【実施例】
【0039】
[
実施例1]
メチル3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアート(表中の化合物1)
1.1 2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−(4−クロロフェニル)エタノン
窒素流下で、5g(29.07mmol)の4−ブロモ−2−メチルピリジンおよび11.27g(61.04mmol)のエチル4−クロロベンゾアートを、丸底フラスコ内に入れ、50mLの無水テトラヒドロフラン中に溶解する。この溶液を、5℃まで冷却し、70mL(70mmol)のリチウムヘキサメチルジシラザン溶液(テトラヒドロフラン中1M)を滴加する。滴加の後、この混合物を、室温で2時間撹拌し、5℃まで冷却し、次いで、100mLの水を徐々に加える。次いで、媒質を、250mLのエチルアセテートおよび100mLの水で希釈する。有機相を分離し、水相を、100mLのエチルアセテートで2回抽出する。次いで、有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過する。次いで、15gのシリカを濾液に加え、次いで、減圧下で濃縮する。得られた粉末を、固体析出物としてシリカゲル上のクロマトグラフィーに用い、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(9/1)で溶出する。8.4g(93%)の化合物は、黄色粉末の形態で得られる。
LC−MS:M+H=310
1H NMR(DMSO)δ(ppm):4.6(s,2H);6.4(s,1H);7.4(s,1H);7.5−7.6(m,6H);7.7(s,1H);7.9(d,2H);8.1(d,2H);8.3(d,1H);8.4(d,1H);15.0(s,1H)(ケトン/エノール混合物:40/60).
【0040】
1.2 2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−(4−クロロフェニル)エタノンオキシム
8.4g(27.05mmol)の2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−(4−クロロフェニル)エタノンを、丸底フラスコ内の150mLのエタノール中に入れる。22mL(272.56mmol)のピリジンおよび7.5g(107.93mmol)のヒドロキシルアミン一塩酸塩を加える。次いで、この混合物を、5時間室温で撹拌し、次いで、反応媒質を、ペースト状の黄色固体が得られるまで減圧下で濃縮し、得られた固体を、400mLのエチルアセテートおよび400mLの水で処理する。有機相を分離し、水相を200mLのエチルアセテートで3回抽出する。次いで、有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過する。濾液を、減圧下で濃縮する:8.1g(91.9%)の化合物が、青色粉末の形態で得られる。
LC−MS:M+H=325
1H NMR(DMSO)δ(ppm):4.3(s,2H);7.45(m,2H);7.50(d,1H);7.55(s,1H);7.75(m,2H);8.35(d,1H);11.65(s,1H).
【0041】
1.3. 5−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン
12.9g(45.21mmol)のエチルO−(2−メシチレンスルホニル)アセトヒドロキサマートを、丸底フラスコ内の30mLの1,4−ジオキサン中に入れる。この溶液を、0℃まで冷却し、13.5mL(156.60mmol)の過塩素酸(水中70%)を加える。次いで、10mLの1,4−ジオキサンを加え、媒質を、2時間30分0℃で激しく撹拌する。次いで、媒質を、350mLの氷冷した水に注ぐ。媒質を、約0℃で10分間放置し、次いで、形成された白色固体を、焼結ロートで濾過によって回収する(乾燥形態では生成物が爆発する可能性があるため、完全に乾かさない。)。得られたペースト状の白色固体を、350mLの氷冷した水で洗浄し、次いで、250mLの1,2−ジクロロエタンおよび150mLのブライン中に入れ、約5℃まで冷却する。有機相を回収し、疎水性カートリッジを通して濾過する。濾液を回収し、8.1g(24.88mmol)の2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−(4−クロロフェニル)エタノンオキシム(工程1.2において得られた化合物)の150mLの1,2−ジクロロエタンの溶液に滴加し、約0℃まで冷却する。
【0042】
添加の後、この混合物を、室温まで温め、3時間撹拌する。次いで、250mLのジクロロメタン、200mLの水および100mLのNaOH水溶液(1N)を、順次媒質に加える。生じた混合物を撹拌し、次いで、静置によって相を分離させる。有機相を分離し、水相を200mLジクロロメタンで2回抽出する。次いで、有機相を合わせ、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)で濾過し、次いで、15gのシリカと混合する。次いで、濾液を、減圧下で濃縮する。茶色粉末が得られ、これを、固体析出物としてシリカゲル上のクロマトグラフィーに用い、シクロヘキサンとジクロロメタンとの混合物(1/1)で溶出する。5.8g(75%)の化合物が、僅かに黄色のふわふわした固体の形態で得られる。
LC−MS:M+H=307.
1H NMR(DMSO)δ(ppm):7.0(d,1H);7.1(s,1H);7.6(d,2H);8.0(s,1H);8.1(d,2H);8.7(d,1H).
【0043】
1.4 メチル3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアート
工程1.3において得られた0.235g(0.76mmol)の5−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン、0.165g(0.92mmol)の3−メトキシカルボニルフェニルボロン酸、0.750g(2.30mmol)のセシウムカーボナートおよび0.065g(0.08mmol)の[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)を、5mLのTHF−水混合物(9/1)の存在下で、丸底フラスコ内に入れる。次いで、媒質を、70℃で1時間30分維持し、次いで、室温まで冷却し、30mLのジクロロメタンおよび30mLの水で希釈する。2相の媒質を、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)で濾過し、次いで、濾液を、減圧下で濃縮する:得られた残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(8/2)で溶出する。0.200g(72%)の予測化合物が、ベージュ粉末の形態で得られる。
融点(℃):180−182
LC−MS:M+H=363
1H NMR(DMSO)δ(ppm):3.95(s,3H);7.20(s,1H);7.35(d,1H);7.60(d,2H);7.70(t,1H);8.00−8.20(m,5H);8.35(s,1H);8.85(d,1H).
【0044】
[
実施例2]
3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンズアミド(表中の化合物2)
2.1 3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾニトリル
工程1.3のプロトコールに従って得られた0.850g(2.76mmol)の5−ブロモ−2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジンを、0.490g(3.33mmol)の3−シアノフェニルボロン酸、2.70g(8.29mmol)のセシウムカーボナートおよび0.225g(0.26mmol)の[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)と共に、20mLのTHF−水混合物(9/1)の存在下で丸底フラスコ内に入れる。次いで、媒質を、75℃で3時間維持し、その後、さらに0.245g(1.66mmol)の3−シアノフェニルボロン酸、1.35g(4.14mmol)のセシウムカーボナートおよび0.115g(0.14mmol)の[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)を添加し、媒質を75℃で1時間30分撹拌する。次いで、媒質を、100mLのエチルアセテートおよび100mLの水で希釈する。次いで、有機相を回収し、水相を100mLのエチルアセテートで2回抽出する。次いで、有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過する。次いで、濾液を、減圧下で濃縮し、得られた残渣を、テトラヒドロフラン中に溶解し、10gのシリカの添加後に、減圧下で濃縮する。残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(8/2)で溶出する。0.185g(20.2%)の予測化合物が、白色粉末の形態で得られる。
LC−MS:M+H=330
1H NMR(DMSO)δ(ppm):7.19(s,1H);7.37(dd,1H);7.56(m,2H);7.74(t,1H);7.90(m,1H);8.06(m,2H);8.15−8.24(m,2H);8.35(m,1H);8.82(d,1H).
【0045】
2.2 3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンズアミド
工程2.1において得られた0.150g(0.45mmol)の[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾニトリルを、5mLの無水ジメチルスルホキシドと共に丸底フラスコ内に入れる。次いで、媒質を、約10℃まで冷却し、0.100mL(1.17mmol)の過酸化水素水溶液(水中35%)および0.035g(0.25mmol)の炭酸カリウムを加える。媒質を、徐々に室温まで温め、1時間撹拌する。次いで、媒質を、約5℃まで冷却し、0.500mL(5.85mmol)の過酸化水素および0.250g(1.78mmol)の炭酸カリウムを加える。次いで、媒質を、1時間30分室温で撹拌し、その後、50mLの水で希釈する。媒質を、焼結ロートを通して濾過し、粉末を回収し、この粉末を、(固体析出物によって)シリカゲル上でクロマトグラフィーにかけ、ジクロロメタンとメタノールとの混合物(9/1)で溶出する。0.090g(56.8%)の予測化合物が、白色粉末の形態で得られる。
融点(℃):283−285
LC−MS:M+H=348
1H NMR(DMSO)δ(ppm):7.17(s,1H);7.36(dd,1H);7.47(s,1H);7.56(m,2H);7.61(t,1H);7.94(m,1H);8.00(m,1H);8.07(m,2H);8.11(m,1H);8.15(s,1H);8.32(m,1H);8.82(d,1H).
【0046】
[
実施例3]
3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N,N−ジメチルベンズアミド(表中の化合物3)
窒素流下で、0.900mL(1.80mmol)のジメチルアミン溶液(テトラヒドロフラン中2M)および8mLのトルエンを、丸底フラスコ内に入れる。次いで、媒質を、約0℃まで冷却し、次いで、0.900mL(1.80mmol)のトリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M)を、滴加する。滴加の後、媒質を、約0℃で25分間撹拌し、その後、工程2.1において得られた0.200g(0.55mmol)のメチル3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアートを添加する。次いで、媒質を90℃で3時間維持し、その後、約0℃まで冷却する。次いで、媒質を、10mLの塩酸溶液(1N)の滴加によって加水分解する。滴加の後、媒質を室温まで温め、次いで、60mLのジクロロメタンおよび60mLの水で希釈する。水相のpHを、水酸化ナトリウム溶液(1N)で約11にし、次いで、得られた2相の媒質を、セライトを詰めた焼結ロートで濾過する。濾液を回収し、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)を通す。濾液を回収し、1.2gのシリカの添加後、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(3/7)で溶出する。
0.121g(58.4%)の予測化合物が、白色粉末の形態で得られる。
融点(℃):175−177
LC−MS:M+H=376
1H NMR(DMSO)δ(ppm):3.02(d,6H);7.15(s,1H);7.35(dd,1H);7.46(m,1H);7.50−7.67(m,3H);7.85(m,1H);7.91(m,1H);8.00−8.15(m,3H);8.80(d,1H).
【0047】
[
実施例4]
3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド(表中の化合物4)
この手順は、8mLのトルエン中にて、工程3.1において得られた0.200g(0.55mmol)のメチル3−[2−(4−クロロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアート、0.900mL(1.80mmol)のメチルアミン溶液(テトラヒドロフラン中2M)および0.900mL(1.80mmol)のトリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M)で開始して、実施例3に記載の手順に従って実施される。シリカゲル上のクロマトグラフィーの後、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(1/1)で溶出し、0.151g(75.6%)の予測化合物を、白色粉末の形態で得る。
融点(℃):234−236
LC−MS:M+H=362
1H NMR(DMSO)δ(ppm):2.85(d,3H);7.18(s,1H);7.35(m,1H);7.51−7.68(m,3H);7.90(m,1H);8.00(m,1H);8.02−8.12(m,3H);8.28(m,1H);8.62(m,1H);8.82(d,1H).
【0048】
[
実施例5]
メチル3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアート(表中の化合物5)
5.1 2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノン
窒素流下で、5.0g(29.07mmol)の4−ブロモ−2−ピコリンおよび10.2g(60.95mmol)のエチル4−フルオロベンゾアートを丸底フラスコ内に入れ、50mLの無水テトラヒドロフラン中に溶解する。この混合物を、0℃まで冷却し、70mL(70mmol)のリチウムヘキサメチルジシラザン溶液(テトラヒドロフラン中1M)を、滴加する。滴加の後、混合物を、室温で2時間撹拌し、5℃まで冷却し、次いで、100mLの水を、徐々に加える。次いで、媒質を、250mLのエチルアセテートおよび100mLの水で希釈する。有機相を分離し、水相を100mLのエチルアセテートで2回抽出する。次いで、有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過する。次いで、15gのシリカを、濾液に加え、生じた混合物を撹拌し、次いで、減圧下で濃縮する。得られた粉末を、固体析出物としてシリカゲル上のクロマトグラフィーに用い、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(9/1)で溶出する。7.5g(88%)の化合物が、黄色粉末の形態で得られる。
LC−MS:M+H=294(ケトン/エノール比:43/57)
1H NMR(DMSO)δ(ppm):4.56(s,2H);6.34(s,1H);7.23−7.40(m,5H);7.53(d,1H);7.56(m,1H);7.70(d,1H);7.81−7.92(m,2H);8.04−8.16(m,2H);8.29(d,1H);8.37(d,1H);15.0(s,1H).
【0049】
5.2 2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノンオキシム
7.5g(24.26mmol)の2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノンを、100mLの無水エタノールを含む丸底フラスコ内に入れる。20mL(247.78mmol)のピリジンおよび7.08g(101.88mmol)のヒドロキシルアミン一塩酸塩を加え、次いで、媒質を3時間室温で撹拌する。次いで、エタノールを真空下で蒸発させ、得られた残渣を、250mLの水および250mLのエチルアセテート中で処理する。有機相を分離し、次いで、水相を、150mLのエチルアセテートで5回抽出する。次いで、有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで脱水し、真空下で濃縮する。7.82gの化合物が、得られる。
LC−MS:M+H=309
1H NMR(DMSO−d
6,δ in ppm):4.26(s,2H);7.19(t,2H);7.50(m,2H);7.75(m,2H);8.33(d,1H);11.50(s,1H)(オキシムの製造(E)).
【0050】
5.3 5−ブロモ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン
7.82g(25.50mmol)の2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−(4−フルオロフェニル)エタノンオキシムを丸底フラスコ内に入れ、400mLの1,2−ジクロロエタン中に溶解する。O−(メシチレンスルホニル)ヒドロキシルアミン溶液(1,2−ジクロロエタン中0.27M−工程1.3に記載のプロトコールに従って得られた化合物)を媒質に滴加し、約0℃まで冷却する。滴加の後、媒質を、室温で1時間30分撹拌する。次いで、媒質を、200mLの水および200mLの水酸化ナトリウム溶液(1N)で希釈する。2相の媒質を撹拌し、次いで、静置によって相を分離する。有機相を分離し、次いで、水相を200mLのジクロロメタンで4回抽出する。次いで、有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過する。次いで、15gのシリカを濾液に加え、次いで、生じた混合物を、減圧下で濃縮する。得られた粉末を固体析出物としてシリカゲル上のクロマトグラフィーに用い、シクロヘキサンとジクロロメタンとの混合物(1/1)で溶出する。5.06g(68%)の化合物が、ふわふわした白色粉末の形態で得られる。
LC−MS:M+H=291
1H NMR(DMSO−d
6,δ in ppm):7.00−7.10(m,2H);7.45(m,2H);8.05(m,3H);8.70(d,1H).
【0051】
5.4 メチル3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアート
窒素流下で、工程5.3において得られた0.400g(1.37mmol)の5−ブロモ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン、0.300g(1.67mmol)の3−メトキシカルボニルフェニルボロン酸および1.330g(4.08mmol)のセシウムカーボナートを、5mLのテトラヒドロフランと水との9/1混合物中に入れる。0.11g(0.13mmol)の[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)を加え、媒質を、70℃で4時間加熱する。次いで、媒質を室温まで冷却し、40mLのジクロロメタンおよび40mLの水で希釈する。次いで、媒質を、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)で濾過し、有機相を回収し、2gのシリカの添加後、減圧下で濃縮する。残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーによって精製し、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(9/1)で溶出する。0.340g(71%)の予測生成物が、白色粉末の形態で得られる。
融点(℃):162−164
LC−MS:M+H=347
1H NMR(DMSO)δ(ppm):3.95(s,3H);7.15(s,1H);7.30−7.38(m,3H);7.70(t,1H);8.00−8.15(m,5H);8.35(m,1H);8.80(d,1H).
【0052】
[
実施例6]
3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド(表中の化合物6)
この手順は、8mLのトルエン中にて、工程7.4において得られた0.200g(0.58mmol)のメチル3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアート、1.00mL(2.00mmol)のメチルアミン溶液(テトラヒドロフラン中2M)および1.00mL(2.00mmol)のトリメチルアルミニウム溶液(トルエン中2M)で開始して、実施例3に記載の手順に従って実施される。シリカゲル上のクロマトグラフィーの後、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(1/1)で溶出し、0.235g(67.7%)の予測化合物を、白色粉末の形態で回収する。
融点(℃):214−216
LC−MS:M+H=346
1H NMR(DMSO)δ(ppm):2.85(d,3H);7.15(s,1H);7.26−7.46(m,3H);7.62(m,1H);7.90(m,1H);8.00(m,1H);8.05−8.21(m,3H);8.29(m,1H);8.60(m,1H);8.82(d,1H).
【0053】
[
実施例7]
3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−2,N−ジメチルベンズアミド(表中の化合物10)
7.1 2−(4−フルオロフェニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン(化合物VI−1)
工程7.3において得られた1.00g(3.43mmol)の5−ブロモ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジンを、1.05g(4.13mmol)のビス(ピナコラート)ジボロン、1.00g(10.19mmol)の酢酸カリウムおよび0.280g(0.34mmol)の[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)と接触させて、14mLのジオキサン中に入れる。
【0054】
得られた媒質に、140℃で20分間マイクロ波を照射し、次いで、100mLのジクロロメタンおよび100mLの水で希釈する。次いで、2相の媒質を、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)を通して濾過する。有機相を回収し、4gのシリカの添加後に、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(9/1)で溶出する。
【0055】
0.992g(85.4%)の予測化合物が、桃色粉末の形態で得られる。
LC−MS:M+H=338(カラム上におけるボロン酸への分解 M+H=257)
1H NMR(DMSO)δ(ppm):1.35(s,12H);7.00(m,1H);7.19(s,1H);7.34(t,2H);8.05(m,3H);8.69(d,1H).
【0056】
7.2 3−ブロモ−2,N−ジメチルベンズアミド
0.500g(2.33mmol)の3−ブロモ−2−メチル安息香酸を、1.51mL(10.83mmol)のトリエチルアミン、0.408g(3.02mmol)のN−ヒドロキシベンゾトリアゾール一水和物、0.579g(3.02mmol)の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド一塩酸塩および5mLのジクロロメタンの存在下で、丸底フラスコ内に入れる。媒質を、室温で1時間撹拌し、その後、1.51mL(3.02mmol)のメチルアミン溶液(テトラヒドロフラン中2M)を添加する。媒質を、一晩室温で撹拌し、その後、さらに0.5mL(1mmol)のメチルアミン溶液を添加し、混合物を一晩撹拌する。次いで、媒質を、減圧下で濃縮し、5mLのジクロロメタンおよび0.390mL(2.99mmol)のイソブチルクロロホルメートを加える。媒質を、再び一晩撹拌し、その後、7mLのジクロロメタンおよび7mLの水で希釈する。次いで、媒質を、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)で濾過する。有機相を回収し、減圧下で濃縮する。
【0057】
0.298g(56.2%)の予測化合物が、白色粉末の形態で得られる。
LC−MS:M+H=228
1H NMR(DMSO)δ(ppm):2.31(s,3H);2.80(d,3H);7.05−7.35(m,2H);7.68(m,1H);8.32(bs,1H).
【0058】
7.3 3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−4,N−ジメチルベンズアミド
工程7.1において得られた0.150g(0.44mmol)の2−(4−フルオロフェニル)−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジンおよび工程10.2において得られた0.144g(0.63mmol)の3−ブロモ−2−N−ジメチルベンズアミドを、0.434g(1.33mmol)のセシウムカーボナートおよび0.036g(0.044mmol)の[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)に接触させて、5mLのテトラヒドロフランおよび水の9/1混合物中に入れる。媒質を、60℃で一晩撹拌する。次いで、媒質を、50mLのジクロロメタンおよび50mLの水で希釈する。次いで、2相の媒質を、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)で濾過する。有機相を回収し、1.5gのシリカの添加後、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(1/1)で溶出する。
【0059】
0.103g(65%)の予測化合物が、白色粉末の形態で得られる。
融点(℃):240−242
LC−MS:M+H=360
1H NMR(DMSO)δ(ppm):2.37(s,3H);2.80(d,3H);6.86(d,1H);7.10(s,1H);7.33−7.44(m,5H);7.63(s,1H);8.10(m,2H);8.28(s,1H);8.76(d,1H).
【0060】
[
実施例8]
N−シクロプロピル−3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンズアミド(表中の化合物15)
0.0382g(0.67mmol)のシクロプロピルアミンを、10mLの無水テトラヒドロフランで希釈する。次いで、0.0859g(0.33mmol)のDABAL(トリメチルアルミニウムと1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンとの二重付加物)を徐々に加え、次いで、媒質を、1時間撹拌する。次いで、プロトコール5.4に従って得られた0.145g(0.42mmol)のメチル3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]ベンゾアートを加え、次いで、反応媒質を、マイクロ波加熱炉中で30分間130℃で2回照射する。次いで、約5℃で5mLの水および5mLの塩酸水溶液(1N)を用いて、媒質を加水分解する。加水分解後、媒質を、50mLの水および50mLのジクロロメタンで希釈し、次いで、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)を通して濾過する。有機相を回収し、1.5gのシリカの添加後に、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(6/4)で溶出する。
【0061】
0.112g(72.3%)の予測化合物が、白色粉末の形態で得られる。
融点(℃):179−181
LC−MS:M+H=372
1H NMR(DMSO)δ(ppm):0.60−0.80(m,4H);3.92(m,1H);7.15(s,1H);7.30−7.39(m,3H);7.61(t,1H);7.88(d,1H);7.98(d,1H);8.10(m,3H);8.22(s,1H);8.57(m,1H);8.81(d,1H).
【0062】
[
実施例9]
{3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]フェニル}−(3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)メタノン(表中の化合物22)
実施例8において調製された0.100g(0.30mmol)の3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]安息香酸を、0.170mL(1.20mmol)のトリエチルアミンおよび20mLのジクロロメタンの存在下で、丸底フラスコ内に入れる。次いで、0.051μL(0.39mmol)のイソブチルクロロホルメートを加え、媒質を、室温で2時間撹拌する。0.0341g(0.39mmol)の3−ヒドロキシピロリジンを媒質に加え、この媒質を、さらに2時間室温で撹拌する。次いで、媒質を、50mLの水および50mLのジクロロメタンで希釈する。次いで、2相の媒質を、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)を通して濾過する。有機相を回収し、1gのシリカの添加後、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(6/4)で溶出する。
【0063】
0.063g(50%)の予測化合物が、淡黄色ワックスの形態で得られる。
融点(℃):173−175
LC−MS:M+H=402
1H NMR(DMSO)δ(ppm):1.65−2.05(m,2H);3.40−3.70(m,4H);4.32(d,1h);5.00(d,1H);7.11(s,1H);7.32(m,3H);7.60(m,2H);7.93(d,2H);8.08(m,3H);8.77(d,1H).
【0064】
[
実施例10]
N−メチル−3−(2−p−トリルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル)ベンズアミド(表中の化合物328)
10.1 2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−p−トリルエタノン
窒素流下で、1g(5.81mmol)の4−ブロモ−2−メチルピリジンおよび1.75g(11.60mmol)のメチル4−メチルベンゾアートを丸底フラスコ内に入れ、30mLの無水テトラヒドロフラン中に溶解する。溶液を、5℃まで冷却し、14mL(14mmol)のリチウムヘキサメチルジシラザン溶液(テトラヒドロフラン中1M)を滴加する。滴加後、混合物を室温で2時間30分撹拌し、次いで、5℃まで冷却し、その後、20mLの水を徐々に加える。次いで、媒質を200mLのエチルアセテートおよび200mLの水で希釈する。有機相を分離し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過する。次いで、5gのシリカを濾液に加え、次いで、減圧下で濃縮する。得られた粉末を、固体析出物としてシリカゲル上のクロマトグラフィーに用い、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(95/5)で溶出して、1.03g(61%)の黄色粉末の形態で化合物を得る。
LC−MS:M+H=290
【0065】
10.2 4−ブロモ−2−(3−p−トリル−2H−アジリン−2−イル)ピリジン
工程13.1において得られた1.03gの2−(4−ブロモピリジン−2−イル)−1−p−トリルエタノンを、0.99g(14.2mmol)のヒドロキシルアミン一塩酸塩、3mL(37mmol)のピリジンおよび100mLのエタノールと共に丸底フラスコ内に入れる。反応媒質を、一晩撹拌し、次いで、減圧下で濃縮する。次いで、得られた残渣を、200mLのエチルアセテートおよび200mLの水中に入れる。有機相を回収し、硫酸ナトリウムで脱水し、次いで、減圧下で濃縮する。1.10gの化合物を回収し、0.660mL(4.74mmol)のトリエチルアミンおよび30mLジクロロメタンを含む丸底フラスコ内で溶解する。次いで、反応媒質を約5℃まで冷却し、0.200mL(1.42mmol)のトリフルオロ無水酢酸を滴加する。次いで、媒質を、室温で3時間撹拌し、その後、100mLの水で加水分解する。次いで、媒質を、10分間撹拌し、その後、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)を通して濾過する。次いで、1.2gのシリカを濾液に加え、その後、減圧下で濃縮する。得られた粉末を、固体析出物としてシリカゲル上のクロマトグラフィーに用い、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(95/5)で溶出する。0.746g(77%)の予測化合物を、白色粉末の形態で回収する。
1H NMR(DMSO)δ(ppm):2.42(d,3H);3.45(s,1H);7.42−7.58(m,4H);7.78(m,2H);8.30(d,1H).
【0066】
10.3 5−ブロモ−2−p−トリル−ピラゾロ[1,5−a]ピリジン
工程13.2において得られた0.746gの4−ブロモ−2−(3−p−トリル−2H−アジリン−2−イル)ピリジンを、6.6mg(0.052mmol)の塩化鉄(II)存在下で、30mLの1,2−ジメトキシエタン中に溶解する。次いで、媒質を、6時間還流させる。次いで、さらに10mg(0.078mmol)の塩化鉄(II)を加え、混合物を、3時間撹拌しながら再び還流させる。次いで、媒質を、50mLのエチルアセテートおよび50mLの水で希釈する。次いで、有機相を回収し、硫酸ナトリウムで脱水し、濾過する。次いで、2gのシリカを濾液に加え、その後、減圧下で濃縮する。得られた粉末を、固体析出物としてシリカゲル上のクロマトグラフィーに用い、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(85/15)で溶出する。0.534g(71%)の予測化合物を、黄色粉末の形態で回収する。
LC−MS:M+H=287
1H NMR(DMSO)δ(ppm):2.48(m,3H);7.00(m,2H);7.32(m,2H);7.88(m,2H);8.00(m,1H);8.68(d,1H).
【0067】
10.4 N−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド
2.50g(11.68mmol)の3−ブロモ−N−メチルベンズアミド、3.56g(14.01mmol)のビス(ピナコラート)ジボロン、3.43g(35.04mmol)の酢酸カリウムおよび0.953g(1.17mmol)の[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)を、20mLのジオキサンに接触させて置き、次いで、これに130℃で45分間マイクロ波を照射する。次いで、媒質を、150mLのエチルアセテートおよび100mLの水で希釈する。有機相を回収し、水相を100mLのエチルアセテートで2回抽出する。次いで、有機相を合わせ、硫酸ナトリウムで脱水し、次いで、10gのシリカの添加後、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(8/2)で溶出する。
【0068】
1.39gの予測化合物が、桃色粉末の形態で得られた(ピナコールの存在)。
1H NMR(DMSO)δ(ppm):1.30(s,12H);2.78(d,3H);7.48(t,1H);7.80(m,1H);7.95(m,1H);8.12(m,1H);8.50(m,1H).
【0069】
10.5 N−メチル−3−(2−p−トリルピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル)ベンズアミド
工程13.3において得られた0.150g(0.52mmol)の5−ブロモ−2−p−トリルピラゾロ[1,5−a]ピリジン、工程13.4において得られた0.136g(0.52mmol)のN−メチル−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)ベンズアミド、0.510g(1.57mmol)のセシウムカーボナートおよび0.043g(0.05mmol)の[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)を、5mLのテトラヒドロフランと水との9/1混合物中に入れる。媒質を、65℃で4時間撹拌する。次いで、媒質を、50mLのジクロロメタンおよび50mLの水で希釈する。次いで、2相の媒質を、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体−液体抽出カラム)を通して濾過する。有機相を回収し、1.5gのシリカの添加後、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(1/1)で溶出する。
【0070】
0.138g(77.7%)の予測化合物が、ベージュ粉末の形態で得られる。
融点(℃):204−206
LC−MS:M+H=342
1H NMR(DMSO)δ(ppm):2.38(s,3H);2.85(d,3H);7.10(s,1H);7.31(m,3H);7.62(t,1H);7.90(m,3H);7.98(d,1H);8.08(s,1H);8.29(s,1H);8.61(d,1H);8.81(d,1H).
【0071】
[
実施例11]
3−[3−クロロ−2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミド(表中の化合物34)
プロトコール6に従って得られた0.100g(0.29mmol)の3−[2−(4−フルオロフェニル)ピラゾロ[1,5−a]ピリジン−5−イル]−N−メチルベンズアミドを、3mLのジクロロメタンの存在下で、丸底フラスコ内に入れる。0.060g(0.45mmol)のN−クロロスクシンイミドを加え、次いで、媒質を、室温で一晩撹拌する。次いで、反応媒質を、50mLのジクロロメタンおよび50mLの水で希釈する。次いで、2相の媒質を、疎水性カートリッジ(Radleys(登録商標)70mL液体/液体抽出カラム)を通して濾過する。有機相を回収し、1.2gのシリカの添加後、減圧下で濃縮する。得られた残渣を、シリカゲル上のクロマトグラフィーにかけ、シクロヘキサンとエチルアセテートとの混合物(6/4)で溶出する。
【0072】
0.0592g(53.8%)の予測化合物が、白色粉末の形態で得られる。
融点(℃):221−223
LC−MS:M+H=380
1H NMR(DMSO)δ(ppm):2.88(d,3H);7.42(m,2H);7.47(dd,1H);7.64(t,1H);7.93(m,1H);8.01(m,1H);8.05(m,1H);8.10(m,2H);8.31(m,1H);8.63(m,1H);8.88(d,1H).
【0073】
下記の表は、本発明に従う化合物の多くの例の、一般式(I)の化学構造(表1)および物理化学的特徴(表2)を示す。
【0074】
これらの表において:
欄「m.p.」は、生成物の融点を、セルシウス度(℃)で示す;
MeおよびEtは、それぞれ、メチル基およびエチル基を表す;
*は、結合している原子を示す。
【0075】
【化7】
【0076】
【表1】
【0077】
【表2】
【0078】
本発明に従う化合物は、NOTに対する調節効果を決定するための薬理学的試験を受けた。
【0079】
N2A細胞に対するインビトロ活性の評価
本発明に従う化合物の活性を、マウスNurr1受容体を内因的に発現し、ルシフェラーゼレポーター遺伝子と結合したNOT結合応答エレメント(NBRE)によって安定的にトランスフェクトされた細胞株(N2A)において評価した。この試験を、本明細書中以下で記載される手順に従って実施した。
【0080】
細胞株Neuro−2Aは、標準的な商業的供給源から得られる(ATCC)。クローンNeuro−2Aは、R.J Klebe et al.によるアルビノマウスAの系統に起源を有する自発性の腫瘍から得られた。次いで、この系統Neuro−2Aを、8NBRE−ルシフェラーゼによって安定的にトランスフェクトさせる。N2A−8NBRE細胞を、10%ウシ胎仔血清、4.5g/Lのグルコースおよび0.4mg/mlのジェネテシンで補強されたDMEMを含む75cm
2培養フラスコ中で、コンフルーエンスの時点まで培養する。1週間の培養後、細胞を、30秒間の0.25%トリプシンによって回収し、次いで、フェノールレッド非含有、4.5g/Lのグルコースおよび10%のHyclone脱脂血清含有のDMEM中に再懸濁し、透明底96ウェル白色プレートに入れる。細胞を、75μL中のウェルあたり60000個の割合で、生成物添加前の24時間にわたって置いた。生成物を、25μL中に適用し、さらに24時間インキュベートする。測定の日、等容量(100μL)のSteadyliteを各ウェルに加え、次いで、ウェルを30分間放置し、細胞の完全な溶解およびシグナルの最大生成を得る。次いで、プレートを、粘着フィルムで封入した後、マイクロプレート発光カウンター内で測定する。生成物を、10
−2Mストック溶液の形態で調製し、次いで、100%のDMSO中に希釈する。生成物の各濃度を、細胞と共にインキュベーションする前に培養培地で事前に希釈し、最終濃度0.625%のDMSOを含むようにする。
【0081】
最も良い化合物は、0.1nMと10μMとの間のEC
50値を有する。
【0082】
例えば、化合物2、4、10、14、16および26は、それぞれ、45;2;6.6;125;326および1.3nMのEC
50値を示した。
【0083】
従って、本発明に従う化合物は、NOTに対する調節効果を有するとみられる。
【0084】
従って、本発明に従う化合物は、NOT受容体に関わる疾患の処置または予防における治療適用のための医薬品の調製のために使用され得る。
【0085】
従って、別の局面に従うと、本発明の対象は、式(I)の化合物または式(I)の化合物の医薬的に許容される酸による付加塩を含む医薬品である。
【0086】
これらの医薬品は、特に、神経変性疾患、例えばパーキンソン病、アルツハイマー病、タウオパチー(例えば核上性麻痺、前頭側頭認知症、大脳皮質基底核変性症、ピック病);脳外傷、例えば虚血、頭蓋外傷およびてんかん;精神疾患、例えば統合失調症、鬱、物質依存性および注意欠陥多動性障害;中枢神経系の炎症性疾患、例えば多発性硬化症、脳炎、骨髄炎、脳脊髄炎および他の炎症性の疾患、例えば血管の病理、アテローム性動脈硬化症、関節炎、関節症、関節リウマチ;骨関節炎、クローン病、潰瘍性大腸炎;アレルギー性炎症性疾患、例えば喘息、自己免疫疾患、例えば1型糖尿病、狼瘡、強皮症、ギラン・バレー症候群、アジソン病および他の免疫媒介性の疾患;骨粗鬆症;癌の処置および予防において、治療的使用を見出す。
【0087】
これらの化合物はまた、幹細胞の移植片および/または移植と組み合わせた治療にも使用され得る。
【0088】
別の局面に従うと、本発明は、活性成分として本発明に従う化合物を含む、医薬組成物に関する。これらの医薬組成物は、有効用量の少なくとも1種の本発明に従う化合物またはこの化合物の医薬的に許容される塩、およびまた、少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤を含む。
【0089】
この賦形剤は、医薬品形態および投与の所望される様式に従って、当業者に公知の通常の賦形剤より選択される。
【0090】
経口投与、舌下投与、皮下投与、筋内投与、静脈内投与、局所投与、局所性投与、気管内投与、鼻腔内投与、経皮的投与または直腸投与のための本発明の医薬組成物において、上記の式(I)または式(I)の塩の活性成分は、標準的医薬賦形剤との混合物として、上記の愁訴または疾患の予防または処置のために、ヒトおよび動物に、単位投与形態で投与され得る。
【0091】
投与の適切な単位形態は、錠剤、軟ゲルカプセルもしくは硬ゲルカプセル、散剤、顆粒剤および経口溶液もしくは経口懸濁液のような経口形態、舌下投与形態、経頬投与形態、気管内投与形態、眼内投与形態、鼻腔内投与形態または吸入投与形態、局所投与形態、経皮投与形態、皮下投与形態、筋内投与形態または静脈内投与形態、直腸投与形態および移植片を含む。局所適用のための本発明に従う化合物は、クリーム、ゲル、軟膏またはローションであり得る。
【0092】
例として、錠剤形態の本発明に従う化合物の単位投与形態は、以下の成分を含み得る:
本発明に従う化合物 50.0mg
マンニトール 223.75mg
クロスカルメロースナトリウム 6.0mg
コーンスターチ 15.0mg
ヒドロキシプロピルメチルセルロース 2.25mg
ステアリン酸マグネシウム 3.0mg
【0093】
より高い用量またはより低い用量が適切な、特定の場合が存在し得る;このような用量は、本発明の文脈外ではない。通常の実施に従って、各患者に適切な用量は、投与様式ならびにこの患者の体重および反応に従い、医師によって決定される。
【0094】
別の局面に従って、本発明はまた、上で示した病理を処置するための方法にも関し、この方法は、患者への、有効用量の本発明に従う化合物またはこの化合物の医薬的に許容される塩の投与を含む。