(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5734103
(24)【登録日】2015年4月24日
(45)【発行日】2015年6月10日
(54)【発明の名称】ダイオキシン類の再合成抑制方法及びダイオキシン類再合成抑制剤としての酸性白土又は活性白土の使用
(51)【国際特許分類】
B01D 53/70 20060101AFI20150521BHJP
B01J 20/12 20060101ALI20150521BHJP
F27D 17/00 20060101ALI20150521BHJP
B01J 23/745 20060101ALI20150521BHJP
F23J 15/00 20060101ALI20150521BHJP
【FI】
B01D53/34 134E
B01J20/12 AZAB
F27D17/00 104G
B01J23/745 A
F23J15/00 J
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2011-124682(P2011-124682)
(22)【出願日】2011年6月2日
(65)【公開番号】特開2012-250175(P2012-250175A)
(43)【公開日】2012年12月20日
【審査請求日】2014年2月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005902
【氏名又は名称】三井造船株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】505108373
【氏名又は名称】水澤商事株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390020167
【氏名又は名称】奥多摩工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101340
【弁理士】
【氏名又は名称】丸山 英一
(72)【発明者】
【氏名】馬場 健
(72)【発明者】
【氏名】塚田 俊美
(72)【発明者】
【氏名】川村 知格
(72)【発明者】
【氏名】山本 誠
(72)【発明者】
【氏名】菅原 正明
(72)【発明者】
【氏名】野沢 千尋
(72)【発明者】
【氏名】高野 達夫
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 敦
【審査官】
長谷川 真一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−228974(JP,A)
【文献】
特開2006−263587(JP,A)
【文献】
特開2003−161586(JP,A)
【文献】
特開2002−136821(JP,A)
【文献】
特開2001−079352(JP,A)
【文献】
特開平10−328534(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 53/02−53/12
B01D 53/34−53/96
B01J 20/00−20/34
B01J 21/00−38/74
F23G 5/00、5/027
F23G 5/24−5/28
F23G 7/00−7/02
F23G 7/10−7/12
F23J 1/00−1/08
F23J 9/00
F23J 13/00−99/00
F27D 17/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶融炉から発生する排ガス中に含まれる溶融飛灰、又は焼却炉から発生する排ガスに含まれる焼却飛灰を集塵装置により分離除去する飛灰の処理方法において、
前記集塵装置の前段又は該集塵装置の内部に、表面に鉄酸化物からなる酸化触媒を担持させた酸性白土又は活性白土を添加し、該集塵装置で分離された飛灰におけるダイオキシン類の再合成を、250℃〜325℃の温度雰囲気において、前記酸性白土又は活性白土により抑制することを特徴とするダイオキシン類の再合成抑制方法。
【請求項2】
前記鉄酸化物がFe2O3酸化物であることを特徴とする請求項1記載のダイオキシン類の再合成抑制方法。
【請求項3】
前記ダイオキシン類の再合成の抑制により、前記飛灰中のダイオキシン類の濃度を、3ng−TEQ/g以下とすることを特徴とする請求項1又は2記載のダイオキシン類の再合成抑制方法。
【請求項4】
溶融炉から発生する排ガス中に含まれる溶融飛灰、又は焼却炉から発生する排ガスに含まれる焼却飛灰を集塵装置により分離除去する飛灰の処理方法に用いられる表面に鉄酸化物からなる酸化触媒を担持させた酸性白土又は活性白土の使用であって、
該集塵装置で分離された飛灰中におけるダイオキシン類の再合成を、250℃〜325℃の温度雰囲気において抑制するダイオキシン類再合成抑制剤としての酸性白土又は活性白土の使用。
【請求項5】
前記鉄酸化物がFe2O3酸化物であることを特徴とする請求項4記載のダイオキシン類再合成抑制剤としての酸性白土又は活性白土の使用。
【請求項6】
前記ダイオキシン類の再合成の抑制により、前記飛灰中のダイオキシン類の濃度を、3ng−TEQ/g以下とすることを特徴とする請求項4又は5記載のダイオキシン類再合成抑制剤としての酸性白土又は活性白土の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、廃棄処分される飛灰中において、ダイオキシン類が再合成されるのを抑制する方法及びダイオキシン類再合成抑制剤としての酸性白土又は活性白土の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、溶融炉から発生する排ガス中に含まれる溶融飛灰、又は焼却炉から発生する排ガスに含まれる焼却飛灰は、集塵装置により分離除去されたのち廃棄処分されている。
【0003】
廃棄処分する際には、ダイオキシン類対策特別措置法第24条第1項の環境省令で定める基準(飛灰1グラムにつき3ナノグラム)があり、それを遵守しなければならない。
【0004】
従来、特許文献1、2に記載のように、排ガス中のダイオキシンを吸着除去するために、活性炭や活性白土のような吸着剤を用いる技術は知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平10−151343号公報
【特許文献2】特開2002−177737号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
これらの従来技術では、排ガス中のダイオキシンを活性炭などによって吸着除去して飛灰中に移行させれば大気中に放出される排ガスのダイオキシンが減少しているので、目的を達成していると考え、飛灰側に移行したダイオキシンについて、研究されていなかった。
【0007】
しかるに、本発明者らの研究によると、De Novo合成によるダイオキシン類再合成が起こりにくい飛灰であっても、ダイオキシン類の吸着剤として活性炭が飛灰に混ざれば、ダイオキシン類再合成が顕著に起こることを確認した。
【0008】
活性炭は実際に稼働している排ガス処理プラントで大量に使用されており、飛灰の廃棄ができなければ、排ガス処理プラントを稼働できず、重大な社会問題になる可能性がある。
【0009】
一方、酸性白土及び活性白土は、ダイオキシン吸着剤として、知られているが、飛灰中におけるダイオキシン類の挙動に与える影響については、全く研究されていない。
【0010】
本発明者は、飛灰中におけるダイオキシン類の再合成抑制について鋭意検討し、大量使用されている活性炭に比べ、飛灰中のダイオキシン類の再合成抑制機能が格段に優れていることを見出し、本発明を完成させた。
【0011】
そこで、本発明の課題は、排ガスから分離された飛灰中において、ダイオキシン類の再合成を抑制できる方法を提供することにある。
【0012】
また本発明の他の課題は、ダイオキシン類の再合成抑制剤として新規な酸性白土又は活性白土の使用を提供するものである。
【0013】
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
【0015】
(請求項1)
溶融炉から発生する排ガス中に含まれる溶融飛灰、又は焼却炉から発生する排ガスに含まれる焼却飛灰を集塵装置により分離除去する飛灰の処理方法において、
前記集塵装置の前段又は該集塵装置の内部に、表面に鉄酸化物からなる酸化触媒を担持させた酸性白土又は活性白土を添加し、該集塵装置で分離された飛灰におけるダイオキシン類の再合成を、
250℃〜325℃の温度雰囲気において、前記酸性白土又は活性白土により抑制することを特徴とするダイオキシン類の再合成抑制方法。
【0016】
(請求項2)
前記鉄酸化物がFe
2O
3酸化物であることを特徴とする請求項
1記載のダイオキシン類の再合成抑制方法。
【0017】
(請求項3)
前記ダイオキシン類の再合成の抑制により、前記飛灰中のダイオキシン類の濃度を、3ng−TEQ/g以下とすることを特徴とする請求項1又は2記載のダイオキシン類の再合成抑制方法。
【0018】
(請求項4)
溶融炉から発生する排ガス中に含まれる溶融飛灰、又は焼却炉から発生する排ガスに含まれる焼却飛灰を集塵装置により分離除去する飛灰の処理方法に用いられる表面に鉄酸化物からなる酸化触媒を担持させた酸性白土又は活性白土の使用であって、
該集塵装置で分離された飛灰中におけるダイオキシン類の再合成を、
250℃〜325℃の温度雰囲気において抑制するダイオキシン類再合成抑制剤としての酸性白土又は活性白土の使用。
【0019】
(請求項5)
前記鉄酸化物がFe2O3酸化物であることを特徴とする請求項4記載のダイオキシン類再合成抑制剤としての酸性白土又は活性白土の使用。
【0020】
(請求項6)
前記ダイオキシン類の再合成の抑制により、前記飛灰中のダイオキシン類の濃度を、3ng−TEQ/g以下とすることを特徴とする請求項4又は5記載のダイオキシン類再合成抑制剤としての酸性白土又は活性白土の使用。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、排ガスから分離された飛灰中において、ダイオキシン類の再合成を抑制できる方法を提供できる。
【0023】
また本発明によれば、ダイオキシン類の再合成抑制剤として新規な酸性白土又は活性白土の使用を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
【0026】
本発明において、飛灰の処理方法は、溶融炉から発生する排ガス中に含まれる溶融飛灰、又は焼却炉から発生する排ガスに含まれる焼却飛灰を集塵装置により分離除去し、その後、たとえば、必要により加熱処理を施して、ダイオキシン類を含まない(含んでも基準値以下の状態にある)飛灰を廃棄処分する。
【0027】
集塵装置は、飛灰を分離除去できれば、格別限定されず、ガラスフィルタ、PTFEメンブレンガラスフィルタ、PTFEフィルタ、PTFEフェルト等のろ布を用いたバグフィルタを用いることができる。
【0028】
本明細書において、ダイオキシン類とは、例えばポリ塩化ジベンゾパラジオキシン(PCDD)、ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)、コプラナーPCB(Co−PCB)などを含む。
【0029】
溶融炉や焼却炉と、集塵装置の間は、排ガスダクトによって連結されており、本発明では、酸性白土又は活性白土を集塵装置の前段である前記ダクト内に添加したり、あるいは、集塵装置の内部に添加する。
【0030】
添加する酸性白土又は活性白土は、ダイオキシン類及びその前駆体に対して物理吸着作用と化学吸着作用を有するものを用いる。
【0031】
本発明に使用する酸性白土は、主としてモンモリロナイトから成り、SiO
4四面体層−AlO
6八面体層−SiO
4四面体層から成る三層構造を基本構造とし、このような三層構造が数枚積層した微小な単結晶の集合体である。また、このような三層構造の積層層間に、Ca、K、Na等の陽イオンとそれに配位している水分子が存在している。
【0032】
上記のモンモリロナイトでは、基本三層構造中のAlの一部がMgやFe(II)に置換し、Siの一部がAlに置換しており、結晶格子はマイナスの電荷を有しているため、固体酸として機能する。従って、その酸性は、基本層間に存在するアルカリイオンの量に応じて中和され、プロトンの量に応じて、その酸性度が異なったものとなっており、例えば、結晶中に存在しているSi−OH基がHイオンを放出するブレンステッド酸として機能し、Al-OH
2から水が脱離すると、電子受容性を示すルイス酸として機能する。
【0033】
また、酸性白土の酸処理物は、活性白土と称されるものであり、上記の酸性白土を硫酸等の鉱酸でモンモリロナイトの基本構造の全部を破壊しない程度に酸処理することにより得られるもので、MgやFe等の金属酸化物が溶出し、比表面積や細孔容積を増大させたものである。
【0034】
従って、酸性白土又は活性白土に存在する多数の細孔が物理吸着作用を示し、固体酸、特にルイス酸となるAl-OH
2基が、ルイス塩基となるダイオキシン類及びその前駆体
のπ電子を受容して、配位錯体を形成し化学吸着作用を示す。
【0035】
これらの物理吸着作用と化学吸着作用とが協働する結果、本発明の酸性白土又は活性白土は、排ガス中のダイオキシン類及びその前駆体を効率的に吸着し、更に以下に説明するダイオキシン類及びその前駆体の分解反応を促進する触媒作用によりこれらを分解して、飛灰中に移行しても、飛灰中でダイオキシン類が再合成されることを抑制できる。
【0036】
本発明の酸性白土又は活性白土は、ダイオキシン類及びその前駆体の分解反応を促進する触媒作用を有する。特に、活性白土の表面には、活性点が多数存在し、その活性点が固体酸触媒機能を発揮し、ダイオキシン類の再合成が更に抑制される効果を発揮しているものと推定される。
【0037】
また、本発明の酸性白土又は活性白土の触媒機能を上げるために、表面に機能性酸化触媒を担持させるか、もしくは鉄酸化物を混合することも好ましい。
【0038】
機能性酸化触媒としては、Fe
2O
3酸化物等の酸化鉄触媒を好ましく例示でき、中でもダイオキシン類及びその前駆体の分解反応に対し強い触媒作用を有するFe
2O
3酸化物が最も好ましい。
【0039】
本発明の好ましい酸性白土としては、SiO
2含有量が70乃至85重量%、Al
2O
3が8乃至12%にあることが好ましく、更に、酸性白土粒子の表面に、酸性白土(110℃乾燥基準)100重量部に対し、Fe
2O
3酸化物の微粒子を0.5乃至10.0重量%、特に0.5乃至5.0重量%を担持、もしくは酸性白土(110℃乾燥基準)100重量部に対し、Fe
2O
3酸化物の微粒子を0.5乃至30重量%、特に、1乃至25重量%を混合することが好ましい。
【0040】
また、活性白土の製法例としては、一般に酸性白土を硫酸等の鉱酸によって処理する方法を例示できる。本発明に用いられる活性白土は、硫酸30乃至50重量%の濃度で、温度60乃至90℃で酸処理して得られるもので、その物性はBET比表面積が50乃至400m
2/gの範囲、細孔容積は、0.2乃至0.3cm
3/gの範囲であることが好ましい。
【0041】
更に、本発明においては、活性白土の表面にFe
2O
3酸化物の微粒子を0.5乃至10.0重量%、好ましくは0.5乃至5.0重量%を担持させる(乾式法)、もしくは活性白土の酸処理後に鉄塩水溶液を加水分解してFe
2O
3酸化物として0.5重量%以上沈着させる(湿式法)か、活性白土(110℃乾燥基準)100重量部に対し、Fe
2O
3酸化物の微粒子を0.5乃至30重量%、好ましくは1乃至25重量%を混合する。
【0042】
更にまた、本発明において、酸性白土又は活性白土の平均粒子径は、好ましくは、20乃至60μm、より好ましくは、35乃至50μmであり、酸化鉄、特にFe
2O
3酸化物の平均粒子径は、好ましくは、0.1乃至10.0μm、より好ましくは、0.1乃至5.0μmであることである。酸性白土、活性白土又は酸化鉄の平均粒子径が上記範囲内であれば、集塵装置で分離された飛灰中におけるダイオキシン類の再合成を更に抑制する効果が得られる。
【0043】
酸性白土もしくは活性白土、又は、酸化鉄含有酸性白土もしくは活性白土の添加量は、排ガスに対して、50乃至150mg/m
3N−dryとなるように添加することが好ましい。添加量が上記範囲内であれば、集塵装置で分離された飛灰中におけるダイオキシン類の再合成を更に抑制する効果が得られる。
【0044】
本発明においては、飛灰中で、ダイオキシン前駆体が好適に除去されるために、飛灰中のダイオキシン類の再合成が十分に抑制される。
【0045】
本発明において、排ガスの大気放出に際して、排ガス中の塩化水素濃度を低下させるための脱塩剤の使用は、適宜行うことができる。
【実施例】
【0046】
以下に、本発明の実施例を説明するが、本発明はかかる実施例によって限定されない。
【0047】
<飛灰中におけるダイオキシン類の再合成挙動確認試験>
実機バグフィルタ入口部に粉末活性炭を噴霧して得られた飛灰1と、バグフィルタへの粉末活性炭噴霧を行わずに得られた飛灰に粉末活性炭を混合した飛灰2について、250℃に再加熱してダイオキシン類の再合成挙動を確認したところ、いずれもダイオキシン類の量が増加する挙動を示すことが確認されている。
【0048】
本試験では、飛灰に粉末活性炭等を混合した後、加熱しダイオキシン類の増加の程度を確認することにした。試験に使用する飛灰は、ダイオキシン類再合成の影響を極力少なくするために、ダイオキシン類をほとんど含まない飛灰を使用し、ダイオキシン類の増加の程度の差異を明らかにするために、試験ではダイオキシン類の再合成が起こりやすい温度雰囲気である320〜325℃に再加熱する方法を採用した。
【0049】
以下に試験の詳細を示す。
【0050】
ダイオキシン類(DXNs)をほとんど含まない飛灰(試料1)に、排ガス中のDXNs吸着剤として市販されている粉末活性炭又は活性白土を飛灰に対して3重量%混合してなる試料2、試料3及び試料4をそれぞれ350g作成した。これらの試料を320〜325℃の温度下において、2時間加熱した。自然冷却後、ダイオキシン類濃度を測定した。結果を表1に示す。
【0051】
ダイオキシン類の濃度の測定は、廃棄物焼却炉に係るばいじん等に含まれるダイオキシン類の量の基準及び測定の方法に関する省令(平成12年厚生省令第1号)を簡略化した方法で分析した。
【0052】
試料1:ダイオキシン類をほとんど含まない飛灰。その組成分析結果を表2に示す。
【0053】
試料2:試料1に対して3重量%に相当する、排ガス中のDXNs吸着剤として市販されている粉末活性炭Aを混合した試料
試料3:試料1に対して3重量%に相当する、排ガス中のDXNs吸着剤として市販されている粉末活性炭Bを混合した試料
試料4:試料1に対して3重量%に相当する活性白土(水澤化学工業(株)製「ミズカキャッチャー」:比表面積100m
2/g、平均粒子径42.0μm)を混合した試料
【0054】
【表1】
【0055】
表1の結果(試料2〜4)を
図1に示す。
【0056】
【表2】
【0057】
<評価>
ダイオキシン類をほとんど含まない飛灰を用いているにも関わらず、粉末活性炭を混合した試料2や試料3を320〜325℃に加熱すると、環境省令で定める基準である1グラムにつき3ナノグラム−TEQ/gを超える高濃度のダイオキシン類が再合成されていることがわかる。これに対して、活性白土を混合した試料4を320〜325℃に加熱しても、環境省令で定める基準を大幅に下回る濃度であり、ダイオキシン類の再合成が大幅に抑制されていることが分かる。