【文献】
J. Med. Chem.,2002年,vol.45, no.21,p.4669-4678
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
請求項1から5のいずれか一項に記載の式(I)の化合物、またはこの化合物の薬剤として許容される酸への付加塩、または式(I)の化合物の水和物または溶媒和物を含むことを特徴とする医薬製品。
請求項1から5のいずれか一項に記載の式(I)の少なくとも1つの化合物、またはこの化合物の薬剤として許容される塩、水和物、または溶媒和物、ならびに少なくとも1つの薬剤として許容される賦形剤を含むことを特徴とする薬剤組成物。
β−アミロイドペプチドβ−A4の形成の阻害剤が治療上の利益を提供する病状の治療であって、老人性認知症、アルツハイマー病、ダウン症候群、パーキンソン病、アミロイド血管症、脳血管障害および/または神経変性疾患の治療を目的とする医薬製品を調製するための、請求項1から5のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の使用。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次の定義が本発明の目的のために使用されている:
−ハロゲン原子:フッ素、塩素、臭素またはヨウ素;
−C
1−6アルキル基:1から6個の炭素原子を含み得る飽和、直鎖または分岐鎖の一価の脂肪族基。例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル基を挙げることができる;この定義は例えばC
1−3アルキル、C
1−4アルキル、C
1−10アルキル基についても有効であり、これらについては可能な炭素の数だけが変化する;
−C
1−6アルキレン基:1から6個の炭素原子を有し得る飽和、直鎖または分岐鎖の二価の脂肪族基。例として、メチレニル(−CH
2−)、エチレニル(−CH
2CH
2−)、1−メチルエチレニル(−CH(CH
3)CH
2−)、プロピレニル(−CH
2CH
2CH
2−)基を挙げることができる;
−C
1−6アルコキシ基:アルキル−O−基、ここでアルキル基は先に定義された通りである;同様にC
1−3アルコキシ基については、可能な炭素の数だけが変化する;
−C
2−6アルケニル基:2から6個の炭素原子および例えば1つまたは2つのエチレン性不飽和を有し得る直鎖または分岐鎖のモノまたはポリ不飽和脂肪族基。例えば、エチレニル基、プロペニル基を挙げることができる;
−複素環基:4から7個の環員を有し、窒素、酸素またはイオウ原子などの1つ以上のヘテロ原子を有する飽和の環状基。例として、ピロリジニル、ピペリジニル、テトラヒドロピラニル、ピペリドニル、モルホリニル、ピペラジニル、N−メチルピペラジニル、ホモモルホリニル、オキセタニル基を挙げることができる;
−アリール基は6から14個の炭素原子、好ましくは6から10個の炭素原子を有する単環状または多環状芳香族系である。系が多環状である場合、環の少なくとも1つが芳香族環である。例として、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダニル基を挙げることができる;
−ヘテロアリール基:1と6個の間の炭素原子および1と4個の間の窒素、酸素またはイオウなどのヘテロ原子を含む環状芳香族基である。ヘテロ芳香族基の例としては、オキサゾリル、オキサジアゾリル、テトラゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、チエニル、イミダゾリル、トリアゾリル、ピリジル、フラニル、イソオキサゾリル、ピロリル、ピラゾリル、ピリミジニル、ピリダジニル基を挙げることができ、窒素原子は、状況に応じて、N−オキシドの形態であり得る;
−「同じ炭素原子によって担持されている2つのR基は、一緒になってオキソ基を形成し」、
【0010】
【化2】
のような基:
−芳香族基:
【0011】
【化3】
は芳香族環の炭素原子の1つが(置換基Wがない位置において)1つの窒素原子によって置き換わられることができるようなものであり;本明細書においてこの芳香族基または下記
【0012】
【化4】
は区別無く使用され、ここですべてのA原子は炭素原子であるが、A原子の1つについては、もし置換基Wを担持していなければ窒素原子であることができる。
【0013】
−「QおよびR
5は一緒になって、これらが結合している炭素鎖と共に、5または6個の炭素原子を有する飽和の炭素環を形成し」、例えば
【0015】
−「QおよびR
5は、一緒になって、これらが結合している炭素鎖と共に、4個または5個の炭素原子および1つのヘテロ原子を有する飽和の環を形成し」、例えば
【0017】
−「R
4およびR
5は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、3から6個の炭素原子を含有している1つのスピロ環を形成し」、例えば
【0019】
−「R
4およびR
5は、一緒になって、これらが結合している炭素原子と共に3または5個の炭素原子をおよび1つの酸素原子有する飽和の環を形成し、前記環は互いに独立に、ハロゲン原子、C
1−3アルキル、C
1−3アルコキシ基を表す1つ以上のR基で置換されていてもよく」、例えば
【0021】
本明細書において以後は、化合物の命名法はIUPAC規則に従う。本発明による式(I)の化合物の内で、化合物の一群は式(I−bis)
【0022】
【化9】
の化合物によって構成され、式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、X、Y、n、Q、VおよびWは式(I)の化合物と同じ定義を有する。
【0023】
本発明による式(I)の化合物の内で、化合物の一群は式(I−ter)
【0024】
【化10】
の化合物によって構成され、式中、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、X、Y、n、Q、VおよびWは式(I)の化合物と同じ定義を有する。
【0025】
本発明による式(I)の化合物の内で、化合物の別の群は式(I−quater)
【0026】
【化11】
の化合物によって構成され、式中、R
a、R
b、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、X、Y、n、Q、VおよびWは式(I)の化合物と同じ定義を有する。
【0027】
本発明による化合物の内で、化合物の他の群は式(I)、(I−bis)、(I−ter)または(I−quater)の化合物によって構成され、これらについて、
R
1は、水素原子、C
3−6シクロアルキル基、C
1−6アルキル基を表し、前記C
1−6アルキルは、ヒドロキシ、C
1−6アルコキシから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、
R
2は、水素原子、C
1−10アルキル基、アリール、より特定的にはフェニルを表し、前記C
1−10アルキルおよびフェニル基は、ヒドロキシ、C
1−6アルキル、C
1−6アルコキシから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、
R
1またはR
2の少なくとも1つは水素原子とは異なると理解され、
またはR
2は、NR
aR
b基を表し、ここで、
R
aおよびR
bは、互いに独立に、水素原子、C
1−6アルキル基、アリール、C
1−6アルキレンアリールまたはC
1−6アルキレンヘテロアリール基を表し、前記C
1−6アルキル、アリール、C
1−6アルキレンアリールまたはC
1−6アルキレンヘテロアリール基は、ヒドロキシ、C
1−6アルキル、C
1−6アルコキシ、ハロゲン、CF
3またはOCF
3から選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、
または、R
aおよびR
bは、これらが結合している窒素原子と一緒になって、複素環を形成し、前記複素環は、C
1−6アルキル、C
1−6アルキレン−O−C
1−6アルキルまたはC
1−6アルコキシ、ハロゲン、CF
3またはOCF
3から選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、
または、R
1およびR
2は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、複素環基、具体的にはピペリジニルまたはモルホリニル基を形成し、前記複素環基は、C
1−6アルキル、C
1−6アルコキシ、C
1−6アルキレン−O−C
1−6アルキルから選択される1つ以上の基で置換されていてもよく、
R
3は、C
1−6アルキル基、具体的にはエチルまたはブチルまたはベンジル基を表し、
R
4およびR
5は、互いに独立に、水素原子、C
1−6アルキル基を表し、
または、R
4およびR
5は、これらが結合している炭素原子と一緒になって、3から5個の炭素原子、特に3つの炭素原子を含有しているスピロ環を形成し、
Qは、水素原子、C
1−3アルキル基を表し、
または、QおよびR
5は一緒になって、これらが結合している炭素鎖と共に、5または6個の炭素原子を有する飽和の炭素環を形成し、前記環は1つまたは2つのR基で置換されていてもよく、1つ以上のR基は、互いに独立に、ハロゲン原子、C
1−3アルキル、OCHF
2、OCF
3、CF
3またはC
1−3アルコキシ基から選択され、
または、QおよびR
5は一緒になって、これらが結合している炭素鎖と共に、4個または5個の炭素原子および1つの酸素原子を有する飽和の環を形成し、前記環は1つまたは2つのR基で置換されていてもよく、これらの1つ以上のR基は、互いに独立に、ハロゲン原子、C
1−3アルキル、OCHF
2、OCF
3、CF
3またはC
1−3アルコキシ基から選択され、
XおよびYは、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子、−O−C
2−6アルケニルまたは−O−ベンジル基を表し、
nは、1または2から選択される整数を表し、
Vは、水素原子を表し、
Wは、ハロゲン原子、CF
3、C
1−6アルキル、−COOH、C
1−6アルコキシ基を表し、
nが2または3である場合、2つまたは3つのW基は、互いに独立に、上記で与えられた定義を表すと理解される。本発明による化合物の内で、化合物の他の群は式(I)、(I−bis)、(I−ter)または(I−quater)の化合物によって構成され、これらについてはQおよびR
5が一緒になって、これらが結合している炭素鎖と共に、環、例えば
【0028】
【化12】
を形成する場合、R
4を担持している炭素は非対称であって上記の立体配置を有する。
【0029】
本発明の群は、式(I)の化合物によっても構成され、式中のXおよびY基は、好ましくはこれらが結合しているフェニル上のメタまたはパラ位置にある。
【0030】
本発明による式(I)の化合物の内で、以下のものから選択される化合物を特に挙げることができる:
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−N
5,N
5−ジプロピル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(メトキシ)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−N
5,N
5−ジプロピル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
1−エチル−N
3−[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−[3−(プロプ−2−エン−1−イルオキシ)ベンジル]−3−({1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロプロピル}アミノ)プロピル]−N
5,N
5−ジプロピル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−[4−(ベンジルオキシ)ベンジル]−2−ヒドロキシ−3−({1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロプロピル}アミノ)プロピル]−1−エチル−N
5,N
5−ジプロピル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−N
5,N
5−ジプロピル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
1−ベンジル−N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−N
5,N
5−ジプロピル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−N
5,N
5−ジブチル−1−エチル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−N
5−(1−プロピルブチル)−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−N
5−シクロプロピル−1−エチル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−N
5−ブチル−N
5−シクロプロピル−1−エチル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−N
5−ブチル−1−エチル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−N
5−ヘキシル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−N
5−メチル−N
5−ペンチル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−N
5−シクロプロピル−II−エチル−N
5−ヘキシル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−N
5−ヘプチル−N
5−メチル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−N
5−ヘキシル−N
5−メチル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−2−ヒドロキシ−3−{[(1S)−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]アミノ}プロピル]−1−エチル−N
5−ヘキシル−N
5−メチル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(S,2R)−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−2−ヒドロキシ−3−{[(1S)−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]アミノ}プロピル]−N
5−(3−エトキシプロピル)−1−エチル−N
5−メチル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド
N
5−シクロプロピル−N
3−[(1S,2R)−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−2−ヒドロキシ−3−({1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロプロピル}アミノ)プロピル]−1−エチル−N
5−ヘキシル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−2−ヒドロキシ−3−({1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロプロピル}アミノ)プロピル]−1−エチル−N
5−ヘプチル−N
5−メチル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−2−ヒドロキシ−3−{[(1S)−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]アミノ}プロピル]−1−エチル−N
5−ヘプチル−N
5−メチル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−N
5−シクロプロピル−1−エチル−N
5−(3−ヒドロキシプロピル)−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−N
5−シクロプロピル−1−エチル−N
5−(4−ヒドロキシブチル)−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−N
5−シクロプロピル−1−エチル−N
5−(5−ヒドロキシペンチル)−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−N
5−シクロプロピル−N
5−(3−エトキシプロピル)−1−エチル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
5−シクロプロピル−N
3−[(1S,2R)−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−2−ヒドロキシ−3−{[(1S)−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]アミノ}プロピル]−N
5−(3−エトキシプロピル)−1−エチル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−N
5−(2−エチルフェニル)−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−N
5−ブチル−1−エチル−N
5−(2−エチルフェニル)−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
N−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−5−(モルホリン−4−イル−カルボニル)−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−5−[(5−エチル−2−メチルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−ブチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
1−ベンジル−N−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−5−{[(2S)−2−プロピルピペリジン−1−イル]カルボニル}−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−5−{[(2R)−2−プロピルピペリジン−1−イル]カルボニル}−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−[(1S,2R)−1−ベンジル−3−(ベンジルアミノ)−2−ヒドロキシプロピル]−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−[(1S,2R)−1−ベンジル−3−{[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−3−[(4−フルオロベンジル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−3−[(3,5−ジフルオロベンジル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−3−[(3−ブロモベンジル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[(3−メチルベンジル)アミノ]プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−3−[(4−フルオロ−3−メチルベンジル)アミノ]−2−ヒドロキシプロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
4−[({(2R,3S)−3−[({1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−イル}カルボニル)アミノ]−2−ヒドロキシ−4−フェニルブチル}アミノ)メチル]安息香酸;
N−[(1S,2R)−1−ベンジル−3−{[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}−2−ヒドロキシプロピル]−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[(3−メトキシベンジル)アミノ]プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[(ピリジン−3−イルメチル)アミノ]プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−[(1S,2R)−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−[(1−メチル−1−フェニルエチル)アミノ]プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−({1−メチル−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−2−ヒドロキシ−3−({1−メチル−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−({1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロプロピル}アミノ)プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−[3−(プロプ−2−エン−1−イルオキシ)ベンジル]−2−ヒドロキシ−3−({1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロプロピル}アミノ)プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−2−ヒドロキシ−3−({1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]シクロプロピル}アミノ)プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−({(1R)−1−[3−メトキシフェニル]プロピル}アミノ)プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−({(1R)−1−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−({(1R)−1−[3−メトキシフェニル]エチル}アミノ)プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−({(1R)−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}アミノ)プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−([(1R)−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]アミノ)プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−([(1R)−6−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ)プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−({(1S)−1−[3−メトキシフェニル]エチル}アミノ)プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−({(1S)−1−[3−メトキシフェニル]プロピル}アミノ)プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−([(1S)−6−メトキシ−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル]アミノ)プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−([(1S)−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]アミノ)プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−{(1S,2R)−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−2−ヒドロキシ−3−([(1S)−7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]アミノ)プロピル}−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−[(1S,2R)−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−2−ヒドロキシ−3−{[(1S)−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]アミノ}プロピル]−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド
N−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−5−{[2−(メトキシメチル)ピペリジン−1−イル]カルボニル}−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N−[(1S,2R)−1−(3,5−ジフルオロベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−5−{[2−(メトキシメチル)ピペリジン−1−イル]カルボニル}−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−N
5−(2,6−ジメチルピペリジン−1−イル)−1−エチル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
5−[(2−ベンジル−2−エチルヒドラジノ)カルボニル]−N−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−N
5−[2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル]−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド;
5−[(2−ベンジル−2−エチルヒドラジノ)カルボニル]−N−[(1S,2R)−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド;
N
3−[(1S,2R)−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−N
5−[2−(メトキシメチル)ピロリジン−1−イル]−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド。
【0031】
先に定義された本発明による基の組合せも本発明の部分を形成する。
【0032】
本発明によれば、式(I)の化合物は、下記のスキーム1によって例示される方法によって調製され得る。下記のスキームにおいて、出発化合物および反応試薬を調製する方法が記載されていない場合、これらは市販されているもしくは文献に記載されているか、または別法として文献に記載されているもしくは当業者に知られている方法によって調製され得る。
【0034】
上記スキーム1によれば、式(I)の化合物は、式(III)のアミン(式中、X、Y、R
4、R
5、Q、Wおよびnは式(I)の化合物について定義された通りである。)の、式(II)のピラゾール酸(式中、R
1、R
2、R
3およびVは式(I)の化合物について定義された通りである。)を用い、当業者に知られている条件による、例えばヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(HOBt)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDAC)の存在下のN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリルまたはジクロロメタン(DCM)などの不活性溶媒中0℃から室温にわたり得る温度における、アシル化によって得ることができる(B.M.Trost、I.Fleming、E.Winterfeldt、Comprehensive Organic Synthesis、1991年、6巻、1版、Pergamon Press、Oxford、381−417頁)。式(I)の化合物は、好ましくは式(III)のキラル(2R,3S)アミンから合成され、この場合は最終の式(I)の化合物の立体配置は(1S,2R)である。
【0036】
上記スキーム2に記載されている通り、前述の式(II)の化合物は、式(VII)のジアルキルピラゾール3,5−ジカルボキシレートから出発する一連の反応によって得ることができ、式中のR’およびR”は、互いに独立に、C
1−6アルキル基、特にメチル、エチル、tert−ブチルまたはベンジルを表すことができる。この式(VII)の二置換されたピラゾールは1H−ピラゾール−3,5−ジエチルジカルボキシレートなどの市販されているまたは当業者に知られている方法によって合成される(J.A.Joule、K.Mills、Heterocyclic Chemistry、2000年、4版、Blackwell Science、448頁)。
【0037】
より正確には、スキーム2によって、式(VI)のN−置換ピラゾール誘導体が(式中、R
3およびVは式(I)の化合物について定義された通りであり、R’およびR”はカルボン酸官能基の保護基、例えばエチル基を表す(T.W.Greene、P.G.M.Wuts Protective Groups in Organic Synthesis、1999年、3版、John Wiley and Sons,Inc.、369−431頁)。)、式(VII)のNH−ピラゾールジエステル誘導体の(式中、V、R’、およびR”は式(VI)の化合物について定義された通りである。)、式R
3−Zのアルキル化剤(式中、Zは当業者によって知られている離核性基、例えばハライド、メシレート、トシレートである。)による置換反応によって得られる。この反応はナトリウムハイドライドなどの塩基の存在下にDMFなどの不活性溶媒中で行われる(S.C.Kuo、L.J.Huang、H.Nakamura、J.Med.Chem.、1984年、49巻、539頁)。
【0038】
R
3がアリールまたはヘテロアリール基である式(VI)のピラゾール誘導体を得ることが望まれる場合、例えば式(VII)の化合物が、前述の通り、芳香族求核置換反応またはUllmann型の反応を受ける(R.Bmbal、R.B.Hazilnik、J.Org.Chem.1994年、59巻、729−732頁;J.Hassan、M.Sevignon、C.Gozzi、E.Schultz、M.Lemaire、Chem.Rev.、2002年、102巻、1359−1470頁;A.Klapars、J.C.Antilla;X.Huang、S.I.Buchwald、J.Am.Chem.Soc.、2001年、123巻、7727−7729頁)。
【0039】
R
3、VおよびR”が式(VI)の化合物について定義された通りである式(V)の化合物は、あらかじめ得られた式(VI)の化合物の、当業者に知られている方法による5位置における選択的脱保護によって得られる(T.W.Greene、P.G.M.Wuts Protective Group in Organic Synthesis、1999年、3版、John Wiley and Sons,Inc.、369−431頁)。
【0040】
この選択的脱保護の反応は、例えば水酸化リチウムの存在下にテトラヒドロフランおよび蒸留水の等体積混合物中において室温で、特にR’およびR”が両方ともエチル基である場合に行われ得る。
【0041】
R
1、R
2、R
3およびVが式(I)の化合物について定義された通りであり、R”が式(V)の化合物について定義された通りである式(IVa)のモノエステル誘導体は、R
1およびR
2が式(I)の化合物について定義された通りである式R
1R
2NHの化合物の、前に定義された式(V)の酸誘導体との当業者に知られている条件による、例えばHOBtおよびEDACの存在下におけるDMFなどの不活性溶媒中でのアシル化の反応によって得られる(B.M.Trost、I.Fleming、E.Winterfeldt、Comprehensive Organic Synthesis、1991年、6巻、1版、Pergamon Press、 Exeter、381−417頁)。
【0042】
最後にR
1、R
2、R
3およびVが式(I)の化合物について定義された通りである式(II)の化合物が、前に得られた式(IVa)の化合物の当業者に知られている方法による、例えば水酸化リチウムの存在下におけるTHFおよび蒸留水の等体積混合物中での室温における、脱保護の反応によって、特にR”がエチル基を表す場合に、得られる。
【0043】
または、R
3がアルキルである式(II)の化合物は、R
3がベンジルであり他の基は前に定義された通りである式(IVa)の誘導体から得られる。
【0044】
この場合、式(IVa)の誘導体は当業者に知られている脱保護の条件によって、例えばギ酸アンモニウムおよび無水エタノール中の10%Pd/Cの存在下において脱ベンジル化される(T.W.Greene、P.G.M.Wuts Protective Group in Organic Synthesis、1999年、3版、John Wiley and Sons,Inc.、578−580頁)。
【0045】
こうして得られたN−脱ベンジル化されたアミドは、次いで式(VI)の化合物の合成のために使用される条件などの当業者に知られている条件に従ってアルキル化反応を施され、この反応は2つの可能な位置異性体を得ることができ、次いでこれらは酸の中で脱保護される。
【0046】
または、式(IVa)の組成物を得ることができ、式(II)の化合物を次のスキーム3によって得ることができるようになる。
【0048】
したがって、前に定義された式(IVa)の化合物は、R
2、R
3、VおよびR”が式(IVa)の化合物について定義された通りである式(IVb)の化合物に対する、当業者に知られている方法に従い(R.C.Larock、Comprehensive Organic Transformations、1999年、2版、John Wiley & Sons,Inc.、New York、1979−1980頁)、アルキル化剤、例えばR
1が式(I)の化合物について定義された通りであり(水素を除く)Zが前に定義された通りである式R
1−Zのアルキル化剤による、N−アルキル化の反応によって得られる。
【0049】
式(IVb)の化合物は、式R
2−NH
2の化合物の、前に定義された通りの式(V)の酸誘導体による、当業者に知られている条件による、例えばHOBtおよびEDACの存在下におけるDMFなどの不活性溶媒中での、アシル化反応によって得る(B.M.Trost、I.Fleming、E.Winterfeldt Comprehensive Organic Synthesis、1991年、6巻、1版、Pergamon Press、Exeter、381−417頁)。
【0050】
式(III)のアミン誘導体は、下記のスキーム4によって得ることができる。
【0052】
R
4、R
5、X、Y、Q、Wおよびnが式(I)の化合物について定義された通りである式(III)の化合物は、R
4、R
5、X、Y、Q、Wおよびnが式(I)の化合物について定義された通りでありPGが保護基を表す式(VIII)のアミン誘導体の脱保護の反応によって得る(T.W.Greene、P.G.M.Wuts Protective Groups in Organic Synthesis、1999年、3版、John Wiley and Sons,Inc.、369−431頁)。
【0053】
例えば、保護基がtert−ブトキシカルボニル(Boc)である場合には、式(VIII)のアミン誘導体は、ジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸(等体積混合物)を用いて処理される。
【0054】
前に定義された式(VIII)の化合物は、XおよびYが式(I)の化合物について定義された通りでありPGが保護基を表す式(X)の化合物の、R4、R5、Q、Wおよびnが式(I)の化合物について定義された通りである式(IX)の化合物との、当業者に知られている条件による、例えばイソプロパノール中の還流下における反応(A.K.Gosh、S.Leshchenko、M.Noetzel、J.Org.Chem.、2004年、69巻、7822−7829頁)またはジクロロエタン(DCE)中で40℃と85℃の間に加熱される、リチウムトリフルオロメタンスルホンイミドの触媒量の存在下における反応によって得る(J.Cossy、V.Bellosta、C.Hamoir、J.−R.Desmurs Tetrahedron Lett.、2002年、43巻、7083−7086頁)。
【0055】
式(IX)の化合物は、市販されているかまたは市販の化合物から当業者に知られている方法によって合成されるかのいずれかである(E.Ciganek、J.Org.Chem.、1992年、57巻、4521−4527頁;P.Bertus、J.Szymoniak、J.Org.Chem.、2003年、68巻、7133−7136頁;T.T.Colyer、N.G.Andersen、J.S.Tedrow、T.S.Soukup、M.M.Faul、J.Org.Chem.、2006年、71巻、6859−6862頁)。
【0056】
式(X)の化合物は、市販されているかまたは市販の化合物から当業者に知られている方法によって合成されるかのいずれかである(R.Luly、J.F.Dellaria、J.J.Plattner、J.L.Sonderquist、N.Yi、J.Org.Chem.、1987年、52巻、1487頁)。
【0057】
好ましくは、エナンチオマー形態(S,R)の式(III)のアミン誘導体は、式(X)のキラル(S,S)化合物から得られる。
【0058】
ある化合物のある官能基が反応性である場合、例えばR
1がヒドロキシを有する場合、これは反応の前に保護を必要とすることがある。当業者は、事前の保護が必要であるかどうかを簡単に決定する能力がある(T.W.Greene、P.G.M.Wuts Protective Groups in Organic Synthesis、1999年、3版、John Wiley and Sons,Inc.、369−431頁)。
【0059】
本発明の、他の態様による対象はまた、式中のR
1、R
2、R
3およびVが式(I)の化合物について定義された通りである、式(II)の化合物であり、
− R
1が水素であり、R
3がメチル、およびR
2がハロゲンで置換されたアリール、
イソプロピル、または2つのC
1−C
6アルコキシ基で置換されたアリールであり、および
− R
1が水素であり、R
3がヒドロキシで置換されたアリールであり、ならびにR
2がアリールである
化合物は除く。
【0060】
本発明の化合物を得るための様々な中間体の合成方法は、調製に記載されている。これらの合成が記載されていない場合、中間体は知られているかまたは当業者に周知の方法によって調製されるかのいずれかである。
【0061】
合成手順を記載するためにおよび化合物を命名するために使用される省略形および記号は次の通りである:
−DMF ジメチルホルムアミドの代わりに、
−DMSO ジメチルスルホキシドの代わりに、
−THF テトラヒドロフランの代わりに、
−AcOEt 酢酸エチルの代わりに、
−CH
3CN アセトニトリルの代わりに、
−Et
2O エチルエーテルの代わりに、
−MeOH メタノールの代わりに、
−DCM ジクロロメタンの代わりに、
−HCl 塩酸の代わりに、
−LiOH 水酸化リチウムの代わりに、
−TFA トリフルオロ酢酸の代わりに、
−HOBT ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物の代わりに、
−EDAC 1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩の代わりに、
−NaH ナトリウムハイドライドの代わりに、
−10%Pd/C 木炭担持パラジウム10%の代わりに、
−Boc tert−ブトキシカルボニルの代わりに、
−Et エチルの代わりに、
−Me メチルの代わりに。
【0062】
キラル化合物34および35は、化合物33の予備的なキラル高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によって得られる。この分離はHPLC Waters Prep 4000でキラル固定相、Chiralcel OD−CSPを用いて行われ、化合物は0.5%のイソプロピルアミンを含有しているイソヘキサンおよびイソプロパノールの混合物(95/5、体積/体積)を用いて25℃で溶離される。検出は230nmで行われ、使用される流量は120ml/minである。それぞれのキラル化合物の異性体純度はBerger分析用SFCでChiralcel OD−H固定相(250×4.6mm、5μm)および溶離液として0.5%のイソプロピルアミンを含有している二酸化炭素およびイソプロパノールの混合物(87/13)を用いて決定される。化合物34および35のコニインアミドのレベルにおける正確な立体化学は決定されていない。
【0063】
プロトン核磁気共鳴(
1H NMR)スペクトルは、300MHz、500MHz、または600MHzにおいてBruker装置で得られた。シグナルのキャラクタリゼーションのために使用される略号は次の通りである:s=シングレット、bs=ブロードシングレット、m=マルチプレット、d=ダブレット、dd=ダブルダブレット、t=トリプレット、q=クアドルプレット。
【0064】
LC−MS(液体クロマトグラフィー/質量分析)は、Alliance 2695を備えたWaters LC−MS ZMD装置およびMassLynx V4.1ソフトウェアによって40℃で操作されるWaters 996ダイオードアレイUV検出器(200から400nm)を用いて行う。使用されるカラムはKromasil C18(50×2mm、3.5μm、100Å AIT)、およびTFA 0.05%を含有する蒸留水とTFA 0.035%を含有するアセトニトリルとの混合物((CH
3CN+TFA 0.035%)2%から100%、10分間で)である。
【0065】
塩および溶媒和物は、元素分析、カールフィッシャー技法による水の定量および
1H NMRにおける溶媒の特性信号の積分によって定量化される。
【0066】
式(II)および(III)の中間体の合成
式(II)の中間体1:1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−H−ピラゾール−3−カルボン酸の合成
【0068】
1.1/1−エチル−1H−ピラゾール−3,5−ジエチルジカルボキシレート
水酸化ナトリウム3.11gをペンタンで洗浄後、DMF 5mlを加える。あらかじめDMF 120ml中に溶解させた1H−ピラゾール−3,5−ジエチルジカルボキシレートを室温で滴加する。こうして得た反応混合物をこの温度で2時間30分攪拌し、次いで予めDMF 60ml中に溶解させたヨウ化エチルを加える。ヨウ化エチルを加えた後、15時間攪拌を続け、この後で反応混合物を乾燥するまで蒸発させる。得られた残留物をAcOEt中に溶解させ、次いで有機相を蒸留水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムを投入して乾燥させ、真空下で濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラム上のクロマトグラフに掛け、AcOEtおよび石油エーテルの1/9(体積/体積)混合物を用いて溶離し、標題生成物を黄色オイルの形態で得る(14.40g)。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δppm:1.40(m,6H)、4.36(q,4H)、4.65(q,2H)、7.31(s,1H)。
【0069】
1.2/3−(エトキシカルボニル)−1−エチル−1H−ピラゾール−5−カルボン酸
水酸化リチウム1.24gを、あらかじめ調製したジエステル1.1(7.46g)のTHFおよび蒸留水の1/1(体積/体積)混合物350ml中溶液に室温で加える。1時間攪拌後、pHを2に調節し、反応混合物をAcOEtを用いて抽出する。合わせた有機相を蒸留水を用いて洗浄し、次いで無水硫酸ナトリウムを投入して乾燥し、真空濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラム上のクロマトグラフに掛け、DCMおよび10体積%の酢酸を含有しているイソプロパノールの勾配(イソプロパノール0から5%+10%AcOHの勾配)を用いて溶離し、標題生成物を白色固体の形態で単離する(4.69g)。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δppm:1.42(t,3H)、1.51(t,3H)、4.45(q,2H)、4.72(q,2H)、7.50(s,1H)、10.15(bs,1H)。
【0070】
1.3/1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−エチルカルボキシレート
HOBt水和物5.56gおよびEDAC 6.96gを、先に調製されたモノ酸1.2(7.00g)のDMF 140ml中溶液に室温で加え、得られた溶液の攪拌を10分間続ける。次いでラセミ体のコニイン3.99gを加えて、反応混合物を15時間攪拌する。溶媒を乾燥するまで蒸発させて残留物をAcOEt中に溶解させ、次いでこれを重炭酸ナトリウムの飽和溶液を用いて2回および蒸留水を用いて1回洗浄する。有機相を無水硫酸ナトリウムを投入して乾燥し、真空濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラム上のクロマトグラフに掛け、石油エーテルおよびAcOEtの勾配(0から20%AcOEtの勾配)を用いて溶離して標題生成物を無色のオイルの形態で得る(5.63g)。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δppm:0.7−0.9(m,3H)、1.05−1.9(m,16H)、2.8−3.2(m,1H)、3.6−4.1(m,1H)、4.35(m,4H)、4.40−4.90(m,1H)、6.74(s,1H)。
【0071】
1.4/1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボン酸
水酸化リチウム0.57gを先に調製したエステル1.3(2.21g)のTHFおよび蒸留水の1/1(体積/体積)混合物50ml中溶液に室温で加える。4時間30分攪拌後、溶媒を蒸発させ、残留物を蒸留水およびAcOEt中に溶解させる。pHを2に調節し、次いで反応混合物をAcOEtを用いて抽出する。合わせた有機相を蒸留水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを投入して乾燥し、真空濃縮して標題生成物を無色のオイルの形態で単離する(1.91g)。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δppm:0.75−1.05(m,3H)、1.05−1.9(m,13H)、2.7−3.2(m,1H)、3.6−4.1(m,1H)、4.35(m,2H)、4.45−4.95(m,1H)、6.80(s,1H)。
【0072】
式(II)の中間体2:5−(ジプロピルカルバモイル)−1−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸の合成
【0074】
2.1/5−(ジプロピルカルバモイル)−1−エチル−1H−ピラゾール−3−エチルカルボキシレート
HOBt 11.04gおよびEDAC 13.64gを、モノ酸1.2(15.00g)のDMF300ml中溶液に室温で加え、得られた溶液を10分間攪拌する。次いでジプロピルアミン2.30gを加え、反応混合物を15時間攪拌する。溶媒を乾燥するまで蒸発させ、残留物をAcOEt中に溶解させ、次いで重炭酸ナトリウムの飽和溶液を用いて2回および蒸留水を用いて1回洗浄する。有機相を無水硫酸ナトリウムを投入して乾燥し真空濃縮する。標題生成物を無色のオイルの形態で単離する(19.00g)。
LCMS:MH
+=296
【0075】
2.2/5−(ジプロピルカルバモイル)−1−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸
水酸化リチウム1.52gを、エステル2.1(7.00g)のTHFおよび蒸留水の7/3(体積/体積)混合物300ml中溶液に室温で加え、反応混合物を60℃で1時間30分加熱する。pHを2に調節し、反応混合物をAcOEtを用いて抽出する。合わせた有機相を無水硫酸ナトリウムを投入して乾燥し、真空濃縮して標題生成物を白色固体の形態で得る(5.2g)。
LCMS:MH
+=268
【0076】
式(II)の中間体3:5−[(2−ベンジル−2−エチルヒドラジノ)カルボニル]−1−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸の合成
【0078】
3.1/5−[(2−ベンジル−2−エチルヒドラジノ)カルボニル]−1−エチル−1H−ピラゾール−3−エチルカルボキシレート
HOBt 0.79gおよびEDAC 0.99gを、モノ酸1.2(1.00g)のDMF 20ml中溶液に室温で加え、得られた溶液を10分間攪拌する。次いでN−ベンジル−N−エチル−ヒドラジン0.78gを加え、反応混合物を15時間攪拌する。溶媒を乾燥するまで蒸発させ、残留物をAcOEt中に溶解させ、次いで重炭酸ナトリウムの飽和溶液を用いて2回および蒸留水を用いて1回洗浄する。有機相を無水硫酸ナトリウムを投入して乾燥し、真空濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラム上のクロマトグラフに掛け、石油エーテルおよびAcOEtの勾配(AcOEt 0から25%の勾配)を用いて溶離して標題生成物を無色のオイルの形態で得る(1.53g)。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δppm:0.8(m,3H)、1.08−1.38(m,6H)、2.91(m,2H)、4.03(m,2H)、4.32(m,2H)、4.48(m,2H)、6.80(s,1H)、7.25(m,5H)。
【0079】
3.2/5−[(2−ベンジル−2−エチルヒドラジノ)カルボニル]−1−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボン酸
LiOH 0.37gを、エステル3.1(1.53g)のTHFおよび蒸留水1/1(体積/体積)混合物40ml中溶液に室温で加える。3時間30分攪拌後、pHを6から7の範囲内の値に調節し、反応混合物をAcOEtを用いて抽出する。合わせた有機相を蒸留水を用いて洗浄し、無水硫酸ナトリウムを投入して乾燥し、真空濃縮する。標題生成物を白色固体の形態で得る(0.59g)。
1H NMR(300MHz,CDCl
3)δppm:0.82(m,3H)、1.45(t,3H)、3.39(m,2H)、4.37(m,2H)、4.69(q,2H)、7.09(s,1H)、7.22(m,5H)。
【0080】
式(III)の中間体4:(2R,3S)−3−アミノ−4−フェニル−1−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]−アミノ}ブタン−2−オールの合成
【0082】
4.1/[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]tert−ブチルカルバメート
エポキシド(S,S)3.97gおよび3−トリフルオロメチルベンジルアミン3.43gをイソプロパノール151ml中に室温で溶解させる。次いで反応混合物を還流下で15時間加熱する。室温になると、沈殿が形成されるのでろ過する。こうして標題生成物が白色固体の形態で単離される(2.69g)。
LCMS:MH
+=439
【0083】
4.2/(2R,2S)−3−アミノ−4−フェニル−1−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}ブタン−2−オール
先に得られた保護されたアミン4.1の2.50gをDCM7ml中に溶解させ、TFA7mlを加える。反応混合物を室温で1時間攪拌し、次いで重炭酸ナトリウムの飽和溶液を用いて塩基性にする。この2相混合物をDCMを用いて抽出し、有機相を無水硫酸ナトリウムを投入して乾燥し、真空濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラム上のクロマトグラフに掛け、DCMおよびメタノールの勾配(MeOH 0から5%の勾配)を用いて溶離して標題生成物を無色のオイルの形態で得る(1.74g)。
LCMS:MH
+=339
【0084】
式(III)の中間体5:(2R,3S)−3−アミノ−4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}ブタン−2−オールの合成
【0086】
5.1/[(1S,2R)−1(3,5−ジフルオロベンジル)−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トルフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]tert−ブチルカルバメート
エポキシド(S,S)2.00gおよび3−トリフルオロメチルベンジルアミン1.41gをジクロロエタン(DCE)50ml中に室温で溶解させ、次いでリチウムトリフルオロメタンスルホンイミド0.19gを加える。次いで反応混合物を50℃において64時間加熱する。室温になれば、溶液を蒸留水を用いて洗浄し、有機相を無水硫酸ナトリウムを投入して乾燥し、真空濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラム上のクロマトグラフに掛け、DCMおよびメタノールの勾配(MeOH 0から5%の勾配)を用いて溶離して標題生成物を無色のオイルの形態で得る(2.39g)。
NMR(300MHz,CDCl
3)δppm:1.38(s,9H)、1.80(bs,1H)、2.79(m,3H)、3.00(dd,1H)、3.49(m,1H)、3.87(m,3H)、4.61(d,1H)、6.71(m,3H)、7.52(m,4H)。
【0087】
5.2/(2R,3S)−3−アミノ−4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}ブタン−2−オール
先に得られた保護されたアミン5.1の2.39gをDCM15ml中に溶解させ、TFA15mlを加える。反応混合物を室温で1時間攪拌し、次いで乾燥するまで蒸発させる。残留物をAcOEtを用いて溶解させ、得られた溶液を炭酸ナトリウムの飽和溶液を用いて洗浄し、次いで蒸留水を用いて洗浄する。有機相を、無水硫酸ナトリウムを投入して乾燥し、真空濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラム上のクロマトグラフに掛け、DCMおよび10体積%の水酸化アンモニウムを含有しているメタノール勾配(MeOH 0から5%+10%NH
4OHの勾配)を用いて溶離し、標的生成物を無色のオイルの形態で得る(1.66g)。
NMR(300MHz,CDCl
3)δppm:2.51(m,1H)、2.77(m,1H)、2.92(m,2H)、3.13(m,1H)、3.60(m,1H)、3.91(d,2H)、6.73(m,3H)、7.53(m,4H)。
【0088】
式(III)の中間体6:(2R,3S)−3−アミノ−4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−{[(1S)−5−(トリフルオロメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]アミノ}ブタン−2−オールの合成
【0090】
6.1/[(1S,2R)−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−2−ヒドロキシ−3−{[(1S)−5−(トリフルオロメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]アミノ}プロピル]tert−ブチルカルバメート
エポキシド(S,S)0.40gおよび7−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフチルアミン塩酸塩0.34gを、DCE10mlに室温で溶解させ、次いでLiNTf
2 0.04gを加える。反応混合物を室温で15時間攪拌し、次いで50℃で39時間30分加熱する。反応混合物を乾燥するまで濃縮し、残留物をAcOEt中に溶解させ、次いで蒸留水を用いて洗浄する。有機相を無水硫酸ナトリウムを投入して乾燥して真空濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラム上のクロマトグラフに掛け、DCMおよびメタノールの勾配(MeOH 0から3%の勾配)を用いて溶離し、標題生成物を白色固体の形態で得る(0.49g)。
LCMS:MH
+=477
【0091】
6.2/(2R,3S)−3−アミノ−4−(3,5−ジフルオロフェニル)−1−{[(1S)−5−(トリフルオロメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]アミノ}ブタン−2−オール
先に得られた保護されたアミン6.1の2.15gをDCM10ml中に溶解させ、TFA10mlを加える。反応混合物を室温で40分間攪拌し、次いで乾燥するまで蒸発させる。残留物をAcOEtを用いて溶解させ、得られた溶液を炭酸ナトリウムの飽和溶液を用いて洗浄し、次いで蒸留水を用いて洗浄する。有機相を無水硫酸ナトリウムを投入して乾燥し、真空濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラム上のクロマトグラフに掛け、DCMおよび10容量%の水酸化アンモニウムを含有しているメタノールの勾配(MeOH 0から6%+10%NH
4OHの勾配)を用いて溶離し、標題生成物を無色のオイルの形態で得る(1.44g)。
NMR(300MHz,CDCl
3)δppm:1.92(m,3H)、2.17(m,3H)、2.52(m,1H)、2.73(m,1H)、2.84(m,1H)、2.95−3.15(m,3H)、3.56(m,1H)、3.82(s,3H)、6.67−6.80(m,4H)、6.94(d,1H)、7.04(d,1H)
【0092】
以下の実施例は、一部の本発明による化合物の調製を記載している。これらの実施例は、非限定的であり、本発明を例示する役割だけを果たす。
【実施例】
【0093】
実施例における化合物の番号は、後で示す表において付けられている番号である。元素のマイクロ分析およびNMR、IRまたはLC−MS(質量分析と組合せられた液体クロマトグラフィー)分析は、得られた化合物の構造を確認する。
【0094】
一般式(I)の化合物を調製する実施例
【0095】
【化23】
【0096】
(実施例1)
N
3−[(1S,2R)−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)−ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−N
5,N
5−ジプロピル−1H−ピラゾール−3,5−ジカルボキサミド(化合物5、表I)
【0097】
【化24】
HOBt0.09gおよびEDAC0.12gを、式(II)2.2の酸0.15gのDMF8ml中溶液に室温で加える。得られた溶液を10分間攪拌し、次いで式(III)5.2のアミン0.23gを加える。反応混合物を72時間攪拌する。溶媒を乾燥するまで蒸発させ、残留物をAcOEt中に溶解させ、次いで重炭酸ナトリウムの飽和溶液を用いて2回および蒸留水を用いて1回洗浄する。有機相を無水硫酸ナトリウムを投入して乾燥し、真空濃縮する。得られた残留物をシリカゲルカラム上のクロマトグラフに掛け、DCMおよびメタノールの勾配(MeOH 0から5%)を用いて溶離し、アミノアルコールを塩基の形態で単離する。ジエチルエーテル(Et
2O)中に溶解させた後、Et
2O中の1N塩酸溶液をアミンの塩酸塩を形成させるために加える。この塩は最終的にDCM、Et
2Oおよびペンタンの混合物から再結晶化させ、こうして生成物1の塩酸塩0.26gを単離する。
LCMS:MH
+=624
1H NMR(600MHz、DMSO−d
6)δppm:表I参照。
【0098】
(実施例2)
5−[(2−ベンジル−2−エチルヒドラジノ)カルボニル]−N−[(1S,2R)−1−ベンジル−2−ヒドロキシ−3−{[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アミノ}プロピル]−1−エチル−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(化合物69、表II)
【0099】
【化25】
生成物1のための手順と同じ手順に従って、DMF 7ml中の式(II)3.2の酸0.18g、HOBt 0.10g、EDAC 0.12gおよび式(III)4.2のアミン0.21gを使用して、DCM中のMeOH 0から4%の勾配を用いるクロマトグラフィーに続く塩化の後で生成物2の塩酸塩0.23gを単離する。
LCMS:MH
+=637
1H NMR(500MHz、DSMO−d
6)δppm:表II参照
【0100】
(実施例3)
N−[(1S,2R)−1−(3,5−ジフルオロベンジル)−2−ヒドロキシ−3−{[(1S)−7−(トリフルオロメチル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1−イル]アミノ}プロピル]−1−エチル−5−[(2−プロピルピペリジン−1−イル)カルボニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキサミド(化合物64、表I)
【0101】
【化26】
生成物1のための手順と同じ手順に従って、DMF 7ml中の式(II)1.4の酸0.13g、HOBt 0.07g、EDAC 0.09gおよび式(III)6.2のアミン0.18gを使用して、DCM中のMeOH 0から3%の勾配を用いるクロマトグラフィーに続く塩化の後で生成物3の塩酸塩0.17gを単離する。
LCMS:MH
+=652
1H NMR(500MHz、DMSO−d
6)δppm:表I参照。
【0102】
表Iにおいては次のとおりである:
Me=メチル
Ph=フェニル
【0103】
【化27】
【0104】
【表1】
【0105】
【化28】
【0106】
【表2】
【0107】
本発明の化合物の薬理学的試験を行い、この試験は治療における有効物質としてのこれらの有用性を実証した。
【0108】
これらは特にβ−アミロイドペプチド(β−A4)生成の阻害におけるこれらの効果に関して試験された。
【0109】
β−アミロイドペプチド(β−A4)は、APP(アミロイド前駆体タンパク質)と呼ばれるより重要な前駆体タンパク質の断片である。APPは動物およびヒトの組織の様々な細胞中において生成され、また存在する。しかし、脳組織におけるプロテアーゼタイプの酵素によるこれの切断はβ−A4ペプチドの形成に導き、このペプチドはアミロイドプラークの形態で蓄積する。アミロイドペプチドの生成の原因となる2つのプロテアーゼは、βおよびγ−セクレターゼとして知られている(M.S.Wolfe、J.Med.Chem.、2001年、44巻、2039−60頁)。
【0110】
この進行性のβ−A4ペプチドの堆積は神経毒性であり、またアルツハイマー病において重要な役割を演じる可能性があることが示されている(C.Holscher、Neurosciences、2005年、16巻、181−212頁)。
【0111】
したがって、本発明の化合物は、β−セクレターゼBACE1(APPβ−サイト切断酵素サブタイプ1)の阻害によるβ−アミロイドペプチド(β−A4)生成の阻害剤として、老人性認知症、アルツハイマー病、ダウン症候群、パーキンソン病、アミロイド血管症、脳血管障害および/または神経変性疾患などの病状の治療において使用され得る(F.Coriaら、Neuropath.Appl.Neurobiol.、1996年、22巻、216−227頁)。
【0112】
BACE1の酵素活性およびβ−A4ペプチドの生成は、インビトロおよびインビボにおいて解析され得る。
【0113】
様々な試験が、化合物のBACE1に対する阻害活性を実証するために使用され得る。これらの試験は、状況に応じて、可溶性BACE1および合成基質を用い、基質APPおよびBACE1を発現する細胞を用いて、ならびに/またはAPPおよびBACE1を発現する野生型またはトランスジェニック動物モデルを用いて、行うことができる。細胞は様々なタイプのもの、野生型または突然変異型APP遺伝子(CHO、HEK293、SHSY5Y、H4など)によってトランスフェクトされた細胞または天然細胞(IMR32、マウスニューロンの一次培養物など)のいずれかであり得る。同様に、特にカテプシンDおよびα−セクレターゼへの選択性の試験を行うこともできる(I.Hussainら、Journal of Neurochemistry、2007年、100巻、802−809頁)。
【0114】
これらの試験は、下記の手順書によって記載されている。
【0115】
本明細書において以後以下の通りである、
−DMSO=ジメチルスルホキシド
−DMEM/F12=ダルベッコ改変イーグル培地/Ham栄養素混合物F12
試験1:可溶性BACE1の阻害
この試験は可溶性BACE1およびBACE1の合成基質を使用する。
【0116】
ヒト組換え可溶性酵素BACE1は、R&D Systems(参照番号931−AS)から入手可能である。
【0117】
アミノ酸配列Ser−Glu−Val−Asn−Leu−Asp−Ala−Glu−Phe−Argから成る合成ペプチド(NeoMPSから入手可能なS−10−R、参照番号SP000122)がBACE1の合成基質として使用される。
【0118】
この合成基質は、切断されると切断生成物が、HPLCによる分離後にUVを用いてまたは蛍光もしくは光学濃度の測定によってのいずれかで検出され得るように、BACE1の切断サイトおよび蛍光性または発色性の基を含んでいる。本事例においては、BACE1によるS−10−Rの加水分解の間に放出される切断生成物Asp−Ala−Glu−Phe−Argは、アセトニトリル2%から100%の勾配を用いるHPLC[HP1100,Agilent;Column Atlantis dC18(5mm×2.1mm;3μm)]による分離後にUV検出[195nm]によって定量化される。
【0119】
合成基質S−10−Rは、Kmよりもずっと低い350μMの最終濃度で存在する。
【0120】
BACE1は、1nMから100μM(阻害剤の濃度は100μMから出発して1000分の1までの希釈によって試験する)の様々な濃度の試験化合物の存在下において、37℃で1時間、100mM、pH4.5の酢酸ナトリウム/酢酸緩衝液中で20nMでインキュベートされる。試験におけるDMSOの最終濃度は10%である。
【0121】
本発明の化合物によるBACE1の活性の阻害パーセンテージは、HPLCによって検出された切断生成物の量の関数として決定され:検出された切断生成物の量が少ないほど化合物の阻害活性が高い。
【0122】
次いでIC
50の値が、先に決定された阻害パーセンテージから、試験化合物の濃度との関係で計算される。
【0123】
本発明による式(I)の最も活性な化合物は、50μM未満の、好ましくは10μM未満の、好ましくは1μM未満の、好ましくは100nM未満のIC
50を示した。例えば、表中の化合物69は、2μMのIC
50を有し、表中の化合物53は73nMのIC
50を有していた。
【0124】
試験2:トランスフェクトされた細胞系を用いるβ−A4 40および可溶性APPβの細胞分泌の阻害
この試験は基質APPおよびBACE1を発現する細胞を使用する。
【0125】
スウェーデン型二重変異(Asn651Leu652中のLys651Met652;APP751の番号付け)を含むAPP751遺伝子を過剰発現するHEK293細胞の安定株[M.Citronら、Nature、1992年、360巻、672−674頁]を使用する。細胞は1ウェル当り15000個の細胞の密度で96ウェルのプレート中に分配し、不活性化されたウシ胎児血清10%を含有しているDMEM/Ham F12培地中で72時間培養する。培地を交換した後、試験化合物を様々な濃度(1nMから10μM)で加え;阻害剤の濃度を10μMから1000分の1までの希釈によって試験する。DMSOの最終濃度は1%である。細胞を試験化合物の存在下で24時間培養する。細胞の生存能力をPromega(G3581)のMTSキットを用いてモニターする。上澄み液を集め、アミロイドβ−A4 40およびスウェーデン型可溶性APPβペプチドの濃度をMSDから入手可能な市販のアッセイキット(参照番号K11FTE−2およびK111BUE−2)を使用して決定する。試験化合物の阻害活性は、試験化合物の濃度に対するペプチドの分泌の阻害パーセンテージから計算する。
【0126】
試験3:トランスフェクトされた細胞系を用いる可溶性APPαの細胞分泌に関する選択性
試験2と同じタイプの試験を使用する。
【0127】
試験4:天然細胞系を用いるβ−A4 40の細胞分泌の阻害
市販のヒト神経芽細胞種系(ATTC No.CCL−127)、IMR32が使用され、これらは基質APPおよびBACE1を自然に発現する。細胞は、1ウェル当り80000個の細胞の密度で96ウェルのプレート中に分配し、10%の不活性化されたウシ胎児血清を含有しているDMEM/Ham F12培地中で24時間培養する。培地を交換した後、試験化合物を様々な濃度で(1nMから10μM)加え;試験される阻害剤の濃度を10μMから1000分の1までの希釈によって試験する。DMSOの最終濃度は1%である。細胞を試験化合物の存在下で48時間培養する。細胞の生存能力をPromega(G3581)のMTSキットを用いてモニターする。上澄み液を集め、アミロイドβ−A4 40の濃度をMSDから入手可能な市販のアッセイキット(参照番号K11FTE−2)を使用して決定する。試験化合物の阻害活性は、試験化合物の濃度との関連でペプチドの分泌の阻害パーセンテージから計算する。
【0128】
生物学的試験の結果は、これらの化合物がアミロイドペプチド(β−A4)の形成の阻害剤であることを示している。
【0129】
したがって、これらの化合物は、β−アミロイドペプチド(β−A4)の形成の阻害剤が治療上の利益を提供する病状の治療において使用され得る。かかる病状は、特に老人性認知症、アルツハイマー病、ダウン症候群、パーキンソン病、アミロイド血管症、脳血管障害および/または神経変性疾患である(F.Coriaら、Neuropath.Appl.Neurobiol.、1996年、22巻、216−227頁)。
【0130】
本発明による化合物の、上述の病状を治療することを目的とする医薬製品を調製するための使用は、本発明の不可欠な部分を形成する。
【0131】
本発明は、式(I)の化合物または式(I)の化合物の薬剤として許容される酸への付加塩または式(I)の化合物の水和物または溶媒和物を含む医薬製品にも関する。これらの医薬製品には、治療における、特に上述の病状の治療における用途がある。
【0132】
本発明のもう1つの態様によれば、本発明は有効主剤として少なくとも1つの本発明による化合物を含有している薬剤組成物に関する。前記薬剤組成物は本発明による化合物のまたは前記化合物の薬剤として許容される塩、水和物もしくは溶媒和物の有効な投与量を含有し、1つ以上の薬剤として許容される賦形剤を必要に応じて含有する。
【0133】
前記賦形剤は、薬剤の形態および所望の投与方法に応じて、当業者に知られている通常の賦形剤から選択される。
【0134】
経口、舌下、皮下、筋肉内、静脈内、局所的、部位的、気管内、鼻腔内、経皮または直腸内投与のための本発明の薬剤組成物において、上記の式(I)の有効主剤または場合によりこの塩またはこの溶媒和物またはこの水和物は、従来の薬剤賦形剤と混合された単位投与形態において、上述の障害または疾患の予防または治療のために動物およびヒトに投与され得る。
【0135】
適当な単位投与形態は、経口経路による投与のための形態、錠剤、ソフトまたはハードカプセル、粉末、顆粒、チューインカムおよび経口溶液または懸濁液など、舌下用、口腔内、気管内、眼内または鼻腔内投与、吸入による投与のための形態、皮下、筋肉内または静脈内投与のための形態、直腸内または膣内投与のための形態を含む。局所的塗布のためには、本発明による化合物は、クリーム、軟膏またはローションで使用され得る。
【0136】
一例として、錠剤の形態における本発明による化合物の単位投与形態は次の成分を含み得る:
本発明による化合物 50.0mg
マンニトール 223.75mg
クロスカルメロースナトリウム 6.0mg
トウモロコシデンプン 15.0mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス 2.25mg
ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
所望の予防上のまたは治療上の効果を得るための、1日当り体重1kg当りの有効主剤の投与量は0.1mgと200mgの間で変わり得る。これらの投与量は平均的な状況の例であるが、もっと高いまたはもっと低い投与量が適切である特別な事例もあり得るので、このような投与量も本発明の範囲内に入る。通常の慣行によれば、それぞれの患者にとって適切な投与量は、投与の方法および前記患者の体重および応答に応じて医師によって決定される。
【0137】
それぞれの単位投与量は、0.1から1000mg、好ましくは0.1から500mgの有効主剤を1つ以上の薬剤賦形剤との組合せで含有することができる。この単位投与量は、1日当りに0.5から5000mg、好ましくは0.5から2500mgの投与量を投与するように1日に1から5回投与され得る。
【0138】
その態様のもう1つによれば、本発明は、本発明による化合物、前記化合物の薬剤として許容される塩または水和物の投与を含む、上述の病状の治療の方法にも関する。