特許第5662863号(P5662863)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5662863荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5662863
(24)【登録日】2014年12月12日
(45)【発行日】2015年2月4日
(54)【発明の名称】荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/027 20060101AFI20150115BHJP
【FI】
   H01L21/30 541C
   H01L21/30 541Q
【請求項の数】5
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2011-78640(P2011-78640)
(22)【出願日】2011年3月31日
(65)【公開番号】特開2012-212829(P2012-212829A)
(43)【公開日】2012年11月1日
【審査請求日】2014年2月6日
(73)【特許権者】
【識別番号】504162958
【氏名又は名称】株式会社ニューフレアテクノロジー
(74)【代理人】
【識別番号】100119035
【弁理士】
【氏名又は名称】池上 徹真
(74)【代理人】
【識別番号】100141036
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 章
(74)【代理人】
【識別番号】100088487
【弁理士】
【氏名又は名称】松山 允之
(72)【発明者】
【氏名】井上 英郎
【審査官】 松岡 智也
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭63−193524(JP,A)
【文献】 特開平04−038815(JP,A)
【文献】 特開平04−137614(JP,A)
【文献】 特開2000−278138(JP,A)
【文献】 特開2001−060002(JP,A)
【文献】 特開2009−278010(JP,A)
【文献】 特開2009−284447(JP,A)
【文献】 米国特許第06444483(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/027
H01J 37/305
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
描画領域が複数の小領域に仮想分割された小領域毎に描画データが並列にデータ変換処理された複数の処理データを送信する送信側ユニットと、
前記複数の処理データを受信する受信側ユニットと、
前記送信側ユニット内に配置され、前記複数の処理データをそれぞれ略均等なデータ量になるように複数のグループに振り分ける振り分け部と、
前記送信側ユニット内に配置され、各グループに振り分けられた少なくとも1つの処理データが描画処理順序に対して降順に送信されるように前記複数のグループの処理データを並列に送信する複数の送信部と、
前記受信側ユニット内に配置され、他とは異なるグループの処理データが記憶されるように、並列に送信されてきた複数のグループの処理データを記憶する複数のメモリと、
前記受信側ユニット内に配置され、グループにかかわり無く描画処理順に前記複数の処理データを前記複数のメモリから読み出し、出力する描画順データ出力部と、
描画処理順に出力された各処理データに基づいて、試料に荷電粒子ビームでパターンを描画する描画部と、
を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
【請求項2】
前記送信側ユニットを第1の送信側ユニットとした場合に、前記振り分け部と同様の振り分け部と前記複数の送信部と同様の複数の送信部とを有する第2の送信側ユニットをさらに備え、
第1の送信側ユニットは、第2の送信側ユニットと並列に、それぞれ有する複数の送信部から前記複数の処理データを送信し、
前記複数のメモリは、送信側ユニット毎かつグループ毎に異なるメモリに記憶されるように、並列に送信されてきた前記複数の送信側ユニットからのそれぞれの複数のグループの処理データを記憶することを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム描画装置。
【請求項3】
各処理データには、1回の荷電粒子ビームのショットのための少なくとも1つのショットデータが定義され、各ショットデータには、描画処理の順番を示す描画順番情報とショットされる図形の図形データとが定義され、
前記複数のメモリは、それぞれ対応するグループの処理データのうち、前記図形データを記憶し、
前記複数のメモリの1つとそれぞれ組になって、それぞれ対応するグループの処理データのうち、前記描画順番情報を記憶する複数のファーストインファーストアウト(FIFO)回路をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の荷電粒子ビーム描画装置。
【請求項4】
前記描画順データ出力部は、前記FIFO回路から出力される前記描画順番情報を用いて、前記グループにかかわり無く描画処理順に前記複数の処理データを前記複数のメモリから読み出し、出力することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の荷電粒子ビーム描画装置。
【請求項5】
送信側ユニット内で、描画データが領域毎にそれぞれデータ変換処理された複数の処理データをそれぞれ略均等なデータ量になるように複数のグループに振り分ける工程と、
送信側ユニットから、各グループに振り分けられた少なくとも1つの処理データが描画順序に対して降順に送信されるように前記複数のグループの処理データを並列に送信する工程と、
受信側ユニット内で、他とは異なるグループの処理データが記憶されるように、並列に送信されてきた複数のグループの処理データを複数のメモリに記憶する工程と、
受信側ユニット内で、グループにかかわり無く描画処理順に前記複数の処理データを前記複数のメモリから読み出し、出力する工程と、
描画処理順に出力された各処理データに基づいて、試料に荷電粒子ビームでパターンを描画する工程と、
を備えたことを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法に係り、例えば、描画データの転送処理を高速に行なう描画装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。
【0003】
図4は、可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
可変成形型電子線(EB:Electron beam)描画装置は、以下のように動作する。第1のアパーチャ410には、電子線330を成形するための矩形例えば長方形の開口411が形成されている。また、第2のアパーチャ420には、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330を所望の矩形形状に成形するための可変成形開口421が形成されている。荷電粒子ソース430から照射され、第1のアパーチャ410の開口411を通過した電子線330は、偏向器により偏向され、第2のアパーチャ420の可変成形開口421の一部を通過して、所定の一方向(例えば、X方向とする)に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340に照射される。すなわち、第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過できる矩形形状が、X方向に連続的に移動するステージ上に搭載された試料340の描画領域に描画される。第1のアパーチャ410の開口411と第2のアパーチャ420の可変成形開口421との両方を通過させ、任意形状を作成する方式を可変成形方式(VSB方式)という。
【0004】
パターンの集積度が増加するのに伴い、マスクへ描画するパターンデータの微細化が進んでいる。パターンデータの微細化が進むとデータ量が増大する。そのため、データ転送が要因となって描画スループットが低下してしまうといった問題があった。
【0005】
従来、外部から入力された描画データを所定の計算領域毎に複数の計算機に振り分け、複数の計算機で並列的にデータ変換処理することで、データ変換処理時間を短縮することが行われている(例えば、特許文献1参照)。並列にデータ変換処理されたデータは、一度集められ、描画順に並び替え偏向制御用の回路へと転送される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−218767号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図5は、描画装置のデータ転送を説明するための概念図である。データ変換処理用の各計算機は、それぞれ偏向制御を行なう偏向制御回路へとデータ転送する処理を行うデータ転送用の計算機に接続されている。そして、各データ転送用の計算機1,2には、1つのデータ送信装置が搭載される。一方、受信側の偏向制御回路には、1つの受信装置が配置される。そして、受信されたデータはメモリでバッファリングされ、描画部本体へとデータが進むことになる。かかる構成の描画装置では、まず、計算機1によりデータを準備する。そして、計算機1から描画順に並べたデータを偏向制御回路へ転送する。その際、受信側では、計算機1から受信できるように受信経路のスイッチを計算機1側に接続しておく。計算機1でデータ転送している間、計算機2では、転送するデータの準備を進めておく。そして、準備完了後、計算機1の転送が終了するまで待機する。計算機1のデータ転送が終了後、今度は、受信側にて計算機2から受信できるように受信経路のスイッチを計算機2側に接続を切り替え、計算機2から描画順に並べたデータを偏向制御回路へ転送する。計算機2でデータ転送している間、計算機1では、次に転送するデータの準備を進めておく。このように、計算機1,2のデータを交互に転送し、一方が転送処理を行っている間に他方がデータ準備を行うといった動作が繰り返される。偏向制御回路内では、入力順にメモリにデータが格納され、入力順に描画処理を行っていく。
【0008】
しかしながら、図5に示す構成のようにデータ転送する場合、データ転送処理が必ず1系列になってしまう。そのため、データ変換処理を並列計算しても、その後が1ラインのデータ転送になってしまう。1ラインのデータ転送能力により転送速度が決まってしまうため、十分な転送速度を得ることが困難になってしまう。その結果、データ量が増加すると、データ転送の遅れが要因となって描画時間を増加させ、描画装置のスループットが低下してしまう。描画装置では、データ変換処理を行う計算機と偏向制御を行なう偏向制御回路とを離して配置することが必要であるため、データ変換処理後のデータ転送を高速化することが望まれている。
【0009】
そこで、本発明は、上述した問題点を克服し、データ転送速度を効率的に並列化し描画のスループットを向上させる描画装置および方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
描画領域が複数の小領域に仮想分割された小領域毎に描画データが並列にデータ変換処理された複数の処理データを送信する送信側ユニットと、
かかる複数の処理データを受信する受信側ユニットと、
送信側ユニット内に配置され、複数の処理データをそれぞれ略均等なデータ量になるように複数のグループに振り分ける振り分け部と、
送信側ユニット内に配置され、各グループに振り分けられた少なくとも1つの処理データが描画処理順序に対して降順に送信されるように複数のグループの処理データを並列に送信する複数の送信部と、
受信側ユニット内に配置され、他とは異なるグループの処理データが記憶されるように、並列に送信されてきた複数のグループの処理データを記憶する複数のメモリと、
受信側ユニット内に配置され、グループにかかわり無く描画処理順に複数の処理データを複数のメモリから読み出し、出力する描画順データ出力部と、
描画処理順に出力された各処理データに基づいて、試料に荷電粒子ビームでパターンを描画する描画部と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、送信側ユニットを第1の送信側ユニットとした場合に、上述した振り分け部と同様の振り分け部と上述した複数の送信部と同様の複数の送信部とを有する第2の送信側ユニットをさらに備え、
第1の送信側ユニットは、第2の送信側ユニットと並列に、それぞれ有する複数の送信部から複数の処理データを送信し、
複数のメモリは、送信側ユニット毎かつグループ毎に異なるメモリに記憶されるように、並列に送信されてきた複数の送信側ユニットからのそれぞれの複数のグループの処理データを記憶すると好適である。
【0012】
また、各処理データには、1回の荷電粒子ビームのショットのための少なくとも1つのショットデータが定義され、各ショットデータには、描画処理の順番を示す描画順番情報とショットされる図形の図形データとが定義され、
複数のメモリは、それぞれ対応するグループの処理データのうち、図形データを記憶し、
複数のメモリの1つとそれぞれ組になって、それぞれ対応するグループの処理データのうち、描画順番情報を記憶する複数のファーストインファーストアウト(FIFO)回路をさらに備えると好適である。
【0013】
また、描画順データ出力部は、FIFO回路から出力される描画順番情報を用いて、グループにかかわり無く描画処理順に複数の処理データを複数のメモリから読み出し、出力すると好適である。
【0014】
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画方法は、
送信側ユニット内で、描画データが領域毎にそれぞれデータ変換処理された複数の処理データをそれぞれ略均等なデータ量になるように複数のグループに振り分ける工程と、
送信側ユニットから、各グループに振り分けられた少なくとも1つの処理データが描画処理順序に対して降順に送信されるように複数のグループの処理データを並列に送信する工程と、
受信側ユニット内で、他とは異なるグループの処理データが記憶されるように、並列に送信されてきた複数のグループの処理データを複数のメモリに記憶する工程と、
受信側ユニット内で、グループにかかわり無く描画処理順に複数の処理データを複数のメモリから読み出し、出力する工程と、
描画処理順に出力された各処理データに基づいて、試料に荷電粒子ビームでパターンを描画する工程と、
を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、送信側ユニットから受信側ユニットへの複数の処理データを並列におくることで装置のスループットを向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。
図2】実施の形態1におけるショットデータのフォーマットの一例を示す図である。
図3】実施の形態1におけるショットデータの転送処理を説明するための概念図である。
図4】可変成形型電子線描画装置の動作を説明するための概念図である。
図5】描画装置のデータ転送を説明するための概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。また、荷電粒子ビーム装置の一例として、可変成形型の描画装置について説明する。
【0018】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160を備えている。描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例である。特に、可変成形型の描画装置の一例である。描画部150は、電子鏡筒102と描画室103を備えている。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、第1のアパーチャ203、投影レンズ204、偏向器205、第2のアパーチャ206、対物レンズ207、主偏向器208及び副偏向器209が配置されている。描画室103内には、XYステージ105が配置される。XYステージ105上には、描画時には描画対象となるマスク等の試料101が配置される。試料101には、半導体装置を製造する際の露光用マスクが含まれる。また、試料101には、レジストが塗布された、まだ何も描画されていないマスクブランクスが含まれる。
【0019】
制御部160は、複数の制御計算機ユニット110a〜n、複数のデータ転送計算機ユニット120a〜n、偏向制御回路130(偏向演算ユニット)、及び磁気ディスク装置等の記憶装置140を有している。複数の制御計算機ユニット110a〜n、複数のデータ転送計算機ユニット120a〜n、偏向制御回路130、及び記憶装置140は、図示しないバスを介して互いに接続されている。
【0020】
複数の制御計算機ユニット110a〜n内には、それぞれ、複数のCPU10〜14、複数のメモリ20〜24が配置されている。複数のデータ転送計算機ユニット120a〜n内には、それぞれ、複数のメモリ30〜34、振り分け処理部40、複数のメモリ管理部42,44、及び複数のデータ送信部50,52(送信装置の一例)が配置される。複数のメモリ管理部42,44と複数のデータ送信部50,52は、同数配置される。また、振り分け処理部40、及び複数のメモリ管理部42といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。振り分け処理部40、及び複数のメモリ管理部42に入出力される情報および演算中の情報は図示しないメモリにその都度格納される。また、複数のデータ転送計算機ユニット120a〜nは、それぞれ送信側ユニットの一例となる。
【0021】
偏向制御回路130内には、複数の受信部60〜64(受信装置の一例)、データ順番制御部90、及び偏向量演算部92が配置されている。データ順番制御部90、及び偏向量演算部92といった機能は、電気回路等のハードウェアで構成されてもよいし、これらの機能を実行するプログラム等のソフトウェアで構成されてもよい。或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせにより構成されてもよい。データ順番制御部90、及び偏向量演算部92に入出力される情報および演算中の情報は図示しないメモリにその都度格納される。
【0022】
複数の受信部60〜64内には、それぞれ、メモリとファーストインファーストアウト(FIFO)回路とがそれぞれ1組となって配置される。ここでは、受信部60内には、それぞれ、メモリ70とFIFO回路80が配置される。同様に、受信部61内には、それぞれ、メモリ71とFIFO回路81が配置される。同様に、受信部62内には、それぞれ、メモリ72とFIFO回路82が配置される。同様に、受信部63内には、それぞれ、メモリ73とFIFO回路83が配置される。受信部64内の構成について図示を省略している。複数の受信部60〜64の数は、すべてのデータ転送計算機ユニット120a〜n内のデータ送信部50,52の合計数以上が配置されると好適である。偏向制御回路130は、受信側ユニットの一例となる。
【0023】
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。例えば、位置偏向用には、主偏向器208と副偏向器209の主副2段の多段偏向器を用いているが、1段の偏向器或いは3段以上の多段偏向器によって位置偏向を行なう場合であってもよい。
【0024】
記憶装置140には、複数の図形パターンの位置およびサイズ等が定義された描画データが外部から入力され、記憶される。また、試料101の描画領域は、複数の計算処理単位領域(DPB)に分けられる。また、描画処理は、x方向或いはy方向に主偏向器208で偏向可能な幅で短冊状の複数のストライプ領域に仮想分割され、ストライプ領域毎に描画処理が進められる。そして、ストライプ領域をブロック状のブロック領域に仮想分割したものをDPBとすると好適である。
【0025】
そして、複数の制御計算機ユニット110a〜n内の各CPU10〜14は、それぞれ、記憶装置140からDB単位で対応する描画データを読み出し、複数段のデータ変換処理を行って、装置固有のショットデータを生成する。このように、並列にデータ処理を行うことで、高速にデータ処理を行うことができる。描画装置100で図形パターンを描画するためには、1回のビームのショットで照射できるサイズに描画データに定義された各図形パターンを分割する必要がある。そこで、各制御計算機ユニット110a〜n内の各CPU10〜14は、描画データが示す図形パターンを1回のビームのショットで照射できるサイズに分割してショット図形を生成する。そして、ショット図形毎にショットデータを生成する。ショットデータには、例えば、図形種、図形サイズ、照射位置、及び照射量といった図形データが定義される。ここで、実施の形態1では、さらに、各ショットデータに描画順序を示す描画順番情報をヘッダに定義する。
【0026】
図2は、実施の形態1におけるショットデータのフォーマットの一例を示す図である。図2において、各ショットデータでは、そのヘッダに描画順番情報が示される。例えば、DPB情報が定義される。かかるDPB情報によって、描画順序が示される。例えば、ストライプ領域毎にDPB情報が定義される場合には、さらに、ストライプ領域情報も定義される。DPB情報として、例えば、DPBアドレスを用いると好適である。そして、例えば、アドレスが示す位置が若い順のDPB毎に描画処理は進められる。或いは、例えば、ストライプ領域毎にアドレスが示す位置がストライプ領域の描画開始位置に近い順のDPB毎に描画処理は進められる。或いは、単に、複数のDPBに対して、それぞれのDPBの描画処理順にあたる番号が定義されてもよい。
【0027】
そして、ヘッダの後に、例えば、図形種、図形サイズ、照射位置、及び照射量といった図形データが定義される。各制御計算機ユニット110a〜n内の各CPU10〜14で計算されたショットデータは、各CPUに対応するメモリ20〜24に記憶される。
【0028】
図3は、実施の形態1におけるショットデータの転送処理を説明するための概念図である。図3では、複数の制御計算機ユニット110a〜nのうちの、制御計算機ユニット110aについて示している。そして、複数のデータ転送計算機ユニット120a〜nのうち、制御計算機ユニット110aに対応するデータ転送計算機ユニット120aについて示している。その他の制御計算機ユニット110b〜nも同様に動作する。そして、その他のデータ転送計算機ユニット120b〜nも同様に動作する。
【0029】
まず、図3(a)では、制御計算機ユニット110a内のメモリ20〜24の1つに、それぞれ、該当するDPB内に配置されるショット図形用の少なくとも1つのショットデータが記憶され、DB(データブロック)を構成する。例えば、メモリ20aにDB1を構成する、あるDPB内に配置されるショット図形用の少なくとも1つのショットデータ(DB1データ)が記憶される。メモリ21aにDB2を構成する、あるDPB内に配置されるショット図形用の少なくとも1つのショットデータ(DB2データ)が記憶される。メモリ22aにDB3を構成する、あるDPB内に配置されるショット図形用の少なくとも1つのショットデータ(DB3データ)が記憶される。メモリ23aにDB4を構成する、あるDPB内に配置されるショット図形用の少なくとも1つのショットデータ(DB4データ)が記憶される。メモリ24aにDB5を構成する、あるDPB内に配置されるショット図形用の少なくとも1つのショットデータ(DB5データ)が記憶される。そして、これらのDBデータは、対応するデータ転送計算機ユニット120a内のメモリ30〜34の1つに転送される。かかる転送は、並列処理される。データ転送計算機ユニット120aは、制御計算機ユニット110aから偏向制御回路130側へ転送されるデータの送信用の計算機ユニットとして機能する。
【0030】
そして、制御計算機ユニット110a内のメモリからデータ転送計算機ユニット120a内のメモリへと並列転送が済んだ状態が図3(b)に示されている。データ転送計算機ユニット120a内では、メモリ30aにDB1を構成する、あるDPB内に配置されるショット図形用の少なくとも1つのショットデータ(DB1データ)が記憶される。メモリ31aにDB2を構成する、あるDPB内に配置されるショット図形用の少なくとも1つのショットデータ(DB2データ)が記憶される。メモリ32aにDB3を構成する、あるDPB内に配置されるショット図形用の少なくとも1つのショットデータ(DB3データ)が記憶される。メモリ33aにDB4を構成する、あるDPB内に配置されるショット図形用の少なくとも1つのショットデータ(DB4データ)が記憶される。メモリ34aにDB5を構成する、あるDPB内に配置されるショット図形用の少なくとも1つのショットデータ(DB5データ)が記憶される。そして、データ転送計算機ユニット120aは、描画領域が複数のDPBに仮想分割されたDPB毎に描画データがそれぞれデータ変換処理された複数の処理データ(DBデータ)を偏向制御回路130へと送信することになる。データ転送計算機ユニット120aは、送信側ユニットの一例となる。
【0031】
データ転送計算機ユニット120a内のメモリ30〜34に各DBデータが格納されると、データ転送計算機ユニット120a内に配置された振り分け処理部40が、複数のDBデータをそれぞれ略均等なデータ量になるように複数のグループに振り分ける。振り分け処理部40は振り分け部の一例となる。データ量が略均等なデータ量になるように調整した結果、例えば、DB1,3,5のデータを1つのグループに振り分ける。そして、DB2,4のデータを他の1つのグループに振り分ける。そして、メモリ管理部42aは、振り分け処理部40によって振り分けられた一方のDB群について、描画処理順序が降順になるように、DB群のアドレスとサイズを順に定義する。例えば、DB1、DB2、DB3、DB4、DB5の順に描画処理を進める場合、メモリ管理部42aは、DB1のアドレスとサイズ、DB3のアドレスとサイズ、DB5のアドレスとサイズといった降順で定義する。DB1のアドレスとサイズ、DB5のアドレスとサイズ、DB3のアドレスとサイズといった描画処理順序が降順になっていない定義の仕方はしない。同様に、メモリ管理部44aは、振り分け処理部40によって振り分けられた他方のDB群について、描画処理順序が降順になるように、DB群のアドレスとサイズを順に定義する。同様に、例えば、DB1、DB2、DB3、DB4、DB5の順に描画処理を進める場合、メモリ管理部44aは、DB2のアドレスとサイズ、DB4のアドレスとサイズといった降順で定義する。DB4のアドレスとサイズ、DB2のアドレスとサイズといった描画処理順序が降順になっていない定義の仕方はしない。
【0032】
そして、メモリ管理部42aは、自己が対応するデータ送信部50に、定義されたDB順を設定する。言い換えれば、データ送信部50には、DB1、DB3、DB5の順にデータ送信するように設定される。同様に、メモリ管理部44aは、自己が対応するデータ送信部52に、定義されたDB順を設定する。言い換えれば、データ送信部52には、DB2、DB4の順にデータ送信するように設定される。
【0033】
そして、送信側ユニット内に配置された複数の送信部50a,52aは、各グループに振り分けられた少なくとも1つのDBデータが描画処理順序に対して降順に送信されるように複数のグループのDBデータを並列に送信する。図3(c)では、送信部50aがDB1データをメモリ30から読み出し、偏向制御回路130側へと送信(転送)し、並行して、送信部52aがDB3データをメモリ31から読み出し、偏向制御回路130側へと送信(転送)している状態を示している。そして、送信側ユニットとなるデータ転送計算機ユニット120aにて送信処理を行なっている間に、制御計算機ユニット110aでは、次のDBデータが計算され、メモリ20〜24に順に格納される。例えば、例えば、メモリ20aにDB6データが記憶される。メモリ21aにDB7データが記憶される。メモリ22aにDB8データが記憶される。メモリ23aにDB9データが記憶される。メモリ24aにDB10データが記憶される。
【0034】
そして、送信部50aがDB1データをメモリ30から読み出すことで空になったメモリ30には、次のDB6のデータが転送される。同様に、送信部52aがDB2データをメモリ31から読み出すことで空になったメモリ31には、次のDB7のデータが転送される。
【0035】
送信部50aは、DB1データの送信が終了後、DB3データをメモリ32から読み出し、偏向制御回路130側へと送信(転送)し、DB3データの送信が終了後、DB5データをメモリ34から読み出し、偏向制御回路130側へと送信(転送)する。そして、受信側ユニットとなる偏向制御回路130内では、受信装置60がDB1、DB3、DB5の順にDBデータを受信する。このように、振り分けられたグループ毎に降順でDBデータが送信される。そして、送信部50aの送信処理と並行して、送信部52aは、DB2データの送信が終了後、DB4データをメモリ33から読み出し、偏向制御回路130側へと送信(転送)する。そして、受信側ユニットとなる偏向制御回路130内では、受信装置61がDB2、DB4の順にDBデータを受信する。このように、振り分けられたグループ毎に降順でDBデータが送信される。そして、送信側ユニットとなるデータ転送計算機ユニット120aから送信処理され、空になったメモリ30〜34には、順次、計算済みの次のDBデータが転送されてくる。例えば、メモリ管理部42a,44aは、自己に定義されたDBデータの送信処理が終了すると、送信終了を示す情報を計算機ユニット110aへ送信し、送信済みのDBデータが記憶されていたメモリが空いたことを通知する。そして、計算機ユニット110a側では、空いたメモリの領域に次のDBデータを送信する。
【0036】
以上のようにして、図3(d)に示すように、次のDBデータ群となるDB6〜10のデータがデータ転送計算機ユニット120a内のメモリ30〜34に格納されると、データ転送計算機ユニット120a内に配置された振り分け処理部40が、複数のDBデータをそれぞれ略均等なデータ量になるように複数のグループに振り分ける。データ量が略均等なデータ量になるように調整した結果、例えば、DB6,8,10のデータを1つのグループに振り分ける。そして、DB7,9のデータを他の1つのグループに振り分ける。そして、メモリ管理部42aは、振り分け処理部40によって振り分けられた一方のDB群について、描画処理順序が降順になるように、DB群のアドレスとサイズを順に定義する。ここでは、例えば、DB6、DB7、DB8、DB9、DB10の順に描画処理を進める場合、メモリ管理部42aは、DB6のアドレスとサイズ、DB8のアドレスとサイズ、DB10のアドレスとサイズといった降順で定義する。同様に、メモリ管理部44aは、振り分け処理部40によって振り分けられた他方のDB群について、描画処理順序が降順になるように、DB群のアドレスとサイズを順に定義する。同様に、例えば、メモリ管理部44aは、DB7のアドレスとサイズ、DB9のアドレスとサイズといった降順で定義する。
【0037】
そして、メモリ管理部42aは、自己が対応するデータ送信部50に、定義されたDB順を設定する。言い換えれば、データ送信部50には、DB6、DB8、DB10の順にデータ送信するように設定される。同様に、メモリ管理部44aは、自己が対応するデータ送信部52に、定義されたDB順を設定する。言い換えれば、データ送信部52には、DB7、DB9の順にデータ送信するように設定される。
【0038】
そして、送信側ユニット内に配置された複数の送信部50,52は、各グループに振り分けられた少なくとも1つのDBデータが描画処理順序に対して降順に送信されるように複数のグループのDBデータを並列に送信する。
【0039】
以上のような制御計算機ユニット110aおよびデータ転送計算機ユニット120a間の処理と、データ転送計算機ユニット120a(第1の送信側ユニット)から受信側ユニットとなる偏向制御回路130への送信処理(転送処理)に並行して、複数の制御計算機ユニット110の他の制御計算機ユニット110b〜nおよび複数のデータ転送計算機ユニット120の他のそれぞれ対応するデータ転送計算機ユニット120b〜n間の処理と、データ転送計算機ユニット120b〜n(第2,3,・・・の送信側ユニット)から受信側ユニットとなる偏向制御回路130への送信処理(転送処理)が行なわれる。図1では、送信部50bから送信されたあるグループのDBデータ群は、偏向制御回路130内の受信装置62が当該グループについて降順で受信する。送信部52bから送信されたあるグループのDBデータ群は、偏向制御回路130内の受信装置63が当該グループについて降順で受信する。データ転送計算機ユニット120aから受信側ユニットとなる偏向制御回路130へ送信されたあるグループのDBデータ群は、偏向制御回路130内の受信装置63が当該グループについて降順で受信する。以上のようにして、受信側ユニットとなる偏向制御回路130は、複数のDBデータを受信する。
【0040】
そして、各受信装置内の各メモリは、他とは異なるグループのDBデータが記憶されるように、並列に送信されてきた複数のグループのDBデータを記憶する。このように、第1の送信側ユニットは、第2以降の各送信側ユニットと並列に、それぞれ有する複数の送信部から複数のDBデータを送信し、受信側ユニット内の複数のメモリは、送信側ユニット毎かつグループ毎に異なるメモリに記憶されるように、並列に送信されてきた複数の送信側ユニットからのそれぞれの複数のグループのDBデータを記憶する。
【0041】
ここで、各受信装置61〜64内の各メモリは、それぞれ対応するグループのDBデータのうち、図形データを記憶する。一方、各受信装置内の各FIFO回路は、それぞれ対応するグループのDBデータのうち、ヘッダに定義された描画順番情報を記憶する。例えば、受信装置60内のメモリ70は、DB1,3,5の順で各DBデータとなるショットデータのうちの図形データを記憶する。他方、受信装置60内のFIFO回路80は、DB1,3,5の順で各DBデータとなるショットデータのうちのヘッダに定義された描画順番情報を記憶する。同様に、受信装置61内のメモリ71は、DB2,4の順で各DBデータとなるショットデータのうちの図形データを記憶する。他方、受信装置61内のFIFO回路81は、DB2,4の順で各DBデータとなるショットデータのうちのヘッダに定義された描画順番情報を記憶する。以降の受信装置62〜64も同様である。
【0042】
次に、偏向制御回路130内に配置されたデータ順番制御部90は、グループにかかわり無く描画処理順に複数のDBデータを複数のメモリ70〜73・・・から読み出し、偏向量演算部92に読み出した順に出力する。データ順番制御部90は、描画順データ出力部の一例である。具体的には、データ順番制御部90は、FIFO回路80〜83・・・から出力される描画順番情報を用いて、グループにかかわり無く描画処理順に複数のDBデータを複数のメモリ70〜73・・・から読み出し、出力する。さらに具体的に言えば、以下のように動作する。データ順番制御部90は、まず、FIFO回路80〜83・・・から出力されるDPB情報(ストライプ領域情報を含む場合あり)を入力する。データ順番制御部90は、そのうち、より早く描画順序が到来するDPB情報のDBデータから順に読み出す。例えば、FIFO回路80からは、DB1のヘッダ情報が出力され、FIFO回路81からは、DB2のヘッダ情報が出力される。よって、データ順番制御部90は、DB1の方が、DB2よりも描画処理順序が先であることがわかる。よって、データ順番制御部90は、DB1データをメモリ70から読み出し、偏向量演算部92に出力する。DB1データが読み出されると、FIFO回路80からは、DB3のヘッダ情報が出力される。よって、データ順番制御部90は、今度は、DB2の方が、DB3よりも描画処理順序が先であることがわかる。よって、データ順番制御部90は、DB2データをメモリ71から読み出し、偏向量演算部92に出力する。DB2データが読み出されると、FIFO回路81からは、DB4のヘッダ情報が出力される。よって、データ順番制御部90は、今度は、DB3の方が、DB4よりも描画処理順序が先であることがわかる。よって、データ順番制御部90は、DB3データをメモリ70から読み出し、偏向量演算部92に出力する。以降、同様に、データ順番制御部90は、グループにかかわり無く描画処理順にDBデータを読み出し、出力していく。
【0043】
以上のように、実施の形態1によれば、複数の計算機ユニット120a〜nから並列に偏向制御回路130へとデータ送信できる。同時に、各計算機ユニット120内でも複数の送信部50,52から並列に偏向制御回路130へとデータ送信できる。このように、実施の形態1によれば、複数の計算機ユニット120a〜n(送信側ユニット)から偏向制御回路130(受信側ユニット)への複数の処理データの転送速度を高速化できる。よって、描画時間を短縮でき、描画装置のスループットを向上できる。
【0044】
また、振り分け処理部40がDBデータを振り分ける際、データ量が略均等になるようにすることで、データ転送の偏りを無くすことができ、データ量の大きい回線により送信速度が律束しないようにできる。よって、より高速にデータ転送できる。その際、グループ分けした各グループ内のDBデータを降順で送信することで、受信側のFIFO回路で描画処理順にヘッダ出力ができる。そして、複数のDBデータが並列送信された場合でも、データ順番制御部90は、複数のFIFO回路から出力されるヘッダから描画処理順を把握でき、描画処理順にDBデータを読み出すことができる。とうる、たい回路130への送信処理(転送処理)が行なわれる。
【0045】
そして、偏向量演算部92は、入力順に、当該DPB内のショットデータを用いて、各偏向器の偏向量を演算する。以上のようにして、各位置へビームをショットする際の偏向量が演算される。そして、描画部150は、描画処理順に出力された各処理データに基づいて、試料101に電子ビーム200でパターンを描画する。具体的には、以下のように動作する。
【0046】
電子銃201(放出部)から放出された電子ビーム200は、照明レンズ202により矩形例えば長方形の穴を持つ第1のアパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形例えば長方形に成形する。そして、第1のアパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2のアパーチャ206上に投影される。偏向器205によって、かかる第2のアパーチャ206上での第1のアパーチャ像は偏向制御され、ビーム形状と寸法を変化させる(可変成形させる)ことができる。そして、第2のアパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、対物レンズ207により焦点を合わせ、主偏向器208及び副偏向器209によって偏向され、連続的に移動するXYステージ105に配置された試料101の所望する位置に照射される。図1では、位置偏向に、主副2段の多段偏向を用いた場合を示している。かかる場合には、主偏向器208で描画領域を仮想分割したサブフィールド(SF)の基準位置にステージ移動に追従しながら該当ショットの電子ビーム200を偏向し、副偏向器209でSF内の各照射位置にかかる該当ショットのビームを偏向すればよい。
【0047】
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
【0048】
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100を制御する制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
【0049】
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム描画装置及び方法は、本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0050】
10,11,12,13,14 CPU
20,21,22,23,24,30,31,32,33,34 メモリ
70,71,72,73,74 メモリ
40 振り分け処理部
42,44 メモリ管理部
50,52 データ送信部
60,61,62,63,64 受信部
80,81,82,83,84 FIFO回路
90 データ順番制御部
92 偏向量演算部
100 描画装置
101,340 試料
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
110 制御計算機ユニット
120 データ転送計算機ユニット
130 偏向制御回路
140 記憶装置
150 描画部
160 制御部
200 電子ビーム
201 電子銃
202 照明レンズ
203,410 第1のアパーチャ
204 投影レンズ
205 偏向器
206,420 第2のアパーチャ
207 対物レンズ
208 主偏向器
209 副偏向器
330 電子線
411 開口
421 可変成形開口
430 荷電粒子ソース
図1
図2
図3
図4
図5