するポリマー又はモノマーの光反応性基が、光エネルギーを吸収し得る波長領域のものがよい。具体的には、波長250〜400nmの範囲のUV(紫外線)が特に好ましい。当該偏光照射に用いる光源としては、キセノンランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、KrF、ArFなどの紫外光レ−ザ−などが挙げられ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ及びメタルハライドランプがより好ましい。これらのランプは、波長313nmの紫外線の発光強度が大きいため好ましい。前記光源からの光を、適当な偏光子を通過して照射することにより、偏光UVを照射することができる。かかる偏光子としては、偏光フィルターやグラントムソン、グランテ−ラ−などの偏光プリズムやワイヤーグリッドタイプの偏光子を用いることができる。
【0044】
なお、ラビング又は偏光照射を行う時に、マスキングを行えば、液晶配向の方向が異なる複数の領域(パターン)を形成することもできる。
【0045】
配向膜(配向性ポリマーを含む配向膜及び光配向膜)の厚さは、通常10nm〜10000nmの範囲であり、好ましくは10nm〜1000nmの範囲であり、より好ましくは500nm以下であり、さらに好ましくは10nm〜100nmの範囲である。
【0046】
位相差層の形成に用いられる1以上の重合性液晶(A)を含有する組成物(以下、組成物Aと称することがある。)は、通常溶剤を含み、溶剤としては、上述の配向性ポリマー組成物に含まれる溶剤と同様のものが挙げられ、重合性液晶(A)の溶解性に応じて適宜選択することができる。
【0047】
組成物Aの塗布は、通常、スピンコ−ティング法、エクストルージョン法、グラビアコーティング法、ダイコーティング法、バーコーティング法、アプリケータ法などの塗布法や、フレキソ法などの印刷法などの公知の方法によって行われる。塗布後、通常、得られた塗布膜中に含まれる重合性液晶(A)が重合しない条件で溶剤を除去することにより、乾燥被膜が形成される。乾燥方法としては、自然乾燥法、通風乾燥法、加熱乾燥および減圧乾燥法が挙げられる。
【0048】
重合性液晶(A)の重合は、重合性官能基を有する化合物を重合させる公知の方法により行うことができる。具体的には、熱重合および光重合が挙げられ、重合の容易さの観点から、光重合が好ましい。光重合により重合性液晶(A)を重合させる場合、光重合開始剤を含有した組成物Aを塗布、乾燥して得られる乾燥被膜中の重合性液晶(A)を液晶相状態にした後、該液晶状態を保持したまま、光重合させることが好ましい。
【0049】
光重合は、通常、乾燥被膜に光を照射することにより実施される。照射する光としては、乾燥被膜に含まれる光重合開始剤の種類、重合性液晶(A)の種類(特に、重合性液晶(A)が有する光重合基の種類)およびその量に応じて、適宜選択され、具体的には、可視光、紫外光およびレーザー光からなる群より選択される光、活性電子線が挙げられる。中でも、重合反応の進行を制御し易い点、および、光重合装置として当分野で広範に用いられているものが使用できるという点で、紫外光が好ましく、紫外光によって光重合可能なように、重合性液晶(A)や光重合開始剤の種類を選択することが好ましい。また、重合時に、適切な冷却手段により乾燥被膜を冷却しながら、光照射することで、重合温度を制御することもできる。このような冷却手段の採用により、より低温で重合性液晶(A)の重合を実施すれば、基材が比較的耐熱性が低いものを用いたとしても、適切に位相差層を形成できる。光重合の際、マスキングや現像を行うなどによって、パターニングされた位相差層を得ることもできる。
【0050】
本円偏光板における、位相差層と偏光層の厚さの合計は10μm以下である。位相差層の厚さは、0.5μm以上9.5μm以下が好ましく、1μm以上5μm以下がより好ましい。偏光層の厚さは、0.5μm以上9.5μm以下が好ましく、1μm以上5μm以下がより好ましい。位相差層および偏光層の厚さは、通常、干渉膜厚計、レーザー顕微鏡または触針式膜厚計による測定によって求めることができる。
【0051】
偏光層は、二色性色素を含有する。”二色性色素”とは、分子の長軸方向における吸光度と、短軸方向における吸光度とが異なる性質を有する色素を意味する。このような性質を有するものであれば、二色性色素は制限されず、染料であってもよいし、顔料であってもよい。二種以上の染料を組み合わせて用いてもよいし、二種以上の顔料を組み合わせて用いてもよいし、染料と顔料とを組み合わせて用いてもよい。
【0052】
二色性色素は、300〜700nmの範囲に極大吸収波長(λMAX)を有するものが好ましい。このような二色性色素としては、アクリジン色素、オキサジン色素、シアニン色素、ナフタレン色素、アゾ色素およびアントラキノン色素が挙げられ、中でも、アゾ色素が好ましい。アゾ色素としては、モノアゾ色素、ビスアゾ色素、トリスアゾ色素、テトラキスアゾ色素およびスチルベンアゾ色素が挙げられ、ビスアゾ色素およびトリスアゾ色素が好ましい。
【0053】
アゾ色素としては、式(1)で表される化合物(以下、場合により「化合物(1)」という。)が挙げられる。
A
1(−N=N−A
2)
p−N=N−A
3 (1)
[式(1)中、
A
1およびA
3は、互いに独立に、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいナフチル基または置換基を有していてもよい1価の複素環基を表わす。A
2は、置換基を有していてもよいp−フェニレン基、置換基を有していてもよいナフタレン−1,4−ジイル基または置換基を有していてもよい2価の複素環基を表わす。pは1〜4の整数を表わす。pが2以上の整数である場合、複数のA
2は互いに同一でも異なっていてもよい。]
【0054】
1価の複素環基としては、キノリン、チアゾール、ベンゾチアゾール、チエノチアゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、オキサゾール、ベンゾオキサゾールなどの複素環化合物から1個の水素原子を除いた基が挙げられる。2価の複素環基としては、前記複素環化合物から2個の水素原子を除いた基が挙げられる。
【0055】
A
1およびA
3におけるフェニル基、ナフチル基および1価の複素環基、並びにA
2におけるp−フェニレン基、ナフタレン−1,4−ジイル基および2価の複素環基が任意に有する置換基としては、炭素数1〜4のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などの炭素数1〜4のアルコキシ基;トリフルオロメチル基などの炭素数1〜4のフッ化アルキル基;シアノ基;ニトロ基;ハロゲン原子;アミノ基、ジエチルアミノ基、ピロリジノ基などの置換または無置換アミノ基(置換アミノ基とは、炭素数1〜6のアルキル基を1つまたは2つ有するアミノ基、あるいは2つの置換アルキル基が互いに結合して炭素数2〜8のアルカンジイル基を形成しているアミノ基を意味する。無置換アミノ基は、−NH
2である。)が挙げられる。
【0056】
化合物(1)のなかでも、以下の式(1−1)〜式(1−6)のいずれかで表される化合物が好ましい。
[式(1−1)〜(1−6)中、
B
1〜B
20は、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、置換または無置換のアミノ基(置換アミノ基および無置換アミノ基の定義は前記のとおり)、塩素原子またはトリフルオロメチル基を表わす。
n1〜n4は、互いに独立に0〜3の整数を表わす。
n1が2以上である場合、複数のB
2は互いに同一でも異なっていてもよく、
n2が2以上である場合、複数のB
6は互いに同一でも異なっていてもよく、
n3が2以上である場合、複数のB
9は互いに同一でも異なっていてもよく、
n4が2以上である場合、複数のB
14は互いに同一でも異なっていてもよい。]
【0057】
前記アントラキノン色素としては、式(1−7)で表される化合物が好ましい。
[式(1−7)中、
R
1〜R
8は、互いに独立に、水素原子、−R
x、−NH
2、−NHR
x、−NR
x2、−SR
xまたはハロゲン原子を表わす。
R
xは、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基を表わす。]
【0058】
前記オキサゾン色素としては、式(1−8)で表される化合物が好ましい。
[式(1−8)中、
R
9〜R
15は、互いに独立に、水素原子、−R
x、−NH
2、−NHR
x、−NR
x2、−SR
xまたはハロゲン原子を表わす。
R
xは、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基を表わす。]
【0059】
前記アクリジン色素としては、式(1−9)で表される化合物が好ましい。
[式(1−9)中、
R
16〜R
23は、互いに独立に、水素原子、−R
x、−NH
2、−NHR
x、−NR
x2、−SR
xまたはハロゲン原子を表わす。
R
xは、炭素数1〜4のアルキル基または炭素数6〜12のアリール基を表わす。]
式(1−7)、式(1−8)および式(1−9)において、R
xの炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基およびヘキシル基が挙げられ、炭素数6〜12のアリール基としては、フェニル基、トルイル基、キシリル基およびナフチル基が挙げられる。
【0060】
前記シアニン色素としては、式(1−10)で表される化合物および式(1−11)で表される化合物が好ましい。
[式(1−10)中、
D
1およびD
2は、互いに独立に、式(1−10a)〜式(1−10d)のいずれかで表される基を表わす。
n5は1〜3の整数を表わす。]
[式(2−11)中、
D
3およびD
4は、互いに独立に、式(1−11a)〜式(1−11h)のいずれかで表される基を表わす。
n6は1〜3の整数を表わす。]
【0061】
偏光層は、コーティング層である。また、偏光層は、二色性色素に加えて、ホスト化合物となるような1以上の重合性液晶(以下、重合性液晶(B)と称することがある)を含む組成物(以下、組成物Bと称することがある)を塗布し、得られた塗膜中の重合性液晶(B)を重合させることにより形成されることが好ましい。
【0062】
重合性液晶(B)が示す液晶状態は、スメクチック相であることが好ましく、配向秩序度のより高い偏光層を製造することができるという点で、高次スメクチック相であることがより好ましい。”高次スメクチック相”とは、スメクチックB相、スメクチックD相、スメクチックE相、スメクチックF相、スメクチックG相、スメクチックH相、スメクチックI相、スメクチックJ相、スメクチックK相およびスメクチックL相を意味し、中でも、スメクチックB相、スメクチックF相およびスメクチックI相がより好ましい。配向秩序度の高い偏光層は、X線回折測定においてヘキサチック相やクリスタル相といった高次構造由来のブラッグピークが得られる。”ブラッグピーク”とは、分子配向の面周期構造に由来するピークを意味し、周期間隔が3.0〜5.0Åである偏光層が好ましい。
【0063】
スメクチック相を示す重合性液晶(B)を重合性スメクチック液晶化合物という。重合性スメクチック液晶化合物としては、式(B)で表される化合物(以下、化合物(B)ということがある。)が挙げられる。
U
1−V
1−W
1−X
1−Y
1−X
2−Y
2−X
3−W
2−V
2−U
2 (B)
[式(B)中、
X
1、X
2およびX
3は、互いに独立に、置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基または置換基を有していてもよいシクロヘキサン−1,4−ジイル基を表わす。ただし、X
1、X
2およびX
3のうち少なくとも1つは、置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基である。シクロへキサン−1,4−ジイル基を構成する−CH
2−は、−O−、−S−又は−NR−に置き換わっていてもよい。Rは、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基を表す。
Y
1およびY
2は、互いに独立に、−CH
2CH
2−、−CH
2O−、−COO−、−OCOO−、単結合、−N=N−、−CR
a=CR
b−、−C≡C−またはCR
a=N−を表わす。R
aおよびR
bは、互いに独立に、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表わす。
U
1は、水素原子または重合性基を表わす。
U
2は、重合性基を表わす。
W
1およびW
2は、互いに独立に、単結合、−O−、−S−、−COO−またはOCOO−を表わす。
V
1およびV
2は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜20のアルカンジイル基を表し、該アルカンジイル基を構成する−CH
2−は、−O−、−S−またはNH−に置き換わっていてもよい。]
【0064】
X
1、X
2およびX
3のうち少なくとも2つが、置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基であると好ましい。
【0065】
置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基は、無置換であることが好ましい。置換基を有していてもよいシクロへキサン−1,4−ジイル基は、置換基を有していてもよいトランス−シクロへキサン−1,4−ジイル基であることが好ましく、置換基を有していてもよいトランス−シクロへキサン−1,4−ジイル基は無置換であることが好ましい。
【0066】
置換基を有していてもよい1,4−フェニレン基または置換基を有していてもよいシクロへキサン−1,4−ジイル基が任意に有する置換基としては、メチル基、エチル基、ブチル基などの炭素数1〜4のアルキル基、シアノ基およびハロゲン原子が挙げられる。
【0067】
Y
1は、−CH
2CH
2−、−COO−または単結合であることが好ましく、Y
2は、−CH
2CH
2−またはCH
2O−であることが好ましい。
【0068】
U
2は、重合性基である。U
1は、水素原子または重合性基であり、好ましくは重合性基である。U
1およびU
2がともに重合性基であることが好ましく、ともに光重合性基であることが好ましい。”光重合性基”とは、後述する光重合開始剤から発生した活性ラジカルや酸などによって重合反応に関与し得る基のことを意味する。
【0069】
U
1で示される光重合性基とU
2で示される重合性基とは、互いに異なっていてもよいが、同じ種類の基であることが好ましい。重合性基としては、ビニル基、ビニルオキシ基、1−クロロビニル基、イソプロペニル基、4−ビニルフェニル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、オキシラニル基およびオキセタニル基が挙げられる。中でも、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、ビニルオキシ基、オキシラニル基およびオキセタニル基が好ましく、アクリロイルオキシ基がより好ましい。
【0070】
V
1およびV
2で表されるアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、テトラデカン−1,14−ジイル基およびイコサン−1,20−ジイル基が挙げられる。V
1およびV
2は、好ましくは炭素数2〜12のアルカンジイル基であり、より好ましくは炭素数6〜12のアルカンジイル基である。
【0071】
該アルカンジイル基が任意に有する置換基としては、シアノ基およびハロゲン原子が挙げられるが、該アルカンジイル基は、無置換であることが好ましく、無置換且つ直鎖状のアルカンジイル基であることがより好ましい。
【0072】
W
1およびW
2は、互いに独立に、好ましくは単結合またはO−である。
【0073】
化合物(B)としては、式(B−1)〜式(B−25)で表される化合物が挙げられる。化合物(B)がシクロヘキサン−1,4−ジイル基を有する場合、そのシクロヘキサン−1,4−ジイル基は、トランス体であることが好ましい。
【0079】
中でも、式(B−2)、式(B−3)、式(B−4)、式(B−5)、式(B−6)、式(B−7)、式(B−8)、式(B−13)、式(B−14)、式(B−15)、式(B−16)および式(B−17)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
【0080】
例示した重合性液晶(B)は、単独又は組み合わせて、使用することができる。また、2種以上の重合性液晶を組み合わせる場合には、少なくとも1種が重合性液晶(B)であると好ましく、2種以上が重合性液晶(B)であるとより好ましい。組み合わせることにより、液晶−結晶相転移温度以下の温度でも一時的に液晶性を保持することができる場合がある。2種類の重合性液晶化合物を組み合わせる場合の混合比としては、通常、1:99〜50:50であり、好ましくは5:95〜50:50であり、より好ましくは10:90〜50:50である。
【0081】
重合性液晶(B)は、例えば、Lub et al. Recl.Trav.Chim.Pays−Bas,115, 321−328(1996)、又は特許第4719156号などに記載の公知方法で製造される。
【0082】
組成物B中の重合性液晶(B)の含有割合は、組成物の固形分に対して、70〜99.9質量%が好ましく、80〜99.9質量%がより好ましい。重合性液晶(B)の含有割合が上記範囲内であれば、重合性液晶(B)の配向性が高くなる傾向がある。ここで、”固形分”とは、組成物Bから溶剤などの揮発性成分を除いた成分の合計量をいう。
【0083】
組成物Bにおける二色性色素の含有量は、二色性色素の種類などに応じて適宜調節できるが、重合性液晶(B)100質量部に対して、0.1質量部以上50質量部以下が好ましく、0.1質量部以上20質量部以下がより好ましく、0.1質量部以上10質量部以下がさらに好ましい。二色性色素の含有量が、この範囲内であれば、重合性液晶(B)の配向を乱すことなく重合させることができる。二色性色素の含有量が多すぎると、重合性液晶(B)の配向を阻害するおそれがある。
【0084】
組成物Bは、溶剤を含むことが好ましい。一般にスメクチック液晶化合物は粘度が高いため、溶剤を含む組成物は、塗布が容易であり、結果として偏光膜の形成がし易くなる場合が多い。溶剤としては、上述の配向性ポリマー組成物に含まれる溶剤と同様のものが挙げられ、重合性液晶(B)および二色性色素の溶解性に応じて適宜選択することができる。
【0085】
溶剤の含有量は、組成物Bの総量に対して、50〜98質量%が好ましい。換言すると、組成物Bにおける固形分は、2〜50質量%が好ましい。
【0086】
組成物Aおよび/または組成物Bは、1種以上のレベリング剤を含有することが好ましい。レベリング剤は、組成物Bの流動性を調整し、組成物Bを塗布することにより得られる塗布膜をより平坦にする機能を有し、具体的には、界面活性剤が挙げられる。レベリング剤としては、ポリアクリレート化合物を主成分とするレベリング剤およびフッ素原子含有化合物を主成分とするレベリング剤からなる群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
【0087】
ポリアクリレート化合物を主成分とするレベリング剤としては、”BYK−350”、”BYK−352”、”BYK−353”、”BYK−354”、”BYK−355”、”BYK−358N”、”BYK−361N”、”BYK−380”、”BYK−381”および”BYK−392”[BYK Chemie社]が挙げられる。
【0088】
フッ素原子含有化合物を主成分とするレベリング剤としては、”メガファック(登録商標)R−08”、同”R−30”、同”R−90”、同”F−410”、同”F−411”、同”F−443”、同”F−445”、同”F−470”、同”F−471”、同”F−477”、同”F−479”、同”F−482”および同”F−483”[DIC(株)];”サーフロン(登録商標)S−381”、同”S−382”、同”S−383”、同”S−393”、同”SC−101”、同”SC−105”、”KH−40”および”SA−100”[AGCセイミケミカル(株)];”E1830”、”E5844”[(株)ダイキンファインケミカル研究所];”エフトップEF301”、”エフトップEF303”、”エフトップEF351”および”エフトップEF352”[三菱マテリアル電子化成(株)]が挙げられる。
【0089】
組成物Aおよび/または組成物Bがレベリング剤を含有する場合、その含有量は、重合性液晶100質量部に対して、0.05質量部以上5質量部以下が好ましく、0.05質量部以上3質量部以下がより好ましい。レベリング剤の含有量が前記の範囲内であると、重合性液晶を水平配向させることが容易であり、かつ、得られる偏光層がより平滑となる傾向がある。重合性液晶に対するレベリング剤の含有量が前記の範囲内であると、得られる偏光層にムラが生じにくい傾向がある。
【0090】
組成物Aおよび/または組成物Bは、1種以上の重合開始剤を含有することが好ましい。重合開始剤は、重合性液晶(B)の重合反応を開始し得る化合物であり、より低温条件下で、重合反応を開始できる点で、光重合開始剤が好ましい。具体的には、光の作用により活性ラジカルまたは酸を発生できる光重合開始剤が挙げられ、中でも、光の作用によりラジカルを発生する光重合開始剤が好ましい。
【0091】
重合開始剤としては、ベンゾイン化合物、ベンゾフェノン化合物、アルキルフェノン化合物、アシルホスフィンオキサイド化合物、トリアジン化合物、ヨードニウム塩およびスルホニウム塩が挙げられる。
【0092】
ベンゾイン化合物としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテルおよびベンゾインイソブチルエーテルが挙げられる。
【0093】
ベンゾフェノン化合物としては、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンおよび2,4,6−トリメチルベンゾフェノンが挙げられる。
【0094】
アルキルフェノン化合物としては、ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−2−モルホリノ−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1,2−ジフェニル−2,2−ジメトキシエタン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕プロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンおよび2−ヒドロキシ−2−メチル−1−〔4−(1−メチルビニル)フェニル〕プロパン−1−オンのオリゴマーが挙げられる。
【0095】
アシルホスフィンオキサイド化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイドおよびビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイドが挙げられる。
【0096】
トリアジン化合物としては、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(4−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジンおよび2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−1,3,5−トリアジンが挙げられる。
【0097】
重合開始剤には、市販のものを用いることができる。市販の重合開始剤としては、”イルガキュア(Irgacure)(登録商標)907”、”イルガキュア(登録商標)184”、”イルガキュア(登録商標)651”、”イルガキュア(登録商標)819”、”イルガキュア(登録商標)250”、”イルガキュア(登録商標)369”(チバ・ジャパン(株));”セイクオール(登録商標)BZ”、”セイクオール(登録商標)Z”、”セイクオール(登録商標)BEE”(精工化学(株));”カヤキュアー(kayacure)(登録商標)BP100”(日本化薬(株));”カヤキュアー(登録商標)UVI−6992”(ダウ社製);”アデカオプトマーSP−152”、”アデカオプトマーSP−170”((株)ADEKA);”TAZ−A”、”TAZ−PP”(日本シイベルヘグナー社);および”TAZ−104”(三和ケミカル社)が挙げられる。
【0098】
組成物Aおよび/または組成物Bが重合開始剤を含有する場合、その含有量は、該組成物に含有される重合性液晶の種類およびその量に応じて適宜調節できるが、重合性液晶100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましく、0.5〜8質量部がさらに好ましい。重合性開始剤の含有量が、この範囲内であれば、重合性液晶(B)の配向を乱すことなく重合させることができる。
【0099】
組成物Aおよび/または組成物Bが光重合開始剤を含有する場合、該組成物は光増感剤をさらに含有していてもよい。光増感剤としては、キサントン、チオキサントンなどのキサントン化合物(例えば、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなど);アントラセン、アルコキシ基含有アントラセン(例えば、ジブトキシアントラセンなど)などのアントラセン化合物;フェノチアジンおよびルブレンが挙げられる。
【0100】
組成物Aおよび/または組成物Bが光重合開始剤および光増感剤を含有する場合、該組成物に含有される重合性液晶の重合反応をより促進することができる。光増感剤の使用量は、光重合開始剤および重合性液晶の種類およびその量に応じて適宜調節できるが、重合性液晶100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましく、0.5〜8質量部がさらに好ましい。
【0101】
重合性液晶の重合反応をより安定的に進行させるために、組成物Aおよび/または組成物Bは適量の重合禁止剤を含有してもよく、これにより、重合性液晶の重合反応の進行度合いを制御しやすくなる。
【0102】
重合禁止剤としては、ハイドロキノン、アルコキシ基含有ハイドロキノン、アルコキシ基含有カテコール(例えば、ブチルカテコールなど)、ピロガロール、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカルなどのラジカル補足剤;チオフェノール類;β−ナフチルアミン類およびβ−ナフトール類が挙げられる。
【0103】
組成物Aおよび/または組成物Bが重合禁止剤を含有する場合、その含有量は、重合性液晶の種類およびその量、並びに光増感剤の使用量などに応じて適宜調節できるが、重合性液晶100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましく、0.5〜10質量部がより好ましく、0.5〜8質量部がさらに好ましい。重合禁止剤の含有量が、この範囲内であれば、重合性液晶の配向を乱すことなく重合させることができる。
【0104】
偏光層は、通常、組成物Bを、基材、配向膜または位相差層上に塗布し、得られた塗膜中の重合性液晶(B)を重合させることにより形成される。該組成物を塗布する方法は、限定されない。該配向膜としては、前記したものと同様のものが挙げられる。
【0105】
組成物Bを、塗布し、得られた塗布膜中に含まれる重合性液晶(B)が重合しない条件で、溶剤を乾燥除去することにより、乾燥被膜が形成される。乾燥方法としては、自然乾燥法、通風乾燥法、加熱乾燥および減圧乾燥法が挙げられる。重合性液晶(B)が重合性スメクチック液晶化合物である場合、乾燥被膜に含まれる重合性スメクチック液晶化合物の液晶状態をネマチック相(ネマチック液晶状態)にした後、スメクチック相に転移させることが好ましい。ネマチック相を経由してスメクチック相を形成させるためには、例えば、乾燥被膜に含まれる重合性スメクチック液晶化合物がネマチック相の液晶状態に相転移する温度以上に乾燥被膜を加熱し、次いで重合性スメクチック液晶化合物がスメクチック相の液晶状態を示す温度まで冷却するといった方法が採用される。
【0106】
次に、乾燥被膜中の重合性液晶(B)の液晶状態をスメクチック相にした後、スメクチック相の液晶状態を保持したまま、重合性液晶(B)を光重合させる方法について説明する。光重合において、乾燥被膜に照射する光としては、当該乾燥被膜に含まれる光重合開始剤の種類、重合性液晶(B)の種類(特に、該重合性液晶(B)が有する光重合基の種類)およびその量に応じて適宜選択され、その具体例としては、可視光、紫外光およびレーザー光からなる群より選択される光や活性電子線が挙げられる。これらのうち、重合反応の進行を制御し易い点や、光重合装置として当分野で広範に用いられているものが使用できるという点で、紫外光が好ましい。よって、紫外光によって、光重合できるように、前記組成物Bに含有される重合性液晶(B)や光重合開始剤の種類を選択しておくことが好ましい。また、重合時に、適切な冷却手段により乾燥被膜を冷却しながら、光照射することで、重合温度を制御することもできる。このような冷却手段の採用により、より低温で重合性液晶(B)の重合を実施すれば、基材が比較的耐熱性が低いものを用いたとしても、適切に偏光層を形成できる。光重合の際、マスキングや現像を行うなどによって、パターニングされた偏光層を得ることもできる。
【0107】
光重合を行うことにより、重合性液晶(B)は、スメクチック相、好ましくは高次のスメクチック相の液晶状態を保持したまま重合し、偏光層が形成される。重合性液晶(B)がスメクチック相の液晶状態を保持したまま重合して得られる偏光層は、前記二色性色素の作用にも伴い、従来のホストゲスト型偏光膜、すなわち、ネマチック相の液晶状態からなる偏光膜と比較して、偏光性能が高いという利点がある。さらに、二色性色素やリオトロピック液晶のみを塗布したものと比較して、強度に優れるという利点がある。
【0108】
本円偏光板における位相差層の遅相軸と偏光層の吸収軸は、互いに平行でもなく、また、直行でもない。円偏光板としての良好な機能を発現するために、位相差層の遅相軸と偏光層の吸収軸とのなす角が実質的に45°であることが好ましい。
【0109】
本円偏光板を製造する場合、位相差層および偏光層を形成する順序は任意である。基材に位相差層を形成した後、位相差層の上に偏光層を形成してもよい。基材に偏光層を形成した後、偏光層の上に位相差層を形成してもよい。基材の一方の面に、偏光層を形成し、基材の他方の面に位相差層を形成してもよい。基材と位相差層、基材と偏光層、及び/又は、位相差層と偏光層の間に配向膜を形成してもよい。
【0110】
基材に位相差層を形成した後、位相差層の上に偏光層を形成する場合、必要に応じて、位相差層の上に、保護層を形成し、保護層の上に偏光層を形成してもよい。前記保護層の上に配向膜を形成し、その上に偏光層を形成してもよい。また、基材に偏光層を形成した後、偏光層の上に保護層を形成し、その上に位相差層を形成してもよい。前期保護層の上に配向膜を形成し、その上に位相差層を形成してもよい。
【0111】
保護層は、通常、多官能アクリレート(メタクリレート)、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート等からなるアクリル系オリゴマーあるいはポリマー、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルピロリドン、デンプン類、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等の水溶性ポリマーと溶剤とを含有する保護層形成用組成物から形成されることが好ましい。
【0112】
保護層形成用組成物に含有される溶剤は、前記した溶剤と同様のものが挙げられ、中でも、水、アルコール溶剤およびエーテル溶剤からなる群より選ばれる少なくとも一つの溶剤が、保護層を形成する層を溶解させることがない点で、好ましい。アルコール溶剤としては、メタノール、エタノール、ブタノール、エチレングリコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテルおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルが挙げられる。エーテル溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテートおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが挙げられる。中でも、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテルおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが好ましい。
【0113】
保護層の厚さは、通常20μm以下である。保護層の厚さは、0.5μm以上9.5μm以下が好ましく、1μm以上5μm以下がより好ましい。保護層の厚さは、通常、干渉膜厚計、レーザー顕微鏡または触針式膜厚計による測定によって求めることができる。
【0114】
本円偏光板は、本円偏光板の表面に形成された位相差層又は偏光層の表面に、さらに粘着剤層を有してもよい。また、位相差層又は偏光層と、粘着剤層との間にプライマー層を有していてもよい。
粘着剤層は粘着剤から形成されるものであり、粘着剤は、通常、ポリマーを含むものであり、溶剤を含んでもよい。
【0115】
前記ポリマーとしては、例えば、アクリル系ポリマー、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、またはポリエーテル等を挙げることができる。中でも、アクリル系ポリマーを含むアクリル系粘着剤は、光学的な透明性に優れ、適度の濡れ性や凝集力を保持し、密着性にも優れ、さらには耐候性や耐熱性等が高く、加熱や加湿の条件下で浮きや剥がれ等の剥離問題が生じにくいため好ましい。
【0116】
前記アクリル系ポリマーとしては、エステル部分のアルキル基がメチル基、エチル基またはブチル基等の炭素数が20以下のアルキル基である(メタ)アクリレート(以下、アクリレート、メタクリレートを総称して(メタ)アクリレート、アクリル酸とメタクリル酸とを総称して(メタ)アクリル酸ということがある。)と、(メタ)アクリル酸やヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の官能基を有する(メタ)アクリル系モノマーとの共重合体が好ましい。
このような共重合体を含む粘着剤は、粘着性に優れており、また、表示装置に貼合した後に、剥離する際も、表示装置に糊残り等を生じさせることなく、比較的容易に剥離することが可能であるため好ましい。当該アクリル系ポリマーのガラス転移温度は、25℃以下が好ましく、0℃以下がより好ましい。このようなアクリル系ポリマーの重量平均分子量は、10万以上であることが好ましい。
【0117】
前記溶剤としては、例えば、前記の配向性ポリマー組成物の溶剤として挙げられた溶剤等が挙げられる。
【0118】
また、粘着剤には、光拡散剤が含有されてもよい。光拡散剤は、粘着剤層に光拡散性を付与するためのものであり、粘着剤層が含む前記ポリマーと異なる屈折率を有する微粒子であればよく、光拡散剤としては、無機化合物からなる微粒子や有機化合物(ポリマー)からなる微粒子が挙げられる。前記アクリル系ポリマーを含めて、粘着剤層を構成するベースポリマーは、1.4程度の屈折率を示すため、光拡散剤としては、その屈折率が1〜2程度のものから適宜選択すればよい。粘着剤が有効成分として含むポリマーと光拡散剤との屈折率差は、通常、0.01以上であり、また液晶表示装置の明るさと視認性の観点からは、0.01以上0.5以下とするのが好適である。光拡散剤として用いる微粒子は、球形のもの、それも単分散に近いものが好ましく、たとえば、平均粒径が2〜6μm程度の範囲にある微粒子が好適に用いられる。
【0119】
屈折率は、一般的な最小偏角法またはアッベ屈折計によって測定される。
【0120】
無機化合物からなる微粒子としては、たとえば、酸化アルミニウム(屈折率1.76)および酸化ケイ素(屈折率1.45)等を挙げることができる。
【0121】
また、有機化合物(ポリマー)からなる微粒子としては、たとえば、メラミンビーズ(屈折率1.57)、ポリメタクリル酸メチルビーズ(屈折率1.49)、メタクリル酸メチル/スチレン共重合体樹脂ビーズ(屈折率1.50〜1.59)、ポリカーボネートビーズ(屈折率1.55)、ポリエチレンビーズ(屈折率1.53)、ポリスチレンビーズ(屈折率1.6)、ポリ塩化ビニルビーズ(屈折率1.46)、およびシリコーン樹脂ビーズ(屈折率1.46)等を挙げることができる。
【0122】
光拡散剤の配合量は、それが分散される粘着剤層に必要とされるヘイズ値や、それが適用される液晶表示装置の明るさ等を考慮して適宜決められるが、一般には、粘着剤層を構成する樹脂100重量部に対して、3〜30重量部程度である。
【0123】
光拡散剤が分散された粘着剤層のヘイズ値は、粘着剤層を備えた円偏光板が適用された液晶表示装置の明るさを確保するとともに、表示像のにじみやボケを生じにくくする観点から、20〜80%の範囲となるようにするのが好ましい。ヘイズ値は、(拡散透過率/全光線透過率)×100(%)で表される値であり、JIS °K °7105に準じて測定される。
【0124】
粘着剤層の厚みは、その密着力等に応じて決定されるものであり特に制限されないが、通常、1〜40μm程度である。加工性や耐久性等の特性を損なうことなく、薄型の粘着剤層を備えた円偏光板を得るためには、粘着剤層の厚みは3〜25μm程度とすることが好ましい。また、粘着剤層の厚みを3〜25μm程度とすることにより、液晶表示装置を正面から見た場合や斜めから見た場合の明るさを保ち、表示像のにじみやボケが生じにくくすることができる。
【0125】
プライマー層は、通常、透明樹脂を含むものであり、透明樹脂溶液から形成される。プライマー層は、粘着剤層を形成する際に位相差層又は偏光層の欠陥を抑制することができる。透明樹脂としては、塗工性に優れ、プライマー層形成後の透明性及び密着性に優れるものが好ましい。
【0126】
前記透明樹脂溶液の溶剤には、前記透明の溶解性に応じて、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶媒;酢酸エチル、酢酸イソブチル等のエステル溶媒;塩化メチレン、トリクロロエチレン、クロロホルム等の塩素化炭化水素溶媒;エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール等のアルコール溶媒等の一般的な有機溶媒を用いることができるが、有機溶媒を含む透明樹脂溶液を用いてプライマー層を形成すると、液晶硬化膜の光学特性に影響を及ぼすことがあるため、水を溶媒とする溶液を用いてプライマー層を形成することが好ましい。
【0127】
前記透明樹脂としては、エポキシ樹脂を挙げることができる。エポキシ樹脂は、一液硬化型のものでもよいし、二液硬化型のものでもよい。水溶性のエポキシ樹脂が特に好ましい。水溶性のエポキシ樹脂としては、ジエチレントリアミンやトリエチレンテトラミンのようなポリアルキレンポリアミンとアジピン酸のようなジカルボン酸との反応で得られるポリアミドポリアミンに、エピクロロヒドリンを反応させて得られるポリアミドエポキシ樹脂が挙げられる。かかるポリアミドエポキシ樹脂の市販品としては、住化ケムテックス(株)から販売されているスミレーズレジン(登録商標)650(30)やスミレーズレジン(登録商標)675(登録商標)等が挙げられる。
【0128】
前記透明樹脂として水溶性のエポキシ樹脂を用いる場合は、さらに塗布性を向上させるために、ポリビニルアルコール系樹脂等の他の水溶性樹脂を併用することが好ましい。ポリビニルアルコール系樹脂は、部分ケン化ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコール、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、メチロール基変性ポリビニルアルコール、アミノ基変性ポリビニルアルコールのような、変性されたポリビニルアルコール系樹脂であってもよい。適当なポリビニルアルコール系樹脂の市販品としては、(株)クラレから販売されているアニオン性基含有ポリビニルアルコールであるKL-318(商品名)等が挙げられる。
【0129】
水溶性のエポキシ樹脂を含む溶液からプライマー層を形成する場合、エポキシ樹脂は、水100重量部に対して、0.2〜1.5重量部程度の範囲とすることが好ましい。また、この溶液にポリビニルアルコール系樹脂を配合する場合、その量は、水100重量部に対して、1〜6重量部程度とすることが好ましい。プライマー層の厚みは、0.1〜10μm程度の範囲とすることが好ましい。
【0130】
プライマー層の形成方法は制限されず、ダイレクト・グラビア法、リバース・グラビア法、ダイコート法、カンマコート法、バーコート法等の公知の各種コーティング法を用いることができる。
【0131】
粘着剤層は、前記粘着剤を位相差層、偏光層またはプライマー層の表面に塗布し、乾燥させる方法によって形成できる他に、離型処理が施されたフィルムの離型処理面に粘着剤を塗布し、乾燥させることにより粘着剤層を形成した後、この粘着剤層付フィルムを、粘着剤層側が貼合面となるように、位相差層、偏光層またはプライマー層の表面に貼り合わせる方法によっても形成することができる。粘着剤層が形成されるプライマー層表面には、あらかじめコロナ放電処理を施しておくことが好ましい。これにより、プライマー層と粘着剤層との密着性をさらに向上させることができる。
【0132】
粘着剤を塗布する方法としては、例えば、配向性ポリマー組成物を基材に塗布する方法として例示したものと同じ方法が挙げられる。塗布された粘着剤から、溶剤を除去する方法としては、例えば、配向性ポリマー組成物から溶剤を除去する方法と同じ方法が挙げられる。
【0133】
粘着剤層を表面に有する本円偏光板の剥離強度は以下のようにして測定される。
粘着剤層を表面に有する本円偏光板から、幅25mm×長さ約200mmの試験片を裁断し、その粘着剤面をガラス板に貼合した後、引張り試験機を用いて、試験片の長さ方向一端(幅25mmの一辺)をつかみ、温度23℃、相対湿度60%の雰囲気下、クロスヘッドスピード(つかみ移動速度)200mm/分で、JIS K 6854−1:1999 「密着剤−はく離密着強さ試験方法−第1部:90度はく離」に準拠した90°剥離試験を行う。
基材、第一の配向膜、偏光層、第二の配向膜、位相差層および粘着剤層をこの順に有する円偏光板における、基材と第一の配向膜との剥離強度(F1)は、第一の配向膜と偏光層との剥離強度(F2)、第二の配向膜と位相差層との剥離強度(F3)および位相差層と粘着剤層との剥離強度(F4)よりも低いと好ましい。剥離強度(F1)は基材及び第一の配向膜によって調整することができる。
例えば、配向膜と化学結合を形成する官能基を、表面に有する基材は、基材と第一の配向膜との剥離強度(F1)が高くなる傾向がある。よって剥離強度(F1)を低くするための基材としては、表面の官能基が少ない基材が好ましく、また、表面に官能基を形成する表面処理を施していない基材が好ましい。
また、基材と化学結合を形成する官能基を有する配向膜は、基材と第一の配向膜との剥離強度(F1)が高くなる傾向がある。よって剥離強度(F1)を低くするための配向膜としては、基材と化学結合を形成する官能基が少ない配向膜が好ましい。また、(F1)を低くするためには、配向性ポリマー組成物又は光配向膜形成用組成物に、基材と配向膜とを架橋する試薬が含まれないのが好ましく、さらに、基材を溶解する、溶剤等の成分が含まれないのが好ましい。配向性ポリマー組成物又は光配向膜形成用組成物によって、基材表面が溶解されることにより、基材と第一の配向膜との剥離強度(F1)が大きくなる傾向がある。
剥離強度(F2)、(F3)及び(F4)を高くするためには、第一の配向膜と偏光層、第二の配向膜と位相差層、及び、位相差層と粘着剤層との間で化学結合を形成すればよい。
【0134】
粘着剤層を表面に有する円偏光板から基材を取り除くことで、粘着剤層を有する円偏光フィルムが得られる。基材を取り除く方法としては任意の方法が挙げられる。
粘着剤層を有する円偏光フィルムの厚さは、通常5μm以上15μm以下であり、好ましくは5μm以上10μm以下である。粘着剤層を有する円偏光フィルムの厚さは、通常、干渉膜厚計、レーザー顕微鏡または触針式膜厚計による測定によって求めることができる。
【0135】
続いて、連続的に本円偏光板を製造する方法について説明する。このような連続的に円偏光板を製造する好適な方法として、Roll to Roll形式による方法が挙げられる。
【0136】
具体的には、
(1)基材が巻芯に巻き取られているロールを準備する工程、
(2)該ロールから、該基材を連続的に送り出す工程、
(3)該基材上に配向膜を連続的に形成する工程、
(4)該配向膜上に組成物Aを塗布し、連続的に位相差層を形成する工程、
(5)前記(4)で得られたロールの位相差層の上に保護層を連続的に形成する工程、
(6)前記(5)で得られた保護層上に配向膜を塗布し、連続的に形成する工程、
(7)前記(6)で得られた配向膜上に組成物Bを塗布し、連続的に偏光層を形成する工程、
(8)前記(7)で得られた偏光層上に、粘着剤層付フィルムを、粘着剤層側が貼合面となるように、貼り合わせる工程、
(9)連続的に得られた円偏光板を第2の巻芯に巻き取り、第2ロールを得る工程
を順に行う方法が挙げられる。なお、工程(5)及び(8)は、必要に応じて省略してもよい。
【0137】
また、
(1a)基材が巻芯に巻き取られているロールを準備する工程、
(2a)該ロールから、該基材を連続的に送り出す工程、
(3a)該基材上に配向膜を連続的に形成する工程、
(4a)該配向膜上に組成物Bを塗布し、連続的に偏光層を形成する工程、
(5a)前記(4a)で得られたロールの偏光層の上に保護層を連続的に形成する工程、(6a)前記(5a)で得られた保護層上に配向膜を塗布し、連続的に形成する工程、
(7a)前記(6a)で得られた配向膜上に組成物Aを塗布し、連続的に位相差層を形成する工程、
(8a)前記(7a)で得られた位相差層上に、粘着剤層付フィルムを、粘着剤層側が貼合面となるように、貼り合わせる工程、
(9a)連続的に得られた円偏光板を第2の巻芯に巻き取り、第2ロールを得る工程
を順に行う方法も挙げられる。なお、工程(5a)及び(8a)は、必要に応じて省略してもよい。
【0138】
また、
(1b)基材が巻芯に巻き取られているロールを準備する工程、
(2b)該ロールから、該基材を連続的に送り出す工程、
(3b)該基材上に配向膜を連続的に形成する工程、
(4b)該配向膜上に組成物Aを塗布し、連続的に位相差層を形成する工程、
(5b)前記(4b)で得られたロールの位相差層と反対の面に配向膜を塗布し、連続的に形成する工程、
(6b)前記(5b)で得られた配向膜上に組成物Bを塗布し、連続的に偏光膜を形成する工程、
(7b)連続的に得られた円偏光板を第2の巻芯に巻き取り、第2ロールを得る工程
を順に行う方法も挙げられる。
【0139】
また、
(1c)透明基材が巻芯に巻き取られているロールを準備する工程、
(2c)該ロールから、該透明基材を連続的に送り出す工程、
(3c)該透明基材上に配向膜連続的に形成する工程、
(4c)該配向膜上に組成物Bを含有する組成物を塗布し、連続的に偏光層を形成する工程、
(5c)前記(4c)で得られたロールの偏光層と反対の面に配向膜連続的に形成する工程、
(6c)前記(5c)で得られた配向膜上に組成物Aを塗布し、連続的に位相差層を形成する工程、
(7c)連続的に得られた円偏光板を第2の巻芯に巻き取り、第2ロールを得る工程
を順に行う方法も挙げられる。
【0140】
図1に、本円偏光板の概略図を示す。
図1(a)は、基材、位相差層、偏光層が、この順番で積層された円偏光板である。
図1(b)は、基材、偏光層、位相差層が、この順番で積層された円偏光板である。
【0141】
本円偏光板は、さまざまな表示装置に用いることができる。また、粘着剤層を表面に有する円偏光板は、さまざまな表示装置の製造に用いることができる。具体的には、粘着剤層を表面に有する円偏光板を、該粘着剤層を介して表示装置の表示面に貼合することで、本円偏光板を備えた表示装置が得られ、さらに基材を取り除くことで、本発明の円偏光フィルムを備えた円偏光フィルム付表示装置が得られる。
表示装置とは、表示素子を有する装置であり、発光源として発光素子または発光装置を含む。表示装置としては、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、無機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置、タッチパネル表示装置、電子放出表示装置(例えば電場放出表示装置(FED)、表面電界放出表示装置(SED))、電子ペーパー(電子インクや電気泳動素子を用いた表示装置、プラズマ表示装置、投射型表示装置(例えばグレーティングライトバルブ(GLV)表示装置、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を有する表示装置)および圧電セラミックディスプレイなどが挙げられる。液晶表示装置は、透過型液晶表示装置、半透過型液晶表示装置、反射型液晶表示装置、直視型液晶表示装置および投写型液晶表示装置などのいずれをも含む。これらの表示装置は、2次元画像を表示する表示装置であってもよいし、3次元画像を表示する立体表示装置であってもよい。特に有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置または無機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置の表示装置に有効に用いることができる。
【0142】
図2は、本発明の表示装置の一つである液晶表示装置10を表わす概略図である。液晶層15を2枚の基板12aおよび基板12bで挟んでいる。基板12aの液晶層15側には、カラーフィルタ13が配置されている。カラーフィルタ13が、液晶層15をはさんで画素電極20に対向する位置に配置され、ブラックマトリクス18が画素電極間の境界に対向する位置に配置されている。透明電極14がこれらを覆っている。カラーフィルタ13と透明電極14との間にオーバーコート層を有していてもよい。
【0143】
基板12bの液晶層15側には、薄膜トランジスタ19と画素電極20とが規則正しく配置されている。画素電極20は、液晶層15をはさんでカラーフィルタ13に対向する位置に配置されている。薄膜トランジスタ19と画素電極20との間には、接続孔(図示せず)を有する層間絶縁膜16が配置されている。
【0144】
基板12aおよび基板12bとしては、ガラス基板およびプラスチック基板が挙げられる。これらの基板上に形成されるカラーフィルタ13や薄膜トランジスタ19を製造する際、高温に加熱する必要がある場合、基板12aおよび基板12bはガラス基板であることが好ましい。
【0145】
薄膜トランジスタ19としては、石英基板上に形成する高温ポリシリコントランジスタ、ガラス基板上に形成する低温ポリシリコントランジスタ、および、ガラス基板またはプラスチック基板上に形成するアモルファスシリコントランジスタが挙げられる。液晶表示装置の小型化のため、ドライバICを基板12b上に形成してもよい。
【0146】
透明電極14と、画素電極20との間には、液晶層15が配置されている。液晶層15には、基板12aと基板12bとの間の距離を一定に保つために、スペーサ21が形成されている。基板12aおよび基板12bに形成された層のうち液晶層15と接触する面には、液晶層15に含まれる液晶化合物を所望の方向へ配向させるための配向膜が各々配置されていてもよい。
【0147】
各部材は、基板12a、カラーフィルタ13およびブラックマトリクス18、透明電極14、液晶層15、画素電極20、層間絶縁膜16および薄膜トランジスタ19、並びに基板12bの順番で積層されている。
【0148】
このような液晶層15を挟んだ基板12aおよび基板12bの外側に、本円偏光板11aおよび本円偏光板11bが積層されている。本円偏光板11bの外側に、発光源であるバックライトユニット17が配置されている。バックライトユニット17は、光源、導光体、反射板、拡散シートおよび視野角調整シートを含む。光源としては、エレクトロルミネッセンス(EL)、冷陰極管、熱陰極管、発光ダイオード(LED)、レーザー光源、水銀ランプ等の様々な光源を用いることができる。
【0149】
図3は、本発明の表示装置の一つである有機EL表示装置30を表わす概略図である。
図3(a)で示した本発明の有機EL表示装置30は、本円偏光板31を備えており、層間絶縁膜33を介して、画素電極34が形成された基板32上に、発光層35、およびカソード電極36が積層されたものである。基板32を挟んで発光層35と反対側に、本円偏光板31が配置される。画素電極34にプラスの電圧、カソード電極36にマイナスの電圧を加え、画素電極34およびカソード電極36間に直流電流を印加することにより、発光層35が発光する。発光層35は、電子輸送層、発光層および正孔輸送層などからなる。発光層35から出射した光は、画素電極34、層間絶縁膜33、基板32、本円偏光板31を通過する。
【0150】
有機EL表示装置30を製造するには、まず、基板32上に薄膜トランジスタ38を所望の形状に形成する。そして層間絶縁膜33を成膜し、次いで画素電極34をスパッタ法で成膜し、パターニングする。その後、発光層35を積層する。
【0151】
次いで、基板32の薄膜トランジスタ38が設けられている面の反対の面に、本円偏光板31を設ける。その場合には、本円偏光板31の1/4波長層が、基板32側になるように配置される。
【0152】
基板32としては、サファイアガラス基板、石英ガラス基板、ソーダガラス基板およびアルミナなどのセラミック基板;銅などの金属基板;プラスチック基板などが挙げられる。図示はしないが、基板32上に熱伝導性膜を形成してもよい。熱伝導性膜としては、ダイヤモンド薄膜(DLCなど)などが挙げられる。画素電極34を反射型とする場合は、基板32とは反対方向へ光が出射する。したがって、透明材料だけでなく、ステンレスなどの非透過材料を用いることができる。基板は単一で形成されていてもよく、複数の基板を接着剤で貼り合わせて積層基板として形成されていていてもよい。また、これらの基板は、板状のものに限定するものではなく、フィルムであってもよい。
【0153】
薄膜トランジスタ38としては、例えば、多結晶シリコントランジスタなどを用いればよい。薄膜トランジスタ38は、画素電極34の端部に設けられ、その大きさは10〜30μm程度である。なお、画素電極34の大きさは20μm×20μm〜300μm×300μm程度である。
【0154】
基板32上には、薄膜トランジスタ38の配線電極が設けられている。配線電極は抵抗が低く、画素電極34と電気的に接続して抵抗値を低く抑える機能があり、一般的にはその配線電極は、Al、Alおよび遷移金属(ただしTiを除く)、Tiまたは窒化チタン(TiN)のいずれか1種または2種以上を含有するものが使われる。
【0155】
薄膜トランジスタ38と画素電極34との間には層間絶縁膜33が設けられる。層間絶縁膜33は、SiO
2などの酸化ケイ素、窒化ケイ素などの無機系材料をスパッタや真空蒸着で成膜したもの、SOG(スピン・オン・グラス)で形成した酸化ケイ素層、フォトレジスト、ポリイミドおよびアクリル樹脂などの樹脂系材料の塗膜など、絶縁性を有するものであればいずれであってもよい。
【0156】
層間絶縁膜33上に、リブ39を形成する。リブ39は、画素電極34の周辺部(隣接画素間)に配置されている。リブ39の材料としては、アクリル樹脂およびポリイミド樹脂などが挙げられる。リブ39の厚みは、好ましくは1.0μm以上3.5μmであり、より好ましくは1.5μm以上2.5μm以下である。
【0157】
次に、画素電極34と、発光層35と、カソード電極36とからなるEL素子について説明する。発光層35は、それぞれ少なくとも1層のホール輸送層および発光層を有し、例えば、電子注入輸送層、発光層、正孔輸送層および正孔注入層を順次有する。
【0158】
画素電極34としては、例えば、ITO(錫ドープ酸化インジウム)、IZO(亜鉛ドープ酸化インジウム)、IGZO、ZnO、SnO
2およびIn
2O
3などが挙げられるが、特にITOやIZOが好ましい。画素電極35の厚さは、ホール注入を十分行える一定以上の厚さを有すればよく、10〜500nm程度とすることが好ましい。
【0159】
画素電極34は、蒸着法(好ましくはスパッタ法)により形成することができる。スパッタガスとしては、特に制限するものではなく、Ar、He、Ne、KrおよびXeなどの不活性ガス、あるいはこれらの混合ガスを用いればよい。
【0160】
カソード電極36の構成材料としては例えば、K、Li、Na、Mg、La、Ce、Ca、Sr、Ba、Al、Ag、In、Sn、ZnおよびZrなどの金属元素が用いられればよいが、電極の作動安定性を向上させるためには、例示した金属元素から選ばれる2成分または3成分の合金系を用いることが好ましい。合金系としては、例えばAg・Mg(Ag:1〜20at%)、Al・Li(Li:0.3〜14at%)、In・Mg(Mg:50〜80at%)およびAl・Ca(Ca:5〜20at%)などが好ましい。
【0161】
カソード電極36は、蒸着法およびスパッタ法などにより形成される。カソード電極37の厚さは、0.1nm以上、好ましくは1〜500nm以上であることが好ましい。
【0162】
正孔注入層は、画素電極34からの正孔の注入を容易にする機能を有し、正孔輸送層は、正孔を輸送する機能および電子を妨げる機能を有し、電荷注入層や電荷輸送層とも称される。
【0163】
発光層の厚さ、正孔注入層と正孔輸送層とを併せた厚さ、および電子注入輸送層の厚さは特に限定されず、形成方法によっても異なるが、5〜100nm程度とすることが好ましい。正孔注入層や正孔輸送層には、各種有機化合物を用いることができる。正孔注入輸送層、発光層および電子注入輸送層の形成には、均質な薄膜が形成できる点で真空蒸着法を用いることができる。
【0164】
発光層35としては、1重項励起子からの発光(蛍光)を利用するもの、3重項励起子からの発光(燐光)を利用するもの、1重項励起子からの発光(蛍光)を利用するものと3重項励起子からの発光(燐光)を利用するものとを含むもの、有機物によって形成されたもの、有機物によって形成されたものと無機物によって形成されたものとを含むもの、高分子の材料、低分子の材料、高分子の材料と低分子の材料とを含むものなどを用いることができる。ただし、これに限定されず、EL素子用として公知の様々なものを用いた発光層35を、有機EL表示装置30に用いることができる。
【0165】
カソード電極36と封止層37との空間には、乾燥剤(図示しない)を配置する。これは、発光層35は湿度に弱いためである。乾燥剤により水分を吸収し発光層35の劣化を防止する。
【0166】
図3(b)で示した本発明の有機EL表示装置30は、本円偏光板31を備えており、層間絶縁膜33を介して、画素電極34が形成された基板32上に、発光層35、およびカソード電極36が積層されたものである。カソード電極上に封止層37が形成され、基板32と反対側に、本円偏光板31が配置される。発光層35から出射した光は、カソード電極36、封止層37、本円偏光板31を通過する。
【実施例】
【0167】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。例中の「%」および「部」は、特記ない限り、質量%および質量部である。
【0168】
実施例1
[位相差層形成用組成物の調製]
下記の成分を混合し、得られた混合物を80℃で1時間攪拌することにより、位相差層形成用組成物を得た。
【0169】
化合物A1および化合物A2は、特開2010−31223号公報記載の方法で合成した。
化合物A1(80部):
【0170】
化合物A2(20部):
【0171】
重合開始剤(6部):
2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン(イルガキュア369;チバ スペシャルティケミカルズ社製)
レベリング剤(0.1部):ポリアクリレート化合物(BYK−361N;BYK−Chemie社製
溶剤:o−キシレン(300部)とシクロペンタノン(130部)の混合溶剤
【0172】
[光配向膜形成用組成物の調製]
下記成分を混合し、得られた混合物を80℃で1時間攪拌することにより、光配向膜形成用組成物を得た。
光配向性材料(5部):
溶剤(95部):シクロペンタノン
【0173】
[偏光層形成用組成物の調製]
下記成分を混合し、得られた混合物を80℃で1時間攪拌することにより、偏光層形成用組成物を得た。化合物B1および化合物B2は、特許第4719156号公報記載の方法で合成した。
化合物B1(化合物(B−6);75部)
化合物B2(化合物(B−7);25部)
二色性色素;
ビスアゾ化合物(1−1−1) 2.5部
ビスアゾ化合物(1−1−2) 2.5部
ビスアゾ化合物(1−4−1) 2.5部
重合開始剤;
2−ジメチルアミノ−2−ベンジル−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン(イルガキュア369;チバ スペシャルティケミカルズ社製) 6部
レベリング剤;
ポリアクリレート化合物(BYK−361N;BYK−Chemie社製)
1.5部
溶剤;シクロペンタノン 250部
【0174】
[相転移温度の測定]
得られた偏光層形成用組成物を、ガラス上に塗布し、乾燥して、測定用試料を作製した。偏光顕微鏡によるテクスチャー観察により相転移温度を確認したところ、140℃まで昇温後、降温時において、108℃でネマチック相への相転移が、101℃でスメクチックA相への相転移が、76℃でスメクチックB相への相転移が、それぞれ確認された。
【0175】
[粘着剤形成用組成物の調製]
下記成分を窒素雰囲気下で55℃で混合して、アクリル樹脂を得た。
アクリル酸ブチル 70部
アクリル酸メチル 20部
アクリル酸 1.0部
開始剤:アゾビスイソブチロニトリル 0.2部
溶剤(80部):酢酸エチル
さらに、コロネートL(トリレンジイソシアネ−トのトリメチロールプロパン付加物の75%酢酸エチル溶液、1分子中のイソシアネート基数:3個、日本ポリウレタン工業株式会社製)0.5部、シランカップリング剤X-12-981(信越シリコーン株式会社製)を0.5部混合し、最後に全固形分濃度が10%となるように酢酸エチルを添加して、粘着剤形成用組成物とした。得られた粘着剤形成用組成物を、離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(リンテック株式会社製)の離型処理面に、アプリケーターを用いて乾燥後の厚さが10μmとなるように塗布し、100℃で1分間乾燥して、粘着剤付フィルム(1)を得た。
【0176】
[円偏光板の製造]
1.偏光層用の配向膜の形成
透明基材フィルムとしてセルロース系フィルムであるKC4UY(TACフィルム、コニカミノルタ株式会社製)を用いた。該フィルム上に、前記光配向膜形成用組成物をバーコート法により塗布し、60℃の乾燥オーブン中で1分間加熱乾燥した。得られた乾燥被膜に偏光UV照射処理を施して第一の配向膜を形成した。偏光UV処理は、UV照射装置(SPOT CURE SP−7;ウシオ電機株式会社製)を用いて、波長365nmで測定した強度が100mJである条件で行った。また、偏光UVの偏光方向は位相差層の遅相軸に対して0°となるように行った。
【0177】
2.偏光層の形成
形成した第一の配向膜上に、偏光層形成用組成物をバーコート法により塗布し、120℃の乾燥オーブンにて1分間加熱乾燥した後、室温まで冷却した。UV照射装置(SPOT CURE SP−7;ウシオ電機株式会社製)を用いて、露光量1200mJ/cm
2(365nm基準)で紫外線を、乾燥被膜に照射することにより、偏光層を形成した。得られた偏光層の厚さをレーザー顕微鏡(オリンパス株式会社社製 OLS3000)により測定したところ、1.8μmであった。
【0178】
3.保護層の形成
形成した偏光層上に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(アロニックスM−403 東亞合成株式会社製)50部、アクリレート樹脂(エベクリル4858 ダイセルユーシービー株式会社製)50部および2−メチル−1[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モリフォリノプロパン−1−オン(イルガキュア907;チバ スペシャルティケミカルズ社製)3部をイソプロパノール250部に溶解することにより調製した溶液(保護層形成用組成物)をバーコート法により塗布し、50℃の乾燥オーブンで1分間加熱乾燥した。得られた乾燥被膜に、UV照射装置(SPOT CURE SP−7;ウシオ電機株式会社製)を用いて、紫外線を、露光量400mJ/cm
2(365nm基準)で照射することにより、該偏光層上に保護層を形成した。
【0179】
4.位相差層用の配向膜の形成
形成した保護層上に、前記光配向膜形成用組成物をバーコート法により塗布し、60℃の乾燥オーブン中で1分間加熱乾燥した。得られた乾燥被膜に偏光UV照射処理を施して第二の配向膜を形成した。偏光UV処理は、UV照射装置(SPOT CURE SP−7;ウシオ電機株式会社製)を用いて、波長365nmで測定した強度が100mJである条件で行った。また、偏光UVの偏光方向は偏光層の吸収軸に対して45°となるように行った。
【0180】
5.位相差層の形成
形成した第二の配向膜上に、位相差層形成用組成物をバーコート法により塗布し、120℃の乾燥オーブンで1分間加熱乾燥した後、室温まで冷却した。得られた乾燥被膜に、UV照射装置(SPOT CURE SP−7;ウシオ電機株式会社製)を用いて、露光量1000mJ/cm
2(365nm基準)の紫外線を照射することにより、位相差層を形成した。得られた位相差層の厚さをレーザー顕微鏡(オリンパス株式会社社製 OLS3000)により測定したところ、2.0μmであった。
【0181】
かくして、広帯域円偏光板を作製することができた。該円偏光板の総厚を接触式膜厚計により測定したところ、45μmであった。
【0182】
[円偏光板の評価]
1.X線回折測定
得られた偏光層について、X線回折装置X’Pert PRO MPD(スペクトリス株式会社製)によりX線回折測定を行った。ターゲットとしてCuを用いてX線管電流40mA、X線管電圧45kVの条件で発生したX線を固定発散スリット1/2°を介してラビング方向(予め、偏光層下にある配向膜のラビング方向を求めておく。)から入射させ、走査範囲2θ=4.0〜40.0°の範囲で2θ=0.01671°ステップで走査して測定を行った。その結果、2θ=20.12°付近にピーク半価幅(FWHM)=約0.29°のシャープな回折ピークが得られた。また、ラビング垂直方向からX線を入射させて測定した場合も同等な結果を得た。ピーク位置から求めた秩序周期(d)は約4.4Åであり、高次スメクチック相を反映した構造を形成していることがわかった。
【0183】
2.反射率の測定
円偏光板の有用性を確認するため、以下のようにして反射率を測定した。作製した円偏光板の位相差層と反射板(鏡面アルミニウム板)とを粘着剤を用いて貼合して測定試料を調製した。
分光光度計(島津製作所株式会社製 UV−3150)を用いて、波長400から700nmの範囲の光を2nmステップで、測定試料に対して法線方向12°から入射し、反射した光の反射率を測定した。円偏光板を貼合せずに反射板のみを配置して測定した際の反射率を100%として、反射率を算出すると、400〜700nmの範囲の波長の光の反射率は1〜10%程度であり、可視光全域に渡って十分な反射防止特性が得られることが分かった。
【0184】
実施例2
実施例1と同様にして、透明基材フィルムの一方の面に第一の配向膜(偏光UVの偏光方向は基材フィルムの長辺に対して45°)を形成し、その光配向膜上に位相差層を形成した。位相差層上に保護層を形成した後、第二の配向膜(偏光UVの偏光方向は基材フィルムの長辺に対して0°)を形成し、その光配向膜上にさらに偏光層を形成して円偏光板を作製した。
【0185】
実施例1と同様に、作製した円偏光板の透明基材フィルムと反射板とを粘着剤を用いて貼合して反射率を測定したところ、400〜700nmの範囲の波長の光の反射率は1〜10%程度であり、可視光全域に渡って十分な反射防止特性が得られることが分かった。
【0186】
実施例3
重合性液晶化合物B1として、化合物(B−6)に代えて化合物(B−14)を、重合性液晶化合物B2として、化合物(B−7)に代えて化合物(B−17)を、それぞれ用いた以外は実施例1と同様に実施して、円偏光板を作製した。
【0187】
実施例1と同様に、作製した円偏光板の位相差層と反射板とを粘着剤を用いて貼合して反射率を測定したところ、400〜700nmの範囲の波長の光の反射率は1〜10%程度であり、可視光全域に渡って十分な反射防止特性が得られることが分かった。
【0188】
比較例1
位相差フィルムとして、環状オレフィン系樹脂の一軸延伸フィルムである1/4波長板(ゼオノアフィルム、日本ゼオン株式会社、面内位相差値Ro:138nm)を用い、実施例1と同様にして、位相差フィルムの一方の面に第一の配向膜(偏光UVの偏光方向は位相差フィルムの遅相軸に対して45°)を形成し、その第一の配向膜上にさらに偏光層を形成して、円偏光板を作製した。
【0189】
実施例1と同様に、作製した円偏光板を反射板に粘着剤を用いて貼合して反射率を測定したところ、500〜600nmの波長の光の反射率は1〜10%程度の良好な反射率であったが、400〜500nmの波長の光の反射率および600〜700nm波長の光の反射率は、10%以上であり、反射光が青紫色を呈し、十分な反射防止機能が得られないことが分かった。
【0190】
比較例2
偏光板としてヨウ素−PVA偏光板(スミカラン 住友化学株式会社製 厚さ105μm)を吸収軸が0°となるように100×100mmの小片に切り出した。実施例1で用いた1/2波長板を遅相軸が15°となるように100×100mmの小片に切り出した。比較例1で用いた1/4波長板を遅相軸が15°となるように100×100mmの小片に切り出した。切り出した各々のフィルムを、偏光板+1/4波長板+1/2波長板となるようにアクリル系粘着剤(膜厚25μm)を用いて枚葉貼合して円偏光板を作製した。
【0191】
実施例1と同様に、作製した円偏光板を反射板に粘着剤を用いて貼合して反射率を測定したところ、400〜700nmの範囲の波長の光の反射率は、1〜10%程度であり、可視光全域に渡って十分な反射防止特性が得られることが分かったが、円偏光板の総厚を接触式膜厚計により測定したところ、240μmであり、実施例1の円偏光板の総厚の約5倍であった。
【0192】
実施例4
基材としてセルロース系フィルムであるKC4UY(TACフィルム、コニカミノルタ株式会社製)の代わりにポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた以外は実施例1と同様の方法で円偏光板を作製した。この円偏光板の位相差層上に粘着剤付フィルム(1)を貼合して粘着剤層を有する円偏光板を得た。このサンプルを40mm×40mmの大きさに裁断し、貼合された粘着剤付フィルムのフィルムを剥がして、反射板(鏡面アルミニウム板)に圧着し、基材をゆっくりと取り除くことで、円偏光フィルム付の反射板を得た。第一の配向膜、偏光層、保護層、第二の配向膜、位相差層及び粘着剤層からなる前記円偏光フィルムの厚さは14.7μmだった。
基材と第一の配向膜との剥離強度(F1)が、第一の配向膜と偏光層との剥離強度(F2)、第二の配向膜と位相差層との剥離強度(F3)および位相差層と粘着剤層との剥離強度(F4)よりも低かったため、基材と第一の配向膜間で剥離が生じ基材を取り除くことができた。
【0193】
実施例1と同様に、反射率を測定したところ、400〜700nmの範囲の波長の光の反射率は1〜10%程度であり、可視光全域に渡って十分な反射防止特性が得られることが分かった。この反射防止原理は有機ELディスプレイの金属電極での外光反射と同様の原理であるため、有機ELディスプレイにも同様に好適に用いられる。
基材上に、配向膜を介するかまたは介さずに位相差層が形成され、位相差層の上に、配向膜を介するかまたは介さずに偏光層が形成されている請求項1〜9のいずれかに記載の円偏光板。
基材上に、配向膜を介するかまたは介さずに偏光層が形成され、偏光層の上に、配向膜を介するかまたは介さずに位相差層が形成されている請求項1〜9のいずれかに記載の円偏光板。
基材の一方の面に、配向膜を介するかまたは介さずに偏光層が形成され、基材の他方の面に、配向膜を介するかまたは介さずに位相差層が形成されている請求項1〜9のいずれかに記載の円偏光板。
基材と第一の配向膜との剥離強度(F1)が、第一の配向膜と偏光層との剥離強度(F2)、第二の配向膜と位相差層との剥離強度(F3)および位相差層と粘着剤層との剥離強度(F4)よりも低い請求項15に記載の円偏光板。
請求項14〜16のいずれかに記載の円偏光板から基材が取り除かれた円偏光フィルムが、該円偏光フィルムの粘着剤層を介して表示素子の表示面に貼合された円偏光フィルム付表示装置。
請求項14〜16のいずれかに記載の円偏光板を、該円偏光板の粘着剤層を介して表示素子の表示面に貼合し、該円偏光板から基材を取り除く円偏光フィルム付表示装置の製造方法。