(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記裏止め塗料組成物から溶剤を除いた裏止め塗料組成物の固形分中の熱硬化性樹脂の割合は30〜50質量%、顔料の割合は50〜70質量%、分散剤の割合は1〜13質量%である、請求項1または2に記載の裏止め塗料組成物。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<裏止め塗料組成物>
本発明の裏止め塗料組成物は、鏡の裏面に裏止め塗膜を形成するための裏止め塗料組成物であって、熱硬化性樹脂、顔料および分散剤を含み、必要に応じて溶剤、他の添加剤、他の樹脂等を含んでいてもよい。
【0011】
(熱硬化性樹脂)
熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂等が挙げられ、裏止め塗膜とした際に酸に侵食されにくい点からは、エポキシ樹脂またはアルキド樹脂が好ましく、エポキシ樹脂が特に好ましい。
【0012】
エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、アミノ変性エポキシ樹脂(特開平3−75006号公報参照)、エステル化されたビスフェノール型エポキシ樹脂(特開平5−161531号公報参照)等が挙げられ、耐蝕性、耐久性の点から、ビスフェノールA型エポキシ樹脂が特に好ましい。
【0013】
熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合、通常、硬化剤を併用する。硬化剤としては、アミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤等が挙げられ、接着性の点から、アミン系硬化剤が特に好ましい。
【0014】
アミン系硬化剤としては、脂肪族アミン系硬化剤、脂環族アミン系硬化剤、芳香族アミン系硬化剤、ジシアンジアミド系硬化剤、ポリアミドアミン系硬化剤、有機酸ジヒドラジド等が挙げられ、潜在性を有し、加熱により急速に硬化する点から、ジシアンジアミド、有機酸ジヒドラジドまたはポリアミドアミン系硬化剤が好ましく、ジシアンジアミド、有機酸ジヒドラジドが特に好ましい。
【0015】
熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合、硬化促進剤(硬化触媒)を併用してもよい。硬化促進剤としては、3級アミン系硬化促進剤、イミダゾール系硬化促進剤、オニウム塩系硬化促進剤、尿素系硬化促進剤、有機錫化合物等が挙げられ、硬化に必要な温度が低減しうる点から、イミダゾール系硬化促進剤、尿素系硬化促進剤、有機錫化合物が好ましい。
【0016】
熱硬化性樹脂としてエポキシ樹脂を用いる場合、裏止め塗料組成物の粘度等を調整する目的で、反応性希釈剤を添加してもよい。反応性希釈剤としては、グリシジルエーテル類等の比較的分子量の低いエポキシ化合物が挙げられる。
【0017】
(顔料)
顔料としては、体質顔料、防錆顔料、着色顔料が挙げられる。本発明の裏止め塗料組成物は、塗膜に必要な特性を付与しうる点から、顔料の少なくとも一部として、体質顔料を含むことが好ましい。また、本発明の裏止め塗料組成物は、鏡面としての金属膜を有効に保護する点から、顔料の少なくとも一部として、防錆顔料を含むことが好ましい。
【0018】
体質顔料としては、タルク、硫酸バリウム、マイカ、炭酸カルシウム等が挙げられる。
防錆顔料としては、シアナミド亜鉛、酸化亜鉛、リン酸亜鉛、リン酸カルシウムマグネシウム、モリブデン酸亜鉛、ホウ酸バリウム、シアナミド亜鉛カルシウム等が挙げられる。
着色顔料としては、酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄等が挙げられる。
【0019】
(分散剤)
分散剤としては、顔料用分散剤等が挙げられる。本発明の裏止め塗料組成物は、分散剤の少なくとも一部として、アミン価が20mgKOH/g以上であり、かつ酸基を有さないアミノ基含有ポリマー(以下、特定のアミノ基含有ポリマーと記す。)を含むことを特徴とする。
酸基を有さないとは、分子中にカルボキシ基、リン酸基等の酸基を有さないことを意味し、酸基を有さないことは、酸価の有無により確認できる。
アミノ基としては、3級アミノ基が好ましい。
【0020】
特定のアミノ基含有ポリマーのアミン価は、20mgKOH/g以上であり、40〜70mgKOH/gがより好ましい。該アミン価が、20mgKOH/g〜70mgKOH/gであり、かつ酸基を有さないことにより、酸に侵食されにくい裏止め塗膜を形成できる。
【0021】
本発明における特定のアミノ基含有ポリマーが酸基を有さないことが好ましい理由は、以下の通りである。
分散剤は、通常、顔料等の分散性を向上させる目的で用いられることから、分散剤には顔料への特異な吸着作用が必要とされる。したがって、分散剤としては、酸基およびアミノ基の両方を有するものが広く知られている。一方、本発明における分散剤(特定のアミノ基含有ポリマー)は、顔料への吸着および熱硬化性樹脂との親和性の向上とともに、熱硬化性樹脂(特にエポキシ樹脂)の硬化触媒としての作用も有している。本発明における特定のアミノ基含有ポリマーは、酸基を有しておらず、熱硬化性樹脂の硬化を進行させる点から好ましいものである。
【0022】
特定のアミノ基含有ポリマーとしては、たとえば、BYK社製の下記の分散剤等が挙げられる。それぞれのアミン価は、括弧内の通りである。
DISPERBYK(登録商標)−116(アミン価:65mgKOH/g、酸価:0mgKOH/g、アクリル系共重合物)、
DISPERBYK(登録商標)−2155(アミン価:48mgKOH/g、酸価:0mgKOH/g、ブロック共重合物)、
DISPERBYK(登録商標)−9077(アミン価:48mgKOH/g、酸価:0mgKOH/g、高分子共重合体)等。
【0023】
分散剤として、特定のアミノ基含有ポリマー以外の他の分散剤を併用してもよい。他の分散剤としては、たとえば、BYK社製の下記の分散剤等が挙げられる。
DISPERBYK(登録商標)−167(アミン価:13mgKOH/g、酸価:0mgKOH/g、ブロック共重合物)、
DISPERBYK(登録商標)−163(アミン価:10mgKOH/g、酸価:0mgKOH/g、ブロック共重合物)、
DISPERBYK(登録商標)−164(アミン価:18mgKOH/g、酸価:0mgKOH/g、ブロック共重合物)、
DISPERBYK(登録商標)−110(アミン価:0mgKOH/g、酸価:53mgKOH/g、酸基を有する共重合物)、
DISPERBYK(登録商標)−106(アミン価:74mgKOH/g、酸価:132mgKOH/g、酸基を有するポリマー塩)、
DISPERBYK(登録商標)−2163(アミン価:10mgKOH/g、酸価:0mgKOH/g、ブロック共重合物)、
DISPERBYK(登録商標)−2164(アミン価:14mgKOH/g、酸価:0mgKOH/g、ブロック共重合物)等。
【0024】
アミン価は、JIS K7237により測定される値である。
酸価は、JIS K2501により測定される値である。
【0025】
(溶剤)
裏止め塗料組成物は、熱硬化性樹脂や顔料を溶解または分散させ得る溶剤を含んでいてもよい。溶剤としては、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、エステル類、エーテル類、ケトン類、アルコール類等が挙げられる。
【0026】
(他の添加剤)
裏止め塗料組成物は、分散剤以外の他の添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、補強材、増粘剤、防錆剤、沈降防止剤、消泡剤、界面活性剤、レオロジーコントロール剤等が挙げられる。
【0027】
(他の樹脂)
裏止め塗料組成物は、熱硬化性樹脂以外の他の樹脂を含んでいてもよい。他の樹脂としては、ポリエステル、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ケトン樹脂、ロジン等が挙げられる。
【0028】
(組成比)
裏止め塗料組成物の固形分濃度は、60〜100質量%が好ましく、70〜90質量%がより好ましい。60質量%未満であると、十分な膜厚が得られない可能性がある。
裏止め塗料組成物の固形分とは、裏止め塗料組成物から溶剤を除いた成分であり、熱硬化性樹脂、その他の樹脂も含む。
【0029】
裏止め塗料組成物の固形分中の熱硬化性樹脂(硬化剤、硬化促進剤および反応性希釈剤を含む。)の割合は、30〜50質量%が好ましく、35〜45質量%がより好ましい。30質量%未満であると、製膜性が悪くなり、十分な膜の硬度および密着性が得られない可能性がある。50質量%を超えると、防錆顔料などの機能性顔料の添加量が減少し、膜の耐酸性などが不十分になる可能性がある。
裏止め塗料組成物の固形分中の顔料の割合は、50〜70質量%が好ましく、52〜68質量%がより好ましい。50質量%未満では、膜の耐酸性などが不十分になる可能性がある。70質量%を超えると、造膜成分である樹脂成分が減少し、十分な膜の硬度および密着性が得られない可能性がある。
裏止め塗料組成物の固形分中の分散剤の割合は、1〜13質量%が好ましく、2〜11質量%がより好ましい。1質量%未満では、十分な分散剤の効果を得られない可能性がある。13質量%を超えると、分散剤同士の架橋が進み、塗料組成物の流動性が低下してしまう可能性がある。
【0030】
顔料中の体質顔料の割合は、48〜68質量%が好ましく、53〜63質量%がより好ましい。48質量%未満では、塗料組成物の流動性が低下してしまう可能性がある。68質量%を超えると、他の防錆顔料が減少し、膜の耐酸性などが不十分になる可能性がある。
顔料中の防錆顔料の割合は、24〜44質量%が好ましく、29〜39質量%がより好ましい。24質量%未満では、十分な防錆効果が得られない可能性がある。44質量%を超えると、塗料組成物の流動性が低下してしまう可能性がある。
分散剤中の特定のアミノ基含有ポリマーの割合は、20〜100質量%が好ましく、30〜90質量%がより好ましい。20質量%未満では、熱硬化性樹脂の硬化触媒として十分な効果が得られない可能性がある。
本明細書において、「〜」とは、特段の定めがない限り、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
【0031】
以上説明した本発明の裏止め塗料組成物にあっては、分散剤として、アミン価が20mgKOH/g以上であり、かつ酸基を有さないアミノ基含有ポリマーを含むため、酸に侵食されにくい裏止め塗膜を形成できる。
【0032】
<鏡>
図1は、本発明の鏡の第1の実施形態を示す断面図である。鏡10は、ガラス基板11と、ガラス基板11上に形成された銀鏡面膜12(金属膜)と、銀鏡面膜12上に形成された金属保護膜13(金属膜)と、金属保護膜13上に形成された裏止め塗膜14とを有する。
【0033】
図2は、本発明の鏡の第2の実施形態を示す断面図である。鏡10は、ガラス基板11と、ガラス基板11上に形成された銀鏡面膜12(金属膜)と、銀鏡面膜12上に形成された裏止め塗膜14とを有する。
【0034】
(ガラス基板)
ガラス基板としては、鏡用の公知のガラスを用いることができ、たとえば、ソーダライムガラス等が挙げられる。
【0035】
(銀鏡面膜)
銀鏡面膜の形成方法としては、無電解メッキ法、真空蒸着法、スパッタ法等が挙げられる。
銀鏡面膜の膜厚は、銀鏡面膜が0.5〜2g/m
2の範囲となるような膜厚となることが好ましい。
【0036】
(金属保護膜)
金属保護膜は、銀鏡面膜の防食のために形成される金属製の膜である。金属保護膜としては、銅、銅合金、ニッケル、ニッケル合金、錫、錫合金等からなる金属保護膜が挙げられ、通常は、銅保護膜である。
金属保護膜の形成方法としては、無電解メッキ法等が挙げられる。
金属保護膜の膜厚は、金属保護膜が0.1〜1g/m
2の範囲となるような膜厚となることが好ましい。
【0037】
本発明の鏡は、異なる金属からなる2層以上の金属保護膜を有していてもよい。
また、本発明の鏡は、本発明の裏止め塗料組成物を用いて形成された、酸に侵食されにくい裏止め塗膜を有するため、
図2に示すように、金属保護膜を有さなくてもよい。
【0038】
(裏止め塗膜)
裏止め塗膜は、銀鏡面膜および金属保護膜の防食、ならびに機械的耐久性向上のために形成される膜である。
裏止め塗膜は、金属膜(銀鏡面膜または金属保護膜)の表面に本発明の裏止め塗料組成物を塗布し、熱硬化させることによって形成される。
【0039】
裏止め塗料組成物の塗布は、刷毛、ローラ、スプレー、フローコータ、アプリケータ等を用いて実施できる。
裏止め塗料組成物の塗布量は、乾燥膜厚が30〜100μm程度となるように行う。
裏止め塗料組成物の熱硬化の際の温度は、通常、常温〜250℃である。
【0040】
以上説明した本発明の鏡にあっては、本発明の裏止め塗料組成物を用いて形成された、酸に侵食されにくい裏止め塗膜を有するため、耐酸性に優れる。具体的には、切断した本発明の鏡を20℃の10質量%塩酸(試薬1級)に48時間浸漬した後における、金属膜の切断断面からの剥離が5mm以下となるような耐酸性を有する。
【実施例】
【0041】
以下、実施例を示す。
例2〜10、12、18、20、22、24、28および30は、実施例であり、例1、11、13〜17、19、21、23、25〜27、29、31および32は、比較例である。
【0042】
〔例1〕
表1の例1の欄に示す組成比となるように、各原料をペイントシェーカーにつめ、15分間シェイクし、裏止め塗料組成物を調製した。
【0043】
充分に洗浄されたガラス基板(サイズ90mm×40mm×5mm)の表面に、硝酸銀を含む溶液と銀を還元させる還元液とからなる銀メッキ液をスプレーし、銀鏡反応によって銀を析出させて膜厚が1.0g/m
2の銀鏡面膜を形成した。
銀鏡面膜の表面を水洗した後、該表面に、硫酸銅を含む溶液と銅を還元させる還元液とからなる銅メッキ液をスプレーし、無電解メッキ法によって銅を析出させて膜厚が0.3g/m
2の銅保護膜を形成した。
銅保護膜の表面を水洗し、乾燥した後、ガラス基板の温度を常温とした。
銅保護膜の表面に、上記裏止め塗料組成物をフローコート法によって乾燥膜厚が55μmとなるよう塗布し、乾燥炉にてガラス基板の温度が135℃になるよう3分間加熱して裏止め塗膜を形成し、鏡(銅保護膜あり)を得た。
【0044】
充分に洗浄されたガラス基板(サイズ90mm×40mm×5mm)の表面に、硝酸銀を含む溶液と銀を還元させる還元液とからなる銀メッキ液をスプレーし、銀鏡反応によって銀を析出させて膜厚が1.0g/m
2の銀鏡面膜を形成した。
銀鏡面膜の表面を水洗し、乾燥した後、ガラス基板の温度を常温とした。
銀鏡面膜の表面に、上記裏止め塗料組成物をフローコート法によって乾燥膜厚が55μmとなるよう塗布し、乾燥炉にてガラス基板の温度が135℃になるよう3分間加熱して裏止め塗膜を形成し、鏡(銅保護膜なし)を得た。
【0045】
〔例2〜16〕
表1〜3の例2〜16の欄に示す組成比となるように、各原料を用意し、各欄記載の組成を有する裏止め塗料組成物をそれぞれ調製した。
裏止め塗料組成物を変更した以外は、例1と同様にして、鏡(銅保護膜ありおよび銅保護膜なし)を得た。
〔例17〜32〕
表4〜6の例17〜32の欄に示す組成比となるように、各原料を用意し、各欄記載の組成を有する裏止め塗料組成物をそれぞれ調製した。
裏止め塗料組成物を変更した以外は、例1と同様にして、鏡(銅保護膜ありおよび銅保護膜なし)を得た。
【0046】
例1〜32記載の裏止め塗料組成物の粘性の評価結果、例1〜32記載の裏止め塗料組成物を用いて得られた鏡について、下記塩酸試験(1)、下記塩酸試験(2)の性能試験を行なった結果、および裏止め塗料組成物の塗膜の外観について評価した結果を、それぞれ表1〜6に示す。
(塩酸試験(1))
サイズ90mm×40mmの鏡を、サイズ45mm×40mmの鏡が得られるように2つに切断した。切断した鏡を20℃の0.5質量%塩酸(試薬1級)に48時間浸漬した後、取り出して下記の基準で評価した。結果を表1〜3に示す。
合格:銀鏡面膜に異常がなく、かつ切断断面からの侵食による膜の剥離が5mm以下である。
不合格:銀鏡面膜に異常がある、または、切断断面からの侵食による膜の剥離が5mmを超える。
【0047】
(塩酸試験(2))
サイズ90mm×40mmの鏡を、サイズ45mm×40mmの鏡が得られるように2つに切断した。切断した鏡を、20℃の10質量%塩酸(試薬1級)に48時間浸漬した後、取り出して下記の基準で評価した。結果を表1〜3に示す。
合格:銀鏡面膜に異常がなく、かつ切断断面からの侵食による膜の剥離が5mm以下である。
不合格:銀鏡面膜に異常がある、または、切断断面からの侵食による膜の剥離が5mmを超える。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】
表中の略号および化合物は、下記の通りである。
MIBK:メチルイソブチルケトン。
jER828:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジャパンエポキシレジン社製、jER828。
SDH:セバチン酸ジヒドラジド、日本ファインケミカル社製
ADH:アジピン酸ジヒドラジド、日本ファインケミカル社製
DICY:ジシアンジアミド、SKW Trostberg AG社製、Dyhard(登録商標)100SF。
DY−T:トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、Ciba Specialty Chemicals社製、Araldite(登録商標)DY−T。
DBTDL:ジブチル錫ジラウレート。
UR500:尿素系硬化促進剤、SKW Trostberg AG社製、Dyhard(登録商標)UR500。
2E4MZ:2-エチル-4-メチルイミダゾール、四国化成社製
IBMI-12:1-イソブチル-2-メチルイミダゾール、四国化成社製
【0055】
BYK167:BYK社製、DISPERBYK(登録商標)−167(アミン価:13mgKOH/g、酸価:0mgKOH/g、ブロック共重合物)。
BYK116:BYK社製、DISPERBYK(登録商標)−116(アミン価:65mgKOH/g、酸価:0mgKOH/g、アクリル系共重合物)。
BYK2163:BYK社製、DISPERBYK(登録商標)−2163(アミン価:10mgKOH/g、酸価:0mgKOH/g、ブロック共重合物)。
BYK2164:BYK社製、DISPERBYK(登録商標)−2164(アミン価:14mgKOH/g、酸価:0mgKOH/g、ブロック共重合物)。
BYK2155:BYK社製、DISPERBYK(登録商標)−2155(アミン価:48mgKOH/g、酸価:0mgKOH/g、ブロック共重合物)。
BYK163:BYK社製、DISPERBYK(登録商標)−163(アミン価:10mgKOH/g、酸価:0mgKOH/g、ブロック共重合物)。
BYK164:BYK社製、DISPERBYK(登録商標)−164(アミン価:18mgKOH/g、酸価:0mgKOH/g、ブロック共重合物)。
BYK110:BYK社製、DISPERBYK(登録商標)−110(アミン価:0mgKOH/g、酸価:53mgKOH/g、酸基を有する共重合物)。
BYK106:BYK社製、DISPERBYK(登録商標)−106(アミン価:74mgKOH/g、酸価:132mgKOH/g、酸基を有するポリマー塩)。
【0056】
シアナミド亜鉛カルシウム:キクチカラー社製、ZK−S2。
タルク:日本タルク社製、SG-95。
硫酸バリウム:竹原化学工業社製、W−10。
酸化チタン:堺化学工業社製、R−650。
カーボンブラック:シグマアルドリッチジャパン社製、CPカーボンブラック。
【0057】
例2〜10、12、18、20、22、24、28および30の鏡は、裏止め塗料組成物が特定のアミノ基含有ポリマー(BYK116、BYK2155)を含むため、耐酸性に優れていた。特に、BYK116とBYK2155を併用した例10は、切断断面からの侵食による膜の剥離が最も少なかった。
例1、11、13〜16、17、19、21、23、25〜27、29、31および32の鏡は、裏止め塗料組成物が特定のアミノ基含有ポリマーを含まないため、耐酸性に劣っていた。