特許第5725029号(P5725029)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5725029
(24)【登録日】2015年4月10日
(45)【発行日】2015年5月27日
(54)【発明の名称】発光素子搭載用基板および発光装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/64 20100101AFI20150507BHJP
【FI】
   H01L33/00 450
【請求項の数】8
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2012-533998(P2012-533998)
(86)(22)【出願日】2011年9月12日
(86)【国際出願番号】JP2011070756
(87)【国際公開番号】WO2012036132
(87)【国際公開日】20120322
【審査請求日】2014年3月5日
(31)【優先権主張番号】特願2010-209663(P2010-209663)
(32)【優先日】2010年9月17日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000000044
【氏名又は名称】旭硝子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001092
【氏名又は名称】特許業務法人サクラ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中山 勝寿
【審査官】 吉岡 一也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−034487(JP,A)
【文献】 国際公開第2004/084319(WO,A1)
【文献】 国際公開第2011/104963(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無機絶縁材料からなり、発光素子が搭載される搭載部を含む搭載面を有する基板本体と、
前記基板本体の前記搭載面に少なくとも前記搭載部を覆うように形成された、ガラスを主体とする材料からなるオーバーコート層とを有し、
前記オーバーコート層は、前記基板本体の前記搭載面の表面粗さRaの3〜20倍の厚さを有し、かつ該オーバーコート層の表面粗さRaは0.15μm以下であることを特徴とする発光素子搭載用基板。
【請求項2】
前記基板本体は、ガラス粉末とセラミックス粉末とを含むガラスセラミックス組成物の焼結体からなる請求項1に記載の発光素子搭載用基板。
【請求項3】
前記セラミックス粉末は、アルミナ粉末と、アルミナよりも高い屈折率を有するセラミックスの粉末を含むことを特徴とする請求項2に記載の発光素子搭載用基板。
【請求項4】
前記アルミナよりも高い屈折率を有するセラミックスの粉末は、チタニア粉末、ジルコニア粉末、安定化ジルコニア粉末、酸化亜鉛粉末、チタン酸バリウム粉末、チタン酸鉛粉末からなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項3に記載の発光素子搭載用基板。
【請求項5】
前記オーバーコート層を構成する前記ガラスを主体とする材料は、850℃以下の軟化点を有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の発光素子搭載用基板。
【請求項6】
前記オーバーコート層を構成するガラスは、少なくとも、SiOおよびBを含有し、かつNaOとKOから選ばれる少なくとも1種を含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の発光素子搭載用基板。
【請求項7】
前記ガラスは、酸化物基準のモル%表示で、SiOを62〜84%、Bを10〜25%、Alを0〜5%、MgOを0〜10%、NaOおよびKOから選ばれる少なくとも1種を合計で1〜5%含有し、SiOとAlの含有量の合計が62〜84%であり、CaO、SrOおよびBaOから選ばれる少なくとも1種を含有する場合にその含有量の合計が5%以下であるホウケイ酸ガラスである請求項6に記載の発光素子搭載用基板。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の発光素子搭載用基板と、
前記発光素子搭載用基板の前記搭載部に搭載された発光素子
を備えたことを特徴とする発光装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子搭載用基板および発光装置に係り、特に、熱抵抗が低く放熱性が高い発光素子用基板と、これを用いた発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、発光ダイオード(LED)素子の高輝度、白色化に伴い、携帯電話や大型液晶TVのバックライト等としてLED素子を用いた発光装置が使用されている。しかし、LED素子の高輝度化に伴って発熱量が増加しているため、LED素子等の発光素子を搭載するための基板として、樹脂基板に代わり、耐熱性が高くかつ発光素子から発生する熱を速やかに放散して、十分な発光輝度が得られるものが求められている。
【0003】
従来から、発光素子搭載用基板として、例えばアルミナ基板が用いられているが、アルミナ基板は、光反射率が低く基板に入射した光が透過してしまうため、基板表面に銀反射膜が形成されている。しかし、この構造では、銀反射膜の酸化や硫化による反射率低下を防止するため、銀反射膜の表面にガラス等からなる保護層を設ける必要があり、光取り出し効率を十分に高くすることができなかった。すなわち、基板の上に銀反射膜を設ける場合、銀反射膜の面積はできるだけ大きい方が光取り出し効率が高くなるが、通常基板に搭載されるワイヤボンディングタイプの発光素子は、基板の搭載面上に配線導体層を必要とし、この配線導体層と銀反射膜との絶縁を確保するためのギャップを設ける必要がある。しかし、この絶縁のために形成されるギャップからは、基板内に光が入射し、入射した光のほとんどが基板内を拡散反射して再放射が困難となることから、ギャップの存在が基板の反射率の低下をまねくという問題があった。
【0004】
また、アルミナ基板のようなセラミックス基板に比べて反射率の高い発光素子搭載用基板として、低温同時焼成セラミックス基板(以下、LTCC基板という。)が使用されている。LTCC基板は、アルミナ粉末のようなセラミックス粉末とガラスとの焼結体からなり、ガラスとセラミックスとの屈折率差が大きく、光の入射方向に面する両者の界面の占める割合が多く、かつセラミックス粉末の粒径が使用波長より大きいことから、高い反射率が得られる。そのため、発光素子からの光を効率よく利用し、結果として発熱量を低減できる。また、光源による劣化の少ない無機酸化物からなるため、長期間に亘って色調が安定する。
【0005】
このようなLTCC基板において、前記した銀反射膜のような反射膜を設けないで光取り出し効率を高めるために、アルミナよりも屈折率の高いセラミックスの粉末(例えばジルコニア粉末)をアルミナ粉末と併用するとともに、これらのセラミックス粉末の含有割合を通常のLTCC基板に比べて高めることで、基板自体の反射率を向上させることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
しかし、このようなLTCC基板では、通常のLTCC基板に比べて表面粗さが大きいため、基板表面にLED素子のような発光素子を搭載したとき、発光素子と基板との接触面積が小さくなり、発光素子から基板への放熱性が低くなるという問題があった。また、表面粗さが大きいLTCC基板上に発光素子を搭載・実装する場合には、基板表面と発光素子との間の間隙に、熱伝導率の低いダイボンド材(シリコーンダイボンド材の熱伝導率は0.1W/m・K)の厚い層が挟持されることになるため、発光素子から基板への熱の放散性がさらに低くなるという問題があった。
【0007】
なお、セラミックス基板表面の平滑化に関しては、従来から、基板表面に非晶質のガラスを数十μmの厚さに焼き付けるグレーズ処理が行われている。(例えば、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照。)
【0008】
しかしながら、これらの特許文献に記載されているグレーズ処理は、ファクシミリのサーマルヘッドやプリンタヘッド用の基板製造において、微細な配線パターンを精度良く形成するために行なわれており、放熱性の向上を目的とするものではない。そして、これらの技術は、基板表面へのガラス層形成の目的が、放熱性の向上ではなく、微細配線パターンの形成精度の向上であるので、形成されるガラス層の厚さならびにガラス層に所望される表面粗さはその目的に沿ったものであり、放熱性の点で十分な効果を得ることができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】日本特開2007−129191号公報
【特許文献2】日本特開平3−146457号公報
【特許文献3】日本特開平3−290382号公報
【特許文献4】日本特開平1−290280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、反射膜を設けることなく基板本体の反射率の向上が図られており、かつ搭載される発光素子から基板への放熱性が向上された発光素子搭載用基板と、そのような発光素子搭載用基板を用いた光取り出し効率に優れ発光輝度の高い発光装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の発光素子搭載用基板は、無機絶縁材料からなり、発光素子が搭載される搭載部を含む搭載面を有する基板本体と、前記基板本体の前記搭載面に少なくとも前記搭載部を覆うように形成された、ガラスを主体とする材料からなるオーバーコート層とを有し、前記オーバーコート層は、前記基板本体の前記搭載面の表面粗さRaの3〜20倍の厚さを有し、かつ該オーバーコート層の表面粗さRaは0.15μm以下であることを特徴とする。
【0012】
本発明の発光素子搭載用基板において、前記基板本体は、ガラス粉末とセラミックス粉末とを含むガラスセラミックス組成物の焼結体からなることが好ましい。そして、前記セラミックス粉末は、アルミナ粉末と、アルミナよりも高い屈折率を有するセラミックスの粉末を含むことが好ましい。また、前記アルミナよりも高い屈折率を有するセラミックスの粉末は、チタニア粉末、ジルコニア粉末、安定化ジルコニア粉末、酸化亜鉛粉末、チタン酸バリウム粉末、チタン酸鉛粉末からなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
【0013】
また、本発明の発光素子搭載用基板において、前記オーバーコート層を構成する前記ガラスを主体とする材料は、850℃以下の軟化点を有することが好ましい。軟化点を850℃以下とすることにより、860℃以上880℃以下での焼成ができる。したがって、基板本体を焼成して得るときに、同時焼成でオーバーコート層の形成も可能となる。さらに、前記オーバーコート層を構成するガラスは、少なくとも、SiOおよびBを含有し、かつNaOとKOから選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。そして、前記ガラスは、酸化物基準のモル%表示で、SiOを62〜84%、Bを10〜25%、Alを0〜5%、MgOを0〜10%、NaOおよびKOから選ばれる少なくとも1種を合計で1〜5%含有し、SiOとAlの含有量の合計が62〜84%であり、CaO、SrOおよびBaOから選ばれる少なくとも1種を含有する場合にその含有量の合計が5%以下であるホウケイ酸ガラス粉末が好ましい。
上記した数値範囲を示す「〜」とは、特段の定めがない限り、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含む意味で使用され、以下本明細書において「〜」は、同様の意味をもって使用される。
【0014】
さらに本発明は、上記本発明の発光素子搭載用基板と、前記発光素子搭載用基板の前記搭載部に搭載された発光素子を備えたことを特徴とする発光装置を提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明の発光素子搭載用基板においては、無機絶縁材料からなる基板本体の搭載面の少なくとも搭載部に、ガラスを主体とする材料からなり、搭載面の表面粗さRaの3〜20倍の厚さを有するオーバーコート層が形成され、オーバーコート層の表面粗さRaが0.15μm以下と極めて表面平滑に構成されているので、このオーバーコート層と発光素子との接触面積を増大するとともに、これらの層間に介在される熱伝導率の低いダイボンド材の厚さを低減できる。したがって、発光素子から基板への熱抵抗が低減され、放熱性が向上した発光素子搭載用基板を提供できる。また、この発光素子搭載用基板を用いることで、光取り出し効率に優れ発光輝度の高い発光装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の発光素子搭載用基板の一実施形態を搭載面(上面)側から見た平面図である。
図2】本発明の発光素子搭載用基板の一実施形態を非搭載面(下面)側から見た平面図である。
図3図1に示す発光素子搭載用基板をX−X’線で切断した断面図である。
図4】本発明の発光素子搭載用基板の製造に使用される上層用グリーンシートを上面側から見た平面図である。
図5】本発明の発光素子搭載用基板の製造に使用される内層用グリーンシートを上面側から見た平面図である。
図6】本発明の発光素子搭載用基板の製造に使用される下層用グリーンシートを上面側から見た平面図である。
図7】本発明の発光装置の一実施形態を上面側から見た平面図である。
図8図7に示す発光装置をY−Y’線で切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0018】
本発明の発光素子搭載用基板は、無機絶縁材料からなり、部分的に発光素子が搭載される搭載部となる搭載面を有する基板本体と、この基板本体の搭載面に、少なくとも前記搭載部を覆うように形成されたガラスを主体とする材料(以下、ガラス材料ということもある。)からなるオーバーコート層を有する。そして、オーバーコート層は、基板本体の搭載面の表面粗さRaの3〜20倍の厚さを有している。また、オーバーコート層の表面粗さRaは0.15μm以下となっている。ここで、表面粗さRaは、JIS:B0601(1994年)の3「定義された算術平均粗さの定義及び表示」によって表されるものであり、サーフコム1400D(機種名、東京精密社製)により測定された値である。
【0019】
本発明の発光素子搭載用基板においては、基板本体の搭載面の少なくとも搭載部に、搭載面の表面粗さRaの3〜20倍の厚さのガラス材料からなるオーバーコート層が形成されており、形成されたオーバーコート層の表面が、表面粗さRa0.15μm以下と極めて平滑になっているので、このオーバーコート層の上にLED素子のような発光素子を搭載・実装するとき、オーバーコート層と発光素子との接触面積が大きくなっているとともに、これらの層間に介在される発光素子を接合するためのシリコーンダイボンド材の厚さを、オーバーコート層がない場合に比べて大幅に低減できる。そして、オーバーコート層を構成するガラス材料は、シリコーンダイボンド材に比べて熱伝導率が10倍も高いことから、オーバーコート層の形成が放熱性を低下させる影響は小さいので、発光素子から基板本体への熱抵抗が低く放熱性が高い発光素子搭載用基板が得られる。また、この発光素子搭載用基板を使用することで、光取り出し効率に優れ発光輝度の高い発光装置が得られる。
【0020】
オーバーコート層の厚さが基板本体の搭載面の表面粗さRaの3倍未満の場合には、オーバーコート層の形成により、基板本体表面の凹凸を低減する効果を十分に得ることが難しく、オーバーコート層の表面粗さRaを0.15μm以下にすることが困難である。そして、オーバーコート層の表面粗さRaが0.15μmを超える場合には、このオーバーコート層と発光素子との接触面積が小さくなるばかりでなく、シリコーンダイボンド材の厚さを低減することが難しくなるので、放熱性の向上効果が十分に得られない。また、オーバーコート層の厚さが基板本体の表面粗さRaの20倍を超える場合には、搭載される発光素子と基板本体との間に挿入されるガラス層(オーバーコート層)の厚さが厚くなりすぎる結果、発光素子から基板本体への放熱を阻害するおそれがある。
【0021】
以下、本発明の発光素子搭載用基板の一実施形態を図面に基づいて説明する。この実施形態は、2ワイヤタイプの発光素子8個を電気的に並列接続して搭載するために適用される発光素子搭載用基板の例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0022】
図1は、本発明の発光素子搭載用基板の一実施形態を上面(搭載面)側から見た平面図であり、図2は下面(非搭載面)側から見た平面図である。また、図3は、図1の発光素子搭載用基板をX−X’線で切断した断面図である。
【0023】
この発光素子搭載用基板1は、平面形状が正方形で略平板状の基板本体2を有している。なお、本明細書において、略平板状とは、目視レベルで平板状との意味である。以下、「略」は目視レベルを示す。基板本体2は無機絶縁材料からなり、上面(搭載面)に枠体3が形成されている。そして、この枠体3により平面形状が円形のキャビティが形成されており、キャビティの底面は、発光素子の搭載される搭載面となっている。なお、発光素子の搭載面である、枠体3により囲まれた円形の領域を、搭載全体領域21と示す。
【0024】
基板本体2を構成する無機絶縁材料としては、酸化アルミニウム質焼結体(アルミナセラミックス)、窒化アルミニウム質焼結体、ムライト質焼結体、ガラス粉末とセラミックス粉末とを含むガラスセラミックス組成物の焼結体(LTCC)等が挙げられる。本発明においては、高反射性、製造の容易性、易加工性、経済性等の観点から、LTCCが好ましい。
【0025】
本実施形態において、基板本体2の形状は、2ワイヤタイプの発光素子を8個、電気的に並列接続して搭載するために、平面形状が正方形で略平板状となっているが、本発明において、基板本体2の形状、厚さ、大きさ等は特に制限されず、搭載する発光素子の個数や配置の方法等、発光装置の設計に合わせて変更できる。また、基板本体2を構成するガラスセラミックス組成物の焼結体(LTCC)の原料組成、焼結条件等については、後述する発光素子搭載用基板の製造方法において説明する。基板本体2は、発光素子の搭載時やその後の使用時における損傷等を抑制する観点から、抗折強度が例えば250MPa以上であることが好ましい。
【0026】
基板本体2の搭載全体領域21には、発光素子と電気的に接続される配線導体層4が設けられている。配線導体層4は、搭載全体領域21の中央に配設された、1個のアノード側またはカソード側電極(すなわち、第1の電極)41と、搭載全体領域21の周辺部に配設された、第1の電極と反対極側の複数の電極(すなわち、第2の電極)42を有する。第2の電極42としては、搭載される発光素子と同数の8個の電極が、それぞれ第1の電極41を囲む円周上に略等間隔で配設されている。なお、基板本体2の搭載全体領域21から、このような配線導体層4(すなわち、第1の電極41および第2の電極42)の形成部を除いた領域が、発光素子の搭載可能領域となる。
【0027】
本実施形態において、搭載全体領域21に配設された配線導体層4のうちで第2の電極42の個数は、搭載される発光素子の個数と同数の8個であるが、これは必要最小限の個数であり、それ以外に必要とする電極等があれば、必要に応じて配線導体層4を形成できる。すなわち、配線導体層4を構成する第1の電極41の平面形状と配設位置、および第2の電極42の平面形状、個数等は、図示のものに限定されない。また、配線導体層4の構成材料は、通常の発光素子搭載用基板に用いられる配線導体層と同様のものであれば特に制限されない。具体的には、後述する製造方法において説明する。配線導体層4の厚さは、5〜15μmとすることが好ましい。
【0028】
基板本体2の搭載可能領域には、ガラス材料からなるオーバーコート層5が形成されている。オーバーコート層5は、少なくとも発光素子の搭載部を覆うように設けられるが、層形成の容易性と、オーバーコート層5端部の盛り上がりが表面の平坦性に悪影響を与える点を考慮し、配線導体層4の端部から若干の距離をおいて、搭載可能領域のほぼ全域を覆うように形成するのが好ましい。なお、発光素子が実際に搭載される部分である搭載部を、図1に符号Tで示す。8個の発光素子が搭載される8個の搭載部Tは、第1の電極41と第2の電極42グループとの間の円環状の領域に、略等間隔でそれぞれ配設されている。
【0029】
オーバーコート層5は、形成される下地である基板本体2の搭載可能領域の表面粗さRaの3〜20倍の厚さを有している。そして、形成されたオーバーコート層5の表面粗さRaは0.15μm以下となっている。
【0030】
このようなオーバーコート層5を構成するガラス材料について、以下に説明する。オーバーコート層5を構成するガラス材料は、少なくとも、SiOおよびBを含有し、かつNaOとKOから選ばれる少なくとも1種を構成成分とするガラスを含有するものである。
【0031】
またこのガラス材料は、セラミックス粉末を10質量%以下の割合で含有することができる。セラミックス粉末の含有量は好ましくは3質量%以上である。本発明において、ガラスを主体とする材料からなるオーバーコート層とは、セラミックス粉末を10質量%以下含有してもよいガラス材料を意味する。セラミックス粉末を含有することにより、オーバーコート層5の強度を高くすることができ、また、オーバーコート層5の放熱性を高くできることができる。さらに、耐酸性のような耐薬品性の観点からは、前記ガラス材料はセラミックス粉末としてシリカ粉末またはアルミナ粉末を含有することが好ましい。
【0032】
さらに、前記ガラス材料に含有させるセラミック粉末として、シリカ粉末、アルミナ粉末、ジルコニア粉末、チタニア粉末から選ばれる少なくとも1種で、平均粒径D50(以下、単にD50と記載することもある。)が2.5μm以下、より好ましくは0.5μm以下の微粒子を用いることで、印刷性を高め、かつオーバーコート層5の端部を平坦化して、層表面のうねりを抑制できる。なお、D50は、レーザ回折・散乱法による粒子径測定装置により得られる値をいう。
【0033】
ガラス材料中のセラミックス粉末の含有量は、粒径により所定の範囲に設定できる。D50が1〜2.5μmのときには、含有量を3〜10質量%とするのが好ましい。8質量%以下が好ましく、5質量%以下がより好ましい。D50が1μm未満のときには、その含有量は3〜5質量%とすることが好ましい。
【0034】
10質量%を超えてセラミックス粉末を含有させると、ガラス材料の流動性が悪化して、オーバーコート層5の平坦性が悪くなるばかりでなく、焼結不足が生じやすくなる。また、含有量が3質量%に満たない場合には、平坦性の向上効果が得られにくくなる。
【0035】
次に、オーバーコート層5を構成するガラス材料の主成分であるガラスについて説明する。このガラスは、酸化物基準のモル%表示で、SiOを62〜84%、Bを10〜25%、Alを0〜5%、MgOを0〜10%、NaOおよびKOから選ばれる少なくとも1種を合計で1〜5%含有し、SiOとAlの含有量の合計が62〜84%であり、CaO、SrOおよびBaOから選ばれる少なくとも1種を含有する場合にその含有量の合計が5%以下であるホウケイ酸ガラスが好ましい。
【0036】
このようなガラスの各成分について説明する。なお、以下では特に断らない限り、組成は下記酸化物基準のモル%表示で単に%と表記する。
【0037】
SiOはガラスのネットワークフォーマであり、化学的耐久性、とくに耐酸性を高くする成分であり必須である。62%未満では耐酸性が不十分となるおそれがある。84%超ではガラス溶融温度が高くなる、またはガラス転移点(Tg)が高くなりすぎるおそれがある。
【0038】
はガラスのネットワークフォーマであり、必須である。10%未満ではガラス溶融温度が高くなり、またガラスが不安定になるおそれがある。好ましくは12%以上である。25%超では、安定なガラスを得にくくなるばかりでなく、化学的耐久性が低下するおそれがある。
【0039】
Alは必須ではないが、ガラスの安定性または化学的耐久性を高めるために5%以下の範囲で含有してもよい。5%超ではガラスの透明性が低下するおそれがある。
【0040】
SiOとAlの含有量の合計は62〜84%である。62%未満であると化学的耐久性が不十分になるおそれがある。84%超であるとガラス溶融温度が高くなる、またはTgが高くなりすぎる。
【0041】
NaOおよびKOはTgを低下させる成分であり、少なくとも一方は必須である。合計で5%まで含有することができる。5%超では化学的耐久性、特に耐酸性が悪化するおそれがある。また、焼結体の電気絶縁性が低下するおそれがある。NaO、KOのいずれか1以上を含有し、NaO、KOの含有量の合計は1%以上であることが好ましい。
【0042】
MgOは必須ではないが、Tgを低下させる、またはガラスを安定化させるために、10%まで含有してもよい。好ましくは8%以下である。
【0043】
CaO、SrO、BaOはいずれも必須ではないが、ガラスの溶融温度を低下させる、またはガラスを安定化させるために、合計で5%まで含有してもよい。5%超であると耐酸性が低下するおそれがある。
【0044】
本発明のオーバーコート層用のガラスは本質的に上記成分からなるが、本発明の目的を損なわない範囲でその他の成分を含有してもよい。そのような成分を含有する場合、それら成分の含有量の合計は10%以下が好ましい。ただし、鉛酸化物は含有しない。
【0045】
本発明のオーバーコート層は、このような各成分からなるホウケイ酸ガラス粉末と、必要に応じて前記セラミックス粉末とを混合してなる組成物を塗布し、焼成してなるものが好ましい。例えば、前記組成を有するホウケイ酸ガラス粉末と前記セラミックス粉末との混合粉末を、ペースト化してスクリーン印刷し、焼成して形成される。しかし、基板本体2の搭載可能領域の表面粗さRaの3〜20倍の厚さの層を平坦に形成できる方法であれば、特にオーバーコート層の形成方法は限定されない。
【0046】
基板本体2の他方の面は、発光素子の搭載されない非搭載面22とされており、この非搭載面22には、一対(アノード側およびカソード側)の外部電極端子6が設けられている。これらの外部電極端子6は、それぞれ基板本体2の内部等に形成された接続ビア7を介して、基板本体2の搭載面に設けられた第1の電極41および第2の電極42と電気的に接続されている。
【0047】
外部電極端子6および接続ビア7の形状や構成材料としては、通常発光素子搭載用基板に用いられるものと同様のものであれば特に制限なく使用できる。また、外部電極端子6および接続ビア7の配置については、これらと配線導体層4(すなわち、第1の電極41および第2の電極42)を介して、搭載される8個の発光素子が電気的に並列接続されるように配置されていればよい。後述する基板の製造方法の項で具体的に説明する。
【0048】
また、本実施形態においては、基板本体2の熱抵抗を低減するために、基板本体2の内部にサーマルビア8および放熱層9が埋設されている。サーマルビア8は、例えば発光素子の搭載部Tより小さい柱状のものであり、非搭載面22から内部に埋設された放熱層9にかけて配設するのが好ましい。このような配置とすることで、搭載全体領域21、特に搭載部Tの平坦度を向上でき、熱抵抗を低減し、また発光素子を搭載したときの傾きも抑制できる。サーマルビア8と放熱層9の形状や配置については、後述する基板の製造方法の項で具体的に説明する。
【0049】
以上、本発明の発光素子搭載用基板1の実施形態について一例を挙げて説明したが、本発明の発光素子搭載用基板はこれに限定されるものではない。本発明の趣旨に反しない限度において、また必要に応じてその構成を適宜変更できる。
【0050】
上記のように構成される本発明の発光素子搭載用基板1の製造においては、発光素子搭載用LTCC基板に通常用いられる材料および製造方法が適用できる。また、後述する本発明の発光装置についても、本発明の発光素子搭載用基板1を用いる以外は、通常の部材を用いて通常の方法で製造できる。
【0051】
以下に、2ワイヤタイプの発光素子を8個、電気的に並列接続して搭載するための、図1図3に示される基板を製造する方法を例にして、本発明の発光素子搭載用基板の製造方法を説明する。
【0052】
図1図3に示す発光素子搭載用基板1は、以下の(A)〜(E)の各工程を含む製造方法により製造できる。なお、以下の説明では、その製造に用いる部材、形成材料層等について、完成品の部材と同一の符号を付して説明する。例えば、オーバーコート層とオーバーコートガラスペースト層とは、5の符号をもって表記し、他も同様とする。
【0053】
(A)本体用グリーンシート作製工程
ガラス粉末とセラミックス粉末とを含むガラスセラミックス組成物を用いて、発光素子搭載用基板の基板本体を形成するためのグリーンシート(本体用グリーンシート)および枠体を形成するために枠体用グリーンシートを作製する。なお、後述するように、本体用グリーンシートは、上層を形成するための上層用グリーンシート、内層を形成するための内層用グリーンシート、下層を形成するための下層用グリーンシートを含む。
【0054】
(B)導体ペースト層形成工程
各本体用グリーンシートの所定の位置に導体ペースト層を形成することにより、未焼成配線導体層、未焼成外部電極端子、未焼成接続ビア、未焼成サーマルビア、未焼成放熱層等をそれぞれ形成する。
【0055】
(C)オーバーコートガラスペースト層形成工程
上層用グリーンシートにおいて、搭載可能領域のほぼ全域を覆うように、オーバーコートガラスペースト層を形成する。
【0056】
(D)積層工程
本体用グリーンシートに導体ペースト層(上層用グリーンシートにおいてはさらにオーバーコートガラスペースト層)が形成されて得られた複数枚の未焼成本体部材(以下、導体ペースト層付きグリーンシート、およびオーバーコートガラスペースト層付きグリーンシートともいう。)等を重ね合わせ、熱圧着により一体化して未焼成基板を得る。
【0057】
(E)焼成工程
前記未焼成基板を800〜930℃で焼成する。
【0058】
以下、各工程についてさらに説明する。
【0059】
(A)本体用グリーンシート作製工程
本体用グリーンシートは、ガラス粉末とセラミックス粉末とを含むガラスセラミックス組成物に、バインダー、必要に応じて可塑剤、分散剤、溶剤等を添加してスラリーを調製し、これをドクターブレード法等によりシート状に成形し、乾燥させることで製造できる。また、こうして作製されたグリーンシートを、所定の形状に加工することにより、枠体用グリーンシートが得られる。
【0060】
本体用グリーンシートを作製するための本体用ガラス粉末としては、ガラス転移点(Tg)が550℃以上700℃以下のものが好ましい。Tgが550℃未満の場合には、脱脂が困難となるおそれがあり、700℃を超える場合には、収縮開始温度が高くなり、寸法精度が低下するおそれがある。
【0061】
また、このガラス粉末は、800℃以上930℃以下で焼成したときに結晶が析出するものであることが好ましい。結晶が析出しないものの場合、十分な機械的強度を得ることができないおそれがある。さらに、DTA(示差熱分析)により測定される結晶化ピーク温度(Tc)が880℃以下のものが好ましい。Tcが880℃を超える場合、寸法精度が低下するおそれがある。
【0062】
このような本体用ガラス粉末としては、下記酸化物基準のモル%表示で、SiOを57〜65%、Bを13〜18%、CaOを9〜23%、Alを3〜8%、KOおよびNaOから選ばれる少なくとも一方を合計で0.5〜6%含有するものが好ましい。このような組成のガラスを用いることで、基板本体2の表面平坦度を向上させることが容易となる。
【0063】
ここで、SiOは、ガラスのネットワークフォーマとなるものである。SiOの含有量が57%未満の場合、安定なガラスを得ることが難しく、また化学的耐久性も低下するおそれがある。一方、SiOの含有量が65%を超える場合には、ガラス溶融温度やTgが過度に高くなるおそれがある。SiOの含有量は、好ましくは58%以上、より好ましくは59%以上、特に好ましくは60%以上である。また、SiOの含有量は、好ましくは64%以下、より好ましくは63%以下である。
【0064】
は、ガラスのネットワークフォーマとなるものである。Bの含有量が13%未満の場合、ガラス溶融温度やTgが過度に高くなるおそれがある。一方、Bの含有量が18%を超える場合、安定なガラスを得ることが難しく、また化学的耐久性も低下するおそれがある。Bの含有量は、好ましくは14%以上、より好ましくは15%以上である。また、Bの含有量は、好ましくは17%以下、より好ましくは16%以下である。
【0065】
Alは、ガラスの安定性、化学的耐久性、および強度を高めるために添加される。Alの含有量が3%未満の場合、ガラスが不安定となるおそれがある。一方、Alの含有量が8%を超える場合、ガラス溶融温度やTgが過度に高くなるおそれがある。Alの含有量は、好ましくは4%以上、より好ましくは5%以上である。また、Alの含有量は、好ましくは7%以下、より好ましくは6%以下である。
【0066】
CaOは、ガラスの安定性や結晶の析出性を高めるとともに、ガラス溶融温度やTgを低下させるために添加される。CaOの含有量が9%未満の場合、ガラス溶融温度が過度に高くなるおそれがある。一方、CaOの含有量が23%を超える場合、ガラスが不安定になるおそれがある。CaOの含有量は、好ましくは12%以上、より好ましくは13%以上、特に好ましくは14%以上である。また、CaOの含有量は、好ましくは22%以下、より好ましくは21%以下、特に好ましくは20%以下である。
【0067】
O、NaOは、Tgを低下させるために添加される。KOおよびNaOの合計した含有量が0.5%未満の場合、ガラス溶融温度やTgが過度に高くなるおそれがある。一方、KOおよびNaOの合計した含有量が6%を超える場合、化学的耐久性、特に耐酸性が低下するおそれがあり、電気的絶縁性も低下するおそれがある。KOおよびNaOの合計した含有量は、0.8%以上5%以下であることが好ましい。
【0068】
なお、本体用ガラス粉末は、必ずしも上記成分のみからなるものに限定されず、Tg等の諸特性を満たす範囲で他の成分を含有することができる。他の成分を含有する場合、その合計した含有量は10%以下であることが好ましい。
【0069】
本体用ガラス粉末は、上記したような組成を有するガラスを溶融法によって製造し、乾式粉砕法や湿式粉砕法によって粉砕して得られる。湿式粉砕法の場合、溶媒として水またはエチルアルコールを用いることが好ましい。粉砕機としては、例えばロールミル、ボールミル、ジェットミル等が挙げられる。
【0070】
本体用ガラス粉末の50%粒径(D50)は0.5μm以上2μm以下であることが好ましい。ガラス粉末のD50が0.5μm未満の場合、ガラス粉末が凝集しやすくなり、取り扱いが困難になるばかりでなく、均一分散が困難になる。一方、ガラス粉末のD50が2μmを超える場合には、ガラス軟化温度の上昇や焼結不足が発生するおそれがある。粒径は、例えば粉砕後に必要に応じて分級して調整してもよい。
【0071】
セラミックス粉末としては、従来からLTCC基板の製造に用いられるものが使用でき、例えばアルミナ粉末、ジルコニア粉末、またはアルミナ粉末とジルコニア粉末との混合物等を好適に使用できる。特に、アルミナ粉末とともに、アルミナよりも高い屈折率を有するセラミックスの粉末(以下、高屈折率セラミックス粉末と示す。)を使用することが好ましい。
【0072】
高屈折率セラミックス粉末は、下記する焼成工程により焼結して得られた基体本体の反射率を向上させるための成分であり、例えばチタニア粉末、ジルコニア粉末、安定化ジルコニア粉末、酸化亜鉛粉末、チタン酸バリウム粉末、チタン酸鉛粉末等が挙げられる。例えば、アルミナの屈折率が1.8程度であるのに対して、チタニアの屈折率は2.7程度、ジルコニアの屈折率は2.2程度であり、アルミナに比べて高い屈折率を有している。これらのセラミックスの粉末のD50は、0.5μm以上4μm以下であることが好ましい。
【0073】
このようなガラス粉末とセラミックス粉末とを、例えばガラス粉末が30質量%以上50質量%以下、セラミックス粉末が50質量%以上70質量%以下となるように配合し、混合することにより、ガラスセラミックス組成物が得られる。また、このガラスセラミックス組成物に、バインダー、必要に応じて可塑剤、分散剤、溶剤等を添加することにより所望のスラリーが得られる。
【0074】
バインダーとしては、例えばポリビニルブチラール、アクリル樹脂等を好適に使用できる。可塑剤としては、例えばフタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ブチルベンジル等を使用できる。溶剤としては、トルエン、キシレン、2−プロパノール、2−ブタノール等の有機溶剤を好適に使用できる。
【0075】
このようにして得られたスラリーをドクターブレード法等によりシート状に成形し、乾燥させて、3枚の本体用グリーンシート(上層用グリーンシート、下層用グリーンシートおよび内層用グリーンシート)を作製する。また、同様にして製造されたグリーンシートを、所定の形状に加工することにより、枠体用グリーンシートを作製する。
【0076】
(B)導体ペースト層形成工程
前記工程で作製された本体用グリーンシートの表面および内部に、配線導体層、外部電極端子、接続ビア、サーマルビア、放熱層等を形成するための導体ペースト層を形成する。すなわち、図4に示すように、上層用グリーンシート23において、素子搭載面に相当する搭載全体領域21の中央に、円形の第1の電極用導体ペースト層41を形成する。
【0077】
また、この第1の電極用導体ペースト層41を囲むようにリング状の連結用導体ペースト層43を形成するとともに、8個の第2の電極用導体ペースト層42を、連結用導体ペースト層43から内側に延出するように略等間隔で形成する。さらに、第1の電極用導体ペースト層41の中心部、および連結用導体ペースト層43の所定の位置に、接続ビア用導体ペースト層7を上層用グリーンシート23を貫通して形成する。
【0078】
また、図5に示すように、内層用グリーンシート24において、その上面に、放熱層用導体ペースト層9を形成するとともに、このグリーンシートを貫通するように、複数の接続ビア用導体ペースト層7と複数のサーマルビア用導体ペースト層8を形成する。
【0079】
さらに、図6に示すように、下層用グリーンシート25を貫通するように、複数の接続ビア用導体ペースト層7と複数のサーマルビア用導体ペースト層8を形成するとともに、下層用グリーンシート25の下面に、外部電極端子用導体ペースト層6を形成する。なお、各グリーンシートには、多数の発光装置に対応する多数の領域が形成され、これらが最終の焼成工程の後に分割されるが、図4図6では、1個の発光装置に対応する一つ発光素子搭載用基板を形成するための領域を示すものとする。
【0080】
第1および第2の電極用導体ペースト層41、42、連結用導体ペースト層43、接続ビア用導体ペースト層7、放熱層用導体ペースト層9、サーマルビア用導体ペースト層8、および外部電極端子用導体ペースト層6の形成方法としては、導体ペーストをスクリーン印刷により塗布、充填する方法が挙げられる。形成されるこれらの導体ペースト層の膜厚は、最終的に得られる第1および第2の電極、連結配線、接続ビア、放熱層、サーマルビアおよび外部電極端子の膜厚が所定の膜厚となるように調整される。
【0081】
導体ペーストとしては、例えば銅、銀、金等を主成分とする金属の粉末に、エチルセルロース等のビヒクル、必要に応じて溶剤等を添加してペースト状としたものを使用できる。なお、上記金属粉末としては、銀粉末、銀と白金からなる金属粉末、または銀とパラジウムからなる金属粉末が好ましく用いられる。
【0082】
(C)オーバーコートガラスペースト層形成工程
上層用グリーンシートにおいて、(B)工程で形成された配線導体ペースト層4の周囲近傍を除き搭載可能領域のほぼ全域を覆うように、スクリーン印刷によりオーバーコートガラスペースト層5を形成する。
【0083】
オーバーコートガラスペーストは、前記したオーバーコート層用のガラス粉末と、必要に応じて前記セラミックス粉末とを混合してなる組成物に、エチルセルロース等のビヒクル、必要に応じて溶剤等を添加してペースト状としたものを用いることができる。形成されるオーバーコートガラスペースト層5の膜厚は、最終的に得られるオーバーコート層5の厚さが、基板本体2の搭載可能領域の表面粗さRaの3〜20倍の厚さとなり、かつこのオーバーコート層5の表面粗さRaが0.15μm以下となるように調整される。オーバーコート層5の表面粗さRaの調整は、オーバーコート層5の厚さだけでなく、オーバーコート層用のガラス粉末の粒径や組成およびペーストの混練方法と混練時間によっても行うことができる。すなわち、オーバーコート層用ガラス粉末として、焼成時に十分に溶融する流動性に優れる組成および粒径のものを使用し、さらにセラミックス粉末との混合物の組成を焼成時に流動性に優れたものとし、その混練方法と時間を最適化することにより、オーバーコート層5の表面粗さRaを小さくできる。
例えば、基板本体2の搭載可能領域の表面粗さRaが0.30〜0.35μmの場合には、焼成後のオーバーコート層5の厚さは、0.9〜7.0μmとされる。
【0084】
(D)積層工程
前記(B)工程で得られた導体ペースト層付きグリーンシート(未焼成本体部材)と、前記(C)工程で得られたオーバーコートガラスペースト層付きグリーンシートを所定の順で重ね合わせ、上層用グリーンシート23の上にさらに枠体用グリーンシートを重ねた後、熱圧着により一体化する。こうして、未焼成基板が得られる。
【0085】
(E)焼成工程
上記工程で得られた未焼成基板について、必要に応じてバインダー等を脱脂後、ガラスセラミックス組成物等を焼結させるための焼成を行って発光素子搭載用基板1とする。
【0086】
前記した脱脂は、例えば500℃以上600℃以下の温度で1時間以上10時間以下保持する条件で行う。脱脂温度が500℃未満もしくは脱脂時間が1時間未満の場合、バインダー等を十分に除去できないおそれがある。一方、脱脂温度は600℃程度、脱脂時間は10時間程度とすれば、バインダー等を十分に除去でき、これを超えるとかえって生産性等が低下するおそれがある。
【0087】
また、焼成は、基体本体2の緻密な構造の獲得と生産性を考慮して、800℃〜930℃の温度範囲で適宜時間を調整できる。具体的には、850℃以上900℃以下の温度で20分以上60分以下保持することが好ましく、特に860℃以上880℃以下の温度が好ましい。焼成温度が800℃未満では、基体本体2が緻密な構造のものとして得られないおそれがある。一方、焼成温度は930℃を超えると、基体本体2が変形するなど生産性等が低下するおそれがある。また、上記導体ペーストとして、銀を主成分とする金属粉末を含有する金属ペーストを用いた場合、焼成温度が880℃を超えると、過度に軟化するために所定の形状を維持できなくなるおそれがある。
【0088】
このようにして発光素子搭載用基板1が得られるが、焼成後、必要に応じて搭載面に露出した配線導体層4(第1および第2の電極41、42)の表面を被覆するように、Ni/金メッキの2層メッキ等の、通常発光素子搭載用基板1において導体保護用に用いられる導電性保護膜を配設することもできる。
【0089】
以上、発光素子搭載用基板1の製造方法について説明したが、枠体用グリーンシートは単一のグリーンシートからなる必要はなく、複数枚のグリーンシートを積層したものであってもよい。また、枠体用グリーンシートを除いた本体用グリーンシートの枚数も、必ずしも3枚である必要はなく、2枚あるいは4枚以上であってもよい。さらに、各部の形成順序等については、発光素子搭載用基板1の製造が可能な限度において適宜変更できる。
【0090】
次に、本発明の発光素子搭載用基板1を有する発光素子装置の好ましい実施形態を、図面に基づいて説明する。ただし、本発明の発光装置はこれに限定されるものではない。図7は、本発明の発光装置の一実施形態を上面側から見た平面図であり、図8は、図7の発光装置をY−Y’線で切断した断面図である。なお、図7では、樹脂封止層を除いた状態を示す。
【0091】
本発明の発光装置10は、上記した本発明の発光素子搭載用基板1と、該発光素子搭載用基板1の前記搭載部に搭載され、かつ一対の電極がそれぞれ所定の配線導体層4(第1の電極41および第2の電極42)にワイヤボンディングされて並列に接続された2ワイヤタイプの8個の発光素子(例えば、LED素子)11を備えている。
【0092】
本発明の発光装置10において、8個の発光素子11は、全て下面が同サイズの正方形である直方体の発光素子であり、発光素子搭載用基板1の前記した8個の搭載部Tにそれぞれ配置され、接着剤であるシリコーンダイボンド材(図示せず)を用いて搭載部に固定されている。
【0093】
そして、各発光素子11の電極(図示せず)の一方が、発光素子搭載用基板1の搭載全体領域21の中央に位置する第2の電極42に、ボンディングワイヤ12によって接続されており、他方の電極が8個の第2の電極42グループのうちで最も近い電極に、ボンディングワイヤ12によって接続されている。8個の発光素子11の8対16個の電極を接続する16本のボンディングワイヤ12は、互いに交差しないように配置されている。さらに、これらの発光素子11やボンディングワイヤ12を覆うように、モールド樹脂からなる封止層13が設けられている。
【0094】
本発明の発光装置10における発光素子11の配置は、少なくとも発光素子11の電極と発光素子搭載用基板1の配線導体層4(第1の電極41および第2の電極42)を接続した際に、ボンディングワイヤ12が交差しない配置であればよく、図7に示す配置に限定されない。
【0095】
本発明の発光装置10によれば、基板本体2の搭載面に、該搭載面の表面粗さRaの3〜20倍の厚さのオーバーコート層5が形成され、オーバーコート層5の表面粗さRaが0.15μm以下になるように構成された発光素子搭載用基板1が使用されているので、発光素子11から基板本体2への熱放散性に優れており、光取り出し効率に優れ高輝度の発光が可能である。このような発光装置10は、例えば携帯電話や大型液晶ディスプレイ等のバックライト、自動車用あるいは装飾用の照明、その他の光源として好適に使用できる。
【実施例】
【0096】
次に、本発明の具体的な実施例を記載する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0097】
実施例1〜3、比較例1,2
以下に示す方法で、図1図6に示すような発光素子搭載用基板、図7および図8に示す発光装置を製造した。
【0098】
まず、発光素子搭載用基板1の基板本体2を作製するための本体用グリーンシート(上層用グリーンシート、下層用グリーンシート、および内層用グリーンシート)を作製した。本体用グリーンシートの作製においては、酸化物基準のモル%表示で、SiOが60.4%、Bが15.6%、Alが6%、CaOが15%、KOが1%、NaOが2%となるように原料を配合、混合し、この原料混合物を白金ルツボに入れて1600℃で60分間溶融させた後、溶融状態のガラスを流し出し冷却した。このガラスをアルミナ製ボールミルにより40時間粉砕して本体用ガラス粉末を製造した。なお、粉砕時の溶媒にはエチルアルコールを用いた。
【0099】
次いで、このガラス粉末が38質量%、アルミナフィラー(昭和電工社製、商品名:AL−45H)が38質量%、ジルコニアフィラー(第一稀元素化学工業社製、商品名:HSY−3F−J)が24質量%となるように配合し、混合することにより、基板本体用のガラスセラミックス組成物を製造した。このガラスセラミックス組成物50gに、有機溶剤(トルエン、キシレン、2−プロパノール、2−ブタノールを質量比4:2:2:1で混合したもの)15g、可塑剤(フタル酸ジ−2−エチルヘキシル)2.5g、バインダーとしてのポリビニルブチラール(デンカ社製、商品名:PVK#3000K)5g、さらに分散剤(ビックケミー社製、商品名:BYK180)0.5gを配合し、混合してスラリーを調製した。
【0100】
このスラリーをPETフィルム上にドクターブレード法により塗布し、乾燥させたグリーンシートを焼成後の厚さが0.5mmになるように積層し、本体用グリーンシートを製造した。また、本体用グリーンシートと同様にして製造されたグリーンシートを、所定の形状に加工することにより枠体用グリーンシートを作製した。
【0101】
一方、導電性金属粉末(銀粉末、大研化学工業社製、商品名:S550)、ビヒクルとしてのエチルセルロースを質量比85:15の割合で配合し、固形分が85質量%となるように溶剤としてのαテレピネオールに分散後、磁器乳鉢中で1時間混練し、さらに三本ロールにて3回分散して金属ペースト(導体ペースト)を製造した。
【0102】
本体用グリーンシートのうちの1枚(上層用グリーンシート23)の上面に、前記導体ペーストを図4に示すパターンでスクリーン印刷することにより、第1の電極用、第2の電極用および連結用の各導体ペースト層41,42,43を形成するとともに、接続ビアに相当する部分に孔空け機を用いて直径0.15mmの貫通孔を形成し、スクリーン印刷法により導体ペーストを充填して、接続ビア用導体ペースト層7を形成した。
【0103】
また、内層用グリーンシート24の上面に、導体ペーストを図5に示すパターンでスクリーン印刷することにより、放熱層用導体ペースト層9を形成するとともに、サーマルビア並びに接続ビアに相当する部分に孔空け機を用いて直径0.2mmおよび直径0.15mmの貫通孔をそれぞれ形成し、スクリーン印刷法により導体ペーストを充填してサーマルビア用導体ペースト層8および接続ビア用導体ペースト層7を形成した。
【0104】
さらに、下層用グリーンシート25の下面に、導体ペーストを図6に示すパターンでスクリーン印刷することにより、外部電極端子用導体ペースト層6を形成するとともに、サーマルビア並びに接続ビアに相当する部分に孔空け機を用いて直径0.2mmおよび直径0.15mmの貫通孔をそれぞれ形成し、スクリーン印刷法により導体ペーストを充填してサーマルビア用導体ペースト層8および接続ビア用導体ペースト層7を形成した。
【0105】
次に、実施例1〜3および比較例2においては、導体ペースト層が形成された上層用グリーンシート23の搭載面に、図4に示すパターンでオーバーコートガラスペーストをスクリーン印刷し、オーバーコートガラスペースト層5を形成した。比較例1においては、このようなオーバーコートガラスペースト層5の形成は行わなかった。実施例1〜3におけるオーバーコートガラスペースト層5の厚さは、焼成後のオーバーコート層の厚さが、基板本体2の搭載可能領域の表面粗さRaの3〜20倍の範囲である、表1に示す厚さになるように調整した。また、比較例2におけるオーバーコートガラスペースト層5の厚さは、焼成後のオーバーコート層の厚さが、基板本体2の搭載可能領域の表面粗さRaの20倍を超える厚さとなるように調整した。なお、基板本体2の搭載可能領域の表面粗さRaは、比較例1で得られる発光素子搭載用基板1の搭載面の表面粗さRaに相当し、その値は後述するように0.31μmであった。
【0106】
オーバーコートガラスペーストは、以下に示すように調製した。まず、酸化物基準のモル%表示で、SiOを81.6%、Bを16.6%、KOを1.8%となるように原料を配合、混合し、この原料混合物を白金ルツボに入れて1600℃で60分間溶融させた後、溶融状態のガラスを流し出し冷却した。このガラスをアルミナ製ボールミルにより8〜60時間粉砕してオーバーコート用ガラス粉末を製造した。なお、粉砕時の溶媒にはエチルアルコールを用いた。
【0107】
次いで、このガラス粉末が95質量%、シリカ微粉末(日本アエロジル社製、商品名:AEROSIL380、平均粒径7nm)が5質量%となるように配合し混合した。次いで、得られた混合物が60質量%、樹脂成分(エチルセルロースとαテレピネオールとを質量比で85:15の割合で含有するもの)が40質量%となるように配合した。そして、ジルコニア製乳鉢中で3時間混練し、さらにアルミナ製三本ロールにて3回分散を行うことによりオーバーコートガラスペーストを調製した。
【0108】
次に、こうして作製されたオーバーコートガラスペースト層付きの上層用グリーンシートと、導体ペースト層付きの内層用グリーンシートおよび下層用グリーンシート(未焼成本体部材)を所定の順で重ね合わせ、さらに上層用グリーンシートの上に枠体用グリーンシートを重ねた後、熱圧着により一体化した。こうして、未焼成基板が得られた。
【0109】
得られた未焼成基板を、550℃で5時間保持して脱脂し、さらに870℃で30分間保持して焼成して、発光素子搭載用基板1を製造した。得られた発光素子搭載用基板1において、焼成後のオーバーコート層5の厚さを断面観察により測定した。断面観察は、オーバーコート層5を含む断面を鏡面研磨し、電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズS3000)により1500倍に拡大して測長した。また、実施例1〜3および比較例2において、オーバーコート層5の表面粗さRaをサーフコム1400D(東京精密社製)により測定した。測定結果を表1に示す。なお、オーバーコート層5を設けなかった比較例1においては、基板本体2の搭載面の表面粗さRaを同様にして測定した。そして、測定結果をオーバーコート層5等の表面粗さRaの欄に示した。
【0110】
次に、上記で作製した発光素子搭載用基板1の8箇所の搭載部Tに、それと同形同サイズの2ワイヤタイプのLED素子8個を配置し、搭載した。具体的には、8箇所の搭載部5にそれぞれLED素子(エピスター社製、商品名:ES−CEBLV24)をダイボンド材(信越化学工業社製、商品名:KER−3000−M2)により固定し、各LED素子が有する一対の電極をボンディングワイヤ12によってそれぞれ第1の電極41と第2の電極42に電気的に接続した。こうして8個のLED素子が電気的に並列に接続されるようにした。さらに、封止剤(信越化学工業社製、商品名:SCR−1016A)を用いて封止層13を形成した。
【0111】
こうして得られた発光装置10について、以下の方法で熱抵抗を測定した。すなわち、実施例1〜3、比較例1,2で得られた発光装置10における発光素子搭載用基板1の熱抵抗を、熱抵抗測定器(嶺光音電機社製、商品名:TH−2167)を用いて測定した。なお、印加電流は960mAとし、電圧降下が飽和する時間まで通電し、降下した電圧と発光素子の温度−電圧降下特性から導かれる温度係数によって飽和温度を算出し、熱抵抗を求めた。
【0112】
熱抵抗の測定結果を表1に示す。なお、熱抵抗は、基板本体の搭載面にオーバーコート層5を形成しない比較例1の発光装置10における熱抵抗を100としたときの相対値で示した。数値が小さいほど、熱放散性が良好であることを意味する。
【0113】
【表1】
【0114】
表1から、オーバーコート層5が、基板本体2の搭載面の表面粗さRa(比較例1における表面粗さRaに相当する)0.31μmの3〜20倍の厚さを有し、かつオーバーコート層5自体の表面粗さRaが0.15μm以下となっている実施例1〜3の発光装置10では、オーバーコート層5を持たない比較例1の発光装置10に比べて、熱抵抗が大幅に低減されており、熱放散性が高くなっていることがわかる。
【0115】
オーバーコート層5の厚さが基板本体2の搭載面の表面粗さRaの20倍を超えている比較例2の発光装置10では、オーバーコート層5の表面粗さRaは極めて小さく、オーバーコート層5表面の平滑・平坦性は良好であるが、ガラス材料からなる厚いオーバーコート層が熱伝導の障害となるため、熱抵抗が高くなっている。
【産業上の利用可能性】
【0116】
本発明によれば、発光素子搭載用基板の反射性が高いうえに、放熱性に優れているため、この基板を使用して発光装置とした場合に、光取り出し効率が良好であり、高輝度の発光が得られる。そして、このような発光素子搭載用基板を用いた本発明の発光装置は、例えば、携帯電話や大型液晶ディスプレイ等のバックライト、自動車用あるいは装飾用の照明、その他の光源として好適に使用できる。
なお、2010年9月17日に出願された日本特許出願2010−209663号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の開示として取り入れるものである。
【符号の説明】
【0117】
1…発光素子搭載用基板、2…基板本体、3…枠体、4…配線導体層(配線導体ペースト層)、5…オーバーコート層(オーバーコートガラスペースト層)、6…外部電極端子(外部電極端子用導体ペースト層)、7…接続ビア(接続ビア用導体ペースト層)、8…サーマルビア(サーマルビア用導体ペースト層)、9…放熱層(放熱層用導体ペースト層)、10…発光装置、11…発光素子、12…ボンディングワイヤ、13…封止層、21…搭載全体領域、41…第1の電極(第1の電極用導体ペースト層)、42…第2の電極(第2の電極用導体ペースト層)、43…連結用導体層(連結用導体電極用導体ペースト層)。
図1
図2
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図5
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図8