特許第5732303号(P5732303)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5732303
(24)【登録日】2015年4月17日
(45)【発行日】2015年6月10日
(54)【発明の名称】密閉ラベルおよび包装容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 53/08 20060101AFI20150521BHJP
   B65D 77/20 20060101ALI20150521BHJP
【FI】
   B65D53/08
   B65D77/20 H
   B65D77/20 J
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-85561(P2011-85561)
(22)【出願日】2011年4月7日
(65)【公開番号】特開2012-218767(P2012-218767A)
(43)【公開日】2012年11月12日
【審査請求日】2014年3月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】591186888
【氏名又は名称】株式会社トッパンTDKレーベル
(73)【特許権者】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男
(74)【代理人】
【識別番号】100152146
【弁理士】
【氏名又は名称】伏見 俊介
(72)【発明者】
【氏名】住吉 大四郎
(72)【発明者】
【氏名】万野 幸人
(72)【発明者】
【氏名】西山 郁也
(72)【発明者】
【氏名】飛田 誠
(72)【発明者】
【氏名】坂東 健司
(72)【発明者】
【氏名】植田 隆宏
【審査官】 会田 博行
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−219777(JP,A)
【文献】 特開2005−153936(JP,A)
【文献】 特開平11−020874(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 53/00
B65D 77/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状またはフィルム状の第一基材と、前記第一基材の一方の面に接合されたシート状またはフィルム状の第二基材とを有し、前記第二基材が包装容器の開口に繰り返し剥離可能に接合されて前記開口を密閉する密閉ラベルであって、
前記開口を密閉する密閉部と、
前記密閉部の少なくとも一部と接続され、前記包装容器に接合される支持部と、
を備え、
前記密閉部と前記支持部との境界部には、前記密閉部を剥離する剥離方向と交差する方向に延び、前記第二基材を剥離方向近位側領域と剥離方向遠位側領域とに離断するカット線を有し、
前記カット線よりも前記剥離方向遠位側であって前記第一基材と前記第二基材との間に、前記第一基材と前記第二基材とを剥離させる剥離層が設けられていることを特徴とする密閉ラベル。
【請求項2】
開口を有し、内部に内容物が収容された包装容器であって、
請求項1に記載の密閉ラベルが前記開口を覆うように接合されていることを特徴とする包装容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、密閉ラベル、より詳しくは、包装容器の表面に繰り返し剥離可能に接合され、当該包装容器を密閉する密閉ラベル、および当該密閉ラベルを備える包装容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、不織布やティッシュペーパーなどに薬液等を含浸させたウェットティッシュが広く知られている。このようなウェットティッシュは、携帯用の場合、軟質フィルム等で形成されて取出し口となる開口を有する包装袋に収納されて、流通、使用されるのが一般的である。
【0003】
このようなウェットティッシュにおいては、使用時まで包装袋内に収容されたウェットティッシュの湿潤性を保持し、かつ包装袋内への異物の混入等を防ぐため、開口には繰り返し剥離可能な密閉ラベルが取り付けられることが多い。この場合は、ウェットティッシュを取り出すときに密閉ラベルを剥離して開口を露出させ、取出し後に再度密閉ラベルを粘着して開口を密閉する(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許3512211号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の包装容器では、開閉蓋がある程度剛性を有するフィルムで形成されているため、開口が現れる状態まで開閉蓋を剥がしたときに、開閉蓋から手を離すと、自らの剛性および弾性により倒れ、意図せず開口が塞がれてしまうことがある。
このため、例えばウェットティッシュで幼児のおしりを拭いているとき等に、開口が塞がれているために2枚目のウェットティッシュが取り出せない等の事態が生じるため、不便となるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、包装容器から剥離した際に、開口を塞ぐ状態に戻りにくい密閉ラベルを提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、開口が露出された状態が好適に持続する包装容器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一の態様は、シート状またはフィルム状の第一基材と、前記第一基材の一方の面に接合されたシート状またはフィルム状の第二基材とを有し、前記第二基材が包装容器の開口に繰り返し剥離可能に接合されて前記開口を密閉する密閉ラベルであって、前記開口を密閉する密閉部と、前記密閉部の少なくとも一部と接続され、前記包装容器に接合される支持部とを備え、前記密閉部と前記支持部との境界部には、前記密閉部を剥離する剥離方向と交差する方向に延び、前記第二基材を剥離方向近位側領域と剥離方向遠位側領域とに離断するカット線を有し、前記カット線よりも前記剥離方向遠位側であって前記第一基材と前記第二基材との間に、前記第一基材と前記第二基材とを剥離させる剥離層が設けられていることを特徴とする。
【0008】
本発明の第二の態様は、開口を有し、内部に内容物が収容された包装容器であって、本発明の密閉ラベルが前記開口を覆うように接合されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の密閉ラベルによれば、包装容器から剥離した際に、開口を塞ぐ状態に戻りにくくすることができる。
また、本発明の包装容器によれば、開口が露出した状態を好適に持続させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第一実施形態の密閉ラベルが取り付けられた包装袋を示す斜視図である。
図2図1のA−A線における断面図である。
図3】同包装袋が開封された状態の斜視図である。
図4図3のA1−A1線における断面図である。
図5】本発明の第二実施形態の密閉ラベルが取り付けられた包装袋を示す斜視図である。
図6図5のB−B線における断面図である。
図7】同包装袋が開封された状態の斜視図である。
図8図7のB1−B1線における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の第一実施形態について、図1から図4を参照して説明する。
図1は、本実施形態の密閉ラベル1が取り付けられた包装袋50を示す斜視図である。密閉ラベル1が取り付けられる包装袋(包装容器)50は、所定の形状に形成されて内容物を収容するものであり、例えば、表面(外側)からポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、アルミニウム箔、いわゆるシーラントと呼ばれるヒートシール性フィルムなどが順に積層されて接合された公知の積層フィルムから形成されている。積層フィルムは、PETフィルムにアルミニウムまたはシリカまたはアルミナが蒸着されたもので、内面にヒートシール性フィルムが重ねられているようなものでもよい。
【0012】
包装袋50は、ヒートシール性フィルムを内側にして、内部に内容物100を収容している(図3参照。)。本実施形態では、内容物100として、不織布やティッシュペーパーなどに薬液等を含浸させたウェットティッシュ60が収納されている。
包装袋50を形成する積層フィルムは、水や酸素を透過せず、気密性に優れているため、ウェットティッシュ60の乾燥を防ぎ、使用時まで湿潤状態を保持して収納することができる。包装袋50の具体的形状および包装袋50を構成する積層フィルムの層構成等は、内容物100の特性等に応じて適宜変更されてよい。
包装袋50の面の一つには、使用時にウェットティッシュ60が取り出される取出し口(開口)51が形成されている。取出し口51の形状は適宜設定することができるが、本実施形態では長円状とされている。
【0013】
密閉ラベル1は、繰り返し剥離可能に包装袋50に取り付けられており、包装袋50に接合された状態において、ウェットティッシュ60が露出しないように取出し口51を覆っている。
図2は、図1のA−A線における断面図である。密閉ラベル1は、図2に示すように、一方の面に粘着剤層2Aが形成されたシート状またはフィルム状の第一基材2と、一方の面に粘着剤層3Aが形成されたシート状またはフィルム状の第二基材3とが積層されて構成されている。第一基材2は、粘着剤層2Aが第二基材3の粘着剤層3Aと反対側の面に形成されることにより積層されている。第二基材3の粘着剤層3Aは、公知の再剥離可能な粘着剤層であり、粘着剤層3Aが包装袋50に接合されることにより、密閉ラベル1が取出し口51を覆うように接合されている。粘着剤層2Aの粘着強度は、粘着剤層3Aの粘着強度よりも大きく設定されている。
第一基材2および第二基材3の材料としては、PETや二軸延伸ポリプロピレン(OPP)、あるいはこれらをブレンドしたものや、合成紙等を好適に用いることができる。
【0014】
図1に示すように、密閉ラベル1は、取出し口51を密閉する密閉部10と、密閉部10に接続された支持部20とを備えている。
密閉部10は、平面視において、長手方向における第一端部10Aが尖り、第二端部10Bに向かって一度幅方向の寸法が増加し、その後減少するように形成されており、全体として略五角形状に形成されている。密閉部10は、第一端部10Aまたはその付近を持って長手方向(剥離方向)に剥離させることにより、包装袋50の取出し口51を露出させることができる。
なお、密閉部10の形状は、本実施形態のものに限られず、意匠性等を考慮して、周縁の一部において剥離方向に延びる辺を平行にしたり、周縁の一部を曲線状にしたりするなど適宜変更することができる。
【0015】
支持部20には、密閉部10の第二端部10Bが接続されている。また、第二端部10Bの幅方向端部の延長線上に延びる一対の切り込み21が形成されており、密閉部10が剥離された際に支持部20に剥離する力が作用しにくくされている。一対の切り込み21間の距離は、第一端部10Aに近づくにつれて長くなっている。
【0016】
図2に示すように、密閉部10と支持部20との境界部には、第二基材3のみを切断するカット線22が形成されている。カット線22は、一対の切り込み21間において、剥離方向と直交(略直交を含む。)するように延びており、第二基材3を剥離方向近位側領域3aと剥離方向遠位側領域3bとに離断している。
剥離方向遠位側領域3bのうち、カット線22と接する一部の領域では、第一基材2と第二基材3との間に剥離層23が設けられており、第一基材2と第二基材3とが剥離しやすくなっている。剥離層23は、例えば公知の剥離ニスを第二基材3に塗布したり、粘着剤層2Aに公知の糊殺し処理を行ったりすることにより形成することができる。
【0017】
包装袋50を製造する際は、予め積層フィルムFに密閉ラベル1を位置決めして貼り付け、図2に示すように、積層フィルムFにおいて密閉ラベル1が貼られていない下面側から取出し口51の形状のカットCを入れて取出し口51を形成しておく。カットCの深さは、積層フィルムFを確実に切断し、第二基材3を切断しない程度とされるのが好ましい。
その後、積層フィルムFと、密閉ラベル1を貼っていないもう1枚の積層フィルムとを接合し、内容物を収容して密封すると包装袋50が完成する。
【0018】
上記のように形成された包装袋50の使用時の動作について説明する。
使用者が、密閉部10の第一端部10Aを持って剥離方向に引くと、密閉部10が包装袋50から引き剥がされる。このとき、積層フィルムFのうちカットCで囲まれた領域(以下、「開口形成領域F1」と称する。)は、第二基材3の粘着剤層3Aに粘着されているため、図3に示すように、密閉部10とともに積層フィルムFの他の領域から離間して取出し口51が露出される。
【0019】
密閉部10がさらに剥離されてカット線22に達すると、それ以降は図4に示すように、剥離層23により第一基材2が第二基材3から剥離される。このため、第二基材3の剥離方向遠位側領域3bは、包装袋50に粘着されたままで密閉部10に追随しない。したがって、密閉部10と接続部20とを接続する部位は、粘着層2Aを含む第一基材2のみによって構成されるために剛性が低く、使用者が密閉部10から手を離しても取出し口51の露出状態が保持される。
【0020】
使用者は、包装袋50を手元に置いたまま、取出し口51からウェットティッシュ60を取り出して所望の作業をすることができる。2枚目、3枚目のウェットティッシュを取り出す際も、取出し口51の露出状態が保持されているため、再度密閉部を剥離する必要はなく、スムーズに作業を行うことができる。
ウェットティッシュ60の使用後は、密閉部10を再び包装袋50に接合して取出し口51を密閉すると、包装袋50内のウェットティッシュ60の乾燥が防止されるとともに、包装袋50内への異物の進入も防止される。
【0021】
本実施形態の密閉ラベル1によれば、密閉部10と支持部20との境界部に第二基材2を離断するカット線22が設けられ、さらに剥離方向遠位側領域3bに剥離層23が形成されているため、密閉部10を剥離した際に密閉部10と支持部20との接続部位が薄くなり、積層された密閉ラベル1自体よりも剛性が低くなる。
【0022】
したがって、使用者が密閉部の支持を解除しても、密閉部が剥離前の位置に戻ることがなく、取出し口51が露出した状態が好適に保持される。その結果、包装袋50の取出し口51を開閉可能に密閉する目的で使用すると、取出し口51の露出状態を好適に保持して、内容物を取り出しやすくすることができる。
【0023】
また、従来の密閉ラベルでは、剥離時に密閉部を強く引きすぎると、支持部まで包装袋から剥がれてしまう恐れがあった。これに対して密閉ラベル1では、剥離層23が露出するまで密閉部10を剥離すると、それ以降密閉部10を引く力は、もっぱら第一基材2と第二基材3とを粘着する粘着剤層2Aに作用し、剥離方向遠位側領域3bの粘着剤層3Aにはほとんど作用しない。
したがって、密閉部10を引く力は支持部20を包装袋50から引き剥がすようには作用しない。加えて、粘着剤層2Aの粘着強度は粘着剤層3Aの粘着強度よりも大きいため、剥離方向遠位側領域3bのうち剥離層23のない領域において第一基材2が第二基材から剥離される事態も発生しにくい。これにより、密閉部10の剥離時に密閉ラベル1全体が包装袋50から剥離されてしまう事態を好適に防止することができる。
【0024】
本実施形態では、積層フィルムFの一部である開口形成領域F1が密閉部10に粘着されて取出し口51が露出される例を説明したが、これに代えて、予め開口形成領域F1を除去しておき、密閉部において取出し口を覆う領域の粘着剤層に公知の糊殺し処理を施しておいてもよい。
【0025】
次に本発明の第二実施形態について、図5から図8を参照して説明する。本実施形態の密閉ラベル31と上述の密閉ラベル1との異なるところは、取出し口を補強する第三基材を備えている点である。なお、以降の説明において、既に説明したものと共通する構成については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
【0026】
図5は、密閉ラベル31が取り付けられた包装袋50を示す斜視図であり、図6は、図5のB−B線における断面図である。図5および図6に示すように、密閉部10には、取出し口51を完全に覆える形状のシート状またはフィルム状の第三基材4が取り付けられている。
【0027】
第三基材4は取出し口51よりも一回り大きい長円状に形成され、図6に示すように、一方の面に粘着剤層4Aを有する。第三基材4において、粘着剤層4Aの設けられていない面には剥離ニス等による易剥離処理が施されており、第二基材3の粘着剤層3Aと粘着されている。第三基材4の材料としては、第一基材2および第二基材3と同様のものを用いることができる。粘着剤層4Aは、粘着剤層3Aと同等の粘着強度を有し、包装袋50に対して繰り返し剥離および接合可能である。
【0028】
密閉ラベル31には、取出し口51よりも一回り大きく、かつ第三基材4のみを切断する第二カット線32が設けられている。積層フィルムFの開口形成領域F1は、第二カット線32の内側に位置している。
また、包装袋50に接合される粘着剤層4Aの面上であって第二カット線32に囲まれた領域の周縁部には、糊殺し剤の網状または点状印刷による図示しない糊殺し処理が施されている。網状または点状印刷の密度は、設定した剥離強度によって決定されるものであり、たとえば、30〜50%とされてもよい。糊殺し処理を施す領域は、例えば図6に示す線幅D1の長円形の環状とすればよい。なお、線幅D1は、少なくとも包装袋50の平面視において第二カット線32とカットCとの間に位置する領域を含むように設定されればよい。
【0029】
本実施形態においては、密閉部10を初めて剥離する際に、図7および図8に示すように、第三基材4のうち第二カット線32の内側の領域が包装袋50から引き剥がされる。このとき、開口形成領域F1が、第三基材4に粘着されたまま密閉部10とともに移動し、取出し口51が開口される。
一方、第三基材4のうち第二カット線32の外側の領域(以下、「補強領域4a」と称する。)は、易剥離処理によって第二基材3よりも包装袋50に対してより強く粘着されているため、剥離に伴う密閉部10の動きに追随せず、取出し口51の周囲に残存する。補強領域4aは、取出し口51の周辺を補強する補強層として機能し、取出し口51の周辺にシワがよったり裂け目が生じたりすることが好適に抑制される。
【0030】
本実施形態の密閉ラベル31によれば、第三基材4を備えるため、開封した際に第三基材4の一部からなる補強領域が取出し口51の周囲に残存する。したがって、第一実施形態の密閉ラベル1と同様の効果を奏することに加えて、取出し口51周囲の破損等を防ぎ、美観を保持することができる。
【0031】
また、粘着剤層4Aの所定の領域に網状または点状の糊殺し処理が行われているため、当該領域には、粘着強度の相対的に高い部位と低い部位とが網状または点状に分布している。このため、当該領域全面に対して糊殺し処理を行う場合に比べて、ウェットティッシュ60に含浸されていた薬液等が当該領域に広がりにくい。その結果、開口形成領域F1が第三基材4から剥離されたり、補強領域が包装袋50から剥離されたりする等の不具合を好適に防止することができる。
【0032】
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において各構成要素に種々の変更を加えたり、削除したり、あるいは各実施形態における構成要素を適宜組み合わせたりすることが可能である。
【0033】
例えば、密閉部において、第一端部付近の粘着剤層に糊殺し処理を施し、剥離動作を行う際に使用者がつまみやすくしてもよい。
【0034】
また、包装袋に収容される内容物は特に限定されず、上述したウェットティッシュのような衛生用品に代えて、食品、雑貨等の他の物品が収容されてもよい。
さらに本発明の密閉ラベルは、包装袋以外の包装容器にも適用可能である。例えば、包装袋よりも剛性の高い樹脂製の容器等に貼り付けて使用されてもよい。
【符号の説明】
【0035】
1、31 密閉ラベル
2 第一基材
3 第二基材
3a 剥離方向近位側領域
3b 剥離方向遠位側領域
10 密閉部
20 支持部
22 カット線
23 剥離層
50 包装袋(包装容器)
51 取出し口(開口)
100 内容物
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8