(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5656360
(24)【登録日】2014年12月5日
(45)【発行日】2015年1月21日
(54)【発明の名称】半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/336 20060101AFI20141225BHJP
H01L 29/78 20060101ALI20141225BHJP
H01L 21/768 20060101ALI20141225BHJP
H01L 23/532 20060101ALI20141225BHJP
H01L 21/316 20060101ALI20141225BHJP
【FI】
H01L29/78 301N
H01L21/90 K
H01L29/78 301D
H01L21/316 P
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2009-27590(P2009-27590)
(22)【出願日】2009年2月9日
(65)【公開番号】特開2010-183020(P2010-183020A)
(43)【公開日】2010年8月19日
【審査請求日】2012年2月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】308033711
【氏名又は名称】ラピスセミコンダクタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100085279
【弁理士】
【氏名又は名称】西元 勝一
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】冨永 哲美
(72)【発明者】
【氏名】米川 清隆
【審査官】
宇多川 勉
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−096225(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/336
H01L 21/316
H01L 21/768
H01L 23/532
H01L 29/78
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板に、ソース領域及びドレイン領域を形成すると共に、ソース領域及びドレイン領域の間に高抵抗拡散領域及び前記高抵抗拡散領域上に第1絶縁膜としてフィールド酸化膜を形成する工程と、
前記半導体基板上に、ゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極、前記ソース領域、前記ドレイン領域、及び前記第1絶縁膜上に、第2絶縁膜を形成する工程と、
前記第2絶縁膜が形成された前記半導体基板を、アニール炉に入れ600℃以上のアニール処理を施した後、酸素ガスが20%以上含まれるガス雰囲気下、600℃以上で前記半導体基板を前記アニール炉から取り出す工程と、
前記第2絶縁膜上に、前記ゲート電極、前記ソース領域、及び前記ドレイン領域とそれぞれ電気的に接続する配線膜を形成する工程と、
少なくとも前記配線膜を覆うように、第3絶縁膜を形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記酸素ガス及び不活性ガスが含まれるガス雰囲気下で、前記半導体基板を前記アニール炉から取り出す、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
前記酸素ガス及び窒素ガスが含まれるガス雰囲気下で、前記半導体基板を前記アニール炉から取り出す、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記酸素ガスが含まれるガスを前記半導体基板表面に吹き付けながら、前記半導体基板を前記アニール炉から取り出す、請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記第1絶縁膜が、LOCOS酸化膜である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
前記第2絶縁膜が、層間絶縁膜である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項7】
前記層間絶縁膜が、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、又はリンが添加されたシリコン酸化膜である請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項8】
前記第3絶縁膜が、パッシベーション膜である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記パッシベーション膜が、プラズマシリコン窒化膜である請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、高耐圧の半導体装置を得るために、種々の開発・研究がなされている。
例えば、特許文献1には、p型の半導体基板に素子拡散領域を備え、半導体基板表面の酸化膜中に電子線照射によるホールトラップ準位を形成した半導体装置が提案されている。また、特許文献2には、リサーフ層としてp−型層とシリコン酸化膜との界面に補正用の電荷を導入して、製造工程中に素子内に混入した固定電荷等の悪影響をキャンセルする半導体装置が提案されている。
【0003】
一方で、非特許文献1には、ウェハ温度及びウェハ雰囲気によって酸化膜とシリコン基板と界面に生じる固定電荷(ホール型)量が変わることが開示されております。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平07−221115号公報
【特許文献2】特開平08−255919号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Characteristics of Surface-State Charge of Thermally Oxidized Silicon(J.Electrochem.Soc: SOLID STATE SCIENCE Vol.114,No.3 March 1967 p266~274)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、例えば、Reduced Surface Field(RESURF)構造を用いたLateral Power MOSFET等の半導体装置(
図4参照)では、動作中にON抵抗が経時変化するという問題点があった。これは、Lateral Power MOSFETの動作中においてソース領域・ドレイン領域間に高電圧が加わるが、最表面に形成されたパッシベーション膜(例えばプラズマシリコン窒化膜)表層で表面リーク電流が流れ、電子がパッシベーション膜表層に徐々にトラップされていく過程においてフィールド酸化膜下領域(つまり、高抵抗拡散領域からなるドレインドリフト領域)の空乏化か徐々に進行することで、フィールド酸化膜下領域が高抵抗領域であるが故に、空乏化の影響が顕著に現れ、初期値に対しON抵抗の経時変化が生じていると考えられている。これは、フィールド酸化膜下領域が低抵抗領域では不純物濃度が高く抵抗が低いことから空乏化が生じても、初期値に対しON抵抗の経時変化が生じないと考えられる。
このため、フィールド酸化膜下領域に影響を及ぼさないよう、中間層(層間絶縁膜)ヘシールド膜の追加、フィールド酸化膜下にシールド効果を持たせるためボロン(Boron)等によるP型拡散層形成といった方法が挙げられるが、製造コストを満足できるものは得られなかった。
【0007】
そこで、本発明は、簡易に、動作中におけるON抵抗の経時変化を低減する半導体装置の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
本発明の半導体装置の製造方法は、
半導体基板に、ソース領域及びドレイン領域を形成すると共に、ソース領域及びドレイン領域の間に高抵抗拡散領域及び前記高抵抗拡散領域上に第1絶縁膜
としてフィールド酸化膜を形成する工程と、
前記半導体基板上に、ゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート電極、前記ソース領域、
前記ドレイン領域、及び
前記第1絶縁膜上に、第2絶縁膜を形成する工程と、
前記第2絶縁膜が形成された前記半導体基板を、アニール炉に入れ600℃以上のアニール処理を施した
後、酸素ガスが20%以上含まれるガス雰囲気下
、600℃以上で前記半導体基板を前記アニール炉から取り出す工程と、
前記第2絶縁膜上に、前記ゲート電極、前記ソース領域、及び前記ドレイン領域とそれぞれ電気的に接続する配線膜を形成する工程と、
少なくとも前記配線膜を覆うように、第3絶縁膜を形成する工程と、
を有する半導体装置の製造方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、簡易に、動作中におけるON抵抗の経時変化を低減する半導体装置の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程図である。
【
図2】本実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程図である。
【
図3】本実施形態に係る半導体装置の製造方法における、層間絶縁膜のアニール処理シーケンスの一例を示す模式図である。
【
図4】本実施形態に係る半導体装置の製造方法の作用を説明するための模式図である。
【
図5】本実施形態に係る半導体装置の製造方法により得られた半導体装置における、最表層(パッシベーション膜)にバイアス(電子がトラップ)されるマイナス電位と、ON抵抗変動と、の関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一例の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、実質的に同様の機能を有する部材には、全図面を通して同じ符号を付与し、重複する説明は省略する場合がある。
【0012】
図1及び
図2は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程図である。なお、本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、Reduced Surface Field(RESURF)構造を用いたLateral Power MOSFETを製造する方法を説明するがこれに限られるものではない。
【0013】
本実施形態に係る半導体装置は、
図1(A)に示すように、P型の半導体基板10(例えば、抵抗130Ωcmのシリコン基板等)を準備する。
【0014】
次に、
図1(B)に示すように、不純物注入により、半導体基板10の表層領域に、各ウェル及び不純物拡散領域を形成する。具体的には、例えば、まず、n型不純物注入により、半導体基板10にn型ウェル12を形成する。
次に、P型不純物注入により、n型ウェル12内部に埋め込まれるように、埋め込みP
−型拡散領域14を形成する。
次に、n型不純物注入により、N型ウェル12の表層領域であって、埋め込みP
−型拡散領域14上方に例えば幅数十μm幅のn型の高抵抗拡散領域(例えば抵抗4.0〜6.0kohm/sqの領域)を形成し、これをドレインドリフト領域16とする。
次に、P型不純物注入により、N型ウェル12外の半導体基板10表面にP型拡散領域18(所謂P Body)を形成する。
次に、P型不純物注入により、P型拡散領域18の表層領域に、P
+型拡散領域20を形成する。
【0015】
次に、N型不純物注入により、半導体基板10におけるドレインドリフト領域16を挟むように、N型ウェル12の表層領域にN
+型拡散領域を形成し、これをドレイン領域22Bとする。一方で、P型拡散領域18表面(P
+型拡散領域20よりもN型ウェル12側の表面)にN
+型拡散領域を形成し、これをソース領域22Aとする。
【0016】
次に、
図1(C)に示すように、LOCOS(Local Oxidation of Silicon)法により、N型ウェル12表面内であって、ドレインドリフト領域16上にLOCOS酸化膜を形成し、これをフィールド酸化膜24(第1絶縁膜)とする。これにより、ソース領域22A及びドレイン領域22Bの間に、フィールド酸化膜24が形成される。そして、フィールド酸化膜24直下には、n型の高抵抗拡散領域からなるドレインドリフト領域16が形成された状態となる。
【0017】
次に、半導体基板10上に、ソース領域22Aから、露出したp型拡散領域18及び露出した半導体基板10表面をまたいで露出したN型ウェル12にかけて、これらの一部を覆ってゲート酸化膜26Aを形成すると共に、当該ゲート酸化膜26A表面上にゲート電極28Aを形成する。このゲート電極28Aは、その一部がフィールド酸化膜24上に延在するように形成する。一方、半導体基板10上に、ドレイン領域22Bの一部を覆うようにゲート酸化膜26Bを形成すると共に、当該ゲート酸化膜26B表面上にゲート電極28Bを形成する。このゲート電極28Bは、その一部がフィールド酸化膜24上に延在するように形成する。
【0018】
次に、
図2(D)に示すように、プラズマCVD法、反応性スパッタリング法等により、ゲート電極28A,28B、ソース領域22A、ドレイン領域22B及びフィールド酸化膜24を覆うように層間絶縁膜30(第2絶縁膜:例えばシリコン酸化膜、シリコン窒化膜、リンが添加されたシリコン酸化膜(PSG膜)等)を形成する。
【0019】
次に、層間絶縁膜30が形成された半導体基板10を、アニール炉に入れ、アニール処理を施す。このアニール処理は、例えば、層間絶縁膜30のフロー性や緻密性を向上させる目的で行われ、例えば、不活性ガス(例えば窒素ガス)雰囲気下で、
600℃以上(望ましくは900℃〜1000℃)で行う。そして、アニール処理後、アニール炉から半導体基板10を取り出す。このアニール炉から半導体基板10を取り出す際、酸素ガスが含まれるガス雰囲気下で行う。
この取り出し際の温度も、600℃以上(望ましくは800℃〜900℃)である。ここで、アニール炉から取り出す、所謂アンロードとは、アニール処理終了後、半導体基板10をアニール炉内部からアニール炉出入口を経てアニール炉外部へ搬送させる過程であり、この過程の操作を酸素ガスが含まれるガス雰囲気下で行うが、望ましくはアニール処理終了後、半導体基板10の温度が600℃未満になるまで酸素ガスが含まれるガス雰囲気下で行うことがよい。
【0020】
具体的には、例えば、
図3に示すように、例えば、窒素ガス雰囲気下、900℃で、層間絶縁膜30が形成された半導体基板10をアニール炉に入れる(Load)。半導体基板10をアニール炉に入れた後、アニール炉内を窒素ガス雰囲気下(図中N
2)、900℃から1000℃へ20分間かけて昇温する。次に、アニール炉内を窒素ガス雰囲気下、1000℃で20分間維持する。次に、アニール炉内を窒素ガス雰囲気下、1000℃から900℃へ40分間かけて降温する。このようにして、半導体基板10に形成された層間絶縁膜30に対してアニール処理を施す。次に、酸素ガスが含まれるガス雰囲気下(図中O
2)、アニール処理を施した半導体基板10をアニール炉から取り出す(Unload)。そして、半導体基板10の温度が600℃未満となるまで、酸素ガスが含まれるガス雰囲気下で半導体基板10の取り出し操作を行う。
【0021】
ここで、酸素ガスが含まれるガス雰囲気とは、酸素ガス濃度が20%〜100%の範囲のガス雰囲気を意味する。より具体的には、酸素ガスが含まれるガス雰囲気は、例えば、酸素ガス及び不活性ガス(望ましくは窒素ガス)を含むガス雰囲気とすることがよい。
【0022】
また、酸素ガスが含まれるガス雰囲気下にする手法としては、例えば、アニール炉外の環境を酸素ガスが含まれるガス環境下にする手法、酸素ガスが含まれるガスを半導体基板10表面へ吹付ける手法が挙げられる。これらのうち、簡易に酸素ガスが含まれるガス雰囲気下にできる点から、酸素ガスが含まれるガスを半導体基板10表面へ吹付ける手法が好適である。
【0023】
次に、
図2(E)に示すように、アニール処理が施された層間絶縁膜30に対して、例えば、フォトリソグラフィ及び反応性エッチング等により、ゲート電極28A,28B、ソース領域22A及びドレイン領域22Bとコンタクトを取るコンタクトホール(各部の一部を露出するための開口)を形成すると共に、フォトリソグラフィ及びスパッタリング等により、層間絶縁膜30上に、ソース領域22A、ドレイン領域22B及びゲート電極28A,28Bとそれぞれ電気的に接続する配線膜32を形成する。
【0024】
次に、例えば、プラズマCVD法により、配線膜32を覆うように(本実施例では半導体基板10表面全面を覆うように)、300℃〜400℃の温度下でプラズマシリコン窒化膜(P−SiN膜)を形成し、これをパッシベーション膜34(第3絶縁膜)とする。
【0025】
上記工程を経て、半導体装置(Reduced Surface Field(ESURF)構造を用いたLateral Power MOSFET)が製造される。
【0026】
以上説明した半導体装置の製造方法では、半導体基板10に層間絶縁膜30を形成した後、当該半導体基板10を、アニール炉に入れ、600℃以上のアニール処理を施す。そして、アニール処理後、アニール炉から半導体基板10を取り出す。このアニール炉から半導体基板10を取り出す際、酸素ガスが含まれるガス雰囲気下で行う。本実施形態では、半導体基板10を600℃以上のアニール処理を施す工程のうち、最も最後に行うアニール処理に相当する。
【0027】
このフィールド酸化膜24(第1絶縁膜)と半導体基板10(例えばシリコン基板)との界面に発生する固定電荷が発生する固定電荷が変わることは「ディールの三角形」として知られている(上記非特許文献1)が、これに基づけば、600℃以上の熱履歴を受けることで、固定電荷が増減することとなる。
【0028】
そこで、本実施形態に係る半導体装置の製造方法では、本実施形態では層間絶縁膜30に対するアニール処理において、酸素ガスが含まれるガス雰囲気下で、アニール処理終了後、アニール炉から半導体基板10を取り出す操作を行う。特に、アニール処理終了後、固定電荷が発生しなくなる半導体基板10の温度が600℃未満になるまで酸素ガスが含まれるガス雰囲気下で行う。これにより、フィールド酸化膜24(第1絶縁膜)と半導体基板10(例えばシリコン基板)との界面(フィールド酸化膜24と高抵抗拡散層からなるドレインドリフト領域16との界面)に固定電荷(例えばプラスの固定電荷)が発生すると共に、これが維持される(
図4参照)。この発生する固定電荷量は、アニール炉からの半導体基板10の取り出し時の温度にもよるが、例えば、温度900℃の場合、
約3×E+11個/cm
2である。
【0029】
そして、フィールド酸化膜24と半導体基板10との界面に発生させた固定電荷により、フィールド酸化膜24下領域(
高抵抗拡散層からなるドレインドリフト領域16)は空乏化した状態となる。つまり、得られる半導体装置は、初期段階で、フィールド酸化膜24下領域を空乏化した状態となっているため、例えば、装置の動作中においてソース領域22A・ドレイン領域22B間に高電圧が加わり、最表面に形成されたパッシベーション膜34表層で表面リーク電流が流れ、電子がパッシベーション膜表層に徐々にトラップされていく過程においても(
図4参照)、フィールド酸化膜下領域(高抵抗拡散領域からなるドレインドリフト領域)の空乏化か生じること自体が抑制され、結果、初期値に対しON抵抗の経時変化も抑制されると考えられる。
【0030】
ここで、
図5に、本実施形態に係る半導体装置の製造方法により得られた半導体装置における、最表層(パッシベーション膜34)にバイアス(電子がトラップ)されるマイナス電位と、ON抵抗変動と、の関係を示す図を示す(図中、実施形態と表記)。比較のために、層間絶縁膜30のアニール処理の際、酸素ガスを含むガス雰囲気下ではなく、窒素ガス雰囲気下でアニール炉から半導体基板10を取り出して、得られた半導体装置における上記関係も
図5に示す(図中、比較例と表記)。
図5の関係から、本実施形態では、例えばパッシベーション膜34表層に電子がトラップされ−50Vのマイナス電位が発生した場合で見ると、比較例に比べON抵抗変動が約40%軽減されることがわかる。
【0031】
このように、本実施形態に係る半導体装置の製造方法では、簡易に、動作中におけるON抵抗の経時変化が低減される。
【0032】
なお、上記説明した本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、限定的に解釈されるものではなく、本発明の要件を満足する範囲内で実現可能である
【符号の説明】
【0033】
10 半導体基板
12 N型ウェル
14 P
−型拡散領域
16 ドレインドリフト領域
18 P型拡散領域
20 P
+型拡散領域
22A ソース領域
22B ・ドレイン領域
24 フィールド酸化膜
26A,26B ゲート酸化膜
28A,28B ゲート電極
30 層間絶縁膜
32 配線膜
34 パッシベーション膜