特許第5735513号(P5735513)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ラム リサーチ コーポレーションの特許一覧

特許5735513基板位置及び基板電位へのプラズマ信号の結合に基づくプラズマデチャック最適化のための方法と装置
<>
  • 特許5735513-基板位置及び基板電位へのプラズマ信号の結合に基づくプラズマデチャック最適化のための方法と装置 図000002
  • 特許5735513-基板位置及び基板電位へのプラズマ信号の結合に基づくプラズマデチャック最適化のための方法と装置 図000003
  • 特許5735513-基板位置及び基板電位へのプラズマ信号の結合に基づくプラズマデチャック最適化のための方法と装置 図000004
  • 特許5735513-基板位置及び基板電位へのプラズマ信号の結合に基づくプラズマデチャック最適化のための方法と装置 図000005
  • 特許5735513-基板位置及び基板電位へのプラズマ信号の結合に基づくプラズマデチャック最適化のための方法と装置 図000006
  • 特許5735513-基板位置及び基板電位へのプラズマ信号の結合に基づくプラズマデチャック最適化のための方法と装置 図000007
  • 特許5735513-基板位置及び基板電位へのプラズマ信号の結合に基づくプラズマデチャック最適化のための方法と装置 図000008
  • 特許5735513-基板位置及び基板電位へのプラズマ信号の結合に基づくプラズマデチャック最適化のための方法と装置 図000009
  • 特許5735513-基板位置及び基板電位へのプラズマ信号の結合に基づくプラズマデチャック最適化のための方法と装置 図000010
  • 特許5735513-基板位置及び基板電位へのプラズマ信号の結合に基づくプラズマデチャック最適化のための方法と装置 図000011
  • 特許5735513-基板位置及び基板電位へのプラズマ信号の結合に基づくプラズマデチャック最適化のための方法と装置 図000012
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5735513
(24)【登録日】2015年4月24日
(45)【発行日】2015年6月17日
(54)【発明の名称】基板位置及び基板電位へのプラズマ信号の結合に基づくプラズマデチャック最適化のための方法と装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20150528BHJP
   H01L 21/3065 20060101ALI20150528BHJP
【FI】
   H01L21/68 R
   H01L21/302 101G
【請求項の数】20
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2012-528825(P2012-528825)
(86)(22)【出願日】2010年8月31日
(65)【公表番号】特表2013-504874(P2013-504874A)
(43)【公表日】2013年2月7日
(86)【国際出願番号】US2010047382
(87)【国際公開番号】WO2011031590
(87)【国際公開日】20110317
【審査請求日】2013年8月27日
(31)【優先権主張番号】12/557,387
(32)【優先日】2009年9月10日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】12/557,381
(32)【優先日】2009年9月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】592010081
【氏名又は名称】ラム リサーチ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】LAM RESEARCH CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000028
【氏名又は名称】特許業務法人明成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バルキュア・ジュニア・ジョン・シー.
(72)【発明者】
【氏名】ウラル・サウラブ
(72)【発明者】
【氏名】ビョン・ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】サントス・エド
(72)【発明者】
【氏名】マクラチェフ・コンスタンティン
【審査官】 牧 初
(56)【参考文献】
【文献】 特開平8−78511(JP,A)
【文献】 特開2005−150623(JP,A)
【文献】 特開平11−260897(JP,A)
【文献】 特開平10−163306(JP,A)
【文献】 特開2002−203837(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/67−21/687
H01L 21/3065
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマ処理システムの処理チャンバ内において基板を下部電極から機械的に取り除くことを含むデチャック操作を最適化するための方法であって、
初期解析を実施することと、
前記初期解析を実施した後、前記基板を上方方向に移動させるために、リフトピンを前記下部電極から上昇させる上昇工程であって、前記リフトピンは、最大高さまでは上昇されない、上昇工程と、
前記上昇工程によって前記リフトピンを上昇させた後、機械的及び電気的解析を実施することと、
を備え、
前記初期解析は、
前記デチャック操作中に前記基板の上に形成されるプラズマの電気特性データの第1のセットを解析することと、
前記電気特性データの第1のセットを電気特性閾値のセットと比較することと、
もし、前記電気特性データの第1のセットが前記電気特性閾値のセットを通過する場合に、不活性ガスをオフにすることと、
を含み、
前記機械的及び電気的解析は、
前記リフトピンによって作用される力の量を含む機械データの第1のセットを解析することと、
電気特性データの第2のセットを解析することと、
前記機械データの第1のセットを機械閾値のセットと比較するとともに、前記電気特性データの第2のセットを前記電気特性閾値のセットと比較することと、
もし、前記機械データの第1のセットが前記機械閾値のセットを通過するとともに前記電気特性データの第2のセットが前記電気特性閾値のセットを通過する場合に、基板解放事象が発生しているゆえに、前記基板を前記下部電極から取り除くことと、
を含む、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、更に、
前記初期解析中、もし、前記電気特性データの第1のセットが前記電気特性閾値のセットを通過しない場合に、
前記デチャック操作の実施のための現時間を第1の時間閾値と比較することと、
もし、前記デチャック操作の実施のための前記現時間が前記第1の時間閾値よりも大きい場合に、前記不活性ガスを調整することと、
前記初期解析を繰り返すことと、
を実施することを備える、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、更に、
前記初期解析中、もし、前記電気特性データの第1のセットが前記電気特性閾値のセットを通過しない場合に、
前記デチャック操作の実施のための現時間を第1の時間閾値と比較することと、
もし、前記デチャック操作の実施のための前記現時間が前記第1の時間閾値以下である場合に、前記不活性ガスをオフにし、前記基板を前記上方方向に移動させるために前記リフトピンを前記下部電極から上昇させることであって、前記リフトピンは、前記最大高さまでは上昇されない、ことと、
前記機械的及び電気的解析を実施することと、
を実施することを備える、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、更に、
もし、前記機械データの第1のセットが前記機械閾値のセットを通過しない及び前記電気特性データの第2のセットが前記電気特性閾値のセットを通過しない少なくともいずれかの場合に、
前記デチャック操作の実施のための現時間を第2の時間閾値と比較することと、
もし、前記デチャック操作の実施のための前記現時間が前記第2の時間閾値よりも大きい場合に、補正措置を適用することと、
前記機械的及び電気的解析を繰り返すことと、
を実施することを備える、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、
前記補正措置は、前記不活性ガス圧を増加させることを含む、方法。
【請求項6】
請求項4に記載の方法であって、
前記補正措置は、前記リフトピンによって作用される前記力を増大させることを含む、方法。
【請求項7】
請求項4に記載の方法であって、
前記補正措置は、逆極性のバイアス電圧及びバイアス電流の少なくとも一方を前記下部電極に印加することを含む、方法。
【請求項8】
請求項4に記載の方法であって、
前記補正措置は、前記基板表面全域に均一に適用されるのではない、方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、更に、
もし、前記機械データの第1のセットが前記機械閾値のセットを通過しない及び前記電気特性データの第2のセットが前記電気特性閾値のセットを通過しない少なくともいずれかの場合に、
前記デチャック操作の実施のための現時間を第2の時間閾値と比較することと、
もし、前記デチャック操作の実施のための前記現時間が前記第2の時間閾値以下である場合に、前記基板を前記下部電極から取り除くための緊急手続きを適用することと、
を実施することを備える、方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であって、
前記緊急手続きは、アラーム通知を送信することを含む、方法。
【請求項11】
請求項9に記載の方法であって、
前記緊急手続きは、前記基板を前記下部電極から分離させるために前記リフトピンに大きな力を作用させることを含む、方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法であって、
前記電気的特性のセットは、プラズマインピーダンスを含む、方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法であって、
前記電気的特性のセットは、直流バイアス電圧を含む、方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法であって、
前記電気的特性のセットは、電流発生器出力を含む、方法。
【請求項15】
請求項1に記載の方法であって、
前記電気的特性のセットは、1つの電気パラメータを含み、前記1つの電気パラメータは、前記デチャック操作中にテスト基板が物理的摂動を見せるときに最大の変化を見せるものとして経験的に決定されたパラメータである、方法。
【請求項16】
請求項1に記載の方法であって、
前記電気的特性のセットは、2つ以上の電気パラメータを含み、前記基板解放事象を決定するために、複数の電気パラメータの組み合わせが複数の閾値と比較される、方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法であって、
解析及び比較は、ツールコントローラによって実施される、方法。
【請求項18】
請求項1に記載の方法であって、
前記不活性ガスは、ヘリウムである、方法。
【請求項19】
コンピュータ可読コードを実装されたプログラムストレージ媒体を備える製造品であって、
前記コンピュータ可読コードは、プラズマ処理システムの処理チャンバ内において基板を下部電極から機械的に取り除くことを含むデチャック操作を最適化するように構成され、
初期解析を実施するためのコードと、
前記初期解析を実施した後、前記基板を上方方向に移動させるために、リフトピンを前記下部電極から上昇させるための上昇コードであって、前記リフトピンは、最大高さまでは上昇されない、上昇コードと、
前記上昇コードによって前記リフトピンを上昇させた後、機械的及び電気的解析を実施するためのコードと、
を含み、
前記初期解析は、
前記デチャック操作中に前記基板の上に形成されるプラズマの電気特性データの第1のセットを解析するためのコードと、
前記電気特性データの第1のセットを電気特性閾値のセットと比較するためのコードと、
もし、前記電気特性データの第1のセットが前記電気特性閾値のセットを通過する場合に、不活性ガスをオフにするためのコードと、
を含み、
前記機械的及び電気的解析は、
前記リフトピンによって作用される力の量を含む機械データの第1のセットを解析するためのコードと、
電気特性データの第2のセットを解析するためのコードと、
前記機械データの第1のセットを機械閾値のセットと比較するとともに、前記電気特性データの第2のセットを前記電気特性閾値のセットと比較するためのコードと、
もし、前記機械データの第1のセットが前記機械閾値のセットを通過するとともに前記電気特性データの第2のセットが前記電気特性閾値のセットを通過する場合に、基板解放事象が発生しているゆえに、前記基板を前記下部電極から取り除くためのコードと、
を含む、製造品。
【請求項20】
請求項19に記載の製造品であって、更に、
もし、前記機械データの第1のセットが前記機械閾値のセットを通過しない及び前記電気特性データの第2のセットが前記電気特性閾値のセットを通過しない少なくともいずれかの場合に、
前記デチャック操作の実施のための現時間を第2の時間閾値と比較するためのコードと、
もし、前記デチャック操作の実施のための前記現時間が前記第2の時間閾値よりも大きい場合に、補正措置を適用するためのコードと、
前記機械的及び電気的解析を繰り返すためのコードと、
を実施することを含む、製造品。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
プラズマ処理における進歩は、半導体産業の成長をもたらしてきた。競争の激しい半導体産業では、メーカは、より低コストでスループットを最大にする及び/又は高品質のデバイスを生産する能力を有すれば、競争力を得られるだろう。スループットを制御する方法は、1つには、デチャック操作を制御して基板解放時間を最適化することである。
【0002】
基板処理中、基板は、通常、(静電チャックなどの)下部電極にクランプ(吸着固定)されている。クランプは、下部電極に直流(DC)電位を印加し、基板と下部電極との間に静電荷を発生させることによって実施することができる。基板処理中、基板上の熱を散逸させるために、下部電極内の各種のチャネルを通じて基板の裏側に(ヘリウムなどの)不活性ガスを供給し、基板と下部電極との間の熱伝達を高めることが行われるだろう。したがって、基板にかかるヘリウム圧ゆえに、基板を下部電極にクランプするためには、比較的高い静電荷が必要とされる。
【0003】
処理チャンバ内において基板の処理が完了したら、クランプ電圧がオフにされるデチャック操作が実施される。クランプ電圧がゼロに設定されるが、基板と下部電極との間の静電荷ゆえに、残留静電力が残る。基板と下部電極との間の静電荷を放電するためには、基板と下部電極との間の引力を中性にするために、低密度プラズマを生成することができる。静電荷が取り除かれたら、基板を上方へ持ち上げて、下部電極の表面から分離させるために、下部電極内に設けられたリフトピンが使用されてよく、そうして、ロボットアームが基板をプラズマ処理チャンバから取り除くことが可能にされる。
【0004】
もし、静電荷が満足のいくように取り除かれないと、基板を部分的に下部電極の表面につながったままにする部分的付着が存在するかもしれず、これは、リフトピンが下部電極から上方へ押し上げられるときに、基板の一部をバラバラにする恐れがある。部分的付着は、基板を損傷させる恐れがあるだけでなく、基板が割れることによって生じたデブリゆえに、チャンバを洗浄するためにプラズマ処理システムをオフラインにする必要が生じる恐れもある。
【0005】
また、静電荷が満足のいくように取り除かれないと、ロボットアームが基板を処理チャンバから取り除こうとするときに基板とロボットアームとの間にアーク放電を引き起こすのに十分な電荷が、依然として基板上に存在するかもしれない。アーク放電は、基板上のデバイス及び/又はロボットアームに対する損傷などの望ましくない結果をもたらす恐れがある制御できない事象である。
【0006】
加えて及び/又は或いは、デチャックを促すために、クランプ電圧と反対の電荷に付勢された小電圧を下部電極に印加することができる。一例として、もし、クランプ電圧が10Vである場合は、デチャック操作中に、−1ボルトの電圧電荷が下部電極に印加されてよい。逆帯電したクランプ電圧の印加は、正電荷を負電荷に向かって流れさせ、基板と下部電極との間の静電力の中性化を助ける。
【0007】
処理環境が、処理システムのタイプ、処理モジュールのタイプ、基板構造、レシピなどに応じて異なるとすると、成功裏にデチャック操作を実行するための期間も、異なるだろう。適用期間は、事前に知られておらず、不適正なデチャックに及ぼす結果は深刻なので、傾向としては、静電荷が十分に放電されるための十分な時間を保証するために、慎重を期して長い指定期間がデチャック操作に適応される。あいにく、(ゼロボルトにおける及び逆極性のバイアス電圧における)いずれのデチャック方法も、依然として、基板を解放する安全で且つ効率的なやり方を常に提供できるわけではない。
【0008】
或る場合には、静電荷は、放電のために最短の時間しか必要でないかもしれない。しかしながら、指定期間方法は、いつ基板が下部電極から安全に取り除けるかを特定するための早期検出方法を提供しない。したがって、つながりを断たれた基板が処理チャンバから取り除かれるまで指定の全期間にわたってチャンバ内に留まっている間に時間が無駄にされ、ゆえに、スループットに悪影響が及ぼされる。また、デチャックプラズマが処理チャンバ内に余分な(且つ不要な)時間にわたって存在することが、チャンバコンポーネントの時期尚早な劣化及び/又は望まれない基板のエッチングに寄与する恐れもある。
【0009】
別の場合には、静電荷は、指定期間の経過後も尚、十分に取り除かれていないかもしれない。その結果、つながったままの基板を取り除こうとする試みは、基板を崩壊させる恐れがある。たとえ基板が割れなくても、基板上に残る残留静電荷は、空気圧式リフトメカニズムに、基板を下部電極から分離させるためにリフタピンに大きな力を作用させるだろう。したがって、基板に作用された力は、基板をプロセス中心からズレさせて、基板を次のレシピ工程用に適正に位置合わせされていない状態にする恐れがある。また、基板上の残留静電荷は、基板とロボットアームとの間にアーク放電を生じさせて、基板上のデバイス及び/又はロボットアームに損傷を及ぼす恐れがある。
【0010】
単に指定期間にわたってデチャック操作を実行する代わりに、いつ基板が下部電極から分離されたと見なされえるかを決定するための補助として、(不活性ガス流、不活性ガス圧、及びリフトピン力などの)或る特定の機械パラメータが監視されてよい。一例として、もし、基板の裏側への不活性ガス流(例えばヘリウムガス流)が既定の閾値を超える場合は、静電荷は、十分に放電されたと見なされ、基板は、処理チャンバから取り除かれてよい。別の例として、もし、不活性ガス圧が既定の閾値未満に落ちる場合は、静電荷は、放電されたと見なされる。同様に、もしリフトピン力が既定の閾値未満に落ちる場合は、基板は、十分に放電されたと見なされる。しかしながら、もし、いずれかの閾値が通過されなかった場合は、静電荷は、十分に放電されていないと見なされ、機械力及び/又は逆帯電したバイアス電圧/電流が調整されてよい。
【0011】
しかしながら、上記の方法は、時間がかかるうえに煩雑である傾向がある。例えば、或る場合には、一度に調整するパラメータが多すぎるとデチャック操作が制御不能になる恐れがあるので、任意の時点で1つ又は2つのパラメータのみが調整されるだろう。
【0012】
クランプ電圧に起因する静電荷の量は、(下部電極のタイプ、レシピ、プロセスモジュールなどの)複数の因子に応じて異なると考えられ、ゆえに、大きなばらつきを見せるだろう。ばらつきの程度が大きいと、(ヘリウム流、誘起圧力、及び/又はリフトピンの力などの)機械値が、基板と下部電極との間の実際の静電荷を正確に及び/又は的確に特性化しないので、このような機械値に基づく監視は、デチャック操作を最適化するのに不十分である。一例として、(不活性ガス流、不活性ガス誘起圧力、及び/又はリフトピン力などの)機械値の1つが、既定の閾値(基板が下部電極から安全に解放されるとして指定された値)が通過されたことを示したとする。ただし、静電荷は、基板の表面全域にわたって均一ではないかもしれない。したがって、静電荷が十分に取り除かれていない飛び飛びのポケット領域が存在する恐れがある。その結果、飛び飛びのつながりが依然として生じるかもしれず、基板が下部電極から分離されるときに、基板が損傷される恐れがある。
【0013】
また、監視された機械値のいずれも、基板と下部電極との間の実際の静電荷を正確に特性化しないので、たとえ基板が成功裏に下部電極から持ち上げられたとしても、基板上には、まだ残留電荷が存在している恐れがある。その結果、基板とロボットアームとの間に依然としてアーク放電が生じるかもしれず、基板上のデバイス及び/又はロボットアームが損傷される恐れがある。
【0014】
以上からわかるように、デチャック操作を最適化するための改善された技術が望まれている。
【発明の概要】
【0015】
本発明の一形態は、プラズマ処理システムの処理チャンバ内において基板を下部電極から機械的に取り除くことを含むデチャック操作を最適化するための方法であって、
初期解析を実施することと、
前記初期解析を実施した後、前記基板を上方方向に移動させるために、リフトピンを前記下部電極から上昇させる上昇工程であって、前記リフトピンは、最大高さまでは上昇されない、上昇工程と、
前記上昇工程によって前記リフトピンを上昇させた後、機械的及び電気的解析を実施することと、
を備え、
前記初期解析は、
前記デチャック操作中に前記基板の上に形成されるプラズマの電気特性データの第1のセットを解析することと、
前記電気特性データの第1のセットを電気特性閾値のセットと比較することと、
もし、前記電気特性データの第1のセットが前記電気特性閾値のセットを通過する場合に、不活性ガスをオフにすることと、
を含み、
前記機械的及び電気的解析は、
前記リフトピンによって作用される力の量を含む機械データの第1のセットを解析することと、
電気特性データの第2のセットを解析することと、
前記機械データの第1のセットを機械閾値のセットと比較するとともに、前記電気特性データの第2のセットを前記電気特性閾値のセットと比較することと、
もし、前記機械データの第1のセットが前記機械閾値のセットを通過するとともに前記電気特性データの第2のセットが前記電気特性閾値のセットを通過する場合に、基板解放事象が発生しているゆえに、前記基板を前記下部電極から取り除くことと、
を含む、方法である。
一実施形態において、本発明は、プラズマ処理システムの処理チャンバ内において基板を下部電極から機械的に取り除くことを含むデチャック操作を最適化するための方法に関する。方法は、初期解析を実施することを含む。初期解析は、デチャック操作中に基板の上に形成されるプラズマの電気特性データの第1のセットを解析することを含む。初期解析は、また、電気特性データの第1のセットを電気特性閾値のセットと比較することも含む。方法は、更に、もし、電気特性データの第1のセットが電気特性閾値のセットを通過する場合に、不活性ガスをオフにすることも含む。方法は、また、基板を上方方向に移動させるためにリフトピンを下部電極から上昇させることも含み、ここで、リフトピンは、最大高さまでは上昇されない。方法は、更に、機械的及び電気的解析を実施することを含む。機械的及び電気的解析は、リフトピンによって作用される力の量を含む機械データの第1のセットを解析することを含む。機械的及び電気的解析は、また、電気特性データの第2のセットを解析することも含む。機械的及び電気的解析は、更に、機械データの第1のセットを機械閾値のセットと比較するとともに、電気特性データの第2のセットを電気特性閾値のセットと比較することを含む。機械的及び電気的解析は、尚もまた、もし、機械データの第1のセットが機械閾値のセットを通過するとともに電気特性データの第2のセットが電気特性閾値のセットを通過する場合に、基板解放事象が発生しているゆえに、基板を下部電極から取り除くことを含む。
本発明は、次の形態として実現できる。
[形態1]
プラズマ処理システムの処理チャンバ内において基板を下部電極から機械的に取り除くことを含むデチャック操作を最適化するための方法であって、
初期解析を実施することと、
前記基板を上方方向に移動させるために、リフトピンを前記下部電極から上昇させることであって、前記リフトピンは、最大高さまでは上昇されない、ことと、
機械的及び電気的解析を実施することと、
を備え、
前記初期解析は、
前記デチャック操作中に前記基板の上に形成されるプラズマの電気特性データの第1のセットを解析することと、
前記電気特性データの第1のセットを電気特性閾値のセットと比較することと、
もし、前記電気特性データの第1のセットが前記電気特性閾値のセットを通過する場合に、不活性ガスをオフにすることと、
を含み、
前記機械的及び電気的解析は、
前記リフトピンによって作用される力の量を含む機械データの第1のセットを解析することと、
電気特性データの第2のセットを解析することと、
前記機械データの第1のセットを機械閾値のセットと比較するとともに、前記電気特性データの第2のセットを前記電気特性閾値のセットと比較することと、
もし、前記機械データの第1のセットが前記機械閾値のセットを通過するとともに前記電気特性データの第2のセットが前記電気特性閾値のセットを通過する場合に、基板解放事象が発生しているゆえに、前記基板を前記下部電極から取り除くことと、
を含む、方法。
[形態2]
形態1に記載の方法であって、更に、
前記初期解析中、もし、前記電気特性データの第1のセットが前記電気特性閾値のセットを通過しない場合に、
前記デチャック操作の実施のための現時間を第1の時間閾値と比較することと、
もし、前記デチャック操作の実施のための前記現時間が前記第1の時間閾値よりも大きい場合に、前記不活性ガスを調整することと、
前記初期解析を繰り返すことと、
を実施することを備える、方法。
[形態3]
形態1に記載の方法であって、更に、
前記初期解析中、もし、前記電気特性データの第1のセットが前記電気特性閾値のセットを通過しない場合に、
前記デチャック操作の実施のための現時間を第1の時間閾値と比較することと、
もし、前記デチャック操作の実施のための前記現時間が前記第1の時間閾値以下である場合に、前記不活性ガスをオフにし、前記基板を前記上方方向に移動させるために前記リフトピンを前記下部電極から上昇させることであって、前記リフトピンは、前記最大高さまでは上昇されない、ことと、
前記機械的及び電気的解析を実施することと、
を実施することを備える、方法。
[形態4]
形態1に記載の方法であって、更に、
もし、前記機械データの第1のセットが前記機械閾値のセットを通過しない及び前記電気特性データの第2のセットが前記電気特性閾値のセットを通過しない少なくともいずれかの場合に、
前記デチャック操作の実施のための現時間を第2の時間閾値と比較することと、
もし、前記デチャック操作の実施のための前記現時間が前記第2の時間閾値よりも大きい場合に、補正措置を適用することと、
前記機械的及び電気的解析を繰り返すことと、
を実施することを備える、方法。
[形態5]
形態4に記載の方法であって、
前記補正措置は、前記不活性ガス圧を増加させることを含む、方法。
[形態6]
形態4に記載の方法であって、
前記補正措置は、前記リフトピンによって作用される前記力を増大させることを含む、方法。
[形態7]
形態4に記載の方法であって、
前記補正措置は、逆極性のバイアス電圧及びバイアス電流の少なくとも一方を前記下部電極に印加することを含む、方法。
[形態8]
形態4に記載の方法であって、
前記補正措置は、前記基板表面全域に均一に適用されるのではない、方法。
[形態9]
形態1に記載の方法であって、更に、
もし、前記機械データの第1のセットが前記機械閾値のセットを通過しない及び前記電気特性データの第2のセットが前記電気特性閾値のセットを通過しない少なくともいずれかの場合に、
前記デチャック操作の実施のための現時間を第2の時間閾値と比較することと、
もし、前記デチャック操作の実施のための前記現時間が前記第2の時間閾値以下である場合に、前記基板を前記下部電極から取り除くための緊急手続きを適用することと、
を実施することを備える、方法。
[形態10]
形態9に記載の方法であって、
前記緊急手続きは、アラーム通知を送信することを含む、方法。
[形態11]
形態9に記載の方法であって、
前記緊急手続きは、前記基板を前記下部電極から分離させるために前記リフトピンに大きな力を作用させることを含む、方法。
[形態12]
形態1に記載の方法であって、
前記電気的特性のセットは、プラズマインピーダンスを含む、方法。
[形態13]
形態1に記載の方法であって、
前記電気的特性のセットは、直流バイアス電圧を含む、方法。
[形態14]
形態1に記載の方法であって、
前記電気的特性のセットは、電流発生器出力を含む、方法。
[形態15]
形態1に記載の方法であって、
前記電気的特性のセットは、1つの電気パラメータを含み、前記1つの電気パラメータは、前記デチャック操作中にテスト基板が物理的摂動を見せるときに最大の変化を見せるものとして経験的に決定されたパラメータである、方法。
[形態16]
形態1に記載の方法であって、
前記電気的特性のセットは、2つ以上の電気パラメータを含み、前記基板解放事象を決定するために、複数の電気パラメータの組み合わせが複数の閾値と比較される、方法。
[形態17]
形態1に記載の方法であって、
解析及び比較は、ツールコントローラによって実施される、方法。
[形態18]
形態1に記載の方法であって、
前記不活性ガスは、ヘリウムである、方法。
[形態19]
コンピュータ可読コードを実装されたプログラムストレージ媒体を備える製造品であって、
前記コンピュータ可読コードは、プラズマ処理システムの処理チャンバ内において基板を下部電極から機械的に取り除くことを含むデチャック操作を最適化するように構成され、
初期解析を実施するためのコードと、
前記基板を上方方向に移動させるために、リフトピンを前記下部電極から上昇させるためのコードであって、前記リフトピンは、最大高さまでは上昇されない、コードと、
機械的及び電気的解析を実施するためのコードと、
を含み、
前記初期解析は、
前記デチャック操作中に前記基板の上に形成されるプラズマの電気特性データの第1のセットを解析するためのコードと、
前記電気特性データの第1のセットを電気特性閾値のセットと比較するためのコードと、
もし、前記電気特性データの第1のセットが前記電気特性閾値のセットを通過する場合に、不活性ガスをオフにするためのコードと、
を含み、
前記機械的及び電気的解析は、
前記リフトピンによって作用される力の量を含む機械データの第1のセットを解析するためのコードと、
電気特性データの第2のセットを解析するためのコードと、
前記機械データの第1のセットを機械閾値のセットと比較するとともに、前記電気特性データの第2のセットを前記電気特性閾値のセットと比較するためのコードと、
もし、前記機械データの第1のセットが前記機械閾値のセットを通過するとともに前記電気特性データの第2のセットが前記電気特性閾値のセットを通過する場合に、基板解放事象が発生しているゆえに、前記基板を前記下部電極から取り除くためのコードと、
を含む、製造品。
[形態20]
形態19に記載の製造品であって、更に、
もし、前記機械データの第1のセットが前記機械閾値のセットを通過しない及び前記電気特性データの第2のセットが前記電気特性閾値のセットを通過しない少なくともいずれかの場合に、
前記デチャック操作の実施のための現時間を第2の時間閾値と比較するためのコードと、
もし、前記デチャック操作の実施のための前記現時間が前記第2の時間閾値よりも大きい場合に、補正措置を適用するためのコードと、
前記機械的及び電気的解析を繰り返すためのコードと、
を実施することを含む、製造品。
【0016】
上記の概要は、本明細書で開示される発明の多くの実施形態の1つに関するものにすぎず、特許請求の範囲に明記された発明の範囲を制限することを意図していない。本発明のこれらの及びその他の特徴は、以下の図面との関連のもとで、発明の詳細な説明の中で更に詳しく説明される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
添付の図面の中で、本発明は、限定的なものではなく例示的なものとして示されており、図中、類似の参照符号は、同様の要素を指すものとする。
【0018】
図1】発明の一実施形態における、最適化されたデチャック制御方式を伴う処理環境の簡略論理ブロック図である。
【0019】
図2】発明の一実施形態における、デチャック制御操作を最適化するための簡略フローチャートである。
【0020】
図3】発明の一実施形態における、単純なプラズマインピーダンスプロットである。
【0021】
図4】発明の一実施形態における、リフタピンが最大高さにあるときの基板電位と下部電極のバイアス電圧/電流との間の関係を示したプロットである。
【0022】
図5A】発明の一実施形態における、リフタピンが最大高さまで延長されたときの基板電位とプラズマインピーダンスとの間の比較を示した図である。
図5B】発明の一実施形態における、リフタピンが最大高さまで延長されたときの基板電位とプラズマインピーダンスとの間の比較を示した図である。
【0023】
図6A】発明の一実施形態における、バイアス電圧とプラズマインピーダンスとの間の比較を示した図である。
図6B】発明の一実施形態における、バイアス電圧とプラズマインピーダンスとの間の比較を示した図である。
【0024】
図7】発明の一実施形態における、各バイアス電圧設定点についての単純な抵抗曲線を示した図である。
【0025】
図8】発明の一実施形態における、3つのデチャック操作の比較を示した図である。
【0026】
図9】発明の一実施形態における、基板の動きと電気パラメータとの間の関係を示したプロットである。
【発明を実施するための形態】
【0027】
次に、添付の図面に示されるような幾つかの実施形態を参照にして、本発明が詳細に説明される。以下の説明では、本発明の完全な理解を与えるために、多くの詳細が明記されている。しかしながら、当業者ならば、本発明が、これらの一部又は全部の詳細を伴わなくても実施されてよいことが明らかである。また、本発明を不必要に不明瞭にしないために、周知のプロセス工程及び/又は構造の詳細な説明は省かれている。
【0028】
方法及び技術を含む様々な実施形態が、以下で説明される。発明は、発明の技術の実施形態を実行に移すためのコンピュータ可読命令を格納されたコンピュータ可読媒体を含む製造品も対象としえることを念頭に置かれるべきである。コンピュータ可読媒体として、例えば、コンピュータ可読コードを格納するための、半導体、磁気、光磁気、光、又はその他の形態のコンピュータ可読媒体が挙げられる。更に、発明は、発明の実施形態を実施するための装置も対象としえる。このような装置は、発明の実施形態に関連したタスクを実行に移すための、専用の及び/又はプログラム可能な回路を含んでよい。このような装置の例として、適切にプログラムされたときの汎用コンピュータ及び/又は専用計算装置があり、コンピュータ/計算装置と、発明の実施形態に関連した様々なタスクに適応された専用の/プログラム可能な回路との組み合わせが挙げられる。
【0029】
本発明の実施形態にしたがって、デチャック操作を最適化するための方法が提供される。発明の実施形態は、いつ基板が下部電極から安全に分離されえるかを決定するために、電気信号及び機械力を監視することを含む。発明の実施形態は、また、基板と下部電極との間の静電荷の散逸を促すために、電気力及び機械力の両方を取り入れる。発明の実施形態は、更に、補正措置を適用して成功裏の基板解放事象を促すための条件を特定するための方法も含む。
【0030】
本文献では、プラズマインピーダンスを一例として使用して各種の実装形態が論じられる。本発明は、しかしながら、プラズマインピーダンスに限定されず、デチャック事象中に存在しえる任意の電気パラメータを含んでよい。むしろ、議論は、例示であることを意味しており、発明は、提示される例に限定されない。
【0031】
発明の一実施形態において、電気信号及び/又は機械力を観察することによって基板を下部電極から安全に分離させるための最適な時間を特定するための方法が提供される。例えば、デチャック操作が開始される状況を考える。先行技術と異なり、デチャック操作は、指定期間にわたって実施されるのではない。また、先行技術と異なり、下部電極からの基板の分離は、(不活性ガス流、不活性ガス圧、及びリフトピン力などの)機械力からのフィードバックのみに依存するのではない。その代わり、デチャック操作は、機械パラメータ及び電気パラメータの両方を監視することによって補助される。パラメータは、(不活性ガス流、不活性ガス圧、及びリフトピン力などの)機械力と、プラズマを駆動する電気パラメータと、下部電極に適用される電気パラメータとを含む。上記のパラメータを監視することによって、下部電極との関連での基板電位及び基板位置を確認し、いつ基板が下部電極から安全に取り除けるかを決定することができる。
【0032】
一実施形態において、機械力及び電気信号の監視は、連続して実施される。したがって、デチャック操作中に生じえる(基板が局部的に下部電極につながっているなどの)問題を特定し、それらの問題を正すために適切な補正措置を適用することができる。
【0033】
本発明の特徴及び利点は、図面及び以下の議論を参照にして、より良く理解される。
【0034】
図1は、発明の一実施形態における、最適化されたデチャック制御方式を伴う処理環境の簡略論理ブロック図を示している。プラズマ処理システム102は、整合回路110を通じて処理チャンバ108に出力を供給するように構成された発生器源104を含む。
【0035】
処理チャンバ108は、静電チャック120(すなわち下部電極)を含んでよい。基板処理中、基板(不図示)は、静電チャック120にクランプされるのが通常である。クランプは、DC供給源122を通じて直流(DC)電位を印加し、基板と静電チャック120との間に静電荷を形成することによって実施することができる。基板と静電チャック120との間の熱伝達を向上させるために、静電チャック120内の各種のチャネル(不図示)を通じて基板の裏側に(ヘリウムなどの)不活性ガスが供給される。したがって、適正なクランプは、ヘリウムによる基板裏側の冷却が適正に制御されることを可能にするので、クランプは、基板温度制御における重要な構成要素である。しかしながら、不活性ガスによって引き起こされる誘起圧力ゆえに、基板と静電チャック120との間に十分に強い引力を形成するためには、比較的高いクランプ電圧が必要とされる。
【0036】
基板処理が完了したら、基板と静電チャック120との間の静電荷を放電するために、デチャック操作が実行されてよい。通常、デチャック操作は、基板をエッチングすることなく静電荷を中性にするために、クランプ電圧をオフにして低出力プラズマを発生させることを含む。
【0037】
先行技術では、監視方法は、静電チャック120からの基板の分離に影響しえる(ヘリウム流、誘起圧力、リフトピンによって作用される力などの)機械パラメータを観察することを含む。しかしながら、(ヘリウム流、誘起圧力、リフトピン力などの)機械パラメータは、基板と静電チャック120との間の静電力を正確に特性化しない。
【0038】
一実施形態では、静電荷の1つ又は2つ以上の特性(静電チャック120に相対的な基板の動き、静電荷の空間的均一性、及び基板電位)に対する洞察を提供しえる電気パラメータを(機械パラメータに加えて)監視するための方法が提供される。また、先行技術と異なり、パラメータは、いつ静電荷が十分に放電されたかを特定するのみならず、デチャック操作を促すためにいつ補正措置を適用する必要があるかを特定するために、連続して測定される。
【0039】
最適なデチャック制御方式を提供するために、ツールコントローラ124は、複数のソースから処理データを受信することができる。処理データは、アナログ形式又はデジタル形式のいずれかであってよいことがわかる。一実施形態では、ツールコントローラ124は、センサ112から電圧データ及び電流データを受信することができる。電圧データ及び電流データによって、プラズマインピーダンスが決定される。プラズマインピーダンスが監視されるのは、インピーダンスが、基板における物理的摂動がプラズマ内に振動を引き起こすときのプラズマの電気特性を反映するからである。物理的摂動は、主要な静電力が取り除かれていることに起因すると考えらえる。物理的摂動は、また、(リフトピンが静電チャック120から上昇されているなどの)機械力に起因する基板と静電チャック120の表面との間の体積の増大に起因するとも考えられる。また、物理的摂動は、静電チャック120からの最終的な基板の分離に起因するとも考えられる。
【0040】
一実施形態では、ツールコントローラ124は、基板と静電チャック120との間の不活性ガス(例えばヘリウム)流に関するデータを不活性ガスコントローラ126から受信することができる。ツールコントローラ124は、また、リフトピンの高さに関するデータを空気圧式リフトピンアセンブリ128から受信することができる。更に、ツールコントローラ124は、バイアス電圧/電流に関するデータをDC供給源122から受信することができる。
【0041】
様々なデータソースから連続してデータが入ってくることによって、ツールコントローラ124は、パラメータを連続方式で監視することができる。一実施形態では、収集されたデータは、いつ基板が静電チャック120から持ち上げられて処理チャンバ108から取り除けるかを決定するために解析することができる。加えて又は或いは、収集されたデータは、いつ補正措置が必要とされえるかを決定するために解析することができる。一例として、基板の表面における静電荷は、均一ではないかもしれない。一実施形態では、ツールコントローラ124は、十分に放電されていないと考えられる局所における静電荷の中性化を促すために、逆帯電した追加のバイアス電圧/電流を静電チャック120の1つ又は2つ以上の極に印加するようにDC供給源122に対して指示することができる。別の例として、もし、解析されているデータに基づいて、追加の不活性ガス圧が必要とされた場合は、静電チャック120との基板のつながりを断つために、追加の不活性ガス圧を印加することができる。
【0042】
図2は、発明の一実施形態における、デチャック制御操作を最適化するための簡略フローチャートを示している。
【0043】
第1の工程202では、基板処理が完了される。例えば、処理チャンバ108内において基板がエッチングされている状況を考える。メインエッチングが完了したら、基板は、デチャックされるための及び処理チャンバ108から取り除かれるための用意が整う。デチャック操作を開始するために、(生成器源104によって提供されている出力などの)出力が一定の比率で引き下げられる。したがって、基板上の静電荷を中性にするために、低出力プラズマが形成される。
【0044】
次の工程204では、処理チャンバは、空にされる(ウエハ裏側不活性ガス)。言い換えると、基板処理中に用いられた(一例では約20〜30トールの)高圧が、処理チャンバ108から押し出される。
【0045】
次の工程206では、クランプ電圧がオフにされる。クランプ電圧は、基板上に静電荷を形成するためにDC供給源122によって静電チャック120に印加されるDC電位である。クランプ電圧をオフにすることによって、DC電位は、ゼロに設定される。
【0046】
次の工程208では、裏側不活性ガス流が基板に適用される。前述のように、基板と静電チャック120との間の熱伝達を可能にするために、基板処理中に、基板の裏側に(ヘリウムなどの)不活性ガスが適用される。基板処理中、(特に、基板の裏側に不活性ガス流が適用されている状態で)基板を安定した状態に保持するためには、静電チャック120に、基板を静電チャック120にクランプするためのクランプが印加されてよい。したがって、(工程206において)クランプ電圧がゼロ電圧に設定されたときは、基板と静電チャック120との間の静電力を維持するためのクランプ電圧がなくなるので、裏側不活性ガス流は、基板を静電チャック120から分離させる。
【0047】
クランプ電圧がオフにされたときは、基板は、撓んでその自然な状態に戻ると考えらえる。基板の撓みは、プラズマ内に振動を引き起こし、このような振動は、プラズマの電気特性の変化として反映されるだろう。図3を参照すると、一実施形態における、単純なプラズマインピーダンスプロットが提供されている。プロット線302は、クランプ電圧がオフにされた後のプラズマインピーダンスを示している。点304からわかるように、DC電位がゼロに設定されたときに、プラズマのプラズマインピーダンスに変動が見られる。言い換えると、クランプ電圧がオフにされたときに、基板は、その自然な状態に戻るのに伴って撓むと考えられる。基板の撓みは、プラズマ内に振動を引き起こし、プラズマの(プラズマインピーダンスなどの)電気特性における変化として伝わるだろう。
【0048】
しかしながら、プラズマインピーダンスが何ら変化を示さない可能性がある。一例として、もし、基板処理中に、基板を静電チャック120にクランプするために比較的高い静電荷が必要とされる場合は、クランプ電圧の除去は、(プロット線306によって示されるように、)高い残留静電荷が残るゆえにプラズマインピーダンスの変動を引き起こさないだろう。したがって、発明の実施形態は、誤検出の可能性を排除するために、2つ以上の電気パラメータの監視及び解析を提供する。
【0049】
図2に戻り、次の工程210では、1つ又は2つ以上の電気パラメータが解析される。電気パラメータの例には、プラズマインピーダンス、DCバイアス電圧/電流、生成器出力などがある。電気パラメータに関するデータは、(電圧/電流プローブなどの)センサ112によって捕獲されて、解析のためにツールコントローラ124に送信されてよい。
【0050】
次の工程212では、処理データは、閾値のセットと比較される。もし、処理データが閾値を通過しない場合は、静電荷は、十分に放電されたと見なされない。一実施形態では、(プラズマインピーダンスなどの)1つの電気パラメータが、既定の閾値と比較されてよい。別の例では、複数の電気パラメータの組み合わせが、閾値のセットと比較されてよい。以上からわかるように、静電荷が十分に放電されたと見なされる前に或る特定の電気的徴候の組み合わせが通過していなければならない比較基準が確立されてよい。
【0051】
本明細書で言う「通過する」という用語は、範囲を超える、範囲未満に落ちる、範囲内に入るなどを含むことができる。「通過する」という用語の意味は、閾値/閾範囲の要件に依存するだろう。一例として、もし、例えばプラズマインピーダンスが或る特定の値以上であることをレシピが要求する場合は、処理データは、プラズマインピーダンス値が閾値/閾範囲に達した又は超えた場合に閾値/閾範囲を通過したと見なされる。別の例として、もし、プラズマインピーダンスが或る値未満であることをレシピが要求する場合は、処理データは、プラズマインピーダンス値が閾値/閾範囲未満に落ちた場合に閾値/閾範囲を通過したとされる。
【0052】
次の工程214では、時間チェックが実施される。したがって、時間チェックは、デチャック操作用にレシピによって許可された時間の長さを言う。レシピは、それぞれ異なるので、時間閾値は、レシピごとに異なるだろう。一例として、もし、レシピ1のためのデチャック操作が5秒間を割り当てられた場合は、閾値は、3秒間に設定されてよい。しかしながら、もし、レシピ2のためのデチャック操作が10秒間を割り当てられた場合は、閾値は、より高い閾値に設定されてよい。以上からわかるように、閾値は、理論的に又は経験的に計算されてよい。
【0053】
もし、残っている時間が時間閾値を上回る場合は、次の工程216において、一実施形態では、不活性ガスパラメータが調整される。一例では、ガス圧が増加されてよい。不活性ガス流が調整された後、システムは、直近に収集された電気パラメータ処理データを解析するために、工程210に戻ってよい。不活性ガス圧/流の過度な調整は、基板及び/又はチャンバコンポーネントを損傷させえる制御できないデチャック事象をもたらす恐れがあるので、一実施形態において、もし、不活性ガス圧/ガス流が既定の閾値を超えている場合は、不活性ガス圧/流は調整されない。
【0054】
上述された工程は、(工程212において)比較が閾値のセットが通過されたことを示すまで又は(工程214において)時間切れになるまで繰り返すことができる反復工程である。その時点で、システムは、次の工程218に進む。
【0055】
工程218において、不活性ガス流は、オフにされ、空気圧式リフトメカニズムは、リフトピンを僅かに上昇させる(ここで、リフトピンは、その最大高さまでは上昇されない)。言い換えると、リフトピンは、静電チャック120内に完全に埋め込まれた状態ではなくなる。その代わり、リフトピンの僅かな上方移動は、捕獲されて解析のためにツールコントローラ124に送信される作用力に関する処理データを提供する。
【0056】
次の工程220において、作用力は、測定されて閾値と比較される。例えば、リフトピンに起因する監視された力が閾値未満である状況を考える。先行技術と異なり、発明の方法は、リフトピンの力が閾値未満であることを、基板を安全に取り除くために静電荷が十分に放電されたことの指標であると見なさない。
【0057】
その代わり、一実施形態では、機械力が解析されるのみならず、電気パラメータも分析される(工程222)。一例では、(プラズマインピーダンスなどの)1つの電気パラメータが、閾値と比較されてよい。別の例では、(プラズマインピーダンス及び生成器出力などの)複数の電気パラメータの組み合わせが、閾値のセットと比較される。
【0058】
もし、一方又は両方のパラメータ(力、及び電気パラメータのセット)が比較テスト(工程224)に合格しない場合は、静電荷は、十分に放電されたと見なされず、ゆえに、リフトピンは、その最大高さまでは延長されない。その代わりに、工程226において、時間チェックが実施される。
【0059】
もし、十分な時間が残っている場合は、次の工程228において、補正措置が実施されてよい。補正措置は、不活性ガス圧を増加させることを含んでよい。なお、もし、不活性ガス圧が既に既定の閾値に到達している場合は、更なる圧力は印加されない。別の補正措置として、リフトピンにかかる力を増大させることが挙げられる。更に別の補正措置として、逆極性のバイアス電圧/電流を下部電極108に印加することが挙げられる。
【0060】
一実施形態では、補正措置は、基板の表面全域に均一に適用される代わりに、局所的に適用されてよい。言い換えると、もし、基板がまだ飛び飛びに下部電極につながっている場合は、それらの飛び飛びの領域に補正措置が適用されてよい。一例として、静電チャック120は、双極性の静電チャックであってよい。処理データは、極1の周囲の基板領域における残留静電荷がまだ多すぎることを示す。したがって、そのエリアにおける静電荷の中性化を促すために、より高い逆帯電バイアス電圧/電流が極1に適用されてよい。
【0061】
以上からわかるように、補正措置を選択的に適用する方法は、基板が不必要な処理に曝される可能性を実質的に最小限に抑える。一例として、もし、基板がその僅かな領域を除く全ての領域のつながりが断たれている場合は、高いバイアス電圧を基板の表面全域に印加することが、基板の「損傷」をもたらす恐れがある。しかしながら、もし、つながりを断たれる必要がある領域のみが補正措置を受ければ、補正措置は、非生産性の又はひいては損傷性でもある行為に向かうのではなく、基板をデチャックするプロセスに向かって適用される。
【0062】
工程220から228は、比較(工程224)が閾値のセットが通過されたことを示し尚且つ基板が下部電極から安全に分離されえる(工程230)まで、又は時間切れになる(工程226)まで反復可能である。
【0063】
もし、工程226において時間切れになる場合は、次の工程232において、緊急手続きが実施されてよい。緊急手続きは、レシピに応じて異なるだろう。一例では、緊急手続きは、進行中のデチャック問題に関するアラーム通知を送信することを含むだろう。別の例では、デチャック問題を解決するために人の介在が必要とされるだろう。基板の完全性の維持が望まれるものの、緊急手続きは、基板を下部電極から分離させて処理チャンバから取り除くために空気圧式リフトメカニズムによって大きな力を作用させることを含むことがある。特定の緊急手続きを求める要求は、チャンバをリセットするためにチャンバのメインテナンスが必要であることの指標であることもある。
【0064】
図2からわかるように、革新的な方法は、最適化されたデチャック制御方式を提供する。電気値及び機械値を監視することによって、基板解放事象のための最適な時間が特定されるのみならず、それを補助することもできる。したがって、先行技術と異なり、つながりを断たれた基板が指定期間にわたって処理チャンバ内に留まる間に時間が無駄にされることがない。更に、基板解放事象は、機械値と、プラズマの電気特性とに基づくので、誤検出の可能性が実質的に排除される。また、デチャック操作は、もし適時に進行していない場合は、特定の機械パラメータ及び/又は電気パラメータを調整することによって補助することもできる。
【0065】
バイアス電圧/電流と基板が見せる物理的摂動との間の関係を検証するために、経験的モデルが作成された。該モデルでは、デチャック操作中にテスト基板が監視された。図4は、リフトピンが最大高さにあるときの基板電位と下部電極のバイアス電圧/電流との間の関係を示したプロット402を示している。基板電位に影響する(電流や電圧などの)因子を特定することによって、生産時に、いつ補正措置が必要とされるかを決定するために同じ基板電位モデルを適用することができる。
【0066】
図5A及び図5Bは、発明の実施形態における、リフトピンが最大高さまで延長されたときの基板電位とプラズマインピーダンスとの間の比較を示している。プロットは、インピーダンス信号を伴わない基板(図3のプロット306が図5Bと相関する)が、インピーダンス信号を伴う基板(図3のプロット302が図5Aと相関する)よりも、高い基板電位を有することを示している。言い換えると、基板が下部電極から分離されたときに、プロット306における基板は、プロット302における基板よりも、高い残留静電荷を有する。したがって、より高い電位を伴う基板(プロット306)は、適正にデチャックされていない恐れがある。
【0067】
図6A及び図6Bは、発明の実施形態における、バイアス電圧とプラズマインピーダンスとの間の比較を示している。前述のように、逆極性のバイアス供給(電圧又は電流のいずれか)を印加することによって、基板と下部電極との間の静電力が低減される。例えば、基板処理中に、基板と下部電極との間に静電荷を形成するために印加されるクランプ電圧が、正電荷を有する状況を考える。より低い電位のバイアス電圧を印加することによって、静電力が低減され、そうして、基板が物理的摂動を見せることが可能になる。物理的摂動は、プラズマ内に振動を引き起こす。振動は、プラズマインピーダンスの変化として捉えられる。
【0068】
プロット602は、バイアス電圧の増加を、(図6Aに示されるような)時間の関数として示している。プロット604は、対応するプラズマインピーダンスを、(図6Bに示されるような)時間の関数として示している。プロット602におけるバイアス電圧の増加ごとに、対応する変動がプロット604におけるプラズマインピーダンスに見られる。ゆえに、バイアス電圧の変化は、プラズマインピーダンスにおける対応する変化を伴う。
【0069】
プラズマインピーダンスは、通常は、基板の動きを反映するが、状況によっては、バイアス電圧の変化がプラズマインピーダンスの変化として反映されないことがある。例えば、400秒付近(区間606a及び606b)では、バイアス電圧が変化するが、プラズマインピーダンスプロットでは、対応する変化が反映されない。したがって、発明の方法は、考えらえる誤検出を打ち消すために、複数の電気パラメータの監視を提供する。
【0070】
図7は、発明の一実施形態における、各バイアス電圧設定点についての単純な抵抗曲線を示している。プロット702は、下部電極の内側の極の抵抗曲線を示しており、プロット704は、外側の極の抵抗曲線を示している。2つのプロットからわかるように、各極は、基板を下部電極にクランプするために、異なる電位を必要とするだろう。ゆえに、デチャック中は、各極周辺の局所における静電荷の排除を促すために、各極に異なるバイアス電圧を印加しなければならないだろう。以上からわかるように、図7は、バイアス電圧を示してはいるが、同じ結果は、バイアス電流についても推定することができる。
【0071】
図8は、発明の一実施形態における、3つのデチャック操作の比較を示している。プロット802及び804は、ともに、下部電極からの基板の成功裏の分離を示している。しかしながら、プロット804は、(プラズマインピーダンスなどの)電気信号において、より激しい振動を示している。したがって、分離を促すために、より大きな力が必要だったと考えられる。ゆえに、プロット804に示された基板は、そのプロセス中心からずれていると考えらえる。振動の大きさを知ることによって、(プロット804の基板に対し、)考えられる位置ズレを補正するための補正措置をとることができる。
【0072】
前述のように、(不活性ガス流やリフトピン上昇などの)機械力の適用は、下部電極からの基板の分離を補助することができる。しかしながら、機械力は、均一に適用されないかもしれない。その結果、基板は、飛び飛びに下部電極につながった状態で反り上がる恐れがある。プロット806は、反った基板の一例を示している。プロット806からわかるように、(プラズマインピーダンスなどの)電気信号は、プロット802又はプロット804に見られるような著しい変動を示さないので、基板上の静電荷は、十分に放電されていない。(プラズマインピーダンスなどの)電気信号を監視することによって、静電荷の除去を促すための補正措置がとることができる。
【0073】
図9は、発明の一実施形態における、基板の動きがどのように電気パラメータに反映されるかを示している。一例では、ヘリウムガス流が変化する(プロット902)のに伴って、(プロット904に示されるように、)(プラズマインピーダンスなどの)電気信号が変化する。例えば、75秒付近(906)では、裏側ヘリウムガス流が基板に適用されており、ヘリウムガスが基板を下部電極から持ち上げるのに伴って、基板の物理的摂動が生じる。同じ時間の付近では、(プロット904に示されるように、)プラズマインピーダンスに振動が生じる。同様に、78秒付近でヘリウムガス流がオフにされたとき(908)も、プラズマインピーダンスは、いくぶん軽度ではあるが、やはり振動を反映する。
【0074】
本発明の1つ又は2つ以上の実施形態からわかるように、デチャック操作を最適化するための方法が提供される。機械力及び電気特性の両方を監視することによって、基板を下部電極から分離するのに伴うリスクが大幅に抑えられ、そうして、基板の無駄が削減される。また、常時の監視は、デチャック操作を促すための補正措置が適用されることを可能にする。その結果、基板及び(処理チャンバコンポーネントやロボットアームなどの)ツールコンポーネントに対するリスクを最小限に抑えつつ、より高いスループットを実現することができる。
【0075】
本発明は、幾つかの好ましい実施形態の観点から説明されているが、本発明の範囲内に入るものとして、代替、置換、及び均等物がある。本明細書では、様々な例が提供されているが、これらの例は、発明に対して例示的であって限定的ではないことを意図している。
【0076】
また、名称及び概要は、便宜のために提供されたものであり、特許請求の範囲を解釈するために使用されるべきでない。更には、要約は、極めて省略された形で記載され、便宜のために提供されたものであり、したがって、特許請求の範囲に表された全体的発明を解釈するためにも制限するためにも用いられるべきでない。もし、本明細書において「セット」という用語が用いられる場合は、このような用語は、ゼロの、1つの、又は2つ以上の構成要素を内包した通常理解の数学的意味を有することを意図している。また、本発明の方法及び装置を実現するものとして、多くの代替的手法があることも留意されるべきである。したがって、以下の添付の特許請求の範囲は、本発明の真の趣旨及び範囲に含まれるものとして、このようなあらゆる代替、置換、及び均等物を含むものと解釈される。
図1
図2
図5B
図6A
図6B
図7
図3
図4
図5A
図8
図9