特許第5725246号(P5725246)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 三星エスディアイ株式会社の特許一覧

<>
  • 特許5725246-電池パック 図000002
  • 特許5725246-電池パック 図000003
  • 特許5725246-電池パック 図000004
  • 特許5725246-電池パック 図000005
  • 特許5725246-電池パック 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5725246
(24)【登録日】2015年4月10日
(45)【発行日】2015年5月27日
(54)【発明の名称】電池パック
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/10 20060101AFI20150507BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20150507BHJP
   H01M 2/30 20060101ALI20150507BHJP
   H01M 10/44 20060101ALI20150507BHJP
【FI】
   H01M2/10 E
   H01M10/48 301
   H01M2/30 D
   H01M10/44 P
【請求項の数】11
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-212246(P2014-212246)
(22)【出願日】2014年10月17日
【審査請求日】2014年10月17日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0015641
(32)【優先日】2014年2月11日
(33)【優先権主張国】KR
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】590002817
【氏名又は名称】三星エスディアイ株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung SDI Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100070024
【弁理士】
【氏名又は名称】松永 宣行
(74)【代理人】
【識別番号】100159042
【弁理士】
【氏名又は名称】辻 徹二
(72)【発明者】
【氏名】王 漢 準
(72)【発明者】
【氏名】文 大 淵
(72)【発明者】
【氏名】元 熙 淵
【審査官】 松本 陶子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−192426(JP,A)
【文献】 特開2009−087937(JP,A)
【文献】 特開2011−258542(JP,A)
【文献】 特表2007−506242(JP,A)
【文献】 特開2006−040623(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/10
H01M 2/30
H01M 10/44
H01M 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に沿って互いに平行に配置され同方向を向いて一列をなす複数の単位電池と、
回路モジュールによって電気的に前記複数の単位電池を直列、並列または直並列に連結し、前記複数の単位電池のキャッププレートが形成された一面と隣接して配置された連結部材と、
前記連結部材上に配置され、前記連結部材を内部に収容し、前記複数の単位電池の上部がいずれも挿入される上部キャップと、
前記上部キャップと離隔され、前記複数の単位電池の下部がいずれも挿入される下部キャップと、
前記上部キャップと前記下部キャップとの間で露出された前記複数の単位電池を少なくとも部分的に取り囲むラベルと、を含み、
前記上部キャップと前記下部キャップは、前記複数の単位電池の配列を固定し、
前記複数の単位電池それぞれは、前記一面と垂直である側面を含み、
前記側面は、互いに平行をなした1対の第1側面と、前記1対の第1側面を連結し、前記1対の第1側面より小面積の1対の第2側面と、を含み、
前記複数の単位電池は、前記第2側面が互いに対面するように配列されたことを特徴とする電池パック。
【請求項2】
前記第2側面間には、スペーサが配置されたことを特徴とする請求項に記載の電池パック。
【請求項3】
前記スペーサは、前記第2側面間を絶縁させる第1部分と、前記第1部分から、前記連結部材に向けて延長され、前記連結部材を支持する第2部分と、を含むことを特徴とする請求項に記載の電池パック。
【請求項4】
前記上部キャップ及び前記下部キャップのうち少なくともいずれか一つは、前記1対の第1側面に向けて延長されたスカート部を含み、
前記ラベルは、前記スカート部上にさらに付着されたことを特徴とする請求項に記載の電池パック。
【請求項5】
前記1対の第1側面のうち少なくともいずれか一つと、前記ラベルとの間に配置される絶縁フィルムをさらに含むことを特徴とする請求項に記載の電池パック。
【請求項6】
前記複数の単位電池それぞれは、電極組立体を収容するカン、及び前記カンと結合し、前記一面を形成する前記キャッププレートを含み、
前記キャッププレート上には、前記キャッププレートと絶縁された電極ピンが形成されたことを特徴とする請求項1に記載の電池パック。
【請求項7】
前記キャッププレート上には、ホルダが配置され、
前記ホルダは、前記電極ピンと連結された温度素子を収容することを特徴とする請求項に記載の電池パック。
【請求項8】
前記連結部材は、前記電極ピン及び前記キャッププレートと電気的に連結されたことを特徴とする請求項に記載の電池パック。
【請求項9】
前記連結部材は、回路基板、及び前記回路基板に実装された保護素子を含むことを特徴とする請求項に記載の電池パック。
【請求項10】
前記ホルダは、前記上部キャップと結合されたことを特徴とする請求項に記載の電池パック。
【請求項11】
前記ホルダ及び前記上部キャップのうちいずれか一つは、前記第1方向と垂直した方向に突出した突起を含み、前記ホルダ及び前記上部キャップのうち残りの一つは、前記突起と結合するホールを含むことを特徴とする請求項10に記載の電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池パックに関する。
【背景技術】
【0002】
無線インターネットや通信技術の発達により、電源供給装置なしに、電池を使用して運用可能な携帯用コンピュータの普及がハイスピードで増えている。一般的に、携帯用コンピュータは、小型であり、携帯が簡便であり、移動性にすぐれるという長所があり、業務用または個人用に汎用されている。携帯用コンピュータが電源供給装置に係わりなく、さまざまな場所に使用されるために、電池パックを具備する。電池パックは、十分な出力を提供するために、充放電を反復して使用することができる複数の単位電池を具備することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】韓国公開特許2012−0094706号
【特許文献2】韓国公開特許2012−0020044号
【特許文献3】韓国特許0466244号
【特許文献4】韓国公開特許2010−0082530号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、組立て性が向上したコンパクトな電池パックを提供するところにある。
特許文献1では本発明のようにラベルではなく金属カバー(400A, 400B)を用いる。
特許文献2では本発明のようなラベルを開示していない。
特許文献3では単一電池に係り、水没を確認するラベル(82)だけを開示している。
特許文献4では複数の電池が収納される収納部材(112)だけを開示している。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態は、第1方向に沿って互いに平行に配置された複数の単位電池;前記複数の単位電池を直列、並列または直並列に連結し、前記複数の単位電池の一面と隣接して配置された連結部材;前記連結部材上に配置され、前記連結部材を内部に収容し、前記複数の単位電池の上部がいずれも挿入される上部キャップ;前記上部キャップと離隔され、前記複数の単位電池の下部がいずれも挿入される下部キャップ;及び前記上部キャップと前記下部キャップとの間で露出された前記複数の単位電池を少なくとも部分的に取り囲むラベル;を含み、前記上部キャップと前記下部キャップは、前記複数の単位電池の配列を固定する電池パックを開示する。
【0006】
本実施形態において、前記複数の単位電池それぞれは、前記一面と垂直した側面を含み、前記側面は、互いに平行した1対の第1側面と、前記1対の第1側面を連結し、前記1対の第1側面より小面積の1対の第2側面と、を含み、前記複数の単位電池は、前記第2側面が互いに対面するように配列することもできる。
【0007】
本実施形態において、前記第2側面間には、スペーサを配置することもできる。
本実施形態において、前記スペーサは、前記第2側面間を絶縁させる第1部分と、前記第1部分から、前記連結部材に向けて延長され、前記連結部材を支持する第2部分と、を含んでもよい。
【0008】
本実施形態において、前記上部キャップ及び前記下部キャップのうち少なくともいずれか一つは、前記1対の第1側面に向けて延長されたスカート部を含み、前記ラベルは、前記スカート部上にさらに付着することもできる。
【0009】
本実施形態において、前記1対の第1側面のうち少なくともいずれか一つと、前記ラベルとの間に配置される絶縁フィルムをさらに含んでもよい。
本実施形態において、前記複数の単位電池それぞれは、電極組立体を収容するカン、及び前記カンと結合し、前記一面を形成するキャッププレートを含み、前記キャッププレート上には、前記キャッププレートと絶縁された電極ピンを形成することもできる。
【0010】
本実施形態において、前記キャッププレート上には、ホルダが配置され、前記ホルダは、前記電極ピンと連結された温度素子を収容することができる。
本実施形態において、前記連結部材は、前記電極ピン及び前記キャッププレートと電気的に連結することもできる。
【0011】
本実施形態において、前記連結部材は、回路基板、及び前記回路基板に実装された保護素子を含んでもよい。
本実施形態において、前記ホルダは、前記上部キャップと結合することもできる。
本実施形態において、前記ホルダ及び前記上部キャップのうちいずれか一つは、前記第1方向と垂直した方向に突出した突起を含み、前記ホルダ及び前記上部キャップのうち残りの一つは、前記突起と結合するホールを含んでもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一実施形態によれば、組立て性が向上したコンパクトな電池パックを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施形態による電池パックを概略的に示した斜視図である。
図2図1の単位電池を抜粋して示した分解斜視図である。
図3図1の単位電池、保護回路モジュール、上部キャップ上部キャップ及び下部キャップが組み付けられた状態を示した斜視図である。
図4図3のIV部分を抜粋して示した分解斜視図である。
図5図3のV−V線に沿って切り取った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は、多様な変換を加えることができ、さまざまな実施形態を有することができるが、特定実施形態を図面に例示し、詳細な説明で詳細に説明する。本発明の効果及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に説明される実施形態を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、多様な形態でも具現される。
【0015】
以下、添付された図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明するが、図面を参照して説明するとき、同一であるか、あるいは対応する構成要素は、同一図面符号を付し、それに係わる重複説明は省略する。
【0016】
以下の実施形態で、第1、第2のような用語は、限定的な意味ではなく、1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的で使用されている。
以下の実施形態で、単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。
【0017】
以下の実施形態で、「含む」あるいは「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴または構成要素が存在することを意味するものであり、一つ以上の他の特徴または構成要素が付加される可能性をあらかじめ排除するものではない。
【0018】
以下の実施形態で、膜、領域、構成要素のような部分が他の部分の上または上部にあるとするとき、他の部分の真上にある場合だけではなく、その中間に他の膜、領域、構成要素などが介在されている場合も含む。
【0019】
図面では、説明の便宜のために、構成要素が、その大きさが誇張されたり、あるいは縮小されたりしていることがある。例えば、図面で示された各構成の大きさ及び厚みは、説明の便宜のために任意に示されており、本発明は、必ずしも図示されたところに限定されるものではない。
【0020】
図1は、本発明の一実施形態による電池パックを概略的に示した斜視図であり、図2は、図1の単位電池とホルダとを抜粋して示した斜視図であり、図3は、図1の単位電池100、保護回路モジュール200、上部キャップ400及び下部キャップ500が組み付けられた状態を示した斜視図である。図3では、説明の便宜のために、ラベル600、及び絶縁フィルム700を省略して図示した。
【0021】
図1ないし図3を参照すれば、電池パックは、複数の単位電池100、単位電池100と電気的に連結された保護回路モジュール200、それぞれの単位電池100を電気的に絶縁させるスペーサ300、上部キャップ400及び下部キャップ500、ラベル600、並びに絶縁フィルム700を含む。
【0022】
複数の単位電池100は、第1方向(x方向)に沿って平行に(side-by-side)配置される。例えば、複数の単位電池100は、上部面が同一方向を向くように平行に配置される。隣接する単位電池100は、側面同士互いに対向する。単位電池100は、再充電が可能な二次電池であり、リチウム−イオン電池として構成される。
【0023】
図2を参照すれば、それぞれの単位電池100は、ベアセルB、及びベアセルBの上部に固定されたホルダ140を含む。
ベアセルBは、開口を含むカン110、開口を介して、カン110の内部に収容された電極組立体104、カン110の開口を密閉するキャッププレート120、キャッププレート120上に形成された電極ピン122を含む。
【0024】
カン110は、上部面が開放されたほぼ六面体の形状であり、強度を確保するために、金属性素材から製作される。例えば、カン110は、アルミニウムまたはアルミニウム合金から製作される。電極組立体104が、開口を介してカン110に挿入された後、開口は、キャッププレート120によって密封される。キャッププレート120は、カン110と同様に、アルミニウムまたはアルミニウム合金のような金属性素材から製作される。キャッププレート120とカン110とが接する部分は、レーザ溶接によって結合されることにより、内部気密を維持することができる。
【0025】
電極組立体104は、電極活物質が塗布された第1電極板101及び第2電極板102、並びにそれらの間に介在されたセパレータ103を含む。第1電極板101及び第2電極板102は、互いに異なる極性を有する。電極組立体104は、第1電極板101、セパレータ103及び第2電極板102が順次に積層された後、ゼリーロール状になるように巻き取られて製作される。
【0026】
本実施形態では、電極組立体104がゼリーロール状を有する場合について説明したが、本発明は、それに制限されるものではない。他の実施形態として、該電極組立体は、第1電極板、セパレータ及び第2電極板が順次に積層された積層体でもある。
【0027】
キャッププレート120上には、電極ピン122が形成されている。第1電極板101は、キャッププレート120と電気的に連結され、第2電極板102は、電極ピン122と電気的に連結される。第1電極板101及び第2電極板102は、互いに異なる極性を帯びるので、電極ピン122及びキャッププレート120も、互いに異なる極性を有する。例えば、電極ピン122は、負極の極性を有し、キャッププレート120は、正極の極性を有する。このとき、電極ピン122とキャッププレート120との短絡を防止するために、電極ピン122とキャッププレート120との間には、ガスケット125が具備される。ガスケット125は、絶縁性素材から製作され、電極ピン122とキャッププレート120との電気的短絡を防止する。
【0028】
単位電池100は、第1電極タブ131及び第2電極タブ132を含む。第1電極タブ131及び第2電極タブ132は、二次電池の正極端子及び負極端子としての機能を遂行する。
【0029】
例えば、第1電極タブ131は、キャッププレート120上に配置され、キャッププレート120と電気的に連結される。キャッププレート120が正極を帯びる場合、キャッププレート120上に溶接された第1電極タブ131も、正極の極性を有する。
【0030】
第2電極タブ132は、電極ピン122及びTCO(temperature cutoff)のような温度素子と連結される。例えば、第2電極タブ132は、第1部分132a及び第2部分132bを含む。第1部分132aの一端は、電極ピン122と連結され、第1部分132aの他端は、温度素子と連結され、第2部分132bの一端は、温度素子と連結されることにより、第2電極タブ132は、温度素子を含みながら、電極ピン122と電気的に連結される。
【0031】
第1電極タブ131及び第2電極タブ132は、キャッププレート120上に配置される。キャッププレート120は、前述のように正極の極性を帯びるので、負極の極性を帯びる第2電極タブ132と電気的短絡が発生しやすい。従って、第2電極タブ132は、キャッププレート120上に置かれたホルダ140上に配置される。
【0032】
ホルダ140は、第2電極タブ132及び温度素子を収容することができ、単位電池100の温度変化に敏感に反応するように、温度素子の位置と対応する領域に形成された開口opを含む。
【0033】
ホルダ140は、第2電極タブ132及び温度素子を収容したまま、テープ150のような固定部材によって、単位電池100上に固定される。
【0034】
ホルダ140は、突起145を含む。突起145は、単位電池100の厚み方向(y方向)に沿って、延長して突出し、後述する上部キャップ400に形成されたホール405(図4)と結合される。例えば、ホルダ140の突起145は、上部キャップ400のホール405と強制嵌め込み(interference fit)を介して結合する。
【0035】
本実施形態では、ホルダ140に突起145が形成され、上部キャップ400にホール405が形成された場合について説明したが、本発明は、それに限定されるものではない。他の実施形態として、ホルダ140に溝が形成されて上部キャップ400に突起が形成され、突起とホールとが強制嵌め込みを介して結合することもある。ただし、電池パックの全体厚を考慮すれば、ホルダ140に突起145が形成され、上部キャップ400にホール405が形成されることが、電池パックの厚みを薄くできるので、さらに望ましい。
【0036】
保護回路モジュール200は、単位電池100の上部面上に、例えば、キャッププレート120上に配置され、単位電池100と電気的に連結され、単位電池100の充放電を制御することができる。保護回路モジュール200は、単位電池の過充電、過放電または過電流によって生じる過熱及び爆発を防止することができる。
【0037】
保護回路モジュール200は、回路基板210、回路基板210にマウントされた保護素子220及び外部端子230を含む。回路基板210は、複数の単位電池100の配列方向に沿って長く延長され、保護素子220は、回路基板210の抵抗及びコンデンサのような受動素子や、電界トランジスタのような能動素子からなる安全素子、または集積回路が選択的に形成される。
【0038】
回路基板210は、接続ホール241を含む。単位電池100それぞれに具備された第1電極タブ131及び第2電極タブ132は、回路基板210に形成された接続ホール241に挿入された後で半田付けされる。回路基板210には、単位電池100を直列または/及び並列に連結することができるパターンが形成されている。従って、それぞれの単位電池100の第1電極タブ131及び第2電極タブ132が、回路基板210に形成された接続ホール241に直接連結されることにより、複数の単位電池100は、保護素子220の駆動によって、充放電制御を受けると同時に、直列または/及び並列に連結される。
【0039】
スペーサ300は、隣接する単位電池100間に介在され、スペーサ300の一端部は、保護回路モジュール200を支持するように、保護回路モジュール200に向かって延長される。例えば、スペーサ300は、隣接する単位電池100間に介在される第1部分310、及び第1部分310から保護回路モジュール200に向かって延長された第2部分320を含む。
【0040】
スペーサ300の第1部分310は、隣接する単位電池100を電気的に絶縁させることができる。図2を参照して説明したように、単位電池100のカン110と、キャッププレート120は、金属性素材から製作され、カン110は、キャッププレート120と溶接されるので、キャッププレート120と同一極性を有する。このような単位電池100が、図1に図示されたように、平行に配置される場合、隣接した単位電池100間に不要な電気的連結が形成される。しかし、本発明の実施形態によれば、スペーサ300の第1部分310が、隣接する単位電池100間に介在されるので、不要な電気的連結を防止することができる。
【0041】
スペーサ300の第2部分320は、保護回路モジュール200と単位電池100との間の空間(またはギャップ)に介在され、保護回路モジュール200を支持することができる。単位電池100は、上部に向けて突出した電極ピン122を含み、単位電池100上には、ホルダ140が介在されるので、単位電池100の上部面と、保護回路モジュール200の下部面との間には、空間が形成される。この空間に、スペーサ300の第2部分320が介在されながら、保護回路モジュール200が支持されると同時に、保護回路モジュール200に加えられる外力から、保護回路モジュール200を保護することができる。
【0042】
上部キャップ400は、保護回路モジュール200上に配置される。上部キャップは、保護回路モジュール200に形成された外部端子230を露出させることができる開口410を含む。
【0043】
上部キャップ400は、第1方向に沿って平行に配置された複数の単位電池100の全長と、実質的に同一長を有する。上部キャップ400は、単位電池100との間に、保護回路モジュール200が介在されるように、単位電池100と結合する。例えば、上部キャップ400及び単位電池100それぞれに具備されたホルダ140が、強制嵌め込みを介して結合するということは、前述の通りである。
【0044】
下部キャップ500は、上部キャップ400と対向するように、上部キャップ400の反対側に配置される。上部キャップ400は、保護回路モジュール200を介在させたまま、単位電池100の上部面を覆うように配置され、下部キャップ500は、単位電池100の下部面を覆うように配置される。
【0045】
ラベル600は、単位電池100の側面を取り囲むように配置される。例えば、ラベル600は、単位電池100の側面に付着される。ラベル600と、単位電池100の側面との間には、絶縁フィルム700が介在される。
【0046】
ラベル600の一部分は、上部キャップ400及び下部キャップ500に付着される。このために、上部キャップ400及び下部キャップ500には、それぞれ単位電池100に向けて延長されたスカート部420,520が具備される。スカート部420,520の上に、ラベル600の一部分が付着しながら、上部キャップ400及び下部キャップ500、並びにラベル600が、単位電池100が絶縁されると同時に、単位電池100が外部に露出されることを防止することができる。
【0047】
以下では、図4及び図5を参照し、上部キャップ400と単位電池100との結合、例えば、上部キャップ400と、単位電池100のホルダ140との結合について説明する。
図4は、図3のIV部分を抜粋して示した分解斜視図であり、図5は、図3のV−V線に沿って切り取った断面図である。
【0048】
図4及び図5を参照すれば、単位電池100上に、保護回路モジュール200が配置され、保護回路モジュール200上に、上部キャップ400が配置される。保護回路モジュール200は、電極ピン122(図2)が形成されたキャッププレート120上に位置することができる。単位電池100それぞれに含まれた第1電極タブ131及び第2電極タブ132は、保護回路モジュール200に形成された接続ホール241に挿入された後で半田付けされることにより、保護回路モジュール200と電気的に連結される。
【0049】
上部キャップ400は、単位電池100と上部キャップ400との間に、保護回路モジュール200が介在されるように、単位電池100と結合することができる。例えば、上部キャップ400は、ホール405を含み、単位電池100のホルダ140は、突起145を含む。ホール405に突起145が強制嵌め込みされ、上部キャップ400とホルダ140とが結合することができる。そのとき、突起145は、単位電池100の厚み方向(y方向)に沿って延長されて突出され、上部キャップ400のホール405と結合することができる。
【0050】
たとえ本発明について、前述の望ましい実施形態と係わって説明したにしても、発明の要旨及び範囲から外れることなしに、多様な修正や変形を行うことも可能である。従って、特許請求の範囲には、本発明の要旨に属する限り、このような修正や変形を含むものである。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明の電池パックは、例えば、電源関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【符号の説明】
【0052】
100 単位電池
101 第1電極
102 第2電極
103 セパレータ
104 電極組立体
110 カン
120 キャッププレート
122 電極ピン
125 ガスケット
131 第1電極タブ
132 第2電極タブ
132a 第2電極タブの第1部分
132b 第2電極タブの第2部分
135 温度素子
140 ホルダ
145 突起
150 テープ
200 保護回路モジュール
210 回路基板
220 保護素子
230 外部端子
241 接続ホール
300 スペーサ
310 スペーサの第1部分
320 スペーサの第2部分
400 上部キャップ
405 ホール
410,op 開口
420,520 スカート部
500 下部キャップ
600 ラベル
700 絶縁フィルム
B ベアセル
【要約】
【課題】電池パックを提供する。
【解決手段】複数の単位電池と、単位電池と電気的に連結され、単位電池上に位置する保護回路モジュールと、前記保護回路モジュール上に配置される上部キャップと、を含み、単位電池それぞれは、開口を有するカンと、カンの内部に収容され、第1電極板、第2電極板、及びそれらの間に介在されたセパレータを有する電極組立体と、カンの開口を密封するキャッププレートと、をそれぞれ具備し、それぞれのキャッププレートが同一方向に沿って露出されるように、第1方向に沿って平行に配置されるベアセルと、ベアセルと前記保護回路モジュールとの間に配置されるホルダと、を含み、ホルダ及び上部キャップのうちいずれか一つは、第2方向に突出した突起を含み、ホルダ及び上部キャップのうち残りの一つは、突起と結合するホールを含む電池パックである。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5