(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明者等は、表面が凹凸形状で且つ所定の磁気特性と抵抗特性とを有するフェライト粒子を製造すべく鋭意検討を重ねた結果、原料を含んだ造粒物を酸化雰囲気下で焼成すると、造粒物は一旦はフェライト化するものの、冷却工程において酸素と反応してFe酸化物とMn酸化物とに分解し、このとき結晶構造が変わって、粒子表面に角張った複数のグレインが形成され、焼成物の表面が凹凸形状となることを突き止めた。しかし、酸化雰囲気下での焼成では飽和磁化や保磁力など所望の磁気特性が得られない。そこで、本発明では、酸化雰囲気下で焼成した、表面が凹凸形状の前駆体を還元雰囲気下で再度焼結し、表面の凹凸形状を維持させながら磁気特性を付与するようにした。以下、本発明の製造方法について各工程ごとに順に説明する。
【0017】
まず、Fe成分原料とMn成分原料とを秤量して分散媒中に投入し混合してスラリーを作製する。Fe成分原料としてはFe
2O
3等が好適に使用される。Mn成分原料としてはMnCO
3、Mn
3O
4等が好適に使用できる。
【0018】
本発明で使用する分散媒としては水が好適である。分散媒には、前記Fe成分原料、Mn成分原料の他、必要によりバインダー、分散剤等を配合してもよい。バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコールが好適に使用できる。バインダーの配合量としてはスラリー中の濃度が0.5〜2wt%程度とするのが好ましい。また、分散剤としては、例えば、ポリカルボン酸アンモニウム等が好適に使用できる。分散剤の配合量としてはスラリー中の濃度が0.5〜2wt%程度とするのが好ましい。その他、潤滑剤や焼結促進剤等を配合してもよい。
【0019】
スラリーの固形分濃度は50〜90wt%の範囲が望ましい。なお、Fe成分原料、Mn成分原料を分散媒に投入する前に、必要により、粉砕混合の処理をしておいてもよい。
【0020】
次に、以上のようにして作製されたスラリーを必要により湿式粉砕する。例えば、ボールミルや振動ミルを用いて所定時間湿式粉砕する。粉砕後の原材料の平均粒径は3μm以下が好ましく、より好ましくは1μm以下である。振動ミルやボールミルには、所定粒径のメディアを内在させるのがよい。メディアの材質としては、鉄系のクロム鋼や酸化物系のジルコニア、チタニア、アルミナなどが挙げられる。粉砕工程の形態としては連続式及び回分式のいずれであってもよい。粉砕物の粒径は、粉砕時間や回転速度、使用するメディアの材質・粒径などによって調整される。
【0021】
そして、粉砕されたスラリーを噴霧乾燥させて造粒する。具体的には、スプレードライヤーなどの噴霧乾燥機にスラリーを導入し、雰囲気中へ噴霧することによって球状に造粒する。噴霧乾燥時の雰囲気温度は100〜300℃の範囲が好ましい。これにより、粒径10〜200μmの球状の造粒物が得られる。なお、得られた造粒物は、振動ふるい等を用いて、粗大粒子や微粉を除去し粒度分布をシャープなものとするのが望ましい。
【0022】
次いで、所定温度以上に加熱した炉に造粒物を投入して焼成し前駆体を作製する(第1焼成工程)。ここで重要なことは、酸化雰囲気下で造粒物を焼成することにある。具体的には大気雰囲気下で造粒物を焼成すればよい。所定温度以上の加熱炉に造粒物を投入することによって、造粒物はフェライト化してMnフェライト粒子になるが、冷却過程において酸素と反応して酸化鉄と酸化マンガンとに分解する。このとき、結晶構造がスピネル型から三方晶系に変化することに伴って、角張った複数のグレインが粒子表面に形成される。第1焼成工程における焼成温度としては、1150℃〜1300℃の範囲が好ましく、焼成時間としては1.5時間以上が好ましい。
【0023】
図1に、第1焼成工程における焼成前、焼成中、焼成後の粒子のSEM写真およびEDS分析によるピークカウントマップ画像をそれぞれ示す。合わせて、
図2に、XDRパターンを示す図を示す。
図1及び
図2から理解されるように、造粒物を加熱することによって、粒子中に分散していたFeとMnとが反応しフェライト化が進むことがわかる。また、フェライト化が進むにしたがってグレインが形成されると同時に表面に露出し、粒子の表面に凹凸が形成される。次いで、大気雰囲気(酸化雰囲気)のままで粒子を冷却すると、形成されたフェライトが酸素と反応して酸化鉄(α−Fe
2O
3)と酸化マンガン(Mn
3O
4)とに分解する。この分解反応によって粒子の結晶構造が、Mnフェライトのスピネル構造から酸化鉄(α−Fe
2O
3)の三方晶系に変わり、粒子表面のグレインの角張りが一層発達する。
【0024】
このようにして得られた前駆体が焼結によって塊状になっている場合には、必要により解粒してもよい。前駆体の解粒は、例えば、ハンマーミル等によって行うことができる。解粒工程の形態としては連続式及び回分式のいずれであってもよい。ただし、前駆体の解粒は、粒子同士の固着を解消する程度で足り、粒子そのものは粉砕しないようにすることが重要である。
【0025】
次に、この前駆体を温度1050℃〜1300℃に加熱した炉に投入して再び焼成する(第2焼成工程)。ここで重要なことは、還元雰囲気下で造粒物を焼成することにある。これによって、表面の凹凸形状を維持させながら前駆体をフェライト化させて所定の磁気特性を付与できる。
図3に、第2焼成工程後の粒子のSEM写真およびEDS分析によるピークカウントマップ画像をそれぞれ示す。また
図4に、第2焼成工程において、窒素雰囲気下で温度1200℃で焼成したときの、焼成前と焼成後の粒子のXDRパターンを示す図を示す。これらの図から明らかなように、第2焼成工程後の焼成物は表面が凹凸形状のスピネル構造のMnフェライト粒子となっていた。還元雰囲気における酸素濃度としては1%以下が好ましい。
【0026】
図5に、第2焼成工程における焼成温度と、1000/(4π)kA/m(1kエルステッド)の磁場における磁化σ
1k(Am
2/kg)との関係を示す。なお、焼成時間は6時間で統一した。Mnフェライト粒子を現像剤のキャリアとして用いる場合には、現像スリーブからのキャリアの飛散を防止する観点から、磁化σ
1kは50Am
2/kgよりも大きいのが望ましい。したがって、Mnフェライト粒子を現像剤のキャリアとして用いる場合には、第2焼成工程の焼成温度は1050℃以上とするのが好ましい。一方、焼成温度を高くすると、所望の磁気特性は得られるが、表面の凹凸形状が消失するので、焼成温度の上限値としては1300℃が好ましい。焼成時間は0.5時間以上が好ましい。
【0027】
そして必要により、得られた焼成物を解粒する。例えば、ハンマーミル等によって焼成物を解粒する。解粒工程の形態としては連続式及び回分式のいずれであってもよい。さらに、必要により、粒径を所定範囲に揃えるため分級を行ってもよい。分級方法としては、風力分級や篩分級など従来公知の方法を用いることができる。また、風力分級機で1次分級した後、振動篩や超音波篩で粒径を所定範囲に揃えるようにしてもよい。
【0028】
以上のようにして製造したMnフェライト粒子は各種用途に用いることができ、例えば、電子写真現像用キャリアや電磁波吸収材、電磁波シールド材用材料粉末、ゴム、プラスチック用充填材・補強材、ペンキ、絵具・接着剤用艶消材、充填材、補強材等として用いることができる。これらの中でも特に電子写真現像用キャリアとして好適に用いられる。
【0029】
以上のようにして作製した本発明のMnフェライト粒子を、電子写真現像用キャリアとして用いる場合、フェライト粒子をそのまま電子写真現像用キャリアとして用いることもできるが、帯電性等の観点からは、フェライト粒子の表面を樹脂で被覆して用いるのが好ましい。
【0030】
フェライト粒子の表面を被覆する樹脂としては、従来公知のものが使用でき、例えば、シリコーン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリ塩化ビニリデン、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、ポリスチレン、(メタ)アクリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、並びにポリ塩化ビニル系やポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系等の熱可塑性エストラマー、フッ素シリコーン系樹脂などが挙げられる。
【0031】
フェライト粒子の表面を樹脂で被覆するには、樹脂の溶液又は分散液をフェライト粒子に施せばよい。塗布溶液用の溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン等の環状エーテル類溶媒;エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒などの1種又は2種以上を用いることができる。塗布溶液中の樹脂成分濃度は、一般に0.001〜30wt%、特に0.001〜2wt%の範囲内にあるのがよい。
【0032】
フェライト粒子への樹脂の被覆方法としては、例えばスプレードライ法や流動床法あるいは流動床を用いたスプレードライ法、浸漬法等を用いることができる。これらの中でも、少ない樹脂量で効率的に塗布できる点で流動床法が特に好ましい。樹脂被覆量は、例えば流動床法の場合には吹き付ける樹脂溶液量や吹き付け時間によって調整することができる。
【0033】
キャリアの粒子径は、一般に体積平均粒子径で10〜110μm、特に10〜50μmのものが好ましい。また、キャリアの見掛け密度は、磁性材料を主体とする場合は磁性体の組成や表面構造等によっても相違するが、一般に1.0〜2.5g/cm
3の範囲が好ましい。
【0034】
電子写真用現像剤は、以上のようにして作製したキャリアとトナーとを混合してなる。キャリアとトナーとの混合比に特に限定はなく、使用する現像装置の現像条件などから適宜決定すればよい。一般に現像剤中のトナー濃度は1wt%〜15wt%の範囲が好ましい。トナー濃度が1wt%未満の場合、画像濃度が薄くなりすぎ、他方トナー濃度が15wt%を超える場合、現像装置内でトナー飛散が発生し機内汚れや転写紙などの背景部分にトナーが付着する不具合が生じるおそれがあるからである。より好ましいトナー濃度は3〜10wt%の範囲である。
【0035】
使用するトナーは、重合法、粉砕分級法、溶融造粒法、スプレー造粒法等のそれ自体公知の方法で製造し得るものであって、熱可塑性樹脂を主成分とする結着樹脂中に、着色剤、離型剤、帯電制御剤等を含有させたものである。
【0036】
トナーの粒径は、一般にコールターカウンターによる体積平均粒子径が5〜15μm、特に7〜12μmの範囲内にあるのがよい。
【0037】
トナー粒子の表面には、必要により改質剤を添加することができる。改質剤としては、例えば、シリカ、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、ポリメチルメタクリレート等が挙げられる。これらの1種又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0038】
キャリアとトナーとの混合は、従来公知の混合装置を用いることができる。例えばヘンシェルミキサー、V型混合機、タンブラーミキサー、ハイブリタイザー等を用いることができる。
【実施例】
【0039】
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが本発明はこれらの例に何ら限定されるものではない。
【0040】
実施例1
Mnフェライト粒子を下記方法で作製した。出発原料として、Fe
2O
3(平均粒径:0.6μm)を10.75kg(67.3mol)と、Mn
3O
4(平均粒径:2μm)を4.25kg(19.0mol)と、水5.0kg中に分散し、分散剤としてポリカルボン酸アンモニウム系分散剤を90g、還元剤としてカーボンブラックを45g、SiO
2原料としてコロイダルシリカ(固形分濃度50%)を30g(0.25mol)添加して混合物とした。この混合物の固形分濃度は75重量%であった。この混合物を湿式ボールミル(メディア径2mm)により粉砕処理し、混合スラリーを得た。
【0041】
この混合スラリーをスプレードライヤーにて約130℃の熱風中に噴霧し(ディスク回転数17500rpm)、粒径10〜200μmの乾燥造粒物を得た。この造粒物から、網目54μmの篩網を用いて粗粒を分離し、網目33μmの篩網を用いて微粒を分離した。
【0042】
この造粒粉を、大気雰囲気下の電気炉に投入し1150℃で3時間焼成した。得られた前駆体の磁気特性、抵抗特性、円形度を下記に示す方法でそれぞれ測定した。表1に測定結果をまとめて示す。
【0043】
次いで、得られた前駆体をさらに窒素雰囲気下の電気炉に投入し1050℃で6時間焼成した。そして、得られた焼成物をハンマーミルで解粒した後に振動ふるいを用いて分級し、平均粒径35μmのフェライト粒子を得た。
得られたフェライト粒子の磁気特性、抵抗特性、見掛け密度、円形度を前記と同様にして測定した。表2に測定結果をまとめて示す。また、
図6に、作製したフェライト粒子のSEM写真を示す。
【0044】
(磁気特性)
室温専用振動試料型磁力計(VSM)(東英工業社製「VSM−P7」)を用いて、外部磁場0〜10000/(4π)kA/m(10000エルステッド)の範囲で1サイクル連続的に印加して、飽和磁化σs(A・m
2/kg)、残留磁化σr(A・m
2/kg)、保磁力Hc(A/m×10
3/(4π))、磁化σ
1k(Am
2/kg)及び磁化σ
500(Am
2/kg)を測定した。
【0045】
(抵抗特性)
表面を電解研磨した厚さ2mmの電極としての真鍮板2枚を、距離2mm離して対向するように配置した。電極間にフェライト粒子200mgを装入した後、それぞれの電極の背後に断面積240mm
2の磁石(表面磁束密度が1500ガウスのフェライト磁石)を配置して、電極間にフェライト粒子のブリッジを形成させた。そして、直流電圧50Vを電極間に印加し、フェライト粒子に流れる電流値を測定し、フェライト粒子の抵抗値を算出した。
【0046】
(見掛け密度)
フェライト粒子の見掛け密度はJIS Z 2504に準拠して測定した。
【0047】
(円形度)
クロスセクションポリッシャー(SM-09019(JEOL) 電圧:6kV、時間:4h)を用いてキャリア粒子をカットし、その断面を走査型電子顕微鏡(JSM-6510LA型 加速電圧:5kV、スポットサイズ:45、倍率:1000倍)で撮影し、その画像を画像解析装置(LEXT-OLS3000 analySIS(OLYMPUS))で解析して、下記式からフェライト粒子の円形度を算出した。
円形度=(粒子の投影面積と同じ面積を有する円の周長)
2/(粒子投影図の輪郭の長さ)
2
【0048】
実施例2
第1焼成工程における焼成時間を1.5時間とし、第2焼成工程における焼成温度を1100℃、焼成時間を3時間とした以外は実施例1と同様にして前駆体及びフェライト粒子を作製した。そして、得られた前駆体及びフェライト粒子の磁気特性、抵抗特性、見掛け密度、円形度を実施例1と同様にそれぞれ測定した。前駆体の測定結果を表1に示し、フェライト粒子の測定結果を表2に示す。また、
図7に、作製したフェライト粒子のSEM写真を示す。
【0049】
実施例3
第2焼成工程における焼成温度を1125℃、焼成時間を1時間とした以外は実施例1と同様にして前駆体及びフェライト粒子を作製した。そして、得られた前駆体及びフェライト粒子の磁気特性、抵抗特性、見掛け密度、円形度を実施例1と同様にそれぞれ測定した。前駆体の測定結果を表1に示し、フェライト粒子の測定結果を表2に示す。また、
図8に、作製したフェライト粒子のSEM写真を示す。
【0050】
実施例4
第2焼成工程における焼成温度を1200℃、焼成時間を0.5時間とした以外は実施例1と同様にして前駆体及びフェライト粒子を作製した。そして、得られた前駆体及びフェライト粒子の磁気特性、抵抗特性、見掛け密度、円形度を実施例1と同様にそれぞれ測定した。前駆体の測定結果を表1に示し、フェライト粒子の測定結果を表2に示す。また、
図9に、作製したフェライト粒子のSEM写真を示す。
【0051】
実施例5
第1焼成工程における焼成温度を1200℃とし、第2焼成工程における焼成温度を1150℃、焼成時間を3時間とした以外は実施例1と同様にして前駆体及びフェライト粒子を作製した。そして、得られた前駆体及びフェライト粒子の磁気特性、抵抗特性、見掛け密度、円形度を実施例1と同様にそれぞれ測定した。前駆体の測定結果を表1に示し、フェライト粒子の測定結果を表2に示す。また、
図10に、作製したフェライト粒子のSEM写真を示す。
【0052】
実施例6
第1焼成工程における焼成温度を1275℃とし、第2焼成工程における焼成温度を1150℃、焼成時間を3時間とした以外は実施例1と同様にして前駆体及びフェライト粒子を作製した。そして、得られた前駆体及びフェライト粒子の磁気特性、抵抗特性、見掛け密度、円形度を実施例1と同様にそれぞれ測定した。前駆体の測定結果を表1に示し、フェライト粒子の測定結果を表2に示す。また、
図11に、作製したフェライト粒子のSEM写真を示す。
【0053】
比較例1
実施例1と同様にして作製した造粒粉を、窒素雰囲気下の電気炉に投入し1150℃で3時間焼成した。得られた焼成物をハンマーミルで解粒した後に振動ふるいを用いて分級し、平均粒径35μmのフェライト粒子を得た。そして、得られたフェライト粒子の磁気特性、抵抗特性、見掛け密度、円形度を実施例1と同様にそれぞれ測定した。測定結果を表2に合わせて示す。また、
図12に、作製したフェライト粒子のSEM写真を示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【表2】
【0056】
表2から理解されるように、本発明に係る製造方法で作成した実施例1〜6のMnフェライト粒子は、円形度が0.58以下と表面が凹凸形状で、しかも電子写真現像用キャリアとして用いた場合であってもキャリア飛散などの不具合を生じない磁気特性を有していた。
【0057】
これに対して還元雰囲気下で一度だけ焼成を行った比較例1のMnフェライト粒子は、所定の磁気特性及び抵抗特性は有していたものの、
図12から明らかなように、円形度が0.64と凹凸度合いが小さかった。