【発明の効果】
【0020】
化合物(I)は、筋細胞または/および脂肪細胞分化調節作用を有し、糖尿病、肥満症または脂質異常症等の予防・治療に有用であり、かつ優れた薬効を有する。
【0021】
(発明の詳細な説明)
以下、式(I)中の各記号の定義について詳述する。
本明細書中の「ハロゲン原子」は、特に断りのない限り、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を意味する。
本明細書中の「C
1−6アルキル基」は、特に断りのない限り、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル等を意味する。
【0022】
本明細書中の「C
1−6アルコキシ基」は、特に断りのない限り、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ等を意味する。
本明細書中の「C
1−6アルコキシ−カルボニル基」は、特に断りのない限り、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等を意味する。
【0023】
本明細書中の「C
1−6アルキレン基」は、特に断りのない限り、
メチレン(−CH
2−);
エチレン(−(CH
2)
2−);
−(CH
2)
3−、−CH(CH
3)CH
2−、−CH
2CH(CH
3)−;
−(CH
2)
4−、−CH(CH
3)(CH
2)
2−、−(CH
2)
2CH(CH
3)−、−C(CH
3)
2CH
2−、−CH
2C(CH
3)
2−;
−(CH
2)
5−、−CH(CH
3)(CH
2)
3−、−(CH
2)
3CH(CH
3)−、−CH(C
2H
5)(CH
2)
2−、−(CH
2)
2CH(C
2H
5)−、−CH
2CH(CH
3)(CH
2)
2−、−(CH
2)
2CH(CH
3)CH
2−、−CH
2CH(C
2H
5)CH
2−、−C(CH
3)
2(CH
2)
2−、−(CH
2)
2C(CH
3)
2−、−CH
2C(CH
3)
2CH
2−;
−(CH
2)
6−、−CH(CH
3)(CH
2)
4−、−(CH
2)
4CH(CH
3)−、−CH(C
2H
5)(CH
2)
3−、−CH
2CH(CH
3)(CH
2)
3−、−(CH
2)
3CH(CH
3)CH
2−、−(CH
2)
2CH(CH
3)(CH
2)
2−、−(CH
2)
3CH(C
2H
5)−、−C(CH
3)
2(CH
2)
3−、−(CH
2)
3C(CH
3)
2−、−CH
2C(CH
3)
2(CH
2)
2−、−(CH
2)
2C(CH
3)
2CH
2−、−C(CH
3)
2C(CH
3)
2−、等を意味する。
【0024】
本明細書中の「C
2−6アルケニレン基」は、特に断りのない限り、
−CH=CH−;
−CH=CH−CH
2−、−CH
2−CH=CH−;
−CH=CH−CH
2−CH
2−、−CH
2−CH=CH−CH
2−、−CH
2−CH
2−CH=CH−、−CH=CH−CH=CH−、−C(CH
3)=CH−CH
2−、−CH=C(CH
3)−CH
2−、−CH=CH−CH(CH
3)−、−CH(CH
3)−CH=CH−、−CH
2−C(CH
3)=CH−、−CH
2−CH=C(CH
3)−;
−CH=CH−CH
2−CH
2−CH
2−、−CH
2−CH=CH−CH
2−CH
2−、−CH
2−CH
2−CH=CH−CH
2−、−CH
2−CH
2−CH
2−CH=CH−;
−CH=CH−CH
2−CH
2−CH
2−CH
2−、−CH
2−CH=CH−CH
2−CH
2−CH
2−、−CH
2−CH
2−CH=CH−CH
2−CH
2−、−CH
2−CH
2−CH
2−CH=CH−CH
2−、−CH
2−CH
2−CH
2−CH
2−CH=CH−;等を意味する。
【0025】
本明細書中の「C
2−6アルキニレン基」は、特に断りのない限り、
−C≡C−;
−C≡C−CH
2−、−CH
2−C≡C−;
−C≡C−CH
2−CH
2−、−CH
2−C≡C−CH
2−、−CH
2−CH
2−C≡C−;
−C≡C−CH
2−CH
2−CH
2−、−CH
2−C≡C−CH
2−CH
2−、−CH
2−CH
2−C≡C−CH
2−、−CH
2−CH
2−CH
2−C≡C−;
−C≡C−CH
2−CH
2−CH
2−CH
2−、−CH
2−C≡C−CH
2−CH
2−CH
2−、−CH
2−CH
2−C≡C−CH
2−CH
2−、−CH
2−CH
2−CH
2−C≡C−CH
2−、−CH
2−CH
2−CH
2−CH
2−C≡C−;
等を意味する。
本明細書中の「C
1−6アルキル−カルボニル基」は、特に断りのない限り、アセチル、プロパノイル、ブタノイル、2−メチルプロパノイル、ペンタノイル、2−メチルブタノイル、ピバロイル、ヘキサノイル等を意味する。
【0026】
Aは、置換されていてもよいベンゼン環を示す。
【0027】
Aで示される「置換されていてもよいベンゼン環」における「ベンゼン環」は、置換可能な位置に1ないし3個の置換基を有していてもよい。
【0028】
該置換基としては、例えば、
(1)C
3−10シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロヘキシル);
(2)(a)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基、
(b)ヒドロキシ基、
(c)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基、および
(d)ハロゲン原子
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
6−14アリール基(例、フェニル、ナフチル);
(3)(a)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基、
(b)ヒドロキシ基、
(c)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基、および
(d)ハロゲン原子
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい4ないし7員芳香族複素環基(例、チエニル、フリル、ピリジル、ピラゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル);
(4)(a)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基、
(b)ヒドロキシ基、
(c)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基、
(d)ハロゲン原子、および
(e)オキソ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい4ないし7員非芳香族複素環基(例、テトラヒドロフリル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジル、ピロリジニル、ピペラジニル);
(5)(a)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基、
(b)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル−カルボニル基、
(c)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ−カルボニル基、
(d)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル)、
(e)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基でモノまたはジ置換されていてもよいカルバモイル基、および
(f)4ないし7員芳香族複素環基(例、チエニル、フリル、ピリジル、ピラゾリル、イミダゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル)
から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基;
(6)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル−カルボニル基;
(7)(a)ハロゲン原子、
(b)C
1−6アルコキシ基、
(c)C
6−14アリール基(例、フェニル)、および
(d) 4ないし7員複素環基(例、テトラヒドロフリル)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニル);
(8)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル、イソプロピルスルホニル);
(9)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基でモノまたはジ置換されていてもよいカルバモイル基;
(10)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基でモノまたはジ置換されていてもよいチオカルバモイル基;
(11)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基でモノまたはジ置換されていてもよいスルファモイル基;
(12)カルボキシ基;
(13)ヒドロキシ基;
(14)(a)ハロゲン原子、
(b)カルボキシ基、
(c)C
1−6アルコキシ基、
(d)1ないし3個のC
6−14アリール基(例、フェニル)で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ−カルボニル基、
(e)C
1−6アルキル基およびC
1−6アルコキシ−カルボニル基から選ばれる置換基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基、
(f) 4ないし7員複素環基(例、テトラヒドロフリル)、および
(g)C
3−10シクロアルキル基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルコキシ基;
(15)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
2−6アルケニルオキシ基(例、エテニルオキシ);
(16)C
7−13アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ);
(17)C
6−14アリールオキシ基(例、フェニルオキシ、ナフチルオキシ);
(18)C
1−6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセチルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ);
(19)(a)ハロゲン原子、および
(b)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
6−14アリール−カルボニル基(例、ベンゾイル);
(20)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい4ないし7員非芳香族複素環カルボニル基(例、ピロリジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル);
(21)メルカプト基;
(22)(a)ハロゲン原子、および
(b)C
1−6アルコキシ−カルボニル基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ);
(23)C
7−13アラルキルチオ基(例、ベンジルチオ);
(24)C
6−14アリールチオ基(例、フェニルチオ、ナフチルチオ);
(25)シアノ基;
(26)ニトロ基;
(27)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子);
(28)C
1−3アルキレンジオキシ基;
(29)C
1−3アルキレンオキシ基(例、メチレンオキシ、エチレンオキシ);
(30)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい4ないし7員芳香族複素環カルボニル基(例、ピラゾリルカルボニル、ピラジニルカルボニル、イソキサゾリルカルボニル、ピリジルカルボニル、チアゾリルカルボニル);
(31)(a)ハロゲン原子(例、フッ素原子)、および
(b)C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
3−10シクロアルコキシ基(例、シクロプロポキシ、シクロペンチルオキシ);
(32)(a)ハロゲン原子、
(b)カルボキシ基、
(c)ヒドロキシ基、
(d)C
1−6アルコキシ−カルボニル基、
(e)C
1−6アルコキシ基、および
(f)C
1−6アルキル基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
1−6アルキル基;
(33)(a)ハロゲン原子、
(b)カルボキシ基、
(c)ヒドロキシ基、
(d)C
1−6アルコキシ−カルボニル基、
(e)C
1−6アルコキシ基、および
(f)C
1−6アルキル基でモノまたはジ置換されていてもよいアミノ基
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
2−6アルケニル基(例、エテニル、1−プロペニル);
(34)(a)1ないし3個のハロゲン原子で置換されていてもよいC
1−6アルキル基、
(b)ヒドロキシ基、
(c)C
1−6アルコキシ基、および
(d)ハロゲン原子
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいC
7−13アラルキル基(例、ベンジル);
等が挙げられる。置換基が2個以上である場合、各置換基は同一でも異なっていてもよい。
【0029】
Aは、好ましくは、
(1)C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ);
(2)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子);
等から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環である。
【0030】
Aは、より好ましくは、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)で置換されていてもよいベンゼン環である。
【0031】
Xは、CHまたはNを示す。
【0032】
Yは、結合手、−O−または−S−を示す。
Yは、好ましくは、結合手または−O−である。
Yはより好ましくは、結合手である。
【0033】
L
1は、C
1−6アルキレン基、C
2−6アルケニレン基またはC
2−6アルキニレン基を示す。
L
1は、好ましくは、C
2−6アルケニレン基である。
L
1は、より好ましくは、−CH=CH−である。
【0034】
L
2は、C
1−6アルキレン基、C
2−6アルケニレン基またはC
2−6アルキニレン基を示す。
L
2は、好ましくは、C
1−6アルキレン基である。
L
2は、より好ましくは、メチレンまたはエチレンである。
L
2は、さらにより好ましくは、エチレンである。
【0035】
R
1は、水素原子またはC
1−6アルキル基を示す。
R
1は、好ましくは水素原子である。
【0036】
R
2は(1)ハロゲン原子、C
1−6アルキル基およびC
1−6アルコキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい5または6員複素環基、(2)ベンゼン環と5または6員複素環基との縮合複素環基であり、該縮合複素環基はハロゲン原子、C
1−6アルキル基およびC
1−6アルコキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい、(3)−PO(OR
3)
2または(4)−S(O)
mR
4を示す。
【0037】
R
2で示される「ハロゲン原子、C
1−6アルキル基およびC
1−6アルコキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい5または6員複素環基」の「5または6員複素環基」としては、例えば、5または6員芳香族複素環基または5または6員非芳香族複素環基等が挙げられる。
【0038】
該5または6員芳香族複素環基としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5または6員芳香族複素環基が挙げられる。
【0039】
5または6員芳香族複素環基の好適な例としては、
フリル(例、2−フリル、3−フリル)、チエニル(例、2−チエニル、3−チエニル)、ピリジル(例、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリミジニル(例、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル)、ピリダジニル(例、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル)、ピラジニル(例、2−ピラジニル)、ピロリル(例、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、イミダゾリル(例、イミダゾール−1−イル、イミダゾール−2−イル、イミダゾール−4−イル、イミダゾール−5−イル)、ピラゾリル(例、1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、チアゾリル(例、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、イソチアゾリル(例、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル)、オキサゾリル(例、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、イソオキサゾリル(例、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル)、オキサジアゾリル(例、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル)、チアジアゾリル(例、1,3,4−チアジアゾール−2−イル)、トリアゾリル(例、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル)、テトラゾリル(例、テトラゾール−1−イル、テトラゾール−5−イル)、トリアジニル(例、1,2,4−トリアジン−1−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル)等の単環式芳香族複素環基等が挙げられる。
【0040】
該5または6員非芳香族複素環基としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する5または6員非芳香族複素環基が挙げられる。
【0041】
5または6員非芳香族複素環基の好適な例としては、
ピロリジニル(例、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル)、ピペリジル(例、ピペリジノ、2−ピペリジル、3−ピペリジル、4−ピペリジル)、モルホリニル(例、モルホリン−4−イル)、チオモルホリニル(例、チオモルホリン−4−イル)、ピペラジニル(例、1−ピペラジニル、2−ピペラジニル、3−ピペラジニル)、ヘキサメチレンイミニル(例、ヘキサメチレンイミン−1−イル)、オキサゾリジニル(例、オキサゾリジン−2−イル)、チアゾリジニル(例、チアゾリジン−2−イル)、イミダゾリジニル(例、イミダゾリジン−2−イル、イミダゾリジン−3−イル)、オキサゾリニル(例、オキサゾリン−2−イル)、チアゾリニル(例、チアゾリン−2−イル)、イミダゾリニル(例、イミダゾリン−2−イル、イミダゾリン−3−イル)、ジオキソリル(例、1,3−ジオキソール−4−イル)、ジオキソラニル(例、1,3−ジオキソラン−4−イル)、ジヒドロオキサジアゾリル(例、4,5−ジヒドロ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)、ピラニル(例、4−ピラニル)、テトラヒドロピラニル(例、2−テトラヒドロピラニル、3−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル)、チオピラニル(例、4−チオピラニル)、テトラヒドロチオピラニル(例、2−テトラヒドロチオピラニル、3−テトラヒドロチオピラニル、4−テトラヒドロチオピラニル)、テトラヒドロフリル(例、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロフラン−2−イル)、ピラゾリジニル(例、ピラゾリジン−1−イル、ピラゾリジン−3−イル)、ピラゾリニル(例、ピラゾリン−1−イル)、テトラヒドロピリミジニル(例、テトラヒドロピリミジン−1−イル)、ジヒドロトリアゾリル(例、2,3−ジヒドロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)、テトラヒドロトリアゾリル(例、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)等の単環式非芳香族複素環基等が挙げられる。
【0042】
R
2で示される「ハロゲン原子、C
1−6アルキル基およびC
1−6アルコキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい5または6員複素環基」における「5または6員複素環基」は、好ましくは、イミダゾリル、オキサジアゾリルまたはモルホリニル(好ましくはオキサジアゾリルまたはモルホリニル、より好ましくはオキサジアゾリル)であり、より好ましくは、イミダゾール−1−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イルまたはモルホリン−4−イル(好ましくは1,3,4−オキサジアゾール−2−イルまたはモルホリン−4−イル、より好ましくは1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)である。
【0043】
R
2で示される「ハロゲン原子、C
1−6アルキル基およびC
1−6アルコキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい5または6員複素環基」は、好ましくは、1ないし3個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でそれぞれ置換されていてもよい、イミダゾリル、オキサジアゾリルまたはモルホリニル(好ましくはオキサジアゾリルまたはモルホリニル、より好ましくはオキサジアゾリル)であり、より好ましくは、1ないし3個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でそれぞれ置換されていてもよい、イミダゾール−1−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イルまたはモルホリン−4−イル(好ましくは1,3,4−オキサジアゾール−2−イルまたはモルホリン−4−イル、より好ましくは1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)である。
【0044】
R
2で示される「ベンゼン環と5または6員複素環との縮合複素環基であり、該縮合複素環基はハロゲン原子、C
1−6アルキル基およびC
1−6アルコキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい」の「縮合複素環基」としては、例えば、キノリル(例、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、6−キノリル)、イソキノリル(例、3−イソキノリル)、キナゾリル(例、2−キナゾリル、4−キナゾリル)、キノキサリル(例、2−キノキサリル、6−キノキサリル)、ベンゾフラニル(例、2−ベンゾフラニル、3−ベンゾフラニル)、ベンゾチエニル(例、2−ベンゾチエニル、3−ベンゾチエニル)、ベンズオキサゾリル(例、2−ベンズオキサゾリル)、ベンズイソオキサゾリル(例、7−ベンズイソオキサゾリル)、ベンゾチアゾリル(例、2−ベンゾチアゾリル)、ベンズイミダゾリル(例、ベンズイミダゾール−1−イル、ベンズイミダゾール−2−イル、ベンズイミダゾール−5−イル)、ベンゾトリアゾリル(例、1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)、インドリル(例、インドール−1−イル、インドール−2−イル、インドール−3−イル、インドール−5−イル)、インダゾリル(例、1H−インダゾール−3−イル)、ジヒドロベンゾフラニル(例、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)、ジヒドロベンゾジオキシニル(例、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシニル)、ジヒドロベンゾジオキセピニル(例、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピニル)、テトラヒドロベンゾフラニル(例、4,5,6,7−テトラヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)、クロメニル(例、4H−クロメン−2−イル、2H−クロメン−3−イル)、ジヒドロクロメニル(例、3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−2−イル)、ジヒドロキノリル(例、1,2−ジヒドロキノリン−4−イル)、テトラヒドロキノリル(例、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−4−イル)、ジヒドロイソキノリル(例、1,2−ジヒドロイソキノリン−4−イル)、テトラヒドロイソキノリル(例、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−4−イル)等の縮合複素環基が挙げられる。
【0045】
R
2で示される「ベンゼン環と5または6員複素環との縮合複素環基であり、該縮合複素環基はハロゲン原子、C
1−6アルキル基およびC
1−6アルコキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい」の「縮合複素環基」は、好ましくは、ベンズイミダゾリルであり、より好ましくは、ベンズイミダゾール−1−イルである。
【0046】
R
2で示される「ベンゼン環と5または6員複素環との縮合複素環基であり、該縮合複素環基はハロゲン原子、C
1−6アルキル基およびC
1−6アルコキシ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい」は、好ましくは、1ないし3個のC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよいベンズイミダゾリルであり、より好ましくは、1ないし3個のC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよいベンズイミダゾール−1−イルである。
【0047】
R
2で示される「−PO(OR
3)
2」のR
3は、同一または異なって、C
1−6アルキル基を示す。
R
3は、好ましくは、メチルまたはエチルである。
【0048】
R
2で示される「−S(O)
mR
4」のR
4は、C
1−6アルキル基を示す。
【0049】
R
4は、好ましくは、メチルである。
【0050】
R
2で示される「−S(O)
mR
4」のmは、0、1または2を示す。
【0051】
mは、好ましくは、2である。
【0052】
R
2は、好ましくは、
(1)1ないし3個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でそれぞれ置換されていてもよい、イミダゾリル、オキサジアゾリルまたはモルホリニル;
(2)1ないし3個のC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよいベンズイミダゾリル;
(3)−PO(OCH
3)
2または−PO(OC
2H
5)
2;
(4)−S(O)
2CH
3;
等である。
【0053】
R
2は、より好ましくは、
(1)1ないし3個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でそれぞれ置換されていてもよい、イミダゾール−1−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イルまたはモルホリン−4−イル;
(2)1ないし3個のC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよいベンズイミダゾール−1−イル;
(3)−PO(OCH
3)
2または−PO(OC
2H
5)
2;
(4)−S(O)
2CH
3;
等である。
【0054】
R
2は、さらに好ましくは、C
1−6アルキル基(例、メチル)でそれぞれ置換されていてもよい、イミダゾール−1−イル、ベンズイミダゾール−1−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イルまたはモルホリン−4−イルである。
【0055】
R
2は、さらに好ましくは、1ないし3個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でそれぞれ置換されていてもよい、イミダゾール−1−イル、ベンズイミダゾール−1−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イルまたはモルホリン−4−イルである。
【0056】
R
2は、さらに好ましくは、1ないし3個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でそれぞれ置換されていてもよい、1,3,4−オキサジアゾール−2−イルまたはモルホリン−4−イルである。
【0057】
R
2は、特に好ましくは、1ないし3個のC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよい1,3,4−オキサジアゾール−2−イルである。
【0058】
式(I)中、置換基である−Y−L
2−R
2の置換位置はパラ位
【0059】
【化6】
【0060】
が好ましい。
【0061】
化合物(I)の好適な例として、以下の化合物が挙げられる。
[化合物A]
式:
【0062】
【化7】
【0063】
[式中、
Aが、
(1)C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、および
(2)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環であり、
Xが、CHまたはNであり、
Yが、結合手または−O−であり、
L
1が、C
2−6アルケニレン基(例、−CH=CH−)であり、
L
2が、C
1−6アルキレン基(例、メチレン、エチレン)であり、
R
1が、水素原子であり、および
R
2が、
(1)1ないし3個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でそれぞれ置換されていてもよい、イミダゾール−1−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イルまたはモルホリン−4−イル、
(2)1ないし3個のC
1−6アルキル基(例、メチル)で置換されていてもよいベンズイミダゾール−1−イル、
(3)−PO(OCH
3)
2または−PO(OC
2H
5)
2、または
(4)−S(O)
2CH
3
である。]で表される、化合物またはその塩。
【0064】
[化合物B]
式:
【0065】
【化8】
【0066】
[式中、
Aが、
(1)C
1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、および
(2)ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)
から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよいベンゼン環であり、
Xが、CHまたはNであり、
Yが、結合手であり、
L
1が、C
2−6アルケニレン基(例、−CH=CH−)であり、
L
2が、C
1−6アルキレン基(例、メチレン、エチレン)であり、
R
1が、水素原子であり、および
R
2が、1ないし3個のC
1−6アルキル基(例、メチル)でそれぞれ置換されていてもよい、1,3,4−オキサジアゾール−2−イルまたはモルホリン−4−イル
である。]で表される、化合物またはその塩。
【0067】
[化合物C]
・(2E)-3-[4-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]-N-{4-[2-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)エチル]フェニル}プロパ-2-エンアミドまたはその塩。
・(2E)-3-[4-(4-メトキシフェニル)ピリジン-3-イル]-N-{4-[2-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)エチル]フェニル}プロパ-2-エンアミドまたはその塩。
・(2E)-3-[4-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]-N-{4-[2-(5-メチル-1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)エチル]フェニル}プロパ-2-エンアミドまたはその塩。
・(2E)-3-[4-(4-フルオロフェニル)ピリミジン-5-イル]-N-{4-[2-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)エチル]フェニル}プロパ-2-エンアミドまたはその塩。
・(2E)-3-[4-(4-メトキシフェニル)ピリミジン-5-イル]-N-{4-[2-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)エチル]フェニル}プロパ-2-エンアミドまたはその塩。
・(2E)-3-[4-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]-N-[4-(モルホリン-4-イルメチル)フェニル]プロパ-2-エンアミドまたはその塩。
【0068】
[化合物D]
・(2E)-3-[4-(4-フルオロフェニル)ピリジン-3-イル]-N-{4-[2-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)エチル]フェニル}プロパ-2-エンアミドまたはその塩。
・(2E)-3-[4-(4-フルオロフェニル)ピリミジン-5-イル]-N-{4-[2-(1,3,4-オキサジアゾール-2-イル)エチル]フェニル}プロパ-2-エンアミドまたはその塩。
【0069】
式(I)で表される化合物の塩としては、薬理学的に許容される塩が好ましく、このような塩としては、例えば、無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。
【0070】
無機塩基との塩の好適な例としては、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩;アンモニウム塩等が挙げられる。
【0071】
有機塩基との塩の好適な例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン]、tert−ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。
【0072】
無機酸との塩の好適な例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。
【0073】
有機酸との塩の好適な例としては、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。
【0074】
塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、アルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられる。
【0075】
酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、アスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
【0076】
化合物(I)は、同位元素(例、
3H、
11C、
14C、
18F、
35S、
125I)等で標識されていてもよい。
また、化合物(I)は、無溶媒和物(例えば、無水物)であっても、溶媒和物(例えば、水和物)であってもよい。
さらに、
1Hを
2H(D)に変換した重水素変換体も、化合物(I)に包含される。
【0077】
化合物(I)のプロドラッグとは、生体内における生理条件下で酵素または胃酸等による反応により化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸等により加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物である。
【0078】
化合物(I)のプロドラッグとしては、
化合物(I)のアミノ基がアシル化、アルキル化またはリン酸化された化合物(例、化合物(I)のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化またはtert−ブチル化された化合物);
化合物(I)のヒドロキシ基がアシル化、アルキル化、リン酸化またはホウ酸化された化合物(例、化合物(I)のヒドロキシ基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化またはジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物);
化合物(I)のカルボキシ基がエステル化またはアミド化された化合物(例、化合物(I)のカルボキシ基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化またはメチルアミド化された化合物)
等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。
【0079】
また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような、生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
【0080】
以下、化合物(I)の製造法について説明する。
本発明の化合物(I)は、例えば、以下の反応式1に示す方法により製造することができる。以下の反応式において、各原料化合物は、反応を阻害しないのであれば、塩を形成していてもよく、かかる塩としては、前述の式(I)で示される化合物の塩として例示したものが用いられる。
原料化合物は、具体的製法を述べない場合、市販されているものを容易に入手できるか、あるいは、自体公知の方法またはそれに準ずる方法に従って製造することができる。
反応式1
【0081】
【化9】
【0082】
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
本法では、化合物(II)をアミド化反応に付すことにより、化合物(I)を製造することができる。本反応は、自体公知の方法、例えば、化合物(II)と化合物(III)とを直接縮合させる方法、または、化合物(II)の反応性誘導体と化合物(III)とを反応させる方法等を用いて行われる。
化合物(II)と化合物(III)とを直接縮合させる方法は、通常、縮合剤の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
該縮合剤としては、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド、ジイソプロピルカルボジイミド、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドおよびその塩酸塩等のカルボジイミド系縮合試薬;シアノリン酸ジエチル、アジ化ジフェニルホスホリル、ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド等のリン酸系縮合試薬;カルボニルジイミダゾール、2-クロロ-1,3-ジメチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート等慣用の縮合剤等が挙げられる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド類;クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル、アセトニトリル等のニトリル類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;水等が挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
化合物(III)の使用量は、化合物(II)1モルに対して、通常、1〜10モル、好ましくは1〜3モルである。
縮合剤の使用量は、化合物(II)1モルに対して、通常、1〜10モル、好ましくは1〜3モルである。
縮合剤として、上記したカルボジイミド系縮合試薬を用いる場合、必要に応じて適当な縮合促進剤(例、1-ヒドロキシ-1H-1,2,3-ベンゾトリアゾール、1-ヒドロキシ-1H-1,2,3-ベンゾトリアゾール水和物、1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール、N-ヒドロキシコハク酸イミド、N-ヒドロキシフタルイミド等)を用いることにより反応効率を向上させることができる。また、縮合剤として、上記したリン酸系縮合試薬を用いる場合、通常トリエチルアミン等の有機アミン性塩基を添加することにより反応効率を向上させることができる。
上記した縮合促進剤または有機アミン性塩基の使用量は、化合物(II)1モルに対して、通常、1〜10モル、好ましくは1〜3モルである。
反応温度は、通常、-30〜100℃である。
反応時間は、通常、0.5〜60時間である。
【0083】
前記した化合物(II)の反応性誘導体としては、例えば、酸無水物、酸ハライド(酸クロリド、酸ブロミド)、イミダゾリド、または混合酸無水物(例えばメチル炭酸、エチル炭酸、イソブチル炭酸との無水物等)等が挙げられる。
例えば、反応性誘導体として酸無水物または酸ハライドを用いる場合、反応は、通常、塩基の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
塩基としては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N-メチルモルホリン、N,N-ジメチルアニリン、4-ジメチルアミノピリジン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等が挙げられる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド類;クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;酢酸エチル等のエステル類;アセトニトリル等のニトリル類;水等が挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。なお、反応に悪影響を及ぼさない溶媒として、上記アミド類を用いる場合、塩基の非存在下に反応を行うこともできる。
化合物(III)の使用量は、化合物(II)の反応性誘導体1モルに対して、通常1〜10モル、好ましくは1〜3モルである。
塩基の使用量は、化合物(II)の反応性誘導体に対して、通常1〜10当量、好ましくは1〜3当量である。
反応温度は、通常、-30〜100℃である。
反応時間は、通常、0.5〜20時間である。
【0084】
また、反応性誘導体として混合酸無水物を用いる場合、化合物(II)とクロロ炭酸エステルとを塩基の存在下に反応させ、さらに化合物(III)と反応させる。
該クロロ炭酸エステルとしては、例えばクロロ炭酸メチル、クロロ炭酸エチル、クロロ炭酸イソブチル等が挙げられる。
塩基としては、例えばトリエチルアミン、アニリン、N-メチルモルホリン、N,N-ジメチルアニリン、4-ジメチルアミノピリジン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等が挙げられる。
化合物(III)の使用量は、化合物(II)1モルに対して、通常1〜10モル、好ましくは1〜3モルである。
クロロ炭酸エステルの使用量は、化合物(II)1モルに対して、通常1〜10モル、好ましくは1〜3モルである。
塩基の使用量は、化合物(II)に対して、通常1〜10当量、好ましくは1〜3当量である。
反応温度は、通常、-20〜100℃である。
反応時間は、通常、0.5〜20時間である。
【0085】
このようにして得られる化合物(I)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
また、上記反応式1で原料化合物として用いられる化合物(III)は、自体公知の方法、例えば、アイエルファルマコ(Farmaco)、1992年、47巻、335頁、ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー(J. Med. Chem.)、1975年、18巻、833頁、ジャーナル オブ メディシナル ケミストリー(J. Med. Chem.)、2000年、43巻、2049頁、WO2003/106416またはWO2004/39365等に記載の方法またはそれに準じた方法に従って製造することができる。
【0086】
化合物(II)またはその塩は、以下の反応式2に示す方法で製造することができる。
反応式2
【0087】
【化10】
【0088】
[式中、R
20は置換されていてもよいC
1−6アルキル基を示し、その他の記号は前記と同意義を示す。]
本法では、化合物(IV)または化合物(V)を加水分解反応に付すことにより、化合物(II)を製造することができる。
本反応は、自体公知の方法に従い、酸または塩基の存在下、含水溶媒中で行われる。
酸としては、例えば塩酸、硫酸、酢酸、臭化水素酸等が挙げられる。
塩基としては、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属炭酸塩;ナトリウムメトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等の水酸化アルカリ金属;水酸化バリウム、水酸化カルシウム等の水酸化アルカリ土類金属等が挙げられる。
酸または塩基の使用量は、通常、化合物(IV)または化合物(V)に対して過剰量である。好ましくは、酸の使用量は、化合物(IV)または化合物(V)に対して、約2〜約50当量、塩基の使用量は、化合物(IV)または化合物(V)に対して、約1.2〜約10当量である。
含水溶媒としては、例えばメタノール、エタノール等のアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;アセトン等のケトン類から選ばれる1種以上の溶媒と水との混合溶媒等が挙げられる。また、酸を用いて加水分解反応を行う場合、過剰の酸を溶媒として用いてもよい。
反応温度は、通常、約-20〜約150℃、好ましくは約-10〜約100℃である。
反応時間は、通常、約0.1〜約20時間である。
このようにして得られる化合物(II)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0089】
化合物(II)またはその塩のうち、L
1が−CH=CH−である化合物(II-1)は、以下の反応式3に示す方法で製造することもできる。
反応式3
【0090】
【化11】
【0091】
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
化合物(II-1)は、化合物(VI)をクネベナーゲル(Knoevenagel)縮合反応[オーガニックリアクションズ(Organic Reactions)、1942年、1巻、210頁またはオーガニックリアクションズ(Organic Reactions)、1967年、15巻、204頁]またはそれに準じた方法に付すことにより製造することができる。
本反応では、化合物(VI)とマロン酸とを塩基の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
該塩基としては、例えばピリジン、ルチジン等の芳香族アミン類;ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ピペリジン、ピロリジン、モルホリン等の第2級アミン類;トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N-エチルジイソプロピルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、4-ジメチルアミノピリジン、N,N-ジメチルアニリン、N-メチルピペリジン、N-メチルピロリジン、N-メチルモルホリン等の第3級アミン類等が挙げられる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素類;シクロヘキサン、ヘキサン等の飽和炭化水素類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド等のアミド類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類;アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;メタノール、エタノール等のアルコール類;水等の溶媒またはこれらの混合溶媒等が好ましい。
マロン酸の使用量は、化合物(VI)1モルに対して、通常1〜10モル、好ましくは1〜3モルである。
該塩基の使用量は、化合物(VI)に対して、通常0.01〜10当量、好ましくは0.1〜1当量である。
反応温度は、通常、-30℃〜100℃である。
反応時間は、通常、0.5〜20時間である。
このようにして得られる化合物(II-1)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0092】
反応式2で原料化合物として用いられる化合物(IV)は、自体公知の方法により製造することができる。例えば、化合物(IV)またはその塩のうち、L
1が-CH=CH-である化合物(IV-1)またはL
1が-CH
2CH
2-である化合物(IV-2)は、以下の反応式4に示す方法で製造することができる。
反応式4
【0093】
【化12】
【0094】
[式中、各記号は前記と同意義を示す。]
(工程1)増炭反応
本工程では、化合物(VI)と有機リン試薬とを、塩基の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で反応させることにより、化合物(IV-1)を製造することができる。
有機リン試薬としては、例えばジメチルホスホノ酢酸メチル、ジエチルホスホノ酢酸エチル、ジメチルホスホノ酢酸エチル等が挙げられる。
有機リン試薬の使用量は、化合物(VI)1モルに対して、好ましくは約1〜10モルである。
塩基としては、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属塩;ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン等のアミン類;水素化カリウム、水素化ナトリウム等の金属水素化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド等が挙げられる。
塩基の使用量は、化合物(VI)に対して、好ましくは約1〜約5当量である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類;N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド類;アセトニトリル等のニトリル類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等が挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常、約-50〜約150℃、好ましくは約-10〜約100℃である。
反応時間は、通常、約0.5〜約20時間である。
このようにして得られる化合物(IV-1)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。また、化合物(IV-1)を分離精製せずに、化合物(IV-1)を含む反応混合物を次の反応の原料として用いてもよい。
【0095】
(工程2)水素化反応
本反応は、自体公知の方法に従い、水素雰囲気下、またはギ酸等の水素源および金属触媒の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
金属触媒としては、例えばパラジウム-炭素、パラジウム-炭酸バリウム、パラジウム黒、酸化白金、白金-炭素、ラネーニッケル、ウィルキンソン触媒等の遷移金属触媒等が挙げられる。
金属触媒の使用量は、化合物(IV-1)1モルに対して、好ましくは約0.01〜約10モルである。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類;N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド類;メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類等が挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常、約-50〜約150℃、好ましくは約-10〜約100℃である。
反応時間は、通常、約0.5〜約20時間である。
このようにして得られる化合物(IV-2)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
また、上記反応式3および4で原料化合物として用いられる化合物(VI)は、自体公知の方法、例えば、ヘテロサイクルズ(Heterocycles)、1980年、14巻、2583頁、ジャーナルオブザケミカルソサイアティーパーキントランザクション1(J. Chem. Soc., Perkin Trans. 1)、2001年、2583頁、バイオオーガニックアンドメディシナルケミストリーレターズ(Bioorg. Med. Chem. Lett.)、2007年17巻、662頁、オーガニックレターズ(Org. Lett.)、2005年、7巻、4673頁、ケミカルアンドファーマシューティカルブルチン(Chem. Pharm. Bull.)、1993年、41巻、139頁、WO2004/48365、US2006/142576、US6509329またはWO2005/75458等に記載の方法またはそれに準じた方法に従って製造することができる。
【0096】
化合物(V)またはその塩は、以下の反応式5に示す方法で製造することができる。
反応式5
【0097】
【化13】
【0098】
[式中、R
21およびR
22は、それぞれ独立して置換されていてもよいC
1−6アルキル基を示し、Eは脱離基(例えば、ハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基、アリールスルホニルオキシ基等)を示し、Mは金属(例えば、カリウム、ナトリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム、銅、水銀、亜鉛等を示し、これらは錯化していてもよい。)を示し、他の各記号は前記と同意義を示す。]
化合物(V)は、例えば化合物(VII)と化合物(IX)とを光延反応に付すことによって製造することができる。
本反応は、自体公知の方法に従い、ホスフィン化合物およびアゾ化合物の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
ホスフィン化合物としては、例えばトリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルピリジルホスフィン、シアノメチレントリブチルホスホラン等が挙げられる。
アゾ化合物としては、例えばアゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、アゾジカルボニルジピペリジン等が挙げられる。
化合物(IX)の使用量は、化合物(VII)1モルに対して、通常1〜20当量、好ましくは1〜10当量である。
ホスフィン化合物およびアゾ化合物の使用量は、化合物(VII)1モルに対して、通常1〜50当量、好ましくは1〜10当量である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類;N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド類等が挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常、約-20〜約150℃、好ましくは約-10〜約100℃である。
反応時間は、通常、約0.1〜約20時間である。
このようにして得られる化合物(V)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0099】
化合物(V)は、化合物(VII)をその反応性誘導体である化合物(VIII)に変換した後、該化合物(VIII)と金属シアン化物(X)とを反応させることによっても製造することができる。
化合物(VIII)は、化合物(VII)と適当な活性化試薬とを、必要により塩基の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で反応させることによって製造することができる。
ここで、活性化試薬としては、前記した脱離基Eに対応するものが用いられる。活性化試薬の具体例としては、塩化チオニル、塩化メタンスルホニル、塩化ベンゼンスルホニル、塩化p-トルエンスルホニル等が挙げられる。
活性化試薬の使用量は、化合物(VII)1モルに対して、好ましくは約1〜約10モルである。
塩基としては、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属塩;炭酸バリウム、炭酸カルシウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属塩;ピリジン、トリエチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン等のアミン類;水素化カリウム、水素化ナトリウム等の金属水素化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムtert-ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド等が挙げられる。
これら塩基の使用量は、化合物(VII)に対して、好ましくは約1〜約10当量である。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類;N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド類;アセトニトリル等のニトリル類等が挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常、約-20〜約150℃、好ましくは約-10〜約100℃である。
反応時間は、通常、約0.1〜約20時間である。
このようにして得られる化合物(VIII)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。また、化合物(VIII)を分離精製せずに、化合物(VIII)を含む反応混合物を次の反応の原料として用いてもよい。
化合物(VIII)と金属シアン化物(X)との反応は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行われる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル類;クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類;メタノール、エタノール等のアルコール類;N,N-ジメチルホルムアミド等のアミド類;アセトニトリル等のニトリル類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類等が挙げられる。これらの溶媒は、2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよく、水と混合して用いてもよい。前記溶媒を水と混合して用いる場合、水の混合率は、溶媒に対し、体積比で例えば0.1〜1000%、好ましくは1〜100%である。
金属シアン化物(X)の使用量は、化合物(VIII)1モルに対して、通常1〜20当量、好ましくは1〜10当量である。
反応温度は、通常、約-20〜約150℃、好ましくは約-10〜約100℃である。
反応時間は、通常、約0.1〜約20時間である。
このようにして得られる化合物(V)は、公知の分離精製手段、例えば濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィー等により単離精製することができる。
【0100】
上記反応式5で、原料化合物として用いられる化合物(VII)は、自体公知の方法またはこれに準じた方法にしたがって製造することができる。
例えば、上記反応式4で示した化合物(VI)、化合物(IV-1)または化合物(IV-2)を、自体公知の還元反応またはこれに準じた方法に付すことにより、それぞれL
1が-CH
2-である化合物(VII-1)、L
1が-CH=CHCH
2-である化合物(VII−2)またはL
1が-CH
2CH
2CH
2-である化合物(VII-3)を製造することができる。
【0101】
前記の各反応において、原料化合物が置換基としてアミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、カルボニル基またはメルカプト基を有する場合、これらの基にペプチド化学等で一般的に用いられるような保護基が導入されていてもよく、反応後に必要に応じて保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。
【0102】
アミノ基の保護基としては、例えば、ホルミル基、C
1−6アルキル−カルボニル基、C
1−6アルコキシ−カルボニル基、ベンゾイル基、C
7−10アラルキル−カルボニル基(例、ベンジルカルボニル)、C
7−14アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル)、トリチル基、フタロイル基、N,N−ジメチルアミノメチレン基、置換シリル基(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジエチルシリル)、C
2−6アルケニル基(例、1−アリル)等が挙げられる。これらの保護基は、ハロゲン原子、C
1−6アルコキシ基およびニトロ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい。
【0103】
カルボキシ基の保護基としては、例えば、C
1−6アルキル基、C
7−11アラルキル基(例、ベンジル)、フェニル基、トリチル基、置換シリル基(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジエチルシリル)、C
2−6アルケニル基(例、1−アリル)等が挙げられる。これらの保護基は、ハロゲン原子、C
1−6アルコキシ基およびニトロ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい。
【0104】
ヒドロキシ基の保護基としては、例えば、C
1−6アルキル基、フェニル基、トリチル基、C
7−10アラルキル基(例、ベンジル)、ホルミル基、C
1−6アルキル−カルボニル基、ベンゾイル基、C
7−10アラルキル−カルボニル基(例、ベンジルカルボニル)、2−テトラヒドロピラニル基、2−テトラヒドロフラニル基、置換シリル基(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジエチルシリル)、C
2−6アルケニル基(例、1−アリル)等が挙げられる。これらの保護基は、ハロゲン原子、C
1−6アルキル基、C
1−6アルコキシ基またはニトロ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい。
【0105】
保護されたカルボニル基としては、例えば、環状アセタール(例、1,3−ジオキサン)、非環状アセタール(例、ジ−C
1−6アルキルアセタール)等が挙げられる。
【0106】
メルカプト基の保護基としては、例えば、C
1−6アルキル基、フェニル基、トリチル基、C
7−10アラルキル基(例、ベンジル)、C
1−6アルキル−カルボニル基、ベンゾイル基、C
7−10アラルキル−カルボニル基(例、ベンジルカルボニル)、C
1−6アルコキシ−カルボニル基、C
6−14アリールオキシ−カルボニル基(例、フェニルオキシカルボニル)、C
7−14アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル)、2−テトラヒドロピラニル基、C
1−6アルキルアミノ−カルボニル基(例、メチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル)等が挙げられる。これらの保護基は、ハロゲン原子、C
1−6アルキル基、C
1−6アルコキシ基またはニトロ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい。
【0107】
上記した保護基の除去方法は、自体公知の方法、例えば、プロテクティブ グループス イン オーガニック シンセシス(Protective Groups in Organic Synthesis)、John Wiley and Sons刊(1980)に記載の方法等に準じて行うことができる。具体的には、酸、塩基、紫外光、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、N−メチルジチオカルバミン酸ナトリウム、テトラブチルアンモニウムフルオリド、酢酸パラジウム、トリアルキルシリルハライド(例、トリメチルシリルヨージド、トリメチルシリルブロミド)等を使用する方法、還元法等が挙げられる。
【0108】
上記の各製造法により得られる化合物(I)は、濃縮、減圧濃縮、溶媒抽出、晶出、再結晶、転溶、クロマトグラフィー等の公知の手段により単離精製することができる。また、上記の各製造法において用いられる各原料化合物は、前記と同様の公知の手段によって単離精製することができる。一方、これら原料化合物を単離することなく、そのまま反応混合物として、次の工程の原料として用いてもよい。
【0109】
化合物(I)が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体を含有する場合には、これらも化合物(I)として含有されるとともに、自体公知の合成手法、分離手法によりそれぞれを単品として得ることができる。例えば、化合物(I)に光学異性体が存在する場合には、該化合物から分割された光学異性体も化合物(I)に包含される。
【0110】
化合物(I)は、結晶であってもよい。
化合物(I)の結晶(以下、本発明の結晶と略記することがある)は、化合物(I)に自体公知の結晶化法を適用して、結晶化することによって製造することができる。
本明細書中、融点は、例えば、微量融点測定器(ヤナコ、MP−500D型またはBuchi、B−545型)またはDSC(示差走査熱量分析)装置(SEIKO、EXSTAR6000)等を用いて測定される融点を意味する。
一般に、融点は、測定機器、測定条件等によって変動する場合がある。本明細書中の結晶は、通常の誤差範囲内であれば、本明細書に記載の融点と異なる値を示す結晶であってもよい。
化合物(I)は、薬学的に許容され得る共結晶または共結晶塩であってもよい。ここで、共結晶または共結晶塩とは、各々が異なる物理的特性(例えば、構造、融点、および融解熱など)を持つ、室温で2種若しくはそれ以上の独特な固体から構成される結晶性物質を意味する。共結晶または共結晶塩は、自体公知の共結晶化法を適用して製造することができる。
本発明の結晶は、物理化学的性質(例、融点、溶解度、安定性)および生物学的性質(例、体内動態(吸収性、分布、代謝、排泄)、薬効発現)に優れ、医薬として極めて有用である。
【0111】
化合物(I)またはそのプロドラッグ(以下、単に本発明化合物と略記することがある)は、毒性が低く、そのまま、または薬理学的に許容し得る担体等と混合して医薬組成物とすることにより、哺乳動物(例、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ブタ、サル)に対して、後述する各種疾患の予防または治療剤として用いることができる。
【0112】
ここで、薬理学的に許容し得る担体としては、製剤素材として慣用の各種有機または無機担体物質が用いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤等として配合される。また必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤等の製剤添加物を用いることもできる。
【0113】
賦形剤の好適な例としては、乳糖、白糖、D−マンニトール、D−ソルビトール、デンプン、α化デンプン、デキストリン、結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アラビアゴム、プルラン、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウムが挙げられる。
【0114】
滑沢剤の好適な例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカが挙げられる。
【0115】
結合剤の好適な例としては、α化デンプン、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、トレハロース、デキストリン、プルラン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドンが挙げられる。
【0116】
崩壊剤の好適な例としては、乳糖、白糖、デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、軽質無水ケイ酸、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが挙げられる。
【0117】
溶剤の好適な例としては、注射用水、生理的食塩水、リンゲル液、アルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ゴマ油、トウモロコシ油、オリーブ油、綿実油が挙げられる。
【0118】
溶解補助剤の好適な例としては、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、トレハロース、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、酢酸ナトリウムが挙げられる。
【0119】
懸濁化剤の好適な例としては、ステアリルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン等の界面活性剤;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の親水性高分子;ポリソルベート類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油が挙げられる。
【0120】
等張化剤の好適な例としては、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトール、D−ソルビトール、ブドウ糖が挙げられる。
【0121】
緩衝剤の好適な例としては、リン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩等の緩衝液が挙げられる。
無痛化剤の好適な例としては、ベンジルアルコールが挙げられる。
【0122】
防腐剤の好適な例としては、パラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸が挙げられる。
抗酸化剤の好適な例としては、亜硫酸塩、アスコルビン酸塩等が挙げられる。
【0123】
着色剤の好適な例としては、水溶性食用タール色素(例、食用赤色2号および3号、食用黄色4号および5号、食用青色1号および2号等の食用色素)、水不溶性レーキ色素(例、前記水溶性食用タール色素のアルミニウム塩)、天然色素(例、β−カロチン、クロロフィル、ベンガラ)が挙げられる。
【0124】
甘味剤の好適な例としては、サッカリンナトリウム、グリチルリチン酸二カリウム、アスパルテーム、ステビアが挙げられる。
【0125】
本発明化合物を含有する医薬は、医薬製剤の製造法として自体公知の方法(例、日本薬局方記載の方法等)に従って、本発明化合物を単独で、または薬理学的に許容される担体と混合して、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠、舌下錠、口腔内崩壊錠、バッカル錠等を含む)、丸剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤を含む)、トローチ剤、シロップ剤、液剤、乳剤、懸濁剤、放出制御製剤(例、速放性製剤、徐放性製剤、徐放性マイクロカプセル剤)、エアゾール剤、フィルム剤(例、口腔内崩壊フィルム、口腔粘膜貼付フィルム)、注射剤(例、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤)、点滴剤、経皮吸収型製剤、軟膏剤、ローション剤、貼付剤、坐剤(例、肛門坐剤、膣坐剤)、ペレット、経鼻剤、経肺剤(吸入剤)、点眼剤等として、経口的または非経口的(例、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内、腹腔内、腫瘍内部、腫瘍の近位等への投与および直接的な病巣への投与)に安全に投与することができる。
【0126】
医薬組成物は、製剤技術分野において慣用の方法、例えば、日本薬局方に記載の方法等により製造することができる。
【0127】
なお、医薬組成物中の本発明化合物の含量は、剤形、本発明化合物の投与量等により異なるが、例えば、約0.1〜100重量%である。
【0128】
経口剤を製造する際には、必要により、味のマスキング、腸溶性または持続性を目的として、コーティングを行ってもよい。
【0129】
コーティングに用いられるコーティング基剤としては、例えば、糖衣基剤、水溶性フィルムコーティング基剤、腸溶性フィルムコーティング基剤、徐放性フィルムコーティング基剤が挙げられる。
【0130】
糖衣基剤としては、白糖が用いられ、さらに、タルク、沈降炭酸カルシウム、ゼラチン、アラビアゴム、プルラン、カルナバロウ等から選ばれる1種または2種以上を併用してもよい。
【0131】
水溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系高分子;ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、アミノアルキルメタアクリレートコポリマーE〔オイドラギットE(商品名)〕、ポリビニルピロリドン等の合成高分子;プルラン等の多糖類が挙げられる。
【0132】
腸溶性フィルムコーティング基剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース フタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロース アセテートサクシネート、カルボキシメチルエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース等のセルロース系高分子;メタアクリル酸コポリマーL〔オイドラギットL(商品名)〕、メタアクリル酸コポリマーLD〔オイドラギットL−30D55(商品名)〕、メタアクリル酸コポリマーS〔オイドラギットS(商品名)〕等のアクリル酸系高分子;セラック等の天然物が挙げられる。
【0133】
徐放性フィルムコーティング基剤としては、例えば、エチルセルロース等のセルロース系高分子;アミノアルキルメタアクリレートコポリマーRS〔オイドラギットRS(商品名)〕、アクリル酸エチル−メタクリル酸メチル共重合体懸濁液〔オイドラギットNE(商品名)〕等のアクリル酸系高分子が挙げられる。
【0134】
上記したコーティング基剤は、その2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。また、コーティングの際に、例えば、酸化チタン、三二酸化鉄等のような遮光剤を用いてもよい。
【0135】
本発明化合物は、毒性(例、急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心毒性、癌原性)が低く、副作用も少なく、哺乳動物(例えば、ヒト、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ、サル、マウス、ラット)に対し、後述する各種疾患の予防または治療剤、または診断薬として用いることができる。
【0136】
本発明化合物は、筋細胞の分化促進活性を有することから、筋分化抑制により、または筋分化抑制により誘発される因子により発症する疾患または発症が促進される疾患の予防または治療薬として有用である。
【0137】
筋分化抑制により、または筋分化抑制により誘発される因子により発症する疾患または発症が促進される疾患としては、例えば、糖尿病、耐糖能障害、ケトーシス、アシドーシス、糖尿病性合併症[例、神経障害、腎症、網膜症、白内障、大血管障害、骨減少症、糖尿病性高浸透圧昏睡、感染症(例、呼吸器感染症、尿路感染症、消化器感染症、皮膚軟部組織感染症、下肢感染症等)、糖尿病性壊疽、口腔乾燥症、聴覚の低下、脳血管障害、末梢血行障害等]、肥満症および肥満合併症、睡眠時無呼吸症候群、骨粗鬆症、悪液質(例、癌性悪液質、結核性悪液質、糖尿病性悪液質、血液疾患性悪液質、内分泌疾患性悪液質、感染症性悪液質または後天性免疫不全症候群による悪液質等)、脂肪肝、非アルコール性脂肪性肝炎、高血圧、多嚢胞性卵巣症候群、腎臓疾患(例、糖尿病性ネフロパシー、糸球体腎炎、糸球体硬化症、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、末期腎臓疾患等)、筋原性筋萎縮(筋ジストロフィー、筋強直性ジストロフィー、ミオパチー等)、神経原性筋萎縮(筋萎縮性側索硬化症、球脊髄性筋萎縮症、脊髄性筋萎縮症、遺伝性ニューロパチー等)、廃用性筋萎縮症、サルコペニア症、心筋梗塞、狭心症、心不全、脳血管障害(例、脳梗塞、脳卒中等)、インスリン抵抗性症候群、シンドロームX、メタボリックシンドローム(高トリグリセライド(TG)血症、低HDLコレステロール(HDL-C)血症、高血圧、腹部肥満および耐糖能不全から選ばれる3つ以上を保有する病態)、高インスリン血症、高インスリン血症における知覚障害、腫瘍(例、白血病、乳癌、前立腺癌、皮膚癌等)、過敏性腸症候群、急性または慢性下痢、炎症性疾患(例、動脈硬化症(例、アテローム性動脈硬化症等)、慢性関節リウマチ、変形性脊椎炎、変形性関節炎、腰痛、痛風、高尿酸血症、手術外傷後の炎症、腫脹、神経痛、咽喉頭炎、膀胱炎、肝炎(非アルコール性脂肪性肝炎を含む)、肺炎、膵炎、炎症性大腸疾患、潰瘍性大腸炎等)、内臓肥満症候群、黄班浮腫、脂質異常症、性機能障害、筋萎縮症、皮膚疾患、関節症、骨減少症、動脈硬化、血栓性疾患、消化不良、記憶学習障害、うつ病、躁鬱病、精神分裂病、注意欠陥多動障害、視覚障害、食欲調節障害(例、過食症等)、低血糖症、浮腫、インスリン抵抗性、不安定糖尿病、脂肪萎縮、インスリンアレルギー、インスリノーマ、脂肪毒性、癌(例、乳癌等)、免疫系疾患(例、免疫不全等)、多発性硬化症、急性腎不全等が挙げられる。ここで、糖尿病には、1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病および肥満型糖尿病が含まれる。また、脂質異常症には、高トリグリセリド血症、高コレステロール血症、低HDL血症、食後高脂血症等が含まれる。
【0138】
糖尿病の判定基準については、1999年に日本糖尿病学会から判定基準が報告されている。
【0139】
この報告によれば、糖尿病とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl以上、75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dl以上、随時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dl以上のいずれかを示す状態である。また、上記糖尿病に該当せず、かつ、「空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が110mg/dl未満または75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dl未満を示す状態」(正常型)でない状態を、「境界型」と呼ぶ。
【0140】
また、糖尿病の判定基準については、ADA(米国糖尿病学会)およびWHOから、判定基準が報告されている。
【0141】
これらの報告によれば、糖尿病とは、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が126mg/dl以上、または75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が200mg/dl以上を示す状態である。
【0142】
また、ADAおよびWHOの上記報告によれば、耐糖能不全とは、75g経口ブドウ糖負荷試験2時間値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が140mg/dl以上200mg/dl未満を示す状態である。さらに、ADAの報告によれば、空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が110mg/dl以上126mg/dl未満の状態をIFG(Impaired Fasting Glucose)と呼ぶ。一方、WHOは、該IFG(Impaired Fasting Glucose)を空腹時血糖値(静脈血漿におけるグルコース濃度)が110mg/dl以上126mg/dl未満の状態とし、IFG(Impaired Fasting Glycemia)と呼ぶ。
【0143】
本発明化合物は、上記した判定基準により決定される糖尿病、境界型、耐糖能異常、IFG(Impaired Fasting Glucose)およびIFG(Impaired Fasting Glycemia)の予防・治療剤としても用いられる。さらに、本発明化合物は、境界型、耐糖能異常、IFG(Impaired Fasting Glucose)またはIFG(Impaired Fasting Glycemia)から糖尿病への進展を防止することもできる。
【0144】
さらに、本発明化合物は、脂肪細胞の分化抑制活性を有することから、脂肪細胞分化亢進により、または脂肪細胞分化亢進により誘発される因子により発症する疾患または発症が促進される疾患の予防または治療薬として有用である。
脂肪細胞分化亢進により、または脂肪細胞分化亢進により誘発される因子により発症する疾患または発症が促進される疾患としては、例えば、肥満合併症、睡眠時無呼吸症候群、骨粗鬆症、悪液質(例、癌性悪液質、結核性悪液質、糖尿病性悪液質、血液疾患性悪液質、内分泌疾患性悪液質、感染症性悪液質または後天性免疫不全症候群による悪液質等)、脂肪肝、高血圧、多嚢胞性卵巣症候群、筋ジストロフィー、サルコペニック オベシティー、脳血管障害(例、脳梗塞、脳卒中等)、メタボリックシンドローム(高トリグリセライド(TG)血症、低HDLコレステロール(HDL-C)血症、高血圧、腹部肥満および耐糖能不全から選ばれる3つ以上を保有する病態)、高インスリン血症、高インスリン血症における知覚障害、過敏性腸症候群、急性または慢性下痢、腫脹、神経痛、肝炎(非アルコール性脂肪性肝炎を含む)、心疾患(例、心肥大、急性心不全およびうっ血性を含む慢性心不全、心筋症、狭心症、心筋炎、不整脈、頻脈、心筋梗塞等)、心筋虚血、静脈機能不全、心筋梗塞後の心不全移行、高血圧症、肺性心、アテローム性を含む動脈硬化症(例、動脈瘤、冠動脈硬化症、脳動脈硬化症、末梢動脈硬化症等)、血管肥厚、インターベンション(例、経皮的冠動脈形成術、ステント留置、冠動脈内視鏡、血管内超音波、冠注血栓溶解療法等)および心移植後の血管肥厚または閉塞および臓器障害、バイパス手術後の血管再閉塞・再狭窄、呼吸器疾患(例、かぜ症候群、肺炎、喘息、肺高血圧症、肺血栓・肺塞栓等)、骨疾患(例、骨折、再骨折、骨変形・変形脊椎症、骨肉腫、骨髄腫、骨形成不全、側弯症等の非代謝性骨疾患、骨欠損、骨粗鬆症、骨軟化症、くる病、線維性骨炎、腎性骨異栄養症、骨ペーチェット病、硬直性脊髄炎、慢性関節リウマチ、変形性膝関節炎およびそれらの類似疾患における関節組織の破壊等)、炎症性疾患(例、網膜症、腎症、神経障害、慢性関節リウマチ、変形性関節炎、リウマチ様脊髄炎、骨膜炎等の関節炎、手術・外傷後の炎症、腫脹の緩解、咽頭炎、膀胱炎、アトピー性皮膚炎、クローン病・潰瘍性大腸炎等の炎症性腸疾患、髄膜炎、炎症性眼疾患、肺炎・珪肺・肺サルコイドーシス・肺結核等の炎症性肺疾患等)、アレルギー疾患(例、アレルギー性鼻炎、結膜炎、消化管アレルギー、花粉症、アナフィラキシー等)、薬物依存、神経変性疾患(例、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、エイズ脳症等)、中枢神経障害(例、脳出血および脳梗塞等の障害およびその後遺症・合併症、頭部外傷、脊椎損傷、脳浮腫等)、痴呆症、記憶障害、意識障害、健忘症、不安症状、緊張症状、不快精神状態、精神疾患(例、うつ病、てんかん、アルコール依存症等)、虚血性末梢循環障害、深部静脈血栓症、閉塞性末梢循環障害、閉塞性動脈硬化症、閉塞性血栓性血管炎、糖尿病(例、1型糖尿病、2型糖尿病、1.5型糖尿病(LADA(Latent Autoimmune Diabetes in Adults))、妊娠糖尿病、インスリン分泌不全型糖尿病、肥満型糖尿病、耐糖能不全(IGT(Impaired Glucose Tolerance))、IFG(Impaired Fasting Glucose)、IFG(Impaired Fasting Glycemia)等)、糖尿病性合併症(例、神経障害、腎症、網膜症、白内障、大血管障害、骨減少症、糖尿病性高浸透圧昏睡、感染症(例、呼吸器感染症、尿路感染症、消化器感染症、皮膚軟部組織感染症、下肢感染症等)、糖尿病性壊疽、口腔乾燥症、聴覚の低下、脳血管障害、末梢血行障害等)、尿失禁、代謝・栄養障害(例、肥満症(例、悪性肥満細胞(malignant mastocytosis)、外因性肥満(exogenous obesity)、過インスリン性肥満症(hyperinsulinar obesity)、過血漿性肥満(hyperplasmic obesity)、下垂体性肥満(hypophyseal adiposity)、減血漿性肥満症(hypoplasmic obesity)、甲状腺機能低下肥満症(hypothyroid obesity)、視床下部性肥満(hypothalamic obesity)、症候性肥満症(symptomatic obesity)、小児肥満(infantile obesity)、上半身肥満(upper body obesity)、食事性肥満症(alimentary obesity)、性機能低下性肥満(hypogonadal obesity)、全身性肥満細胞症(systemic mastocytosis)、単純性肥満(simple obesity)、中心性肥満(central obesity)等)、摂食亢進症(hyperphagia)等)、高脂血症、高コレステロール血症、耐糖能異常等)、インスリン抵抗性症候群、シンドロームX、内臓肥満症候群、男性または女性の性機能障害、脳血管障害(例、無症候性脳血管障害、一過性脳虚血発作、脳卒中、脳血管性痴呆、高血圧性脳症、脳梗塞等)、脳浮腫、脳循環障害、脳血管障害の再発および後遺症(例、神経症候、精神症候、自覚症状、日常生活動作障害等)、腎疾患(例、腎炎、糸球体腎炎、糸球体硬化症、腎不全、血栓性微小血管症、糖尿病性ネフロパシー、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、透析の合併症、放射線照射による腎症を含む臓器障害等)、眼疾患(例、緑内障、高眼圧症等)、血栓症、多臓器不全、内皮機能障害、その他の循環器系疾患(例、虚血性脳循環障害、レイノー病、バージャー病等)、慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎、カリニ肺炎、膠原病(例、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発動脈炎等)、肝臓疾患(例、慢性を含む肝炎、肝硬変等)、消化器疾患(例、胃炎、胃潰瘍、胃癌、胃手術後障害、消化不良、食道潰瘍、膵炎、大腸ポリープ、胆石症、痔疾患、食道または胃の静脈瘤破裂等)、血液・造血器疾患(例、赤血球増加症、血管性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、播種性血管内凝固症候群、多発性骨髄症等)、固形腫瘍、腫瘍(例、悪性黒色腫、悪性リンパ腫、消化器(例、胃、腸等)癌等)、癌およびそれに伴う悪液質、癌の転移、内分泌疾患(例、アジソン病、クッシング症候群、褐色細胞種、原発性アルドステロン症等)、泌尿器・男性性器疾患(例、膀胱炎、前立腺肥大症、前立腺癌、性感染症等)、婦人科疾患(例、更年期障害、妊娠中毒、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣疾患、乳腺疾患、性感染症等)、感染症(例、サイトメガルウイルス、インフルエンザウイルス、ヘルペスウイルス等のウイルス感染症、リケッチア感染症、細菌感染症等)、毒血症(例、敗血症、敗血症性ショック、内毒素性ショック、グラム陰性敗血症、トキシンショック症候群等)、皮膚疾患(例、ケロイド、血管腫、乾癬等)等が挙げられる。本発明化合物は、特に糖尿病、肥満症、脂質異常症等の予防又は治療に使用することが望ましい。
【0145】
さらに、本発明化合物は、NF-kB活性化を抑制する作用を有することから、NF-kB活性化により、またはNF-kB活性化により誘発される因子により発症する疾患または発症が促進される疾患の予防または治療薬として有用である。
【0146】
NF-kB活性化により、またはNF-kB活性化により誘発される因子により発症する疾患または発症が促進される疾患としては、各種炎症性疾患が挙げられる。このような炎症性疾患としては、例えば、関節炎(例、慢性関節リウマチ、変形性脊椎症、変形性関節炎、腰痛、リウマチ様脊髄炎、痛風性関節炎、滑膜炎等)、喘息、咽喉頭炎、膀胱炎、肝炎、肺炎、アレルギー疾患、アテローム性を含む動脈硬化症(例、動脈瘤、冠動脈硬化症、脳動脈硬化症、末梢動脈硬化症等)、胃粘膜損傷(アスピリンにより引き起こされた胃粘膜損傷を含む)、炎症性腸疾患等の消化器疾患(例、クローン病、潰瘍性大腸炎等)、糖尿病性合併症(例、網膜症、腎症、糖尿病性神経障害、糖尿病性血管障害等)、アトピー性皮膚炎、慢性閉塞性肺疾患、全身性エリスマトーデス、内臓炎症性疾患(例、腎炎、肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎等)、自己免疫性溶血性貧血、乾癬、神経変性疾患(例、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、エイズ脳症等)、中枢神経障害(例、脳出血および脳梗塞等の脳血管障害、頭部外傷、脊髄損傷、脳浮腫、多発性硬化症等等)、髄膜炎、心筋炎、心筋症、虚血性心疾患、狭心症、心筋梗塞、うっ血性心不全、インターベンション(例、経皮的冠動脈形成術、ステント留置、冠動脈内視鏡、血管内超音波、冠注血栓溶解療法等)後の血管肥厚または閉塞および臓器障害、バイパス手術後の血管再閉塞・再狭窄、内皮機能障害、その他の循環器系疾患(例、間欠性跛行、閉塞性末梢循環障害、閉塞性動脈硬化症、閉塞性血栓性血管炎、虚血性脳循環障害、レイノー病、バージャー病等)、炎症性眼疾患、炎症性肺疾患(例、慢性肺炎、珪肺、肺サルコイドーシス、肺結核等)、子宮内膜症、毒血症(例、敗血症、敗血症性ショック、内毒素性ショック、グラム陰性敗血症、トキシックショック症候群等)、悪液質(例、感染による悪液質、癌性悪液質、後天性免疫不全症候群による悪液質等)、癌、アジソン病、クロイツフェルト−ヤコブ病、ウイルス感染(例、サイトメガロウイルス、インフルエンザウイルス、ヘルペスウイルス等のウイルス感染等)、汎発性血管内凝固症候群等が挙げられる。
【0147】
本発明化合物は体重増加を抑制する作用を有していることから、哺乳動物に対し体重増加抑制剤として使用することができる。適用対象の哺乳動物は体重増加を回避したい哺乳動物であればよく、遺伝的に体重増加のリスクを有している哺乳動物であってもよいし、糖尿病、高血圧症および/または高脂血症等の生活習慣病を患っている哺乳動物であってもよい。体重増加は食事摂取の過多または栄養バランスを欠いた食生活に起因するものであってもよいし、併用薬剤(例えば、トログリタゾン、ロシグリタゾン、エングリタゾン、シグリタゾン、ピオグリタゾン等のPPARγアゴニスト様作用を有するインスリン抵抗性改善剤等)に由来する体重増加であってもよい。また、体重増加は肥満症に至る前の体重増加であってもよいし、肥満患者の体重増加であってもよい。ここで、肥満症とは、日本人ではBMI(ボディー・マス・インデックス:体重(kg)÷[身長(m)]
2)が25以上(日本肥満学会の基準による)、欧米人ではBMIが30以上(WHOの基準による)と定義される。
【0148】
本発明化合物は、代謝症候群(メタボリックシンドローム)の予防・治療剤としても有用である。代謝症候群の患者では、単一の生活習慣病を発症している患者に比べて心血管系疾患を発症する率が著しく高いことから、代謝症候群を予防・治療することは心血管系疾患を予防するために極めて重要である。
代謝症候群の判定基準が、1999年にWHOから、2001年にNCEPから発表されている。WHOの判定基準によれば、高インスリン血症または耐糖能異常を基本条件に、内臓肥満、異常脂質血症(高TGまたは低HDL)、高血圧のうち2つ以上を持つ場合に代謝症候群と診断される(World Health Organization: Definition, Diagnosis and Classification of Diabetes Mellitus and Its Complications. Part I: Diagnosis and Classification of Diabetes Mellitus, World Health Organization, Geneva, 1999)。米国の虚血性心疾患の管理指標であるNational Cholesterol Education Program のAdult Treatment Panel IIIの判定基準によれば、内臓肥満、高中性脂肪血症、低HDLコレステロール血症、高血圧、耐糖能異常のうち3つ以上を持つ場合に代謝症候群と診断される(National Cholesterol Education Program: Executive Summary of the Third Report of National Cholesterol Education Program (NCEP) Expert Panel on Detection, Evaluation, and Treatment of High Blood Cholesterol in Adults (Adults Treatment Panel III). The Journal of the American Medical Association, Vol. 285, 2486-2497, 2001)。
【0149】
本発明化合物の投与量は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状等によって適宜選択することができる。例えば、本発明化合物を糖尿病、肥満症、脂質異常症、脂肪肝炎、悪液質、または筋萎縮症の成人患者に経口投与する場合の投与量は、活性成分である「化合物(I)」の1回量として、通常約0.001〜50mg/kg体重、好ましくは約0.01〜45mg/kg体重、より好ましくは約0.1〜2mg/kgである。この量を1日1回〜3回投与するのが望ましい。
【0150】
さらに、本発明化合物は、本発明化合物以外の薬物と併用して使用することができる。
【0151】
本発明化合物と併用し得る薬物(以下、併用薬剤と略記する場合がある)としては、例えば、他の糖尿病治療剤、糖尿病性合併症治療剤、高脂血症治療剤、降圧剤、抗肥満剤、利尿剤、化学療法剤、免疫療法剤、抗炎症薬、抗血栓剤、骨粗鬆症治療剤、ビタミン薬、抗痴呆薬、頻尿・尿失禁治療薬、排尿困難治療剤等が挙げられる。
【0152】
本発明化合物の併用薬剤としては、具体的には、以下のものが挙げられる。
【0153】
他の糖尿病治療剤としては、インスリン製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物インスリン製剤;大腸菌、イーストを用い遺伝子工学的に合成したヒトインスリン製剤;インスリン亜鉛;プロタミンインスリン亜鉛;インスリンのフラグメントまたは誘導体(例、INS-1等)、経口インスリン製剤等)、インスリン抵抗性改善剤(例、ピオグリタゾンまたはその塩(好ましくは、塩酸塩)、ロシグリタゾンまたはその塩(好ましくは、マレイン酸塩)、メタグリダセン(Metaglidasen)、AMG-131、バラグリタゾン(Balaglitazone)、MBX-2044、リボグリタゾン(Rivoglitazone)、アレグリタザール(Aleglitazar)、チグリタザール(Chiglitazar)、ロベグリタゾン(Lobeglitazone)、PLX-204、PN-2034、GFT-505、THR-0921、WO2007/013694、WO2007/018314、WO2008/093639またはWO2008/099794記載の化合物等)、α−グルコシダーゼ阻害剤(例、ボグリボース、アカルボース、ミグリトール、エミグリテート等)、ビグアナイド剤(例、メトホルミン、ブホルミンまたはそれらの塩(例、塩酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩等)等)、インスリン分泌促進剤(例、スルホニルウレア剤(例、トルブタミド、グリベンクラミド、グリクラジド、クロルプロパミド、トラザミド、アセトヘキサミド、グリクロピラミド、グリメピリド、グリピザイド、グリブゾール等)、レパグリニド、ナテグリニド、ミチグリニドまたはそのカルシウム塩水和物等)、ジペプチジルペプチダーゼIV阻害剤(例、アログリプチン(Alogliptin)またはその塩(好ましくは、安息香酸塩)、ヴィルダグリプチン(Vildagliptin)、シタグリプチン(Sitagliptin)、サクサグリプチン(Saxagliptin)、BI1356、GRC8200、MP-513、PF-00734200、PHX1149、SK-0403、ALS2-0426、TA-6666、TS-021、KRP-104、2-[[6-[(3R)-3-アミノ-1-ピペリジル]-3,4-ジヒドロ-3-メチル-2,4-ジオキソ-1(2H)-ピリミジニル]メチル]-4-フルオロベンゾニトリルまたはその塩等)、β3アゴニスト(例、N-5984等)、GPR40アゴニスト(例、WO2004/041266、WO2004/106276、WO2005/063729、WO2005/063725、WO2005/087710、WO2005/095338、WO2007/013689またはWO2008/001931記載の化合物等)、GLP-1受容体アゴニスト(例、GLP-1、GLP-1MR剤、リラグルチド(Liraglutide)、エキセナチド(Exenatide)、AVE-0010、BIM-51077、Aib(8,35)hGLP-1(7,37)NH
2、CJC-1131、Albiglutide等)、アミリンアゴニスト(例、プラムリンチド等)、ホスホチロシンホスファターゼ阻害剤(例、バナジン酸ナトリウム等)、糖新生阻害剤(例、グリコーゲンホスホリラーゼ阻害剤、グルコース-6-ホスファターゼ阻害剤、グルカゴン拮抗剤、FBPase阻害薬等)、SGLT2(sodium-glucose cotransporter 2)阻害剤(例、Depagliflozin、AVE2268、TS-033、YM543、TA-7284、Remogliflozin、ASP1941等)、SGLT1阻害薬、11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害薬(例、BVT-3498、INCB-13739等)、アジポネクチンまたはその作動薬、IKK阻害薬(例、AS-2868等)、レプチン抵抗性改善薬、ソマトスタチン受容体作動薬、グルコキナーゼ活性化薬(例、Piragliatin、AZD1656、AZD6370、TTP-355、WO2006/112549、WO2007/028135、WO2008/047821、WO2008/050821、WO2008/136428またはWO2008/156757記載の化合物等)、GIP(Glucose-dependent insulinotropic peptide)、GPR119アゴニスト(例、PSN821、MBX-2982、APD597等)、FGF21、FGFアナログ等が挙げられる。
【0154】
糖尿病性合併症治療剤としては、アルドース還元酵素阻害剤(例、トルレスタット、エパルレスタット、ゾポルレスタット、フィダレスタット、CT-112、ラニレスタット(AS-3201)、リドレスタット等)、神経栄養因子およびその増加薬(例、NGF、NT-3、BDNF、WO01/14372に記載のニューロトロフィン産生・分泌促進剤(例、4-(4-クロロフェニル)-2-(2-メチル-1-イミダゾリル)-5-[3-(2-メチルフェノキシ)プロピル]オキサゾール等)、WO2004/039365記載の化合物等)、PKC阻害剤(例、ルボキシスタウリン メシレート(ruboxistaurin mesylate)等)、AGE阻害剤(例、ALT946、N-フェナシルチアゾリウム ブロマイド(ALT766)、EXO-226、ピリドリン(Pyridorin)、ピリドキサミン等)、GABA受容体作動薬(例、ギャバペンチン、プレギャバリン等)、セロトニン・ノルアドレナリン再取込み阻害薬(例、デュロキセチン等)、ナトリウムチャンネル阻害薬(例、ラコサミド等)、活性酸素消去薬(例、チオクト酸等)、脳血管拡張剤(例、チアプリド、メキシレチン等)、ソマトスタチン受容体作動薬(例、BIM23190等)、アポトーシスシグナルレギュレーティングキナーゼ−1(ASK-1)阻害薬等が挙げられる。
【0155】
高脂血症治療剤としては、HMG-CoA還元酵素阻害剤(例、プラバスタチン、シンバスタチン、ロバスタチン、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロスバスタチン、ピタバスタチンまたはそれらの塩(例、ナトリウム塩、カルシウム塩等)等)、スクアレン合成酵素阻害剤(例、WO97/10224号パンフレットに記載の化合物、例えば、N-[[(3R,5S)-1-(3-アセトキシ-2,2-ジメチルプロピル)-7-クロロ-5-(2,3-ジメトキシフェニル)-2-オキソ-1,2,3,5-テトラヒドロ-4,1-ベンゾオキサゼピン-3-イル]アセチル]ピペリジン-4-酢酸等)、フィブラート系化合物(例、ベザフィブラート、クロフィブラート、シムフィブラート、クリノフィブラート等)、陰イオン交換樹脂(例、コレスチラミン等)、プロブコール、ニコチン酸系薬剤(例、ニコモール(nicomol)、ニセリトロール(niceritrol)、ナイアスパン(niaspan)等)、イコサペント酸エチル、植物ステロール(例、ソイステロール(soysterol)、ガンマオリザノール(γ-oryzanol)等)、コレステロール吸収阻害剤(例、ゼチア等)、CETP阻害剤(例、ダルセトラピブ(dalcetrapib)、アナセトラピブ(anacetrapib)等)、ω-3脂肪酸製剤(例、ω-3-acid ethyl esters 90等)等が挙げられる。
【0156】
降圧剤としては、例えば、アンジオテンシン変換酵素阻害剤(例、カプトプリル、エナラプリル、デラプリル等)、アンジオテンシンII拮抗剤(例、カンデサルタン シレキセチル、カンデサルタン、ロサルタン、ロサルタン カリウム、エプロサルタン、バルサルタン、テルミサルタン、イルベサルタン、タソサルタン、オルメサルタン、オルメサルタン メドキソミル、アジルサルタン、アジルサルタン メドキソミル等)、カルシウム拮抗剤(例、マニジピン、ニフェジピン、アムロジピン、エホニジピン、ニカルジピン
、シニルジピン等)、βブロッカー(例、メトプロロール、アテノロール、プロプラノロール、カルベジロール、ピンドロール等)、クロニジン等が挙げられる。
【0157】
抗肥満剤としては、モノアミン取り込み阻害薬(例、フェンテルミン、シブトラミン、マジンドール、フロキセチン、テソフェンシン等)、セロトニン2C受容体作動薬(例、ロルカセリン等)、セロトニン6受容体拮抗薬、ヒスタミンH3受容体調節薬、GABA調節薬(例、トピラメイト等)、ニューロペプチドY拮抗薬(例、ベルネペリット等)、カンナビノイド受容体拮抗薬(例、リモナバン、タラナバン等)、グレリン拮抗薬、グレリン受容体拮抗薬、グレリンアシル化酵素阻害薬、オピオイド受容体拮抗薬(例、GSK-1521498等)、オレキシン受容体拮抗薬、メラノコルチン4受容体作動薬、11β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ阻害薬(例、AZD-4017等)、膵リパーゼ阻害薬(例、オルリスタット、セティリスタット(cetilistat)等)、β3アゴニスト(例、N-5984等)、ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ1(DGAT1)阻害薬、アセチルCoAカルボキシラーゼ(ACC)阻害薬、ステアリン酸CoA脱飽和酵素阻害、ミクロソームトリグリセリド転送蛋白阻害薬(例、R-256918等)、Na-グルコース共輸送担体阻害薬(例、JNJ-28431754、レモグリフロジン等)、NFκ阻害薬(例、HE-3286等)、PPARアゴニスト(例、GFT-505、DRF-11605等)、ホスホチロシンホスファターゼ阻害剤(例、バナジン酸ナトリウム、トロダスケミン(Trodusquemin)等)、GPR119作動薬(例、PSN-821等)、グルコキナーゼ活性化薬(例、AZD-1656等)、レプチン、レプチン誘導体(例、メトレレプチン等)、CNTF(毛様体神経栄養因子)、BDNF(脳由来神経栄養因子)、コレシストキニンアゴニスト、グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物GLP-1製剤;大腸菌、イーストを用い遺伝子工学的に合成したヒトGLP-1製剤;GLP-1のフラグメントまたは誘導体(例、エクセナチド、リラグルチド等)等)、アミリン製剤(例、プラムリンタイド、AC-2307等)、ニューロペプチドYアゴニスト(例、PYY3-36、PYY3-36の誘導体、オビネプタイド、TM-30339、TM-30335等)、オキシントモジュリン製剤:FGF21製剤(例、ウシ、ブタの膵臓から抽出された動物FGF21製剤;大腸菌、イーストを用い遺伝子工学的に合成したヒトFGF21製剤;FGF21のフラグメントまたは誘導体等)、摂食抑制薬(例、P-57等)等が挙げられる。
【0158】
利尿剤としては、例えば、キサンチン誘導体(例、サリチル酸ナトリウムテオブロミン、サリチル酸カルシウムテオブロミン等)、チアジド系製剤(例、エチアジド、シクロペンチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、ベンチルヒドロクロロチアジド、ペンフルチアジド、ポ
リチアジド、メチクロチアジド等)、抗アルドステロン製剤(例、スピロノラクトン、トリアムテレン等)、炭酸脱水酵素阻害剤(例、アセタゾラミド等)、クロルベンゼンスルホンアミド系製剤(例、クロルタリドン、メフルシド、インダパミド等)、アゾセミド、イソソルビド、エタクリン酸、ピレタニド、ブメタニド、フロセミド等が挙げられる。
【0159】
化学療法剤としては、例えば、アルキル化剤(例、サイクロフォスファミド、イフォスファミド等)、代謝拮抗剤(例、メソトレキセート、5−フルオロウラシル等)、抗癌性抗生物質(例、マイトマイシン、アドリアマイシン等)、植物由来抗癌剤(例、ビンクリスチン、ビンデシン、タキソール等)、シスプラチン、カルボプラチン、エトポシド等が挙げられる。なかでも5−フルオロウラシル誘導体であるフルツロンまたはネオフルツロン等が好ましい。
【0160】
免疫療法剤としては、例えば、微生物または細菌成分(例、ムラミルジペプチド誘導体、ピシバニール等)、免疫増強活性のある多糖類(例、レンチナン、シゾフィラン、クレスチン等)、遺伝子工学的手法で得られるサイトカイン(例、インターフェロン、インターロイキン(IL)等)、コロニー刺激因子(例、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポエチン等)等が挙げられ、なかでもIL-1、IL-2、IL-12等のインターロイキン類が好ましい。
【0161】
抗炎症薬としては、例えば、アスピリン、アセトアミノフェン、インドメタシン等の非ステロイド抗炎症薬等が挙げられる。
【0162】
抗血栓剤としては、ヘパリン(例、ヘパリンナトリウム、ヘパリンカルシウム、エノキサパリンナトリウム(enoxaparin sodium)、ダルテパリンナトリウム(dalteparin sodium)等)、ワルファリン(例、ワルファリンカリウム等)、抗トロンビン薬(例、アルガトロバン(aragatroban)、ダビガトラン(dabigatran)等)、FXa阻害薬(例、リバロキサバン(rivaroxaban)、アピキサバン(apixaban)、エドキサバン(edoxaban)、YM150、WO02/06234、WO2004/048363、WO2005/030740、WO2005/058823またはWO2005/113504記載の化合物等)、血栓溶解薬(例、ウロキナーゼ(urokinase)、チソキナーゼ(tisokinase)、アルテプラーゼ(alteplase)、ナテプラーゼ(nateplase)、モンテプラーゼ(monteplase)、パミテプラーゼ(pamiteplase)等)、血小板凝集抑制薬(例、塩酸チクロピジン(ticlopidine hydrochloride)、クロピドグレル、プラスグレル、E5555、SHC530348、シロスタゾール(cilostazol)、イコサペント酸エチル、ベラプロストナトリウム(beraprost sodium)、塩酸サルポグレラート(sarpogrelate hydrochloride)等)等が挙げられる。
【0163】
骨粗鬆症治療剤としては、例えば、アルファカルシドール(alfacalcidol)、カルシトリオール(calcitriol)、エルカトニン(elcatonin)、サケカルシトニン(calcitonin salmon)、エストリオール(estriol)、イプリフラボン(ipriflavone)、パミドロン酸二ナトリウム(pamidronate disodium)、アレンドロン酸ナトリウム水和物(alendronate sodium hydrate)、インカドロン酸二ナトリウム(incadronate disodium)、リセドロン酸二ナトリウム(risedronate disodium)等が挙げられる。
【0164】
ビタミン薬としては、例えば、ビタミンB
1、ビタミンB
12等が挙げられる。
【0165】
抗痴呆剤としては、例えば、タクリン(tacrine)、ドネペジル(donepezil)、リバスチグミン(rivastigmine)、ガランタミン(galanthamine)等が挙げられる。
【0166】
頻尿・尿失禁治療薬としては、例えば、塩酸フラボキサート(flavoxate hydrochloride)、塩酸オキシブチニン(oxybutynin hydrochloride)、塩酸プロピベリン(propiverine hydrochloride)等が挙げられる。
【0167】
排尿困難治療剤としては、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(例、ジスチグミン等)等が挙げられる。
【0168】
さらに、動物モデルまたは臨床で悪液質改善作用が認められている薬剤、すなわち、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例、インドメタシン等)、プロゲステロン誘導体(例、メゲストロールアセテート等)、糖質ステロイド(例、デキサメサゾン等)、メトクロプラミド系薬剤、テトラヒドロカンナビノール系薬剤、脂肪代謝改善剤(例、エイコサペンタエン酸等)、成長ホルモン、IGF-1、または悪液質を誘導する因子であるTNF-α、LIF、IL-6、オンコスタチンMに対する抗体等も本発明化合物と併用することができる。
【0169】
さらに、糖化阻害剤(例、ALT-711等)、神経再生促進薬(例、Y-128、VX853、prosaptide等)、抗うつ薬(例、デシプラミン、アミトリプチリン、イミプラミン等)、抗てんかん薬(例、ラモトリジン、トリレプタル(Trileptal)、ケプラ(Keppra)、ゾネグラン(Zonegran)、プレギャバリン(Pregabalin)、ハーコセライド(Harkoseride)、カルバマゼピン等)、抗不整脈薬(例、メキシレチン等)、アセチルコリン受容体リガンド(例、ABT-594等)、エンドセリン受容体拮抗薬(例、ABT-627等)、モノアミン取り込み阻害薬(例、トラマドル等)、麻薬性鎮痛薬(例、モルヒネ等)、GABA受容体作動薬(例、ギャバペンチン、ギャバペンチンMR剤等)、α2受容体作動薬(例、クロニジン等)、局所鎮痛薬(例、カプサイシン等)、抗不安薬(例、ベンゾチアゼピン等)、ホスホジエステラーゼ阻害薬(例、シルデナフィル等)、ドーパミン受容体作動薬(例、アポモルフィン等)、ミダゾラム、ケトコナゾール等も本発明化合物と併用することができる。
【0170】
本発明化合物および併用薬剤の投与時期は限定されず、これらを投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。
投与形態としては、特に限定されず、本発明化合物と併用薬剤が組み合わされていればよい。このような投与形態としては、例えば、
(1)本発明化合物と併用薬剤とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、
(2)本発明化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、
(3)本発明化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、
(4)本発明化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、
(5)本発明化合物と併用薬剤とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明化合物および併用薬剤の順序での投与、または逆の順序での投与)
等が挙げられる。
【0171】
併用薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬剤の配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。例えば、投与対象がヒトである場合、本発明化合物1重量部に対し、併用薬剤を0.01〜100重量部用いればよい。
【0172】
本発明化合物と併用薬剤とを組み合わせることにより、
(1)本発明化合物または併用薬剤を単独で投与する場合に比べて、その投与量を軽減することができる、
(2)本発明化合物と作用機序が異なる併用薬剤を選択することにより、治療期間を長く設定することができる、
(3)本発明化合物と作用機序が異なる併用薬剤を選択することにより、治療効果の持続を図ることができる、
(4)本発明化合物と併用薬剤とを併用することにより、相乗効果が得られる、等の優れた効果を得ることができる。