特許第5676601号(P5676601)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5676601
(24)【登録日】2015年1月9日
(45)【発行日】2015年2月25日
(54)【発明の名称】ゲートウェイ関連付け
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/08 20090101AFI20150205BHJP
   H04W 48/16 20090101ALI20150205BHJP
   H04W 92/14 20090101ALI20150205BHJP
【FI】
   H04W28/08
   H04W48/16 135
   H04W92/14
【請求項の数】16
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2012-519616(P2012-519616)
(86)(22)【出願日】2010年7月2日
(65)【公表番号】特表2012-532566(P2012-532566A)
(43)【公表日】2012年12月13日
(86)【国際出願番号】US2010040883
(87)【国際公開番号】WO2011005676
(87)【国際公開日】20110113
【審査請求日】2012年3月1日
(31)【優先権主張番号】61/223,360
(32)【優先日】2009年7月6日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12/633,515
(32)【優先日】2009年12月8日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】591003943
【氏名又は名称】インテル・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ジェーン、プニート ケイ.
(72)【発明者】
【氏名】ベンカタチャラム、ミューサイア
(72)【発明者】
【氏名】ターゴル、ポウヤ
【審査官】 田部井 和彦
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/001447(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/037623(WO,A2)
【文献】 国際公開第2008/139842(WO,A1)
【文献】 特開2002−007238(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2001/0055285(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0192495(US,A1)
【文献】 特開2009−253678(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加入者局に関連付けられた基地局によって、1つのクラスタ内の複数のネットワークゲートウェイのうちあるネットワークゲートウェイに対して、前記加入者局にサービスを提供する前記複数のネットワークゲートウェイのうちの1つのネットワークゲートウェイに対するリクエストを含むネットワークゲートウェイ選択リクエストを送信する段階と、
前記複数のネットワークゲートウェイのうちあるネットワークゲートウェイから前記基地局によって、前記加入者局にサービスを提供する前記複数のネットワークゲートウェイのうちの、1つ以上のネットワーク状況に基づいて選択される前記1つのネットワークゲートウェイに関連付けられた情報を含むネットワークゲートウェイ選択応答を受信する段階と
を備え、
前記ネットワークゲートウェイ選択応答は、前記クラスタ内の前記複数のネットワークゲートウェイのうちの1つ以上のネットワークゲートウェイに関連付けられた負荷情報を含む、方法。
【請求項2】
前記複数のネットワークゲートウェイのうちのあるネットワークゲートウェイに対して前記ネットワークゲートウェイ選択リクエストを送信する段階は、前記複数のネットワークゲートウェイのうちの1つのデフォルトネットワークゲートウェイに対して前記ネットワークゲートウェイ選択リクエストを送信する段階を含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記複数のネットワークゲートウェイのうちのあるネットワークゲートウェイに対して前記ネットワークゲートウェイ選択リクエストを送信する段階は、前記複数のネットワークゲートウェイのうちの1つの仮想インターネットプルトコル(IP)アドレス(仮想IPアドレス)に対して前記ネットワークゲートウェイ選択リクエストを送信する段階を含み、
前記仮想IPアドレスは、1つのマスタネットワークゲートウェイに関連付けられている請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記基地局によって、前記負荷情報に少なくとも一部基づいて、前記加入者局にサービスを提供する前記複数のネットワークゲートウェイのうちの前記1つのネットワークゲートウェイを選択する段階をさらに備える請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の方法。
【請求項5】
前記基地局によって、前記負荷情報をキャッシュする段階と、
前記基地局によって、少なくとも別の1つのネットワークゲートウェイ選択応答を受信したことに応えて、前記キャッシュされた負荷情報を更新する段階と
をさらに備える請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の方法。
【請求項6】
前記加入者局は、第1の加入者局であり、
前記基地局によって、前記1つ以上のネットワークゲートウェイに関連付けられた前記受信した負荷情報に少なくとも一部基づいて、第2の加入者局に対して前記複数のネットワークゲートウェイのうちの別の1つのネットワークゲートウェイを選択する段階をさらに備える請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
前記基地局によって、ネットワーク状況更新に基づいて、前記複数のネットワークゲートウェイのうちの1つのターゲットネットワークゲートウェイに対して、ネットワークゲートウェイリロケーションリクエストを送信する段階をさらに備え、
前記ターゲットネットワークゲートウェイは、前記複数のネットワークゲートウェイのうちの前記1つのネットワークゲートウェイとは異なり、
前記ターゲットネットワークゲートウェイは、前記加入者局にサービスを提供することにおいて、前記1つのネットワークゲートウェイの後を引き継ぐ請求項1から請求項6のいずれか1つに記載の方法。
【請求項8】
前記基地局によって、新たなネットワーク状況に少なくとも一部基づいて、前記複数のネットワークゲートウェイのうちの前記1つのネットワークゲートウェイから、ネットワークゲートウェイ更新リクエストを受信する段階をさらに備え、
前記ネットワークゲートウェイ更新リクエストは、前記加入者局へのサービスの提供を引き継ぐ前記複数のネットワークゲートウェイのうちのターゲットネットワークゲートウェイの識別子を含む請求項1から請求項7のいずれか1つに記載の方法。
【請求項9】
通信ネットワーククラスタのアクセスポイントからネットワークゲートウェイ選択リクエストを受信し、前記通信ネットワーククラスタの複数のネットワークゲートウェイのうちの1つ以上のネットワークゲートウェイから負荷情報を受信する通信ブロックと、
前記通信ブロックに結合され、前記負荷情報に基づいて、前記複数のネットワークゲートウェイのうちの前記1つ以上のネットワークゲートウェイから1つのネットワークゲートウェイを識別する識別部と
を備え、
前記通信ブロックはさらに、前記ネットワークゲートウェイ選択リクエストに応えて、前記通信ネットワーククラスタの前記アクセスポイントに対して、ネットワークゲートウェイ選択応答を送信し、
前記ネットワークゲートウェイ選択応答は、前記ネットワークゲートウェイの指標および負荷情報を含む
ネットワークゲートウェイ。
【請求項10】
前記通信ブロックは、第1のインターフェースを介して、前記ネットワークゲートウェイ選択リクエストを受信し、第2のインターフェースを介して、前記負荷情報を受信する請求項9に記載のネットワークゲートウェイ。
【請求項11】
前記識別部に結合され、ネットワークゲートウェイリロケーションを始動するリロケーションハンドラをさらに備え、
前記ネットワークゲートウェイリロケーションは、前記複数のネットワークゲートウェイのうちの別の1つのネットワークゲートウェイと前記アクセスポイントとを関連付ける請求項9または請求項10に記載のネットワークゲートウェイ。
【請求項12】
前記リロケーションハンドラは、別の1つのネットワークゲートウェイが前記通信ネットワーククラスタに入ったことを判定したことに応えて、前記ネットワークゲートウェイリロケーションを始動する請求項11に記載のネットワークゲートウェイ。
【請求項13】
前記リロケーションハンドラは、前記ネットワークゲートウェイが過負荷であることを判定したことに応えて、前記ネットワークゲートウェイリロケーションを始動する請求項11または請求項12に記載のネットワークゲートウェイ。
【請求項14】
前記リロケーションハンドラは、前記通信ブロックが前記アクセスポイントからリロケーションリクエストを受信したことに応えて、前記ネットワークゲートウェイリロケーションを始動する請求項11から請求項13のいずれか1つに記載のネットワークゲートウェイ。
【請求項15】
サービス提供基地局からターゲット基地局によって、前記サービス提供基地局に関連付けられた、通信ネットワークの複数のネットワークゲートウェイのうちの1つであるネットワークゲートウェイのインターネットプルトコル(IP)アドレスを含むハンドオフリクエストを受信する段階
前記ターゲット基地局によって、前記ハンドオフリクエストに応えて、前記ネットワークゲートウェイに前記ターゲット基地局を登録するために、前記複数のネットワークゲートウェイのうちの前記1つのネットワークゲートウェイに対して、登録メッセージを送信する段階と
前記ターゲット基地局によって、前記複数のネットワークゲートウェイの別の1つのネットワークゲートウェイに対して、ネットワークゲートウェイ選択リクエストを送信する段階と、
前記ターゲット基地局によって、ネットワークゲートウェイ選択応答を受信する段階と、
を備え
前記ネットワークゲートウェイ選択リクエストは、前記ネットワークゲートウェイを引き継ぐ前記複数のネットワークゲートウェイのうちの新たなネットワークゲートウェイに対するリクエストを含み、
前記ネットワークゲートウェイ選択応答は、前記複数のネットワークゲートウェイのうちの少なくとも1つのネットワークゲートウェイに対する負荷情報を含む、方法。
【請求項16】
前記登録メッセージを送信する段階は、R6シグナリングを介して、前記登録メッセージを送信する段階を備え、
前記ネットワークゲートウェイは、前記R6シグナリングを介して、前記登録メッセージを受信する請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願の形態は、通信ネットワーク分野に関し、特に、ブロードバンド無線アクセス通信ネットワークにおけるネットワークゲートウェイ選択及び負荷分配に関する。
【背景技術】
【0002】
ブロードバンド無線ネットワークは、無線高速通信を可能にする、連続した共存、すなわちオーバーラップ技術を含む。その中の1つの技術として、ワイマックス(Worldwide Interoperability for Microwave Access/WiMAX)は、長距離範囲無線ネットワーキング能力を提供するために開発された。WiMAXは、米国電気電子学会(IEEE)802.16規格(例えば、2009年5月13日に認証されたIEEE802.16−2009)に関連した規格を示す一般名と言える。
【0003】
一般的に、WiMAXネットワークにおいては、加入者局は、初期ネットワークエントリ(INE)の間、基地局(BS)に帰属するものである。帰属の後で、BSは、加入者局にサービスを提供するために、アクセスサービスネットワークゲートウェイ(ASN−GW)等のデフォルトネットワークゲートウェイを選択し得る。デフォルトASN−GWは、例えばASN−GWの製造者等の、多様な基準に基づいて割り当てられ得る。加入者局に対するASN−GWの固定割り当ては、ネットワークの非効率な配置、使用及び制御につながり得る。
【0004】
さらに、加入者局が、1つのBSに関連付けられたセルから別のものへ移動した場合に、その新たなBSは、別のネットワークゲートウェイを選択し得る。この新たなネットワークゲートウェイは、何よりもサービスフローをリトリーブするために、アンカーとして機能する最初に選択されたネットワークゲートウェイと通信し得る。このイントラネットワークゲートウェイ通信、又は、R4シグナリングは、階層構造に依存しており、これにより効率性及び帯域幅がまた損なわれ得る。
【図面の簡単な説明】
【0005】
添付の図面とともに以下の詳細の記載によって複数の実施形態を容易に理解できるであろう。複数の実施形態は、添付図面の図中の限定によってではなく例として説明される。
図1】多様な形態に準じたネットワークのブロック図を示す。
図2】多様な形態に準じた装置のブロック図を示す。
図3】多様な形態に準じた1つのシグナリング図を示す。
図4】多様な形態に準じた1つのシグナリング図を示す。
図5】多様な形態に準じた1つのシグナリング図を示す。
図6】多様な形態に準じた1つのシグナリング図を示す。
図7】多様な形態に準じた1つのシグナリング図を示す。
図8】本開示の多様な形態に準じた別のシグナリング図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の詳細の記載において、当詳細の記載の一部を形成し、実施され得る実施例によって示される添付の図面に対して説明がされる。範囲を逸脱しない範囲において、その他の形態が利用され得ること、構造的又は論理的変更がなされ得ることを理解されたい。従って、以下の詳細の記載は、限定的意味として解釈されるのではなく、複数の形態の範囲は、添付の請求項及びそれらの同等物によって規定される。
【0007】
複数の形態の理解を助けるであろう方法で、多様な動作が、複数の別個の動作として順に記載され得るが、記載の順序は、これらの動作が順序依存であることを意味しているのではなく、また、記載された全ての動作が本形態に対して必須ではない。
【0008】
「結合される」及び「接続される」との用語が、それらの派生語とともに用いられ得る。これらの用語は互いに同義語であることを意図しているわけではないことを理解されたい。むしろ、特定の形態においては、「接続される」との用語は、2つ以上の要素が互いに直接物理的接触又は電気的接触されていることを示すために用いられ得る。「結合される」との用語は、2つ以上の要素が直接物理的接触又は電気的接触されていることを示すために用いられ得る。しかしながら、「結合される」との用語はまた、2つ以上の要素が互いに直接接触してはいないが、互いに協働又は相互作用することを意味し得る。
【0009】
説明の目的で、「A/B」又は「A及び/又はB」形式の表現は、(A)、(B)又は(A及びB)を意味する。説明の目的で、「A、B及びCの少なくとも1つ」形式の表現は、(A)、(B)、(C)、(A及びB)、(A及びC)、(B及びC)又は(A、B及びC)を意味する。説明の目的で、「(A)B」形式の表現は、(B)又は(AB)を、つまり、Aが選択的要素であることを意味する。
【0010】
本記載において、「形態」又は「複数の形態」が用いられ得、それぞれは、1つ以上の同じ又は異なる複数の形態を参照してもよい。さらに、複数の形態に関連して用いられる「備える」、「含む」及び「有する」等の用語は、同義語である。
【0011】
多様な形態において、効率的ネットワークゲートウェイ選択、負荷バランシング及び通信ネットワーク内のデータパス最適化のための方法、装置及びシステムが開示される。多様な形態において、創造的ネットワーク配置、効率的ネットワークゲートウェイ負荷バランシング及び過負荷制御を可能にし得る複数の通信が開示される。本発明は、ネットワーク設計複雑性を低減し、マルチベンダ相互運用性を促進し得る。複数の実施例においては、1つのコンピューティングシステムが、開示された複数の装置及び/又は複数のシステムの1つ以上の構成要素を備えてもよく、ここに開示された1つ以上の方法を実行するために用いられてもよい。
【0012】
ここに記した複数の形態は、ダイナミック選択、及び、ネットワークゲートウェイと加入者局との関連付けを可能にする。多様な形態において、基地局等のアクセスポイントは、関連したクラスタ内のアクセスサービスネットワークゲートウェイ(ASN−GW)等の1つ以上のネットワークゲートウェイと通信してもよい。当通信に基づいて、基地局は、加入者局にサービスを提供する目的で、適切なネットワークゲートウェイの選択を決定してもよく、及び/又は、適切なネットワークゲートウェイの選択を受信してもよい。適切なネットワークゲートウェイの決定は、ネットワークゲートウェイ、あるいは、基地局によって実行され得る1つ以上の最適化アルゴリズムを通してなされてもよい。多様な形態において、ネットワークゲートウェイは、基地局に関連したセルに入った際、加入者局がセルから去った際、又は負荷バランシングを必要とする際に、加入者局に割り当てられてもよい。
【0013】
ここでの複数の形態はまた、通信ネットワークの1つ以上の構成要素間のデータパス最適化を可能にし得る。例えば、1つの考えられるデータパスが、アンカーネットワークゲートウェイと順に通信するサービス提供ネートワークゲートウェイと通信するサービス提供基地局として一般的に記述されてもよい。アンカーネットワークゲートウェイは、以前のサービス提供基地局によって加入者局に割り当てられていてもよく、サービス提供ネットワークゲートウェイは、現行のサービス提供基地局によって割り当てられていてもよい。そのようなシナリオは、ハンドオーバの場合に生じ得る。サービス提供ネットワークゲートウェイとアンカーネットワークゲートウェイとの間の通信リンクは、冗長通信リンクであってもよく、多様な形態において、現行のサービス提供基地局をアンカーネットワークゲートウェイと直接通信させることによって取り除かれてもよい。このデータパス最適化は、アンカーネットワークゲートウェイ、サービス提供ネットワークゲートウェイ、サービス提供基地局、又はここでより詳細に説明されるような通信システム内の多様な他の構成要素によって始動されてもよい。この相互運用性によって、イントラネットワークゲートウェイ通信の必要性を低減し得る。
【0014】
図1に、多様な形態に準じた通信ネットワークのブロック図を示す。通信ネットワーク100は、WiMAXネットワークであってもよいが、当業者であれば、ここに開示した教示は他の通信ネットワークにも適用され得ることは容易に理解できるであろう。通信ネットワーク100は、クラスタ102及び104と、例えば、基地局108a〜d、ネットワークゲートウェイ106a〜d及び加入者局110等のネットワークアクセスポイントとを備えてもよい。通信ネットワーク100は、本開示の範囲を逸脱しない範囲において、図示されたものに加えてその他の構成要素を備えてもよい。
【0015】
通信ネットワーク100は、クラスタ102及び104を備える。2つのクラスタを図示しているが、本発明は、2つよりも多い又は少ないクラスタを備える通信ネットワークに適用可能であろう。多様な形態において、クラスタは、1つ以上の構成要素であり、例えば、特定の配置シナリオのドメインに属する1つ以上のネットワークゲートウェイであってもよい。クラスタは、ネットワーク構成に応じて、オーバーラップ又は非オーバーラップクラスタであってもよく、ページンググループ、認証ドメイン、モビリティドメイン又はその他のネットワーク特性に基づいたものであってもよい。図示したとおり、クラスタ102は、1つ以上のネットワークゲートウェイ106a〜bを備えてもよい。クラスタ104は、1つ以上のネットワークゲートウェイ106c〜dを備えてもよい。クラスタ102及び104は、本開示の範囲を逸脱しない範囲において、より多い又はより少ないネットワークゲートウェイを備えてもよい。さらに、多様な形態において、ネットワークゲートウェイ106a〜dは、ASN−GWであってもよいが、本開示は、このような形態に限定されるものではない。
【0016】
多様な形態において、クラスタ102及び104はまた、基地局108a〜d等の1つ以上のネットワークアクセスポイントを備えてもよい。基地局108a〜dは、特定のクラスタに割り当てられてもよい。例えば、基地局108a〜bは、クラスタ102に関連付けられ、基地局108dは、クラスタ104に関連付けられ、基地局108cは、クラスタ102及び104の両方に関連付けられてもよい。多様な形態において、任意の基地局108a〜dは、そのクラスタ内の任意のネットワークゲートウェイ106a〜dと通信してもよい。図示した形態においては、基地局108a〜bは、ネットワークゲートウェイ106a又は106bと通信してもよく、基地局108dは、ネットワークゲートウェイ106c又は106dと通信してもよい。基地局108cは、両方のクラスタに関連付けられてもよいので、基地局108cは、ネットワークゲートウェイ106a〜dの何れかと通信してもよい。
【0017】
基地局a〜dとネットワークゲートウェイ106a〜dとの間の通信112は、R6シグナリングを含んでもよい。図示されていないが、本開示の範囲を逸脱しない範囲において、その他のシグナリングがまた、通信ネットワーク内に利用されてもよい。これは、以下に限定されないが、加入者局と基地局との間のR1シグナリング、加入者局と接続サービスネットワーク(CSN)との間のR2シグナリング、アクセスサービスネットワーク(ASN)とCSNとの間のR3シグナリング、2つのネットワークゲートウェイ間のR4シグナリング、2つのCSN間のR5シグナリング、1つのネットワークゲートウェイ内のデータと制御プレーンとの間のR7シグナリング、及び、2つの基地局間のR8シグナリングを含んでもよい。本開示の範囲を逸脱しない範囲において、その他の通信が通信ネットワーク100を介して送信されてもよい。
【0018】
図1に戻ると、例えば、加入者局110が、基地局108aのセル範囲内にあるとき、加入者局110は、基地局108aと通信してもよい。多様な形態において、加入者局110は、ラップトップコンピュータ、PDA、ネットトップ、ネットブック、スマートフォン、又は、多様なセル範囲の中及び外において移動可能であるその他の無線デバイス等の移動体加入者局110であってもよい。あるいは、加入者局110は、デスクトップコンピュータ、又は、主に固定位置にとどまるその他の通信デバイス等の固定加入者であってもよい。本開示は、このような形態には限定されない。
【0019】
加入者局110は、当技術分野で周知の任意の通信プルトコルを用いて基地局108a〜dと通信してもよい。例えば、1つの形態では、加入者局110は、直交周波数分割多重(ODFM)及び直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)を利用して基地局108aと通信してもよい。OFDMは、複数の信号を並列に同時に伝送するために複数の周波数を用いるマルチキャリア伝送技術である。相互キャリア干渉(IFI)を無くすために信号が互いに直交するように、信号は処理され得る。多様な形態において、加入者局110は、インターネット等のインターネットプルトコル(IP)ネットワークと接続するために、基地局108a及びネットワークゲートウェイ106aと通信してもよい。
【0020】
図2に、多様な形態に準じた装置のブロック図を示す。装置は、ネットワークゲートウェイ106a〜d内に含まれてもよく、あるいは、動作可能な別個の装置であってもよく、及び/又は、ネットワークゲートウェイ106a〜dに通信的に結合されてもよい。装置は、少なくとも第1のインターフェース208及び第2のインターフェース210を有する通信ブロック202と、識別部204と、リロケーションハンドラ206とを備えてもよい。本開示の範囲を逸脱しない範囲において、装置106は、より多い又はより少ない構成要素を含んでもよい。
【0021】
通信ブロック202が第1のインターフェース208及び第2のインターフェース210を備えることを図示しているが、本開示の範囲を逸脱しない範囲において、通信ブロック202は、より多い又はより少ないインターフェースを含んでもよい。多様な形態において、インターフェース208、210は、通信ネットワーク100の多様な構成要素と通信するために利用されてもよい。インターフェース208、210は、例えばR1〜R8シグナリング等の先に述べたようなシグナリングタイプの何れかを介して通信するために構成されたインターフェースであってもよい。または、インターフェース208及びインターフェース210は、別個のインターフェースとして図示されているが、代わりの方法として、ネットワーク100の多様な構成要素と通信することができる単一のインターフェースであってもよい。
【0022】
多様な形態において、インターフェース208は、クラスタ102、104内の1つ以上の基地局108a〜dと通信するために構成されたR6インターフェースであってもよい。R6シグナリングは、イントラASNトンネルを実施してもよく、及び、制御プレーンシグナリングのために用いられてもよい。また、インターフェース210は、R4インターフェースであってもよく、例えばネットワークゲートウェイ106a〜d等の1つ以上のネットワークゲートウェイと通信するために構成されてもよい。R4シグナリングは、通信ネットワーク100の多様なネットワークゲートウェイにわたる加入者局110の移動性を促進し得る。
【0023】
多様な形態において、通信ブロック202は、通信ネットワーククラスタ102、104のアクセスポイントからネットワークゲートウェイ選択リクエストを受信するため、及び、通信ネットワーククラスタの複数のネットワークゲートウェイのうちの1つ以上のネットワークゲートウェイから負荷情報を受信するために構成されてもよい。例えば、ネットワークゲートウェイ106aの通信ブロック202は、第1のインターフェース208を介して基地局108aからネットワークゲートウェイ選択リクエストを、及び、第2のインターフェース210を介してネットワークゲートウェイ106bから負荷情報を受信してもよい。
【0024】
また、多様な形態において、通信ブロック202は、ネットワークゲートウェイ選択リクエストに応えて、ネットワークゲートウェイ選択応答を、通信ネットワーククラスタのアクセスポイントに送信するために構成されてもよい。ネットワークゲートウェイ選択応答は、加入者局110にサービスを提供するために用いられるネットワークゲートウェイの指標を含んでもよい。我々の上記例に続き、ネットワークゲートウェイ106aの通信ブロック202は、基地局108a等のアクセスポイントに対してネットワークゲートウェイ選択応答を送信するために構成されてもよい。多様な構成要素間のシグナリングについて、1つ以上の信号図を参照してここでさらに説明する。
【0025】
多様な形態において、図2に示された装置はまた、識別部204を含んでもよい。識別部204は、通信ブロック202に結合されてもよく、負荷情報に基づいて、複数のネットワークゲートウェイ106a〜dのうちの1つ以上のネットワークゲートウェイ106a〜bから望ましいネットワークゲートウェイ、例えばネットワークゲートウェイ106aを識別するために構成されてもよい。1つの形態では、識別部204は、ネットワークゲートウェイ106aが、クラスタ102内のその他のネットワークゲートウェイと比べて比較的小さい負荷を有することに基づいて、ネットワークゲートウェイ106aを望ましいネットワークゲートウェイとして識別してもよい。ネットワークゲートウェイ選択リクエストに応えて、ネットワークゲートウェイ106aを望ましいネットワークゲートウェイとして識別することにより、クラスタ102内のその他のネットワークゲートウェイが過負荷になるのを防ぎ得、通信ネットワーク100にわたってより均等に広帯域トラフィックを分配し得る。
【0026】
引き続き図2を参照すると、多様な形態に準じて、装置はまた、リロケーションハンドラ206を含んでもよい。リロケーションハンドラ206は、識別部204に結合されてもよく、ネットワークゲートウェイリロケーションを始動するために構成されてもよい。ネットワークゲートウェイリロケーションは、別のネットワークゲートウェイ、例えば、複数のネットワークゲートウェイ106a〜bのうちのネットワークゲートウェイ106bとアクセスポイントとを関連付ける。ネットワークゲートウェイリロケーションは、複数のネットワークゲートウェイ又は複数のアクセスポイントの1つが、新たなネットワークゲートウェイ(図示せず)が通信ネットワーククラスタに入ったことを判定すること、現行使用されているネットワークゲートウェイが過負荷であることを判定すること、又は、例えば基地局108a〜d等のアクセスポイントからリロケーションリクエストを受信することによって始動されてもよい。多様な形態では、リロケーションハンドラ206は、加入者局110の初期ネットワークエントリの後で、ネットワークリソースの適切な割り当てを確保してもよい。
【0027】
多様な形態において、基地局108a〜d等のアクセスポイントはまた、装置106の構成要素と概して同様な構成要素を含んでもよい。例えば、基地局108aは、通信ネットワーク100のその他の構成要素と通信するために1つ以上のインターフェースを有する通信ブロックと、加入者局110にサービスを提供する複数のネットワークゲートウェイから1つ以上のネットワークゲートウェイ106a〜bを識別するために構成された識別部と、リロケーションハンドラとを備えてもよい。基地局108a〜dは、多様な加入者局110に対する効率的ネットワークゲートウェイ分配を決定するための1つ以上の最適化アルゴリズムを利用してもよい。
【0028】
図3〜8に、多様な形態に準じた、シグナリング図を示す。信号図は、図1に示した通信ネットワーク100等の通信ネットワークの構成要素間で伝送される多様な信号を示す。信号は、効率的ネットワークゲートウェイ選択、負荷バランシング、及び多様なリソースのリロケーションを促進し得、例えば、信号を送信する加入者局等といった、方法又は処理の観点から表現され得る。多様な形態において、基本的方法又は処理は、揮発性又は不揮発性メモリ若しくはその他のマスストレージデバイス等の機械アクセス可能メディアの任意の組み合わせ上に格納された多くの異なるプログラミングコードの何れかを利用した機械アクセス可能命令として実行されてもよい。例えば、機械アクセス可能命令は、プログラマブルゲートアレイ、特定用途向け集積回路(ASIC)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気媒体、光学媒体、及び/又はその他の適した種類の媒体等の機械アクセス可能メディア内に具現化されてもよい。
【0029】
図3に、多様な形態に準じた、シグナリング図を示す。シグナリング図は、例えば通信ネットワーク100等の通信ネットワークの構成要素間の多様な通信を示している。多様な形態において、図3は、初期ネットワークエントリの際の、例えば、加入者局がWiMAXネットワークに対して初期ネットワークエントリをしたときの、加入者局に対するネットワークゲートウェイ選択を示し得る。そのようなエントリの間は、加入者局は、基地局108a等のアクセスポイントに帰属してもよい。多様な形態において、基地局108aはその時に、ネットワークゲートウェイ106a等のネットワークゲートウェイを選択してもよい。
【0030】
多様な形態において、加入者局は、基地局を相手に初期通信301、302を行なってもよい。多様な形態において、初期通信301、302は、ダウンリンクチャンネル収集、メディアアクセスコントロール(MAC)シンクロナイゼーション、アップリンクチャンネルパラメータの取得、初期レンジング実行、及び/又は物理(PHY)層調整を含んでもよい。本開示の範囲を逸脱しない範囲において、その他の通信がまた含まれてもよい。
【0031】
通信303において、加入者局の基本性能を探る目的で、加入者局は、加入者局基本性能リクエスト(SBC−REQ)メッセージを基地局に送信してもよい。MACメッセージであり得る通信303は、加入者局によってサポートされるコード体系及び変調に関する情報を含んでもよい。加入者局からSBC−REQメッセージを受信すると、基地局は、303としてまた示されている加入者局基本性能応答(SBC−RSP)メッセージを加入者局に送信してもよい。SBC−RSP303は、加入者局によってサポートされるコード体系及び変調を確認した後に、基地局によって送信されてもよい。
【0032】
多様な形態において、基地局は、ASN−GW等のネットワークゲートウェイと通信してもよい。通信304は、ネットワークゲートウェイ選択リクエスト303a及びネットワークゲートウェイ選択応答303bを含んでもよい。これらの通信304は、効率的ネットワークゲートウェイ選択を可能にし得る。例えば、加入者局110と関連付けられた基地局108aは、クラスタ102内の複数のネットワークゲートウェイ106a〜bのうちのネットワークゲートウェイ106aにネットワークゲートウェイ選択リクエスト303aを送信してもよい。ネットワークゲートウェイ選択リクエスト303aは、加入者局110にサービスを提供するクラスタ102内の複数のネットワークゲートウェイ106a〜bのうちのネットワークゲートウェイ106a又は106bの何れか1つを選択するリクエストを含んでもよい。1つの形態においては、ネットワークゲートウェイ選択リクエスト303aは、複数のネットワークゲートウェイのうちのデフォルトネットワークゲートウェイに送信されてもよい。デフォルトネットワークゲートウェイは、そのインターネット(IP)アドレスによって識別されてもよい。あるいは、ネットワークゲートウェイ選択リクエスト303aは、複数のネットワークゲートウェイ106a〜bの仮想インターネットプルトコル(IP)アドレスに対して送信されてもよい。多様な形態において、仮想IPアドレスは、複数のネットワークゲートウェイ106a〜bのうちのマスタネットワークゲートウェイにマップされてもよい。
【0033】
ネットワークゲートウェイリクエスト303aに応えて、基地局は、ネットワークゲートウェイ選択応答303bを受信してもよい。ネットワークゲートウェイ選択応答303bは、加入者局110にサービスを提供するクラスタ内の複数のネットワークゲートウェイのうちの少なくとも1つのネットワークゲートウェイに関連付けられた情報を含んでもよい。
【0034】
例えば、1つの形態においては、基地局108aは、識別子、例えば、クラスタ102内の全てのネットワークゲートウェイ106a〜bのIPアドレスを含んでもよい。基地局108aは、クラスタ102内の複数のネットワークゲートウェイ106a〜bの1つに対してネットワークゲートウェイ選択リクエスト303aを送信してもよい。上記1つのネットワークゲートウェイは、1つ以上の方法で選択されたデフォルトネットワークゲートウェイであってもよい。それに応じて、基地局108aは、デフォルトネットワークゲートウェイ106aからネットワークゲートウェイ選択応答303bを受信してもよい。ネットワークゲートウェイ選択応答303bは、デフォルトネットワークゲートウェイ106aと関連付けられた負荷情報を含んでもよい。多様な形態において、ネットワークゲートウェイ選択応答303bは、クラスタ102内のネットワークゲートウェイ106bごとに対して負荷情報を含んでもよい。この負荷情報に基づいて、基地局108aは、加入者局110にサービスを提供する複数のネットワークゲートウェイ106a〜bのうちの1つのネットワークゲートウェイを選択するためにアルゴリズム又はその他の処理を利用してもよい。
【0035】
多様な形態において、基地局108aはまた、この負荷情報をキャッシュしてもよく、その他のネットワークゲートウェイ選択応答の受信に基づいて、キャッシュされた負荷情報を更新してもよい。これにより、追加の複数の加入者局は、デフォルトネットワークゲートウェイ又はその他のネットワークゲートウェイ106a〜bとさらなる通信をすることなしに基地局108aのセル領域に入ったときに、追加の複数の加入者局に対して複数のネットワークゲートウェイ106a〜bのうちの別のネットワークゲートウェイを選択することを基地局108aはできるであろう。
【0036】
別の形態においては、基地局108aは、複数のネットワークゲートウェイ106a〜bの1つの仮想IPアドレスに対してネットワークゲートウェイ選択リクエスト303aを送信してもよい。複数のネットワークゲートウェイ106a〜bの仮想IPアドレスは、マスタネットワークゲートウェイにマップされてもよい。その結果、基地局は、どのネットワークゲートウェイがマスタネットワークゲートウェイとして機能しているか気付かないであろうから、このため、基地局に影響を及ぼすことなく、マスタネットワークゲートウェイを定期的に変更し得る。
【0037】
ネットワークゲートウェイ選択リクエスト303aの送信に応えて、基地局108aは、加入者局110にサービスを提供する複数のネットワークゲートウェイ106a〜bのうちの特定のネットワークゲートウェイの識別を含むマスタネットワークゲートウェイからネットワークゲートウェイ選択応答303bを受信してもよい。指標は、ネットワークゲートウェイのインターネットプルトコル(IP)アドレスであってもよい。このようにして、マスタネットワークゲートウェイは、多様なネットワークゲートウェイ106a〜bのうちから、加入者局110にサービスを提供するのに最も効率的なネットワークゲートウェイを決定及び選択し得る。多様な形態において、マスタネットワークゲートウェイは、クラスタ102の多様なネットワークゲートウェイ106a〜bから、負荷情報等の情報を受信してもよく、ネットワークゲートウェイ選択の決定のための最適化アルゴリズムを利用してもよい。
【0038】
図3を参照すると、通信304に続いて、303Cにおいて、加入者局110のコンテキスト初期化が起こり得る。コンテキスト初期化303Cの後で、305において、拡張認証プルトコル(EAP)は、マスタセッションキー(MSK)を含む多様なキーの生成及び交換を促進してもよい。この後に、306において、拡張認証プルトコル(EAP)成功が続く。
【0039】
306におけるEAP成功の後で、加入者局110及びネットワークゲートウェイは、認証キーを生成及び送信してもよい:307。認証キーの交換の後で、加入者局110及び基地局108aは、暗号適合及びセキュリティ情報等のセキュリティ関連(SA)情報を生成及び送信してもよい:308。基地局108aはまた、データ暗号化を促進するために、トランスポート暗号キー(TEK)を生成及び送信してもよい。TEKは、基地局108aによってランダムに生成されてもよい。
【0040】
308におけるSA及びTEKの生成及び送信の後で、加入者局110は、基地局108aを相手にIEEE 802.16e登録309aを実行してもよい。さらに、基地局108aは、ネットワークゲートウェイ309bを相手に登録をしてもよい:309b。登録の後で、加入者局110は、ダイナミックサービス追加リクエスト(DSA−REQ)、応答及びアクノレッジメントを介して、基地局108aとの接続を確立してもよい:310a。さらに、基地局108aは、R6シグナリング310bを介して、ネットワークゲートウェイ106aとのデータパスを確立してもよい。このシグナリング図は、1つの考えられるネットワークゲートウェイ選択処理を説明する役割を果たすことを意図しているに過ぎない。当業者であれば、本開示の範囲を逸脱しない範囲において、より多い又はより少ない信号が利用され得ることは理解できるであろう。
【0041】
図4及び5に、多様な形態に準じた、基地局リロケーションのシグナリング図を示す。図4のシグナリングは、ハンドオーバ準備段階に関連し、図5のシグナリングは、ハンドオーバ実行段階に関連してもよい。
【0042】
通信401が加入者局からサービス提供基地局(SBS)に送信されてもよい。多様な形態において、サービス提供基地局は、移動局ハンドオーバリクエスト(MOB−MSHO−REQ)メッセージ等のハンドオーバリクエスト401を受信してもよい。多様な形態では、ハンドオーバリクエスト401は、1つ以上の推奨近隣基地局についての情報を含んでもよい。
【0043】
移動局ハンドオーバリクエストメッセージ401を受信した後で、サービス提供基地局は、ターゲット基地局(TBS)が受信し得るハンドオフリクエスト402を送信してもよい。多様な形態では、ハンドオフリクエスト402は、R8信号であってもよく、サービス提供基地局に関連付けられたネットワークゲートウェイの識別子を含んでもよい。識別されるアンカーネットワークゲートウェイは、通信ネットワーククラスタの複数のネットワークゲートウェイの1つであってもよい。多様な形態では、ハンドオフリクエスト402はまた、認証ネットワークゲートウェイとして機能するネットワークゲートウェイ等の別のネットワークゲートウェイの識別子を含んでもよい。
【0044】
ハンドオフリクエスト402を受信すると、ターゲット基地局は、認証ネットワークゲートウェイ等のネットワークゲートウェイを相手に、コンテキスト検索動作403を開始してもよい。多様な形態では、通信403は、認証ネットワークゲートウェイからのコンテキスト検索手続きを推進してもよい。この形態においては、認証ネットワークゲートウェイはこのとき、サービスフローコンテキストを検索するために、アンカーネットワークゲートウェイと称され得る初めにサービスを提供しているネットワークゲートウェイとの通信が必要とされることもあるであろう。
【0045】
あるいは、アンカーネットワークゲートウェイの指標は、ハンドオフリクエスト402の中に含まれおり、アンカーネットワークゲートウェイは、ターゲット基地局と同じクラスタ内にあるので、ターゲット基地局は、アンカーネットワークゲートウェイと直接通信してもよい。多様な形態において、識別子は、アンカーネットワークゲートウェイのIPアドレスであってもよく、又は、当技術分野で周知の他の識別子の何れかであってもよい。ターゲット基地局がハンドオフリクエスト402を、アンカーネットワークゲートウェイの指標を有するサービス提供基地局から受信した後で、ターゲット基地局及びアンカーネットワークゲートウェイは、予備登録及びコンテキスト検索404のために、R6シグナリングを利用してもよい。
【0046】
多様な形態では、ターゲット基地局が認証ネットワークゲートウェイ又はアンカーネットワークゲートウェイからコンテキストを検索した後で、ターゲット基地局は、サービス提供基地局にハンドオフ応答405を送信してもよい。多様な形態では、ハンドオフ応答405は、R8シグナリングを介したものであってもよい。これに応じて、サービス提供基地局は、移動局ハンドオーバ応答406を加入者局に、ハンドオフアクノレッジメント407をターゲット基地局に送信してもよい。
【0047】
図5に、多様な形態に準じた、基地局リロケーションハンドオーバ実行段階を示すシグナリング図を示す。通信501において、加入者局は、サービス提供基地局に、モバイルハンドオフ指標(MOB_HO−IND)を送信してもよい。通信501に応えて、サービスを提供する基地局は、ターゲット基地局にハンドオーバ確認(HO−CNF)502を送信してもよい。多様な形態において、HO−CNF502は、IPアドレス等の、アンカーネットワークゲートウェイ及び/又は認証ネットワークゲートウェイの識別子又は指標を含んでもよい。HO−CNF502は、R8インターフェースを介してなされてもよい。これに応えて、ターゲット基地局108bは、サービス提供基地局108aにハンドオーバアクノレッジメント503を送信してもよい。
【0048】
ターゲット基地局がハンドオーバアクノレッジメント503によってハンドオーバの受信確認をした後で、コンテキスト検索手続きが、図4に関連して先に説明したハンドオーバ準備段階において実行されなかった場合には、ターゲット基地局は、認証ネットワークゲートウェイを相手に、コンテキスト検索手続き504を実行してもよい。あるいは、コンテキスト検索手続き504を用いるよりもむしろ、データパス予備登録手続きが、図4に関連して先に説明したハンドオーバ準備段階において実行されなかった場合には、ターゲット基地局は、アンカーネットワークゲートウェイを相手に、データパス予備登録手続き505を実行してもよい。
【0049】
通信504又は505の終了後に、必要であれば、加入者局は、ターゲット基地局を相手に、レンジング及びネットワークエントリ506を実行してもよい。次に、ターゲット基地局は、アンカーネットワークゲートウェイにターゲット基地局を登録するために、アンカーネットワークゲートウェイ106aを直接相手にして、登録及びコンテキスト検索507を実行してもよい。
【0050】
多様な形態では、ターゲット基地局は、登録及びコンテキスト検索507を実行するために、R6インターフェースを介してアンカーネットワークゲートウェイに信号を送ってもよい。登録及びコンテキスト検索507の後で、ターゲット基地局は、多様なキーを更新するためにキー更新手続き508を行なってもよい。多様な形態では、ターゲット基地局は、認証ネットワークゲートウェイ及びアンカーネットワークゲートウェイの両方を相手にキーを更新してもよい。さらに、アンカーネットワークゲートウェイ及びサービス提供基地局は、互いに登録を抹消してもよい:509。ハンドオーバ処理は、ターゲット基地局がハンドオーバ終了(HO−Complete)メッセージ510をサービス提供基地局108aに送信し、アクノレッジメント511を受信したときに終了し得る。
【0051】
繰り返すが、図4及び5のハンドオフ信号図は、限定することを意図するものではない。当業者であれば、本開示の範囲を逸脱しない範囲において、より多い又はより少ない信号を用い得ること、若しくは、信号の変更がされ得ることは理解できるであろう。先に述べたように、サービス提供基地局は、加入者局ハンドオーバの間に、ターゲット基地局に、アンカーネットワークゲートウェイのIPアドレスを提供してもよい。ターゲット基地局が、サービス提供基地局と同じクラスタ内にある場合、ターゲット基地局は、アンカーネットワークゲートウェイを相手にダイレクト通信リンクを確立してもよい。あるいは、ターゲット基地局は、サービス提供ネットワークゲートウェイを介して、アンカーネットワークゲートウェイとのデータパスを確立してもよい。このようにして、サービス提供ネットワークゲートウェイは、R4データパス等のリレーとして機能してもよい。
【0052】
図6及び7に、多様な形態に準じた、信号図を示す。信号図は、ネットワークゲートウェイリロケーションの多様な形態を示し得る。ネットワークゲートウェイリロケーションは、基地局又はネットワークゲートウェイの何れかによって始動されてもよく、以下に限定されないが、ネットワークゲートウェイが過負荷になったこと、加入者局がクラスタ境界を越えたこと、オペレータ始動負荷バランシング、又は、新たなネットワークゲートウェイがネットワークに入ったこと等を含む多様なイベントに応えて起こってもよい。多様な形態において、新たなネットワークゲートウェイが、R4トンネルを介してサービス提供ネットワークゲートウェイと常に通信する必要性がもはや無くなるので、ネットワークゲートウェイリロケーションにより、より効率的なネットワークを促進し得る。ターゲット基地局に対するコンテキストのリロケーションにより、加入者局に、過負荷又は非効率のネットワークゲートウェイとの通信を終わらせることができるであろう。
【0053】
図6に、基地局始動ネットワークゲートウェイリロケーションの形態を示す。当シグナリング図は、基地局等のサービス提供基地局と、ネットワークゲートウェイ等のソースネットワークゲートウェイと、ネットワークゲートウェイ等のターゲットネットワークゲートウェイとの間で送信及び受信される多様な信号を示している。その他の要素がまた、リロケーションに関して加えられてもよいが、明確性の観点から、他の要素は含めていない。
【0054】
ネットワークゲートウェイリロケーションは、クラスタ内の複数のネットワークゲートウェイのうちのソースネットワークゲートウェイに対してネットワークゲートウェイ選択リクエスト601を送信している加入者局にサービスを目下提供している基地局によって開始されてもよい。ネットワークゲートウェイ選択リクエスト601は、目下使用されているネットワークゲートウェイの後を継ぐために、ターゲットネットワークゲートウェイ等の新たなネットワークゲートウェイに対するリクエスト含んでもよい。多様な形態では、ネットワークゲートウェイ選択リクエスト601は、少なくともネットワーク状態に基づいて、複数のネットワークゲートウェイのうちのターゲットネットワークゲートウェイに送信されてもよい。例えば、基地局は、ネットワークゲートウェイから過去に受信したアルゴリズム及び負荷情報を用いて、ターゲットネットワークゲートウェイを決定してもよい。多様な形態において、負荷情報は、基地局において直近に更新されたものであり得る。
【0055】
ネットワークゲートウェイ選択リクエスト601を受信した後で、ターゲットネットワークゲートウェイは、ネットワークゲートウェイ選択応答602を用いて応答してもよい。多様な形態において、ネットワークゲートウェイ選択応答602は、加入者局のサービス提供を引き継ぐ複数のネットワークゲートウェイのうちのターゲットネットワークゲートウェイの識別子を含んでもよい。
【0056】
ネットワークゲートウェイ選択応答602を受信した後で、サービス提供基地局及びターゲットネットワークゲートウェイは、登録目的のために、R6インターフェースを介して通信603をやりとりしてもよい。登録の後に、サービス提供ネットワークゲートウェイは、ターゲットネットワークゲートウェイにコンテキストを転送するために、ターゲットネットワークゲートウェイを相手に、コンテキスト転送交換604に携わってもよく、サービス提供基地局は、サービス提供ネットワークゲートウェイに登録を取り消すために、サービス提供ネットワークゲートウェイを相手に、登録抹消通信605に携わってもよい。
【0057】
図7に、ネットワークゲートウェイ始動(NGT)ネットワークゲートウェイリロケーションの形態を示す。多様な形態において、ネットワークゲートウェイは、1つのクラスタに対するマスタネットワークゲートウェイであってもよい。マスタネットワークゲートウェイは、クラスタ内の多様なネットワークゲートウェイから負荷情報を定期的に受信してもよく、ネットワークゲートウェイリロケーションが保証されかどうかを判定する1つ以上のアルゴリズムを用いてもよい。
【0058】
NGTネットワークゲートウェイリロケーションは、ターゲットネットワークゲートウェイにコンテキストを転送するために、コンテキスト転送701において、ターゲットネットワークゲートウェイに従事しているサービス提供ネットワークゲートウェイによって開示されてもよい。コンテキスト転送701の後で、サービス提供ネットワークゲートウェイは、サービス提供基地局に対して、ネットワークゲートウェイ更新コマンド702を送信してもよい。多様な形態において、ネットワークゲートウェイ更新コマンド702は、例えば、ターゲットネットワークゲートウェイのIPアドレス等のターゲットネットワークゲートウェイの識別子を含んでもよい。ネットワークゲートウェイ更新コマンド702を受信した後で、サービス提供基地局は、サービス提供ネットワークゲートウェイにアクノレッジメント703を送信してもよい。
【0059】
アクノレッジメント703の送信の後で、サービス提供基地局は、ターゲットネットワークゲートウェイを相手に登録動作704を行ってもよく、そして最後に、サービス提供基地局は、サービス提供ネットワークゲートウェイを相手に登録抹消動作705を行ってもよい。これにより、ネットワークゲートウェイ始動ネットワークゲートウェイリロケーションは終了し得る。
【0060】
図8に、データパス修正手続きの形態を示す。データパス修正は、データパスの1つ以上の特性を向上する(例えば最適化する)ために、加入者局のアンカーネットワークゲートウェイとサービス提供基地局との間のデータパスを修正するために用いられてもよい。これは、例えば、サービス提供ネットワークゲートウェイをデータパスから取り除いてもよく、これにより、アンカーネットワークゲートウェイとサービス提供基地局との間でダイレクトデータパスが確立される。多様な形態において、データパス修正手続きは、サービス提供基地局、アンカーネットワークゲートウェイ又はサービス提供ネットワークゲートウェイによって始動されてもよい。
【0061】
多様な形態において、データパス修正手続きが始動される前に、加入者局のアンカーネットワークゲートウェイからサービス提供基地局へのデータパス801は、サービス提供ネットワークゲートウェイに中継されてもよい。サービス提供ネットワークゲートウェイとアンカーネットワークゲートウェイとの間の通信リンクにより、アンカーネットワークゲートウェイは、データパス修正手続き802を始動してもよい。また、先に述べたとおり、その他の多様な通信デバイスによって、データパス修正手続きが始動されてもよい。
【0062】
データパス修正手続き802を推進した後で、アンカーネットワークゲートウェイは、データパス登録トランザクション803〜805を用いて、サービス提供基地局とのダイレクトデータパス806を確立してもよい。多様な形態において、トランザクション803〜805は、データパス登録リクエスト、データパス登録応答及びデータパス登録アクノレッジメントを含んでもよい。
【0063】
サービス提供基地局とアンカーネットワークゲートウェイとの間のデータパスを確立した後で、サービス提供基地局は、サービス提供ネットワークゲートウェイと自身とのデータパスの登録を抹消するために、サービス提供ネットワークゲートウェイを相手に、登録抹消動作807〜809を行ってもよい。多様な形態では、登録抹消動作807〜809は、パス登録抹消リクエスト、パス登録抹消応答及びパス登録抹消アクノレッジメントの送信及び/又は受信を含んでもよい。続いて又は同時に、サービス提供ゲートウェイは、アンカーネットワークゲートウェイと自身とのデータパスを登録抹消810〜812してもよい。多様な形態において、登録抹消810〜812は、パス登録抹消リクエスト、パス登録抹消応答、及びパス登録抹消アクノレッジメントを含んでもよい。最適化手続きが終了すると、サービス提供ネットワークゲートウェイとアンカーネットワークゲートウェイとの間のR4データパスはもはや必要でなくなる。
【0064】
特定の形態をここで記載及び説明してきたが、当業者であれば、幅広い種類の変更及び/又は同等の形態、又は、同じ目的を達成するように計画された実装が、本範囲を逸脱しない範囲において、図示/記載された形態の代用とされ得ることは理解できるであろう。複数の形態が、非常に幅広い種類のやり方で実行され得ることは当業者であれば容易に理解できるであろう。本出願は、ここに記した形態の改良又は変更を含むことを意図している。よって、本願の形態は、請求項及びその同等物のみによって限定されることを明らかに意図している。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8