特許第5705207号(P5705207)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 台湾積體電路製造股▲ふん▼有限公司の特許一覧

特許5705207結晶物質の非極性面から形成される装置とその製作方法
<>
  • 特許5705207-結晶物質の非極性面から形成される装置とその製作方法 図000002
  • 特許5705207-結晶物質の非極性面から形成される装置とその製作方法 図000003
  • 特許5705207-結晶物質の非極性面から形成される装置とその製作方法 図000004
  • 特許5705207-結晶物質の非極性面から形成される装置とその製作方法 図000005
  • 特許5705207-結晶物質の非極性面から形成される装置とその製作方法 図000006
  • 特許5705207-結晶物質の非極性面から形成される装置とその製作方法 図000007
  • 特許5705207-結晶物質の非極性面から形成される装置とその製作方法 図000008
  • 特許5705207-結晶物質の非極性面から形成される装置とその製作方法 図000009
  • 特許5705207-結晶物質の非極性面から形成される装置とその製作方法 図000010
  • 特許5705207-結晶物質の非極性面から形成される装置とその製作方法 図000011
  • 特許5705207-結晶物質の非極性面から形成される装置とその製作方法 図000012
  • 特許5705207-結晶物質の非極性面から形成される装置とその製作方法 図000013
  • 特許5705207-結晶物質の非極性面から形成される装置とその製作方法 図000014
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5705207
(24)【登録日】2015年3月6日
(45)【発行日】2015年4月22日
(54)【発明の名称】結晶物質の非極性面から形成される装置とその製作方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/24 20100101AFI20150402BHJP
   H01L 33/32 20100101ALI20150402BHJP
【FI】
   H01L33/00 174
   H01L33/00 186
【請求項の数】11
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2012-503686(P2012-503686)
(86)(22)【出願日】2010年4月1日
(65)【公表番号】特表2012-522402(P2012-522402A)
(43)【公表日】2012年9月20日
(86)【国際出願番号】US2010029552
(87)【国際公開番号】WO2010114956
(87)【国際公開日】20101007
【審査請求日】2011年9月28日
【審判番号】不服2013-20816(P2013-20816/J1)
【審判請求日】2013年10月25日
(31)【優先権主張番号】61/166,184
(32)【優先日】2009年4月2日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500262038
【氏名又は名称】台湾積體電路製造股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Taiwan Semiconductor Manufacturing Company,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100123434
【弁理士】
【氏名又は名称】田澤 英昭
(74)【代理人】
【識別番号】100101133
【弁理士】
【氏名又は名称】濱田 初音
(72)【発明者】
【氏名】ロクテフェルド、アンソニー、ジェイ
【合議体】
【審判長】 吉野 公夫
【審判官】 鈴木 肇
【審判官】 松川 直樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−193555(JP,A)
【文献】 特開2005−129905(JP,A)
【文献】 特開2007−201018(JP,A)
【文献】 特開2002−164623(JP,A)
【文献】 特開平10−321910(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口間の突出物として構成される一つ以上の極性結晶物質のフィンを含む第一クラッド層であって、前記一つ以上のフィンの側壁を含む主要面が非極性である第一クラッド層を形成するステップと、
前記主要面の一つ以上をおおって、アクティブ領域を形成するステップと、
前記アクティブ領域に隣接する第二クラッド層を形成するステップと、
前記開口毎に、前記第二クラッド層と接触する頂部電気接点、及び、前記第一クラッド層と接触する底部電気接点を提供するステップであって、前記頂部電気接点は、開口間又は開口上に配置され、かつ、前記底部電気接点は、開口下に配置されるステップ、を含むことを特徴とする発光ダイオードの製作方法。
【請求項2】
前記第一クラッド層、前記アクティブ領域及び前記第二クラッド層は、同一の半導体結晶物質を含み、前記第一クラッド層及び前記第二クラッド層は、お互いに反対のタイプのドーパントを含む前記半導体結晶物質であり、前記アクティブ領域は、未ドープの前記半導体結晶物質であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第一クラッド層は、少なくとも前記アクティブ領域、又は前記第二クラッド層と異なる半導体結晶物質であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
極性面に対応する前記アクティブ領域の少なくとも一部は除去されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
極性面に対応する前記第一クラッド層、又は、前記第二クラッド層の少なくとも一部が除去されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
開口間の突出物として構成される一つ以上の極性結晶物質のフィンを含む第一クラッド層であって、前記一つ以上のフィンの側壁を含む主要面が非極性であることと、
前記一つ以上のフィン周辺に形成されるアクティブ領域と、
前記アクティブ領域に隣接して形成される第二クラッド層と、
前記開口毎に、前記第二クラッド層と接触する頂部電気接点、及び、前記第一クラッド層と接触する底部電気接点であって、前記頂部電気接点は、開口間又は開口上に配置され、かつ、前記底部電気接点は、開口下に配置されること、を含むことを特徴とする発光ダイオード。
【請求項7】
前記第一クラッド層、前記アクティブ領域と前記第二クラッド層は、同一の半導体結晶物質を含み、前記第一クラッド層及び前記第二クラッド層は、お互いに反対のタイプのドーパントを含む前記半導体結晶物質であり、前記アクティブ領域は、未ドープの前記半導体結晶物質であることを特徴とする請求項6に記載の発光ダイオード。
【請求項8】
前記第一クラッド層は、少なくとも前記アクティブ領域、又は前記第二クラッド層と異なる半導体結晶物質であることを特徴とする請求項6に記載の発光ダイオード。
【請求項9】
前記第一クラッド層、前記アクティブ領域、及び前記第二クラッド層は、繰り返されることを特徴とする請求項6に記載の発光ダイオード。
【請求項10】
極性面に対応する前記アクティブ領域の少なくとも一部は除去されることを特徴とする請求項6に記載の発光ダイオード。
【請求項11】
極性面に対応する前記第一クラッド層、又は前記第二クラッド層のうちの少なくとも一つの部分は除去されることを特徴とする請求項6に記載の発光ダイオード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、結晶物質(material)の非極性面、例えば、III-N結晶物質の非極性面(Non-polar plane)から形成される装置と、その製作方法に関するものである。一実施例は、非極性LED、又はその製作方法に関し、より詳しくは、III-窒化物半導体材料からの非極性LEDとその製作方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この部分は背景情報を提供し、且つ、以下に記載、及び/又は主張される開示の様々な態様に関する情報を紹介する。これらの背景説明は、先行技術の承認ではない。
【0003】
窒化ガリウム(GaN)、及びアルミニウムとインジウムを包含したその三元と四元の化合物(AlGaN,InGaN,AlInGaN)の有用性は、例えば、可視光と紫外線の光電子デバイスと高出力電子装置の製造にて十分立証されている。これらの装置は、一般に、分子線エピタキシー(MBE)、CVD、有機金属化学気相成長法(MOCVD)、及びハイドライド気相成長(HVPE)を含む成長技術を用いることによりエピタキシャル成長される。
【0004】
図1に示されるように、GaNとその合金は、六角ウルツ鉱結晶構造(Hexagonal wurtzite crystal structure)で最も安定し、この構造は、互いに(a軸)に対して120度回転し、全てが唯一のc軸に垂直である二個(又は三個)の等しい底面軸により説明される。図1は、c面2、m面4、及びa面6の実例を示す。第III族と窒素原子は、結晶のc軸に沿って交互するc面を占める。ウルツ鉱型構造に含まれる対称要素によって、III-窒化物が、このc軸に沿って、バルク自発分極を有し、ウルツ鉱型構造は圧電分極を示すことが決定される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子と光電子デバイスに対する現在の窒化物技術は、極性c方向に沿って成長した窒化物膜を使用する。しかしながら、強力な圧電性と自発分極の存在のため、関連技術のIII-窒化物(III-N)ベースの光電子と電子装置のc面量子井戸構造は、望ましくない量子閉じこめシュタルク効果(QCSE)を被っている。c方向に沿った強力な埋め込み電場は、これらのIII-N材料の有用性を大幅に低下させるおそれがある。
GaN光電子デバイスにおける自発、及び圧電性分極効果を排除する一方法は、非極性面、例えば、結晶のm面とa面で装置を成長させることである。このような面は、等数量のGaとN原子を含み、且つ、電荷中性である。更に、後続の非極性層の極性は互いに同等なので、バルク結晶は、成長方向に沿って分極されない。しかしながら、非極性表面を有するGaN半導体ウェハの成長は、困難が残っている。従って、III-窒化物ベースの光電子と電子装置、例えば、LEDの効率を増加し、動作特性を向上させる必要があるという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、抽出効率や内部量子効率を改善する発光ダイオード(LED)を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの態様は、関連技術の問題、又は欠点に取り組み、あるいは、この明細書の全部、又は一部に記述される少なくとも利点を提供することである。
すなわち、本発明にかかる発光ダイオードの製作方法は、開口間の突出物として構成される一つ以上の極性結晶物質のフィンを含む第一クラッド層であって、一つ以上のフィンの側壁を含む主要面が非極性である第一クラッド層を形成するステップと、主要面の一つ以上をおおって、アクティブ領域を形成するステップと、アクティブ領域に隣接する第二クラッド層を形成するステップと、開口毎に、第二クラッド層と接触する頂部電気接点、及び、第一クラッド層と接触する底部電気接点を提供するステップであって、頂部電気接点は、開口間又は開口上に配置され、かつ、底部電気接点は、開口下に配置されるステップを含むものである。
本発明にかかる発光ダイオードは、開口間の突出物として構成される一つ以上の極性結晶物質のフィンを含む第一クラッド層であって、一つ以上のフィンの側壁を含む主要面が非極性であることと、一つ以上のフィン周辺に形成されるアクティブ領域と、アクティブ領域に隣接して形成される第二クラッド層と、開口毎に、第二クラッド層と接触する頂部電気接点、及び、第一クラッド層と接触する底部電気接点であって、頂部電気接点は、開口間又は開口上に配置され、かつ、底部電気接点は、開口下に配置されることを含むものである。
本発明の別の態様は、電子装置を作成するにあたり、例えば、六角、又はウルツ鉱型構造をした結晶などの結晶物質のa面とm面の面(faces)の使用を増加することである。
【0007】
本発明の別の態様は、電子装置を作成するにあたり、例えば、III-N材料、より詳しくは、GaNなどの極性結晶物質の非極性面の使用を増加することである。
【0008】
本発明の別の態様は、半導体ダイオード、又は発光ダイオード(LEDs)の抽出効率、又は内部量子効率を改善することである。
本発明の別の態様は、III-N半導体結晶物質の非極性面を用いることにより、発光ダイオード(LEDs)の抽出効率、又は内部量子効率を改善することである。
本発明の別の態様は、III-N半導体の非極性面を有効に使うことにより、発光ダイオード(LEDs)の抽出効率、又は内部量子効率を改善することである。
【0009】
本発明による具体例は、極性III-N半導体材料より多い非極性のIII-N半導体材料の少なくとも一つのアクティブダイオード領域を有する半導体ダイオード、又はLEDを提供することができる方法、構造、及び装置を提供する。
【0010】
本発明による具体例は、III-N半導体材料からなる底部、アクティブ、及び頂部ダイオード領域を有する半導体ダイオード、又はLEDを提供することができる方法、構造、及び装置を提供し、アクティブ及び頂部ダイオード領域は、単位面積当たりの欠陥が底部ダイオード領域より少ない。
【0011】
本発明による具体例は、底部ダイオード材料のキャビティ、キャビティの表面上のアクティブダイオード領域、及び前記キャビティの少なくとも一部の頂部ダイオード領域を有する半導体ダイオード、又はLEDを提供することができる方法、構造、及び装置を提供する。
【0012】
本発明による具体例は、III-N半導体材料の非極性面をLEDに用いて、出力効率を増加することができる方法、構造、及び装置を提供する。
【0013】
これらの態様は、特に、III-N半導体を組み込んだ装置に応用可能であり、これらに限定されないが、光電子デバイス、発光ダイオード、レーザーダイオード、及び光起電装置を含んでもよい。
【発明の効果】
【0014】
LEDの効率を増加し、動作特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】c面、m面、及びa面を含む代表的な六角結晶構造を示す図である。
図2】本発明の半導体ダイオードの代表的な構成を示す図である。
図3】本発明による半導体ダイオードの具体例の形成方法の具体例を示すフローチャートである。
図4】基板上の関連技術のGaN層の断面図を示す概略図である。
図5】非極性面を用いたIII-Nアクティブ領域を含む発光ダイオードの代表的な装置構造の断面図を示す概略図である。
図6】非極性面を用いたIII-Nアクティブ領域を含む発光ダイオードの代表的な装置構造の断面図を示す概略図である。
図7】非極性面を用いたIII-Nアクティブ領域を含む発光ダイオードの代表的な装置構造の断面図を示す概略図である。
図8】代表的LED装置に用いる非極性面向きのIII-N材料アクティブ領域を含む半導体ダイオードの具体例を示す断面図である。
図9】代表的LED装置に用いる非極性面向きのIII-N材料アクティブ領域を含む半導体ダイオードの具体例を示す断面図である。
図10a】代表的LED装置に用いる非極性III-Nアクティブ領域を含む半導体ダイオードの様々な具体例を示す断面図である。
図10b】代表的LED装置に用いる非極性III-Nアクティブ領域を含む半導体ダイオードの様々な具体例を示す断面図である。
図10c】代表的LED装置に用いる非極性III-Nアクティブ領域を含む半導体ダイオードの様々な具体例を示す断面図である。
図10d】代表的LED装置に用いる非極性III-Nアクティブ領域を含む半導体ダイオードの様々な具体例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図2に示されるように、ダイオードは、底部ダイオード領域220、アクティブダイオード領域230、及び頂部ダイオード領域240、装置の上部にある第一電気コンタクト260、及び装置の下部にある第二電気コンタクト250を含むことができる。各領域220、230、240は複数の層を含むことができる。ダイオードは、基板 210に結合される。図2に示されるように、一具体例において、基板210は、底部コンタクト250とアクティブダイオード領域230間に結合することができる。図2は、垂直ダイオード構造を示しているが、本発明は、このような構成に限定されず、本発明を具体化する他の構造と方法は当業者には明らかである。
【0017】
この中で用いられるように、領域を指定する「頂部」と「底部」は、非限定的と考えられ、便宜上のものである。例えば、ダイオードは基板上に形成され、その頂部領域は底部領域上に位置すると考える。前記ダイオードが、ハンドルウェハにフリップチップ接着(flip-chip bonded)される場合、その後、前記基板が除去されたなら、通常、前記ダイオードを眺める参照フレームはフリップされる。この場合、頂部領域は、前記底部領域より下方にあるように眺められる。
【0018】
底部ダイオード領域220と頂部ダイオード領域240は、好ましくは、反対のドープタイプを有する。例えば、底部ダイオード領域220が、主にn型ドープされている(電子供与体、例えば、リン、砒素、又はアンチモン)場合、頂部ダイオード領域240は、主にp型ドープ(電子受容体、例えば、ボロン、又はアルミニウム)で、逆の場合も同じである。底部ダイオード領域220と頂部ダイオード領域240は、装置特性を改善するため、好ましくは、高濃度にドープされる。
底部コンタクト250は、例えば、ビア(図示しない)を経由して、アクティブダイオード領域230に電気的に接続される。別の例として、基板210の少なくともある部分は、頂部ダイオード領域240、又は底部ダイオード領域220と同一の主要なドーピングタイプ(例えば、n、又はp)を有しうる。従って、このようなダイオード領域と基板210間には、良好な電気コンタクトをもたらすことができる。
【0019】
アクティブダイオード領域230の代表的な構造は、ダイオード、及び/又は、対応する装置の意図される応用を含み、多くの要因によって決まることがある。LEDにおいて、アクティブダイオード領域は真性領域であってもよい。LEDにおいて、頂部ダイオード領域240、アクティブダイオード領域230、及び底部ダイオード領域220は、電子とホール(正孔)が再結合し光子(photons)を生成する箇所である、ドープ層と薄い未ドープの量子井戸との両方を含むように複数回重複することができる。
【0020】
レーザーの別の実例では、アクティブダイオード領域230は、LEDのアクティブダイオードに類似する場合がある。反射層が加えられて、生成される光の共鳴キャビティを形成して、コヒーレント、又は実質上のコヒーレント光源を生成するものである。
ダイオードの別の実例では、アクティブダイオード領域230は独立した成長層でなくてもよいが、頂部ダイオード領域と底部ダイオード領域間をインタフェースするP-N接合を含む。
太陽電池の別の実例では、アクティブダイオード領域230は、適度にn-ドープされた、又は適度にp-ドープされた半導体材料の単一層とすることができ、入射光子を吸収し、電子正孔対を生成することができる。
【0021】
前記III-N化合物がダイオード領域の形成に用いられることは、当業者には周知である。第III族−N化合物は、二元(binary)、三元(ternary)、及び四元(quaternary)形式を含む。III-N化合物の例は、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウム(InN)、及びそれらの三元と四元の化合物を含む。当業者なら、必要な特性、例えば、発光波長、バンドギャップ、格子定数、ドーピングレベル等に基づいて、どのようにこれらの材料を選択、及び処理するかは理解される。
図3は、LEDを製作する実例方法を示すフローチャートである。この実例において、LEDはGaN結晶物質から作られるが、本発明は、このような材料に限定されると考えるべきではない。例えば、本発明は、他の極性材料、又は別の極性III-N半導体材料から構成されてもよい。この実例では、アクティブダイオード領域は、頂部及び底部ダイオード領域の表面間に形成され、大多数、又は主な表面は、非極性面の表面である。別の実例において、アクティブ領域間の表面は、c面極性半導体面より多い非極性のm面III-N半導体面を含む。別の実例において、これらの表面は、c面極性半導体面より多い非極性のa面III-N半導体面を含む。別の実例において、これらの表面の非極性面の表面積(エリア)は、極性c面半導体面の表面積の少なくとも2倍、5倍、10倍、50倍超(or more than)である。
【0022】
別の実例において、前記アクティブダイオード領域間の上部と底部ダイオード領域は、実質上、極性結晶材料の全非極性面(例えば、GaN、又はその他のIII-N材料のa面、又はm面のうちの一つ、又は両方)からなる。別の実例において、アクティブ領域の表面は、c面極性半導体面より多い非極性のIII-N半導体面を含む。
図3は、実例のプロセスを示す。図3に示されるように、ステップ310にて、GaN層が提供される。これは、GaNバルク基板、又は支持物理基板上で成長、又は形成されるGaNである。あるいは又、より大きな半導体プロセスの一部として、基板の選択エリア内で、GaNは選択的に成長(全面的成長(blanket growth)と比較)されてもよい。この選択的成長は、例えば、ART開口、又はトレンチ内などの閉じ込め領域内であってもよい。この実例では、従来のバルクGaN基板は、その表面が極性面(c面)を構成して与えられる。この実例において、GaNの第一層は、後続で形成されるLEDの底部ダイオード領域220に対応する。III-N半導体材料特性により生ずるが、一般に成長されると、従来のバルク極性基板は、前記基板に平行な「c面」を有する。
ステップ320にて、GaNは、a面、又はm面のうちの一つ、又は両方を露出するように構成される。例えば、GaNは、垂直にエッチングされて、GaNの表面に、例えば、穴、又はトレンチなどの開口を形成する。よって、構成されたGaNは、装置の底部ダイオード領域になる。
ステップ330にて、アクティブダイオード領域が形成される。設計される装置によって決まるが、このステップは、ステップ340(以下に述べる)と別のステップでもよいし、又はステップ340の一部分となってもよい。例えば、LEDが真性領域を用いて形成される場合、ステップ330は、ステップ320により構成されるGaNの表面上で、未ドープのGaNをエピタキシャル成長するステップを含む。別の実例として、ダイオードが形成される場合、ステップ330は、ステップ340の初期部分となり、PN接合インターフェース(例えば、空乏領域を含む)を形成してもよい。
ステップ340にて、頂部ダイオード領域が形成される。例えば、このステップは、ステップ330から完成した構造上に、GaNをエピタキシャル成長させるステップを含み、GaNは、ステップ310で提供されるGaN層のドーパントと反対のタイプのドーパントを含む。例えば、ステップ310にて提供されるGaN層が、n型ドーパントをドープされる場合、ステップ340で成長するGaNは、p型ドーパントがドープされる。ステップ310で提供されるGaN層は、p型ドーパントがドープされる場合、ステップ340で成長するGaNは、n型ドーパントがドープされる。
ステップ350にて、コンタクトが加えられて、電気的接続を上部及び底部ダイオード領域に提供する。図3に示される実例の方法は、ある順序で実行されるステップ310〜350を有するが、本発明はこの順序に制限されるべきではない。ある別の具体例によると、本方法中のあるポイントで、コンタクトが形成される(例えば、まず、分離した物理基板上に形成され、その後、ダイオード領域が接続される)こともある。
【0023】
図4は、従来のバルク極性GaN層12を示す図である。図4に示されるように、極性GaN層12がサファイアウエハ10上に形成されているが、しかしながら、基板の別の材料、例えば、シリコン、又は炭化ケイ素が用いられてもよい。基板10は、例えば、バルクシリコンウェハ、バルクゲルマニウムウェハ、半導体オンインシュレータ(SOI)基板、又は応力半導体オンインシュレータ(SSOI)基板である。前記基板10は、第一半導体材料を含むか、本質的に第一半導体材料からなり、この第一半導体材料は、例えば、サファイアである。サファイアウエハの方位は、一般に、(1,0,0)であるが、しかし、本発明の具体例はこれに限定されない。図4は、極性GaN層12のc面14も示す。
【0024】
サファイア上のGaNの成長は当分野にて既知であるが、欠陥の高い結晶物質を提供し、例えば、少なくとも、109/cm2の第一転位欠陥を含む。しかしながら、図4で示されるように、大多数の転位欠陥は、前記III-N材料のc面14に垂直、又はほぼ垂直に発生する。従って、一具体例において、バルクGaN材料における垂直側壁は、欠陥数はより低くなる(例えば、垂直側壁は、水平表面よりも単位表面積当たりより少ない欠陥と交差する)。
【0025】
バルクGaNが提供された後、選択された部分が除去され、c面向きではない構造を残す。例えば、選択部分が除去され、基板の上表面から延伸するc面向きではない突出部を残す。一具体例において、GaN材料(動作ブロック320)のm面、又はa面を使用するため、突出部が構成される。一具体例において、突出部はGaN材料のc面は使用しないように構成される。例えば、規定の寸法(例えば、形状)を有する、例えば、穴、凹部、又はキャビティなどの開口は、バルクGaNにエッチングすることができる。このようなトレンチは、従来のフォトグラフィ技術、又は反応性イオンエッチング(RIE)プロセスを用いて形成することができる。図5に示されるように、代表的な残りの構造520、又は突出部は、結晶物質の非極性面(例えば、m面、又はa面、まとめて540)に沿って延伸している第一部分524(例えば、平坦側)を含むとともに、選択された部分522はc面に向いたままである。一具体例において、側壁524の寸法は、部分522の2倍、5倍、10倍、20倍、又は100倍である。一具体例において、この設計は、フィン、又はポストを設置する。一具体例において、底部表面は、意図された構成(例えば、“v”字型の意図された傾斜、又は指定プロファイル)を有する。
上述のように、代表的な底部ダイオード領域220は、エピタキシャル成長中、その場(in situ)で、又は非その場(ex situ)でイオン注入によりドープすることができる。更に、底部ダイオード領域の材料は、好ましくは、装置によって決まる。
【0026】
一具体例において、バルクGaN内に実質上、m面、又はa面側壁(例えば、方位により、垂直、又は水平側壁)を有するトレンチ530を形成することができる。トレンチの数量は、所望の応用しだいで、1個以上から数百個以上になってもよい。
【0027】
底部ダイオード領域が構成された後、アクティブダイオード領域が形成される(動作ブロック330)。一具体例において、アクティブダイオード領域はエピタキシャル成長することができる。図6に示されるように、代表的なエピタキシャル成長の方向は、矢印610で示される。アクティブダイオード領域230の、突出部の頂部、又は底部、又は水平面522での露出したGaN表面での成長は、垂直に成長することができる。アクティブダイオード領域230の、突出部の側壁、又は垂直面524での露出したGaN表面での成長は、水平に成長することができる。代表的なアクティブダイオード領域230は、エピタキシャル成長中に、その場で、又は非その場で、イオン注入によりドープすることができる。一具体例において、アクティブダイオード領域230は、真性である(例えば、真性ドープされる)。
一般に、エピタキシャル成長表面上に存在する欠陥は、欠陥のある成長表面からエピタキシャル成長される材料に欠陥を作り続ける傾向がある。アクティブダイオード領域のエピタキシャル成長期間での欠陥の拡張(Extension of defects)は、図6には示されない。しかしながら、GaNの欠陥は、大部分が垂直なので(再度、図4と5を参照)、欠陥は、露出した突出部の側壁に平行になる傾向がある。そこで、多くの、又は大部分の欠陥は、突出部の側壁と交差せず、且つ、これらの側壁は、減少した欠陥、又は実質的に欠陥がない表面を有する。これにより、図6に示される突出部のこれらの側壁で成長するアクティブダイオード領域230の欠陥度(defectivity)も減少するか、又は実質的に存在しなくなる。これらの側壁で成長するアクティブダイオード領域230の欠陥密度は、底部ダイオード領域220よりも低くなる。図6に示されるように、アクティブダイオード領域230の破線領域630aは、欠陥密度が底部ダイオード領域 220より低くなる。一具体例によれば、アクティブダイオード領域230の欠陥度は、底部ダイオード領域220よりも、2倍、3倍、10倍、及び20倍、又はそれ以上低くすることができる。
【0028】
アクティブダイオード領域が構成された後、頂部ダイオード領域が形成される(動作ブロック340)。一具体例において、代表的な頂部ダイオード領域240はエピタキシャル成長される。図7に示される頂部ダイオード領域240のエピタキシャル成長は、アクティブダイオード領域のエピタキシャル成長に類似しうる(例えば、図6の矢印610で示されるエピタキシャル成長方向)。頂部ダイオード領域240の、突出部の頂部、底部、又は水平面522での露出したGaN表面(例えば、アクティブダイオード領域のGaN表面)での成長は、垂直に成長することができる。頂部ダイオード領域240の、突出部の側壁、又は垂直面524での露出したGaN表面での成長は、水平に成長することができる。図7に示される構造の一特徴は、頂部ダイオード領域240は、例えば、開口530などの開口、又はアクティブダイオード領域230の開口を部分的(図示しない)、又は完全に、充填することができることである。図7に示される構造の一特徴は、頂部ダイオード領域240は、複数の開口/トレンチを充填して、複数の開口/トレンチ中に、アクティブダイオード領域230との電気接点を形成することである。この構造は、特に、LEDに有利で、頂部電気接点260の面積を減少、又は最小化し、アクティブダイオード領域230内で生成される光の放射を阻止することができるからである。代表的な頂部ダイオード領域240は、エピタキシャル成長の間に、その場でドープされるか、又は非その場でイオン注入される。好ましくは、LEDの頂部ダイオード領域240は、底部ダイオード領域220とは異なるタイプで、高濃度にドープされる。
【0029】
一具体例において、頂部ダイオード領域の欠陥レベルは、底部ダイオード領域より低い。一具体例において、頂部ダイオード領域の欠陥レベルは、アクティブダイオード領域よりも大きい。一具体例によれば、頂部ダイオード領域240の欠陥度は、底部ダイオード領域220よりも、2倍、3倍、10倍、及び20倍、又はそれ以上低くすることができる。
【0030】
一具体例において、少なくともアクティブダイオード領域の成長条件は、m/a面(例えば、524表面)からの水平成長が、c面(例えば、522表面)からの成長より多くなるように設定、又は設計される。
頂部ダイオード領域が完成後、当分野にて既知の付加的処理ステップが選択的に採用され、対応する半導体コンポーネント、半導体装置、又は半導体製品(動作ブロック350)を完成してもよい。例えば、頂部及び底部コンタクトが、ある具体例に加えることができる(動作ブロック350)。加えて、代表的な方法の具体例のいくつかは、導電ウェハへの接合、ダイへの接合、又はパッケージ搭載点(package mounting point)への接合、基板除去、及び頂部及び底部コンタクトを加えること等を含むことができる。
【0031】
頂部ダイオード領域240が構成された後、図8に示されるように、電気接点が形成することができる(動作ブロック350)。一具体例において、開口/トレンチ毎に、代表的な頂部電気接点814と代表的な底部電気接点812が提供されて、それぞれ、直接、上部と底部ダイオード領域220、240と接触する。電気接点812、814は、当業者により知られる様々な材料/プロセスにより形成することができる。電気接点の適当な材料は、例えば、銅、銀、又は、アルミニウムなどの導電性金属のストリップなどの材料、反射導電材料、又は例えば、インジウムスズ酸化物などの相対的に透明な導電材料の層を含むことができる。更に、例えば、コンタクトビア(図示しない)などの基板100を介して底部コンタクト812を底部ダイオード領域220に結合して、電気接続を行う多くの方法がある。電気接点812、814は、それぞれ、頂部コンタクト260と底部コンタクト250として作用することができる。別の具体例において、複数の頂部ダイオード領域240、又は複数の底部ダイオード領域220(例えば、複数の開口/トレンチ中)に、単一コンタクト(例えば、812、814)が提供されてもよい。
選択されたLEDアプリケーションに対して、基板210は、装置のパフォーマンス(例えば、吸収光)を低下させる可能性がある。一代表具体例において、図9に示されるように、基板は除去することができる。基板210(例えば、サファイア基板)は、例えば、研削、エッチング、レーザー切断等の周知の方法により除去することができる。代表的なプロセス(動作ブロック350)は、“ハンドル(handle)”基板、又はユニット910を頂部ダイオード領域240に接合し、電気接点912,914を加えるステップを含むことができる。ハンドル基板910を頂部ダイオード領域240に接合する前、頂部ダイオード領域240の対応表面は、確実にハンドル基板910を取り付けるため、例えば、化学機械研磨(CMP)などの適当な技術により平坦化されてもよい。代わりに、又は加えて、連接剤、又は層(図示しない)が用いられて、ハンドル基板910を確実に電気的に、頂部ダイオード領域240に接続してもよい。この他、接着剤、又はゲル層(図示しない)が用いられて、ハンドル基板910を確実に頂部ダイオード領域240に接合してもよい。
【0032】
その後、標準的な技術により、頂部コンタクト260と底部コンタクト250は加えることができる。図9に示されるように、一頂部電気接点914と一底部電気接点912は、二つ以上の開口/トレンチ、又は、対応する開口/トレンチのアクティブダイオード領域230に提供することができる。あるいは又ハンドル基板910は導電性であってもよい。一具体例において、頂部ダイオード領域240に対し、ハンドル基板910は、頂部コンタクト914を含むか、又は統合することができる。更に、ハンドル基板910は、装置、又はパッケージを含む、又は装置、又はパッケージに結合することができる。
関連技術のLEDにおいて、内部量子効率を制限する一要因は、GaNの極性c面がアクティブ領域に面することである。GaNの非極性m面、又はa面が前記アクティブダイオード領域に面するので、図3に示される代表方法の具体例、及び/又は図8−9に示される代表具体例は、高い内部量子効率を伝送することができる。更に、このような具体例は、底部ダイオード領域220、アクティブダイオード領域230、及び/又は頂部ダイオード領域240のうちの、一つ以上(one or more)に対して、c面極性向きのGaN材料が減少したLED構造を提供することができる。
【0033】
一具体例において、GaNの非極性m面、又はa面は、底部ダイオード領域220とアクティブダイオード領域230間のインターフェースを形成することができる。一具体例において、GaNの非極性m面、又はa面は、アクティブダイオード領域230と頂部ダイオード領域240間のインターフェースを形成することができる。
本願による選択された具体例に対して、対応する装置での非極性面GaNの極性面GaNに対する割合を増加することが望ましいかもしれない。一代表具体例において、相対的に、側壁524の寸法を増加するか、又は底部表面522の寸法を減少させることにより、非極性面GaNの極性GaNに対する部分を増加することができる。一代表具体例において、製作中に、極性GaN材料の選択部分を除去することにより、非極性面GaNの部分は極性面GaNに対して増加することができる。図10a,10bは、半導体ダイオードの代表的な構成を示す図である。図10aに示されるように、頂部ダイオード領域1040の極性c面GaNを含む部分が減少、又は除去されることができる。図10aに示される上表面の除去は、頂部ダイオード領域で停止するが、具体例は、これに限定されることはない。例えば、GaN材料除去は、アクティブダイオード領域に達するまで継続できよう。図10bに示されるように、頂部ダイオード領域1040の極性c面GaNを含む部分は減少するか、又は頂部コンタクト1014により代替することができる。参照番号1016は、絶縁体などの平坦化層を示す。
一代表具体例において、製作中に、極性面GaN材料の選択部分を減少又は除去することにより、極性面GaNに比べて、非極性面GaNの部分を増加することができる。図10cは、半導体ダイオードの代表的な構成を示す概略図で、アクティブダイオード領域1030の極性面GaNを含む部分は、頂部ダイオード領域1040の形成の前に除去される。図10dは、半導体ダイオードの代表的な構成を示す概略図で、底部ダイオード領域1020、アクティブダイオード領域1030、及び/又は頂部ダイオード領域の極性面GaN部分は、“ハンドル”基板、又はユニット910’の形成前に、減少、又は除去される。一具体例において、空乏領域、アクティブダイオード領域、又は半導体ダイオードから、c面にて成長した実質的に全ての極性面GaN材料は、削除(例えば、除去)することができる。
更に、選択された具体例において、頂部コンタクト、及び/又は底部コンタクトは、二次元又は三次元に構成され、底部ダイオード領域、アクティブダイオード領域、又は頂部ダイオード領域のうちの少なくとも一つにて極性GaN材料に衝突する光を減少することができる。
【0034】
LEDの一具体例において、底部電気接点(コンタクト)(例えば、220)は高反射導電材料で、内部で生成される光を反射することができるため、この光は、選択された表面、又は所望の表面から、前記LEDを出ていく。例えば、反射底部電気接点は、例えば、銀などの材料からなることができる。別の具体例において、このような反射底部電極は、光透過性基板、又は光学半透明/透明基板と共に用いることができる。
LEDの一具体例において、反射層は、底部ダイオード領域220、アクティブダイオード領域230、及び/又は頂部ダイオード領域240のうちの選択された領域と隣接して取り入れることができ、内部生成された光を、選択された表面、又は所望の表面から、前記LEDを出ていくように向けられる。例えば、反射層は、底部ダイオード領域220と基板210間に直接存在することができる。反射層は、当業者に知られている適当な材料/プロセスにより形成することができる。
半導体ダイオードの一具体例は、第一ドーパントタイプを有する第一領域、アクティブ領域と、第一ドーパントタイプと反対の第二ドーパントタイプを有する第二領域を含むことができ、アクティブ領域は、第一と第二領域間にある。アクティブ領域は、第一、又は第二領域の非極性面表面に位置するか、あるいは、第一及び第二領域の少なくとも一つの非極性面表面間に位置する。よって、半導体ダイオードは、水平、又は垂直スタック構造を有することができる。アクティブ領域に隣接する第一領域の非極性表面/極性表面の比率は、1より大きい。一具体例において、少なくともアクティブ領域はIII-N結晶物質である。一具体例において、アクティブ領域は、pn接合、又はpn接合の空乏領域である。一具体例において、アクティブ領域は、第一及び第二領域間の真性領域、又は量子井戸構造である。本開示において、空乏領域は、アクティブダイオード領域、又はアクティブ領域のうちの一タイプとすることができる。第一、第二コンタクトは、第一と第二領域に対応して与えられる。
発射光の波長とその色は、LEDのp−n接合を形成する材料のバンドギャップエネルギーによって決まる。III-N材料を取り入れるLEDは、青、緑、赤外線、紫外線、及び白色(例えば、青色光に基づくか、又は青色光を取り入れる)を含む光を発光する ことができる。例えば、青色LEDは、ワイドバンドギャップの半導体GaN(窒化ガリウム)とInGaN(窒化インジウムガリウム)に基づくことができる。従来のLEDにおいて、内部量子効率を制限する一要因は、GaNの極性c面である。発光する光の色/波長により、アクティブ領域、又は対応するLED装置の内部効率の減少程度が変化しうる。一具体例において、緑色光発光LEDは、100倍を超えた効率の向上を経験することが予期される。一具体例において、緑色光発光LEDは、2倍超、5倍超、10倍超、又はそれ以上の効率の向上を経験することが予期される。
本願による青色光LED、又は白色光LEDの一具体例において、非極性III-N半導体結晶物質のため、効率は、2倍超、5倍超、10倍超、25倍超、又はそれ以上、増加することができる。
本願による赤外線LEDの一具体例において、非極性III-N半導体結晶物質のため、効率は、2倍超、5倍超、10倍超、25倍超、又は、それ以上、増加することができる。
本願による紫外線LEDの一具体例において、非極性III-N半導体結晶物質のため、効率は、2倍超、5倍超、10倍超、25倍超、又はそれ以上、増加することができる。
一代表具体例において、頂部及び底部ダイオード領域のドーピングレベルは1017-1020 cm-3の範囲にあり、アクティブ領域のドーピングレベルは1017 cm-3より小さくてよい。
極性材料を使用することにより、レーザーLEDは、少なくとも有害な周波数シフト(frequency shift)、及び/又は効率の損失を含む欠点を被るおそれがある。本願の具体例によると、このような欠点は減少することができる。
代表実施例はGaNを用いて記載されたが、理解されることは、その他のIII-N半導体材料を用いてもよいことである。本発明の具体例によると、III-N結晶性半導体材料が提供されてもよい(例えば、選択的エピタキシャル成長)。ある具体例では、前記III-N結晶性半導体材料の第一方向に沿った成長が促され、及び/又は第二方向に沿った成長は妨害することができる。ある具体例において、非極性面III-N結晶性半導体材料の成長は、極性面III-N結晶性半導体材料の上にて促進することができる。ある具体例において、a面/m面方向のIII-N結晶性半導体材料の成長は促し、及び/又はc面方向のIII-N結晶性半導体材料の成長は妨げることができる。
【0035】
代表実施例は非極性面を用いて記載されたが、理解されることは、c面III-N半導体材料の特徴的な欠点を減少又は排除できるあらゆる配向(例えば、半平面(semi-planar)、半極性(semi-polar))が使用できることである。
代表例の半導体ダイオードは、単一ダイオード、又はアクティブダイオード領域の文脈にて記載してもよい。しかしながら、当業者なら理解できるように、大多数の応用は、複数のダイオードを必要とし、一般に、単一チップで一体化される。このような複数の半導体部品、装置、又は製品が、単一装置、又は単一チップに構成される場合、それらは、同一の電気構造と実質的に同一の性能を有するのが好ましい。
上述のように、本発明は幅広い応用を有する。LED技術に限定されないが、本発明は、LED技術中に多くの応用を有する。
本明細書にて「一具体例」、「具体例」、「代表具体例」等に対する参照は、具体例と関連して記載される特定の構造特徴、構造、又は特性が、少なくとも一つの本発明の具体例中に含まれることを意味する。よって、明細書中の各所の用語は、相同の具体例を示すものではない。更に、特定構造特性、構造、又は、特性が任意の具体例中で描写される時、当業者は、この種の構造特徴、構造、又は特性とその他の実施例の連接関係に影響を及ぼすことができる。更に、説明を簡潔にするため、ある方法工程は、独立した工程として描写される。しかし、これらの独立した工程は、それらのパフォーマンスに依存して、特定の順序として解釈される必要はない。つまり、ある工程は、交替で、又は同時に実行することができる。この他、例の図形は、本発明の各種実施例を示すのに用いられる。ここで描写される各種実施例は、装置の実施例に対応することができるが、しかし、本方法の実施例はこれに限定されない。
【0036】
本発明では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本発明に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本発明の精神と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、従って本発明の保護範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【0037】
以下は、ある具体例のリストである。
(1)ダイオードの製作方法は、一つ以上のフィンの極性結晶物質を含む第一クラッド層を形成し、一つ以上のフィンの主要面が非極性であるステップと、一つ以上の主要面をおおってアクティブ領域を形成するステップと、アクティブ領域に隣接する第二クラッド層を形成するステップと、を含む。
(2)ダイオードの製作方法は、一つ以上の穴を形成した第一表面を含む極性半導体結晶物質の第一クラッド層を提供し、一つ以上の穴の側壁が、極性半導体結晶物質の非極性面であるステップと、第一表面と反対側の第二クラッド層を提供するステップと、少なくとも部分的に一つ以上の穴に延伸する第一と第二クラッド層間に挿入されるアクティブ領域を提供するステップと、を含む。
(3)ダイオードの製作方法は、第一ダイオード領域を形成するステップと、第一ダイオード領域に隣接するアクティブ領域を形成するステップと、アクティブ領域に隣接する第二ダイオード領域を形成するステップと、を含み、非極性であるアクティブ領域に隣接する第一ダイオード領域の一つ以上の表面のエリア(面積)は、極性である第一ダイオード領域の一つ以上の表面のエリアより大きい。
(4)発光ダイオードの製作方法は、第一ダイオード領域を提供するステップと、第一ダイオード領域に隣接するアクティブダイオード領域を形成するステップと、アクティブダイオード領域に隣接する第二ダイオード領域を形成するステップと、を含み、アクティブダイオード領域と第二ダイオード領域の少なくとも一部は、III-N半導体結晶物質の非極性面に対応する。
(5)発光ダイオードの製作方法は、III-N半導体材料から、底部ダイオード領域を提供するステップと、底部ダイオード領域に隣接するIII-N半導体材料から、アクティブダイオード領域を形成するステップと、アクティブダイオード領域に隣接するIII-N半導体材料から、頂部ダイオード領域を形成するステップと、を含み、アクティブ及び頂部ダイオード領域は、底部ダイオード領域より単位面積当たりの欠陥が少ない。
(6)発光ダイオードの製作方法は、底部ダイオード材料を提供するステップと、底部ダイオード材料にキャビティを形成するステップと、キャビティの表面に、アクティブダイオード領域を形成するステップと、キャビティに、頂部ダイオード材料を蒸着するステップ、を含む。
(7)発光ダイオードの製作方法は、III-N半導体材料から、底部、アクティブ、及び頂部ダイオード領域を提供するステップと、LEDに、非極性III-N 半導体材料を提供し、出力効率を所定量を超えるまで増加させるステップと、を含む。
(8)発光ダイオードの製作方法は、極性面上に、III-N半導体結晶層を提供するステップと、III-N半導体材料層の非極性面に位置合わせされる少なくとも一つの第一表面と極性面に位置合わせされる少なくとも一つの第二表面を有する底部ダイオード領域を形成するステップと、底部ダイオード領域の少なくとも一つの第一表面と少なくとも一つの第二表面に隣接するアクティブダイオード領域を形成するステップと、アクティブダイオード領域に隣接する頂部ダイオード領域を形成するステップと、を含む。
(9)発光ダイオードの製作方法は、III-N半導体材料の底部ダイオード領域を提供するステップと、III-N半導体材料の非極性表面上の底部ダイオード領域に隣接するアクティブダイオード領域を形成するステップと、アクティブダイオード領域に隣接する頂部ダイオード領域を形成するステップと、を含む。
(10)発光ダイオードの製作方法は、第一ダイオード領域を提供するステップと、第一ダイオード領域に隣接するアクティブダイオード領域を形成するステップと、アクティブダイオード領域に隣接する第二ダイオード領域を形成するステップと、を含み、アクティブダイオード領域の第一部分は第一出力光効率を有し、アクティブダイオード領域の第二部分は第二低出力光効率を有する。
【0038】
上記でリストされた具体例は、それぞれ、更に、以下の特徴によって修正される。
アクティブと頂部ダイオード領域の少なくとも一つは、底部ダイオード領域より線欠陥総数が多くてもよい。
青色光LEDの光出力効率は、2倍超、5倍超、10倍超、又は25倍超であってもよい。緑色光LEDの光出力効率は、2倍超、5倍超、10倍超、又は25倍超であってもよい。白色光LEDの光出力効率は、2倍超、5倍超、10倍超、又は25倍超であってもよい。紫外線LEDの光出力効率は、2倍超、5倍超、10倍超、又は25倍超であってもよい。赤外線LEDの光出力効率は、2倍超、5倍超、10倍超、又は25倍超であってもよい。
【0039】
アクティブ領域に面する底部ダイオード領域における非極性表面エリアの極性面表面エリアに対する比率は、1より大きくてもよい。アクティブ領域に面する底部ダイオード領域における非極性表面エリアの極性面表面エリアに対する比率は、2超、4超、10超、又は、50超であってもよい。
【0040】
前記アクティブ領域は、非極性表面に対応するIII-N半導体材料であってもよい。III-N半導体材料の極性表面向きの前記アクティブダイオード領域の部分は、50%未満、25%未満、15%未満、10%未満、又は5%未満であってもよい。III-N半導体材料の極性表面向きの頂部ダイオード領域部分は、50%未満、25%未満、15%未満、10%未満、又は5%未満であってもよい。III-N半導体材料の極性表面向きのアクティブダイオード領域、底部ダイオード領域、又は頂部ダイオード領域の部分は、50%未満、25%未満、15%未満、10%未満、又は5%未満であってもよい。III-N半導体材料の非極性表面向きのアクティブダイオード領域、底部ダイオード領域、又は頂部ダイオード領域の部分は、50%超、75%超、85%超、又は95%超であってもよい。
【0041】
前記ダイオード領域は、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウム(InN)、及びそれらの三元と四元の化合物のうちの一つ以上を含んでもよい。
【0042】
前記底部領域は、開口を有するように構成されてもよく、開口は、トレンチ、凹部、又は穴である。半導体装置は、開口の少なくとも一部をおおって構成されてもよい。前記トレンチは、その幅の少なくとも2倍より深いか、その幅の少なくとも5倍より深いか、その幅の少なくとも10倍より深くてもよく、あるいは、トレンチは、その幅の少なくとも100倍より深くてもよい。トレンチは、その幅より少なくとも10倍長くてもよく、あるいは、トレンチは、その幅より少なくとも100倍長くてもよい。開口の幅は、450nm以下、400nm以下、350nm以下、200nm以下、100nm以下、50nm以下のうちの一つであってもよい。開口の幅は、5um以下、2um以下、及び1um以下のうちの一つであってもよい。
CMOS装置は、基板と一体化されてもよい。基板は、シリコン、ゲルマニウム、又はサファイアからなってもよい。絶縁パターン開口で露出する基板表面はシリコン基板の(100)表面であってもよく、基板は、単結晶基板、又は多結晶基板であってもよい。
ダイオード領域はエピタキシャル成長されてもよい。底部、アクティブ及び頂部ダイオード領域は、同一の半導体結晶物質であってもよい。底部領域は、少なくともアクティブ領域、又は頂部ダイオード領域と異なる半導体結晶物質であってもよい。底部及び頂部ダイオード領域は、異なるドーピング濃度でドープされてもよい。頂部及びアクティブダイオード領域は、異なるドーピング濃度でドープされてもよい。底部及び頂部ダイオード領域は、異なるタイプのドーパントがドープされてもよい。ダイオード領域は、その場でドープされるか、又はイオン注入されてもよい。
アクティブ及び頂部ダイオード領域の少なくとも一つは、有機金属化学蒸着(MOCVD)、常圧CVD(APCVD)、低(又は減)圧CVD(LPCVD)、超高真空CVD(UHVCVD)、分子線エピタキシー(MBE)、又は原子層成長法(ALD)を含む選択的エピタキシャル成長により形成されてもよい。
【0043】
底部、アクティブ、及び頂部領域は、繰り返されてもよい。極性面に対応する前記アクティブ領域の少なくとも一部は、除去されてもよい。極性面に対応する底部ダイオード領域、又は頂部ダイオード領域の少なくとも一部は、除去されてもよい。
本方法は、真性アクティブ領域を含んでもよい。アクティブ領域は、空乏領域を含んでもよい。
【0044】
本方法は、LEDの製造方法であってもよい。本方法は、レーザーダイオードの製造方法であってもよい。本方法は、光起電装置の製造方法であってもよい。
【0045】
以下に別の具体例をリストする。
(1)ダイオードは、一つ以上の極性結晶物質のフィンであって、一つ以上のフィンの主要面が非極性であり、一つ以上のフィンが第一クラッド層を構成すること、一つ以上のフィン周辺に形成されるアクティブ領域、及びアクティブ領域に隣接して形成される第二クラッド層、を含む。
(2)ダイオードは、一つ以上の穴を有する第一表面を含む極性結晶物質の第一クラッド層であって一つ以上の穴の側壁は、極性結晶物質の非極性面であること、第一表面と反対側で、少なくとも部分的に一つ以上の穴に延伸する第二クラッド層、及び第一及び第二クラッド層間に挿入されるアクティブ領域を含む。
(3)ダイオードは、第一ダイオード領域、第一ダイオード領域に隣接するアクティブ領域、及びアクティブ領域に隣接する第二ダイオード領域を含み、非極性であるアクティブ領域に隣接する第一ダイオード領域の一つ以上の表面のエリアは、極性である第一ダイオード領域の一つ以上の表面のエリアより大きい。
(4)発光ダイオードは、第一ダイオード領域、第一ダイオード領域に隣接するIII-N半導体結晶物質のアクティブダイオード領域、及びアクティブダイオード領域に隣接する第二ダイオード領域を含み、アクティブダイオード領域の少なくとも一部が、第一ダイオード領域の非極性面に対応する。
(5)発光ダイオードは、III-N半導体材料からの底部ダイオード領域、底部ダイオード領域に隣接するIII-N半導体材料からのアクティブダイオード領域、及びアクティブダイオード領域に隣接するIII-N半導体材料からの頂部ダイオード領域を含み、アクティブ及び頂部ダイオード領域は、底部ダイオード領域より単位面積当たりの欠陥が少ない。
(6)発光ダイオードは、キャビティを有する底部ダイオード材料、キャビティの表面上のアクティブダイオード領域、キャビティに蒸着された頂部ダイオード材料、を含む。
(7)発光ダイオードは、III-N半導体材料からの底部、アクティブ、及び頂部ダイオード領域を含み、LEDの非極性III-N半導体材料が構成されて、出力効率を増加する。
(8)発光ダイオードは、III-N半導体材料層の非極性面に位置合わせされる少なくとも一つの第一表面と極性面に位置合わせされる少なくとも一つの第二表面を有する極性面上のIII-N半導体結晶層の底部ダイオード領域、底部ダイオード領域の少なくとも一つの第一表面と少なくとも一つの第二表面に隣接するアクティブダイオード領域、及びアクティブダイオード領域に隣接する頂部ダイオード領域、を含む。
(9)発光ダイオードは、III-N半導体材料の底部ダイオード領域、III-N半導体材料の非極性表面上の底部ダイオード領域に隣接するアクティブダイオード領域、及びアクティブダイオード領域に隣接する頂部ダイオード領域、を含む。
(10)発光ダイオードは、第一ダイオード領域、第一ダイオード領域に隣接するアクティブダイオード領域、及びアクティブダイオード領域に隣接する第二ダイオード領域からなり、アクティブダイオード領域の第一部分は第一出力光効率を有し、アクティブダイオード領域の第二部分は第二低出力光効率を有する。
【0046】
上記でリストされた具体例は、それぞれ、更に、以下の特徴によって修正される。
アクティブと頂部ダイオード領域の少なくとも一つは、底部ダイオード領域より線欠陥総数が多い。
【0047】
青色光LEDの光出力効率は、2倍超、5倍超、10倍超、又は25倍超であってもよい。緑色光 LEDの光出力効率は、2倍超、5倍超、10倍超、又は25倍超であってもよい。白色光LEDの光出力効率は、2倍超、5倍超、10倍超、又は25倍超であってもよい。紫外線LEDの光出力効率は、2倍超、5倍超、10倍超、又は25倍超であってもよい。赤外線 LEDの光出力効率は、2倍超、5倍超、10倍超、又は25倍超であってもよい。
【0048】
アクティブ領域に面した底部ダイオード領域における非極性表面エリアの極性面表面エリアに対する比率は、1以上である。アクティブ領域に面した底部ダイオード領域における非極性表面エリアの極性面表面エリアに対する比率は、2より大きい、4より大きい、10より大きい、又は50より大きくてもよい。
前記アクティブ領域は、非極性表面に対応するIII-N半導体材料である。III-N半導体材料の極性表面向きの前記アクティブダイオード領域の部分は、50%未満、25%未満、15%未満、10%未満、又は5%未満であってもよい。III-N半導体材料の極性表面向きの頂部ダイオード領域部分は、50%未満、25%未満、15%未満、10%未満、又は5%未満であってもよい。III-N半導体材料の極性表面向きのアクティブ領域、底部ダイオード領域、又は頂部ダイオード領域の部分は、50%未満、25%未満、15%未満、10%未満、又は5%未満であってもよい。III-N半導体材料の非極性表面向きのアクティブ領域、底部ダイオード領域、又は頂部ダイオード領域の部分は、50%超、75%超、85%超、又は95%超であってもよい。
【0049】
ダイオード領域は、以下の一つ以上を含む。窒化アルミニウム(AlN)、窒化ガリウム(GaN)、窒化インジウム(InN)、及びそれらの三元と四元の化合物。ダイオード領域はGaNを含む。
【0050】
底部領域は、開口を有するように設計されてもよく、開口は、トレンチ、凹部、又は穴である。ダイオードは、開口の少なくとも一部をおおって構成される半導体装置からなってもよい。トレンチは、その幅の少なくとも2倍より深いか、その幅の少なくとも5倍より深いか、その幅の少なくとも10倍より深くてもよく、あるいは、トレンチは、その幅の少なくとも100倍より深くてもよい。トレンチは、その幅より少なくとも10倍長い、又はトレンチは、その幅の少なくとも100倍長くてもよい。開口の幅は、450nm以下、400nm以下、350nm以下、200nm以下、100nm以下、50nm以下のうちの一つであってもよい。開口の幅は、5um以下、2um以下、及び1um以下のうちの一つであってもよい。
ダイオード領域はエピタキシャル成長されてもよい。ダイオードは、更に、基板と一体化されるCMOS装置からなってもよい。基板は、シリコン、ゲルマニウム、又はサファイアからなってもよい。絶縁パターン開口で露出する基板の表面はシリコン基板の(100)表面でよく、基板は、単結晶基板、又は多結晶基板であってもよい。
【0051】
底部、アクティブ及び頂部ダイオード領域は、同一の半導体結晶物質であってもよい。底部領域は、少なくともアクティブ領域、又は頂部ダイオード領域と異なる半導体結晶物質であってもよい。底部及び頂部ダイオード領域は、異なるドーピング濃度でドープされてもよい。頂部及びアクティブダイオード領域は、異なるドーピング濃度でドープされてもよい。底部及び頂部ダイオード領域は、異なるタイプのドーパントがドープされてもよい。ダイオード領域は、その場でドープされるか、又はイオン注入されてもよい。
【0052】
アクティブ及び頂部ダイオード領域の少なくとも一つは、有機金属化学蒸着(MOCVD)、常圧CVD(APCVD)、低(又は減)圧CVD(LPCVD)、超高真空CVD(UHVCVD)、分子線エピタキシー(MBE)、又は原子層成長法(ALD)を含む選択的エピタキシャル成長により形成されてもよい。
【0053】
底部、アクティブ、及び頂部領域は、繰り返されてもよい。極性面に対応する前記アクティブ領域の少なくとも一部は、除去されてもよい。極性面に対応する底部ダイオード領域、又は頂部ダイオード領域の少なくとも一部は、除去されてもよい。
ダイオードは、真性アクティブ領域を含んでもよい。アクティブ領域は、空乏領域を含んでもよい。ダイオードは、LED、レーザーダイオード、又は光起電装置であってもよい。
【符号の説明】
【0054】
100 基板;
210 基板;
220 底部ダイオード領域;
230 アクティブダイオード領域;
240 頂部ダイオード領域;
250 底部コンタクト;
260 頂部コンタクト;
310,350 ステップ;
520 残りの構造;
522 特定部分;
524 第一部分;
530 スロット;
610 矢印;
630a 破線領域;
812 底部コンタクト;
814 底部コンタクト;
910、910’ ハンドル基板;
912 底部コンタクト;
914 頂部コンタクト;
1014,1014a 頂部コンタクト;
1016 平坦化層;
1020 底部ダイオード領域;
1030 アクティブダイオード領域;
1040 頂部ダイオード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10a
図10b
図10c
図10d