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特開2021-236吸収性物品、吸収体の製造方法、及び吸収体の製造装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-236(P2021-236A)
(43)【公開日】2021年1月7日
(54)【発明の名称】吸収性物品、吸収体の製造方法、及び吸収体の製造装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/533 20060101AFI20201204BHJP
   A61F 13/511 20060101ALI20201204BHJP
   A61F 13/536 20060101ALI20201204BHJP
   A61F 13/53 20060101ALI20201204BHJP
   A61F 13/49 20060101ALI20201204BHJP
   A61F 13/15 20060101ALI20201204BHJP
【FI】
   A61F13/533
   A61F13/511 100
   A61F13/533 100
   A61F13/536 100
   A61F13/53 200
   A61F13/49 410
   A61F13/15 320
   A61F13/15 331
   A61F13/53 100
   A61F13/536
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2019-115012(P2019-115012)
(22)【出願日】2019年6月20日
(71)【出願人】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003247
【氏名又は名称】小澤特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】大尾 守
(72)【発明者】
【氏名】工藤 悦子
(72)【発明者】
【氏名】橋野 夕貴
【テーマコード(参考)】
3B200
【Fターム(参考)】
3B200AA01
3B200AA03
3B200BA13
3B200BA14
3B200BB09
3B200CA08
3B200DA21
3B200DB05
3B200DB11
3B200EA02
(57)【要約】
【課題】吸収体上での排泄物の拡散性を有しつつも、吸収体の撚れの抑制と着用者の身体への吸収体のフィット性とを両立可能である吸収性物品を提供する。
【解決手段】
吸収性物品1は、少なくとも股下域S3に配置されている吸収体50と、を有する。吸収体50には、厚さ方向Tに圧搾された圧搾部55が設けられている。圧搾部55は、吸収体50の平面視において格子状のパターンを有する第1圧搾部551と、吸収体50の平面視において格子状のパターンと異なるパターンを有する第2圧搾部552と、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前後方向、前記前後方向に直交する幅方向、及び厚さ方向と、
前側域と、後側域と、前記前側域及び前記後側域とに前記前後方向で挟まれている股下域と、
少なくとも前記股下域に配置されている吸収体と、を有し、
前記吸収体には、前記厚さ方向に圧搾された圧搾部が設けられている吸収性物品であって、
前記圧搾部は、
前記吸収体の平面視において格子状のパターンを有する第1圧搾部と、
前記吸収体の平面視において前記格子状のパターンと異なるパターンを有する第2圧搾部と、を有する、吸収性物品。
【請求項2】
前記吸収体の平面視において、単位面積当たりの前記第2圧搾部が占める面積は、単位面積当たりの前記第1圧搾部が占める面積よりも大きい請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記第2圧搾部は、前記股下域に設けられている請求項2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記股下域は、前記吸収性物品の前記前後方向の中心よりも後側に位置する後側股下域を有し、
前記第2圧搾部は、前記後側股下域に設けられている請求項3に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記吸収体の平面視において、前記第2圧搾部は、前記第1圧搾部と離れた位置に設けられている請求項1から4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記吸収体の平面視において、前記第1圧搾部と前記第2圧搾部との前後方向における離間距離は、前記第1圧搾部により構成される1つの格子の前記前後方向における長さよりも長い請求項5に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記第1圧搾部は、
前記吸収性物品の前記前後方向の中心よりも前側に設けられている前格子圧搾部と、
前記前後方向の中心よりも後側に設けられている後格子圧搾部と、を有し、
前記吸収体の平面視において、単位面積当たりの前記後格子圧搾部が占める面積は、単位面積当たりの前記前格子圧搾部が占める面積よりも大きい請求項1から6のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項8】
前記圧搾部は、前記吸収体の平面視において前記格子状のパターンと異なるパターンを有する第3圧搾部をさらに有し、
前記第3圧搾部は、前記第2圧搾部よりも前側に設けられている請求項1から7のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項9】
前記第3圧搾部は、前記第1圧搾部よりも前側に設けられており、
前記吸収体の平面視において、単位面積当たりの前記第3圧搾部が占める面積は、単位面積当たりの前記第1圧搾部が占める面積よりも大きい請求項8に記載の吸収性物品。
【請求項10】
前記吸収体は、液体を吸収する吸収材料を含む吸収コアを有し、
前記吸収コアは、前記吸収体の平面視において、前記吸収コアの前記幅方向における両側端縁が前記幅方向の内側に向かって括れた括れ部を前記股下域に有しており、
前記第3圧搾部は、前記括れ部よりも前側に設けられている請求項8又は9に記載の吸収性物品。
【請求項11】
少なくとも前記前側域に設けられる外装体を有し、
前記第3圧搾部は、前記外装体と前記厚さ方向に重なっている請求項8から10のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項12】
前記第3圧搾部は、前記吸収性物品の前記幅方向の中心を跨がっており、かつ前記吸収体の平面視において後側に向かって凸形状となるように前記幅方向に延びている請求項8から11のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項13】
前記第1圧搾部は、前記格子状のパターンを有するように間欠的に設けられている複数の圧搾部により構成されている請求項1から12のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項14】
吸収性物品に係る吸収体の製造方法であって、
少なくとも吸収コアを厚さ方向に圧搾することにより圧搾部を設ける圧搾工程を有し、
前記圧搾工程では、前記圧搾部として、前記吸収体の平面視において格子状のパターンを有する第1圧搾部と、前記吸収体の平面視において前記格子状のパターンと異なるパターンを有する第2圧搾部と、を設ける、吸収体の製造方法。
【請求項15】
前記圧搾工程では、コアラップを構成するコアラップシートで前記吸収コアを覆う工程を有し、
前記圧搾工程では、前記吸収コアと前記コアラップシートとを圧搾することにより前記圧搾部を設ける請求項14に記載の吸収体の製造方法。
【請求項16】
前記圧搾工程では、
一対の第1ロールの少なくとも一方の外周面に設けられた第1凸部によって前記吸収コアと前記コアラップシートとを圧搾することにより前記第1圧搾部を設ける工程と、
一対の第2ロールの少なくとも一方の外周面に設けられた第2凸部によって前記吸収コアと前記コアラップシートとを圧搾することにより前記第2圧搾部を設ける工程と、を有する請求項15に記載の吸収体の製造方法。
【請求項17】
前記圧搾工程では、前記第1圧搾部と前記第2圧搾部とのうち一方の圧搾部が設けられた圧搾領域において他方の圧搾部を設ける場合、前記搬送方向において前記圧搾領域の一部の領域のみで前記吸収コアと前記コアラップシートとを圧搾する、請求項16に記載の吸収体の製造方法。
【請求項18】
前記圧搾工程は、
前記第1圧搾部と前記第2圧搾部とのうち前記厚さ方向に深く圧搾される一方の圧搾部を設ける工程と、
前記一方の圧搾部が設けられた後に、前記第1圧搾部と前記第2圧搾部とのうち他方の圧搾部を設ける工程と、を有する、請求項16又は17に記載の吸収体の製造方法。
【請求項19】
吸収性物品に係る吸収体の製造装置であって、
少なくとも吸収コアを複数の凸部によって圧搾することにより圧搾部を設ける圧搾装置を有し、
前記複数の凸部は、
前記吸収体の平面視において格子状のパターンを有する第1圧搾部を設ける第1凸部と、
前記吸収体の平面視において前記格子状のパターンと異なるパターンを有する第2圧搾部を設ける第2凸部と、を有する、吸収体の製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品、吸収体の製造方法、吸収体の製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、吸収体の平面視において格子状のパターンを有する格子圧搾部が設けられている吸収体を有する吸収性物品が開示されている(例えば、特許文献1参照)。格子状のパターンに沿って排泄物が拡散し易いため、吸収体における排泄物の拡散性を向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016−93482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
格子圧搾部が設けられていない未圧搾の領域は、吸収体の剛性が低い。従って、未圧搾の領域は、吸収体が変形し易く、着用者の身体に吸収体がフィットし易くなる。しかしながら、吸収体が撚れ易くなり、吸収面積を確保できない虞がある。
【0005】
格子圧搾部が設けられている領域は、吸収体の剛性が上がるため、吸収体が撚れ難くなる。しかしながら、格子圧搾部を設けることで、吸収体が着用者の身体にフィットし難くなる。一方で、吸収体が着用者の身体にフィットし易くなるように、例えば、1つの格子が大きい格子圧搾部を設けた場合には、吸収体が撚れや易くなり、吸収面積を十分に確保できない虞がある。
【0006】
そこで、吸収体上での排泄物の拡散性を有しつつも、吸収体の撚れの抑制と着用者の身体への吸収体のフィット性とを両立可能である吸収性物品が望まれている。
【0007】
一態様に係る吸収性物品は、前後方向、前記前後方向に直交する幅方向、及び厚さ方向と、前側域と、後側域と、前記前側域及び前記後側域とに前記前後方向で挟まれている股下域と、少なくとも前記股下域に配置されている吸収体と、を有する。前記吸収体には、前記厚さ方向に圧搾された圧搾部が設けられている。前記圧搾部は、前記吸収体の平面視において格子状のパターンを有する第1圧搾部と、前記吸収体の平面視において前記格子状のパターンと異なるパターンを有する第2圧搾部と、を有する。
【0008】
一態様に係る吸収性物品に係る吸収体の製造方法は、少なくとも吸収コアを厚さ方向に圧搾することにより圧搾部を設ける圧搾工程を有する。前記圧搾工程では、前記圧搾部として、前記吸収体の平面視において格子状のパターンを有する第1圧搾部と、前記吸収体の平面視において前記格子状のパターンと異なるパターンを有する第2圧搾部と、を設ける。
【0009】
一態様に係る吸収性物品に係る吸収体の製造装置は、少なくとも吸収コアを複数の凸部によって圧搾することにより圧搾部を設ける圧搾装置を有する。前記複数の凸部は、前記吸収体の平面視において格子状のパターンを有する第1圧搾部を設ける第1凸部と、前記吸収体の平面視において前記格子状のパターンと異なるパターンを有する第2圧搾部を設ける第2凸部と、を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態に係る吸収性物品の模式正面図である。
【0011】
図2図2は、実施形態に係る吸収性物品の模式平面図である。
【0012】
図3図3は、実施形態に係る吸収体の模式平面図である。
【0013】
図4図4は、実施形態に係る吸収体の模式断面図である。
【0014】
図5図5は、実施形態に係る吸収体の製造方法を説明するための図である。
【0015】
図6図6は、実施形態に係る吸収体の製造装置を説明するための図である。
【0016】
図7図7は、変更例に係る吸収体の模式断面図である。
【0017】
(1)実施形態の概要
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
【0018】
一態様に係る吸収性物品は、前後方向、前記前後方向に直交する幅方向、及び厚さ方向と、前側域と、後側域と、前記前側域及び前記後側域とに前記前後方向で挟まれている股下域と、少なくとも前記股下域に配置されている吸収体と、を有する。前記吸収体には、前記厚さ方向に圧搾された圧搾部が設けられている。前記圧搾部は、前記吸収体の平面視において格子状のパターンを有する第1圧搾部と、前記吸収体の平面視において前記格子状のパターンと異なるパターンを有する第2圧搾部と、を有する。
【0019】
これにより、第1圧搾部が設けられている領域と第2圧搾部が設けられている領域とで、吸収体の剛性を変化させることができる。従って、吸収体の変形をコントロールすることができるため、第1圧搾部によって吸収体上での排泄物の拡散性を有しながらも、第1圧搾部に加えて第2圧搾部を設けることで、吸収体の撚れの抑制と着用者の身体への吸収体のフィット性とを両立可能である。
【0020】
好ましい一態様によれば、前記吸収体の平面視において、単位面積当たりの前記第2圧搾部が占める面積は、単位面積当たりの前記第1圧搾部が占める面積よりも大きくてよい。
【0021】
これにより、第2圧搾部が設けられている領域の剛性が、第1圧搾部が設けられている領域の剛性よりも高くなるため、吸収体の変形を抑制することができる。
【0022】
好ましい一態様によれば、前記第2圧搾部は、前記股下域に設けられてよい。
【0023】
股下域では、着用者の脚に挟まれることによって吸収体が幅方向に変形し易い。従って、第2圧搾部を股下域に設けることで、着用者の脚に挟まれることによる吸収体の変形を抑制できる。
【0024】
好ましい一態様によれば、前記股下域は、前記吸収性物品の前記前後方向の中心よりも後側に位置する後側股下域を有してよい。前記第2圧搾部は、前記後側股下域に設けられてよい。
【0025】
第2圧搾部を後側股下域に設けることで、後側股下域における吸収体の剛性が高くすることができる。これにより、吸収体が臀部の溝(臀裂)に入り込み難くなり、排泄物(大便)の収容空間を確保することができる。
【0026】
好ましい一態様によれば、前記吸収体の平面視において、前記第2圧搾部は、前記第1圧搾部と離れた位置に設けられてよい。
【0027】
これにより、第1圧搾部と第2圧搾部とが連続的に設けられている場合と比較して、第1圧搾部と第2圧搾部との一方に掛かった力が他方へと伝わり難くなる。従って、第1圧搾部と第2圧搾部とが互いの影響を受け難くなり、第1圧搾部と第2圧搾部とのそれぞれの機能を発揮することができる。
【0028】
好ましい一態様によれば、前記吸収体の平面視において、前記第1圧搾部と前記第2圧搾部との前後方向における離間距離は、前記第1圧搾部により構成される1つの格子の前記前後方向における長さよりも長くてよい。
【0029】
これにより、第1圧搾部と第2圧搾部との離間距離が、第1圧搾物の1つの格子の長さよりも短い場合と比較して、第1圧搾部と第2圧搾部との一方に掛かった力が他方へとさらに伝わり難くなる。従って、第1圧搾部と第2圧搾部とのそれぞれの機能をさらに発揮することができる。
【0030】
好ましい一態様によれば、前記第1圧搾部は、前記吸収性物品の前記前後方向の中心よりも前側に設けられている前格子圧搾部と、前記前後方向の中心よりも後側に設けられている後格子圧搾部と、を有してよい。前記吸収体の平面視において、単位面積当たりの前記後格子圧搾部が占める面積は、単位面積当たりの前記前格子圧搾部が占める面積よりも大きくてよい。
【0031】
これにより、後格子圧搾部が設けられている領域は剛性が高く、前格子圧搾部が設けられている領域は剛性が低い。従って、尿が排出される前側では、前格子圧搾部によって拡散性を維持しつつも、比較的剛性が低い領域が設けられているため、吸収体が変形し易くなる。これにより、吸収体が着用者の身体(具体的には、排尿孔)に近づき易くなるため、吸収体が尿を吸収し易くすることができる。一方で、大便が排出される後側では、後格子圧搾部によって拡散性を維持しつつも、比較的剛性が高い領域が設けられているため、吸収体が変形し難くなる。これにより、吸収体が臀部の溝(臀裂)に入り込み難くなり、排泄物(大便)の収容空間を確保することができる。
【0032】
好ましい一態様によれば、前記圧搾部は、前記吸収体の平面視において前記格子状のパターンと異なるパターンを有する第3圧搾部をさらに有してよい。前記第3圧搾部は、前記第2圧搾部よりも前側に設けられてよい。
【0033】
第3圧搾部よりも後側における吸収体が変形する場合に、第3圧搾部の剛性によって、第3圧搾部よりも前側の部分が、後側における吸収体の変形に連動し難くなる。これにより、第3圧搾部よりも前側の部分の変形を抑制できる。従って、第3圧搾部よりも前側の部分に皺が発生し難くなり、排泄物が腹側から漏れることを抑制できる。
【0034】
好ましい一態様によれば、前記第3圧搾部は、前記第1圧搾部よりも前側に設けられてよい。前記吸収体の平面視において、単位面積当たりの前記第3圧搾部が占める面積は、単位面積当たりの前記第1圧搾部が占める面積よりも大きくてよい。
【0035】
これにより、第3圧搾部が設けられている領域の剛性が、第1圧搾部が設けられている領域の剛性よりも高くなるため、第3圧搾部よりも前側の部分の吸収体の変形を抑制することができる。
【0036】
好ましい一態様によれば、前記吸収体は、液体を吸収する吸収材料を含む吸収コアを有してよい。前記吸収コアは、前記吸収体の平面視において、前記吸収コアの前記幅方向における両側端縁が前記幅方向の内側に向かって括れた括れ部を前記股下域に有してよい。前記第3圧搾部は、前記括れ部よりも前側に設けられてよい。
【0037】
括れ部によって吸収コアの幅方向の長さが小さくなるため、着用者の脚が括れ部を挟んだ場合に、脚に挟まれた部分が変形し易く、着用者が、吸収体の剛性に起因した違和感を抑制することができる。また、第3圧搾部は、括れ部よりも前側に設けられているため、着用者の脚に挟まれた部分の変形を阻害せずに、かつ、第3圧搾部の剛性により、当該脚に挟まれた部分の変形が、第3圧搾部よりも前側の部分に連動することを抑制できる。
【0038】
好ましい一態様によれば、前記吸収性物品は、少なくとも前記前側域に設けられる外装体を有してよい。前記第3圧搾部は、前記外装体と前記厚さ方向に重なってよい。
【0039】
第3圧搾部の剛性によって、吸収体の変形に連動して外装体が変形することを抑制できる。これにより、外装体に皺が発生し難くなり、排泄物が腹側から漏れることを抑制できる。
【0040】
好ましい一態様によれば、前記第3圧搾部は、前記吸収性物品の前記幅方向の中心を跨がっており、かつ前記吸収体の平面視において後側に向かって凸形状となるように前記幅方向に延びてよい。
【0041】
これにより、第3圧搾部よりも後側に設けられている吸収体の一部が変形した場合に、吸収体の変形が、第3圧搾部の凸形状に沿って幅方向の外側へ逃がされる。従って、第3圧搾部よりも前側の部分の吸収体の変形を抑制することができる。
【0042】
好ましい一態様によれば、前記第1圧搾部は、前記格子状のパターンを有するように間欠的に設けられている複数の圧搾部により構成されてよい。
【0043】
これにより、第1圧搾部が連続的に延在する圧搾部により構成される場合と比べて、第1圧搾部により吸収体の剛性が高くなることを抑制できる。従って、拡散性を維持しつつ、着用者の身体に吸収体をフィットさせ易くなる。
【0044】
一態様に係る吸収性物品に係る吸収体の製造方法は、少なくとも吸収コアを厚さ方向に圧搾することにより圧搾部を設ける圧搾工程を有する。前記圧搾工程では、前記圧搾部として、前記吸収体の平面視において格子状のパターンを有する第1圧搾部と、前記吸収体の平面視において前記格子状のパターンと異なるパターンを有する第2圧搾部と、を設ける。
【0045】
これにより、製造された吸収体では、第1圧搾部が設けられている領域と第2圧搾部が設けられている領域とで、剛性を変化させることができる。従って、第1圧搾部によって吸収体上での排泄物の拡散性を有しながらも、第1圧搾部に加えて第2圧搾部を設けることで、吸収体の撚れの抑制と着用者の身体への吸収体のフィット性とを両立可能である吸収性物品に係る吸収体を製造できる。
【0046】
好ましい一態様によれば、前記圧搾工程では、コアラップを構成するコアラップシートで前記吸収コアを覆う工程を有してよい。前記圧搾工程では、前記吸収コアと前記コアラップシートとを圧搾することにより前記圧搾部を設けてよい。
【0047】
これにより、吸収体が吸収コアを覆うコアラップを有するケースにおいて排泄物の拡散性を維持することができる吸収性物品に係る吸収体を製造できる。
【0048】
好ましい一態様によれば、前記圧搾工程では、一対の第1ロールの少なくとも一方の外周面に設けられた第1凸部によって前記吸収コアと前記コアラップシートとを圧搾することにより前記第1圧搾部を設ける工程と、一対の第2ロールの少なくとも一方の外周面に設けられた第2凸部によって前記吸収コアと前記コアラップシートとを圧搾することにより前記第2圧搾部を設ける工程と、を有してよい。
【0049】
1つのロールでは、第1凸部と第2凸部とを同じ位置に配置することができないため、第1圧搾部と第2圧搾部とを設ける位置に制約ができる。そこで、第1ロールと第2ロールとを用いることにより、第1圧搾部と第2圧搾部とを任意の位置に設けることが可能となる。
【0050】
好ましい一態様によれば、前記圧搾工程では、前記第1圧搾部と前記第2圧搾部とのうち一方の圧搾部が設けられた圧搾領域において他方の圧搾部を設ける場合、前記搬送方向において前記圧搾領域の一部の領域のみで前記吸収コアと前記コアラップシートとを圧搾してよい。
【0051】
これにより、搬送方向において圧搾領域の一部の領域でしか圧搾しないことにより、コアラップシートの圧搾領域が連続的に圧搾され続けることを抑制できる。従って、圧搾によるコアラップシートへのダメージを低減でき、コアラップシートが破けることを抑制できる。
【0052】
好ましい一態様によれば、前記圧搾工程は、前記第1圧搾部と前記第2圧搾部とのうち前記厚さ方向に深く圧搾される一方の圧搾部を設ける工程と、前記一方の圧搾部が設けられた後に、前記第1圧搾部と前記第2圧搾部とのうち他方の圧搾部を設ける工程と、を有してよい。
【0053】
圧搾によってコアラップシートの剛性が高くなった状態で、コアラップシートを深く圧搾すると、剛性の高いコアラップシートは伸び難いため、コアラップシートが破ける虞がある。そこで、厚さ方向に深く圧搾することにより深い圧搾部が設けられたコアラップシートに、浅く圧搾することで、圧搾時のコアラップシートの厚さ方向の変化量を小さくすることができる。従って、浅い圧搾部と深い圧搾部とを設ける場合において、コアラップシートが破けることを抑制することができる。
【0054】
一態様に係る吸収性物品に係る吸収体の製造装置は、少なくとも吸収コアを複数の凸部によって圧搾することにより圧搾部を設ける圧搾装置を有する。前記複数の凸部は、前記吸収体の平面視において格子状のパターンを有する第1圧搾部を設ける第1凸部と、前記吸収体の平面視において前記格子状のパターンと異なるパターンを有する第2圧搾部を設ける第2凸部と、を有する。
【0055】
これにより、製造された吸収体では、第1圧搾部が設けられている領域と第2圧搾部が設けられている領域とで、剛性を変化させることができる。従って、第1圧搾部によって吸収体上での排泄物の拡散性を有しながらも、第1圧搾部に加えて第2圧搾部を設けることで、吸収体の撚れの抑制と着用者の身体への吸収体のフィット性とを両立可能である吸収性物品に係る吸収体を製造できる。
【0056】
(2)吸収性物品の全体概略構成
以下、図面を参照して、実施形態に係る吸収性物品について説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は、以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれ得る。
【0057】
吸収性物品は、例えば、パンツ型の使い捨ておむつ、テープ型の使い捨ておむつ、又はショーツ型の生理用ナプキンなどである。実施形態の吸収性物品は、パンツ型の使い捨ておむつである。
【0058】
図1は、本実施形態に係る吸収性物品1の模式正面図である。図2は、本実施形態に係る吸収性物品1の模式平面図である。図2に示す模式平面図は、後述するサイド接合部18を展開した状態において吸収性物品1を皺が形成されない状態まで伸長させた伸長状態を示している。図3は、本実施形態に係る吸収体の模式平面図である。図4は、本実施形態に係る吸収体の模式断面図である。図3に示すF4−F4断面に沿った断面図である。
【0059】
吸収性物品1は、互いに直交する前後方向L及び幅方向Wを有する。前後方向Lは、身体前側と身体後側とに延びる方向によって規定される。言い換えると、前後方向Lは、展開された吸収性物品1において前後に延びる方向である。また、吸収性物品1は、前後方向Lと幅方向Wの両方の直交する厚さ方向Tを有する。厚さ方向Tは、着用者側に向かう肌面側T1と、肌面側と反対側の非肌面側T2と、に延びる。
【0060】
吸収性物品1は、前側域S1と、後側域S2と、股下域S3と、を有する。前側域S1は、着用者の前胴回り(腹部)に対向する領域である。後側域S2は、着用者の後胴回り(背部)に対向する領域であり、装着時に身体(臀部)が載せられる領域を含む。股下域S3は、着用者の股下に位置し、前側域S1と後側域S2との間に挟まれた領域である。
【0061】
図1に示すように、幅方向Wにおける前側域S1の端部と、幅方向Wにおける後側域S2の端部と、を接合したサイド接合部18が設けられていてよい。サイド接合部18は、前側域S1の外側部と、後側域S2の外側部とを互いに係止した部分によって規定される。図1に示すように、サイド接合部18が形成された状態で、吸収性物品1には、着用者の胴が通されるウエスト開口部16と、着用者の脚がそれぞれ挿入される一対の脚回り開口部17と、が形成される。ウエスト開口部16は、前側域S1の前端縁S1Fと、後側域S2の後端縁S2Rとによって規定されていてよい。
【0062】
ここで、図2は、サイド接合部18における接合を解除し、吸収性物品1を展開した状態を示している。サイド接合部18は、前側外装体20及び後側外装体30のそれぞれにおいて、前後方向Lに沿って延びていてよい。パンツ型の吸収性物品においては、前側域S1と股下域S3との境界は、前側外装体20に設けられたサイド接合部18の後端縁によって規定されていてよい。同様に、後側域S2と股下域S3との境界は、後側外装体30に設けられたサイド接合部18の前端縁によって規定されていてよい。なお、股下域S3は、脚回り開口部17が設けられた領域であってもよい。
【0063】
股下域S3は、吸収性物品1の前後方向Lの中心よりも前側に位置する前側股下域S3Fと、吸収性物品1の前後方向Lの中心よりも後側に位置する後側股下域S3Rと、を有してよい。
【0064】
なお、本発明における外側部とは、幅方向Wにおける外縁を含む幅方向Wに一定の範囲を占める部分であり、外側縁とは、幅方向Wにおける外縁である。本発明における内側部とは、幅方向Wにおける内縁を含む幅方向Wに一定の範囲を占める部分であり、内側縁とは、幅方向Wにおける内縁である。また、本発明における前端部及び後端部は、前後方向Lにおける縁を含む前後方向Lに一定の範囲を占める部分であり、前端縁及び後端縁は、前後方向Lにおける縁である。外端部は、前端部及び後端部を含んでおり、外端縁は、前端縁及び後端縁を含んでいる。
【0065】
本実施形態では、吸収性物品1は、外装体15と吸収性本体40とを有していてよい。外装体15は、吸収性本体40と厚さ方向Tに重なっている。外装体15は、前側域S1に配置された前側外装体20と、後側域S2に配置された後側外装体30と、を有してよい。前側外装体20は、前側域S1において吸収性本体40よりも非肌面側T2に配置されている外装体である。後側外装体30は、前側外装体20と前後方向Lに離間し、かつ後側域S2において吸収性本体40よりも非肌面側T2に配置されている外装体である。
【0066】
外装体15は、吸収性本体40の肌面側T1に配置されたカバーシートを有してよい。カバーシートは、前側域S1の吸収性本体40の肌面側T1に設けられた前側カバーシート27と、後側域S2の吸収性本体40の肌面側T1に設けられた後側カバーシート37と、を有してよい。前側カバーシート27及び後側カバーシート37は、例えば不織布のようなシートから構成されていてよい。
【0067】
前側外装体20は、吸収性本体40よりも非肌面側T2に配置される前外装シート25を有してよい。後側外装体30は、吸収性本体40よりも非肌面側T2に配置される後外装シート35を有してよい。前外装シート25及び後外装シート35は、例えば、不織布のようなシートから構成されてよい。前外装シート25及び後外装シート35は、厚さ方向Tに重なる複数のシートにより構成されてよい。外装体15は、幅方向Wに伸縮性を有するウエスト弾性部材(不図示)を有してよい。
【0068】
吸収性本体40は、少なくとも股下域S3に配置されている。吸収性本体40は、前側域S1、後側域S2及び股下域S3にわたって配置されてよい。吸収性本体40は、前側外装体20及び後側外装体30とは別体として構成され、前側域S1及び後側域S2において、それぞれ前側外装体20及び後側外装体30と接合されていてよい。
【0069】
吸収性本体40(吸収性物品1)は、少なくとも股下域S3に配置されている吸収体50を有する。吸収体50は、少なくとも吸収コア51を有する。吸収コア51は、液体を吸収する吸収材料を含む。吸収コア51は、例えば粉砕パルプもしくは高吸収性ポリマー(SAP)、又はこれらの混合物を含んでいてよい。吸収コア51は、少なくとも股下域S3に配置されている。吸収コア51は、前側域S1に配置されてよく、後側域S2に配置されてよい。吸収コア51は、前後方向Lにおいて、前側域S1から後側域S2にわたって延びていてよい。
【0070】
図3に示すように、吸収コア51は、吸収体50の平面視において、吸収コア51の幅方向Wにおける両側端縁が幅方向Wの内側に向かって括れた括れ部512を有してよい。括れ部512は、股下域S3に設けられてよい。
【0071】
吸収体50は、厚さ方向に圧搾された圧搾部55が設けられている。圧搾部55の詳細は後述する。
【0072】
吸収コア51は、吸収コア51を曲げ易くする曲げ誘導部515を有してよい。曲げ誘導部515は、着用者の脚に挟まれた部分の変形を誘導できる。これにより、吸収体50を狙い通りに変形させることができる。曲げ誘導部515は、厚さ方向Tに凹む凹部であってよいし、吸収コア51を厚さ方向Tに貫通するスリットであってよい。曲げ誘導部515における吸収材料の目付は、圧搾部55における吸収材料の目付よりも低くてよい。曲げ誘導部515は、括れ部512に幅方向Wに隣接して設けられてよい。
【0073】
吸収体50は、吸収コア51を覆うコアラップ52を有してよい。コアラップ52は、厚さ方向Tにおいて、吸収コア51を挟んでいる。コアラップ52は、吸収コア51よりも前後方向Lの外側に延びていてよい。例えば、図3に示すように、吸収体50の平面視において、コアラップ52の後端縁52Rは、吸収コア51の後端縁51Rよりも後側であってよく、コアラップ52の前端縁52Fは、吸収コア51の前端縁51Fと同じ位置に配置されてよい。コアラップ52は、例えばティッシュや不織布によって構成されていてよい。
【0074】
吸収性本体40は、吸収体50の肌面側T1に位置する肌面シート41(図2参照)と、吸収体50の非肌面側T2に位置する液不透過シート(不図示)と、液不透過シートよりも非肌面側T2に配置された本体シート43(図1参照)と、を有していてよい。肌面シート41は、吸収体50の幅方向Wの中央を覆うセンターシート41Aと、センターシート41Aよりも肌面側T1においてセンターシート41Aの外側部を覆う一対のサイドシート41Bと、を有してよい。肌面シート41及び本体シート43は、透液性であればよく、例えば不織布によって構成されていてよい。液不透過シートは、透不液性であればよく、例えば、フィルムによって構成されてよい。
【0075】
(3)吸収体50の詳細構成
吸収体50の詳細構成について、図2から図4を用いて説明する。
【0076】
吸収体50には、厚さ方向Tに圧搾された圧搾部55が設けられている。圧搾部55は、第1圧搾部551と、第2圧搾部552と、を有する。圧搾部55は、第3圧搾部553をさらに有してよい。
【0077】
第1圧搾部551は、吸収体50の平面視において格子状のパターンを有する。第1圧搾部551は、格子状のパターンを有するように間欠的に設けられている複数の圧搾部により構成されてよい。例えば、図3に示すように、第1圧搾部551は、直線状に延びる直線圧搾部551aと、屈曲しながら延びる屈曲圧搾部551bと、により構成されてよい。
【0078】
第1圧搾部551は、吸収体50の前端縁50Fから後端縁50Rまで延びていてよいし(図3参照)、延びていなくてもよい。第1圧搾部551は、幅方向Wにおいて、吸収体50の中央に設けられてよい。第1圧搾部551は、幅方向Wにおける吸収体50の側端部には設けられなくてよい。
【0079】
図3及び図4に示すように、第1圧搾部551は、吸収コア51が存在しない領域に設けられてもよい。
【0080】
第2圧搾部552は、吸収体50の平面視において格子状のパターンと異なるパターンを有する。第2圧搾部552は、股下域S3に設けられてよい。第2圧搾部552は、吸収性物品1の前後方向Lの中心CLよりも後側に設けられてよい。従って、第2圧搾部552は、後側股下域S3Rに配置されてよい。
【0081】
第2圧搾部552は、吸収性物品1の幅方向Wの中心CWの中心を跨がってよい。第2圧搾部552は、幅方向Wに延びていてよい。吸収体50の平面視において、第2圧搾部552は、矩形状であってよい。第2圧搾部552は、後側股下域S3Rの前後方向Lの中心よりも前側に配置されてよい。これにより、第2圧搾部552より、吸収体50が幅方向Wに縮み難くなり、便の収容空間を確保し易くなる。
【0082】
吸収性物品1は、吸収体50の平面視において、第1圧搾部551と第2圧搾部552とが重なっている領域を有してよい。吸収体50の平面視において、単位面積当たりの第2圧搾部552が占める面積は、単位面積当たりの第1圧搾部551が占める面積よりも大きくてよい。一方で、吸収体50の平面視において、第1圧搾部551によって格子状のパターンが形成される領域R1の面積は、第2圧搾部552の面積よりも大きくてよい。
【0083】
図4に示すように、第1圧搾部551の厚さh1は、第2圧搾部552の厚さh2よりも厚くてよい。従って、第1圧搾部551における凹部の深さは、第2圧搾部552における凹部の深さよりも浅くてよい。これにより、第1圧搾部551の剛性を第2圧搾部552の剛性を低くすることができ、第2圧搾部552よりも広範囲に設けられている第1圧搾部551の剛性によって、吸収性物品1の着け心地が悪化することを抑制できる。
【0084】
第3圧搾部553は、吸収体50の平面視において格子状のパターンと異なるパターンを有する。第3圧搾部553は、第2圧搾部552よりも前側に設けられている。第3圧搾部553は、吸収性物品1の前後方向Lの中心CLよりも前側に設けられてよい。第3圧搾部553は、前側股下域S3Fに配置されてよい。
【0085】
第3圧搾部553は、吸収性物品1の幅方向Wの中心CWの中心を跨がってよい。図3に示すように、第3圧搾部553は、幅方向Wに延びていてよい。第3圧搾部553は、吸収体50の平面視において後側に向かって凸形状となるように幅方向Wに延びてよい。例えば、第3圧搾部553の後端縁が、前後方向Lの外側へ湾曲しながら、幅方向Wの内側から外側に向かってよい。第3圧搾部553は、三日月形状であってよい。
【0086】
第3圧搾部553は、括れ部512よりも前側に設けられてよい。従って、第3圧搾部553は、括れ部512の前端縁512Fよりも前側に設けられてよい。実施形態では、第3圧搾部553は、前側域S1と股下域S3との境界に跨がって配置されている。従って、第3圧搾部553は、前側外装体20と厚さ方向Tに重なっている。第3圧搾部553は、前側域S1のみに配置されてよいし、股下域S3のみに配置されてもよい。
【0087】
以上のように、吸収性物品1では、第1圧搾部551が設けられている領域と第2圧搾部552が設けられている領域とで、吸収体50の剛性を変化させることができる。従って、吸収体50の変形をコントロールすることができるため、第1圧搾部551によって吸収体50上での排泄物の拡散性を有しながらも、第1圧搾部551に加えて第2圧搾部552を設けることで、吸収体50の撚れの抑制と着用者の身体への吸収体50のフィット性とを両立可能である。
【0088】
また、吸収体50の平面視において、単位面積当たりの第2圧搾部552が占める面積は、単位面積当たりの第1圧搾部551が占める面積よりも大きい。これにより、第2圧搾部552が設けられている領域の剛性が、第1圧搾部551が設けられている領域の剛性よりも高くなるため、吸収体50の変形を抑制することができる。加えて、実施形態では、第1圧搾部551によって格子状のパターンが形成される領域R1の面積は、第2圧搾部552の面積よりも大いため、第2圧搾部552は、第1圧搾部551と比較して狭い範囲に設けられている。このため、剛性が高い領域を狭い範囲に絞ることで、着用者が剛性により吸収性物品1の着け心地が悪化することを抑制できる。
また、股下域S3では、着用者の脚に挟まれることによって吸収体50が幅方向Wに変形し易い。第2圧搾部552を股下域S3に設けることで、着用者の脚に挟まれることによる吸収体50の変形を抑制できる。
【0089】
また、第2圧搾部552が、後側股下域S3Rに設けられるため、後側股下域S3Rにおける吸収体50の剛性が高くすることができる。これにより、吸収体50が臀部の溝(臀裂)に入り込み難くなり、排泄物(大便)の収容空間を確保することができる。
【0090】
また、圧搾部55が、第3圧搾部553を有するため、第3圧搾部553よりも後側における吸収体が変形する場合に、第3圧搾部553の剛性によって、第3圧搾部553よりも前側の部分が、後側における吸収体の変形に連動し難くなる。これにより、第3圧搾部553よりも前側の部分の変形を抑制できる。従って、第3圧搾部553よりも前側の部分に皺が発生し難くなり、排泄物が腹側から漏れることを抑制できる。
【0091】
また、括れ部512によって吸収コア51の幅方向の長さが小さくなるため、着用者の脚が括れ部512を挟んだ場合に、脚に挟まれた部分が変形し易い。第3圧搾部553は、括れ部512よりも前側に設けられているため、着用者が、吸収体50の剛性に起因した違和感を抑制することができる。
【0092】
加えて、第3圧搾部553は、括れ部512よりも前側に設けられているため、着用者の脚に挟まれた部分の変形を阻害せずに、かつ、第3圧搾部553の剛性により、脚に挟まれた部分の変形が、第3圧搾部553よりも前側の部分に連動することを抑制できる。第3圧搾部553よりも前側の部分が変形し難くなるため、皺が発生し難くなり、排泄物が腹側から漏れることを抑制できる。
【0093】
また、第3圧搾部553は、前側外装体20と厚さ方向Tに重なっているため、第3圧搾部553の剛性によって、吸収体50の変形に連動して前側外装体20が変形することを抑制できる。これにより、前側外装体20に皺が発生し難くなり、排泄物が腹側から漏れることを抑制できる。
【0094】
また、第3圧搾部553よりも後側に設けられている吸収体50の一部が変形した場合に、吸収体50の変形が、第3圧搾部553の凸形状に沿って幅方向Wの外側へ逃がされる。従って、第2前側圧搾部よりも前側の部分の吸収体の変形を抑制することができる。
【0095】
また、第1圧搾部551は、複数の圧搾部により構成されているため、第1圧搾部551が連続的に延在する圧搾部により構成される場合と比べて、第1圧搾部551により吸収体50の剛性が高くなることを抑制できる。従って、拡散性を維持しつつ、着用者の身体に吸収体をフィットさせ易くなる。
【0096】
(3)吸収体の製造方法
次に、吸収体50の製造方法について、図5及び図6を用いて説明する。図5は、吸収体50の製造方法を説明するための図である。図5Aは、横断方向TD(上側)から見た部材を示し、図5Bは、交差方向CDから見た部材を示す。図6は、実施形態に係る吸収体の製造装置を説明するための図である。図6Aは、第1圧搾装置のロールを説明するための図であり、第1圧搾装置のロールの外周面を平面上に展開した展開図である。図6Bは、図6AにF6B−F6B断面に沿った模式断面図である。図6Cは、第2圧搾装置の第1ロールを説明するための図であり、第2圧搾装置のロールの外周面を平面上に展開した展開図である。図6Dは、図6CにF6D−F6D断面に沿った模式断面図である。
【0097】
製造過程における構成部品を搬送する方向を搬送方向MDとして示し、当該搬送方向と交差する方向を交差方向CDとして示し、搬送方向MD及び交差方向CDに直交する方向を横断方向TDとして示す。
【0098】
吸収体50は、実施形態に係る製造装置100を用いて製造できる。製造装置100は、被覆装置120と、圧搾装置130と、切断装置140と、を有してよい。製造装置100は、各部材を搬送するための搬送装置を有してよい。
【0099】
被覆装置120は、コアラップシート52Cが吸収コア51を覆うように、コアラップシート52Cを折り返す装置である。被覆装置120は、CD方向に並んで配された一対の折り曲げガイド部材(不図示)を本体としてよい。被覆装置120は、後述する工程S20で用いられる。
【0100】
圧搾装置130は、少なくとも吸収コアを複数の凸部によって圧搾することにより圧搾部55を設ける装置である。圧搾装置130は、第1圧搾装置131と第2圧搾装置132とを有してよい。
【0101】
第1圧搾装置131は、第1圧搾部551を設けるための装置である。第1圧搾装置131は、一対の回転部材の一例として上下一対の第1ロール131A、131Bを有してよい。一対の第1ロール131A、131Bは、不図示の軸受けによって支持されており、これにより、CD方向に平行な回転軸回りに回転可能である。従って、一対の第1ロール131A、131Bの外周面どうしの間の間隔に送り込まれた吸収連続体50Cは、当該間隔G41を通過してMD方向の下流に送り出される。
【0102】
図6A及び図6Bに示すように、第1ロール131Aの外周面131Sには、第1凸部151が設けられてよい。第1凸部151は、例えば、直線圧搾部551aを形成するための直線凸部151aと、屈曲圧搾部551bを形成するための屈曲凸部151bと、を有してよい。第1ロール131Bの外周面は、第1凸部151のない平滑面であってよい。
【0103】
第2圧搾装置132は、第2圧搾部552を設けるための装置である。第2圧搾装置132は、第1圧搾装置131と同様に、上下一対の第2ロール132A、132Bを有してよい。第2ロール132A、132Bのうち、第1ロール131A、131Bと同様の構成の説明は省略する。
【0104】
図6C及び図6Dに示すように、第2ロール132Aの外周面132Sには、第2圧搾部552を形成するための第2凸部152が設けられてよい。また、第2ロール132Aの外周面132Sには、第3圧搾部553を形成するための第3凸部153が設けられてよい。第2ロール132Bの外周面は、第2凸部152及び第3凸部153のない平滑面であってよい。
【0105】
横断方向TDにおいて、第2凸部152の高さは、第1凸部151の高さよりも高い。このため、第2凸部152の方が、第1凸部151よりも深く圧搾できる。また、第3凸部153の高さは、第1凸部151の高さよりも高いため、第3凸部153の方が、第1凸部151よりも深く圧搾できる。
【0106】
図5に示すように、第2圧搾装置132は、第1圧搾装置131の上流側に設けられてよい。
【0107】
切断装置140は、吸収体50が前後方向Lに連続する吸収連続体50Cを切断する装置である。切断装置140は、例えば、上下一対の第3ロール140A、140Bを有してよい。第3ロール140Aは、第3ロール140Aの外周面にカッター刃141を有するカッターロールであってよい。第3ロール140Bは、カッター刃141を受けるアンビルロールであってよい。
【0108】
なお、本実施の形態において説明しない方法については、既存の方法を用いることができる。また、以下に説明する製造方法は、一例であり、他の製造方法によって製造することもできる。
【0109】
図5に示すように、本実施形態に係る吸収体50の製造方法は、工程S10から工程S40を有する。
【0110】
工程S10は、コアラップ52を構成するコアラップシート52Cに吸収コア51を配置する工程である。工程S10では、吸収材料を積層させることによって製造された吸収コア51をコアラップシート52Cに配置してよい。
【0111】
なお、吸収コア51は、曲げ誘導部515を有してよい。曲げ誘導部515は、曲げ誘導部515における吸収材料の積層量を少なくすることで形成されてよい。
【0112】
工程S20は、コアラップシート52Cで吸収コア51を覆う工程である。工程S20は、被覆装置120を用いて行うことが可能である。
【0113】
工程S20では、コアラップシート52CにおけるCD方向の各端部が吸収コア51の上方に位置するように折り曲げて、CD方向の内側へ折り返す。吸収コア51上において、コアラップシート52Cの折り返された部分が上下に折り重なることで、吸収コア51の外周面は、コアラップシート52Cによって覆われる。
【0114】
工程S30は、少なくとも吸収コア51を厚さ方向Tに圧搾することにより圧搾部55を設ける圧搾工程である。工程S30では、圧搾部55として、吸収体50の平面視において格子状のパターンを有する第1圧搾部551と、吸収体50の平面視において格子状のパターンと異なるパターンを有する第2圧搾部552と、を設ける。工程S30では、圧搾部55として、第3圧搾部553をさらに設けてもよい。工程S30では、吸収コア51とコアラップシート52Cとを圧搾することにより圧搾部55とを設けてよい。
【0115】
工程S30は、工程S32と工程S34とを有してよい。工程S32は、第2圧搾装置132を用いて行うことが可能であり、工程S34は、第1圧搾装置131を用いて行うことが可能である。
【0116】
工程S32では、一対の第2ロール132A、132Bの少なくとも一方の外周面132Sに設けられた第2凸部152によって吸収コア51とコアラップシート52Cとを圧搾することにより第2圧搾部552を設ける。同様にして、一対の第2ロール132A、132Bの少なくとも一方の外周面132Sに設けられた第3凸部153によって吸収コア51とコアラップシート52Cとを圧搾することにより第3圧搾部553を設けてよい。
【0117】
工程S34では、一対の第1ロール131A、131Bの少なくとも一方の外周面131Sに設けられた第1凸部151によって吸収コア51とコアラップシート52Cとを圧搾することにより第1圧搾部551を設ける。具体的には、直線凸部151aによって吸収コア51とコアラップシート52Cとを圧搾することにより直線圧搾部551aが設けられる。屈曲凸部151bによって吸収コア51とコアラップシート52Cとを圧搾することにより屈曲圧搾部551bが設けられる。
【0118】
工程S32では、厚さ方向Tに深く圧搾される第2圧搾部552が設けられる。また、厚さ方向Tに深く圧搾される第3圧搾部553が設けられてよい。一方で、工程S34では、第2圧搾部が設けられた後に、厚さ方向Tに浅く圧搾される第1圧搾部551が設けられる。
工程S30では、第2圧搾部552が設けられた圧搾領域において第1圧搾部551を設けている。工程S34では、搬送方向MDにおいて、圧搾領域(すなわち、第2圧搾部552が設けられた領域)の一部の領域のみで、吸収コア51とコアラップシート52Cとを圧搾している。
従って、圧搾領域の全ての領域では、吸収コア51とコアラップシート52Cとを圧搾していない。同様に、第3圧搾部553が設けられた領域の一部の領域のみで、吸収コア51とコアラップシート52Cとを圧搾している。
【0119】
工程S40では、吸収連続体50Cを切断する工程である。工程S40は、切断装置140を用いて行うことが可能である。吸収コア51の前端縁51Fと同じ位置又は吸収コア51の前端縁51Fよりも前側の位置で、吸収連続体50Cを切断する。これにより、吸収体50が製造できる。
【0120】
実施形態に係る吸収体50の製造方法により、製造された吸収体50では、第1圧搾部551が設けられている領域と第2圧搾部552が設けられている領域とで、剛性を変化させることができる。従って、第1圧搾部551によって吸収体50上での排泄物の拡散性を有しながらも、第1圧搾部551に加えて第2圧搾部552を設けることで、吸収体50の撚れの抑制と着用者の身体への吸収体50のフィット性とを両立可能である吸収性物品1に係る吸収体50を製造できる。また、以上のように製造された吸収体50を用いて、吸収性物品1を製造することができる。
【0121】
また、工程S30では、吸収コア51とコアラップシート52Cとを圧搾することにより圧搾部55を設けているため、吸収体50が吸収コア51を覆うコアラップ52を有するケースにおいて排泄物の拡散性を維持することができる吸収性物品1に係る吸収体50を製造できる。
【0122】
また、工程S30は、第2圧搾装置132が用いられる工程S32と、第1圧搾装置131が用いられる工程S34とを有している。1つのロールでは、第1凸部151と第2凸部152とを同じ位置に配置することができないため、第1圧搾部551と第2圧搾部552とを設ける位置に制約ができる。そこで、第1ロール131A、131Bと第2ロール132A、132Bとを用いることにより、第1圧搾部551と第2圧搾部552とを任意の位置に設けることが可能となる。
【0123】
また、圧搾によってコアラップシート52Cの剛性が高くなった状態で、コアラップシート52Cを深く圧搾すると、剛性の高いコアラップシート52Cは伸び難いため、コアラップシート52Cが破ける虞がある。そこで、工程S30では、厚さ方向Tに深く圧搾することにより深い圧搾部である第2圧搾部552及び第3圧搾部553が設けられたコアラップシート52Cに、浅く圧搾することで、圧搾時のコアラップシート52Cの厚さ方向Tの変化量を小さくすることができる。従って、浅い圧搾部55と深い圧搾部55とを設ける場合において、コアラップシート52Cが破けることを抑制することができる。
また、工程S34では、搬送方向MDにおいて、圧搾領域(すなわち、第2圧搾部552が設けられた領域)の一部の領域のみで、吸収コア51とコアラップシート52Cとを圧搾している。これにより、コアラップシート52Cの圧搾領域が連続的に圧搾され続けることを抑制できる。従って、圧搾によるコアラップシート52Cへのダメージを低減でき、コアラップシート52Cが破けることを抑制できる。
【0124】
(4)変更例
次に、各変更例について、図7を用いて説明する。図7は、変更例に係る吸収体の模式断面図である。なお、上述の実施形態と同様の説明は省略する。
【0125】
図7に示すように、第1圧搾部551は、吸収性物品1の前後方向Lの中心CLよりも前側に設けられている前格子圧搾部551Fと、中心CLよりも後側に設けられている後格子圧搾部551Rとを有してよい。また、後格子圧搾部551Rは、前格子圧搾部551Fと異なる格子パターンを有してよい。図7に示すように、吸収体50の平面視において、単位面積当たりの後格子圧搾部551Rが占める面積は、単位面積当たりの前格子圧搾部551Fが占める面積よりも大きくてよい。
【0126】
前格子圧搾部551Fは、前後方向Lにおいて、第3圧搾部553と第2圧搾部552との間に配置されてよい。後格子圧搾部551Rは、前後方向Lにおいて、第2圧搾部552よりも後側に配置されてよい。
【0127】
図7に示すように、第1圧搾部551と第2圧搾部552とが重なっていなくてよい。吸収体50の平面視において、第2圧搾部552は、第1圧搾部551と離れた位置に設けられてよい。第1圧搾部551と第2圧搾部552との前後方向Lにおける離間距離は、第1圧搾部551により構成される1つの格子の前後方向Lにおける長さよりも長くてよい。
具体的には、前格子圧搾部551Fと第2圧搾部552との前後方向Lにおける離間距離L21は、前格子長さL11よりも長くてよい。なお、図7では、離間距離L21は、長さL11よりも短い。
【0128】
また、後格子圧搾部551Rと第2圧搾部552との前後方向Lにおける離間距離L22は、後格子圧搾部551Rにより構成される1つの格子の前後方向Lの長さである後格子長さL12よりも長くてよい。
また、第1圧搾部551と第3圧搾部553との前後方向Lにおける離間距離は、第1圧搾部551により構成される1つの格子の前後方向Lにおける長さよりも長くてよい。具体的には、前格子圧搾部551Fと第3圧搾部553との前後方向Lにおける離間距離L3は、前格子圧搾部551Fにより構成される1つの格子の前後方向Lの長さである前格子長さL11よりも長くてよい。なお、図7では、離間距離L3は、前格子長さL11よりも長い。
【0129】
図7に示すように、第3圧搾部553は、第1圧搾部551よりも前側に設けられてよい。吸収体50の平面視において、単位面積当たりの第3圧搾部553が占める面積は、単位面積当たりの第1圧搾部が占める面積よりも大きくてよい。
【0130】
以上のように、変更例に係る吸収性物品では、吸収体50の平面視において、第2圧搾部552は、第1圧搾部551と離れた位置に設けられているため、第1圧搾部551と第2圧搾部552とが連続的に設けられている場合と比較して、第1圧搾部551と第2圧搾部552との一方に掛かった力が他方へと伝わり難くなる。従って、第1圧搾部551と第2圧搾部552とが互いの影響を受け難くなり、第1圧搾部551と第2圧搾部552とのそれぞれの機能を発揮することができる。
【0131】
また、第1圧搾部551と第2圧搾部552との前後方向Lにおける離間距離L21及び/又は離間距離L22が、第1圧搾部551により構成される1つの格子の前後方向Lにおける長さよりも長い場合、第1圧搾部551と第2圧搾部552との一方に掛かった力が他方へとさらに伝わり難くなる。従って、第1圧搾部551と第2圧搾部552とのそれぞれの機能をさらに発揮することができる。同様に、第1圧搾部551と第3圧搾部553との前後方向Lにおける離間距離L3は、第1圧搾部551により構成される1つの格子の前後方向Lにおける長さよりも長い場合、第1圧搾部551と第3圧搾部553との一方に掛かった力が他方へとさらに伝わり難くなる。従って、第1圧搾部551と第3圧搾部553とのそれぞれの機能をさらに発揮することができる。
【0132】
また、吸収体50の平面視において、単位面積当たりの後格子圧搾部551Rが占める面積は、単位面積当たりの前格子圧搾部551Fが占める面積よりも大きいため、後格子圧搾部551Rが設けられている領域は剛性が高く、前格子圧搾部551Fが設けられている領域は剛性が低い。従って、尿が排出される前側では、前格子圧搾部551Fによって拡散性を維持しつつも、比較的剛性が低い領域が設けられているため、吸収体50が変形し易くなる。これにより、吸収体50が着用者の身体(具体的には、排尿孔)に近づき易くなるため、吸収体50が尿を吸収し易くすることができる。一方で、大便が排出される後側では、後格子圧搾部551Rによって拡散性を維持しつつも、比較的剛性が高い領域が設けられているため、吸収体50が変形し難くなる。これにより、吸収体50が臀部の溝(臀裂)に入り込み難くなり、排泄物(大便)の収容空間を確保することができる。
【0133】
また、吸収体50の平面視において、単位面積当たりの第3圧搾部553が占める面積は、単位面積当たりの第1圧搾部が占める面積よりも大きい。これにより、第3圧搾部553が設けられている領域の剛性が、第1圧搾部551が設けられている領域の剛性よりも高くなるため、第3圧搾部553よりも前側の部分の吸収体50の変形を抑制することができる。
【0134】
(5)その他実施形態
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0135】
上述において、第2圧搾部552は、他のパターンの圧搾部であってよい。例えば、第2圧搾部552は、複数の点状の圧搾部であってよい。複数の点状の圧搾部どうしの前後方向Lにおける間隔は、例えば、3.5mmであってよく、複数の点状の圧搾部どうしの幅方向Wにおける間隔は、1.5mmであってよい。第3圧搾部553も、同様に、他のパターンの圧搾部であってよい。
【0136】
上述の吸収体50が製造方法では、第1圧搾装置131と第2圧搾装置132とにより、一対のロールを2つ用いていたが、これに限られない。上下一対のロールに第1凸部151と第2凸部152とを設けることで、一対のロールにより第1圧搾部551と第2圧搾部552とを設けることができる。例えば、変更例に係る吸収体50では、一対のロールにより第1圧搾部551と第2圧搾部552とを設けてよい。また、一対のロールにより第1圧搾部551と、第2圧搾部552と、第3圧搾部553とを設けてよい。
また、上述では、第2圧搾装置132は、第2凸部152と第3凸部153とを有していたが、これに限られない。第2圧搾装置132は、第2凸部152を有し、第3凸部153を有さなくてよい。従って、第3圧搾部553は設けられなくてもよいし、第1圧搾装置131及び第2圧搾装置132と異なる第3圧搾装置が、第3凸部153を有してよい。第3圧搾部553の方が第1圧搾部551よりも深く圧搾されることで形成される場合、第3圧搾装置は、第1圧搾装置131よりも、搬送方向MDの上流側に配置されてよい。第3圧搾部553の方が第2圧搾部552よりも深く圧搾されることで形成される場合、第3圧搾装置は、第2圧搾装置132よりも、搬送方向MDの上流側に配置されてよい。第3圧搾部553の方が第2圧搾部552よりも浅く圧搾されることで形成される場合、第3圧搾装置は、第2圧搾装置132よりも、搬送方向MDの下流側に配置されてよい。
【0137】
上述の吸収体50の製造方法では、第2圧搾部552及び第3圧搾部553を先に設けて第1圧搾部551を後に設けていたが、これに限られない。第1圧搾部551を先に設けて第2圧搾部552及び第3圧搾部553を後に設けてもよい。
【0138】
上述の吸収体50の製造方法では、吸収コア51とコアラップシート52Cとを圧搾していたが、これに限られない。吸収コア51とコアラップシート52Cに加えて、他のシートと共に圧搾してもよい。他のシートは、例えば、肌面シート41であってもよいし、肌面シート41と吸収体50との間に配置されるセカンドシートであってよい。
【0139】
上述の実施形態、各変更例及びその他実施形態に係る吸収性物品1に係る構成は、適宜組み合わせることが可能である。
【符号の説明】
【0140】
1 :吸収性物品
15 :外装体
20 :前側外装体
30 :後側外装体
40 :吸収性本体
50 :吸収体
51 :吸収コア
515 :曲げ誘導部
52 :コアラップ
55 :圧搾部
551 :第1圧搾部
551F :前格子圧搾部
551R :後格子圧搾部
551a :直線圧搾部
551b :屈曲圧搾部
552 :第2圧搾部
553 :第3圧搾部
100 :製造装置
120 :被覆装置
130 :圧搾装置
131 :第1圧搾装置
140 :切断装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7