【実施例】
【0030】
以下、本発明の実施例を開示する。
【0031】
以下の方法により、テトラクロロエテンにより汚染した地下水から本発明の微生物(Dehalococcoides sp. ATV1)を獲得し、その微生物学的特性の評価を行った。
【0032】
1.ミネラル基礎培養液
1L メディウム瓶に900 mLの脱イオン水を入れ、脱気及びオートクレーブ滅菌後、培地の温度を高温で保ったまま、以下の溶液と試薬を添加した。
10 mL 100×Salt stock solution
1 mL Trace element solution A
1 mL Trace element solution B
50 μL レザズリンナトリウム溶液(0.5 %w/v)
1 mM 酢酸カリウム
0.206 g L-Cysteine
2.52 g 炭酸水素ナトリウム
0.048 g 硫化ナトリウム二水和物
【0033】
脱イオン水(脱気、オートクレーブ滅菌済み)で1 Lまでメスアップし、CO
2ガスによりpHを 7.0〜7.5に調整した。
【0034】
100×Salt stock solution, Trace element solution A 及び Trace element solution Bは各1L を以下の組成で作製した。
(1) 100×Salt stock solution: 100 g NaCl, 50 g MgCl
2・6H
2O, 20 g KH
2PO
4, 30 g NH
4Cl, 30 g KCl, 1.5 g CaCl
2・2H
2O / 1L
(2) Trace element solution A: 10 mL HCl(25 % solution, w/w), 1.5 g FeCl
2・4H
2O, 0.19 g CoCl
2・6H
2O, 0.1 g MnCl
2・4H
2O, 70 mg ZnCl
2, 6 mg H
3BO
3, 36 mg Na
2M
OO
4・2H
2O, 24 mg NiCl
2・6H
2O, 2 mg CuCl
2・2H
2O / 1L
(3) Trace element solution B: 6 mg Na
2SeO
3・5H
2O, 8 mg Na
2WO
4・2H
2O, 0.5 g NaOH / 1L
【0035】
2.サンプルリング
サンプルは愛知県熱田市の表層から約9mから採取した地下水をサンプルとした。この地下水はトリクロロエテンで汚染されており、水素徐放剤の投入によりDehalococcoides属細菌が増殖し、エテンまでの分解が促進されていることが分かっていた。地下水は空気に触れないように密閉した容器に入れ、4℃で冷却して輸送し、到着後ただちに第1世代の培養に用いた。
【0036】
3.クロロエテン及びエテンの定量
クロロエテン類及びエチレンはヘッドスペースサンプルをFID(炎イオン検出器)ガスクロマトグラフィー(GC-2014、島津製作所)を用いて分析した。サンプリングはガスタイトシリンジ(ハミルトン)で行い、カラムはキャピラリーカラム(DB-624, 長さ:60 m 、内径:0.32 mm、 膜厚:1.80 μm、 J&W 社)を用いた。測定条件は、入口圧: 206.6 kPa、カラム流量: 4.93 ml/min、線速度: 49.3 cm/s、スプリット比: 25.0、全流量: 131.2 ml/min、注入モード: SPLITLESS、制御モード: 線速度、キャリアガス: Heである。注入口および検出器側の温度は、それぞれ200 ℃および250 ℃である。オーブン温度は、最初に35 ℃で15分間保持し、4 ℃/minで75 ℃まで昇温させた後に40 ℃/minで200 ℃まで昇温させた。トリクロロエテン、シス1,2ジクロロエテン、ビニルクロライドおよびエテンの保持時間は、それぞれ10.5分、7.5分、2.8分および2.1分であった。
【0037】
4.第1世代の培養
10gの滅菌した泥を添加したバイアル瓶(容量 : 100 mL, 外径 : 40.5 mm × 高さ : 128 mm)にミネラル基礎培養液を40 mL 分注した。バイアル瓶にアルミホイルをかぶせてオートクレーブ滅菌処理を行った。培地が常温まで下がった後に、レザズリンによる培地の赤色が無色になるまでの約5分間アルゴンガスで気相液層置換を行った。培地が無色になったのを確認した後に、採取した地下水を50 mL 添加し、直ちにテフロン(登録商標)コートブチルゴムセプタム(ジーエルサイエンス)とアルミシール(ジーエルサイエンス)で栓をした。その後、カテラン針(テルモ 22G×70、ガンマ線滅菌済)と注射針(テルモ 18G×1
1/
2、ガンマ線滅菌済)を用いて約5分間アルゴンガスで気相液層置換を行った。5 ml シリンジ (ニプロシリンジGA、ガンマ線滅菌済)を用いてバイアル瓶1本当り1 mL(ヘッドスペース容量の3.3 %)の水素ガスを封入した後、ドラフト内で注射針付シリンジ(テルモ25G×1)を用いて シス1,2ジクロロエテンを10 ppm程度になるように封入した。全てのバイアル瓶は、反転させて25 ℃の暗所で培養を開始し、3日に1回の転倒攪拌を行った。
図1はシス1,2ジクロロエテンの濃度変化を示したものであり、34日目にシス1,2ジクロロエテンの濃度はほぼゼロになった。
【0038】
5.第2世代の培養
培養開始37日後、添加したシス1,2ジクロロエテンのほぼ完全な分解が見られたので、継体を行った。10 gの滅菌した泥を加えた100 mL容量バイアル瓶に86.4 mL ミネラル基礎培養液を分注しオートクレーブ滅菌処理後に、第1世代培養液を3.6 mL 添加して、直ちにテフロン(登録商標)コートブチルゴムおよびアルミシールで栓をした。その後、約5分間アルゴンガスで気相液層置換を行い、バイアル瓶1本当り1mL(ヘッドスペース容量の3.3 %)の水素ガスを封入し、ドラフト内でシス1,2ジクロロエテンを 約100 μMになるように封入した。全てのバイアル瓶は、反転させて25 ℃の暗所で培養を開始し、3日に1回の転倒攪拌を行った。
【0039】
6.継体培養
第3世代以降は、600 mL ロット瓶(日電理化硝子株式会社)を用いて以下の条件で培養した。
継体量:最終液量の4%
培地量:バイアル瓶の75%
水素量:ヘッドスペースの5%
滅菌泥量:最終液量の5 weight %
【0040】
図2は第4世代培養液中のシス1,2ジクロロエテン、ビニルクロライド及びエテンの濃度変化を示したものである。シス1,2ジクロロエテンの分解に伴い、ビニルクロライドが生成し、約3週間でほぼ完全にエテンまだ脱塩素化が進んだ。以後の継体では、ほぼ同じ速度で分解が進むことが確認された。
【0041】
7.ゲノムDNAの抽出
第4世代培養微生物群の全ゲノムDNAを、PowerMax
TMSoil DNA Isolation Kit(MO-BIO)を用いて抽出した。地下水または培養液90 mLを20,000 ×g 、60分間遠心して得られた沈殿物を15mL Bead Solutionで懸濁し、Bead Solution Tubeに加えて1分間ボルテックスした。1.2 mL のSolution S1を加え、30秒間ボルテックスして、4 mL Solution IRSを加える。65 ℃のウォーターバス内に入れて10分毎にボルテックスにかけて、最大スピードで30分間振とうさせる。その後、室温で2,500 ×g、3分間遠心させ、上清を注意深く新しいCollection Tube(50 mL)に移す。2mL Solution S2を加え、2回転倒混和させ、氷上に10分間置く。室温で2,500 ×g、4分間遠心させ、上清を注意深く新しいCollection Tube(50 mL)に移す。30mL Solution S3を加え、2回転倒混和させ、Spin filters units in 50 mLに移す。室温で2,500 ×g、2分間遠心させ、スピンフィルターを通過した溶液を捨て、残りをSpin filters units in 50 mLに移す。室温で2,500 ×g、2分間遠心させ、Spin filterを通過した溶液を捨てる。6mL Solution S4を加え、室温で2,500 ×g、3分間遠心させ、Spin filterを通過した溶液を捨てる。室温で2,500 ×g、2分間遠心させ、新しいCollection Tube(50 mL)にSpin filterを移す。Spin filterに30 mL Solution S5を加え、室温で2,500 ×g、3分間遠心させて、ゲノムDNAを抽出した。
【0042】
8.Real-Time PCRによるDehalococcoides属細菌の検出
Real-Time PCRを用いて地下水及び培養液中のシス1,2ジクロロエテンの脱塩素化に関わるDehalococcoides属細菌を定量した。Dehalococcoides属細菌に共通な16S rRNA遺伝子配列、Dehalococcoides sp. BAV1由来ビニルクロライド分解酵素遺伝子BvcA及び Dehalococcoides sp. VS由来ビニルクロライド分解酵素遺伝子VcrAを対象として解析を行った。解析に用いたプライマーとプローブの配列を表1に示す。解析は、StepOne
TMReal-Time PCR System (Applied Biosystems)を用いて行った。
【0043】
スタンダードカーブは、1 μLあたり10
3から10
7のコピー数の遺伝子を含むサンプルを調製して作成した。
【0044】
Dehalococcoides属細菌由来16S rRNA遺伝子及びBvcA遺伝子の Real-Time PCR条件は、0.3 mM Forward Primer, 0.3 mM Reverse Primer, 0.3 mM Probe, 2×TaqMan(R) Universal PCR Master Mix(Applied Biosystems), 3 μL Sample DNAを、Distilled Water DNAse RNAse Free(Invitrogen)で30 μLに調製して、Real-Time PCRで解析した。
【0045】
VcrA遺伝子のPCR条件は、0.3 mM Forward Primer, 0.3 mM Reverse Primer, 1×Fast SYBR (R) Green Master Mix( Applied Biosystems ), 2 μL Sample DNAを、Distilled Water DNAse RNAse Freeで20 μLに調製して、Real-Time PCRで解析した。
【0046】
【表1】
【0047】
表1中のプライマー及びプローブの塩基配列に対して、上から順番に配列番号1〜8を割り振った。
【0048】
9.Dehalococcoides属細菌の占有率
得られたゲノムDNAの量とDehalococcoides属細菌の16S rRNA遺伝子の定量結果(表2)から、地下水ではDehalococcoides属細菌が微生物全体の約1%程度だったものが第4世代で90%以上に達していることが分かった。
【0049】
【表2】
【0050】
10.還元脱塩素化酵素遺伝子の定量
各世代におけるDehalococcoides属細菌の16S rRNA遺伝子、VcrA、BvcAの遺伝子の定量の結果を
図3に示した。コントロールとの配列の違い等から増幅効率のずれがあるが Dehalococcoides属細菌 16S rRNAの増加に伴い、VcrA及びBvcA遺伝子が増加している。ほぼ同じパターンで増加していることから、1種類のDehalococcoides属細菌がVcrA及びBvcA遺伝子を有していることが示唆された。
【0051】
11.ゲノム解析により菌の解析 − 既知Dehalococcoides属細菌ゲノム配列との比較
第4世代目でDehalococcoides属細菌が主に占有していることから、第4世代の培養微生物群をLife Technologies社の次世代DNAシークエンサーSOLiD 3を用いてゲノム解析した。精製したゲノムDNAを、同社の推奨するプロトコールに従って処理し解析を行った。解析ソフトウエアCorona Liteにより、得られた配列情報を既知の Dehalococcoides属細菌ゲノム配列:(1) NC_002936 (Dehalococcoides ethenogenes 195)、(2) NC_009455 (Dehalococcoides sp. BAV1)、(3) NC_007356 (Dehalococcoides sp. CBDB1)、(4) NC_013552 (Dehalococcoides sp. VS)、(5)NC_013890 (Dehalococcoides sp. GT))との比較を行った。その結果を
図4に示す。SOLiD 3ではゲノム配列が50塩基のタグ配列として得られる。このタグ配列を既知の配列とマッチングを行い、50塩基のうちミスマッチが3個以内のタグ配列の数(Coverage Depth)をカウントし、グラフにした。培養しているDehalococcoides属細菌のゲノムはDehalococcoides ethenogenes 195株のゲノムと全長にわたって高い相同性を示すことが明らかになった。
【0052】
12.還元脱塩素化酵素遺伝子の解析
さらに、どのような還元脱塩素化酵素遺伝子が含まれるかを明らかにするために、各Dehalococcoides属細菌のゲノムにおける還元脱塩素化酵素遺伝子とのマッチングを解析した。表3〜6は各還元脱塩素化酵素遺伝子の配列にマッチしたタグ配列の数(Coverage)の平均値を示している。Dehalococcoides ethenogenes 195のゲノムに存在する17種類の還元脱塩素化酵素遺伝子の内トリクロロエテン分解酵素遺伝子であるTceAを含む7種類の還元脱塩素化酵素遺伝子が存在することが分かった。他のDehalococcoides属細菌の還元脱塩素化酵素とはほとんど高い相同性は示さなかったが、Dehalococcoides sp. Bav1及び Dehalococcoides sp. VSのビニルクロライド酵素遺伝子であるBvcA及びVcrAとは高い相同性を有する遺伝子が含まれることが確認された。この結果はReal Time PCRの結果と合致している。
【0053】
Real Time PCRの結果から、BvcA及びVcrAを有するDehalococcoides属細菌が培養中の微生物の大部分を占めていることが明らかになっており、BvcA及びVcrAのCoverageの平均値が、存在が確認されたDehalococcoides ethenogenes 195のTceAを含む7種類の還元脱塩素化酵素遺伝子のCoverageの平均値と近いことから、このDehalococcoides属細菌は Dehalococcoides ethenogenes 195株とゲノム配列が極めて高い相同性があり、 TceAの他に BvcA及びVcrAも含むことが示唆された。一方、テトラクロロエテン分解酵素遺伝子であるPceAは存在しなかった。
【0054】
【表3】
【0055】
【表4】
【0056】
【表5】
【0057】
【表6】
【0058】
13.共存する微生物の同定と定量
既知の全ての微生物の16S rRNA遺伝子配列を対象として同様の解析を行った。その結果、表7に示す微生物種の16S rRNA遺伝子の存在が確認された。それらの配列にマッチするタグの数からそれぞれの微生物の存在率を推定した。Dehalococcoides属細菌の存在割合は47.1%と計算された。培養系中の微生物群の主な構成微生物であることが、ゲノム解析データからも証明された。さらに、Dehalococcoides属細菌のCoverage がTceA、BvcA及びVcrAとほぼ同じであることから、1種類のDehalococcoides属細菌がこれらの遺伝子を全て含むことを示している。もし、複数の種のDehalococcoides属細菌が存在し、それらのゲノムにTceA、BvcA及びVcrAが存在すると仮定すると、これらの遺伝子の存在量がDehalococcoides属細菌の16S rRNA遺伝子よりも多くなることになり、矛盾する。また、考えにくいことだが、他の微生物にいずれかの遺伝子が存在すると仮定しても、これらの遺伝子は他のどの種の微生物の16S rRNA遺伝子よりも多いことから、その可能性も否定される。以上のことから、本培養系に存在する微生物群を主に構成するDehalococcoides属細菌は主なものは1種類であり、TceA、BvcA及びVcrAを含むものであるという結論に達した。本菌をDehalococcoides sp. ATB1と命名し、当該微生物を含む上記微生物群を、受託番号NITE P-1018として独立行政法人製品評価技術基盤機構バイオテクノロジー本部特許微生物寄託センターに寄託した。この寄託された微生物群の名称は、単独微生物と同じく「Dehalococcoides sp. ATB1」であることは前述した通りである。
【0059】
この方法で計算されたDehalococcoides属細菌の存在割合はReal Time PCRから推定された割合よりも低かったが、これは検量線の作成に用いたDNAと若干配列が異なるために、Real Time PCRの増幅効率が異なったことが原因であると考えられる。
【0060】
【表7】
【0061】
これらの微生物が共存していることを確認するために、継体を続けた培養菌体を対象としてPCRを行った。培養菌から精製したゲノムDNAを鋳型として表8に示すプライマーを用いてPCRを行った。
【0062】
【表8】
【0063】
表8中のプライマーの塩基配列に対して、上から順番に配列番号9〜18を割り振った。
【0064】
増幅した結果を
図5に示す。いずれも増幅していることが確認された。
【0065】
14.16S rRNA遺伝子及び還元脱塩素化酵素遺伝子のクローニングと解析
16S rRNA遺伝子及び存在が確認されたTceA、VcrAおよびBvcAをPCRで増幅し、配列の解析を行った。DNA、アミノ酸配列及び既知の遺伝子との相同性を
図6に示す。
図6(A)は、Dehalococcoides sp. ATV1(単独微生物)及び Dehalococcoides ethenogenes 由来16SrRNA配列の比較の結果を示している(Dehalococcoides sp. ATV1の16SrRNA配列:配列番号19、Dehalococcoides ethenogenesの16SrRNA配列:配列番号20)。
【0066】
図6Bは、Dehalococcoides sp. ATV1(単独微生物)及びDehalococcoides ethenogenes 由来のTceAの、DNA及びアミノ酸配列の比較を示した図面である(Dehalococcoides sp. ATV1のDNA配列とアミノ酸配列:配列番号21、22、Dehalococcoides ethenogenesのDNA配列とアミノ酸配列:配列番号23、24)。
【0067】
図6Cは、Dehalococcoides sp. ATV1(単独微生物)及びDehalococcoides sp.BAV1由来のBvcAの、DNA及びアミノ酸配列の比較を示した図面である(Dehalococcoides sp. ATV1のDNA配列とアミノ酸配列:配列番号25、26、Dehalococcoides sp.BAV1のDNA配列とアミノ酸配列:配列番号27、28)。
【0068】
図6Dは、Dehalococcoides sp. ATV1(単独微生物)及びDehalococcoides sp.VS由来のVcrAの、DNA及びアミノ酸配列の比較を示した図面である(Dehalococcoides sp. ATV1のDNA配列とアミノ酸配列:配列番号29、30、Dehalococcoides sp.VSのDNA配列とアミノ酸配列:配列番号31、32)。
【0069】
15.トリクロロエテン分解活性の確認
今回培養することに成功したDehalococcoides sp. ATV1のゲノムにトリクロロエテン分解酵素遺伝子であるTceAが存在することから、本菌がトリクロロエテンをエテンまで分解する活性を有することが示唆された。そこで、とりクロロエテンを電子受容体として培養を行った。その結果、約13日間で10ppbのトリクロロエテンが完全に分解した。この結果は、Dehalococcoides sp. ATV1がトリクロロエテンをエテンまで分解する能力がある菌であることを示している。
図7は培養開始時と4日目と13日目のガスクロマトグラフィーによる分析の結果である。13日目にはトリクロロエテンのピークが完全に消失し、エテンのピークが出現している 。
【0070】
16.Dehalococcoides sp. ATB1の電子顕微鏡写真
4代目培養液からサンプルを調整し、Dehalococcoides sp. ATV1を電子顕微鏡で観察し、その電子顕微鏡像を
図8に示す。撮影条件は以下の通りである。
【0071】
電子顕微鏡:JEM-1400(最大加速電圧120kV)
測定条件
80kV
1%TPA染色
200メッシュ支持膜グリッド
10000倍
【0072】
観察された形態は既に報告されている他のDehalococcoides属細菌とほぼ同じであった。