(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5662341
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年1月28日
(54)【発明の名称】プラズマ処理システムにおけるプラズマ閉じ込め構造、プラズマ処理システムとその製造方法
(51)【国際特許分類】
H05H 1/46 20060101AFI20150108BHJP
H01L 21/3065 20060101ALI20150108BHJP
C23C 16/509 20060101ALI20150108BHJP
【FI】
H05H1/46 M
H01L21/302 101B
C23C16/509
【請求項の数】18
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2011-542367(P2011-542367)
(86)(22)【出願日】2009年12月16日
(65)【公表番号】特表2012-513095(P2012-513095A)
(43)【公表日】2012年6月7日
(86)【国際出願番号】US2009068195
(87)【国際公開番号】WO2010071785
(87)【国際公開日】20100624
【審査請求日】2012年12月14日
(31)【優先権主張番号】61/139,491
(32)【優先日】2008年12月19日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12/361,494
(32)【優先日】2009年1月28日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】特許業務法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハドソン・エリック
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー・アンドレアス
【審査官】
林 靖
(56)【参考文献】
【文献】
特表2004−511096(JP,A)
【文献】
特開昭60−115231(JP,A)
【文献】
特開2000−058298(JP,A)
【文献】
特表2004−515910(JP,A)
【文献】
特開2006−104575(JP,A)
【文献】
特開2000−030896(JP,A)
【文献】
実開昭59−129872(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05H 1/00−1/54
C23C 14/00−14/58
C23C 16/00−16/56
H01L 21/302
H01L 21/304
H01L 21/461
H01L 21/3065
H01L 21/205
H01L 21/31
H01L 21/365
H01L 21/469
H01L 21/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板のプラズマ処理中にプラズマ処理チャンバ内でプラズマを閉じ込めるよう構成された可動プラズマ閉じ込め構造であって、
前記プラズマを取り囲むよう構成された可動プラズマ対向構造と、
前記可動プラズマ対向構造の外側に配置され、前記基板の取り扱いを容易にするために前記可動プラズマ対向構造と共に単一のユニットとして配置および待避されるよう構成され、前記プラズマ処理中に高周波(RF)接地される可動導電構造と、
を備え、
前記可動プラズマ対向構造は、前記プラズマからのRF電流が前記プラズマ処理中に前記可動プラズマ対向構造を通して前記可動導電構造に流れるように、前記プラズマ処理中に前記プラズマと前記可動導電構造との間に配置され、
前記可動プラズマ対向構造は、円筒形の構造であり、前記プラズマによるエッチングに耐性を持つ材料で形成される、可動プラズマ閉じ込め構造。
【請求項2】
請求項1に記載の可動プラズマ閉じ込め構造であって、前記可動プラズマ対向構造は石英で形成される、可動プラズマ閉じ込め構造。
【請求項3】
請求項1に記載の可動プラズマ閉じ込め構造であって、前記可動プラズマ対向構造はドープSiCで形成される、可動プラズマ閉じ込め構造。
【請求項4】
請求項1に記載の可動プラズマ閉じ込め構造であって、前記可動プラズマ対向構造は、前記プラズマ処理中における前記プラズマに対する暴露から前記可動導電構造を保護するよう構成される、可動プラズマ閉じ込め構造。
【請求項5】
請求項1に記載の可動プラズマ閉じ込め構造であって、前記プラズマ処理中の排出ガスの除去を容易にするために、前記可動プラズマ対向構造および前記可動導電構造の両方に少なくとも1つのスロットが形成されている、可動プラズマ閉じ込め構造。
【請求項6】
請求項5に記載の可動プラズマ閉じ込め構造であって、前記可動プラズマ対向構造は、円筒形の構造であり、前記少なくとも1つのスロットは、前記円筒形の構造の軸に沿って配置される、可動プラズマ閉じ込め構造。
【請求項7】
請求項1に記載の可動プラズマ閉じ込め構造であって、さらに、遮断可能なRF接点を備え、前記遮断可能なRF接点は、前記可動導電構造が配置された時に、前記接地への経路が前記遮断可能なRF接点を通して形成されるように配置される、可動プラズマ閉じ込め構造。
【請求項8】
プラズマ処理チャンバを備えたプラズマ処理システムであって、
前記プラズマ処理チャンバ内で基板のプラズマ処理中に生成されたプラズマを取り囲むよう構成された可動プラズマ対向構造であって、円筒形の構造であり、前記プラズマによるエッチングに耐性を持つ材料で形成される可動プラズマ対向構造と、
前記可動プラズマ対向構造の外側に配置され、前記基板の取り扱いを容易にするために前記可動プラズマ対向構造と共に単一のユニットとして配置および待避されるよう構成され、前記プラズマ処理中に高周波(RF)接地される可動導電構造と、前記可動プラズマ対向構造は、前記プラズマからのRF電流が前記プラズマ処理中に前記可動プラズマ対向構造を通して前記可動導電構造に流れるように、前記プラズマ処理中に前記プラズマと前記可動導電構造との間に配置され、
前記可動導電構造に接続され、前記可動導電構造が配置および待避される時に前記可動導電構造の動きに対応しつつ、接地への経路を前記RF電流に提供する1組の導電ストラップと、
を備える、プラズマ処理システム。
【請求項9】
請求項8に記載のプラズマ処理システムであって、前記可動プラズマ対向構造は石英で形成される、プラズマ処理システム。
【請求項10】
請求項8に記載のプラズマ処理システムであって、前記可動プラズマ対向構造はドープSiCで形成される、プラズマ処理システム。
【請求項11】
請求項8に記載のプラズマ処理システムであって、前記可動プラズマ対向構造は、前記プラズマ処理中における前記プラズマに対する暴露から前記可動導電構造を保護するよう構成される、プラズマ処理システム。
【請求項12】
請求項8に記載のプラズマ処理システムであって、前記プラズマ処理中の排出ガスの除去を容易にするために、前記可動プラズマ対向構造および前記可動導電構造の両方に少なくとも1つのスロットが形成されている、プラズマ処理システム。
【請求項13】
請求項12に記載のプラズマ処理システムであって、前記可動プラズマ対向構造は、円筒形の構造であり、前記少なくとも1つのスロットは、前記円筒形の構造の軸に沿って配置される、プラズマ処理システム。
【請求項14】
請求項8に記載のプラズマ処理システムであって、さらに、遮断可能なRF接点を備え、前記遮断可能なRF接点は、前記可動導電構造が配置された時に、前記接地への前記経路が前記遮断可能なRF接点を通して形成されるように配置される、プラズマ処理システム。
【請求項15】
プラズマ処理チャンバを備えたプラズマ処理システムを製造するための方法であって、
前記プラズマ処理チャンバ内で基板のプラズマ処理中に生成されたプラズマを取り囲むよう構成された可動プラズマ対向構造であって、円筒形の構造であり、前記プラズマによるエッチングに耐性を持つ材料で形成される可動プラズマ対向構造を準備し、
前記可動プラズマ対向構造の外側に可動導電構造を配置し、前記可動導電構造は、前記基板の取り扱いを容易にするために前記可動プラズマ対向構造と共に単一のユニットとして配置および待避されるよう構成され、前記プラズマ処理中に高周波(RF)接地され、前記可動プラズマ対向構造は、前記プラズマからのRF電流が前記プラズマ処理中に前記可動プラズマ対向構造を通して前記可動導電構造に流れるように、前記プラズマ処理中に前記プラズマと前記可動導電構造との間に配置され、
前記可動導電構造に1組の導電ストラップを接続し、前記1組の導電ストラップは、前記可動導電構造が配置および待避される時に前記可動導電構造の動きに対応しつつ、接地への経路を前記RF電流に提供すること、
を備える、方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法であって、さらに、前記可動導電構造と前記接地との間に遮断可能なRF接点を配置することにより、前記可動導電構造が配置された時に、前記遮断可能なRF接点を通して前記接地への前記経路を形成することを備える、方法。
【請求項17】
請求項16に記載の方法であって、さらに、前記プラズマ処理中の排出ガスの除去を容易にするために、前記可動プラズマ対向構造および前記可動導電構造の両方に少なくとも1つのスロットを形成することを備える、方法。
【請求項18】
請求項15に記載の方法であって、さらに、前記接地への複数の経路を提供するために、前記可動導電構造の周囲に前記1組の導電ストラップを配置することを備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
プラズマ処理システム内で基板(例えば、ウエハ)を処理するために、プラズマ処理システムが長い間利用されてきた。典型的なプラズマ処理システムでは、プラズマは点火され、プラズマ閉じ込め領域内に閉じ込められる。プラズマ閉じ込め領域は、一般的に、チャンバの上側および下側構造と、プラズマ閉じ込め領域を環状に囲む構造とによって規定される。
【0002】
基板の挿入および取り出しを容易にするため、並びに、プラズマ処理チャンバからの排出ガスの排気を容易にするために、多くのチャンバは、1組の移動可能な閉じ込めリングを用いて、プラズマを環状に閉じ込める。移動可能な閉じ込めリングは、例えば、基板の挿入および取り出しを容易にするために、持ち上げられ得る。一般的に、移動可能な閉じ込めリングにおける隣接するリング間の間隔は、間隔を通じた排出ガスの排気を可能にしつつ、プラズマ膨張に対するバリアを提供する(例えば、プラズマシースよりも小さい間隔にすることにより)寸法に規定される。このように、プラズマを物理的に拘束しつつ、1組の移動可能な閉じ込めリングを通して排出ガスの除去を行うことを可能にすることができる。
【0003】
議論を容易にするために、
図1は、従来の容量結合プラズマ処理チャンバ100の一部を示す概略図である。処理中に基板(図示せず)を支持するための下側電極102が図示されている。下側電極102には、通常、プラズマ104を生成および維持するためにRF電源(図示せず)によって電力供給される。プロセス制御のために、下側電極102および上側電極106(接地されてもよいし、もしくは、同じまたは別のRF電源によって電力供給されてもよい)によって全体的に規定され、1組の閉じ込めリング110(リング110a〜dを含む)によって環状に規定されたプラズマ閉じ込め領域内にプラズマ104を閉じ込めることが好ましい。上述のように、閉じ込めリング110間のギャップは、排出ガスがチャンバからポンプ送出されることを可能にしつつ、上述のプラズマ閉じ込め領域内にプラズマを閉じ込めた状態に維持する。閉じ込めリング110は、石英などの適切な材料から形成されてよい。
【0004】
図1の例では、下側電極102を囲む環状接地電極112も図示されている。環状接地電極112には、排出ガスをチャンバから排気するためのさらなる流路を提供するために、スロットが形成されてよい。一般に、環状接地電極112は、アルミニウムなどの導電材料から形成され、絶縁体(図示せず)によって下側電極102から電気的に絶縁される。接地電極112の接地は、接地電極112をRF接地に接続すること、通常は、下側電極112の下方に配置された導電性の下側接地延長部に1または複数のストラップを介して接続することによって実現される。
【0005】
環状接地電極112の金属材料が、腐食性プラズマに曝されてプラズマ処理を汚染することを防止するために、環状接地電極112の表面は、石英などの適切な材料で被覆されてよい。1組の閉じ込めリング110と同様に、環状接地電極112(および石英の上層)のスロットは、排出ガスの排気を可能にしつつ、プラズマ閉じ込め領域を超えるプラズマの膨張を防止するような寸法を有する。プラズマ処理チャンバ内で閉じ込めリング110および環状接地電極112の両方を用いることは周知であるため、本明細書ではこれ以上詳しく説明しない。
【0006】
一般に、閉じ込めリング110は、電気的に浮遊している。すなわち、閉じ込めリング110はDC接地またはRF接地に対する直接的な結合を持たない。従来技術ては、閉じ込めリング110はRF接地から或る程度離れている傾向があるため、1組の閉じ込めリングには、実質的な量のRF電流は流れない。
【0007】
閉じ込めリング110は電気的に浮遊したままであり、閉じ込めリング110には実質的な量のRF電流が流れないため、プラズマ処理中に閉じ込めリング110の表面で、低電圧の「浮遊」シースが発達する。プラズマから加速されたイオンのエネルギはシース電位の影響を受けるため、低いシース電位の結果として、閉じ込めリングの表面に対するイオン衝撃のエネルギレベルが低くなる。したがって、スパッタリングおよびイオン促進エッチングなどの薄膜除去処理(その場プラズマ洗浄処理中に行われるものなど)が、閉じ込めリングの表面では比較的非効率になる。さらに、イオン衝撃エネルギが低いことから、処理後の閉じ込めリングの表面上には、より多くの量の蒸着物が残される。比較すると、より高いイオン衝撃エネルギを受けたチャンバの他の領域は、薄膜除去処理の際にはより高い薄膜除去率を示し、基板処理の際にはより低いレベルの薄膜蒸着を示す。
【0008】
最終的な結果として、閉じ込めリングは、基板処理中に(より高いイオン衝撃エネルギを受けるチャンバ領域に比べて)高い率で残留物を蓄積する傾向を有し、これらの残留物は、プラズマによるその場チャンバ洗浄処理の際に(より高いイオン衝撃エネルギを受けるチャンバ領域に比べて)ゆっくりと除去される傾向を有する。これらの要因により、閉じ込めリングを十分な状態に維持するために、より頻繁および/またはより長いその場チャンバ洗浄サイクル(ウエハレス自動洗浄、すなわちWACサイクル)が必要になり、さらには、一部の場合、閉じ込めリングを取り外して洗浄および/または交換するために、処理を完全に停止する必要が生じうる。この結果、基板のスループット率は、著しく低下し、生産性が低くなると共にプラズマ処理ツールの所有コストが高くなる。
【発明の概要】
【0009】
本発明は、一実施形態では、基板のプラズマ処理中にプラズマ処理チャンバ内でプラズマを閉じ込めるよう構成された可動プラズマ閉じ込め構造に関する。可動プラズマ閉じ込め構造は、プラズマを取り囲むよう構成された可動プラズマ対向構造を備える。可動プラズマ閉じ込め構造は、さらに、可動プラズマ対向構造の外側に配置され、基板の取り扱いを容易にするために可動プラズマ対向構造と共に単一のユニットとして配置および待避(格納)されるよう構成された可動導電構造を備える。可動導電構造は、プラズマ処理中に高周波(RF)接地される。可動プラズマ対向構造は、プラズマからのRF電流がプラズマ処理中に可動プラズマ対向構造を通して可動導電構造に流れるように、プラズマ処理中にプラズマと可動導電構造との間に配置される。
【0010】
上述の発明の概要は、本明細書に開示された本発明の多くの実施形態の内の1つのみに関するものであり、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を限定する意図はない。添付の図面を参照しつつ行う本発明の詳細な説明において、本発明の上述の特徴およびその他の特徴を詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
添付の図面では、限定ではなく例示を目的として本発明を図示する。なお、これらの添付図面においては、同様の構成要素には同様の符号が付されている。
【0012】
【
図1】従来の容量結合プラズマ処理チャンバの一部を示す概略図。
【0013】
【
図2】本発明の一実施形態に従って、可動RF接地プラズマ閉じ込めアセンブリを備えるプラズマ処理チャンバを示す部分概略図。
【0014】
【
図3】本発明の一実施形態に従って、接地へのRF電流路を短縮するための随意的な底部RF接点を備える代替的または追加的な実施形態を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下では、添付図面に例示されたいくつかの実施形態を参照しつつ、本発明の詳細な説明を行う。以下の説明では、本発明の完全な理解を促すために、数多くの具体的な詳細事項が示されている。しかしながら、当業者にとって明らかなように、本発明は、これらの具体的な詳細事項の一部または全てがなくとも実施することが可能である。また、本発明が不必要に不明瞭となるのを避けるため、周知の処理工程および/または構造については、詳細な説明を省略した。
【0016】
発明者は、本明細書において、構成要素が電気的に浮遊、すなわち、DC接地にもRF接地にも結合されていない時に、その表面に生じたプラズマシース電圧が比較的低い電位を有することに注目している。このことは、従来技術の閉じ込めリング(例えば、
図1の閉じ込めリング110)にも当てはまる。一方、
図1の環状接地電極112の上部には石英の薄層が存在するが、発明者は、環状接地電極112の表面上への残留物の蓄積速度が、閉じ込めリング110の表面上への蓄積速度に比べて遅いことに注目した。石英層はDC絶縁体として機能するが、石英層が比較的薄いという事実により、薄い石英層を通る比較的低インピーダンスの経路を通して、RF電流が接地まで流れることが可能になり、これによって、より高いプラズマシース電圧が生じ、それに付随してより高いレベルのイオン衝撃が起きる。
【0017】
この理解から、本明細書では、本発明の以下の実施形態を開示する。一般に、本発明の1または複数の実施形態は、プラズマ処理チャンバ内で基板を処理しつつ、閉じ込めリングおよび/またはプラズマに対向する構造上への残留物の蓄積を低減するための改良方法および構成に関する。1または複数の実施形態において、その改良は、さらに、プラズマをプラズマ閉じ込め領域内に閉じ込めた状態に維持する、すなわち、上述のプラズマ閉じ込め領域の外側に位置する環状の外側領域でプラズマ非閉じ込め事象が起きる可能性を低減する助けとなる。
【0018】
本発明の1または複数の実施形態では、可動RF接地プラズマ閉じ込めアセンブリ(可動RFGプラズマ閉じ込めアセンブリ)が提供される。可動RFGプラズマ閉じ込めアセンブリは、DC絶縁されると共にRF接地に対して良好に接続された少なくとも1つの可動プラズマ閉じ込め構造を備えている。一実施形態では、可動プラズマ閉じ込め構造は、可動プラズマ対向構造(石英または別の同様に適切な材料で形成されてよい)と、接地までのRF電流路を提供するために可動プラズマ対向構造の背面に結合された可動導電構造と、を備える。すなわち、可動プラズマ対向構造の片側はプラズマに対向し、他方の側は可動導電構造に結合されており、可動導電構造は、可動プラズマ対向構造によってプラズマから保護される。
【0019】
実際には、熱膨張に対応するために、可動プラズマ対面構造と可動導電構造との間に、小さいギャップが設けられてよい(例えば、約0.01インチ)。可動プラズマ対向構造と可動導電構造との結合を実現しつつ、上述の熱膨張ギャップを間に残すために、溝、ショルダ、ファスナ、スペーサ、および、その他の周知の機械的結合技術(これらの詳細については、本発明と密接な関係はない)が用いられてよい。
【0020】
可動プラズマ対向構造と取り付け済みの導電構造とを備える可動プラズマ閉じ込め構造は、基板の挿入および取り出しの際に1つのユニットとして上下動する。一実施形態では、プラズマ対向閉じ込め構造は、円筒形の石英内側スリーブであり、導電構造は、円筒形の石英内側スリーブの外側に配置され、円筒形の石英内側スリーブに結合されている円筒形の陽極酸化アルミニウム外側スリーブである。
【0021】
上述の例では、絶縁プラズマ対向構造について説明しているが、プラズマ対向構造は、絶縁構造に限定されない。一般に、可動プラズマ閉じ込め構造が全体として、上述のようにプラズマからのRF電流が流れることを可能にし、例えば、イオン衝撃を改善するために、高いプラズマシースの生成を容易にする限りは、任意のプラズマ耐性および処理適合構造が用いられてよい。
【0022】
1または複数の実施形態では、可動プラズマ閉じ込め構造は、導電性で処理に適合した材料から形成された可動プラズマ対向構造(ドープSiCまたは別の処理適合性材料で形成されてよい)と、接地までのRF電流路を提供するために可動プラズマ対向構造に結合された可動導電支持構造と、を備える。一実施形態において、プラズマ対向構造は、ドープSiCシリンダであり、導電構造は、ドープSiCシリンダに結合されたリング形の陽極酸化アルミニウムマウントである。一実施形態において、プラズマ対向構造は、導電構造の上方に配置されて、それに結合される。
【0023】
可動RFGプラズマ閉じ込めアセンブリは、さらに、RF接地までの低インピーダンス経路をRF電流に提供するために可動導電構造に接続された1または複数の柔軟な導電ストラップを備えており、RF接地は、通常、RF接地に接続されたチャンバ壁または他の導電構造である。一実施形態では、可動プラズマ閉じ込め構造が基板処理中に配置位置にある時に、接地までのRF電流路を短縮するために、1または複数のさらなるRF接点が任意に設けられてもよい。後述するように、プラズマが存在する時にRF電流路を短縮することは、プラズマ閉じ込め領域の外側にある環状外側領域における容量結合および誘導結合を低減する助けとなり、それにより、この環状外側領域において非閉じ込めプラズマを意図せずに点火および/または維持する可能性が低減される。
【0024】
本発明の実施形態の特長および利点は、図面と以下の説明を参照すれば、よりよく理解できる。
【0025】
図2は、本発明の一実施形態に従って、可動RFGプラズマ閉じ込めアセンブリ200を備えるプラズマ処理チャンバを示す部分概略図である。可動RFGプラズマ閉じ込めアセンブリ200は、可動プラズマ対向構造204と可動導電構造206とを備えた可動プラズマ閉じ込め構造202を備える。
図2の例では、可動プラズマ対向構造204は、円筒形の石英スリーブ204aおよび水平の石英リング204bによって実現されているが、プラズマ処理に適合した任意の他の適切な材料を用いてもよい。円筒形の石英スリーブ204aは処理中にプラズマに対向し、水平の石英リング204bはプラズマ処理および/または排出ガスの排気の期間における可動導電構造206のプラズマに対する暴露から保護する。
【0026】
可動導電構造206は、
図2の例では、円筒形の石英リング204aの背後に位置する円筒形の陽極酸化アルミニウムスリーブとして実現されている。陽極酸化アルミニウムが用いられているが、任意の適切な導電材料が用いられてよい。可動導電構造206は、円筒形の石英リング204aの薄い材料を流れるRF電流のための低インピーダンスの経路を提供する。1または複数の柔軟な導電ストラップ212が、接地されたチャンバ要素(
図2の例に示すようにチャンバ上部プレート、または、その他の接地されたチャンバ要素)に可動導電構造206を結合する。一実施形態では、接地への複数の経路と円筒対称性とを、戻りRF電流に提供するために、複数の導電ストラップが円筒形の陽極酸化アルミニウムスリーブの円周上に配置されてよい。上述のように、一部の例では、可動プラズマ対向構造204と可動導電構造206との間に熱膨張ギャップを設けることが望ましい。
【0027】
チャンバに対する基板の挿入および取り出しを容易にするために、可動プラズマ閉じ込め構造202(可動プラズマ対向構造204および可動導電構造206の両方を含む)は、必要に応じて上下動されてよい。上下方向への直線移動を実現するために用いられる具体的な機構は、従来技術に記載されている任意の種類の変換器および/またはギア装置(電気機械的、空気作動装置など)であってよい。柔軟な導電ストラップ212は、柔軟に曲がることで、可動プラズマ閉じ込め構造202の移動に対応すると共に、接地への所望の低インピーダンス経路を維持する。
【0028】
プラズマ処理中、可動プラズマ閉じ込め構造202は、
図2に示すように配置位置に下げられる。排出ガスは、可動プラズマ閉じ込め構造202の下方に存在するギャップ214を通して排気されてよい。ギャップ214の寸法は、排出ガスの排気を可能にしつつ、プラズマ閉じ込め領域222の外側の環状外側領域220におけるプラズマ非閉じ込め事象の発生を防止するためにプラズマ膨張に対するバリアを提供する寸法であってよい。所望であれば、排出ガスコンダクタンスを増大させるために、可動プラズマ閉じ込め構造202および可動導電構造206を通して、さらなるスロットまたは穴が形成されてもよい。
図2の例では、このようなスロットの1つがスロット230として図示されている。スロットは、垂直方向、水平方向、または、その両方向に配置されてよい。さらに、従来技術に記載されているように、さらなる排出ガスコンダクタンスを提供しつつ、プラズマ閉じ込めを維持するために、環状接地232にスロットが配置されてもよい。
【0029】
接地への低インピーダンスRF電流路が存在するため、プラズマ対向構造204の表面で生じるプラズマシース電圧は、閉じ込めリングが電気的に浮遊している
図1の場合よりも高くなる。プラズマシース電圧が高いとイオン衝撃エネルギが高くなり、処理中のプラズマ対向構造204への残留物の蓄積が低減され、プラズマ洗浄処理の際の残留物の除去率が増大する。さらに、より高いイオンエネルギ衝撃は、可動プラズマ閉じ込め構造202のプラズマ対向面を加熱することによっても、処理中の残留物蓄積の低減と、プラズマ洗浄処理中の残留物除去率の増大に寄与する。
【0030】
導電構造206の存在は、環状外側領域220での望ましくない非閉じ込めプラズマ事象の発生を低減する助けにもなる。再び
図1を参照すると、石英閉じ込めリング110が電気的に浮遊しているため、プラズマから始まり閉じ込めリング110の外側の接地チャンバ面138に終わる力線を持つ容量場が生じる。これらの力線は、例えば、力線140a〜dとして図示されている。プラズマ閉じ込め領域144の外側の環状外側領域142に容量場が存在すると、この環状外側領域142内でプラズマが意図せずに点火および/または維持される可能性、すなわち、非閉じ込めプラズマ事象が起きる可能性が増大する。
【0031】
しかしながら、
図2の実施形態では、プラズマから始まる容量場の力線のほとんどは、可動導電構造206を終端とする(力線214a〜cとして図示)。一部の力線が、可動プラズマ対向構造204、および、可動プラズマ閉じ込め構造202の下のギャップ214を横断して、別の接地要素に至る場合があるが、力線214a〜cが環状外側領域220をもはや横断しないという事実により、環状外側領域220における容量場の存在は、実質的に低減および/または防止される。環状外側領域220における容量場の存在を実質的に低減および/または防止することにより、非閉じ込めプラズマが環状外側領域220で形成および/または維持される可能性が低くなる。
【0032】
図3は、本発明の一実施形態に従って、接地へのRF電流路を短縮するための任意の底部RF接点を備えることにより、環状外側領域220における接地電流誘導場を低減して、非閉じ込めプラズマ形成の可能性をさらに低減する代替的または追加的な実施形態を示す。
図1を再び参照すると、プラズマからのRF電流は、矢印150で示すように低インピーダンス経路をたどる。このRF電流は、環状外側領域142に隣接するチャンバ壁に沿って流れ、環状外側領域142における非閉じ込めプラズマの形成を促す誘導場を引き起こす。
【0033】
図3では、可動導電構造206の底部に、遮断可能なRF接点302aが設けられている。RF接地には、別の対応する遮断可能なRF接点302bが結合されている。良好なRF接点を確保するために、可動プラズマ閉じ込め構造が配置されてRF接続が望まれる時に、バネまたはその他の弾性機構を用いて、2つのRF接点302aおよび302bが互いに対して付勢されてもよい。一実施形態では、RF接点302aおよび302bの一方または各々は、少なくとも部分的に穴または凹部内に取り付けられてよく、かかる凹部または穴の底部でRF接点の下側にバネなどの弾性機構を配置して、RF接点を対応するRF接点に向かって付勢し、可動導電構造206を含む可動プラズマ閉じ込め構造が配置位置にある時に良好な接続を保証する。図を明確に示すために、可動プラズマ閉じ込め構造は、
図3では、部分的に配置された位置にのみ示されており、RF接点は、まだ互いに物理的に接触していない。
【0034】
図3の例では、対応する遮断可能なRF接点302bは、環状接地電極304の導電材料に結合されている。一実施形態では、遮断可能なRF接点にSiCを用いているが、プラズマ処理に適合すると共に、接点の開閉の繰り返しに対して十分な耐久性を有する任意の他の導電材料が利用されてもよい。
【0035】
プラズマ処理中、可動プラズマ閉じ込め構造は、下側位置すなわち配置位置に配置され、遮断可能なRF接点302aおよび302bが互いに対して付勢されることで、プラズマ領域222に対向する表面においてRF電流が矢印320の方向に流れることを可能にする。
図3のRF電流は、可動導電構造206およびRF接点302a/302bを流れてRF接地に至る。これは、RF電流が、外側環状領域142に隣接するチャンバ表面に沿って流れる(
図1の矢印150参照)
図1の状況と対照的である。RF電流は、外側環状領域220に隣接するチャンバ表面に沿って流れず、内部にある導電構造206のプラズマ対向面を流れるため、望ましくない非閉じ込めプラズマの形成または維持を促す誘導場は、この外側環状領域220では発生しない。
【0036】
上述からわかるように、本発明の実施形態は、処理中のプラズマ閉じ込め構造表面への残留物形成の低減に寄与し、さらに、その場プラズマ洗浄処理中の残留物除去の向上に寄与する。また、プラズマから始まる容量場の力線の終端となる可動導電構造の存在により、望ましくない非閉じ込めプラズマが外側環状領域で容量場によって点火および/または維持される可能性が低くなる。また、遮断可能なRF接点が上述のように提供されると、外側環状領域に隣接するチャンバ壁表面を迂回することによって接地までのRF電流路が短くなり、望ましくない非閉じ込めプラズマが外側環状領域で誘導場によって点火および/または維持される可能性が実質的に低減および/または排除される。これらの改善は、ウエハスループットおよびプロセス制御を向上させ、所有コストの削減と歩留まりの改善につながる。
【0037】
以上、いくつかの実施形態を参照しつつ本発明について説明したが、本発明の範囲内で、代替物、置換物、および、等価物が存在する。また、本発明の方法および装置を実施する他の態様が数多く存在することにも注意されたい。本明細書では様々な例を提供したが、これらの例は、例示を目的としたものであり、本発明を限定するものではない。さらに、本発明の実施形態は、別の用途で利用されてもよい。
【0038】
また、発明の名称および発明の概要は、便宜上、本明細書で提供されているものであり、特許請求の範囲を解釈するために用いられるべきものではない。さらに、要約書は、非常に簡潔に書かれており、便宜上提供されているものであるため、特許請求の範囲に記載された発明全体を解釈または限定するために用いられるべきではない。また、本発明の方法および装置を実施する他の態様が数多く存在することにも注意されたい。「セット(組)」という用語が用いられている場合には、かかる用語は、一般的に理解される数学的な意味を持ち、0、1、または、2以上の要素を網羅するよう意図されている。したがって、以下に示す特許請求の範囲は、本発明の真の趣旨および範囲内に含まれる代替物、置換物、および、等価物の全てを網羅するものとして解釈される。
適用例1:基板のプラズマ処理中にプラズマ処理チャンバ内でプラズマを閉じ込めるよう構成された可動プラズマ閉じ込め構造であって、前記プラズマを取り囲むよう構成された可動プラズマ対向構造と、前記可動プラズマ対向構造の外側に配置され、前記基板の取り扱いを容易にするために前記可動プラズマ対向構造と共に単一のユニットとして配置および待避されるよう構成され、前記プラズマ処理中に高周波(RF)接地される可動導電構造と、を備え、前記可動プラズマ対向構造は、前記プラズマからのRF電流が前記プラズマ処理中に前記可動プラズマ対向構造を通して前記可動導電構造に流れるように、前記プラズマ処理中に前記プラズマと前記可動導電構造との間に配置される、可動プラズマ閉じ込め構造。
適用例2:適用例1に記載の可動プラズマ閉じ込め構造であって、前記可動プラズマ対向構造は、円筒形の構造であり、前記プラズマによるエッチングに耐性を持つ材料で形成される、可動プラズマ閉じ込め構造。
適用例3:適用例2に記載の可動プラズマ閉じ込め構造であって、前記可動プラズマ対向構造は石英で形成される、可動プラズマ閉じ込め構造。
適用例4:適用例2に記載の可動プラズマ閉じ込め構造であって、前記可動プラズマ対向構造はドープSiCで形成される、可動プラズマ閉じ込め構造。
適用例5:適用例1に記載の可動プラズマ閉じ込め構造であって、前記可動プラズマ対向構造は、前記プラズマ処理中における前記プラズマに対する暴露から前記可動導電構造を保護するよう構成される、可動プラズマ閉じ込め構造。
適用例6:適用例1に記載の可動プラズマ閉じ込め構造であって、前記プラズマ処理中の排出ガスの除去を容易にするために、前記可動プラズマ対向構造および前記可動導電構造の両方に少なくとも1つのスロットが形成されている、可動プラズマ閉じ込め構造。
適用例7:適用例6に記載の可動プラズマ閉じ込め構造であって、前記可動プラズマ対向構造は、円筒形の構造であり、前記少なくとも1つのスロットは、前記円筒形の構造の軸に沿って配置される、可動プラズマ閉じ込め構造。
適用例8:適用例1に記載の可動プラズマ閉じ込め構造であって、さらに、遮断可能なRF接点を備え、前記遮断可能なRF接点は、前記可動導電構造が配置された時に、前記接地への経路が前記遮断可能なRF接点を通して形成されるように配置される、可動プラズマ閉じ込め構造。
適用例9:プラズマ処理チャンバを備えたプラズマ処理システムであって、前記プラズマ処理チャンバ内で基板のプラズマ処理中に生成されたプラズマを取り囲むよう構成された可動プラズマ対向構造と、前記可動プラズマ対向構造の外側に配置され、前記基板の取り扱いを容易にするために前記可動プラズマ対向構造と共に単一のユニットとして配置および待避されるよう構成され、前記プラズマ処理中に高周波(RF)接地される可動導電構造と、前記可動プラズマ対向構造は、前記プラズマからのRF電流が前記プラズマ処理中に前記可動プラズマ対向構造を通して前記可動導電構造に流れるように、前記プラズマ処理中に前記プラズマと前記可動導電構造との間に配置され、前記可動導電構造に接続され、前記可動導電構造が配置および待避される時に前記可動導電構造の動きに対応しつつ、接地への低インピーダンス経路を前記RF電流に提供する1組の導電ストラップと、を備える、プラズマ処理システム。
適用例10:適用例9に記載のプラズマ処理システムであって、前記可動プラズマ対向構造は、円筒形の構造であり、前記プラズマによるエッチングに耐性を持つ材料で形成される、プラズマ処理システム。
適用例11:適用例10に記載のプラズマ処理システムであって、前記可動プラズマ対向構造は石英で形成される、プラズマ処理システム。
適用例12:適用例10に記載のプラズマ処理システムであって、前記可動プラズマ対向構造はドープSiCで形成される、プラズマ処理システム。
適用例13:適用例9に記載のプラズマ処理システムであって、前記可動プラズマ対向構造は、前記プラズマ処理中における前記プラズマに対する暴露から前記可動導電構造を保護するよう構成される、プラズマ処理システム。
適用例14:適用例9に記載のプラズマ処理システムであって、前記プラズマ処理中の排出ガスの除去を容易にするために、前記可動プラズマ対向構造および前記可動導電構造の両方に少なくとも1つのスロットが形成されている、プラズマ処理システム。
適用例15:適用例14に記載のプラズマ処理システムであって、前記可動プラズマ対向構造は、円筒形の構造であり、前記少なくとも1つのスロットは、前記円筒形の構造の軸に沿って配置される、プラズマ処理システム。
適用例16:適用例9に記載のプラズマ処理システムであって、さらに、遮断可能なRF接点を備え、前記遮断可能なRF接点は、前記可動導電構造が配置された時に、前記接地への前記低インピーダンス経路が前記遮断可能なRF接点を通して形成されるように配置される、プラズマ処理システム。
適用例17:プラズマ処理チャンバを備えたプラズマ処理システムを製造するための方法であって、前記プラズマ処理チャンバ内で基板のプラズマ処理中に生成されたプラズマを取り囲むよう構成された可動プラズマ対向構造を準備し、前記可動プラズマ対向構造の外側に可動導電構造を配置し、前記可動導電構造は、前記基板の取り扱いを容易にするために前記可動プラズマ対向構造と共に単一のユニットとして配置および待避されるよう構成され、前記プラズマ処理中に高周波(RF)接地され、前記可動プラズマ対向構造は、前記プラズマからのRF電流が前記プラズマ処理中に前記可動プラズマ対向構造を通して前記可動導電構造に流れるように、前記プラズマ処理中に前記プラズマと前記可動導電構造との間に配置され、前記可動導電構造に1組の導電ストラップを接続し、前記1組の導電ストラップは、前記可動導電構造が配置および待避される時に前記可動導電構造の動きに対応しつつ、接地への低インピーダンス経路を前記RF電流に提供すること、を備える、方法。
適用例18:適用例17に記載の方法であって、さらに、前記可動導電構造と前記接地との間に遮断可能なRF接点を配置することにより、前記可動導電構造が配置された時に、前記遮断可能なRF接点を通して前記接地への前記低インピーダンス経路を形成することを備える、方法。
適用例19:適用例18に記載の方法であって、さらに、前記プラズマ処理中の排出ガスの除去を容易にするために、前記可動プラズマ対向構造および前記可動導電構造の両方に少なくとも1つのスロットを形成することを備える、方法。
適用例20:適用例17に記載の方法であって、さらに、前記接地への複数の低インピーダンス経路を提供するために、前記可動導電構造の周囲に前記1組の導電ストラップを配置することを備える、方法。